JP2014533702A - 改良された相乗作用抗糖尿病組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、糖尿病および/または高血糖症の治療において有効な改良された相乗作用組成物に関する。特に、本発明は、約25未満という規定の重合度(DP)を備えるイヌリン製剤と、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物を含む、2型糖尿病(T2DM)の治療に使用される相乗作用組成物に関する。前記組成物は、スルホニル尿素および/またはスルホニルアミド化合物(および/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせ)で治療を受けている対象における副作用または状態の進行を防止するために、または前記副作用または状態を改善するために、使用される。前記副作用には、低血糖症、胃腸障害、疲労、体重増加、満腹が含まれる。

Description

本発明は、糖尿病および/または高血糖症の治療において有効な改良された相乗作用組成物に関する。特に、本発明は、2型糖尿病(T2DM)の治療において使用される、規定の重合度(DP)特性を備えるイヌリン製剤とスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよびそれらの誘導体および/または代謝産物とを含む相乗作用組成物に関する。
本明細書を通して先行技術についてのあらゆる考察は、当該先行技術が広く知られていることまたは当分野における一般常識の一部を形成していることを認めたものであるとは、決してみなされるべきではない。
PCT/AU2011/000622に記載された以前の研究は、イヌリンおよびスルホニル尿素の組み合わせが、2型糖尿病(T2DM)の患者において特に空腹時血糖(FBG)を低下させることに相乗的に作用することを初めて証明した。この研究において、相乗作用は、試験された他の抗糖尿病治療薬ではなくスルホニル尿素クラスの化合物に限定されているようであった。
イヌリンの製剤には、ばらつきがあり得、重合度(DP)に関して大きくばらつきうる。天然源から出発して、イヌリンは、その由来によって異なる重合度範囲を有することになる(例えば、様々な天然源について重合度は2という低い値〜約60という範囲内にある)。2〜約10の範囲内にある重合度を有するイヌリンは、フルクトオリゴ糖(FOS)およびオリゴフルクトース(OF)とも呼ばれる。天然源からのイヌリンの抽出および加工もまた、この重合度のバリエーションの原因となり、同時に、重合度範囲を拡大しおよび/またはより低い重合度値へ偏らせる。以前に公表された研究はいずれも、イヌリンについての有用な重合度範囲、およびこのパラメータが2型糖尿病の治療におけるスルホニル尿素との相乗作用にどのような影響を及ぼし得るかについて何も示していない。
このため、より効果的で予測可能な血糖値コントロールおよび改良された投与レジメンを備える、よりよく規定され、改良された相乗作用イヌリン−スルホニル尿素組成物に対する必要が存在する。
本発明の目的は、先行技術治療の短所のうちの少なくとも1つを克服もしくは改善すること、または有用な代替治療を提供することである。
第1態様によると、本発明は、約25未満の重合度(DP)を有するイヌリンと、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせと、を含む、糖尿病治療のための改良された相乗作用組成物を提供する。
スルホニル尿素の誘導体または代謝産物も、当該誘導体または代謝産物が血糖値を変化させることに活性作用を有するのであれば、本発明において使用することが想定されている。したがって、本明細書において「スルホニル尿素」と言った場合、そのような誘導体または代謝産物をも含んでもよい。
好ましくは、イヌリン製剤は、約25未満、より好ましくは約2〜約23、より好ましくは約2〜約10または3〜10の範囲内にある重合度を有し、さらに好ましくは、イヌリン製剤はかなりの割合で、約2〜約5または約3〜約5の範囲内にある重合度を有する。特に好ましくは、イヌリン製剤は、かなりの割合のF2〜F5(つまり、F2=β1−2結合を介して付着した2つのフルクトース単位、F4=4つのフルクトース単位など)を含んでいる。
スルホニル尿素は、グリクラジド、グリソキセピド、グリベンクラミド(グリブリドとしても知られている)、グリピジド、グリメピリド、グリキドン、グリクロピリミド、グリボルヌリド、トラザミド、トルブタミド、クロルプロパミド、アセトヘキサミド、カルブタミド、メタヘキサミド、これらの誘導体、またはこれらの組み合わせから選択してもよい。
スルホニル尿素と化学的に類似であり、血糖値を変化させることに作用を有するスルホンアミドもまた想定されており、それらの誘導体もまた使用できる。当該のスルホンアミドとしては、例えば抗菌性スルホンアミドがあり、その例としてはスルファメトキサゾール、スルフィソミジン(スルファイソジミジンとしても知られている)、スルファセタミド、スルファドキシン、ジクロルフェナミド(DCP)およびドルゾラミドなどがあるがそれらに限定されない。
本発明の改良された相乗作用組成物は、その少なくとも1つがイヌリンである、1つ以上の賦形剤を含んでもよい。ある実施形態では、本発明の組成物は、イヌリンを唯一の賦形剤として含んでいる。
好ましくは、本発明の組成物は、例えば錠剤、カプセル剤などの単位剤形をとる。そのような単位剤形は、約5mg〜約50gのイヌリンを含有してもよい。1つの例では、単位用量は、約5〜100mgのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約100〜500mgのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約500〜約1,000mgのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約1,000〜約2,000mgのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約2,000〜約3,000mgのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約3,000〜約4,000mgのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約4,000〜約5,000mgのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約5,000mg〜約1gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約1g〜約2gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約2g〜約4gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約4g〜約8gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約8g〜約10gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約10g〜約15gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約15g〜約20gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約20g〜約30gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約30g〜約40gのイヌリンを含有している。また別の例では、単位用量は、約40g〜約50gのイヌリンを含有している。
単位剤形のイヌリンは、スルホニル尿素および/またはスルホンアミド、および/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせと、同一単位剤形中に一緒に、または別個の単位剤形として、組み合わせられていてもよく、このときスルホニル尿素および/またはスルホンアミド、および/またはその誘導体および/または代謝産物、の量は、約0.5mg〜約2,000mg、約1mg〜約2mg、約2.5mg〜約5.0mg、約5mg〜10mg、約10mg〜約20mg、約20mg〜約30mg、約30mg〜約40mg、約40mg〜約50mg、約50mg〜約60mg、約60mg〜約70mg、約70mg〜約80mg、約80mg〜約90mg、約90mg〜約100mg、約100mg〜約250mg、約250mg〜約500mg、約500mg〜約1,000mg、約1,000mg〜約1,500mg、または約1,500mg〜約2,000mgである。
好ましくは、単位剤形は、イヌリンを約500mg〜約2,000mg、およびスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを約1mg〜約30mg含有している。典型的には、単位剤形は、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを10mg〜20mgおよびイヌリンを約500mg含んでいる。最終的には、スルホニル尿素の含量は、使用されるスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせのタイプおよび患者の状態の効果的治療のために通常使用される量に依存する。これは、糖尿病患者を管理する医師に理解されよく知られたことであろう。
第2の態様によると、本発明は、糖尿病の予防的または治療的処置を必要とする対象に、約25未満の重合度を有するイヌリンと、スルホニル尿素もしくはその誘導体もしくはスルホンアミドもしくはその誘導体および/またはその代謝産物と、を含む組成物を投与することを含む、糖尿病の予防的または治療的処置の方法を提供する。
第3の態様によると、本発明は、高血糖症の治療を必要とする対象に、約25未満の重合度を有するイヌリンと、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせ、とを、血糖濃度を低下させる、調節する、または正常化するために十分な量かつ十分な時間にわたり、投与することを含む、高血糖症を治療する方法を提供する。
好ましくは、糖尿病は、2型糖尿病(T2DM)である。
第4の態様によると、本発明は、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを用いて治療される患者における、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを用いた治療の結果として発生または悪化した副作用または状態の、進行を防止するまたは改善する方法であって、当該治療を必要とする対象に、約25未満の重合度を有するイヌリンを、前記副作用または状態を予防または改善するために十分な量かつ十分な時間にわたり、投与することを含む、前記方法を提供する。
副作用または状態は、低血糖症、胃腸障害、疲労、体重増加、気分の落ち込み、運動したいという願望の欠如、満腹に対するマイナスの変化および加糖食品を食べたいという欲求の増加から選択されてもよく、糖尿病に関連する状態であってもよい。そのような状態には、心血管疾患、神経損傷、腎損傷、眼損傷、足の損傷、皮膚および口腔の状態、低い骨塩量、アルツハイマー(Alzheimer)病が含まれるがそれらに限定されない。
第5の態様によると、本発明は、約25未満の重合度を有するイヌリンを該対象に投与することを含む、スルホニル尿素抗糖尿病療法を受けている対象における糖尿病のスルホニル尿素治療の有効性を改善する方法を提供する。スルホニル尿素作用の有効性の改善は、患者に投与されるスルホニル尿素の通常投与量を減量しうることを意味する。
この態様において、前記治療/療法は、スルホニル尿素の誘導体および/またはスルホンアミド、および/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを使用することを含んでもよい。
本発明によって治療される対象/患者は、当該治療を必要とするいかなるヒトまたは哺乳動物対象であってよい。哺乳動物対象/患者には、類人猿、ゴリラ、チンパンジー、絶滅危惧種、家畜動物、例えばウシ、ブタ、ウマおよびペット動物、例えばイヌおよびネコが含まれるがそれらに限定されない。
好ましくは、イヌリンは、約2〜約23、より好ましくは約2〜約10およびさらに好ましくは約2〜約5の範囲内にある重合度を有する。特に好ましいのは、F2〜F5またはF3〜F5を含むイヌリンである。
イヌリンは、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせと同時に、または任意の順序で順次投与してもよい。好ましい投与経路は、経口である。
簡便には、イヌリンは、毎日の食事または飲料中の栄養補助食品(例えば、計量包装小袋として粉末または顆粒形で)として投与してもよい。イヌリンは、強化食品または配合食品形、例えばチューズ、バー類、飲料類、ガム類、ビスケット類、菓子類、パン類などとして投与してもよい。しかし、イヌリンは、投薬および服用コンプライアンスをより良好にコントロールするために、医薬単位剤形、例えば、丸剤、錠剤、カプレット、タプセル(tapsules)またはカプセルとして投与されるのが好ましい。
本明細書のいずれかの方法に記載したように投与されるイヌリンの量は、約5mg〜約50gのイヌリン、約5〜100mgのイヌリン、約100〜500mgのイヌリン、約500〜約1,000mgのイヌリン、約1,000〜約2,000mgのイヌリン、約2,000〜約3,000mgのイヌリン、約3,000〜約4,000mgのイヌリン、約4,000〜約5,000mgのイヌリン、約5,000mg〜約1gのイヌリン、約1g〜約2gのイヌリン、約2g〜約4gのイヌリン、約4g〜約8gのイヌリン、約8g〜約10gのイヌリン、約10g〜約15gのイヌリン、約15g〜約20gのイヌリン、約20g〜約30gのイヌリン、約30g〜約40gのイヌリン、または約40g〜約50gのイヌリンを含有してもよい。
投与量のイヌリンは、スルホニル尿素および/またはスルホンアミド、および/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせと、一緒に、または別個のものとして、組み合わせられてもよく、このときスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物の量は、約0.5mg〜約2,000mg、約1mg〜約2mg、約2.5mg〜約5.0mg、約5mg〜10mg、約10mg〜約20mg、約20mg〜約30mg、約30mg〜約40mg、約40mg〜約50mg、約50mg〜約60mg、約60mg〜約70mg、約70mg〜約80mg、約80mg〜約90mg、約90mg〜約100mg、約100mg〜約250mg、約250mg〜約500mg、約500mg〜約1,000mg、約1,000mg〜約1,500mg、または約1,500mg〜約2,000mgである。
好ましくは、投与される形態は、約500mg〜約2,000mgのイヌリンと、約1mg〜約30mgのスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせと、を含有する。典型的には、投与される形態は、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを10mg〜20mg、およびイヌリンを約500mg、含んでいる。最終的には、スルホニル尿素の含量は、使用されるスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせのタイプ、および患者の状態の効果的治療のために通常使用される量に依存する。これは、糖尿病患者を管理する医師に理解されよく知られた事項であろう。
文脈上別の解釈が明確に必要とされない限り、本明細書および特許請求の範囲を通して、用語「含む」、「含んでいる」などは、排他的または網羅的意味ではなく、包含的意味であると解釈すべきである;つまり、「〜を含むが、それらには限定されない」という意味である。
本発明においては、用語「イヌリン」は、用語「オリゴフルクトース」および/または「フルクトオリゴ糖」と互換的に使用される。重合度値が高いより複雑なイヌリンは重合度値が低い様々な比率のイヌリンを含有し、これらが「オリゴフルクトース」または「フルクトオリゴ糖」と呼ばれうることが理解されるところである。このような重合度値が低いイヌリンは、F(m)および/またはGF(n)の混合物から構成され得る。ここで、Fはフルクトース単位であり、Gはグルコース単位であり、nおよびmは2〜約10である。
イヌリン標準物質のクロマトグラムを示した図である。 Orafti HPイヌリン(矢印は約2〜10の重合度範囲を示す)のクロマトグラム、およびこの製剤が2型糖尿病患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を示した図である。 Orafti GRイヌリン(矢印は約2〜10の重合度範囲を示す)のクロマトグラム、およびこの製剤が2型糖尿病患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を示した図である。 市販で入手できるイヌリン(CI)(矢印は約2〜10の重合度範囲を示す)のクロマトグラム、およびこの製剤が2型糖尿病患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を示した図である。 Orafti P95イヌリン(矢印は約2〜10の重合度範囲を示す)のクロマトグラム、およびこの製剤が2型糖尿病患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を示した図である。 2型糖尿病患者の空腹時血糖レベルに様々なイヌリン製剤が及ぼす作用の比較を示した図である。 ベースライン空腹時血糖レベル、**イヌリン用量増加、12g/日のイヌリン追加を示した図である。 ベースライン空腹時血糖レベル、**イヌリン用量増加、12g/日のイヌリン追加を示した図である。 イヌリンを用いた治療中および治療中止後の前糖尿病対象の空腹時血糖レベルプロファイルを示した図である。(¶)市販のイヌリン(CI);(§)イヌリン(Orafti GR)、
中止したイヌリン治療。
15g/日のイヌリン(CI)を併用したグリクラジド単剤療法患者における空腹時血糖レベルにイヌリンが及ぼす継続的効果を示した図である;このグラフは以前に国際公開第2011/146981号パンフレットの図2に示された初期治療試験を示しているが(表示のとおり左の部分)、この試験は24カ月間を超えてさらに継続された(表示のとおり右の部分)。 15g/日のCIと併用したスルホニル尿素、グリベンクラミド単剤療法を用いた治療を受けている患者における空腹時血糖レベルにイヌリンが及ぼす継続的効果を示した図である;このグラフは、(表示のとおり)61カ月間を超える継続的治療を示しており、国際公開第2011/146981号パンフレットの図3に示された治療試験の延長である。 イヌリンとフルクトオリゴ糖との関係(左)および短鎖フルクトオリゴ糖(scFOS)の化学構造(右)を示している概略図である。 オリゴフルクトース製剤についての一般的製造方法の概略図である。
本発明は、一部には、2型糖尿病(T2DM)患者の治療における効果的な相乗作用を達成するために必要とされるイヌリンの用量から判断すると、イヌリン製剤が異なればスルホニル尿素との相乗作用の程度も異なると思われるという観察に基づいている。本発明は、2型糖尿病患者における空腹時血糖レベルを低下または正常化することにおいてスルホニル尿素との相乗作用を達成するために、好ましくは食品グレードのイヌリン製剤についての有用な重合度(DP)範囲を評価することに関係する。
オリゴフルクトース(OF)は、各々が末端グルコース分子および連続的に結合したフルクトース分子を含むイヌリンフルクタン類の混合物からなる。フルクトシル−グルコース結合は、β−(2→1)であり、フルクトシル−フルクトース結合はβ−(1→2)である。結合したフルクトース成分の最大数(または重合度、つまりDP)は、材料の由来に依存する。植物、細菌および真菌由来のオリゴフルクトースが存在する。植物フルクタンの重合度は200以下であり、最も一般的なチコリでは重合度値は最大で約60である。細菌フルクタンは、100,000という高い重合度を有することができる。オリゴフルクトースは、主にチコリ(チコリウム・インチブス(Cichorium intybus))の根から天然イヌリンとして得られる、直鎖フルクタンの部分加水分解精製抽出物である。チコリから抽出されると、天然イヌリンは、例えば実施例の項において詳細に説明するように、連続的温水抽出、脱塩、脱色、活性炭素処理、精密ろ過、および濃縮によって精製される。
本明細書では、約25未満、好ましくは約2〜約23または約3〜約23、より好ましくは約2〜約10または約3〜約10、さらに好ましくは約2〜約5の範囲内の重合度を有する部分、特にF2〜F5またはF3〜F5を含むイヌリン製剤は、より高い重合度値を有するイヌリン製剤よりも、スルホニル尿素とより良好に相乗作用して空腹時血糖レベルを低下または正常化する可能性が高いことが証明されている。望ましく有益な重合度値および/または規定のオリゴフルクトースおよびフルクトオリゴ糖を有するイヌリンは、適切な植物起源から抽出した、または商業的供給源から購入したイヌリンの酵素処理によって入手してもよく、これについては例えば実施例の項においてさらに詳細に説明されている。低い重合度値(例えば、約25未満および/または約2〜23、あるいはより低い範囲の重合度)のイヌリンは、当分野において周知で確立された様々な製造方法を使用して製造してもよく、この点については例えば本明細書中の実施例の項においてより詳細に説明されている。手短には、例えば、スクロース(G−F)から出発し、フルクトシルトランスフェラーゼを使用してフルクトース分子を加える、基本構成単位からイヌリンを合成する方法(Bornet 1994)(1)、または、天然起源から抽出もしくは商業的供給源から入手したイヌリンをより短い鎖長に部分酵素的加水分解する方法(De Leenheer 1996)(2)が挙げられる。低重合度のイヌリン、特にフルクトオリゴ糖を調製するための、また別の方法が、Csanadi and Sisak 2008(3)に提供されている。得られた生成物は、当分野においてよく確立された技術を使用して、精製され、滅菌され、そしてスプレー乾燥される。
本発明のイヌリン製剤は、2型糖尿病の治療のために現在使用されているスルホニル尿素のどれと組み合わせてもよい。以前の研究(PCT/AU2011/000622)は、2型糖尿病患者における空腹時血糖レベルを低下または正常化することにおいて、イヌリンがスルホニル尿素、例えばグリクラジドおよびグリベンクラミドと効果的に相乗作用することを証明している。本研究は、イヌリンと他のスルホニル尿素、例えばグリメピリドおよびグリピジドとの相乗作用を示しており、これはイヌリンが任意のスルホニル尿素と相乗作用するという当初の仮定をさらに強化する。そこで、観察されたイヌリンとの相乗作用の基本的機序である可能性があるスルホニル尿素の化学構造および作用様式に基づくと、イヌリンが他のスルホニル尿素、例えばグリボルヌリド、グリソキセピド、グリキドン、グリクロピリミド、トラザミド、トルブタミド、カルブタミド、メタヘキサミド、クロルプロパミドおよびアセトヘキサミドと相乗作用することは理解されるであろう。
患者に投与されるスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその代謝産物誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせの量は、イヌリン製剤との併用治療に対する患者の応答に応じて、減量を含め。変動させてよい。これは、空腹時血糖レベルをモニタリングするための当分野で知られた任意の標準的な方法を用いて達成され得る。例えば、空腹時血糖を治療を開始する前に測定し、次にイヌリン製剤との併用治療への患者の応答を決定するために空腹時血糖を所望の間隔で継続的にモニタリングしてもよい。投与されるスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせの量の必要に応じた調整は、医師には明白であろう。
イヌリンは、スルホニル尿素剤および/またはスルホンアミド剤および/またはその誘導体剤および/または代謝産物剤、またはこれらの組み合わせを投与されている患者に対して、当該剤を用いた治療の開始時に投与し、該患者がスルホンアミドおよび/またはその誘導体、またはこれらの組み合わせを用いて治療されている限り投与を継続してもよく、あるいは血糖値を調節/正常化するために必要に応じて間欠的に投与してもよい。イヌリンおよびおよび/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体、またはこれらの組み合わせの共投与が血糖値に及ぼす作用は短期間では見られないことがあるので、共投与は、所望の作用を達成するために十分に長い期間にわたって、例えば2〜3カ月間、および好ましくは4〜6カ月間を超えて維持する必要がある場合がある。患者の状態、治療の性質および応答に基づいて、有益な作用が認められるまでにより長期間のイヌリンの投与が必要となる場合がある。当然ながら、そのような共投与は、患者が糖尿病または高血糖症の治療を必要とする限り維持されてもよいことが理解されるであろう。
本発明の組成物は、2型糖尿病患者の治療において効果的に使用されるが、それに加えて、糖尿病の発生を予防または遅延させるために、まだ糖尿病とは分類されていない(つまり、前糖尿病性である)ものの低レベルスルホニル尿素治療を受けている高血糖症の対象を治療するために使用してもよい。
本発明の組成物は、経口、経直腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内、腹腔内、鼻腔内および口腔内を含む様々な経路によって投与することができる。意図された送達経路に依存して、これらの化合物は、好ましくは口腔用、注射用または局所用組成物のいずれかとして製剤化される。
経口投与のための組成物は、バルク溶液もしくは懸濁液、またはバルク粉末などの形態を取ってもよい。例えば、イヌリンまたはその天然供給源の場合は、前記組成物は、栄養補助食品、例えば、消費前の毎日の食事に単純に加えることのできる粉末または懸濁液の形態とすることができる。前記組成物は、新鮮な植物の部位、乾燥した植物の部位または半乾燥した植物の部位の形態を取ってもよく、これも同様の方法で使用される、。
本発明の物質または化合物は、連続的投与または同時投与いずれかのために別個の組成物として調製してもよく、または配合組成物/単位剤形で一緒に配合してもよい。別個の組成物は、さらにまた単位剤形で各々配合してもよいことが理解されるであろう。そのような組成物は、従来より使用されるアジュバント、担体、希釈剤または賦形剤と一緒に、医薬組成物およびその単位剤形にされてもよく、そのような形態では、固体、例えば錠剤もしくは充填カプセル剤、または液体、例えば溶液、懸濁液、乳化液、エリキシル、またはそれらが充填されたカプセル剤、(いずれも経口使用用)として使用されてもよい。
経口投与のために適合する液体形態は、緩衝剤、懸濁剤、分散剤、着色剤、香料などの適切な水性または非水性ビヒクルを含んでもよい。固体形態は、例えば、以下の成分または類似の性質の化合物のうち任意のものを含んでいてもよい:微結晶セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンなどの結合剤;デンプンまたはラクトースなどの賦形剤、アルギン酸、Primogelまたはコーンスターチなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤;スクロースまたはサッカリンなどの甘味剤:または、ペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジフレーバなどの着香料。
特定の用途のためには、本組成物は、非経口用(静脈内、皮下、筋肉内使用を含むがそれらに限定されない)の滅菌注射溶液の形態であってもよい。そのような医薬組成物およびその単位剤形は、追加の活性化合物または成分を伴ってまたは伴わずに、従来の割合で成分を含んでもよく、前記単位剤形は、意図された用いられるべき一日用量、週間用量、月間用量または他の用量範囲に相応する任意の適切な有効量の有効成分を含有してもよい。注射用組成物は、典型的には当分野において公知の注射用滅菌食塩液、リン酸緩衝食塩液または他の注射用担体をベースにしている。
実際に投与される各組成物の量は、典型的には、治療対象の状態、選択された投与経路、投与される実際の化合物、個別患者の年齢、体重、および反応、該患者の症状/状態の重症度などを含む関連状況に照らして、医師によって決定されるであろう。
経口投与組成物または注射用組成物のための上述の成分は、代表例に過ぎない。本組成物は、投与のための処方としてもよい。当分野において公知の加工技術、ならびに公知の医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を使用してもよい。当該の製剤を調製するために、有効成分を含有する本明細書に記載した組成物は、凍結乾燥粉末、スラリー、水性溶液または懸濁液などの形態にある生理学的に許容される担体、賦形剤または安定剤と混合する工程によって、例えば医薬上許容される担体または賦形剤と混合される(一般にはRemington’s Pharmaceutical Sciences(4)、ならびに例えば参考文献(5)〜(10)および実施例を参照されたい)。
本発明のそれぞれの化合物はまた、別個に投与される剤形または複合剤形で、徐放形で投与または徐放型薬物送達系から投与することもできる。代表的な徐放型物質についての説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesおよび例えば参考文献(5)〜(10)中の、組み込み物質の中に見いだすことができる。上記のような投与は、ボーラス投与、植込み型デバイス、またはパッチなどを介して行うこともできる。
好ましくは、本組成物は、正確な投与を促進するために、単位剤形で提示される。用語「単位剤形」は、ヒト対象および他の哺乳動物(例えば、ペット動物もしくは家畜動物、または本明細書に記載した任意の他の動物)のための単位用量として適切な物理的個別単位を意味しており、各単位は、例えば実施例の項に記載されたように、適切な医薬賦形剤と組み合わせて、所望の治療作用を生成するよう計算された所定量の活性物質を含有する。典型的な単位剤形には、予め充填、予め計量された液体組成物のアンプルもしくはシリンジ、または固体組成物の場合には丸剤、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、タプセル剤(tapsule)などが含まれる。
本発明の単位剤形、例えば錠剤またはカプセル剤は、0.5〜約2gのスルホニル尿素および約5mg〜約50gのイヌリンを含んでいてもよく、または本明細書に記載したように含んでもよい。しかし実際には、典型的な剤形は、約1mg〜2mgのスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせおよび約500mgのイヌリンを含んでもよい。典型的な治療レジメンでは、これは所望の治療効果(例えば、血糖値を低下させる)を達成するために1日3回単位剤形約4個分を摂取することを意味することになる。しかし、イヌリンの正確な性質およびその圧縮性(単位剤形が錠剤の場合)に依存して、剤形1個分当たり、例えば2,000mg、またはそれを超えるより高用量のイヌリンを使用してもよく、それにより所望の治療効果を達成するために摂取する必要がある剤形の個数を減らし得る。
本発明の組成物では、特にそれらが単位剤形形態である場合、イヌリンは、多数の賦形剤の1つとして機能してもよく、あるいは製剤中における唯一の賦形剤であって有効成分および賦形剤の両方として働いてもよい。
本組成物の投与の促進または該投与との相乗作用のために本組成物に加えてもよい1つ以上の追加的物質の能力に基づいて、さらなる設計および包含基準もまた想定される。これは、例えば、処方に対する物理的および/または化学的修飾を含んでもよい放出改変剤を介するものであってもよい。物理的修飾は、例えば分散剤、気体発生物質、ナノ粒子を含むサイズおよび構造についての修飾または選択を含みうる。化学的修飾は、例えば、pH調整剤、緩衝剤、共溶媒、ポリマー、可塑剤を含みうる。代謝修飾剤も含まれうるものであり、例えば、脂肪、タンパク質、炭水化物、塩、ミネラルならびにGI(血糖インデックス)に影響を及ぼすことが公知の物質、薬物結合部位に対する競合物質、酵素阻害剤、酵素、ホルモンなどがある。
血管発作、膵液減少などの、スルホニル尿素の有害作用を軽減もしくは修飾する併用薬もしくは併用物質;またはビタミン、ミネラルもしくはその他の栄養物質もまた、本発明の組成物に加えられうるものであり、あるいは本発明の方法もしくは使用においてさらに投与されうるものである。
以下では特定の組成物および使用方法について記載する、具体的な、ただし非限定的な、実施例を参照しながら本発明をより詳細に説明する。しかし、特定の手法、組成物および方法についての詳細な説明は単に本発明を例示する目的でのみ含まれていると理解すべきである。これらは、上記に記載した本発明の概念に関する概括的な説明に対する制限であるとは、決して解するべきでない。
実施例1: イヌリン製剤の分析試験
イヌリン製剤の分析は、以下で簡潔に説明するように、Australian Proteome Analysis Facility(オーストラリア国2109ニューサウスウェールズ州シドニー、リサーチ・パーク・ドライブ、マッコーリー大学)によって実施された。
標準物質およびサンプルの詳細:
便宜上、全てのイヌリンサンプル/製剤は、商業的供給源から購入した。イヌリン標準物質は、Sigma Aldrich社(PN:I2255−10G、LN:099F71251V)から購入し、4種の異なるイヌリン製剤、つまりOrafti社(ベルギー国)から全て入手したOrafti HP、Orafti GR、Orafti P95、および市販のイヌリン(CI)(Just Like Sugar社、米国ネバダ州ラスベガスから入手)を分析した。
分析手順:
標準物質のイヌリン溶液および4種のイヌリン製剤は、使用前に高温MilliQ水に溶解させ、室温に冷却することによって、濃度1mg/mLで調製した。各溶液は毎日新しく作製し、同一条件下で分析した。全サンプルおよび標準物質は、連続3日間にわたり実施した。標準物質および各サンプルの分析は、以下のスケジュールにしたがって3回の別々のランにより行った。
標準物質およびイヌリンサンプルは、それぞれについて、異日に各々1mg/mLで新しく調製した。イヌリン溶媒(MilliQ水)をブランクとして使用した。機器は、下記の順序でサンプルをランさせるように設定した:
標準物質、ブランク、いずれかのサンプル、ブランク、いずれかのサンプル、ブランク、いずれかのサンプル、ブランク、いずれかのサンプル、ブランク、いずれかのサンプル、ブランク、標準物質。
機器および方法:
標準物質および4つのサンプルの分析は、Dionex HPAEC−PAD(high−performance anion−exchange chromatography system with pulsed amperometric detection)(Dionex Pty社、オーストラリア国レーン・コーブ)上で着手された。
方法:
ガードカラム:CarboPac PA200ガードカラム(3×50mm)
カラム:CarboPac PA200カラム(3×250mm)
カラム温度:30℃
注入量:25μL
流速:0.5mL/分
溶媒:A=100mM NaOH
B=100mM NaOH中の500mM CHCOONa
C=MilliQ水
D=200mM NaOH
グラジエント:
結果の質、正確度および精度
試験したイヌリン標準物質および4種のイヌリン製剤について、3回のランは全て同一の結果を示した。プロファイルの最前部の1点、中央部の1点、最後部の1点の3つのピークを(例えば正確度、精度などのシステムの性能を評価するための)参照点として選択した。各サンプルの3回のランにおけるこれらのピークの分析において、保持時間については<1%の%RSD(相対標準偏差)を示し、検出されたピーク数については<5%の%RSDを示した。面積および高さは、サンプル重量における偏差に起因して各反復分析間で変動する。検出したピーク数、ピーク面積および高さは、Dionex Chromeleonソフトウエアにおいて設定されたパラメータに依存する。
クロマトグラムピークの上方の数字は、表示および参照の目的のみのものである。簡単に説明すると、ピークが積算されると、本システムのソフトウエアはピークの上方に数字を付する。そのため、各クロマトグラムにおいて「1」と表示されたピークは、そのクロマトグラムが由来する表内のピーク「1」に対応し、そのピークと関連するデータとの相互参照を可能にしている。X軸の単位は保持時間であり、Y軸の単位はnC(ナノクーロン)である。
Sigma Aldrich社のイヌリン標準物質を使用して機器を標準化した(図1)。標準化したら、正確に同一の手順/方法で機器を使用し、2型糖尿病患者の治療において使用した各イヌリン製剤についてのクロマトグラムを評価した。
実施例2: 2型糖尿病患者におけるグリベンクラミド/イヌリン併用療法−様々なイヌリン製剤の作用
臨床試験データ:
本明細書に提供した患者データは、参照により本明細書に組み込まれるPCT/AU2011/000622に記載された方法および手順にしたがって得られた。
被験者:
肥満と分類されるBMI(ボディ・マス・インデックス)30を有し、2型糖尿病、心房細動、高血圧、高血中コレステロールおよび変形性関節症の既往歴を有する65歳の女性。
既往歴:
この患者は49歳時に2型糖尿病と診断された。患者は糖尿病に対してグリベンクラミド(Alphapharm Pty社)(3×5mg/日=15mg/日)を用いて治療された。
OTCまたはその他のサプリメント:
イヌリン:12g/日 4gを1日3回
イヌリン製剤の入手源は、上記の実施例1に記載している。
グルコース測定:
血糖値は、Accu−Chek Performa(Roche社、独国マンハイム)機器(CAT/TYP 04680464002mmol/Lおよび55404204955)を製造業者の取扱説明書にしたがって使用して決定した。他の類似の機器もまた使用できる。
結果:
Orafti HP製剤の作用:
Orafti HPイヌリンを摂取する前に、患者は15g/日でCIを摂取しており、月平均空腹時血糖レベルは5.7±0.21mmol/Lであった(図示していない)。23を超える重合度範囲を特徴とする食品グレードのOrafti HPイヌリン製剤を〜21g/日、1カ月間摂取すると、空腹時血糖レベルは5.7±0.21mmol/Lから月平均8.8±0.7mmol/Lへと劇的に増加した。イヌリン製剤のクロマトグラムおよびこのイヌリン製剤が患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を図2に示す。この増加によって、Orafti HPイヌリンの摂取を中止し、患者は空腹時血糖レベルが正常値に回復するまでCI(約2〜60の重合度範囲を特徴とする)を摂取し続けた。患者は、Orafti HPイヌリン摂取中に糖尿病の症状、例えば倦怠感、発汗、筋衰弱および疼痛が再発したと述べた。
Orafti GR製剤の作用:
Orafti GRイヌリンを摂取する前に、患者は15g/日でCIを摂取しており、月平均空腹時血糖レベルは5.2±0.2mmol/Lであった。約10〜60の重合度範囲を特徴とする食品グレードのOrafti GRイヌリン製剤(10未満の重合度値を備える所定量のイヌリンもまた存在した)を〜15〜21g/日、1か月間摂取すると、空腹時血糖レベルは5.2±0.2mmol/Lから6.8±0.2mmol/Lへと増加した。さらにOrafti GR摂取量を30g/日へ増量すると、空腹時血糖レベルは正常化した。イヌリン製剤のクロマトグラムおよびこのイヌリン製剤が患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を図3に示す。患者は、この高用量のOrafti GRの摂取中に体調が良かったと述べた。
CIイヌリン製剤の作用:
上述した患者がCIを15g/日で摂取すると、常に空腹時血糖レベルが正常化した。このイヌリン製剤のクロマトグラムおよびこのイヌリン製剤が患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を図4に示す。
Orafti P95製剤の作用:
Orafti P95イヌリンを摂取する前に、患者は15g/日でCIを摂取しており、平均空腹時血糖レベルは5.4±0.3mmol/Lであった。3〜10の重合度範囲を特徴とする食品グレードのOrafti P95イヌリン製剤を、〜12g/日、1か月間摂取すると、空腹時血糖レベルは正常であった。Orafti P95イヌリン製剤のクロマトグラムおよびこのイヌリン製剤が患者の空腹時血糖レベルに及ぼす対応する作用を図5に示す。患者は、Orafti P95摂取中に極めて体調が良いと感じ、糖尿病の症状が発生しなかったと述べた。患者は、この製剤が糖尿病の症状に関して最も効果があったと述べている。
考察:
様々なイヌリン製剤が2型糖尿病患者に及ぼす作用の比較から、より低い重合度範囲のイヌリン製剤は空腹時血糖レベルを正常化する上でスルホニル尿素とより良好な相乗作用を生じさせることが示された。
Orafti GRによって空腹時血糖レベルを正常化するには、このイヌリンの摂取はより高用量(約30g/日)必要であった。この製剤のほぼ半分(図3のクロマトグラムを図2および図4と比較されたい。範囲は矢印によって表示した)は重合度が23未満であるイヌリンを有したので、空腹時血糖を正常化するためには、この製剤はCI(15g/日)に比較して2倍量必要とされた。他方、CIは、約23未満の重合度を有するイヌリンをより多く含有し(およそ70〜80%)、その結果、スルホニル尿素との相乗作用はより良好であった。
上記の結果とは対照的に、Orafti P95によって空腹時血糖を正常化するには、このイヌリンの摂取はより低用量(12g/日)でよかった。この製剤の全てが(図2〜5のクロマトグラムを比較されたい)重合度が約10未満であるイヌリンを有したので、CI(15g/日)と比較すると、空腹時血糖を正常化するために必要なこの製剤の量は若干より低用量であった。
総合所見:
これらの所見から、より低い重合度範囲の、例えば約23未満、しかし好ましくは約2〜23の範囲内、より好ましくは約2〜10の範囲内、さらに好ましくは約2〜約5であるイヌリンが明白である。F2〜F5を含むイヌリンが特に好ましく、これは、より高い重合度範囲のもの、例えば約23を超える重合殿ものよりも、スルホニル尿素との相乗作用が良好である(図2〜6を参照されたい)。
実施例3: 2型糖尿病に対するグリメピリド/イヌリン併用療法:症例報告
被験者:
肥満と分類されるBMI33を有し、2型糖尿病および変形性関節症の既往歴を有する59歳の女性。
既往歴:
55歳時に、この患者は2型糖尿病と診断された。医師は、食事単独の治療を推奨した。57歳時に、空腹時血糖レベルが増加したために、患者はグリメピリド(1mg/日、1日1回1mg)を用いて治療された。この用量は1mgずつ増量され、患者は現在、1日1回4mgのグリメピリドを摂取している。
OTCまたはその他のサプリメント:
グルコサミン 1,500mg/日 1日2回
イヌリン(CI): 12g/日 1日3回4g
方法:
グルコース測定機器:
血糖値は、Accu−Chek Performa(Roche社、独国マンハイム)機器(CAT/TYP 04680464003mmol/Lおよび55405079196)を製造業者の取扱説明書にしたがって使用して決定した。
結果:
イヌリンがグリメピリド単剤療法に及ぼす有効性を調べた。イヌリン併用療法の数年前、患者の空腹時血糖レベルは変動し、7mmol/Lを超えてコントロール不能であった。図7は、表示された時点での月平均空腹時血糖レベルを示している。治療の条件を以下に説明する:
2011年6月:
空腹時血糖レベルのベースライン測定中、患者は1日1回4mgの用量でグリメピリドを摂取した。
2011年7月:
イヌリンを1週間にわたり3g/日(食事毎に1g、1日3回)で導入した。イヌリンの用量は、第2週に6g/日(食事毎に2g、1日3回)へ、第3週には9g/日(食事毎に3g、1日3回)へ、および第4週には12g/日(食事毎に4g、1日3回)へ増量した。
2011年8月〜10月:
患者は各食事とともにイヌリン4g/食事(計12g/日)を摂取し続けた。このデータは、ベースライン時の〜8mmol/Lから3カ月間のイヌリン摂取終了時の〜6mmol/Lへの〜2mmol/Lの減少を示している。結果は、図7に示す。
患者の空腹時血糖レベルは、グリメピリドと併用してイヌリンを約12g/日で摂取した場合にほぼ正常値に回復する。患者はさらに、イヌリンの摂取が活力を高め、便通を増加し、筋肉痛を緩和し、総合すると日常生活の質が向上したと述べている。
実施例4: 2型糖尿病に対するグリピジド/イヌリン併用療法:症例報告
被験者:
過体重と分類されるBMI29を有し、2型糖尿病の家族歴を有する54歳の男性。
既往歴:
50歳時に、この患者は2型糖尿病と診断された。医師は、食事単独の治療を推奨した。52歳時に、空腹時血糖レベルが増加したために、患者はグリピジド(5mg/日、1日1回5mg)を用いて治療された。この用量を5mgずつ増量し、患者は現在、1日3回5mg、つまり15mg/日のグリピジドを摂取している。
その他のサプリメント:
イヌリン(CI) 12g/日 1日3回4g
方法:
グルコース測定機器:
血糖値は、Accu−Chek Performa(Roche社、独国マンハイム)機器(CAT/TYP 04680464002mmol/Lおよび55403057614)を製造業者の取扱説明書にしたがって使用して決定した。
結果:
イヌリンがグリピジド単剤療法に及ぼす有効性を調査した。イヌリン併用療法の数年前、患者の空腹時血糖レベルはおよそ7mmol/Lで適度にコントロールされた。図8は、表示した時点での月平均空腹時血糖レベルを示している。治療の条件を以下に説明する:
2011年7月:
空腹時血糖レベルのベースライン測定中、患者は1日15mgの用量でグリピジドを摂取した。
2011年8月:
イヌリンは、1週間にわたり3g/日(食事毎に1g、1日3回)で導入した。イヌリンの用量は、第2週に6g/日(食事毎に2g、1日3回)へ、第3週には9g/日(1日3回、各食事毎に3g)および第4週には12g/日(食事毎に4g、1日3回)へ増量した。
2011年9〜10月:
患者は各食事とともにイヌリン4g/食事(計12g/日)を摂取し続けた。このデータは、ベースライン時の〜6.5mmol/Lから2カ月間のイヌリン摂取終了時の〜5mmol/Lへの〜1.5mmol/Lの減少を示している。結果は、図8に示す。
患者の空腹時血糖レベルは、グリピジドと併用してイヌリンを約12g/日で摂取した場合に正常値に回復する。この患者はさらに、イヌリンの摂取が便通を増加させ、総合すると生活の質を向上し、活力を高め、結果として毎日の歩行量および運動量が増加したと述べている。
実施例5: イヌリン単剤療法およびその投薬中止が前糖尿病性個人の空腹時血糖値に及ぼす作用:症例報告
被験者:
過体重と分類された、BMI28を有し、2型糖尿病の家族歴を有する46歳の男性。
方法:
グルコース測定機器:
血糖値は、Accu−Chek Performa(Roche社、独国マンハイム)機器(CAT/TYP 04680464003mmol/Lおよび55405441515)を製造業者の取扱説明書にしたがって使用して決定した。
糖尿病の素因があるが抗糖尿病投薬を全く受けておらず、正常限度(およそ6.0mmol/L)を超える空腹時血糖レベルを有していたこの被験者も、最初にイヌリン(CI)(¶)、次にイヌリン(Orafti GR)(§)、という形でイヌリンを13カ月間摂取した。スルホニル尿素治療を受けた患者とは対照的に、13カ月間にわたる12〜15g/日のイヌリンの摂取は、この被験者の空腹時血糖レベルを変化させなかった。6カ月間にわたるイヌリン

の投薬中止は、この被験者における空腹時血糖レベルのいかなる有意な変化も生じさせなかった(図9)。

実施例6: 2型糖尿病に対するグリクラジド/イヌリン併用療法:症例報告
この実施例は、ほぼ10年間にわたりグリクラジド療法(30mg、1日1回)を受けていたが、9mmol/Lを超えコントロール不能な血糖値を有する、患者の延長されたデータを示している。この患者は、その内容が全て本明細書に取り込まれるPCT/AU2011/000622に以前に記載されたように、市販のイヌリン(CI)を用いる併用療法を開始した。様々な血液パラメータ測定値は、PCT/AU2011/000622に記載された通りであった。結果は、図10および下記の表1に示され、イヌリン併用療法の有効性が24カ月を超えて維持されることを示している。
表1:独立した病理検査室によって実施された、患者の空腹時血糖、HA1Cおよび脂質のプロファイル。
実施例7: 2型糖尿病に対するグリベンクラミド/イヌリン併用療法:62週間の延長された有効性評価
この実施例は、PCT/AU2011/000622の実施例3に記載された患者において、さらに長い期間(5年間を超える)にわたってCIを摂取し、グリベンクラミドとの併用療法(5mg、1日3回)を受け続け、記載されたプロトコルと同様のプロトコルを継続し続けた患者からの延長されたデータを示している。患者に対しこのイヌリン製剤との併用療法を持続すると、空腹時血糖レベルは正常化し、正常範囲内に維持された。この試験の結果を図11および下記の表2に示す。様々な血液パラメータ測定値は、PCT/AU2011/000622に記載された通りであった。その結果は、図11および下記の表2に示されているが、イヌリン併用療法の有効性が63カ月間を超えて維持されることを示している。患者に対しこのイヌリン製剤との併用療法を持続すると、空腹時血糖レベルは正常化し、正常範囲内に維持された。

表2:CI追加療法およびグリベンクラミド単剤療法を受けていた患者の空腹時血糖レベル、HA1Cおよび脂質のプロファイル

実施例8: オリゴフルクトース製剤についての組成の指針および様々な分子構造の命名の例
表3:様々なイヌリン製剤のオリゴフルクトース含量(オリゴフルクトース用語についてのガイドを含む)。オリゴフルクトースの相対濃度は、Australian Proteome Analysis Facilityで決定されている。

(a)Tetrahedron:Asymmetry 16(2005)33−37
(b)International Journal of Food Science and Technology 2009,44,947−952
以下の表4は、スルホニル尿素と効果的に相乗作用する好ましいイヌリン組成物のオリゴフルクトース含量を示している。
表4:イヌリンOrafti P95組成物のオリゴフルクトース(OF)含量(the Australian Proteomic analysis facilityで分析された)。
以下の表5および6は、スルホニル尿素と効果的に相乗作用する規定のイヌリン製剤のさらなる例を示している。
表5:scFOS(短鎖フルクトオリゴ糖)およびSensus OFP(オリゴフルクトース製剤)を含む規定のイヌリン製剤におけるオリゴ糖の比較含量。

表6:提案されたオーストラリア国承認名称「AAN」を有する規定イヌリン製剤。
簡単に参照できるようにするため、イヌリンとフルクトオリゴ糖の関係、およびscFOS(短鎖フルクトオリゴ糖)の化学構造を示す略図を図12に示す。これらは公に入手できる情報であって生化学の教科書の中に見いだすことができる。
実施例9: 本発明の組成物中で使用するためのイヌリンを調製する方法
市販の食品グレードのイヌリン製剤
所望の有益な重合度値および/または規定のオリゴフルクトースおよび/またはフルクトオリゴ糖を備える、本発明の組成物中で使用するためのイヌリン製剤は、市販で入手してもよい。例えば、実施例8に記載したオリゴフルクトース製剤であるSensus OFPは、Sensus社(Borchwerf 3、4704 RGローゼンダール、オランダ国)によって製造され、流通されている。市販のイヌリン製剤、例えばSensus OFPは、典型的には、イヌリン含有材料、例えばチコリ、アーティチョークなどの植物材料、の制御された酵素加水分解によって、オリゴ糖の混合物として単離される。本方法の一般的概略を図13の略図に示す。これは、Sensus社のウエブサイト(http://www.sensus.nl/home−2.0.html)で公に入手できる。この製造方法は、EU食品加工制限および要求に従い、多年にわたって完全な商業規模で開発され実施されてきた。一般に、Sensus OFPを製造するための方法は、チコリ根を収穫する工程、熱湯を用いて根のスライス片を抽出する工程を含んでいる。精製工程では、固体およびタンパク質を除去する。その後、当分野において公知の方法を用いて脱塩/脱色が行われる。さらなる精製工程の結果、シロップまたはスプレー乾燥された粉末などの粉末として供給されうる最終生成物が得られる。オリゴフルクトース製剤製品仕様書のコピーおよび製品の重合度を決定するために使用される分析方法は、Sensus社から入手できる。Sensus社が供給する製品は、乾燥条件下でオリジナルの密封袋内に保存された場合は、製造日後少なくとも5年間は保存できる。
その他の天然または改変酵素は、基質としてイヌリンを使用する本明細書に記載した方法のうちどの方法において使用してもよい。そのような天然または改変酵素には、レバンスクラーゼ、1,4−α−グルカン6−α−グリコシルトランスフェラーゼ、2,1−フルクタン:2、1−フルクタン1−フルクトシルトランスフェラーゼ、イヌリナーゼ、β−フルクトフラノシダーゼ、スクロースα−グルコシダーゼ、2,6−β−フルクタン6−レバンビオヒドロラーゼ、フルクタンβ−フルクトシダーゼ、フルクタンβ−92,1)−フルクトシダーゼ、イヌリンフルクトトランスフェラーゼ(DFA−I生成型)、イヌリンフルクトトランスフェラーゼ(DFA−II生成型)が含まれるがそれらに限定されない。そのような酵素は、データベース、例えばhttp://www.brenda−enzymes.info/)を検索することによって容易に見いだすことができる。
フルクトオリゴ糖の製造:より低重合度のイヌリン
本発明の組成物中に使用するためのフルクトオリゴ糖(好ましい形態F2〜F5を含む10未満の重合度値を有するイヌリン)は、上述したような市販の製剤から、または上述の方法を使用して調製した類似のオリゴフルクトース製剤から精製してもよい。これらの方法もまた、上述したように天然または改変酵素を利用する。
フルクトオリゴ糖は、基質の消化(21)ならびにサブユニットからの酵素を用いる合成(22);固定化酵素を使用する方法(23)および重要な属性として特に設計された反応速度論を有する他の技術(24)、またはオーダー生産のために膜などの他のプラットフォームを使用する技術(25)を含む、当分野において記載された任意の技術を使用して製造してもよい。(26)に記載されたように、反応の進行をモニタリングするための生物の使用もまた想定されている。
多数の教科書がフルクトオリゴ糖の製造について記載しており、その内容は全て参照により取り込まれる(27)。触媒システムが記載されているが、そのようなシステムは、例えば二価カチオン(Zn、Mg、Pb、Pt)などの補因子の使用ならびに、時間、温度、pH、基質または反応環境選択を含む、反応速度論の適切な変更や最適化を要する。
合成戦略もまた使用してもよい。記載される合成戦略は極めて基本的な理論から極めて高度なシステムに及ぶ。例えば:直鎖グリコシル化、収束的ブロック合成、一段階および多段階戦略、化学選択的戦略、固相および組み合わされた半酵素法、を含む戦略的アプローチの適用が含まれる。場合によっては、小型反応装置が使用される。より近年のアプローチには、レーザーシステムおよびマイクロ波媒介システムの両方が組み込まれてきた。
より進歩したシステムでは、Ionic catch and release methodology(28)、HPLC支援全自動システム(29)が使用されてきたものもある。バイオ燃料の製造に現在利用されているシステムを適応させてもよく、これにはサイズ減少、化学的前処理、細胞溶解および酵素反応が含まれうる。
高重合度分子を特定フルクトオリゴ糖に分解するのに特異的に関与する酵素の単離や利用、理想的には、向上した活性が可能である新規な酵素または生物の単離および/または適応、を含むシステムもまた想定されている。そのような酵素は原核生物起源および真核生物起源のいずれの由来であってよく、根菜類起源が特に重要である。そのような酵素は、オンラインデータベース、例えばhttp://www.brenda−enzymes.info/)を検索することによって容易に見いだすことができる。
GF2、GF3およびGF4は、参考文献(30)の第16〜17頁に本質的なところは記載されたように、酵素β−フルクトフラノシダーゼを使用してスクロースから調製してもよい。
例えばデキストランに類似する方法で、所望の重合度を備えるフルクトオリゴ糖を合成できる生物および/または酵素を単離することも、それらが利用可能である場合は使用されうると考えられる。可能性の高い起源は、バイオフィルムのための細胞外多糖を浸出させることが知られる生物(31)や酵母(32)を含み、他の重要な生物としては、明らかにビフィズス菌の生育促進作用を有する生物(33)が含まれる。特に重要な微生物は、極限環境、例えば高温(好熱菌)、低酸素(嫌気性または通性嫌気性)、および/または低栄養環境(例えば、シュードモナス(pseudomonas))から単離されるまたは由来する可能性が最も高い。
FOSを摂取することの安全性の決定に関する全ての方法は、例えば、その内容の全体が参照により取り込まれる参考文献(30)に記載されたように、公表されている。
実施例10: イヌリン組成物の単位剤形の調製
本明細書に記載したイヌリン製剤、例えば、実施例8および9に記載したオリゴフルクトース製剤、フルクトオリゴ糖またはオリゴフルクトースはどれも、固体または液体経口投与形として直接供給されてもよく、または有効成分および1つ以上の医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を該剤形の製造の一部として含む製剤として製造されてもよい。剤形には、液体充填カプセルも含め液体(スプレー、シロップ、乳化物、懸濁物、ペースト、チコリその他のイヌリン天然起源の液体抽出物、トニック、チンキ剤など);半固体の口当たりのよいゲル、フィルム、ガムまたはウエハのもの;トローチ、顆粒、粉末、錠剤(チュワブル、分散性、発泡性、コーティング、腸溶性、硬質および軟質カプセルなどを含む)などの固形のもの、が含まれるがそれらに限定されない。その他の例には、経皮、舌下、注射用、埋込型、ボーラスなどが含まれる。当分野で公知の加工技術、ならびに公知の医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を使用してもよい(一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences,(4)および例えば参考文献(5)〜(20)を参照されたい)。このような製剤を調製するために、本明細書に記載した本発明の1つ以上のイヌリン製剤は、例えば凍結乾燥粉末、スラリー、水溶液または懸濁液の形態にある生理学的に許容される担体、賦形剤または安定剤と混合されることによって、医薬上許容される担体または賦形剤と混合される。概して、使用される医薬上許容される賦形剤、担体または安定剤には、酸化防止、増量、カプセル潤滑、キレート形成、コーティング、着色、錯体形成、乾燥、希釈、皮膚軟化、乳化、被膜形成、香味、流動促進または凝結防止、保湿、吸着、硬化、封鎖、懸濁化、甘味、活力増強、撥水、湿潤/可溶化などを提供するものが含まれ、これらについては参考文献(4)〜(20)に記載されている。
1つの例では、打錠は、個別の、制御された剤形の調製を可能にする固体剤型であり、
−分離、分割および溶解性
−放出、溶解および透過および安定性
−商業的および識別パラメータ
−美味性、投与コンプライアンス、包装可能性など
を含む、様々なパラメータについて、予測可能な特性を与える。
錠剤を設計するための検討事項には、特に:
−投与1回当たりに送達すべき有効成分の量
−タイミングおよび送達の所望の属性
−安定性または反応性、が含まれる。
上記の一般的参考文献に加えて、さらなる資料ならびに錠剤製造および加工技術などは第1章参考文献19の第1章、および参考文献20の第6、8、11および13章の中にも見いだしてもよい。例えば、適切な賦形剤、担体および/または他の添加物には、カプセル殻、充填剤、乾燥剤、潤滑剤および結合剤が含まれ、典型的にはセルロース、無水コロイド状シリカ、ヒプロメロース、ラクトース、ラクトース一水和物、ステアリン酸マグネシウム、マルトデキストリン、微結晶セルロース、ポビドン、グリコール酸でん粉ナトリウム、トウモロコシデンプン、α化デンプン、ステアリン酸またはタルクのうちの1つ以上が含まれるであろう。
その他の適切な賦形剤、担体および/または他の添加物を、非限定的な例として、以下に記載する。太字で列挙したものが好ましい。


打錠工程:
非限定的な例として、以下の計画にしたがって錠剤を製造した:
**上記の計画内のイヌリン粉末は、本発明のイヌリン製剤の一つ、例えば実施例8および9に記載したオリゴフルクトース製剤、フルクトオリゴ糖またはオリゴフルクトースのいずれか1つを含んでいる。Sensus社ブランドのオリゴフルクトース製剤を含む錠剤を調製した。
グリコール酸デンプンナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムのいずれも、2型糖尿病を管理するために製剤化される錠剤(有効成分がスルホニル尿素であるものも含む)中の賦形剤として、常用的に含まれることに留意されたい。イヌリン(またはフルクトオリゴ糖)と、提案された賦形剤のうち任意のものとは、各々、多数の薬局方に含まれており、賦形剤成分として認識されているが、それらの間で相互作用があるとの報告は無い。
グリコール酸デンプンナトリウム63mg(4w/w%)
多数の様々な架橋グリコール酸デンプンナトリウムのバリエーションが存在し、これらは、各々ジャガイモデンプンから調製される。グリコール酸デンプンナトリウムは、錠剤およびカプセル製造における崩壊剤として使用される。この賦形剤は、化学的に安定であると考えられ、アスコルビン酸とは化学的に不相溶性である。グリコール酸デンプンナトリウムとグリコペプチド系抗生物質および塩基性(アルカリ性)薬剤との間には薬理学的相互作用が報告されている。参考文献(11)、(13)、(14)および(15)は、この物質に関する追加の薬局方データを含んでいる。用いられている濃度は最適であると考えられ、典型的な濃度は2〜8%とされている。
ステアリン酸マグネシウム8mg(0.5w/w%)
ステアリン酸マグネシウムは、打錠およびカプセル化システムにおける潤滑剤として作用する、固体有機酸(ステアリン酸塩およびパルミチン酸塩)およびマグネシウムからなる化合物である。比表面積は、様々な剤形にとっての適合性において重要な特徴であり、バッチ間での一貫性のために決定されなければならない。ステアリン酸マグネシウムは、分子式C3670MgO(5911.34)および構造式[CH(CH16COO]Mgを有する。化学的に安定性ではあるが、ステアリン酸マグネシウムは、強酸、強アルカリおよび鉄塩とは不相溶性であると考えられる。ステアリン酸マグネシウムは、アスピリン、一部のビタミン類および大多数のアルカロイド塩を含有する製品と共に使用することはできない。参考文献(11)、(13)、(14)および(15)は、この物質に関する追加の薬局方データを含んでいる。引用された濃度は適切であると考えられ、典型的な濃度は0.25〜5w/w%である。
打錠工程の例について記載する。典型的には剤は、以下の計画で製造する。
−材料の調製
−剤形の組立
−品質管理および包装
材料の調製は、最初に、目的とする使用に対する適合性について各物質を検査する工程、および既知量の各賦形剤を定量的に調合する工程を含む。次に選別(screening)が行われる。これは、物理的ふるいに成分を通す、または均一な剤形の調製を導かない粒子を同定および/または除去するスクリーニング装置、に成分を通過させる工程である。スクリーニングは、手動、半自動または全自動工程であることができる。他の制御工程、例えば金属検出または出発材料のサンプリングおよびQC分析もまたこの段階で使用できる。
材料の調製は、さらに粉砕を含んでもよい。粉砕は、生成物のサイズを減少または標準化する工程である;典型的には、粉砕は、個々の成分および/またはブレンドに対して、他の工程と組み合わせて実施しうる。粉砕は均一性を保証するのに役立ち、成分の物理的性質に応じて様々な方法で適用されうる。粉砕は、当分野で知られた方法のうちいずれを用いて達成してもよく、その中には、チョッパ、ハンマ−ミル、グラインダ、垂直衝撃、高剪断、ボールミルなどの装置の使用が含まれる。
個別の剤型に分配するよう有効成分を調製するためには、ブレンディングを使用してもよい。ブレンディングは、サブバッチ、バッチ、または連続工程で実施してもよく、典型的には公知量の成分材料の物理的混合および撹拌を使用することになる。商業的製造では、製造は、典型的には自動化され、湿式および乾式ブレンディングを含むことができる。
乾式ブレンディングは、典型的には乱流工程、例えばタンブリング、リボンブレンディング、振動および類似の方法を使用する。混合の特性および時間は、材料の流動特性、粒径の範囲、材料の水和、本製剤および優勢な物質の特定吸収プロファイルならびに環境条件に依存するであろう。
予備ブレンディングまたは予備圧縮動作、例えば「造粒」、もまたしばしば使用される。顆粒は、例えば湿式または乾式造粒、流動層造粒、湿気活性化乾式造粒、スプレー乾燥などの方法を使用して調製できる。流体は、例えば、水、チンキ剤または溶媒、蒸気または溶融成分を含むことができる。水分または流体が使用される場合、それらは典型的には粒状塊から熱、真空、熱風、脱水、乾燥、硬化、熟成などによって除去される。
成分調製後、錠剤はその剤形へと圧縮される。典型的には、この工程は、高度に自動化されている:その際には、測定量の顆粒または粉末を「金型」間で圧縮する「プレス機」を用いる。これらの金型は、圧力下で接近し、それにより製剤を予め規定されたサイズ、形状、硬度および脆性の錠剤に圧縮する2つの相補的な部分を含んでいる。空気圧式、加水分解および機械的圧縮を使用できる。
典型的には、圧縮された錠剤は、タンブリング、ブラッシング、真空などによって除塵される。
圧縮後、剤形の設計による利点があるのであれば、錠剤は適切なコーティング物質を使用してコーティングしてもよく、これは固体剤形の着色、平滑化、ならびに風味、安定性または消化特性の改善を目的として行うことができる。除塵された錠剤「コア」はタンブリングされ、その後に、錠剤コアの外面全体に均一に塗布される液体または液化コーティング剤で、スプレーまたは別の方法により、通常は数層、あるいは拡張工程として、コーティングされ、その後に乾燥される。
錠剤またはコーティング錠は、手動または電子的のいずれかで欠陥について検査される。含量、物理的特性および予測可能な生化学的属性は、アッセイ、評価および関連QCを使用して評価される。
例えば上記の計画にしたがって製造された錠剤について試験される物理的パラメータの例は、以下の通りである。

* BP−British Pharmacopeia(ref. 11). **USP−US Pharmacopeia(ref. 13).
次に、バルク錠剤は、適切な相性となるように包装されるが、これには、ブリスター、ボトル、ディスペンサなどが含まれうる。製品の同一性、完全性および有効性を維持するのに適切である限り、あらゆる包装およびラベリングを使用できる。
実施例11: スルホニル尿素のイヌリン含有単位製剤
本発明のイヌリン製剤のうち任意のものとスルホニル尿素との単位剤形は、以下の表7〜12に提供した情報から簡単に導きだすことができる。表7〜12には、非限定的な例としてのみであるが、イヌリンおよびスルホニル尿素の様々な量と相対比率が示されている。表に提供した情報は近似値であり、提供されたデータから、単位剤形が1日当たり1回から数回患者に投与された場合に効果的治療を達成できる量のイヌリンとスルホニル尿素を含有してもよいことが理解されるであろう。望ましくは、単位剤形、例えば錠剤、カプセル剤または類似の剤形は、例えば1日2〜3回2〜4個の単位剤形を摂取できるように配合される。このため、単位剤形はスルホニル尿素を約0.5〜約2,000mgの量で、あるいは本明細書で上記したように、含有してもよい。単位剤形内のスルホニル尿素の量は、使用されるスルホニル尿素のタイプおよび必要とされる治療レジメンとともに変動し得るが、前記タイプおよび治療レジメンはどちらも医師が容易に決定できる。1剤形当たりのイヌリンの絶対量は、使用されるイヌリンに依存し、また錠剤形に圧縮される場合にはイヌリンの圧縮性に左右されるであろうが、許容されるサイズの錠剤が提供される。イヌリンの量は、剤形一個当たり約5mg〜約50gに及んでよい、あるいは本明細書中で上述した通りであってよい。適切な剤形は、例えば500〜1,000mgのイヌリンおよび1〜30mgのスルホニル尿素を含む錠剤であってよい(しかし、使用されるスルホニル尿素のタイプに依存してより高用量であってもよい)。効果的治療(例えば、血糖値の低下)を達成するために、当該剤形を1日3回3〜4個摂取してもよい。適切なサイズの剤形を達成するために、使用されるイヌリンの圧縮性がそれを許容する場合は、各成分の量はより多くてもよい。
表7:選択されたスルホニル尿素および糖モノマーの分子特性

表8:イヌリン/グリベンクラミド

表9:イヌリン/グリクラジド


表10:イヌリン/グリメピリド

表11:イヌリン/グリピジド

*「最低(g)」および「最高(g)」値は、イヌリン製剤中の特定オリゴフルクトースのばらつきうる含量に基づいている。

表12:選択された剤についての有用なスルホニル尿素/イヌリンの重量およびモル比の概要
上記のモル比はSensus OFPを用いて計算されているため、上記の比率は、使用されるイヌリンの形態に依存して変化することを、当業者は理解するであろう。したがって、この比率は、より高い有効性のイヌリン形および個々の純粋なオリゴに応じて相違するであろう。各成分について用いられた用量に基づいて、当該比率を計算する方法は、当業者が理解するところであろう。
実施例12: 臨床試験
本明細書に記載したパラメータにしたがって、2型糖尿病を備える患者における血糖コントロールに対する様々な用量のイヌリンおよび/またはフルクトオリゴ糖製剤の有効性を評価するために、臨床試験が実施される。イヌリンおよび/またはフルクトオリゴ糖製剤は、この目的に適合するための単位剤形を含むイヌリンおよび/またはフルクトオリゴ糖製剤のどれであってもよく、例えば、実施例のうち任意のものに記載したような、「イヌリン製剤」と呼ばれるものが挙げられる。表4または表6に記載したオリゴフルクトース含量を含む食品グレードの精製イヌリン製剤を含む少なくとも1つの臨床試験を使用する。また別の臨床試験では、ORAFTI P95を使用する。また別の臨床試験では、Sensus OFPを使用する。短く言うと、本臨床試験では、第二世代スルホニル尿素(好ましくはグリベンクラミド、グリクラジド、グリメピリドおよびグリピジドを用いて)単剤療法のみで治療され、血糖値が制御されていない、個人が含まれる。イヌリン製剤がエンドポイントパラメータ、例えば(i)空腹時血糖値(FGL)、(ii)ヘモグロビンA1c(HA1c)および(iii)体重に及ぼす作用を評価する。他の糖尿病関連マーカー、例えば(iv)食後血糖値(PPGL)、(v)フルクトサミン、(vi)グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)および(vii)血中インスリン値が評価される。低血糖症発祥(episode)の回数、患者の活動状態、満腹度、患者の生活の質、便の微生物叢、血中リポ多糖類(LPS)、血液学、生化学、脂質プロファイル、赤血球沈降速度、C反応性タンパク質、心エコー法および患者の眼の状態などの変数もまた評価される。イヌリン製剤およびスルホニル尿素の薬物動態および薬力学ならびに本イヌリン製剤およびスルホニル尿素の組み合わせの安全性および忍容性もまた評価される。本イヌリン製剤の添加がスルホニル尿素の吸収、分布、代謝および***に及ぼす作用を決定する。
1群当たり患者9名からなる4つの治療群(患者計36名)が本臨床試験に参加する。各群について、患者は、彼らの性別、年齢、ボディ・マス・インデックス(BMI)および遺伝的背景により、無作為に割り振られる。7mmol/Lを超えるベースライン空腹時血糖値を有する患者を募集する。第1群はコントロール群であり、試験全体にわたりスルホニル尿素抗糖尿病薬が与えられる。第2群は、スルホニル尿素および3×1.5g(4.5g/日)用量でイヌリン製剤を摂取する患者からなる。第3群は、スルホニル尿素および6×1.5g(9g/日)用量でイヌリン製剤を摂取する患者からなる。第4群は、スルホニル尿素および9×1.5g(13.5g/日)用量でイヌリン製剤を摂取する患者からなる。最初は、各群は推奨量で治療される。治療12週間後にFGLの改善を示さない患者がいた場合には、その後の12週間にわたり4.5g/日ずつイヌリン製剤の用量を増加する(表9)。本臨床試験で使用されるイヌリン製剤の最高1日量は、規制官庁(例えば、FSANZおよびTGA、FDA)が推奨する健常者のための平均最大1日摂取量(41g/日)より下である。この治療レジメンは、様々な患者集団において数種の用量ならびにイヌリンおよび/またはフルクトオリゴ糖の製剤を試験する。
表13:組み合わせ試験投与レジメン
本発明を特定の実施形態を参照しながら説明してきたが、本明細書に記載した本発明の原理および精神に沿った変種および改変物もまた含まれることが理解される。
参考文献

Claims (27)

  1. 約25未満の重合度(DP)を有するイヌリンと、
    スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせと、
    を含む、糖尿病治療のための改良された相乗作用組成物。
  2. イヌリンが約2〜約23の範囲内の重合度を有する、請求項1に記載の改良された相乗作用組成物。
  3. イヌリンが約2〜約10の範囲内の重合度を有する、請求項1に記載の改良された相乗作用組成物。
  4. イヌリンが約2〜約5の範囲内の重合度を含む、請求項1に記載の改良された相乗作用組成物。
  5. イヌリンが、F2〜F5を含む、請求項4に記載の改良された相乗作用組成物。
  6. 前記スルホニル尿素は、グリクラジド、グリソキセピド、グリベンクラミド、グリピジド、グリボルヌリド、グリメピリド、グリキドン、グリクロピリミド、トラザミド、トルブタミド、クロルプロパミド、メタヘキサミド、カルブタミド、アセトヘキサミドおよびこれらの組み合わせからなる群から選択されるか、あるいは前記スルホンアミドは、スルファメトキサゾール、スルフィソミジン、スルファセタミド、スルファドキシン、ジクロルフェナミド(DCP)およびドルゾラミドから選択される、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の改良された相乗作用組成物。
  7. 前記組成物が、1つ以上の賦形剤を含み、前記1つ以上の賦形剤のうちの少なくとも1つはイヌリンである、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の改良された相乗作用組成物。
  8. 前記組成物が、イヌリンを唯一の賦形剤として含む、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の改良された相乗作用組成物。
  9. 前記組成物が、単位剤形の形態にある、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の改良された相乗作用組成物。
  10. 前記単位剤形が、錠剤またはカプセル剤である、請求項9に記載の改良された相乗作用組成物。
  11. 前記錠剤またはカプセル剤は、イヌリン約5mg〜約50gもしくはイヌリン約100mg〜約5,000mgと、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせ約0.5mg〜約2,000mg、または約1mg〜約15mg、とを含む、請求項10に記載の改良された相乗作用組成物。
  12. 前記錠剤またはカプセル剤は、イヌリンを約500mg〜約2,000mg、およびスルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを約1mg〜約500mg含む、請求項10に記載の改良された相乗作用組成物。
  13. 糖尿病の予防的または治療的処置を必要とする対象に、約25未満の重合度を有するイヌリンと、スルホニル尿素またはその誘導体および/または代謝産物、またはスルホンアミドまたはその誘導体および/または代謝産物と、を投与することを含む、糖尿病の予防的または治療的処置の方法。
  14. 約25未満の重合度を有するイヌリンをスルホニル尿素抗糖尿病療法を受けている対象に投与することを含む、スルホニル尿素抗糖尿病療法を受けている対象における糖尿病のスルホニル尿素治療の有効性を改善する方法。
  15. 前記改善された有効性により、対象に投与されるスルホニル尿素の量が減少する、請求項14に記載の方法。
  16. 糖尿病は、2型糖尿病である、請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 高血糖症の治療を必要とする対象に、約25未満の重合度を有するイヌリンと、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせとを、血糖濃度を低下させる、調節する、または正常化するために十分な量かつ十分な時間にわたり投与することを含む、高血糖症を治療する方法。
  18. スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを用いて治療される患者における、スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物、またはこれらの組み合わせを用いた治療の結果として発生または悪化した副作用または状態の発生を防止する、または前記副作用又は状態を改善する、方法であって、当該治療を必要とする対象に、約25未満の重合度を有するイヌリンを、前記副作用または状態を予防または改善するために十分な量かつ十分な時間にわたり投与することを含む、前記方法。
  19. イヌリンが約2〜約23の範囲内の重合度を有する、請求項14〜請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  20. イヌリンが約2〜約10の範囲内の重合度を有する、請求項14〜請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  21. イヌリンが約2〜約5の範囲内の重合度を含む、請求項14〜請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  22. イヌリンがF2〜F5を含む、請求項14〜請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記副作用が、低血糖症、胃腸障害、疲労、体重増加、満腹および加糖食品を食べたいという願い、気分の落ち込み、および運動したいという欲望の欠如から選択される、請求項18〜請求項21のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記状態が、糖尿病と関連している、請求項18〜請求項21のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記状態が、心血管疾患、神経損傷、腎損傷、眼損傷、足の損傷、皮膚および口腔の状態、骨塩量低下、およびアルツハイマー(Alzheimer)病から選択される、請求項24に記載の方法。
  26. 糖尿病の予防的または治療的処置を必要とする対象に、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の改良された相乗作用組成物を投与することを含む、糖尿病の予防的または治療的処置の方法。
  27. イヌリンは、前記スルホニル尿素および/またはスルホンアミドおよび/またはその誘導体および/または代謝産物と同時に、または任意の順序で順次、投与される、請求項14〜請求項26のいずれか一項に記載の方法。
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