JP2015034481A - ベローズポンプ - Google Patents

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篤 中野
智大 足立
Tomohiro Adachi
智大 足立
慶士 永江
Keiji Nagae
慶士 永江
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【課題】ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際に発生する振動を低減できるベローズポンプを提供する。
【解決手段】ベローズポンプ1は、挿入体61と、連通孔63と、逆止弁66とを備える。前記挿入体は、可動体5に連結され、挿入部62を有する。前記挿入部は、ポンプケース3の通気孔20と対向するように配置され、ベローズ4が伸長して最大伸長状態に至るまでの間に前記可動体と一体的に移動して、前記通気孔を塞ぐように前記通気孔に挿入され得る。前記連通孔は、前記挿入体に設けられ、前記挿入部の前記通気孔への挿入時に駆動装置からの加圧空気を空気室23に導き得る。前記逆止弁66は、前記連通孔に設けられ、前記駆動装置から前記空気室に向かう加圧空気の流れのみを許容する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ベローズポンプに関する。
半導体または液晶の製造設備などにおいては、超純水または薬液などの流体を流すためにベローズポンプが用いられている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。この種のベローズポンプは、一般的に、ポンプケースと、ベローズと、可動体と、駆動装置と、吸入側逆止弁と、吐出側逆止弁とを備えている。
前記ポンプケースは、流体を吸入するための吸入流路、流体を吐出するための吐出流路、および空気を供給または排出するための通気孔を有している。前記ベローズは、前記通気孔と連通する空気室が前記ポンプケース内に形成されるように前記ポンプケースに収容されて、流体を前記吸入流路から吸入しかつ前記吐出流路へ吐出するために伸縮可能に構成されている。前記可動体は、前記空気室に臨むように前記ベローズに連結されて、前記ベローズを伸縮させるべく可動し得るように構成されている。
前記駆動装置は、空気供給装置などからなり、前記通気孔を介して前記空気室に加圧空気を供給して、前記ベローズが収縮するように前記可動体を可動させ、かつ、前記通気孔を介して前記空気室から空気を排出させて、前記ベローズが伸長するように前記可動体を可動させ得るように構成されている。前記吸入側逆止弁は、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れのみを許容するものである。前記吐出側逆止弁は、前記ベローズ内から前記吐出流路に向かう流体の流れのみを許容するものである。
このようなベローズポンプにおいては、吸入行程から吐出行程に切り替わるとき、すなわち前記ベローズが伸長状態から収縮状態に切り替わるとき、前記ベローズの内部圧力が負圧から正圧に変化し、その過程で前記ベローズの内部圧力が瞬間的に急激に上昇する。これにより、前記吸入側逆止弁が開放状態から閉塞状態になって流体の吸入を急速に遮断するが、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れは慣性により即座には止まらない。
したがって、前記吸入流路の流体が、閉塞状態の前記吸入側逆止弁(弁座に当接した弁体)に強く衝突することとなる。この現象が、いわゆる「ウォータハンマ(水撃)現象」である。そして、このウォータハンマ現象によって、前記ベローズポンプが大きく振動する。
その結果、前記ベローズポンプの大きな振動が、当該ベローズポンプからこれに接続された配管および機器などへ伝播され、この伝播された振動によって、前記ベローズポンプを用いて流体を正常に流すことができなくなるような不具合(破損など)が、前記配管および機器などに発生するおそれがあった。
そこで、このような不具合の発生を抑制するために、たとえば、ウォータハンマ現象の発生の原因となる流体と吸入側逆止弁との衝突を緩和すべく、前記ベローズ内への流体の吸入速度を遅く設定しておくこと、および、ウォータハンマ現象に起因する振動を吸収し得るアキュムレータなどを流体の流路に別途設けることが提案されている。
しかしながら、前者の抑制手段を採用した場合、流体の吸入速度が常に遅くなるため、ベローズポンプの吐出速度が減少することとなり、ポンプ性能が大きく低下するという問題があった。また、後者の抑制手段を採用した場合、前記アキュムレータなどの設置スペースを新たに確保しなければならないので、ベローズポンプを設置するために必要な設置スペースが拡大するという問題があった。
特開2001−123959号公報 特開2002−174180号公報
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際に発生する振動を低減できるペローズポンプの提供を目的とする。
請求項1に係る発明は、流体を吸入するための吸入流路、流体を吐出するための吐出流路、および空気を供給または排出するための通気孔を有するポンプケースと、前記通気孔と連通する空気室が前記ポンプケース内に形成されるように前記ポンプケースに収容されて、流体を前記吸入流路から吸入しかつ前記吐出流路へ吐出するために伸縮可能に構成されたベローズと、前記空気室に臨むように前記ベローズに連結されて、前記ベローズを伸縮させるべく可動し得るように構成された可動体と、前記通気孔を介して前記空気室に加圧空気を供給して、前記ベローズが収縮するように前記可動体を可動させ、かつ、前記通気孔を介して前記空気室から空気を排出させて、前記ベローズが伸長するように前記可動体を可動させ得るように構成された駆動装置と、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れのみを許容する吸入側逆止弁と、前記ベローズ内から前記吐出流路に向かう流体の流れのみを許容する吐出側逆止弁とを備えるベローズポンプであって、前記可動体に連結された挿入体であって、前記通気孔と対向するように配置され、前記ベローズが伸長して最大伸長状態に至るまでの間に前記可動体と一体的に移動して、前記通気孔を塞ぐように前記通気孔に挿入され得る挿入部を有する挿入体と、前記挿入体および/または前記ポンプケースに設けられ、前記挿入部の前記通気孔への挿入時に前記駆動装置からの加圧空気を前記空気室に導き得る連通孔と、前記連通孔に設けられ、前記駆動装置から前記空気室に向かう加圧空気の流れのみを許容する逆止弁とを備えるものである。
請求項1に係る発明によれば、前記ベローズによるポンプ動作を実行できるうえ、吸入行程が行われる際、前記可動体と一体的に前記挿入体の挿入部を移動させ、この移動によって前記挿入部を前記通気孔に挿入し、前記通気孔を前記挿入部にて塞ぎつつ、前記ベローズを最大伸長状態に至るように伸長させることが可能となる。これにより、前記ベローズが最大伸長状態に至るまでの間、前記空気室の空気が前記ポンプケースの外部へ排出されることを妨げて、前記空気室の内部圧力を上昇させることができる。
そのため、前記ベローズが最大伸長状態に至るときには、前記空気室の内部圧力を適度に上昇した状態として、前記ベローズの伸長速度を低下させ、ひいては前記吸入流路から前記ベローズ内への流体の吸入速度を低下させることができる。したがって、吸入行程から吐出行程に切り替わったとき、すなわち前記ベローズが伸長状態から収縮状態に切り替わったとき、閉塞状態になった前記吸入側逆止弁に、前記吸入流路からの流体が比較的穏やかに衝突することとなる。よって、ウォータハンマ現象を従来に比べて緩和することができ、これに起因する前記ベローズポンプの振動を低減できる。
また、吐出行程が行われる際、前記挿入部が前記通気孔に挿入されている間も、前記駆動装置から送り込まれてくる過圧空気を、前記連通孔から前記空気室に供給できる。よって、前記ベローズの収縮を円滑に開始することができる。なお、前記ベローズの伸長により前記挿入部が前記通気孔に挿入された後には、前記逆止弁により前記空気室の空気が前記連通孔から不本意に外部へ流れ出すことを阻止できる。よって、吸入行程から吐出行程に切り替えるときに、前記空気室の内部圧力が直ちに上昇しないといった不具合もない。
しかも、ウォータハンマ現象の発生の原因となる流体と前記吸入側逆止弁との衝突を緩和すべく、従来のように流体の吸入速度を単に遅くしておくわけではないので、ポンプ性能を大きく低下させずに済む。また、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減するために、前記ポンプケースの外部へアキュムレータなどの部材を新たに設置する必要がないので、前記ベローズポンプの設置スペースが拡大することがない。
このように、本発明によれば、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際にウォータハンマ現象に起因して発生する振動を低減できる。その結果、前記ベローズポンプから当該ベローズポンプに接続された配管および機器などへ伝播される振動も低減でき、この振動に起因する不具合の発生を極力回避できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のベローズポンプにおいて、前記挿入部が前記通気孔に挿入されたとき、前記挿入部と前記通気孔との間に隙間が形成されるものである。
請求項2に係る発明によれば、前記挿入部が前記通気孔に挿入された後も、前記空気室の空気を、不本意に多く排出させるわけではないが、前記隙間から外部へ排出することが可能となる。したがって、前記空気室の残圧に影響されることなく前記ベローズを確実に最大まで伸長させることが可能となり、吸入行程において前記ベローズによる流体の吸入量が低下するというおそれを解消できる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のベローズポンプにおいて、前記挿入部が前記通気孔に挿入される時期は、前記ベローズが最大に伸長する直前であるものである。
請求項3に係る発明によれば、前記ベローズが最大に伸長する直前にのみ、前記吸入流路から前記ベローズ内への流体の吸入速度を低下させることとなる。したがって、ポンプ性能の低下を抑制しつつ、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のベローズポンプにおいて、前記挿入体の少なくとも挿入側は、挿入方向に向かって縮径するテーパー状に形成されているものである。
請求項4に係る発明によれば、前記ベローズの伸長量が増加するに従って前記空気室の内部圧力を徐々に上昇させて、前記空気室の内部圧力の上昇を円滑に行うことが可能となる。したがって、前記ベローズ内への流体の吸入速度を急激ではなく円滑に低下させて、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
本発明によれば、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際に発生する振動を低減できるペローズポンプを提供できる。
本発明の第1実施形態に係るベローズポンプの断面図である。 本発明の第1実施形態における第1ポンプ部の吸入行程開始後の状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における第1ポンプ部の吸入行程終了時の状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における第1ポンプ部の吐出行程開始後の状態を示す断面図である。 (a)本発明における挿入体の他の第1例を示す図である。(b)前記挿入体の他の第2例を示す図である。(c)前記挿入体の他の第3例を示す図である。(d)前記挿入体の他の第4例を示す図である。 (a)本発明における連通孔および逆止弁の他の第1例を示す図である。(b)前記連通孔および前記逆止弁の他の第2例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るベローズポンプの断面図である。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、第1実施形態に係るベローズポンプ1の断面図を示す。図2に、前記ベローズポンプ1における第1ポンプ部2Aの吸入行程開始後の状態を示す。図3に、前記第1ポンプ部2Aの吸入行程終了時の状態を示す。図4に、前記第1ポンプ部2Aの吐出行程開始後の状態を示す。なお、図1において、矢印X1は前記ベローズポンプ1の左右方向左側を指し、矢印X2は前記ベローズポンプ1の左右方向右側を指している。
前記ベローズポンプ1は、その左右方向に並設された前記第1ポンプ部2Aおよび第2ポンプ部2Bを有する複胴型ベローズポンプ(往復動ポンプ)である。前記第1ポンプ部2Aおよび前記第2ポンプ部2Bは、実質的に左右対称構造となっているので、以下では主として前記第1ポンプ部2Aについて説明し、適宜前記第2ポンプ部2Bについて説明する。
図1、図2、図3、図4に示すように、前記ベローズポンプ1において、前記第1ポンプ部2Aは、ポンプケース3と、ベローズ4と、可動体5と、駆動装置6と、吸入側逆止弁7と、吐出側逆止弁8とを備えている。
前記ポンプケース3は、流体を吸入するための吸入流路11と、流体を吐出するための吐出流路12と、空気を供給または排出するための通気孔20とを有している。本実施形態において、前記ポンプケース3は、中空の略円柱状の容器であり、軸心方向が左右方向となるように配置されている。詳しくは、前記ポンプケース3は、ポンプボディ13と、中間カバー14と、端部カバー15とを備えている。
前記ポンプボディ13は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂から構成されており、円柱状に形成されている。前記ポンプボディ13は、前記第2ポンプ部2Bにおけるポンプボディ13を兼ねるものであり、軸心方向が左右方向となるように配置されている。そして、前記ポンプボディ13の内部に、前記吸入流路11および前記吐出流路12が備えられている。
前記吸入流路11は、一端部が前記ポンプボディ13の外周面に開口しかつ他端部が前記ポンプボディ13の右端面に開口するように設けられ、前記一端部側で流体の貯留タンクなどと接続されている。前記吐出流路12は、一端部が前記ポンプボディ13の外周面に開口しかつ他端部が前記ポンプボディ13の右端面に開口するように設けられ、前記一端部側で流体の移送先である所望の機器に接続されている。
前記中間カバー14は、前記ポンプボディ13と略同一の外径を有する円筒状に形成されている。前記中間カバー14は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記ポンプボディ13の右方でこれと同軸心上に並設されている。そして、前記中間カバー14は、左端部が前記ポンプボディ13の右端面により左方から閉塞されるように、前記ポンプボディ13に連結されている。
前記端部カバー15は、前記中間カバー14と略同一の外径を有する有底円筒状に形成されている。前記端部カバー15は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記中間カバー14の右方でこれと同軸心上に並設されている。そして、前記端部カバー15は、開放側の左端面が前記中間カバー14の右端部を右方から閉塞するように、前記中間カバー14に連結されている。
このように連結された前記ポンプボディ13、前記中間カバー14および前記端部カバー15により前記ポンプケース3が構成されて、その内部に前記ベローズ4を収容するための収容空間が形成されている。前記収容空間は、前記ポンプボディ13、前記中間カバー14および前記端部カバー15に適宜設けられたシール材によって、高い気密性を確保されている。
そして、前記端部カバー15に、前記通気孔20が設けられている。前記通気孔20は、前記収容空間(後述の空気室23)と前記ポンプケース3の外部とを連通させるべく前記端部カバー15を貫通するように設けられている。前記通気孔20は、本実施形態においては円孔からなり、左右方向に略直線状に延設されている。前記通気孔20は、前記ポンプケース3の外部へ配置された前記駆動装置6と配管19などを介して接続されている。
前記端部カバー15には、また、近接センサ21を含む検知装置22が設けられている。本実施形態において、前記検知装置22は、後述のように前記ベローズ4の伸縮に応じて当該ベローズ4の他端部(右端部)と一体的に移動する前記可動体5の接近を前記近接センサ21が検出することで、前記ベローズ4の伸縮状態を検知し得るように構成されている。
前記ベローズ4は、前記通気孔20と連通する前記空気室23が前記ポンプケース3内に形成されるように前記ポンプケース3(前記収容空間)に収容されて、流体を前記吸入流路11から吸入しかつ前記吐出流路12へ吐出するために伸縮可能に構成されている。本実施形態において、前記ベローズ4は、前記吸入流路11および前記吐出流路12と連通するように一端部(左端部)が前記ポンプケース3に連結されて、前記ポンプケース3に対して伸縮可能に構成されている。
ここでは、前記ベローズ4は、一端部(左端部)が前記ポンプボディ13に対して固定された状態で、他端部(右端部)が前記空気室23を左右方向に移動するように伸縮可能に構成されている。つまり、前記ベローズ4の伸縮方向が左右方向とされている。前記空気室23は、前記ポンプケース3に適宜設けられたシール材によって、高い気密性を確保されている。
前記ベローズ4は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂から構成されており、伸縮方向の一端部である左端部が開放されかつ他端部である右端部が内部にポンプ室を形成し得るように閉塞された蛇腹状に形成されている。詳しくは、前記ベローズ4は、ベローズ本体24と、固定フランジ25と、可動フランジ26とを備えている。
前記ベローズ本体24は、実質的に有底筒状に形成されており、左右方向に交互に設けられた山部および谷部を外周部に備えている。前記ベローズ本体24はその内部に所定体積の流体を吸入し得るとともに、前記吸入側逆止弁7の少なくとも一部および前記吐出側逆止弁8の少なくとも一部を収容し得るように構成されている。
前記固定フランジ25は、前記ベローズ本体24の山部のうち隣り合う山部(左端の山部)との間に固定側係合溝が形成されるように、前記ベローズ本体24の左端部から径方向外側に突設されている。前記可動フランジ26は、前記ベローズ本体24の山部のうち隣り合う山部(右端の山部)との間に可動側係合溝が形成されるように、前記ベローズ本体24の右端部から径方向外側に突設されている。
そして、前記ベローズ本体24の左端部および前記固定フランジ25が、前記流入流路11の開口および前記吐出流路12の開口を囲むように前記ポンプボディ13の右端面に取り付けられている。この状態で、前記ポンプケース3の内周面に固定された環状の係合板28が前記固定側係合溝に係合されて、前記ベローズ4の伸縮方向の一端部(左端部)が、前記ポンプケース3に対して固定されている。
前記可動体5は、前記空気室23に臨むように前記ベローズ4に連結されて、前記ベローズ4を伸縮させるべく可動し得るように構成されている。本実施形態において、前記可動体5は、前記ベローズ4の右方に前記空気室23が区画され得るように、前記ベローズ4に連結された状態で前記ポンプケース3に収容されている。
前記可動体5は、所定の肉厚(左右幅)および前記ベローズ4の可動フランジ26よりも大きな外径を有する円板状部材から構成されている。前記可動体5は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記ベローズ4の右方でこれと同軸心上に並設されている。そして、前記可動体5は、前記ベローズ4の右端部を嵌合溝34に嵌めて右方から覆うように設けられている。
前記可動体5の左方には、前記ベローズ4を囲む環状の連結板36が設けられている。前記連結板36は、前記ベローズ4の右端部が前記嵌合溝34に嵌められた状態で、前記可動側係合溝に係合されるとともに、ボルトなどで前記可動体5に固定されている。これにより、前記可動体5が、前記ベローズ4の右端部と一体的に移動し得るように、前記ベローズ4に連結されている。
前記ベローズ4の周囲には、複数の連結棒37が備えられている。前記複数の連結棒37は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記ベローズ4の周方向に所定間隔ごとに設けられている。前記複数の連結棒37は、一方の端部で前記可動体5に固定されるとともに、前記ポンプボディ13を貫通して前記第2ポンプ部2Bにおける収容空間まで延設されている。
ここで、前記複数の連結棒37は、前記第2ポンプ部2Bにおける複数の連結棒37を兼ねるものであり、前記第1ポンプ部2Aにおける前記可動体5と前記第2ポンプ部2Bにおける可動体5との間にわたって延設されている。そして、前記複数の連結棒37は、左右方向に移動可能なように前記ポンプボディ13にシール軸受け39を介して支持されている。
前記駆動装置6は、前記通気孔20を介して前記空気室23に加圧空気を供給して、前記ベローズ4が収縮するように前記可動体5を可動させ得るように構成されている。さらに、前記駆動装置6は、前記通気孔20を介して前記空気室23から空気を排出させて、前記ベローズ4が伸長するように前記可動体5を可動させ得るように構成されている。
本実施形態においては、前記駆動装置6は、前記第2ポンプ部2Bにおける駆動装置6を兼ねるものであり、前記第1ポンプ部2Aにおける前記可動体5および前記第2ポンプ部2Bにおける前記可動体5を用いて、前記第1ポンプ部2Aにおける前記ベローズ4と、前記第2ポンプ部2Bにおけるベローズ4とを背反的に伸縮させ得るようになっている。
詳しくは、前記駆動装置6は、コンプレッサ41、切替弁42およびコントローラ43を含む空気供給装置から構成されている。前記コンプレッサ41は、前記第1ポンプ部2Aにおける前記通気孔20および前記第2ポンプ部2Bにおける通気孔20に、前記切替弁42を介して接続されている。前記コントローラ43は、前記切替弁42を制御するためのものである。
そして、前記駆動装置6は、前記コンプレッサ41により生成された所定圧力の空気(加圧空気)を、前記コントローラ43を用いて前記切替弁42を制御することで、二つの前記通気孔20を介して前記第1ポンプ部2Aにおける前記空気室23と前記第2ポンプ部2Bにおける空気室23とに対し交互に供給し、かつ加圧空気が供給される空気室23と反対側の空気室23の空気を外部へ排出し得るように構成されている。
前記吸入側逆止弁7は、前記吸入流路11から前記ベローズ4内に向かう流体の流れのみを許容するように構成されている。本実施形態において、前記吸入側逆止弁7は、前記吸入流路11と前記ベローズ4内とを連通させた状態で前記ポンプボディ13の右端面に固定された弁ケース44と、前記弁ケース44内に収容された弁体45およびコイルばね46とを備えている。
そして、前記吸入側逆止弁7は、前記ベローズ4が伸張する際に前記弁体45を弁座から離間させて開放状態となり、前記吸入流路11から前記ベローズ4内への流体の吸引を許容し、かつ、前記ベローズ4が収縮する際に前記弁体45を弁座に当接させて閉塞状態となり、前記ベローズ4内から前記吸入流路11への流体の逆流を阻止し得るように構成されている。
前記吐出側逆止弁8は、前記ベローズ4内から前記吐出流路12に向かう流体の流れのみを許容するように構成されている。本実施形態において、前記吐出側逆止弁8は、前記ベローズ4内と前記吐出流路12とを連通させた状態で前記ポンプボディ13の右端面に固定された弁ケース47と、前記弁ケース47内に収容された弁体48およびコイルばね49とを備えている。
そして、前記吐出側逆止弁8は、前記ベローズ4が収縮する際に前記弁体48を弁座から離間させて開放状態となり、前記ベローズ4内から前記吐出流路12への流体の吐出を許容し、かつ、前記ベローズ4が伸長する際に前記弁体48を弁座に当接させて閉塞状態となり、前記ベローズ4内から前記吐出流路12への流体の逆流を阻止し得るように構成されている。
また、図1、図2、図3、図4に示すように、前記ベローズポンプ1において、前記第1ポンプ部2Aは、挿入体61と、連通孔63と、逆止弁66とをさらに備えている。
前記挿入体61は、前記可動体5に連結されている。また、前記挿入体61は、挿入部62を有している。前記挿入部62は、前記通気孔20と対向するように配置され、前記ベローズ4が伸長して最大伸長状態に至るまでの間に前記可動体5と一体的に移動して、前記通気孔20を塞ぐように前記通気孔20に挿入され得るように構成されている。
前記挿入部62は、前記挿入体61の先端部(右端部)側に配置され、前記通気孔20を閉塞し得るように前記通気孔20に整合した形状とされている。本実施形態においては、前記通気孔20が、前述のとおり左右方向に略直線状に延びる円孔から構成されるものであることから、前記挿入部62は、前記通気孔20の内周形状に沿った同一径の円柱形状とされている。
前記挿入部62は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記可動体5の右方でこれと同軸心上に並設されている。前記挿入体61は、前記可動体5の端面55の一部から右方に突出するように、接着剤またはボルトなどを用いて基端部(左端部)で前記可動体5の端面55に固定され、前記挿入部62の配置された先端部(右端部)側から前記通気孔20に挿入され得るようになっている。
本実施形態においては、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入されたとき、前記挿入部62と前記通気孔20との間に隙間69が形成されるようになっている。その手段として、前記挿入部62の外径が前記通気孔20の内径に対し若干小さく設定されている。なお、前記挿入部62は、前記隙間69が形成されるように前記通気孔20を塞ぐものであることが好ましいが、前記通気孔20を完全に塞ぐものであってもよい。
また、本実施形態においては、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入される時期は、前記ベローズ4が最大に伸長する直前とされている。ここでいう前記ベローズ4が最大に伸長する直前とは、前記ベローズ4が最大伸長幅に対して好ましくは85〜90パーセントまで伸長した後から最大に伸長するまでの時期をいう。
なお、本発明における挿入体は、本実施形態においては前記可動体5と別体とされた前記挿入体61とされているが、これに限定されるものではなく、可動体と一体に構成された挿入体であってもよい。また、本発明における挿入体は、通気孔に応じて設けられるものであり、通気孔が複数であれば、複数設けられ得るものである。
前記連通孔63は、前記挿入体61に設けられている。前記連通孔63は、前記挿入部62の前記通気孔20への挿入時に、前記駆動装置6からの加圧空気を前記空気室23に導き得るものである。本実施形態において、前記連通孔63は、図2に示すような断面視略L字状を呈し、前記挿入体61を貫通するように設けられている。
そして、前記連通孔63は、一端部64が前記挿入体61の先端面(前記挿入部62の端面)に開口しており、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入されたとき、前記通気孔20(前記空気室23の外部)に連通するとともに、他端部65が前記挿入体61の基端部側の外周面に開口しており、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入されたとき、前記空気室23に連通するように配置されている(図3参照)。
前記逆止弁66は、前記連通孔63に設けられている。前記逆止弁66は、前記駆動装置6から前記空気室23に向かう加圧空気の流れのみを許容するように構成されている。本実施形態において、前記逆止弁66は、前記挿入体61と一体的に構成されている。
そして、前記逆止弁66は、前記駆動装置6により前記連通孔63に加圧通気が送り込まれるときに開放状態となって、前記連通孔63で前記空気室23へ向かう空気の流れを許容し、かつ、前記駆動装置6により前記空気室23から空気が排出されようとするときに閉塞状態となって、前記連通孔63で前記空気室23から外部へ向かう空気の流れを阻止し得るように構成されている。
以上のような構成により、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1の駆動時には、前記ベローズポンプ1が図1に示される状態である場合、前記第2ポンプ部2Bにおいて、前記空気室23に前記通気孔20を介して前記駆動装置6から加圧空気が供給される。これにより、前記可動体5が右方に移動し、前記ベローズ4が収縮する。この収縮に連動して前記複数の連結棒37が右方に移動し、前記第1ポンプ部2Aにおける前記ベローズ4が最大伸長状態となるまで伸長する。また、前記第1ポンプ部2Aでは、後述のように前記空気室23の空気が外部へ排出される。
この際、前記第2ポンプ部2Bにおいては、前記吸入側逆止弁7が閉塞状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が開放状態となっており、前記ベローズ4内から前記吐出流路12に向かって流体が吐出される(吐出行程)。前記第1ポンプ部2Aにおいては、前記吸入側逆止弁7が開放状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が閉弁しており、前記ベローズ4内に前記吸入流路11から流体が吸入される(吸入行程)。
その後、前記第1ポンプ部2Aにおいて、前記検知装置22によって前記ベローズ4が最大伸長状態になったことが検知されると、この検知情報に基づいて前記コントローラ43により前記切替弁42が制御され、前記第1ポンプ部2Aにおいて、前記空気室23に前記通気孔20を介して前記駆動装置6から加圧空気が供給される。これにより、前記可動体5が左方に移動し、前記ベローズ4が収縮を開始する。この収縮に連動して前記複数の連結棒37が左方に移動し、前記第2ポンプ部2Bにおける前記ベローズ4が伸長を開始する。また、前記第2ポンプ部2Bでは、後述のように前記空気室23の空気が外部へ排出される。
この際、前記第1ポンプ部2Aにおいては、前記内部圧力が負圧から正圧に変化することによって前記吸入側逆止弁7が閉塞状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が開放状態となって、前記ベローズ4内から前記吐出流路12に向かって流体が吐出される(吐出行程)。前記第2ポンプ部2Bにおいては、前記内部圧力が正圧から負圧に変化することによって前記吸入側逆止弁7が開放状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が閉弁して、前記ベローズ4内に前記吸入流路11から流体が吸入される(吸入行程)。
このように、前記ベローズポンプ1においては、前記第1ポンプ部2Aにおける前記ベローズ4および前記第2ポンプ部2Bにおける前記ベローズ4が背反的に伸縮するのにともなって、双方の前記ベローズ4に関する流体の吸入行程と吐出行程とが交互に行われ、流体が移送され得るようになっている。つまり、前記ベローズポンプ1は、前記第1ポンプ部2Aおよび前記第2ポンプ部2Bを用いて、実質的に連続して流体を吐出できるようになっている。
そのうえで、吸入行程が行われる際、図2に示す黒塗り矢印に示すように前記空気室23の空気の一部が前記通気孔20を介して排出された後、前記可動体5と一体的に前記挿入体61の挿入部62が右方へ移動して前記通気孔20に挿入されることとなる。そして、前記挿入部62が前記通気孔20を塞ぎつつ、前記ベローズ4が最大伸長状態に至るように伸長することとなる。これにより、前記ベローズ4が図3に示すような最大伸長状態に至るまでの間、前記空気室23の空気が前記ポンプケース3の外部へ排出されることを妨げて、前記空気室23の内部圧力を上昇させることができる。
そのため、前記ベローズ4が最大伸長状態に至るときには、前記空気室23の内部圧力を適度に上昇した状態として、前記ベローズ4の伸長速度を空気の排気抵抗により低下させ、ひいては前記吸入流路11から前記ベローズ4内への流体の吸入速度を低下させることができる。したがって、吸入行程から吐出行程に切り替わったとき、すなわち前記ベローズ4が伸長状態から収縮状態に切り替わったとき、閉塞状態になった前記吸入側逆止弁7に、前記吸入流路11からの流体が比較的穏やかに衝突することとなる。よって、ウォータハンマ現象を従来に比べて緩和することができ、これに起因する前記ベローズポンプ1の振動を低減できる。
また、吐出行程が行われる際、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入されている間も、前記駆動装置6から送り込まれてくる過圧空気を、図4に示す黒塗り矢印に示すように前記連通孔63から前記空気室23に供給できる。よって、前記ベローズ4の収縮を円滑に開始することができる。なお、前記ベローズ4の伸長により前記挿入部62が前記通気孔20に挿入された後には、前記逆止弁66により前記空気室23の空気が前記連通孔63から不本意に外部へ流れ出すことを阻止できる。よって、吸入行程から吐出行程に切り替えるときに、前記空気室23の内部圧力が直ちに上昇しないといった不具合もない。
しかも、ウォータハンマ現象の発生の原因となる流体と前記吸入側逆止弁7との衝突を緩和すべく、従来のように流体の吸入速度を単に遅く設定しておくわけではないので、ポンプ性能を大きく低下させずに済む。また、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減するために、前記ポンプケース3の外部へアキュムレータなどの部材を新たに設置する必要がないので、前記ベローズポンプ1の設置スペースが拡大することがない。
このように、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1によれば、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際にウォータハンマ現象に起因して発生する振動を低減できる。その結果、前記ベローズポンプ1から当該ベローズポンプ1に接続された配管および機器などへ伝播される振動も低減でき、この振動に起因する不具合の発生を極力回避できる。
また、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1においては、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入されたとき、前記挿入部62と前記通気孔20との間に前記隙間69が形成される。したがって、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入された後も、前記空気室23の空気を、不本意に多く排出させるわけではないが、前記隙間69から外部へ排出することが可能となる。よって、前記空気室23の残圧に影響されることなく前記ベローズ4を確実に最大まで伸長させることが可能となり、吸入行程において前記ベローズ4による流体の吸入量が低下するというおそれを解消できる。
また、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1においては、前記挿入部62が前記通気孔20に挿入される時期は、前記ベローズ4が最大に伸長する直前である。したがって、前記ベローズ4が最大に伸長する直前にのみ、前記吸入流路11から前記ベローズ4内への流体の吸入速度を低下させることとなる。よって、ポンプ性能の低下を抑制しつつ、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
また、本発明における挿入体は、本実施形態においては、同一径の円柱形状の前記挿入体61とされているが、これに限定されるものではなく、少なくとも挿入側(先端部側)が挿入方向に向かって縮径するテーパー状に形成されたものであってもよい。たとえば、本発明における挿入体は、図5(a)に示すような円錐(または角錐)形状の挿入体71であってもよい。
さらに、たとえば、本発明における挿入体は、図5(b)に示すような円錐台(または角錐台)形状の挿入体72であってもよいし、図5(c)に示すような挿入方向の途中でテーパ角度が変化する挿入体73であってもよいし、挿入側のみを円錐、円錐台形状、角錐または角錐台形状とした挿入体(図5(d)に示すものは円錐台形状とした挿入体74)であってもよい。
このような構成によれば、前記ベローズ4の伸長量が増加するに従って前記空気室23の内部圧力を徐々に上昇させて、前記空気室23の内部圧力の上昇を円滑に行うことが可能となる。したがって、前記ベローズ4内への流体の吸入速度を急激ではなく円滑に低下させて、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
また、本発明における連通孔は、本実施形態においては前記挿入体61に設けられた前記連通孔63とされているが、これに代えて、図6(a)に示すように、ポンプケース3に設けられた連通孔77としてもよい。この場合、前記ポンプケース3において、前記駆動装置6から前記空気室23に向かう加圧空気の流れのみを許容する逆止弁78が前記連通孔77に設けられる。また、本発明における連通孔は、図6(b)に示すように、連通孔63および連通孔77としてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7に、第2実施形態に係るベローズポンプ101の断面図を示す。なお、図7において第1実施形態と同一の符号を付した部材は、同一または実質的に同一の部材であることを示し、適宜、その説明を省略する。
第2実施形態に係る前記ベローズポンプ101は、第1実施形態に係る前記ベローズポンプ1が複胴型のベローズポンプであるのに対し、単胴型のベローズポンプである点で、第1実施形態に係る前記ベローズポンプ1と相違している。
図7に示すように、前記ベローズポンプ101は、ポンプケース103と、ベローズ4と、可動体5と、駆動装置6と、吸入側逆止弁7と、吐出側逆止弁8とを備えるとともに、ポンプ軸105と、移動体106とを備えている。
前記ポンプケース103は、前記ベローズ4を収容するための第1収容空間と、前記移動体106を収容するための第2収容空間とを隔壁104を挟んで隣り合うように備えている。そして、前記ポンプケース103と前記ベローズ4との間に気密状の第1空気室107が形成されるとともに、前記ポンプケース103と前記移動体106との間に気密状の第2空気室108が形成されている。
前記ポンプケース103には、第1通気孔111が設けられている。前記第1通気孔111は、前記第1空気室107と前記ポンプケース103の外部とを連通させるべく前記ポンプケース103を貫通するように設けられている。前記第1通気孔111は、本実施形態においては円孔からなり、左右方向に略直線状に延設されている。そして、前記第1通気孔111は、前記駆動装置6と接続されている。
前記ポンプケース103には、また、第2通気孔112が設けられている。前記第2通気孔112は、前記第2空気室108と前記ポンプケース103の外部とを連通させるべく前記ポンプケース103を貫通するように設けられている。そして、前記第2通気孔112は、前記駆動装置6と接続されている。
前記駆動装置6は、前記第1通気孔111および前記第2通気孔112と接続されている。前記駆動装置6は、コンプレッサ41により生成された所定圧力の空気(加圧空気)を、前記コントローラ43により前記切替弁42を制御することで、前記第1通気孔111および前記第2通気孔112を介して前記第1空気室107と前記第2空気室108に対し交互に供給し、かつ加圧空気が供給される空気室と反対側の空気室の空気を外部へ排出し得るように構成されている。
前記ポンプ軸105は、軸心方向が左右方向となるように配置され、前記隔壁104を貫通するように設けられている。前記ポンプ軸105は、左右方向に移動可能なように前記隔壁104に支持されている。そして、前記ポンプ軸105は、左端部で前記可動体5と固定され、右端部で前記移動体106と固定されて、前記移動体106とともに前記可動体5と連動して移動し得るようになっている。
前記移動体106には、センシング片114が固定されている。前記ポンプケース103には、前記センシング片114を挟むように配置された左右の近接センサ21からなる検知装置116が設けられている。前記検知装置116は、前記ベローズ4の伸縮に応じて左右方向に移動する前記センシング片114の接近を検出することで、前記ベローズ4の伸縮状態を検知し得るように構成されている。
また、本実施形態においては、挿入部62を有する挿入体61が前記可動体5に連結されている。前記挿入部62は、前記第1通気孔111と対向するように配置されて、前記ベローズ4が伸長して最大伸長状態に至るまでの間に前記第1通気孔111を塞ぐように前記第1通気孔111に挿入され得るように構成されている。そして、前記挿入体61に連通孔63が設けられ、前記連通孔63に逆止弁66が設けられている。
以上のような構成により、前記ベローズポンプ101の駆動時には、前記ベローズポンプ101が図7に示される状態である場合、前記第2空気室108に前記第2通気孔112を介して前記駆動装置6から空気が供給される。これにより、前記移動体106ひいては前記ポンプ軸105が右方に移動するとともに、この移動に連動して前記可動体5が右方に移動して、前記可動体5に連結された前記ベローズ4が伸長を開始する。
その後、前記検知装置116によって前記ベローズ4が最大伸長状態になったことが検知されると、この検知情報に基づいて前記コントローラ43により前記切替弁42が制御され、前記第1空気室107に前記第1通気孔111を介して前記駆動装置6から空気が供給される。これにより、前記ベローズ4が収縮を開始する。この収縮により前記可動体5が左方に移動し、この移動に連動して前記ポンプ軸105ひいては前記移動体106も左方に移動する。
そして、前記検知装置116によって前記ベローズ4が最収縮状態になったことが検知されると、この検知情報に基づいて前記コントローラ43により前記切替弁42が制御され、再び前記第2空気室108に前記第2通気孔112を介して前記駆動装置6から空気が供給される。こうして、前記ベローズポンプ101において、前記ベローズ4の伸縮に応じて流体の吸入行程と吐出行程とが交互に行われ、当該流体が移送され得るようになっている。
そのうえで、前記ベローズポンプ101の吸入行程が行われる際に、前記ベローズ4の伸長にともなって前記第1通気孔111を前記挿入部62により塞ぎつつ、前記ベローズ4を最大伸長状態に至るように伸長させることが可能となる。これにより、前記ベローズ4が最大伸長状態に至るまでの間、前記第1空気室107の空気が前記ポンプケース103の外部へ排出されることを妨げて、前記第1空気室107の内部圧力を上昇させることができる。
したがって、前記ベローズ4が最大伸長状態に至るときには、前記第1空気室107の内部圧力が適度に上昇した状態として、前記ベローズ4の伸長速度を低下させ、ひいては前記吸入流路11から前記ベローズ4内への流体の吸入速度を低下させることができる。よって、本実施形態に係る前記ベローズポンプ101によっても、第1実施形態と同様に、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際に発生する振動を低減できる。
1 ベローズポンプ
3 ポンプケース
4 ベローズ
5 可動体
6 駆動装置
7 吸入側逆止弁
8 吐出側逆止弁
11 吸入流路
12 吐出流路
20 通気孔
23 空気室
61 挿入体
62 挿入部
63 連通孔
66 逆止弁

Claims (4)

  1. 流体を吸入するための吸入流路、流体を吐出するための吐出流路、および空気を供給または排出するための通気孔を有するポンプケースと、前記通気孔と連通する空気室が前記ポンプケース内に形成されるように前記ポンプケースに収容されて、流体を前記吸入流路から吸入しかつ前記吐出流路へ吐出するために伸縮可能に構成されたベローズと、前記空気室に臨むように前記ベローズに連結されて、前記ベローズを伸縮させるべく可動し得るように構成された可動体と、前記通気孔を介して前記空気室に加圧空気を供給して、前記ベローズが収縮するように前記可動体を可動させ、かつ、前記通気孔を介して前記空気室から空気を排出させて、前記ベローズが伸長するように前記可動体を可動させ得るように構成された駆動装置と、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れのみを許容する吸入側逆止弁と、前記ベローズ内から前記吐出流路に向かう流体の流れのみを許容する吐出側逆止弁とを備えるベローズポンプであって、
    前記可動体に連結された挿入体であって、前記通気孔と対向するように配置され、前記ベローズが伸長して最大伸長状態に至るまでの間に前記可動体と一体的に移動して、前記通気孔を塞ぐように前記通気孔に挿入され得る挿入部を有する挿入体と、
    前記挿入体および/または前記ポンプケースに設けられ、前記挿入部の前記通気孔への挿入時に前記駆動装置からの加圧空気を前記空気室に導き得る連通孔と、
    前記連通孔に設けられ、前記駆動装置から前記空気室に向かう加圧空気の流れのみを許容する逆止弁とを備えるベローズポンプ。
  2. 前記挿入部が前記通気孔に挿入されたとき、前記挿入部と前記通気孔との間に隙間が形成される請求項1に記載のベローズポンプ。
  3. 前記挿入部が前記通気孔に挿入される時期は、前記ベローズが最大に伸長する直前である請求項1または請求項2に記載のベローズポンプ。
  4. 前記挿入体の少なくとも挿入側は、挿入方向に向かって縮径するテーパー状に形成されている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のベローズポンプ。
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