JP2015031719A - 湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベル - Google Patents

湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベル Download PDF

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Abstract

【課題】湿気、結露または水濡れのいずれかによって水分と接触したかを判定することができる湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベルを提供すること。【解決手段】湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベルは、基材フィルムと、前記基材フィルムの上に配置された紙層と、前記紙層の上に配置されたインク受理層と、前記インク受理層の上に所定のパターンで配置されたインクと、を有し、前記インクは、水溶性色素を有する水溶性インクと、非水溶性インクとを含む。【選択図】図5

Description

本発明は、湿気、結露および濡れのいずれかを検出するための検出ラベルに関する。
一般的に、携帯電話機などの電子機器は、故障した際に修理することが保証されている。故障の原因としては、物理的な破損、経時的な劣化、電子機器内部の水濡れ(水没)などが挙げられる。物理的な破損、または経時的な劣化の場合は、外観を視認することで、容易に故障の原因を判断することができる。一方、電子機器内部の水濡れの場合は、経時的に水が蒸発して痕跡がなくなってしまうため、故障の原因を判断することは容易ではない。また、水濡れによる保証内容は、電子機器の水濡れが人為的な水没によるものか、または環境的な湿気や結露によるものかによっても異なる場合がある。
そこで、携帯電話機などの電子機器には、水濡れを検出するための水濡れ検知シートが設けられている。たとえば、水濡れ検知シートとして、吸水性紙の上に水溶性インクを所定のパターンに印刷したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、水溶性インクが所定のパターンに印刷された第1の吸水性紙と、第1の吸水性紙の印刷面側に積層された遮水性透明シートと、第1の吸水性紙の反対側の面に積層された第2の吸水性紙とを有する水濡れ検知シート(水没判定ラベル)が開示されている。この水濡れ検知シートでは、第2の吸水性紙側から水が浸入すると、水溶性インク中に含まれていた色素が溶解して、第1の吸水性紙中に拡散する。したがって、水溶性インクのパターンの変化から、水濡れを検知することができる。
特開2001−312207号公報
特許文献1の水濡れ検知シートでは、水没した場合に、水溶性インクが第1の吸水性紙中を拡散することで、水濡れを検知することができる。しかしながら、水溶性インクに含まれている色素は、水没による水濡れだけでなく、湿気や結露によっても溶解する場合がある。この場合、電子機器の水濡れが人為的な水没によるものか、または環境的な湿気や結露によるものかを判断するのは容易ではない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、湿気、結露または水濡れのいずれによって水分と接触したかを判定することができる検出ラベルを提供することを目的とする。
本発明は、以下の湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベルに関する。
[1]基材フィルムと、前記基材フィルムの上に配置された紙層と、前記紙層の上に配置されたインク受理層と、前記インク受理層の上に所定のパターンで配置されたインクと、を有し、前記インクは、水溶性色素を有する水溶性インクと、非水溶性インクとを含む、湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベル。
[2]前記水溶性インクは、水溶性色素10〜20質量部と、体質顔料10〜20質量部と、多価アルコール40〜60質量部とを含み、前記非水溶性インクは、合成樹脂25〜40質量部と、エチレングリコール、ポリエチレンオキシド、グリセリン、コラーゲンおよびカゼインからなる群から選択される流動性調整剤15〜25質量部とを含み、前記水溶性インクおよび前記非水溶性インクの配合割合は、50:50〜90:10の範囲内である、[1]に記載の検出ラベル。
[3]前記インク受理層の厚みは、1〜10μmの範囲内である、[1]または[2]に記載の検出ラベル。
[4]前記インクの上には、前記非水溶性インクがさらに配置されている、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の検出ラベル。
[5]前記非水溶性インクは、40質量部未満の着色顔料をさらに含む、[2]〜[4]のいずれか一項に記載の検出ラベル。
本発明によれば、湿気、結露および水濡れを区別して検出することができる検出ラベルを提供することができる。
実施の形態1に係る検出ラベルの断面模式図である。 図2A〜Fは、実施の形態1に係る検出ラベルの使用時の模式図である。 実施の形態2に係る検出ラベルの断面模式図である。 実施の形態2に係る検出ラベルの使用時の模式図である。 図5A,Bは、実施の形態1に係る検出ラベルの湿気による水濡れ接触試験の試験結果を示す表である。 図6A,Bは、実施の形態1に係る検出ラベルの湿気による水濡れ接触試験の試験結果を示す表である。 図7A,Bは、実施の形態1に係る検出ラベルの湿気による水濡れ接触試験の試験結果を示す表である。 図8A,Bは、検出ラベルの結露および水濡れによる水分接触試験の試験結果を示す図である。 図9A,Bは、実施の形態2に係る検出ラベルの湿気による水濡れ接触試験の試験結果を示す表である。 図10A,Bは、実施の形態2に係る検出ラベルの湿気による水濡れ接触試験の試験結果を示す表である。 図11A,Bは、実施の形態2に係る検出ラベルの湿気による水濡れ接触試験の試験結果を示す表である。
本発明の湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベル(以下、「検出ラベル」ともいう)は、基材フィルム、紙層、インク受理層およびインクを有する。本発明の検出ラベルは、水溶性色素を含むインクが水分と接触することにより、水溶性色素がインク受理層および/または紙層を拡散して、その水溶性色素の拡散状態により、湿気、結露または水濡れのいずれかによるものかを判定するものである。以下、各構成要素について説明する。
基材フィルムは、インク受理層を支持する支持部材である。基材フィルムは、非水溶性の基材フィルムであることが好ましい。たとえば、基材フィルムの素材の例には、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)が含まれる。基材フィルムの膜厚は、特に限定されないが、通常1〜10μmの範囲内である。
本発明の検出ラベルを被着物へ貼付する場合には、基材フィルムの裏面(紙層が配置されていない側の面)に接着層を形成してもよい。接着層を構成する接着剤の種類は、使用中の剥離を防止する観点から、水に対して溶解しないものが好ましい。そのような接着剤の例には、ホットメルト系接着剤、合成ゴム系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤が含まれる。なお、接着層は、粘着剤により構成されていてもよい。
紙層は、基材フィルムの上に配置されている。紙層は、インク受理層を支持するとともに、インクをその内部に拡散させる部材である。紙層の表面形状は、インク受理層との密着性および水溶性色素の拡散性を考慮して、粗面化されていることが好ましい。紙層を構成する紙材の種類は、特に限定されない。紙材の種類の例には、パルプ紙、合成紙、不織布などが含まれる。また、紙層の厚みは、10〜200μmの範囲内であることが好ましい。紙層の厚みを薄くすることで、インク受理層を透過した水溶性色素が少量であっても、適切に濡れ広がる(拡散する)ことができる。
インク受理層は、紙層の上に配置されている。インク受理層は、検出ラベルが水分に接触していない場合、水溶性色素を所定の着色パターンとして支持する部材である。また、インク受理層は、検出ラベルが水分に接触した場合、水溶性色素をその内部に経時的に拡散させる部材でもある。このように、インク受理層は、水分と接触するため耐水性を有することが好ましい。また、インク受理層は、水溶性インクの吸収性が良好となるように、空隙率が高くなるように、または大きな空隙を有するように設計されている。
インク受理層は、水溶性高分子および多孔質無機顔料を有する。水溶性高分子の種類の例には、ポリビニルアルコールが含まれる。また、多孔質無機顔料の種類の例には、非晶質シリカ、α−アルミナなどのアルミナ、アルミナ水和物が含まれる。このような物質を主成分とするインク受理層は、水溶性インクを瞬時に吸収して、確実に定着させることができる。
インクは、水溶性インクおよび非水溶性インクを有する。インクは、水溶性インクおよび非水溶性インクをそれぞれ個別に調製し、所定の割合で配合されることで調製される。また、水溶性インクおよび非水溶性インクは、所定の成分が含有されたものを購入してもよい。水溶性インクおよび非水溶性インクを所定の割合で配合することにより、インクの粘度(拡がりやすさ)を調整して、水溶性色素の拡がりやすさを調整することができる。水溶性インクと非水溶性インクの配合割合は、水溶性インク:非水溶性インク=50:50〜90:10の範囲内である。水溶性インクと非水溶性インクの配合割合は、水溶性インク:非水溶性インク=70:30〜80:20の範囲内であることがより好ましい。水溶性インクの配合割合が50%未満(非水溶性インクの配合割合が50%超)の場合、水溶性色素が拡散しにくくなり、湿気、結露、水濡れのいずれかであるかを検出することができないおそれがある。一方、水溶性インクの配合割合が90%超(非水溶性インクの配合割合が10%未満)の場合、水溶性色素が大量に拡散してしまい、この場合も湿気、結露、水濡れのいずれかであるかを検出することができないおそれがある。
水溶性インクは、水溶性色素10〜20質量部、体質顔料10〜20質量部および多価アルコール40〜60質量部を含む。
水溶性色素は、水溶性インクを色付けし、水分と接触したときには、インク受理層および紙層に拡散して、湿気、結露および水濡れのいずれかで水分と接触したかを示すマーカーとして機能する。水溶性色素の種類は、上記の機能を発揮することができれば特に限定されない。水溶性色素の例には、食紅、水溶性タール色素、植物系色素が含まれる。これらの水溶性色素は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
体質顔料は、水溶性インクの流動性を確保し、インク受理層の色調を隠蔽する。体質顔料は、前記の機能を発揮することができれば、特に限定されない。体質顔料の例には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト(水不溶性塩基性硫酸アルミニウム;Al(OH)10SO・5HO)が含まれる。体質顔料は、10〜20質量部の範囲内であることが好ましい。体質顔料が10質量部未満の場合、水溶性インクの流動性を制御することができないおそれがある。一方、体質顔料が20質量部超の場合、上記の効果が飽和してしまう。
多価アルコールは、インクの粘度を調整する。多価アルコールは、前記の機能を発揮することができれば、特に限定されない。多価アルコールの例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンが含まれる。多価アルコールは、40〜60質量部の範囲内であることが好ましい。多価アルコールが40質量部未満の場合、インクの粘度が低すぎてしまうおそれがある。一方、多価アルコールが60質量部超の場合、インクの粘度が高くなりすぎてしまうおそれがある。
非水溶性インクは、合成樹脂25〜40質量部および流動性調整剤15〜25質量部を含む。
合成樹脂は、インク受理層に対するインクの接着性を付与する。また、非水溶性インクが任意成分の着色顔料を含む場合、合成樹脂は、着色顔料を支持する機能も担う。合成樹脂は、前述の機能を発揮することができれば、特に限定されない。合成樹脂の例には、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂が含まれる。合成樹脂の配合量(割合)は、25〜40質量部の範囲内であることが好ましい。合成樹脂が25質量部未満の場合、インク受理層に対する接着性を付与することができないおそれがある。一方、合成樹脂が40質量部超の場合、水溶性インクの濡れ拡がりが充分に行われず、水分を検出することができないおそれがある。
流動性調整剤は、非水溶性インクの流動性を調整する。また、非水溶性インクが任意成分の着色顔料を含む場合、着色顔料を非水溶性インク内において均一に分散させる機能も担う。流動性調整剤は、特に限定されない。流動性調整剤の種類の例には、エチレングリコール、ポリエチレンオキシド、グリセリン、コラーゲンおよびカゼインが含まれる。流動性調整剤は、15〜25質量部の範囲内であることが好ましい。流動性調整剤が15質量部未満の場合、着色顔料を非水溶性インク内に均一に分散させることができないおそれがある。一方、流動性調整剤が25質量部超の場合、非水溶性インクの乾燥を阻害するおそれがある。
非水溶性インクは、任意の成分として、着色顔料を40質量部未満含んでいてもよい。
着色顔料は、水溶性インクの濡れ広がりの基準となりうる。着色顔料の種類は、非水溶性であれば、特に限定されない。着色顔料の種類の例には、亜鉛華(酸化亜鉛)、酸化鉄赤(酸化鉄)、カーボンブラックが含まれる。着色顔料が40質量部超の場合、非水溶性インクの着色の機能が飽和してしまう。なお、着色顔料を含んでいない非水溶性インクは、透明である。
インクは、インク受理層の表面の一部に配置されている。インクの着色パターンは、特に限定されない。着色パターンの例には、ドット模様や水玉模様、ストライプ模様、格子模様、各種文字、各種記号などが含まれる。インクをインク受理層の上に配置する方法は、特に限定されない。たとえば、インクをインク受理層に印刷または塗布すればよい。
以上の構成によれば、本発明の検出ラベルが湿気により水濡れした場合、水溶性色素がインクの着色位置の廻りに滲むようにリング状に拡散する。また、検出ラベルが結露により水濡れした場合、拡散した水溶性色素が隣り合うインクから拡散した水溶性色素とつながり、島状の模様となるように拡散する。さらに、検出ラベルが水没により水濡れした場合、水溶性色素がインク受理層一面に拡散する。このように、水溶性インクおよび非水溶性インクを所定の割合で配合して、インクの粘度を高くすることによって、インクが拡散しにくくなる。したがって、ユーザーは、本発明の検出ラベルが湿気、結露または水濡れのいずれにより、水分と接触したかを判別することができる。
本発明の検出ラベルは、インクの表面に非水溶性インクをさらに有していてもよい。非水溶性インクは、上述のインクに用いたものを使用することができる。非水溶性インクの着色パターンおよび配置方法は、上述のインクの着色パターンと同じである。この場合、インクの側面からのみ水分が侵入するため、水溶性色素の拡散速度を遅くすることができる。
本発明の検出ラベルを製造する方法は、特に限定されない。たとえば、本発明の検出ラベルは、基材フィルムを準備する工程と、基材フィルムの上に紙層を配置する工程、紙層の上にインク受理層を配置する工程と、インク受理層の上にインクを配置する工程とにより製造されうる。
第1工程では、紙層を支持する基材フィルムを準備する。基材フィルムは、前述した基材フィルムの素材を用いて、溶融押出成型法や、溶液流延法、カレンダー法などで製造してもよいし、市販の多孔質フィルムを使用してもよい。
第2工程では、第1の工程で準備した基材フィルムの上に紙層を配置する。たとえば、基材フィルムの上に、紙材を貼り付ければよい。
第3工程では、紙層の上にインク受理層を配置する。たとえば、インク受理層の表面にインク受理層となる塗料を塗布して乾燥させればよい。
第4の工程では、インク受理層の上にインクを配置する。たとえば、所定の割合で水溶性インクおよび非水溶性インクを混合したインクをドット模様となるように印刷して、乾燥させればよい。
任意に行われる第5の工程では、インクの上に非水溶性インクを配置する。たとえば、インクの表面に重なるように、非水溶性インクを印刷して、乾燥させればよい。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る検出ラベル100の断面模式図である。図1に示されるように、検出ラベル100は、基材フィルム110、紙層120、インク受理層130およびインク140を有している。
基材フィルム110は、ポリエチレンテレフタレートフィルムである。基材フィルム110の表面全体には、パルプ紙でできた紙材が貼り付けられることで紙層120が配置される。紙層120の表面全体には、インク受理層130が設けられている。さらに、インク受理層130の表面には、ドット模様となるようにインク140が印刷されている。
次に、湿気、結露、または水濡れ時におけるインク140の拡がり方について説明する。図2は、使用時の検出ラベル100の模式図である。図2Aは、湿気の環境下において水滴が付着したときの検出ラベル100の模式図であり、図2Bは、湿気の環境下においてインクが拡がったときの検出ラベル100の模式図であり、図2Cは、結露の環境下において水滴が付着したときの検出ラベル100の模式図であり、図2Dは、結露の環境下においてインクが拡がったときの検出ラベル100の模式図であり、図2Eは、水濡れの環境下において水滴が付着したときの検出ラベル100の模式図であり、図2Fは、水濡れの環境下においてインクが拡がったときの検出ラベル100の模式図である。
図2Aに示されるように、検出ラベル100が湿気の環境下にある場合、検出ラベル100の表面に微細な水滴が付着する。次いで、微細な水滴がインク140に浸透し、水溶性色素を溶解させる。図2Bに示されるように、溶解した水溶性色素は、インク受理層130にわずかに拡がる。このように、検出ラベル100が湿気の環境下にある場合、インクの水溶性色素が浸透した水分により溶解して、インク140の廻りにリング状に拡散する(図5〜7参照)。
図2Cに示されるように、検出ラベル100が結露の環境下にある場合、検出ラベル100の表面に水滴が付着する。次いで、水滴がインク140に浸透し、水溶性色素を溶解させる。図2Dに示されるように、溶解した水溶性色素は、インク受理層130に拡がる。このとき、湿気の環境下と比較して、結露の環境には、多くの水滴が含まれるため、水溶性色素は、経時的に拡散して、隣接する水溶性色素と繋がって島状となる(図8A参照)。
図2Eに示されるように、検出ラベル100が水濡れの環境下にある場合、検出ラベル100の表面に水膜が形成される。次いで、水滴がインク140に浸透し、水溶性色素を溶解させる。図2Fに示されるように、溶解した水溶性色素は、インク受理層130の一面に拡がる(図8B参照)。
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2に係る検出ラベル200の模式的な断面図である。なお、図1に示される実施の形態1の検出ラベル100と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図3に示されるように、検出ラベル200は、基材フィルム110、紙層120、インク受理層130、インク140および非水溶性インク150と有する。非水溶性インク150は、インク140の上に重なるように配置されている。非水溶性インク150は、水溶性インクの配合割合が多くなることによる水溶性インクの色を隠蔽するとともに、水溶性色素の拡散速度を調整する。
次に、実施の形態2に係る検出ラベル200におけるインク140の拡がり方について説明する。図4は、実施の形態2に係る検出ラベル200におけるインク140の拡散速度を説明するための模式図である。図4に示されるように、実施の形態2の検出ラベル200では、インク140の側面部からしか水分が侵入しないため、水溶性色素の拡散速度が遅くなる。よって、実施の形態1に係る検出ラベル100よりインクの拡散速度を遅く調整することができる。
以下、本発明の実施例を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
[実施例1]
1.検出ラベルの作製
基材フィルムとして、PETフィルム(膜厚10μm)を準備した。また、紙材として、油分非含有純白紙(厚さ30μm)を準備した。基材フィルムの一方の面に、非水溶性の接着剤を用いて紙材を貼り付けて紙層を形成した。
インク受理層として、水性インクジェット用紙(膜厚10μm、LJ1410B;リンテック株式会社)を準備した。紙層の一方の面に、非水溶性の接着剤を用いて水性インクジェット用紙を貼り付けてインク受理層を形成した。
水溶性インクとして、SMXアクア紅4(東洋インキ株式会社)を準備した。また、非水溶性インクとして、PASインキ890白(十条ケミカル株式会社)を準備した。
ついで、水溶性インクおよび非水溶性インクを表1に示す割合で混合して、インクNo.1〜5のインクを調整した。
インク受理層の一方の面に、インクNo.1〜5のインクをドット模様となるように1回塗布し、乾燥させて、5種類の検出ラベルを作製した。
2.評価試験
(1)湿気による水分接触試験
作製した各検出ラベルから5cm×5cmの試験片を切り出した。切り出した各試験片を恒温恒湿試験器に載置した。湿気による水分接触試験は、温度40℃および80℃のそれぞれについて、湿度80%および90%の試験内の環境条件で試験した。また、温度60℃について、湿度60%および80%の試験内の環境条件でも試験した。試験開始後、0時間後、1時間後、8時間後および12時間後に各試験片を恒温恒湿試験器から取り出して乾燥させた。
(2)結露による水分接触試験
各試験片を湿度90%の環境条件の恒温恒湿試験器に載置して行った。
(3)水濡れによる水分接触試験
各試験片に水道水を1mL滴下した後、乾燥させた。
(4)評価結果
湿気による水分接触試験後の各試験片の写真を図5〜7に示す。図5Aは、温度40℃、湿度80%の条件下での結果を示す図であり、図5Bは、40℃、90%での結果である。図6Aは、60℃、60%の結果を示す図であり、図6Bは、60℃、80%の条件下での結果を示す図である。図7Aは、80℃、80%の結果を示す図であり、図7Bは、80℃、90%の条件下での結果を示す図である。また、図8Aは、結露による水分接触試験後の試験片の写真であり、図8Bは、水濡れによる水分接試験後の試験片の写真である。
図5〜7に示されるように、湿気による水分接触試験では、湿気の環境下の検出ラベルは、試験片の載置時間に応じて、水溶性色素がドット模様の廻りから徐々にリング状となるように拡散した。また、試験温度が高くなるにつれて、水溶性色素の拡散速度が速かった。
図8Aに示されるように、結露による水分接触試験では、水溶性色素が島状に拡散した。図8Bに示されるように、水濡れによる水分接触試験では、インク受理層全体に水溶性色素が拡散した。
[実施例2]
1.検出ラベルの作製
実施例1で作成した各検出ラベルのインクの上に非水溶性インクをさらに配置して検出ラベルを作製した。
2.評価試験
(1)湿気、結露および水濡れによる水分接触試験
実施例1と同様に、湿気、結露および水濡れによる水分接触試験をそれぞれ行った。
(2)評価結果
湿気による水分接触試験後の各試験片の写真を図9〜11に示す。図9Aは、温度40℃、湿度80%の条件下での結果を示す図であり、図9Bは、40℃、90%での結果である。図10Aは、60℃、60%の結果を示す図であり、図10Bは、60℃、80%の条件下での結果を示す図である。図11Aは、80℃、80%の結果を示す図であり、図11Bは、80℃、90%の条件下での結果を示す図である。
図9〜11に示されるように、試験片の試験時間に応じて水溶性色素が拡散するとともに、試験温度が高くなるにつれて水溶性色素の拡散速度が速かった。また、実施例1の検出ラベルと比較して、水溶性色素の拡散速度が遅くなるように調整することができた。なお、特に結果を示していないが、結露および水濡れによる水分接触試験の結果は、実施例1と同様であった。
本発明の湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベルは、例えば、携帯電話機や携帯ゲーム機などの電子機器における水没判定ラベルなどに有用である。
100,200 検出ラベル
110 基材フィルム
120 紙層
130 インク受理層
140 インク
150 非水溶性インク

Claims (5)

  1. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの上に配置された紙層と、
    前記紙層の上に配置されたインク受理層と、
    前記インク受理層の上に所定のパターンで配置されたインクと、
    を有し、
    前記インクは、水溶性色素を有する水溶性インクと、非水溶性インクとを含む、
    湿気、結露および水濡れを区別して検出するための検出ラベル。
  2. 前記水溶性インクは、水溶性色素10〜20質量部と、体質顔料10〜20質量部と、多価アルコール40〜60質量部とを含み、
    前記非水溶性インクは、合成樹脂25〜40質量部と、エチレングリコール、ポリエチレンオキシド、グリセリン、コラーゲンおよびカゼインからなる群から選択される流動性調整剤15〜25質量部とを含み、
    前記水溶性インクおよび前記非水溶性インクの配合割合は、50:50〜90:10の範囲内である、
    請求項1に記載の検出ラベル。
  3. 前記インク受理層の厚みは、1〜10μmの範囲内である、請求項1または請求項2に記載の検出ラベル。
  4. 前記インクの上には、前記非水溶性インクがさらに配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出ラベル。
  5. 前記非水溶性インクは、40質量部未満の着色顔料をさらに含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の検出ラベル。
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JP2018076160A (ja) * 2016-11-10 2018-05-17 日立化成株式会社 物流管理システム
JP2018087728A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 パイロットインキ株式会社 水変色性インジケーター
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