JP2015004471A - 輻射空調システムの冷温水配管設置構造 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、この発明の実施の形態1である輻射空調システムの冷温水配管設置構造を示す断面図である。図1において、デッキプレート2は、構造(合成)デッキとして用いられる。この冷温水配管設置構造では、冷温水配管4は、その周面がデッキプレート2の表面に直接またはヒートシンクを介して接触するようにして躯体コンクリートスラブ(躯体スラブ)1内に打ち込まれる。このデッキプレート2は、鋼板製であるため、デッキプレート本体の構造体及び型枠としての機能に加え、輻射パネルとして兼用される。したがって、専用の輻射パネルが不要となる。
図2は、この発明の実施の形態2である輻射空調システムの冷温水配管設置構造を示す断面図である。この実施の形態2では、デッキプレート2は、型枠デッキとして用いられ、冷温水配管4は、デッキプレート2の表面に直接またはヒートシンクを介して接触するように配置される。デッキプレート2の凹部5の領域は、軽量のシンダーコンクリート等で充填するとともに、躯体スラブ1のコンクリートを打設する際の型枠として使用することができる。また、躯体スラブ1と連続させてコンクリートを打設してその全部または一部を躯体スラブとして使用することも可能である。
図3は、この発明の実施の形態3である輻射空調システムの冷温水配管設置構造を示す断面図である。この実施の形態3では、実施の形態2で示した躯体スラブ1とデッキプレート2との間に平面パネルである型枠ボード3を設置し、デッキプレート1の凹部5を空隙とすることで躯体蓄熱を抑止して空調制御の応答性の敏速化と躯体の軽量化を図ったものである。
図4は、この発明の実施の形態3の変形例である輻射空調システムの冷温水配管設置構造を示す断面図である。図4では、図1に示した型枠ボード3を、断熱ボード11としている。これによって、冷温水配管4から躯体スラブ1への放熱を抑制し、デッキプレート2への放熱を増加させることで、輻射性能(熱伝導効率)を高めることができる。
図7は、この発明の実施の形態4である輻射空調システムの冷温水配管設置構造を示す断面図である。この実施の形態4では、躯体スラブ構築時にデッキプレート21の裏面を躯体スラブ1に密着させ、デッキプレート22の表面がデッキプレート21の表面に対向するように、かつ凹部5が上下逆となるように、デッキプレート22を配置し、デッキプレート21とデッキプレート22との間の空隙E2に冷温水配管4を配置し、冷温水配管4の周面をデッキプレート22に接触して配置している。この実施の形態4では、デッキプレート22を輻射パネルとして用いている。なお、既存建物の空調リニューアル時において、既存の躯体スラブ1の下面がフラットである場合や既存の躯体スラブ1の下面にデッキプレート21が設置されている場合でも、躯体スラブ1の下面、あるいはデッキプレート21の下面にデッキプレート22を設置して輻射空調システムを構築することが可能である。
図8は、この発明の実施の形態5である輻射空調システムの冷温水配管設置構造を示す断面図である。この実施の形態5では、躯体スラブ1構築時にデッキプレート21の裏面を躯体スラブ1に密着させ、デッキプレート23の裏面がデッキプレート21の表面に対向するようにデッキプレート22を平行配置し、デッキプレート21とデッキプレート23との間の空隙E3に冷温水配管4を配置し、冷温水配管4の周面をデッキプレート23に接触して配置している。なお、デッキプレート21,23間の空隙E3は、躯体スラブ1構築時に用いたセパレーター20を支持部材として用いることができる。この実施の形態5でも、デッキプレート23を輻射パネルとして用いている。
次に、上述した実施の形態1〜5において、冷温水配管4による搬送冷温熱を効率的にデッキプレート2に伝熱させるための設置構造の変形例について説明する。図9〜図13は、冷温水配管4のデッキプレート2への設置構造の変形例を示す断面図である。図9では、冷温水配管4の周面をデッキプレート2の表面に接触させる場合、ヒートシンク31を介してデッキプレート2との接触部周縁を含めて接触させるようにしている。このヒートシンク31を介して冷温水配管4とデッキプレート2とを接触させることで、冷温水配管4とデッキプレート2と間の接触伝熱面積を増加させることができる。
次に、上述した実施の形態1〜5において、デッキプレート2に対する冷温水配管4の設置位置及び設置数の変形例について説明する。図14〜図19は、デッキプレート2に対する冷温水配管4の設置位置及び設置数の変形例を示す断面図である。図14〜図17では、デッキプレート2に接触配置される冷温水配管4の配置個数を空調負荷に対応させて変化させている。すなわち、同一輻射面積に対して、図14では4つ、図15では2つ、図16では6つ、図17では3つの冷温水配管4を配置している。なお、この前提は、冷温水配管4の口径、循環水量、材質等が同一であることを前提としている。したがって、冷温水配管4の口径、循環水量、材質等が異なった場合、同一輻射面積に対する冷温水配管4の配置個数も適宜変化させる。
次に、上述した実施の形態1〜5において、冷温水配管4の断面形状の変形例について説明する。図20及び図21は、冷温水配管4の断面形状の変形例を示す断面図である。図1〜図19では、冷温水配管4の断面形状が円形であることを前提としていたが、図20及び図21では、冷温水配管4aがデッキプレート2に接触する部分を平坦にして冷温水配管4aがとデッキプレート2との接触面積が大きくなる断面形状にようにしている。具体的には、図20,図21に示すように、冷温水配管4aの断面形状が押し潰された状態となるようにしてデッキプレート2との接触面積を大きくしている。したがって、冷温水配管4aは、少なくとも、接触するデッキプレート2側が平坦になっていればよい。なお、断面形状が楕円形状であっても、冷温水配管4aとの接触面積は大きくなり、全体的にデッキプレート2に近づくことになるので好ましい。また、冷温水配管4aの断面形状は矩形であってもよい。なお、冷温水配管4aは、金属管であっても、樹脂管であってもよい。
上述した実施の形態1〜5において、デッキプレート2,22,23の両端部に止水機構を設けるとともに、排水管を設けて、ドレンパンを形成するようにしてもよい。止水機構は、エンドクローズド加工でもよいし、クローサーを用いてもよい。これによって、輻射温調システムに簡易的なドレンパンとしての機構を持たせることができ、漏水対策を講ずることができる。すなわち、デッキプレート2,22,23を輻射パネルとして兼用するとともに、ドレンパンとしても用いることができる。
2,21,22,23 デッキプレート
2a 接触部分
3 型枠ボード
4,4a 冷温水配管
5 凹部
11 断熱ボード
12 補強材
20 セパレーター
31 ヒートシンク
32 塗り材
33 サドル
E1〜E3 空隙
Claims (12)
- 躯体スラブ構築時に用いたデッキプレートに冷温水配管の周面を接触して配置したことを特徴とする輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記躯体スラブと前記デッキプレートとの間に平面パネルを配置し、該平面パネルと前記デッキプレートとの間の空隙に前記冷温水配管を配置し、該冷温水配管の周面を前記デッキプレートに接触させたことを特徴とする請求項1に記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記躯体スラブと前記デッキプレートとの間の空隙に充填材を充填するとともに、前記冷温水配管を配置し、該冷温水配管の周面を前記デッキプレートに接触させたことを特徴とする請求項1または2に記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記平面パネルあるいは前記充填材は、断熱材であることを特徴とする請求項2または3に記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記充填材は、蓄熱材であることを特徴とする請求項3に記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 躯体スラブ構築時に第1デッキプレートの裏面を前記躯体スラブに密着させ、第2デッキプレートの表面が前記第1デッキプレートの表面に対向するように、かつ、前記第1デッキプレート及び前記第2デッキプレートの各凹部が上下逆となるように、前記第2デッキプレートを配置し、前記第1デッキプレートと前記第2デッキプレートとの間の空隙に冷温水配管を配置し、該冷温水配管の周面を前記第2デッキプレートに接触して配置したことを特徴とする輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 躯体スラブ構築時に第1デッキプレートの裏面を前記躯体スラブに密着させ、第2デッキプレートの裏面が前記第1デッキプレートの表面に対向するように前記第2デッキプレートを平行配置し、前記第1デッキプレートと前記第2デッキプレートとの間の空隙に冷温水配管を配置し、該冷温水配管の周面を前記第2デッキプレートに接触して配置したことを特徴とする輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記冷温水配管は、前記デッキプレートあるいは前記第2デッキプレートの表面及び/または裏面に接触して配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記冷温水配管の断面形状は、前記デッキプレートあるいは前記第2デッキプレートに接触する部分が平坦であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記冷温水配管は、前記デッキプレートあるいは前記第2デッキプレートとの接触部周縁を、ヒートシンクを介して接触させたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記デッキプレートあるいは前記第2デッキプレートは、前記冷温水配管との接触部分を、前記冷温水配管の周面形状と同じ形状に加工して前記冷温水配管と接触することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
- 前記デッキプレートあるいは前記第2デッキプレートの両端部に止水機構を設けるとともに、排水管を設けて、ドレンパンを形成したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の輻射空調システムの冷温水配管設置構造。
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