JP2015007278A - プラスチック成型用金型鋼の製造方法およびプラスチック成型用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】拡散処理を施さなくても偏析の発生が抑制され、機械的特性を満足するとともに、金型の素材として使用した際のシボ加工時に偏析に起因するシボムラの発生が抑制された、プラスチック成型用金型鋼の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のプラスチック成型用金型鋼の製造方法は、C:0.10〜0.55%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.10〜1.50%、P:0.001〜0.040%、S:0.040%以下、Cu:0.5%以下、およびAl:0.003〜0.050%を含有し、さらにBiを10〜100ppm以下で含有し、残部がFeおよび不純物からなる鋼の製造方法であって、横断面が多角形の鋳型を用いた普通造塊法により、平均直径が1800mm以下で、重量が45t以下の鋼塊を鋳造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シボ加工に適したプラスチック成型用金型鋼の製造方法に関する。また、その製造方法で製造した鋼塊を素材としたプラスチック成型用金型に関する。
プラスチック製品の成型方法の一例として、金型を用いた射出成型法が挙げられる。成型に際し、金型の表面にシボ加工を施して模様を形成しておくことにより、成型品の表面にデザイン模様として、革、梨地、木目、布目等の模様を転写して付けることができる。
しかし、金型の素材となる鋳塊に大きなミクロ偏析やマクロ偏析(以下これらを総称して「偏析」ともいう。)が存在すると、シボ加工を施したときに、金型表面に形成された模様にムラ(以下「シボムラ」ともいう。)が生じ、意図した模様とならない。
金型表面のシボ加工時におけるシボムラの発生を抑制する手法として、特許文献1には、鋼のSi含有率を0.35重量%以下、Cr含有率を3.0重量%以下、Mo含有率を1.0重量%以下とした鋼が記載されている。
また、特許文献2には、金型のシボ加工性の低下を抑制するため、鋼のSi含有率を0.50質量%未満、Mn含有率を1.5質量%以下としてバンド状組織の生成を抑制し、また、シボ加工性を低下させるP、S、CrおよびAlの含有率を所定の値以下とした鋼が記載されている。さらに、C、Si、Mn、P、S、Mo、CrおよびNiの含有率から算出される数値をこれらの元素がシボ加工性に及ぼす影響の尺度とすることが記載されている。
特開2001−294973号公報 特許第4223442号公報
普通造塊法で製造した鋼塊において、ミクロ偏析およびマクロ偏析は不可避的に発生する。ミクロ偏析は、デンドライトアーム間に発生する合金元素が濃化した溶鋼(以下「濃化溶鋼」という。)が凝固することにより発生し、マクロ偏析は、鋼塊の最終凝固位置の濃化溶鋼がそのまま凝固することにより発生する。
特にマクロ偏析は、鋼塊の初期凝固位置から最終凝固位置までの距離が大きく、鋼塊の凝固時間が長いほど、その規模が大きくなる。普通造塊法における凝固時間には鋼塊の重量および寸法が大きく影響を及ぼし、鋼塊の重量および断面積が大きくなるほど凝固時間が長くなり、マクロ偏析が大きくなる。
そのため、プラスチック成型用金型鋼も、鋼塊の重量または寸法が大きいほど、生じる偏析が増大し、この鋼塊を用いて製造したプラスチック成型用金型はシボ加工時にシボムラが生じやすい。しかし、特許文献1および2では、鋼塊の重量および断面積のいずれについても着目されていない。
不可避的に発生するこれらの偏析を低減する方法としては、偏析の原因である合金元素自体を低減する方法や、偏析した合金元素の拡散処理を造塊工程の後工程である鋼塊の鍛造工程において行う方法等が挙げられる。
しかし、合金元素を低減する方法は、プラスチック成型用金型に要求される機械的特性を満足できなくなる可能性がある。また、合金元素の拡散処理を行う方法は、新たな設備投資や過大なエネルギーの消費が必要となり、実用的でない。
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、鋼塊の重量、形状および寸法を考慮し、シボ加工時にシボムラの発生を防止できるプラスチック成型用金型鋼の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、まず、普通造塊法で製造された鋼塊における偏析を、合金元素の添加によって低減する方法について検討した。合金元素の添加によって偏析を低減することができれば、従来から行われている拡散処理を短縮または省略することが可能となり、省エネルギーの観点からも好ましい。また、拡散処理のための新たな設備投資も不要となる。
添加する合金元素としては、Biを検討の対象とした。Biは、鋼の固液界面の界面エネルギーを低減する元素であるため、これを含有させることにより鋼塊のデンドライト組織を微細化し、偏析を低減できると考えられる。
次に、Biの効果の確認のため行った試験について説明する。プラスチック成型用金型に汎用される鋼種の溶鋼にBiを添加し、一方向凝固試験を行った。作製した鋼塊は直径15mm、長さ50mmの円柱形状とし、Bi含有率は15質量ppm、30質量ppmおよび40質量ppmとし、Biを含有しないものも作製した。
図1は、Bi含有率とデンドライトの1次アーム間隔との関係を示す図である。各鋼塊の組織観察を行い、デンドライトの1次アーム間隔dを測定した。Biを含有しない鋼塊の1次アーム間隔をd0とし、同図では横軸をBi含有率、縦軸をd/d0とした。同図から、Bi含有率が高いほど1次アーム間隔dが小さく、微量のBiでもデンドライトアーム間隔の微細化に有効であることがわかる。
デンドライトアーム間隔が微細化することで、デンドライトアーム間に発生する濃化溶鋼が減少するため、ミクロ偏析も低減される。また、個々のミクロ偏析が低減されることで、ミクロ偏析が低減されない場合と比較して、鋼塊の未凝固部分に排出される溶鋼中の合金元素濃度が低減される。そのため、最終凝固位置に発生するマクロ偏析も低減される。
本発明者は、微量のBiの添加によって偏析が低減された鋼塊を素材として用いて、実製品と同等の大きさのプラスチック成型用金型の素材を作製した。そして、このプラスチック成型用金型の素材におけるシボムラの発生と鋼塊の重量、形状および寸法との関係について検討した。その結果、後述の実施例で実証するとおり、シボ加工時にシボムラの発生が抑制される条件が存在することを知見した。
本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、下記のプラスチック成型用金型鋼の製造方法にある。
質量%で、C:0.10〜0.55%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.10〜1.50%、P:0.040%以下、S:0.040%以下、Cu:0.5%以下、およびAl:0.003〜0.050%を含有し、さらにBiを10〜100質量ppm以下で含有し、残部がFeおよび不純物からなるプラスチック成型用金型鋼の製造方法であって、横断面が多角形の鋳型を用いた普通造塊法により、平均直径が1800mm以下で、重量が45t以下の鋼塊を鋳造することを特徴とするプラスチック成型用金型鋼の製造方法。
この方法では、前記鋼塊が、Feの一部に代えて、Ni:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:0.6%以下およびV:0.2%以下のいずれか1種または2種以上を含有するものとしてもよい。
また、本発明の要旨は、上記のプラスチック成型用金型鋼の製造方法で製造した鋼塊を素材としたことを特徴とするプラスチック成型用金型にある。
以下の説明では、鋼の成分組成についての「質量%」、「質量ppm」を、それぞれ単に「%」、「ppm」とも表記する。
本発明のプラスチック成型用金型鋼の製造方法によれば、拡散処理を施さなくてもミクロ偏析およびマクロ偏析の発生が抑制され、シボ加工に適した鋼塊を製造することができる。この鋼塊から製造したプラスチック成型用金型は、要求される機械的特性を満足するとともに、表面のシボ加工時には偏析に起因するシボムラの発生が抑制される。
Bi含有率とデンドライトの1次アーム間隔との関係を示す図である。 各比較例および各本発明例の試験片におけるシボムラの発生率を示す図である。
以下に、本発明のプラスチック成型用金型鋼の製造方法を上述のとおり規定した理由およびその好ましい態様について説明する。
1.プラスチック成型用金型鋼の成分組成の範囲およびその限定理由
1−1.必須元素
C:0.10〜0.55%
Cは鋼の強度を高めるのに有効な元素である。しかし、C含有率が0.10%未満では、鋼の強度が十分ではない。一方、C含有率が0.55%を超えると、鋼の靭性、溶接性および被削性が低下する。そこで、C含有率は0.10〜0.55%とする。好ましくは、0.15〜0.45%である。
Si:0.05〜1.0%
Siは、鋼の脱酸に用いられるとともに、焼入れ性および被削性を向上させる元素である。しかし、Si含有率が0.05%未満では、十分な脱酸ができず、Al、Ti等、他の元素の添加が必要となる。一方、Si含有率が高すぎると偏析を助長し、特に1.0%を超えると、金型のシボ加工時におけるシボムラの発生を抑制できない。そこで、Si含有率は0.05〜1.0%とする。好ましくは、0.15〜0.30%である。
Mn:0.10〜1.50%
Mnは、鋼の熱間加工性および焼入れ性を向上させるのに有効な元素である。しかし、Mn含有率が0.10%未満ではこれらの効果が得られない。一方、Mn含有率が1.50%を超えると偏析が大きくなり、金型のシボ加工時におけるシボムラの発生を抑制できない。そこで、Mn含有率は0.10〜1.50%とする。好ましくは、0.90〜1.35%である。
P:0.001〜0.040%
Pは、鋼の靭性を害する元素であるため、極力含有率が低いことが好ましい。そこで、通常の工業的な精錬方法で製造される範囲として、P含有率は0.001〜0.040%とする。
S:0.040%以下
Sは、鋼の被削性の向上に有効な元素である。しかし、Sは鋼の靭性に有害であり、また、溶接割れが起こり易くなる。そこで、S含有率は0.040%以下とする。好ましくは、0.015〜0.040%である。
Cu:0.5%以下
Cuは鋼の耐食性を向上させる元素である。しかし、Cu含有率が過剰であると鋼の結晶粒界に偏析して鋼の脆化を招来する。これらの点を考慮して、Cu含有率は0.5%以下とする。好ましくは、0.01〜0.20%である。
Al:0.003〜0.050%
Alは溶鋼の脱酸を促進する元素である。しかし、Al含有率が過剰であると、非金属介在物となり、ピンホールの原因となる。そのため、Al含有率は0.003〜0.050%とする。好ましくは、0.003〜0.020%である。
Bi:10〜100ppm
Biは、前記図1に示すように、微量でも鋼のデンドライトアーム間隔の微細化に有効な元素である。しかし、Bi含有率が100ppmを超えると熱間での鋼の脆化が生じる。そのため、Bi含有率は10〜100ppmとする。Bi含有率は、好ましくは、10〜30ppmである。
上述の成分以外の残部は、Feおよび不純物である。
1−2.任意添加元素
Feの一部に代えて、以下の任意添加元素を1種または2種以上含有してもよい。
Ni:2.0%以下
Niは、鋼の焼入れ性を向上させる一方、被削性を低下させる元素である。また、Niは上述の必須元素と比較して高価である。これらの点を考慮して、Niは、含有させる場合は、2.0%以下とする。より好ましくは、0.01〜0.70%である。
Cr:2.0%以下
Crは、鋼の焼入れ性の向上に有効な元素である。しかし、Cr含有率が2.0%を超えると鋼の被削性が害される。そのため、Crは、含有させる場合は、2.0%以下とする。より好ましくは、0.20〜1.30%である。また、焼入れ性を確保するため、CrとMnの合計含有率は0.5%以上とすることが好ましい。
Mo:0.6%以下
Moは鋼の焼入れ性の向上および焼戻し脆化の防止に有効な元素である。しかし、Moは強偏析元素である。これらの点を考慮して、Moは、含有させる場合は、0.6%以下とする。より好ましくは、0.01〜0.40%である。
V:0.2%以下
Vは鋼の結晶粒の微細化に用いられる元素である。また、Vは上述の必須元素と比較して高価である。これらの点を考慮して、Vは、含有させる場合は、0.2%以下とする。より好ましくは、0.03〜0.07%である。
2.本発明のプラスチック成型用金型鋼の製造方法
本発明のプラスチック成型用金型鋼の製造方法は、横断面が多角形の鋳型を用いた普通造塊法により、上記成分組成を有し、平均直径が1800mm以下で、重量が45t以下の鋼塊を鋳造する方法である。鋼塊の重量は17t以上が好ましく、平均直径は1100mm以上が好ましい。鋳型の横断面の形状は、回転対称性を有する多角形が好ましい。また、回転対称性を有し、かつ各辺の長さが等しい8角形〜24角形がより好ましい。
この方法により、拡散処理を必要とせずミクロ偏析およびマクロ偏析の発生が抑制された鋼塊を製造することができる。この鋼塊から製造したプラスチック成型用金型は、機械的特性を満足するとともに、表面のシボ加工時に、偏析に起因するシボムラの発生が抑制される。
本発明のプラスチック成型用金型鋼の製造方法の効果を確認するため、実製品の製造時と同等の大きさの鋼塊およびプラスチック成型用金型の素材を作製する試験を行い、その結果を評価した。
1.試験方法
表1に示す条件で、普通造塊法により鋼塊を作製した。比較例では、C:0.10〜0.55%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.10〜1.50%、P:0.010〜0.040%、S:0.040%以下、Ni:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:0.6%以下、V:0.2%以下、Cu:0.5%以下およびAl:0.003〜0.050%を含有し、残部がFeおよび不純物からなる成分組成となるように精錬し、Bi含有率が0(検出限界以下)である溶鋼を使用した。これは、プラスチック成型用金型に汎用される鋼種である。本発明例では、Feの一部をBiとし、Bi含有率を表1に示す範囲とし、それ以外は比較例と同じ成分組成である溶鋼を使用した。本発明で規定する範囲の量のBiを添加しても、他の元素の組成バランスを変えないため、プラスチック成型用金型に要求される機械的特性には影響を与えない。
Figure 2015007278
表1には、鋼塊の作製に用いた鋳型の横断面の形状、作製した鋼塊の重量および平均直径の範囲、ならびに各鋼塊の作製個数も示した。平均直径とは、各鋼塊の横断面の外接円の直径と内接円の直径の平均値の、鋼塊の上端から下端までの平均値である。同表中、鋳型の横断面の形状の「8角形」および「24角形」はそれぞれ、回転対称性を有しかつ各辺の長さが等しい8角形および24角形を意味する。
鋼塊に生じた偏析の程度は、鍛造工程の影響も受けて変動するため、鍛造条件は全ての鋼塊について同一とした。具体的には、作製した鋼塊を、1260℃に加熱し、横断面が縦1000mm、横1000mmの正四角柱となるように鍛造した。鍛造終止温度は1000℃とした。得られた鍛造後素材には900℃、20時間の焼ならしを施した後、600℃、30時間の焼き戻しを施した。焼き戻し完了後、鍛造後素材の鋼塊の押湯およびディッシュ部に相当する部分を切断除去し、プラスチック成型用金型の素材とした。
このようにして作製されたプラスチック成型用金型の素材において、それぞれの上端近傍から水平に厚さ20mmの板材を切り出し、その中心部から縦100mm、横100mmの試験片を1枚ずつ切り出した。プラスチック成型用金型でのシボ加工を模擬するため、この切り出した試験片の表面を腐食させるシボ加工により梨地模様を施し、それぞれの試験片についてシボムラの発生の有無を目視で調査した。
2.試験結果
図2は、各比較例および各本発明例の試験片におけるシボムラの発生率を示す図である。表1には、各比較例および各本発明例について、シボムラが発生した試験片の枚数およびシボムラの発生率を、試験条件と併せて示した。
比較例2および3から、Biを含有しない場合には、鋼塊の重量および平均直径が同じであれば、横断面を構成する多角形の角数が多い方が、シボムラの発生が抑制されることがわかる。
また、比較例1〜4から、Biを含有しない場合には、横断面の形状が同じであれば、鋼塊の重量および平均径が大きい方がシボムラの発生が顕著であることがわかる。これは、普通造塊法において、鋼塊の重量および平均径が大きいほど、偏析の規模が大きくなることと対応する。
本発明例2および3から、Biを含有する場合には、鋼塊の重量および平均径が同じであれば、横断面を構成する多角形が24角形でも8角形でも、シボムラの発生が完全に抑制されることがわかる。この結果から、鋳型の横断面を構成する多角形の角数が24よりも多くても、シボムラの発生を抑制する効果は損なわれないと考えられる。
また、本発明例1から、重量が45t、平均径が1800mmの鋼塊であって、Biを含有する場合には、偏析の影響を解消でき、シボムラの発生が完全に抑制されることがわかる。この結果と、普通造塊法では、鋼塊の重量および平均径が大きいほど、偏析の規模が大きくなることを併せて考えると、重量が45t未満、平均径が1800mm未満の鋼塊であって、Biを含有する場合にも同様に、偏析の影響を解消でき、シボムラの発生を抑制できると考えられる。本発明例2〜4の結果はこれに合致するものである。
本発明のプラスチック成型用金型鋼の製造方法によれば、拡散処理を施さなくてもミクロ偏析およびマクロ偏析の発生が抑制され、シボ加工に適した鋼塊を製造することができる。この鋼塊から製造したプラスチック成型用金型は、要求される機械的特性を満足するとともに、表面のシボ加工時に、偏析に起因するシボムラの発生が抑制される。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.10〜0.55%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.10〜1.50%、P:0.001〜0.040%、S:0.040%以下、Cu:0.5%以下、およびAl:0.003〜0.050%を含有し、さらにBiを10〜100質量ppm以下で含有し、残部がFeおよび不純物からなるプラスチック成型用金型鋼の製造方法であって、
    横断面が多角形の鋳型を用いた普通造塊法により、平均直径が1800mm以下で、重量が45t以下の鋼塊を鋳造することを特徴とするプラスチック成型用金型鋼の製造方法。
  2. 前記鋼塊が、Feの一部に代えて、Ni:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:0.6%以下およびV:0.2%以下のいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のプラスチック成型用金型鋼の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のプラスチック成型用金型鋼の製造方法で製造した鋼塊を素材としたことを特徴とするプラスチック成型用金型。
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