JP2015024877A - シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】給紙ローラーによる搬送力を確保しつつ、確実にスキュー補正を行うことができるシート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】トレイから繰り出された原稿Dを、捌き搬送部52において給紙ローラー521と捌きローラー522との間の捌きニップN1を通過させて1枚ずつ捌いて搬送し、原稿Dの先端を回転停止状態のレジストローラー対53のニップ部N2に当接させてループRを形成してスキュー補正した後、レジストローラー対53を回転させて原稿Dを下流側に搬送する。給紙ローラー521と捌きローラー522との間の捌き圧Pの大きさを、原稿Dの先端がレジストローラー対53のニップ部N2に当接して揃えられた後(図10(a))、レジストローラー対53の回転開始によってニップ部N2に所定量だけ噛み込まれるまでの間に(図10(b))、捌き圧Pを第1の値p1から、第2の値p2まで低下させるようにした。【選択図】図10

Description

本発明は、シート搬送装置、当該シート搬送装置を備えた画像読取装置および画像形成装置に関し、特に、シートのスキューを補正する技術に関する。
複写機などの画像形成装置は、トレイ上に載置された原稿を繰り出して、画像読取位置に搬送する原稿搬送装置を備えている(例えば、特許文献1)。
通常、このような原稿搬送装置は、原稿が重送されたり、原稿が傾いた状態で画像読取位置に搬送されたりしないように、トレイから繰り出された原稿を給紙ローラーとこれに圧接される捌きローラー間を通過させて1枚ずつ捌いて搬送する捌き搬送部と、捌き搬送部から搬送されてくる原稿のスキューを補正するレジストローラー対とを有している。原稿のスキュー補正は、原稿の先端を、回転停止状態のレジストローラー対のニップ部に当接させてループを形成し、原稿の腰により原稿後部を回転させるようにして行われる。
特開2004−106995号公報
しかしながら、上記従来の原稿搬送装置では、レジストローラー対による原稿のスキュー補正が十分に行われない場合がある。
すなわち、原稿のループ形成時、原稿は、給紙ローラーとこれに圧接される捌きローラーとの間に挟まれており、それによって移動が抑制されるため、ループ部分の原稿の腰による復元力が作用しても原稿後部を回転させて原稿姿勢を是正するのが難しく、スキュー補正が十分に行われないおそれがある。これにより、読取画像が斜行し、画像品質の低下を招いてしまう。
スキュー補正時における原稿後部の回転移動を容易にする方法として、給紙ローラーと捌きローラー間の圧接力を小さくすることが考えられるが、単純に小さくすると、給紙ローラーと原稿との間に滑りが生じ、搬送力が低下して原稿が搬送できなくなるおそれがある。
このような問題は、原稿搬送装置のみならず、画像を印刷する記録シートを搬送する給紙搬送装置などを含むシート搬送装置一般において生じ得る問題である。
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであって、給紙ローラーによる搬送力を確保しつつ、確実にスキュー補正を行うことができるシート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るシート搬送装置は、トレイから繰り出されたシートを、捌き搬送部において給紙ローラーとこれに圧接された捌き部材との間を通過させて1枚ずつ捌いて搬送し、搬送したシート毎に、当該シートの先端を回転停止状態のレジストローラー対のニップ部に当接させてループを形成してスキュー補正した後、レジストローラー対を回転させてシートを下流側に搬送するものであって、前記給紙ローラーと捌き部材との圧接力の大きさを変更する圧接力変更手段を備え、当該圧接力変更手段は、前記シートの先端が前記レジストローラー対のニップ部に当接して揃えられた後、当該レジストローラー対の回転開始によって前記ニップ部に所定量だけ噛み込まれるまでの間に、前記圧接力を第1の値から、当該第1の値より小さな第2の値まで低下させることを特徴とする。
また、搬送されるシートの搬送条件に関する情報を取得する取得手段を備え、前記圧接力変更手段は、前記圧接力を、第1の時間で、前記第1の値から第2の値まで低下させる第1の変更モードと、第1の時間よりも長い第2の時間で、前記第1の値から第2の値まで低下させる第2の変更モードとを、前記取得されたシートの搬送条件に応じて選択して実行する構成とすることができる。
ここで、前記シートの搬送条件に関する情報として、シートの厚みによる種別が含まれ、前記圧接力変更手段は、シートの種別が厚紙の場合には第2の変更モードを選択し、それよりも薄いシートの場合には第1の変更モードを選択するのが望ましい。
また、前記シートの搬送条件に関する情報として、シートの搬送方向と直交する方向の幅サイズが含まれ、前記圧接力変更手段は、シートの幅サイズが所定サイズ以上の場合には第2の変更モードを選択し、シートの幅サイズが所定サイズ未満の場合には第1の変更モードを選択する構成としても構わない。
また、前記シートの搬送条件に関する情報として、ユーザーからの、シートの搬送の生産性を優先するか否かの指示情報が含まれ、前記圧接力変更手段は、生産性を優先する場合には、第1の変更モードを選択し、生産性を優先しない場合には第2の変更モードを選択する構成としても構わない。
さらに、前記圧接力変更手段は、前記シートの搬送条件に応じて、前記第2の値の大きさを変更する構成とすることもできる。
ここで、前記圧接力変更手段は、シートの種別が厚紙の場合は、薄紙の場合よりも前記第2の値を大きくするのが望ましい。
前記圧接力変更手段は、前記圧接力を第1の値から第2の値まで段階的に低下させる構成としても構わない。
また、搬送されるシートの搬送条件に関する情報を取得する取得手段を備え、前記圧接力変更手段は、シートの搬送条件に応じて、前記圧接力を低下させる際の段階数を変更する構成とすることもできる。
ここで、前記シートの搬送条件に関する情報として、シートの厚みによる種別が含まれ、前記圧接力変更手段は、シートの種別が厚紙の場合は、薄紙の場合よりも前記段階数を多くするのが望ましい。
前記捌き部材と給紙ローラー間の圧接が、当該捌き部材を給紙ローラーに向けて押圧する弾性部材によって行われており、前記圧接力変更手段が、前記弾性部材の前記捌き部材とは反対側の端部を揺動自在に支持する偏心カムと、偏心カムを回転駆動する駆動手段と、駆動手段を制御する駆動制御手段とを有し、当該駆動制御手段が、駆動手段を制御して偏心カムを回転させることにより、前記捌き部材と給紙ローラー間の圧接力の大きさを変更する構成とすることができる。
また、前記トレイ上に載置されたシートの、搬送方向と直交するシート幅方向両端部に当接して整合する一対の整合板と、前記一対の整合板を互いに近接または離間する近接離間機構と、前記近接離間機構を制御する近接離間制御手段と、を備え、前記近接離間制御手段は、搬送されるシートの先端が前記給紙ローラーと捌き部材間を通過した後、前記圧接力変更手段により前記圧接力を第1の値から第2の値に低下させる動作が開始されるまでの間に、前記近接離間機構を制御して、前記一対の整合板による前記シートの当接状態を解除する構成とすることができる。
本発明は、上記構成のシート搬送装置を原稿搬送手段として備え、当該原稿搬送手段によって搬送された原稿を読み取る原稿読取装置としてもよい。
また、本発明は、上記構成のシート搬送装置を給紙手段として備え、当該給紙手段から給紙された記録シートに画像を形成する画像形成装置としてもよい。
上記構成のシート搬送装置によれば、給紙ローラーと捌き部材間の圧接力を、第1の値にしてシートを確実に捌きつつ搬送し、シートの先端がレジストローラー対のニップ部に当接して揃えられた後に、圧接力を、第1の値よりも小さな第2の値まで低下させるので、圧接力が低下する分、シートのループ形成部分における復元力によりシート後部の回転が容易になる。これにより、確実にスキュー補正を行うことができるようになる。
本発明の第1の実施の形態に係る複写機の全体の構成を示すための概略断面図である。 上記複写機が有するADFユニットの構成を示す拡大図である。 ADFユニットを上方から視た概略平面図である。 (a),(b)は、捌きローラーを給紙ローラーに圧接する圧接機構の構成を説明するための図である。 原稿の復元力による原稿後部を回転させようとする作用と、原稿後部が回転するときに生じる摩擦抵抗との関係を説明する図である。 原稿後部が回転したときの慣性力によって原稿の先端がレジストニップから離れてしまう様子を示す図である。 制御部の構成と、制御部による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。 制御部で実行される原稿搬送処理の制御内容の一部を示すフローチャートである。 捌き圧を切り替える制御のタイミングを示すタイムチャートである。 (a)は、捌き圧を切り替える前の原稿の状態を示す図であり、(b)は、捌き圧を切り替えることにより原稿後部が回転して姿勢が是正された状態を示す図である。 (a)は、通常モードにおける、捌き圧を第2の値に切り替えるときの圧接機構の制御を説明する図であり、(b)は、抑制モードにおける、捌き圧を第2の値に切り替えるときの圧接機構の制御を説明する図である。 第2の実施の形態における捌き圧を切り替える制御のタイミングを示すタイムチャートである。 第2の実施の形態に係る制御部で実行される原稿搬送処理の制御内容の一部を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における捌き圧を切り替える制御のタイミングを示すタイムチャートである。 第3の実施の形態に係る制御部で実行される原稿搬送処理の制御内容の一部を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における捌き圧を切り替える制御のタイミングを示すタイムチャートである。 捌き圧Pの切り替え制御の開始タイミングについて説明するための図である。 第4の実施の形態に係る制御部で実行される原稿搬送処理の制御内容の一部を示すフローチャートである。 変形例に係る捌き圧の切り替え制御の一例を説明するための図である。 変形例に係る捌き圧の切り替え制御の他の一例を説明するための図である。 変形例に係る捌き圧の切り替え制御の他の一例を説明するための図である。 (a),(b)は、変形例に係る捌き圧の切り替え制御の動作モードを説明するための図である。 変形例に係る圧接力変更手段の構成を示す図である。 (a),(b)は、変形例に係る原稿給紙トレイが有する一対の整合板の構成を説明するための図である。
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係るシート搬送装置の第1の実施の形態を、タンデム型カラー複写機(以下、単に「複写機」という)の画像読取装置における原稿搬送装置に適用した場合について、図面に基づいて説明する。
(1)複写機の全体の構成
図1は、本実施の形態に係る複写機の全体の構成を示すための概略断面図である。
同図に示す複写機1は、プリンター部2と、プリンター部2上に設けられた画像読取部3(画像読取装置)とからなる。また、複写機1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されていて、外部の端末装置等とのデータの送受信が可能に構成されている。
(2)プリンター部の構成
プリンター部2は、画像形成部10、給紙部20および制御部30で構成され、画像読取部3で生成された画像データ、または外部の端末装置等から送られてくる画像データに基づき、周知の電子写真方式により記録シートS上にトナー画像をプリントする。
画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のそれぞれに対応する作像ユニット11Y、11M、11C、11Kと、中間転写ベルト12、二次転写ローラー対13、定着部14、排紙トレイ15などを備える。
作像ユニット11Y、11M、11C、11Kは、制御部30の制御のもと、対応する色のトナー像を形成し、各色のトナー像が重なり合うように中間転写ベルト12に静電転写(一次転写)する。中間転写ベルト12は、無端状のベルトであって、矢印A方向に回転し、トナー像を二次転写位置16まで搬送する。
給紙部20は、記録シートSを収容する複数の給紙カセット21を備え、いずれかの給紙カセット21から記録シートSを1枚ずつ繰り出し、中間転写ベルト12上のトナー像のタイミングに合わせて二次転写位置16に搬送する。
上記二次転写により、トナー像(未定着画像)が形成された記録シートSは、定着部14に搬送され、定着部14においてトナー像が加熱・加圧されて記録シートS上に熱定着される。熱定着された記録シートSは排紙トレイ15上に排出される。
制御部30は、画像形成部10、給紙部20、および次に説明する画像読取部3を制御する。詳細については後述する。
(3)画像読取部の構成
画像読取部3は、原稿画像を読み取るスキャナーユニット40、スキャナーユニット40の原稿読取位置まで原稿を搬送するADFユニット(自動原稿搬送機構)50で構成される。
スキャナーユニット40は、上面に第1と第2プラテンガラス45,46が嵌め込まれた筐体400内に、光源ユニット41、ミラーユニット42、レンズ43、ラインセンサー44などを備える。
光源ユニット41は、光源となるランプ411とミラー412などを備え、ミラーユニット42は、折り返しミラー421,422などを備える。ラインセンサー44は、複数の光電変換素子を有するCCD(Charge Coupled Device)からなる。
このスキャナーユニット40は、第1プラテンガラス45上に載置された原稿の画像を、光源ユニット41とミラーユニット42を不図示のスライド機構により矢印B方向に移動させて読み取るミラースキャンモードと、ADFユニット50の原稿給紙トレイ502に載置された原稿が搬送されて第2プラテンガラス46上を通過するときに、その画像を読み取るシートスルーモードとを選択的に実行して原稿画像を読み取る。
(4)ADFユニットの構成
ADFユニット50は、スキャナーユニット40に対してヒンジ機構(不図示)により正面側(紙面手前側)が開閉自在に取り付けられている。これにより、ミラースキャンモードで原稿を読み取る際、ADFユニット50を上に開いて、原稿を第1プラテンガラス45上に載置することができる。
ADFユニット50は、ADFユニット本体501、原稿給紙トレイ502、原稿排紙トレイ503からなる。以下、図2の拡大図を参照しながら説明する。
(4−1)ADFユニット本体
ADFユニット本体501は、ピックアップローラー51、捌き搬送部52、レジストローラー対53、第1〜第3搬送ローラー対54〜56、排紙ローラー対57、裏面読取用のCCDラインセンサー58などを備え、スキャナーユニット40のシートスルーモードによる原稿読取時には、次のようにして原稿を搬送する。
まず、原稿給紙トレイ502に載置された原稿束(不図示)は、最上位の原稿から順にピックアップローラー51により繰り出されて、捌き搬送部52の捌きニップN1を通過する際に捌かれ、これにより一枚ずつレジストローラー対53に向けて送り出されて、スキュー補正される。
ここで、「スキュー補正」とは、停止中のレジストローラー対53のレジストニップN2に原稿の先端側の縁を当接させてループを形成し、ループ部分における原稿の腰により、原稿のシート搬送方向における傾きを補正することをいう。
捌き搬送部52は、給紙ローラー521(ワンウェイクラッチ付き)と、給紙ローラー521に圧接される捌きローラー522で構成されている。捌きローラー522には、その回転を制限するトルクリミッター(不図示)が取り付けられている。これにより、原稿が重送されてきた場合には、トルクリミッターによって回転が制限(停止)された捌きローラー522側の原稿の搬送が阻止され、原稿が捌かれる。捌きローラー522を給紙ローラー521に圧接する圧接機構については後述する。
スキュー補正後の原稿は、レジストローラー対53、第1〜第3搬送ローラー対54〜56によりさらに下流側に搬送され、第2プラテンガラス46上の原稿読取位置Pを通過する際に、その第1面(第2プラテンガラス46側)の画像がスキャナーユニット40のラインセンサー44によって読み取られる。また、両面コピーや両面スキャンする場合には、裏面読取用のCCDラインセンサー58によって原稿の第2面(第1面とは反対側)の画像が読み取られる。画像が読み取られた原稿は、排紙ローラー対57から原稿排紙トレイ503上に排出される。
ピックアップローラー51、捌き搬送部52の給紙ローラー521は、搬送駆動モーターM1(以下、「給紙モーターM1」ともいう。)により回転駆動される。このうちピックアップローラー51と給紙モーターM1との動力伝達経路には、電磁クラッチからなる給紙クラッチCLが挿設され、これにより回転駆動力の伝達制御が行われる。また、レジストローラー対53は搬送駆動モーターM2(以下、「レジストモーターM2」ともいう。)により回転駆動され、第1〜第3搬送ローラー対54〜56は搬送駆動モーターM3に、排紙ローラー対57は搬送駆動モーターM4によりそれぞれ回転駆動される。
本実施の形態では、各搬送駆動モーターM1〜M4にDCモーターが用いられている。
捌き搬送部52から原稿読取位置Pまでに至る搬送路510には、搬送される原稿を検知する原稿搬送センサーS1〜S3が設けられている。原稿搬送センサーS1は、捌き搬送部52の搬送方向の下流側に、原稿搬送センサーS2は、レジストローラー対53の上流側に、原稿搬送センサーS3は、原稿読取位置Pの上流側にそれぞれ配されている。
原稿搬送センサーS1〜S3は、例えば反射型の光電センサーからなり、原稿を検知している間はオン(Hiレベル)信号を、検知していない間はオフ(Lowレベル)信号を制御部30に出力する。制御部30は、原稿搬送センサーS1〜S3の出力の立ち上がりエッジ(LowからHiレベルへの変化点)、立ち下がりエッジ(HiからLowレベルへの変化点)より、それぞれ原稿の先端、後端が各原稿搬送センサーS1〜S3位置を通過したことを検知することができ、この検知結果に基づいて、各搬送駆動モーターM1〜M4の回転駆動を制御して、原稿搬送および原稿のスキュー補正時の動作を制御する。
以下、原稿搬送センサーS1を「捌き後センサーS1」といい、原稿搬送センサーS2を「レジスト前センサーS2」という。この捌き後センサーS1およびレジスト前センサーS2は、搬送路510の幅方向Yの中心線L1上に配されている(図3参照)。
図3は、ADFユニット本体501の一部、およびを原稿給紙トレイ502上方から視た概略平面図である。
同図に示すように、ピックアップローラー51は、回転軸51aに取着されたコロ51bを有し、コロ51bの軸方向の中心が、搬送路510の中心線L1上に位置するように配置されている。また、捌き搬送部52の給紙ローラー521は、回転軸521aに取着されたコロ521bの中心が中心線L1上に位置するように配置されている。捌きローラー522も、回転軸に取着された1つのコロを有し、当該コロの軸方向の中心が、中心線L1上に位置するように配置されている。
レジストローラー対53は、図3において、下側のローラーが隠れているので、上側のローラーで見ると、上側ローラー531は、回転軸531aに取着された7つのコロ531b〜531hを有し、真中のコロ531eの軸方向の中心が中心線L1上に位置し、その両側にコロ531b〜531dおよびコロ531f〜531hが中心線L1に対して対称位置に配置されている。下側のローラーの構成も同様である。
また、レジストローラー対53より下流側のローラー対54〜57(図2参照)も、レジストローラー対53と同様、上側および下側の各ローラーがそれぞれ7つのコロを有し、中心線L1に対して対称になるように構成されている。
なお、各ローラーにおけるコロの数を7つに限定するものではなく、例えば、コロの数が6つ以下でも、または8つ以上であっても構わない。各ローラーにおけるコロの数、配置等は、ADFユニット50の仕様等に応じて、適宜選択することができる。
(4−2)原稿給紙トレイ
原稿給紙トレイ502には、載置された原稿Dの幅方向(搬送方向Cと直交する方向Y)両端縁に当接して、原稿Dが搬送方向Cと平行になるように整合する一対の整合板505a,505bが設けられている。
原稿給紙トレイ502は、いわゆるセンター基準方式であり、一対の整合板505a,505bは、後述するように搬送路510の中心線L1に対し対称に移動するように構成されている。
原稿給紙トレイ502の搬送方向C下流側には、原稿Dの先端の位置決めを行うための基準壁504が設けられている(図2も参照)。
また、原稿給紙トレイ502には、載置された原稿を検出する原稿載置センサーS11が設けられている。原稿載置センサーS11は、例えば反射型の光電センサーからなり、ADFユニット50による搬送可能な最小サイズ(例えばA5縦通し)の原稿が載置されたときでも検出できる位置(搬送可能な全サイズの原稿を検出できる位置)に配されており、原稿を検知している間、オン信号を制御部30に出力する。ここで、搬送可能な最大サイズはA3縦通しとなっている。
原稿載置センサーS11および上記原稿搬送センサーS1〜S3は、反射型の光電センサーに限定するものではなく、例えば、接触型のリミットスイッチを用いても構わない。各センサーは、ADFユニット50の仕様等に応じて、適宜選択することができる。
(4−3)捌き搬送部の圧接機構の構成
図4(a),(b)は、捌きローラー522を給紙ローラー521に圧接する圧接機構70の構成を説明するための図である。
圧接機構70は、圧縮コイルばね71、ピストン72、シリンダー73、偏心カム74からなる組みを2組有する(図4(a),(b)では一方の組のみが表示されている)。
図4(a)に示すように、一方の圧縮コイルばね71は、その一端が捌きローラー522の回転軸522aを回転自在に支持する一対の軸受部材523の一方に取り付けられ、他端がピストン72の上端73aに取り付けられ、ピストン72とともにシリンダー73内に挿入されている。他方の圧縮コイルばね71も同様であり、一端が他方の軸受部材523に取り付けられ、ピストン72とともにシリンダー73内に挿入されている。
一対の軸受部材523のそれぞれは、不図示の支持フレームの長孔において上下方向に移動可能に保持されている。
ピストン72は、下端73bが偏心カム74の外周面に当接され、偏心カム74の回転に連動して上下動し、圧縮コイルばね71を圧縮する。
図4(a)に示すように、偏心カム74の外周の長径部分74aをピストン72に当接させ、ピストン72を最も押し上げたとき、捌きローラー522を給紙ローラー521に圧接する圧接力(以下、「捌き圧P」という。)が最大値となる(以下、この最大値を「第1の値p1」とする。)。一方、図4(b)に示すように、偏心カム74の短径部分74bをピストン72に当接させてピストン72を最も下げたときに、捌き圧Pが最小値となる(以下、この最小値を「第2の値p2」とする。)。
各組の偏心カム74の回転軸は同一であり(回転軸741)、回転軸741にはカムモーターM5が取り付けられている。
シリンダー73および偏心カム74の回転軸741は、不図示の支持フレームにより支持されている。
カムモーターM5は、例えばステッピングモーターからなり、制御部30からの制御信号(駆動パルス信号、回転方向信号等含む)に基づき、所定角度だけ指定された方向に回転して各組の偏心カム74を同期回転させる。ここでは、カムモーターM5の1回転で、偏心カム74が1回転するように構成されている。また、1個の駆動パルス信号で、カムモーターM5が10°回転し、36個の駆動パルス信号で、カムモーターM5が360°回転(1回転)する構成となっている。
ここでは、図4(a)に示す、偏心カム74を回転基準位置(回転角0°)とする。偏心カム74には、回転基準位置にあるか否かを検出するための位置決めマーク742が設けられており、偏心カム74の軸方向には、この位置決めマーク742を検出する、いわゆるマーク検出センサーS12(図7参照)が配されている。
制御部30は、マーク検出センサーS12からの出力結果をチェックしながら、カムモーターM5を駆動制御して偏心カム74を回転基準位置まで回転させ、捌き圧Pを第1の値p1に設定することができる。また、制御部30は、カムモーターM5を駆動制御して偏心カム74を回転基準位置から180°回転させることにより、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2に切り替えることができる。
(4−4)捌き圧について
本実施の形態では、捌き搬送部52において、原稿を捌いて搬送するときは、捌き圧Pを第1の値p1にして、捌き搬送部52により捌かれ搬送された原稿の先端が、レジストニップN2に当接されループRが形成されたときには、捌き圧Pを小さくして第2の値p2に切り替える構成としている。
原稿を捌いて搬送するとき、捌き圧Pが大きいと、捌きニップN1に原稿が重送されてきたとき、重送された原稿間の摩擦抵抗が大きくなるため、滑りが生じにくくなって、原稿がそのまま重送されてしまうおそれがあり、反対に捌き圧Pが小さいと、給紙ローラー521と原稿との間で滑りが生じて、原稿を搬送できなくなる。
よって、第1の値p1の大きさは、原稿の重送を防止しつつ、1枚ずつ原稿を搬送することができるよう、予め実験により求められ設定される(例えば約4.3N)。
一方、第2の値p2は、図5に示すように、スキューした原稿Dの先端Daが、レジストニップN2に当接され、ループRが形成されたときに、捌きニップN1における原稿Dとの間の摩擦力を低下させて、原稿Dの復元力によって原稿Dの後部Dcが回転して原稿姿勢を是正することができる大きさに設定される。以下、詳しく説明する。
図5には、搬送方向Cの左側(複写機1正面側)にスキューした状態で搬送されてきた原稿Dが、レジストニップN2に当接され、ループRが形成された状態が示されている。
以下、複写機1正面側のことを、単に「正面側」といい、複写機1の奥側のことを、単に「奥側」という。
ループRは、正面側R2よりも奥側R1の方が大きく、ループRによる原稿Dの復元力は、正面側よりも奥側が大きいので(F1>F2)、原稿Dの後部Dcを、矢印T方向に回転させようとする作用(回転モーメントMt1)が生じる。
この回転モーメントMt1の中心は、レジストニップN2に当接された先端Daの正面側の角部K2である。よって、反対側の角部K1に作用する、原稿Dの復元力による力をFxとした場合、回転モーメントMt1は、力Fxと、原稿幅W(角部K1,K2間の距離)との積により求めることができる(Mt1=Fx×W)。角部K1に作用する力Fxは、例えば、プッシュプルゲートなどを用いて測定することができる。
一方、回転しようとする原稿Dには、捌き搬送部52との間における摩擦抵抗F3により、回転モーメントMt1とは逆向きの抵抗モーメントMt2が生じる。
抵抗モーメントMt2は、摩擦抵抗力F3(=捌き圧P×摩擦係数μ)と、角部K2から捌きニップN1の中心点N1aまでの距離L2との積により求められる(M2=F3×L2)。ここでの摩擦係数μは、原稿Dと捌き搬送部52との間の静止摩擦係数である。
原稿Dに許容範囲を超えたスキューが発生した場合に、この抵抗モーメントMt2が、回転モーメントMt1よりも小さくなるように(Mt2<Mt1(条件1))、第2の値p2の大きさが設定される。これにより、原稿Dの後部Dcが回転して、原稿姿勢が是正される。
ここで、スキューの大きさの「許容範囲」とは、例えば、スキュー角度(搬送方向Cと直交する方向に対する原稿の傾き)が−0.3°〜+0.3°程度であり、ADFユニット50およびスキャナーユニット40の仕様に応じてそれぞれ改定される。
なお、第2の値p2を小さくするほど抵抗モーメントMt2が小さくなるので、原稿Dの後部Dの回転だけを考えれば都合が良いが、原稿Dが回転しやすくなる分、回転したときの慣性力によって原稿Dの先端DaがレジストニップN2から離れてしまうおそれがある(図6参照)。この場合、レジストローラー対53の回転によって原稿Dを下流側へ搬送できなくなるという問題を引き起こす。これを防止するため、第2の値p2は、上記条件1を満たすとともに、原稿Dの先端DaがレジストニップN2から離れるのを防止できる程度の抵抗モーメントMt2(摩擦抵抗力F3)が残るように(条件2)設定される。
原稿Dの復元力による回転モーメントMt1の大きさは、原稿のスキューが同じであっても原稿幅Wが大きいほど大きく、また、薄紙(例えば、坪量50g/m2程度)よりも、腰の強い厚紙(例えば、坪量128g/m2程度)の方が大きくなる。
よって、本実施の形態では、第2の値p2が、ADFユニット50における搬送可能な各原稿サイズ、および紙種(厚紙、普通紙、薄紙など)の原稿それぞれにおいて、上記条件1および条件2を満たすことができる適当な大きさに設定されている(例えば約3.0N)。
(5)制御部の構成
図7は、制御部30の構成と、制御部30による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。
同図に示されるように、制御部30は、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、通信インターフェース(I/F)部34、および画像データ記憶部35などを備えている。
CPU31は、画像形成部10、給紙部20、スキャナーユニット40、ADFユニット50および操作パネル60等を制御するためのプログラムを実行する。ROM32は、CPU31により実行される各種プログラムを格納するストレージである。RAM33は、CPU31がプログラムを実行するときのワークエリアである。通信I/F部34は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
画像データ記憶部35は、通信I/F部34やスキャナーユニット40を介して入力された、印刷用の画像データを記憶する。
操作パネル60は、複写機1の上部の操作しやすい位置に配設され、印刷設定画面等の操作画面や印刷結果等の各種情報を表示するタッチパネル式液晶ディスプレイや、各種指示を入力するための操作ボタン等から構成され、タッチパネルや操作ボタン等の操作を介してユーザーからの各種指示入力を受付ける。
また、CPU31は、シートスルーモードでは、原稿給紙トレイ502上に載置された原稿束から最上位の原稿を順に繰り出して原稿読取位置Pへと搬送する「原稿搬送処理」を行う。
この原稿搬送処理中、CPU31は、繰り出された原稿を捌き搬送部52で捌く際は、捌き圧Pを第1の値p1にし、捌いた後のスキュー補正の際には、原稿の後部の回転を容易にして姿勢が是正しやすくなるように、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2に切り替える制御を実行する。ROM32には、捌き圧Pを切り替えるための、カムモーターM5の制御情報として、駆動パルス信号数(18個)、および駆動パルス信号の入力周期(約1.4ms)が格納されている。
以下、この捌き圧Pを切り替える制御を含む原稿搬送処理について詳しく説明する。
(6)原稿搬送処理
図8は、制御部30で実行される「原稿搬送処理」の制御内容の一部を示すフローチャートの一例である。
この制御は、複写機1全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施されるものであり、ここでは主に、捌き圧Pを切り替えるための制御が示されている。
また、図9は、この捌き圧Pを切り替える制御のタイミングを示すタイムチャートであり、以下、この図も参照する。
まず、図8に示すように、制御部30は、ユーザーにより原稿給紙トレイ502上に原稿束が載置され、操作パネル60を介してコピージョブまたはスキャンジョブの開始指示を受け付けた後(ステップS101)、給紙モーターM1を回転駆動して(ステップS102)、原稿の給紙を開始する(図9の時点T0)。この時点T0での捌き圧Pは、第1の値p1である。
給紙された原稿が、捌き搬送部52を通過する際に捌かれ、捌き搬送部52を通過した原稿の先端がレジスト前センサーS2位置を通過した後(ステップS103:Yes)(図9の時点T1)、所定時間Taが経過すれば(ステップS104:Yes)(図9の時点T3)、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2に切り替える制御を開始する(ステップS105)。
ここでの所定時間Taは、原稿の先端の、レジスト前センサーS2位置を通過した部分(α)が、レジストニップN2に到達するまでの時間Ta1と、当該部分(α)がレジストニップN2に到達した後、さらに原稿の後端を例えば3mm程度搬送するのに要する時間Ta2とを足し合わせた時間からなる。時間Ta2は、原稿の先端縁全体がレジストニップN2に当接して揃えられた状態となるよう設けられた時間である。
時間Ta1は、レジスト前センサーS2位置からレジストニップN2までの搬送距離と原稿の搬送速度(システム速度)より算出される。
時間Ta2の算出に用いる、原稿の後端の上記した搬送量は、ここでは、搬送可能な最大サイズ(A3縦通し)の原稿に、予想される最大スキュー(例えばスキュー角度が±1.0°)が発生した場合においても、先端縁の両角部のうち、スキューによって遅延している方の角部(β)をレジストニップN2まで搬送するのに必要十分な大きさが設定されている。こうして設定された搬送量(例えば3mm)と、原稿の搬送速度(システム速度)により時間Ta2が算出される。
例えば、レジスト前センサーS2位置とレジストニップN2間の搬送距離を5mm、システム速度を520mm/sとすると、時間Ta1は約9.6ms(=5/520)、時間Ta2は約5.8ms(=3/520)、所定時間Taは約15.4msとなる。
よって、所定時間Taが経過した時点T3では、原稿の先端縁全体が確実にレジストニップN2に揃えられ、かつ原稿にループが形成されている。
上記ステップS105において、制御部30は、ROM32に格納された、カムモーターM5の制御情報(駆動パルス信号数(18個)、駆動パルス信号の入力周期(約1.4ms))に基づいて、カムモーターM5を正回転駆動させる。それにより、偏心カム74を基本姿勢から180°回転させて、捌き圧Pの大きさを第2の値p2に切り替える(図4(b)参照)。
この捌き圧Pを第2の値p2に切り替える制御では、図9に示すように、切り替えに時間Tsをかけ、捌き圧Pを徐々に減圧している。ここでの切替時間Tsは、約24msである(切替時間Ts≒駆動パルス信号の入力周期×入力周期の数)。
このように、捌き圧Pを徐々に減圧しているのは、捌き圧Pを一気に減圧した場合、一気に原稿の復元力が働いて原稿の後部を回転させるため、慣性力によって原稿の先端がレジストニップN2から離間するおそれがあるからである。特に、腰の強い厚紙の場合に、この問題が顕著となる。一方、切替時間Tsが長いと、腰の弱い薄紙の場合に、原稿の復元力による原稿の後部を回転させる作用が弱くなって、原稿の後部を回転させる効果が低下してしまうおそれがあるので、切替時間Tsは、予め実験により適当な時間長さが求められる。また、カムモーターM5を駆動制御する駆動パルス信号の入力周期は、こうして求められた切替時間Tsに基づいて算出されている。
次に、上記ステップS105の捌き圧Pを切り替える制御の開始タイミングから、時間Tbが経過すれば(ステップS106:Yes)(図9の時点T4)、給紙モーターM1を停止させる(ステップS107)。
このように、給紙モーターM1の停止タイミングを、捌き圧Pを第2の値p2へ切り替える制御の開始タイミングよりも遅らせ、原稿が給紙ローラー521により搬送されている最中に捌き圧Pを下げるようにしている。これにより、原稿搬送が停止された後に捌き圧Pを下げる場合と比べて、原稿に付与される給紙ローラー521による搬送力によって、原稿の復元力が一気に働くのを抑制することができるので、原稿の先端がレジストニップN2から離間するのをより防止することができる。
時間Tbは、例えば1〜20ms程度であり、予め設計段階で決められている。
この後、給紙モーターM1が停止するまでの制動時間が経過し(図9の時点T5)、さらに、時間Tcが経過するのを待って(ステップS108:Yes)、レジストモーターM2を回転駆動して(ステップS109)(図9の時点T6)、レジストローラー対53を回転させて原稿を下流側に搬送する。
ここでの時間Tcには、原稿の後部が回転して姿勢変更を完了する(是正する)のに十分な時間(例えば20〜30ms程度)が設定される。
このように、スキュー補正の際、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2に切り替えることにより、図10(a)に示すように、原稿Dの後部Dcにスキューが残っている状態から、原稿DのループR部分の復元力によって原稿Dの後部Dcを回転させて、図10(b)に示すように、後部Dcのスキューを低減し、姿勢を是正することができる。
図8に戻って、ステップS109でレジストモーターM2を回転駆動した後、原稿の後端が、捌き後センサーS1位置を通過すれば(ステップS110:Yes)(図9の時点T7)、捌き圧Pを元の第1の値p1に戻す(ステップS111)。
ここでの、制御部30は、ROM32に格納されたカムモーターM5の上記制御情報に基づいて、今度はカムモーターM5を逆回転駆動させる。これにより、偏心カム74を、上記ステップS105とは逆向きに180°回転させて基本姿勢に戻し、捌き圧Pを第1の値p1にする(図4(a)参照)。
次に、原稿の後端が、レジスト前センサーS2位置を通過後(図9の時点T8)、さらに、レジストニップN2を通過するのに要する十分な時間Tdが経過すれば(ステップS112:Yes)(図9の時点T9)、レジストモーターM2を停止させる(ステップS113)。時間Tdは、予め実験により求められている。
この後、次の原稿があるか否かを確認する(ステップS114)。次の原稿があるか否かの判定は、原稿載置センサーS11の出力を参照することによって行うことができる。
次の原稿があれば(ステップS114:Yes)、ステップS102に戻って、ステップS102〜S113の処理を繰り返す。次の原稿がなくなれば(ステップS114:No)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
以上で原稿搬送処理を終了する。
本実施の形態では、圧縮コイルばね71の捌きローラー522とは反対側の端部を、ピストン72を介して揺動自在に支持する偏心カム74と、偏心カム74を回転駆動するカムモーターM5と、カムモーターM5を駆動制御する制御部30とが、圧接力変更手段として機能している。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2まで減圧する動作モードとして、通常モードと抑制モードの2つを備え、原稿の厚み(紙種)によって動作モードを切り替える構成としている点で、動作モードが1つ(通常モード)の第1の実施の形態とは異なる。
(1)概要
原稿が腰の強い厚紙の場合、普通紙や薄紙の場合に比べて、原稿の腰による復元力が大きく、原稿の後部を回転させる作用が強いため、慣性力によって原稿の先端がレジストニップN2から離間するおそれが高い。よって、本実施の形態では、原稿が厚紙のときには、普通紙や薄紙のときの通常モードよりも、捌き圧Pの第2の値p2を大きくし(第1の値p1からの減圧量を小さく)、かつ減圧するときの減圧速度を遅くした抑制モードを実行させる構成としている。
これにより、通常モードでは、腰の強い厚紙を考慮する必要がないので、厚紙を考慮した場合よりも、第2の値p2を小さく(第1の値p1からの減圧量を大きく)、かつ減圧速度を速くすることができ、普通紙、薄紙の原稿において、原稿のループ形成部分における復元力による作用(原稿の後部を回転させる作用)がより効果的に得られるよう設定することができる。よって、厚紙、普通紙、薄紙の原稿に対し1つの動作モードで対応する構成の第1の実施の形態と比べて、原稿姿勢を是正する効果をより高めることができる。
例えば、通常モードでは、図11(a)に示すように、偏心カム74を、回転基準位置(破線の位置)から180°回転させて、捌き圧Pを第2の値p2に切り替える。以下、この通常モードでの第2の値p2を「第2の値p2a」とも称する。
これに対して、抑制モードでは、図11(b)に示すように、偏心カム74を、回転基準位置(破線の位置)から90°回転させて、捌き圧Pを第2の値p2に切り替える。このときの偏心カム74は、長径部分74aと短径部分74bとの間の中間部分74cをピストン72に当接させており、よって、ピストン72の位置は、図11(a)の通常モードよりも少し高い位置となっている。以下、この抑制モードでの第2の値p2を「第2の値p2b」とも称する。
本実施の形態において、通常モードの第2の値p2aは、例えば約2.5N、抑制モードの第2の値p2bは、例えば約3.5Nとしている。ここでは、圧縮コイルばね71の線径や巻き数を適宜選択してばね定数を変更して、捌き圧Pが上記各設計値になるように調整されている。
図12は、本実施の形態における捌き圧Pを切り替える制御のタイミングを示すタイムチャートである。
同図に示すように、通常モード(実線)および抑制モード(破線)とも、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2a,p2bまで減圧するのに要する時間は同じ時間Tsであり、よって、減圧速度は、減圧量の大きい通常モードの方が抑制モードよりも速い。
ROM32(図7参照)には、通常モードおよび抑制モードにおける、捌き圧Pを切り替えるためのカムモーターM5の制御情報がそれぞれ格納されている。すなわち、通常モードの制御情報として、駆動パルス信号数(18個)、駆動パルス信号の入力周期(約1.4ms)が、抑制モードの制御情報として、駆動パルス信号数(9個)、駆動パルス信号の入力周期(約2.8ms)が格納されている。
通常モードでは、抑制モードよりも、駆動パルス信号の入力周期が短い分、カムモーターM5の回転速度が速くなって、減圧速度が速くなる。
原稿の紙種情報は、原稿給紙トレイ502に原稿をセットする際、ユーザーが操作パネル60から紙種情報(薄紙、普通紙、厚紙等)を入力することにより得られる構成となっている。入力された紙種情報は、制御部30のRAM33に所定領域に格納される。デフォルト値は普通紙としている。
その他の構成については、基本的に第1の実施の形態の複写機1と同様であるので、以下では、主に「原稿搬送処理」の異なる部分を中心に説明する。
(2)原稿搬送処理
図13は、本実施の形態において制御部30で実行される「原稿搬送処理」の制御内容の一部を示すフローチャートであり、主に、図8のフローチャートと異なる処理のみが示されている。なお、図8と同じ処理については、同じステップ番号を付すか、あるいは省略している。
同図に示すように、ステップS101の後、制御部30は、まず、RAM33の所定領域から格納された原稿の紙種情報を読み出し(ステップS121)、原稿給紙トレイ502にセットされた原稿が厚紙か否かを判定する(ステップS122)。
原稿が厚紙の場合には(ステップS122:Yes)、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2に減圧する動作モードとして抑制モードをOnにする(ステップS123)。一方、厚紙ではなく、普通紙または薄紙の場合には(ステップS122:No)、通常モードをOnにする(ステップS124)。
抑制モードおよび通常モードの設定(On)は、例えば、RAM33に、動作モードを設定する設定フラグを書き込む領域を設け、ステップS123では、設定フラグに「1」をセットし(抑制モードをOn)、ステップS124では、設定フラグに「0」をセットする(通常モードをOn)ことにより行う。この場合、後続のステップにおいては、設定フラグにセットされた値により、抑制モードと通常モードの何れが設定(On)されているかを確認することができる。
この後、ステップS102〜S104で、給紙された原稿の先端がレジスト前センサーS2位置を通過し(図12の時点T1)、さらに所定時間Taが経過後(図12の時点T3)、制御部30は、抑制モードがOnか否かを確認し(ステップS125)、確認結果に基づいて、後続の処理を行う。
すなわち、抑制モードがOn(設定フラグ=「1」)の場合には(ステップS125:Yes)、ROM32に格納された、抑制モードにおけるカムモーターM5の制御情報に基づいて、カムモーターM5を正回転駆動制御して偏心カム74を回転させ、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2bに切り替える制御を開始する(ステップS126)。ここでの、抑制モードにおけるカムモーターM5の制御情報は、上記したように、駆動パルス信号数(18個)、駆動パルス信号の入力周期(約1.4ms)となっている。
一方、抑制モードがOnでなく、通常モードがOn(設定フラグ=「0」)の場合は(ステップS125:No)、ROM32に格納された、通常モードにおけるカムモーターM5の制御情報に基づいて、カムモーターM5を正回転駆動制御して偏心カム74を回転させ、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2aに切り替える制御を開始する(ステップS127)。通常モードにおけるカムモーターM5の制御情報は、上記したように、駆動パルス信号数(9個)、駆動パルス信号の入力周期(約2.8ms)となっている。
上記ステップS126の抑制モード、ステップS127の通常モードにおける、捌き圧Pの切り替えに要する切替時間Tsは約24msである。
以降は、図8のステップS106〜S114と同じである。なお、ステップS111では、ROM32に格納された、該当する動作モードにおけるカムモーターM5の制御情報に基づいて、カムモーターM5を逆回転駆動制御し、上記ステップS126およびS127とは逆向きに偏心カム74を回転させて、捌き圧Pを第1の値p1に戻す。
本実施の形態では、原稿の紙種情報(薄紙、普通紙、厚紙等)を、ユーザーが操作パネル60から入力することにより得られるものとして説明したが、これに限定するものではなく、例えば、搬送路510の途中に(例えば捌き搬送部52の下流側位置に)、原稿の厚みを検出するセンサーを設けて、取得した厚みより紙種を判定する構成としても構わない。この場合、異なる紙種が混載された紙種混載原稿にも対応することができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態は、原稿の厚み(紙種)によって、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2まで減圧する動作モードを切り替える構成としている点で、第2の実施の形態と共通する。
しかしながら、第2の実施の形態では、動作モード間(通常モードと抑制モード間)において、第2の値p2の大きさと、第1の値p1から第2の値p2まで減圧するときの減圧速度とを変えているのに対して、第3の実施の形態では、動作モード間において、第2の値p2の大きさは同じにして、減圧速度のみを変えるように構成している点で異なる。
(1)概要
本実施の形態では、原稿が厚紙のときには、普通紙や薄紙のときの通常モードよりも、捌き圧Pを減圧するときの減圧速度を遅くした低速モードを実行させる構成としている。
原稿が厚紙のとき、減圧速度を遅くするだけでも、原稿のループ形成部分における復元力が一気に働くのを抑制することができるので、原稿の後部を回転させる作用を弱めることができ、慣性力によって原稿の先端がレジストニップN2から離間するのを防止することができるようになる。
また、通常モードでは、第2の実施の形態と同様、腰の強い厚紙を考慮する必要がないので、厚紙を考慮した場合よりも減圧速度を速くすることができ、原稿のループ形成部分における復元力による作用(原稿の後部を回転させる作用)が効果的に得られるよう設定することができる。
本実施の形態における第2の値p2は、約3.0Nであり、第1の実施の形態と同じ大きさとしている。また、捌き圧Pの第1の値p1から第2の値p2への切り替えは、偏心カム74を、回転基準位置から180°回転させ、短径部分74bをピストン72に当接させた状態することにより行う(図4(b)参照)。
また、図14のタイムチャートに示すように、通常モード(実線)では、第1の時間Tfかけて、捌き圧Pの第1の値p1から第2の値p2への切り替えているのに対して、低速モード(破線)では、第1の時間Tfよりも長い第2の時間Tgかけて捌き圧Pを切り替えるように構成されている。
ROM32(図7参照)には、通常モードおよび低速モードにおける、捌き圧Pを切り替えるためのカムモーターM5の制御情報がそれぞれ格納されている。すなわち、通常モードの制御情報として、駆動パルス信号数(18個)、駆動パルス信号の入力周期(約0.7ms)が、低速モードの制御情報として、駆動パルス信号数(18個)、駆動パルス信号の入力周期(約1.4ms)が格納されている。
その他の構成については、基本的に第2の実施の形態の複写機1と同様であるので、以下では、主に「原稿搬送処理」の異なる部分を中心に説明する。
(2)原稿搬送処理
図15は、本実施の形態において制御部30で実行される「原稿搬送処理」の制御内容の一部を示すフローチャートであり、主に、図8および図13のフローチャートと異なる処理のみが示されている。なお、図8および図13と同じ処理については、同じステップ番号を付すか、あるいは省略している。
同図に示すように、ステップS121の後、原稿給紙トレイ502にセットされた原稿が厚紙か否かを判定し、原稿が厚紙の場合には(ステップS122:Yes)、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2に減圧する動作モードとして低速モードをOnにする(ステップS131)。一方、厚紙ではなく、普通紙または薄紙の場合には(ステップS122:No)、通常モードをOnにする(ステップS132)。
ステップS131では、RAM33に設けられた設定フラグに「1」をセットし(低速モードをOn)、ステップS132では、設定フラグに「0」をセットする(通常モードをOn)。
この後、ステップS102〜S104で、給紙された原稿の先端がレジスト前センサーS2位置を通過し(図14の時点T1)、さらに所定時間Taが経過後(図14の時点T3)、制御部30は、低速モードがOnか否かを確認し(ステップS133)、確認結果に基づいて後続の処理を行う。
すなわち、低速モードがOn(設定フラグ=「1」)の場合には(ステップS133:Yes)、ROM32に格納された、低速モードにおけるカムモーターM5の制御情報に基づいて、カムモーターM5を正回転駆動制御して偏心カム74を回転させ、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2に切り替える制御を開始する(ステップS134)。ここでの、低速モードにおけるカムモーターM5の制御情報は、上記したように、駆動パルス信号数(18個)、駆動パルス信号の入力周期(約1.4ms)となっている。
一方、低速モードがOnでなく、通常モードがOn(設定フラグ=「0」)の場合には(ステップS133:No)、ROM32に格納された、通常モードにおけるカムモーターM5の制御情報に基づいて、カムモーターM5を正回転駆動制御して偏心カム74を回転させ、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2aに切り替える制御を開始する(ステップS135)。通常モードにおけるカムモーターM5の制御情報は、上記したように、駆動パルス信号数(18個)、駆動パルス信号の入力周期(約0.7ms)となっている。
上記ステップS134の低速モードにおける、捌き圧Pの切り替えに要する切替時間Tgは約24ms、ステップS135の通常モードにおける、捌き圧Pの切替時間Tsは約12msとなっている。
以降は、図8のステップS106〜S114と同じである。なお、ステップS111では、ROM32に格納された、該当する動作モードにおけるカムモーターM5の制御情報に基づいて、カムモーターM5を逆回転駆動制御し、上記ステップS134およびS135とは逆向きに偏心カム74を回転させて、捌き圧Pを第1の値p1に戻す。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態は、捌き圧Pの第1の値p1から第2の値p2への切り替えを、レジストローラー対53の回転開始後に行う構成としている点で、当該捌き圧Pの切り替えがレジストローラー対53の回転停止中に行われる第1の実施の形態とは異なる。
レジストローラー対53の回転開始後であっても、原稿のループは残っているので、直ちに捌き圧Pを切り替えるようにすれば、原稿のループ形成部分における復元力によって原稿の後端を回転させることが可能であり、原稿姿勢を是正することができる。一方、レジストローラー対53が回転し、原稿がレジストニップN2に噛み込まれ搬送されるようになると、原稿の復元力が、原稿をレジストニップN2に押し込むように作用するため、原稿後部にスキューが残っていた場合には、復元力によって押し込まれた原稿にスキューが戻る可能性がある。これを防止するため、本実施の形態では、レジストローラー対53の回転開始後、直ぐに捌き圧Pを切り替える構成としている。
(1)捌き圧Pを切り替える制御の開始タイミング
図16は、本実施の形態における捌き圧Pを切り替える制御のタイミングを示すタイムチャートである。
同図に示す時点T6は、レジストモーターM2の回転駆動を開始した時点であり、レジストローラー対53の回転開始時点である。また、時点T62は、レジストモーターM2の回転速度が目標速度Vに達した時点であって、レジストローラー対53の周速度がシステム速度に到達した時点を示す。この時点T6〜T62の間のモーターの立ち上がり時間Ti内に、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2へ切り替える制御を開始(減圧開始)する(時点T61)。
この捌き圧Pの切り替え制御の開始タイミングについて、図17(a),(b)を参照しながらさらに詳しく説明する。
図17(a)には、原稿Dの先端Daが、回転停止中のレジストローラー対53のレジストニップN2に当接され、原稿DにループRが形成された状態が示されている。
また、同図に示すように、レジストニップN2は、搬送方向Cに所定の幅(数mm程度)を有し、原稿Dの先端Daは、ループR部分の復元力により、レジストニップN2の入り口部分に少し差し込まれた状態となっている。
この後、レジストモーターM2を回転駆動し、レジストローラー対53を回転させることにより、原稿Dの先端DaがレジストニップN2に噛み込まれて原稿Dが搬送される。
このときのレジストモーターM2の立ち上がり中、図17(b)に示すように、原稿Dの先端Daが、レジストニップN2の搬送方向Cの中心点N2aを通過した時点で、捌き圧Pの切り替え制御を開始する。
このタイミングで、捌き圧Pの切り替え制御を開始する理由について説明する。
レジストニップN2の中心点N2aは、レジストローラー対53における上側ローラー531の回転中心点E1と下側ローラー532の回転中心点E2とを結ぶ直線Fと、レジストニップN2との交点であり、ニップ圧が最も強い位置である。この中心点N2aを原稿Dの先端Daが通過すれば、原稿DがレジストニップN2によってしっかりと挟持された状態となる。よって、中心点N2aの通過後であれば、捌き圧Pの減圧に伴い、原稿Dの先端DaがレジストニップN2から離れてしまうおそれがないからである。
また、本実施の形態では、レジストローラー対53による原稿搬送が進むにつれ、ループR部分の復元力によって原稿DがレジストニップN2に押し込まれ、スキューが戻るおそれが高まるため、スキューが戻ったとしても許容範囲(−0.3°〜+0.3°程度)内に収まるよう、レジストローラー対53による原稿搬送量が所定量Jになるまでの間に、捌き圧Pを第2の値p2に切り替えるよう構成されている。
ここでの所定量Jは、例えば、実験により、原稿後部に、予想される最大スキューが残っている場合において、レジストローラー対53により搬送される原稿に生じるスキューの大きさと搬送量との関係を求め、スキューが許容範囲の限界値となる搬送量の大きさを取得することにより設定される(例えば、5mm程度)。この所定量Jは、原稿DがレジストニップN2に噛み込まれた量に相当する。
また、レジストローラー対53の回転開始後、搬送される原稿Dの先端DaがレジストニップN2の中心点N2aに到達するまでの時間Th、および原稿搬送量が所定量Jになるまでの時間Tjも、それぞれ実験により求められる(時間Th,Tjは図16参照)。なお、ここでの時間Thは、レジストローラー対53が所定角θ(図17(b))回転する時間として求められる。
本実施の形態では、こうして求められた時間Th,Tjを用いて、図16に示すように、レジストローラー対53の回転開始後(時点T6)、時間Thが経過した時点T61において捌き圧Pの切り替え制御を開始し、時点T6から時間Tjが経過する時点T63までに、捌き圧Pが第2の値p2に切り替えられるように制御されている。
捌き圧Pの切り替えに要する切替時間Ttは、時間Tjと時間Thとの差分により求められ、得られた切替時間Ttに基づいて、カムモーターM5を駆動制御する駆動パルス信号の入力周期が算出され、ROM32(図7参照)に格納されている。
このように、原稿の先端がレジストニップN2から離間しないよう、中心点N2aを通過した後に、捌き圧Pの切り替え制御を行うのであれば、例えば捌きローラー522を給紙ローラー521から離間し、捌き圧Pを「0」にするという構成が考えられる。この場合、原稿の後部がより回転しやすくなるので、原稿のループ形成部分における復元力により原稿姿勢を効果的に是正することができるという利点はあるものの、搬送時に原稿の後端がばたついて原稿に皺が生じるおそれがある。よって、本実施の形態では、捌きローラー522を給紙ローラー521から離間させず、捌き搬送部52において、原稿のばたつきを抑制できる程度に原稿を挟持する構成としている。
その他の構成については、基本的に第1の実施の形態の複写機1と同様であるので、以下では、主に「原稿搬送処理」の異なる部分を中心に説明する。
(2)原稿搬送処理
図18は、本実施の形態において制御部30で実行される「原稿搬送処理」の制御内容を示すフローチャートの一部であり、主に、図8のフローチャートと異なる処理のみが示されている。なお、図8と同じ処理については、同じステップ番号を付すか、あるいは省略している。
同図に示すように、制御部30は、まず、ステップS101〜S104で、コピージョブまたはスキャンジョブの開始指示を受け付けた後、給紙された原稿の先端がレジスト前センサーS2位置を通過し(図16の時点T1)、さらに所定時間Taが経過するのを待つ。
所定時間Taが経過すれば(ステップS104:Yes)、制御部30は、給紙モーターM1を停止させ(ステップS107)(図16の時点T2)、給紙モーターM1が停止後、さらに、時間Tcが経過すれば(ステップS108:Yes)、レジストモーターM2を回転駆動させる(ステップS109)(図16の時点T6)、
そして、制御部30は、レジストローラー対53が所定角θ回転するのに要する時間Thが経過すれば(ステップS141:Yes)、原稿Dの先端DaがレジストニップN2の中心点N2aに到達したと判断し、捌き圧Pを、第1の値p1から第2の値p2bに切り替える制御を開始する(ステップS142)。制御部30は、ROM32に格納された、カムモーターM5の制御情報に基づいて、カムモーターM5を正回転駆動制御することにより、レジストローラー対53による原稿搬送量が所定量Jになるまでに(図16の時点T63)、捌き圧Pを第2の値p2に切り替える。
以降は、図8のステップS110〜S114と同じである。
[変形例]
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)第1〜第3の実施の形態では、原稿の先端がレジストニップN2に当接して揃えられた後、まず捌き圧Pを切り替える制御を開始してから、給紙ローラー521の回転を停止させる構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、給紙ローラー521を回転停止タイミングに合わせて、または回転停止させた後に、捌き圧Pを切り替える制御を開始する構成としても構わない。
(2)また、第4の実施の形態では、レジストローラー対53の回転により、原稿の先端がレジストニップN2の中心点N2aを通過した後、捌き圧Pを切り替える制御を開始する構成を示したが、原稿の先端がレジストニップN2の中心点N2aを通過する前に、捌き圧Pを切り替える制御を開始しても構わない。
この場合、原稿の復元力によって原稿の先端がレジストニップN2から離間することがないよう、原稿の先端が、レジストニップN2の中心点N2aを通過するまでは捌き圧Pを徐々に減圧し、中心点N2aを通過した後は捌き圧Pを一気に減圧させて、原稿の復元力による作用が効果的に発揮されるよう構成するのが望ましい。
捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2に切り替える制御を、原稿にループが形成されている間に行うようにすれば、原稿の復元力によって原稿の後部を回転させて原稿姿勢を是正することができ、従来よりもスキュー補正効果を高められることができる。
ここでの「原稿にループが形成されている間」とは、具体的には、原稿の先端が、レジストニップN2に当接して揃えられた後、レジストローラー対53の回転によってレジストニップN2に所定量J(第4の実施の形態参照)噛み込まれるまでの間を意味する。
(3)第1の実施の形態では、原稿の先端縁全体がレジストニップN2に当接して揃えられた状態となるよう設けられた時間Ta2が、原稿サイズや、原稿に発生したスキューの大きさに関係なく、原稿の後端の搬送量を固定(ここでは3mm)した構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、給紙される原稿サイズや原稿に発生したスキューの大きさを取得し、取得結果に基づいて、原稿の先端縁全体をレジストニップN2に当接して揃えるために必要となる原稿の後端の搬送量を、給紙される原稿毎に算出して求めるように構成しても構わない。この場合、原稿のスキューが小さいほど、またスキューの大きさが同じでも、原稿の幅が小さいほど、原稿の先端縁全体をレジストニップN2に揃えるために必要な原稿の後端の搬送量は少なくてすむので、搬送可能な最大サイズの原稿に、予想される最大スキューが発生した場合を想定して原稿の後端の搬送量が決定された第1の実施の形態に比べて、原稿の後端の搬送量を全体的に小さくすることができ、生産性を高めることができる。
原稿サイズの取得は、例えば、原稿給紙トレイ502に原稿をセットする際、ユーザーが操作パネル60から原稿サイズ(A5縦通しなど)を入力することにより、または、原稿給紙トレイ502にセットされた原稿の長さを取得するセンサー、および幅を取得するセンサーを設けることにより取得することができる。
また、原稿に発生したスキューの大きさの取得は、例えば、捌き搬送部52とレジストローラー対53との間の搬送路510の途中に、搬送される原稿を検知する2つの光電センサーをレジストローラー対53の軸方向に沿って配し、各センサーの出力より原稿先端を検出した時間差によりスキュー量(スキュー角度)を算出して取得することができる。
(4)上記実施の形態では、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2まで直線的に変化させて切り替える構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、図19に示すように、捌き圧Pを曲線的に変化させて切り替えるようにしても構わない。この場合、普通紙や薄紙の通常モードでは、最初に減圧を強くし、徐々に弱めるように変化させる構成とするのが望ましい。最初に、原稿の復元力を一気に働かせて原稿の後部を回転させ、その後、徐々に原稿の復元力による作用を弱めることによって、原稿の先端がレジストニップN2から離間するのを防止することができるようになるからである。反対に、厚紙の抑制モードでは、最初の減圧は弱くして、徐々に強くして緩やかに減圧していくのが望ましい。これにより、原稿の復元力の作用を徐々に働かせることができ、それによって、原稿の先端がレジストニップN2から離間するのを確実に防止することができるようになるからである。
(5)また、図20に示すように、捌き圧Pを段階的に変化させて切り替える構成とすることもできる。
普通紙や薄紙の通常モードでは、第1の値p1から第2の値p2まで二段階で低下させ、厚紙の抑制モードでは、三段階で低下させる構成が考えられる。このように抑制モードにおいて、通常モードよりも段階数を多くしているのは、一段階当たりの減圧量を小さくすることができるからであり(減圧量Pa>減圧量Pb)、それによって、一段階減圧したときの原稿の復元力の作用を抑制して、原稿の先端がレジストニップN2から離間するのを防止するためである。
(6)上記実施の形態では、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2に切り替えるとき減圧速度と、第1の値p1に戻すときの昇圧速度が同じ速度となる構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、上記実施の形態のように、原稿の後端が、捌き後センサーS1位置を通過した後に、捌き圧Pを第1の値p1に戻す場合には、原稿には何ら影響を与えないので、図21に示すように、厚紙、薄紙に関係なく一気に昇圧しても構わない。また、反対に、ゆっくりと昇圧することもできる。なお、生産性の観点でみれば、一気に昇圧して捌き圧Pを第1の値p1に戻す方が、原稿の給紙間隔の短縮化が図れるので望ましい。
(7)また、原稿の後端が、捌き後センサーS1位置を通過する前に、捌き圧Pを第1の値p1に戻すように構成しても構わない。
この場合、捌き圧Pの昇圧に伴って原稿のバックテンションが変動するため、原稿に皺などの問題が生じるおそれがある。よって、薄紙の場合には、厚紙と比べて、バックテンションの影響を受けやすいため、例えば、図19に示すように、ゆっくり昇圧して第1の値p1に戻すようにするのが望ましい。
(8)第2および第3の実施の形態では、厚紙の場合の抑制(または低速)モードと、普通紙、薄紙の場合の通常モードの2つの動作モードを備えた構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、普通紙と薄紙の動作モードを分けても構わない。原稿の腰の強さに応じて、動作モードを細分化することにより、原稿の復元力によって、より効果的に原稿姿勢を是正することができるようになる。
(9)第2および第3の実施の形態では、原稿の厚み(紙種)によって動作モードを切り替える構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、原稿の幅サイズによって、動作モードを切り替える構成とすることもできる。
スキューの大きさが同じでも原稿の幅が大きいほど、原稿の先端縁全体をレジストニップN2に揃えたとき(図10(a)参照)、正面側のループR2と奥側のループR1との大きさに差が生じ、その分、原稿の復元力による作用が強く働くようになる。
よって、図22(a)に示すように、原稿の幅サイズが大きい場合には(例えば、A3縦通し、A4横通し)、捌き圧Pの減圧速度を遅くした低速モードにし、原稿の幅サイズが小さい場合には(例えば、A5縦通し、A4縦通し)、低速モードよりも減圧速度の速い高速モードに切り替えるよう構成するのが望ましい。また、捌き圧Pの減圧量についても、原稿の幅サイズが大きい場合は、減圧量の小さいモードにし、原稿の幅サイズが小さい場合は、それよりも減圧量の大きいモードにするのが望ましい。
このように原稿の幅サイズによって動作モードを切り替えることにより、原稿のループ部分の復元力によって効果的に原稿姿勢を是正することができるようになる。
なお、原稿の幅サイズによって切り替える動作モードを3以上備えた構成としても構わない。
(10)また、図22(b)に示すように、生産性などの搬送条件によって、動作モードを切り替える構成としても構わない。
生産性を優先する場合には、捌き圧Pの減圧速度を速くした高速モードにして、生産性を優先しない場合には、高速モードよりも減圧速度の遅い低速モードにする構成とすることができる。
生産性を優先するか否かについては、例えば、原稿給紙トレイ502に原稿をセットする際、ユーザーが操作パネル60から設定することにより取得することができる。
また、原稿の種類(写真、テキスト)によって動作モードを切り替えるように構成しても構わない。例えば、写真の場合、スキューが残ったまま画像読取位置に搬送され、読取画像が傾くと、読取画像に基づいて形成される印刷画像も傾いて画像品質が低下するため、印刷物が使用できなくなる可能性が高い。一方、テキストのみの原稿の場合には、印刷画像が多少傾いても、ユーザーは特に気にせず使用する場合が多い。
よって、テキストのみの原稿の場合は、写真の場合に比べて、画像品質をそれほど気にしなくてもよいので、高速モードにして生産性を高めるのが望ましい。写真など、画像品質を優先する場合には、効果的にスキュー補正が行えるよう、例えば原稿が厚紙の場合は低速モード、薄紙の場合は高速モードにするのが望ましい。
(11)上記実施の形態では、捌きローラー522と給紙ローラー521間の捌き圧を変更する手段(圧接力変更手段)として、偏心カム74を用いた構成を示したが、この構成に限定するものではない。
例えば、図23に示すように、ピニオン174と、このピニオン174に噛合する歯列が設けられたラックロッド175からなるラックアンドピニオン機構を用いて、ピストン72を上下動させることにより、捌き圧Pを変更する構成とすることもできる。
または直動モーターを用いて、ピストン72を上下動させる構成としても構わない。
(12)上記実施の形態では、給紙モーターおよびレジストモーターを含む搬送駆動モーターM1〜M4としてDCモーターを用いたが、これに限らず、例えばステッピングモーターを用いても構わない。
(13)上記実施の形態においては特に言及しなかったが、原稿給紙トレイ502に載置された原稿を整合する一対の整合板505a,505bを、捌き圧Pを第1の値p1から第2の値p2に切り替える際、図24(a)に示すように、互いに離間する方向Qに移動させて、原稿Dの当接状態(規制状態)を解除する構成にするのが望ましい。これにより、原稿Dの後部Dcが回転しやすくなるからである。
一対の整合板505a,505bを互いに離間または近接させるのに、例えば、図24(b)に示すような、ラックアンドピニオン機構からなるスライド機構270を用いることができる。スライド機構270は、ピニオン271と、このピニオン271に噛合する歯列が設けられた2本のラックロッド272a,272bと、タイミングベルト273を介してピニオン271を回転駆動させるピニオン駆動モーターM9などで構成される。
制御部30は、例えば、原稿搬送処理中(図8のフローチャート参照)、捌き搬送部52を通過した原稿の先端がレジスト前センサーS2位置を通過した後(ステップS103:Yes)、所定時間Taが経過する前に(ステップS104:No)、ピニオン駆動モーターM9を駆動制御して、一対の整合板505a,505bを、離間する方向Qに所定量移動させ、原稿の当接状態を解除する。そして、ステップS111で、捌き圧Pを元の第1の値p1に戻した後、制御部30は、ピニオン駆動モーターM9を駆動制御し、一対の整合板505a,505bを、方向Qとは反対の近接する方向に所定量移動させて、原稿を整合する整合位置に戻すように構成することができる。
一対の整合板505a,505bを近接離間する機構として、ラックアンドピニオン機構に代えてベルト駆動機構を用いても構わない。
(14)上記実施の形態では、ピックアップローラー51により繰り出された原稿を捌く捌き部材が、捌きローラー522からなる構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、捌きローラーに代えて、捌きパッドを捌き部材として用いることもできる。
(15)上記実施の形態では、プリンター部2に設けられた(配置された)制御部30を用いて、ADFユニット50を制御する構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、ADFユニット50に専用の制御部を設けた構成としても構わない。この場合、ADFユニット50専用の制御部は、プリンター部2の制御部30と連携して、上記原稿搬送処理を実行するように構成される。
(16)上記実施の形態では、画像形成装置として、タンデム型カラー複写機を用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、他の複写機や、プリンター、ファクシミリ装置などに適用することができる。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。
本発明は、シートのスキューを補正する技術として有用である。
1 複写機
2 プリンター部
3 画像読取部
10 画像形成部
11 作像ユニット
12 中間転写ベルト
13 二次転写ローラー対
14 定着部
20 給紙部
30 制御部
40 スキャナーユニット
50 ADFユニット
51 ピックアップローラー
52 捌き搬送部
53 レジストローラー対
60 操作パネル
70 圧接機構
71 圧縮コイルばね
72 ピストン
74 偏心カム
505a,505b 整合板
521 給紙ローラー
522 捌きローラー
N1 捌きニップ
N2 レジストニップ
N2a レジストニップの中心点

Claims (14)

  1. トレイから繰り出されたシートを、捌き搬送部において給紙ローラーとこれに圧接された捌き部材との間を通過させて1枚ずつ捌いて搬送し、搬送したシート毎に、当該シートの先端を回転停止状態のレジストローラー対のニップ部に当接させてループを形成してスキュー補正した後、レジストローラー対を回転させてシートを下流側に搬送するシート搬送装置であって、
    前記給紙ローラーと捌き部材との圧接力の大きさを変更する圧接力変更手段を備え、
    当該圧接力変更手段は、
    前記シートの先端が前記レジストローラー対のニップ部に当接して揃えられた後、当該レジストローラー対の回転開始によって前記ニップ部に所定量だけ噛み込まれるまでの間に、前記圧接力を第1の値から、当該第1の値より小さな第2の値まで低下させる
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 搬送されるシートの搬送条件に関する情報を取得する取得手段を備え、
    前記圧接力変更手段は、
    前記圧接力を、第1の時間で、前記第1の値から第2の値まで低下させる第1の変更モードと、第1の時間よりも長い第2の時間で、前記第1の値から第2の値まで低下させる第2の変更モードとを、前記取得されたシートの搬送条件に応じて選択して実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記シートの搬送条件に関する情報として、シートの厚みによる種別が含まれ、
    前記圧接力変更手段は、シートの種別が厚紙の場合には第2の変更モードを選択し、それよりも薄いシートの場合には第1の変更モードを選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記シートの搬送条件に関する情報として、シートの搬送方向と直交する方向の幅サイズが含まれ、
    前記圧接力変更手段は、シートの幅サイズが所定サイズ以上の場合には第2の変更モードを選択し、シートの幅サイズが所定サイズ未満の場合には第1の変更モードを選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
  5. 前記シートの搬送条件に関する情報として、ユーザーからの、シートの搬送の生産性を優先するか否かの指示情報が含まれ、
    前記圧接力変更手段は、生産性を優先する場合には、第1の変更モードを選択し、生産性を優先しない場合には第2の変更モードを選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
  6. 前記圧接力変更手段は、前記シートの搬送条件に応じて、前記第2の値の大きさを変更することを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載のシート搬送装置。
  7. 前記圧接力変更手段は、シートの種別が厚紙の場合は、薄紙の場合よりも前記第2の値を大きくすることを特徴とする請求項6に記載のシート搬送装置。
  8. 前記圧接力変更手段は、前記圧接力を第1の値から第2の値まで段階的に低下させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  9. 搬送されるシートの搬送条件に関する情報を取得する取得手段を備え、
    前記圧接力変更手段は、シートの搬送条件に応じて、前記圧接力を低下させる際の段階数を変更することを特徴とする請求項8に記載のシート搬送装置。
  10. 前記シートの搬送条件に関する情報として、シートの厚みによる種別が含まれ、
    前記圧接力変更手段は、シートの種別が厚紙の場合は、薄紙の場合よりも前記段階数を多くすることを特徴とする請求項9に記載のシート搬送装置。
  11. 前記捌き部材と給紙ローラー間の圧接が、当該捌き部材を給紙ローラーに向けて押圧する弾性部材によって行われており、
    前記圧接力変更手段が、前記弾性部材の前記捌き部材とは反対側の端部を揺動自在に支持する偏心カムと、偏心カムを回転駆動する駆動手段と、駆動手段を制御する駆動制御手段とを有し、当該駆動制御手段が、駆動手段を制御して偏心カムを回転させることにより、前記捌き部材と給紙ローラー間の圧接力の大きさを変更する
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のシート搬送装置。
  12. 前記トレイ上に載置されたシートの、搬送方向と直交するシート幅方向両端部に当接して整合する一対の整合板と、
    前記一対の整合板を互いに近接または離間する近接離間機構と、
    前記近接離間機構を制御する近接離間制御手段と、を備え、
    前記近接離間制御手段は、
    搬送されるシートの先端が前記給紙ローラーと捌き部材間を通過した後、前記圧接力変更手段により前記圧接力を第1の値から第2の値に低下させる動作が開始されるまでの間に、前記近接離間機構を制御して、前記一対の整合板による前記シートの当接状態を解除することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のシート搬送装置。
  13. 原稿搬送手段によって搬送された原稿を読み取る原稿読取装置であって、
    前記原稿搬送手段として請求項1から12のいずれかに記載のシート搬送装置を備える
    ことを特徴とする原稿読取装置。
  14. 給紙手段から給紙された記録シートに画像を形成する画像形成装置であって、
    前記給紙手段として、請求項1から12のいずれかに記載のシート搬送装置を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
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