JP2014514064A - ブラケット用トレーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ブラケットを位置決めするための個別トレーを製造する方法に関する。ところが、知られている補助具および方法は、すべて短所がある。そこで、本発明のねらいは、それによってブラケットを配置するためのトレーを簡単に作成することのできる方法に関し、このトレーは、ブラケットを迅速かつ高精度に配置することを可能にする。この目的で、大きな作業領域を自由に維持することは有利である。糊付けされたブラケットからトレーを容易に取り外すことを確実にしなくてならず、それでもブラケットは、トレー内に適切に保持されなくてはならない。前記のねらいは、ブラケットを位置決めするための個別トレー(13)を製造するための方法によって達成され、この方法は、以下のステップ:a)現実モデル(5)を製造するステップであって、少なくとも1つのモデルが、顎にある歯の少なくとも2つの歯冠の少なくともいくつかの部位の再生物であって、歯冠の再生物に関連するブラケット再生物またはブラケットを含むステップと、b)前記現実モデル(5)の少なくとも1つの印象を製造することによって、少なくとも2つのトレー(13)を製造するステップとを含み、トレー(13)は、少なくとも2つの歯冠の少なくとも1つの歯冠部(6)、および少なくとも2つのブラケット再生物またはブラケットの少なくとも1つのブラケット部(8)だけをそれぞれ含み、前記少なくとも1つのブラケット部(8)は、関連する歯冠の咬合面から見ると、最大限でもワイヤガイド(9)の端部および/またはブラケットおよび/または、咬合面から見た図において上部ウィング(10)の後に配設されている、ブラケットおよび/またはブラケット再生物の第1のアンダーカットの端部まで、垂直に延びていることを特徴とする。
Description
本発明は、ブラケットを位置決めするための個別トレーの製造方法に関する。
ブラケットは、不正咬合の歯科的矯正用に、特にワイヤなどのさらなる補助具とともに、様々な形態で使用される。この目的では、一般に、少なくとも2つのブラケットまたはバンドが、歯冠に対して、またはその上に装着される。これには、一般に、ブラケットを歯冠に接着剤で取り付けることを必要とする。この場合には、ブラケットは、歯の頬側面と舌側面の両方に接着剤で取り付けてもよい。ブラケットは、一般に、特に長方形断面領域を有するアーチバー、特にアーチワイヤを有する。この場合には、このようにして歯の位置および整列に影響を与えるために、アーチバーを介して歯に力およびトルクを伝達することが可能である。
当初は、治療の様々な段階に適合させなくてはならない、苦心して曲げられたバンドが使用された。これに対して、ストレートワイヤ技法が確立され、この技法では、概してバンドを苦心して曲げる必要のないように、ブラケットが成形される。特に、第1次、第2次および第3次の移動は、ブラケットを対応して形成することによって、不必要になる。すなわち、例えば、第1次の曲げは、ブラケットベース高さの変更によって置換される。ブラケットに様々に組み込まれている仕様の結果として、そのようなブラケットは、プログラム化されたブラケット器具とも呼ばれる。ストレートワイヤ技法のブラケットが使用される場合には、ブラケットを歯の上に正確に位置決めすることが特に重要な役割を果たし、その理由は、その時にだけ、組み込まれた仕様を所望の方法で歯に転移させることができるからである。
ブラケットを装着するときの歯列矯正医のその作業を容易化し、確実な治療を保証するとともにミスを回避するための、多数の技法が知られている。例えば、欧州特許EP1941842A2から、個別の歯の表面に適合されたブラケット足部領域を使用または製造し、それによってそれぞれのブラケットを、先に計画された整列、および配置において、それぞれの歯に取り付けることだけができるようにすることが知られている。
さらに、米国特許第3738005号から、セットアップ上にブラケットを固定して、その上にトレーを鋳込むことが知られている。続いて、ブラケットをその中に受け入れたトレーが、セットアップから取り外されて、トレーの補助によって、その中に配置されたブラケットが、患者に転移される。
高速プロトタイピングによって、仮想セットアップからトレーを製造することも知られている。
しかしながら、知られている補助具や方法には、すべて短所がある。例えば、それらは高精度ではなく、かつ/または大きな労力や高いコストを伴う。特に、ブラケット足部領域を個別に、正確にぴったりと合うように製作することは、面倒であるとともに、著しく不安定なブラケットを得ることにもなる。さらに、歯の表面の大きな部分を覆うことは、不利な様相と見なさなければならない。それによってブラケットの取付けが妨害される。一方で、米国特許第3738005号にあるように、最初に手作業によりセットアップ上に固定することは、すでに不精密さを伴っている。さらに、ブラケット上への鋳込み、および比較的大きな力をかけて行われる、その後のセットアップからのブラケットの取り外しは、精度に対する短所を伴う。ラピッドプロトタイピングによって生産されるトレーは、耐久性の問題があることが多い。さらに、ブラケットを歯冠に取り付けた後のトレーの取り外しには問題が生じることが多い。
結果として、本発明の目的は、ブラケットの配置用のトレーを容易に作成することができるとともに、ブラケットを迅速かつ高精度に配置することを可能にする方法を提供することである。
この目的で、大きな操作領域を自由に保つことは有利である。取り付けられたブラケットからトレーを容易に切り離すことは、そうでない場合にはトレー内でブラケットを十分に保持する力によって、確実にしなくてはならない。
この目的は、請求項1に記載の方法、および請求項15に記載のトレーによって達成される。従属請求項2〜14は、有利な展開を提供する。
本発明による方法は、以下のステップを含む:
少なくとも1つの実物の、特に一体のモデルが製造されて、この少なくとも1つのモデルは、顎に位置する歯の少なくとも2つの歯冠の少なくともいくつかの部分のレプリカであるとともに、歯冠のレプリカに割り当てられたブラケットレプリカまたはブラケットを含む。ブラケットと歯冠との間の計画された大きさおよび形状の接続部、特に仮想接続部も含まれる。結果的に、少なくとも1つのモデルが作成されて、それは特に、一体モデルである。この場合に、割り当てられたブラケットレプリカまたはブラケットを備える、2つの歯冠のそれぞれの少なくとも一部分が、そのモデルによって複製される。さらに、ブラケットレプリカまたはブラケットが現実に複製されるとともに、存在する場合には、それぞれの接続部もまた、実物モデルにおいて再生される。結果的に、割り当てられたブラケットおよびその間に配設してもよい任意の接続部を備える、2つの歯冠の少なくともそれぞれの部分のモデルが、製造される。特に、少なくとも1つもしくは2つの顎全体、または少なくとも1つの顎もしくは少なくとも2つの顎に位置する歯冠の、実物モデルが作成される。有利には、これには、すべての割り当てられたブラケット、およびそれらの間に配設される任意の接続部を、モデル内で、実際に再生することも含まれる。
この場合には、各歯冠および各ブラケット、および存在する場合には任意の接続部の十分に大きい部分を再生して、そのモデルから、歯冠上で決定的に配向されており、ブラケットの位置を明確に定義するトレーを、後に製造することができれば十分である。トレーが、複数の歯冠の上に形成されている場合には、これらの複数の歯冠と関係する決定的な方位で十分である。
モデル化されたブラケットレプリカも、実物ブラケットを、後にトレーにおいて所定の方位に確実かつ安定的に配設することを可能にするのに、十分な部分で、または十分に忠実な詳細さでのみ、再生しなくてはならない。
モデルの作成において、個別の歯冠の相互に対する配設は、最終的に共通トレーをそれに基づいて作成すべき、モデル内の歯冠に対してのみ、再生しなければならない。その他の点では、割り当てられたブラケットレプリカおよび、存在する場合には、それぞれの接続部を備える、個別の歯冠のモデルを空間的に自由に配置してもよい。このことは、モデルを容易に作成することに対して、および特にその後にトレーを作成することに対して、有利である。すなわち、特に、1つの歯冠モデルに基づいてのみ各トレーを作成しようとするときにはいつでも、各歯冠モデルは、その他のモデルから、特に互いに隣接して間隔を空けられた複数のモデルまたはすべてのモデルから、ある距離をおいて配設することができる。
当該トレーは、それらが、いずれの場合にも、少なくとも2つの歯冠の少なくとも1つの歯冠部だけ、および、いずれの場合にも、少なくとも2つのブラケットレプリカまたはブラケットの少なくとも1つのブラケット部だけの、印象(impression)をそれぞれ含むことによって、区別される。この場合に、少なくとも1つのブラケット部は、割り当てられた歯冠の咬合面から見るときに、最大限でもワイヤガイドの端部まで、および/または、咬合面から見るときに、上部ウィングの後に配設されるブラケットおよび/またはブラケットレプリカの第1のアンダーカットの端部まで、それぞれ垂直に延びている。
これによって、十分な保持力、大きな自由作業スペース、および同時に、高い精度および非常に簡潔で迅速な製造方法が提供される。
ブラケットは、通常、ウィング、特に2つのウィングを有し、これらはワイヤリードスルー(wire lead-through)の上下に延びている。これらのウィングは、ブラケット足部に向かってわずかに部分的に湾曲するか、または、咬合面の面から見るときに、アンダーカットを生成するか、またはアンダーカットを含む。これらは、ブラケット部において再生される。
咬合面の面からみると、ブラケットのワイヤガイドも、通常、アンダーカットを備える。これらは、同様に、モデルに含めてもよい。しかしながら、本発明によれば、モデルには含まれないのは、咬合面の面からみるとき、ワイヤリードスルーを超えるブラケットの範囲である。態様に応じて、特に、印象を採取するときに熱成形フィルム(thermoforming film)を使用する場合には、ワイヤリードスルーのアンダーカットも、ブラケット部の部分を構成しない。したがって、咬合面の面からみるとき、ブラケット部は、特に、ワイヤリードスルーまたはそのアンダーカットの始点の前まで延びている。
しかしながら、一般に、ブラケット部は十分に大きく選択して、歯冠レプリカとブラケットレプリカの間の接続部がモデル内に含まれることを確実にしなければならない。結果として、および存在することのある任意のアンダーカットによって、トレー内でのブラケットの十分で正確な保持力が確保される。
応用に応じて、ブラケット部の範囲を、ワイヤリードスルー内部まで、特に、その中央まで選択することも推奨できる。これは、歯冠レプリカとブラケットレプリカの間の接続部を含めるために、時おり必要であるが、そうでない場合に、トレー内でのブラケットの保持力の改善にも貢献する。
しかしながら、ワイヤリードスルーを超えるブラケット部は選択すべきではなく、これは、そうすると接着剤で接合されたブラケットを取り外すのはより困難であり、また作業領域が過度に制約されるからである。
歯冠部は、咬合面の面からみるときに、それがブラケット部の端部まで延びるように、選択するのが有利である。
各歯冠のモデルは、有利には、対応する歯冠部しか含まず、また各ブラケットまたはブラケットレプリカのモデルは、対応するブラケット部しか含まない。これによって、トレーの直接製造が可能になる。
代替態様においては、1つまたは2つ以上の歯冠のモデルには、対応する歯冠部のより多くを含めること、および/または1つまたは2つ以上のブラケットまたはブラケットレプリカのモデルには、対応するブラケット部よりも多くを含めることが可能である。この場合には、印象の採取の後に、対応するトレーは同様に、歯冠部またはブラケット部の印象よりも、歯冠またはブラケットの印象のより多くを含む。印象の採取の後に、本発明によれば、これらのトレーは次いで、歯冠の内の、歯冠部の印象だけを有するように、かつ/または、ブラケットの内の、ブラケット部の印象だけを有するように、短縮される。このことは、例えば、研削または切削によって行ってもよい。
咬合面から見るときに、歯冠部は、有利には、最大限で歯冠の第1のアンダーカットの前まで延びる。
実物モデルを作成することを、顎に位置する歯の少なくとも2つの歯冠の仮想セットアップを作成することに対して先行させることができる。このセットアップは、顎内に実際に位置する歯の所望の配設、または達成しようとする配設、を意味するものと理解される。これによって、少なくとも2つの歯、特に少なくとも1つの完全な顎が複製される。このセットアップは、一般に、歯根ではなく、歯の冠部だけを含むが、この理由は、実物または仮想の対応する印象が、一般に歯冠だけを複製するためである。次いで、これらはセットアップ中に移されて、そこで所望に応じて配設される。
この目的で、歯冠の実物印象は、一般に、従来技術によって採取され、その後、鋳込みによってポジティブに戻され、次いで鋸で切断され、続いて、一般にワックス中で、所望に応じて位置決めされる。このようなセットアップは、通常、歯の位置決めに影響を与えるための補助具を作成するための基礎を形成する。このセットアップは、一般に、顎の動きを再生できるように、咬合器(Artikulator)中に嵌め込まれる。
しかしながら、そのようなセットアップは、好ましくは、患者の初期状況の記録の後に、仮想的に行ってもよい。
これに続いて、セットアップ内の少なくとも2つの歯冠のレプリカに関係して、それぞれのブラケットレプリカの配設が行われる。ブラケットレプリカは、有利には、実物ブラケットの、特にその外部輪郭の少なくとも大きな部分の仮想レプリカである。この場合には、各仮想ブラケットレプリカは、ブラケットレプリカ足部領域を有する。このブラケットレプリカ足部領域は、有利には、実物ブラケット足部領域のレプリカである。そのようなブラケット足部領域によって、ブラケットが歯の上に配設されて、その歯に接着剤で接合される。それによって、その接着剤は、ブラケット足部領域と歯の間に広がる。
この配設は、ストレートワイヤ配設において有利に実行される。これは、ストレートワイヤ技法の使用を可能にする、ブラケットレプリカまたはブラケットの配設を意味するものと理解される。特に、ストレートワイヤ配設の場合には、ブラケットの配置は、決定的な重要性があり、その結果として、そのような配設の場合には、本発明の利点が特に有効になる。
ブラケットレプリカの配設において、ブラケットレプリカ足部領域と歯冠表面のレプリカの間に、中間空間が残留することがある。ブラケットレプリカ足部領域またはブラケット足部領域と歯冠レプリカとの間に存在する可能性のある中間空間は、接着剤によって後に橋渡しされる。
ブラケットレプリカ足部領域が歯冠のレプリカに対して接触していない、特に表面領域接触していない場合には、ブラケットレプリカ足部領域とそれぞれの歯冠の複製の間に接続部を作成することを、ブラケットレプリカ足部領域とそれぞれに割り当てられた歯冠のレプリカの間の中間空間を橋渡しするために、続いて行ってもよい。そのような接続部の作成は、完全自動的に実行するのが有利である。有利には、ブラケットレプリカ足部領域とそれぞれの歯冠のレプリカとの間の最短接続部が橋渡しされる。有利には、この場合に、この橋渡しは十分な厚さがあり、その結果として、対応して後に製作されるモデルが静的に安定になる。有利には、この橋渡しは、断面が大きくなるほど、それが長くなるように形成される。この場合の橋渡しは、それぞれ、ブラケットレプリカ足部と、それぞれのブラケットレプリカ足部領域がそれに割り当てられている、歯冠のレプリカとの間に延びる。ブラケットレプリカ足部領域が、すでに、歯冠のレプリカに接触している、特に表面領域接触している場合には、橋渡しはブラケットレプリカ足部領域によってすでに確保されているので、橋渡しの作成は必要ではない。
接続部は、ブラケットレプリカ足部領域の全横方向範囲にわたる断面に形成するのが有利であり、その結果として、モデル上に後に作成される部分的印象は、歯冠とブラケット足部領域の間のアンダーカットと係合しない。歯冠またはそのレプリカ上の接続部を、横断面において、ブラケット足部領域よりも大きいか、または同一となるように有利に形成することも考えられる。これによって、後の接着接合を特に清浄に取り扱うことが可能になる。
実物モデルを製造するために、患者についての初期状態に戻る変換の代わりに、歯冠のレプリカを、ブラケットレプリカまたはブラケットのワイヤガイドが線上に並ぶように、互いに整列させるのが有利である。結果として、ワイヤリードスルーが線上に並んだモデルが作成され、このモデルは、トレーの製造を大幅に容易化し、さらに実物モデルを含むトレーを製造するためのモールドの製造をも大幅に容易化する。これは、ブラケット部の長さがワイヤリードスルーに基づくとともに、この点において、すべてのブラケット部において同様に選択されている場合、すなわち、例えば、それぞれの場合に上記のような歯冠の咬合面から見て、ブラケット部が、すべてワイヤリードスルーの上部始点まで延びるか、またはすべてワイヤリードスルーの中央まで延びるか、またはすべてワイヤリードスルーの下端まで延びている場合に、特にあてはまる。
特に、完成した鋳込みモールドをモデルとして製作するため、または鋳込みをしようとするトレー用の完成鋳込みモールドが製造されるように、モデルを、モールド、特に、再使用可能なモールドにするために、さらなる壁、基部および/または境界線を含む、モデルを製作することも有利である。
特に、モデル内に複数の歯冠/ブラケットユニットを配設する場合には、単一モデルに基づいて簡単な方法で個別トレーを作成することができるので、鋳込みによって印象を採取するときに、モデルの個別の歯冠/ブラケットユニット間にそのような壁を設けることが好ましい。
実物モデルの作成は、例えば、ラピッドプロトタイピングおよび/または3次元印刷によって実行することができる。この場合に、追加の壁、基部、マウント、その他を、一操作で作成することができる。
これに続いて、トレー、特に少なくとも2つのトレー、特にフレキシブルトレーの製造が行われ、これは、少なくとも2つの歯冠の一方を少なくとも部分的に、およびそれぞれの歯冠にさらに割り当てられるブラケットレプリカ、または対応する実物ブラケットを少なくとも部分的に、受容するのにそれぞれ適している、少なくとも1つの実物モデルの部分成形物を製造して、それらを、ブラケットレプリカおよび歯冠の複製の配設が、受容されたブラケットおよび受容された歯冠によって、実際に再生されるように、受容することによって行われる。したがって、特に、それぞれが少なくとも1つのブラケット、とくにそれぞれ1つの、少なくとも2つのトレーが作成されて、それらのトレーはそれぞれ、歯冠レプリカとブラケットレプリカの間の計画された配設が歯冠とブラケットによって後に実際に再生されるように、それらのトレーがブラケットの一部および歯冠の一部を受容するように、それぞれ設計されている。
そのようなトレーの製造は、例えば、熱成形フィルムをオーバーモールディングまたは熱成形することによって実行してもよい。
鋳込みによって印象を採取するときに、硬化中に収縮する化合物を使用するのが有利である。そのような収縮によって、トレーの締付け効果を増大させることができる。そのような収縮は、モデルの作成においても考慮に入れてもよく、例えば、いくつかの領域においてのみ、特にブラケット上においてのみ、締付け効果を増大させるために、モデルを、部分的にわずかに拡大して製造してもよい。すなわち、例えば、歯冠部分を、対応して拡大した形態で、モデルに含めてもよい。
有利には、1つの歯冠だけを含むトレーを、ブラケット毎に作成する。これによって、トレーと一緒にブラケットを、患者の口腔中に特に容易に導入することが可能になる。これは、n個の印象を分離することによっても行うことができる。しかしながら、複数の歯冠または複数のブラケットのためのトレーを作成してもよい。好ましくはない一態様においては、結局、割り当てられたブラケットのすべてを受容することのできる、1つのトレーだけが設けられる。
有利には、実物モデルの製造において、ブラケットレプリカが設けられた歯冠のレプリカ当たり、1つの実物モデルが作成される。割り当てられたブラケット部を備える歯冠レプリカ毎のモデルを別個に作成することによって、対応するトレーの製造を特に容易にすることができる。
別の態様においては、有利には、ブラケットレプリカが設けられたすべての歯冠のレプリカ、ならびにヒトの1つまたは2つの顎のブラケットレプリカおよび接続部の単一の実物モデルが最初に作成され、これが続いて分割されて、各フラグメントが、ブラケットと、場合によっては接続部を備える1つだけの歯冠の、少なくとも部分のレプリカとなるようにされる。一般化した製造によって、モデルの作成における節約につながり、特には、最初に1つのモデルを維持することだけが必要となる。特に、ラピッドプロトタイピングの場合には、単一の製造化合物を使用することができる。後続の鋸による切断によって、対応するトレーを容易に製造することを可能にする。しかしながら、単一モデルにおいて、個別の歯冠部/ブラケット部ユニットは、個別トレーが1つのモデル上で製造できるように、互いに切り離すこともできる。しかしながら、鋳込みによって印象を採取するときに、実物モデルを製造するのと同時に、離隔壁も作成して、それによって、個別トレーを鋸で切断することなく、それらを問題なく作成することができる。
このようにして、例えば、すべての歯冠のモデルを、1系列、または互いに平行ないくつかの系列、特に直線に配設してもよい。顎毎に1つまたは2つの系列が、ここでは特に好適である。この場合に、系列は、互いに接続して一部品から一緒に製造するのが有利である。代替的に、または付加的に、ある中間空間を、個別の歯冠モデル間に残して、例えばブラケットおよび場合によっては接続部を備える、個別の歯冠レプリカモデルを、直線バー上にある距離だけ離れた位置に見出すことができる。また、平行系列間に距離を設けるのも有利であり、その結果として、歯冠部/ブラケット部ユニットは接触しない。次いで、ユニット間の接続部を、例えば、一般的なマウントによって作成することができる。そのようなモデルは、特に容易に、標準形態で製造することが可能であり、さらなる手順において特に効果的に扱うことができる。特に、個別の歯冠部/ブラケット部ユニット間の対応する距離によって、個別トレーの製造のために鋸で切断する必要がない。
最初に、顎に位置する歯の少なくとも2つの歯冠の実物印象を作成し、次いで、その印象の仮想レプリカを作成し、続いて仮想印象に基づいて仮想セットアップを製造することによって、仮想セットアップの作成を進めるのが有利である。この場合に、実物印象は、最初はネガティブ印象となる。続いて、最初に印象のポジティブを製造し、次いで、これを仮想レプリカに変換することが可能である。代替的に、仮想レプリカを、実物ネガティブ印象から直後に、かつ直接的に製造し、次いで、仮想ポジティブに変換して、次いでこれに基づいて、仮想セットアップが作成される。また、仮想ネガティブ印象で作業を続け、ネガティブ仮想セットアップを作成して、ブラケットレプリカまたはブラケットレプリカ足部領域を、その境界領域に配設してもよい。
別の代替案においては、最初に、顎に位置する歯の少なくとも2つの歯冠の実物印象を作成し、続いて、この実物印象に基づいて実物セットアップを製造することによって、仮想セットアップの作成を進めるのが有利である。このことは、例えば、ワックスを鋸で切断し、それを固めることによって実行してもよい。続いて、実物セットアップの仮想レプリカが作成されて、このようにして仮想セットアップが製造される。実物印象の作成において、一般に、ネガティブ印象が最初に得られて、次いで、実物セットアップが製造される前に、実物ポジティブ印象が、それから作成される。
仮想形態への変換は、例えば、レーザーによる走査、またはCT(コンピュータトモグラフ)データからの再構築などの、様々な方法で、それぞれ実行してもよい。
別の手順においては、仮想セットアップの作成は、顎に位置する歯の少なくとも2つの歯冠の仮想レプリカを、特に少なくとも2つの歯冠の光学測定によって、最初に製造することによって、有利に実施される。これに基づいて、次いで、仮想セットアップが製造される。仮想印象の作成は、例えば、患者の口腔内で直接、レーザースキャナによって、実行してもよい。代替的に、仮想印象は、X線CTに基づいて製造してもよい。その他の方法が、原理的に考えられる。
ブラケットライブラリからのブラケットレプリカの選択を、最初に実施するのが有利であり、このブラケットライブラリは、実際に利用可能な一組のブラケットの仮想レプリカからなる。そのような選択によって、ブラケットに関する製造ステップを、標準構成要素に依存することによって、簡略化することができる。様々なブラケットから選択することによって、治療に対して、いかようにも専用に適合させることが可能になる。
最初に実物モデルを、ブラケットレプリカおよび場合によっては接続部を備える、1つの歯冠レプリカのみを有する部分に分割し、続いて部分印象を製造することによって、トレーの作成を進めるのが有利である。代替的には、応用に応じて、最初に少なくとも2つの歯冠の少なくともモデルに基づいて部分成形物を作り、続いて、特に、製造された各部分が、割り当てられたブラケットおよび場合によっては接続部を備える、歯冠の部分印象を表わすだけであるように、その部分成形物を分割することによって進めるのが有利であることがある。
ブラケットレプリカは、有利には、実物一体ブラケットの仮想レプリカである。一体ブラケットは、特にロック装置(locking device)用の可動部分を除き、一部品として形成されたものである。一体ブラケットは、特に容易に生産することが可能であり、特に良好な安定性を有する。トレーに基づく整列と距離の設定が問題なく可能であるので、特に適合可能で、個別に製作され、かつ/または個別に適合されたブラケット、特に、長さが適合可能であるか、または適合されているブラケットの使用は、本方法の場合には不要である。
有利には、それぞれに複製された実物ブラケットの実物ブラケット足部領域と比較して、ブラケットを歯冠に接着剤で接合するために使用することのできる接着材料の最小接着材料厚さだけ増やされた厚さの、ブラケットレプリカ足部領域を使用するのが有利である。ブラケットが、仮想複製において配設されるか、または仮想ブラケットレプリカが、仮想配設において仮想歯冠レプリカの直上に配設される場合には、結局、実際には、トレーの補助によるブラケットの配置において、接着性化合物のための空間がなく、その結果として、間に挟まれた接着材料化合物は、特に、弾性トレーの変形のために不正確を引き起こし、かつ/または接着剤は、接着領域から過剰となって押し出されることになり、その結果として、確実な接着剤接合は不可能となる。この理由で、接着材料の最少厚さに対する酌量は、ブラケットレプリカ足部領域においてすでに有利に行われており、それによって問題のない接着剤接合が後に可能である。より多量の接着性化合物によって、より大きな距離を、問題なく橋渡しすることができる。この場合に、整列はトレーによってもたらされる。
ブラケットレプリカまたはブラケットに対応する実物ブラケットは、有利には、ブラケットレプリカまたはブラケットが少なくとも1つの実物モデルの製造において配設されたのと同様に、それらが配設されるように、部分的印象中に有利に設置される。結果として、ブラケットがぴったりとした嵌め合いで患者の中に、または患者の歯冠上に、具体的には前もって計画されたように精密に移転させることができるように、ブラケットが部分成形物内、すなわち、トレー内に配設される。
この目的で、ブラケットは、部分印象中にねじ込み、それによって、部分印象の1つまたは複数のアンダーカット中にねじ込むのが有利である。ねじ込みなしにアンダーカットに挿入することは、不可能であるか、またはブラケットの保持が不完全になってしまうか、まったく保持されないように、部分印象を変えてしまうことが多い。ねじ込による挿入によって、トレー内での保持効果を明白に低減することなく、ブラケットを、例えば上部ウィングおよび/またはワイヤリードスルー上の、アンダーカット中に挿入するか、またはねじ込むことが可能となる。
部分成形物は、有利には、熱成形フィルム、特に弾性のある強靭な熱成形フィルムの熱成形によって製造される。このようにして、対応する部分成形物、すなわちトレーを、特に確実、迅速かつ安価に製造することができる。
患者の口腔内でのトレーの把持と位置決めを容易にするために、把持補助具を、各トレー上に設けてもよい。この目的で、特にトレー上、特に、咬合面に面する側である、その上部側に、柱状構造を設けてもよい。この構造は、特に、狭小部を有してもよく、この狭小部は、対応する器具、例えばピンセット(tweezer)によって、少なくとも部分的に包囲することができる。この場合に、把持補助具は、少なくとも1つの軸のまわりに、回転対称であり、上記器具と相互作用して、少なくともこの軸の回りの可動性を与える。把持補助具は、例えば、金属で形成されて、特に、把持補助具がそれによってトレーに接続される、基部を有してもよい。これは、鋳込みによってトレーを作成するときに、接着剤取付けによるか、溶融によるか、または鋳込みによって行ってもよい。狭小部は、特に、トレーとより大きな直径を有する区域との間に配設される。狭小部は、また、より大きな直径を有する端半球/球(endstaendigen Halbkugel bis Kugel)と、トレーとの間に配設してもよい。これによって、本器具は、少なくとも部分的に球を包囲することができるとともに、例えば把持要素からすべり出す可能性を除外するなどのために、狭小部に係合させることもできる。このようにして、把持補助具と、対称軸のまわりの可動性を超えて動く、本器具との間が、可動であることを確実にすることもできる。特に、定義された角度範囲を通しての、対称軸と本器具の縦方向軸とを傾斜させることも、それによって可能になる。特に、本器具は、四半分から半分の球の間隙(viertel bis halbkugelfoermigen Aussparungen)を有する2つのシェル(Schalen)を有し、これらの間隙は、端半球/球(end hemisphere to sphere)の直径に一致するようにされており、これによって端半球/球(end hemisphere to sphere)を係合させることができる。特に、器具と、少なくとも1つの把持補助具または把持補助具を備える少なくとも1つのトレーとを含むシステムに含めてもよい、本器具は、一旦把持されると、外部から力を加えられることなく把持補助具を開放することがなく、対応して本器具に力をかけるによって解放を行うことができるように、形成される。
本発明の目的は、請求項15に記載のトレーによっても達成され、本方法に関して述べたコメントは、トレーの範囲に関してあてはまり、トレーに適用可能である。
概略であり、説明のためだけに示される、図において:
図1は、全体レプリカを示す図である。
図2は、モデルを示す図である。
図3は、モールドを示す図である。
図4は、トレーを含むモデルを示す図である。
図5は、1系列モールドを示す図である。
図6は、2系列モールドを示す図である。
本発明を実施する方法
図1には、歯冠レプリカ1、接続部レプリカ3、およびブラケットレプリカ2を含む、全体レプリカが示されている。ブラケットレプリカ2は、ワイヤリードスルー9に加えて、2つのウィング10およびウィングアンダーカット11を有する。
図1には、歯冠レプリカ1、接続部レプリカ3、およびブラケットレプリカ2を含む、全体レプリカが示されている。ブラケットレプリカ2は、ワイヤリードスルー9に加えて、2つのウィング10およびウィングアンダーカット11を有する。
しかしながら、本発明によれば、そのような全体レプリカ4は使用されない。そうではなく、そのようなレプリカの代わりに、図2に示されるもののようなモデル5が使用される。
図2は、歯冠部6、接続部7、およびブラケット部8を含む、モデル5を示す。ブラケット部8は、ウィングアンダーカット11を有するのがわかる。ワイヤリードスルー9の一部またはそのアンダーカットも、ブラケット部8に含まれる。結果として、ブラケット部8は2つのアンダーカットを有する。この態様においては、歯冠部6は、左側に見ることのできる、小さなアンダーカットも有している。
そのような実物モデルに基づいて、様々な方法でトレーを製造することができる。
図3は、鋳込みによりトレーを製造するためのモールド12を示す。図2にすでに示されているとともに、歯冠部6に加えて接続部7およびブラケット部8を含む、モデル5を別にして、モールド12は、基部15および壁14を含む。壁14は、対応する材料で充填することのできる、閉止モールド12を作成する効果を有する。これによって、トレーを製造することができる。
図4は、熱成形フィルムを使用することによる、トレー13の製造を示す。歯冠部6、接続部7およびブラケット8を含む、モデル5を見ることができる。トレー13は、熱成形フィルムの熱成形によって、このモデル上で製造される。
図5は、複数の歯冠部6、接続部7およびブラケット部8を含む、モールド12を示す。モールド12は、壁14によって囲まれている。同様に、破線の切断線が示されており、ここで、鋳込みによって製造されたトレーを分割して、それによって個別トレーを製造することができる。
図6は、8つの歯冠部6、接続部7およびブラケット部8を含む、2系列モールドを示す。モールド12は、外部壁14を有するだけではない。そうではなく、内部壁14も有しており、この内部壁14は、水平および垂直に延びて、モールド12を8つの個別のモールドに分割し、その補助によって、8つの個別トレーを、一回の操作で直接的に製造することができる。
記号のリスト
1. 歯冠レプリカ
2. ブラケットレプリカ
3. 接続部レプリカ
4. 全体レプリカ
5. モデル
6. 歯冠部
7. 接続部
8. ブラケット部
9. ワイヤリードスルー
10. 上部ウィング
11. ウィングアンダーカット
12. モールド
13. トレー
14. 壁
15. 基部
16. 切断線
1. 歯冠レプリカ
2. ブラケットレプリカ
3. 接続部レプリカ
4. 全体レプリカ
5. モデル
6. 歯冠部
7. 接続部
8. ブラケット部
9. ワイヤリードスルー
10. 上部ウィング
11. ウィングアンダーカット
12. モールド
13. トレー
14. 壁
15. 基部
16. 切断線
Claims (15)
- ブラケットを位置決めするための個別トレー(13)を製造する方法であって、
a)実物モデル(5)を製造するステップであって、少なくとも1つのモデルが、顎内に位置する歯の内の少なくとも2つの歯冠の少なくともいくつかの部分のレプリカであり、前記歯冠のレプリカに割り当てられたブラケットレプリカまたはブラケットを含むステップと、
b)前記実物モデル(5)の少なくとも1つの印象を製造することによって、少なくとも2つのトレー(13)を製造するステップであって、前記印象は、前記少なくとも2つの歯冠の少なくとも一方と、前記各歯冠に割り当てられたブラケットに対応するか、または前記割り当てられたブラケットレプリカに対応する、実物ブラケットとを少なくとも部分的に受容し、それらを、前記ブラケットレプリカまたはブラケット(2)、および前記モデル内の前記歯冠(1)の複製の配設が、前記受容されたブラケットおよび前記受容された歯冠によって、前記モデルにおいて現実に再生されるように、受容するのに適している、ステップとを含み、
前記トレー(13)は、それぞれの場合に、前記少なくとも2つの歯冠の少なくとも1つの歯冠部(6)だけの印象、およびそれぞれの場合に、前記少なくとも2つのブラケットレプリカまたはブラケットの少なくとも1つのブラケット部(8)をそれぞれ含み、
前記少なくとも1つのブラケット部(8)は、割り当てられた歯冠の咬合面から見て、最大限でもワイヤガイド(9)の端部まで、かつ/または、咬合面から見たときに上部ウィング(10)の後に配設されているブラケットおよび/またはブラケットレプリカの第1のアンダーカットの端部まで、それぞれ垂直に延びることを特徴とする、前記方法。 - 少なくとも1つのブラケット部(8)が、割り当てられた歯冠の咬合面からみると、最大限でも特にワイヤガイド(9)の始点まで、かつ/または最大限でも特に上部ウィング(10)の下に配設されたブラケットおよび/またはブラケットレプリカの第1のアンダーカットの始点まで、それぞれ垂直に延びている、請求項1に記載の方法。
- 少なくとも1つの歯冠部(6)が、特に、咬合面から、最大限でも特に対応する歯冠の第1のアンダーカットまで垂直に延びている、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
- ブラケットの実物モデル(5)が、ブラケット部(8)だけ、および/または歯冠の実物モデルが歯冠部(6)だけを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 実物モデル(5)が、歯冠部(6)よりも、少なくとも1つの歯冠のレプリカをより大きく含み、かつ/またはブラケット部(8)よりも、ブラケットレプリカまたはブラケットのレプリカをより大きく含むとともに、印象を採取した後に、少なくとも2つのトレー(13)が、最初に、さらなる印象を同様に含み、印象を採取した後に、特に、研削によって相応して短縮される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- ステップb)において、最初に1つの印象が作成されて、続いて、該印象が、各片がブラケットを備えるただ1つの歯冠のレプリカとなるように、分割される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- ステップb)において、最初に少なくとも2つの部分印象が作成され、その結果として、それぞれの部分印象が、ブラケットを備えるただ1つの歯冠のレプリカである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 歯冠のレプリカが、平行に延びる直線に沿って、特に1本または2本の平行に延びる直線に沿って、実物モデル(5)内に配設される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- モデル(5)が、レプリカとともに、印象を採取用の、特に熱成形および/または鋳込み用のさらなる機構(14、15)を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも1つの印象が、モデル(3)を鋳込むとともに、特に硬化中に収縮するような化合物を、鋳込み化合物として使用することによって作成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも1つの印象が、モデル上に熱成形フィルムを熱成形することによって作成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- ステップb)の後に、少なくとも1つのトレーの製造中にブラケットレプリカまたはブラケットがそこで配設されたのと同様に、少なくとも1つのブラケットがトレー中に挿入されるとともに、特に締付け効果によって保持される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- ブラケットが、トレーのアンダーカット中にねじ込まれる、請求項12に記載の方法。
- 把持補助具が、各トレー(13)上に設けられている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 歯冠上に少なくとも1つのブラケットを配置するためのトレーであって、該トレー(13)は、各ブラケットレプリカまたはブラケットのブラケット部(8)だけを含み、該ブラケット部(8)は、咬合面から見ると、最大限でもワイヤガイド(9)の端部まで、かつ/または上部ウィング(10)の下に配設されているブラケットおよび/またはブラケットレプリカの第1のアンダーカットの端部まで、垂直に延びていることを特徴とする、前記トレー。
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