JP2015027324A - 内視鏡 - Google Patents

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茂樹 緒形
Shigeki Ogata
茂樹 緒形
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Naoto Matsuo
直人 松尾
雅昭 有田
Masaaki Arita
雅昭 有田
伸浩 土橋
Nobuhiro Tsuchihashi
伸浩 土橋
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Abstract

【課題】極めて簡易な構成で、細径化された内視鏡の先端部を洗浄する際に、先端部に残留する洗浄液を確実に除去し、常に鮮明な画像を撮像することが可能な内視鏡を提供する。【解決手段】観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、挿入部の先端に構成されてイメージセンサ17に光を導く透明な光学領域を含む先端面40と、先端面40の少なくとも光学領域に相当する範囲を洗浄する洗浄液を吐出する注水部38と、を備え、光学領域の範囲に撥水コートを施し、先端面40において、光学領域を挟んで注水部38と対向する部位に、親水コート領域52を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、外部から直接観察できない観察対象の内部を撮像する内視鏡に関する。
従来、医療分野や工業分野において、患者の体内や機器および構造物の内部を撮像するための内視鏡が普及している。この種の内視鏡として、観察対象の内部に挿入される挿入部において、撮像部位からの光を対物レンズ系によってイメージセンサの受光面に結像させると共に、その結像光を電気信号に変換し、信号ケーブルを介して外部の画像処理装置等に映像信号として送信する構成が知られている。
特に体内に挿入される内視鏡においては、撮像部位からの光を取り込む先端部に血液等の体液が付着するとイメージセンサへの光路が遮られて鮮明な画像を撮像できなくなるため、必要に応じて先端部を洗浄する必要がある。
このような洗浄機構を備える内視鏡として、例えば、内視鏡挿入部の先端面に設けられた観察窓を払拭するワイパと、内視鏡挿入部の先端面に出射する空気と洗浄液との混合水をガイドする出射溝とを備え、通常はワイパを、引っ張りばねの付勢力により観察窓の視野外で待機させ、ワイパに出射溝を介して混合水を印加すると、引っ張りばねと混合水の出射圧とのバランスでワイパが移動して観察窓を払拭する技術が開示されている(特許文献1)。
また、内視鏡の先端に設けられた撥水性コーティングを施したカバーレンズに水を吹き付けるための送水ノズルを有し、送水ノズルから流出する水流経路と重なる位置に親水性を有する親水部を設ける技術が開示されている(特許文献2)。
また、観察窓、送気送水ノズル及び吸引口を具備する可撓管の先端部に、これらを囲むフードを設け、このフードに送気送水ノズルの開口端の前方に、送水を観察窓の方向に変化させる耳片を備え、更に先端部の表面に、観察窓の表面周縁から延びて吸引口の周縁に達する導入小片を突設する技術が開示されている(特許文献3)。
また、内視鏡の先端部において、送気送水ノズルと対向する位置に設けた対物レンズおよび照明窓用のレンズの表面に撥水コートを施す技術が開示されている(特許文献4)。
特開2008−279202号公報 特開平07−313442号公報 実開昭59−022101号公報 特開平02−129613号公報
ところで、上記のような内視鏡では、用途に応じて種々の外径(例えば、5mm〜15mm程度)の挿入部が採用されているが、近年、患者の負担軽減などを目的として挿入部、特にその先端部の細径化が進められている。先端部を2mm以下に細径化すると、先端部を構成する先端面では洗浄液の表面張力が支配的になり、注水した洗浄液が先端部において半球状の水滴となって残留する現象が発生する。この現象は、先端面の全体に撥水コート、親水コート、超撥水コート等を施しても発生し、更に、先端面の外縁を単に面取りすることや、水滴を先端部の側面に逃がす溝を形成しても解決することが困難である。即ち、細径化された先端面の外縁は実質的にエッジを構成し、洗浄液が形成する水滴はこのエッジ部分に、いわゆる「濡れのピン止め効果」によって固定されてしまうのである。この場合、仮に先端面に対して送気を行っても、残留した水滴を完全に除去するのは困難である。そして水滴が先端部に残留すると、これがレンズとなって正常な光路を歪めてしまい、撮像された画像が不鮮明になる。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、内視鏡の先端部に残留する洗浄液を除去するためにワイパ、付勢部材といった機構的要素が必要となり構造が複雑化する。また、特許文献2に開示された技術では、カバーレンズの外縁に設けられた親水部は、送水ノズルから流出した洗浄液をカバーレンズの方向に拡散する目的で設けられている。結局、カバーレンズに付着した洗浄液は送気ノズルから気体を吹き出して除去しており、これも構成が複雑化する。また、特許文献3では、導入小片が発現する毛細管現象によって洗浄液は吸入口に導かれるものの、吸入口を設けること自体が構造を複雑にする。このように、特許文献1〜特許文献3に開示された技術では、内視鏡の先端部に残留する洗浄液を除去するために、複雑な構成を備えており、細径化そのものが困難となっている。
また、特許文献4に開示されているように対物レンズに撥水コートを施しても、内視鏡を細径化すると「濡れのピン止め効果」によって対物レンズ上には洗浄液が残留してしまい、鮮明な画像を撮影することができない。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するべく案出されたものであり、その主な目的は、極めて簡易な構成で、内視鏡の先端部を洗浄する際に、細径化された先端部から洗浄液を確実に除去し、常に鮮明な画像を撮像することが可能な内視鏡を提供することにある。
本発明は、観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、前記挿入部の先端に構成されてイメージセンサに光を導く透明な光学領域を含む先端面と、前記先端面の少なくとも光学領域に相当する範囲を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、前記光学領域の範囲に撥水コートを施し、前記先端面において、前記光学領域を挟んで前記注水部と対向する部位に、親水コート領域を備えるようにしたものである。
本発明によれば、極めて簡易な構成で、内視鏡の先端部を洗浄する際に、細径化された先端部から洗浄液を確実に除去し、常に鮮明な画像を撮像することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る内視鏡を用いた内視鏡システムの全体構成図 内視鏡の先端部の構成を示す分解斜視図 内視鏡の先端部の構成を示す下方斜視図 内視鏡の先端部の構成を示す上方斜視図 (a)〜(e)は、フランジ部の先端面に対して洗浄液を注水した際の洗浄液の形態変化を示す説明図 本発明の第2実施形態に係る内視鏡の先端部を示す上方斜視図 本発明の第3実施形態に係る内視鏡の先端部を示す上方斜視図 (a)は、本発明の第4実施形態に係る内視鏡の先端部の正面図、(b)は、本発明の第4実施形態に係る内視鏡の先端部の要部断面図 (a)〜(c)は、本発明の第4実施形態に係る内視鏡の先端面から洗浄液が排出される過程を説明する説明図 (a)は、本発明の第5実施形態に係る内視鏡の先端部の要部斜視図、(b)は、本発明の第5実施形態に係る内視鏡の先端部の要部断面図 (a)〜(c)は、本発明の第5実施形態に係る内視鏡の先端面から洗浄液が排出される過程を説明する説明図 (a)は、本発明の第6実施形態に係る内視鏡の先端部の正面図、(b)は、本発明の第6実施形態に係る内視鏡の先端部の要部断面図 (a)〜(c)は、本発明の第6実施形態に係る内視鏡の先端面から洗浄液が排出される過程を説明する説明図
上記課題を解決するためになされた本発明は、観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、前記挿入部の先端に構成されてイメージセンサに光を導く透明な光学領域を含む先端面と、前記先端面の少なくとも光学領域に相当する範囲を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、前記光学領域の範囲に撥水コートを施し、前記先端面において、前記光学領域を挟んで前記注水部と対向する部位に、親水コート領域を備えるようにしたものである。
これによって、極めて簡易な構成で、内視鏡の先端面を洗浄する際に、細径化された先端面から洗浄液を確実に除去し、常に鮮明な画像を撮像することが可能となる。
また、本発明は、観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、イメージセンサに光を導く透明な光学部材と、前記光学部材の少なくとも一部を外囲して保持し、前記光学部材とともに前記挿入部の先端において先端面を構成する光学部材ホルダと、前記光学部材ホルダに設けられ、前記先端面において前記光学部材の外面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、前記光学部材の外面に撥水コートを施し、前記光学部材ホルダは、前記光学部材を挟んで前記注水部と対向する部位に、親水コート領域を備えるものである。
これによって、極めて簡易な構成で、内視鏡の先端部を洗浄する際に、細径化された先端部から洗浄液を確実に除去し、常に鮮明な画像を撮像することが可能となる。
また、本発明は、前記親水コート領域を、前記先端面から前記光学部材ホルダの側面に延在させたものである。
これによって、内視鏡の先端面に異物等とともに貯留していた洗浄液を、先端面から光学部材ホルダの側面に向けて確実に排出することが可能となる。
また、本発明は、前記先端面において、少なくとも親水コート領域に対応する前記光学部材ホルダの外縁にR面取り加工を施したものである。
これによって、親水コート領域にR面取りを施すことで、当該部分の濡れのピン止め効果を抑制することが可能となり、洗浄液を確実に排出することが可能となる。また、親水コート領域以外では、R面の曲率半径を管理することで先端面に貯留する洗浄液の量を調整することが可能となる。
また、本発明は、前記親水コート領域は、前記R面取り加工によって形成される曲面の曲率半径を前記親水コート領域以外よりも大きくしたものである。
これによって、R面取り加工で形成される曲面の曲率半径を大きく構成された親水コート領域では、濡れのピン止め効果が更に低減されることから、親水コート領域を経由して洗浄液をより確実に排出することが可能となる。
また、本発明は、前記先端面において、前記親水コート領域を、前記光学部材と所定の距離だけ離間して設けたものである。
これによって、光学部材と親水コート領域との間に隙間を設けたため、先端面に供給された洗浄液は直ちに排出されることなく、光学部材の外面の全範囲を覆うことになる。光学部材の外面は撥水コートが施されていることから、光学部材には体液等の異物が付着しにくくなっており、これを洗浄液が覆い尽くすことで、付着した異物を光学部材の外面から遊離させることが可能となる。
また、本発明は、前記光学部材ホルダにおいて前記注水部を前記先端面と同一高さに開口させ、前記洗浄液を前記先端面と垂直な方向に吐出するようにしたものである。
これによって、内視鏡の外形を小さく構成した場合、洗浄液には表面張力が強く作用して注水部から吐出された洗浄液は、前方に飛散せずに先端面に貯留されるため、光学部材ホルダ部の構造が簡略化され、内視鏡を低コストで製造することが可能となる。
また、本発明は、前記注水部から前記洗浄液を注水したとき、前記洗浄液は前記光学部材と前記光学部材ホルダとの境界でピン留めされ、更に前記洗浄液を注水したとき、前記洗浄液は前記光学部材ホルダの外縁でピン留めされ、更に前記洗浄液を注水したとき、前記洗浄液は前記親水コート領域を経由して前記先端部から除去されるようにしたものである。
これによって、先端面において光学部材と光学部材ホルダとの境界で第1のピン止めを、光学部材ホルダの外縁で第2のピン止めを行うことで、異物を押し流すのに十分な量の洗浄液を先端面に貯留させ、光学部材の外面の洗浄効果を高めることが可能となる。
また、本発明は、観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、イメージセンサに光を導く透明な光学部材と、前記光学部材を外囲して保持し、前記光学部材とともに前記挿入部の先端において先端面を構成する光学部材ホルダと、前記光学部材ホルダに設けられ、前記先端面において前記光学部材の外面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、前記光学部材の外面に主にケイ素および/またはフッ素と炭素とからなるコーティングを施し、前記光学部材ホルダを金属で構成するとともに、前記光学部材を挟んで前記注水部と対向する部位に主にケイ素および酸素からなるコーティングを施したものである。
これによって、洗浄液は対水接触角が最大である光学部材の外面および対水接触角が中間である第1領域に貯留され、その後に最終的に対水接触角が最小の第2領域から排出されることになる。先端面に一旦貯留される洗浄液によって光学部材の外面から異物を遊離させた後に、先端部から洗浄液を確実に排出し、常に鮮明な画像を撮像することが可能となる。
また、本発明は、観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、イメージセンサに光を導く透明な光学領域を含み、前記挿入部の先端に形成された先端面と、前記先端面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、前記先端面は、前記注水部によって注水された前記洗浄液を一時的に貯留するピン止め領域と、前記ピン止め領域に貯留された前記洗浄液を排出する排出領域と、を備えるようにしたものである。
これによって、先端面に画成されたピン止め領域に、洗浄に必要な量の洗浄液を一旦貯留しておき、その後に排出領域から一気に排出することで、光学部材の外面に付着した異物を押し流すことが可能となる。更に、注水部から洗浄液を勢いよく吐出する必要がないため、洗浄液を注水部まで導く送水管を細く構成して内視鏡を細径化できる。更に洗浄液に加える水圧も低く抑えることができる。
また、本発明は、観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、イメージセンサに光を導く透明な光学部材と、前記光学部材を外囲して保持し、前記光学部材とともに前記挿入部の先端において先端面を構成する光学部材ホルダと、前記光学部材ホルダに設けられ、前記先端面において前記光学部材の外面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、前記先端面は、前記注水部によって注水された前記洗浄液を一時的に貯留するピン止め領域と、前記ピン止め領域に貯留された前記洗浄液を排出する排出領域と、を備えるようにしたものである。
これによって、先端面に画成されたピン止め領域に、洗浄に必要な量の洗浄液を一旦貯留しておき、その後に排出領域から一気に排出することで、光学部材の外面に付着した異物を押し流すことが可能となる。更に、注水部から洗浄液を勢いよく吐出する必要がないため、洗浄液を注水部まで導く送水管を細く構成して内視鏡を細径化できる。更に洗浄液に加える水圧も低く抑えることができる。
また、本発明は、前記ピン止め領域は第1ピン止め領域と第2ピン止め領域で構成され、前記先端面において、前記第1ピン止め領域を前記第2ピン止め領域によって外囲したものである。
これによって、ピン止め領域を二重に構成することにより、洗浄液を確実に先端面に貯留させ、その後に排出することが可能となる。
また、本発明は、前記第1ピン止め領域を前記光学部材と前記光学部材ホルダの境界で画成し、前記第2ピン止め領域を前記光学部材ホルダの外縁で画成したものである。
これによって、内視鏡の先端部や軟性部に機械的な構成要素を追加することなく、先端面から洗浄液を確実に排出することが可能となる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明に用いる方向については、各図中の方向の記載に従うものとする。ここで、「上」および「下」はビデオプロセッサ3の上下にそれぞれ対応し、「前(先)」および「後」は、内視鏡本体2(以降「内視鏡2」と呼称する)の挿入部5側およびプラグ部6側にそれぞれ対応する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る内視鏡2を用いた内視鏡システム1の全体構成図である。図1に示すように、内視鏡システム1は、医療用の軟性鏡である内視鏡2と、観察対象(ここでは、人体)の内部を撮影して得られた静止画および動画に対して周知の画像処理等を行うビデオプロセッサ3と、内視鏡2の先端部12に対して洗浄液50(図5参照)を供給するポンプ4とから構成される。内視鏡2は、略前後方向に延在し、観察対象の内部に挿入される挿入部5と、挿入部5の後部が接続されるプラグ部6とを備える。
ビデオプロセッサ3は、その前壁3aに開口するソケット部7を有している。このソケット部7には、内視鏡本体2のプラグ部6の後部が挿入され、これにより、内視鏡2はビデオプロセッサ3との間で電力や各種信号(映像信号、制御信号など)の送受が可能である。また、プラグ部6の側壁にはポンプ4から引き出された送水管39が接続されている。
挿入部5の最大外径はここでは1.8mmとされ、プラグ部6に後端を接続された可撓性の軟性部11と、この軟性部11の先端に連なる先端部12とを有している。軟性部11は種々の術式に適切な長さを有する。
上述した電力や各種信号は伝送ケーブル13(後述する)を介してプラグ部6から軟性部11に導かれる。送水管39はプラグ部6の内部で延伸方向を前方に曲げられて、軟性部11に導かれる。更に、プラグ部6にはLED(Light Emitting Diode)で構成された光源(図示せず)が収納され、光源が出射する光は光ファイバ束41(後述する)によって軟性部11に導かれる。軟性部11は、略円形断面の内部空間を有し、内部空間には光ファイバ束41と、伝送ケーブル13と、送水管39とが先端部12に向けて延在している。
図2は、内視鏡2の先端部12の構成を示す分解斜視図である。図2に示すように、先端部12は、主にレンズユニット15およびカバーガラス35を保持する光学部材ホルダ16と、レンズユニット15の後方に配置されたイメージセンサ17と、イメージセンサ17およびこれに接続される伝送ケーブル13の先端を覆う金属製のセンサカバー18とで構成されている。伝送ケーブル13は、イメージセンサ17の後部で電気的に接続される。
光学部材ホルダ16は、略円筒状をなすホルダ本体部25と、ホルダ本体部25の前端部の周縁から径方向に突出するように設けられたフランジ部26と、ホルダ本体部25を支持するようにその下側に設けられた底壁部27とを有しており、これらは金属材料であるステンレス鋼材(ここでは、SUS304(18クロムステンレス))を用いて一体に形成されている。
ホルダ本体部25には、前後方向に延在するレンズ装着孔31が設けられており、このレンズ装着孔31にレンズユニット15が嵌め込まれる。レンズユニット15は円筒形状をなす金属製部材であり、光学材料(ガラス、樹脂等)からなる同一径の複数(ここでは、3枚)の光学レンズ群と絞り部材(いずれも図示せず)とが、互いに光軸LCの方向に密接した状態で組み込まれている。レンズユニット15の前方には、レンズユニット15を保護する光学部材としてカバーガラス35が設けられている。カバーガラス35は、イメージセンサ17に光を導く透明な光学領域(少なくとも、イメージセンサ17に結像される光の光路が存在する領域)を含んでいる。カバーガラス35は、上下を直線状に切り欠いた略円板状をなし、光学部材ホルダ16のフランジ部26の内側に開口して撮像用の光を入射させる撮像窓36に嵌め込まれる。カバーガラス35は撮像窓36に対して接着剤によって固定され、フランジ部26において、照明窓37を挟み込むようにそれらの左右両側に接着だまり43、44が形成されている。
フランジ部26において、撮像窓36の下方には、左右方向に照明窓37および注水部38が形成されている。照明窓37の後部には、プラグ部6に設けられた光源(図示せず)から延伸された光ファイバ束41の光出射端(図示せず)が光結合を図った状態で固定されている。照明窓37は光ファイバ束41を介して伝送された光を前方の撮像部位に向けて出射する。一方、注水部38は、フランジ部26を前後に貫通するとともに、フランジ部26の前面から突出するように設けられ、上述したポンプ4から供給された洗浄液50(図5参照)を吐出する。ここで、洗浄液は生理的食塩水や純水等であり、挿入部5が挿入される観察対象に応じて適宜選択される。なお、底壁部27の下部には、照明窓37に対して固定された光ファイバ束41および注水部38に対して固定された送水管39が後方(即ち、軟性部11の側)に向けて延伸されている。
また、光学部材ホルダ16のホルダ本体部25には、金属製のホルダカバー65が取り付けられる。ホルダカバー65は、前後方向から見て円筒の一部が切り欠かれた略C字状をなし、ホルダ本体部25の外周を覆う。ホルダカバー65は、ホルダ本体部25の外径よりも僅かに大きい内径を有している。ホルダカバー65の前縁は、光学部材ホルダ16のフランジ部26の後面に当接し、ホルダカバー65の後縁は、ホルダ本体部25の後部を露出するようにホルダ本体部25の後縁よりも前方に位置する。また、ホルダカバー65の左右の下縁は、底壁部27の左右縁にそれぞれ接続されて接着剤によって固定される。
イメージセンサ17は、前後方向(挿入部5の挿入方向)から見て略矩形状をなす小型(ここでは、1辺が1mmの大きさ)のCCD(Charge Coupled Device)からなる。イメージセンサ17は、光学部材ホルダ16における延出部61の上面に載置された状態で、ホルダ本体部25の後縁に当接して前後方向に位置決めされ、接着剤によって固定される。カバーガラス35から入光した光は、レンズ装着孔31に挿入されたレンズユニット15内の光学レンズ群(図示せず)によってイメージセンサ17の受光面に結像する。イメージセンサ17の後部(背面側)には、イメージセンサ17の駆動回路等が設けられた回路基板72が取り付けられている。回路基板72は、前後方向から見てイメージセンサ17よりもやや小さい外形を有している。イメージセンサ17は背面にLGA(Land grid array)を備えており、回路基板72に形成された電極パターンと電気的に接続される。また、回路基板72の後部(背面側)には、伝送ケーブル13の先端が半田付けによって電気的に接続されている。
先端部12では、光学部材ホルダ16における延出部61の上面にイメージセンサ17が載置された構成であるため、イメージセンサ17と光ファイバ束41とが金属製の底壁部27によって仕切られる。これにより、イメージセンサ17の周辺(ここでは、下方)を通過する光ファイバ束41の外周面等から迷光が出射された場合でも、迷光がイメージセンサ17の受光面に入射することが防止される。また、延出部61の上面にイメージセンサ17を載置することにより、イメージセンサ17とレンズユニット15との位置合わせが容易となり、先端部12における光学的な組立精度を向上させることができる。
センサカバー18は、前後方向から見て略D字状をなすように円筒の下部を平坦とした形状を呈しており、上側に位置する筒壁81と、下側に位置する平板状の下壁82とを有している。
先端部12の組立においては、まず、光学部材ホルダ16における延出部61の上面にイメージセンサ17の下面が接着された後、光学部材ホルダ16に対してレンズユニット15、カバーガラス35及びホルダカバー65が接着される。その後、センサカバー18が光学部材ホルダ16の後部に嵌め込まれる。その後、先端部12は、ウレタン樹脂やシリコン樹脂等で構成されたシース14(図3等参照)によってフランジ部26より後方を被覆される。このシース14によって光軸LC方向以外からイメージセンサ17入射する光成分が遮断されるが、切欠き部83、84(図4参照)に不透明材料を充填して遮光するようにしてもよい。
図3は、内視鏡2の先端部12の構成を示す下方斜視図、図4は、内視鏡2の先端部12の構成を示す上方斜視図である。図3、図4は、組立後の先端部12を示している。なお、上述したシース14は想像線として描いている。以降、組立後の先端部12の構成について、図3、図4に図2を併用して説明する。
光学部材ホルダ16の底壁部27において、ホルダ本体部25の後端から後方に延出した延出部61の下面には、前後方向に延在する凹状のガイド溝63が形成されている。ガイド溝63の前端はフランジ部26の後端と接続され、ガイド溝63によって光ファイバ束41および送水管39が左右方向に支持される。
送水管39は、洗浄液50(図5参照)を供給する際の流体抵抗を低減するためにPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の高い滑性を有する樹脂材料で構成される。送水管39は、光学部材ホルダ16の先端を構成するフランジ部26から前方に突出した注水部38と接続されている。具体的には、注水部38が設けられた部位において、フランジ部26には前後方向に貫通孔が設けられ、この貫通孔に送水管39が挿入されて、接着剤で固定されている。注水部38のカバーガラス35と対向する部位には切欠き部38aが設けられており、この切欠き部38aからカバーガラス35に対して洗浄液50が吐出される。
上述したように、フランジ部26の前面(即ち、光学部材ホルダ16の先端)にはカバーガラス35が嵌め込まれている。カバーガラス35はフランジ部26によって外囲されて保持されるとともに、カバーガラス35の外面はフランジ部26の表面に対して面一となる厚みとされている。即ち、光学部材ホルダ16の先端には、カバーガラス35とフランジ部26とによって先端面40が構成されている。ただし、カバーガラス35の厚みや撮像窓36(図2参照)の前後方向における深さには公差が存在し、また、同様にカバーガラス35や撮像窓36の径方向のサイズにも公差が存在している。このように、先端面40はフランジ部26とカバーガラス35との関係において厳密には平坦とされていない。両者は接着剤によって接着され、先端部12は水密状態に保たれるが、両者の間には微小な段差や隙間が存在している。
また、先端面40の外縁(即ち、フランジ部26の外縁)は全周囲にわたって曲率半径をR1(ここでは、R1=60μm)とするR面取り加工が施されている。このように、先端面40の外縁を曲面処理し、かつ曲率半径R1を規定することによって、後述するように、カバーガラス35の外面を洗浄する際に先端面40に貯留する洗浄液50(図5参照)の量が調整される。
カバーガラス35の少なくとも外面には、撥水コートが施されている。撥水コートとしては反応硬化タイプのフッ素皮膜を形成すればよく、市販されているフッ素系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素/シリコン系樹脂を含むコーティング剤を好適に用いることができる。ここで、フッ素系樹脂は主にフッ素(F)および炭素(C)からなり、シリコン系樹脂は主にケイ素(Si)および炭素(C)からなり、フッ素/シリコン系樹脂は主にフッ素(F)、ケイ素(Si)および炭素(C)からなる。撥水コーティング剤のコート種はXPS分析(X-ray Photoelectron Spectroscopy)により特定することが可能である。
内視鏡2の製造工程において、カバーガラス35の単体に対してフッ素コーティング剤を塗布して、所定時間放置することで、カバーガラス35の外面にフッ素皮膜を形成することができる。なお、カバーガラス35をコーティング剤に浸漬することで、カバーガラス35の全体に対して撥水コートを施してもよい。撥水コートが施されたカバーガラス35の対水接触角(接触角α)は90度以上となる。以降、カバーガラス35において撥水コートが施されている領域(ここでは、少なくともカバーガラス35の外面の全体)を「撥水コート領域51」と呼称する。
また、フランジ部26のカバーガラス35を挟んで注水部38と対向する部位には、親水コートが施されている(以降、フランジ部26において親水コートが施されている領域を「親水コート領域52」と呼称する)。親水コートとしてはシリカ(SiO)薄膜を形成すればよく、コロイダルシリカ含有樹脂を含む親水コーティング剤を好適に用いることができる。ここで、コロイダルシリカ含有樹脂は主にケイ素(Si)および酸素(O)からなる。親水コーティング剤の組成はXPS分析により特定することが可能である。親水コートが施された親水コート領域52の対水接触角は40度以下となる。第1実施形態において、親水コート領域52は、先端面40においてカバーガラス35を切り欠いた上辺と平行、かつこの辺が左右に占める範囲の略中央に設けられ、フランジ部26の外周方向に約470μmの範囲(即ち、フランジ部26の直径1.8mmに対して、中心角30度の範囲)を占める。
また、親水コート領域52は、フランジ部26の径方向にカバーガラス35とL1(ここでL1=100μm〜200μm)だけ離間して設けられている。そして、親水コート領域52は、先端面40における左右の幅を保ちつつ先端面40から上述したR面取りを施した外周部分を経由してフランジ部26の側面まで延在している。なお、フランジ部26の周面は、前後方向に約400μmの幅を有しており、親水コート領域52もこれと同一の範囲を占める。
内視鏡2の製造工程において、被加工物である光学部材ホルダ16の配置角度を調整しながら、いわゆるインクジェット工法によって、フランジ部26の先端面40から側面にかけて親水コーティング剤を塗布する。その後、常温で3時間程度放置することで、フランジ部26の表面には厚み約0.5μmのシリカ薄膜が形成される。フランジ部26を含む光学部材ホルダ16はステンレス鋼で構成されるから、シリカ薄膜を硬化させる際に80℃〜300℃程度の温度環境に置いてもよい。このようにして形成された親水コート領域52の対水接触角(接触角β)は10度程度となる。なお、インクジェット工法を用いることで、親水コートの膜厚を正確に管理し、かつ親水コート領域52とカバーガラス35との間隔を高精度に確保することができる。なお、親水コート領域52をフランジ部26の外周からシース14の側に更に延伸させてもよく、フランジ部26の後端と当接するシース14の前端部分を、親水コーティング材に所定の長さだけ浸漬処理してもよい。
なお、フランジ部26は上述したようにステンレス鋼で構成されており、ステンレス鋼の対水接触角(接触角γ)は60度程度である。このように、第1実施形態では、光学部材であるカバーガラス35の外面(即ち、撥水コート領域51)における水に対する接触角をα(90度以上)としており、一方、フランジ部26(光学部材ホルダ16)には、カバーガラス35を挟んで注水部38と対向する部位に水に対する接触角をβ(40度以下)とする親水コート領域52(第1領域)が設けられる。更に、フランジ部26において第1領域以外の部位にはコーティング処理が施されておらず、この未処理部分は水に対する接触角をγ(60度)とする領域(第2領域)となっている。このように、各接触角は、
α>γ>β・・・(式1)
の関係となっている。
図5(a)〜(e)は、フランジ部26の先端面40に対して洗浄液50を注水した際の洗浄液50の形態変化を示す説明図である。図5(a)は、先端面40に対して注水を開始する前の状態を、図5(b)〜(c)は、注水部38から洗浄液50が注水され、先端面40において洗浄液50が貯留していく過程を、図5(e)は、洗浄液50が先端面40から流出する過程を示している。なお、図5では、光学部材ホルダ16のホルダ本体部25(図2参照)等は、上述したシース14によって被覆され、シース14はその先端で径方向に突出したフランジ部26の後端と当接して、接着剤によって固定される。
図5(b)に示すように、フランジ部26から突出した注水部38から洗浄液50の注水を開始すると、切欠き部38aと対向するカバーガラス35上に洗浄液50が注水される。切欠き部38aは前後方向においてフランジ部26にごく近接して開口しており、更に、上述したようにフランジ部26の対水接触角γは、撥水コート領域51の対水接触角αよりも小さいから、洗浄液50はカバーガラス35のみならずフランジ部26の上にも広がり、結果的に洗浄液50は表面張力によって略半球状の水滴となって、注水部38の近傍に偏って(即ち光軸LCに対して注水部38の側に偏って)貯留する。このとき、先端面40の外縁はR面取り加工がなされているものの、上述したようにフランジ部26の外形は1.8mmと非常に細径であるため、R面取りを施した部分にも「濡れのピン止め効果」が発生して、注水部38の側(フランジ部26の下部)から洗浄液50が排出されることはない。
更に注水を継続すると、図5(c)に示すように、洗浄液50が形成する水滴はカバーガラス35の全面を覆うまでに拡径する。上述したように、先端面40においてフランジ部26の表面とカバーガラス35の外面との境界には微小な段差や隙間があり、この段差等はエッジを形成することから、洗浄液50はカバーガラス35の外周において一旦ピン止めされる(第1のピン止め)。即ち、フランジ部26の表面とカバーガラス35の外面との境界は、ピン止め領域(第1ピン止め領域)を画成する。一方、図5(b)に示すように注水部38の近傍は注水当初から洗浄液50が貯留されており、図5(c)の状態においても、表面張力によって洗浄液50は先端面40におけるカバーガラス35の中心(即ち、光軸LC)よりも注水部38の側に偏って貯留する。
ここで、上述したように、カバーガラス35(即ち、撥水コート領域51)と親水コート領域52との間にはL1の間隔が設けられている。後に説明するように、先端面40に貯留する洗浄液50は親水コート領域52と接触することで排出されるが、図5(c)に示す時点では、カバーガラス35と親水コート領域52との間に隙間(L1)があるため、洗浄液50は親水コート領域52に接触することができず、結果的に排出されることなくカバーガラス35の全範囲を覆いつつ貯留することになる。カバーガラス35の外面は撥水コーティングによって体液等の異物が付着しにくくなっており、これを洗浄液50が覆い尽くすことで、付着していた異物はカバーガラス35の外面から遊離する。
図5(c)の状態から更に注水を継続すると、図5(d)に示すように、先端面40において洗浄液50が形成する水滴はカバーガラス35の外縁を越えてフランジ部26の外縁に向けて拡径する。この際、先端面40において、フランジ部26の外縁では親水コート領域52を除いて「濡れのピン止め効果」が作用し、洗浄液50が流出することが防止される。なお、ここでも水滴は光軸LCに対して注水部38の側に偏って略半球状に貯留し、洗浄液50は注水部38の側(下側)から上方に向けて徐々にフランジ部26の外周に沿ってピン止めされていく(第2のピン止め)。即ち、フランジ部26の外縁は、ピン止め領域(第2ピン止め領域)を画成する。そして、図5(c)と図5(d)から明確なように、第1ピン止め領域は前記第2ピン止め領域によって外囲されている。
上述したように、フランジ部26の外周は曲率半径をR1とするR面取り加工が施されており、この曲率半径R1の値によって、先端面40に貯留される洗浄液50の量を調整することができる。即ち、曲率半径R1を大きくすると、洗浄液50はフランジ部26のより外縁へ広がることができるため、貯留される洗浄液50の量が増加する。ここで、更に注水を継続すると、洗浄液50は、最終的にカバーガラス35を挟んで注水部38と径方向に対向して設けられた(即ち、直線距離として注水部38から最も遠い位置に配置された)親水コート領域52に接触する。
洗浄液50が形成する水滴が拡径して、親水コート領域52に接触すると、図5(e)に示すように、それまで先端面40に「濡れのピン止め効果」によって貯留されていた洗浄液50は、先端面40から親水コート領域52を経由して、フランジ部26の側面に一気に排出される。即ち、親水コート領域52は洗浄液50の排出領域として機能する。親水コート領域52が設けられた先端面40の外縁にはR面取り加工が施され、更に親水コート領域52の対水接触角αは10度程度と小さくされているため、親水コート領域52においては洗浄液50の排出が妨げられないのである。また、カバーガラス35の外面には撥水コーティングが施されていることから、カバーガラス35上に洗浄液50が残留することもない。
貯留されていた洗浄液50の流出が一旦開始されると、仮に注水部38から注水を継続していても、直ちに先端面40から排出されてしまうため、施術者は内視鏡2によってモニタする画面が鮮明となったことを確認して、ポンプ4(図1参照)を操作して注水を停止すればよい。このようにして、先端面40にそれまで貯留されていた洗浄液50が急速に排出されることから、その際の水流によってカバーガラス35に付着していた異物は確実に除去される。
即ち、第1実施形態の内視鏡2では、カバーガラス35の外面の洗浄に際して、注水部38から洗浄液50を注入する際の水勢を直接的に利用するのではなく、上述したピン止め領域に洗浄に必要な量の洗浄液50を一旦貯留し、この貯留しておいた洗浄液50を排出する際の水勢によって異物を排出する(押し流す)のである。この構成では、注水部38から洗浄液50を勢いよく吐出する必要がないため、軟性部11(図1参照)を挿通して注水部38に導かれる送水管39(図3等参照)を細く構成して挿入部5を細径化できる。更に洗浄液50に加える水圧も低く抑えることができるため、ポンプ4(図1参照)の負担も軽減される。
このように、注水部38から洗浄液50を注水したとき、洗浄液50はカバーガラス35と光学部材ホルダ16との間で第1のピン止めが行われ、更に洗浄液50を注水したとき、洗浄液50は光学部材ホルダ16の外周で第2のピン止めが行われ、更に洗浄液50を注水したとき、洗浄液50は親水コート領域52を経由して先端面40から排出される。
先端部12の細径化を推し進めると、カバーガラス35をフランジ部26に単純に嵌め込んだ場合、通常の工法では両者の間に存在する微小な段差や隙間を厳密に管理することが実質的に困難となる。第1実施形態では、実際は部材の有する公差や組立精度のばらつきによって、両者の間には何らかの段差等が存在することを利用して、上述した第1のピン止めを発現させている。ただし、両者の間に部分的に凹凸や隙間が全く存在しないというケースも考えられる。このような場合に、カバーガラス35とフランジ部26との境界における第1のピン止めのみでは、カバーガラス35の外面の全体を洗浄液50で完全に覆えない事態が発生し得る。そこで第1実施形態では、先端面40においてカバーガラス35を外囲するフランジ部26の外縁で第2のピン止めを行うこと、即ち、第1ピン止め領域と併せて二重にピン止め領域を構成することで、より確実に洗浄液50を先端面40に貯留させ、その後に排出するようにしている。
さて上述した説明では、先端面40においてカバーガラス35の外面とフランジ部26とは、設計上平坦面を構成するものとしたが、カバーガラス35の外面とフランジ部26との間に意図的に段差を設けてもよい。例えば、フランジ部26にカバーガラス35を取り付けた段階でカバーガラス35がフランジ部26から若干突出するような厚みを予め持たせておき、両者の接着が完了した後に、後加工としてカバーガラス35の表面を研磨して、フランジ部26から突出する長さを高精度に管理してもよい。更に、このように突出させたカバーガラス35の外縁を研磨してR面取り加工を施してもよい。このR面取り加工によって付加されるR面の曲率半径を管理することで、図5(c)に示す第1のピン止めによって貯留される洗浄液50の量を一定に調整することが可能となる。なお、カバーガラス35を研磨する際に、カバーガラス35の外面を凸レンズ形状(非球面レンズ形状を含む)に加工することも可能である。ただし、凸レンズの外縁で第1のピン止めが行われて、その外面全体を洗浄液50が覆うことができるように、凸レンズの曲率半径等が設定されるべきである。もちろん、当初からカバーガラス35単体に所定の屈折率を付与していてもよい。
また、先端面40において、カバーガラス35をフランジ部26から10μm程度に陥没させてもよい。このように構成した場合は、親水コート領域52をカバーガラス35とフランジ部26との境界に接するように設けてもよい。こうすることで、カバーガラス35の外面の洗浄に必要な洗浄液50の量が減少するため、洗浄に要する時間を短縮することができる。なお、カバーガラス35をフランジ部26から陥没させても、洗浄液50は毛細管現象によって両者の境界に吸い上げられるため、カバーガラス35とフランジ部26との境界部分を除いてカバーガラス35に洗浄液50が残留することはなく、撮像した画像の品質が維持される。
なお、第1実施形態では、注水部38をフランジ部26の下部に、親水コート領域52をフランジ部26の上部に設けているが、内視鏡2の先端部12を1.8mm程度に細径化すると、先端面40に貯留する洗浄液50の水滴には重力よりも表面張力の方が支配的に作用するため、洗浄液50が形成する水滴の形状は重力方向にかかわらずほぼ同様に変化して、貯留から排水に至る過程はほとんど変わらない。ただし、第1実施形態のように注水部38が先端面40に沿って洗浄液50を供給する構成では、洗浄液50の単位時間あたりの供給量によっては、コアンダ効果(水流が容器の面に沿って流れる現象)が発現する場合がある。この際に、洗浄液50に気泡が混入する状況下では、注水部38を相対的に下部に設けた方が、気泡を効率よく除去できて、洗浄液50を効率的にカバーガラス35に供給することができる。
また、第1実施形態では、フランジ部26の外縁の全域にわたってR面取り加工を行っているが、フランジ部26において親水コート領域52が設けられた部分以外の外縁に対しては、R面取り加工を施さずにエッジを意図的に残存させるように構成してもよい。また、いわゆるC面取り加工を施すようにしてもよい。このようにR面取りしないことで、上述した第2のピン止めをより確実に行うことが可能となる(第2実施形態、第3実施形態も同じ)。
また、先端面40において、洗浄液50の貯留および排出を行わせるためには、上述したようにカバーガラス35の対水接触角αと、フランジ部26において排水を目的として設けられた第1領域(実施形態1では親水コート領域52)の対水接触角βと、フランジ部26において第1領域以外の領域(実施形態1では親水コートが施されていない領域。即ち、上述した第2領域)の対水接触角γとの関係が上述した(式1)の関係を満たしていればよい。
つまりα>γ>βの要件さえ満たしていれば、本発明は、挿入部5の先端に構成されてイメージセンサ17に光を導く透明な光学領域(光路が存在する領域)を含む先端面40と、先端面40の少なくとも光学領域に相当する範囲を洗浄する洗浄液50を吐出する注水部38と、を備え、先端面40において、光学領域を挟んで注水部38と対向する部位に、親水コート領域52を備えるものであるということができる。
このように第1実施形態においては、カバーガラス35には、主にケイ素(Si)および炭素(C)からなるコーティング剤、または主にフッ素(F)および炭素(C)からなるコーティング剤、または主にフッ素(F)、ケイ素(Si)および炭素(C)からなるコーティング剤を用いた撥水コートが施され(対水接触角はα)、光学部材ホルダ16を金属であるステンレス鋼で構成するとともに(対水接触角はγ)、カバーガラス35を挟んで注水部38と対向する部位に主にケイ素(Si)および酸素(O)からなるコーティング剤を用いた親水コートが施されている(対水接触角はβ)。
上述したように、撥水コートを施すことで、撥水コート領域51の対水接触角は90度以上となり、親水コートを施すことで、親水コート領域52の対水接触角は40度以下となる。一方、撥水コートよりも更に対水接触角が大きい、いわゆる超撥水コートが知られており、超撥水コートを施すことによって、対水接触角を150度以上とすることができる。また親水コートよりも更に対水接触角が小さい、いわゆる超親水コートが知られており、超親水コートを施すことによって、対水接触角を10度以下にすることができる。
さて、対象物の表面に微細な構造を設けることで、平面に比べて実際の接触表面積が拡大し、実質の自由表面エネルギーが平面の場合より大きくなる現象が知られている。このような構造を導入することで、撥水性を備える表面はより撥水性が大きくなり(即ち、対水接触角が大きくなり)、逆に親水性を備える表面は、より親水性が大きくなる(即ち、対水接触角が小さくなる)。実質的に接触表面積を大きくする構造としては例えばフラクタル面が知られているが、厳密なフラクタル面を形成することは困難であるため、例えば、対象物の表面に針状に先端の尖った数十nm〜数百μmの凹凸を不均一に配列することで超撥水や超親水の効果が得られる。
具体的には、対象面(ここではフランジ部26)にナノシリカ微粒子を積層することによって上述した不均一な凹凸を形成し、親水コート領域52に超親水コートを施すことができる。なお、超親水コートとして、これ以外にも、いわゆるポリマーブラシ(材料表面から重合反応を開始し、高分子鎖を基体から垂直方向に成長させて、絨毯のように構成した分子組織)を用いてもよい。
α>γ>βの相対的な関係を満たす限り、カバーガラス35に撥水コートを施さなくとも、図5を用いて説明した過程が再現される。例えば、金属で構成されたフランジ部26の表面を鏡面加工することで、その表面の対水接触角γを撥水コートが施されていないカバーガラス35の対水接触角αより小さくすることができる。そして、フランジ部26の一部にこの対水接触角γよりも更に小さい対水接触角βを備える親水コート領域52を設けるようにしてもよい。ここでも、親水コート領域52には主に酸素およびケイ素からなるコーティング剤を用いたコートが施される。なお、親水コート領域52に、親水コートに代えて上述した超親水コートを施すようにしてもよい。
また、α>γ>βの相対的な関係を満たす限り、カバーガラス35に対水接触角αの親水コートを施した場合であっても、図5を用いて説明した過程が再現される。例えば、フランジ部26に対水接触角γの親水コートを施し、更に親水コート領域52に上述した超親水コート(対水接触角はβ)を施すようにしてもよい。即ち、カバーガラス35とフランジ部26と親水コート領域52とで、親水性の程度をコーティング剤を選択して調整するのである。このように、α>γ>βの相対的な関係さえ成立させれば、本発明を利用することができる(第2〜第4実施形態、第6実施形態についても同じ)。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係る内視鏡2の先端部12を示す上方斜視図である。なお、図6においては先端部12をシース14で被覆した状態を示している(図7も同じ)。第2実施形態では、フランジ部26に設けられた注水部38および親水コート領域52の周辺の構成以外は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
図6に示すように、第2実施形態においても光学部材ホルダ16(図1参照)はその先端に径方向に突出するフランジ部26を備え、フランジ部26はカバーガラス35とともに先端面40を構成する。先端面40においてフランジ部26の下方には注水部38が設けられている。ただし、第2実施形態では注水部38はフランジ部26の前面から突出せずに、フランジ部26の表面(先端面40)と同一高さに開口している。この構成では、洗浄液50は先端面40から垂直な方向に吐出されることになる。第2実施形態においても内視鏡2の外形は1.8mmと小さく構成されており、洗浄液50には表面張力が強く作用するため、洗浄液50の供給量を適宜調整することで、注水部38から吐出された洗浄液50を前方に飛散させることなく先端面40に貯留することが可能となる。このように、第2実施形態では、注水部38を単純な開口で構成したことから、光学部材ホルダ16の構造が簡略化され、内視鏡2を低コストで製造することが可能となる。
なお、注水部38の下部において、フランジ部26の外縁にはC面取り加工を施しておくか、面取りを施さずにエッジを残存させておくことが望ましい。C面取り加工ではエッジが残されていることで、第1実施形態で説明した第2のピン止めがより発現しやすくなる。これによって、注水部38から吐出された洗浄液50は、フランジ部26の下部においてその外縁で確実にピン止めされる。その結果、洗浄液50は、先端面40から排出されることなくカバーガラス35の方向に広がっていき、最終的にカバーガラス35の外面全体を覆うことが可能となる。
第2実施形態においても、カバーガラス35の外面は撥水コート領域51をなし、フランジ部26には、カバーガラス35を挟んで注水部38と対向する部位に親水コート領域52が設けられている。親水コート領域52は、先端面40においてカバーガラス35を切り欠いた上辺と平行、かつこの辺が左右に占める範囲の略中央に、カバーガラス35とはL1(ここで、L1=100μm〜200μm)だけ離間されて設けられている。
上述した注水部38の下部(C面取り加工または面取りを施していない部位)および親水コート領域52を除いて、フランジ部26の外縁には曲率半径をR1(ここでは、R1=60μm)とするR面取り加工が施されている。第2実施形態においては親水コート領域52には、R1より大きな曲率半径R2(ここでは、R2=3mm)を有するR面取り加工が施されている。このため、親水コート領域52はフランジ部26の外周方向において、曲率半径R1の領域に対して陥没した溝部26aを構成する。溝部26aはフランジ部26の外周方向に約470μmの範囲を占める。そして、親水コート領域52は曲率半径R2のR面取りを施した外周部分を経由してフランジ部26の側面まで延在している。
このように親水コート領域52の曲率半径R2を大きく構成することで、親水コート領域52における「濡れのピン止め効果」が更に抑制される。また、上述したように溝部26aはフランジ部26の外周方向に470μm程度と微細であるから、図5(e)の過程で毛細管現象による吸引効果が強く作用して、先端面40から洗浄液50を確実に排出することが可能となる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。図7は、本発明の第3実施形態に係る内視鏡2の先端部12を示す上方斜視図である。第3実施形態においては、フランジ部26、注水部38の構成は第2実施形態と同様であるので、説明を省略する。
第3実施形態においても、カバーガラス35の外面は撥水コート領域51をなしている。また、フランジ部26には、カバーガラス35を挟んで注水部38と対向する部位に親水コート領域52が設けられている。ただし、親水コート領域52は、先端面40においてカバーガラス35を切り欠いた上辺と平行に、かつ上辺が左右に占める範囲から更に外周方向にフランジ部26の外周に沿って中心角180度の範囲AR(即ち、フランジ部26の上半分を占める範囲)に設けられている。
親水コート領域52は、カバーガラス35の切り欠かれた上辺とはL1(100μm〜200μm)だけ離間しており、カバーガラス35の円弧状の外縁部分とはL2(50μm〜100μm)だけ離間している。L2>L1とすることで、先端面40における洗浄液50(図5参照)の貯留を的確に行える。そして、親水コート領域52はフランジ部26外周部分を経由してフランジ部26の側面まで延在している。
このようにすることで、図5(c)に示す第1のピン止めが行われたのち、図5(c)から図5(d)に至る中間の段階で、先端面40から洗浄液50が排出される。このため、カバーガラス35の外面を洗浄液50で十分に覆いつつ、かつ洗浄液50の量を低減することができ、洗浄時間を短縮することが可能となる。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について図面を参照しながら説明する。図8(a)は、本発明の第4実施形態に係る内視鏡2の先端部12の正面図、(b)は、本発明の第4実施形態に係る内視鏡2の先端部12の要部断面図である。なお、図8(b)は図8(a)に示すVIIIb-VIIIb断面を示している。また以降、正面図というときは、内視鏡2を先端側から見たものをいう。
第4実施形態においては、先端部12を構成する光学部材ホルダ16は筒状をなし、光学部材ホルダ16とカバーガラス35とによって先端面40が構成されている。カバーガラス35は略円形の外周形状を有し、先端面40の中心から若干側方に偏って設けられている。先端面40において、カバーガラス35の配置位置を偏らせることで形成された領域には2つの照明窓37が設けられ、照明窓37の間に注水部38が突出している。そして、注水部38はカバーガラス35に向けて開口している。第1〜第3実施形態と同様に、カバーガラス35の少なくとも外面には撥水コートが施され、光学部材ホルダ16のカバーガラス35を挟んで注水部38と対向する部位には、親水コート領域52が設けられている。親水コート領域52とカバーガラス35との間には、第1実施形態で説明した隙間が形成されている。
カバーガラス35は光学部材ホルダ16に嵌め込まれているが、第4実施形態では、カバーガラス35は、光学部材ホルダ16の一部によって外囲されている。即ち、光学部材ホルダ16には切欠き部42が設けられ、カバーガラス35の外周は光学部材ホルダ16に設けた撮像窓36(図2参照)に接着されるとともに、かつ切欠き部42に充填された樹脂によって、封止、固定されている。このように、第4実施形態における光学部材ホルダ16は、カバーガラス35を固定する樹脂固定部を備える。なおカバーガラス35を固定後に、充填された樹脂の外面を光学部材ホルダ16と面一となるように研磨してもよい。
図9(a)〜(c)は、本発明の第4実施形態に係る内視鏡2の先端面40から洗浄液50が排出される過程を説明する説明図である。図9(a)に示すように、注水部38から注水を行うと、吐出された洗浄液50は、まず、カバーガラス35の外縁においてピン止めされ(第1のピン止め)、洗浄液50が形成する水滴はカバーガラス35の全面を覆うまでに拡径する。その後、9(a)の状態から更に注水を継続すると、図9(b)に示すように、先端面40において洗浄液50が形成する水滴は、カバーガラス35の外縁を越えて光学部材ホルダ16の外縁に向けて拡径する。この際、先端面40において、光学部材ホルダ16の外縁では親水コート領域52を除いて、洗浄液50がピン止めされ(第2のピン止め)先端面40からの流出が防止される。光学部材ホルダ16の外縁は曲率半径をR1とするR面取り加工が施されており、この曲率半径R1の値によって、先端面40に貯留される洗浄液50の量が調整される。
洗浄液50が形成する水滴が更に拡径して、親水コート領域52に接触すると、図9(c)に示すように、それまで先端面40に「濡れのピン止め効果」によって貯留されていた洗浄液50は、先端面40から親水コート領域52を経由して、光学部材ホルダ16の側面に一気に排出される。このように、第4実施形態においても、第1のピン止めおよび第2のピン止めが行われて、先端面40に洗浄液50が貯留される。そして、貯留された洗浄液50が排出されることによってカバーガラス35の外面が洗浄される。
(第5実施形態)
以下、本発明の第5実施形態について図面を参照しながら説明する。図10(a)は、本発明の第5実施形態に係る内視鏡2の先端部12の要部斜視図、(b)は、本発明の第5実施形態に係る内視鏡2の先端部12の要部断面図である。なお、図10(b)は図10(a)に示すXb-Xb断面を示している。
第1〜第4実施形態では、カバーガラス35はフランジ部26(光学部材ホルダ16)の少なくとも一部によって外囲されていたが、第5実施形態では、光学部材として光学部材ホルダ16の先端に樹脂あるいはガラスで構成された透明なカバー部材43が設けられている。カバー部材43の外径は光学部材ホルダ16の外径と略等しくされ(ここでは、1.8mm)、カバー部材43は光学部材ホルダ16の先端に接着剤で固定されている。即ち、第5実施形態では、カバー部材43の外面が先端面40を構成する。この先端面40のうち、レンズユニット15と径方向に同一の範囲は、イメージセンサ17(図2参照)に光を導く透明な光学領域53とされている。そして、先端面40において、少なくとも光学領域53に相当する範囲には撥水コートが施され、先端面40において、光学領域53を挟んで注水部38と対向する部位には、親水コート領域52が設けられている。なお、先端面40において、親水コート領域52を除く他の領域に撥水コートを施してもよく、カバー部材43の全体について、親水コート領域52を除く他の部位に撥水コートを施してもよい。また、親水コート領域52は、カバー部材43が構成する先端面40からカバー部材43の側面に設けられているが、光学部材ホルダ16まで延伸させてもよい。
光学部材ホルダ16およびカバー部材43の側面には送水管39が延設された状態で固定されており、送水管39の先端に設けられた注水部38から、先端面40に対して洗浄液50が注水される。なお、第5実施形態では、カバー部材43の背面に設けた凹部(図示せず)に光ファイバ束41(図4参照)の先端部が固定されており、照明窓37は先端面40に直接的には露出していない。
図11(a)〜(c)は、本発明の第5実施形態に係る内視鏡2の先端面40から洗浄液50が排出される過程を説明する説明図である。図11(a)に示すように、先端面40に対して注水部38から注水を行うと、吐出された洗浄液50の水滴は光学領域53を覆うまでに拡径する。その後、11(a)の状態から更に注水を継続すると、図11(b)に示すように、カバー部材43の外縁では親水コート領域52を除いて、洗浄液50がピン止めされ(第2のピン止め)先端面40からの流出が防止される。カバー部材43の外縁は曲率半径をR1(例えば60μm)とするR面取り加工が施されており、この曲率半径R1の値によって、先端面40に貯留される洗浄液50の量が調整される。
洗浄液50が形成する水滴が更に拡径して、親水コート領域52に接触すると、図11(c)に示すように、それまで先端面40に「濡れのピン止め効果」によって貯留されていた洗浄液50は、先端面40から親水コート領域52を経由して、カバー部材43の側面に一気に排出される。第5実施形態においては、先端面40を構成するカバー部材43の外周で第2のピン止めが行われて、先端面40に洗浄液50が貯留される。そして、貯留された洗浄液50が排出されることによってカバー部材43の外面(光学領域53)が洗浄される。このように、第5実施形態では、先端面40は、注水部38によって注水された洗浄液50を一時的に貯留するピン止め領域(即ち、親水コート領域52を除くカバー部材43の外縁)と、ピン止め領域に貯留された洗浄液50を排出する排出領域(即ち、親水コート領域52)とを備えている。
(第6実施形態)
以下、本発明の第6実施形態について図面を参照しながら説明する。図12(a)は、本発明の第6実施形態に係る内視鏡2の先端部12の正面図、(b)は、本発明の第6実施形態に係る内視鏡2の先端部12の要部断面図である。なお、図12(b)は図12(a)に示すXIIb-XIIb断面を示している。
第1〜第5実施形態では、内視鏡2の先端部12の最大外径として1.8mmを想定しているが、第6実施形態では、これを4mm程度としたうえ、カバーガラス35の直径を2mm以下としている。第6実施形態においては、先端部12を構成する光学部材ホルダ16は筒状をなし、光学部材ホルダ16とカバーガラス35とによって先端面40が構成されている。カバーガラス35は略円形の外周形状を有し、カバーガラス35を外囲する光学部材ホルダ16の周辺部には、2つの照明窓37が設けられ、照明窓37の間に注水部38が突出している。そして、注水部38はカバーガラス35に向けて開口している。第1〜第4実施形態と同様に、カバーガラス35の少なくとも外面には撥水コートが施され、光学部材ホルダ16のカバーガラス35を挟んで注水部38と対向する部位には、親水コート領域52が設けられている。なお、親水コート領域52は、光学部材ホルダ16が構成する先端面40上に設けられているが、光学部材ホルダ16の側面まで延伸させてもよい。そして、親水コート領域52とカバーガラス35との間には、第1実施形態で説明した隙間が形成されている。
図13(a)〜(c)は、本発明の第6実施形態に係る内視鏡2の先端面40から洗浄液50が排出される過程を説明する説明図である。図13(a)に示すように、注水部38から注水を行うと、吐出された洗浄液50は、カバーガラス35の外縁においてピン止めされ(第1のピン止め)、洗浄液50が形成する水滴はカバーガラス35の全面を覆うまでに拡径する。その後、図13(a)の状態から更に注水を継続すると、図13(b)に示すように、先端面40において洗浄液50が形成する水滴はカバーガラス35の外縁を越えて光学部材ホルダ16の外縁に向けて拡径する。そして、洗浄液50が親水コート領域52に接触すると、図13(c)に示すように、カバーガラス35の外縁に「濡れのピン止め効果」によって貯留され、その後貯留範囲が拡径した洗浄液50は、カバーガラス35の外面から親水コート領域52を経由して、光学部材ホルダ16上に一気に排出される。このように、第6実施形態では、先端面40において第1のピン止めが行われて、先端面40に洗浄液50がされる。そして、貯留された洗浄液50が排出されることによってカバーガラス35の外面が洗浄される。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、本発明に係る内視鏡の挿入部5は、軟性鏡としての用途に限定されず、硬性鏡として用いることもできる。また、各実施形態で説明した構成の一部を他の実施形態と相互に組み合わせても構わない。なお、上記実施形態に示した本発明に係る内視鏡2の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
本発明に係る内視鏡は、細径化された内視鏡の先端部に残留する洗浄液を確実に除去し、常に鮮明な画像を撮像することが可能であることから、外部から直接観察できない観察対象の内部を撮像する内視鏡などに好適に利用することができる。
1 内視鏡システム
2 内視鏡(内視鏡本体)
3 ビデオプロセッサ
4 ポンプ部
5 挿入部
6 プラグ部
11 軟性部
12 先端部
13 伝送ケーブル
14 シース
16 光学部材ホルダ
17 イメージセンサ
18 センサカバー
25 ホルダ本体部
26 フランジ部
26a 溝部
35 カバーガラス(光学部材)
36 撮像窓
38 注水部
38a 切欠き部
39 送水管
40 先端面
42 切欠き部
43 カバー部材
50 洗浄液
51 撥水コート領域
52 親水コート領域
53 光学領域

Claims (13)

  1. 観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、
    前記挿入部の先端に構成されてイメージセンサに光を導く透明な光学領域を含む先端面と、
    前記先端面の少なくとも光学領域に相当する範囲を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、
    前記光学領域の範囲に撥水コートを施し、
    前記先端面において、前記光学領域を挟んで前記注水部と対向する部位に、親水コート領域を備えることを特徴とする内視鏡。
  2. 観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、
    イメージセンサに光を導く透明な光学部材と、
    前記光学部材の少なくとも一部を外囲して保持し、前記光学部材とともに前記挿入部の先端において先端面を構成する光学部材ホルダと、
    前記光学部材ホルダに設けられ、前記先端面において前記光学部材の外面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、
    前記光学部材の外面に撥水コートを施し、
    前記光学部材ホルダは、前記光学部材を挟んで前記注水部と対向する部位に、親水コート領域を備えることを特徴とする内視鏡。
  3. 前記親水コート領域を、前記先端面から前記光学部材ホルダの側面に延在させたことを特徴とする請求項2記載の内視鏡。
  4. 前記先端面において、少なくとも親水コート領域に対応する前記光学部材ホルダの外縁にR面取り加工を施したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の内視鏡。
  5. 前記親水コート領域は、前記R面取り加工によって形成される曲面の曲率半径を前記親水コート領域以外よりも大きくしたことを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  6. 前記先端面において、前記親水コート領域を、前記光学部材と所定の距離だけ離間して設けたことを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の内視鏡。
  7. 前記光学部材ホルダにおいて前記注水部を前記先端面と同一高さに開口させ、前記洗浄液を前記先端面と垂直な方向に吐出することを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の内視鏡。
  8. 前記注水部から前記洗浄液を注水したとき、前記洗浄液は前記光学部材と前記光学部材ホルダとの境界でピン留めされ、更に前記洗浄液を注水したとき、前記洗浄液は前記光学部材ホルダの外縁でピン留めされ、更に前記洗浄液を注水したとき、前記洗浄液は前記親水コート領域を経由して前記先端部から除去されることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか1項に記載の内視鏡。
  9. 観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、
    イメージセンサに光を導く透明な光学部材と、
    前記光学部材を外囲して保持し、前記光学部材とともに前記挿入部の先端において先端面を構成する光学部材ホルダと、
    前記光学部材ホルダに設けられ、前記先端面において前記光学部材の外面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、
    前記光学部材の外面に主にケイ素および/またはフッ素と炭素とからなるコーティングを施し、
    前記光学部材ホルダを金属で構成するとともに、前記光学部材を挟んで前記注水部と対向する部位に主にケイ素および酸素からなるコーティングを施したことを特徴とする内視鏡。
  10. 観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、
    イメージセンサに光を導く透明な光学領域を含み、前記挿入部の先端に形成された先端面と、
    前記先端面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、
    前記先端面は、前記注水部によって注水された前記洗浄液を一時的に貯留するピン止め領域と、前記ピン止め領域に貯留された前記洗浄液を排出する排出領域と、を備えることを特徴とする内視鏡。
  11. 観察対象の内部に挿入される挿入部が設けられた内視鏡であって、
    イメージセンサに光を導く透明な光学部材と、
    前記光学部材を外囲して保持し、前記光学部材とともに前記挿入部の先端において先端面を構成する光学部材ホルダと、
    前記光学部材ホルダに設けられ、前記先端面において前記光学部材の外面を洗浄する洗浄液を吐出する注水部と、を備え、
    前記先端面は、前記注水部によって注水された前記洗浄液を一時的に貯留するピン止め領域と、前記ピン止め領域に貯留された前記洗浄液を排出する排出領域と、を備えることを特徴とする内視鏡。
  12. 前記ピン止め領域は第1ピン止め領域と第2ピン止め領域で構成され、前記先端面において、前記第1ピン止め領域を前記第2ピン止め領域によって外囲したことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の内視鏡。
  13. 前記第1ピン止め領域を前記光学部材と前記光学部材ホルダの境界で画成し、前記第2ピン止め領域を前記光学部材ホルダの外縁で画成したことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡。
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