JP2015020438A - 車両用シート - Google Patents

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Koji Tanaka
康二 田中
弘志 野津
Hiroshi Nozu
弘志 野津
寛雅 丹治
Hiromasa Tanji
寛雅 丹治
敦 市田
Atsushi Ichida
敦 市田
戸畑 秀夫
Hideo Tohata
秀夫 戸畑
敦 小池
Atsushi Koike
敦 小池
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Abstract

【課題】緊急時の牽引によって帯状片に捩じれが生じると、シートパッドを所定の形状に盛り上げることが困難となってサブマリン現象を抑制できないおそれがある。
【解決手段】方向転換部材30が、左右のサイドフレーム14−1間に差し渡された帯状片18の延長線上で左のサイドフレームに設けられて、帯状片の牽引される端がこの方向転換部材を経由してサイドフレームに沿って引き出される。方向転換部材は、略S字形状のメインの棒材32とサブの棒材34とを備え、メインの棒材は上枠32Up、下枠32Lwと、上枠、下枠を連結する傾斜片32Sとを有している。サブの棒材は帯状片が脱落することなく遊挿される隙間をメインの棒材の上枠との間に残して上枠に並設され、メインの棒材の傾斜片は、メインの棒材の上枠、サブの棒材間の隙間に遊挿された帯状片が折り返される直線状の折り返し部32S−1を持っている。
【選択図】図2

Description

この発明は、緊急時でのシートベルト着用の着座者の沈みながらの前方への移動、いわゆるサブマリン現象を抑制する車両用シートに関する。
左右の肩のいずれかと左右の腰との三ヶ所で着座者を保持する三点保持式のシートベルトが車両用シートに広範囲に装着されている。三点保持式のシートベルト(三点式シートベルト)においては、上半部のウェビング(ショルダーウェビング)が着座者の肩口から袈裟状に着座者に掛け渡されるとともに、下半部のウェビング(ラップウェビング)が着座者の腰部に掛け渡されて着座者をシートに保持し固定する。
車両の急減速、急停車、前突などの緊急時において、シートベルトを着用した着座者を前方に移動させる慣性力が着座者に作用する。緊急時の慣性力による前方への移動は、シートベルトの着用によって通常は阻止されるが、着座者の尻部がシートクッションに沈み込みながら前方に移動する尻滑り現象、いわゆるサブマリン現象に対しては、シートベルトが有効的に機能しないおそれのあることも指摘されている。
そこで、シートベルト着用の着座者の緊急時における尻部の前方移動(サブマリン現象)を抑制する構成、いわゆるサブマリン対策として、抑制部材をシートパッドの下方でシートクッションの前後方向のほぼ中央において左右のサイドフレーム間に差し渡した構成が知られている。通常、抑制部材は、座り心地に影響しない位置(低い位置)に置かれ、緊急時には上昇してシートパッドを押し上げ、着座者の尻部の前方で盛り上げてサブマリン現象を抑制している。
たとえば、特開2002−046513号公報では、シートクッションの左右のサイドフレーム間に可倒部付のクロス部材を差し渡し、通常時にはクロス部材は着座者からの押力のもとで可倒部が倒伏し、緊急時に着座者の尻部が前方に移動しようとすると、可倒部が立ち上り、突っ張ってシートパッドを押し上げてサブマリン現象を抑制している。
また、特開2004−237820号公報では、抑制部材として弾性の帯状片がシートパッドの下面でシートクッションの左右のサイドフレーム間に差し渡され、サイドフレームに沿って垂下する帯状片の端末にインフレーター付の牽引装置が接続されている。そして、緊急時にはインフレーターの作動のもとで牽引装置が帯状片の端を左右両方向から牽引し、帯状片を左右のサイドフレーム間で緊張させてシートパッドの下面を押し上げながら帯状片を持ち上げ、着座者の尻部の前方でシートパッドを盛り上げてサブマリン現象を抑制している。
特開2002−046513号公報 特開2004−237820号公報
特開2002−046513号公報では、クロス部材が鋼板などの硬質部材から成形されているため、クロス部材をシートパッドの上面に近づけて設ければ、緊急時にシートパッドを十分に押し上げて、サブマリン現象を抑制できるが、通常時にはシートパッドを介してクロス部材の存在が認識され、違和感を覚えて座り心地を低下させる。逆に、通常時における座り心地を重視してクロス部材をシートパッドの上面から離して設けると、緊急時においてシートパッドを十分に押し上げられず、サブマリン現象を抑制できないおそれがある。
これに対して、特開2004−237820号公報では、弾性の帯状片、たとえば、エラストマーシートを抑制部材としているため、通常時においてもシートパッドを介した帯状片の存在が認識され難く、特に、シートパッドの下面に帯状片を配置してシートパッドの上面から十分に離しているため、良好な座り心地が確保される。そして、緊急時には牽引装置によって帯状片を牽引し緊張させて、シートパッドの下面を押し上げながら帯状片を迅速に持ち上げることによってサブマリン現象を十分に抑制できる。
緊急時に着座者の尻部の前方でシートパッドを盛り上げてサブマリン現象を抑制するためには、捩じれを生じることなく帯状片を牽引し緊張する必要がある。すなわち、牽引によって帯状片に捩じれが生じると、緊急時に帯状片が緊張しても帯状片からシートパッドに押力が確実に伝達されないため、シートパッドを所定の形状に盛り上げることが困難となって、サブマリン現象を抑制できないおそれがある。
左右のサイドフレーム間における帯状片の延びる方向に帯状片を牽引して、帯状片の延びる方向と牽引する方向とを一致させれば、捩じれを生じることなく帯状片を牽引できる。たとえば、特開2004−237820号公報では、牽引装置を帯状片の下方で帯状片と平行に設けることによって、帯状片の延びる方向と牽引する方向とを一致させている。
しかしながら、帯状片の延びる方向と牽引する方向とを一致させるためには、帯状片の牽引装置の配置位置が限定されざるを得ず、設計の自由度が制約される。
本発明は、牽引装置の配置位置を限定することなく、簡単な構成で帯状片の捩れを防止できる車両用シートの提供を目的としている。
上記目的を達成するために本発明では、方向転換部材が左右のサイドフレーム間に差し渡された帯状片の延長線上でサイドフレームに設けられ、この方向転換部材を経由して帯状片の端がサイドフレームに沿って延ばされている。
すなわち、請求項1に係る本発明によれば シートクッションの左右のサイドフレーム間に帯状片を差し渡し、緊急時に帯状片の端を牽引し、サイドフレーム間で緊張させて、緊急時でのシートベルト着用の着座者の沈みながらの前方への移動を抑制する車両用シートにおいて、方向転換部材が、左右のサイドフレーム間に差し渡された前記帯状片の延長線上でサイドフレームに設けられて、前記帯状片の牽引される端が方向転換部材を経由してサイドフレームに沿って引き出され、前記方向転換部材は、上枠と、上枠の一端に連結された傾斜片とを有して形成されたメインの棒材と、帯状片が脱落することなく遊挿される隙間を上枠との間に残して上枠に並設されたサブの棒材とを備え、前記傾斜片は、メインの棒材の上枠、サブの棒材間の隙間に遊挿された帯状片が折り返される直線状の折り返し部を持っている。
請求項1に係る本発明では、方向転換部材が左右のサイドフレーム間に差し渡された帯状片の延長線上でサイドフレームに設けられ、メインの棒材の上枠、サブの棒材間の隙間に遊挿された帯状片が、メインの棒材の傾斜片の直線状の折り返し部で折り返されており、帯状片の延びる方向、牽引方向が方向転換部材によって常に一致し、捩じれを生じることなく帯状片を牽引できる。そのため、帯状片を牽引する牽引装置の配置位置が限定されず、牽引装置を広範囲に配置でき、高い設計の自由度が得られる。
また、ワイヤを折曲して形成された略S字形状のメインの棒材にサブの棒材を組み込んで形成された方向転換部材をサイドフレームに設けるという簡単な構成で、捩じれを生じることなくその牽引方向を転換しながら帯状片を牽引できる。
(A)は本発明の一実施例に係る車両用シートの一部破断の概略側面図を示し、(B1)(B2)は通常時、緊急時におけるシートクッションの概略断面図であり、帯状片の位置の相違を模式的に示す。 (A)は帯状片を牽引し緊張させた車両用シートの破断斜視図、(B)は方向転換部材の平面図、(C)は(B)のC−C線に沿った方向転換部材の断面図をそれぞれ示す。 バックルプリテンショナーを備えた車両用シートの一部破断の概略側面図を示す。
シートクッションの左右のサイドフレーム間に帯状片を差し渡し、緊急時に帯状片の端を牽引し、サイドフレーム間で緊張させて、緊急時でのシートベルト着用の着座者の沈みながらの前方への移動を抑制している。方向転換部材が、左右のサイドフレーム間に差し渡された帯状片の延長線上でサイドフレームに設けられて、帯状片の牽引される端が方向転換部材を経由してサイドフレームに沿って引き出されている。方向転換部材は、上枠と、上枠の一端に連結された傾斜片とを有して形成されたメインの棒材と、帯状片が脱落することなく遊挿される隙間を上枠との間に残して上枠に並設されたサブの棒材とを備え、傾斜片は、メインの棒材の上枠、サブの棒材間の隙間に遊挿された帯状片が折り返される直線状の折り返し部を持っている。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。
図1(A)は本発明の一実施例に係る車両用シートの一部破断の概略側面図を示し、(B1)(B2)は通常時、緊急時におけるシートクッションの概略断面図であり、帯状片の位置の相違を模式的に示す。
なお、前後左右はドライバーシートに着座したドライバーから見た方向をいい、Fr、Rr、L、Rで示す。
図1(A)に示すように、車両用シート10は、シートバック12、シートクッション14を備え、シートベルト16がシートに装着されている。シートクッション14は、左右一対のサイドフレーム14−1をその一部とするクッションフレームに発泡ウレタン等の発泡材からなるシートパッド14−2を被せ、シートパッドをトリムカバー14−3で被覆して構成され、シートバック12も同様の構成となっている。
シートベルト16は、たとえば三点保持式(三点式シートベルト)とされる。三点式シートベルト16は、上半部のウェビング(ショルダーウェビング)16−1と下半部のウェビング(ラップウェビング)16−2とを有し、上半部のウェビングが着座者の肩口から袈裟状に着座者に掛け渡されるとともに、下半部のウェビングが着座者の腰部に掛け渡されて、着座者を車両用シート10に保持し固定している。
車両用シート10は、フロント、リヤのハイトリンク(フロントリンク、リヤリンク)20F、20Rを有してシートクッション14、車床側支持部材(たとえばシートライザ)22間に設けられたシートリフタ(リフト機構)24を備えて、シートクッションが昇降可能とされ、実施例では、シートスライド装置のアッパーレールが車床側支持部材22となっている。フロントリンク、リヤリンク20F、20Rはサイドフレーム14−1、車床側支持部材22に支軸によって揺動可能に連結され、フロントリンク、リヤリンクを揺動させることにより、シートクッション14が昇降される。
シートリフタ24を備えることなく、シートクッション14が昇降しない構成としてもよい。
図1(B1)(B2)に示すように、シートパッド14−2は、たとえば断面が略U字形状となるように着座者の着座する中央部に比べて側部が高く形成されている。そして、帯状片18が、シートクッション14の略中央部で左右一対のサイドフレーム14−1間に差し渡されて、シートパッド14−2の下方に設けられている。たとえば、帯状片18は、シートベルトのベルト(ウェビング)のような引張り強さに優れたポリエステル繊維を編んだベルト(ウェビング)から形成される。
帯状片18は、右のサイドフレーム14−1の頂部に一端18aが固定され、他端(自由端)18bは左のサイドフレーム14−1の頂部を越えて垂下し、牽引装置に接続されて牽引、緊張されるように構成されている。
通常時においては、図1(B1)に示すように、帯状片18は、シートパッド14−2の下方に位置している。そして、衝突等の緊急時においては、図1(B2)に示すように、帯状片18の端(自由端)18bが牽引され、左右のサイドフレーム14−1間で緊張されてシートパッド14−2を矢印方向に押し上げ、着座者の尻部の前方で盛り上げて障壁を設けることによって着座者のサブマリン現象が抑制される。
図1(A)に示すように、左右のサイドフレーム14−1間に差し渡された帯状片18の延長線上で、帯状片の自由端18bの垂下する左のサイドフレーム14−1の頂部側面に方向転換部材30が設けられ、帯状片の自由端18bは方向転換部材を経由してサイドフレームに沿って後方に引き出されている。方向転換部材30によって、帯状片18の延びる方向が水平面から垂直面、具体的には水平面の左右方向から垂直面の前後方向に転換されている。
図2(A)は帯状片を牽引し緊張させた車両用シートの破断斜視図、(B)は方向転換部材の平面図、(C)は(B)のC−C線に沿った方向転換部材の断面図をそれぞれ示す。
図2(A)(B)(C)に示すように、方向転換部材30は、ワイヤを折曲した略S字形状のメインの棒材32と、直線状のサブの棒材34とを備えて形成されている。メインの棒材32は上枠32Up、下枠32Lwと、これら上枠、下枠を連結する傾斜片32Sとを有し、傾斜片は直線状の折り返し部32S−1を持っている。
詳細に言うと、メインの棒材の上枠32Upは、下方に略直角に折曲された左右の腕32Up−L、32Up−Rを有した(部首の)わかんむり形状に形成されている(ただし、腕が略直角に延びている点で正確なわかんむり形状でない)。左の腕32Up−Lは傾斜片32Sの上端に連結され、傾斜片の折り返し部32S−1の下端が下枠32Lwにそれぞれ連結され、上枠32Up、下枠32Lwが傾斜片を挟んで一体化された略S字形状にワイヤを折曲してメインの棒材32が成形されている。また、折り返し部32S−1は傾斜片32Sの中央部と下半部とにかけて設けられ、傾斜片の上半部32S−2は下枠32Lwと略平行とされ、傾斜片の上半部、上枠32Up、下枠32Lwはいずれも略水平に位置している。
サブの棒材34は、たとえばワイヤからなる直線状の棒材とされ、メインの棒材の上枠32Upとの間に隙間を残して上枠の左右の腕32Up−L、32Up−R間に架設されて上枠に並設されている。なお、図2(C)に示すように、サブの棒材34はメインの棒材32の内側に入り込んだ状態で設けられている。
なお、サブの棒材34としてワイヤからなる直線状の棒材を例示しているが、これに限られず、後述するように上枠32Upとの間に帯状片18の遊挿可能な隙間を残して上枠に併設されれば足りる。
また、図2(B)に示すように、傾斜片の折り返し部32S−1は、サブの棒材34との交差角をαとする直線状に形成され、その上端は傾斜片の上半部32S−2に、下端は下枠32Lwにそれぞれ連結されている。
そして、図2(C)に示すように、方向転換部材30は、左右のサイドフレーム14−1間に差し渡された帯状片18の延長線上で、帯状片の自由端18bが左のサイドフレームの頂部を越えた直下でサイドフレームの外面に設けられており、上枠32Up、下枠32Lwがサイドフレームの外面に溶着されている。すなわち、方向転換部材30が、左右のサイドフレーム14−1間に差し渡された帯状片18の延長線上に設けられることによって、帯状片の延びる方向と帯状片の牽引される方向が一致する。
帯状片の自由端18bが遊挿されるメインの棒材の上枠32Upとサブの棒材34との隙間の幅wは、帯状片18(自由端18b)が挿通されるとともに、帯状片18の重複を許さないように帯状片の厚さの2倍未満の大きさとなっている。たとえば、隙間の幅wは帯状片の厚さの1.2〜1.9倍とされ、帯状片の厚さによって異なるが、たとえば1.5〜3.0mm程度とされる。
左のサイドフレーム14−1の頂部を越えて延ばされた帯状片の自由端18bは、上枠32Upを越えてサブの棒材34との隙間に挿入され、サイドフレーム側 (内側)から折り返し部32S−1の周面に沿って巻かれて上下方向から前後方向に方向を変え、サイドフレーム14−1に沿って後方に延ばされる。
上枠32Upとサブの棒材34との隙間に挿入されて下方に延ばされることによって、帯状片18の延びる方向は、左右のサイドフレーム14−1の間に差し渡されて延びる水平面の左右方向からサイドフレーム14−1に沿った垂直面の上下方向に転換される。それから、帯状片の自由端18bが傾斜片の折り返し部32S−1を介してサイドフレーム14−1に沿って後方に延ばされることにより、サイドフレームに沿った垂直面で上下方向から前後方向に帯状片の延びる方向が転換され、結果的に、水平面の左右方向から垂直面の前後方向に転換される。
ここで、折り返し部32S−1、サブの棒材34の交差角αが45°であれば、帯状片18(自由端18b)の延びる方向を上下方向から前後方向に90°転換できるが、必ずしも90°に転換する必要はなく、交差角αはたとえば45°±10°であればよい。
サブの棒材34が、メインの棒材32の内側に入り込んだ状態で上枠32Upに取付けられているため、上枠、サブの棒材の隙間に挿通される帯状片18は、上枠、サブの棒材によって上下から挟まれて折り返し部32S−1方向に延ばされる。
方向転換部材30で方向転換された帯状片の自由端18bは牽引装置まで延ばされて、衝突時等の緊急時に牽引装置によって牽引される。帯状片18(自由端18b)の牽引装置としてシートベルトのバックルプリテンショナーを利用できる。
図3はバックルプリテンショナーを備えた車両用シートの一部破断の概略側面図を示す。
帯状片の自由端18bの牽引装置としてのバックルプリテンショナー(プリテンショナー)40は周知のものであり、衝突時等の緊急時においてインフレーター46を作動させてシートベルトバックル(バックル)44を牽引するように構成されている。
図3に示すように、プリテンショナー(牽引装置)40は、シリンダ42と、シリンダに連通され、衝突時等の緊急時に高圧ガスを発生させてシリンダに供給するインフレーター46と、シリンダ内に配設された摺動可能なピストン(図示しない)とを備えて、車床側支持部材22(車床側の支持部材)に配置されている。バックル44はワイヤ48によってプリテンショナー40に接続されており、ワイヤはその一端がプリテンショナー40に固定され、他端がバックル44に設けられたピン44aを巻装してプリテンショナーに戻されてピストンの端(図3においてピストンの右端)に接続されている。
そして、たとえば、バックルの支軸であるピン44aを巻装してプリテンショナー40に戻されるワイヤ部の復路48aに、帯状片の自由端18bが接続される。すなわち、方向転換部材30から左のサイドフレーム14−1に沿って後方に延ばされた帯状片の自由端18bはサイドフレームに設けられたガイドピン41に下方から巻装されて上方に延ばされ、たとえば、バックル44の直下でワイヤ部の復路48aに接続される。
衝突時等の緊急時においては、インフレ―タ46が瞬時に作動して高圧ガスを発生し、シリンダに流入した高圧ガスによってピストンがシリンダ内に引き込まれ(図3の左方向に移動し)、ピストンに接続したワイヤ部の復路48aが図3に示す矢印方向に牽引されることによって、帯状片18は、バックル44、帯状片の自由端18bが同時に牽引される。
バックル44が牽引されると、バックルに連結されたショルダーウェビング16−1、ラップウェビング16−2が牽引されて着座者を車両シート上に拘束する。また、バックル44と同時に帯状片18(帯状片の自由端18b)が牽引されると、帯状片が左右のサイドフレーム14−1間で緊張してシートパッド14−2を押し上げ、着座者の尻部の前方で盛り上げて障壁を設けるため、緊急時における尻部の前方移動(サブマリン現象)が抑制される。
このように、プリテンショナー(バックルプリテンショナー)40を帯状片18の牽引装置とすれば、緊急時において、ショルダーウェビング16−1、ラップウェビング16−2によって着座者を車両シート上に拘束すると同時に、左右のサイドフレーム14−1間で帯状片18を緊張して尻部の前方移動(サブマリン現象)を抑制できる。
また、バックルプリテンショナー40が帯状片18の牽引装置を兼ねることにより、構成の複雑化が避けられ、かつ、独立した部材の数が減少する。
方向転換部材30は、左右のサイドフレーム14−1間に差し渡された帯状片18の延長線上でサイドフレームの外面に設けられ、帯状片の自由端18bは、メインの棒材の上枠32Up,サブの棒材34の隙間を挿通して下方に延ばされ、上枠、サブの棒材によって帯状片に挟持されて、帯状片の延びる方向と牽引する方向とが一致している。そのため、プリテンショナー(牽引装置)40によって緊急時に帯状片の自由端18bが牽引されても、帯状片は左右のサイドフレーム14−1間に捩じれを生じることなく緊張されてシートパッド14−2を押し上げ、着座者の尻部の前方で盛り上げて障壁を設けることによって着座者のサブマリン現象が抑制される。
サブの棒材34が、メインの棒材32の内側に入り込んだ状態で上枠32Upに取付けられているため、上枠、サブの棒材の隙間に挿通される帯状片18はサブの棒材に押されて上枠に押し付けられ、上枠に確実に巻装された状態で折り返し部32S−1方向に延ばされる。
帯状片の自由端18bは、メインの棒材の上枠32Up,サブの棒材34の隙間を挿通して下方に延ばされ、折り返し部32S−1によってその延びる方向が上下方向から前後方向に90°転換されるが、折り返し部、サブの棒材の交差角αが45°であるため、折り返し部において無理なく方向転換され、折り返し部での捩じれの発生が防止される。
ワイヤを折曲して形成された略S字形状のメインの棒材32にサブの棒材34を組み込んで形成された方向転換部材30をサイドフレーム14−1に設けるという簡単な構成で、捩じれを生じることなく帯状片の自由端18bを牽引できる。
なお、傾斜片の上半部32S−2は下枠32Lwと略平行に形成されているが、帯状片18の前方への動きを拘束する形状であれば足り、下枠と略平行にする形状に限定されない。
メインの棒材の上枠32Up、サブの棒材34間の隙間に遊挿された帯状片の自由端18bが、メインの棒材の傾斜片の直線状の折り返し部32S−1で折り返され、その折り返し位置が常に一定であるため、帯状片の延びる方向、牽引方向が方向転換部材によって常に一致し、捩じれを生じることなく帯状片を牽引できる。そのため、帯状片を牽引する牽引装置40の配置位置が限定されず、牽引装置を広範囲に配置でき、高い設計の自由度が得られる。
特に、折り返し部32S−1はその下端が略水平な下枠32Lwに、上端が傾斜片の略水平な上半部32S−2にそれぞれ連結され、折り返し部における帯状片の動き(前後方向の動き)が下枠、傾斜片の上半部によって拘束されるため、折り返し部における帯状片の捩じれの発生が防止される。
もし、折り返し部32S−1において帯状片の自由端18bに捩じれが生じても、メインの棒材の上枠32Up,サブの棒材34の隙間の幅wが帯状片の重複を許さないように帯状片の厚さの2倍未満であるため、その捩じれが方向転換部材30を経て左右のサイドフレーム14−1間の帯状片に伝播されることはない。そのため、帯状片18(自由端18b)が捩じれたままサイドフレーム間で緊張されてシートパッド14−2を押し上げることはない。
なお、メインの棒材の上枠32Up、サブの棒材34の隙間の横方向の長さ(前後方向の長さ)は、帯状片18に横ずれを生じさせない大きさ、たとえば、帯状片の幅の1.1〜1.2倍程度とされ、帯状片の横ずれを防ぐことによって、帯状片の延びる方向、牽引する方向の一致した状態が確実に保たれる。
上記のように本発明によれば、方向転換部材を左右のサイドフレーム間に差し渡された帯状片の延長線上に設けているため、帯状片の延びる方向、牽引方向が常に一致し、捩じれを生じることなく帯状片を牽引できる。そのため、帯状片を牽引する牽引装置の配置位置が限定されず、牽引装置を広範囲に配置でき、高い設計の自由度が得られる。
また、ワイヤを折曲して形成された略S字形状のメインの棒材にサブの棒材を組み込んで形成された方向転換部材をサイドフレームに設けるという簡単な構成で、捩じれを生じることなくその牽引方向を転換しながら帯状片を牽引できる。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
たとえば、帯状片の牽引装置としてバックルプリテンショナーが例示されているがこれに限定されず、緊急時に帯状片を牽引するものであればよい。バックルプリテンショナーに代えてラッププリテンショナーを帯状片の牽引装置としてもよく、この場合には、方向転換部材は、左右のサイドフレーム間に差し渡された帯状片の延長線上でラッププリテンショナーの位置する側のサイドフレーム(右のサイドフレーム)に設けられる。そして、帯状片の自由端は右のサイドフレームの頂部を越えて延び、方向転換部材を経由して右のサイドフレームに沿って後方に延ばされてラッププリテンショナーに接続されて、ラップウェビングの牽引と同時に牽引される。
実施例では、帯状片の一端を固定し、他端(自由端)を牽引しているが、帯状片の端を固定しないで両端を牽引可能とし、左右のサイドフレーム間に差し渡された帯状片の延長線上で、左右のサイドフレームに方向転換部材をそれぞれ設け、両側から帯状片を牽引してもよい。この場合、左右のサイドフレームに牽引装置がそれぞれ設けてもよいが、帯状片の一端を牽引する牽引装置に、帯状片の一端をガイドピンでガイドして接続し、一方の牽引装置を省略してもよい。
また、本実施例において、帯状片をシートクッションのシートパッドの下面に差し渡すようにしたが、これに限定されず、シートパッドの上面でトリムカバーとの間に差し渡すようにしてもよい。
本発明は、バス、乗用車などの車両用シートに限定されず、緊急時に帯状片を牽引、緊張してサブマリン現象を抑制する電車、飛行機等のシートにも応用できる。
10 車両用シート
14 シートクッション
14−1 サイドフレーム
14−2 シートパッド
16 シートベルト
18 帯状片
24 シートリフタ(リフト機構)
30 方向転換部材
32 メインの棒材
32Up、32Lw 上枠、下枠
32Up−L、32Up−R 左右の腕
32S 傾斜片
32S−1、32S−2 折り返し部、上半部
34 サブの棒材
40 牽引装置(バックルプリテンショナー(プリテンショナー))
w メインの棒材の上枠、サブの棒材の隙間の幅

Claims (6)

  1. シートクッションの左右のサイドフレーム間に帯状片を差し渡し、緊急時に帯状片の端を牽引し、サイドフレーム間で緊張させて、緊急時でのシートベルト着用の着座者の沈みながらの前方への移動を抑制する車両用シートにおいて、
    方向転換部材が、左右のサイドフレーム間に差し渡された前記帯状片の延長線上でサイドフレームに設けられて、前記帯状片の牽引される端が方向転換部材を経由してサイドフレームに沿って引き出され、
    前記方向転換部材は、上枠と、上枠の一端に連結された傾斜片とを有して形成されたメインの棒材と、帯状片が脱落することなく遊挿される隙間を上枠との間に残して上枠に並設されたサブの棒材とを備え、
    前記傾斜片は、メインの棒材の上枠、サブの棒材間の隙間に遊挿された帯状片が折り返される直線状の折り返し部を持っている車両用シート。
  2. 前記傾斜片の折り返し部、サブの棒材との交差角が、45°±10°である請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記折り返し部は傾斜片の中央部と下半部とにかけて設けられ、傾斜片の上半部と上枠とは略水平に位置している請求項1または2記載の車両用シート。
  4. 上記メインの棒材の上枠は、下方に略直角に折曲された左右の腕を有したわかんむり形状に形成され、サブの棒材は左右の腕に架設されて上枠に取付けられている請求項1〜3のいずれか記載の車両用シート。
  5. 前記サブの棒材は、メインの棒材の内側に入り込んだ状態で左右の腕の間に架設されている請求項4記載の車両用シート。
  6. 前記傾斜片の下端から上枠と略平行に延びた下枠が設けられている請求項1〜5のいずれか記載の車両用シート。
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