JP2015005672A - 酸化物トランジスタ - Google Patents

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重和 笘井
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Abstract

【課題】ゲート電極に銅を用いて、良好なTFT特性が得られる酸化物トランジスタを提供する。
【解決手段】ゲート電極5、ゲート絶縁膜7、酸化物半導体膜9、ソース電極15及びドレイン電極17を含み、前記ゲート電極5が少なくとも銅を含み、S値が0.2以下、オフ電流が1×10−15A/μm以下、Vthが0V以上1.0V以下である酸化物トランジスタ。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化物トランジスタ及びそれを含む積層体に関する。
近年、酸化物半導体を用いて液晶や有機EL素子を駆動させる技術が広まっている。また、酸化物半導体はその移動度の高さを利用して、低温ポリシリコン(LTPS)と同様に、パネル表示だけでなく、映像信号を制御する回路(ゲートドライバ、デマルチプレクサ、シグナルドライバ)、又はタッチセンサー等のドライバに適用し、パネルの軽量化や生産工程の簡略化を図ることができる。
一方、集積回路に目を向けると、配線抵抗や寄生容量の増大による信号遅延や消費電力の増大により、ムーアの法則に従う従来の集積化技術に対して懸念は年々高まる一方である。
そこで、積層された極めて薄いチップ間と微細な金属マイクロバンプを介して接続する3次元集積化技術が、素子の微細化に頼るこれまでの半導体微細化限界を打破できる革新的な技術として期待されている。そして、この配線工程に、従来の抵抗やコンデンサ程度の機能に加え、トランジスタ機能を設けて、電圧変換や消費電力を低減する技術が注目されている。配線工程にトランジスタが搭載できるようになったのは、酸化物半導体のような比較的低温で作製可能な材料の出現と、低温プロセス技術の発展によるところが大きい。
また、パワーデバイスの分野では、「高耐電圧」「大電流化」「高耐熱化」が製品に求められている。例えば、GaN系電子デバイスは,従来のSi系電子デバイスと比較し,高耐圧,低オン抵抗が実現できる可能性があり,電源の高効率化,小型化に大きく貢献するものと期待されている。GaNを用いたパワーデバイスとしてHFET(ヘテロ接合電界効果トランジスタ)がある。HFETは、SiC基板上に、緩衝層であるAlN層、GaN層、AlGaN層が積層され、AlGaN層上にソース電極、ゲート電極、及びドレイン電極が設けられた構造を有する。また、GaN層及びAlGaN層のバンドギャップの違いにより、GaN層及びAlGaN層の界面に高濃度の二次元電子ガス層が形成される。二次元電子ガス層の伝導帯はフェルミ準位よりエネルギー準位が低くなるため、HFETでは二次元電子ガス層がチャネルとなり、ゲートに電圧を印加しない状態であっても電流が流れるノーマリーオン状態となり、駆動回路や保護回路が複雑になるため問題となっている。パワーデバイスをノーマリーオフ化させるために単純に電子濃度を減少させると、今度は素子の抵抗が増加するため、ノーマリーオフ化と低抵抗化の両立は非常に困難である。またデバイス構造を工夫してノーマリーオフ化を実現しようとする試みもなされているが、デバイスの構造が複雑化して製造コストが増大するといった問題がある。そこで、消費電力の増加を招くことなく、オフの状態を実現することのできる半導体装置を提供するものとして、パワートランジスタに電気的に接続するスイッチング用電界効果トランジスタをキャリア濃度の小さな酸化物半導体で構成する技術が開示されている(特許文献1,2)。
特開2013−38349号公報 特開2012−256855号公報
このように、集積回路やパワーデバイスの機能追加として酸化物半導体を使う場面が増えているが、そのためには、銅配線を使いこなすことができれば、配線遅延の防止、大電流化などが実現できる。しかしながら、銅は導電性に優れる一方で密着性や耐熱性に劣り、使いこなしが難しい。さらに、マイグレーションによって絶縁膜と反応・拡散する恐れがある。その結果、リーク電流の発生や、薄膜トランジスタ(TFT)のスイッチング性能を表すS値の劣化が発生する。S値が大きいと、オンからオフに切り替える際に高いゲート電圧をかける必要があり、消費電力が大きくなるおそれがある。
以上のことから、銅配線をゲート電極として適用するためには、350℃以下の低温で、酸化シリコン以外のパッシベーション性に優れた絶縁膜を成膜する必要があった。さらに当該絶縁膜上にスパッタする酸化物半導体も、350℃以下の低温プロセスで行う必要があった。しかしながら、350℃以下の条件で得られた絶縁膜や酸化物半導体膜は未結合手や残留水素が多く存在するため、オフ電流が高くなり、S値も劣化しやすい。このためOn/Offのスイッチング特性が変わり、設定した電源電圧での動作が困難になるという課題があった。
本発明の目的は、ゲート電極に銅を用いて、良好なTFT特性が得られる酸化物トランジスタを提供することで、集積回路やパワーデバイスの高機能化をオンチップ構造で実現することにある。
本発明によれば、以下の酸化物トランジスタ等が提供される。
1.ゲート電極、ゲート絶縁膜、酸化物半導体膜、ソース電極及びドレイン電極を含み、前記ゲート電極が少なくとも銅を含み、
S値が0.2以下、オフ電流が1×10−15A/μm以下、Vthが0V以上1.0V以下である酸化物トランジスタ。
2.前記ゲート絶縁膜が、SiOを含まない1に記載の酸化物トランジスタ。
3.前記ゲート絶縁膜が、Al、Ta、Hf、Y、Zr及びSiから選ばれる1種以上と、酸素及び/又は窒素との反応物を含む1又は2に記載の酸化物トランジスタ。
4.前記ゲート絶縁膜が、SiOを含まない膜と、SiOを含む膜と、を含む積層体である1〜3のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
5.前記酸化物半導体膜が、In,Ga,Zn,Al及びSnから選ばれる1種以上と、酸素を含む1〜4のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
6.前記酸化物半導体膜の水素濃度が、前記ゲート絶縁膜の水素濃度よりも高い1〜5のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
7.前記酸化物半導体膜の水素濃度が、5×1020atm/cm以上、1×1022atm/cm以下であり、前記ゲート絶縁膜の水素濃度が、1×1016atm/cm以上、5×1020atm/cm以下である1〜6のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
8.半導体デバイス層を有する半導体基板を少なくとも2つ積層した構造を有し、前記半導体基板のうち少なくとも1つが1〜7のいずれかに記載の酸化物トランジスタを含む積層体。
本発明によれば、ゲート電極に銅を用いて、良好なTFT特性が得られる酸化物トランジスタが提供できる。
実施例1で製造した装置の概略を示す図である。
本発明の酸化物トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁膜、酸化物半導体膜、ソース電極及びドレイン電極を含み、ゲート電極が少なくとも銅を含む。また、S値が0.2以下、オフ電流が1×10−15A/μm以下、Vthが0V以上1.0V以下である。
本発明のトランジスタの構成として、例えば、ソース電極とドレイン電極の間に、酸化物半導体膜が介在してチャネル層として機能する構成が挙げられる。ソース電極、ドレイン電極、酸化物半導体膜と、ゲート電極の間に、ゲート絶縁膜が設けることができる。
例えば、絶縁膜に、Al、Ta、Hf、Y、Zr、Siから選ばれる1種以上と酸素及び又は窒素との反応物と用い、酸化物半導体に、In,Ga,Zn,Al,Snから選ばれる1種以上を用いることで、上記のトランジスタが得られる。
本発明の酸化物トランジスタは、後プロセスに制約のある銅ゲート電極を用いてもS値等の動作特性に優れるため、高速動作が求められるドライバ回路に適用することができる。また、プラスチック基板やフィルム基板に搭載したLCDやOLEDのドライバ回路としても使用することができる。さらに、シリコン半導体によって作成したインバータ回路、不揮発性メモリ、電圧変換回路等の制御用として、銅をゲート配線したTFTを酸化物半導体としてオンチップで搭載することができる。
以下、本発明の酸化物トランジスタの各層について説明する。
[ゲート電極]
本発明の酸化物トランジスタは、酸化物半導体を駆動するゲート電極に銅を含む。銅は純銅でもよいし、Mn等を含む合金でもよい。また、銅の拡散を防止するバリアメタルとして、ゲート電極にTiやSi(キャップメタル)を積層してもよいが、合金やキャップメタル付の銅は導電性の低下やプロセスの増加を招く場合があるため、純銅を使用することが好ましい。ゲート電極として、銅配線又は銅合金配線を用いることができる。
[ゲート絶縁膜]
ゲート絶縁膜に用いる材料としては、銅拡散の抑制作用に優れた材料が好ましく、SiO以外の材料が好ましい。具体的には、Al、Ta、Hf、Y、Zr及びSiから選ばれる1種以上と酸素及び/又は窒素との反応物が好ましく、AlやSiNが好ましい。これらの材料であると、S値、オフ電流及びVthに優れるTFTが得られる。
また、ゲート絶縁膜は2層以上からなる積層体としてもよく、この場合、上記の材料を含む膜とSiOを含む膜との積層体としてもよい。
尚、本願明細書において、SiOとはシリコン酸化物、SiNとはシリコン窒化膜を意味し、いずれも量論比からずれることがあるためxと記載している。
また、スケーリング則による薄膜化に限界がある場合は、High−K膜(高誘電率膜)で膜厚を増やしてもよい。ただし、シリコン単結晶との界面に接する場合は安定なシリコン酸化膜の方がよく、薄い酸化膜との積層構造としてHfSiO(N)/SiOやHfAlO(N)/SiO等の組合せが好ましい。
これらの材料はプラズマCVD,CAT−CVD、光−CVD、マイクロ波―CVD、MO−CVD、ICP−CVD,ALD法等によって堆積することができる。
ゲート絶縁膜中に存在する水素の濃度は5×1020atm/cm以下であることが好ましい。成膜プロセス上、水素濃度は通常1×1016atm/cm以上である。
5×1020atm/cm以下であると、ゲートリークを招くことなく、酸化物半導体側にドナーとして作用せず、Vthシフトを招く要因とならない。
ゲート絶縁膜中の水素濃度は、より好ましくは1×10atm/cm以上、1×1020atm/cm以下である。
ゲート絶縁膜中の水素濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS)で測定する。具体的には、実施例に記載の方法により測定する。
尚、必要以上の水素混入を防止できるゲート絶縁膜の成膜方法として、原子層成長法(ALD)や誘導結合型プラズマ化学気相蒸着(ICP−CVD)が挙げられ、ALDによって成膜されたAlや、ICP−CVDによって成膜されたSiNx等が好ましい。
[酸化物半導体膜]
酸化物半導体膜の材料としては、In,Ga,Zn,Al及びSnから選ばれる1種以上と酸素を含む酸化物半導体が好ましい。これらの材料であると、S値、オフ電流及びVthに優れるTFTが得られる。
また、S値を急峻にする観点からインジウム錫亜鉛酸化物(ITZO)系材料が好ましい。安定性を向上するためにGaやAlを添加する場合は、Inの濃度は40原子%(at%)以上、Gaの濃度は30at%以下、Alの濃度は20at%以下が好ましい。
また、酸化物半導体膜には結晶化させた酸化物半導体を用いることもでき、例えば、インジウム錫亜鉛酸化物(IGO)(例えばIn:Ga(原子比)=95:5)やインジウム亜鉛酸化物(IZO(登録商標))(例えばIn:Zn(原子比)=95:5)等、400℃以下で結晶化する材料が好ましい。
C軸配向させてもよいが、一般的にプロセス温度500℃以上が必要となるため、オーブンやホットプレート等基板毎加熱する方法は好ましくない。ランプアニールやレーザー結晶化等、酸化物半導体以外の部分が400℃以下に抑えられる方式であれば使用可能である。
酸化物半導体膜中に存在する水素の濃度は、5×1020atm/cm以上、1×1022atm/cm以下であることが好ましい。水素濃度が5×1020atm/cm以上であると、外部からの水素の侵入による変動が小さく、動作信頼性が保てる。水素濃度が1×1022atm/cm以下であると、ドナーして作用することなくオフ電流が増加しない。
酸化物半導体膜中の水素濃度は、1×1021atm/cm以上、1×1022atm/cm以下であることが好ましい。
また、酸化物半導体膜の水素濃度は、絶縁膜の水素濃度よりも高いと好ましい。酸化物半導体膜の水素濃度が絶縁膜より高いと、熱力学的に安定であり、経時変化を防止することができる。
[ソース・ドレイン電極]
ソース・ドレイン電極に用いる材料としては、Cuをはじめ、Al、Mo、Ti、W、Cr、ITO、IZO等を用いることができる。AlやCuを用いる場合、ヒロックを防止するため、MoやTiをコンタクト層としてもよい。
単層、積層に関わらず、酸化物半導体と接触する金属材料は、酸化物半導体と仕事関数が近いことが要求され、4.2〜4.8eVの範囲が好ましい。例えばAuやPt等、仕事関数が5eVを超える材料をソース・ドレイン材料として用いると、ゲート電圧が低い場合に電子注入が阻害されるため好ましくない。従って、コンタクトメタルとしてはMo、Ti、ITO,IZO等が好ましい。また、Mo等吸湿性に心配のある金属は、TaやWを少量混ぜた合金としてもよい。
本発明の酸化物トランジスタは、S値が0.2以下、好ましくは0.15以下である。S値(Swing Factor)とは、オフ状態からゲート電圧を増加させた際に、オフ状態からオン状態にかけてドレイン電流が急峻に立ち上がるが、この急峻さを示す値である。下記式で定義されるように、ドレイン電流が1桁(10倍)上昇するときのゲート電圧の増分をS値とする。S値が小さいほど急峻な立ち上がりとなる(「薄膜トランジスタ技術のすべて」、鵜飼育弘著、2007年刊、工業調査会)。
S値=dVg/dlog(Ids)
S値は、具体的には実施例に記載の方法により測定する。
本発明の酸化物トランジスタは、オフ電流が1×10−15A/μm以下、好ましくは1×10−16A/μm以下である。オフ電流はTFTのオフ電流をチャネル幅(μm)で除算した値を示す。
オフ電流は、具体的には実施例に記載の方法により測定する。
本発明の酸化物トランジスタは、Vthが0V以上1.0V以下、好ましくは0.1V以上0.5V以下である。
Vthは、具体的には実施例に記載の方法により測定する。
[酸化物トランジスタの製造方法]
本発明の酸化物トランジスタは、例えば、3次元積層型チップ上の銅配線をゲート電極として、通常のTFTプロセスを適用して製造することができる。
[積層体]
本発明の積層体は、半導体デバイス層を有する半導体基板を少なくとも2つ積層した構造を有し、半導体基板のうち少なくとも1つが本発明の酸化物トランジスタを含む。
半導体基板のうち、本発明の酸化物トランジスタ以外のものとしては、例えば、シリコン単結晶,SiC単結晶(4H,6H),GaN単結晶,Ga単結晶等が挙げられる。なお、これらの結晶は、サファイアやSi,SiCなどの基板上に薄膜成長させたものや、AlN等のバッファ層を有する積層体でもよい。
例えば、パワー半導体としてGaNを用いる場合、HEMT構造にして高周波信号の電力増幅にする用途がある。HEMTとは2次元電子ガスで満たされた層と、移動度の高い層とを分離設計することで、高周波動作を可能にした高速トランジスタである。その一方で、2次元電子ガスはゲートに電圧を印加しなくても電流が流れやすく、消費電力や安全面で問題となっていた。そこで、オフ電流を低減するために、ノーマリーオフの半導体をパワー半導体にカスコード接続する方法がある。しかしながら従来の外付けでは素子のサイズが大きくなるため、オンチップで搭載したいとの要望があった。さらに配線についてもゲート遅延の防止のため、従来のNi/Au系やPt系配線材料よりも銅配線が望まれる。この場合も銅の耐熱性を考慮して、HEMT上に搭載する半導体のプロセスは400℃以下で行う必要がある。
半導体基板の積層数は特に限定されないが、通常2〜8である。複数の半導体基板のうち、1又は2以上が本発明の酸化物トランジスタであればよく、好ましくは全部が本発明の酸化物トランジスタである。
本発明の酸化物トランジスタ、積層体は、例えば、メモリやCPU等の集積回路やパワーデバイスのインタフェース回路等に好適に用いることができる。
実施例1
[TFTの作製]
図1に示す装置を製造した。
基板として、4インチのシリコンウェハー(n型:n−Si)1の上に、プラズマCVD法を用いて、低誘電率の層間絶縁膜としてSiOC膜3を150℃で300nm成膜した。次に、フォトリソグラフィーとドライエッチ(CF/Ar)法を用いてゲート電極用の溝を作成した。続いて、スパッタ法により純銅を成膜し、CMP研磨により銅配線(ゲート電極)5を完成させた。
この基板をスパッタ装置に装着し、SiNをターゲットとしてRFスパッタを行い、膜厚30nmの絶縁膜(拡散防止膜)(ゲート絶縁膜)7を得た。続いて、表1に示す組成を有するインジウム錫亜鉛酸化物(ITZO)をターゲットとしてDCスパッタを行い、膜厚40nmの酸化物半導体層(ITZO層)を得た。続いてフォトリソグラフィーとドライエッチ(CF/CH)を行い、チャネルの形状に加工し、チャネル領域(酸化物半導体膜)9を作製した。
次に、プラズマCVD法により層間絶縁膜としてSiO膜11を150℃で300nm成膜後、再度フォトリソとドライエッチ法を用いてビアホール13を空けた。
最後に、ソース・ドレイン電極15,17として、Ti(10nm)、Al(50nm)の順にスパッタ成膜し、再びフォトリソグラフィーとウェットエッチング(関東化学株式会社製専用薬液)によりソース・ドレイン形状に加工した。尚、上記各層の他の成膜条件は表1に示す通りである。
上述したように、多層積層体の構成要件を考慮して、シリコンウェハーにLow−k材料に銅配線が埋め込まれた基板を、本実施例で使用した。本基板を用いて良好なTFT特性が得られれば、既存のデバイス性能を劣化することなく、配線工程にTFT機能が追加できることを意味する。
[TFTの評価:トランジスタ特性]
上記で得た銅ゲート電極付TFTについて、トランジスタ特性をKEYTHLEYの半導体評価装置SCS4200を用いて評価した。具体的に、Vds=0.1Vとし、Vgsを−20Vから20Vまで変化させ、S値、Off電流、Vth、電界効果移動度を評価した。
尚、S値はVgsを増加させてIdsが10−9Aから10−8Aまで変化する際のIdsの傾きから求めた。オフ電流は、−1Vから0Vまでのオフ電流値を本評価に使用したチャネルの幅10μmで除算した値を採用した。VthはOn電流が立ち上がる電圧として、Idsが10−12Aを超えた時点のゲート電圧とした。
測定の結果、S値は0.15(V/dec)、オフ電流は<10−15(A/μm)、Vthは0.9V、電界効果移動度(線形領域)は30(cm/Vs)であった。結果を表1に示す。
[TFTの評価:結晶性]
酸化物半導体膜の結晶性について、XRDにより確認した。XRDの測定条件は以下の通りである。
装置:(株)リガク製Ultima−III
X線:Cu−Kα線(波長1.5406Å、グラファイトモノクロメータにて単色化)
2θ−θ反射法、連続スキャン(1.0°/分)
サンプリング間隔:0.02°
スリットDS、SS:2/3°、RS:0.6mm
[TFTの評価:水素濃度]
膜中の水素濃度測定方法は、二次イオン質量分析法(SIMS)によって測定した(SIMSの詳細は、例えば、二次イオン質量分析法表面分析技術選書、日本表面科学会(編集)、(丸善)等を参照)。
実施例2〜12、比較例1〜5
[TFTの作製・評価]
表1に示す組成を有するターゲットを用い、表2に示す条件とした他は実施例1と同様にしてTFTの作製し、評価した。結果を表2、3に示す。
尚、表1、2中の省略記載は、それぞれ下記を意味する。
「ITZAO」:インジウム錫亜鉛アルミニウム酸化物
「IGO」:インジウムガリウム酸化物
「IZO」:インジウム亜鉛酸化物
「IGZO」:インジウムガリウム亜鉛酸化物
「Cu−Mn」:銅−マンガン合金
「HfN/HfSiNO」:窒化ハフニウム/窒化酸化ハフニウムシリコン
「ALD」:原子層成長法
「ICP−CVD」:誘導結合型プラズマ化学気相蒸着
「ECR−SPT」:電子サイクロトロン共鳴スパッタリング
「PI」:ポリイミド
「PAr」:ポリアリレート
「Cu/Ti」:Tiを積層した銅
「表面波PE−CVD」:表面波プラズマ化学気相成長法
Figure 2015005672
Figure 2015005672
Figure 2015005672
Figure 2015005672
比較例1で得られたTFTは性能上問題ないが、ゲート電極にCrを用いているため、高周波動作させた場合にゲート遅延の問題が生じる。
本発明の酸化物トランジスタは、液晶や有機EL素子等の駆動素子、制御回路、集積回路、パワーデバイス等に使用できる。
1 シリコンウェハー
3 SiOC膜(層間絶縁膜)
5 銅配線(ゲート電極)
7 絶縁膜(ゲート絶縁膜)
9 チャネル領域(酸化物半導体膜)
11 SiO膜(層間絶縁膜)
13 ビアホール
15,17 ソース・ドレイン電極

Claims (8)

  1. ゲート電極、ゲート絶縁膜、酸化物半導体膜、ソース電極及びドレイン電極を含み、前記ゲート電極が少なくとも銅を含み、
    S値が0.2以下、オフ電流が1×10−15A/μm以下、Vthが0V以上1.0V以下である酸化物トランジスタ。
  2. 前記ゲート絶縁膜が、SiOを含まない請求項1に記載の酸化物トランジスタ。
  3. 前記ゲート絶縁膜が、Al、Ta、Hf、Y、Zr及びSiから選ばれる1種以上と、酸素及び/又は窒素との反応物を含む請求項1又は2に記載の酸化物トランジスタ。
  4. 前記ゲート絶縁膜が、SiOを含まない膜と、SiOを含む膜と、を含む積層体である請求項1〜3のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
  5. 前記酸化物半導体膜が、In,Ga,Zn,Al及びSnから選ばれる1種以上と、酸素を含む請求項1〜4のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
  6. 前記酸化物半導体膜の水素濃度が、前記ゲート絶縁膜の水素濃度よりも高い請求項1〜5のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
  7. 前記酸化物半導体膜の水素濃度が、5×1020atm/cm以上、1×1022atm/cm以下であり、前記ゲート絶縁膜の水素濃度が、1×1016atm/cm以上、5×1020atm/cm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の酸化物トランジスタ。
  8. 半導体デバイス層を有する半導体基板を少なくとも2つ積層した構造を有し、前記半導体基板のうち少なくとも1つが請求項1〜7のいずれかに記載の酸化物トランジスタを含む積層体。
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