JP2015009993A - 高強度モルタル組成物の製造方法 - Google Patents

高強度モルタル組成物の製造方法 Download PDF

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優忠 井東
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Abstract

【課題】高温多湿条件下において長期間保管された場合であっても、練混ぜ時間の増大を起こさず、長期安定性を有する高強度モルタル組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】セメントと、シリカフュームと、無機質微粉末と、消泡剤と、細骨材と、減水剤と、水とを含む高強度モルタル組成物の製造方法であって、無機質微粉末、消泡剤、細骨材及び減水剤からなる群より選ばれる1種類以上の材料と、セメント又はシリカフュームのいずれかとを混合し、プレミックス粉体を製造する第1工程と、該プレミックス粉体を貯蔵する第2工程と、貯蔵したプレミックス粉体に残余の材料を加えてモルタル組成物を混練する第3工程を有する、高強度モルタル組成物の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、高強度モルタル組成物の製造方法に関する。
従来、建築物の超高層化や構造部材の軽量化、鉄筋使用量削減を目的として高強度コンクリートの開発が行われている。たとえばセメント、シリカフューム、粒径2mm以下の細骨材、減水剤、水及び収縮低減剤を含む高強度モルタル及び高強度コンクリートが開示されている(特許文献1)。また、たとえばセメント、シリカフューム、石炭ガス化フライアッシュ、石膏及び金属繊維を含む高強度繊維補強モルタル又はコンクリートが開示されている(特許文献2)。これらのモルタル又はコンクリート用のセメント組成物は、特定の強度を発現するために、熱養生が必要であり、具体的には、たとえば90℃48時間や80℃24時間の蒸気養生を必要とし、現場では施工できないという不都合がある。この不都合な点を改善するために、熱養生を必要とせずに、材齢28日における圧縮強度180N/mmを達成する高強度モルタル組成物が開示されている(特許文献3)。
特開2001−181004号公報 特開2006−298679号公報 特開2012−144406号公報
さらなる改善点として、高強度モルタル組成物の少なくとも一部の材料を予め混合した原料プレミックス粉体は、製造から使用までの保管期間や保管時の環境によって、練混ぜに要する時間が増大するという不都合がある。特に夏場に、高強度モルタル組成物の原料プレミックス粉体が保管されていた場合は、練混ぜ時間の増加が著しく、高温多湿条件下での長期安定性が望まれていた。
本発明は、高温多湿条件下において長期間保管された場合であっても、練混ぜ時間の増大を起こさず、長期安定性を有する高強度モルタル組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討した結果、高強度モルタル組成物に含まれる材料のうち、セメント又はシリカフュームのいずれか一方と、他の少なくとも1種類以上の材料を含むプレミックス粉体を作製して保管し、プレミックス粉体から除かれた他の材料を、プレミックス粉体を練混ぜる直前に混合することで、前記目的を達成することができることを知見した。
即ち、本発明はセメントと、シリカフュームと、無機質微粉末と、消泡剤と、細骨材と、減水剤と、水とを含む高強度モルタル組成物の製造方法であって、無機質微粉末、消泡剤、細骨材及び減水剤からなる群より選ばれる1種類以上の材料と、セメント又はシリカフュームのいずれかとを混合し、プレミックス粉体を製造する第1工程と、該プレミックス粉体を貯蔵する第2工程と、貯蔵したプレミックス粉体に残余の材料を加えてモルタル組成物を混練する第3工程を有する、高強度モルタル組成物の製造方法に関する。
本発明によれば、高強度モルタル組成物のプレミックス粉体を高温多湿条件下にて長期間保管された場合であっても、練混ぜ時間が短く、長期間安定性を有する高強度モルタル組成物を提供することができる。
本発明のフロー図である。 実施例で使用した消泡剤のH−NMRスペクトルである。
本発明についての好適な実施形態を以下に説明する。
高強度モルタル組成物は、セメント、シリカフューム、無機質微粉末、消泡剤、細骨材、減水剤及び水を材料として含む。
セメントは、鉱物組成として、CS量が33.0〜75.0質量%であり、CA量が12.0質量%未満であることが好ましい。CS量は、より好ましくは45.0〜73.0質量%、更に好ましくは48.0〜70.0質量%であり、特に好ましくは50.0〜68.0質量%である。CA量は、より好ましくは6.0質量%未満であり、更に好ましくは2.1質量%未満であり、特に好ましくは1.9質量%未満である。セメントの鉱物組成のうち、CS量が33.0〜75.0質量%であると、熱養生を必要とせずに、所望の圧縮強度を有するモルタル硬化体を提供することができる。CS量が33.0質量%未満であると、圧縮強度が低くなる傾向があり、75.0質量%を超えるとセメントの焼成自体が困難となる傾向がある。また、CA量が12.0質量%未満であると、練混ぜ時に好適な流動性を有する。CA量が12.0質量%以上では、練混ぜ時に流動性が損なわれる。なお、CA量の下限値は特に限定されないが、0.1質量%程度である。
また、セメントの他の鉱物組成は、CS量が、好ましくは8.0〜46.0質量%、より好ましくは10.0〜35.0質量%、更に好ましくは12.0〜30.0質量%である。CAF量が、好ましくは8.0〜18.0質量%、より好ましくは10.0〜15.0質量%、更に好ましくは11.0〜15.0質量%である。このようなセメントの鉱物組成の範囲であれば、モルタル組成物の練混ぜ時の高い流動性を確保することができ、硬化後に高い圧縮強度を有するモルタル硬化体を提供することができる。
セメント粒度は、45μmふるい残分が、上限で25.0質量%未満であり、好ましくは20.0質量%以下であり、より好ましくは18.0質量%以下であり、更に好ましくは16.0質量%以下である。45μmふるい残分の下限は0.0質量%であり、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは2.0質量%以上である。セメントの粒度がこの範囲であれば、硬化後に高い圧縮強度を確保できる。また、セメントの粒度が前記範囲であれば、セメントを使用して調製したモルタルスラリーは適度な粘性を有し、たとえば繊維を添加した場合には、十分な分散性が確保できる。
シリカフュームは、金属シリコン、フェロシリコン、電融ジルコニア等を製造する際に発生する排ガス中のダストを集塵して得られる副産物であり、非晶質のSiOが主成分である。シリカフュームは、セメント粒子の間に充填されてポゾラン反応によりマイクロフィラー効果を発揮し、高い圧縮強度及び高い流動性を有する高強度モルタル組成物を提供する。粒子形状は球状で、BET比表面積は、好ましくは15〜25m/g、より好ましくは16〜22m/g、更に好ましくは17〜21m/g、特に好ましくは17〜20m/gである。このようなシリカフュームを用いることで、モルタル組成物の高い圧縮強度及び高い流動性をより確保しやすくなる。
本発明の高強度モルタル組成物の製造方法において、セメント及びシリカフュームの合計量100質量%中のシリカフューム含有量は、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%、更に好ましくは10〜18質量%である。また、モルタル1m当たりのシリカフュームの単位量は、好ましくは35〜380kg/m、より好ましくは58〜253kg/m、更に好ましくは116〜228kg/mである。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、石灰石骨材、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材等を使用することができる。なお、その粒度は、10mmふるいを100質量%通過し、5mmふるいを85質量%以上通過するものである。
無機質微粉末としては、石灰石粉、珪石粉、砕石粉等を使用することができる。無機質微粉末は、石灰石粉、珪石粉及び砕石粉からなる群より選ばれる1種以上の微粉末であることが好ましく、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。無機質微粉末は、石灰石粉、珪石粉、砕石粉等をブレーン比表面積が2500cm/g以上となるまで粉砕又は分級した微粉末である。無機質微粉末は、細骨材の微粒分を補う目的で配合される。また、無機質微粉末は、モルタル組成物の流動性を改善することができる。無機質微粉末のブレーン比表面積は、好ましくは3000〜6000cm/gであり、より好ましくは3500〜5000cm/gであり、更に好ましくは4000〜4500cm/gである。
本実施形態に係る細骨材と無機質微粉末との混合物は、好ましくは粒径0.15mm以下の粒群を40〜80質量%、より好ましくは45〜80質量%含み、更に好ましくは50〜75質量%含む。また、前記混合物は、好ましくは粒径0.075mm以下の粒群を30〜80質量%、より好ましくは35〜70質量%含み、更に好ましくは40〜65質量%含む。細骨材と無機質微粉末との混合物は、粒径0.15mm以下の粒群を40〜80質量%、かつ、粒径0.075mm以下の粒群を30〜80質量%含むことが好ましい。粒径0.15mm以下の粒群が40〜80質量%の範囲であると、施工に適した適度な粘性を有するモルタルスラリーとすることができる。無機質微粉末の含有量が30質量%以下では、モルタルスラリーの粘性が低くなりすぎるため、高強度モルタル組成物に材料として高張力繊維を含む場合に、高張力繊維が十分に分散しない恐れがある。無機質微粉末の含有量が90質量%を超えると、微粉量が多すぎて粘性が高くなり、所定のフローを出すためには水セメント比を増やす必要があるため強度低下に繋がる恐れがある。
セメント及びシリカフュームの合計量100質量部に対して、細骨材を10〜60質量部、無機質微粉末を10〜60質量部含むことが好ましい。セメント及びシリカフュームの合計量100質量部に対して、細骨材を15〜50質量部、無機質微粉末を15〜50質量部含むことがより好ましい。セメント及びシリカフュームの合計量100質量部に対して、細骨材を15〜30質量部、無機質微粉末を15〜30質量部含むことが更に好ましい。また、モルタル1m当たりの細骨材及び無機質微粉末の単位量は、好ましくは140〜980kg/m、より好ましくは300〜900kg/m、更に好ましくは600〜900kg/mである。
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、アミノスルホン酸系、ポリカルボン酸系の減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤などを使用することができる。低水比のセメントの流動性確保の観点から、減水剤として、ポリカルボン酸系の減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を用いることが好ましく、ポリカルボン酸系の高性能減水剤を用いることがより好ましい。本実施形態に係るモルタル組成物は。セメントとシリカフュームの合計量100質量部に対して、減水剤を好ましくは0.5〜6.0質量部、より好ましくは1.0〜4.0質量部、更に好ましくは1.8〜3.0質量部含む。また、モルタル1m当たりの減水剤の単位量は、好ましくは7〜86kg/m、より好ましくは13〜58kg/m、更に好ましくは18〜43kg/mである。
消泡剤としては特殊非イオン配合型界面活性剤、ポリアルキレン誘導体、疎水性シリカ、ポリエーテル系などが挙げられる。この場合、セメントとシリカフュームの合計量100質量部に対して、消泡剤を好ましくは0.01〜2.0質量部、より好ましくは0.02〜1.5質量部、更に好ましくは0.03〜1.0質量部含む。また、モルタル1m当たりの消泡剤の単位量は、好ましくは0.13〜29kg/m、より好ましくは0.26〜22kg/m、更に好ましくは0.39〜15kg/mである。
また、本実施形態に係るモルタル組成物は、セメント及びシリカフュームの合計量100質量部に対して、水を好ましくは10〜25質量部、より好ましくは12〜20質量部、更に好ましくは13〜18質量部含む。モルタル1m当たりの単位水量は、好ましくは180〜280kg/m、より好ましくは190〜270kg/m、更に好ましくは200〜250kg/mである。
本実施形態に係るモルタル組成物には、必要に応じて、高張力繊維、膨張材、収縮低減剤、凝結促進剤、凝結遅延剤、増粘剤、ガラス繊維、有機繊維、合成樹脂粉末、ポリマーエマルジョン、ポリマーディスパージョン等を1種類以上添加してもよい。
更に、本実施形態に係るモルタル組成物に、粗骨材を適量組み合わせることにより、コンクリートを調製してもよい。粗骨材の量や、水の量は、目標圧縮強度、じん性、目標スランプに応じて適時変えればよい。粗骨材としては、砂利、砕石、石灰石骨材、高炉スラグ粗骨材、電気炉酸化スラグ粗骨材等を使用することができる。また、5mmのふるいに85質量%以上とどまる粗骨材がより好ましい。
本発明はセメントと、シリカフュームと、無機質微粉末と、消泡剤と、細骨材と、減水剤と、水とを含む高強度モルタル組成物の製造方法であって、無機質微粉末、消泡剤、細骨材及び減水剤からなる群より選ばれる1種類以上の材料と、セメント又はシリカフュームのいずれかとを混合し、プレミックス粉体を製造する第1工程と、該プレミックス粉体を貯蔵する第2工程と、貯蔵したプレミックス粉体に残余の材料を加えてモルタル組成物を混練する第3工程を有する、高強度モルタル組成物の製造方法に関する。図1に本発明の高強度モルタル組成物の製造方法のフロー図を示す。
〔第1工程〕
本実施形態に係る高強度モルタル組成物の製造の第1工程では無機質微粉末、消泡剤、細骨材及び減水剤からなる群より選ばれる1種類以上の材料と、セメント又はシリカフュームのいずれか一方とを混合しプレミックス粉体を製造する。プレミックス粉体の製造に用いるミキサーは特に限定されないが、リボンミキサー、アイリッヒミキサー、ロッキングミキサーなどを用いることができる。
〔第2工程〕
本実施形態に係る高強度モルタル組成物の製造の第2工程では製造したプレミックス粉体を貯蔵する。プレミックス粉体の貯蔵容器は特に限定されないがサイロ、フレキシブルコンテナ、紙袋、ビニール袋などを用いることができる。また、フレキシブルコンテナや紙袋、ビニール袋などに入れたプレミックス粉体は屋外又は屋内に貯蔵する。
本実施形態に係る高強度モルタル組成物のプレミックス粉体は、貯蔵中にプレミックス粉体が触れる空気の絶対湿度が比較的高く、厳しい環境として12〜30g/m、より厳しい環境として14〜22g/m、更に厳しい環境として17〜24g/mの環境下でも練混ぜに要する時間が増大しない。絶対湿度とは、1mの体積の空気中に含まれる水蒸気量(g)である。
セメントとシリカフュームを混合して絶対湿度の高い環境で貯蔵した場合、セメント粒子又はシリカフューム粒子に吸湿された水分を介して、セメント粒子とシリカフューム粒子との粒子間又はセメント粒子とシリカフューム粒子のいずれかの粒子表面に水和物を生成し、混練の際に減水剤が水和物に吸着されることでスラリー状のモルタルを得る為に必要な練混ぜ時間が増加すると考えられる。
第2工程におけるプレミックス粉体を貯蔵する期間は、特に限定されないが、好ましくは1時間〜半年間、より好ましくは5時間〜3ヶ月間、更に好ましくは10時間〜1ヶ月間、特に好ましくは15〜500時間である。プレミックス粉体を製造後、好ましくは1時間以上、半年間以下の長時間、高温多湿条件下でプレミックス粉体を貯蔵した場合であっても、短い練混ぜ時間で高強度モルタル組成物を提供することができる。
〔第3工程〕
本実施形態に係る高強度モルタル組成物の製造の第3工程では貯蔵したプレミックス粉体に残余の材料を加えてモルタル組成物を混練する。モルタルの練混ぜに使用するミキサーは特に限定されず、モルタル用ミキサー、二軸練りミキサー、パン型ミキサー、グラウトミキサー等を使用することができる。
第3工程において、高強度モルタル組成物の練混ぜに要する時間は、モルタル組成物の全体量によって異なるため、特に限定されないが、高強度モルタル組成物の全体量3.2kgの場合には、好ましくは20秒間〜20分間、より好ましくは40秒間〜15分間、更に好ましくは1〜12分間、特に好ましくは1分30秒間〜10分間である。本実施形態によれば、プレミックス粉体を高温多湿条件下にて、長期間保管しても、短い練混ぜ混合で、高強度モルタル組成物を製造することができる。
本発明の方法によって得られる高強度モルタル組成物は、高強度が求められるPC梁、高耐久パネル、ブロック耐震壁などに有効である。高張力繊維を添加することによって、橋梁等の鉄筋量を減らすことが可能となる。また、橋梁の補修・補強等にも有効である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容を具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
モルタル組成物の作製には、以下に示す材料を使用した。
(1)セメント:
石灰石、珪石、スラグ、石炭灰、建設発生土、高炉ダスト等の原料の調合を目標とする鉱物組成に応じて変え、実機キルンで焼成した後、石膏を加えて粉砕することによってポルトランドセメントを調製した。得られたセメントの化学成分を、JIS R 5202―2010「セメントの化学分析方法」に従い測定し、下記のボーグ式により鉱物組成を算出した。得られたセメントの鉱物組成を表1に示す。
S量=(4.07×CaO)―(7.60×SiO)−(6.72×Al)−(1.43×Fe)−(2.85×SO
S量=(2.87×SiO)−(0.754×CS)
A量=(2.65×Al)−(1.69×Fe
AF量=3.04×Fe
また、得られたセメントの45μm残分(45μmふるい残分)を、セメント協会標準試験方法 JCAS K−02「45μm網ふるいによるセメントの粉末度試験方法」に準じて測定した。また、ブレーン比表面積を、JIS R 5201−1997「セメントの物理試験方法」に準じて測定した。結果を表1に示す。
(2)シリカフューム(SF):BET比表面積18m/g
シリカフュームのBET比表面積は、JIS R 1626「ファインセラミックス粉体の気体吸着BET法による比表面積の測定方法」に準拠し、吸着ガスとして窒素を用い、定容法により測定した吸着等温線にBET式を適用することで求めた。ここで、試料の前処理は、窒素雰囲気下において120℃で30分間加熱して行った。
(3)細骨材
砕砂:安山岩砕砂、表乾密度2.62g/cm、粗粒率2.80
(4)無機質微粉末:石灰石粉、300メッシュ、密度2.71g/cm、ブレーン比表面積4280cm/g
前記砕砂及び無機質微粉末の粒度を、JIS A 1102−2006「骨材のふるい分け試験方法」に準じて測定した。次いで、細骨材及び無機質微粉末を混合して所定の粒度のなるように調整した。結果を表2に示す。
(5)減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤(固形分濃度25質量%)
(6)消泡剤:特殊非イオン配合型界面活性剤(粉体)
図2は前記消泡剤を重メタノールに溶解し、NMR測定装置(BRUKER製、商品名「AVANCE」)を用いて測定したH−NMRスペクトルである。前記消泡剤の構造単位である、ポリオキシプロピレン(以下、「POP」と略記する)の構造単位、ポリオキシエチレン(以下、「POE」と略記する)の構造単位及びアルキル鎖の構造単位のモル比を、POP中のメチル基に由来するシグナルの積分値を基準に算出した。この内、POPに対するPOEのモル比を、3.5ppm付近に現れるPOPのメチル基以外の炭化水素基に由来するシグナル及びPOEの炭化水素基に由来するシグナルの積分値からPOPのメチル基以外の炭化水素基に由来するシグナルの積分値を差し引くことにより算出した。消泡剤中のPOP、POE及びアルキル鎖の構造単位のモル比を表3に示す。
(7)練混ぜ水(W):上水道水
セメント100質量部又はシリカフューム14質量部のいずれかと、石灰石粉23質量部と、消泡剤0.3質量部との2種類のうち1種類以上の材料を混合しプレミックス粉体を作製した。プレミックス粉体の作製時の配合を表4に示す。
前記プレミックス粉体を、プレミックス粉体と直接触れる空気の絶対湿度が18g/mとなる環境で14日間貯蔵した。その後、室温でプレミックス粉体中の粉体温度が20℃に安定したのを確認し、更にプレミックス粉体に表5に示す残余の材料を加えてモルタルを調製した。モルタルの配合を表5に示す。実施例及び比較例において、モルタル(モルタル組成物)の全体量を3.2kgとした。
<混練時間の計測>
モルタルの練混ぜには、ハイパワーミキサーを用いた。減水剤と水を除く粉体材料を30秒間の低速空練りした後、90秒間かけて減水剤と水を加えて、更に練混ぜ続けた。注水開始から粉体が完全にスラリー状に変化するまでを練混ぜに要した時間とした。練混ぜ時間の結果を表6に示す。
<圧縮強度試験体の作製>
前記モルタルを更に3分間高速練りし、得られたペーストをJIS A 1132−2006「コンクリートの強度試験用供試体の作り方」に準じてφ50mm、高さ100mmの円柱供試体を作製し、JIS A 1108―2006「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準じて圧縮強度試験を行った。圧縮強度試験の結果を表6に示す。
表6に示すように、本発明の要件を満たす実施例1〜6では、注水開始からスラリー状に変化するまでに要した時間は7分間以下となっており絶対湿度18g/mの条件下で貯蔵しても品質が安定しているのに対し、本発明の要件を満たしていない比較例1〜4では20分間以上を要している。特に、プレミックス粉体中に消泡剤を混合している実施例1、3、4、6ではスラリー状となるペースト化までの所要時間が実施例2、5よりも短くなっている。
本発明の製造方法によって得られる高強度モルタル組成物は、プレミックス粉体を高温多湿条件下にて長期間保管しても、短い時間の練混ぜ混合で高強度モルタル組成物を製造することができ、施工性がよく、産業上有用である。本発明の製造方法によって得られる高強度モルタル組成物は、高強度が求められるPC梁、高耐久パネル、ブロック耐震壁などに有効である。高張力繊維を添加することによって、橋梁等の鉄筋量を減らすことが可能となる。また、橋梁の補修・補強等にも有効に利用することができる。

Claims (5)

  1. セメントと、シリカフュームと、無機質微粉末と、消泡剤と、細骨材と、減水剤と、水とを含む高強度モルタル組成物の製造方法であって、無機質微粉末、消泡剤、細骨材及び減水剤からなる群より選ばれる1種類以上の材料と、セメント又はシリカフュームのいずれかとを混合し、プレミックス粉体を製造する第1工程と、該プレミックス粉体を貯蔵する第2工程と、貯蔵したプレミックス粉体に残余の材料を加えてモルタル組成物を混練する第3工程を有する、高強度モルタル組成物の製造方法。
  2. 第2工程において貯蔵する際に、プレミックス粉体が直接触れる空気の絶対湿度が12〜30g/mである、請求項1に記載の高強度モルタル組成物の製造方法。
  3. 前記セメントのCS量が33.0〜75.0質量%及びCA量が12.0質量%未満であり、かつ、45μmふるい残分が25.0質量%未満である、請求項1又は2に記載の高強度モルタル組成物の製造方法。
  4. 前記細骨材と前記無機質微粉末との混合物が粒径0.15mm以下の粒群を40.0〜80.0質量%、かつ、粒径0.075mm以下の粒群を30.0〜80.0質量%含み、前記無機質微粉末が石灰石粉、珪石粉及び砕石粉からなる群より選ばれる1種以上の微粉末である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度モルタル組成物の製造方法。
  5. 前記第3工程のモルタル組成物が、セメント及びシリカフュームの合計量100質量%中にシリカフュームを3〜30質量%含み、セメント及びシリカフュームの合計量100質量部に対して、無機質微粉末を10〜60質量部、細骨材を10〜60質量部、消泡剤を0.01〜2.0質量部、減水剤を0.5〜6.0質量部、水を10〜25質量部含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高強度モルタル組成物の製造方法。
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