JP2015017738A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の扁平伝熱管を用いた熱交換器に対し、簡単な構成で冷媒の偏流を抑制でき、安価で熱交換性能の高い熱交換器を得る。【解決手段】熱交換器は、空気と接する複数のフィン4と、該フィンと接続された複数の扁平伝熱管3と、該扁平伝熱管の両端部が接続される少なくとも一対のヘッダ管21,22を備える。また、前記一対のヘッダ管の一方のヘッダ管から他方のヘッダ管へ流れる上流側流路と、この流路の上部に設けられ前記他方のヘッダ管に流入した冷媒を、この他方のヘッダ管から前記一方のヘッダ管に流す下流側流路を備え、上流側流路と下流側流路はそれぞれ複数の扁平伝熱管で構成され、上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部と、下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部とは、前記他方のヘッダ管への接続位置を、該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成としている。【選択図】図3
Description
本発明は、複数の扁平伝熱管と複数のフィンを備えた熱交換器に関し、特に空気調和機用の熱交換器として好適なものである。
空気調和機の熱交換器としては、一般に、円形銅製伝熱管とアルミ製短冊状フィンとで構成されるクロスフィンチューブ型熱交換器が用いられている。また、前記円形銅製伝熱管内を流動させる流体としては、フロン系の冷媒が用いられている。
一方、小型軽量化、高性能、低コスト化を目的として、外表面にアルミ製フィンをロウ付けした複数の扁平伝熱管と、この複数の扁平伝熱管の両端開口部にそれぞれ設けたヘッダ管とを備え、冷媒を流動させる形態のパラレルフロー型の熱交換器がある。このパラレルフロー型の熱交換器は、自動車用のラジエタや冷房専用型のエアコンなどに広く利用されている。この種熱交換器としては特許文献1(特開平7―127989号公報)に記載されたものなどがある。
熱交換器の性能向上のためには、前記複数の扁平伝熱管にロウ付けされた全てのフィンの面積を有効に作用させることが有効である。このためには、前記ヘッダ管に接続された複数の扁平伝熱管のそれぞれに対し、適正な量の冷媒を流動させる必要がある。冷凍サイクルを構成している空気調和機用の熱交換器は、その内部で冷媒が蒸発や凝縮という相変化をしながら、つまり気液二相流となって流動する。このため、前記ヘッダ管内を流れる冷媒のうち、液成分(液冷媒)はガス成分(ガス冷媒)よりも密度が大きいため、流速によっては重力の影響を受け易い。特に、前記ヘッダ管が垂直方向に設けられている場合、該ヘッダ管内を流れる液冷媒は、重力の作用によりヘッダ管内の上方には流動し難い傾向がある。従って、前記ヘッダ管の上部に接続されている扁平伝熱管には、ヘッダ管の下部に接続されている扁平伝熱管に比較し、冷媒の液成分が少なくなるため、所定の熱交換熱量を確保できず、熱交換性能が低下する課題がある。
そこで、このような冷媒の偏流を改善するため、前記ヘッダ管内に螺旋溝を設けることでヘッダ管内の冷媒に旋回成分を与えるようにしたものが特許文献2(特開平5―223490号公報)に記載されている。この特許文献2のものでは、冷媒の質量速度や乾き度に応じて、効果的な旋回成分を得るため、直径の異なる複数のヘッダ管を用いている。しかしこの特許文献2のものでは、螺旋溝を内部に設けた複数のヘッダ管を用いる必要があるため、部品点数が多くなりコストアップする課題がある。
また、上記扁平伝熱管を用いた熱交換器において、前記冷媒の偏流を改善するようにした他の従来技術としては、特許文献3(特開2010―25434号公報)に記載されたものもある。この特許文献3のものでは、ヘッダ管に接続する扁平伝熱管を傾斜させ、ヘッダ管内で液冷媒が下方に流れないように、ヘッダ管内における前記扁平伝熱管の傾斜面に旋回した冷媒を当てることで、上向きの流れを得るようにしたものである。しかし、この特許文献3に記載のものでは、扁平伝熱管を傾斜させてヘッダ管に接続しているため、熱交換器の平面に対して垂直方向に空気を流動させる場合の通風抵抗が増大し、送風動力が増加して熱交換性能が低下する。また、扁平伝熱管を斜めに設ける加工も複雑となり、コストアップする。なお、前記扁平伝熱管をヘッダ管から所定距離だけ離れた位置からその端部にかけて捩じるようにしたものでは、扁平伝熱管の加工が難しくコストアップし、更に前記扁平伝熱管におけるヘッダ管から前記所定距離だけ離れた位置までの捩じられた部分の通風抵抗は依然として大きいという課題がある。
上述したように特許文献1に記載されているような扁平伝熱管を用いたパラレルフロー型の熱交換器では、ヘッダ管内を流れる液冷媒は、重力の作用によりヘッダ管内の上方には流動し難いため、上部(下流側)に設けられた複数の扁平伝熱管の間で冷媒の偏流が生じ易く、熱交換性能が低下するという課題がある。
この冷媒偏流を改善するため、上記特許文献2や3に記載されたものもあるが、螺旋溝を内部に有し直径の異なる複数のヘッダ管を用いるようにしたものでは、部品点数が多くなりコストアップする課題がある。また、ヘッダ管に接続する扁平伝熱管を傾斜させ、ヘッダ管内で液冷媒が下方に流れないように、ヘッダ管内における扁平伝熱管の傾斜面に旋回した冷媒を当てるようにしたものでは、通風抵抗が増大するため熱交換性能が低下し、コストアップする課題もある。
本発明の目的は、複数の扁平伝熱管を用いた熱交換器に対し、簡単な構成で冷媒の偏流を抑制でき、安価で熱交換性能の高い熱交換器を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、空気と接する複数のフィンと、該フィンと接続された複数の扁平伝熱管と、該扁平伝熱管の両端部が接続される少なくとも一対のヘッダ管を備える熱交換器において、前記一対のヘッダ管の一方のヘッダ管から他方のヘッダ管へ流れる上流側流路と、この流路の上部に設けられ前記他方のヘッダ管に流入した冷媒を、この他方のヘッダ管から前記一方のヘッダ管に流す下流側流路を備え、前記上流側流路と前記下流側流路はそれぞれ複数の扁平伝熱管で構成され、前記上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部と、前記下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部とは、前記他方のヘッダ管への接続位置を、該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成としていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の扁平伝熱管を用いた熱交換器に対し、簡単な構成で冷媒の偏流を抑制でき、安価で熱交換性能の高い熱交換器を得ることができる効果がある。
以下、本発明の熱交換器の具体的実施例を図面に基づいて説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
本発明の熱交換器の実施例1を図1〜図5により説明する。
図1は、本実施例が対象とするパラレルフロー型の熱交換器を示す縦断面図である。熱交換器1は、重力方向に平行に複数並んだ扁平伝熱管3で、この扁平伝熱管3には複数のアルミ製のフィン4がロウ付けにより固着されている。前記扁平伝熱管3の両端は、一対のヘッダ管、即ち第1のヘッダ管21と第2のヘッダ管22との間にロウ付けにより固着されている。
図1は、本実施例が対象とするパラレルフロー型の熱交換器を示す縦断面図である。熱交換器1は、重力方向に平行に複数並んだ扁平伝熱管3で、この扁平伝熱管3には複数のアルミ製のフィン4がロウ付けにより固着されている。前記扁平伝熱管3の両端は、一対のヘッダ管、即ち第1のヘッダ管21と第2のヘッダ管22との間にロウ付けにより固着されている。
前記第1のヘッダ管21には、冷媒の入口管25と出口管26が取付けられている。前記第1のヘッダ管21と第2のヘッダ管22のそれぞれの内部には、空間を仕切る仕切り板24a,24b,24cが図に示すように設けられている。
前記複数の扁平伝熱管3のそれぞれは、図2に示すような構成となっている。即ち、扁平伝熱管3は、アルミニウム製で、押出し加工などにより複数に仕切られた冷媒流路31が形成されている。なお、冷媒流路31の形状は図2に示すような矩形の他に、円形や楕円形などでも良い。また、前記冷媒流路31内にフィンを設けることも可能であり、例えば冷媒流路を1つの横長の孔に形成して、この孔にコルゲート状のフィンを設けることにより、複数の冷媒流路を形成するようにした扁平伝熱管としても良い。
図1における熱交換器1において、空気などの通風方向は紙面の垂直方向である。また、冷媒は、白抜きの矢印で示す冷媒の流れ52で示すように、前記入口管25から前記第1のヘッダ管21に入り、扁平伝熱管3で構成された第1の流路52aを通って前記第2のヘッダ管22に入り、ここから第2の流路52bを流れて前記第1のヘッダ管21に入り、以下同様に第3の流路52c、第4の流路52dを通って、前記第1のヘッダ管21に設けられた前記出口管26から流出するように構成されている。そして、前記扁平伝熱管3内を流れる冷媒と、フィン4間を流れる空気との間で熱交換を行うように構成されている。
なお、前記仕切り板24aは、前記第1流路52aへの入口側と前記第2流路52b出口側を仕切るように前記第1ヘッダ管21内に設けられている。前記仕切り板24bは、前記第2流路52bへの入口側と前記第3流路52c出口側を仕切るように前記第2ヘッダ管22内に設けられている。前記仕切り板24cは、前記第3流路52cへの入口側と前記第4流路52d出口側を仕切るように前記第1ヘッダ管21内に設けられている。
冷凍サイクルを構成している空気調和機における冷媒は、暖房条件では、室外熱交換器が蒸発器、室内熱交換器が凝縮器として作用する。冷房条件では、冷媒は逆向きに流れ、室外熱交換器が凝縮器、室内熱交換器が蒸発器として作用する。
熱交換器1が蒸発器として作用する場合の該熱交換器1内を流れる冷媒の状態を説明する。冷凍サイクルの膨張弁(図示せず)を通過した後の乾き度の低い飽和温度の冷媒は、前記入口管25から前記ヘッダ管21内に流入し、熱交換器1の下部に位置する第1の流路52aの複数扁平伝熱管3内を流れる。熱交換器1内の冷媒は、前記ヘッダ管21,22内に設けた前記仕切り板24a、24b、24cより、前記ヘッダ管21とヘッダ管22の間を折り返しながら流れ、該熱交換器1に通風される空気との間で熱交換することにより蒸発し、乾き度を高めながら流れる。そして、冷媒は、最終的に前記ヘッダ管21の出口管26から熱交換器1の外部に流出するように構成されている。
前記熱交換器1が凝縮器として作用する場合の該熱交換器1内の冷媒の流れは、蒸発器として作用する場合とは逆向きに流れる。また、凝縮器として作用する場合、冷媒は、熱交換器1の入口部分では過熱ガス状態で流れ、空気との熱交換による凝縮作用により液化し、熱交換器内を流れる冷媒の大部分は飽和域となり、液化が進んで、熱交換器1の出口近傍では完全な液状態(過冷却の状態)となる。
前記熱交換器を蒸発器として作用させる場合の熱交換器1内の冷媒の状態を図13により更に詳しく説明する。
図13の(A)図は、熱交換器における各扁平伝熱管3に冷媒が適正に流動されない場合を説明する図である。網掛けして示す53の部分は、冷媒が飽和温度(飽和域)となっている領域で、この飽和域(飽和温度)の冷媒は、熱伝達率が比較的高く熱交換に寄与する。熱交換器1の出口近傍では、54で示すように、冷媒は過熱ガスの領域(過熱ガス域)となる。各扁平伝熱管3に冷媒が適正に流動されない場合、(A)図に示すように、過熱ガス域54が、第4流路52dにおける出口のかなり手前から特定の扁平伝熱管3に現れる。即ち、第4流路52dを構成する複数の扁平伝熱管3のうち上方に配置された扁平伝熱管3ほど、過熱ガス域54が第4流路52dの出口側から入口側に向かってより広がっている。
図13の(A)図は、熱交換器における各扁平伝熱管3に冷媒が適正に流動されない場合を説明する図である。網掛けして示す53の部分は、冷媒が飽和温度(飽和域)となっている領域で、この飽和域(飽和温度)の冷媒は、熱伝達率が比較的高く熱交換に寄与する。熱交換器1の出口近傍では、54で示すように、冷媒は過熱ガスの領域(過熱ガス域)となる。各扁平伝熱管3に冷媒が適正に流動されない場合、(A)図に示すように、過熱ガス域54が、第4流路52dにおける出口のかなり手前から特定の扁平伝熱管3に現れる。即ち、第4流路52dを構成する複数の扁平伝熱管3のうち上方に配置された扁平伝熱管3ほど、過熱ガス域54が第4流路52dの出口側から入口側に向かってより広がっている。
この過熱ガス域54では、冷媒中の液成分が無くなっている状態であり、飽和域53の液冷媒に比べて熱交換に寄与し難い。また、前記第4流路52dを構成する複数の扁平伝熱管3のうち下方に配置された扁平伝熱管3ほど液冷媒の割合が多くなり、(A)図に示すように、第4流路52dの出口側まで液冷媒が存在することになる。このため、冷凍サイクルの圧縮機(図示せず)に供給される冷媒の液成分が増加し、圧縮機が液圧縮となる可能性が生じる。従って、熱交換器1の出口近傍では、圧縮機への液冷媒の流動による液圧縮を防止するため、過熱ガス状態にする必要がある。この過熱ガス状態にするためには、蒸発温度(蒸発圧力)を下げることで過熱ガス域を確保することが可能であるが、圧縮機動力が増加するという課題が生じる。
図13の(B)図は、熱交換器1における各扁平伝熱管3に冷媒が適正に流れ、冷媒の流動状態が理想的になっている場合を説明する図である。この理想的な状態では、この(B)図に示すように、過熱ガス域54が、第4流路52dにおける出口近くになった位置で、第4流路52dを形成している複数の扁平伝熱管3の揃った位置から生じている。従って、冷凍サイクルの圧縮機に供給される冷媒の液成分を無くすか、より少なくすることができ、圧縮機が液圧縮となるのを抑制することができる。また、より高い蒸発温度(蒸発圧力)で冷凍サイクルを動作させることも可能となるから圧縮機動力の増加も抑制できる。
上記(B)図の状態にするためには、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3に流れる液冷媒の量をできるだけ均等にすることが必要である。そこで、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3に流れる液冷媒の量をできるだけ均等にするための本実施例を次に説明する。
まず、従来の熱交換器の構成を図1を参照しつつ、図12により説明する。従来の熱交換器も上述した図1に示した熱交換器とほぼ同様の構成となっている。即ち、従来の熱交換器においても、空気と接する複数のフィンと4と、該フィン4と接続された複数の扁平伝熱管3と、該扁平伝熱管3の両端部が接続され水平断面が円形状の第1のヘッダ管21及び第2のヘッダ管22を備えている。また、前記扁平伝熱管3は図12の紙面垂直方向に複数個設置されている。
従来の熱交換器において、特徴的なところは、図12に示すように、前記第1ヘッダ管21及び第2ヘッダ管22における通風方向51の中心線Xと、前記扁平伝熱管3における中心線Mが一致するように、前記扁平伝熱管3と、前記第1ヘッダ管21及び第2ヘッダ管22が接続されていることである。即ち、第1ヘッダ管21及び第2ヘッダ管22における通風方向51の中心線Xと、前記扁平伝熱管3の中心線Mが、加工精度の範囲でほぼ一致するように構成されているものである。従って、第1〜第4流路52a〜52dの各流路において、気液二相状態の冷媒のうち、液冷媒は重力の影響で下方の扁平伝熱管3に流れ易く、ガス冷媒は上方の扁平伝熱管3に流れ易くなる。このため、ガス冷媒の割合が多くなる下流側の流路ほど、該流路を構成している複数の扁平伝熱管3への液冷媒の流入量が不均一となり易く、熱交換器内の冷媒の状態は上記図13(A)で説明したような状態になってしまう。
これに対し、上記図13の(B)図に示すように、冷媒の流動状態を理想的にできる本実施例の熱交換器の構造を図3及び図4により説明する。図3は図1に示す熱交換器におけるA−A線、B−B線、C−C線、D−D線における矢視断面図で、(A)図は図1におけるA−A線またはC−C線の矢視断面図、(B)図は図1におけるB−B線またはD−D線の矢視断面図、図4は図1に示すヘッダ管を図1のIV−IV線矢視方向から見た図で、扁平伝熱管のヘッダ管への接続位置を説明する図である。
図3において、Xは第1ヘッダ管21及び第2ヘッダ管22における通風方向51の中心線、Mは扁平伝熱管3の中心線(通風方向における中心線)である。
図3の(A)図に示すように、図1における第1の流路52aと第3の流路52cを構成する扁平伝熱管3は、該扁平伝熱管3の中心線Mが、第1ヘッダ管21及び第2ヘッダ管22における通風方向51の中心線Xに対し、前記ヘッダ管21,22の内寸法の範囲内で、通風方向(空気の流れ方向)51の下流側にずらして、前記各ヘッダ管21,22に接続されている。
また、図3の(B)図に示すように、図1における第2の流路52bと第4の流路52dを構成する扁平伝熱管3は、該扁平伝熱管3の中心線Mが、第1ヘッダ管21及び第2ヘッダ管22における通風方向51の中心線Xに対し、前記ヘッダ管21,22の内寸法の範囲内で、通風方向51の上流側にずらして、前記各ヘッダ管21,22に接続されている。
図4により、垂直方向に配置されている前記第1のヘッダ管21における前記扁平伝熱管3の接続位置(扁平伝熱管3のヘッダ管21での開口取付け位置)を説明する。図4は図1のIV−IV線矢視方向から見た図で、図1に示す第2の流路52b〜第4の流路52dの部分における扁平伝熱管3の第1ヘッダ管21との接続位置(開口位置)を示している。また、第2〜第4の各流路での冷媒の流れ方向も示している。更に、第1ヘッダ管21内の各部における渦巻の方向も図示している。
この図4に示すように、同一方向に冷媒が流動する各流路では、各流路を構成している複数の扁平伝熱管3は、第1ヘッダ管21に対して同じ側に偏って取り付けられている。このため、第1ヘッダ管21内には同一方向の旋回流(旋回上昇流)521が生じる。その結果、液冷媒に作用する重力よりも大きな旋回上昇流521の作用により、液冷媒が巻き上げられ、第1ヘッダ管21の上方にガス冷媒と共に液冷媒も移送できる。
また、本実施例では、上流側流路(図4では第2流路52b)を構成する複数の扁平伝熱管3と、下流側流路(図4では第3流路52c)を構成する複数の扁平伝熱管3とは、図4に示すように、第1ヘッダ管21への接続位置を、該第1ヘッダ管21における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらしている。即ち、第2の流路を構成する扁平伝熱管3は通風方向の上流側に、第3の流路を構成する扁平伝熱管3は通風方向の下流側にずらして第1ヘッダ21に接続しているので、第1ヘッダ管21内において、第2流路52bから流入する冷媒の旋回方向と、第3流路52cへ流入する冷媒の旋回方向が一致し、前記旋回上昇流521の強さをより上方まで維持することができる。この結果、液冷媒をガス冷媒と共に上方に送ることができるから、上流側流路からヘッダ管内に流入してきた液冷媒も下流側流路を構成している複数の扁平伝熱管3により均一に流入させることができる効果が得られる。
なお、図4では第1のヘッダ管21側の構成についてのみ述べたが、第2のヘッダ管22側も同様の構成となっており、上記した効果と同様の効果を得ることができる。
即ち、前記第3の流路52cと前記第4の流路52dを接続する第2のヘッダ管22における上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管3と、下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管3を、該第2ヘッダ管22の中心線に対して互いに反対方向にずらして接続する。特に、前記第3流路52cと第4流路52dは乾き度が大きくなって液冷媒の割合が少なくなるので、第4流路52dを構成する複数の扁平伝熱管3に液冷媒を均等に分配することはより困難になるが、本実施例のように構成することにより、より均一に液冷媒を分配することが可能になる。
即ち、前記第3の流路52cと前記第4の流路52dを接続する第2のヘッダ管22における上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管3と、下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管3を、該第2ヘッダ管22の中心線に対して互いに反対方向にずらして接続する。特に、前記第3流路52cと第4流路52dは乾き度が大きくなって液冷媒の割合が少なくなるので、第4流路52dを構成する複数の扁平伝熱管3に液冷媒を均等に分配することはより困難になるが、本実施例のように構成することにより、より均一に液冷媒を分配することが可能になる。
また、前記第1の流路52aと前記第2の流路52bを接続する第2のヘッダ管22における上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管3と、下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管3を、該第2ヘッダ管22の中心線に対して互いに反対方向にずらして接続するように構成しても良い。
なお、本実施例では、仕切り板24cを介して隔てられた第1ヘッダ管21内における第4流路52dの出口側と前記ヘッダ管21との接続位置と、前記第3の流路52cの入口側とヘッダ管21との接続位置は、前記ヘッダ管21における通風方向51の中心線Xに対して互いに反対方向にずらした構成となっている。他の仕切り板24a,24b,24dの部分における上流側流路と下流側流路の各ヘッダ管との接続位置も、各ヘッダ管における通風方向の中心線Xに対して互いに反対方向にずらした構成となっている。
図5は、本実施例1と従来の熱交換器におけるヘッダ管内の冷媒の流れを説明する図で、ヘッダ管内の冷媒の流れを解析した結果を模式的に示している図である。なおこの解析では、冷媒を均質流の扱いで単相流として行ったものである。従来の熱交換器における冷媒の流線を図5の(A)図に、本実施例における流線を図5の(B)図に示す。
(A)図に示す従来の熱交換器においては、冷媒が各扁平伝熱管3からヘッダ管22内に吹き出し、ヘッダ管22から上部側の扁平伝熱管3へ流れる冷媒の流れ(流線522)に規則性はない。また、ヘッダ管22の上部に到達する流線522は少なくなっている。
一方、本実施例における熱交換器の場合、(B)図に示すように、ヘッダ管22内に速度の大きい旋回流521が生じており、またヘッダ管22の上部まで旋回流521が到達していることがわかる。即ち、熱交換器を本実施例の構造とすることにより、下流側流路を形成している複数の扁平伝熱管3に、冷媒(特に液冷媒)をより均一に分配することができるから、熱交換器1内を、図13の(B)図に示すような状態で冷媒を流すことが可能となる。従って、本実施例によれば、複数の扁平伝熱管3を用いつつ、簡単な構成で冷媒の偏流を抑制でき、安価で熱交換性能の高い熱交換器を得ることができる効果が得られる。
本発明の熱交換器の実施例2を図6により説明する。図6において、(A)図は第1ヘッダ管21における第2流路53bからの流出部を示す水平方向の断面図、(B)図は第1ヘッダ管21における第3流路53cへの流入部を示す水平方向の断面図である。なお、(B)図においては扁平伝熱管3の入口部分を断面にして示している。
この実施例2は、第1ヘッダ管21に接続される扁平伝熱管3の端部開口部を扁平伝熱管の面方向、即ち同一平面上で「く」字状に曲げ加工して構成しているものである。更に詳しくは、第2流路52b(上流側流路)を構成する扁平伝熱管3と、第3流路52c(下流側流路)を構成する扁平伝熱管3の第1ヘッダ管21との接続部において、前記第1ヘッダ管21内における扁平伝熱管3の開口方向が、該ヘッダ管の中心線に対して互いに反対方向となるように、前記各扁平伝熱管3に水平面方向の曲げ加工を施す構成としたものである。
このように構成することにより、(A)図に示すように、第2流路52bから第1ヘッダ管21内に流出した冷媒はヘッダ管21の内面に沿って旋回し、旋回流521となって冷媒の流動方向である上方に流れる。この上方に流れた冷媒は(B)図に示すように、旋回流521の旋回方向に沿って形成されている第3流路52cを構成している扁平伝熱管3の流入部から扁平伝熱管3内にスムーズに流入させることができる。
従って、本実施例のように構成することによっても、上記実施例1と同様の旋回流521を発生させることができ、下流側流路を形成している複数の扁平伝熱管3に、冷媒をより均一に分配することができる。従って、熱交換器1内を、図13の(B)図に示すような状態で冷媒を流すことが可能となり、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
しかも、本実施例2によれば、上流側流路(本実施例では第2流路52b)を構成する扁平伝熱管3と、下流側流路(本実施例では第3流路52c)を構成する扁平伝熱管3のヘッダ管(本実施例では第1ヘッダ管21)内における開口方向が該ヘッダ管の中心線に対して互いに反対方向となるように、前記各扁平伝熱管の端部に平面方向の曲げ加工する構成としているので、以下の効果もある。即ち、各流路を構成する扁平伝熱管3自体は、ヘッダ管の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成にする必要がなくなり、下部側の扁平伝熱管3から上部側の扁平伝熱管3まで、通風方向に位置を揃えて、例えばヘッダ管の中心線に揃えて設置することが可能になり、フィン4に形成する貫通孔(扁平伝熱管3を貫通させるための貫通孔)の位置を揃えることができるので、加工、組立が容易となり、しかも見栄えも良い熱交換器を得ることができる。
なお、図6では、第1ヘッダ管21側における第2流路53bからの流出部及び第3流路53cへの流入部について説明したが、第4流路52dからの流出部も上記(A)図と同様の構成になっており、第2ヘッダ管22側も上述した第1ヘッダ管21側と同様の構成となっている。
本発明の熱交換器の実施例3を図7により説明する。図7において、(A)図は第1ヘッダ管21における第2流路53bからの流出部を示す水平方向の断面図、(B)図は第1ヘッダ管21における第3流路53cへの流入部を示す水平方向の断面図である。なお、(B)図においては扁平伝熱管3の入口部分の一部を断面にして示している。
本実施例3は、第1ヘッダ管21に接続される扁平伝熱管3の端部を、図7に示すように、水平面方向に曲げ加工し、この扁平伝熱管3におけるヘッダ管21内の端部3aは、フィン4が設けられている部分(フィン付部)3bと平行になるように構成しているものである。
即ち、本実施例3においても、上記実施例2と同様に、第2流路52b(上流側流路)を構成する扁平伝熱管3と、第3流路52c(下流側流路)を構成する扁平伝熱管3の第1ヘッダ管21との接続部において、前記第1ヘッダ管21内における扁平伝熱管3の開口方向が、該ヘッダ管の中心線に対して互いに反対方向となるように、各扁平伝熱管3を曲げ加工しているものである。
なお、本実施例3においては、扁平伝熱管端部3aのヘッダ管への接続位置は、(A)(B)図に示すように、上記実施例1と同様、ヘッダ管21における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成となっている。この実施例3のように構成しても上記実施例1や2と同様の効果を得ることができる。
本発明の熱交換器の実施例4を図8により説明する。図8において、(A)図は第1ヘッダ管21における第2流路53bからの流出部を示す水平方向の断面図である。(B)図は、上記実施例1における前記(A)図と同じ部分の水平方向の断面図で、本実施例4を実施例1と比較して示すための図である。
(B)図に示す実施例1の場合、扁平伝熱管3は押し出し成型で製造された押出管となっており、扁平伝熱管3の一端から他端まで同一の断面形状となっている。また、扁平伝熱管内の冷媒流路31も一端から他端まで形成されている。
これに対し、(A)図に示す本実施例4の扁平伝熱管3は、1つの矩形状の貫通穴を持つアルミ製のケース部材32と、このケース部材32の貫通穴にインナーフィン33を設けることにより複数の冷媒流路31を形成しているインナーフィン型とした場合を示している。このように扁平伝熱管3をインナーフィン型として構成することもでき、実施例1の押出管の場合と同様の効果を得ることができる。また、このようなインナーフィン型とした場合、扁平伝熱管3の端部開口部側に、インナーフィンのない空間部34を設けることが可能となる。従って、この空間部34を、(A)図に示すように、ヘッダ管21の内壁に向かう方向に絞ることで、ヘッダ管の内壁方向に冷媒を流出させることができ、しかも絞った分だけ流出する冷媒流速を大きくすることができるので、ヘッダ管21内に更に強い旋回流521を発生させることもできる効果が得られる。従って、液冷媒をより均一に分配することができ、冷媒の偏流を更に抑制して、熱交換性能の高い熱交換器を得ることができる。
なお、第1、第2ヘッダ管21,22における他の扁平伝熱管3との接続部分についても同様の構成にすることができる。但し、第2〜第4流路を構成する扁平伝熱管3の流入部側については、前記空間部34に絞りを設けないようにした方が、冷媒の流入をスムーズにできる。即ち、本実施例4においては、扁平伝熱管3自体を、上記実施例1と同様に、ヘッダ管21における通風方向の中心線に対してずらした構成としているので、前記空間部34に絞りを設けることは必須ではない。
本発明の実施例5を図9により説明する。図9は扁平伝熱管とフィンとの接続構成を説明する図で、(A)図は、フィンを短冊状とし、この短冊状フィンに貫通穴41aを設けて扁平伝熱管3を差込む構成とした貫通型フィン41を示す図、(B)図は、短冊状のフィンの一方端に切込み42aを設け、この切込み42aに扁平伝熱管3を差込む構成とした差込型フィン42を示す図、(C)図は、山谷状(つづら状)に折り曲げられたコルゲートフィンを、上下に隣り合う扁平伝熱管3の間に差込む構成としたコルゲート型フィン43を示す図である。
これら(A)〜(C)図に示すように、本実施例においては、上下方向の各流路を構成する全ての扁平伝熱管3を同じフィンに取り付けるため、上記第1〜第4の各流路毎に、ヘッダ管21,22への接続位置を、該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらすことができるように、(A)図では貫通孔41aの位置を、前記流路毎に図の左右方向にずらしており、(B)図では前記切込み42aの形状は全て同様に構成しているが、扁平伝熱管3の設置位置を図の左右方向にずらしている。また、(C)図では、前記流路毎に、コルゲートフィン43aを介して、図の左右方向にずらすように構成している。
このように構成することにより、前記(A)〜(C)の下段に示す図のように、各ヘッダ管21,22において、各図に示すように旋回流を形成することができる。即ち、上記(A)〜(C)図に示すように、これらの何れの型のフィンとしても、上述した本発明の各実施例を実現することが可能である。
なお、上記(A)〜(C)図に示す何れの型のフィンにおいても、フィンと扁平伝熱管3とを組み立てた後、これらをロウ付けなどにより一体に固着して製造することができる。
なお、上記(A)〜(C)図に示す何れの型のフィンにおいても、フィンと扁平伝熱管3とを組み立てた後、これらをロウ付けなどにより一体に固着して製造することができる。
本発明の実施例6を図10により説明する。図10は、上述した図4に相当する部分の図である。
上述した図1〜図9に示す各実施例においては、第1〜第4の各流路毎に、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3の全てを、ヘッダ管21,22における通風方向の中心線に対し、流路毎に、互いに反対方向にずらす構成とした例を説明した。これに対し、図10に示す実施例6では、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3の全てを揃えて一方側にずらすのではなく、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3のうちの一部だけを一方側にずらす構成としたものである。
上述した図1〜図9に示す各実施例においては、第1〜第4の各流路毎に、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3の全てを、ヘッダ管21,22における通風方向の中心線に対し、流路毎に、互いに反対方向にずらす構成とした例を説明した。これに対し、図10に示す実施例6では、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3の全てを揃えて一方側にずらすのではなく、各流路を構成する複数の扁平伝熱管3のうちの一部だけを一方側にずらす構成としたものである。
即ち、図10に示す例では、第3の流路52cを構成している8本の扁平伝熱管3のうち、最上部と最下部の扁平伝熱管3についてはずらさず、他の6本の扁平伝熱管3のみを一方側にずらす構成としているものである。
なお、第2流路52b及び第4流路52dについても同様の構成にしている。また、図10は第1ヘッダ管21側について図示しているが、第2ヘッダ管22側も同様の構成となっている。
なお、第2流路52b及び第4流路52dについても同様の構成にしている。また、図10は第1ヘッダ管21側について図示しているが、第2ヘッダ管22側も同様の構成となっている。
以上説明したように、ヘッダ管に接続する扁平伝熱管の取付け位置を調整する構成とすることにより、ヘッダ管21,22内に生じる旋回流の強さを調節することができ、この旋回流の強さを調節することで、各扁平伝熱管3に均等に液冷媒を分配することが可能になる。また、熱交換器を構成する複数の扁平伝熱管3に対する風速分布に応じて、部分的に適正な冷媒量が異なる場合には、それに応じて分配量の適正化を図ることもできる。
本発明の実施例7を図11により説明する。図11は本実施例の熱交換器における第1ヘッダ管の部分を示す図で、(A)図は、第1ヘッダ管における入口管が接続されている下部の部分から第3流路の部分までの構成を示す側面図、(B)図はその正面図である。
本実施例7では、第1ヘッダ管21に接続される冷媒の入口管25は、前記第1ヘッダ管21の最下部に接続されており、また前記ヘッダ管21における通風方向51の中心線Xに対して一方の側((A)図では右側)に連通させている。第1の流路52aを構成する扁平伝熱管3も前記中心線Xに対して前記入口管25と同じ側にずらして設置されている。
なお、本実施例7では第2の流路52bを構成する扁平伝熱管3は前記中心線Xに対して左側に、第3の流路52cを構成する扁平伝熱管3は前記中心線Xに対して右側にずらして設置されている。
このように、第1ヘッダ管21に対して扁平伝熱管3を一方の側に偏って接続すると同時に、冷媒の入口管25も冷媒が同一旋回方向になるように第1ヘッダ管21に接続しているので、冷媒入口部のヘッダ管内にも旋回流を発生させることができ、扁平伝熱管3へより均等に冷媒を流入させることができる。
本実施例7においては、第1ヘッダ管21側についてのみ説明したが、第2ヘッダ管22(図1参照)側についても、扁平伝熱管3の接続位置は、第1ヘッダ管21における扁平伝熱管3の偏り方向に対応するように、前記中心線Xに対して偏って第2ヘッダ管22に接続されている。
以上説明したように、本発明の熱交換器の各実施例によれば、一対のヘッダ管の一方のヘッダ管から他方のヘッダ管へ流れる上流側流路と、この流路の上部に設けられ前記他方のヘッダ管に流入した冷媒を、この他方のヘッダ管から前記一方のヘッダ管に流す下流側流路を備え、前記上流側流路と前記下流側流路はそれぞれ複数の扁平伝熱管で構成され、前記上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部と、前記下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部とは、前記他方のヘッダ管への接続位置を、該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成としているので、複数の扁平伝熱管を用いた熱交換器に対し、簡単な構成で冷媒の偏流を抑制することができ、安価で熱交換性能の高い熱交換器を得ることができる。
即ち、本実施例によれば、第1、第2のヘッダ管内に冷媒流速の大きな旋回流を発生させることができるので、各ヘッダ管の上方まで液冷媒を流動させることができ、熱交換器の各扁平伝熱管に対し、適正な冷媒量を流入させることができるから、熱交換器の全範囲に亘って有効に熱交換に利用できる効果が得られる。特に、パラレルフロー型に構成された本実施例の熱交換器を、空気調和機の蒸発器に採用することにより、特に大きな効果が得られる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施例は本発明で分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。更に、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
1:熱交換器、
21,22:ヘッダ管(21:第1のヘッダ管、22:第2のヘッダ管)、
24,24a〜24c:仕切り板、
25:入口管、26:出口管、
3:扁平伝熱管、3a:端部、3b:フィン付部、
31:冷媒流路、32:ケース部材、33:インナーフィン、34:空間部、
4:フィン、41:貫通型フィン、42:差込型フィン、43:コルゲート型フィン、
51:通風方向(空気の流れ)、
52:冷媒の流れ、52a:第1の流路、52b:第2の流路、52c:第3の流路、
52d:第4の流路、
521:旋回流(旋回上昇流)、522:流線、
53:飽和域、54:過熱ガス域。
21,22:ヘッダ管(21:第1のヘッダ管、22:第2のヘッダ管)、
24,24a〜24c:仕切り板、
25:入口管、26:出口管、
3:扁平伝熱管、3a:端部、3b:フィン付部、
31:冷媒流路、32:ケース部材、33:インナーフィン、34:空間部、
4:フィン、41:貫通型フィン、42:差込型フィン、43:コルゲート型フィン、
51:通風方向(空気の流れ)、
52:冷媒の流れ、52a:第1の流路、52b:第2の流路、52c:第3の流路、
52d:第4の流路、
521:旋回流(旋回上昇流)、522:流線、
53:飽和域、54:過熱ガス域。
Claims (7)
- 空気と接する複数のフィンと、該フィンと接続された複数の扁平伝熱管と、該扁平伝熱管の両端部が接続される少なくとも一対のヘッダ管を備える熱交換器において、
前記一対のヘッダ管の一方のヘッダ管から他方のヘッダ管へ流れる上流側流路と、
この流路の上部に設けられ前記他方のヘッダ管に流入した冷媒を、この他方のヘッダ管から前記一方のヘッダ管に流す下流側流路を備え、
前記上流側流路と前記下流側流路はそれぞれ複数の扁平伝熱管で構成され、
前記上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部と、前記下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部とは、前記他方のヘッダ管への接続位置を、該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成としている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項1に記載の熱交換器において、冷媒の入口側に接続されたヘッダ管から他側のヘッダ管へ流すための複数の扁平伝熱管で構成された第1の流路と、前記第1の流路から前記他側のヘッダ管に流入した冷媒を、この他側のヘッダ管から更に反対側に配置されたヘッダ管へ流すための複数の扁平伝熱管で構成された第2の流路と、前記第2の流路から前記ヘッダ管に流入した冷媒を、このヘッダ管から、このヘッダ管とは反対側に配置されたヘッダ管へ流すための複数の扁平伝熱管で構成された第3の流路を備え、前記第2の流路と前記第3の流路を接続するヘッダ管における上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管と、下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管を、該ヘッダ管の中心線に対して互いに反対方向にずらして接続していることを特徴とする熱交換器。
- 請求項1に記載の熱交換器において、冷媒の入口側に接続されたヘッダ管から他側のヘッダ管へ流すための複数の扁平伝熱管で構成された第1の流路と、前記第1の流路から前記他側のヘッダ管に流入した冷媒を、この他側のヘッダ管から更に反対側に配置されたヘッダ管へ流すための複数の扁平伝熱管で構成された第2の流路と、前記第2の流路から前記ヘッダ管に流入した冷媒を、このヘッダ管から、このヘッダ管とは反対側に配置されたヘッダ管へ流すための複数の扁平伝熱管で構成された第3の流路と、前記第3の流路からヘッダ管に流入した冷媒を、このヘッダ管から、このヘッダ管とは反対側に配置されたヘッダ管へ流すための複数の扁平伝熱管で構成された第4の流路を備え、前記第3の流路と前記第4の流路を接続するヘッダ管における上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管と、下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管を、該ヘッダ管の中心線に対して互いに反対方向にずらして接続していることを特徴とする熱交換器。
- 請求項3に記載の熱交換器において、前記第4の流路はヘッダ管を介して冷媒の出口側に接続されており、この第4の流路の出口側と前記ヘッダ管との接続位置と、前記第3の流路の入口側とヘッダ管との接続位置は前記ヘッダ管の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成とし、更に前記ヘッダ管内における前記第3の流路への入口側と前記第4流路からの出口側との間には仕切り板が設けられていることを特徴とする熱交換器。
- 請求項1〜4の何れかに記載の熱交換器において、前記上流側流路を構成する扁平伝熱管と、前記下流側流路を構成する扁平伝熱管の前記ヘッダ管への接続位置を、該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらす構成とする代わりに、
前記上流側流路を構成する扁平伝熱管と、前記下流側流路を構成する扁平伝熱管の前記ヘッダ管内における開口方向が該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向となるように、前記各扁平伝熱管に平面方向の曲げ加工を施していることを特徴とする熱交換器。 - 請求項1〜4の何れかに記載の熱交換器において、前記上流側流路を構成する扁平伝熱管と、前記下流側流路を構成する扁平伝熱管の前記ヘッダ管への接続部を曲げ加工することにより、前記上流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部と、前記下流側流路を構成する複数の扁平伝熱管の少なくとも一部のヘッダ管への接続位置を、該ヘッダ管における通風方向の中心線に対して互いに反対方向にずらした構成としていることを特徴とする熱交換器。
- 請求項1〜4の何れかに記載の熱交換器において、前記複数のフィンは短冊状のフィン構成され、該短冊状のフィンに貫通穴或いは切込みを設けて前記扁平伝熱管を差込んだ構成としていることを特徴とする熱交換器。
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- 2013-07-10 JP JP2013144255A patent/JP2015017738A/ja active Pending
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