JP2014519011A - 暗視ゴーグルへクリップ留めされる標的指示検知器 - Google Patents

Abstract

標的係合装置は、所定の波長帯域の内で作動する暗視ゴーグル装置と、波長帯域の外側の波長において作用する光を標的上に投射するレーザーモジュールとを含む。標的から反射された光を受光して、その光を波長帯域の内の波長に変換する受光装置も含まれる。このように、受光装置は、変換された光を前記暗視ゴーグル装置に供給し、そして暗視ゴーグル装置は、変換された光を、使用者による視認のために増幅する。受光装置は、受光装置を標的と暗視ゴーグル装置との間に取外し可能に配設するクリップ留め装置を含む。受光装置は、受光された光を暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長へアップコンバートするアップコンバート蛍光体層を含む。

Description

本発明は、概ね暗視ゴーグル、及びより詳しくは暗視ゴーグル用のレーザー標的指示器に関するものである。

人間の標的を検知することは歩兵の第一の仕事である。この仕事を夜間に遂行することは兵士に特有の困難さを引き起こす。最初に兵士は標的を見て、次に標的への命中を確実にするために彼の兵器でその標的を狙うことができなければならない。兵士たちは、夜間での標的の検知を可能にする暗視ゴーグル（ＮＶＧｓ）を装備される。標的に係合するために、兵士は、彼の兵器に取り付けられて照準調整されたレーザー照準光源を有する。照準光源は、暗視ゴーグル内のイメージ増倍（Ｉ^２）管が検知できる特定の波長でエネルギーを供給する。かくして、兵士は標的を暗視ゴーグルで見る。彼は、彼の暗視ゴーグルを通して照準光も見るので、照準光を標的の上に移動させることができる。照準光は彼の兵器に照準調整されているので、彼は標的上に照準光を視認したとき引き金を引くことができる。

暗視ゴーグルによって送出される照準光は、人の眼には視認できない。過去には、この組合せは、例えば兵士は敵を見ることができるが敵はその兵士を見ることができないという隠密な行動の利点を可能にした。今日、対抗措置として、敵は照準光を検知できる暗視ゴーグルを装備することができる。結果として隠密行動はもはや不可能である。現在、兵士が彼の照準光を発したとき、敵は彼を見ることができ、また彼を標的にするために彼に係合できる。

この必要性及び他の必要性を満足するために、並びにその目的の観点から、本発明はレーザー投射光源を提供する。このレーザー投射光源は、標的上に光を投射するレーザーモジュールを含む。光は、暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長帯域外の波長で作用する。レーザーモジュールは、兵器装置に取外し可能に取り付けられて、兵器装置に照準調整される。前記光は９５０ｎｍよりも長い波長で作用し得る。前記光は短波赤外線（ＳＷＩＲ）波長で作用し得る。前記光は４００ｎｍよりも短い波長においても作用し得る。

本発明の他の実施形態は、所定の波長帯域で作動する暗視ゴーグル装置と、標的上に光を投射するレーザーモジュールとを含む標的係合装置であり、前記光は所定の波長で及び前記波長の帯域外で作用する。標的から反射された光を受光して、その光を前記波長帯域の内の波長に変換する受光装置も含まれる。受光装置は、変換された光を暗視ゴーグル装置に提供し、そして暗視ゴーグル装置は、変換された光を、使用者による視認のために増幅する。

受光装置は、標的と暗視ゴーグル装置との間に、受光装置を取外し可能に取付けるクリップ留め装置を含む。受光装置は、受光された光を暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長へアップコンバートするように構成されている。

受光装置は、受光した光を暗視ゴーグル装置へ中継するために、中継対物レンズと折り曲げミラーと挿入ビームコンバイナとを含む。

受光装置は、変換された光を暗視ゴーグル装置へ直接に中継する光ファイバケーブルを含んでよい。

標的係合装置において、標的から反射された光は使用者には不可視であり、また変換された光は使用者には視認可能である。

本発明のさらに別の実施形態は、所定の波長帯域内で作動する暗視ゴーグル装置と、兵器装置に照準調整されたレーザーモジュールであって、暗視ゴーグル装置によって検知され得る前記波長帯域の外側の波長で作用する光を標的上に投射するレーザーモジュールと、標的から反射された光を受光して、その光を前記波長帯域の内の波長に変換する受光装置と、受光装置を標的と暗視ゴーグル装置との間に取外し可能に配設するクリップ留め装置と、を含む標的係合装置である。受光装置は、変換された光を暗視ゴーグル装置へ送出し、そして暗視ゴーグル装置は、変換された光を、使用者による視認のために増幅する。

本発明の前述された概要及び以下の詳細な説明が例示的なものであるが、限定的なものではないことが理解されるだろう。

本発明は、添付の図面に関連して読まれたとき、以下の詳細な説明から理解されるだろう。

本発明の実施形態による標的隠密指示装置のブロック線図である。 図１の標的隠密指示装置の部分を構成する、Ｉ^２暗視ゴーグル装置に連結されたＳＷＩＲ受光装置の機能ブロック線図である。 図１の標的隠密指示装置の部分を構成する、Ｉ^２暗視ゴーグル装置に連結された別のＳＷＩＲ受光装置の機能ブロック線図である。 本発明の他の実施形態による、Ｉ^２暗視ゴーグル装置に取外し可能に結合されたクリップ留め受光装置の機能ブロック線図である。

最初に図１を参照すると、本明細書では標的隠密指示装置１０と呼ばれる本発明の実施形態が示される。その装置は二つの構成要素、即ち、第２又は第３世代の暗視ゴーグルでは検知され得ない光を発する照準光モジュール１２、及び暗視ゴーグル装置１６に取り付けられたクリップ留め検知装置１４を含んでいる。

典型的な光モジュール１２は、兵士の兵器に照準調整される短波赤外線（ＳＷＩＲ）標的化レーザーを含む。照準光モジュール１２は、機械的装置の助けを受けて兵器への取り付け及び兵器からの取外しを可能にするためにユニットとしてまとめられて兵器に取り付けられた電池、レーザー、及びコリメータレンズを含んでいる。照準光の波長は、９５０ｎｍより長い任意の波長であってよい。レーザーが照準光の光源であることが好適である、というのもレーザーは、遠距離にある標的の上に小さなスポットを投射する平行光を有するからである。

典型的なレーザー照準器は、兵器の頂部に、または兵器の底部に装着される。レーザー照準器は、適切に照準を合わせられたとき、標的に赤い光のドットを置き、銃が発射されたときそのドットに弾丸も当たるだろう。このタイプの照準器を使用することは、兵士が兵器を迅速に位置決めして所望の標的を確認することを可能にする。レーザー照準器を使用することは、正確な発砲が１５．２ｍ（５０ｆｔ）を超える距離で為されることを可能にする。

ＳＷＩＲ受光装置１４はクリップ留め装置であってよく、前記クリップ留め装置は、集光レンズと、アップコンバート蛍光体と、暗視ゴーグル装置におけるＩ^２装置１６の入力への提供のために画像を中継して反転する光学系または光ファイバケーブルとを含み得る。

つぎに図２を参照すると、ＳＷＩＲ受光装置１４及びＩ^２装置１６がより詳しく示されている。示されるように、受光装置１４は、中継対物レンズ２０と、ファイバ変換器２１と、アップコンバート蛍光体表面２２と、ミラー２３と、中継接眼レンズ２４と、ビームコンバイナ２５とを含んでいる。対物レンズ２０は、受光された画像の焦点をアップコンバート蛍光体表面２２上に合わせる。アップコンバート蛍光体は、ＳＷＩＲ標的化レーザー１２からの光を検知して、その光をより短い波長にアップコンバートする。即ち、一例として、レーザーの波長が１．５５μｍであるなら、蛍光体表面はこのエネルギーを検知して８１０ｎｍの波長の光を出力する。１．５５μｍの波長はＩ^２装置１６によって検知され得ないが、８１０ｎｍはＩ^２装置の最高感度の近くにスペクトル的に位置している。

蛍光体表面によって形成される画像は、暗視装置によって適切に観察されるべく、反転されて、移送されて、平行にされる必要がある。画像の反転は、光ファイバモジュール上にアップコンバート蛍光体層を付着させることによって実現される。図２に示されるように、移送及び／又は反転は二つの折り曲げミラー２３及び２５によって実現され、またコリメーションは中継接眼レンズ２４によって実現され得る。かくして、画像は暗視ゴーグルのＩ^２装置１６に与えられて、Ｉ^２装置１６は、帯域外レーザー波長を増幅して、兵士の暗視景色の部分として兵士に対して出力することができる。

暗視ゴーグルが通常の暗視景色を見ることを可能にするために、折り曲げミラーの一つ、つまり挿入ビームコンバイナ２５はビームスプリッタとして被覆される。被覆は、蛍光体表面の発光波長において高反射性（例えば、８１０ｎｍにおいて９５％の反射）を有し、且つ他のすべての波長において高い透過性を有するように設計されている。

暗視ゴーグル（ＮＶＧ）Ｉ^２装置１６は、ビームコンバイナ２５から反射された光であって標的から反射されてアップコンバートされた戻りＳＷＩＲエネルギーを含んでいる光を受光するように配置されている。勿論、暗視ゴーグルのＩ^２装置１６は、ビームコンバイナ２５を透過した標的からの光も受光する。したがって、ＳＷＩＲ受光装置１４が故障した場合、暗視ゴーグル装置１６は、標的を通常の暗視景色で見るために作動可能のままである。

示されるように、暗視ゴーグルのＩ^２装置１６は、対物レンズ２６と、イメージ増倍管組立体２７と接眼レンズ２８とを含んでいる。

作動中に、兵士は、ＳＷＩＲ受光装置１４を彼の暗視ゴーグルの前部にクリップ留めする。誘導及び標的の検知のために、兵士は通常の暗視景色だけを見る。帯域外レーザーが作動されると、兵士は、レーザーが標的に反射するどこにでも丸いドットを見る。兵士は、挿入ビームコンバイナ２５によって背景内の他の対象も見る。

本発明の他の実施形態が図３に示されており、その実施形態は、図２に示される実施形態と比べて高い効率を提供する。多数のアップコンバート蛍光体はさほど効率的ではなく、したがって、通常の距離で標的に係合するために、発出しているＳＷＩＲレーザーの出力要求条件は高くなければならないことが理解されるだろう。出力を低減するためにまたは係合距離を増すために、参照符号３２で示されたアップコンバート蛍光体は、ＬＥＤポンプ３０からの光で“ポンピング”され得る。これらのポンピングされた蛍光体は、受動的なポンピングされない蛍光体よりも効率が良い。

図３に示されるように、ＬＥＤポンプ３０は、ＬＥＤ光がアップコンバート蛍光体に達することができる場所に配置される。ＬＥＤポンピング光の波長は、青（＜５００ｎｍ）であり、したがって暗視ゴーグルのＩ^２装置には可視的ではないことが望ましい。ＬＥＤポンプは、例えば小さな時計用電池のような電池３１によって駆動され得る。ＬＥＤポンプのポンピングは、任意選択的に（破線で示されるように）、参照符号３４で概略的に示されるレーザーＯＮ／ＯＦスイッチに同期させられてよく、前記レーザーＯＮ／ＯＦスイッチはＳＷＩＲ送出装置１２も制御してよい。結果として、出力は、ＳＷＩＲ送出光１２及びＬＥＤポンプ３０を遮断することにより減じられるだろう。

本発明の更に別の実施形態が図４に示されており、図４は、暗視ゴーグル装置４０の頂部にまたはそれに並んで配置されるクリップ留め受光装置４２を機能的に図示している。クリップ留め受光装置４２は、参照符号４８で概略的に示されるクリップまたはヒンジによって暗視ゴーグル装置４０に取外し可能に取り付けられる。

やはり図示されるように、参照符号４６及び５４でそれぞれ示される、暗視ゴーグル装置の接眼レンズ及びクリップ留め受光装置のアップコンバート蛍光体層が、見る人の眼に隣接して在る。参照符号４４及び５２でそれぞれ示される、暗視ゴーグル装置の対物レンズ及びクリップ留め受光装置の中継対物レンズが、見る人の眼から遠く離れて配設されている。

したがって、図４に示される実施形態は、中継対物レンズ及び蛍光体層が、図２及び３に示される暗視ゴーグル装置ではその前方に配設されることに替えて、暗視ゴーグル装置に並んで配設されるように、中継対物レンズ及び蛍光体層を再配置する。対物レンズの前方にクリップ留めすることは暗視ゴーグル装置の長さを延ばすことが理解されるだろう。結果として暗視ゴーグル装置は、例えば蔦及び枝のような周囲の障害物にひっかける傾向を有する。兵士は、疲れ、またクリップ留め装置に起因して首の痛みを生じる。暗視ゴーグルの前方に重量を加える事によって、クリップ留め装置は重心を首からさらに遠くに移動させ、そのことにより、暗視ゴーグルが長時間使用されるとき、兵士をより簡単に疲れさせる。

レンズ及び蛍光体を暗視ゴーグルの傍らの位置に再配置するために、図４に示されるように、光ファイバケーブル５０が用いられて、画像を蛍光体平面の背面から暗視ゴーグル装置の前部の方へ移動させる。光ファイバ変換器が削除されることが可能である、というのも光学的反転が、画像を移動させる光ファイバケーブルによって為され得るからである。

Claims (23)

1. 暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長帯域の外側の波長において作用する光を標的上に投射するレーザーモジュールを具備するレーザー投射光源であって、
   前記レーザーモジュールは、兵器装置に取外し可能に取り付けられて、前記兵器装置に照準調整されている、レーザー投射光源。
2. 前記光は９５０ｎｍより長い波長において作用する、請求項１に記載のレーザー投射光源。
3. 前記光は短波赤外線（ＳＷＩＲ）波長において作用する、請求項１に記載のレーザー投射光源。
4. 前記光は４００ｎｍよりも短い波長において作用する、請求項１に記載のレーザー投射光源。
5. 所定の波長帯域の内で作動する暗視ゴーグル装置と、
   前記波長帯域の外側の波長において作用する光を標的上に投射するレーザーモジュールと、
   前記標的から反射された光を受光して、前記光を前記波長帯域の内の波長に変換する受光装置と、を具備する標的係合装置であって、
   前記受光装置は、前記変換された光を前記暗視ゴーグル装置に供給し、
   前記暗視ゴーグル装置は、前記変換された光を、使用者による視認のために増幅する、標的係合装置。
6. 前記受光装置は、該受光装置を、前記標的と前記暗視ゴーグル装置との間に取外し可能に取付ける、請求項５に記載の標的係合装置。
7. 前記受光装置は、前記受光された光を、前記暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長へアップコンバートする、請求項５に記載の標的係合装置。
8. 前記光は短波赤外線（ＳＷＩＲ）波長において作用する、請求項５に記載の標的係合装置。
9. 前記光は４００ｎｍよりも短い波長において作用する、請求項５に記載の標的係合装置。
10. 前記受光装置は、前記受光された光を、前記暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長へアップコンバートするアップコンバート蛍光体層を含む、請求項５に記載の標的係合装置。
11. 前記受光装置は、前記受光された光を前記暗視ゴーグル装置へ中継するために、中継対物レンズと、折り曲げミラーと、挿入ビームコンバイナとを含む、請求項１０に記載の標的係合装置。
12. 前記挿入ビームコンバイナは、
    前記中継対物レンズ及び前記折り曲げミラーから前記アップコンバートされた光を受光するとともに、
    前記標的から反射された別の光を直接に受光して、
    前記アップコンバートされた光と前記別の光の両方を前記暗視ゴーグル装置に送出するように、構成されている、請求項１１に記載の標的係合装置。
13. 前記レーザーモジュールは、９５０ｎｍよりも長い波長で作動するように構成されており、
    前記暗視ゴーグル装置は、９５０ｎｍ未満の波長で作動するように構成されている、請求項５に記載の標的係合装置。
14. 前記受光装置は、
    前記受光された光を前記暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長にアップコンバートするアップコンバート蛍光体層と、
    前記アップコンバートされた光を、効率を高めるためにポンピングする発光ダイオード（ＬＥＤ）と、を含む請求項５に記載の標的係合装置。
15. 前記受光装置は、
    前記変換された光を前記暗視ゴーグル装置内へ直接に中継する光ファイバケーブルを含む、請求項５に記載の標的係合装置。
16. 前記標的から反射された前記光が前記使用者には不可視であり、前記変換された光が前記使用者には視認可能である、請求項５に記載の標的係合装置。
17. 所定の波長帯域の内で作動する暗視ゴーグル装置と、
    兵器装置に照準調整されたレーザーモジュールであって、暗視ゴーグル装置によって検知可能な前記波長帯域の外側の波長において作用する光を標的上に投射するレーザーモジュールと、
    前記標的から反射された光を受光して、前記光を前記波長帯域の内の波長に変換する受光装置と、
    前記受光装置を前記標的と前記暗視ゴーグル装置との間に取外し可能に配設するクリップ留め装置と、を含む標的係合装置であって、
    前記受光装置は、前記変換された光を前記暗視ゴーグル装置へ送出し、
    前記暗視ゴーグル装置は、前記変換された光を、使用者による視認のために増幅する、標的係合装置。
18. 前記受光装置が、
    前記受光された光を前記暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長へアップコンバートするアップコンバート蛍光体層と、
    前記アップコンバートされた光を暗視ゴーグル装置へ中継する折り曲げミラー及び挿入ビームコンバイナと、を含む請求項１７に記載の標的係合装置。
19. 前記レーザーモジュールは、９５０ｎｍよりも長い波長で作動するように構成されており、及び
    前記暗視ゴーグル装置は、９５０ｎｍ未満の波長で作動するように構成されている、請求項１７に記載の標的係合装置。
20. 前記受光装置が、
    前記受光された光を前記暗視ゴーグル装置によって検知可能な波長へアップコンバートするアップコンバート蛍光体層と、
    前記アップコンバートされた光を、効率を高めるためにポンピングする発光ダイオード（ＬＥＤ）と、を含む請求項１７に記載の標的係合装置。
21. 前記受光装置が、
    前記変換された光を前記暗視ゴーグル装置内へ直接に中継する光ファイバケーブルを含む、請求項１７に記載の標的係合装置。
22. 前記標的から反射された前記光が前記使用者には不可視であり、前記変換された光が前記使用者には視認可能である、請求項１７に記載の標的係合装置。
23. 前記光が４００ｎｍよりも短い波長において作用する、請求項１７に記載の標的係合装置。

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