JP2014524520A - pHを調整したクレーピング接着剤組成物を用いたクレーピング方法 - Google Patents
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Abstract
クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法を提供し、本方法は、回転する円筒状の乾燥機表面を準備することと、回転する円筒状の乾燥機表面にクレーピング接着剤組成物を塗布して、繊維ウェブが送られ、乾燥されかつクレープ加工され得る接着性の乾燥機表面を準備する前に、架橋性重合体成分の少なくとも一部を化学的に凝結するのに、約4.5〜約9の範囲のその元の基剤pHに対して少なくとも0.5pH単位上げたpHを有する、クレーピング接着剤組成物又はコーティングパッケージを準備することとを含む。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本発明は、柔軟な吸水性ティッシュペーパーウェブを含むクレープ紙の製造、とりわけ、クレーピング性能を向上させつつウェブに十分な柔軟性及び接着特性を与える、pHを調整したクレーピング接着剤組成物を用いたかかるウェブのクレープ加工方式に関する。
本願は、2011年8月1日に出願された米国仮特許出願第61/513,716号の米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張するものであり、この出願の全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
水と繊維とのスラリーから薄いペーパーウェブを作り、その湿潤ウェブを脱水し、次にその脱水したウェブを少なくとも部分的に乾燥させることが当該技術分野において知られている。ティッシュ及び同様の紙製品の製造では、かかる脱水したウェブにクレーピングを一般的に使用して、柔軟性及び嵩高性(bulk)等の所望の特性を与える。クレーピングは典型的に、当該技術分野においてヤンキードライヤー(Yankee dryer)と呼ばれる加熱式回転ドラムまでウェブを織物に載せて運搬又は保持することによって達成される。ウェブは一般的に、乾燥機の接着性の乾燥機表面に送られ、ドラムから脱離するウェブ帯域に達するまで、乾燥機の主な円周部分の周りに保持される。その脱離帯域には、ウェブを後方に押し出すか、又はウェブ自体をウェブの機械方向に圧縮するようにウェブと接しているクレーピング刃が備えられるため、これにより得られるクレープ加工されたウェブを乾燥機から剥離して通常、巻き取った形で回収すると、既知のティッシュクレープ紙構造が得られる。
ウェブをヤンキードライヤーに送る前に、典型的には、当業界において「コーティングパッケージ」と称されることもある接着剤組成物を、乾燥機の乾燥機表面に直接塗布して、接着性の乾燥機表面を形成する。クレーピング作用は典型的には、一貫した一様なクレーピング作用をもたらすために、乾燥機の外面へのウェブの或る程度の接着を要する。クレーピング接着剤は、単独で又は剥離剤若しくは他の補助剤と組み合わせて、乾燥及びクレーピングを目的としてウェブと乾燥機表面との間の接着と剥離とのバランスをもたらすように、ウェブ又は乾燥機の表面のいずれかに塗布されている。
クレーピング接着剤の様々な特性は、得られるクレーピング性能における因子となり得る。乾燥機表面上のクレーピング接着剤の再湿潤性はこのような因子の1つとなり得る。乾燥機の表面上で再湿潤し得る接着剤は、クレーピングを通じて乾燥機表面上におけるウェブの保持を改善させ、またドラム上及びクレーピング刃上における構築の低減を助ける可能性がある。多くの従来のクレーピング接着剤は再湿潤性ではない。さらに、コーティングの構築は、クレーピング刃のエッジ又は角等に沿ったクレーピング刃の裏面上における接着剤の構築として現れる可能性がある。この接着剤の構築は、刃のびびり振動(chattering:チャタリング)又は垂直方向の振動(bouncing:バウンシング)を起こすおそれがある。最終的に、ウェブの一部が、クレーピング刃の下に抜け落ちて、剥離したクレープ加工されたウェブに繊維のほぐれ(picks)又は穴を生じさせることで、ウェブの破断及びマシンダウンタイムをもたらすおそれがある。ドラム乾燥機表面へのクレーピング接着剤の接着の程度は、クレーピング性能及び結果に影響を及ぼす別の因子となり得る。不十分な接着は、芳しくないクレーピング、シートの浮き、芳しくないシートの取扱い、又は他の問題をもたらすおそれがあるのに対し、過度な接着は、過度の張力に起因する、クレープ刃による繊維のほぐれ、クレープ刃後方のウェブの目詰まり、ウェブの破断、又は他の問題をもたらすおそれがある。
繊維状ウェブをヤンキードライヤー等の回転式乾燥機に接着するために、様々なタイプのクレーピング接着剤が使用されてきた。クレーピング接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョン及びポリビニルアルコール水溶液が挙げられている。全固形分の約5重量%未満という少量のポリビニルアルコールを含み得る従来使用されるポリ酢酸ビニル−エチレン共重合体組成物が、一般にこの目的にかなうが、多くの望ましくない効果、例えば、特許文献1(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に述べられるような塊の形成(blocking)の問題等を引き起こすおそれがあることが分かっている。(ポリ酢酸ビニルをいくらか含有していてもよい)ポリビニルアルコール組成物も、クレーピング接着剤として使用される場合に、同様な問題を有するおそれがあり、乾燥機は、乾燥及びクレーピングが進行するにつれて構築される硬く不均一な塗膜で覆われる傾向にあり、その結果として、不均一なクレーピング又は他の問題がもたらされるおそれがある。
他のクレーピング接着剤としては、エピハロヒドリンで架橋されるポリアミドアミン(PAE)等の湿潤強力樹脂が挙げられている。PAE樹脂は、例えば、特許文献2、特許文献3及び特許文献4に記載されている。PAE樹脂は一般に、エピクロロヒドリンと、第二級又は第三級アミン基を含有するポリアミドとを反応させた後、硫酸又は塩酸による酸性化により反応生成物を安定化することによって調製される。クレーピング接着剤は、これまで合成及び使用してきたような多くの従来のPAE樹脂の性質にはない、「再湿潤性」であることが望ましいとされる。非再湿潤性接着剤は、乾燥機表面上に接着剤の構築をもたらすか又は他の問題を生じさせる可能性がある。
本研究者らは、乾燥機表面への塗布前に凝結性(settable)又は硬化性(curable)コーティングパッケージのpHを上げることによって、クレープ加工紙製品の製造におけるクレーピング性能及び製品品質を向上させることができることを明らかにした。
本発明の特徴は、コーティングフィルムを乾燥機上に形成する乾燥機への塗布前に、コーティングパッケージのpHを上昇させることによって、クレーピング性能を向上させる方法を提供することである。
本発明の別の特徴は、乾燥機表面への塗布前のコーティングパッケージのpHの上昇を伴って、熱に依存しないか又は少なくとも熱依存性の低いコーティングパッケージの化学的凝結をもたらす、クレープ加工する方法を提供することである。
本発明の付加的な特徴は、乾燥機表面へのコーティングパッケージの塗布前のコーティングパッケージのpHの上方調節を伴って、短い休止時間、速い運転速度、低い乾燥機蒸気圧、軽量ペーパーグレード、より小さい直径のヤンキードライヤー、又は他のより極端な操作条件等のより厳しい操作条件に適合することができる化学的凝結時間をもたらす、クレープ加工する方法を提供することである。
本発明の更なる特徴は、ヤンキードライヤーへの塗布前に、混合ポット及び/又はスプレーブームにおいてクレーピング接着剤組成物(複数の場合もある)のpHを上昇させることによって、クレーピング性能を改善させることである。
本発明の別の特徴は、接着性クレーピング製剤のpHを上昇させることができる多機能性凝結剤を用いて、クレープ加工する方法を提供すること、並びに、可逆的架橋及び/又は再湿潤性塗膜形成を可能とするクレーピング接着剤組成物を提供することである。
本発明の付加的な特徴は、このような方法のクレープ加工紙製品を提供することである。
本発明の更なる特徴及び利点は、以下の明細書で一部説明され、本明細書から一部明らかとなるか、又は本発明の実施により認識することができる。本発明の目的及び他の利点は、本明細書及び添付の特許請求の範囲において具体的に指摘された要素及び組合せを用いて実現及び達成される。
本発明の目的に従ってこれらの及び他の利点を実現するために、本明細書中に具体化及び広く説明するように、本発明は一つには、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法に関し、本方法は、乾燥機表面と、約3.5〜約8.5(又は約4.5〜約8.5)の第1のpHを有しかつ少なくとも架橋性重合体を含む接着剤基剤を含有する補給材料ライン(例えば、混合容器又は供給材料)と流体連通する塗布装置とを備える、回転する円筒状の乾燥機を準備することを含む。pH調整剤を接着剤基剤に添加すると、第1のpH値よりも少なくとも約0.5pH単位大きい第2のpH値を有するクレーピング接着剤組成物がもたらされる。pH調整後(又はそれどころかpH調整中)に、クレーピング接着剤組成物を塗布装置により乾燥機表面に塗布すると、接着性の乾燥機表面がもたらされる。繊維状ウェブを運搬して接着性の乾燥機表面と接触させ、繊維ウェブを接着性の乾燥機表面上で乾燥させて、乾燥した繊維ウェブを形成し、乾燥した繊維ウェブをクレープ加工して接着性の乾燥機表面から剥離させる。1つの選択肢として、ヤンキードライヤー上に塗工する前に、接着剤基剤のpHをpH約9.0まで上方調節してもよい。別の選択肢として、接着剤基剤の元のpHが酸性であってもよい。架橋性重合体は、例えば、乾燥機表面上で再湿潤性とすることができる架橋性の陽イオン性水溶性重合体であってもよい。接着剤基剤は更に、架橋性重合体と、剥離調整剤(例えば、油性又は水性)、リン酸供与体、異なる重合体、若しくは他の添加剤、又はこれらの任意の組合せの1つ又は複数とを組み合わせたものであってもよい。1つの選択肢として、接着性クレーピング製剤のpHを上昇させる多機能性凝結剤を使用してもよく、これは、接着剤塗膜の凝結時間及び再湿潤性を改善させることができる、可逆的架橋を可能とするクレーピング接着剤組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、上記の方法により製造される、クレープ加工された繊維製品に関する。
本明細書中で使用される場合、「凝結」とは、架橋性重合体が架橋重合体材料又は熱硬化重合体材料を形成することを含む架橋反応を指す。
本明細書中で使用される場合、「化学的凝結」とは、架橋重合体材料又は熱硬化重合体材料を形成する、少なくとも1つの架橋性重合体と凝結剤との化学反応を指す。加熱はこの定義の必須要素ではなく、環境によるものか又は能動的にもたらされるかにかかわらずシステム熱は、全体的な凝結プロセスに幾らか寄与しても、又は全く寄与しなくてもよい。
「再湿潤性」又は「再湿潤」という用語及び同様の変化形は、重合体が架橋又は化学的に凝結された状態から粘着状態へと変化する能力を指す。
本明細書中で使用される場合、「コーティングパッケージ」とは、回転式乾燥機の乾燥機表面に塗布される完全塗料製剤を指す。本明細書中で使用される場合、本発明のコーティングパッケージを得るために、「基剤」にpH調整剤を補充してもよい。本明細書中で使用される場合、「基剤」は、使用前に、上記のpH調整剤等の種々の成分を補充することができるという経時的な特性を有する接着剤基剤である。
本発明の更なる特徴及び利点は、以下の明細書で一部説明され、本明細書から一部明らかとなるか、又は本発明の実施により認識することができる。本発明の目的及び他の利点は、本明細書及び添付の特許請求の範囲において具体的に指摘された要素及び組合せを用いて実現及び達成される。
当然のことながら、以上の一般的な記載及び以下の詳細な記載はいずれも、例示に過ぎず、特許請求の範囲に係る本発明を制限するものではない。上述の全ての特許、特許出願及び特許公報は、本出願全体を通じて、その全体が引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
本願に組み込むことによりその一部をなすものとする添付の図面は、本発明の特徴の一部を示すものであり、本明細書とともに本発明の原理を説明するのに役立つ。
本発明は、添付の図面を参照してより完全に理解することが可能である。図面は、本発明の例示的な特徴を示すことを意図するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明によれば、柔軟な吸水性ティッシュペーパーウェブを含むクレープ紙を製造する方法、とりわけ、クレーピング接着剤のpH調整を用いてかかるウェブをクレープ加工する方式に、操作困難性を最小限に抑えかつ幅広い範囲の操作条件に適応させながらクレーピング性能の改善がもたらされる。クレーピング性能の向上は、回転式乾燥機上に得られる組成物を塗工する前に、(約3.5〜約8.5又は約4.5〜約8.5の元のpHを有する)接着剤基剤のpHを少なくとも約0.5pH単位上昇させることによって実現することができる。pH調整によって、ヤンキードライヤー表面又は他の乾燥機表面との接触を確実なものとする前に、凝結(架橋)が開始し得るか、又はコーティングパッケージの少なくとも1つの架橋性接着剤成分の凝結が加速し得る。これらの向上は、例えば、元の何も調整されていない(すなわち、pHの上昇調節を行なっていない)接着剤組成物の性能と比べて、より速い凝結速度を伴うより厚いコーティングフィルムの発現、並びに、縞(streaking:ストリーキング)、びびり振動破損(chatter)及び/又は段(corrugation:コルゲーション)の低減を伴う乾燥機上におけるコーティングフィルムの発現といった形をとり得る。例えば、アドオン(add-on:拡張)速度を遅くしたとしても、より見た目の良いコーティングの発現を実現することができる。
さらに、1つの選択肢として、コーティングパッケージは、熱によって凝結する代わりに、少なくとも部分的に、又は本質的に、又は完全に化学的に凝結し得る。化学的に凝結したクレーピング接着剤組成物又はコーティングパッケージは、pHを上げることにより接着剤基剤の少なくとも1つの架橋性重合体成分を架橋させることによってもたらされ得る。ヤンキードライヤーのスプレーブーム等の塗布装置に至る前の及び/又は塗布装置における接着剤基剤のpHの上昇は、コーティングパッケージの凝結速度を、コーティングパッケージに付される任意の熱処理又は活性化とは独立して促すことができる。本方法は、コーティングパッケージに関する熱による凝結要件を低減又は排除することができる。接着剤組成物を乾燥機上に塗工する前に上記のpH調整によって化学的凝結が開始しても、それは依然として噴霧器又は他の塗工装置によって塗工可能なままでいられる。本発明の方法においてもたらされるpH変化は、乾燥機上における塗膜形成を促進させることができる。化学処理により接着剤の凝結を促進させるこの効果は、(例えば、サクションプレスロール(SPR)ニップへのコーティング塗布による)短い休止時間、低蒸気圧、高運転速度、軽量ペーパーグレード(例えば8.8番)、及び他のより極端な操作条件で操作される、ヤンキードライヤー、例えば小さい直径のヤンキードライヤーに特に有用であると言える。
本発明の方法におけるpH調整剤の添加によって、クレーピング接着剤組成物においてもたらされる凝結速度は、与えられるpH増加量の直接的な正関数とすることができる。例えば、与えられるpHの増加が大きいほど、対応する凝結速度は速くなり得る。スプレーブーム又は他の塗布装置におけるより高いpHのクレーピング接着剤組成物は、クレーピング接着剤組成物と接触する設備上の腐食を減らすことができる。与えられるpH増加レベルは制御して、コーティングの設定値のウインドウを、塗膜の凝結と粘着性とのバランスをとるように調節することができる。与えられるpH増加レベルは、シートの浮きに直面するまで増大することができる。接着剤基剤のpHは、ヤンキードライヤー上に塗工する前に、約9.0まで上方調節することができる。
別の選択肢として、上述されるようなpH調整による凝結の誘因は、可逆的架橋を可能とするクレーピング接着剤組成物を提供することができる。この性質は、接着剤塗膜の凝結時間及び再湿潤性を改善させることができる。pHを上昇させることによって、より見た目の良いコーティングの構築及び剥離助剤の低減といった要件が提供され得る。本発明の方法は、コーティングパッケージを制御する付加的なツール及びオプションを備えるクレーピングオペレータを提供することができる。得られるクレーピング接着剤組成物は、乾燥機表面上に、クレーピングに好適な接着性を有する厚いコーティングフィルムを形成することが可能である。
本発明の目的のために、本発明のpH調整は、接着剤基剤が乾燥機表面に塗布されるまでのいずれの位置(又は複数の位置)で行ってもよい。本明細書中に記載されるようにpH調整前の接着剤基剤は、供給材料又は補給材料(例えば、1つ又は複数の補給材料ライン(貫流式補給材料ライン又は閉ループシステム)、ミキシングポット、混合容器、供給槽等)から塗布装置(複数の場合もある)に補給してもよい。pH調整は、乾燥機表面に接触するときに行ってもよい。pH調整は、連続式で、半連続式で又は複数のバッチ式として成し遂げることができる。pH調整は、乾燥機表面に添加される事前混合物を形成するように行うことができる。pH調整は、pH調整剤が補給材料ライン若しくは滴下ライン(drip line)を通じて接着剤基剤に添加される補給材料ライン、又は本明細書中に記載される所望のpH調整を達成するいずれかの補給材料を通じて行なうことができる。本発明のクレーピング接着剤組成物を形成するような本発明のpH調整は、混合容器内、ミキシングポット内、補給水中、スプレーブームへと送られる補給材料中、混合槽へと戻されるものの中で達成することができる。本発明は貫流システム及び/又は閉ループシステムにおいて使用してもよい。本発明は、加圧システム、例えば加圧閉ループシステムにおいて使用することができる。
上記のpH調整後に、得られるクレーピング接着剤組成物は、乾燥機表面上に塗工されて接着性の乾燥機表面を形成し、部分的に脱水されたペーパーウェブと固着してクレープ加工され得る。部分的に脱水されたペーパーウェブは、例えば、接着性の乾燥機表面へと送られた後、クレーピング刃又は他のクレーピング装置に達するまで、回転する乾燥機上に保持されることで更に脱水することができる。クレーピング装置は、ウェブをクレープ加工し、得られるクレープ加工されたウェブが乾燥機から剥離されてリール等に回収される。クレープ加工されたウェブを剥離した後、乾燥機表面は任意に、洗浄してもよく、その後、接着剤コーティング帯域まで戻るように回転させてもよく、連続又は半連続運転モードの一環として上記のプロセスサイクルを繰り返してもよい。上述のように、本発明の方法の特徴は、乾燥機上への塗工前における接着剤基剤のpH調整である。接着剤基剤の成分は、混合ポット又は他の好適な混合容器内で組み合わせて、pH調整剤の添加前に、約3.5〜約8.5、又は約4.5〜約8.5、又は約5〜約8、又は約5.5〜約8、又は約4.5〜約6、又は約4〜約7の範囲の定常pH値に急速に達し得る基剤を準備してもよい。別の選択肢として、接着剤基剤の元のpHは酸性(すなわち、pH7.0未満)であってもよく、pHを約9.0まで上方調節してもよい。pH値について本明細書中で使用する場合、「定常pH値」とは、同じ方法で続けて測定した場合に、±0.25の許容誤差を有し得る値を指す。上記の許容誤差内におけるpH値のわずかな変動が、pH調整剤の添加前に接着剤基剤について測定される場合、pH調整剤を添加することによって少なくとも0.5pH単位の増加がもたらされると考えられる調節されたpH値を算出するのには、最大測定pH値を基準点として使用する。1つの選択肢として、pH調整剤は、接着剤基剤の元のpHと比較して得られるクレーピング接着剤組成物のpHを、少なくとも約0.5pH単位、又は少なくとも約0.6pH単位、又は少なくとも約0.7pH単位、又は少なくとも約0.8pH単位、又は少なくとも約0.9pH単位、又は少なくとも約1.0pH単位、又は少なくとも約1.5pH単位、又は少なくとも約2.0pH単位、又は少なくとも約2.5pH単位、又は少なくとも約3.0pH単位、又は約0.5〜約3.0pH単位、又は約0.6〜約2.5pH単位、又は約0.7〜約2.0pH単位、又は約0.8〜約1.5pH単位、又は約0.9〜約4.0pH単位上げる量で、又はその他、接着剤基剤のpHに対してpH単位が0.5以上増加する量で、接着剤基剤に添加することができる。接着剤基剤及びクレーピング接着剤組成物のpH値は、各基剤又は組成物の成分を全て組み合わせて、撹拌するか又は別の方法で掻き混ぜて、そのときに添加される成分の実質的に均質な混合物を形成した後で、各組成物、又はそれらの抽出サンプルからとった少なくとも1つのpH測定値に基づくものであり、こうして定常pH値が得られる。従来の水中pHプローブ、又はリアルタイム測定及び結果の表示をサポートすることができる他の好適な水中pH測定装置を使用してもよい。
少なくとも約0.5pH単位上方調整した場合、pH調整により得られるクレーピング接着剤組成物は急速に凝結可能とすることができる一方、スプレーブーム又は他の塗布具を介して乾燥機表面に依然塗工可能である。pH調節を伴って本方法で提供されるクレーピング接着剤の化学的凝結は、ヤンキードライヤーをより低温で、より小さいエネルギー要件を伴って、また温度制御にあまり依存することなく操作することを可能にし得る。例えば、接着剤基剤中の架橋性重合体は、ヤンキードラムのオン又はオフによってその組成物に対して為される温度設定又は温度調節(例えば加熱)にあまり依存しないか又はそれとは無関係に架橋することができる。本発明の方法では、乾燥機表面上の接着剤の熱活性化に関する要件を減らすことができる。これは、乾燥機における加熱要件の低減、ウェブ及び乾燥機の運転速度の増大、乾燥機に関するより短いウェブ休止時間、又はこれらの利点の組合せを可能にし得る。
上記のpH調整は、上記のpH調整を行なわない接着剤基剤の使用と比較して、クレーピング性能及び製品品質の改善をもたらし得る。例えば、ヤンキードライヤー上における、小さいアドオンでのより厚い発現又は連続的な発現、少ないすじ、びびり振動破損の低減、段の低減、又はこれらの利点の組合せを伴うコーティングを得ることができる。さらに、本方法は、クレーピングの品質及び性能を向上させるように再湿潤性であるクレーピング接着剤組成物を提供することができる。再湿潤性接着剤は、例えば、加圧ローラによって乾燥機表面上でペーパーウェブを接着剤と最初に接触させるときに、乾燥機表面上で活性化(再湿潤)することができる。この活性化は、一つには例えば、接着剤の化学構造、使用される添加剤、ウェブ中の含水量、若しくはこれらの組合せ、又は他の理由から生じ得る。また、再湿潤性は、とりわけ、より大きい繊維濃度(fiber-consistency)(より小さい含水量)のウェブ等のウェブ中における含水量が減少する場合に、接着性に影響を及ぼすことがある。本発明の方法は、ヤンキードライヤー及びクレーピング刃の表面における摩耗、腐食又はその両方の制御も補助することができ、これらが達成されれば、設備メンテナンス要件及び製造ダウンタイムを低減することができる。
本出願は、複数の例において包括的にティッシュペーパーを参照して示しているが、当然のことながら、本発明は、多種多様なクレープ加工紙製品、例えば、トイレットペーパー、ペーパータオル、化粧紙、紙ナプキン、濾紙、コーヒーフィルタ、生理用ナプキンの包装紙、及び他のクレープ加工紙製品の製造に使用することができる。クレープ加工紙製品は一重製品又は多重製品であってもよい。
ここで図面を参照すると、図1は、クレープ加工されたティッシュペーパーウェブの形成に使用され得る本発明の方法に含まれる一連の工程(プロセス100)を示すフローチャートである。かかるウェブは、例えば、3000平方フィート当たり約1ポンド〜約80ポンド、又は3000平方フィート当たり約7ポンド〜約40ポンド、又は他の坪量の範囲の最終坪量を有していてもよく、水性繊維スラリーから形成することができる。本発明によれば、工程101及び工程102において、従来のウェブ形成技法又は他の好適な方法を用いて、水と繊維とのスラリーから薄いペーパーウェブを形成することができ、その後工程103において、ウェブを少なくとも部分乾燥する等して少なくとも部分的に脱水することができる。例えば、スラリーを従来のFourdrinier排水ワイヤに向けて送って、繊維ウェブを形成することができる。繊維ウェブの脱水は、従来の方法でワイヤを通じて行なうことができる。繊維状ウェブは、上記の製品を製造するのに使用される様々な種類のウッドパルプをベースとした繊維、例えば、広葉樹クラフト繊維、針葉樹クラフト繊維、広葉樹亜硫酸繊維、針葉樹亜硫酸繊維、ケミサーモメカニカル繊維、サーモメカニカルパルプ、リファイナメカニカルパルプ、再生紙繊維、若しくは他のパルプ繊維、又はそれらの任意の組合せで形成され得る。1つの選択肢として、ヤンキードライヤー又は他の回転式乾燥機へと送る前に、繊維ウェブを、約10重量%〜約90重量%、若しくは約20重量%〜約80重量%、若しくは約25重量%〜約75重量%、若しくは約40重量%〜約60重量%、若しくは40重量%〜約50重量%、又は他の値の繊維濃度まで乾燥させた後にウェブ用乾燥機表面へと運搬してもよい。本明細書中における目的で、「繊維濃度」とは、ウェブの総重量に対する乾燥繊維重量のパーセンテージ値を指す。1つの選択肢として、ウェブの「含水量」は、ウェブ重量の残りの大部分又は全てを構成するものであってもよい。例えば、繊維状ウェブは、ヤンキードライヤー又は他の回転式乾燥機への塗布前に、例えば、約90重量%〜約10重量%、若しくは約75%〜約25重量%〜約75重量%、若しくは約60重量%〜約40重量%、若しくは約50%〜約60重量%、又は他の値の含水量を有していてもよく、これは本発明の方法に従って加工処理することができる。したがって、このようなウェブは、ウェブの更なる重量%を占める繊維含有量を有すると考えられる。脱水後には次に、例えば、本明細書中等でヤンキードライヤーと称される蒸気加熱回転式ドラム乾燥機とすることができる、クレーピング乾燥機又はウェブ用乾燥機まで、ウェブを織物に載せて運搬、例えば保持してもよい。繊維ウェブを受ける前に、本方法の一環として独特の方法で、ヤンキードライヤーの接着性の乾燥機表面を準備するが、これは図1の工程104〜工程106を伴うものであってもよい。
図1に示される工程104では、クレーピング接着剤基剤成分の、その内容物を掻き混ぜるために備えられ得るミキシングポット又は他の好適な混合容器内への供給、再循環、又はその両方が行なわれる。図示してはいないが、クレーピング接着剤基剤成分を、加圧閉ループシステム等の閉ループシステム内に供給してもよく、又は貫流式塗布システム内に供給してもよい。1つの選択肢として、クレーピング接着剤組成物は、架橋性重合体、pH調整剤、及び任意の他の添加剤を含む有効成分の水性塗膜形成分散液として調製してもよい。1つの選択肢として、架橋性重合体は、酸性組成物(例えば、約3.5〜約6.0以上、若しくは約4.5〜約5.5、若しくは約4.5〜約5.0、又は他の酸性pH値)として調達される。工程105では、内容物のpHを少なくとも0.5pH単位上げる(例えば、pH4以上、例えば、pH4.5若しくは5.0以上、又は例えば6.0若しくは7.0若しくは8.0、若しくはpH約9.0までのより高い値まで上がるか、又はpH5〜9の間で更に0.5以上上がる)のに有効なタイプ及び量のpH調整剤を添加する。工程106では、得られるクレーピング接着剤組成物を、ヤンキードライヤー又は他の大型回転式乾燥機の乾燥機表面上に塗工して、接着性の乾燥機表面を形成する。1つの選択肢として、クレーピング接着剤組成物を、唯一の活性剤として、又は任意で剥離助剤と一緒に、並びに更には任意でリン酸供与体又は他の添加剤及び樹脂と一緒に、同じスプレーブーム又は他の塗布装置を通じて、ヤンキードライヤー表面に塗布してもよい。1つの選択肢として、所望のクレープを作るのに適切な接着をもたらすために、クレーピング接着剤を単独又は剥離剤と合わせて、乾燥機の表面に塗布してもよい。一般に理解される通り、コーティング組成物に使用される接着剤部分及び任意の剥離助剤は、熱いヤンキードライヤー表面と対向するウェブ表面との間を別々に移動するものであってもよい。使用する場合、接着調整剤は、幅広い範囲の水分操作においてクレープを補助するように、接着力の制御を補助するものであってもよい。1つの選択肢として、スプレーブーム又は他の塗布装置は、特異的な幾何学的配置及び噴霧圧力を用いて所望の結果を実現するように、クリーニング刃及び任意のクレーピング刃の後かつ加圧ロール前に設置することができる。
図1に示される工程107では、脱水及び部分乾燥させた湿潤ペーパーウェブを、大型回転式乾燥機、例えば、本明細書等でヤンキードライヤーと称される蒸気加熱回転式ドラム乾燥機及び/又はフード加熱回転式ドラム乾燥機の接着性の乾燥機表面に織物に載せて運搬、例えば保持される。ヤンキードライヤーは、蒸気によって加圧して熱い表面を作ることで製紙プロセスの最後で製紙用ウェブを完全に乾燥させるように設計される、大きな直径、典型的には約8フィート〜約20フィート直径のドラム、又は他の直径のものとすることができる。ウェブは、乾燥機に、例えば、乾燥機の円周位置、例えば、クレープ加工されたウェブがドラムから分離及び剥離するウェブ脱離帯域に対して円筒状の乾燥機の少なくとも約半周、又は少なくとも約75%の位置に送ることができる。搬送用織物は、例えば、クレーピング乾燥機又はヤンキードライヤー上の所定部分、例えば、ウェブの表面の約20%又は他の量を圧縮してナックルが形成された(knuckled)繊維ウェブを形成することができるナックルを有する搬送用の型押し織物(transferand impression fabric)とすることができる。1つの選択肢として、クレーピング接着剤組成物は、ウェブの繊維濃度が約75重量%以上、例えば少なくとも約95重量%となるまで、ウェブ用乾燥機表面上にナックルが形成された繊維ウェブを固定することができる。本明細書中で熱風乾燥(through-air drying)と称される操作モードによっては、ウェブと乾燥機表面との接触が制限される。本発明中で任意に使用され得る、熱風乾燥(through-drying)操作の方法及びシステムとしては、特許文献1(その内容は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に記載されるもの等が挙げられる。本発明の方法は、例えば、クレーピング方法とともに、ヤンキードライヤーによるシステム及び方法とともに、並びに湿式クレープ加工による機械、システム及び方法とともに、熱風乾燥システムを用いて使用することができる。工程108では、脱離帯域に達するまでの乾燥機の周囲又は乾燥機上で保持する間、ウェブを接着性の乾燥機表面上に固定することができる。工程109において、脱離帯域は、ウェブを後方に押すか又はウェブ自体上に圧縮するようにウェブに接しているクレーピング刃又はドクターブレード等のクレーピング装置を備えていてもよく、はっきりとしたティッシュクレープ紙構造を得ることができる。工程110では、クレープ加工されたウェブを乾燥機から剥がして回収することができる。ウェブを乾燥機によりクレープ加工して、例えば、約75重量%以上、例えば少なくとも約90重量%若しくは少なくとも約95重量%の繊維含有量又は濃度、又は少なくとも約97重量%の濃度を有する乾燥されたウェブを形成することができ、その後、ロールに巻き取るか、又はそうでなければ乾燥機から剥がして回収することができる。クレーピング段階において、繊維状ウェブは、例えば、25重量%未満、若しくは約10重量%未満、若しくは約7重量%未満、若しくは約5重量%未満、又は他の量の含水量を有していてもよい。
本発明による方法で使用されるクレーピング接着剤組成物又はコーティングパッケージは、少なくとも1つの架橋性重合体を含む。この重合体は、部分的に架橋されていてもよいが、完全に架橋されるものではなく、接着剤基剤に添加されるときに依然として利用可能な架橋性を幾らか有し得るものである。架橋性重合体は、例えば、単独で使用される自己架橋性重合体、又は1つ若しくは複数の種々の架橋性重合体若しくは非架橋性重合体と合わせて使用する架橋性重合体であってもよい。架橋性重合体は再湿潤性とすることができる。1つの選択肢として、架橋性重合体は、ヤンキードライヤーの乾燥機表面上で水溶液から乾燥させたときに連続塗膜又は実質的に連続的な塗膜を形成することができるいずれの重合体であってもよい。
本発明に有用な架橋性重合体としては、例えば、架橋性の天然重合体、架橋性の合成重合体、架橋性の熱可塑性重合体、熱硬化性重合体、又はそれらの任意の組合せが挙げられ得る。架橋性重合体は、例えば、ホモポリマー、コポリマー、ブロックコポリマー、多段階重合体、星型重合体、又はそれらの任意の組合せであってもよい。重合体化学物質の非限定的な例としては、エチレン酢酸ビニル重合体、アクリル系ホモポリマー及びコポリマー、酢酸ビニルホモポリマー、ポリアミド、ポリビニルアルコール、デンプン、セルロース系材料、ポリ(アミノアミド)−エピクロロヒドリン(PAE)、イオネンポリマー、高分子第四級アンモニウム化合物(ポリクワット(polyquats))、若しくは他の重合体、又はそれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。架橋官能基をもたらすように重合体を官能化してもよい。使用され得る他の架橋性重合体としては、例えば、米国特許第5,246,544号(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に言及されるものが挙げられる。
架橋性重合体は例えば、架橋性の陽イオン性水溶性重合体であってもよい。使用され得る重合体としては、例えば、Buckman Laboratories International Inc.(Memphis,TN USA)により販売されている、BUBOND(商標)シリーズの剥離剤、例えばBUBOND(商標)2062、BUBOND(商標)2624が挙げられる。架橋性又は部分的に架橋された、部分的に架橋性のPAEタイプの樹脂を使用してもよい。完全架橋に至る前に前に酸の付加によって停止するように架橋度を制御して少量過剰なエピハロヒドリンと合成させたPAE樹脂、例えば、特許文献4(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に言及されるものを使用してもよい。例えば、CREPETROL(商標)5318である、Hercules Incorporatedにより販売されている商用PAEクレーピング接着剤を使用してもよい。部分的に架橋されたか又は軽度に架橋されたイオネンポリマー又は高分子第四級アンモニウム化合物(ポリクワット)、例えば特許文献1(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に言及されるものを使用してもよい。
架橋性重合体とともに使用することができる第2の又はより任意の重合体は例えば、非架橋性又は架橋性である、湿潤強度の高い又は硬質の陽イオン性の樹脂又は重合体であってもよい。使用され得る別の種類の任意の重合体は、大きな粘着力を有する軟質重合体であってもよく、これは速い運転速度におけるエッジの制御を助けることがある。このような軟質だが粘着性の樹脂の非限定的な市販品の例は、Hercules Incorporatedにより販売されている、PROSOFT(商標)TC9700のエピ架橋ポリ(アミノアミド)である。使用され得る他の任意の重合体としては、例えば、CREPETROL(商標)1145、又は5未満のpHの任意の他の架橋接着剤が挙げられる。
クレーピング接着剤組成物中における架橋性重合体濃度は、一つには、乾燥機表面上にコーティングを塗布するのに使用される塗工プロセスに依存し得る。スプレーブームによる塗布では、クレーピング接着剤組成物の全架橋性重合体固形分が、例えば、噴霧可能な組成物(固体及び液体)の総重量ベースで、約0.05重量%〜約20重量%、又は約0.1重量%〜約15重量%、又は約0.5重量%〜約12重量%、又は約0.75重量%〜約10重量%、又は約1重量%〜約7重量%、又は約1.5重量%〜約5重量%の範囲をとることができる。1つの選択肢として、噴霧可能なクレーピング接着剤組成物は、クレーピング接着剤組成物の全乾燥固形分重量ベースで、約1重量%〜約99重量%、又は約3重量%〜約95重量%、又は約4重量%〜約75重量%、又は約5重量%〜約50重量%、又は約7重量%〜約30重量%の濃度で架橋性重合体を含んでいてもよい。
接着剤基剤のpHを上げるのに使用され得るpH調整剤の例としては、例えば、苛性材料、アルカリ材料(例えば、アルカリ金属材料、アルカリ土類金属材料)、及び塩基性緩衝材料、又はそれらの任意の組合せが挙げられる。pH調整剤は、無機若しくは有機であってもよく、又はこれらの種々の種類のpH調整材料の組合せ及び混合物であってもよい。pH調整剤は、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類酸化物、アルカリ土類リン酸塩、アルカリ土類炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アルカリ金属ケイ酸塩、尿素、置換尿素、シアン酸塩、アルキルアミン、アルカノールアミン、第四級アンモニウム塩、弱酸と強塩基との塩、アルカリ性緩衝液、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩、又はそれらの任意の組合せであってもよい。使用され得るアルカリ金属水酸化物の例はNaOHである。使用され得るアルカリ土類金属水酸化物の例は、例えば、Mg(OH)2、Ca(OH)2、又はそれらの任意の組合せである。アルカリ塩は、食塩水として又は水溶性塩形態で使用してもよい。1つの選択肢として、接着剤基剤中にアルカリ性緩衝剤を使用して、アルカリ性を確立するとともにpH変化に抵抗することができる。使用され得るアルカリ性緩衝液の例としては、例えば、酸化マグネシウム、及びリン酸二ナトリウムとリン酸一ナトリウムとの水溶液が挙げられる。アルカノールアミンの例としては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン又はモノエタノールアミンが挙げられる。pH調整剤は、例えば、アレニウス塩基(すなわち、水中でイオン化して水酸化物イオンを生成する物質)、ブレンステッド−ローリー塩基(すなわち、プロトンすなわち水素の陽イオン(H+)を受け取ることができる物質)、又はルイス塩基(すなわち、電子対を与える化学種)であってもよいが、但し、その投入は接着剤基剤のpH増加に影響を及ぼすことができるものとする。pH調整剤の用量は、求められるpH増加レベル、個別の材料の塩基強度、及び添加速度といった因子に応じて決まる。非限定的な例として、pHを約0.5単位上げるために、10重量%のNaOH溶液を、wt:wt比(固形分のみベースで)で、約4.0〜約6.0の元のpHを有する架橋性重合体の水溶液(in water)に、約1/30〜約30/1、例えば1/10若しくは10/1、又は他の範囲値の範囲量で添加してもよい。添加されるpH調整剤の量を更に増大させることにより得られるpHの更なる増加の大きさは、近似的に比例し得るか、又は少なくとも一緒の傾向をとり得る。
1つの選択肢として、接着剤基剤中で使用すると、接着剤基剤のpHを上げるとともに少なくとも1つの異なる機能を発揮する多機能性剤を使用してもよい。異なる機能は、例えば、加工補助機能又は性能向上剤(performance agent)機能であってもよい。例えば、接着剤基剤のpHを上げるとともに架橋性重合体の架橋に構造上関与する多機能性凝結剤を使用してもよい。このタイプの多機能性架橋材料としては、例えば、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、又は同様の材料が挙げられ得る。本発明の方法で使用され得る付加的な多機能性凝結剤は、例えば、米国特許第4,837,272号及び同第6,663,942号(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に記載されるものである。
1つの選択肢として、得られるクレーピング接着剤組成物のpHを上げるためにポリアルカリ金属ピロリン酸塩を接着剤基剤に添加してもよく、これは、本発明の方法におけるクレープ加工された繊維ウェブの製造において、少なくとも1つの他の機能、例えば、コーティングのすじの低減若しくは排除、クレーピングドラムロール上における段の最小限への抑制、又はこれらの組合せ若しくは他の効果の付与を付加的にもたらすことができる。例えば、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩を使用すると、本発明の方法に使用するのに好適なクレーピング接着剤組成物を準備する上で、約4.5〜約8.5の範囲の元のpH値、例えば元の酸性値(pH7.0未満、例えばpH約3〜4)を有する接着剤基剤のpHを少なくとも0.5pH単位上げるとともに、コーティングのすじを低減し及び/又は段を最小限に抑えることができる。ポリアルカリ金属ピロリン酸塩は、例えば、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、若しくはそれらの塩、又はそれらの任意の組合せであってもよい。本明細書中に記載されるような接着剤基剤への添加又はそれとの組合せに、水溶液形態のポリアルカリ金属ピロリン酸塩を使用してもよい。例えば、水(例えばCAS番号7732−18−5)に溶解させたピロリン酸四カリウム(TKPP)塩(例えばCAS番号7320−34−5)を使用してもよい。別の例としては、水に溶解させたピロリン酸四ナトリウム(TSPP)塩(例えばCAS番号7722−88−5)を使用してもよい。例えば、約50wt%〜約70wt%のTKPP単独、TSPP単独、又はそれらの組合せの水溶液、又は他の濃度のものを、本発明の方法で使用する接着剤基剤と合わせて多機能性剤として使用してもよい。本発明の方法においてこのような多機能性剤として使用され得る、TKPPを含有する市販品は、Buckman Laboratories International Inc.(Memphis,TN USA)により販売されるBUSPERSE(商標)2436である。本発明の方法において接着剤基剤に添加されるポリアルカリ金属ピロリン酸塩の用量(塗布量基準(例えばmg/m2))が大きいほど、得られるクレーピング接着剤組成物においてより大きなpH増加調節がもたらされ得る。接着剤基剤に添加されるポリアルカリ金属ピロリン酸塩の用量が大きいほど、得られるクレーピング接着剤組成物をクレーピングロール又はクレーピングドラム上に用いた際に構築する傾向にあるコーティングのすじは少なくなる。同様に、接着剤基剤に添加するポリアルカリ金属ピロリン酸塩の用量を増やすことによって、クレープ加工された繊維ウェブにおける段の程度を最小限に抑えることができる。多機能性pH調整剤としてのポリアルカリ金属ピロリン酸塩の使用はまた、接着剤基剤中における使用される架橋性重合体の用量(塗布量基準(mg/m2))の低減を可能にし、また接着剤の設定値を最適な粘着力に制御することによりシート品質を維持することができる。架橋性重合体が急速に反応し過ぎる場合には、クレーピング接着剤組成物中に使用されるポリアルカリ金属ピロリン酸塩の用量の上限に達する可能性があり、これは、加圧ロールにシートを巻き上げることを難しくするため、重大な段が生じるおそれがある。
上述のpH調整剤に加えて、架橋性重合体を含むクレーピング接着剤組成物は、1つ又は複数の剥離剤、及びクレーピングプロセスに影響を及ぼし得る他の添加剤を含んでいてもよい。好適なクレーピング剥離剤は例えば、米国特許第5,660,687号及び同第5,833,806号(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に記載されるものである。使用され得る他の剥離剤としては、例えばBuckman Laboratories International Inc.(Memphis,TN USA)により販売される、BUSPERSE(商標)シリーズの剥離剤、例えばBUSPERSE(商標)2097、BUSPERSE(商標)2906が挙げられる。クレーピング作用は、ウェブが乾燥機に接着して一貫した一様なクレーピング作用をもたらす、例えば、クレーピング刃の近くの出口領域の前又は出口領域で乾燥機からのウェブの広がりを防ぐことを確実にすることによって促され得る。乾燥機へのウェブの接着の強さ(tightness)は任意に、シリコーンオイル、他の油、界面活性剤、セッケン、シャンプー、又はクレーピング接着剤若しくは他の接着剤用の従来の添加剤等の剥離剤を用いることによって、制御(例えば低減)することができる。接着を限定するために使用する場合、剥離剤は、乾燥機及びウェブの少なくとも一方の表面の間に塗布してもよく、接着剤基剤と混合させてもよく、又はこれらの組合せのいずれであってもよい。使用され得る他の加工助剤としては、例えば、Buckman Laboratories International Inc.(Memphis,TN USA)により販売されるBUSPERSE(商標)2906が挙げられる。BUSPERSE(商標)2906は例えば、クリーニング刃位置におけるコーティングの構築を助け、またコーティングのすじの構築を減速させることができる。添加剤は、上述又は他の効果をもたらすのに有効な量で使用することができる。BUSPERSE(商標)2436等の上述のポリアルカリ金属ピロリン酸塩は、必ずしも少なくとも約0.5pHのpH増加を起こすものではないものの、他の所望の加工若しくは性能向上の助け又は利得をもたらすのに十分な量でクレーピング接着剤組成物に含まれる添加剤として使用することができる。
接着剤成分及び剥離剤添加剤に加えて、クレーピング接着剤製剤は、界面活性剤、分散剤、水の硬度を調節する塩、調整剤、防食剤、フィラー、乳白剤、増白剤、架橋剤、又は他の有用な添加剤を更に含んでいてもよい。例えば、少量のリン酸一アンモニウム(MAP)を含むことによって、接着製剤は、ともすれば、使用される場合、任意のイオネン又は他の塩素含有重合体(複数の場合もある)中の又はそれに由来する塩化物によって引き起こされるおそれのある腐食を最小限に抑えることができる。使用され得る他のヤンキードライヤーの円筒の保護剤/腐食阻害剤としては、例えば、Buckman Laboratories International Inc.(Memphis,TN USA)により販売されるBUTROL(商標)シリーズの薬剤が挙げられる。好適な付加的な調整剤としては、米国特許第6,133,405号の粘着付与剤樹脂、又は米国特許第6,280,571号の安定化剤が挙げられるが、これらに限定されない(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)。接着剤基剤中には、使用される重合体の種類及び架橋剤に応じて、架橋を促進させることができる架橋剤又は触媒が含まれていてもよい。
ヤンキードライヤー又は他の回転式乾燥機の乾燥機表面へのクレーピング接着剤組成物の塗布は、当該技術分野において既知の任意の方法において、水溶液、固体、分散液又はエアロゾルを含む形態で行なうことができる。上述のように、塗布の好ましい選択肢は、ペーパーウェブの搬送前の乾燥面の表面に向けられたスプレーブームを介するものである。クレーピング接着剤組成物の噴霧塗布は、当該技術分野で既知の従来の方法又は塗布手法の任意の所望の組合せに従って行なうことができる。
図2を参照すると、本発明の方法に従ってクレーピング接着剤組成物218をヤンキードライヤー205に塗布することを含む、ティッシュをクレープ加工するためのシステム200が示される。参照符号201で示される搬送用の型押し織物は、形成、脱水及び部分乾燥されたウェブ202を、旋回するロール203の周りを通って、加圧ロール204とヤンキードライヤー205との間隙に運ぶ。ウェブをサンドイッチ方式で運ぶために、216で示される補助的な低位の運搬体を使用してもよく、これはより高いウェブ乾燥度の条件下で特に有用となり得る。織物、ウェブ及び乾燥機は、矢印で示す方向に動く。乾燥機へのウェブの導入は、クレーピング刃206からロールの周りで良好であり、図示されるように、クレーピング刃206は、207で示されるように乾燥機から運ばれるウェブをクレープ加工する。乾燥機から出てくるクレープ加工されたウェブ207は、ガイド及びテンションローラ208、209を通り過ぎ、柔軟なクレープ加工されたティッシュロール210に巻き取られる。乾燥機へと入る部分乾燥及び脱水されたペーパーウェブ202(例えば、10wt.%〜90wt.%の繊維濃度)を乾燥機の表面に接着させるために、スプレーブーム211を使用して、クレーピング接着剤組成物218を乾燥機表面213に塗布することができ、この乾燥機表面213は、クレープ加工されたティッシュウェブ207を乾燥機205から脱離した後に露わになり、加圧ロール204とヤンキー205との間の間隙より前に接着性の乾燥機表面214がもたらされる。スプレーブーム211は、単一のスプレーブーム又は複数のスプレーブーム、例えば図示されるような2連のスプレーブームであってもよい。スプレーブームは、スプレーしぶき回収容器(不図示)を備えていてもよい。スプレーブーム211は、pH調整後にミキシングポット215からクレーピング接着剤組成物を補給するために、ミキシングポットと流体連通される(219)。ミキシングポット215には撹拌器217が備えられていてもよい。ミキシングポットは、補給/供給ライン(不図示)を介して、クレーピング接着剤組成物の接着剤基剤成分及び水を補給することができる。接着剤基剤への起こり得る局所的なアルカリショックを低減させるために、例えば、ミキシングポット215に供給する前にpH調整剤を補給水で希釈するか、混合ポットの内容物を強力撹拌しながら添加するか、又はその両方を行ってもよい。架橋性重合体とpH調整剤とを含む接着剤基剤成分は、便宜的な方法でミキシングポット215に投入することができる。得られるpHを調整したクレーピング接着剤組成物は、スプレーブーム211のノズルスプレー(複数の場合もある)へとポンプで送られ、又はそうでなければ圧力下で補給することができる。乾燥機上におけるウェブの乾燥を促すために、ヤンキードライヤー205は、従来又は他の好適な配置(不図示)によって内部蒸気加熱されるか、フード212を用いて外部加熱されるか、又はその両方を用いるものであってもよい。この噴霧組成物218は任意に、運ばれるウェブ202に直接塗布してもよいが、例えば、ウェブによる接着剤の付着を制限し、また接着剤がウェブを通じて運搬用織物へ浸透することを制限するために、乾燥機表面213上に直接噴霧することが好ましい。本発明の方法に適応及び使用され得るスプレーのシステム及び配置としては例えば、米国特許第6,465,047号(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に記載されるものが挙げられる。
1つの選択肢として、噴霧剤は水性であってもよく、好適には、約0.5重量%〜約80重量%もの全固形分、又は約0.75重量%〜約20重量%の全固形分、又は約1重量%〜約15重量%の全固形分といった全固形分含有量(solids content)を有するが、任意の好適な固形分含有量を使用することができる。乾燥機表面上にクレーピング接着剤組成物をロールコーティング又はナイフコーティングするのに、例えば、約1重量%〜約70重量%、例えば約3重量%〜約50重量%といったより高い全固形分含有量を使用してもよい。
クレーピング接着剤組成物は、乾燥機表面の回転速度に対して、乾燥の間ウェブを保持するが、乾燥が完了したら乾燥したウェブを剥離するのに十分な量の接着剤をもたらす速度で、乾燥機表面に塗布することができる。従来の接着剤被覆速度及び重量は、当業者に既知のものを使用することができる。クレーピング接着剤組成物は、常に十分な量の接着剤が乾燥機表面上に存在するように回転する乾燥機に連続的に塗布することができる。
乾燥機表面上へのクレーピング接着剤組成物の例示的な塗布量は、例えば、架橋性重合体の固形分重量及び塗工された乾燥機表面積単位で、約0.5mg/m2〜約100mg/m2、若しくは約1mg/m2〜約75mg/m2、若しくは約1.5mg/m2〜約50mg/m2、若しくは約2mg/m2〜約30mg/m2、若しくは約2.5mg/m2〜約25mg/m2、若しくは約3mg/m2〜約20mg/m2、若しくは約3.5mg/m2〜約10mg/m2の範囲、又は他の量のその架橋性重合体成分の塗布量をもたらすことができる。接着剤基剤に添加されるpH調整剤として使用する場合、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩(例えば、TKPP又はTSPP)は、得られるクレーピング接着剤組成物の一部として、例えば、乾燥固形分ベースで、約0.5mg/m2以上、若しくは約0.5mg/m2〜約5.5mg/m2、若しくは約0.75mg/m2〜約4.5mg/m2、若しくは約1.0mg/m2〜約3mg/m2、若しくは約1.2mg/m2〜約2.75mg/m2の量、又は他の量で、回転する円筒状の乾燥機の乾燥機表面に塗布することができる。クレーピング接着剤組成物中に架橋性重合体と合わせて使用する場合、剥離助剤は、例えば、剥離助剤の固形分重量及び塗工された乾燥機表面積単位で、約1mg/m2〜150mg/m2もの、若しくは約3mg/m2〜約100mg/m2、若しくは約5mg/m2〜約50mg/m2、若しくは約7mg/m2〜約30mg/m2、若しくは約10mg/m2〜約25mg/m2、若しくは約12.5mg/m2〜約20mg/m2、若しくは約14mg/m2〜約18mg/m2の範囲の塗布量、又は他の量で使用することができる。
他のクレーピングシステム、方法及び接着剤は、以下の米国特許(その内容全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に記載されている:米国特許第3,640,841号、同第4,304,625号、同第4,440,898号、同第4,788,243号、同第4,994,146号、同第5,025,046号、同第5,187,219号、同第5,326,434号、同第5,246,544号、同第5,370,773号、同第5,487,813号、同第5,490,903号、同第5,633,309号、同第5,660,687号、同第5,846,380号、同第4,300,981号、同第4,063,995号、同第4,501,640号、同第4,528,316号、同第4,886,579号、同第5,179,150号、同第5,234,547号、同第5,374,334号、同第5,382,323号、同第5,468,796号、同第5,902,862号、同第5,942,085号、同第5,944,954号、同第3,879,257号、同第4,684,439号、同第3,926,716号、同第4,883,564号、同第5,437,766号。本発明により使用される接着剤は、操業性の向上及びびびり振動破損の低減をもたらすことができる。本発明の方法による、pHを調整した接着剤を用いたクレーピングは、接着剤が広い水分範囲及び温度範囲にわたってそれらの接着を保つため、操作上の操業性を向上させることができ、また再湿潤性となり得る。実施例に示されるように、例えば、本発明の方法は、速い運転速度で操作されるより小さい直径のヤンキードライヤー上で使用するのに十分応用のきくものである。例えば、本方法は、約15フィート未満、若しくは約12フィート未満、若しくは約10フィート未満、若しくは約5フィート〜約15フィート、若しくは約7.5フィート〜12フィートの直径、又は他の直径を有するヤンキードライヤーに適用することができる。ヤンキードライヤーは、約2000フィート/分〜約3500フィート/分、若しくは約2200フィート/分〜約3200フィート/分、若しくは約2500フィート/分〜約3000フィート/分の速度、又は他の運転速度で運転することができる。1つの選択肢として、本発明の方法により提供されるクレーピング接着剤組成物の化学的凝結のために、乾燥機表面の温度は、例えば、約25℃〜約75℃若しくは約35℃〜約60℃、又は他の値といったより低い値に維持されるか、又はこれらの値まで下げることができる。本方法及び本発明の調整された接着剤を用いて製造されるクレープ加工製品は、従来の接着剤を使用するシステム及び方法により作られた製品と比べると、優れたクレープ加工ティッシュ製品及びクレープ加工タオル製品をもたらす。本発明の接着剤が有し得る再湿潤性は、不可逆的なフェルト充填を最小限に抑え、堆積物形成を最小限に抑え、また清浄化の時間及び労力を最小限に抑えることができる。本発明によるpHを調整した接着剤を用いる方法は、ヤンキードライヤープロセス、熱風乾燥機プロセス、及び湿潤クレープティッシュ機械プロセスを含むいずれのタイプのティッシュプロセス及びタオルプロセスにおいても、クレーピング性能を向上させることができる。
本発明は以下の態様/実施形態/特徴を任意の順序及び/又は任意の組合せで包含する:
1. 本発明は、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法であって、
乾燥機表面を備える回転する円筒状の乾燥機を準備することと、
供給材料又は補給材料と流体連通する塗布装置を準備することと、
前記供給材料又は補給材料中に、架橋性重合体を含む接着剤基剤を準備することであって、該接着剤基剤が第1のpH値を有し、該第1のpH値が約3.5〜約8.5であることと、
第2のpH値を有するクレーピング接着剤組成物を準備するように、前記接着剤基剤にpH調整剤を添加することであって、前記第2のpH値が、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きいことと、
接着性の乾燥機表面を準備するように、前記塗布装置を用いて前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することと、
繊維状ウェブを運搬して前記接着性の乾燥機表面と接触させることと、
乾燥した繊維ウェブを形成するように、前記接着性の乾燥機表面上で前記繊維ウェブを乾燥させることと、
前記接着性の乾燥機表面から前記乾燥した繊維ウェブをクレープ加工することと、
を含む、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法に関する。
2. 前記第1のpH値が酸性pHである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
3. 前記第2のpH値が中性pH又は塩基性pHである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
4. 前記第2のpHが最大約9.0のpH値である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
5. 前記第2のpH値が約7〜約8.5のpH値である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
6. 前記接着剤基剤に前記pH調整剤を添加することが、前記クレーピング接着剤組成物が前記乾燥機表面に接触する前に、前記架橋性重合体の少なくとも一部を化学的に凝結して、架橋重合体を形成するのに有効である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
7. 前記回転する円筒状の乾燥機がヤンキードラムである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
8. 前記塗布装置が、前記クレーピング接着剤組成物を前記乾燥機表面上に噴霧する少なくとも1つの噴霧器を備える、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
9. 前記塗布装置がスプレーブームを備える、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
10. 前記pH調整剤が、無機アルカリ材料、無機アルカリ土類材料、有機塩基、又はそれらの任意の組合せである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
11. 前記pH調整剤が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類酸化物、アルカリ土類リン酸塩、アルカリ土類炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アルカリ金属ケイ酸塩、尿素、置換尿素、シアン酸塩、アルキルアミン、アルカノールアミン、第四級アンモニウム塩、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩、弱酸と強塩基との塩、アルカリ性緩衝液、又はそれらの任意の組合せである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
12. 前記pH調整剤が、アルカリ水酸化物、アルカリ土類水酸化物、金属炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩、又はそれらの任意の組合せである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
13. 前記pH調整剤の添加が、水との事前混合物として該pH調整剤を、混合容器に、補給水に、ブームへと送られる補給材料に、若しくは混合容器へと戻されるものに、又はそれらの任意の組合せに導入することを含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
14. 剥離調整剤を前記接着剤基剤に導入することを更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
15. 前記架橋性重合体が、架橋性の陽イオン性水溶性重合体を含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
16. 前記回転する円筒状の乾燥機が、約15フィート未満の直径を有し、約2000フィート/分〜約3500フィート/分の速度で運転する、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
17. 前記接着性の乾燥機表面が、約90℃〜約110℃の温度に加熱される円筒状の表面である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
18. 前記架橋性重合体が、酸性pHを有する水性媒体中に存在する、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
19. 前記接着剤基剤が、前記架橋性重合体と異なる第2の陽イオン性水溶性重合体を更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
20. 前記接着剤基剤が剥離調整剤を更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
21. 前記クレーピング接着剤組成物が、該組成物の重量ベースで、約1重量%〜3重量%の前記架橋重合体と、約1重量%〜3重量%の剥離調整剤と、約0重量%〜1重量%のリン酸供与体と、約95重量%〜約99重量%の全原料に由来する水とを含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
22. 前記接着性の乾燥機表面から前記繊維ウェブをクレープ加工する前に、該繊維ウェブを少なくとも約90重量%の濃度に乾燥させることを更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
23. クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法であって、
乾燥機表面上に使用される接着剤基剤のpHを上げることを含み、
該接着剤基剤が少なくとも1つの架橋性重合体を含み、該接着剤基剤が約4.5〜約8.5である第1のpH値を有し、前記pHを上げることが、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きくすることであり、その結果、クレーピング接着剤組成物が形成される、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法。
24. 前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することを更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
25. スプレーブームを用いて前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することを更に含み、前記pHを上げることを、前記スプレーブームを用いた塗布前に、ミキシングポット、補給水、又は前記スプレーブームへと向かう補給材料ラインにおいて行なう、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
26. 繊維状ウェブを運搬して、前記クレーピング接着剤組成物を有する前記乾燥機表面と接触させることと、
乾燥した繊維ウェブを形成するように、前記繊維ウェブを乾燥させることと、
前記乾燥した繊維ウェブをクレープ加工することと、
を更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
27. 乾燥機表面上に塗布されるクレーピング接着剤の凝結時間を増大させる方法であって、前記乾燥機表面上に使用される接着剤基剤のpHを上げることを含み、該接着剤基剤が少なくとも1つの架橋性重合体を含み、該接着剤基剤が約4.5〜約8.5である第1のpH値を有し、前記pHを上げることが、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きくすることであり、その結果、クレーピング接着剤組成物が形成される、乾燥機表面上に塗布されるクレーピング接着剤の凝結時間を増大させる方法。
28. 任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法により製造される、クレープ加工された繊維製品。
29. 前記第1のpH値が4.5〜6であり、前記第2のpH値が6.1〜8.5である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
30. 前記第1の(first)pH値を少なくとも2pH単位上げる、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
1. 本発明は、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法であって、
乾燥機表面を備える回転する円筒状の乾燥機を準備することと、
供給材料又は補給材料と流体連通する塗布装置を準備することと、
前記供給材料又は補給材料中に、架橋性重合体を含む接着剤基剤を準備することであって、該接着剤基剤が第1のpH値を有し、該第1のpH値が約3.5〜約8.5であることと、
第2のpH値を有するクレーピング接着剤組成物を準備するように、前記接着剤基剤にpH調整剤を添加することであって、前記第2のpH値が、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きいことと、
接着性の乾燥機表面を準備するように、前記塗布装置を用いて前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することと、
繊維状ウェブを運搬して前記接着性の乾燥機表面と接触させることと、
乾燥した繊維ウェブを形成するように、前記接着性の乾燥機表面上で前記繊維ウェブを乾燥させることと、
前記接着性の乾燥機表面から前記乾燥した繊維ウェブをクレープ加工することと、
を含む、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法に関する。
2. 前記第1のpH値が酸性pHである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
3. 前記第2のpH値が中性pH又は塩基性pHである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
4. 前記第2のpHが最大約9.0のpH値である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
5. 前記第2のpH値が約7〜約8.5のpH値である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
6. 前記接着剤基剤に前記pH調整剤を添加することが、前記クレーピング接着剤組成物が前記乾燥機表面に接触する前に、前記架橋性重合体の少なくとも一部を化学的に凝結して、架橋重合体を形成するのに有効である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
7. 前記回転する円筒状の乾燥機がヤンキードラムである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
8. 前記塗布装置が、前記クレーピング接着剤組成物を前記乾燥機表面上に噴霧する少なくとも1つの噴霧器を備える、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
9. 前記塗布装置がスプレーブームを備える、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
10. 前記pH調整剤が、無機アルカリ材料、無機アルカリ土類材料、有機塩基、又はそれらの任意の組合せである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
11. 前記pH調整剤が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類酸化物、アルカリ土類リン酸塩、アルカリ土類炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アルカリ金属ケイ酸塩、尿素、置換尿素、シアン酸塩、アルキルアミン、アルカノールアミン、第四級アンモニウム塩、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩、弱酸と強塩基との塩、アルカリ性緩衝液、又はそれらの任意の組合せである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
12. 前記pH調整剤が、アルカリ水酸化物、アルカリ土類水酸化物、金属炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩、又はそれらの任意の組合せである、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
13. 前記pH調整剤の添加が、水との事前混合物として該pH調整剤を、混合容器に、補給水に、ブームへと送られる補給材料に、若しくは混合容器へと戻されるものに、又はそれらの任意の組合せに導入することを含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
14. 剥離調整剤を前記接着剤基剤に導入することを更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
15. 前記架橋性重合体が、架橋性の陽イオン性水溶性重合体を含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
16. 前記回転する円筒状の乾燥機が、約15フィート未満の直径を有し、約2000フィート/分〜約3500フィート/分の速度で運転する、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
17. 前記接着性の乾燥機表面が、約90℃〜約110℃の温度に加熱される円筒状の表面である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
18. 前記架橋性重合体が、酸性pHを有する水性媒体中に存在する、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
19. 前記接着剤基剤が、前記架橋性重合体と異なる第2の陽イオン性水溶性重合体を更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
20. 前記接着剤基剤が剥離調整剤を更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
21. 前記クレーピング接着剤組成物が、該組成物の重量ベースで、約1重量%〜3重量%の前記架橋重合体と、約1重量%〜3重量%の剥離調整剤と、約0重量%〜1重量%のリン酸供与体と、約95重量%〜約99重量%の全原料に由来する水とを含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
22. 前記接着性の乾燥機表面から前記繊維ウェブをクレープ加工する前に、該繊維ウェブを少なくとも約90重量%の濃度に乾燥させることを更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
23. クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法であって、
乾燥機表面上に使用される接着剤基剤のpHを上げることを含み、
該接着剤基剤が少なくとも1つの架橋性重合体を含み、該接着剤基剤が約4.5〜約8.5である第1のpH値を有し、前記pHを上げることが、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きくすることであり、その結果、クレーピング接着剤組成物が形成される、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法。
24. 前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することを更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
25. スプレーブームを用いて前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することを更に含み、前記pHを上げることを、前記スプレーブームを用いた塗布前に、ミキシングポット、補給水、又は前記スプレーブームへと向かう補給材料ラインにおいて行なう、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
26. 繊維状ウェブを運搬して、前記クレーピング接着剤組成物を有する前記乾燥機表面と接触させることと、
乾燥した繊維ウェブを形成するように、前記繊維ウェブを乾燥させることと、
前記乾燥した繊維ウェブをクレープ加工することと、
を更に含む、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
27. 乾燥機表面上に塗布されるクレーピング接着剤の凝結時間を増大させる方法であって、前記乾燥機表面上に使用される接着剤基剤のpHを上げることを含み、該接着剤基剤が少なくとも1つの架橋性重合体を含み、該接着剤基剤が約4.5〜約8.5である第1のpH値を有し、前記pHを上げることが、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きくすることであり、その結果、クレーピング接着剤組成物が形成される、乾燥機表面上に塗布されるクレーピング接着剤の凝結時間を増大させる方法。
28. 任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法により製造される、クレープ加工された繊維製品。
29. 前記第1のpH値が4.5〜6であり、前記第2のpH値が6.1〜8.5である、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
30. 前記第1の(first)pH値を少なくとも2pH単位上げる、任意の上記又は下記の実施形態/特徴/態様の方法。
本発明は文及び/又は段落に記載される上記及び/又は下記のこれらの様々な特徴又は実施形態の任意の組合せを包含し得る。本明細書に開示される特徴の任意の組合せが本発明の一部であるとみなされ、組み合わせることができる特徴に関しては何ら限定を意図しない。
以下の実施例は本発明を更に明らかにするものであり、本発明を例示するものと意図される。
図3及び図4に示されるように、記載される以下の実施例及び結果は、本発明により使用される、pHを調整した接着製剤を用いる方法のクレーピング性能を示すものである。
実施例1:
本実施例では、CREPETROL(商標)5318である商用PAEクレーピング接着剤(Hercules Incorporated)と、剥離剤であるBUSPERSE(商標)2097(BuckmanLaboratories International Inc.)との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。タオル繊維シートをクレープ加工するために8フィート直径のヤンキードライヤーを使用し、乾燥機はサクションプレスロールを備えるものとした。ノズルにかかる圧力はおよそ108psi〜110psiとし、運転速度は約2600フィート/分〜約2900フィート/分(FPM)に調節した。この機械は、平面成形機を備える半湿潤クレープ設計のものとした。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ60wt.%〜70wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ15wt.%〜20wt.%の含水量を有していた。本研究で使用される、ヤンキードライヤー及びリールの速度(フィート毎分(FPM)単位)、ポンプ設定、及び乾燥機フード温度(華氏度単位)は図3の表に示すものとする。接着剤は、約3.5mg/m2の塗工量で使用し、剥離剤は約10.6mg/m2で使用した。初期のスプレーブームシャワーのpHは6.0であった。10wt.%のNaOH溶液を、スプレーシステムの再循環ポットに添加して、接着剤製剤のpHを約8.0に上昇させた。pH6.0で、機械速度は2600フィート/分(FPM)となり、8.0のpHで2、3時間後に、コーティングの縞又はびびり振動破損を伴うことなく速度を2900FPMまで上げることに成功した。この8フィートのヤンキードライヤー上での休止は39.7ミリ秒であった。およそ2900FPMで、何らかのエッジの乱れ(wild edge)(先端)が発生した。上述の速度よりも速い速度でエッジの乱れを防ぐPROSOFT(商標)TC9700(Hercules Incorporated)を更に添加した。これよりも遅い速度では、1つの接着剤で十分申し分なかった。経験豊かな技術者又はオペレータによる目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及びびびり振動破損に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。運転速度は、ブームシャワーのpHを変更することのみによって、クレーピング性能の低下を伴うことなく約2600FPMから2900FPMに上げることができた。クレーピング接着剤組成物に関する乾燥速度(反応)は、クレーピング接着剤組成物のpHを少なくとも0.5pH単位上昇させることによって、有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなくスピードアップすることができることが示された。
本実施例では、CREPETROL(商標)5318である商用PAEクレーピング接着剤(Hercules Incorporated)と、剥離剤であるBUSPERSE(商標)2097(BuckmanLaboratories International Inc.)との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。タオル繊維シートをクレープ加工するために8フィート直径のヤンキードライヤーを使用し、乾燥機はサクションプレスロールを備えるものとした。ノズルにかかる圧力はおよそ108psi〜110psiとし、運転速度は約2600フィート/分〜約2900フィート/分(FPM)に調節した。この機械は、平面成形機を備える半湿潤クレープ設計のものとした。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ60wt.%〜70wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ15wt.%〜20wt.%の含水量を有していた。本研究で使用される、ヤンキードライヤー及びリールの速度(フィート毎分(FPM)単位)、ポンプ設定、及び乾燥機フード温度(華氏度単位)は図3の表に示すものとする。接着剤は、約3.5mg/m2の塗工量で使用し、剥離剤は約10.6mg/m2で使用した。初期のスプレーブームシャワーのpHは6.0であった。10wt.%のNaOH溶液を、スプレーシステムの再循環ポットに添加して、接着剤製剤のpHを約8.0に上昇させた。pH6.0で、機械速度は2600フィート/分(FPM)となり、8.0のpHで2、3時間後に、コーティングの縞又はびびり振動破損を伴うことなく速度を2900FPMまで上げることに成功した。この8フィートのヤンキードライヤー上での休止は39.7ミリ秒であった。およそ2900FPMで、何らかのエッジの乱れ(wild edge)(先端)が発生した。上述の速度よりも速い速度でエッジの乱れを防ぐPROSOFT(商標)TC9700(Hercules Incorporated)を更に添加した。これよりも遅い速度では、1つの接着剤で十分申し分なかった。経験豊かな技術者又はオペレータによる目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及びびびり振動破損に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。運転速度は、ブームシャワーのpHを変更することのみによって、クレーピング性能の低下を伴うことなく約2600FPMから2900FPMに上げることができた。クレーピング接着剤組成物に関する乾燥速度(反応)は、クレーピング接着剤組成物のpHを少なくとも0.5pH単位上昇させることによって、有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなくスピードアップすることができることが示された。
実施例2:
ナプキングレードのペーパーシートをクレープ加工するのに使用される10フィート直径のヤンキードライヤーについて、22.5ミリ秒の休止を有する別個の研究を行なった。10wt.%のNaOH溶液を混合ポット内に補給した。毎分約10ccの苛性材料を添加した。実施例1で使用したものと同様の接着剤製剤と剥離剤とを本実施例で用いた。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ60wt.%〜70wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ8wt.%〜10wt.%の含水量を有していた。本研究で使用される、ヤンキードライヤー及びリールの速度(フィート毎分(FPM)単位)、ポンプ設定、及び華氏56度のヤンキー温度は図4の表に示すものとする。初期pHは5.9であり、苛性材料を添加してpHを約7.6に上げた。CREPETROL(商標)5318接着剤の塗工量の量は、剥離剤(BUSPERSE(商標)2097)の量を15.7mg/m2で変更しないまま、縞又はびびり振動破損を伴うことなく3.1mg/m2から2.4mg/m2に下げることができた(約20%低下)。経験豊かな技術者又はオペレータによる目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及びびびり振動破損に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。pHを調整した接着剤に関するアドオン量を低くしても、一定の嵩高性を維持することができるとともに、有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなく、本乾燥クレープ加工機により卓越したヤンキーコーティングがもたらされた。8時間の操作後の刃の摩耗は正常なものであった。
ナプキングレードのペーパーシートをクレープ加工するのに使用される10フィート直径のヤンキードライヤーについて、22.5ミリ秒の休止を有する別個の研究を行なった。10wt.%のNaOH溶液を混合ポット内に補給した。毎分約10ccの苛性材料を添加した。実施例1で使用したものと同様の接着剤製剤と剥離剤とを本実施例で用いた。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ60wt.%〜70wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ8wt.%〜10wt.%の含水量を有していた。本研究で使用される、ヤンキードライヤー及びリールの速度(フィート毎分(FPM)単位)、ポンプ設定、及び華氏56度のヤンキー温度は図4の表に示すものとする。初期pHは5.9であり、苛性材料を添加してpHを約7.6に上げた。CREPETROL(商標)5318接着剤の塗工量の量は、剥離剤(BUSPERSE(商標)2097)の量を15.7mg/m2で変更しないまま、縞又はびびり振動破損を伴うことなく3.1mg/m2から2.4mg/m2に下げることができた(約20%低下)。経験豊かな技術者又はオペレータによる目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及びびびり振動破損に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。pHを調整した接着剤に関するアドオン量を低くしても、一定の嵩高性を維持することができるとともに、有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなく、本乾燥クレープ加工機により卓越したヤンキーコーティングがもたらされた。8時間の操作後の刃の摩耗は正常なものであった。
実施例3:
12wt.%〜14wt.%の含水量の12番タオルグレードのシートを扱う18フィート直径のヤンキードライヤーについて別個の研究を行なった。混合ポットのレベルを補填するように10wt.%のNaOH溶液を真水に直接補給した。毎分約15cc〜毎分35ccの苛性材料を添加した。本実施例では、BUBOND(商標)2624である商用の変性ポリアミン型クレーピング接着剤(Buckman Laboratories International Inc.)と、剥離剤であるBUSPERSE(商標)2097との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ65wt.%〜70wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ5wt.%〜10wt.%の含水量を有していた。ヤンキードライヤーの速度は4500FPM〜5500FPMとし、リールの速度は4000FPM〜4500FPMとした。ヤンキードライヤーの温度は華氏180度〜華氏210度とし、圧力は90psi〜110psiとした。初期pHは5〜6.5であり、苛性材料を添加すると、pHは約7.8〜8.8に上がった。使用されるBUBOND(商標)2624接着剤の塗工量は約2.0mg/m2〜6.0mg/m2とした。BUSPERSE(商標)2097の塗工量は約8mg/m2〜16mg/m2とした。経験豊かな技術者又はオペレータによる目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及びびびり振動破損に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなく、厚い塗膜の発現及びはるかに速い硬化(凝結)速度が観測された。
12wt.%〜14wt.%の含水量の12番タオルグレードのシートを扱う18フィート直径のヤンキードライヤーについて別個の研究を行なった。混合ポットのレベルを補填するように10wt.%のNaOH溶液を真水に直接補給した。毎分約15cc〜毎分35ccの苛性材料を添加した。本実施例では、BUBOND(商標)2624である商用の変性ポリアミン型クレーピング接着剤(Buckman Laboratories International Inc.)と、剥離剤であるBUSPERSE(商標)2097との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ65wt.%〜70wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ5wt.%〜10wt.%の含水量を有していた。ヤンキードライヤーの速度は4500FPM〜5500FPMとし、リールの速度は4000FPM〜4500FPMとした。ヤンキードライヤーの温度は華氏180度〜華氏210度とし、圧力は90psi〜110psiとした。初期pHは5〜6.5であり、苛性材料を添加すると、pHは約7.8〜8.8に上がった。使用されるBUBOND(商標)2624接着剤の塗工量は約2.0mg/m2〜6.0mg/m2とした。BUSPERSE(商標)2097の塗工量は約8mg/m2〜16mg/m2とした。経験豊かな技術者又はオペレータによる目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及びびびり振動破損に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなく、厚い塗膜の発現及びはるかに速い硬化(凝結)速度が観測された。
実施例4:
4wt.%〜10wt.%の含水量の8番軽量グレードのシートを扱う10フィート直径のヤンキードライヤーについて別個の研究を行なった。混合ポットのレベルを補填するように10wt.%のNaOH溶液を真水に直接補給した。毎分約5cc〜毎分20ccの苛性材料を添加した。本実施例では、CREPETROL(商標)5318と剥離剤であるBUSPERSE(商標)2097との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ65wt.%〜75wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ6wt.%〜10wt.%の含水量を有していた。ヤンキードライヤーの速度は3000FPM〜4000FPMとし、リールの速度は2500FPM〜3200FPMとした。ヤンキードライヤーの温度は華氏180度〜華氏210度とし、圧力は45psiとした。初期pHは5.0〜6.0であり、苛性材料を添加すると、pHは約7.5〜8.5に上がり、このラインで4時間〜5時間運転した。BUSPERSE(商標)2097の塗工量は約7mg/m2〜14mg/m2とした。CREPETROL(商標)5318の塗工量は、見た目の良いコーティングの構築を維持するとともに有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなく、約3.0mg/m2から約2.4mg/m2に約15%低減することができた。
4wt.%〜10wt.%の含水量の8番軽量グレードのシートを扱う10フィート直径のヤンキードライヤーについて別個の研究を行なった。混合ポットのレベルを補填するように10wt.%のNaOH溶液を真水に直接補給した。毎分約5cc〜毎分20ccの苛性材料を添加した。本実施例では、CREPETROL(商標)5318と剥離剤であるBUSPERSE(商標)2097との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。繊維シートは、ヤンキードライヤーに送られる際にはおよそ65wt.%〜75wt.%の含水量を有しており、クレープ加工製品を乾燥機から剥離する際にはおよそ6wt.%〜10wt.%の含水量を有していた。ヤンキードライヤーの速度は3000FPM〜4000FPMとし、リールの速度は2500FPM〜3200FPMとした。ヤンキードライヤーの温度は華氏180度〜華氏210度とし、圧力は45psiとした。初期pHは5.0〜6.0であり、苛性材料を添加すると、pHは約7.5〜8.5に上がり、このラインで4時間〜5時間運転した。BUSPERSE(商標)2097の塗工量は約7mg/m2〜14mg/m2とした。CREPETROL(商標)5318の塗工量は、見た目の良いコーティングの構築を維持するとともに有害な縞又はびびり振動破損を伴うことなく、約3.0mg/m2から約2.4mg/m2に約15%低減することができた。
実施例5:
100%の再生繊維(RF)タオルグレードのシートを扱うヤンキードライヤーについて別個の研究を行なった。本実施例では、架橋性重合体の原料としてのBUBOND(商標)2624と、コーティングの構築制御のためのBUSPERSE(商標)2906との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。40ポンド毎リニアインチ(PLI)でヤンキードラム上にクリーニングブレード及びクレーピング刃に負荷をかけた。繊維シート含水量及び他のヤンキードライヤー設備及び操作条件は、実施例3に記載したものと概ね同様のものとした。ピロリン酸四カリウム(60%のTKPP水溶液)の原料であるBUBOND(商標)2436は、得られるクレーピング接着剤組成物をドラム上に塗工する前に、スプレーブームにおいて接着剤基剤に添加した。BUBOND(商標)2436追加物(add-on)の用量は、0.4mg/m2、2.0mg/m2、4.3mg/m2及び10mg/m2の量で変更し、各用量について結果を観測した。BUBOND(商標)2436の添加前の接着剤基剤の初期pHは3.5であった。使用されるBUBOND(商標)2624接着剤の塗工量は約8mg/m2とし、BUSPERSE(商標)2906の塗工量は約2.5mg/m2とした。経験豊かな技術者による目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及び段に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。0.4mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが3.5であり、ロールの半分は、段に関する品質要件に合格しないものであった。2.0mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが5.5であり、段は許容可能なものとなった。4.3mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが7.2であり、10.0mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが約7であり、クレーピング性能に関する品質要件に合格するものであった。
100%の再生繊維(RF)タオルグレードのシートを扱うヤンキードライヤーについて別個の研究を行なった。本実施例では、架橋性重合体の原料としてのBUBOND(商標)2624と、コーティングの構築制御のためのBUSPERSE(商標)2906との重合体含有組成物を水性分散液中に含有する接着剤基剤を調製した。40ポンド毎リニアインチ(PLI)でヤンキードラム上にクリーニングブレード及びクレーピング刃に負荷をかけた。繊維シート含水量及び他のヤンキードライヤー設備及び操作条件は、実施例3に記載したものと概ね同様のものとした。ピロリン酸四カリウム(60%のTKPP水溶液)の原料であるBUBOND(商標)2436は、得られるクレーピング接着剤組成物をドラム上に塗工する前に、スプレーブームにおいて接着剤基剤に添加した。BUBOND(商標)2436追加物(add-on)の用量は、0.4mg/m2、2.0mg/m2、4.3mg/m2及び10mg/m2の量で変更し、各用量について結果を観測した。BUBOND(商標)2436の添加前の接着剤基剤の初期pHは3.5であった。使用されるBUBOND(商標)2624接着剤の塗工量は約8mg/m2とし、BUSPERSE(商標)2906の塗工量は約2.5mg/m2とした。経験豊かな技術者による目視観測を用いて、コーティングエッジの構築、縞及び段に関する観測等の観点からクレーピング性能の品質を評価した。0.4mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが3.5であり、ロールの半分は、段に関する品質要件に合格しないものであった。2.0mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが5.5であり、段は許容可能なものとなった。4.3mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが7.2であり、10.0mg/m2の用量のBUBOND(商標)2436では、スプレーブーム接着剤のpHが約7であり、クレーピング性能に関する品質要件に合格するものであった。
出願人らはこの開示における全ての引用文献の全内容を具体的に援用する。さらに、量、濃度又は他の値若しくはパラメータが範囲、好ましい範囲、又は好ましい上限値と好ましい下限値とのリストのいずれかとして与えられる場合、これは範囲が別々に開示されているかに関わらず、任意の範囲上限又は好ましい値と任意の範囲下限又は好ましい値との任意の対からなる全ての範囲を具体的に開示するものと理解される。数値の範囲が本明細書で言及されている場合、特に指定のない限り、範囲はその端点、並びに範囲内の全ての整数及び少数を含むことが意図される。本発明の範囲は、範囲を規定する場合に言及された特定の値に限定されることは意図されない。
本発明の他の実施形態は、本明細書の考察及び本明細書に開示される本発明の実施から当業者にとって明らかであろう。本明細書及び本実施例は単なる例示とみなされ、本発明の真の範囲及び趣旨は添付の特許請求の範囲及びその均等物により示されることが意図される。
Claims (30)
- クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法であって、
乾燥機表面を備える回転する円筒状の乾燥機を準備することと、
供給材料又は補給材料と流体連通する塗布装置を準備することと、
前記供給材料又は補給材料中に、架橋性重合体を含む接着剤基剤を準備することであって、該接着剤基剤が第1のpH値を有し、該第1のpH値が約3.5〜約8.5であることと、
第2のpH値を有するクレーピング接着剤組成物を準備するように、前記接着剤基剤にpH調整剤を添加することであって、前記第2のpH値が、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きいことと、
接着性の乾燥機表面を準備するように、前記塗布装置を用いて前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することと、
繊維状ウェブを運搬して前記接着性の乾燥機表面と接触させることと、
乾燥した繊維ウェブを形成するように、前記接着性の乾燥機表面上で前記繊維ウェブを乾燥させることと、
前記接着性の乾燥機表面から前記乾燥した繊維ウェブをクレープ加工することと、
を含む、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法。 - 前記第1のpH値が酸性pHである、請求項1に記載の方法。
- 前記第2のpH値が中性pH又は塩基性pHである、請求項1に記載の方法。
- 前記第2のpHが最大約9.0のpH値である、請求項1に記載の方法。
- 前記第2のpH値が約7.0〜約8.5のpH値である、請求項1に記載の方法。
- 前記接着剤基剤に前記pH調整剤を添加することが、前記クレーピング接着剤組成物が前記乾燥機表面に接触する前に、前記架橋性重合体の少なくとも一部を化学的に凝結して、架橋重合体を形成するのに有効である、請求項1に記載の方法。
- 前記回転する円筒状の乾燥機がヤンキードラムである、請求項1に記載の方法。
- 前記塗布装置が、前記クレーピング接着剤組成物を前記乾燥機表面上に噴霧する少なくとも1つの噴霧器を備える、請求項1に記載の方法。
- 前記塗布装置がスプレーブームを備える、請求項1に記載の方法。
- 前記pH調整剤が、無機アルカリ材料、無機アルカリ土類材料、有機塩基、又はそれらの任意の組合せである、請求項1に記載の方法。
- 前記pH調整剤が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類酸化物、アルカリ土類リン酸塩、アルカリ土類炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アルカリ金属ケイ酸塩、尿素、置換尿素、シアン酸塩、アルキルアミン、アルカノールアミン、第四級アンモニウム塩、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩、弱酸と強塩基との塩、アルカリ性緩衝液、又はそれらの任意の組合せである、請求項1に記載の方法。
- 前記pH調整剤が、アルカリ水酸化物、アルカリ土類水酸化物、金属炭酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、有機チタネート、有機ジルコネート、ポリアルカリ金属ピロリン酸塩、又はそれらの任意の組合せである、請求項1に記載の方法。
- 前記pH調整剤の添加が、水との事前混合物として該pH調整剤を、混合容器に、補給水に、ブームへと送られる補給材料に、若しくは混合容器へと戻されるものに、又はそれらの任意の組合せに導入することを含む、請求項1に記載の方法。
- 剥離調整剤を前記接着剤基剤に導入することを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記架橋性重合体が、架橋性の陽イオン性水溶性重合体を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記回転する円筒状の乾燥機が、約15フィート未満の直径を有し、約2000フィート/分〜約3500フィート/分の速度で運転する、請求項1に記載の方法。
- 前記接着性の乾燥機表面が、約90℃〜約110℃の温度に加熱される円筒状の表面である、請求項1に記載の方法。
- 前記架橋性重合体が、酸性pHを有する水性媒体中に存在する、請求項1に記載の方法。
- 前記接着剤基剤が、前記架橋性重合体と異なる第2の陽イオン性水溶性重合体を更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記接着剤基剤が剥離調整剤を更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記クレーピング接着剤組成物が、該組成物の重量ベースで、約1重量%〜3重量%の前記架橋重合体と、約1重量%〜3重量%の剥離調整剤と、約0重量%〜1重量%のリン酸供与体と、約95重量%〜約99重量%の全原料に由来する水とを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記接着性の乾燥機表面から前記繊維ウェブをクレープ加工する前に、該繊維ウェブを少なくとも約90重量%の濃度に乾燥させることを更に含む、請求項1に記載の方法。
- クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法であって、
乾燥機表面上に使用される接着剤基剤のpHを上げることを含み、
該接着剤基剤が少なくとも1つの架橋性重合体を含み、該接着剤基剤が約4.5〜約8.5である第1のpH値を有し、前記pHを上げることが、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きくすることであり、その結果、クレーピング接着剤組成物が形成される、クレープ加工された繊維ウェブを製造する方法。 - 前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することを更に含む、請求項23に記載の方法。
- スプレーブームを用いて前記乾燥機表面に前記クレーピング接着剤組成物を塗布することを更に含み、前記pHを上げることを、前記スプレーブームを用いた塗布前に、ミキシングポット、補給水、又は前記スプレーブームへと向かう補給材料ラインにおいて行なう、請求項23に記載の方法。
- 繊維状ウェブを運搬して、前記クレーピング接着剤組成物を有する前記乾燥機表面と接触させることと、
乾燥した繊維ウェブを形成するように、前記繊維ウェブを乾燥させることと、
前記乾燥した繊維ウェブをクレープ加工することと、
を更に含む、請求項24に記載の方法。 - 乾燥機表面上に塗布されるクレーピング接着剤の凝結時間を増大させる方法であって、前記乾燥機表面上に使用される接着剤基剤のpHを上げることを含み、該接着剤基剤が少なくとも1つの架橋性重合体を含み、該接着剤基剤が約4.5〜約8.5である第1のpH値を有し、前記pHを上げることが、前記第1のpH値より少なくとも約0.5pH単位大きくすることであり、その結果、クレーピング接着剤組成物が形成される、乾燥機表面上に塗布されるクレーピング接着剤の凝結時間を増大させる方法。
- 請求項1に記載の方法により製造される、クレープ加工された繊維製品。
- 前記第1のpH値が4.5〜6であり、前記第2のpH値が6.1〜8.5である、請求項1に記載の方法。
- 前記第1のpH値を少なくとも2pH単位上げる、請求項1に記載の方法。
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