JP2015032502A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】シールドケースの支持剛性を高め、相手側コネクタからの抜き取り時におけるガタつきを抑制することが可能なコネクタを提供する。【解決手段】コネクタ2は、相手側コネクタの接続端子に接続される接続端子201を収容する収容部211、及び収容部211から相手側コネクタとの嵌合方向DPに延在する被支持部212を有する導電性金属からなるシールドケース21と、シールドケース21の被支持部212を支持するコネクタケース22と、コネクタケース22に収容され、シールドケース21のコネクタケース22に対する収容部211側への移動を係止する係止部材6とを備え、シールドケース21は、嵌合方向DPに対して交差する方向に突出する突起213を被支持部212に有し、係止部材6は、嵌合方向DPにおけるコネクタケース22との相対移動が規制されると共に、突起213を係止する係止部63を有する。【選択図】図3
Description
本発明は、接続端子を収容するシールドケースをコネクタケースに支持してなるコネクタに関する。
従来、例えば光電気複合型のHDMI(登録商標:High Definition Multimedia Interface)ケーブルの端部に設けられ、接続端子を収容するシールドケースをコネクタケースに支持してなるコネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のコネクタは、接続端子を有するコネクタユニットを収容する筒部、及び筒部と一体のトレー部を有する金属製のシールドシェル(コネクタシェル)と、シールドシェルのトレー部を支持するコネクタケース(外側ケース)と、コネクタケースに収容され、光電変換ユニットが実装された回路基板とを有している。コネクタケースは、螺子によって相互に結合される第1ケース部材及び第2ケース部材からなり、第1ケース部材と第2ケース部材との間にシールドシェルが挟持されている。
シールドシェルの筒部はコネクタケースから突出し、コネクタユニットと共にプラグを構成する。このプラグは、AV(Audio Video:音声映像)機器等の外部機器のソケットに挿抜自在に嵌合する。
プラグが外部機器のソケットから抜かれる際には、シールドシェルがコネクタケースから引き出される方向の力を受ける。シールドシェルは、コネクタケースに支持されているが、この方向に対するシールドシェルの支持剛性が弱いと、ソケットからのプラグの抜き取り時にシールドシェルがコネクタケースに対してガタついてしまい、信頼性に影響を与えることが有り得る。
そこで、本発明は、シールドケースの支持剛性を高め、相手側コネクタからの抜き取り時におけるガタつきを抑制することが可能なコネクタを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、相手側コネクタの相手側接続端子に接続される接続端子を収容する収容部、及び前記収容部から前記相手側コネクタとの嵌合方向に延在する被支持部を有する導電性金属からなるシールドケースと、前記シールドケースの前記被支持部を支持するコネクタケースと、前記コネクタケースに収容され、前記シールドケースの前記コネクタケースに対する前記収容部側への移動を係止する係止部材とを備え、前記シールドケースは、前記相手側コネクタとの嵌合方向に対して交差する方向に突出する突起を前記被支持部に有し、前記係止部材は、前記相手側コネクタとの嵌合方向における前記コネクタケースとの相対移動が規制されると共に、前記突起よりも前記シールドケースの先端側に配置されて前記突起を係止する係止部を有するコネクタを提供する。
本発明に係るコネクタによれば、シールドケースの支持剛性を高め、相手側コネクタからの抜き取り時におけるガタつきを抑制することが可能となる。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係るコネクタ2を含むHDMIケーブル1を、相手側コネクタとしてのHDMIソケット9と共に示す斜視図である。なお、「HDMI」(High-Definition Multimedia Interface)は、HDMI Licensing,LLCの登録商標である。
図1は、本発明の実施の形態に係るコネクタ2を含むHDMIケーブル1を、相手側コネクタとしてのHDMIソケット9と共に示す斜視図である。なお、「HDMI」(High-Definition Multimedia Interface)は、HDMI Licensing,LLCの登録商標である。
HDMIケーブル1は、光ファイバを内蔵した通信ケーブル10と一対の光モジュール11とを有し、通信ケーブル10の両端部に光モジュール11がそれぞれ設けられている。光モジュール11は、光信号を電気信号に、又は電気信号を光信号に変換する光電変換機能を備えている。図1では、通信ケーブル10の一方の端部に設けられた光モジュール11を図示している。
光モジュール11は、シールドケース21と、シールドケース21の一部を収容して支持するコネクタケース22と、コネクタケース22内でシールドケース21を係止する係止部材(後述)とを備えたコネクタ2を有し、シールドケース21にはコネクタユニット20が収容されている。また、コネクタケース22内には、光電変換機能を実現するための後述する各部品が収容されている。
コネクタユニット20は、樹脂からなる端子保持部材200と、端子保持部材200に保持された複数の接続端子201とを有している。コネクタユニット20は、コネクタケース22から突出したシールドケース21の収容部211に収容され、複数の接続端子201は、コネクタ2の幅方向DWに沿って二列に配列されている。シールドケース21の収容部211及びコネクタユニット20は、HDMIソケット9に挿抜されるプラグ2aを構成する。つまり、コネクタ2は、プラグ2aを有するプラグコネクタである。
HDMIソケット9は、AV機器等の外部機器に設けられ、シールドケース21を収容可能な筒状のソケットシェル90と、ソケットシェル90内に保持された相手側接続端子としての複数の機器側端子91とを有している。HDMIソケット9にコネクタ2のプラグ2aが嵌合されると、複数の接続端子201が複数の機器側端子91にそれぞれ接続される。
コネクタケース22は、コネクタ2の厚さ方向DTに分離可能な第1ケース部材23及び第2ケース部材24からなり、第1ケース部材23と第2ケース部材24とは、複数(4本)のボルト25によって締結されている。この厚さ方向DTは、HDMIソケット9との嵌合方向DP及び幅方向DWに直交する方向である。
シールドケース21ならびにコネクタケース22の第1ケース部材23及び第2ケース部材24は、導電性金属からなる。シールドケース21は、例えば屈曲されたニッケルの板材に錫メッキを施してなる。コネクタケース22の第1ケース部材23及び第2ケース部材24は、例えばアルミダイキャストによって形成される。
図2は、第2ケース部材24を第1ケース部材23から取り外してコネクタケース22の内部を示した光モジュール11の斜視図である。図3は、光モジュール11の分解斜視図である。なお、以下の説明では、便宜上、嵌合方向DP(図1参照)におけるHDMIソケット9側(プラグ2a側)を前方といい、その反対方向の通信ケーブル10側を後方という。
通信ケーブル10は、樹脂からなる管状のシース100の内部に複数の光ファイバ101及び複数の電線102を収容している。光ファイバ101は、例えばマルチモード光ファイバであり、クラッドの中心部に光信号が伝搬するコアを有し、クラッドの外周部が樹脂によって被覆されている。電線102は、中心導体を絶縁体で被覆した絶縁電線である。コネクタケース22は、複数の光ファイバ101及び複数の電線102の端部を収容している。
シース100は、可撓性を有するブーツ103によって終端されている。ブーツ103は、ストップリング104によってコネクタケース22に固定されている。
シールドケース21は、接続端子201を収容する収容部211、及び収容部211からHDMIソケット9との嵌合方向DP(図1参照)に沿って後方に延在する被支持部212を一体に有している。収容部211は被支持部212よりもシールドケース21の先端側(前方)に配置され、被支持部212はコネクタケース22に支持されている。また、シールドケース21は、嵌合方向DPに対して交差する方向に突出する突起213(図3参照)を被支持部212に有している。本実施の形態では、突起213が被支持部212の後方側の端部に設けられている。
光モジュール11は、光電変換機能を実現するための部品として、コネクタケース22に収容された基板3と、基板3に交差する方向に光路を有する光素子41と、光ファイバ101の端部を基板3に平行な方向に保持する光ファイバ保持部材としてのMT(Multi Termination)フェルール51と、光素子41の光路を基板3に平行な方向に変換して光素子41と光ファイバ101とを光学的に結合させる光路変換部材としてのレンズ部材52とを有している。
また、光モジュール11は、シールドケース21のコネクタケース22に対する前方(収容部211側)への移動を係止する係止部材6と、MTフェルール51をレンズ部材52側に弾性的に押し付ける弾性力を発生する弾性体53と、基板3に固定され、レンズ部材52を三方から囲むコ字状乃至U字状の枠体54とを有している。
係止部材6は、MTフェルール51との間で弾性体53を圧縮された状態で保持する弾性体保持部材として機能する。本実施の形態では、弾性体53がコイルバネからなり、その一端部がMTフェルール51の後方端面に接触し、嵌合方向DPに圧縮されている。係止部材6の詳細については後述する。
図4は、基板3、及び基板3に実装された電子部品を示し、(a)は光素子41が実装された第1の主面3a側を、(b)は第1の主面3aの裏面にあたる第2の主面3b側を、それぞれ示す平面図である。
基板3は、例えばガラス繊維にエポキシ樹脂をしみ込ませて熱硬化処理を施した板状の基材に図略の配線パターンを形成したガラスエポキシ基板である。基板3には、枠体54を固定するための複数の貫通孔31、及び第1の主面3aにおいて厚さ方向に窪んだ窪み部32が形成されている。
基板3には、第1及び第2の主面3a,3bにおける前方の端部に、コネクタユニット20の接続端子201の後端部に形成されたリード部201aが接続される複数の電極パッド33が設けられている。また、基板3の第2の主面3bには、複数の電線102の中心導体が例えば半田付けによって接続される複数の電極パッド34が設けられている。
基板3の第1の主面3aには、光素子41、及び光素子41に電気的に接続された半導体回路素子42、及びその他の電子部品43が実装されている。電子部品43は、例えば半導体回路素子やトランジスタ等の能動素子、あるいは抵抗器やコンデンサ、ダイオード等の受動素子である。
光素子41は、電気信号を光信号に変換し、又は光信号を電気信号に変換する素子である。前者の素子としては、例えばレーザーダイオードやVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)等の発光素子が挙げられる。また、後者の素子としては、例えばフォトダイオード等の受光素子が挙げられる。
光素子41が発光素子である場合、半導体回路素子42は、例えばHDMIソケット9を有する外部機器からコネクタユニット20を介して供給される電気信号に基づいて光素子41を駆動するドライバICである。また、光素子41が受光素子である場合、半導体回路素子42は、光素子41から入力される電気信号を増幅して外部機器側に出力する受信ICである。
光素子41は、基板3の第1の主面3aに対して直交する方向に光路を有している。つまり、光素子41から出射された光、又は光素子41に入射する光は、基板3の第1の主面3aに対して直交する方向に沿って、光素子41の複数の入出射口411から出射され、もしくは入出射口411に入射する。以下、本実施の形態では、光素子41が発光素子であり、入出射口411から光が出射される場合について主として説明する。
基板3の第2の主面3bには、複数の半導体回路素子44や、受動素子45、能動素子46等の電子部品が実装されている。これらの電子部品の一部は、図略の配線パターンによって第1の主面3a側の半導体回路素子42に電気的に接続されている。
図5は、枠体54を示し、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、(e)は斜視図である。
枠体54は、幅方向DWに沿って延在する棒状の連結部540と、連結部540の両端部に設けられ、レンズ部材52を挟む一対の壁部541とを一体に有している。壁部541には、貫通孔31に挿入されて基板3に係合する脚部542が形成されている。
レンズ部材52は、一対の壁部541の間で、図略の接着剤によって枠体54に接着固定されている。
図6は、レンズ部材52を示し、(a),(b),(c)はそれぞれ異なる方向から見た斜視図、(d)は(b)のA−A線断面図である。
レンズ部材52は、直方体状の基部520と、基部520のMTフェルール51に対向する側面から嵌合方向DPに沿って突出する一対の突部521とを一体に有している。基部520には、断面三角形状の溝部522が形成され、光素子41から出射された光を反射する反射面52aが溝部522の内面として形成されている。溝部522は、幅方向DWに沿って延在し、反射面52aと基板3の第1の主面3aとがなす角度は45°である。
基部520は、光素子41から出射される光の波長において透光性を有し、空気の屈折率よりも高い屈折率を有している。反射面52aでは、レンズ部材52と空気との屈折率の違いによって、光素子41の出射光がMTフェルール51側に向かって内部反射する。
基部520における基板3の第1の主面3aとの対向面520aには、複数(本実施の形態では12個)の第1レンズ部523が形成されている。また、基部520におけるMTフェルール51との対向面520bには、第1レンズ部523と同数の第2レンズ部524が形成されている。複数の第1レンズ部523及び複数の第2レンズ部524は、それぞれが凸レンズであり、幅方向DWに沿って直線状に配列されている。
光素子41の入出射口411から出射された光は、図6(d)に一点鎖線で示す光路Lに沿って第1レンズ部523からレンズ部材52内に入射し、反射面52aで反射して第2レンズ部524から出射される。
図7は、MTフェルール51を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
MTフェルール51は、厚さ方向DTの厚みが異なる厚肉部511と薄肉部512を一体に有し、厚肉部511には後方に開口する収容空間510が形成されている。薄肉部512には、被覆が除去された光ファイバ101のコア及びクラッドを挿通させる細径の挿通孔512aが形成されている。また、薄肉部512には、レンズ部材52の一対の突部521が嵌合する一対の嵌合穴512bが形成されている。
挿通孔512a及び嵌合穴512bは、嵌合方向DPに平行に延在し、一端部がMTフェルール51の前方端面51aに開口している。挿通孔512aの他端部は収容空間510に開口し、嵌合穴512bの他端部はMTフェルール51の後方端面51bに開口している。MTフェルール51の後方端面51bには、弾性体53が当接する。
図8は、係止部材6を示し、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、(e)は斜視図である。
係止部材6は、シールドケース21を幅方向DWに挟む一対の腕部61と、一対の腕部61を幅方向DWに沿って連結する架橋部62とを一体に有している。また、係止部材6は、腕部61が嵌合方向DPに沿って延在し、腕部61の先端部611が厚さ方向DTに湾曲している。腕部61における先端部611とは反対側の基端部612は、架橋部62に接続されている。先端部611は、基端部612よりも前方(シールドケース21の先端側)に配置されている。
架橋部62には、弾性体53の後方側の端部を収容する弾性体収容部620が形成されている。弾性体収容部620の底面620aは、一対の腕部61の基端部612よりも後方に形成されている。この底面620aは、弾性体53が当接し、弾性体53からの反力を受ける。つまり、弾性体53は、架橋部62における幅方向DWの一部に当接し、係止部材6を後方に押し付ける。係止部材6に対する弾性体53の幅方向DWへの移動は、互いに向かい合う一対の側面620bによって規制されている。
また、架橋部62には、弾性体収容部620を挟んで厚さ方向DTに突出する一対の脚部621が形成されている。脚部621の先端面621aは、基板3の第1の主面3aに当接し、架橋部62における脚部621以外の部分と基板3の第1の主面3aとの間には、電子部品を実装可能な隙間が形成されている。本実施の形態では、図2に示すように、架橋部62と基板3との間に電子部品43が実装されている。
またさらに、架橋部62には、シールドケース21の突起213を係止する係止部63が設けられている。本実施の形態では、係止部63が架橋部62における幅方向DWの一方の端部に設けられ、腕部61の延伸方向の延長線上に位置している。係止部63によるシールドケース21の係止構造については後述する。
図9(a)は、第2ケース部材24を取り外した光モジュール11の平面図である。図9(b)は、図9(a)のC−C線断面図である。図9(c)は、図9(a)のD−D線断面を拡大して示す拡大断面図である。また、図10(a)及び(b)は、第1ケース部材23を示す斜視図である。なお、図9(c)では、第2ケース部材24を二点鎖線で示している。
図9に示すように、MTフェルール51は、嵌合穴512bにレンズ部材52の突部521が嵌合された状態で、弾性体53によってレンズ部材52側に押し付けられている。つまり、MTフェルール51は、嵌合穴512bにレンズ部材52の突部521が嵌合することによって幅方向DW及び厚さ方向DTの位置決めがなされ、弾性体53によって押し付けられることにより、嵌合方向DPの位置決めがなされている。
図10(a)に示すように、第1ケース部材23には、係止部材6の腕部61の先端部611が係合する凹部23aが形成されている。より詳細には、第1ケース部材23は、底壁部231と、底壁部231を介して幅方向DWに向かい合う一対の側壁部232とを一体に有し、一対の側壁部232のそれぞれに凹部23aが形成されている。側壁部232は、凹部23aにおいて幅方向DWの厚みが薄くなっている。また、凹部23aは、第2ケース部材24側に開口している。なお、凹部23aは、一対の側壁部232のそれぞれに対称形状に形成されているが、図10(a)では、一対の側壁部232のうち一方の側壁部232に形成された凹部23aのみを図示している。
また、第1ケース部材23には、図10(b)に示すように、シールドケース21の後方端部21aに嵌合方向DPに沿って対向する対向面23bが形成されている。対向面23bは、シールドケース21の被支持部212を収容して保持する保持部230の内面であり、嵌合方向DPに対して直交する平面として形成されている。シールドケース21は、コネクタケース22に対して後方に移動すると、後方端部21aが対向面23bに当接することで、後方への移動が規制される。
図9(b)に示すように、係止部材6は、腕部61の先端部611が凹部23aに係合して、嵌合方向DPにおけるコネクタケース22との相対移動が規制されている。換言すれば、腕部61の先端部611は、第2ケース部材24側に開口した凹部23aに係合するように、円弧状に湾曲している。
また、図9(c)に示すように、係止部材6は、第1ケース部材23から離間する方向の移動が第2ケース部材24との当接によって規制されている。つまり、係止部材6は、架橋部62の上面62aが第2ケース部材24の内面24aに対向し、係止部材6が第1ケース部材23から離間する方向に移動すると、架橋部62の上面62aが第2ケース部材24の内面24aに当接することで、その移動が規制される。
図11は、係止部材6によるシールドケース21の係止構造を示す斜視図である。
係止部材6は、シールドケース21の後方端部21aに設けられた突起213よりも前方(シールドケース21の先端側)に配置されて突起213を係止する係止部63を有している。本実施の形態では、係止部63が架橋部62に形成されている。つまり、架橋部62における幅方向DWの一部が係止部63として機能する。
これにより、例えばコネクタ2のプラグ2aがHDMIソケット9から抜かれる際に、シールドケース21がコネクタケース22に対して前方へ移動する方向の力を受けると、突起213が係止部63に係止されることにより、シールドケース21の前方への移動が係止部材6によって規制される。このため、シールドケース21の支持剛性が高まり、HDMIソケット9からの抜き取り時におけるシールドケース21のガタつきが抑制される。
また、係止部材6は、コネクタケース22内において弾性体53から受ける反力の方向への移動がシールドケース21によって規制されている。つまり、前述のようにシールドケース21の後方への移動は後方端部21aが対向面23bに当接することで規制されているので、係止部材6が弾性体53から受ける反力は、係止部63からシールドケース21の突起213に伝達され、シールドケース21の後方端部21aに対向する第1ケース部材23の対向面23bによって受け止められる。
これにより、弾性体保持部材として機能する係止部材6は、弾性体53から受ける反力を基板3に伝達することなく、コネクタケース22内に支持されている。
(光モジュール11の動作)
次に、図9(c)を参照して光モジュール11の動作について説明する。
次に、図9(c)を参照して光モジュール11の動作について説明する。
半導体回路素子42は、HDMIソケット9の機器側端子91からコネクタユニット20を介して伝送される電気信号に基づいて光素子41を駆動する。光素子41は、この電気信号に応じて光路Lに光を出射する。すなわち、光素子41は、電気信号を光信号に変換する。
光素子41の入出射口411から出射された光は、基板3に直交する光路Lに沿って第1レンズ部523からレンズ部材52に入射し、反射面52aで反射して第2レンズ部524から出射される。
一方、MTフェルール51は、挿通孔512aに挿通された光ファイバ101のコア及びクラッドを保持しており、弾性体53によってレンズ部材52に弾性的に押し付けられている。第2レンズ部524から出射された光は光ファイバ101のコアに入射し、通信ケーブル10の他方の端部に設けられた光モジュール11に伝搬する。
通信ケーブル10の他方の端部に設けられた光モジュール11では、上記とは逆の経路で光が光ファイバ101から光素子41の入出射口411に入射し、光素子41において電気信号に変換され、この電気信号が半導体回路素子42で増幅されて外部機器側に出力される。これにより、HDMIケーブル1を介した光通信が行われる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した実施の形態によれば、以下のような作用及び効果が得られる。
以上説明した実施の形態によれば、以下のような作用及び効果が得られる。
(1)シールドケース21は、前方への移動が係止部材6の係止部63による突起213の係止によって規制されるので、コネクタ2のプラグ2aがHDMIソケット9から抜かれる際のシールドケース21の支持剛性が高まり、ガタつきが抑制される。これにより、コネクタ2の信頼性が高まる。
(2)係止部材6は、一対の腕部61の先端部611が第1ケース部材23の凹部23aに係合してコネクタケース22との相対移動が規制されるので、高い剛性でシールドケース21の突起213を係止することができる。また、係止部材6は、一対の腕部61がシールドケース21を幅方向に挟み、一対の腕部61を連結する架橋部62に係止部63が設けられているので、シールドケース21の突起213から前方への移動力を受けた際にも、その姿勢が安定する。
(3)係止部材6は、コネクタケース22の第2ケース部材24の内面24aに当接することで、第1ケース部材23から離間する方向の移動が規制されるので、例えば係止部材6のコネクタ2の厚さ方向DTへの移動を規制するための専用部品を第1ケース部材23に固定する必要がなく、光モジュール11を低コスト化及び軽量化することが可能となる。
(4)係止部材6は、一対の腕部61が嵌合方向DPに沿って延在し、その先端部611が第1ケース部材23の凹部23aに係合するので、シールドケース21の突起213から前方への移動力を受けた際に、その移動力によって先端部611を中心に回転する動きが抑制される。つまり、係止部材6は、係止部63が腕部61の先端部611よりも第1ケース部材23の底壁部231に配置されるので、シールドケース21の突起213から受ける移動力によって回転モーメントが発生するが、一対の腕部61は嵌合方向DPに沿って前方に延在しているので、係止部63と腕部61の先端部611とを結ぶ直線が嵌合方向DPとなす角度が浅くなり、先端部611を支点とした係止部材6の回転(揺動)が抑制される。これにより、係止部材6の姿勢がより安定する。
(5)第1ケース部材23の凹部23aは第2ケース部材24側に開口し、係止部材6の腕部61の先端部611は、凹部23aに係合するように湾曲しているので、係止部材6を容易に組み付けることが可能となる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]相手側コネクタ(9)の相手側接続端子(91)に接続される接続端子(201)を収容する収容部(21)、及び前記収容部(21)から前記相手側コネクタ(9)との嵌合方向(DP)に延在する被支持部(212)を有する導電性金属からなるシールドケース(21)と、前記シールドケース(21)の前記被支持部(212)を支持するコネクタケース(22)と、前記コネクタケース(22)に収容され、前記シールドケース(21)の前記コネクタケース(22)に対する前記収容部側(21)への移動を係止する係止部材(6)とを備え、前記シールドケース(21)は、前記相手側コネクタ(9)との嵌合方向(DP)に対して交差する方向に突出する突起(213)を前記被支持部(212)に有し、前記係止部材(6)は、前記相手側コネクタ(9)との嵌合方向(DP)における前記コネクタケース(22)との相対移動が規制されると共に、前記突起(213)よりも前記シールドケース(21)の先端側に配置されて前記突起(213)を係止する係止部(63)を有するコネクタ(2)。
[2]前記係止部材(6)は、前記シールドケース(21)を前記相手側コネクタ(9)との嵌合方向(DP)に直交する幅方向(DW)に挟む一対の腕部(61)と、前記一対の腕部(61)を前記幅方向(DW)に沿って連結する架橋部(62)とを有し、前記腕部(61)の先端部が前記コネクタケースに形成された凹部(23a)に係合して前記コネクタケース(22)との相対移動が規制され、かつ前記架橋部(62)における前記幅方向(DW)の一部が前記係止部(63)として機能する、前記[1]に記載のコネクタ(2)。
[3]前記コネクタケース(22)は、前記相手側コネクタ(9)との嵌合方向(DP)及び前記幅方向(DW)に直交する厚さ方向(DT)に分離可能な第1ケース部材(23)及び第2ケース部材(24)からなり、前記係止部材(6)は、前記第1ケース部材(23)から離間する方向の移動が前記第2ケース部材(24)との当接によって規制されている、前記[2]に記載のコネクタ(2)。
[4]前記係止部材(6)は、前記腕部(61)が前記相手側コネクタ(9)との嵌合方向(DP)に沿って延在し、前記凹部(23a)に係合する先端部(611)とは反対側の基端部(612)が前記架橋部(62)に接続され、前記先端部(611)が前記基端部(612)よりも前記シールドケース(21)の先端側に配置されている、前記[2]又は[3]に記載のコネクタ(2)。
[5]前記凹部(23a)は、前記第2ケース部材(24)側に開口し、前記腕部(61)は、前記先端部(611)が前記凹部(23a)に係合するように、前記厚さ方向(DT)に湾曲している、前記[4]に記載のコネクタ(2)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1…HDMIケーブル、2…コネクタ、2a…プラグ、3…基板、3a…第1の主面、3b…第2の主面、6…係止部材、9…HDMIソケット、10…通信ケーブル、11…光モジュール、20…コネクタユニット、21…シールドケース、21a…後方端部、22…コネクタケース、23…第1ケース部材、23a…凹部、23b…対向面、24…第2ケース部材、24a…内面、25…ボルト、31…貫通孔、32…窪み部、33,34…電極パッド、41…光素子、42…半導体回路素子、43…電子部品、44…半導体回路素子、45…受動素子、46…能動素子、51…MTフェルール、51a…前方端面、51b…後方端面、52…レンズ部材、52a…反射面、53…弾性体、54…枠体、61…腕部、62…架橋部、62a…上面、63…係止部、90…ソケットシェル、91…機器側端子、100…シース、101…光ファイバ、102…電線、103…ブーツ、104…ストップリング、200…端子保持部材、201…接続端子、201a…リード部、211…収容部、212…被支持部、213…突起、230…保持部、231…底壁部、232…側壁部、411…入出射口、510…収容空間、511…厚肉部、512…薄肉部、512a…挿通孔、512b…嵌合穴、520…基部、520a…対向面、520b…対向面、521…突部、522…溝部、523…第1レンズ部、524…第2レンズ部、540…連結部、541…壁部、542…脚部、611…先端部、612…基端部、620…弾性体収容部、620a…底面、620b…側面、621…脚部、621a…先端面、DP…嵌合方向、DT…方向、DW…幅方向、L…光路
Claims (5)
- 相手側コネクタの相手側接続端子に接続される接続端子を収容する収容部、及び前記収容部から前記相手側コネクタとの嵌合方向に延在する被支持部を有する導電性金属からなるシールドケースと、
前記シールドケースの前記被支持部を支持するコネクタケースと、
前記コネクタケースに収容され、前記シールドケースの前記コネクタケースに対する前記収容部側への移動を係止する係止部材とを備え、
前記シールドケースは、前記相手側コネクタとの嵌合方向に対して交差する方向に突出する突起を前記被支持部に有し、
前記係止部材は、前記相手側コネクタとの嵌合方向における前記コネクタケースとの相対移動が規制されると共に、前記突起よりも前記シールドケースの先端側に配置されて前記突起を係止する係止部を有する
コネクタ。 - 前記係止部材は、前記シールドケースを前記相手側コネクタとの嵌合方向に直交する幅方向に挟む一対の腕部と、前記一対の腕部を前記幅方向に沿って連結する架橋部とを有し、前記腕部の先端部が前記コネクタケースに形成された凹部に係合して前記コネクタケースとの相対移動が規制され、かつ前記架橋部における前記幅方向の一部が前記係止部として機能する、
請求項1に記載のコネクタ。 - 前記コネクタケースは、前記相手側コネクタとの嵌合方向及び前記幅方向に直交する厚さ方向に分離可能な第1ケース部材及び第2ケース部材からなり、
前記係止部材は、前記第1ケース部材から離間する方向の移動が前記第2ケース部材との当接によって規制されている、
請求項2に記載のコネクタ。 - 前記係止部材は、前記腕部が前記相手側コネクタとの嵌合方向に沿って延在し、前記凹部に係合する先端部とは反対側の基端部が前記架橋部に接続され、前記先端部が前記基端部よりも前記シールドケースの先端側に配置されている、
請求項3に記載のコネクタ。 - 前記凹部は、前記第2ケース部材側に開口し、
前記腕部は、前記先端部が前記凹部に係合するように、前記厚さ方向に湾曲している、
請求項4に記載のコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013162431A JP2015032502A (ja) | 2013-08-05 | 2013-08-05 | コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013162431A JP2015032502A (ja) | 2013-08-05 | 2013-08-05 | コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015032502A true JP2015032502A (ja) | 2015-02-16 |
Family
ID=52517659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013162431A Pending JP2015032502A (ja) | 2013-08-05 | 2013-08-05 | コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015032502A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017090909A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | アクアオプティックス コーポレイション. | 光電変換アセンブリ |
-
2013
- 2013-08-05 JP JP2013162431A patent/JP2015032502A/ja active Pending
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