JP2015019857A - 睡眠状態制御装置、睡眠状態制御方法 - Google Patents

睡眠状態制御装置、睡眠状態制御方法 Download PDF

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清水 洋志
Hiroshi Shimizu
洋志 清水
寸田 剛司
Goji Suda
剛司 寸田
康弘 福山
Yasuhiro Fukuyama
康弘 福山
三浦 宏明
Hiroaki Miura
宏明 三浦
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Abstract

【課題】移動の際に睡眠に関する乗員の快適性を向上させる。
【解決手段】人を乗せて移動する乗り物に搭載されるものであり、乗員に誘眠刺激を与える誘眠刺激部16と、乗員に覚醒刺激を与える覚醒刺激部17と、を備える。そして、移動先である目的地、目的地までの所要時間Tn、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、設定した睡眠パターンに応じて、誘眠刺激部16及び覚醒刺激部17を制御する。乗員の心身負荷状態を、小負荷状態及び大負荷状態の二段階で表し、目的地に応じて乗員の心身負荷状態が小負荷状態であるか大負荷状態であるかを判断し、判断結果に応じて睡眠パターンを設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、睡眠状態制御装置、及び睡眠状態制御方法に関するものである。
特許文献1に記載された従来技術は、生理計測に基づいて現在の運転者の眠気度を検出し、眠気度が高いときに、仮眠案内を行うと共に、適切な場所へと停止誘導するものである。また、停止後に眠気度を再び検出し、眠気度に応じて睡眠モードを設定し、覚醒刺激又は誘眠刺激によって、睡眠の深さをコントロールすることを開示している。
特許第4596023号公報
ところで、移動目的や目的地までの所要時間、またその日の運転者のコンディション等は様々である。したがって、こうした要素を考慮せずに、単に運転者の眠気度に応じて睡眠状態を一様にコントロールすると、すっきりとした目覚めが得らない等、快適性を低下させる可能性がある。
本発明の課題は、移動の際に睡眠に関する乗員の快適性を向上させることである。
本発明の一態様に係る睡眠状態制御装置は、人を乗せて移動する乗り物に搭載され、乗員に誘眠刺激を与える誘眠刺激部と、乗員に覚醒刺激を与える覚醒刺激部と、を備える。そして、移動先である目的地、目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、設定した睡眠パターンに応じて、誘眠刺激部及び覚醒刺激部を制御する。
本発明によれば、移動先である目的地、目的地までの所要時間、乗員の睡眠不足状況等に応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、乗員の睡眠状態を制御することにより、移動の際に睡眠に関する乗員の快適性を向上させることができる。
睡眠状態制御装置の概略構成図である。 睡眠状態制御処理を示すブロック図である。 目的地に応じた心身負荷状態を示す一例である。 睡眠の深さが変化する自律的なサイクルを示す図である。 血圧値Pの算出手法について説明した図である。 血圧値Pの推移を示す図である。 タッチパネルを介して各種情報をやり取りする構成例である。 睡眠パターンの設定に用いるテーブルである。 睡眠状態制御処理を示すフローチャートである。 睡眠パターンに応じた睡眠段階の推移を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
本実施形態は、乗り物で移動する際に、乗員の睡眠状態を制御し、乗員の快適性を向上させるものである。ここでは、自動車を例に説明するが、対象となるのは、助手席や後部座席の乗員に限定されるものではなく、自動運転機能のある自動車であれば、運転席の乗員もその対象とする。また、自動車に限定されるものではなく、鉄道、航空機、船舶等、人を乗せて移動する乗り物であればよい。
図1は、睡眠状態制御装置の概略構成図である。
睡眠状態制御装置は、例えば自動車に搭載されており、生体情報検出部11と、ユーザインタフェース12と、ナビゲーションシステム13と、車両信号検出部14と、コントローラ15と、誘眠刺激部16と、覚醒刺激部17と、を備えている。
生体情報検出部11は、脈波センサ、心電計、体動センサ、脳波計等からなり、乗員の各種生体情報を検出する。
脈波センサは、乗員の脈波(容積脈波)を検出する。脈波とは、心臓の拍動に伴う末梢動脈血管の容積変化を表す生体情報である。この脈波センサは、近赤外波長光が生体を透過し血中ヘモグロビンに吸収される特性を利用したものであり、赤外光の発光素子と受光素子とを組み合わせた光電式のセンサからなる。具体的には、例えばアームレストやヘッドレスト等に設けられており、乗員の皮膚表面に対して赤外光を照射し、反射した散乱光の光量に応じた電圧信号をコントローラ15に入力する。コントローラ15は、入力された電圧信号から脈波を判断する。
心電計は、乗員の心電波形を検出する。この心電計では、例えばシートの座面や背面等に複数の電極を設けてあり、乗員の心筋が伸縮するときの刺激伝導に伴う脱分極によって、各電極間に生じる電位差信号をコントローラ15に入力する。コントローラ15は、入力された電位差信号から心電波形を判断する。なお、乗員の皮膚と電極との間に、衣類や生地が介在するため、ラプラシアン電極配列法を採用したり、容量性計測回路の入力インピーダンスを高くしたりすることが望ましい。
体動センサは、乗員の呼吸運動に伴って反復する体動を乗員の呼吸情報として検出する。この体動センサは、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF:PolyVinylidene DiFluoride)などの圧電素子からなり、例えばシートベルトのバックルを支持するステーと、このステーを支持するシートフレームとの間に設けられている。そして、乗員の呼吸運動に応じてシートベルトが緊張/弛緩するときに、シートフレームに対するステーの変位を電圧信号に変換してコントローラ15に出力する。コントローラ15は、入力された電圧信号から呼吸情報を判断する。
脳波計は、乗員の脳波形を検出する。この脳波計では、例えばヘッドレストに複数の電極を設けてあり、脳で生じる電気活動を、つまり神経細胞(ニューロン)で発生する活動電位や神経細胞同士で信号を伝達する際のシナプス電位を、各電極間に生じる電位差信号としてコントローラ15に入力する。コントローラ15は、入力された電位信号から脳波形を判断する。コントローラ15は、脳波の基礎律動として、1〜3Hzの律動を示すδ波、4〜7Hzの律動を示すθ波、8〜13Hzの律動を示すα波、14Hz以上の律動を示すβ波等を観測する。
本実施形態の生体情報検出部11は、乗員を拘束することなく連続的に生体情報を取得することが望ましいため、アームレストやヘッドレスト、シートの座面や背面、シートベルト等に設けているが、これに限定されるものではない。要は、乗員の生体情報を取得することができればよいので、生体情報検出部11を、体の一部が届く範囲で乗員が操作する箇所に設けてもよく、さらには、指先、手首、耳朶、頭部等、乗員の身体に装着するウェアラブルにしてもよい。
上記が、生体情報検出部11の説明である。
ユーザインタフェース12は、乗員との間で各種情報のやり取りをするインタフェースである。乗員からの入力は、スイッチ、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、トラックボール、ペンタブレット、タッチパネル等)、マイクロフォン等を介して行い、乗員への出力は、ディスプレイや音声出力等によって行う。乗員が入力する情報とは、例えば睡眠が足りているか否かといった睡眠に関する情報や、仕事に向かう往路なのか、仕事を終えた後なのか、プライベートなのかといった移動目的に関する情報等である。これらは、例えば「YES」か「NO」で返答できるような質問を提示して乗員に尋ねることが望ましい。
ナビゲーションシステム13は、自車両の現在位置、道路地図情報、目的地、及び目的地までの所要時間を認識する。ナビゲーションシステム13は、GPS受信機を有し、三つ以上のGPS衛星から到着する電波の時間差に基づいて自車両の位置(緯度、経度、高度)と進行方向とを認識する。また、ナビゲーションシステム13は、道路交通情報受信機を有し、例えばVICS(登録商標)により、FM多重放送、光学式車両感知器(光ビーコン)、電波ビーコン等から、交通規制情報、交通障害情報、渋滞情報、所要時間情報等の道路交通情報を受信する。そして、DVD‐ROMドライブやハードディスクドライブに記憶された道路地図情報を参照し、自車両の現在位置における道路地図情報を認識する。また、乗員によって入力される目的地を認識し、道路交通情報に基づいて目的地までの所要時間を認識する。なお、目的地を乗員が入力するものに限らず、乗員の携帯情報端末に記憶されたスケジュール情報から取得してもよい。
車両信号検出部14は、車速センサ、加速度センサ、横加速度センサ等からなり、各種車両信号を検出する。
車速センサは、車体速度(以下、車速と称す)Vを検出する。この車速センサは、例えばトランスミッションにおける出力側のドリブンギヤに設けられ、センサロータの磁力線を検出回路によって検出しており、センサロータの回転に伴う磁界の変化をパルス信号に変換してコントローラ15に入力する。コントローラ15は、入力されたパルス信号から車速Vを判断する。
加速度センサは、車両前後方向の加減速度Gを検出する。この加速度センサは、例えば固定電極に対する可動電極の位置変位を静電容量の変化として検出しており、加減速度と方向に比例した電圧信号に変換してコントローラ15に入力する。コントローラ15は、入力された電圧信号から加減速度Gを判断する。なお、コントローラ15は、加速を正の値として処理し、減速を負の値として処理する。
横加速度センサは、車両の横加速度を検出する。この横加速度センサは、例えば固定電極に対する可動電極の位置変位を静電容量の変化として検出しており、横加速度と方向に比例した電圧信号に変換してコントローラ15に出力する。コントローラ15は、入力された電圧信号から横加速度を判断する。なお、コントローラ15は、右旋回を正の値として処理し、左旋回を負の値として処理する。
なお、コントローラ15は、センサ類から各検出信号を直接入力しているが、これに限定されるものではない。コントローラ15を他のコントロールユニットと接続し、例えばCSMA/CA方式の多重通信(CAN:Controller Area Network)を介して各種データを受信してもよい。
上記が車両信号検出部14の説明である。
コントローラ15は、例えばマイクロコンピュータからなり、所定時間(例えば10msec)毎に睡眠状態制御処理を実行し、誘眠刺激部16、及び覚醒刺激部17を駆動制御する。
誘眠刺激部16は、光、色、温度、香り、加圧、揺れ等により、副交感神経を高める刺激を乗員に与える。
光については、照明を暗くしたり、調光ガラスを透明から不透明へと切り替えたり、カーテンやブラインドを閉めたりする(遮光)。色については、照明により睡眠に適した光色へと切り替える。温度については、睡眠に適した室温となるように空調を調節したり、シートヒータを作動させたりする。なお、温度については、乗員の特に抹消部を温めるとより効果的である。香りについては、アロマディフューザでリラックス効果のある香りを拡散する。加圧については、シートに内蔵したローラ等でリラックス効果のあるマッサージを行う。揺れについては、シートを揺動させ、ロッキングチェアや揺りかごのような心地よい揺れを演出する。なお、加圧や揺れについては、乗員の特に心拍や呼吸に合わせると効果的である。
覚醒刺激部17は、光、色、温度、香り、姿勢、振動等により、交感神経を高める刺激を乗員に与える。
光については、照明を明るくしたり、調光ガラスを不透明から透明へと切り替えたり、カーテンやブラインドを開けたりする(採光)。色については、照明により目覚めに適した光色へと切り替える。温度については、目覚めに適した室温となるように空調を調節したり、換気をしたりする。なお、温度については、乗員の特に抹消部を冷やすとより効果的である。香りについては、アロマディフューザで目覚めに適した香りを拡散する。姿勢については、乗員の上体を起こす等、目覚めに適した姿勢となるようにシートポジションを調整する。振動については、シートに内蔵したバイブレータ等で目覚めに適した振動を発生させる。なお、振動については、躍度(加加速度)を制御することが特に効果的である。
次に、コントローラ15で実行する睡眠状態制御処理について説明する。
図2は、睡眠状態制御処理を示すブロック図である。
コントローラ15で実行する睡眠状態制御処理は、心身負荷状態判断部21と、時間判断部22と、睡眠不足状況判断部23と、睡眠パターン設定部24と、睡眠パターン提示部25と、睡眠パターン決定部26と、睡眠状態制御部27と、を備える。
心身負荷状態判断部21は、乗員の心身負荷状態を、小負荷状態及び大負荷状態の二段階で表し、ナビゲーションシステム13から取得した目的地に応じて、乗員の心身負荷状態が小負荷状態であるか、大負荷状態であるかを判断する。
図3は、目的地に応じた心身負荷状態を示す一例である。
先ず、目的地が勤務先や出張先等、公的な移動先であるときには、心身負荷状態は大負荷状態であると判断する。一方、目的地が自宅、宿泊先、実家、友人宅、ホテル、温泉、エステ、その他の行楽地や娯楽施設等、私的な移動先であるときには、心身負荷状態は小負荷状態であると判断する。
ここでは、単に目的地に応じて心身負荷状態を判断しているが、他にも到着予定時間帯を考慮して心身負荷状態を判断してもよい。例えば、目的地が友人宅であるとしても、到着予定時間帯が昼間であるときには、心身負荷状態を大負荷状態であると判断し、到着予定時間帯が夜間であるときには、心身負荷状態を小負荷状態であると判断するようにしてもよい。
また、目的地がデータベースに設定されていなかったり、公的な移動先か私的な移動先かを判別できなかったりしたときには、心身負荷状態を暫定的に大負荷状態であると判断して処理を進めてもよい。
時間判断部22は、睡眠の深さが変化する自律的なサイクルの一サイクル分に相当する比較時間Tc(例えば約90分)を予め設定し、ナビゲーションシステム13から取得した目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも短いか長いかを判断する。
図4は、睡眠の深さが変化する自律的なサイクルを示す図である。
睡眠の深さは、一般に、第一段階、第二段階、第三段階、第四段階で表される。先ず第一段階は、まどろみ期や入眠期と呼ばれ、うとうとした状態であり、特徴的な波形としてα波の減少や頭蓋頂鋭波の出現がある。第二段階は、軽い寝息を立てるくらいの状態であり、特徴的な波形として睡眠紡錘波やK複合波の出現がある。第三段階は、ある程度の刺激でないと知覚できないような深い睡眠状態であり、特徴的な波形としてδ波が20〜50%を占める。第四段階は、最も深い睡眠状態であり、特徴的な波形としてδ波が50%以上を占める。ここでは、睡眠の深さを大別して、第一段階及び第二段階を浅睡眠段階とし、第三段階及び第四段階を深睡眠段階とする。
一般に、睡眠の深さは、第一段階から第四段階へ、第四段階から第一段階へ、第一段階から第四段階へと周期的に移行する。このとき、睡眠の深さが、第一段階から第四段階まで深くなり、その後、第四段階から再び第一段階まで浅くなるまでの一サイクルが、一般に約90分程度として知られている。また、深睡眠段階にある状態(熟睡状態)から強制的に起こされると、すっきりと目覚めることができず、寝ぼけた状態となってしまう。また、仮眠であっても30分以上とると仮眠効果が低下することも知られている。
そこで、目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも短いか長いかを判断することにより、目的地に到着するまでの間に、乗員の睡眠の深さが深睡眠段階まで到達し、且つ浅睡眠段階まで復帰するだけの時間的な余裕があるか否かを判断する。
睡眠不足状況判断部23は、乗員の睡眠不足状況として、乗員が睡眠不足状況にあるか否かを、生体情報検出部11で検出した生体情報、及びユーザインタフェース12を介して乗員が自ら入力する睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて判断する。
先ず、生体情報検出部11で検出した生体情報に応じて判断する場合は、例えば脈波センサで検出した脈波、及び心電センサで検出した心電波形に基づいて血圧値Pを算出し、この血圧値Pに応じて、乗員が睡眠不足状況にあるか否かを判断する。
ここで、血圧値Pの算出について説明する。
本実施形態では、心臓の拍出から抹消に脈が伝播するまでの脈波伝播時間Tpと、血圧値Pとの間に負の相関関係があることを利用し、脈波伝播時間Tpから血圧値Pを算出する。
図5は、血圧値Pの算出手法について説明した図である。
図中の(a)は脈波及び心電波形に応じた脈波伝播時間Tpを示し、(b)は脈波伝播時間Tpに応じた血圧値Pを示している。また、(a)において、心電波形のピーク値を示す時点t1は心臓の拍出時点であり、脈波のピーク値を示す時点t2は指先に脈波が到達した時点である。これら脈波のピーク時点t2と心電波形のピーク時点t1との差(t2−t1)が脈波伝播時間Tpである。そして、図中の(b)に示すように、脈波伝播時間Tpと血圧値Pとの間には、P=α×Tp+βという関係がある。この関係式に従い、脈波伝播時間Tpに応じて血圧値Pを算出する。
血圧値Pと睡眠不足との間には相関がある。
図6は、血圧値Pの推移を示す図である。
図中の実線は、睡眠不足がある状態の血圧値を示し、点線は睡眠不足ではない通常状態の血圧値を示している。一般に、早朝の血圧値を比較した場合、睡眠不足であるときは、睡眠不足ではないときよりも血圧値が高くなる傾向がある。したがって、乗員のその日の早朝の血圧値、及び睡眠不足のない通常時における早朝の血圧値を参照し、その日の早朝の血圧値が通常時の血圧値よりも高いか否かを判断することで、乗員が睡眠不足状況にあるか否かを判断する。その日の早朝の血圧値、及び睡眠不足のない通常時における早朝の血圧値は、例えば乗員の携帯端末に記憶された血圧値の履歴情報から取得したりする。なお、目的地に向けて移動する際の出発時刻が早朝であるならば、前述したように脈波や心電波形に基づいて、その時点の血圧値を算出すればよい。
また、ユーザインタフェース12を介して乗員が自ら入力する場合は、例えば睡眠不足であるか否かを乗員に尋ねたり、昨夜の睡眠時間を乗員に尋ねたりして、乗員の睡眠不足状況を判断する。
図7は、タッチパネルを介して各種情報をやり取りする構成例である。
運転者が視認可能で且つ操作可能となるようにダッシュボード近傍に、例えば液晶ディスプレイ及び操作入力部を備えたタッチパネルを設ける。図中の(a)は、睡眠不足であるか否かを尋ねる質問を提示し、乗員が「YES」か「NO」を、タッチ操作で返答できるようにした構成例である。図中の(b)は、本日の睡眠時間を尋ねる質問を提示し、乗員が睡眠時間を、プルダウンメニューやテンキーを介したタッチ操作で返答できるようにした構成例である。
上記が睡眠不足状況判断部23の説明である。
睡眠パターン設定部24は、乗員の心身負荷状態、目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、乗員の睡眠パターンを、仮眠モード、熟睡モード、及び睡眠不足解消モードの何れか一つに設定する。
ここで、仮眠モード、熟睡モード、及び睡眠不足解消モードについて説明する。
仮眠モードとは、入眠後における乗員の睡眠を、浅睡眠段階で抑制し、目的地に到着するより予め定めた時間Tb(例えば数分程度)だけ前に、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンである。すなわち、睡眠の深さが深睡眠段階に移行することを抑制することにより、目的地に到着する直前に乗員がすっきりと目覚めることができるようにする睡眠パターンである。
熟睡モードとは、入眠後における乗員の睡眠を、浅睡眠段階及び深睡眠段階を交互に繰り返す自律的なサイクルに任せ、目的地に到着するまでの期間で、自律的なサイクルが最後に深睡眠段階から浅睡眠段階に移行したときに、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンである。すなわち、睡眠の深さが少なくとも一回は深睡眠段階まで到達し、その後、浅睡眠段階に移行した時点で乗員を覚醒させることにより、目的地に到着するよりも前に乗員がすっきりと目覚めることができるようにする睡眠パターンである。
睡眠不足解消モードとは、入眠後における乗員の睡眠を、浅睡眠段階及び深睡眠段階を交互に繰り返す自律的なサイクルに任せ、目的地に到着する以前の予め定めた期間、及び目的地に到着した以降で、自律的なサイクルが最初に深睡眠段階から浅睡眠段階に移行したときに、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンである。すなわち、乗員の睡眠不足を少しでも解消することを優先するものであるが、深睡眠段階から強制的に乗員を覚醒させることは避けたい。そこで、目的地に到着するよりも前に、深睡眠段階から浅睡眠段階に移行できれば、そのときに乗員を覚醒させることが望ましいが、目的地に到着するまでに深睡眠段階から浅睡眠段階へと移行できないときには、目的に到着した後も乗員を寝かせておき、自律的なサイクルで乗員の睡眠が浅睡眠段階に移行したときに、乗員を覚醒させる睡眠パターンである。
次に、乗員の心身負荷状態、目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、乗員の睡眠パターンを、仮眠モード、熟睡モード、及び睡眠不足解消モードの何れか一つに設定する方法について説明する。
図8は、睡眠パターンの設定に用いるテーブルである。
先ず、乗員が睡眠不足状況ではないと判断したときには、睡眠パターンを仮眠モードに設定する。
また、乗員が睡眠不足状況にあり、且つ乗員の心身負荷状態が小負荷状態であると判断したときには、睡眠パターンを睡眠不足解消モードに設定する。
また、乗員が睡眠不足状況にあり、乗員の心身負荷状態が大負荷状態であり、且つ目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも長いと判断したときには、睡眠パターンを熟睡モードに設定する。
また、乗員が睡眠不足状況にあり、乗員の心身負荷状態が大負荷状態であり、且つ目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも短いと判断したときには、睡眠パターンを仮眠モードに設定する。
上記が睡眠パターン設定部24の説明である。
睡眠パターン提示部25は、睡眠パターン設定部24で設定した睡眠パターンを、ユーザインタフェース12を介して乗員に提示する。例えば、睡眠パターンを仮眠モードに設定してもよいかを尋ねる質問を提示し、乗員が「YES」か「N0」で返答できるようにする。
睡眠パターン決定部26は、睡眠パターンを、仮眠モード、熟睡モード、及び睡眠不足解消モードのうち、最終的にどのモードに設定するかを、乗員自身に決定してもらう。例えば、睡眠パターン設定部24で設定した睡眠パターンでよいかを尋ね、乗員が「YES」か「N0」で返答する。乗員の返答が「YES」であるときには、睡眠パターン設定部24で設定した睡眠パターンを最終的な決定とする。一方、乗員の返答が「NO」であるときには、睡眠パターン設定部24で設定した睡眠パターン以外の睡眠パターンを新たな候補として提示し、どれを選択するかを尋ね、乗員の選択した睡眠パターンを最終的な決定とする。
睡眠状態制御部27は、睡眠パターン決定部26で決定した睡眠パターンに応じて、誘眠刺激部16及び覚醒刺激部17を介して乗員に誘眠刺激又は覚醒刺激を与えることにより、乗員の睡眠状態を制御する。
上記が睡眠状態制御処理を示すブロック図の説明である。
図9は、睡眠状態制御処理を示すフローチャートである。
先ずステップS101では、心身負荷状態判断部21の処理により、乗員の心身負荷状態が小負荷状態であるか、大負荷状態であるかを判断する。
続くステップS102では、時間判断部22の処理により、目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも短いか長いかを判断する。
続くステップS103では、睡眠不足状況判断部23の処理により、乗員が睡眠不足状況にあるか否かを判断する。
続くステップS104では、睡眠パターン設定部24の処理により、乗員の心身負荷状態、目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況に応じて、乗員の睡眠パターンを、仮眠モード、熟睡モード、及び睡眠不足解消モードの何れか一つに設定する。
続くステップS105では、睡眠パターン提示部24の処理により、睡眠パターン設定部24で設定した睡眠パターンを乗員に提示する。
続くステップS106では、睡眠パターン決定部26の処理により、睡眠パターン提示部24で提示した睡眠パターンを乗員が了承したか否かを判定する。ここで、乗員が了承しているときには、提示した睡眠パターンを最終的な睡眠パターンとして決定してステップS107に移行する。一方、乗員が了承していないときには、提示した睡眠パターンを再設定するためにステップS108に移行する。
ステップS107では、睡眠状態制御部27の処理により、睡眠パターン決定部26で決定した睡眠パターンに応じて、誘眠刺激部16及び覚醒刺激部17を介して乗員に誘眠刺激又は覚醒刺激を与えることにより、乗員の睡眠状態を制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS108では、睡眠パターンを乗員の選択に委ねることで再設定し、それを最終的な睡眠パターンとして決定してステップS107に移行する。
上記が睡眠状態制御処理を示すフローチャートの説明である。
《作用》
次に、第一実施形態の作用について説明する。
移動目的や目的地までの所要時間、またその日の運転者のコンディション等は様々である。したがって、こうした要素を考慮せずに、単に運転者の眠気度に応じて睡眠状態を一様にコントロールすると、すっきりとした目覚めが得らない等、快適性を低下させる可能性がある。
そこで、乗員の心身負荷状態が小負荷状態であるか、大負荷状態であるかを判断し(ステップS101)、目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも短いか長いかを判断し(ステップS102)、乗員が睡眠不足状況にあるか否かを判断する(ステップS103)。そして、乗員の心身負荷状態、目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況に応じて、乗員の睡眠パターンを、仮眠モード、熟睡モード、及び睡眠不足解消モードの何れか一つに設定する(ステップS104)。
そして、睡眠パターン設定部24で設定した睡眠パターンを乗員に提示し(ステップS105)、その睡眠パターンを乗員が了承するか否かを判定し(ステップS106)、乗員が了承しているときには(ステップS106の判定が“Yes”)、提示した睡眠パターンを最終的な睡眠パターンとして決定する。一方、乗員が了承していないときには(ステップS106の判定が“No”)、睡眠パターンを乗員の選択に委ねることで再設定し、それを最終的な睡眠パターンとして決定する(ステップS108)、
そして、最終的に決定した睡眠パターンに応じて、誘眠刺激部16及び覚醒刺激部17を介して乗員に誘眠刺激又は覚醒刺激を与えることにより、乗員の睡眠状態を制御する(ステップS107)。
このように、移動先である目的地、目的地までの所要時間、乗員の睡眠不足状況等に応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、乗員の睡眠状態を制御することにより、移動の際に睡眠に関する乗員の快適性を向上させることができる。
図10は、睡眠パターンに応じた睡眠段階の推移を示す図である。
図中の(a)は約30分間の仮眠モードを示す。
この睡眠パターンでは、入眠後における乗員の睡眠を、浅睡眠段階で抑制し、目的地に到着するより予め定めた時間Tb(例えば数分程度)だけ前に、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる。このように、睡眠の深さが深睡眠段階に移行することを抑制することにより、目的地に到着する直前に乗員をすっきりと目覚めさせることができる。
図中の(b)は約2時間の熟睡モードを示す。
この睡眠パターンでは、入眠後における乗員の睡眠を、睡眠の深さが周期的に変化する自律的なサイクルに任せ、目的地に到着するまでの期間で、自律的なサイクルが最後に深睡眠段階から浅睡眠段階に移行したときに、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる。このように、睡眠の深さが深睡眠段階まで到達し、その後、浅睡眠段階に移行した時点で乗員を覚醒させることで、目的地に到着するよりも前に乗員をすっきりと目覚めさせることができる。
図中の(c)は約2時間の睡眠不足解消モードを示す。
この睡眠パターンでは、入眠後における乗員の睡眠を、睡眠の深さが周期的に変化する自律的なサイクルに任せ、目的地に到着する以前の予め定めた期間、及び目的地に到着した以降で、自律的なサイクルが最初に深睡眠段階から浅睡眠段階に移行したときに、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる。ここでは、目的地に到着するまでに深睡眠段階から浅睡眠段階へと移行できない場合を示しているため、目的に到着した後も乗員を寝かせておき、自律的なサイクルで乗員の睡眠が浅睡眠段階に移行したときに、乗員を覚醒させる。このように、乗員の睡眠不足を少しでも解消することを優先するが、深睡眠段階から強制的に乗員を覚醒させることはないため、乗員をすっきりと目覚めさせることができる。
《応用例》
本実施形態では、移動先である目的地、目的地までの所要時間、乗員の睡眠不足状況等に応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定しているが、他にも目的地への到着予想時刻を加味して、乗員の睡眠パターンを設定してもよい。例えば、目的地への到着予想時刻が夜間であるのに、それまでの間に熟睡してしまうと、その後、夜に眠れなくなる可能性がある。そこで、目的地への到着予想時刻が、日没を含む予め定めた時間帯にあるときには、睡眠パターンを仮眠モードに設定する。これにより、乗員が夜眠れなくなるといった事態を回避し、快適性が低下することを防げる。
《変形例》
本実施形態では、移動先である目的地、目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況の全てに応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定しているが、これに限定されるものではない。すなわち、移動先である目的地、目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定してもよい。
《対応関係》
以上、誘眠刺激部16が「誘眠刺激部」に対応し、覚醒刺激部17が「覚醒刺激部」に対応する。また、心身負荷状態判断部21、時間判断部22、睡眠不足状況判断部23、睡眠パターン設定部24、並びにステップS101〜S104の処理が「睡眠パターン設定部」に対応する。また、睡眠状態制御部27、並びにステップS107の処理が「睡眠状態制御部」に対応する。また、生体情報検出部11が「生体情報検出部」に対応し、ユーザインタフェース12が「情報入力部」に対応し、睡眠パターン決定部26、並びにステップS106、S108の処理が「睡眠パターン決定部」に対応する。
《効果》
次に、第1実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、人を乗せて移動する乗り物に搭載されるものであり、乗員に誘眠刺激を与える誘眠刺激部16と、乗員に覚醒刺激を与える覚醒刺激部17と、を備える。そして、移動先である目的地、目的地までの所要時間Tn、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、設定した睡眠パターンに応じて、誘眠刺激部16及び覚醒刺激部17を制御する。
このように、移動先である目的地、目的地までの所要時間、乗員の睡眠不足状況等に応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、乗員の睡眠状態を制御することにより、移動の際に睡眠に関する乗員の快適性を向上させることができる。
(2)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員の心身負荷状態を、小負荷状態及び大負荷状態の二段階で表し、目的地に応じて乗員の心身負荷状態が小負荷状態であるか大負荷状態であるかを判断し、判断結果に応じて睡眠パターンを設定する。
このように、乗員の心身負荷状態を判断して睡眠パターンを設定することで、乗員の心身負荷状態に適した睡眠パターンを設定することができ、乗員の快適性が向上する。
(3)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、睡眠の深さが変化する自律的なサイクルの一サイクル分に相当する比較時間Tcを予め設定し、目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも短いか長いかを判断し、判断結果に応じて睡眠パターンを設定する。
このように、目的地までの所要時間Tnを判断して睡眠パターンを設定することで、目的地までの移動時間に適した睡眠パターンを設定することができ、乗員の快適性が向上する。
(4)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員の生体情報を検出する生体情報検出部11を備え、乗員の睡眠不足状況として、乗員が睡眠不足状況にあるか否かを、生体情報検出部11で検出した生体情報に応じて判断し、判断結果に応じて睡眠パターンを設定する。
このように、乗員の生体情報から睡眠不足状況を判断して睡眠パターンを設定することで、その日の運転者のコンディションに適した睡眠パターンを設定することができ、乗員の快適性が向上する。
(5)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員が睡眠不足状況を入力可能な構成とし、睡眠不足状況であるか否かの乗員の入力に応じて睡眠不足状況を判断し、判断結果に応じて睡眠パターンを設定する。
このように、乗員の自己申告から睡眠不足状況を判断して睡眠パターンを設定することで、その日の運転者のコンディションに適した睡眠パターンを設定することができ、乗員の快適性が向上する。
(6)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、睡眠の深さを、浅睡眠段階及び深睡眠段階の二段階で表し、入眠後における乗員の睡眠を、浅睡眠段階で抑制し、目的地に到着するより予め定めた時間だけ前に、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンを仮眠モードと定義する。また、入眠後における乗員の睡眠を、浅睡眠段階及び深睡眠段階を交互に繰り返す自律的なサイクルに任せ、目的地に到着するまでの期間で、自律的なサイクルが最後に深睡眠段階から浅睡眠段階に移行したときに、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンを熟睡モードと定義する。また、入眠後における乗員の睡眠を、浅睡眠段階及び深睡眠段階を交互に繰り返す自律的なサイクルに任せ、目的地に到着する以前の予め定めた期間、及び目的地に到着した以降で、自律的なサイクルが最初に深睡眠段階から浅睡眠段階に移行したときに、乗員を浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンを睡眠不足解消モードと定義する。そして、乗員の睡眠パターンを、仮眠モード、熟睡モード、及び睡眠不足解消モードの何れか一つに設定する。
このように、睡眠の深さが周期的に変化する自律的なサイクルを考慮し、乗員の睡眠パターンを設定することで、最適な睡眠パターンを設定することができ、乗員の快適性が向上する。
(7)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員が睡眠不足状況ではないときは、睡眠パターンを仮眠モードに設定する。
このように、睡眠不足状況ではないときに、仮眠モードに設定することで、到着前に乗員をすっきりと目覚めさせることができ、乗員の快適性が向上する。
(8)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員が睡眠不足状況にあり、且つ乗員の心身負荷状態が小負荷状態であると判断したときには、睡眠パターンを睡眠不足解消モードに設定する。
このように、睡眠不足状況にあり、且つ心身負荷が小さいときは、睡眠不足解消モードに設定することで、乗員の睡眠不足を少しでも解消することができ、深睡眠段階から強制的に乗員を覚醒させることはないため、乗員をすっきりと目覚めさせることができる。
(9)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員が睡眠不足状況にあり、乗員の心身負荷状態が大負荷状態であり、且つ目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも長いと判断したときには、睡眠パターンを熟睡モードに設定する。
このように、睡眠不足状況にあり、心身負荷が大きく、且つ目的地までの所要時間Tnに充分な余裕があるときは、熟睡モードに設定することで、乗員の睡眠不足を少しでも解消することができ、深睡眠段階から強制的に乗員を覚醒させることはないため、乗員をすっきりと目覚めさせることができる。しかも、到着するまでには乗員を覚醒させるので、到着後の活動に支障を来たすこともない。
(10)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員が睡眠不足状況にあり、乗員の心身負荷状態が大負荷状態であり、且つ目的地までの所要時間Tnが比較時間Tcよりも短いと判断したときには、睡眠パターンを仮眠モードに設定する。
このように、睡眠不足状況にあり、心身負荷が大きく、且つ目的地までの所要時間Tnに充分な余裕がないときは、仮眠モードに設定することで、乗員をすっきりと目覚めさせることができる。しかも、到着するまでには乗員を覚醒させるので、到着後の活動に支障を来たすこともない。
(11)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、目的地への到着予想時刻が、日没を含む予め定めた時間帯にあるときには、睡眠パターンを仮眠モードに設定する。
このように、目的地への到着時刻が日没に近い時間帯であるときは、仮眠モードに設定することで、乗員が夜眠れなくなるといった事態を回避し、快適性が低下することを防げる。
(12)本実施形態に係る睡眠状態制御装置は、乗員が睡眠パターンを決定可能な構成とし、乗員の決定した睡眠パターンを最終的な決定とする。
このように、乗員が睡眠パターンを最終的に決定するので、乗員の要求に応じた睡眠パターンを設定することができ、乗員の快適性が向上する。
(13)本実施形態に係る睡眠状態制御方法は、乗り物に乗って移動する際に、移動先である目的地、目的地までの所要時間Tn、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定する。そして、睡眠パターンに応じて、乗員に誘眠刺激又は覚醒刺激を与えることにより、乗員の睡眠状態を制御する。
このように、移動先である目的地、目的地までの所要時間、乗員の睡眠不足状況等に応じて、目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、乗員の睡眠状態を制御することにより、移動の際に睡眠に関する乗員の快適性を向上させることができる。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
11 生体情報検出部
12 ユーザインタフェース
13 ナビゲーションシステム
14 車両信号検出部
15 コントローラ
16 誘眠刺激部
17 覚醒刺激部
21 心身負荷状態判断部
22 時間判断部
23 睡眠不足状況判断部
24 睡眠パターン設定部
25 睡眠パターン提示部
26 睡眠パターン決定部
27 睡眠状態制御部

Claims (13)

  1. 人を乗せて移動する乗り物に搭載される睡眠状態制御装置であり、
    乗員に誘眠刺激を与える誘眠刺激部と、
    乗員に覚醒刺激を与える覚醒刺激部と、
    移動先である目的地、前記目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、前記目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定する睡眠パターン設定部と、
    前記睡眠パターン設定部で設定した睡眠パターンに応じて、前記誘眠刺激部及び前記覚醒刺激部を制御する睡眠状態制御部と、を備えることを特徴とする睡眠状態制御装置。
  2. 前記睡眠パターン設定部は、
    乗員の心身負荷状態を、小負荷状態及び大負荷状態の二段階で表し、
    前記目的地に応じて乗員の心身負荷状態が小負荷状態であるか大負荷状態であるかを判断し、判断結果に応じて前記睡眠パターンを設定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠状態制御装置。
  3. 前記睡眠パターン設定部は、
    睡眠の深さが変化する自律的なサイクルの一サイクル分に相当する比較時間を予め設定し、
    前記目的地までの所要時間が前記比較時間よりも短いか長いかを判断し、判断結果に応じて前記睡眠パターンを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の睡眠状態制御装置。
  4. 乗員の生体情報を検出する生体情報検出部を備え、
    前記睡眠パターン設定部は、
    乗員の睡眠不足状況として、乗員が睡眠不足状況にあるか否かを、前記生体情報検出部で検出した生体情報に応じて判断し、判断結果に応じて前記睡眠パターンを設定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の睡眠状態制御装置。
  5. 乗員が睡眠不足状況を入力可能な情報入力部を備え、
    前記睡眠パターン設定部は、
    乗員の睡眠不足状況として、乗員が睡眠不足状況であるか否かを、前記情報入力部の入力状況に応じて判断し、判断結果に応じて前記睡眠パターンを設定することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の睡眠状態制御装置。
  6. 前記睡眠パターン設定部は、
    睡眠の深さを、浅睡眠段階及び深睡眠段階の二段階で表し、
    入眠後における乗員の睡眠を、前記浅睡眠段階で抑制し、前記目的地に到着するより予め定めた時間だけ前に、乗員を前記浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンを仮眠モードと定義し、
    入眠後における乗員の睡眠を、前記浅睡眠段階及び前記深睡眠段階を交互に繰り返す自律的なサイクルに任せ、前記目的地に到着するまでの期間で、前記自律的なサイクルが最後に前記深睡眠段階から前記浅睡眠段階に移行したときに、乗員を前記浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンを熟睡モードと定義し、
    入眠後における乗員の睡眠を、前記浅睡眠段階及び前記深睡眠段階を交互に繰り返す自律的なサイクルに任せ、前記目的地に到着する以前の予め定めた期間、及び前記目的地に到着した以降で、前記自律的なサイクルが最初に前記深睡眠段階から前記浅睡眠段階に移行したときに、乗員を前記浅睡眠段階から覚醒させる睡眠パターンを睡眠不足解消モードと定義し、
    乗員の睡眠パターンを、前記仮眠モード、前記熟睡モード、及び前記睡眠不足解消モードの何れか一つに設定することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の睡眠状態制御装置。
  7. 前記睡眠パターン設定部は、
    乗員が睡眠不足状況ではないと判断したときには、前記睡眠パターンを前記仮眠モードに設定することを特徴とする請求項6に記載の睡眠状態制御装置。
  8. 前記睡眠パターン設定部は、
    乗員が睡眠不足状況にあり、且つ乗員の心身負荷状態が前記小負荷状態であると判断したときには、前記睡眠パターンを前記睡眠不足解消モードに設定することを特徴とする請求項6又は7に記載の睡眠状態制御装置。
  9. 前記睡眠パターン設定部は、
    乗員が睡眠不足状況にあり、乗員の心身負荷状態が前記大負荷状態であり、且つ前記目的地までの所要時間が前記比較時間よりも長いと判断したときには、前記睡眠パターンを前記熟睡モードに設定することを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の睡眠状態制御装置。
  10. 前記睡眠パターン設定部は、
    乗員が睡眠不足状況にあり、乗員の心身負荷状態が前記大負荷状態であり、且つ前記目的地までの所要時間が前記比較時間よりも短いと判断したときには、前記睡眠パターンを前記仮眠モードに設定することを特徴とする請求項6〜9の何れか一項に記載の睡眠状態制御装置。
  11. 前記睡眠パターン設定部は、
    前記目的地への到着予想時刻が、日没を含む予め定めた時間帯にあるときには、前記睡眠パターンを前記仮眠モードに設定することを特徴とする請求項6〜10の何れか一項に記載の睡眠状態制御装置。
  12. 乗員が睡眠パターンを決定可能な睡眠パターン決定部を備え、
    前記睡眠パターン設定部は、
    前記睡眠パターン決定部の決定状況に応じて、前記睡眠パターンを設定することを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の睡眠状態制御装置。
  13. 乗り物に乗って移動する際に、
    移動先である目的地、前記目的地までの所要時間、及び乗員の睡眠不足状況の少なくとも一つに応じて、前記目的地へと移動する際の乗員の睡眠パターンを設定し、
    前記睡眠パターンに応じて、乗員に誘眠刺激又は覚醒刺激を与えることにより、乗員の睡眠状態を制御することを特徴とする睡眠状態制御方法。
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