JP2015038452A - 分析装置および分析制御プログラム - Google Patents

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浩 河野
Hiroshi Kono
河野  浩
泰生 平山
Yasuo Hirayama
泰生 平山
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Rigaku Corp
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Abstract

【課題】分析装置、分析制御プログラムおよび分析装置の製造方法を提供する。
【解決手段】分析装置は、試料の表面の測定位置に対してX線を照射して、測定位置から放射される蛍光X線の強度を測定する蛍光X線分析を行う蛍光X線分析部200と、試料の表面の測定位置に対して熱刺激電流測定を行う熱刺激電流測定部700、または試料の表面の少なくとも一部に存在する被測定物を回収する前処理を行う測定前処理部800のいずれか一方によって選択的に構成される処理部300と、蛍光X線分析部200、および処理部300と気密に連結され、試料を蛍光X線分析部200および処理部300のそれぞれに搬送可能な搬送部400と、を備える。搬送部400に連結される一方の処理部300は、他方の処理部300と交換可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、分析装置および分析制御プログラムに関する。
半導体製造プロセスにおける特定のプロセスの評価や管理などには、全反射蛍光X線(TXRF:Total Reflection X−ray Fluorescence)分析法(以下、TXRF分析)が用いられることがある。TXRF分析法とは、試料の表面に非常に浅い角度でX線を照射し、その際に汚染物の存在によって発生する蛍光X線を検出することにより、試料表面に存在する元素の定性分析および定量分析の少なくともいずれかを行う方法である(例えば、特許文献1を参照)。
さらに、TXRF分析の前には、試料に対してVPD(Vapor Phase Decomposition)と呼ばれる測定前処理が施されることがある。VPDとは、試料表面の酸化膜などを分解したあと、酸化膜中あるいは酸化膜上にあった金属汚染を回収する方法である。近年では、TXRF分析を行う装置と、VPDによる測定前処理を行う装置と、を組み合わせた装置が開示されている(例えば、特許文献2)。
特開2010−256259号公報 特開2003−75374号公報
一方で、TXRF分析に付随させて熱刺激電流測定(TSC:Thermally Stimulated Current)法による測定(TSC測定)を行うこともある。TSC測定とは、試料内部や表面及び界面に存在する電荷トラップからの熱刺激電流を測定する方法である。分析装置を使用するユーザによっては、VPDによる測定前処理が施された試料に対してTXRF分析を行う場合や、TXRF分析に付随させてTSC測定を行う場合などが想定される。
そこで、分析装置のメーカは、様々なユーザの要望に適応するため、TXRF分析部、TSC測定部、およびVPDによる測定前処理部の3つの構成要素を一つに統合した分析装置を製造することが考えられる。
しかしながら、VPDでは試料表面の状態が変化してしまうことから、VPDによる測定前処理が施された試料に対してTXRF分析を行うとともに、さらにTXRF分析に付随させてTSC測定を行う場合は希である。このため、上記のように3つの構成要素を統合した分析装置では、必要以上に、分析装置が大型化するとともに、分析装置の製造コストが増大する可能性がある。
本発明は、小型化するとともに低コストで製造することができる複合化した分析装置および分析制御プログラムが提供される。
本発明の第1の態様によれば、
試料の表面の測定位置に対してX線を照射して、前記測定位置から放射される蛍光X線
の強度を測定する蛍光X線分析を行う蛍光X線分析部と、
前記試料の表面の測定位置に対して熱刺激電流測定を行う熱刺激電流測定部、または前記試料の表面の少なくとも一部に存在する被測定物を回収する前処理を行う測定前処理部のいずれか一方によって選択的に構成される処理部と、
前記蛍光X線分析部および前記処理部と気密に連結され、前記試料を前記蛍光X線分析部および前記処理部のそれぞれに搬送可能な搬送部と、
を備え、
前記搬送部に連結される一方の前記処理部は、他方の前記処理部と交換可能である
分析装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
前記搬送部は、前記処理部と連結し前記試料が移動可能な連結口を有し、
前記処理部は、前記連結口に対応する位置に設けられ前記試料が移動可能な開閉弁を有する
第1の態様に記載の分析装置が提供される。
本発明の第3の態様によれば、
前記搬送部は、前記連結口に連結される前記処理部に応じて、前記試料が当該処理部における前記試料の基準位置に搬送されるように、前記試料を搬送する位置を予め調整するティーチングをしておくことが可能である
第1または2の態様に記載の分析装置が提供される。
本発明の第4の態様によれば、
前記蛍光X線分析部および前記搬送部を制御するとともに、前記連結口に連結される前記処理部が前記熱刺激電流測定部であるか前記測定前処理部であるかに応じて、当該連結口に連結される一方の前記処理部を選択的に制御可能である制御部を備える
第1〜3の態様のいずれかに記載の分析装置が提供される。
本発明の第5の態様によれば、
前記制御部は、
前記連結口に連結される前記処理部に応じて、前記試料が当該処理部における前記試料の基準位置に搬送されるように、前記試料を搬送する位置を調整するティーチングを行うティーチング処理と、
前記ティーチングを行ったティーチング情報に基づいて、前記試料を前記処理部の前記試料の基準位置に搬送する処理と、
を実行するように、前記搬送部を制御する
第4の態様のいずれかに記載の分析装置が提供される。
本発明の第6の態様によれば、
試料の表面の測定位置に対してX線を照射して、前記測定位置から放射される蛍光X線の強度を測定する蛍光X線分析を行う蛍光X線分析部と、
前記試料の表面の測定位置に対して熱刺激電流測定を行う熱刺激電流測定部、または前記試料の表面の少なくとも一部に存在する被測定物を回収する前処理を行う測定前処理部のいずれか一方によって選択的に構成される処理部と、
前記蛍光X線分析部および前記処理部と気密に連結され、前記試料を前記蛍光X線分析部および前記処理部のそれぞれに搬送可能な搬送部と、
を備え、
前記搬送部に連結される一方の前記処理部は、他方の前記処理部と交換可能である分析装置に用いられるコンピュータを、
前記搬送部に連結される前記処理部が前記熱刺激電流測定部であるか前記測定前処理部
であるかを認識する認識手段と、
前記認識手段が認識した結果に基づいて、前記処理部を前記熱刺激電流測定部または前記測定前処理部のいずれか一方として選択的に機能させるように切り替える切り替え手段として機能させる
分析制御プログラムが提供される。
本発明によれば、小型化するとともに低コストで製造することができる複合化した分析装置および分析制御プログラムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る分析装置の構成例を示す模式図である。 蛍光X線分析部の構成例を示す概略図である。 熱刺激電流測定部の構成例を示す概略図である。 (a)は、測定前処理部の分解部の構成例を示す概略横断面図であり、(b)は、測定前処理部の分解部の構成例を示す概略縦断面図である。 (a)は、測定前処理部の回収部の構成例を示す概略横断面図であり、(b)は、測定前処理部の回収部の構成例を示す概略縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る分析装置の製造方法を示すシーケンスを説明する図である。 本発明の一実施形態に係る分析方法の第1例を示すシーケンスを説明する図である。 全反射蛍光X線分析おける測定位置を示す図である。 全反射蛍光X線分析による測定データを示した図である。 全反射蛍光X線分析による測定データを示した図である。 熱刺激電流測定による測定例を説明するための図である。 熱刺激電流測定による測定データを示した図である。 本発明の一実施形態に係る分析方法の第2例を示すシーケンスを説明する図である。
<本発明の一実施形態>
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)分析装置の概略構成
まず、図1を用い、本発明の一実施形態に係る分析装置について説明する。図1は、本実施形態に係る分析装置の構成例を示す模式図である。
本実施形態の分析装置10は、全反射蛍光X線(TXRF:Total Reflection X−ray Fluorescence)分析法により試料の表面に存在する汚染元素の定性分析および定量分析の少なくともいずれかを行うとともに、熱刺激電流(TSC:Thermally Stimulated Current)測定法による測定、またはVPD(Vapor Phase Decomposition)による測定前処理のいずれか一方を行うように構成され、例えば、試料(ウエハ100)の表面の測定位置に対してX線を照射して、測定位置から放射される蛍光X線の強度を測定する蛍光X線分析を行う蛍光X線分析部(TXRF分析部)200と、試料の表面の測定位置に対して熱刺激電流測定(TSC測定)を行う熱刺激電流測定部(TSC測定部)700、または試料の表面の少なくとも一部に存在する被測定物を回収する前処理を行う測定前処理部800のいずれか一方によって選択的に構成される処理部300と、蛍光X線分析部200および処理部300と気密に連結され、試料をTXRF分析部200および処理部3
00のそれぞれに搬送可能な搬送部400と、を備える。また、搬送部400に連結される一方の処理部300は、他方の処理部300と交換可能である。以下、詳細を説明する。
図1において、測定対象である試料は、例えばウエハ(半導体ウエハ)100である。ここでいう測定対象である試料としての「ウエハ100」とは、例えば、半導体製造プロセスにおいて所定の膜が形成されたウエハ、所定の処理(洗浄、プラズマ処理等)が施されたウエハ、半導体製造装置のメンテナンス直後において所定の膜が形成、または所定の処理が施されたダミーウエハ(いわゆるモニタウエハ)などである。本実施形態の分析装置10は、例えば上記のような測定対象のウエハ100を分析することにより、半導体製造プロセスにおける汚染元素等を検出したり、その汚染元素等によるウエハ100の電気的特性への影響を把握したりするために用いられる。
(蛍光X線分析部)
次に、図1および図2を用い、蛍光X線分析部(TXRF分析部)200について説明する。図2は、蛍光X線分析部の構成例を示す概略図である。
図1に示されているように、分析装置10は、全反射蛍光X線分析(TXRF分析)を行うTXRF分析部200を有する。TXRF分析法とは、上述のように、試料の表面に非常に浅い角度でX線を照射してウエハ100からの蛍光X線を検出することにより、非破壊で試料表面に存在する元素の定性分析および定量分析の少なくともいずれかを行う方法である。
TXRF分析部200は、例えば、筺体210の内部に分割して設けられたロードロック室220および測定室260を有する。ロードロック室220の測定室260と反対側の側壁には、ゲートバルブ222が設けられ、当該ゲートバルブ222は、開放されることによりウエハ100がロードロック室220および後述する搬送室404の間を移動することができるよう構成される。また、ロードロック室220および測定室260の間の側壁には、ゲートバルブ262が設けられ、当該ゲートバルブ262は、開放されることによりウエハ100がロードロック室220および測定室260の間を移動することができるよう構成される。
ロードロック室220内には、例えば複数のウエハ100を保持する保持部(不図示)が設けられ、例えば1枚目のウエハ100に対してTXRF分析が完了するまでの間に2枚目のウエハ100を真空中で待機可能とし、ロードロック室220内で測定対象となる複数のウエハ100を相互に入れ替えることが可能に構成される。
また、ロードロック室220は、内部の圧力および雰囲気を調整可能に構成される。例えば、ロードロック室220には、当該ロードロック室220内を真空に排気する排気部(例えば後述する排気部266)が接続される。また、ロードロック室220には、当該ロードロック室220内に不活性ガスを供給するガス供給部(不図示)が接続される。
測定室260内には、例えば内部搬送ロボット240が設けられ、ロードロック室220および測定用のステージ(263)の間でウエハ100を搬送するよう構成される。内部搬送ロボット240は、ステージ263上にウエハ100を載置する際に、後述する検出器270の直下にウエハ100の所定の測定位置の原点(例えばウエハ100の中心)が配置されるように予めティーチングされている。
本実施形態では、例えば、上記したロードロック室220、測定室260内の内部搬送ロボット240および後述するステージ263は、一方向に沿って並んで設けられる。
ここで、図2は、測定室260内のうち、特にTXRF分析に関わる部分を示している。図2に示されているように、TXRF分析部200は、ウエハ100が載置されるステージ263と、ステージ263の上に載置されたウエハ100に対してX線を照射するX線発生器280と、X線が照射されたウエハ100から放射される蛍光X線を検出する検出器270と、を備える。
X線発生器280は、例えば、真空に保たれた内部に回転陽極(不図示)が設けられたX線管(不図示)を有し、さらに必要に応じて、回転陽極を冷却する冷却器(不図示)を有する。本実施形態のX線管には、例えばタングステン(W)からなる回転陽極が用いられるものとする。
また、X線発生器280およびステージ263の間には、分光器282が設けられ、X線発生器280から出射されたX線を分光して所定波長に単色化するとともに、当該X線をステージ263上のウエハ100に所定の入射角度で照射するよう構成される。分光器282は、例えば複数個設けられ、自動交換可能に構成される。また、X線発生器280からステージ263までのX線の光路の途中には、X線の通過または遮断を切り替えるシャッター(不図示)と、X線の通過する幅を制限するスリット(不図示)と、が設けられる。
また、ステージ263には、ステージ移動機構部264が設けられる。ステージ移動機構部264は、ステージ263を水平方向の直交二軸方向(X方向およびY方向)に移動可能なX−Y調整機構と、ステージ263の鉛直方向(Z方向)の高さを調整可能な高さ調整機構と、鉛直方向から見たときのウエハ100の基準方向(例えばオリエンテーションフラットの法線方向)に対するX線の入射角度(θ)を調整可能な角度調整機構と、ステージ263の水平方向に対する傾き、すなわち水平方向から見たときのウエハ100の表面へのX線の入射角度(φ)を調整可能な傾き調整機構と、を備える。
後述するTXRF分析では、X線発生器280から出射されたX線は、分光器282で所定波長に単色化される。また、分光器282により単色化されたX線は、ステージ移動機構部264によってステージ263の水平方向に対する傾きを変化させることにより、ウエハ100の表面に対して非常に浅い角度で入射しウエハ100の表面で全反射するように調整される。このとき、X線の侵入深さは、例えばウエハ100の表面から10nm以下である。
なお、本実施形態では、例えば、鉛直方向から見て、X線発生器280から出射されたX線が分光器282を介してステージ263上のウエハ100に照射される方向は、上記したロードロック室220および測定室260が並んだ方向に対して垂直である。
検出器270は、ステージ263上に載置されるウエハ100にX線を照射した際に放出される蛍光X線(蛍光X線の強度、スペクトル)を検出するように構成される。検出器270は、例えば半導体検出器(SSD:Solid State Detector)、またはシリコンドリフト検出器(SDD:Silicon Drift Detector)などである。検出器270による蛍光X線の検出範囲は、例えば直径10mmである。
また、検出器270は、ウエハ100のX線が照射される照射領域において、ステージ263の面に対して垂直な方向に所定距離だけ離間した位置に設けられる。なお、検出器270は、例えば測定窓(不図示)を介して測定室260の外に設けられる。X線発生器280から出射されウエハ100で全反射されたX線が検出器270に直接入射すること
がなく、主にウエハ100から放出された蛍光X線が検出器270に入射する。これにより、TXRF分析におけるSN比が向上する。
なお、測定室260は、内部の圧力および雰囲気を調整可能に構成される。例えば、測定室260には、当該測定室260内を真空に排気する真空ポンプ等の排気部266が接続される。TXRF分析工程では、例えば測定室260内が排気された状態でウエハ100に対してTXRF分析が行われる。また、測定室260には、当該測定室260内に不活性ガスを供給するガス供給部(不図示)が接続される。例えば、この排気部266およびガス供給部は、測定室260だけでなく上述したロードロック室220に対しても共用される。
(処理部)
次に、図1を用い、処理部300について説明する。分析装置10は、TXRF分析部200に隣接して設けられ後述する搬送部400に連結される処理部300を有する。本実施形態でいう「処理部300」とは、ウエハ100の表面の所定の測定位置に対して熱刺激電流測定(TSC測定)を行う熱刺激電流測定部(TSC測定部)700、またはウエハ100の表面の少なくとも一部に存在する被測定物を回収する前処理を行う測定前処理部800のいずれか一方によって選択的に構成される。
本実施形態では、後述するウエハ100を搬送する搬送部400に連結される一方の処理部300は、他方の処理部300と交換可能である。ここでいう「交換可能」とは、一方の処理部300と、他方の処理部300と、が分析装置10内の同一の位置に連結して置き換えることが可能であることを意味する。すなわち、処理部300を構成するTSC測定部700および測定前処理部800のそれぞれはモジュール化されており、ユーザの元には、そのユーザのニーズに合わせて、モジュール化された処理部300のうちいずれか一方のみを有する分析装置10が提供される。
具体的には、図1に示されているように、後述する搬送部400には、処理部300と連結しウエハ100が移動可能な連結口402が設けられる。TSC測定部700および測定前処理部800のそれぞれは、連結口402に対応する位置に設けられウエハ100が移動可能な開閉弁としてのゲートバルブ(702,827,831a)を有する。
また、例えばTXRF分析部200のX線発生器280、測定室260並びにロードロック室220、および搬送部400は、鉛直方向から見て「コの字」状に配置されており、処理部300は、これらによって「コの字」状に囲まれた空間内に配置される。処理部300を構成するTSC測定部700および測定前処理部800のそれぞれの大きさは、上記した空間内に設置可能な大きさである。
以下、処理部300を構成するTSC測定部700および測定前処理部800について詳細を説明する。
(熱刺激電流測定部)
図1および図3を用い、熱刺激電流測定部(TSC測定部)700について説明する。図3は、熱刺激電流測定部の構成例を示す概略図である。熱刺激電流測定(TSC測定)を行うTSC測定部700は、モジュール化された処理部300の一つである。TSC測定法とは、上述のように、昇温過程での電荷トラップからの熱的解放(脱トラップ)現象で生じる熱刺激電流を測定する方法である。
図1および図3に示されているように、TSC測定部700は、例えば、筺体710の内部に処理室としての測定室704を有する。筺体710の側壁には、後述する搬送部4
00の連結口402に対応する位置に、開閉弁としてのゲートバルブ702が設けられる。ゲートバルブ702は、開放されることによりウエハ100が測定室704および後述する搬送室404の間を移動することができるよう構成され、またOリング(不図示)を介して筺体710に接して気密に閉じることができるよう構成される。
後述する搬送部400の筺体410における連結口402の周囲には、ボルトが挿入される貫通孔(不図示)が設けられ、一方で、TSC測定部700の筺体710には、搬送部400の筺体410に設けられた貫通孔に対応する位置にボルトが螺合するネジ穴(不図示)が設けられる。TSC測定部700の筺体710は、例えば筺体710および筺体410の間にOリング等が介在した状態で、上記したボルトが筺体410の貫通孔を介してネジ穴に固定されることにより、搬送部400の筺体410に気密に連結される。
図3に示されているように、TSC測定部700は、ウエハ100が載置されるステージ711と、ステージ711上のウエハ100の温度を調整する温度可変機構(不図示)と、ウエハ100の所定の測定位置に電気的に接続可能なプローブ電極714と、ウエハ100に対して所定の電圧を印加する電圧源720と、プローブ電極714から検出される電流を測定する電流計721と、を備える。
温度可変機構は、例えば筺体710に組み込まれ、測定室704内のウエハ100を加熱したり冷却したりするよう構成される。また、温度可変機構は、ステージ711上のウエハ100の温度を測定する温度センサ(不図示)を有している。
ステージ711には、ステージ移動機構部(不図示)が設けられる。ステージ移動機構部は、ステージ711を水平方向の直交二軸方向(X方向およびY方向)に移動可能なX−Y調整機構と、ステージ711の鉛直方向(Z方向)の高さを調整可能な高さ調整機構と、を備える。
プローブ電極714は、例えばウエハ100の表面に対して垂直な方向から見て所定の測定位置を挟んで対称な位置に接続される一対の電極714a,714bで構成される。一対の電極714a,714bで挟まれた領域が、TSC測定での測定領域となる。一対の電極714a,714bは、例えばウエハ100の表面に直接接触することによりウエハ100の所定の測定位置に電気的に接続される。
電圧源720は、例えばウエハ100に対して所定の電圧を印加するよう構成される。電流計721は、ウエハ100から検出される微小な電流を計測するよう構成され、例えばフェムトアンペア(10−15A)の電流を計測可能である。電圧源720および一方の電極714aの間にはスイッチ719aが設けられ、電流計721および他方の電極714bの間にはスイッチ719bが設けられる。
なお、測定室704は、内部の圧力および雰囲気を調整可能に構成される。例えば、測定室704には、バルブ717を介してガス供給部715が接続され、測定室704内に不活性ガスを供給可能に構成される。不活性ガスは、例えばヘリウム(He)ガスである。また、測定室704には、バルブ718を介して排気部716が接続され、測定室704内を排気可能に構成される。排気部716は、例えばロータリーポンプ等の真空ポンプである。
また、TSC測定部700は、ステージ711上のウエハ100に対して所定波長の光を照射する光照射部713を有していても良い。光照射部713は、例えば測定対象としてのウエハ100、またはウエハ100上の膜のバンドギャップに相当するエネルギーの光を照射するよう構成される。後述するTSC測定では、測定対象の種類等に応じて、電
圧源720による電圧印加および光照射部713による光照射の少なくともいずれか一方が選択される。
(測定前処理部)
図1、図4および図5を用い、測定前処理部800について説明する。図4(a)は、測定前処理部の分解部の構成例を示す概略横断面図であり、図4(b)は、測定前処理部の分解部の構成例を示す概略縦断面図である。図5(a)は、測定前処理部の回収部の構成例を示す概略横断面図であり、図5(b)は、測定前処理部の回収部の構成例を示す概略縦断面図である。VPDによる測定前処理部800は、モジュール化された処理部300の一つである。VPDとは、上述のように、試料表面の酸化膜などを分解したあと、酸化膜中あるいは酸化膜上にあった金属汚染を回収する方法である。
測定前処理部800は、例えば、ウエハ100の表面に形成された膜またはウエハ100の表面に存在する被測定物を処理ガスにより分解させウエハ100の表面上に保持する分解部820と、分解部820に隣接して設けられウエハ100の表面に溶液を滴下した状態でウエハ100の表面を移動させ、被測定物を回収して乾燥させる回収部830と、の少なくともいずれかを備える。本実施形態の測定前処理部800は、例えば分解部820および回収部830の両方を備えており、回収部830は、分解部820の鉛直上側に設けられる。
図4(b)に示されているように、測定前処理部800は、例えば二重構造となっており、筺体853の内側に設けられた筺体852のさらに内部には、処理室の一つとして分解部820の分解室821が設けられる。筺体853の側壁には、後述する搬送部400の連結口402に対応する位置に開閉弁としての外部ゲートバルブ827が設けられ、さらにその内側の筺体852には、内部ゲートバルブ821aが設けられる。当該外部ゲートバルブ827および内部ゲートバルブ821aは、同時に開放されることにより、ウエハ100が分解室821および後述する搬送室404の間を移動することができるよう構成される。また、外部ゲートバルブ827はOリング(不図示)を介して筺体853に接して気密に閉じることができるよう構成され、内部ゲートバルブ821aはOリング(不図示)を介して筺体852に接して気密に閉じることができるよう構成される。
測定前処理部800の筺体853には、TSC測定部700の筺体710と同様に、搬送部400の筺体410に設けられた貫通孔に対応する位置にボルトが螺合するネジ穴(不図示)が設けられる。測定前処理部800の筺体853は、例えば筺体410および筺体853の間にOリング等が介在した状態で、上記したボルトが筺体410の貫通孔を介してネジ穴に固定されることにより、搬送部400の筺体410に気密に連結される。
内部に分解室821を構成する筺体852および内部ゲートバルブ821aの少なくとも内側は、後述する処理ガスに対して耐性を有し、例えばポリ四フッ化エチレン(PTFE)などのフッ素を含む材料により形成される。
図4(a)および図4(b)に示されているように、分解部820は、ウエハ100が載置されるステージ825を有する。ステージ825は、筺体852の側壁から水平方向に張り出した仕切り板826を介して、分解室821内に固定され、後述する外部搬送ロボット420のアームが干渉しないように、搬送部400側の一部が切欠かれた輪状に設けられる。
分解部820の筺体852には、処理ガスが供給される処理ガス供給管822aが接続される。処理ガス供給管822aには、下流側から順に、バルブ822b、処理ガス供給部822cが設けられる。処理ガスは、ウエハ100の表面に形成された酸化膜、または
試料表面若しくは酸化膜の中に存在する被測定物を分解させるガスであり、例えばフッ化水素(HF)、またはフッ化水素酸等のフッ素含有ガスである。
また、分解部820の筺体852には、分解室821内を洗浄する洗浄液が供給される洗浄液供給管823aが接続される。洗浄液供給管823aには、下流側から順に、バルブ823b、洗浄液供給部823cが設けられる。洗浄液は、ウエハ100の表面を洗浄する液体であり、例えば超純水である。
さらに、分解部820の筺体852には、不活性ガスが供給される不活性ガス供給管824aが接続される。不活性ガス供給管824aには、下流側から順に、バルブ824b、不活性ガス供給部824cが設けられる。不活性ガスは、分解室821内の処理ガスを追い出すとともに、ウエハ100の表面を乾燥させるガスであり、例えば窒素(N)ガスである。
なお、分解部820には、分解室821内を排気する排気部(不図示)が設けられていても良い。また、分解部820には、処理ガス供給管822aおよび不活性ガス供給管824aを加熱する加熱部(不図示)が設けられていても良い。
一方、図5(b)に示されているように、筺体853内の分解部820の上側には、処理室の一つとして回収部830の回収室831が設けられる。筺体853の側壁の外部ゲートバルブ827の上側には、ゲートバルブ831aが設けられ、当該ゲートバルブ831aは、開放されることにより、ウエハ100が回収室831および後述する搬送室404の間を移動することができるよう構成される。内部に回収室831を構成する筺体853は、後述する回収液に対して耐性を有し、例えばポリ塩化ビニル(PVC)、またはステンレスなどにより形成される。
また、筺体853の上には、例えばHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ等のフィルタ812を介してファン811が設けられ、回収室831内に清浄な空気を送るよう構成される。なお、回収室831の底板(符号不図示)には、貫通孔831bが設けられ、当該貫通孔831bを介して分解部820の筺体852と、筺体853との間の空間に清浄な空気が送られる。
図5(a)および図5(b)に示されているように、回収部830は、ウエハ100が載置されるステージ835を有する。ステージ835は、ウエハ100を水平に指示しながら回転させるよう構成される。
また、回収部830は、回収液をウエハ100の表面上で移動させる回収液移動部832を有する。回収液移動部832は、回収室831の底面に固定された軸部(符号不図示)と、一端が軸部に接続され他端が軸部を中心にして水平方向に回転可能であるアーム部(符号不図示)と、アーム部の上記した他端に設けられ回収液を供給して保持するノズル832aを有する。ノズル832aは、アームが軸部を中心に回転することにより、ウエハ100の径方向に移動可能に構成される。また、測定前処理部800の下方には、回収液を蓄積するタンク(不図示)が設けられ、回収液を回収液移動部832に供給するよう構成される。
回収液は、例えば2%フッ化水素酸と2%過酸化水素水との混合水溶液、または1%フッ化水素酸と3%過酸化水素水との混合水溶液である。上記したノズル832aは、回収液に対して耐性を有し、例えばPTFE等により形成される。
また、回収部830は、ウエハ100の表面の回収液を乾燥させる回収液乾燥部833
を有する。回収液乾燥部833は、回収室831の底部に固定された軸部(符号不図示)と、一端が軸部に接続され他端が軸部を中心にして水平方向に回転可能であるアーム部(符号不図示)と、アーム部の上記した他端に設けられ回収液に光を照射して回収液を加熱乾燥させるランプ833aと、を有する。ランプ833aは、例えば赤外ランプである。
また、回収部830は、回収液移動部832のノズル832aを洗浄するノズル洗浄部834を有する。ノズル洗浄部834は、洗浄液が供給される内槽834aと、内槽834aから溢れた洗浄液を排出する外槽834bと、を有する。例えばノズル832aを洗浄する際には、回収液移動部832は、ノズル832aを内槽834aの洗浄液に浸漬させることにより、ノズル832aを洗浄する。洗浄液は、例えば超純水である。
(搬送部)
図1に示されているように、分析装置10は、TXRF分析部200および処理部300に隣接して設けられウエハ100を搬送する搬送部400を有する。搬送部400は、筺体410の内部に搬送室404を有する。搬送部400の筺体410は、TXRF分析部200のゲートバルブ222を介して、筺体210と気密に連結され、また上述のように連結口402に対応する位置に設けられたゲートバルブ(702等)を介して処理部300の筺体(710等)と気密に連結される。これにより、搬送室404は、ゲートバルブ222を介してTXRF分析部200のロードロック室220と連通し、また処理部300のゲートバルブ(702等)を介して処理室(測定室704等)と連通している。
なお、本実施形態では、連結口402は、ゲートバルブ(702等)の開閉動作に干渉しないように設けられ、例えば連結口402の大きさは連結部としてのTSC測定部700のゲートバルブ702、および測定前処理部800の二つのゲートバルブ(827,831a)のそれぞれの大きさよりも大きく、ゲートバルブ(702等)の開閉機構は、連結口402の中に設けられる。
搬送部400は、さらに、測定対象の複数のウエハ100を保持するカセット120と気密に連結可能に構成される。カセット120は、いわゆるFOUP(Front Opening Unified Pod)である。
また、搬送室404は、ミニエンバイロメント(Mini−Environment)として清浄に保たれており、カセット120からTXRF分析部200および処理部300のそれぞれにウエハ100を移動させる間のEFEM(Equipment Front End Module)を構成する。
また、搬送室404内には、外部搬送ロボット420が設けられる。外部搬送ロボット420は、ウエハ100を外気に暴露することなくTXRF分析部200および処理部300のそれぞれに搬送可能に構成される。ここでいう「外気」とは、ミニエンバイロメントとしての搬送室404よりも外の雰囲気のことを意味する。
外部搬送ロボット420は、例えばTXRF分析部200および処理部300が並んだ方向に延在するレール部(符号不図示)と、レール部の上に移動可能に設けられるロボット部(符号不図示)と、ロボット部の先端に設けられウエハ100を保持しながら移動可能なアーム部(符号不図示)と、を有する。なお、外部搬送ロボット420は、ウエハ100を水平方向に移動させるとともに、鉛直方向にも移動させることができるよう構成される。
外部搬送ロボット420は、連結口402に連結される処理部300に応じて、ウエハ100が当該処理部300におけるウエハ100の基準位置に搬送されるように、ウエハ
100を搬送する位置を予め調整するティーチングをしておくことが可能である。ここでいう「ティーチング」とは、外部搬送ロボット420によってウエハ100が再現性よく繰り返し所定の位置に搬送されるように、外部搬送ロボット420の機械的な動作に係る情報(ティーチング情報)を所定の記憶手段(後述する制御部600の記憶装置等)に読み出し可能に記録しておく処理のことをいう。具体的には、外部搬送ロボット420は、ロードロック室220にウエハ100を搬入する際にウエハ100をロードロック室220内の保持部における所定の位置に移動させ、また搬送部400に連結される処理部300に応じて、処理部300にウエハ100を搬入する際にウエハ100を処理部300内のステージ(711等)における所定の位置に移動させるように、予めティーチングされている。
(位置調整部(アライナ))
図1に示されているように、分析装置10は、外部搬送ロボット420のアーム部に保持されるウエハ100の位置を調整する位置調整部(アライナ)500を有する。アライナ500は、搬送部400との間でウエハ100を外気に暴露することなく搬送可能に設けられ、本実施形態では、例えば搬送室404内に設けられる。
アライナ500は、TXRF分析部200および処理部300の少なくともいずれかに対してウエハ100が搬入される際のウエハ100の位置を調整するよう構成され、本実施形態では、例えばこれらの両方に対してウエハ100が所定の向きで搬入されるように搬入前にウエハ100の位置を調整するよう構成される。具体的には、アライナ500は、ウエハ100のオリエンテーションフラットの位置を調整するよう構成される。なお、アライナ500は、ウエハ100のノッチの位置を調整するよう構成されていてもよい。
(制御部)
図1〜3に示されているように、分析装置10の各部には、制御部600が接続され、以下のように各部を制御するよう構成される。
図2に示されているように、制御部600は、X線発生器280、分光器282、ステージ移動機構部264、排気部266、および検出器270等で構成されるTXRF分析部200の各部に接続され、X線の強度、X線の波長、TXRF分析の測定位置、測定室260内の圧力を調整するよう、TXRF分析部200の各部を制御する。
図3に示されているように、処理部300がTSC測定部700によって構成される場合、制御部600は、温度可変機構、ステージ移動機構部、電圧源720、電流計721、ガス供給部715、および排気部716等で構成されるTSC測定部700の各部に接続され、測定室704内のウエハ100の温度、TSC測定の測定位置、ウエハ100に印加される電圧、および測定室704内の圧力並びに雰囲気を調整し、ウエハ100から検出される電流を測定するよう、TSC測定部700の各部を制御する。
図4および図5に示されているように、処理部300が測定前処理部800によって構成される場合、制御部600は、バルブ822b〜824b、処理ガス供給部822c、洗浄液供給部823c、および不活性ガス供給部824c等で構成される分解部820の各部と、ステージ835、回収液移動部832、回収液乾燥部833、およびノズル洗浄部834等で構成される回収部830の各部と、に接続され、分解室821内の雰囲気の調整、分解室821内のウエハ100の洗浄、回収部830のステージ835の回転、ウエハ100の表面の回収液の移動、回収液の乾燥、およびノズル832aの洗浄等を行うよう、測定前処理部800の各部を制御する。
図1に示されているように、制御部600は、TXRF分析部200のゲートバルブ2
22,262、および処理部300のゲートバルブ(702等)に接続され、ウエハ100が搬送室404からロードロック室220に移動する際、またはウエハ100がロードロック室220から測定室260に移動する際、ウエハ100が搬送室404から処理室(測定室704等)に移動する際に、ゲートバルブ222,262,702等を開閉するよう制御する。
また、制御部600は、外部搬送ロボット420に接続され、ロードロック室220、処理室(測定室704等)、およびアライナ500の間でウエハ100を搬送するよう外部搬送ロボット420を制御する。また、制御部600は、内部搬送ロボット240に接続され、ロードロック室220および測定室260の間でウエハ100を搬送するよう内部搬送ロボット240を制御する。
ここで、制御部600は、例えば各種データを格納する記憶装置(記録手段、記憶手段)(不図示)を有しており、当該記憶装置は、TXRF分析の測定条件、TXRF分析の測定結果、TSC測定の測定条件、TSC測定の測定結果、ウエハ100のオリエンテーションフラットを基準としたウエハ100内の位置情報、外部搬送ロボット420および内部搬送ロボット240のそれぞれのティーチング情報、および後述する分析方法に係るシーケンス等を格納するよう構成される。
また、制御部600は、当該制御部600に各種データを入力したり、制御部600から各種データを出力したりする入出力部(入出力手段)(不図示)を有する。例えば、入出力部は、タッチパネル、マウス、キーボード、操作端末等のいずれかを含む。また、制御部600は、各種データや結果を出力する表示部(不図示)を有していてもよい。なお、表示部を入出力部に含めて考えても良い。
本実施形態では、制御部600は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、記憶装置としてのHDD(Hard Disk Drive)若しくはフラッシュメモリなどのROM、分析装置10の各部に接続されるI/Oポートを備えたコンピュータ装置として構成される。
制御部600による分析装置10の各部を制御する手段は、例えばCPUがHDDまたはROMに格納された分析制御プログラムを実行することにより実現される。本実施形態では、制御部600としてのコンピュータ装置は、記録装置に記録された所定の分析制御プログラムを実行することにより、TXRF分析部200を制御するTXRF制御手段、搬送部400を制御する搬送制御手段等として機能する。
また、制御部600としてのコンピュータ装置は、例えば以下のようにして処理部制御手段として機能する。例えば記憶装置としてのHDDには、モジュール化された処理部300の機能として、TSC測定部700を制御するTSC測定制御手段、および測定前処理部800を制御する測定前処理制御手段の両方に係る分析制御プログラムが予め記録されている(インストールされている)。コンピュータ装置は、記録装置に記録された所定の分析制御プログラムを実行することにより、搬送部400に連結される処理部300を認識する認識手段と、認識手段が認識した結果に基づいて、処理部300をTSC測定部700または測定前処理部800のいずれか一方として選択的に機能させるように切り替える切り替え手段として機能する。これにより、コンピュータ装置は、切り替え手段によって切り替えられた結果に基づいて、TSC測定制御手段または測定前処理制御手段のいずれか一方の手段として処理部300を制御する処理部制御手段として機能する。このとき、記憶装置には、搬送部400に連結されていない他方の処理部300を制御する制御手段に係る分析制御プログラムが実行されないようインターロックが設定されていてもよ
い。
これらの分析制御プログラムは、制御部600としてのコンピュータ装置にインストールされて用いられるが、そのインストールに先立ち、コンピュータ装置で読み取り可能な記憶媒体(CD−ROMなど)に格納されて提供されるものであってもよいし、あるいはコンピュータ装置と接続する通信回路を通じてコンピュータ装置に提供されるものであってもよい。この分析制御プログラムは、本発明の一形態となる。
(2)分析装置の製造方法
次に、図6を用い、本実施形態に係る分析装置10の製造方法について説明する。図6は、本実施形態に係る分析装置の製造方法を示すシーケンスを説明する図である。
本実施形態の分析装置10の製造方法は、TXRF分析を行うTXRF分析工程と、TXRF分析と気密に連結した搬送部400を形成する工程と、TSC測定を行うTSC測定部700、またはウエハ100の前処理を行う測定前処理部800のいずれか一方によって構成される処理部300を形成する工程と、搬送部400に処理部300の一方を連結する工程と、を有する。処理部300を形成する工程では、搬送部400に連結される一方の処理部300を、他方の処理部300と交換可能に形成する。以下、詳細を説明する。
(TXRF分析部形成工程S110)
まず、図6に示されているように、TXRF分析を行うTXRF分析部200を形成する(S110)。
(搬送部形成工程S120)
次に、EFEMを構成する搬送部400を形成する。例えば予めTXRF分析部200とは別に独立して搬送部400を形成し、その搬送部400をTXRF分析部200の所定の位置にゲートバルブ22を介して気密に連結させる。なお、本実施形態では、搬送部400内にアライナ500を形成する。また、搬送部400の筺体410に処理部300が連結される連結口402を形成するとともに、筺体410の連結口402の周囲に、搬送部400および処理部300の連結に用いられるボルトが貫通する貫通孔を形成しておく(S120)。
(処理部選択工程S132)
次に、分析装置10を使用するユーザの要望に応じ、搬送部400に連結される処理部300として、TSC測定部700または測定前処理部800のいずれか一方を選択する(S132)。
(処理部形成工程S134)
次に、処理部選択工程S132において選択された処理部300を形成する。このとき、搬送部400に連結される一方の処理部300を他方の処理部300と交換可能に形成する。例えば、連結口402に対応する位置にウエハ100が移動可能な開閉弁としてゲートバルブ(702等)を形成するとともに、搬送部400の筺体410に設けられた貫通孔に対応する位置にボルトが螺合するネジ穴を形成しておく(S134)。
(連結工程S140)
次に、搬送部400に、処理部選択工程S132において選択された処理部300を連結する。このとき、例えば処理部300の筺体(710等)および搬送部400の筺体410の間にOリング等を介在させた状態で、ボルトを、搬送部400の筺体410に設けられた貫通孔を介して、処理部300の筺体(710等)に設けられたネジ穴に固定する
(S140)。
また、連結工程S140では、例えば以下のようにして制御部600が搬送部400に連結された処理部300を制御可能な状態に設定する。まず、TXRF分析部200、搬送部400、搬送部400に連結された処理部300等に制御部600を接続する。次に、例えば、制御部600の記憶装置に、TSC測定部700に係る機能、および測定前処理部800に係る機能の両方に係る分析制御プログラムを記録する。次に、制御部600は、処理部300から処理部300の種類を示す認識信号を受信するなどによって、搬送部400に連結される処理部300がTSC測定部700であるか測定前処理部800であるかを認識する。次に、制御部600は、搬送部400に連結される処理部300を認識した結果に基づいて、処理部300をTSC測定部700または測定前処理部800のいずれか一方として選択的に機能させるように切り替える。具体的には、制御部600は、搬送部400の連結口402に連結される処理部300がTSC測定部700であるか測定前処理部800であるかに応じて、当該連結口402に連結される一方の処理部300の機能に係る分析制御プログラムを実行可能な状態に設定する。また、制御部600は、搬送部400に連結されなかった他方の処理部300の機能に係る分析制御プログラムが実行されないようにインターロックを設定する。
また、連結工程S140では、搬送部400に連結される処理部300に応じて、ウエハ100が当該処理部300におけるウエハ100の基準位置に搬送されるように、搬送部400の外部搬送ロボット420に対してウエハ100を搬送する位置を調整するティーチングを行う。例えば制御部600の記憶装置に、外部搬送ロボット420のティーチング情報を読み出し可能に格納する。
以上により、本実施形態に係る分析装置10が製造される。なお、本実施形態に係る10の構成変更のみを行う場合は、搬送部400に連結された一方の処理部300を搬送部400から分離させる分離工程と、他方の処理部300を搬送部400に連結させる連結工程S140と、を行えばよい。
(3)分析方法
次に、本実施形態に係る分析装置10を用いた分析方法について説明する。以下の説明において、分析方法に係る分析装置10の各部の動作は、制御部600により制御される。
(第1例)
まず、図1〜図3、および図7を用い、第1例として、分析装置10がTXRF分析部200およびTSC測定部700を有する場合について説明する。図7は、本実施形態に係る分析方法の第1例を示すシーケンスを説明する図である。本実施形態では、一例として、TXRF分析工程、TSC工程の順で行う場合について、詳細を説明する。
ここで、搬送部400には、測定対象の複数のウエハ100が格納されたカセット120が連結されている。カセット120内の複数のウエハ100のそれぞれに対して、以下のようにして連続的にTXRF分析およびTSC測定が行われていく。
(搬送およびアライメント工程S210)
まず、搬送部400の外部搬送ロボット420は、ウエハ100をカセット120からアライナ500に搬送する。次に、アライナ500は、例えばウエハ100のオリエンテーションフラットを検出し、ウエハ100がTXRF分析部200に所定の向きで搬入されるようにウエハ100の位置を調整する。次に、搬送部400の外部搬送ロボット420は、ウエハ100を外気に暴露することなくアライナ500からTXRF分析部200
のロードロック室220に搬送する。
次に、TXRF分析部200の排気部266は、ロードロック室220内にウエハ100がある状態で、ロードロック室220内を排気する。次に、TXRF分析部200の内部搬送ロボット240は、ウエハ100をロードロック室220から予め真空に保たれた測定室260に搬送する。内部搬送ロボット240は、検出器270の直下にウエハ100の所定の測定位置の原点(例えばウエハ100の中心)が配置されるように、測定室260のステージ263上にウエハ100を載置する(以上、S210)。
(TXRF分析工程S220)
次に、TXRF分析部200は、ウエハ100に対して以下のようにしてTXRF分析を開始する。
ここで、図2、図8〜図10を用い、TXRF分析部200によるTXRF分析工程について説明する。図8は、TXRF分析おける測定位置を示す図である。図9および図10は、TXRF分析による測定データを示した図である。本実施形態では、一例として、TXRF分析において、いわゆるマッピング測定(Sweeping−TXRF分析)を行う場合について説明する。
予め、X線発生器280が、上述したシャッターが閉じられた状態でX線を出射可能な状態に立ちあげられる。また、測定対象のウエハ100において存在すると予想される汚染元素に応じて、分光器282を交換することにより、分光器282によって分光されるX線の波長が設定される。例えば、汚染元素が軽金属元素、遷移金属元素、重金属元素であるかによって、分光器282によって分光されるX線の波長が設定される。具体的には、X線発生器280のX線管にタングステン(W)からなる回転陽極が用いられる場合、汚染元素が軽金属元素であるとき分光器282によって分光されるX線はW−Mα線であり、汚染元素が遷移金属元素であるとき分光器282によって分光されるX線はW−Lβ線であり、汚染元素が重金属元素であるとき分光器282によって分光されるX線は高エネルギー(H.E.)線である。
また、図8に示されているように、TXRF分析において、例えばウエハ100のオリエンテーションフラット102を基準として、二次元の座標が設定されている。具体的には、例えば、ウエハ100の中心を座標中心(原点)(0,0)として、この座標中心で直交するX軸およびY軸により規定される直交座標(以下、XY座標)が設定される。なお、XY座標のX軸は、ウエハ100のオリエンテーションフラット102と平行な座標軸とする。
また、後述するマッピング測定では、ウエハ100の表面の複数の「測定位置」において、ウエハ100から放出される蛍光X線が測定される。ここでいうTXRF分析の「測定位置」とは、検出器270がウエハ100から放出される蛍光X線を検出する所定の検出範囲における中心位置のことをいう。
ここで、測定室260のステージ263の上には、ロードロック室220から搬送されたウエハ100が載置されており、検出器270は上記した測定位置の原点を測定するように配置されている。ステージ移動機構部264は、検出器270によるウエハ100の測定位置が(x1,y1)となるようにステージ263を移動し、また、分光器282により単色化されたX線がウエハ100の表面に対して非常に浅い角度で入射しウエハ100の表面で全反射するようにステージ263の水平方向に対する傾きを調整する。
次に、X線発生器280の出射側に設けられたシャッターが開かれることにより、ウエ
ハ100の測定位置(x1,y1)に対して、X線発生器280から分光器282を介して非常に浅い角度でX線が照射される。ウエハ100の表面に入射したX線は、全反射する。このとき、検出器270は、ウエハ100の測定位置(x1,y1)から放出される蛍光X線を検出し、制御部600は、検出器270から測定位置(x1,y1)における蛍光X線スペクトルを含むTXRF分析情報を取得し、記憶装置に格納する。なお、このような1つの測定位置におけるTXRF分析に係る時間は、例えば1秒以上10秒未満である。
次に、ステージ移動機構部264は、ウエハ100の測定位置が(x1,y1)から所定の測定間隔だけ離れた(x2,y1)となるようにステージ263を移動する。このとき、X線発生器280および分光器282は、測定位置(x1,y1)にて測定を行ったときの状態(X線強度、角度等)で維持される。
次に、ウエハ100の測定位置(x1,y1)におけるTXRF分析と同様にして、ウエハ100の測定位置(x2,y1)に対してX線が照射される。検出器270は、ウエハ100の測定位置(x2,y1)から放出される蛍光X線を検出し、制御部600は、検出器270から測定位置(x2,y1)における蛍光X線スペクトルを含むTXRF分析情報を取得し、記憶装置に格納する。
マッピング測定では、このような各測定位置におけるTXRF分析が、所定の測定間隔をあけてウエハ100の全体に亘って行われる。なお、ウエハ100の全体に対するTXRF分析のマッピング測定に係る時間は、例えば30分以上1時間未満である。制御部600は、例えばウエハ100に対してTXRF分析のマッピング測定を行った結果を表示部に表示する。
図9に示されているように、上記したTXRF分析のマッピング測定により、ウエハ100の全体に対して汚染元素がどのように分布するかを定性的に把握することができる。この例では、Crがウエハ100の全体に亘って均一に分布しているのに対し、FeおよびNiが同一の測定位置A(xa,ya)において多く検出されている。
図10は、図9の測定位置Aにおける蛍光X線スペクトルを示している。図7に示されているように、測定位置Aにおいて、汚染元素がどの程度存在するかを定量的に把握することができる。この例では、当該ウエハ100の測定位置Aにおいて、所定量(または所定比率)のFeおよびNiが検出されることから、ステンレスによるコンタミネーションが示唆される。
以上のようにして、ウエハ100に対してTXRF分析工程が行われる(S220)。
しかしながら、上記のようなTXRF分析では、例えばウエハ100の測定位置Aにおいて上記のような汚染元素の種類や量を測定できるものの、その汚染元素の種類や量がウエハ100の電気的特性にどのように影響を与えるかについては把握することができない。一方で、このような電気的特性は、TXRF分析部200に隣接して設けられたTSC測定部700によって測定することができる。
そこで、制御部600は、上記したTXRF分析工程の結果に基づいて、次に行われるTSC測定工程での測定すべきウエハ100の測定位置を決定する(位置決定工程)。具体的には、上記した例において、次に行われるTSC測定工程での測定すべき測定位置を、FeおよびNiが多く検出された測定位置Aに決定する。したがって、後述するTSC測定工程では、当該位置決定工程において決定された測定位置AにおいてTSC測定が行われる。
(搬送およびアライメント工程S230)
ウエハ100のTXRF分析の完了後、TXRF分析部200の内部搬送ロボット240は、ウエハ100を測定室260からロードロック室220に搬送する。次に、TXRF分析部200のロードロック室220は、内部にウエハ100がある状態で、例えばNガスにより大気圧にパージされる。次に、搬送部400の外部搬送ロボット420は、ウエハ100を外気に暴露することなくTXRF分析部200のロードロック室220からアライナ500に搬送する。次に、アライナ500は、ウエハ100がTSC測定部700に所定の向きで搬入されるようにウエハ100の位置を調整する。次に、搬送部400の外部搬送ロボット420は、ウエハ100を外気に暴露することなくアライナ500からTSC測定部700に搬送する(S230)。
(TSC測定工程S240)
次に、TXRF分析工程が完了したウエハ100に対して、以下のようにしてTSC測定工程を行う。
ここで、図3、図11および図12を用い、TSC測定部700によるTSC測定工程について説明する。図11は、TSC測定による測定例を説明するための図である。図12は、TSC測定による測定データを示した図である。なお、図12において示されたTSC測定の測定データは、その一例であって、図9および図10において示されたTXRF分析の測定データと相関のある試料によって測定されたものではない。
TXRF分析工程と同様にして、TSC測定工程においても、ウエハ100に対して二次元の座標が設定されている。本実施形態のTSC測定工程では、上述のように、TXRF分析工程の位置決定工程において決定された測定位置AにおいてTSC測定が行われる場合について説明する。また、TSC測定では、測定対象としてウエハ100またはウエハ100上の膜等における電気的特性を測定することができるが、ここでは測定対象が「ウエハ100」であるとして説明する。
ここで、制御部600の記憶装置には予め汚染元素の種類および量に対してウエハ100内で形成されることが予想されるトラップ準位等が記録されており、制御部600は、測定位置Aにおける汚染元素の種類および量に応じて、TSC測定の測定条件(後述する冷却の温度Ts、測定終了温度、トラッピング電圧Vset、時間tset、時間tgset、およびコレクティング電圧Vc等)を設定する。
図11に示されているように、ガス供給部715および排気部716により、測定室704の内部を不活性ガスで満たした減圧雰囲気にし、温度可変機構により、測定室704内のウエハ100(ウエハ100)の温度を室温から所定の温度Tsまで低下させる。ここで、所定の温度Tsとは、測定対象としてのウエハ100内の電荷トラップにキャリアを凍結させるのに必要な温度であり、具体的には、液体窒素の温度(−77K)程度である。
次に、測定室704内のステージ711上に載置されたウエハ100に対して、プローブ電極714である一対の電極714a,714bを接続する。このとき、一対の電極714a,714bで挟まれた測定領域の中心位置が上記した測定位置Aと一致するように、一対の電極714a,714bを配置する。なお、このときの一対の電極714a,714bの間隔は、例えば2mmである。
次に、ウエハ100の温度を所定の温度Tsに維持した状態で、電圧源720による電圧印加および光照射部713による光照射の少なくともいずれか一方を行う。これにより
、ウエハ100内にキャリア(電子または正孔)を生じさせ、電荷トラップにキャリアを凍結させる。本実施形態では、例えば、ウエハ100に対して電圧源720による電圧印加を行い、以下のようにして電荷トラップにキャリアを捕獲凍結させる。
まず、スイッチ719a,719bをそれぞれ電圧源720および電流計721側に切り替え、電圧源720により一対の電極714a,714b間に所定の電圧(以下、トラッピング電圧)Vsetを印加する。ここでいう「トラッピング電圧Vset」とは、ウエハ100内にキャリア(電子または正孔)を生じさせるために必要な電圧のことをいう。トラッピング電圧Vsetを印加する時間tsetは、ウエハ100内の電荷トラップをキャリアで満たすために必要な時間に設定される。これにより、ウエハ100のバンドギャップEg内で所定のトラップ準位を形成する電荷トラップに対して、キャリアが捕獲凍結される。ここでいう「トラップ準位」とは、トラップ深さとも言い、例えばドナー準位Edまたはアクセプター準位Eaである。
次に、スイッチ719a,719bをグランド側に切り替えることにより、トラッピング電圧の印加を停止すると共に、ウエハ100またはウエハ100上の膜をグランドに短絡させる。ウエハ100は、この状態で、保持時間tgsetだけ保持される。これにより、電荷トラップに捕獲されなかった余剰キャリアがウエハ100から排出される。保持時間tgsetは、余剰キャリアをウエハ100から排出するために必要な時間に設定される。
次に、スイッチ719a,719bをそれぞれ電圧源720および電流計721側に切り替え、電圧源720により一対の電極714a,714b間にトラッピング電圧と逆極性である所定の電圧(コレクティング電圧)Vcを印加する。これにより、ウエハ100内の電子または正孔が一対の電極714a,714bのいずれか一方に導かれる。また、これと同時に、温度可変機構により、測定室704内のウエハ100の温度を一定速度で上昇させる。これにより、トラップ準位が浅い電荷トラップから徐々にキャリアが熱的解放されていく。このとき、電流計721は、昇温過程におけるキャリアの熱的解放により流れる電流(熱刺激電流:TSC)を計測する。ウエハ100の温度が所定の測定終了温度まで上昇したとき、電流計721による計測を終了する。制御部600は、電流計721から温度に対する熱刺激電流を含むTSC測定情報を取得し、記憶装置に格納する。
ここで、図12は、上記したTSC測定により、温度に対する熱刺激電流(以下、TSCスペクトル)を示す測定データを示している。図12に示されているように、この例では、二つの温度領域において、熱刺激電流が極大となっている。これらの熱刺激電流のピークは、ウエハ100内の2種類の電荷トラップからのキャリアの熱的解放によるものであると示唆される。例えば、このTSCスペクトルにおいて、TSCの理論式またはガウス関数によるフィッティングを行うことにより、TSCスペクトルを2つのピーク(点線)に分離する。以下のようなTSCの理論式(式(1))等により、分離したピークの温度(T1,T2)から電荷トラップのトラップ準位(E)を求めることができる。
=kTln(T/β) ・・・(1)
ただし、kはボルツマン定数、Tはピーク温度、βは昇温速度である。
以上のようにTSC測定工程では、ウエハ100の電気的特性が測定される(S240)。このようにして、TXRF分析とTSC測定とのそれぞれの測定ができない部分を相互に補完し、試料としてのウエハ100の汚染状態と電気的特性との相関関係を把握することができる。
(搬送工程S250)
ウエハ100のTSC測定の完了後、搬送部400の外部搬送ロボット420は、ウエ
ハ100を外気に暴露することなくTSC測定部700からカセット120に搬送する(S250)。
以上により、ウエハ100に対するTXRF分析工程およびTSC測定工程が終了する。上記したS210〜S250と同様の工程が次のウエハ100に対して順次行われていく。
(第2例)
次に、図1、図4および図5、および図13を用い、第2例として、分析装置10がTXRF分析部200および測定前処理部800を有する場合について説明する。図13は、本実施形態に係る分析方法の第2例を示すシーケンスを説明する図である。第2例では、処理部300における前処理工程、TXRF分析部200におけるTXRF分析工程の順で行われるため、ウエハ100の各部への搬送順序が第1例と異なる。以下、第1例と共通する部分を省略しながら、第2例について説明する。
(搬送およびアライメント工程S310)
まず、搬送部400の外部搬送ロボット420は、アライナ500を経由して、ウエハ100をカセット120から測定前処理部800の分解室821に搬送する(S310)。
(前処理工程S320)
次に、測定前処理部800において、例えば以下のようにしてウエハ100の前処理が行われる。
(分解工程S321)
バルブ822bを開け、処理ガス供給管822aから分解室821内に、処理ガスとしてのHFガスを導入する。これにより、例えばウエハ100の表面に形成された酸化膜が分解されることにより、酸化膜の上、または酸化膜内に存在し汚染元素を含む被測定物がウエハ100の表面上に残存する。所定時間経過し、ウエハ100の表面上の酸化膜が除去された後、バルブ824bを開け、不活性ガス供給管824aから分解室821内に、不活性ガスとしてのN2ガスを導入する。これにより、分解室821内に残留したHFガスが排出される(S321)。なお、HFガスによる分解工程S321の後に、分解室821内を排気部により排気し、Nガスによりパージしてもよい。
(搬送工程S322)
次に、搬送部400の外部搬送ロボット420は、ウエハ100を分解室821から回収室831に搬送する(S322)。
(回収工程S324)
次に、ステージ835によりウエハ100を回転させ、回収液移動部832は、ノズル832aから回収液の液滴をウエハ100の表面に滴下して保持した状態でノズル832aをウエハ100の外周から中心に向かって移動させる(走査させる)。これにより、回収液の液滴が、ウエハ100の表面上に残存した被測定物を回収しながらウエハ100の表面上を螺旋状に移動し、その後、回収液の液滴がウエハ100の中心に移動した後、ステージ835の回転を停止する。
次に、回収液乾燥部833は、ランプ833aをウエハ100中心の上に移動させ、ランプ833aを点灯させる。ランプ833aからの赤外光によりウエハ100の中心における回収液の液滴を乾燥させることによって、ウエハ100の中心に被測定物のみが残存する。これにより、被測定物がウエハ100全面に疎らに分布していた場合に比較して、
ウエハ100上の単位面積当たりの被測定物の原子数は、ウエハ100の表面積に対して、VPDによる被測定物の回収領域の面積の比率の逆数分だけ増加する。具体的には、例えばウエハ100の直径が300mm(表面積706.9cm)、VPDによる被測定物の回収領域の面積が1cm程度であるとき、被測定物は約700倍に濃縮される。以上により、前処理工程S320が終了する(S320)。
(搬送およびアライメント工程S330)
次に、搬送部400の外部搬送ロボット420は、アライナ500を経由して、ウエハ100を測定前処理部800の回収室831からTXRF分析部200のロードロック室220に搬送する。
(TXRF分析工程S340)
次に、前処理工程S320が終了したウエハ100に対して、TXRF分析が行われる。ここでは、汚染元素を含む被測定物がウエハ100の中心に回収されているため、第1例のようなTXRF分析のマッピング測定をする必要はない。例えば、測定位置をウエハ100中心として、一点のみのTXRF分析が行われる。
ここで、上記のように前処理工程S320により、酸化膜が除去され被測定物がウエハ100の中心に濃縮され、言い換えれば粒子状に凝集される。これにより、X線の入射角度が浅くても、X線が照射される被測定物の量は大きく、被測定物からの蛍光X線は高いX線強度で検出される。したがって、第2例のTXRF分析工程S340では、可能な限りX線の入射角度を低くしてTXRF分析を行うことができる。このとき、X線の入射角度を低くすることによって、X線発生器280から出射されウエハ100で全反射されたX線が検出器270に直接入射し難くなる。これにより、検出器270によって検出されるバックグラウンドのX線強度が減少することによって、TXRF分析におけるSN比を向上させることができる。
以上のように、TXRF分析が行われる(S340)。以下、第2例における搬送工程S350は、第1例と同様である。
(4)本実施形態に係る効果
本実施形態やその変形例によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、TXRF分析部200とともに分析装置10に組み込まれる処理部300は、モジュール化されており、TSC測定を行うTSC測定部700または測定前処理部800のいずれか一方によって選択的に構成される。これにより、分析装置10を小型化するとともに低コストで製造することができる。
ここで、分析装置を使用するユーザによっては、VPDによる測定前処理が施されたウエハに対してTXRF分析を行う場合や、TXRF分析に付随させてTSC測定を行う場合が想定される。
分析を行うユーザは、TXRF分析装置、TSC測定装置、およびVPDによる測定前処理装置のうちから、必要な二つの分析装置を購入し、それぞれの分析装置を独立して設けることが考えられる。しかしながら、この場合では、装置間でウエハを移動する際に、ウエハの表面が外部から汚染されてしまう可能性がある。このため、少なくともユーザが必要とする二つの分析装置は、統合されていることが望ましい。
そこで、分析装置のメーカは、様々なユーザの要望に適応するため、TXRF分析部、TSC測定部、およびVPDによる測定前処理部の3つの構成要素を一つに統合した装置
を製造することが考えられる。しかしながら、VPDでは試料表面の状態が変化してしまうことから、VPDによる測定前処理が施された試料に対してTXRF分析を行うとともに、さらにTXRF分析に付随させてTSC測定を行う場合は希である。このため、上記のように3つの構成要素を統合した分析装置では、必要以上に、分析装置が大型化するとともに、分析装置の製造コストが増大する可能性がある。
これに対して、本実施形態によれば、搬送部400に連結される一方の処理部300は、他方の処理部300と交換可能である。すなわち、同時に使用することのないTSC測定部700および測定前処理部800のそれぞれがモジュール化されており、ユーザの元には、そのユーザのニーズに合わせて、モジュール化された処理部300のうちいずれか一方のみを有する分析装置10が提供される。これにより、処理部300のそれぞれは分析装置10内の共通する空間、例えばTXRF分析部200と搬送部400とで囲まれた空間に適合しやすくなり、これにより、複合化した分析装置10全体として小型化することができる。また、処理部300をモジュール化することにより、一部の部品を共通化するなどして、分析装置10の製造コストや構成変更に係るコストを削減することができる。
(b)本実施形態によれば、搬送部400は、処理部300と連結しウエハ100が移動可能な連結口402を有し、TSC測定部700および測定前処理部800のそれぞれは、連結口402に対応する位置に設けられウエハ100が移動可能な開閉弁としてのゲートバルブ(702,827,831A)を有する。
ここで、処理部300のそれぞれの開閉弁としてのゲートバルブ(702等)が任意の位置に設けられている場合、分析装置10の構成を変更することが困難である可能性がある。例えば、ユーザから分析装置10の構成を変更したいとする要望を受けた際に、分析装置メーカが製造工場に分析装置10全体を戻して分析装置10の構成変更を行う。この場合、例えば搬送部400の連結口402の変更などが必要とされることが予想され、分析装置10の構成変更に係る作業時間が長くなる可能性がある。具体的には、1週間以上の作業時間がかかることが予想される。
これに対して、本実施形態によれば、上記のように処理部300の開閉弁としてのゲートバルブ(702等)が連結口402に対応する位置に設けられる。すなわち、処理部300のそれぞれに対してウエハ100が搬入される部分を、搬送部400の筺体410における所定の範囲で限定する。処理部300が、ウエハが移動する連結口402だけに適切に連結されれば、各々の処理部300におけるウエハ100の搬送位置は外部搬送ロボット420のティーチング等によって容易に調整可能である。例えば、分析装置10を使用するユーザの元で、分析装置10の構成変更を行うことができる。したがって、分析装置10の構成変更の変更に係る作業時間を短くすることができる。具体的には、数十分程度の作業時間で分析装置10の構成変更を行うことができる。
(c)本実施形態によれば、搬送部400の外部搬送ロボット420は、連結口402に連結される処理部300に応じて、ウエハ100が当該処理部300におけるウエハ100の基準位置に搬送されるように、ウエハ100を搬送する位置を調整するティーチングを行うことが可能である。これにより、上記した連結工程において、処理部300の開閉弁としてのゲートバルブ(702等)を連結口402に対応する位置に配置して搬送部400および処理部300の間の気密性を確保すれば、処理部300内の微視的なウエハ100の位置調整を外部搬送ロボット420のティーチングによって行うことができる。したがって、分析装置10の製造または構成変更を容易に行うことができる。
(d)本実施形態によれば、TXRF分析部200および連結口402に連結される処理
部300の少なくともいずれかに対してウエハ100が搬入される際の試料位置を調整するアライナ500を備える。これにより、TXRF分析、TSC測定、およびVPDの少なくともいずれかの処理を、ウエハ100の位置と関連付けて行うことができる。
(e)本実施形態によれば、分析装置10はTXRF分析部200および搬送部400を制御するとともに、連結口402に連結される処理部300がTSC測定部700であるか測定前処理部800であるかに応じて、当該連結口402に連結される一方の処理部300を選択的に制御可能である制御部600を備える。分析装置10を制御部600によって統括して制御することにより、分析装置10全体を容易に操作することができる。
(f)本実施形態によれば、制御部600の記録装置には、モジュール化された処理部300の機能として、TSC測定部700に係る機能、および測定前処理部800に係る機能の両方に係る分析制御プログラムが予め記録されており、搬送部400に連結される処理部300に応じて、TSC測定部700に係る機能または測定前処理部800に係る機能のいずれか一方の機能が、当該一方の機能に係る分析制御プログラムを選択的に実行することにより実現される。これにより、分析装置10の設置後、ユーザが他方の処理部300に変更を望む場合などにおいて、分析装置10の構成変更後、簡単な分析制御プログラムの設定変更を行うだけで、すぐに分析装置10を使用可能な状態に設定することができる。
<本発明の他の実施形態>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。以下、代表的な変形例を記述する。
上述の実施形態では、TXRF分析で測定する汚染物質が金属である場合について説明したが、汚染物質は、有機物、無機物、自然酸化物などであってもよい。
また、上述の実施形態では、TSC測定部700において、一対の電極714a,714bがウエハ100の表面に接続する場合について説明したが、一方の電極がウエハの裏面に接続され、他方の電極がウエハの表面に接続されてもよい。
また、上述の実施形態では、TSC測定部700のプローブ電極714が直接ウエハ100に接触して接続される場合について説明したが、プローブ電極はウエハに対して非接触で接続されてもよい。または、ウエハ100の表面に金属電極を真空蒸着等により成膜し、金属電極を介してTSC測定を行っても良い。
また、上述の実施形態では、測定前処理部800が分解部820および回収部830の両方を有する場合について説明したが、測定前処理部は、分解部または回収部のいずれか一方のみであってもよい。
また、上述の実施形態では、外部搬送ロボット420が処理部300内のウエハ100を搬送する位置を調整するティーチングを行うことが可能である場合について説明したが、処理部が処理室内でウエハの位置を補正する機能を有していれば、外部搬送ロボットは必ずしもティーチングを行うことが可能である必要はない。
また、上述の実施形態では、連結口402の大きさは連結部としてのTSC測定部700のゲートバルブ702、および測定前処理部800の二つのゲートバルブ(827,831a)のそれぞれの大きさよりも大きく、ゲートバルブ(702等)の開閉機構は、連結口402の中に設けられる場合について説明した。しかしながら、処理部は、ゲートバ
ルブを介して搬送部に接続されてもよい。この場合、連結口の大きさは、ゲートバルブの開口の大きさに等しく、ゲートバルブは、搬送部の連結口の周囲に設けられボルトが挿入される貫通孔に対応する位置に設けられたネジ穴を有していてもよい。
また、上述の実施形態では、分析装置10の搬送部400に一つのカセット120が連結される場合について説明したが、分析装置には複数のカセットが連結されてもよい。この場合、例えば分析装置10による測定が終了したウエハを測定前のカセットとは異なる清浄なカセットに搬送してもよい。
また、上述の実施形態では、位置調整部としてのアライナ500がTXRF分析部200および連結口402に連結される処理部300の両方に対してウエハ100の位置を調整するよう構成される場合について説明したが、アライナは少なくともいずれか一方の装置に対してウエハの位置を調整するよう構成されていればよい。例えばTXRF分析部200は測定室内にレーザ等の位置検出手段を用いた位置調整手段を有していることがあり、この場合では、アライナは処理部だけに対してウエハの位置を調整するよう構成される。
また、上述の実施形態では、アライナは搬送部の内部に設けられる場合について説明したが、アライナは搬送部との間でウエハを外気に暴露することなく搬送可能であればよく、搬送部の外側に個別に設けられていても良い。
また、上述の実施形態では、制御部600の記憶装置には、TSC測定部700を制御するTSC測定制御手段、および測定前処理部800を制御する測定前処理制御手段の両方に係る分析制御プログラムが予め記録される場合について説明したが、記憶装置には、搬送部に連結されるTSC測定部700を制御するTSC測定制御手段、または測定前処理部800を制御する測定前処理制御手段のいずれか一方のみに係る分析制御プログラムが予め記録されてもよい。また、記録装置にどの分析制御プログラムを予め記録するかは、ユーザによって選択されてもよい。
また、上述の実施形態では、回収工程S324では、制御部600は、回収液の液滴がウエハ100の表面上に残存した被測定物を回収しながらウエハ100の全体を螺旋状に移動するよう測定前処理部800を制御する場合について説明したが、回収工程では、制御部は、回収液の液滴がウエハ100の中心に対して対称的に4分割された領域のうち1つの領域内で被測定物を回収しながらウエハ100の中心に移動するよう測定前処理部を制御しても良い。
また、上述の実施形態では、TXRF分析部形成工程S110、搬送部形成工程S120、および処理部選択工程S132並びに処理部形成工程S134の順に、分析装置10を製造する場合について説明したが、TXRF分析部形成工程、搬送部形成工程、および処理部選択工程並びに処理部形成工程の順序は任意に変更することができる。
10 分析装置
100 ウエハ(半導体ウエハ)
200 蛍光X線分析部(TXRF分析部)
300 処理部
400 搬送部
500 位置調整部(アライナ)
600 制御部
700 熱刺激電流測定部(TSC測定部)
800 測定前処理部

Claims (6)

  1. 試料の表面の測定位置に対してX線を照射して、前記測定位置から放射される蛍光X線の強度を測定する蛍光X線分析を行う蛍光X線分析部と、
    前記試料の表面の測定位置に対して熱刺激電流測定を行う熱刺激電流測定部、または前記試料の表面の少なくとも一部に存在する被測定物を回収する前処理を行う測定前処理部のいずれか一方によって選択的に構成される処理部と、
    前記蛍光X線分析部および前記処理部と気密に連結され、前記試料を前記蛍光X線分析部および前記処理部のそれぞれに搬送可能な搬送部と、
    を備え、
    前記搬送部に連結される一方の前記処理部は、他方の前記処理部と交換可能である
    ことを特徴とする分析装置。
  2. 前記搬送部は、前記処理部と連結し前記試料が移動可能な連結口を有し、
    前記処理部は、前記連結口に対応する位置に設けられ前記試料が移動可能な開閉弁を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記搬送部は、前記連結口に連結される前記処理部に応じて、前記試料が当該処理部における前記試料の基準位置に搬送されるように、前記試料を搬送する位置を予め調整するティーチングをしておくことが可能である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の分析装置。
  4. 前記蛍光X線分析部および前記搬送部を制御するとともに、前記連結口に連結される前記処理部が前記熱刺激電流測定部であるか前記測定前処理部であるかに応じて、当該連結口に連結される一方の前記処理部を選択的に制御可能である制御部を備える
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の分析装置。
  5. 前記制御部は、
    前記連結口に連結される前記処理部に応じて、前記試料が当該処理部における前記試料の基準位置に搬送されるように、前記試料を搬送する位置を調整するティーチングを行うティーチング処理と、
    前記ティーチングを行ったティーチング情報に基づいて、前記試料を前記処理部の前記試料の基準位置に搬送する処理と、
    を実行するように、前記搬送部を制御する
    ことを特徴とする請求項4に記載の分析装置。
  6. 試料の表面の測定位置に対してX線を照射して、前記測定位置から放射される蛍光X線の強度を測定する蛍光X線分析を行う蛍光X線分析部と、
    前記試料の表面の測定位置に対して熱刺激電流測定を行う熱刺激電流測定部、または前記試料の表面の少なくとも一部に存在する被測定物を回収する前処理を行う測定前処理部のいずれか一方によって選択的に構成される処理部と、
    前記蛍光X線分析部および前記処理部と気密に連結され、前記試料を前記蛍光X線分析部および前記処理部のそれぞれに搬送可能な搬送部と、
    を備え、
    前記搬送部に連結される一方の前記処理部は、他方の前記処理部と交換可能である分析装置に用いられるコンピュータを、
    前記搬送部に連結される前記処理部が前記熱刺激電流測定部であるか前記測定前処理部であるかを認識する認識手段と、
    前記認識手段が認識した結果に基づいて、前記処理部を前記熱刺激電流測定部または前
    記測定前処理部のいずれか一方として選択的に機能させるように切り替える切り替え手段として機能させる
    ことを特徴とする分析制御プログラム。
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