JP2015028233A - テレスコピック伸縮式ヘルメット - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の頭部に装着されるヘルメットであって、不使用時に着用者が小型化して収納することが容易であるものを提供する。【解決手段】テレスコピック伸縮式ヘルメット10は、着用者から付与される力により、ヘルメットの高さ方向にテレスコピックに伸縮し、それにより、ヘルメットの高さ寸法が最大である伸張状態と、前記高さ寸法が最小である収縮状態とに変化する。【選択図】図2

Description

本発明は、着用者の頭部に装着されるヘルメットに関し、特に、不使用時に着用者が小型化して収納することが容易であるヘルメットに関するものである。
特許文献1は、着用者の頭部に装着されるヘルメットを開示している。このヘルメットは、不使用時に、着用者が折り畳むことにより、小型化することが可能である。このヘルメットは、狭いスペースに収納することが可能であり、便利である。
特開2007−162179号公報
この種のヘルメットには、少なくとも着用者の観点から種々の要望がある。それら要望としては、例えば、基本的な機能(例えば、強度、剛性、衝撃性など)を阻害することなく、収納状態におけるヘルメットのサイズを小型化して収納を容易にしたいという要望や、ヘルメットを小型化するために着用者に要求される操作を単純化したいという要望や、ヘルメットの使用が急に必要になった場合に、そのヘルメットを復元するために着用者に要求される操作を単純化したいという要望や、ヘルメットの使用が急に必要になった場合に、ヘルメットの構造的および性能的な復元が確実に行われるようにしたいという要望などがある。
このような事情を背景として、本発明は、着用者の頭部に装着されるヘルメットであって、不使用時に着用者が小型化して収納することが容易であるものを提供することを課題としてなされたものである。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
(1) 着用者の頭部に装着されるヘルメットであって、着用者から付与される力により、当該ヘルメットの高さ方向にテレスコピック的に伸縮し、それにより、当該ヘルメットの高さ寸法が最大である伸張状態と、前記高さ寸法が最小である収縮状態とに変化するテレスコピック伸縮式ヘルメット。
(2) 当該ヘルメットは、概して半球状を成すシェルを含み、
そのシェルは、相互に嵌合することが可能な複数の可動部材であって入れ子構造を成すものを含み、
それら可動部材は、前記高さ方向に相対変位可能であり、
それら可動部材は、相互に分離しないように相互に連結される(1)項に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
(3) さらに、着用者の操作により、前記複数の可動部材間の連結および解除を選択的に行う連結機構を含み、
その連結機構は、前記複数の可動部材のうち、最上段の可動部材と最下段の可動部材とを除く少なくとも1つの中間可動部材のうちの少なくとも1つである第1対象可動部材と、その第1対象可動部材にそれの上側において隣接する上側可動部材と、前記第1対象可動部材にそれの下側において隣接する下側可動部材との間の連結および解除を選択的に行う第1連結部を含み、
その第1連結部は、前記第1対象可動部材と前記上側可動部材と前記下側可動部材とに共通の第1可動部を有し、その第1可動部の、第1水平軸線周りの双方向回転により、前記第1対象可動部材と前記上側可動部材との間の連結および解除と、前記第1対象可動部材と前記下側可動部材との間の連結および解除とを互いに実質的に同期的に行う(2)項に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
(4) 前記第1連結部は、さらに、前記第1対象可動部材に対して固定される第1固定部を含み、
前記第1可動部は、その第1固定部に対して、前記第1水平軸線周りに相対的に回転することが可能であり、
その第1可動部の両端部は、前記上側可動部材に係合可能な上側係合部と、前記下側可動部材に係合可能な下側係合部とを含み、
前記第1可動部の、前記第1水平軸線周りの一方向回転により、前記上側可動部材と前記上側係合部との間の連結の解除と、前記下側可動部材と前記下側係合部との間の連結の解除とを互いに実質的に同期的に行う一方、前記第1可動部の、前記第1水平軸線周りの逆方向回転により、前記上側可動部材と前記上側係合部との間の連結と、前記下側可動部材と前記下側係合部との間の連結とを互いに実質的に同期的に行う(3)項に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
(5) 前記連結機構は、前記複数の可動部材のうち、前記第1対象可動部材を除く少なくとも1つの非第1対象可動部材のうちの少なくとも1つである第2対象可動部材と、その第2対象可動部材にそれの上側または下側において隣接する相手可動部材との間の連結および解除を、それら第2対象可動部材と相手可動部材とに共通の第2可動部の、第2水平軸線に沿って延びる弾性ヒンジを支点とする双方向撓み運動により、選択的に行う第2連結部を含み、
その第2連結部は、さらに、前記第2対象可動部材に対して固定される第2固定部を含み、
前記第2可動部は、それの基端部において、前記第2固定部に対して、前記弾性ヒンジを介して片持ち状に結合されており、
その第2可動部の両端部のうち、前記弾性ヒンジとの結合部から離れた自由端部は、前記相手可動部材に係合可能な係合部を含み、
前記第2可動部の、前記弾性ヒンジを支点とする一方向撓み運動により、前記相手可動部材と前記係合部との間の連結の解除を行う一方、前記第2可動部の、前記弾性ヒンジを支点とする逆方向撓み運動により、前記相手可動部材と前記係合部との間の連結を行う(3)または(4)項に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
(6) 前記連結機構は、さらに、
前記第1対象可動部材と前記第2対象可動部材とのうちの少なくとも第1対象可動部材が着用者によって誤って回転させられることを防止するために着用者によって操作される安全装置を含み、
その安全装置は、
着用者によって操作される操作部材と、
前記第1対象可動部材が回転可能な方向とは異なる方向に前記操作部材が着用者によって操作されると、その異なる方向に前記操作部材が、前記第1対象可動部材の回転を伴うことなく単独で運動する一方、その運動に引き続いて、前記第1対象可動部材が回転可能な方向と同じ方向に前記操作部材が着用者によって操作されると、その同じ方向に前記操作部材が、前記第1対象可動部材と一緒に運動するように、前記操作部材の運動を制御する運動制御機構と
を含む(3)ないし(5)項のいずれかに記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
図1は、本発明の例示的な第1実施形態に従うヘルメットの外観を伸張状態である使用状態で示す斜視図である。 図2は、図1に示すヘルメットを収縮状態である収納状態で示す斜視図である。 図3は、図1に示すヘルメットの外観を伸張状態である使用状態で示す正面図である。 図4は、図1に示すヘルメットの外観を伸張状態である使用状態で示す側面図である。 図5は、図1に示すヘルメットを伸張状態である使用状態で示す正面断面図である。 図6は、図1に示すヘルメットを収縮状態である収納状態で示す正面断面図である。 図7は、図1に示すヘルメットの内部構造を伸張状態である使用状態で示す背面図である。 図8は、図1に示すヘルメットの内部構造を伸張状態である使用状態で示す斜視図である。 図9は、図1に示すヘルメットにおける複数の可動部材を互いに連結する連結部の一例を示す斜視図である。 図10は、図1に示すヘルメットにおける複数の可動部材を互いにロックするロックの一例を示す斜視図である。 図11は、本発明の例示的な第2実施形態に従うヘルメットにおいて4つの可動部材間の連結および解除を選択的に行うための連結機構の外観を示す斜視図である。 図12は、図11に示す連結機構を示す縦断面図である。 図13は、図11に示す連結機構のうち、図11に示すヘルメットの3段目の可動部材と4段目の可動部材との間の連結および解除を選択的に行うための下側連結部を示す複数の斜視図および断面図である。 図14は、図11に示す連結機構のうち、図11に示すヘルメットの1段目の可動部材と2段目の可動部材と3段目の可動部材との間の連結および解除を選択的に行うための上側連結部を示す複数の斜視図および複数の縦断面図である。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のうちのいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1および図2には、本発明の例示的な第1実施形態に従うヘルメット10が斜視図で示されている。このヘルメット10は、着用者の頭部に装着されるテレスコピック伸縮式ヘルメットである。
具体的には、このヘルメット10は、着用者から付与される力により、ヘルメット10の高さ方向にテレスコピック的に伸縮し、それにより、ヘルメット10の高さ寸法が最大である伸張状態と、高さ寸法が最小である収縮状態とに変化する。ヘルメット10の高さ寸法は、伸張状態(着用時)にあっては、例えば、約100〜約120mmであり、一方、収縮状態(収納時)にあっては、例えば、約35〜約45mmである。
図1には、ヘルメット10が伸張状態、すなわち、着用者によって着用可能な状態で示される一方、図2には、ヘルメット10が収縮状態、すなわち、着用者によって収納可能な状態で示されている。
このヘルメット10は、概して半球状を成すシェル14を備えている。シェル14の材料は、剛質性を有する材料であり、例えば、ABS,PE,PPなどの合成樹脂である。
図3には、ヘルメット10が伸張状態である使用状態で正面図で示され、一方、図4には、ヘルメット10が伸張状態である使用状態で側面図で示されている。
図3および図4に示すように、シェル14は、形状的に相互に補完する複数の可動部材20,22,24および26であって前記高さ方向に相対変位可能であるものを備えている。本実施形態においては、可動部材20,22,24および26の数が4つであるが、2つとしたり、3つとしたり、5以上の数とすることが可能である。
図5には、ヘルメット10が伸張状態である使用状態で正面断面図で示され、一方、図6には、ヘルメット10が収縮状態である収納状態で正面断面図で示されている。
4つの可動部材20,22,24および26は、入れ子構造を成していて、テレスコピック動作を行うことが可能である。さらに、それら可動部材20,22,24および26は、相互に分離しないように相互に連結される。その連結のための構造については、後に詳述する。
本実施形態においては、4つの可動部材20,22,24および26が高さ方向に沿った直線運動によって相対変位させられるが、これに代えて、例えば、高さ方向に延びる直線周りの螺旋運動によって相対変位させられるようにしてもよい。
人間工学的に見ると、着用者としては、4つの可動部材20,22,24および26を伸縮させるために、それら可動部材20,22,24および26を相互に直線運動させる場合より、相互に螺旋運動させる場合のほうが、操作し易いとも考えられる。ただし、可動部材20,22,24,26を相互に螺旋運動させる場合には、その螺旋運動が、直線運動と回転運動との複合運動であり、設計上、そのうちの回転運動の向きが時計回りと反時計回りとのうちのいずれかであるように一義的に要求されるため、着用者は、その要求された向きに可動部材20,22,24および26を相互に螺旋運動させなければならないという追加の制約が課される。
4つの可動部材20,22,24および26は、ヘルメット10を真上から見ると、中央可動部材20と、2つの中間可動部材22および24と、外側可動部材26とを有する。2つの中間可動部材22および24は、中央可動部材20と外側可動部材26との間に介在する。外側可動部材26は、それの前側部において、ヘルメット10にとってのつば28を有する。ヘルメット10を真横から見ることにより、中央可動部材20は1段目の可動部材、中間可動部材22は2段目の可動部材、中間可動部材24は3段目の可動部材、外側可動部材26は4段目の可動部材とそれぞれ称することも可能である。
本実施形態においては、外側可動部材26が、概して円環状を成す1つの部材として構成されているが、これに代えて、例えば、各々、前後方向に延びつつ、左右方向に隔たる一対の直線部材としたり、各々、左右方向に延びつつ、前後方向に隔たる一対の直線部材とすることが可能である。
それら可動部材20,22,24および26のおかげで、シェル14は、着用者から付与された力に起因する4つの可動部材20,22,24および26間の相対変位により、高さ方向に伸縮可能である。そして、前記収縮状態においては、4つの可動部材20,22,24および26が相互に最も接近して前記高さ寸法が最小化する一方、前記伸張状態においては、4つの可動部材20,22,24および26が相互に最も離間して前記高さ寸法が最大化する。
図6に示すように、2つの中間可動部材22および24および外側可動部材26のそれぞれにつき、垂直面で仮想的に切断することによって取得される断面は、概して前記高さ方向に延びる垂直部30と、その垂直部30の上端において概して水平に延びる水平部32とを備えている。
4つの可動部材20,22,24および26のそれぞれの高さ寸法は、図6に示す一例のように、外側可動部材26の高さ寸法を最大寸法としたうえで、他の可動部材20,22および24のそれぞれの寸法がその最大寸法を超えないように設定したり、また、4つの可動部材20,22,24および26が互いにほぼ一致するように設定することが可能である。
2つの中間可動部材22および24および外側可動部材26のそれぞれにつき、水平部32は、概して水平方向に延びる肩面34を有する。その肩面34は、着用者が指の先端部で接触することが可能な領域を有する。
そのような接触可能領域が存在するおかげで、着用者は、収縮状態にあるヘルメット10を、中央可動部材20の内面が着用者の頭部の最上面に正対するように、頭部に載せ、続いて、両手で外側可動部材26のうちの左右両側部をそれぞれ掴み、そのとき、それぞれの手の中指(または人差し指や薬指)で水平部32の肩面34に接触することが可能となる。
その姿勢のまま、着用者は、中央可動部材20を着用者の頭部上に置き去りにして、他の可動部材22,24および26、すなわち、2つの中間可動部材22および24および外側可動部材26を押し下げる。その結果、それら4つの可動部材20,22,24および26が収縮状態から、テレスコピック動作を行い、やがて、伸張状態に移行する。
図7には、ヘルメット10が伸張状態である使用状態で背面図で示され、また、図8には、ヘルメット10が伸張状態である使用状態で斜視図で示されている。
このヘルメット10は、さらに、4つの可動部材20,22,24および26のうちの2つの隣接可動部材間に設けられた複数の連結部40,42および44を備えている。連結部40は、図5および図6に示すように、中央可動部材(1段目)20と上側の中間可動部材(2段目)22とにまたがって配置され、また、連結部42は、図7ないし図9に示すように、上側の中間可動部材(2段目)22と下側の中間可動部材(3段目)24とにまたがって配置され、また、連結部44は、図7および図8に示すように、下側の中間可動部材(3段目)24と最も下側の外側可動部材(4段目)26とにまたがって配置されている。
本実施形態においては、4つの可動部材20,22,24および26間の各連結インタフェースごとの連結部40,42および44の数が4つであるが、2つとしたり、3つとしたり、5以上の数としたり、偶数としたり、奇数とすることが可能である。
具体的には、連結部40は、図5および図6に示すように、中央可動部材(1段目)20の下端部に設けられた当たり部40aと、上側の中間可動部材(2段目)22の水平部32の内縁部に設けられた受け部40bとが、前記高さ方向に相対変位可能に連結されることによって構成されている。この連結部40においては、中央可動部材(1段目)20と、上側の中間可動部材(2段目)22とが相互に前記高さ方向に離間する限度が、当たり部40aの上向き面が受け部40bの下向き面に当接することによって規定される。
連結部42を代表的に示す図9に示すように、各連結部42,44は、前記2つの隣接可動部材にそれぞれ配置された雄部および雌部が相互にスライド可能に嵌合されて成るスライド嵌合部50と、前記収縮状態を実現するために、前記2つの隣接可動部材が相互に接近する限度を規定する接近限度ストッパ52と、前記伸張状態を実現するために、前記2つの隣接可動部材が相互に離間する限度を規定する離間限度ストッパ54とを備えている。図9に示す一例においては、スライド嵌合部50が、雄部としてのスライドバー56と、雌部としてのガイド58とを備えている。
連結部42については、前記2つの隣接可動部材のうち下側のもの、すなわち、下側の中間可動部材(3段目)24に、接近限度ストッパ52と、離間限度ストッパ54と、スライドバー56とが装着され、前記2つの隣接可動部材のうち上側のもの、すなわち、上側の中間可動部材(2段目)22に、ガイド58が装着されている。
図7に示すように、各可動部材20,22,24,26は、ヘルメット10が着用者の頭部に装着される装着状態において、その着用者頭部の前側部および後側部にそれぞれ正対する前側曲線部70および後側曲線部72と、前記装着状態において、着用者頭部の両側部にそれぞれ正対する右側直線部74および左側直線部76であって前側曲線部70および後側曲線部72より高い直線性(長い曲率半径、低い曲がり度)を有するものとを備えている。
中央可動部材20および中間可動部材22についての4つの連結部40、2つの中間可動部材22および24についての4つの連結部42および中間可動部材24および外側可動部材26についての4つの連結部44は、対応する可動部材20,22,24,26における左側直線部74および右側直線部76にそれぞれ、同数ずつ、かつ、ヘルメット10の中心を通過する前後垂直平面に関して互いに線対称となるように配置される。着用者は、ヘルメット10を収縮状態から伸張状態に変化させることが必要である場合に、両手で外側可動部材26の水平部32の肩面34のうちの左側直線部74および右側直線部76にそれぞれ接触して外側可動部材26を押し下げることが必要である。
このとき、左側直線部74および右側直線部76は、着用者からヘルメット10への力の作用点が2つ存在するが、それら2つの作用点に4つの連結部40、4つの連結部42および4つの連結部44が近接して配置されていることになる。よって、連結部40,42,44が、こじりなどの問題が発生し易いスライド運動を基本とする構造を有するにもかかわらず、着用者からの力が連結部40,42,44に、有害な弾性変形を伴うことなく確実に伝達されるため、連結部40,42,44のこじりなどの問題が発生せずに済む。その結果、着用者は、ヘルメット10をテレスコピック動作によってスムーズに伸展させることが容易となる。
図7および図8に示すように、このヘルメット10は、さらに、前記2つの隣接可動部材間に配置された少なくとも1つのロック80,82および84を有する。本実施形態においては、4つの可動部材20,22,24および26間の各連結インタフェースごとのロック80,82,84の数が4つであるが、2つとしたり、3つとしたり、5以上の数とすることが可能である。中央可動部材20および中間可動部材22についての4つのロック80は、それぞれ、等角度間隔で円周に沿って並んでいる。この配列は、2つの中間可動部材22および24についての4つのロック82および中間可動部材24および外側可動部材26についての4つのロック84についても該当する。
ロック80は、中央可動部材(1段目)20と上側の中間可動部材(2段目)22とにまたがって配置され、また、ロック82は、上側の中間可動部材(2段目)22と下側の中間可動部材(3段目)24とにまたがって配置され、また、ロック84は、下側の中間可動部材(3段目)24と最も下側の外側可動部材(4段目)26とにまたがって配置されている。
各ロック80,82,84は、前記2つの隣接可動部材が前記収縮状態から前記伸張状態に移行しようとすると、アンロック状態からロック状態に移行する。
具体的には、各ロック80,82,84は、前記アンロック状態においては、前記2つの隣接可動部材が相互に変位することを許可する一方、前記ロック状態においては、前記2つの隣接可動部材が着用者の意図に反して前記伸張状態から前記収縮状態に逆戻りしないように、前記2つの隣接可動部材を、着用者から設定値以上の力が付加されない限り、前記伸張状態に保持する。
図10には、各ロック80,82,84の構造が、ロック84を例にとり、概略的に斜視図で示されている。ロック84は、上向き面90を有する係合突起92と、その係合突起92の直線変位をガイドするガイド94と、係合突起92の上向き面90が着座する下向き面96を有する受け部98とを備えている。
ロック84については、前記2つの隣接可動部材のうち上側のもの、すなわち、下側の中間可動部材(3段目)24に、ガイド94と受け部98とが装着され、前記2つの隣接可動部材のうち下側のもの、すなわち、外側可動部材(4段目)26に係合突起92が装着されている。
ヘルメット10が収縮状態から伸張状態に移行するにつれて、ガイド94および受け部98は、係合突起92に対し、上方に変位する。受け部98は、係合突起92が下方から接近して接触すると弾性変形し(撓み)、やがて係合突起92を乗り越える。受け部98が係合突起92を乗り越えると、係合突起92の上向き面90が受け部98の下向き面96に着座し、その結果、受け部98は、係合突起92に対して下方に変位することが阻止される。このロック84と離間限度ストッパ54との共同作用により、中間可動部材24と外側可動部材26とが相互にロックされる。
同じ可動部材についての4つのロック80、別の可動部材についての4つのロック82およびさらに別の可動部材についての4つのロック84は、前記2つの隣接可動部材が前記収縮状態から前記伸張状態に移行しようとすると、それぞれ互いに実質的に同じタイミングで前記アンロック状態から前記ロック状態に移行するように設計されている。
これに代えて、中央可動部材20および中間可動部材22についての4つのロック80、2つの中間可動部材22および24についての4つのロック82および中間可動部材24および外側可動部材26についての4つのロック84は、前記2つの隣接可動部材が前記収縮状態から前記伸張状態に移行しようとすると、4つのロックのうちの一部が、残りのロックとは異なるタイミングで、前記アンロック状態から前記ロック状態に移行するように設計変更することが可能である。
一例においては、4つのロックが同一平面上に配置されるのではなく、それらのうちの2つのロックが配置される平面から垂直方向にずれた別の平面上に残りの2つのロックが配置される。このようにすれば、4つのロック80、4つのロック82および4つのロック84をそれぞれを作動させるために着用者がヘルメット10に付加することが必要な力の大きさが一時的に大きく増加せずに済む。
前記収縮状態にあるヘルメット10を真上から見た場合に、ヘルメット10の輪郭線は、長方形または正方形を有することが可能である。本実施形態においては、ヘルメット10の輪郭線が、所定の規格に従うサイズ(例えば、A4サイズ)を有する紙の輪郭線を超えないように設計される。
このように、このヘルメット10は、ノートサイズで、かつ、厚さが約40mmを超えないというように薄型形状にコンパクトに小型化することが可能である。よって、このヘルメット10は、従来のヘルメットのサイズでは収納できないほどに狭いスペース(例えば、書類棚、机の引出しなど)にも収納することが可能となるとともに、着用者が、携帯したり鞄に入れるなどして、常時ないしは必要に応じて持ち運ぶことが容易となる。また、このヘルメット10であれば、壁にかけて保管することも可能となる。
側面断面図である図6および底面図である図7に示すように、このヘルメット10は、さらに、シェル14の中央部の内側に配置された発泡体100と、シェル14の内面に配置され、そのシェル14を着用者の頭部に対して固定する内装具とを有する。その内装具は、ユーザの頭部を上方から支持するハンモック102と、ユーザの頭部を側方から支持するヘッドバンド(図示しない)と、着用者の顎を下方から支持する顎紐(図示しない)とを有する。
発泡体100およびハンモック102はいずれも、落下物が着用者の頭部に衝突する際の衝撃力を緩和する機能を有する。本実施形態においては、図6に示すように、発泡体100およびハンモック102のいずれも、中央可動部材20の内面に装着されている。
ハンモック102は、このヘルメット10の着用状態においては、着用者の頭部のうちの最上部に上方から接触し、その最上部が発泡体100から離間する方向に、ユーザの頭部を上方から支持するハンモックである。そのハンモックは、例えば、合成樹脂によって一体的に成形された部品とすることが可能であるが、これに代えて、複数本のストラップなどの紐状体より成るネットとすることも可能である。
<第2実施形態>
次に、図11ないし図14を参照することにより、本発明の例示的な第2実施形態に従うヘルメット200を説明する。ただし、このヘルメット200は、前述の第1実施形態に従うヘルメット10と共通する要素が多いため、異なる要素のみについて詳細に説明し、共通する要素については、同じ名称または符号を付して引用することにより、重複した説明を省略する。
図11に示すように、ヘルメット200のシェル14が、図5および図6に示す前述の第1実施形態に従うヘルメット10と同様に、前記高さ方向に相対変位が可能な4つの可動部材20,22,24および26を備えている。それにより、このヘルメット200も、ヘルメット10と同様に、着用者(ヘルメット200を現に着用している状態にあるか、これから着用しようとしているの状態にあるか、または、将来における潜在的な着用に備えて保管する状態にあるかを問わず、ユーザ本人またはその関係者(例えば、保護者、支援者、介護者など)を含む)により、前記高さ方向すなわち上下方向にテレスコピック的に選択的に伸縮させられることにより、非使用状態すなわち収縮状態(収納状態)と使用状態すなわち伸張状態(展開状態)とに変化させられる。
以下、説明の便宜上、シェル14を構成する4つの可動部材20,22,24および26を、着用状態にあるヘルメット200のシェル14を真横から観察することにより、1段目のシェル・セグメント20、2段目のシェル・セグメント22、3段目のシェル・セグメント24および4段目のシェル・セグメント26とそれぞれ称する。
図11には、それら4つのシェル・セグメント20,22,24および26間の連結および解除を着用者が選択的に行うための連結機構210の外観が斜視図で示され、図12には、その連結機構210が縦断面図で示されている。
図11および図12に示すように、具体的には、連結機構210は、1段目のシェル・セグメント20と、2段目のシェル・セグメント22と、3段目のシェル・セグメント24という3つのシェル・セグメント間の連結および解除を選択的に行うための上側連結部212と、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26という2つのシェル・セグメント間の連結および解除を選択的に行うための下側連結部214とを有する。
上側連結部212は、主に、2段目のシェル・セグメント22に設置される一方、下側連結部214は、主に、3段目のシェル・セグメント24に設置される。それら上側連結部212および下側連結部214はいずれも、合成樹脂製である。
本実施形態においては、上側連結部212および下側連結部214のそれぞれが、ヘルメット200のうち、着用状態において着用者の頭部の左側に当たる位置(例えば、着用者の左耳の近傍位置)と頭部の右側に当たる位置(例えば、着用者の右耳の近傍位置)という2つの位置にそれぞれ、左側連結部および右側連結部として設置されている。着用者は、上側連結部212および下側連結部214のそれぞれにつき、それら左側連結部および右側連結部を両手でそれぞれ同時に操作することにより、関連する複数のシェル・セグメントを伸張状態と収縮状態とに変化させることが可能となる。
図13には、下側連結部214が斜視図と断面図で示されている。
下側連結部214は、本体部220と、3段目のシェル・セグメント24に局部的に形成された支持部222とをそれぞれ別部品として有し、本体部220が支持部222に装着されることにより、下側連結部214が構成される。
本体部220は、可動部としての前板部230と、固定部としての後板部232と、前板部230をそれの一端部において後板部232に片持ち状にかつ弾性変形可能に連結する弾性ヒンジ部234とを、一体構造または分割構造で有する。本体部220のうち少なくとも弾性ヒンジ部234は、例えば、3段目のシェル・セグメント24より弾性変形し易い形状としたり(例えば、シェル・セグメント24より板厚を薄くする)、3段目のシェル・セグメント24より弾性変形し易い材料で構成することが望ましい。
前板部230は、上側端部と下側端部とを有し、上側端部において弾性ヒンジ部234に固定される。その結果、前板部230は、その弾性ヒンジ部234を支点として片持ち状に撓むことが可能である。前板部230の上側端部は、弾性ヒンジ部234に最も近い基端部であり、一方、下側端部は、弾性ヒンジ部234から最も離れた自由端部である。
支持部222は、3段目のシェル・セグメント24に対して固定されたベース部240と、そのベース部240によって規定される凹部242とを有し、本体部220が凹部242内に、その凹部242をほぼ完全に補完するように挿入される。その結果、図11に示すように、本体部220の表面は、3段目のシェル・セグメント24のうち、その本体部220に隣接する部分の表面と同じ断面形状を有する。
この際、図12に示すように、本体部220のうちの後板部232が、支持部222のうちのベース部240に対して固定され、その結果、前板部230が、ベース部240に対して(すなわち、3段目のシェル・セグメント24に対して)、図12に矢印Aで示す向き(解除方向)に相対的に撓むことが可能となる。
図12に示すように、本体部220が支持部222に装着された状態においては、前板部230の上側端部が2段目のシェル・セグメント22に装着された上側連結部212の下部に隣接し、一方、前板部230の下側端部は、4段目のシェル・セグメント24の上部に隣接している。
図12、図13および図14(d)ないし図14(f)に示すように、後板部232の上側端部(弾性ヒンジ部234に固定された部分)の背面に上側係合凹部244が形成されている。この上側係合凹部244に上側連結部212の下側係合凸部246が係合し、それにより、2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24とが互いに連結される。
さらに、図12および図13に示すように、前板部230の下側端部の表面に下側係合凸部250が形成されている。この下側係合凸部250は、矢印Aで示す解除方向とは逆向きに突出している。この下側係合凸部250は、4段目のシェル・セグメント26の上部の背面に形成された上側係合凹部252に係合し、それにより、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26とが互いに連結される。
この連結状態は、前板部230が、外力を受けない自然状態にあるときに成立する状態であり、その自然状態において、後板部232の上側係合凹部244に上側連結部212の下側係合凸部246が係合するとともに、前板部230の下側係合凸部250が4段目のシェル・セグメント26の上側係合凹部252に係合するように、関連する部材の寸法関係が予め設定されている。
この連結状態から、着用者が前板部230の下側端部(前記自由端部)を押して撓ませると、下側係合凸部250が矢印Aで示す解除方向に変位して、4段目のシェル・セグメント26の上側係合凹部252から離脱し、それにより、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26との間の連結が解除される。
この解除状態においては、それら互いに隣接した2つのシェル・セグメント24および26は、着用者によって収縮方向にテレスコピック運動を行わせられ、それにより、伸張状態から収縮状態に移行させられることが可能である。さらに、それら互いに隣接した2つのシェル・セグメント24および26は、着用者によって伸張方向にテレスコピック運動を行わせられ、それにより、収縮状態から伸張状態に移行させられることも可能である。
この解除状態から、着用者が前板部230の下側端部(前記自由端部)を押す力を弱めると、弾性ヒンジ部234自身の弾性により、前板部230が復元し(後板部232からの撓み量が減少する向き、すなわち、矢印Aで示す向きとは逆向きに変位し)、下側係合凸部250が4段目のシェル・セグメント26の上側係合凹部252に再び係合し、それにより、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26との間の連結が再度行われる。
図12および図13に示すように、下側連結部214は、着用者の誤操作を防止するための安全装置260を有する。具体的には、その安全装置260は、図13に示すように、水平方向にスライド操作可能なボタン262であってロック位置とアンロック位置とに選択的にスライド操作されるものを有する。
そのボタン262は、前板部230の表面に装着される。そのボタン262の一例は、それの表面に突起を有しており、着用者の1本の指で引っかけたり、2本の指でつまんだりする操作が容易となっている。このボタン262は、前板部230の下側端部またはそれの近傍位置の表面に装着される。
その結果、着用者は、このボタン262をアンロック位置にスライドさせた状態でこのボタン262を押して前板部230を撓ませることが可能である。よって、ボタン262のスライドという運動と前板部230の撓みという運動とを、着用者の指の接触位置を変えずに連続的に行うことが可能となる。その結果、安全装置260を追加されたことに起因する連結機構210の操作性の悪化が抑制される。
図13に示すように、安全装置260は、さらに、ボタン262と一体的に運動する雄部264と、その雄部264を水平方向にスライド可能にガイドするスロット266と、雄部264を常にロック位置に向かって弾性的に付勢する付勢部268とを有する。
付勢部268は、例えば、ボタン262と本体部220との間に固定された弾性部材(例えば、本体部220から一体的に延びる合成樹脂製の板ばねや、本体部220から独立した合成樹脂製または金属製の板ばねなど)である。
この安全装置260は、さらに、ボタン262のロック位置においてはボタン262の雄部264に対向しないが、アンロック位置においてはボタン262の雄部264に対向してその雄部264が進入することを許可してその雄部264が前進することを許可する雌部270を有する。その結果、ボタン262は、ロック位置においては、後述のように前進が阻止され、前板部230が後板部232に対して撓むことも阻止され、一方、アンロック位置においては、雌部270内への進入によって前進が許可され、前板部230が後板部232に対して撓むことも許可される。
雌部270は、図13(b)に示す例のように、3段目のシェル・セグメント24のうちのベース部240に形成してもよいが、前板部230に対して相対的に静止している部材である点で共通する後板部232に形成してもよい。雌部270がベース部240に形成される場合には、雄部264は、ロック位置においてベース部240の表面に当接することにより、前進を阻止され、一方、雌部270が後板部232に形成される場合には、雄部264は、ロック位置において後板部232の表面に当接することにより、前進を阻止される。
ボタン262は、常には、図13(a)に示すように、ロック位置にある。この状態においては、雄部264の前進がベース部240によって阻止されるため、たとえ着用者がボタン262をロック位置において前板部230と一緒に押しても、前板部230が撓むことができず、よって、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26との間の連結が解除されずに維持される。
したがって、ボタン262がロック位置に位置する限り、着用者が誤って前板部230を押しても、前板部230が撓むことができず、よって、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26との間の連結が解除されずに済む。
その後、着用者により、ボタン262がロック位置からアンロック位置にスライドさせられると、雄部264がスライドして雌部270に接近し、やがて雌部270に進入し、それにより、雄部264の前進が許可される。その結果、着用者がボタン262をアンロック位置において前板部230と一緒に押そうとすると、前板部230が撓むことができ、よって、下側係合凸部250が4段目のシェル・セグメント26の上側係合凹部252から離脱する。その結果、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26との間の連結が解除される。
図13(c)に示すように、後板部232は、それの背面において、上下方向に互いに平行に延びる2本のレール280および280を有し、それらレール280および280は、図11に示すように、上側連結部212の表面において上下方向に互いに平行に延びる2本のスロット282および282にスライド可能に嵌合する。これにより、2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24とが上下方向に相対移動可能にガイドされる。
図11に示すように、下側連結部214の表面に、上下方向に互いに平行に延びる2本のスロット290および290が形成されており、さらに、それらスロット290および290にスライド可能に嵌合する2本のレール292および292が、4段目のシェル・セグメント26の背面に形成されている。これにより、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26とが上下方向に相対移動可能にガイドされる。
図12および図14には、上側連結部212が斜視図と断面図で示されている。
上側連結部212は、下側連結部214と同様に、本体部300と、2段目のシェル・セグメント22に局部的に形成された支持部302とをそれぞれ別部品として有し、本体部300が支持部302に装着されることにより、上側連結部212が構成される。
図12および図14に示すように、支持部302は、下側連結部214の支持部222と同様に、2段目のシェル・セグメント22に対して固定されたベース部310と、そのベース部310によって規定される凹部(図示しない)とを有し、本体部300が前記凹部内に、その凹部をほぼ完全に補完するように挿入される。その結果、図11に示すように、本体部300の表面は、2段目のシェル・セグメント22のうち、その本体部300に隣接する部分の表面と同じ断面形状を有する。
図14に示すように、本体部300は、可動部としてのセンタ部分330と、そのセンタ部分330を左右両側から挟む、各々、固定部としての2つのサイド部分332および332とを有する。それらサイド部分332および332はいずれも、ベース部310に対して固定され、ひいては、2段目のシェル・セグメント22に対して固定される。
本体部300は、さらに、図12および図14(c)および図14(f)に示すように、センタ部分330を水平軸線周りに回動可能に支持するサポート部340を有する。
そのサポート部340の一例は、図12に示すように、センタ部分330の高さ方向におけるほぼ中央部からベース部310に向かって延びる突起342である。その突起342とベース部310との接触点を支点にして、センタ部分330は、水平軸線周りに回動することが可能である。
そのサポート部340の別の例は、センタ部分330と2つのサイド部分332および332とにまたがって水平軸線方向に延びるシャフトであってセンタ部分330と2つのサイド部分332および332とを相対回転可能に連結するものである。
その結果、センタ部分330は、ベース部310に対して水平軸線周りに回動可能であり、さらに、1段目および3段目のシェル・セグメント20および24に対して水平軸線周りに回動可能である。
センタ部分330は、前記水平軸線を隔てて互いに対向する一対の端部すなわち上側端部および下側端部を有しており、それら端部はいずれも、自由端部である。それら端部は、センタ部分330が前記水平軸線周りに一方向に回転すると、互いに逆向きに変位する。
図12および図14に示すように、本体部300が支持部302に装着された状態においては、センタ部分330の上側端部が、1段目のシェル・セグメント20の下部に隣接し、一方、センタ部分330の下側端部は、3段目のシェル・セグメント24に装着された下側連結部214の上部に隣接している。
センタ部分330の上側端部の背面に上側係合凹部350が形成されている。この上側係合凹部350に1段目のシェル・セグメント20の下側係合凸部352が係合し、それにより、1段目のシェル・セグメント20と2段目のシェル・セグメント22とが互いに連結される。下側係合凸部352は、図12において矢印Cで示す向きと同じ向きに突出している。
さらに、センタ部分330の下側端部の表面に前記下側係合凸部246が形成されている。この下側係合凸部246は、下側連結部214の上側係合凹部244に係合し、それにより、2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24とが互いに連結される。下側係合凸部246は、図12において矢印Bで示す向きとは逆向きに突出している。
上側連結部212は、さらに、図示しないが、センタ部分330を、この連結状態が成立する向きに常に付勢する付勢部を有する。その付勢部は、例えば、センタ部分330とサイド部分322またはベース部310との間に両端を固定された弾性部材(例えば、前記水平軸線と同軸的に延びるシャフトに巻き付けられるコイルスプリングや、板ばねなど)である。
この連結状態は、着用者から外力を受けない初期状態にあるときに成立する状態であり、その初期状態において、上側係合凹部350に1段目のシェル・セグメント20の下側係合凸部352が係合するとともに、下側係合凸部246が、3段目のシェル・セグメント24に装着された下側連結部214の上側係合凹部244に係合するように、関連する部材の寸法関係が予め設定されている。
この連結状態から、着用者がセンタ部分330を、図14(f)に示すように、下側端部が3段目のシェル・セグメント24から内向き(図において矢印Bで示す向き)に変位する一方で、上側端部が1段目のシェル・セグメント20から外向き(図において矢印Cで示す向き)に変位するように、一方向に回転させると、上側係合凹部350が1段目のシェル・セグメント20の下側係合凸部352から離脱することと、下側係合凸部246が、3段目のシェル・セグメント24に装着された下側連結部214の上側係合凹部244から離脱することとが、実質的に同時に行われる。
それにより、1段目のシェル・セグメント20と2段目のシェル・セグメント22との間の連結と、2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24との間の連結とが実質的に同時に解除される。この解除状態においては、それら互いに隣接した3つのシェル・セグメント20,22および24は、着用者によって収縮方向にテレスコピック運動を行わせられ、それにより、伸張状態から収縮状態に移行させられることが可能である。さらに、それら互いに隣接した3つのシェル・セグメント20,22および24は、着用者によって伸張方向にテレスコピック運動を行わせられ、それにより、収縮状態から伸張状態に移行させられることも可能である。
この解除状態から、着用者がセンタ部分330を、図14(f)に示す向きとは逆向きに回転させる(前記付勢部が存在することから、着用者がセンタ部分330に加える力を軽減すれば、前記付勢部の弾性力により、センタ部分330が自動的に復元しようとする)と、上側係合凹部350が1段目のシェル・セグメント20の下側係合凸部352に係合することと、下側係合凸部246が、3段目のシェル・セグメント24に装着された下側連結部214の上側係合凹部244に係合することとが、実質的に同時に行われ、それにより、1段目のシェル・セグメント20と2段目のシェル・セグメント22との間の連結と、2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24との間の連結とが実質的に同時に行われる。
図12に示すように、上側連結部212は、下側連結部214と同様に、着用者の誤操作を防止するための安全装置260を有する。具体的には、その安全装置260は、下側連結部214と同様に、図14に示すように、ボタン262と、そのボタン262と一体的に運動する雄部264と、その雄部264を水平方向にスライド可能にガイドするスロット266と、雄部264を常にロック位置に向かって弾性的に付勢する付勢部(図示しない)とを有する。
この安全装置260は、さらに、下側連結部214と同様に、ボタン262のロック位置においてはボタン262の雄部264に対向しないが、アンロック位置においてはボタン262の雄部264に対向してその雄部264が進入することを許可してその雄部264が前進することを許可する雌部270を有する。その結果、ボタン262は、ロック位置においては、前進が阻止され、センタ部分330が回転することも阻止され、一方、アンロック位置においては、前進が許可され、センタ部分330が回転することも許可される。
ボタン262は、常には、図16(a)に示すように、ロック位置にある。この状態においては、雄部264の前進がベース部310によって阻止されるため、たとえ着用者がボタン262をロック位置においてセンタ部分330と一緒に押しても、センタ部分330が回転できず、よって、1段目のシェル・セグメント20と2段目のシェル・セグメント22との間の連結も、2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24との間の連結も解除されずに維持される。
したがって、ボタン262がロック位置に位置する限り、着用者が誤ってセンタ部分330を押しても、センタ部分330が回転できず、よって、1段目のシェル・セグメント20と2段目のシェル・セグメント22との間の連結も、2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24との間の連結も解除されずに済む。
その後、着用者により、ボタン262がロック位置からアンロック位置にスライドさせられると、雄部264がスライドして雌部270に接近し、やがて雌部270に進入し、それにより、雄部264の前進が許可される。その結果、着用者がボタン262をアンロック位置においてセンタ部分330と一緒に押そうとすると、センタ部分330が、解除方向に回転でき、よって、上側係合凹部350が1段目のシェル・セグメント20の下側係合凸部352から離脱すると同時に、下側係合凸部246が、3段目のシェル・セグメント24に装着された下側連結部214の上側係合凹部244から離脱する。その結果、1段目のシェル・セグメント20と2段目のシェル・セグメント22と3段目のシェル・セグメント24との間の連結が解除される。
図示しないが、上下方向に互いに平行に延びる2本のスロットが1段目のシェル・セグメント20の表面に形成されており、さらに、それらスロットにスライド可能に嵌合する2本のレールが上側連結部212に形成されている。これにより、1段目のシェル・セグメント20と2段目のシェル・セグメント22とが上下方向に相対移動可能にガイドされる。
本実施形態においては、シェル・セグメント20,22,24および26の数が4つであって、それら相互間の連結インタフェースの数が3つであるにもかかわらず、上側連結部212および下側連結部214というように、連結部の数が2つで済む。これは、下側連結部214が、3段目のシェル・セグメント24と4段目のシェル・セグメント26という2つのシェル・セグメント間の連結および解除を選択的に行う一方で、上側連結部212が、1段目のシェル・セグメント20と、2段目のシェル・セグメント22と、3段目のシェル・セグメント24という3つのシェル・セグメント間の連結および解除を選択的に行うことが可能であるからである。
よって、本実施形態によれば、シェル・セグメント20,22,24および26を互いに連結するための連結機構210の全体構造を単純化するとともに、必要な部品の点数を削減することが容易となる。
なお、本実施形態においては、互いに隣接するシェル・セグメント同士を高さ方向に相対移動可能に案内するためのレールおよびスロットが連結機構210に位置的に関連付けて設置されているが、例えば、前述の第1実施形態に示すように、連結機構としてのロック80,82および84(図10参照)と同様に、連結機構210から位置的に離れた部位に、その連結機構210の作動の影響を受けない状態で設置することが可能である。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の概要]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。

Claims (6)

  1. 着用者の頭部に装着されるヘルメットであって、着用者から付与される力により、当該ヘルメットの高さ方向にテレスコピック的に伸縮し、それにより、当該ヘルメットの高さ寸法が最大である伸張状態と、前記高さ寸法が最小である収縮状態とに変化するテレスコピック伸縮式ヘルメット。
  2. 当該ヘルメットは、概して半球状を成すシェルを含み、
    そのシェルは、相互に嵌合することが可能な複数の可動部材であって入れ子構造を成すものを含み、
    それら可動部材は、前記高さ方向に相対変位可能であり、
    それら可動部材は、相互に分離しないように相互に連結される請求項1に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
  3. さらに、着用者の操作により、前記複数の可動部材間の連結および解除を選択的に行う連結機構を含み、
    その連結機構は、前記複数の可動部材のうち、最上段の可動部材と最下段の可動部材とを除く少なくとも1つの中間可動部材のうちの少なくとも1つである第1対象可動部材と、その第1対象可動部材にそれの上側において隣接する上側可動部材と、前記第1対象可動部材にそれの下側において隣接する下側可動部材との間の連結および解除を選択的に行う第1連結部を含み、
    その第1連結部は、前記第1対象可動部材と前記上側可動部材と前記下側可動部材とに共通の第1可動部を有し、その第1可動部の、第1水平軸線周りの双方向回転により、前記第1対象可動部材と前記上側可動部材との間の連結および解除と、前記第1対象可動部材と前記下側可動部材との間の連結および解除とを互いに実質的に同期的に行う請求項2に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
  4. 前記第1連結部は、さらに、前記第1対象可動部材に対して固定される第1固定部を含み、
    前記第1可動部は、その第1固定部に対して、前記第1水平軸線周りに相対的に回転することが可能であり、
    その第1可動部の両端部は、前記上側可動部材に係合可能な上側係合部と、前記下側可動部材に係合可能な下側係合部とを含み、
    前記第1可動部の、前記第1水平軸線周りの一方向回転により、前記上側可動部材と前記上側係合部との間の連結の解除と、前記下側可動部材と前記下側係合部との間の連結の解除とを互いに実質的に同期的に行う一方、前記第1可動部の、前記第1水平軸線周りの逆方向回転により、前記上側可動部材と前記上側係合部との間の連結と、前記下側可動部材と前記下側係合部との間の連結とを互いに実質的に同期的に行う請求項3に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
  5. 前記連結機構は、前記複数の可動部材のうち、前記第1対象可動部材を除く少なくとも1つの非第1対象可動部材のうちの少なくとも1つである第2対象可動部材と、その第2対象可動部材にそれの上側または下側において隣接する相手可動部材との間の連結および解除を、それら第2対象可動部材と相手可動部材とに共通の第2可動部の、第2水平軸線に沿って延びる弾性ヒンジを支点とする双方向撓み運動により、選択的に行う第2連結部を含み、
    その第2連結部は、さらに、前記第2対象可動部材に対して固定される第2固定部を含み、
    前記第2可動部は、それの基端部において、前記第2固定部に対して、前記弾性ヒンジを介して片持ち状に結合されており、
    その第2可動部の両端部のうち、前記弾性ヒンジとの結合部から離れた自由端部は、前記相手可動部材に係合可能な係合部を含み、
    前記第2可動部の、前記弾性ヒンジを支点とする一方向撓み運動により、前記相手可動部材と前記係合部との間の連結の解除を行う一方、前記第2可動部の、前記弾性ヒンジを支点とする逆方向撓み運動により、前記相手可動部材と前記係合部との間の連結を行う請求項3または4に記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
  6. 前記連結機構は、さらに、
    前記第1対象可動部材と前記第2対象可動部材とのうちの少なくとも第1対象可動部材が着用者によって誤って回転させられることを防止するために着用者によって操作される安全装置を含み、
    その安全装置は、
    着用者によって操作される操作部材と、
    前記第1対象可動部材が回転可能な方向とは異なる方向に前記操作部材が着用者によって操作されると、その異なる方向に前記操作部材が、前記第1対象可動部材の回転を伴うことなく単独で運動する一方、その運動に引き続いて、前記第1対象可動部材が回転可能な方向と同じ方向に前記操作部材が着用者によって操作されると、その同じ方向に前記操作部材が、前記第1対象可動部材と一緒に運動するように、前記操作部材の運動を制御する運動制御機構と
    を含む請求項3ないし5のいずれかに記載のテレスコピック伸縮式ヘルメット。
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