JP2015023449A - 無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置 - Google Patents

無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コストの増加を防止しスループットを向上させる無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置を提供する。【解決手段】第1の通信可能領域を有する基地局装置と、第1の通信可能領域において基地局装置と接続して無線通信を行う端末装置とを備えた無線通信システムにおいて、基地局装置は、第1の通信可能領域から第1の通信可能領域とは異なる大きさで、第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ端末装置が移動するとき、第1乃至第3の通信可能領域の大きさ、又は端末装置から送信された端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、端末装置の移動先を決定する判定部と、決定した移動先に関する情報を送信する送信部を備え、端末装置は、決定した移動先に関する情報を受信する受信部を備え、決定した移動先に関する情報に従って第2又は第3の通信可能領域へ移動する。【選択図】図8

Description

本発明は、無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置に関する。
現在、携帯電話システムや無線LAN(Local Area Network)などの無線通信システムが広く利用されている。また、無線通信の分野では、通信速度や通信容量を更に向上させるべく、次世代の通信技術について継続的な議論が行われている。例えば、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)やLTEをベースとしたLTE−A(LTE-Advance)などの通信規格の標準化が完了若しくは検討されている。
このような無線通信システムにおいて、HetNet(HeterogenousNetwork)と呼ばれるネットワークが注目されつつある。例えば、HetNetではマクロセルやピコセル、マイクロセルなど様々なサイズのセルが階層化されたネットワークであり、各セルは異なる無線通信方式(LTEと3Gなど)や異なる周波数帯を利用して無線通信が行われる。HetNetでは、セルが階層化されることで、移動通信システム全体の容量(キャパシティ)を向上させることができる。
一方、無線通信システムにおいては、ハンドオーバ(又はハンドオフ)と呼ばれる技術がある。ハンドオーバは、例えば、端末装置が接続する基地局装置を切り替えながら無線通信を行う技術である。ハンドオーバにより、例えば、端末装置は継続して無線通信を行うことができる。
このような無線通信に関する技術としては、例えば、以下のような技術がある。
すなわち、階層型セル構成を採用した無線移動通信システムにおいて、移動局装置は、一定時間内におけるセルセレクション回数及び/又はセルリセレクション回数が一定値に達するまでの所要時間と閾値とを比較して移行先セルを選択し、待ち受け状態に移行する技術がある。
この技術によれば、例えば、各移動局装置を移動速度およびセル構成に応じた適切な大きさのセルに在圏させることができる、とされる。
また、異種アクセスシステムにおいて、現在接続されるアクセスシステムで測定されるサービスの品質(QoS)を観測し、QoSが予め決定された閾値以下になる場合、該当サービスのための最適なアクセスシステムを検索して選択する技術もある。
この技術によれば、例えば、異種のアクセスシステムが混在した移動ネットワーク環境において、最適のアクセスシステムを選択する方法及び装置を提供することができる、とされる。
さらに、端末装置によるハンドオーバを制御するための通信制御装置であって、位置情報履歴に含まれるセルIDによって特定されるそれぞれのセルに対して、端末装置が接続すべきことが適切でないセルIDを位置情報履歴から除く技術もある。
この技術によれば、例えば、端末装置がハンドオーバによって接続するセルを切り替える順序を最適化することができる、とされる。
国際公開番号WO2008/001452号公報 特開2010−252335号公報 特開2011−217058号公報
HetNetでは、例えば、マクロセル内に、マクロセルよりもセル範囲が小さいマイクロセルやピコセル、フェムトセルなどの小セルが存在する。そのため、端末装置は、マクセルセル内を移動しているときでも、マクロセル内の小セルへの移動によってハンドオーバする場合がある。このため、HetNetでは、HetNet構成ではない無線通信システムと比較して、端末装置におけるハンドオーバの発生頻度が多くなる。これにより、HetNetでは、端末装置と基地局装置間においてハンドオーバに関するメッセージが増加し、基地局装置における処理キャパシティが逼迫する場合がある。このような場合において、基地局装置を増設させて対処することは、基地局装置のコストを増加させ、基地局装置を運用するオペレータに負担をかけることになる。
上述した、セルリセレクション回数等が一定値に達するまでの所要時間と閾値とを比較して移行先セルを選択する技術は、移動局装置が待ち受け状態となって適切なセルに移行するまで、何度もセルリセレクション等が行われる場合がある。
従って、この技術では、移動局装置が何度もセルリセレクション等を行うことで、階層化されたセルを何度もハンドオーバする場合があり、これにより、ハンドオーバメッセージが増加する場合がある。また、かかる技術では、ハンドオーバメッセージの増加により、データなどを送信するための無線リソースが有効活用されず、スループットが低減する場合もある。
また、QoSが予め決定された閾値以下になる場合に最適なアクセスシステムを検索する技術は、HetNetにおけるハンドオーバメッセージの増加に対する対処については開示がない。さらに、端末装置が接続すべきことが適切でないセルIDを位置情報履歴から除く技術についても、HetNetにおけるハンドオーバメッセージの増加に対する対処については開示がない。
従って、これらの技術では、ハンドオーバメッセージの増加に対する対処については開示がないため、基地局装置に対するコストを増加させ、また、無線通信システム全体のスループットを低減させる場合もある。
そこで、一目的は、コストの増加を防止するようにした無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置を提供することにある。
また、一目的は、スループットを向上させるようにした無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置を提供することにある。
一開示は、第1の通信可能領域を有する基地局装置と、前記第1の通信可能領域において前記基地局装置と接続して無線通信を行う端末装置とを備えた無線通信システムにおいて、前記基地局装置は、前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定する判定部と、前記決定した移動先に関する情報を送信する送信部を備え、前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報を受信する受信部を備え、前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報に従って前記第2又は第3の通信可能領域へ移動する。
コストの増加を防止するようにした無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置を提供することができる。また、スループットを向上させるようにした無線通信システム、通信制御方法、及び基地局装置を提供することができる。
図1は無線通信システムの構成例を表わす図である。 図2は無線通信システムの構成例を表わす図である。 図3はセル構成の例を表わす図である。 図4は基地局の構成例を表わす図である。 図5はBB部の構成例を表わす図である。 図6は端末の構成例を表わす図である。 図7(A)及び図7(B)はテーブルの例を表わす図である。 図8(A)及び図8(B)はテーブルの例を表わす図である。 図9はハンドオーバ先決定処理の動作例を表わすフローチャートである。 図10(A)及び図10(B)はセル構成の例を表わす図である。 図11はテーブルの例を表わす図である。 図12(A)及び図12(B)はテーブルの例を表わす図である。 図13はハンドオーバ先決定処理の動作例を表わすフローチャートである。 図14(A)及び図14(B)はテーブルの例を表わす図である。 図15(A)及び図15(B)はテーブルの例を表わす図である。 図16はハンドオーバ先決定処理の動作例を表わすフローチャートである。 図17(A)及び図17(B)はテーブルの例を表わす図である。 図18(A)及び図18(B)はテーブルの例を表わす図である。 図19はハンドオーバ先決定処理の動作例を表わすフローチャートである。 図20はBB部の構成例を表わす図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
[第1の実施の形態]
最初に第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態における無線通信システム100の構成例を表わす図である。
無線通信システム100は、基地局装置10と端末装置30を備える。
基地局装置10は、第1の通信可能領域10−X1を有する。端末装置30は第1の通信可能領域10−X1において基地局100と接続して無線通信を行う。
また、基地局装置10は、判定部120と送信部121を備える。
判定部120は、第1の通信可能領域10−X1から、第2又は第3の通信可能領域10−X2,10−X3へ端末装置30が移動するとき、第1乃至第3の通信可能領域10−X1〜10−X3の大きさに応じて変更可能な移動条件に基づいて、端末装置30の移動先を決定する。
また、判定部120は、第1の通信可能領域10−X1から、第2又は第3の通信可能領域10−X2,10−X3へ端末装置30が移動するとき、端末装置30から送信された端末装置30の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、端末装置30の移動先を決定する。
なお、第2又は第3の通信可能領域10−X2,10−X3は、第1の通信可能領域10−X1とは異なる大きさであって第1の通信可能領域10−X1の一部又は全部が重複した領域に配置されている。例えば、このような第1から第3の通信可能領域10−X1〜10−X3の配置により、本無線通信システム100はHetNet構成となっている。
送信部121は、決定した移動先に関する情報を端末装置30へ送信する。
端末装置30は受信部310を備える。受信部310は、基地局装置10において決定された移動先に関する情報を受信する。端末装置30は、当該情報に従って第2又は第3の通信可能領域10−X2,10−X3へ移動する。
例えば、移動条件は、基地局装置10を運用するオペレータが基地局装置10を操作することによって変更可能となっている。従って、移動条件が一律に決定された場合と比較して、本無線通信システム100ではオペレータの運用条件を反映させた移動条件を設定することができる。この場合において、例えば、基地局装置10に対して新たに装置を追加したりすることなく、移動条件を変更できるため、コストを増加させることもない。
また、この移動条件について、例えば、第1の通信可能領域10−X1から第2又は第3の通信可能領域10−X2,10−X3への移動は、第2又は第3の通信可能領域10−X2,10−X3から第1の通信可能領域10−X1への移動と比較し、異なる条件とすることも可能である。
例えば、移動条件は、第1乃至第3の通信可能領域10−X2,10−X3の大きさに応じて変更可能である。また、移動条件は、端末装置30から送信された端末装置30の電源残量に応じて変更可能である。
これにより、例えば、移動条件が一律の場合と比較して、第2又は第3の通信可能領域10−X2,10−X3の大きさや端末装置30の電源残量に応じて端末装置30が移動し難い移動条件とすることも可能で、端末装置30の移動頻度も少なくさせることもできる。
よって、端末装置30の移動に伴う端末装置30と基地局装置10との間で交換されるメッセージも少なくなり、端末装置30と基地局装置10との間でその分多くのデータを交換することができ、スループットの向上を図ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。最初に本第2の実施の形態における無線通信システムの構成例について説明する。
<通信ネットワークシステムの構成例>
図2は、第2の実施の形態における無線通信システム100の構成例を表わす図である。無線通信システム100は、基地局装置(以下、基地局と称する場合がある)10−1〜10−7と、端末装置(以下、端末と称する場合がある)30を備える。
本無線通信システム100は、例えば、HetNet(HeterogenousNetwork)の無線通信システムである。HetNetとは、例えば、それぞれ異なる大きさ又は範囲のセルが階層化された無線通信システムによるネットワークである。HetNetにおいて各セルは、例えば、他のセルと異なる無線通信方式(LTEと3Gなど)や異なる周波数帯を利用して無線通信が行われる。
なお、セルとは、例えば、各基地局10−1〜10−7が端末30と無線通信を行うことのできる(又はサービスを提供することのできる)通信範囲又は通信領域のことである。ただし、以下においてはセルと基地局10−1〜10−7とを同じ意味で用いる場合もある。
図2に示す無線通信システム100の例では、基地局10−1はマクロセル10−Aを有し、基地局10−2,10−5はマイクロセル10−B,10−Eをそれぞれ有する。また、基地局10−3,10−6はピコセル10−C,10−Fをそれぞれ有し、基地局10−4,10−7はフェムトセル10−D,10−Gをそれぞれ有する。
図2の例では、セルの大きさ(サイズ又は範囲)は、マクロセル10−Aが最も大きく、マイクロセル10−B,10−E、ピコセル10−C,10−Fの順で小さくなり、フェムトセル10−D,10−Gが最も小さい。
また、図2の例では、マクロセル10−Aの領域内にマイクロセル10−Bやピコセル10−C、或いはフェムトセル10−Dが配置される。このように、HetNetは、異なるサイズのセルの一部又は全部の領域が同一領域で重複して配置され、階層的なセル配置となっている。また、マイクロセル10−E内に、ピコセル10−Fとフェムトセル10−Gと配置されるため、階層的なセル配置となっている。
さらに、図2の例では、各基地局10−1〜10−7が1つのセル10−A〜10−Gを有する例を示しているが、1つの基地局10−1が複数のセル10−A〜10−Gを有していてもよい。
図2の例では、端末30がマクロセル10−Aからマイクロセル10−Eへハンドオーバしている様子を示している。端末30がマクロセル10−Aからマイクロセル10−Eへハンドオーバすることで、基地局10−1が収容する端末の数が減少し、基地局10−1において収容可能な端末数が増加する。これにより、例えば、無線通信システム100全体の容量を増加させることができる。
なお、端末30は、最も大きいセルサイズを有するマクロセル10−Aから、マクロセル10−Aよりもセルサイズが小さいマイクロセル10−B、ピコセル10−C、又はフェムトセル10−Dへハンドオーバすることもできるし、その逆方向へハンドオーバすることができる。さらに、端末30は、マイクロセル10−Eから、ピコセル10−Fやフェムトセル10−Gへハンドオーバしたり、ピコセル10−Fからフェムトセル10−Gへハンドオーバすることもでき、さらに、これらの逆方向へハンドオーバすることもできる。
このようにHetNetの無線通信システム100においては、基地局10−1〜10−7は、ハンドオーバ元のセルから当該セルと全部又は一部が重複するハンドオーバ先のセルへのハンドオーバを許容している。例えば、このような重複した領域を有するセルにより、セルが階層化される。例えば、図2の例では、マクロセル10−A内に他のセル10−B〜10−Gが収容される例を表わしているが、マクロセル10−Aの一部と重複して他のセル10−B〜10−Gが配置されてもよい。
基地局10−1〜10−7は、各セル10−A〜10−G内において端末30と無線通信を行う無線通信装置である。基地局10−1〜10−7は、各セル10−A〜10−G内に在圏する端末30に対して、通話や映像配信、Webページへのアクセスなど様々なサービスを提供する。
また、各基地局10−1〜10−7は、例えば、ネットワークを介して互いに接続され、他の基地局へデータなどを送信し又は受信する。さらに、各基地局10−1〜10−7は、例えば、ネットワークを介して上位装置と接続され、上位装置から送信されたデータなどを下り通信リンクを介して端末30へ送信したり、端末30から上り通信リンクを介して送信されたデータなどを上位装置へ送信することもできる。
端末30は、例えば、基地局10−1〜10−7と無線通信を行う無線通信装置である。端末30は、例えば、フィーチャーフォンやスマートフォンなどである。
なお、図2に示す無線通信システム100は一例であり、基地局10−1〜10−7はHetNet構成であれば台数に制限はない。また、端末30も複数台であってもよい。
<セルIDについて>
次に、セルIDについて説明する。図3はセル構成の例を表わす図である。ただし、図3のセル構成はHetNet構成とはなっていない。
図3に示すように、基地局10−10は3つのセル10−H〜10−Jを有し、各セル10−H〜10−Jに対してセルIDとして「1」〜「3」が割り当てられている。セルIDは、例えば、他のセルと自セルとを識別するための識別子であり、本第2の実施の形態では番号によって識別される。
例えば、基地局10−11は、セル10−K〜10−Mを有し、セルIDとして「5」〜「7」がそれぞれのセルに割り当てられている。このようなセルIDは、例えば、基地局設置前のセル設計の際に各セルに対して一意に割り当てられる。
なお、図3の例では、端末30は基地局10−11のセルID=「5」のセル10−Lから、基地局10−12のセルID=「7」のセル10−Nへ移動している様子を示している。
また、各基地局10−10〜10−15は3つのセルを有しているが、セル個数は1つでもよいし、複数であってもよい。さらに、図2の例では、各基地局10−1〜10−7は1つのセルを有している例を表わしているが、複数のセルを有してもよい。
<基地局10の構成例>
次に、基地局10と端末30の構成例について説明する。図4は基地局10、図6は端末30の構成例をそれぞれ表わす図である。基地局10は、例えば、図2における基地局10−1〜10−7、図3における基地局10−10〜10−15に対応する。
基地局10は、BB(Base Band)部11、DPD/DAC(Digital Pre-Distortion/Digital to Analogue Converter)12、PA(Power Amplifier)13、Filter14、アンテナ15a,15bを備える。また、基地局10は、LNA(Low Noise Amplifier)16、ADC(Analogue to Digital Converter)17、Ether終端部19、メモリ10、及び電源モジュール20を備える。
BB部11は、Ether終端部18から受け取ったデータに対して、誤り訂正符号化処理や変調処理などを施して出力信号に変換する。BB部11は、さらに、シリアル形式の出力信号をパラレル形式の出力信号へ変換することで、出力信号を同相成分信号(I信号:In-Phase component)と直交成分信号(Q信号:Quadrature component)の2系列に変換する。BB部11は、2系列に変換した出力信号をDPD/DAC12へ出力する。
また、BB部11は、ADC17から受け取った入力信号に対して、シリアル形式への変換、復調処理、誤り訂正復号化処理などを施すことで、データを抽出する。BB部11は、抽出したデータをEther終端部18へ出力する。
BB部11では、このような誤り訂正符号化処理や変調処理、パラレル形式への変換などが行われるように誤り訂正符号化回路や変調回路、シリアル/パラレル変換回路などを備えるようにしてもよい。
さらに、BB部11は、例えば、ハンドオーバストラテジーに従ってハンドオーバ条件に関する情報を内部のテーブルに格納し、端末30から送信された報告情報に基づいて、ハンドオーバ条件を満足するハンドオーバ先のセルを決定する。詳細については後述する。BB部11は、ハンドオーバ先を決定すると、ハンドオーバに関する一連のメッセージを生成し、端末30やハンドオーバ先のセルを収容する基地局との間でメッセージを交換する。
DPD/DAC12は、I信号とQ信号の2系列を含む出力信号をBB部11から受け取り、出力信号に対して歪補償処理(又はデジタルプリディストーション処理)を施して、PA13における入出力特性の歪を補償する。また、DPD/DAC12は、歪補償処理されたデジタル形式の出力信号をアナログ形式の出力信号に変換する。DPD/DAC12はアナログ形式に変換した出力信号をPA13へ出力する。
PA13は、DPD/DAC12から出力された出力信号を増幅してFilter14へ出力する。
Filter14は、例えば、PA13から出力された出力信号のうち一定の周波数成分をフィルタリングすることで、出力信号を無線帯域の無線信号に変換(アップコンバート)する。Filter14は無線信号をアンテナ15aへ出力する。
また、Filter14は、アンテナ15bから出力された無線信号を受け取り、例えば一定の周波数成分をフィルタリングすることで、無線帯域の無線信号をベースバンド帯域の入力信号へ変換(ダウンコンバート)する。Filter14は、例えば、周波数変換回路として機能する。Filter14は、変換後の入力信号をLNA16へ出力する。
アンテナ15aは、例えば、送信アンテナであり、Filter14から出力された無線信号を端末30へ送信する。また、アンテナ15bは、例えば、受信アンテナであり、端末30から送信された無線信号を受信し、受信した無線信号をFilter14へ出力する。
LNA16は、例えば、低雑音増幅器であって、Filter14から出力される入力信号を増幅し、端末30から送信された微弱な入力信号を増幅させることができる。
ADC17は、LNA16から出力されたアナログ形式の入力信号をデジタル形式に変換する。ADC17は、デジタル形式に変換後の入力信号をBB部11へ出力する。
Ether終端部18は、例えば、上位装置から送信されたパケットデータなどを受信してこれを終端し、パケットデータのペイロード領域からデータなどを抽出する。パケットデータは、例えば、TCP(Transmission Control Packet)形式となっている。Ether終端部18は、抽出したデータをBB部11へ出力する。
また、Ether終端部18は、BB部11から出力されたデータをパケット形式のデータに変換し、上位装置へ送信する。Ether終端部18は、メモリ19に適宜アクセスして、パケットデータに対する処理を行う。
メモリ19は、例えば、Ether終端部18から出力されたデータなどを記憶する。記憶されたデータなどは適宜Ether終端部18によって読み出される。
電源モジュール20は、例えば、基地局10内部に電気を供給する電源部であり、外部から供給された電気をメモリ19、ADC17、PA13、及びLNA16などに供給する。
<BB部11の構成例>
次にBB部11の構成例について説明する。図5はBB部11の構成例を表わす図である。図5に示すBB部11は、例えば、ハンドオーバ先のセルを決定する処理を行う部分を示している。
BB部11は、インタフェース110、端末受信報告処理部111、記憶部112、データベース113、及び判定部114を備える。
なお、第1の実施の形態における判定部120は、例えば、判定部114に対応する。また、第1の実施の形態における送信部121は、例えば、インタフェース110、DPD/DAC12、PA13、Filter14、及び送信アンテナ15aに対応する。
インタフェース110は、BB部11内で処理されたデータなどを他のブロック(DPD/DAC12、ADC17、Ether終端部18)へ出力したり、他のブロックから出力されたデータなどをBB部11内に取り込み、端末受信報告処理部111へ出力する。
本第2の実施の形態において、インタフェース110は、例えば、ADC17から出力されたデータのうち報告メッセージを抽出し、端末受信報告処理部111へ出力する。報告メッセージは端末30から送信されたものであり、端末30において測定された報告情報が含まれる。報告情報の詳細は後述する。
また、インタフェース110は、判定部114から出力されたハンドオーバ先の情報などを受け取って、ハンドオーバに関する処理を実行する。例えば、インタフェース110はハンドオーバに関するメッセージを生成し、端末30やハンドオーバ先の基地局との間でメッセージを交換したり、端末30やハンドオーバ先の基地局から送信されたメッセージを終端する。なお、ハンドオーバに関する処理はBB部11内の他の処理ブロック(図5において図示されていないブロックを含む)で行われてもよい。
端末受信報告処理部111は、インタフェース110から出力された報告メッセージを受け取り、報告情報を抽出する。報告情報としては、例えば、
(1)端末30が在圏するセルのセルIDと、在圏セルを収容する基地局10から送信された信号の端末30における受信信号レベル、
(2)端末30が在圏するセル周辺のセルIDと、周辺セルを収容する基地局(接続中の基地局10を含む)から送信された信号の端末30における受信信号レベル、
(3)端末30のバッテリー残量情報(又は電源残量情報)、
(4)端末30が要求する要求スループット、
などがある。
このような報告情報は、例えば、端末30において生成されて報告メッセージに含めて送信される。
受信信号レベルは、例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)、RSRP(Reference Signal Receive Power)、Pilot Ec/Io(パイロット信号電力と総電力との比)などにより表わされる。また、バッテリー残量情報は、例えば、95%残、60%残、20%残など、端末30におけるバッテリーの残量を表わす情報である。さらに、端末30の要求スループットは、例えば、1Mbps以上、5Mbps以上など、端末30が基地局10へデータなどを送信するときに要求するスループットを表わす情報となっている。
端末受信報告処理部111は、抽出した報告情報の一部又は全部を記憶部112へ出力し、報告情報のうちハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルを判定部114へ出力する。
記憶部112は、例えば、メモリなどであって、報告情報を記憶する。また、記憶部112は、判定部114により優先順位付けられたハンドオーバの候補先のセルに関する情報が記憶されたテーブルを記憶する。テーブルの詳細は後述する。記憶された報告情報などは、判定部114やデータベース113によって適宜読み出される。
データベース113は、例えば、メモリなどであって、ハンドオーバ条件などに関する情報が記憶されたテーブルを記憶する。かかるテーブルの詳細も後述する。なお、データベース113に記憶されるテーブルは、例えば、オペレータによる入力や上位装置からのダウンロードなどにより、ハンドオーバ条件などに関する情報が適宜変更される。
判定部114は、ハンドオーバ候補先のセルについて一時優先順位付けを行い、その結果を記憶部112にテーブルとして記憶する。例えば、判定部114は、端末受信報告処理部111から受け取ったハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルに対して、当該受信信号レベルが高い順に順位付けを行う。
また、判定部114は、記憶部112に記憶された一時優先順位付けされたハンドオーバ候補先のセルに関する情報を読み出し、データベース113に記憶されたテーブルを照合してハンドオーバ条件を選択する。判定部114は、ハンドオーバ候補先セルがハンドオーバ条件を満足するか否かによりハンドオーバ先を決定する。判定部114は、決定したハンドオーバ先に関する情報をインタフェース110へ出力し、インタフェース110から端末30へ送信される。端末30は決定したハンドオーバ情報に従ってハンドオーバを行う。判定部114における処理の詳細は後述する。
<端末30の構成例>
図6は端末30の構成例を表わす図である。端末30は、BB部31、DAC32、PA33、Filter34、アンテナ35a,35b、LNA36、ADC37、及び電源モジュール38を備える。
なお、第1の実施の形態における受信部310は、例えば、アンテナ35a,35b、Filter34、LNA36、ADC37、及びBB部31に対応する。
BB部31は、例えば、ADC37から出力された入力信号(例えばI信号とQ信号の成分を含む)に対して、パラレル/シリアル変換、復調処理や誤り訂正復号化処理などを施すことで、基地局10から送信されたデータなどを抽出する。BB部31は、抽出したデータなどをマイクやモニタ画面などの他処理部へ出力し、音声出力したり、画像を表示させることができる。
また、BB部31は、操作部などの他処理部から出力されたデータなどを受け取り、誤り訂正符号化処理や変調処理、シリアル/パラレル変換などを施して、出力信号としてDPD/DAC32へ出力する。
本第2の実施の形態において、BB部31は、在圏セルやハンドオーバ候補先のセルの受信信号レベルを測定することができる。例えば、端末30は基地局10から送信されたパイロット信号の受信信号レベルを測定することで、当該セルの受信信号レベルを測定する。
図3の例では、端末30は、セルID=「5」のセルに在圏するとき、接続基地局10−11の当該セルに対応する送信アンテナ15aから送信されたパイロット信号を受信する。また、端末30は、パイロット信号とともにセルIDに関する情報(セルID(=「5」))も受信する。そして、端末30は、パイロット信号の受信信号レベルを測定することで自セル(セルID(=「5」))の受信信号レベルを測定できる。
また、端末30は、接続基地局10−11においてセルID=「4」に対応する送信アンテナ15aから送信されたパイロット信号とセルID(セルID=「4」)とを受信する。端末30は、パイロット信号の受信信号レベルを測定することで、セルID=「4」の受信信号レベルを測定できる。
なお、端末30は、各セルに在圏するとき、周辺セルのセルIDを報知情報として受信する。これにより、例えば、端末30は在圏セル以外の周辺セルのセルIDを取得できる。
図6に戻り、また、BB部31は、端末30におけるバッテリーの残量情報を取得することもできる。BB部31は、例えば、電源モジュール38に対する電圧を測定することでバッテリー残量を測定する。BB部31は温度や充電サイクル数などのパラメータを加味してバッテリーの残量を測定してもよい。
さらに、BB部31は、例えば、他処理部から出力されたデータを受け取り、当該データのデータ量に基づいて要求スループットを決定することもできる。
BB部31は、受信信号レベルやバッテリー残量、要求スループットなどを含む報告情報を生成し、さらに、報告情報を含む報告メッセージを生成して、DPD/DAC32などを介して基地局10へ送信する。
DPD/DAC32は、BB部31から出力された出力信号に対して歪補償処理を施し、歪補償後の出力信号をアナログ信号へ変換する。
PA33は、DPD/DAC32から出力された出力信号を増幅する。
Filter34は、PA33から出力された出力信号に対して、所定周波数帯域の成分をフィルタリングすることで無線信号に変換(アンプコンバート)する。無線信号はアンテナ35から基地局10へ送信される。
また、Filter34は、アンテナ35で受信した無線信号を受け取り、無線信号に対して所定周波数帯域の成分をフィルタリングすることで、無線信号をベースバンド帯域の入力信号に変換(ダウンコンバート)する。
LNA36は、例えば、低雑音増幅器であって、Filter34から出力される入力信号を増幅する。
ADC37は、LNA36から出力された入力信号をデジタル信号へ変換し、BB部31へ出力する。BB部31は、デジタル信号に変換された入力信号をADC37から受け取ることで、基地局10から送信されたデータやハンドオーバに関するメッセージ、又は基地局10で決定されたハンドオーバ先に関する情報などを受信する。BB部31はハンドオーバ先に関する情報に従って、ハンドオーバ先へのハンドオーバを実行する。
<テーブルの例>
次に、記憶部112やデータベース113に記憶されるテーブルの例について説明する。
図7(A)は記憶部112に記憶されるテーブル1120の例を表わす図である。テーブル1120は、例えば、判定部114により一時優先順位付けられたハンドオーバ候補先セルに関する情報が記憶されるテーブルである。
図7(A)の例では、受信信号レベルの高い順に順位(「1」、「2」、…)が付与されている。最も優先順位の高いハンドオーバ候補先はセルIDが「5」のセルであり、次に優先順位の高いハンドオーバ候補先はセルIDが「3」のセルなどとなっている。
図7(B)は、データベース113に記憶されたテーブル1130の例を表わす図である。テーブル1130は、例えば、セルIDとセル特性をマッピングするテーブルである。図7(B)の例では、セルID=「1」のセルは、「屋外/Macro」、すなわち屋外のマクロセルのセル特性を有していることを表わしている。
テーブル1130には、さらに、「コード」の項目がある。「コード」は、例えば、セルIDとセル特性との組み合わせを表わす識別子となっている。図7(B)の例では、コード「A」のセルは、セルID=「1」であり、「屋外/Macro」というセル特性を有するセルとなっている。
なお、図7(B)において「Femto(Public)」は、例えば、どのユーザでも使用可能なフェムトセル(又はフェムト基地局)を表わしている。また、「Femto(CSG)」は、例えば、特定のユーザやグループにアクセスが制限されるフェムトセルである。
図8(A)は、データベース113に記憶されたテーブル1131の例を表わす図である。テーブル1131は、例えば、セル特性とコードとをマッピングするためのテーブルである。テーブル1131は、例えば、図7(B)に示すテーブル1130のうち「セル特性」と「コード」との関係に対応している。
図8(B)は、データベース113に記憶されたテーブル1132の例を表わす図である。テーブル1132は、例えば、ハンドオーバのパタンとハンドオーバの条件との関係を定義したテーブルである。テーブル1132には、「HOパタン」と「アルゴリズム」の項目が含まれる。
「HOパタン」は、例えば、セル特性とハンドオーバの方向の関係を含んでいる。例えば、「HOパタン」において、「A→B」は、コードAのセルからコードBのセルへハンドオーバすることを表わしている。コード「A」はテーブル1130により、セルIDとして「1」を有する屋外のマクロセルであることを表わす。また、コード「B」は、テーブル1130により、セルIDとして「5」を有する屋外のマイクロセルであることを表わす。従って、「A→B」は、セルID=「1」のマクロセルからセルID=「5」のマイクロセルへのハンドオーバを表わしている。
また、テーブル1132の「アルゴリズム」は、例えば、ハンドオーバ条件(又は移動条件)が記憶される。図8(B)の例では、例えば、「HOパタン」が「A→B」によりハンドオーバが行われるときのハンドオーバ条件が、「アルゴリズム」の「(1)」に記憶される。
このような「アルゴリズム」は、例えば、ハンドオーバ条件が変更されると「アルゴリズム」に記憶されたハンドオーバ条件も適宜変更されるようになっている。従って、オペレータは、例えば、テーブル1132の「アルゴリズム」に記憶されたハンドオーバ条件を変更させることで、ハンドオーバのストラテジーを実行したり、変更したりすることが可能となる。これにより、例えば、オペレータは無線通信システム100に対して、運用方針に従ったハンドオーバを実行させることが可能となり、オペレータの意向に沿った柔軟な対応を行うことができる。
<動作例>
次に、本第2の実施の形態における動作例について説明する。本動作例では、ハンドオーバの発生率を制御する場合の例である。運用方針として、例えば、ハンドオーバの発生率を制御する、などがある。このような運用方針を実現するために、以下のようなハンドオーバストラテジーが採用されるものとする。すなわち、
「端末30をできるだけ大きなサイズのセルに駐留させる」
というハンドオーバストラテジーである。
このようなハンドオーバストラテジーが無線通信システム100において実現されることで、上記のような運用方針が実現される。本動作例においては、このようなハンドオーバストラテジーがどのようにして実施されるのかについて説明する。
図9は本第2の実施の形態における動作例を表わすフローチャートである。
基地局10は、テーブル1132をデータベース113に格納する(S10)。例えば、オペレータによる基地局10の操作により、テーブル1132がデータベース113に格納される。この場合、「端末30をできるだけ大きなサイズのセルに駐留させる」というハンドオーバストラテジーに従ったハンドオーバ条件がテーブル132に記憶される。
このようなハンドオーバストラテジーの実現方法として、例えば、
(5)マクロセルからマイクロセル、マイクロセルからピコセル、ピコセルからフェムトセルへのハンドオーバ条件(又は、大セルから小セルへのハンドオーバ条件)は、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−80dBmとする。
(6)また、フェムトセルからピコセル、ピコセルからマイクロセル、マイクロセルからマクロセルへのハンドオーバ条件(又は、小セルから大セルへのハンドオーバ条件)は、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−85dBmとする。ただし、ハンドオーバ前後でセルサイズが同等の場合、上記(5)が採用される。
とする。
ここで、ハンドオーバ条件について、例えば、通常条件を「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−85dBm」とすると、上記(6)のハンドオーバ条件は通常条件となっている。また、上記(7)のハンドオーバ条件は通常条件よりも端末30がハンドオーバしずらい条件(又は厳しい条件)となっている。なお、「−85dBm」は一例であって、他の数値を用いてもよい。
例えば、図8(B)のテーブル1132の例では、「アルゴリズム」の「(1)」として、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−80dBm」が記憶される。また、「アルゴリズム」の「(2)」として、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−85dBm」が記憶される。
図10(A)は、マクロセル10−Aとマイクロセル10−Bのセルサイズの例を表わしている。大セルから小セルへのハンドオーバ条件は通常条件よりも厳しい条件となっているため、マイクロセル10−Bのセル範囲が実線から点線となる。これにより、例えば、端末30はマクロセル10−Aなどの大セルからマイクロセル10−Bなどの小セルへのハンドオーバが制限され、マクロセル10−Aに駐留する端末30の数が通常条件よりも多くなる。よって、上記ハンドオーバ条件(5)及び(6)によって、「端末30をできるだけ大きなサイズのセルに駐留させる」というハンドオーバストラテジーを実現できる。
このようにテーブル1132に「アルゴリズム」が記憶されることで、例えば、運用条件に従ったハンドオーバ条件が設定されることになる。すなわち、「端末30をできるだけ大きなサイズのセルに駐留させる」というハンドオーバストラテジーに従ったハンドオーバ条件が設定される。以後、基地局10は設定されたハンドオーバ条件を満足するハンドオーバ候補先があればそのハンドオーバ候補先とハンドオーバ先として決定する。
なお、以下においては、アルゴリズムのことをハンドオーバ条件と称したり、ハンドオーバ条件のことをアルゴリズムと称する場合がある。
図9に戻り、次に、インタフェース110は端末30から送信された報告情報を受信する(S11)。例えば、インタフェース110は端末30から送信された報告メッセージをADC17から受け取る。
次に、端末受信報告処理部111は、インタフェース110から報告メッセージを受け取り、報告情報を抽出し、記憶部112に出力する(S12)。例えば、端末受信報告処理部111は、自セルの受信信号レベルを記憶部112に記憶し、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルを判定部114へ出力する。
次に、判定部114は、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルに基づいて、ハンドオーバ候補先のセルについて一時優先順位付けを行う(S13)。例えば、判定部114は、受信信号レベルの高い順に一時優先順位付けを行う。判定部114は、一時優先順位に関する情報を記憶部112へ記憶することで、例えば図7(B)に示すテーブル1120が記憶部112へ記憶される。
図9に戻り、次に、判定部114は一時優先順位のうちn番目の優先順位であるハンドオーバ候補先のセルを選択する。そして、判定部114は、自セルと選択したセルとをペアにし、テーブル1130と照合して適用するアルゴリズムを選択する(S14)。
例えば、図7(B)に示すような一時優先順位付けが行われたとき、判定部114は、最初に、記憶部112に記憶されたテーブル1120から1番目(n=1)の優先順位(又は最も高い優先順位)にあるセルID=「5」を読み出す。判定部114は、セルID=「5」に対応するコード「B」をデータベース113に記憶されたテーブル1130から読み出す。なお、自セルをセルID=「1」(コード=「A」)とし、自セルの受信信号レベルを「−87dBm」とする。判定部114は、自セルとハンドオーバ候補先のセルとをペア(「A」、「B」)にし、テーブル1132からペア(「HOパタン」である「A→B」)に対応するアルゴリズム「(1)」を選択する。アルゴリズム「(1)」は、例えば、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−80dBm」が記憶される。
次に、判定部114はアルゴリズム条件を満足するか否かを判定する(S15)。例えば、判定部114は、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル「−81dBm」と自セルの受信信号レベル「−87dBm」とが、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−80dBm」を満足するか否かを判定する。この例では、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル「−81dBm」であり、ハンドオーバ条件の「候補先セルの受信信号レベル≧−80dBm」を満足しない。従って、判定部114は、アルゴリズム条件を満足しないと判定する(S15でNo)。
例えば、ハンドオーバ条件が通常条件(「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−85dBm」)のときは、ハンドオーバ条件を満足し、判定部114はセルID=「5」をハンドオーバ先として決定する。
判定部114は、ハンドオーバ条件を満足しないと判定したとき(S15でNo)、「n」が一時優先順位付けされたハンドオーバ候補先の全個数「m」を超えるか否かを判定する(S18)。例えば、判定部114は、テーブル1120に記憶されたハンドオーバ候補先のセルすべてに対して、S15までの処理を終了したか否かを判定している。
判定部114は、n番目の優先順位が全個数mを超えないとき(S18でYes)、優先順位を1つインクリメントし(n=n+1)(S19)、次に、優先順位付けされたハンドオーバ候補先のセルを選択対象にして、S14とS15の処理を行う。
例えば、判定部114は、テーブル1120において、1番目(n=1)のハンドオーバ候補先のセルを選択した後は、2番目(n=2)のハンドオーバ候補先のセル(セルID=「3」)を選択してS14、S15の処理を行う。
一方、優先順位付けを行ったハンドオーバ候補先のセル全てを対象にしても、アルゴリズム条件を満足しないとき(S15でNo、S18でNo)、判定部114は、ハンドオーバ先を決定することなく、本処理を終了させる(S17)。この場合は、基地局10はハンドオーバを許可せず、端末30はハンドオーバを行わないことになる。
一方、受信レベルがハンドオーバ条件を満足するとき(S15でYes)、判定部114は、ペア対象であるハンドオーバ候補先のセルをハンドオーバ先のセルとして決定し、インタフェース110へハンドオーバの実施を指示する(S16)。
判定部114は、ハンドオーバ先を決定すると、本処理を終了させる(S17)。
このように、本第2の実施の形態では、基地局10では、テーブル1132に記憶されるハンドオーバ条件について、セルサイズに応じて変更可能となっている。従って、基地局10を運用するオペレータは、ハンドオーバ条件が一律の場合と比較して柔軟な対応を行うこともできるし、セルサイズに応じたハンドオーバ条件を設定することも可能である。このようなハンドオーバ条件の変更に際して、新たに装置を設置するなど設備投資を行わなくてもよいため、本無線通信システム100ではコストの増加を防止できる。
また、本第2の実施の形態においては、セルの大きさ(又はサイズ、或いは範囲)をハンドオーバの判定条件に付加している。ハンドオーバの判定条件にセルサイズを付加することで、通常のハンドオーバ条件で発生するハンドオーバを発生させないようにすることができる。これにより、例えば、HetNetにおいてハンドオーバの発生率を抑制させることができる。
さらに、ハンドオーバの発生率を制御する、というオペレータの運用方針に沿った運用を行うことも可能となる。この場合でも、オペレータは、このような運用方針を実現するために新たな設備投資や基地局の処理能力増強による投資など行わなくてもよいため、コストの増加を防止することもできる。
さらに、ハンドオーバの発生率が抑制されることで、基地局10と端末30との間で交換されるハンドオーバに関するメッセージの交換も抑制され、その分、データの交換を行うことができ、スループットを向上させることもできる。
上記した例は、「端末30をできるだけ大きなサイズのセルに駐留させる」というハンドオーバストラテジーであったが、例えば、「端末30をできるだけ小さなセルに駐留させる」というストラテジーであってもよい。この場合、小セルから大セルへの「アルゴリズム」については他よりも厳しいハンドオーバ条件(例えば「受信信号レベル≧−80dBm」)とし、大セルから小セルへの「アルゴリズム」については通常のハンドオーバ条件(例えば「受信信号レベル≧−85dBm」)とすることもできる。この場合でも、上記した例と同様にハンドオーバの発生率を制御する、というオペレータによる運用方針を実現できる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、例えば、ネットワークリソースの有効利用を図る、という運用方針を実現する例である。かかる運用方針を実現するためのハンドオーバストラテジーとして、
「マイクロセル、ピコセル、又はフェムトセルがマクロセルより多くの周波数バンドを使用できる場合、端末30をマイクロセル、ピコセル、フェムトセルに駐留させたい」
が採用される。
例えば、基地局10がマクロセルより多くの周波数バンドを使用するマイクロセル、ピコセル、又はフェムトセルに端末30を駐留させるようにハンドオーバを制御することで、無線通信システム100全体のリソースの有効利用を図ることができる。
このようなハンドオーバストラテジーの実現方法として、例えば、
(7)フェムトセルからピコセル、ピコセルからマイクロセル、マイクロセルからマクロセルへのハンドオーバ(又は、小セルから大セルへのハンドオーバ)は、通常のハンドオーバ条件とする。
(8)マクロセルからマイクロセル、マイクロセルからピコセル、ピコセルからフェムトセルへのハンドオーバ(又は、大セルから小セルへのハンドオーバ)は、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−90dBmをハンドオーバ条件とする。ただし、ハンドオーバ前後でセルサイズが同じときは上記(7)を採用する。
が採用される。
図10(B)は、マクロセル10−Aとマイクロセル10−Bのセルサイズの例を表わしている。大セルから小セルへの上記ハンドオーバ条件は、通常条件(例えば、受信信号レベルRSSI≧−85dBm)と比較して、ハンドオーバしやすい条件となっている。従って、マイクロセル10−Bのセル範囲が実線から点線へと広がり、マイクロセル10−Bへハンドオーバする端末30の数が通常条件の場合と比較して多くなる。これにより、例えば、端末30を小セルに駐留させることができる。
本第3の実施の形態における動作例は、第2の実施の形態と同様に図9のフローチャートにより示される。
図9に示すように、基地局10は、テーブル1132の「アルゴリズム」に上記(7)及び(8)に対応するハンドオーバ条件を格納する(S10)。
例えば、図8(B)のテーブル1132の例では、「アルゴリズム」の「(1)」には、ハンドオーバ条件として「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−90dBm」が記憶される。
また、「アルゴリズム」の「(2)」には、ハンドオーバ条件として「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−85dBm」が記憶される。
図9に戻り、インタフェース110は、端末30から送信された報告情報を受信し、判定部114はハンドオーバ候補先の受信レベルについて一時優先順位付けを行い、記憶部112へ記憶する(S11〜S13)。
図11は、テーブル1120に記憶された一時優先順位の例を表わす図である。図11に示す例では、ハンドオーバ候補先セルのうち、セルID=「5」のセルが最も受信レベルが高く、セルID=「3」、「2」、「1」、「4」、…の順となっている。
図9に戻り、判定部114は、自セルと、n番目のハンドオーバ候補先のセルとをペアにして、テーブル1132を照合し、適用するアルゴリズムを選択する(S14)。
図11の例では、判定部114は、自セル(例えばセルID=「1」、コード「A」)と、1番目(n=1)のハンドオーバ候補先のセル(セルID=「5」、コード「B」)と、ペアにする(「A」、「B」)。そして、判定部114は、ペア(「HOパタン」である「A→B」)に対応するアルゴリズム「(1)」を選択する。
図9に戻り、判定部114は、アルゴリズム条件を満足するか否かを判定する(S15)。
図11の例において、アルゴリズム「(1)」には、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>自セルの受信信号レベル、かつ、候補先セルの受信信号レベル≧−90dBm」が記憶される。判定部114は、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル「−86dBm」と自セルの受信信号レベル「−87dBm」とに基づいて、このアルゴリズム条件を満足するか否か判定する。この場合、判定部114はアルゴリズム条件を満足すると判定する(S15でYes)。そして、判定部114は、セルID=「5」のセルをハンドオーバ先として決定し、インタフェース110へハンドオーバ実施を指示する(S16,S17)。
例えば、大セルから小セルへのハンドオーバ条件が「受信信号レベルRSSI≧−90dBm」という条件ではなく、「受信信号レベルRSSI≧−85dBm」という通常条件の場合、図11のテーブル1120に記憶された全てのハンドオーバ候補先のセルは条件を満足しない。
従って、セルサイズ(又はセルの大きさ、或いはセルの範囲)を加味したハンドオーバ条件が設定されることで、例えば、マクロセルからマイクロセルへとハンドオーバする端末数を通常のハンドオーバ条件の場合と比較して増加させることができる。
よって、通常のハンドオーバ条件と比較して、小セルに駐留する端末30が多くなり、マイクロセル、ピコセル、又はフェムトセルのリソース(例えば周波数バンド)を利用する端末数も増加する。このため、無線通信システム100全体(又はネットワーク全体)のリソースが有効利用される。
これは、ネットワークのリソースの有効利用を図る、という運用方針とも合致し、無線通信システム100に対して運用方針を反映させることができる。HetNet構成となっていても、このような運用方針を実現するために、例えば、新たに装置を設置させることもないため、コスト増加を防止することもできる。
また、基地局10では、第2の実施の形態と同様にテーブル1132に記憶されるハンドオーバ条件について、セルサイズに応じて変更可能となっている。従って、ハンドオーバ条件の変更に際して、新たに装置を設置するなど設備投資を行わなくてもよいため、本無線通信システム100ではコストの増加を防止できる。
さらに、上記したハンドオーバ条件は、大セルから小セルへのハンドオーバ条件は通常条件よりも優しい条件であり、小セルから大セルへのハンドオーバ条件は通常条件となっている。従って、小セルから大セルへのハンドオーバは大セルから小セルへのハンドオーバよりもハンドオーバ発生率を抑制させ、ハンドオーバの発生率をコントロールすることもできる。
図9に戻り、一方、判定部114はアルゴリズム条件を満足しない場合、第2の実施の形態と同様に、次の優先順位のハンドオーバ候補先を選択して(S18,S19)、アルゴリズムの選択などの処理を行う(S14,S15)。以降は、第2の実施の形態と同様に実施することができる。
なお、小セルから大セルへのハンドオーバ条件については、例えば、通常条件に代えて、「受信信号レベルRSSI≧−80dBm」などの厳しい条件とすることもできる。この場合でも、小セルへ駐留する端末30は通常条件と比較して増加させることができる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、バッテリー残量に応じたハンドオーバを行わせる、という運用方針を実現させる例である。このような運用方針を実現するためハンドオーバストラテジーとして、
「端末30のバッテリー残量が非常に少ない場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルがハンドオーバ元セルの受信信報レベルより良い場合にハンドオーバさせ、残量が少ない場合、通常のハンドオーバ条件よりもハンドオーバし易いハンドオーバ条件とし、残量が多い場合、通常のハンドオーバ条件を適用する」
が採用される。
なお、このハンドオーバストラテジーは、例えば、端末30の省電力モードに対応するハンドオーバストラテジーとなっている。
上記ハンドオーバストラテジーの実現方法として、例えば、
(9)端末バッテリー残量が10%以下の場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベルを満足するときハンドオーバさせる。
(10)端末バッテリー残量が10%から30%の場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベル、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルが「−87dBm」以上のときにハンドオーバさせる。
(11)端末バッテリー残量が30%から50%の場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベル、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルが「−85dBm」以上のとき、ハンドオーバさせる。
(12)端末バッテリー残量が50%以上の場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベル、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルが「−80dBm」以上のとき、ハンドオーバさせる。
が採用される。
図12(A)は判定部114により生成されたテーブル1120の例であり、図12(B)は端末バッテリー残量に関するテーブル1133である。テーブル1133には、上記(9)から上記(12)に対応するハンドオーバ条件が「アルゴリズム」の項目に記憶される。これにより、テーブル1133には上記ハンドオーバストラテジーを反映させたハンドオーバ条件が記憶される。
図13は本第4の実施の形態における動作例を表わすフローチャートである。
基地局10は、上記(9)から上記(12)に対応するアルゴリズムをテーブル1133に記憶する(S10)。
次に、端末受信報告処理部111は、報告情報のうち自セルの受信信号レベルと端末のバッテリー残量情報を記憶部112に記憶し、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルを判定部114へ出力する(S11,S12)。
次に、判定部114は、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルに基づいてハンドオーバ候補先の一時優先順位付けを行う(S13)。
次に、判定部114は、テーブル1133を照合し、n番目の端末30のバッテリー残量報告値に基づいて、適用する「アルゴリズム」を選択する(S20)。
例えば、判定部114は、バッテリー残量報告値が10%のとき、「アルゴリズム」として「(1)」を選択する。この「(1)」には、ハンドオーバ条件として「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベル」が記憶される。
次に、判定部114は、n番目のハンドオーバ候補先セルについて、選択した「アルゴリズム」を満足するか否かを判定する(S15)。
例えば、判定部114は、1番目(n=1)のハンドオーバ候補先セルの受信レベル「−81dBm」が、選択したハンドオーバ条件を満足するか否かについて判定する。
判定部114は、n番目のハンドオーバ候補先セルの受信レベルがハンドオーバ条件を満足すれば(S15でYes)、n番目のハンドオーバ候補先セルをハンドオーバ先に決定し、インタフェース110へ指示する(S16)。
例えば、1番目(n=1)のハンドオーバ候補先セルの受信レベル「−81dBm」は自セルの受信信号レベル「−87dBm」より高い数値となっているため、判定部114はハンドオーバ条件を満たすと判定する。
一方、n番目のハンドオーバ候補先セルの受信レベルがハンドオーバ条件を満足しなければ(S15でNo)、判定部114は、一時優先順位付けされた候補先セルのうち、(n+1)番目の優先順位の候補先セルを対象にして(S18,S19)、S20などの処理を行う。
以降は、第2の実施の形態と同様の処理を行う。
このように本第4の実施の形態においては、例えば上記(9)など、端末30のバッテリー残量が閾値以下のとき、ハンドオーバ条件は通常条件と比較して、ハンドオーバし易い条件となっている。このような条件では、一時優先順位の高い、すなわち受信レベルのより高いハンドオーバ候補先のセルがハンドオーバ先となり易くなっている。
従って、端末30のバッテリー残量が閾値以下のときは、端末30は受信レベルのより高いハンドオーバ候補先のセルにハンドオーバし易くなっている。このように受信レベルのより高いセルにハンドオーバすることで、端末30は閾値よりも小さい電力で当該セルを収容する基地局10と無線通信可能となる。これにより、例えば、端末30のバッテリーを閾値時間よりも長く使用させることができる。
また、上記(9)から(12)のハンドオーバストラテジーを反映させたハンドオーバ条件がテーブル1133に記憶され、これにより、例えば、「バッテリー残量に応じたハンドオーバを行わせる」という運用方針を反映させた無線通信システム100の運用も可能となる。このような運用方針を実現するために、本無線通信システム100では、新たな装置を設置することもなく、コスト削減を図ることができる。
さらに、基地局10では、テーブル1133に記憶されるハンドオーバ条件について、端末30のバッテリー残量情報に応じて変更可能となっている。従って、基地局10を運用するオペレータは、ハンドオーバ条件が一律の場合と比較して柔軟な対応を行うこともできるし、バッテリー残量に応じたハンドオーバ条件を設定することも可能である。このようなハンドオーバ条件の変更に際して、新たに装置を設置するなど設備投資を行わなくてもよいため、本無線通信システム100ではコストの増加を防止できる。
なお、上記(9)から(12)のハンドオーバ条件は一例であり、端末30のバッテリー残量が少なければ少ないほど、ハンドオーバ条件は通常条件よりもハンドオーバし易い条件となっていれば、その数値やパーセンテージはどのようなものでもよい。
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態について説明する。第4の実施の形態ではバッテリー残量に基づいてハンドオーバが行われる例について説明し、第2の実施の形態ではセルサイズに基づいてハンドオーバが行われる例について説明した。本第5の実施の形態ではバッテリー残量とセルサイズに基づいてハンドオーバが行われる例について説明する。
オペレータによる運用方針として、「バッテリー残量に応じたハンドオーバを行わせる」というものがあるものとする。これを実現するために、ハンドオーバストラテジーとして、
「端末30のバッテリー残量が少ないときに使用時間を長くすることと、バッテリー残量が多いときにハンドオーバメッセージを減少させることの両立を図る」
が採用される。
上記ハンドオーバストラテジーの実現方法として、例えば、
(13)端末バッテリー残量が10%以下の場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベルを満足するときハンドオーバさせる。
(14)端末バッテリー残量が10%から30%の場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベル、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルが「−87dBm」以上のときにハンドオーバさせる。
(15)端末バッテリー残量が30%から50%の場合で、マクロセルからマイクロセル、マイクロセルからピコセル、ピコセルからフェムトセルへ(又は大セルから小セルへ)ハンドオーバする場合、ハンドオーバ条件は通常条件よりも厳しくする。逆方向へのハンドオーバ条件は通常条件とする。ただし、サイズがハンドオーバ前後で同じときは前者を適用する。
(16)端末バッテリー残量が50%以上の場合で、マクロセルからマイクロセル、マイクロセルからピコセル、ピコセルからフェムトセルへ(又は大セルから小セルへ)ハンドオーバする場合、ハンドオーバ条件は通常条件よりも厳しくする、逆方向へのハンドオーバ条件は通常条件とする。ただし、サイズがハンドオーバ前後で同じとき前者を適用する。
が採用される。
ハンドオーバ条件における通常条件は、例えば、第2の実施の形態で説明したものと同様に「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベルであり、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−85dBm」とする。
この場合において、ハンドオーバ条件が通常条件より厳しい条件とは、例えば、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベルであり、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−80dBm」などのハンドオーバ条件である。
図14(A)から図15(B)は本第5の実施の形態で適用されるテーブル1120,1130〜1131,1134の例を表わす図である。
図14(A)は記憶部112に記憶される一時優先順位付けが行われたテーブル1120、図14(B)と図15(A)は、第2の実施の形態と同様にテーブル1130,1131の例をそれぞれ表わしている。
図15(B)はバッテリー残量とパタン、及びンドオーバ条件との関係を定義したテーブル1134の例を表わしている。図15(B)に示すテーブル1134は本第5の実施の形態において追加されたテーブルである。
図15(B)に示すようにテーブル1134では、バッテリー残量とパタンに対応して「アルゴリズム」が記憶される。例えば、「アルゴリズム」の「(1)」には上記(13)がハンドオーバ条件として記憶される。同様にして、例えば、「アルゴリズム」の「(2)」には上記(14)、「(3)」には上記(15)のハンドオーバ条件が記憶される。
このようにテーブル1134には、例えば、上記ハンドオーバストラテジーを反映させたハンドオーバ条件が「アルゴリズム」の項目に記憶される。これにより、例えば、閾値時間よりも長く端末30を使用させ、さらに、バッテリー残量の多いときにハンドオーバメッセージを減少させることの両立を図ることができる。
図16は本第5の実施の形態における動作例を表わすフローチャートである。
基地局10は、上記(13)から上記(16)に対応する「アルゴリズム」をテーブル1134に記憶し(S10)、第4の実施の形態と同様に、受信信号レベルと端末30のバッテリー残量情報(又はバッテリー残量報告値)とを抽出する(S11,S12)。
そして、判定部114によりハンドオーバ候補先セルの一時優先順位付けを行う(S13)。例えば、図14(A)は判定部114により優先順位付けが行われた結果を示す。
次に、判定部114は、端末30のバッテリー残量報告値とパタンに基づいて、テーブル1134から適用する「アルゴリズム」を選択する(S30)。
例えば、バッテリー残量報告値が「40%」、1番目のハンドオーバ候補先セルとしてセルID=「5」のセルが選択され、自セルがセルID=「1」のとき、判定部114は「アルゴリズム」として「(3)」を選択する。「アルゴリズム」の「(3)」には、例えば、ハンドオーバ条件として「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベルであり、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−80dBm」が記憶されている。
図16に戻り、次に、判定部114はアルゴリズムを満足するか否かを判定する(S15)。例えば、判定部114は、「アルゴリズム」として「(3)」に記憶されたハンドオーバ条件を満足するか否かを判定する。この場合、1番目のハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル「−81dBm」が「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−80dBm」の条件を満足しないため、判定部114はハンドオーバ条件を満足しないと判定する(S15でNo)。
判定部114は、アルゴリズムを満足しないとき(S15でNo)、端末30のバッテリー残量が「30%」を超えるか否かを判定する(S41)。
例えば、最も優先順位の高いハンドオーバ候補先セルについてハンドオーバ候補先としてのハンドオーバ条件を満たさないとき、次の優先順位のハンドオーバ候補先セルは、受信信号レベルがより低いものとなっている。最も優先順位の高いハンドオーバ候補先セルでもハンドオーバ条件を満たさない場合において、優先順位が低い候補先セルを選択しても受信信号レベルも低くなる。このようなセルに端末30をハンドオーバさせても、バッテリー残量が少ない端末30を閾値時間以上使用させることは困難である。
よって、判定部114は、端末30のバッテリー残量が「30%」を超えないとき(S41でNo)、ハンドオーバを行わせず(S17)、在圏セルへ維持したままの状態にする。
一方、判定部114は、端末30のバッテリー残量が「30%」以上のとき(S41でYes)、選択対象のセルが優先順位の個数m以下のときは、次の優先順位(n=n+1)を選択対象にして(S18,S19)、上記した処理を繰り返す。以降は第2の実施の形態と同様である。
このように本第5の実施の形態では、例えば上記(13)など、端末30のバッテリー残量が閾値以下のとき、ハンドオーバ条件は他のバッテリー残量の場合と比較して、ハンドオーバし易い条件となっている。
従って、本第5の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、受信レベルのより高いハンドオーバ候補先のセルにハンドオーバし易くなり、これにより、例えば、端末30のバッテリーを閾値時間よりも長く使用させることができる。
また、バッテリー残量の多いときにおける大セルから小セルへのハンドオーバについては、例えば上記(15)などに示されるように、通常条件と比較して厳しいハンドオーバ条件となっている。従って、本第5の実施の形態においては、通常条件と比較して、大セルから小セルへのハンドオーバが厳しくなっている分、バッテリー残量の多いときにおける大セルから小セルへのハンドオーバは制限され、ハンドオーバに関するメッセージの交換も少なくなる。
よって、本第5の実施の形態においては、端末30のバッテリー残量が少ないときに閾値時間以上使用できることと、残量が多いときにハンドオーバメッセージを減少させることの両立を図ることができる。
また、本第5の実施の形態においては、このようなハンドオーバストラテジーを実現することができ、オペレータは運用方針を反映させた無線通信システム100を運用させることができる。このような運用方針を実現するために、本無線通信システム100では新たに装置を設置することもなく、コストの増加を防止させることができる。
さらに、基地局10では、テーブル1134に記憶されるハンドオーバ条件について、バッテリー残量とセルサイズに応じて変更可能となっている。従って、基地局10を運用するオペレータは、ハンドオーバ条件が一律の場合と比較して柔軟な対応を行うこともできるし、バッテリー残量とセルサイズに応じたハンドオーバ条件を設定することも可能である。このようなハンドオーバ条件の変更に際して、新たに装置を設置するなど設備投資を行わなくてもよいため、本無線通信システム100ではコストの増加を防止できる。
なお、上記(13)から上記(16)のハンドオーバ条件に関して、「バッテリー残量>30%」の場合にセルサイズがハンドオーバ条件に含まれる例について説明した。ハンドオーバ条件については、「バッテリー残量≦30%」の場合でもセルサイズがハンドオーバ条件に含まれても良い。また、ハンドオーバ条件について、上記(13)から上記(16)に対してバッテリー残量とセルサイズとの間の関係を変えたものや、バッテリー残量の数値も他の数値としてもよい。
本第5の実施の形態においては、例えば、バッテリー残量が閾値以下のときのハンドオーバ条件は、通常条件よりも緩い条件としてハンドオーバしやすい条件となっている。これにより、例えば、端末30を受信信号レベルの条件のよいセルへハンドオーバさせることができ、端末30を閾値時間使用させることが可能となる。
また、本第5の実施の形態においては、バッテリー残量が閾値を超えるときのハンドオーバ条件は、大セルから小セル、又は小セルから大セルのいずれか一方が他方と比較してハンドオーバし難い条件となっている。これにより、例えば、バッテリー残量の多い端末30はハンドオーバメッセージの送信が制限されて、通常条件と比較してハンドオーバメッセージ量を少なくさせることができる。
[第6の実施の形態]
次に、第6の実施の形態について説明する。本第6の実施の形態は、端末30からの要求スループットとセルサイズに基づいてハンドオーバが行われる例について説明する。
オペレータによる運用方針としては、「端末30の要求スループットを満足させる」であるものとする。この運用方針を実現するためのハンドオーバストラテジーとして、
「端末30が低スループットを要求する場合、できるだけハンドオーバさせないようにし、端末30が高スループットを要求する場合、小セルにハンドオーバさせる」
が採用される。
例えば、マイクロセルやピコセル、フェムトセルなどの小セルでは収容可能な端末数(又はユーザ数)がマクロセルなどの大セルと比較して少ない。小セルと大セルの使用可能な周波数リソースが同じときと、小セルの一端末あたりのスループットは、大セルと比較して高くなる。従って、基地局10は、端末30を小セルに積極的にハンドオーバさせることで、端末30の要求スループットを満足させることが可能となる。
上記ハンドオーバストラテジーの実現方法として、例えば、
(17)端末30が1Mbps以下を要求するとき、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベル、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−75dBmのときにハンドオーバさせる。
(18)端末30が1〜3Mbpsを要求するとき、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベル、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−80dBmのときにハンドオーバさせる。ただし、上記(17)と(18)はハンドオーバ前後でセルサイズが同じときも適用される。
(19)端末30が3〜5Mbpsを要求するとき、ハンドオーバ候補先セルのサイズがハンドオーバ元セルのサイズより小さく、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セル(又は自セル)の受信信号レベル、かつ、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−75dBmのときにハンドオーバさせる。
(20)端末30が5Mbps以上を要求するとき、ハンドオーバ候補先セルのサイズがハンドオーバ元セルのサイズより小さく、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>ハンドオーバ元セルの受信信号レベルのときにハンドオーバさせる。
が採用される。
上記(20)に示すように、端末30が閾値以上のスループットを要求するとき、他の条件と比較して、端末30がサイズの小さいセルへハンドオーバしやすい条件となっている。
上記(17)から上記(20)を実現するために、例えば、本第6の実施の形態では、要求スループットとパタン、及びハンドオーバ条件との関係を定義したテーブル1135がデータベース113に記憶される。
なお、上記(19)において、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−75dBm」としているのは、例えば、小セルへハンドオーバする端末数に一定の制限を設けるためである。例えば、上記(20)により、高スループット要求の端末30は小セルへハンドオーバさせると、小セルに在圏する端末数が一定以上に多くなる場合がある。上記(19)では、上記(20)よりも低スループット要求の端末30に対して一定の制限をかけるようにしている。例えば、上記(19)として、「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−90dBm」に変更してもよい。
図18(B)は本第6の実施の形態において追加されたテーブル1135の例を表わす図である。図18(B)に示すようにテーブル1135には、端末30から要求された要求スループットとパタンに対応するハンドオーバ条件が記憶される。これにより、例えば、基地局10は、高スループットを要求する端末30は小セルへ、低スループットを要求する端末30は自セルに留まらせるように制御することが可能となる。
図19は本第6の実施の形態における動作例を表わすフローチャートである。
基地局10は、上記(17)から上記(20)に対応する「アルゴリズム」をテーブル1134に記憶する(S10)。
次に、端末受信報告処理部111は、報告情報のうち端末30の要求スループットを記憶部112に記憶し、受信信号レベルを判定部114へ出力する。
次に、判定部114は、ハンドオーバ候補先の受信信号レベルに基づいてハンドオーバ候補先セルの一時優先順位付けを行い、テーブル1120に記憶する(S13)。例えば、図17(A)はテーブル1120の例を表わしている。
次に、判定部114は、要求スループットとパタンに基づいてテーブル1135から適用するハンドオーバ条件を選択する(S50)。
例えば、判定部114は、記憶部112から端末30の要求スループット(例えば「4Mbps」)を読み出す。また、判定部114は、自セルとn番目のハンドオーバ候補先セルとをペア(例えば、「A」,「B」)にする。そして、判定部114は、要求スループットと、ペアに対応するパタン(例えば「A→B」)と、に基づいて対応する「アルゴリズム」(例えば、「(3)」)を選択する。
次に、判定部114は、ハンドオーバ条件を満足するか否かを判定する(S15)。
例えば、判定部114は、選択した「アルゴリズム」=「(3)」が上記(19)の場合、n=1番目の候補先セル(セルID=「5」)の受信信号レベル「−86dBm」が上記(19)を満足するか否かを判定する。ただし、自セルの受信信号レベルは「−87dBm」とする。この場合、上記(19)に示すハンドオーバ条件を満たすため、判定部114はセルID=「5」のセルをハンドオーバ先として決定する(S15でYes、S16)。以降は第2の実施の形態と同様である。
例えば、端末30の要求スループットが「1Mbps」のときで、自セルとn=1番目の候補先セル(セルID=「5」)の受信信号レベルが上記例と同一であるときは、「アルゴリズム」として「(2)」(=上記(18))が選択される。この場合、ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベルが「−86dBm」であり、ハンドオーバ条件の「ハンドオーバ候補先セルの受信信号レベル>−80dBm」を満たさないため、判定部114はハンドオーバ条件を満たさないと判定する(S15でNo)。
判定部114は、ハンドオーバ条件を満足しないとき(S15でNo)、要求スループットが「3Mbps」を超えるか否かを判定する(S61)。
例えば、要求スループットが「3Mbps」を超える高スループット要求の場合(S61でYes)、n=1番目のハンドオーバ候補先セルがハンドオーバ条件を満足しない場合(S15でNo)、2番目や3番目などの受信信号レベルでも、小セルへのハンドオーバが行われる場合もある。そこで、かかる場合は、基地局10は、一時優先順位で(n+1)番目のハンドオーバ候補先セルを選択して(S18,S19)に対してS50などの処理を行う。
一方、要求スループットが「3Mbps」以下の低スループット要求の場合(S61でNo)、基地局10は端末30に対してハンドオーバをさせずに在圏セルに維持させるようにする(S17)。これにより、例えば、低スループットの場合は極力ハンドオーバさせないというハンドオーバストラテジーを満足させることができる。
このように本第6の実施の形態では、例えば上記(19)や上記(20)など、端末30の要求スループットが閾値以上のときで、大セルから小セルへのハンドオーバに関しては、通常条件と比較して、端末30がハンドオーバし易い条件となっている。また、本第6の実施の形態では、例えば、上記(17)に示すように、端末30の要求スループットが閾値より小さいときは、通常条件を比較して、端末30はハンドオーバしずらい条件となっている。
従って、本無線通信システム100は、上記したハンドオーバストラテジーを満足させ、また、端末30の要求スループットを満足させることもでき、これにより、オペレータの運用方針を反映させた運用を行うことが可能となる。運用方針を実現するために、本無線通信システム100では新たに装置を設置させることもなく、コストの増加も防止できる。
また、基地局10では、テーブル1135に記憶されるハンドオーバ条件について、要求スループットとセルサイズに応じて変更可能となっている。従って、基地局10を運用するオペレータは、ハンドオーバ条件が一律の場合と比較して柔軟な対応を行うこともできるし、要求スループットとセルサイズに応じたハンドオーバ条件を設定することも可能である。このようなハンドオーバ条件の変更に際して、新たに装置を設置するなど設備投資を行わなくてもよいため、本無線通信システム100ではコストの増加を防止できる。
[その他の実施の形態]
次に、その他の実施の形態について説明する。図25はBB部11のハードウェア構成の構成例を表わす図である。
BB部11は、インタフェース110、CPU(Central Processing Unit)115、ROM(Read Only Memory)116、RAM(Random Access Memory)117を備える。
ROM116にはプログラムが記憶され、CPU115がプログラムを読み出してRAM117にロードし、ロードしたプログラムを適宜実行する。CPU115がプログラムを実行することで、例えば、例えば、第2の実施の形態などで説明した端末受信報告処理部111、判定部114の機能を実現する。
CPU115は、例えば、第2の実施の形態における端末受信報告処理部111と判定部114に対応する。また、RAM117は、例えば、第2の実施の形態における記憶部112とデータベース113に対応する。
なお、図24に示すBB部11は、例えば、端末30のBB部31のハードウェア構成例を表わしていてもよい。
以上の実施例を含む実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
第1の通信可能領域を有する基地局装置と、前記第1の通信可能領域において前記基地局装置と接続して無線通信を行う端末装置とを備えた無線通信システムにおいて、
前記基地局装置は、前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定する判定部と、
前記決定した移動先に関する情報を送信する送信部を備え、
前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報を受信する受信部を備え、前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報に従って前記第2又は第3の通信可能領域へ移動することを特徴とする無線通信システム。
(付記2)
前記移動条件には第1の移動条件と第2の移動条件が含まれ、
前記第1の移動条件には前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも大きいときの移動条件が含まれ、
前記第2の移動条件には前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも小さいときの移動条件が含まれることを特徴とする付記1記載の無線通信システム。
(付記3)
前記第1の移動条件には、前記第2の移動条件よりも、前記端末装置の移動が行われない条件が含まれることを特徴とする付記2記載の無線通信システム。
(付記4)
前記第1の移動条件は、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルが第1の閾値より高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第2の移動条件は、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルが第2の閾値より高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第1の閾値は前記第2の閾値よりも受信信号レベルが高い閾値であることを特徴とする付記3記載の無線通信システム。
(付記5)
前記第1の移動条件には、前記第2の移動条件よりも、前記端末装置の移動が行われる条件が含まれることを特徴とする付記2記載の無線通信システム。
(付記6)
前記第1の移動条件は、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルが第3の閾値より高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第2の移動条件は、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルが第4の閾値より高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第4の閾値は前記第3の閾値よりも受信信号レベルが高い閾値あることを特徴とする付記5記載の無線通信システム。
(付記7)
前記移動条件には第3及び第4の移動条件が含まれ、
前記第3の移動条件には前記電源残量が第5の閾値以下のときにおける移動条件が含まれ、
前記第4の移動条件には前記電源残量が前記第5の閾値より大きいときにおける移動条件が含まれることを特徴とする付記1記載の無線通信システム。
(付記8)
前記第3の移動条件には、前記第4の移動条件よりも、前記端末装置の移動が行われる条件が含まれることを特徴とする付記7記載の無線通信システム。
(付記9)
前記第3の移動条件は、前記電源残量が前記第5の閾値以下のときにおいて、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高いとき、又は、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記端末装置の受信信号レベルが第6の閾値よりも高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第4の移動条件は、前記電源残量が前記第5の閾値より大きいときにおいて、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記端末装置の受信信号レベルが第7の閾値よりも高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第7の閾値は前記第6の閾値よりも受信信号レベルが高い閾値であることを特徴とする付記8記載の無線通信システム。
(付記10)
前記移動条件には前記電源残量と前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさに基づいて異なる第5及び第6の移動条件が含まれることを特徴とする付記1記載の無線通信システム。
(付記11)
前記第5の移動条件には前記電源残量が第5の閾値以下のときにおける移動条件が含まれ、
前記第6の移動条件には前記電源残量が前記第5の閾値より大きいときであって、前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも大きいときと前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも小さいときのいずれか一方が、他方と比較して前記端末装置の移動が行われない条件が含まれることを特徴とする付記10記載の無線通信システム。
(付記12)
前記第5の移動条件は、前記電源残量が前記第5の閾値以下のときにおいて、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高いとき、又は、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記端末装置の受信信号レベルが第7の閾値よりも高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第6の移動条件は、前記電源残量が前記第5の閾値より大きいときにおいて、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも大きいときと前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも小さいときのいずれか一方の前記第2及び第3の通信可能領域に対応する受信信号レベルは他方と比較し高い方の前記第2及び第3の通信可能領域の受信信号レベルが第8の閾値よりも高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第8の閾値は前記第7の閾値よりも受信信号レベルが高い閾値であることを特徴とする付記11記載の無線通信システム。
(付記13)
前記移動条件には、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさと前記端末装置から送信された要求スループットとに基づいて異なる第7及び第8の移動条件が含まれることを特徴とする付記1記載の無線通信システム。
(付記14)
前記第7の移動条件には前記要求スループットが第9の閾値以下のときであって、前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも大きいときは前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも小さいときよりも前記端末装置が移動しない条件が含まれ、
前記第8の移動条件には前記要求スループットが第10の閾値より高いときにおける移動条件が含まれることを特徴とする付記13記載の無線通信システム。
(付記15)
前記第7の移動条件は、前記要求スループットが前記第9の閾値以下のときであって、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記端末装置の受信信号レベルが第11の閾値よりも高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第8の移動条件は、前記要求スループットが第10の閾値より高いときであって、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高い、又は、前記第1の通信可能領域における前記端末装置の受信信号レベルよりも前記第2及び第3の通信可能領域に対応する前記端末装置の受信信号レベルの方が高く、かつ、前記端末装置の受信信号レベルが第12の閾値よりも高いときに前記端末装置を移動させる条件であり、
前記第11の閾値は前記第12の閾値よりも受信信号レベルが高い閾値であることを特徴とする付記14記載の無線通信システム。
(付記16)
前記判定部は、前記第2及び第3の通信可能領域にそれぞれ対応する第1及び第2の受信信号レベルを高い順に順位付けを行い、受信信号レベルの高い順に前記第2又は第3の通信可能領域に対して前記移動条件に基づいて前記端末装置の移動先を決定することを特徴とする付記1記載の無線通信システム。
(付記17)
前記第2の通信可能領域は前記基地局装置又は他の基地局装置に収容され、前記第3の通信可能領域は前記基地局装置又は前記他の基地局装置に収容されることを特徴する付記1記載の無線通信システム。
(付記18)
第1の通信可能領域を有する基地局装置と、前記第1の通信可能領域において前記基地局装置と接続して無線通信を行う端末装置とを備えた無線通信システムにおける無線通信制御方法であって、
前記基地局装置によって、前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定し、
前記基地局装置によって、前記決定した移動先に関する情報を送信し、
前記端末装置によって、前記決定した移動先に関する情報を受信し、前記決定した移動先に関する情報に従って前記第2又は第3の通信可能領域へ移動する
ことを特徴とする無線通信制御方法。
(付記19)
第1の通信可能領域を有し、前記第1の通信可能領域において端末装置と接続して無線通信を行う基地局装置において、
前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定する判定部と、
前記決定した移動先に関する情報を前記端末装置へ送信する送信部と
を備えることを特徴とする基地局装置。
(付記20)
第1の通信可能領域を有する基地局装置と、前記第1の通信可能領域において前記基地局装置と接続して無線通信を行う端末装置とを備えた無線通信システムにおいて、
前記基地局装置は、前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定して、前記決定した移動先に関する情報を送信するプロセッサを備え、
前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報を受信するプロセッサを備え、前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報に従って前記第2又は第3の通信可能領域へ移動することを特徴とする無線通信システム。
10(10−1〜10−7、10−10〜10−15):基地局装置(基地局)
10−A:マクロセル 10−B,10−E:マイクロセル
10−C,10−F:ピコセル 10−D,10−G:フェムトセル
10−H〜10−N,10−X,10−Y:セル
11:BB部 12:DPD/DAC
13:PA 14:Filter
15a,15b:アンテナ 16:LNA
17:ADC 20:電源モジュール
30:端末装置(端末) 31:BB部
38:電源モジュール 100:無線通信システム
110:インタフェース 111:端末受信報告処理部
112:記憶部 113:データベース
114:判定部 115:CPU
1120,1130〜1135:テーブル

Claims (12)

  1. 第1の通信可能領域を有する基地局装置と、前記第1の通信可能領域において前記基地局装置と接続して無線通信を行う端末装置とを備えた無線通信システムにおいて、
    前記基地局装置は、前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定する判定部と、
    前記決定した移動先に関する情報を送信する送信部を備え、
    前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報を受信する受信部を備え、前記端末装置は前記決定した移動先に関する情報に従って前記第2又は第3の通信可能領域へ移動することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記移動条件には第1の移動条件と第2の移動条件が含まれ、
    前記第1の移動条件には前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも大きいときの移動条件が含まれ、
    前記第2の移動条件には前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも小さいときの移動条件が含まれることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記第1の移動条件には、前記第2の移動条件よりも、前記端末装置の移動が行われない条件が含まれることを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  4. 前記第1の移動条件には、前記第2の移動条件よりも、前記端末装置の移動が行われる条件が含まれることを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  5. 前記移動条件には第3及び第4の移動条件が含まれ、
    前記第3の移動条件には前記電源残量が第5の閾値以下のときにおける移動条件が含まれ、
    前記第4の移動条件には前記電源残量が前記第5の閾値より大きいときにおける移動条件が含まれることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  6. 前記第3の移動条件には、前記第4の移動条件よりも、前記端末装置の移動が行われる条件が含まれることを特徴とする請求項5記載の無線通信システム。
  7. 前記移動条件には前記電源残量と前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさに基づいて異なる第5及び第6の移動条件が含まれることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  8. 前記第5の移動条件には前記電源残量が第5の閾値以下のときにおける移動条件が含まれ、
    前記第6の移動条件には前記電源残量が前記第5の閾値より大きいときであって、前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも大きいときと前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも小さいときのいずれか一方が、他方と比較して前記端末装置の移動が行われない条件が含まれることを特徴とする請求項7記載の無線通信システム。
  9. 前記移動条件には、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさと前記端末装置から送信された要求スループットとに基づいて異なる第7及び第8の移動条件が含まれることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  10. 前記第7の移動条件には前記要求スループットが第9の閾値以下のときであって、前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも大きいときは前記第1の通信可能領域が前記第2及び第3の通信可能領域よりも小さいときよりも前記端末装置が移動しない条件が含まれ、
    前記第8の移動条件には前記要求スループットが第10の閾値より高いときにおける移動条件が含まれることを特徴とする請求項9記載の無線通信システム。
  11. 第1の通信可能領域を有する基地局装置と、前記第1の通信可能領域において前記基地局装置と接続して無線通信を行う端末装置とを備えた無線通信システムにおける無線通信制御方法であって、
    前記基地局装置によって、前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定し、
    前記基地局装置によって、前記決定した移動先に関する情報を送信し、
    前記端末装置によって、前記決定した移動先に関する情報を受信し、前記決定した移動先に関する情報に従って前記第2又は第3の通信可能領域へ移動する
    ことを特徴とする無線通信制御方法。
  12. 第1の通信可能領域を有し、前記第1の通信可能領域において端末装置と接続して無線通信を行う基地局装置において、
    前記第1の通信可能領域から、前記第1の通信可能領域とは異なる大きさであって前記第1の通信可能領域の一部又は全部が重複した第2又は第3の通信可能領域へ前記端末装置が移動するとき、前記第1乃至第3の通信可能領域の大きさ又は前記端末装置から送信された前記端末装置の電源残量に応じて変更可能な移動条件に基づいて、前記端末装置の移動先を決定する判定部と、
    前記決定した移動先に関する情報を前記端末装置へ送信する送信部と
    を備えることを特徴とする基地局装置。
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