JP2014500420A - パッシブ熱抽出および発電 - Google Patents

パッシブ熱抽出および発電 Download PDF

Info

Publication number
JP2014500420A
JP2014500420A JP2013543409A JP2013543409A JP2014500420A JP 2014500420 A JP2014500420 A JP 2014500420A JP 2013543409 A JP2013543409 A JP 2013543409A JP 2013543409 A JP2013543409 A JP 2013543409A JP 2014500420 A JP2014500420 A JP 2014500420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
fluid
working fluid
outer case
passive heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013543409A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014500420A5 (ja
Inventor
エヌ. シュヴァルク、マシュー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Global Carbon Solutions Inc
Original Assignee
Global Carbon Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Global Carbon Solutions Inc filed Critical Global Carbon Solutions Inc
Publication of JP2014500420A publication Critical patent/JP2014500420A/ja
Publication of JP2014500420A5 publication Critical patent/JP2014500420A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/04Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using pressure differences or thermal differences occurring in nature
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24TGEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
    • F24T10/00Geothermal collectors
    • F24T10/10Geothermal collectors with circulation of working fluids through underground channels, the working fluids not coming into direct contact with the ground
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24TGEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
    • F24T10/00Geothermal collectors
    • F24T10/10Geothermal collectors with circulation of working fluids through underground channels, the working fluids not coming into direct contact with the ground
    • F24T10/13Geothermal collectors with circulation of working fluids through underground channels, the working fluids not coming into direct contact with the ground using tube assemblies suitable for insertion into boreholes in the ground, e.g. geothermal probes
    • F24T10/17Geothermal collectors with circulation of working fluids through underground channels, the working fluids not coming into direct contact with the ground using tube assemblies suitable for insertion into boreholes in the ground, e.g. geothermal probes using tubes closed at one end, i.e. return-type tubes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24TGEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
    • F24T10/00Geothermal collectors
    • F24T10/40Geothermal collectors operated without external energy sources, e.g. using thermosiphonic circulation or heat pipes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/10Geothermal energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

地下領域から地熱エネルギーを活用するための閉ループ熱交換システムおよび関連する方法であって、複数の動作モードを有するパッシブ伝熱デバイスを備え、地下領域内のホットスポットが標的にされるとともに、活用するエネルギー量は消費需要に従って調整される。そのシステムは、熱交換効率を高めるために表面が増大した少なくとも1つの部分、および/または、作動流体がパッシブ伝熱デバイスを通って移動する速度を制御するための可変ポンプをさらに備えてもよい。

Description

本発明は、地熱貯留層からエネルギーを生産するための閉ループのパッシブ熱抽出システムおよび方法に関する。具体的に、本発明は、地下物質中で一以上の天然または人造の地熱貯留層と作動流体との間で熱交換を行うパッシブ伝熱装置に関する。
最近において、地熱エネルギーは、環境保全型および再生可能なエネルギー源として注目を集めている。現在、地熱エネルギーの動力化は、地殻に井戸を掘削し、加熱蒸気、高圧水、および/または塩水の貯留層にアクセスすることにより行われている。熱水または塩水を他の埋蔵天然資源と同様に効率的に採掘し、流体を使用してタービンの駆動または他の工程が行われている地上の場所まで移動させる。
一般的な地熱エネルギー抽出の手法は、貯留層内の乾燥蒸気を積極的に採掘して、蒸気を地上のタービンに供給するというものである。あるいは、生産流体をフラッシュタンク内で気化させて蒸気を生成する、または熱交換器に通して第2の作動流体を気化させることができる。これらのアプローチに固有の欠点は、流体流量を維持し、土地の陥没を減少させるために、貯留層から取り出した採掘流体分を自然にまたは人工的に補充しなければならないことである。注入により採掘流体の人工的な置き換える手法は、置き換え分の流体を大きな所内動力を作り出す貯留層に送り戻すために、収集されたエネルギーの大幅な部分を充てなければならないので、典型的に望ましくない。地下天然資源の採掘および補充の欠点には、これ以外にも、地震の危険性、貯水池の地下環境汚染を生じさせる地表下異常、井戸の拡縮、効率の悪さ、通常運転中に損失した作動流体を補充する必要性、十分に浸透性の高い水性貯留層を設ける必要性、などが含まれる。
現在の最新技術は、原位置での流体抽出の必要性により、原位置に貯留層流体がある範囲内でしか運転することができない。さらに、現在最新の地熱エネルギー抽出技術は、装置を運転する環境の温度によって制限されるため、利用可能な地熱資源全体のうちの小さな範囲からしか熱を抽出することができない。
典型的には、地下貯留層内に地熱熱交換器を位置決めし、熱交換器を介して作動流体を汲み上げるタイプの、様々な閉ループ装置によるアプローチが進められてきた。加熱された作動流体を地上に戻し、これをタービンまたは他の処理に使用する。しかし、現在の閉ループ装置のアプローチには、地熱エネルギーの効率的な収集と、エネルギー生産量の制御と、熱資源を持続させるために或る期間にわたり生産性を最大化することに関連した欠点がある。火力発電のような他タイプの発電と異なり、エネルギーの生産量は地下領域内部での制御不能な条件によって変化してしまうため、現在の最新技術を利用して地熱から動力化するエネルギーの生産量の調整が非常に難しくなる可能性がある。
そのため、効率的な方式で、つまり地熱エネルギー源を過度に使い果たすことなく、コスト効果的に地熱エネルギーを動力化するための、そして、所与の消費量に従って熱エネルギーの動力化を確実かつ効率的に調整するための、改善されたシステム、装置、および方法が技術上必要である。また、多様な地下資源内に存在する、流体量が様々で、かつ温度の異なる資源の利用が可能な、改善されたシステムおよび方法も技術上必要である。
本発明は概して、発電およびその他の目的で、高温の地下領域からの地熱エネルギーを動力化する閉ループシステムおよびこれに関連した方法に関する。そのシステムは、既存の坑井を使用するか、あるいは、目標の地下領域近くの深さまで、ほぼ垂直な井戸を掘削することで実施される。この井戸の垂直長さは、最適なあるいは目標とする高温の地下領域の内部またはその付近で終端してよい。この垂直な井戸の端部から、または垂直なケースの窓から、外方に向かって少なくとも1つの大きく斜めに延びる井戸を掘削することができ、いくつかの態様では、この井戸はほぼ水平であり、別の態様では、1つ以上の所望の高温の地下領域を横断するように斜めであってもよい。
本発明のいくつかの態様では、垂直な井戸の内部に、外部ケースならびに内部チューブを設けた垂直な移送区間が設けられている。この斜めの井戸の内部には、外部ケースと内部チューブを備えるパッシブ伝熱デバイスが設けられている。地下領域から高温流体を活発に掘削するのではなく、作動流体を垂直な井戸の内部で垂直な移送区間に向けて下方に循環させ、次に斜めの井戸内のパッシブ伝熱デバイスを通過させることで、目標の地下領域の内部の熱エネルギーを採取する。目標とする地下領域からの熱全体またはその一部によって作動流体が気化し、この気化した作動流体が垂直な移送区間を介して地上に戻され、複数のパワータービンや一連のタービン、および/またはその他の工程を駆動する。
いくつかの態様では、垂直な移送区間および斜めの井戸の外部ケースどうしが動作可能に連結され、同様にそれぞれの内部チューブどうしも動作可能に連結されている。いくつかの態様では、垂直な井戸内の垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイスの外部ケースの少なくとも一部に、少なくとも1つの増大した外面を設けることによって、所望の地下領域の内部の地下物質との接触面を増大させ、熱交換効率を高めている。
本発明のいくつかの態様では、垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイスは、同心に構成された外部ケースと内部チューブを備えている。対応し合う外部ケースと内部チューブの間の環状部は作動流体のための第1の流路を形成し、周囲の地下資源と作動流体の間における熱エネルギーの伝達を促進することができる。同様に、それぞれの内部チューブの内部の空間が、垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイス内に作動流体のための第2の流路を画定しており、また、この第2の流路を絶縁して、第1および第2の流体路の内部の作動流体間の熱エネルギーの伝達を阻止することができる。いくつかの態様では、パッシブ伝熱デバイスの内部ケースは、井戸の斜めの部分の外部ケースよりも短く、これによってパッシブ伝熱デバイスの終端部に移行部分を作成して、第1の流路と第2の流路の間での作動流体の移送を可能にしている。
本発明のいくつかの形態では、垂直な移送区間は、炭化水素を含む動作的または非動作的な井戸、もしくは有効な地下流体を含む井戸を備えてもよい。垂直な移送区間には、外部ケースまたは開放坑井、ならびに2つ以上の内部チューブストリングを設けることができる。外部ケースと内部チューブを備えたパッシブ伝熱デバイスは、斜めの井戸の内部に設けられている。パッシブ伝熱デバイス内の、垂直な移送区間の付近に、パッカーが挿入されている。このパッカーの内部には、パッシブ伝熱デバイスに作動流体を供給するための第1のチューブストリングと、加熱された作動流体を地上に供給するための第2のチューブストリングが通っている。垂直な熱伝達区間内において、作動流体と貯留層流体は互いに流体連通することなく流れることができる。
本発明のいくつかの態様では、システムの動作に2つ以上の動作モードを設けることができる。第1の動作モードでは、作動流体が第1の流体路に供給され、周囲の地下物質(つまり岩、土、放射性廃棄物、マグマ、および/またはあらゆる流体物質)によって加熱された後、第2の流体路に沿って送り戻される。第2の動作モードでは、冷作動流体が第2の流体路から供給され、その後、第1の流体路に沿って送り戻される。これに加えて、多少の消費が必要とされる(つまり、消費者による高いあるいは低いエネルギー需要がある)際に、生産制御手段として、2つの動作モードを反転させる、または動作モード間の切り替えを行うことで、熱源の熱出力を変更することが可能である。例えば、複数の動作モードがあることで、操作者が或る動作モードを選択すると、作動流体と周囲の地下物質との間に最大温度差が生じて、パッシブ伝熱デバイスの生産が最大化され、これによりエネルギー需要のピーク時における最も効率的な熱エネルギーの動力化が可能となる。同様に、複数の動作モードがあることで、操作者が或る動作モードを選択すると、作動流体と周囲の地下物質の間に所望の度合いの温度差が生じて、パッシブ伝熱デバイスと周囲の地下物質の間の熱伝達量が最小化または減少することで、エネルギー需要の非ピーク時には所望量の熱エネルギーだけを動力化することが可能になる。熱エネルギーを動力化する場所を制御することで、熱エネルギー量の変更および調整が可能になるので、その結果、地下熱貯留層の寿命が最適化される。
本発明のいくつかの態様では、システムは、第1および第2の流路を含むシステム内部での作動流体の流量を制御するために、少なくとも1つの可変ポンプを備えている。可変ポンプは、消費需要の変更を補正するべく、第1および第2の流体路内の作動流体の流量を調整するように適合できる。第1および第2の流体路内の流量を制御することで、動力化する熱エネルギーの量を、エネルギー需要ピーク時と非ピーク時の間で変更しつつ、地下熱貯留層の寿命を最適化することができる。最大生産を連続的に持続すれば、熱低下を加速させることにより貯留層に悪影響を及ぼすことが必至であるので、生産全体を、パッシブ熱抽出デバイス周囲の地層内で熱が自然に補充される速度の付近で平均化しなければならない。
本発明のいくつかの態様では、システムは、1つの垂直な井戸から外れて延びた一以上の斜めの井戸によって実施され、この斜めの井戸のそれぞれの内部にはパッシブ伝熱デバイスが設けられ、垂直な移送区間に動作可能に連結することができる。いくつかの態様では、各パッシブ伝熱デバイスの外部ケースは、垂直な移送区間の外部ケースに動作可能に連結している。いくつかの態様では、各パッシブ伝熱デバイスは個別の内部チューブを備えており、これら内部チューブは垂直な移送区間の近くで収束して、垂直な移送区間内で1つの内部チューブを形成している。いくつかの態様では、各パッシブ伝熱デバイスは個別の内部チューブを備えており、これら内部チューブは垂直な移送区間の近くで収束するが、しかし個別状態で維持されて、各パッシブ伝熱デバイスにつき2つ以上の内部チューブを垂直な移送区間内に設けるようにしている。いくつかの態様では、パッシブ伝熱デバイス内の、垂直な移送区間の付近にパッカーが挿入されている。パッカー内部には、パッシブ伝熱デバイスに作動流体を供給するための第1のチューブストリングと、加熱された作動流体を地上に供給するための第2のチューブストリングとが延びており、したがって、垂直な移送区間は、各パッシブ伝熱デバイスにつきチューブストリングの対を2つ以上設けていることになる。
本発明のいくつかの態様では、システムは2つ以上の垂直な井戸によって実施ですることができ、この垂直な井戸からは一以上の斜めの井戸が延び、斜めの延長部の各々の内部にはパッシブ伝熱デバイスが設けられ、対応する垂直な移送区間と動作可能に連結している。この構成では、一列のパッシブ伝熱デバイスを提供している。いくつかの態様では、対応し合った各々の垂直な井戸と斜めの井戸は、地下貯留層の移流を利用できるように、或る距離で離間している。
いくつかの態様では、パッシブ伝熱デバイスの列を設けたシステムは、1つの可変ポンプを利用して、システム内の作動流体の流量を制御する。いくつかの態様では、パッシブ伝熱デバイスの列の各部分に可変ポンプを設け、システム内の作動流体の流量を制御する。
地下領域内の条件と消費需要とに応じて、複数のパッシブ伝熱デバイスを同時に、または個別に動作させることができる。この個別動作が可能なパッシブ伝熱デバイスにより、操作者は、システムによって一以上の地下熱貯留層内で動力化される熱エネルギーの量を制御できるようになる。この構成のいくつかの態様では、長い斜めの延長部を設けた1つのパッシブ伝熱デバイスの代わりに、より短い斜めの延長部を設けた複数のパッシブ伝熱デバイスを使用できる。いくつかの態様では、パッシブ伝熱デバイスの斜めの延長部は、所与の地熱資源または様々な地熱資源からの熱抽出を最大化する形に方向付けられる。いくつかの態様では、各パッシブ伝熱デバイスの斜めの延長部は、地下貯留層の移流と垂直な構成に配向されている。
本発明のいくつかの態様では、システムは、互いに接近した複数の垂直な井戸を掘削して中心軸を画定することで実施でき、各々の垂直な井戸は外方に延びた少なくとも1つの斜めの井戸を有している。このような構成では、対応し合うそれぞれの垂直な井戸と斜めの井戸は、垂直な移送区間、ならびに少なくとも1つのパッシブ伝熱デバイスを設けている。同様に、いくつかの態様では、垂直な井戸をジグザグに配置することで、地下領域内の流体の自然な移流によって、地帯内の高温流体または蒸気が、各垂直な井戸の1つ以上の斜めの延長部を超えて流れるようにしている。いくつかの態様によれば、複数の垂直な井戸を収束点につなぐことで、対応し合う各々の垂直な井戸と斜めの井戸の内部を流れる加熱された作動流体蒸気を、発電用タービンのような1つの出力部に統合させている。いくつかの態様では、この出力部は、脱塩処理における、真空ポンプに連結したタービンシャフトである。
上述した本発明の様々な代表的態様および実施形態の概要は、本発明の例証された各実施形態または全ての実施を説明することを意図していない。むしろ、これらの態様および実施形態は、他の当業者が本発明の主旨と実行を認識および理解できるように選ばれ、説明されている。これらの実施形態を、以下の図面と詳細な説明によってさらに詳細に例示する。
本発明は、以降に示す本発明の様々な実施形態および態様の詳細な説明を次の添付の図面と共に考慮することで、より完全に理解できる。
本発明の一実施形態による、1つの垂直な坑井ならびに1つの斜めの坑井を備えた地熱システムの正確な縮尺ではない略図であり、ここで、垂直な坑井は垂直な移送区間を有し、斜めの坑井はパッシブ伝熱デバイスを有している。 本発明の一実施形態による、垂直な坑井と、垂直な坑井部分の端部の一部から延びた斜めの坑井部分とを示す、正確な縮尺ではない代表的な略図である。 図2で示した垂直な坑井の断面部分3’の正確な縮尺ではない拡大断面図であり、この断面部分内には外部ケースを設けた垂直な移送区間が存在している。 本発明の一実施形態による、理想的な温度および浸透性を持った地下層内の略水平な構成における斜めの部分の位置を示す、正確な縮尺ではない略図である。 本発明の一実施形態による双方向流体移送管の正確な縮尺ではない側断面図である。 本発明の一実施形態による、双方向流体移送管の垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイスのための外部ケースと内部チューブの同心構成を示す、正確な縮尺ではない軸方向断面図である。 本発明の一実施形態による、垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイスのための外部ケースの断面を示す、正確な縮尺ではない軸方向断面図である。 本発明の一実施形態による、垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイスのための外部ケースの断面を示す、正確な縮尺ではない軸方向部分断面投射図である。 本発明の一実施形態による、内部に内部チューブを備えた、垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイスのための外部ケースの断面を示す、正確な縮尺ではない軸方法部分断面投射図である。 本発明の一実施形態による、垂直な移送区間および/またはパッシブ伝熱デバイスのための外部ケースの断面を示す、正確な縮尺ではない軸方向部分断面投射図である。 本発明の一実施形態による、複数の坑井とこれに対応する垂直な移動区間およびパッシブ伝熱デバイスとの、移流の流れにおける相対位置を示す、正確な縮尺ではない略図である。 本発明の一実施形態による、複数の坑井とこれに対応する垂直な移送区間およびパッシブ伝熱デバイスとの相対位置を示す、正確な縮尺ではない略図である。 本発明の実施形態による出力装置のブロック概略図である。 本発明の一実施形態による、1つの垂直な坑井および1つの斜めの坑井を備えた地熱システムの正確な縮尺ではない略図であり、ここで、垂直な坑井は垂直な移送区間を有し、斜めの坑井はパッシブ伝熱デバイスを有している。 地上と、パッカーと、パッカーよりも後方にある1つのチューブストリングとの間の空間に2つのチューブストリングを設けた共生産型の垂直な坑井を示す図であり、地上とパッカーの間の空間にある垂直な坑井は油またはガス抽出物のような資源を生産でき、パッカーよりも後方にある垂直な坑井はパッシブ熱エネルギーを生産できる。 垂直な坑井と第2の横向きの坑井の間の接合部に配置されているパッカーによって互いから封止された2つの横向きの坑井を持つ垂直な坑井を備えた共生産型の井戸の図であり、地上とパッカーの間の垂直な坑井は第1の坑井と協働して、油またはガス抽出物のような資源を生産でき、また、第2の横向きの坑井は、内部に配置されているパッシブ伝熱デバイスと共にパッシブ熱を伝達することができる。 パッカーによって垂直な坑井から封止された1つの横向きの坑井を備える垂直な坑井を備えた共生産型の井戸の図であり、垂直な坑井は、油またはガス抽出物のような資源を生産でき、横向きの坑井は、内部に配置されているパッシブ伝熱デバイスによってパッシブ熱を伝達することができる。 坑井内の2組のチューブストリングと、これらの間の1つ以上の環状の空間とを示す正確な縮尺ではない略図であり、これにより、内部に配置された2つのパッシブ伝熱デバイスによってパッシブ熱の伝達機能を提供しながら、油またはガスを製造することが可能となり、第1のチューブストリング40a’、48a”の各々は互いに流体連通の関係にあり、第2のチューブストリング40b’、48b”の各々は互いに流体連通の関係にある。 本発明の一実施形態による、内部チューブストリング40および/または48上に設けたフィンの正確な縮尺ではない略図である。 個別のパッシブ伝熱デバイスを内部に設け、高温の作動流体によって地上でつながっている複数の坑井を備えた地熱システムを示す正確な縮尺ではない略図であり、この場合、作動流体は1つの変速ポンプによって汲み上げられる。 個別のパッシブ伝熱デバイスを内部に有し、高温の作動流体によって地上でつながっている複数の坑井を備えた地熱システムの正確な縮尺ではない略図であり、対応し合う各々の坑井とパッシブ伝熱デバイスについて、作動流体は個別の変速ポンプで汲み上げられる。 2つの垂直な坑井と、垂直な坑井からそれぞれ延びている複数の横向きの坑井とを備えた地熱システムを示す正確な縮尺ではない略図であり、坑井は、垂直な移送区間ならびにパッシブ伝熱デバイスを内部に備えている。
本発明は様々な修正および代替形式を受ける余地があるが、その詳細は図面中で例により示されており、さらに、詳細に説明される。しかし、本発明は説明される特定の実施形態および態様に限定されるものではないことが理解されるべきである。それとは逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲で定義される通りの本発明の趣旨および範囲に入る全ての修正、同等物、代替品を網羅するものである。
図1に示すように、本発明の一態様によれば、高温の地下領域内に少なくとも一部延びている坑井が、流体の流れが連通する関係において電力生産設備と結合しており、閉ループシステム10を形成している。この閉ループシステム10内を作動流体が循環できることで、生産エネルギーを他の有用な形式のエネルギーに変換することができる。
図1〜図5に示すように、本発明の態様によれば、地下領域からの熱エネルギーを動力化するシステム10は、概して、坑井20、坑井20内の双方向移送管30、出力装置70を備えている。いくつかの態様では、坑井20は略垂直な坑井部分22と、この垂直な坑井部分22から1つ以上の望ましい地下領域15内にほぼ水平形状に延びた少なくとも1つの斜めの坑井部分24とを備えている。
図1〜図5および図14に示すように、さらに、双方向移送管30は、略垂直な移送区間32と、パッシブ伝熱デバイス34とを備えている。垂直な移送区間32は第1の垂直な外部ケース36と、この垂直な外部ケース36内の1つ以上の垂直な内部チューブストリング40とを備えている。垂直な外部ケース36と1つ以上の垂直な内部チューブストリング40の間の環状の空間は、作動流体を搬送するための第1の垂直な流体路38を形成しており、各々の垂直な内部チューブストリング40内の空間は、作動流体を第1の垂直な流体路38とは反対の方向へ搬送するための第2の垂直な流体路42を形成している。いくつかの態様では、第1の垂直な流体路38は作動流体を地下領域へ下方に搬送し、第2の垂直な流体路42は高温の作動流体または蒸気を再び地上位置へ搬送する。いくつかの態様では、各々の垂直な内部チューブストリング40の空間内の第2の垂直な流体路42が作動流体を地下領域へと下方に搬送し、第1の垂直な流体路38が高温の作動流体または蒸気を再び地上位置へ搬送する。図1、図6、図14に示すように、いくつかの態様では、第1の垂直な外部ケース36と垂直な内部チューブストリング40とが同心配置されている。いくつかの態様では、図15〜図18に示し、ここでさらに述べるように、垂直な移送区間32において、垂直なケース36を、第1の垂直な流体路38を画定している垂直なチューブ37で置き換え、第2の垂直な流体路42を画定している垂直な内部チューブストリング40と並列同軸状に構成することができるが、二軸あるいはその他の管状流路配列形状に配列してもよい。
図1に示すように、第1および第2の垂直な流体路38、42は、第1および第2の水平な流体路46、50と流体連通している。横向きの外部ケース44は包囲されており、またいくつかの態様では、横向きの延長部の末端34’のすぐ近くが封止されて、作動流体を循環させるための包囲された空間を画定している。
横向きの内部チューブストリング48を横向きの外部ケース44よりも短くすることで、第1の流体路46と第2の流体路48の間に流体を流せるようにする移行部分52を画定している。チューブストリング40は垂直な移送区間32の全長にわたって延ばすことができ、また、チューブストリング49はパッシブ伝熱デバイス34の長さの少なくとも約70%にわたって延ばすことができる。いくつかの態様では、チューブストリング48はパッシブ伝熱デバイス34の長さの約10〜約95%にわたって延びており、またいくつかの態様では、坑井24のほぼ全長にわたって延びている。いくつかの形態では、横向きの内部チューブストリング48はその一部または全体を穿孔されており、移行部分52だけでなく、第1の流体路46と第2の流体路50の間にも流体が流れるようにしている。チューブストリング40、48の直径は少なくとも約0.5インチ(約1.27cm)、約1〜約5インチ(約2.54〜約12.7cm)の範囲であってよく、いくつかの形態では、約1.5〜約4インチ(約3.81〜約10.16cm)の範囲であってよいが、これ以外の直径のチューブストリングも意図される。
図5および図16〜図17に示すように、貯留層流体を活発に生産する1つの井戸または一連の井戸を、貯留層内での流体の流れを誘発させるために利用することができる。共生産型移送管からの活発な流体抽出も貯留層内での流体の流れを誘発し、システムからの熱抽出を増大させる。いくつかの態様では、活発な生産貯留層は活発な石油生産井またはガス生産井であってよい。共生産型移送管25は貯留層内に圧力差を生じさせる、さらに、内部チューブ内に、温熱流体または高温流体を発生した蒸気流と同時に流すことができる。この共生産型移送管25内での圧力差および/または温度差が、作動流体中の熱損失を低減させ、パッシブ熱抽出管34および/または垂直な移送区間32内での熱伝達を増加させるべく助けることができる。共生産型の移送管25を介した貯留層流体の活発な生産は、システム10内における流体の流れならびに熱の補充を補助することができる。いくつかの態様では、システム内でとりわけ流体の流れを発生させる、および/または熱補充を行う目的で活発な生産井を設置し、目標の地層から貯留層流体を活発に抽出することができる。この活発な生産をパッシブ熱抽出と共に使用することで、流体の流れを増大させ、継続的な運転に有益に使用できるようにする。
図16、図17に示すように、共生産型移送システムは、共生産型部分すなわち管25ならびにパッシブ伝熱デバイス34を備え、共生産型移送部分25はほぼ垂直な移送区間32を備えている。垂直な移送区間32は、第1の垂直な外部ケース36と、この垂直な外部ケース36内の2つ以上の垂直な内部チューブストリング40とを備えている。第1のチューブストリング40a内の管状空間は、パッシブ熱抽出デバイス34に冷温の作動流体を供給する第1の流体経路38を画定している。第2のチューブストリング40b内の管状空間は、高温の作動流体を地上へ運ぶための第2の流体経路40を画定している。垂直な外部ケース36と2つ以上の内部チューブストリング40a、40bとの間の環状の空間は、生産された油、ガス、または他の資源を地上へ搬送するための垂直な流体路41を画定する。環状の空間を排液することで、これが内部チューブ40のための絶縁体となる。
いくつかの態様では、パッシブ熱抽出デバイスは永久パッカー43を利用している。永久パッカー43は、図16、図17に示すように、横向きの部分24内の、垂直な坑井22との接合部付近に設置されて、2つ以上のチューブストリング40が内部に挿入されている。いくつかの態様では、一方のチューブストリング40aは冷温の液体を下方へ運び、他方のチューブストリング40bは高温の液体を地上へ運ぶ。いくつかの態様では、横向きの延長部を気密に封止して、作動流体と貯留層内の液体との間で流体連通が起こらないようになっている。この配置により、垂直な坑井22からの油、ガス、または他の資源の生産が可能になる一方で、さらに井戸の垂直な区間が貯留層と流体連通できるようになるので、垂直な範囲の全体をケースに入れる必要がなくなる。
本発明のいくつかの態様では、システム10は、1つの垂直な井戸22から延びた2つ以上の斜めの井戸24によって実施でき、この場合、パッシブ伝熱デバイスを斜めの延長部の各々の内部に配置して、垂直な移送区間に操作可能に連結する。いくつかの態様では、各々のパッシブ伝熱デバイス34の外部ケース44は垂直な移送区間32の外部ケース36に操作可能に連結されている。いくつかの態様では、各々のパッシブ伝熱デバイス34は個別の内部チューブ48を備えており、これが垂直な移送区間32のすぐ近くにおいて収束し、垂直な移送区間32内で1つの内部チューブを形成する。いくつかの態様では、各々のパッシブ伝熱デバイス34は個別の内部チューブを備えており、これが垂直な移送区間32のすぐ近くにおいて収束するが、しかし個別のままであるので、垂直な移送区間において各パッシブ伝熱デバイス34につき2つ以上の内部チューブ40が設けられることになる。いくつかの態様では、パッカー41はパッシブ伝熱デバイス32内の、垂直な移送区間32の付近に挿入される。パッカー41内には、パッシブ伝熱デバイス34へ作動流体を供給するための第1のチューブストリング48aと、高温の作動流体を地上へ供給するための第2のチューブストリング48bとが延びているので、垂直な移送区間32においては、各パッシブ伝熱デバイス34につき2対以上のチューブストリング40が設けられていることになる。
共生産型移送管25を介した貯留層流体の活発な生産は、システム10内に流体の流れを作り、熱、具体的には目標の地熱資源を補充する補助となる。いくつかの態様では、システム10内に流体の流れを生じさせる、および/または熱を補充する目的で、活発な生産井を設置し、とりわけ、目標の地層から貯留層流体、具体的には目標の地熱資源を活発に抽出することができる。この活発な生産をパッシブ熱抽出と共に使用することで、流体の流れを増大させ、継続的な運転に有益に使用できるようにしている。
いくつかの態様では、図3に示すように、垂直な井戸部分22の外周囲に結合剤26を利用し、垂直な坑井部分22に支持と絶縁を提供している。いくつかの態様では、垂直な坑井部分22の外部ケースの直径は約3.5〜約18インチ(約8.89〜約45.72cm)、またはこれ以上、いくつかの態様では約6〜約12インチ(約15.24〜約30.48cm)、他のいくつかの態様では約7〜約10インチ(約17.78〜約25.4cm)であってよい。いくつかの態様では、垂直な坑井部分22の垂直長さは、斜めの坑井部分24の所望の地下領域の深度に依存する。いくつかの態様では、垂直な坑井部分22の垂直長さは地下約500〜約28,000フィート(約0.15〜約8.53km)であるが、これ以外のより深いまたはより短い深度も所望の地下領域の深度に応じて意図される。垂直な移送区間32の少なくとも一部には、陶製の坑井壁22を被覆するケース36を備えることができる。陶製の坑井22の少なくとも約70%、最大で全体をケースで被覆することが可能である。ケースは、坑井を被覆する分野で公知のあらゆる材料で製造できる。いくつかの態様では、垂直な移送区間32に、運転中の炭化水素坑井または活発な地下流体抽出井戸を備えることができる。いくつかの態様では、垂直な移送区間32は「乾式」の活発な地下流体抽出井戸を備えることができる。
坑井20は、直立部分22から延びた横向きの延長部分24を備えることができる。一実施形態では、直立部分22は横向きの延長部分24と流体連通していてもよい。さらに、横向きの延長部分24はほぼ水平であってもよい。一実施形態では、直立部分22を介した炭化水素の生産後に横向きの延長部分24を掘削することで、坑井20を所望の高温の地下領域内へ、またはそのさらに内部へと延長させることが可能である。この実施形態では、ケースに窓を切り欠いて、横向きの延長部分24の掘削を容易化することができる。
いくつかの態様では、斜めの坑井部分24の長さを、地下貯留層の岩質に応じて、1つ以上の所望の地下領域内へ少なくとも500フィート(0.15km)〜最大約30,000フィート(約9.14km)、いくつかの態様では約1,000〜約10,000フィート(約0.3〜約3.04km)、いくつかの態様では約5,000〜約8,000フィート(約1.52〜約2.43km)の距離で延長することが可能であり、また、その他のこれよりも長いまたは短い長さも所望の地下領域に応じて意図される。
横向きの部分24は、掘削後にケース加工することができる。したがって、横向きの延長部分24の全体または少なくとも一部がケース44を備えていてよい。いくつかの実施形態では、横向きの延長部分24の陶製の坑井壁の少なくとも約75%、少なくとも約85%、あるいは全体にケース44で加工することができる。ケースは、坑井ケースの分野で公知のあらゆる材料を含有してよい。一実施形態では、ケースはセラミックのような材料、または過激な温度および圧力に耐え得るその他の材料を含有してよい。水平部分24におけるケースは、セメント固化されずに貯留層と直接接触している。ケースは、結合剤26で陶製の坑井壁に結合することもできる。結合剤26は、陶製の坑井壁にケースを固定する分野で公知のあらゆる結合剤であってよい。
図1、図6、図14に示すように、パッシブ伝熱デバイス34は、第1の垂直な外部ケース36に動作可能に連結した横向きの外部ケース44と、横向きの外部ケース44内の横向きの内部チューブストリング48とを備えることができ、この横向きの内部チューブストリング48は垂直な内部チューブストリング40に動作可能に連結している。いくつかの態様では、横向きの外部ケース44および横向きの内部チューブストリング48は同心配置され、これらの間にできる環状の空間が第1の垂直な流体路38と流体連通する第1の横向きの流体路46を画定している。横向きの内部チューブストリング48内の空間は、第2の垂直な流体路42と流体連通した第2の横向きの流体路50を画定している。第1の流体路46と第2の流体路50内で移送される作動流体間の熱エネルギー伝達を阻止するために、横向きの内部チューブストリング48を絶縁することができる。ケース内でチューブストリングを中心決めおよび安定化させる目的で、横向きの内部チューブストリング48にスペーサを利用してもよい。スペーサは、絶縁して熱伝達を遅らせることができる。またスペーサは、流体の流れを阻害しないように低形状設計のものである。
一実施形態では、優勢を占める主要な液相作動流体を、ケース32、44内の環状の空間を介して所望の高温の地下領域へ移送することができる。坑井24の、所望の高温の地下領域と接触した部分に作動流体が達すると、高温の地下領域から作動流体への間接的な熱伝達が垂直な外部ケース32および/または横向きの外部ケース44の少なくとも一部にわたって生じる。一実施形態では、この所望の地下領域からの間接的な熱伝達によって、優勢を占める液相作動流体の少なくとも一部が気化し、これにより優勢な気相作動流体が形成される。一実施形態では、優勢な液相作動流体の少なくとも50%、少なくとも70%、または少なくとも約90%が、上述の間接的な熱伝達を介して気化する。
こうして得られた優勢な気相作動流体は、横向きのチューブストリング48の端部内へ流れることができる。チューブストリング48内で優勢の気相作動流体は、環状の空間46内の作動流体の流れに対してほぼ逆流することができる。一実施形態では、優勢な気相作動流体はチューブストリング48内への流入直後に、少なくとも120℃、約120〜約200℃の範囲、約135〜約200℃の範囲の温度、いくつかの態様では約200〜約600℃、いくつかの態様では約600〜約1,200℃、いくつかの態様では約1,200〜約6,000℃、いくつかの態様では約150〜約200℃の範囲の温度を有することができる。これに加えて、優勢な気相作動流体がチューブストリング48内を流れる際のチューブストリング48の移行部分52における圧力は少なくとも約3,000重量ポンド毎平方インチ(「psi」)、約3,000〜約14,000psiの範囲、約4,000〜約8,000psiの範囲、または約5,000〜約6,000psiの範囲であってよい。
システム10内における相変化および効率的な流体の流れを促進する目的で、システム10内部の圧力を増減することにより、部分真空または圧力室を作り出すことができる。システム10の完全に閉鎖された性質のために、システム10内を減圧して、他のどのシステムよりも低い温度で相変化を生じさせることが可能である。これにより、たとえ非常に低い温度であっても、強力な重力の熱サイホン効果の使用が可能になる。これとは逆に、システム内を増圧してより高温の貯留層を利用し、熱抽出効率を高めることで、作動流体の使用範囲が広がる。システムを構成している個々の井戸は別々の温度で動作していることもあるため、それぞれの内部圧力を変更する必要があり得るが、全ての井戸が流体の流れを収束させて1つの出力装置70に動力供給することから、全ての作動流体は同じ化学性質のものであることが望ましい。
いくつかの態様では、第1の垂直な外部ケース36、垂直な内部チューブストリング40、またはこの両方を絶縁することで、地下領域と地上位置の間を移送中の作動流体の温度を維持することができる。チューブストリング40、48は、チューブストリングの使用における分野で公知のあらゆる材料で形成できる。いくつかの態様では、チューブストリング40、48は、例えばプラスチックまたは繊維ガラスのような低熱伝導性の材料を備えていてよい。さらに、チューブストリング40、48の少なくとも一部を熱絶縁することができる。いくつかの態様では、チューブストリング40、48の全長の少なくとも約75%、少なくとも約85%、または少なくとも95%を絶縁することが可能である。一実施形態では、チューブストリング40、48を1つ以上の熱絶縁材料で充填できる。チューブストリング40、48に採用する絶縁材料は、当分野で公知のあらゆる絶縁材料であってよい。いくつかの代替の態様では、チューブストリング40、48に、例えば典型的に蒸気生産に採用される絶縁チューブのような市販の絶縁チューブを採用できる。本発明のいくつかの態様では、第2の流路50、42を第1の流路46、38から絶縁するために、垂直な移送区間32の内部チューブ40および/またはパッシブ伝熱デバイス34の横向きの内部チューブ48を絶縁している。この絶縁により、第2の流体路50、42を通って戻る高温の作動流体が、これよりも低温の注入作動流体によって冷却されることを阻止する。
いくつかの態様では、ケース内でチューブストリングを中心決めおよび安定化させる目的で、チューブストリングにスペーサを利用できる。チューブストリングには絶縁スペーサを利用できる。チューブストリングには、流体の流れを阻害しないように低形状のスペーサを利用できる。
優勢を占める気相作動流体がチューブストリング48、40内の第2の流体路50、42内を地表へと移動する際に、作動流体の温度を低下させることができる。いくつかの態様では、この優勢な気相作動流体の温度は約150℃未満、約40℃未満、または約30℃未満にまで低下し得る。さらに、作動流体がチューブストリング48、40内を移動する際に、このチューブストリング48、40内の圧力が変化する可能性がある。一実施形態では、移行部分52における横向きの内部チューブ48と、チューブストリング40が陶製の平面と交差する地点との間の圧力差は、約7,000psi未満、約4,000psi未満、あるいは1,000psi未満であってよい。また、圧力および温度の低下により、優勢な気相作動流体の少なくとも一部が凝縮して液相化する。一実施形態では、優勢な気相作動流体の約20重量%未満、または10重量%未満が、チューブストリング48、40を移動中に凝縮して液化する。
いくつかの態様では、システム10内のそれぞれのパッシブ伝熱デバイス34は、地上とは別に独立して運転できる。いくつかの態様では、それぞれの井戸20は、地上とは別に独立して運転できる。
本発明のいくつかの態様では、外部ケース、内部チューブ、またはこの両方は、少なくとも1つの増大した表面をさらに備えることができる。いくつかの態様では、この増大した表面は外部ケース表面上にあり、別の態様では内部チューブ表面上にあり、さらに別の態様では内部チューブおよび外部ケースの両方の表面にある。
本発明のいくつかの態様では、垂直な移送区間32および/またはパッシブ伝熱デバイス34の外部ケース36、44の内面と外面の両方が同一方向に増大し、一方、別の態様では、それぞれの増大方向は反対方向に向いている。同様に、いくつかの態様では、垂直な移送区間32および/またはパッシブ伝熱デバイス34のそれぞれの外部ケースの内面、ならびにそれぞれの内部チューブの外面は同一方向に増大しており、一方、別の態様では、これらの増大方向はそれぞれ反対方向に向いている。
拡大したケースは管状の蒸気生成要素の構造を向上させ、この構造は、チューブの位置に関係なく、またケースを一切歪ませたり、ケース壁を相当に脆くする必要なく、さらに製造あるいは設置コストを増大させることなく、蒸気生成要素の内壁表面上に流れる液体/蒸気の流れの中の液体のほぼ均等な円周分配を保証するための、単純かつ有効な手段を特徴とする。
金属チューブの内部壁表面全体が湿潤している限り、チューブの壁/金属の温度が、チューブを弱体化あるいは損傷してしまう程、含有されている流体の温度を超えることはない。内部チューブ壁に乾いた部分がある場合には、この乾燥部分と円周方向または横方向に近接した他の壁部分は局所的に湿潤しているため、これより高い熱伝達速度に晒されても安全な温度にあるという事実には関係なく、チューブ壁のこの部分が中程度の熱伝達速度に晒されても過熱、損傷し易くなる。この影響により、チューブ全体の平均熱伝達速度ならびに発電能力が制限される。全円周にわたり内部が湿潤してないチューブで熱伝達速度が円周方向に変化し、チューブ壁の乾燥部分にさらに高い熱が加えられた場合、この制限は最も重度となる。
臨界熱流束(CHF)は、沸騰危機を発生させる熱流束であり、さらに、加えて熱伝達面を急激に増大させ、熱伝達速度を低下させる。CHFは、継続的な気化が生じることで液膜が消滅すると、加熱された壁が気相に露出されることで誘発される。このケースでは、加熱された壁からの熱伝達が急激に低下し、壁温度が急速に上昇するため、システムに著しい損傷を与えかねない。CHFは、電力発電における沸騰伝熱機器の設計および運転を制限する。これにより、臨界熱流束の上昇によって安全域が増加し、より経済的な設計と、より高い熱流束が可能となる。システムの容量が増すに従い、必要となる単位熱伝達面積当たりの熱負荷がより高くなる。最も効果的な熱伝達機構は核沸騰であり、その上限境界はCHFによって指定される。したがって、核沸騰領域を拡大する試みがなされてきた。この点で、熱伝達範囲でのCHFの増大は重要な態様となる。
いくつかの態様では、この増大は、外部環状部と内部チューブストリング(チューブ式交換器内のチューブ)間の熱伝達を増大または促進させることを意図しない。むしろ、チューブストリングへの増大は、各々の流路内の流れを促進し、二相流の障害物を減少させる。
増大の方法の中で、ヘリカルコイルのような遠心流導流器、または作動流体に遠心力を生じさせるあらゆる装置を挿入するというものがある。さらに、増大は、ケース表面への溝付け(施条)または***取り付けによって、あるいは、作動流体上に遠心力を生じさせ、および/または熱伝達に利用できるケースの表面範囲を増大させることを目的としたあらゆる装置によっても達成できる。また、増大は、ケース表面にフィンを取り付けまたは機械工作することによって、あるいは、作動流体に1組の熱伝達チャネル上をチャネル軸に対し垂直またはほぼ垂直に通過させるあらゆる装置によっても達成できる。またさらに、液体蒸気の逆流抵抗を減少させる、および/または局所的な乾燥状況の進行を妨害する目的で、多孔質コーティングを利用することも可能である。
外部ケースと内部チューブの間の環状部内に、および/または内部チューブ内に遠心流導流器を挿入すると、これが流れ障害として機能することで遠心渦流を生じさせ、圧力損失を増大させる可能性がある。同じ質量流速を付加するには、ポンプ能力を上げる必要がある。しかし、たとえポンプ能力が同じであっても、遠心導流器で得たCHFは、最適な設計の遠心導流器を用いずに得たCHFよりも高くなる可能性がある。特に、チューブの或る地点に熱流束が集中する場合には、この地点に遠心流導流器を配置することができる。流体の遠心渦動作によって生じた遠心力により、液体はケース表面上を流れ、蒸気はケースの中心線に沿って流れることを余儀なくされる。その結果、同じ質量流速下で平滑なケースの場合と比較して、局所的な流速が上昇する。したがって、作動流体中に生じた遠心力はCHFの増大に寄与することができる。遠心流ケースを均等に円周方向に加熱したことによる経験的なCHF結果は、最大50%のCHF上昇を示した。
未気化液体が少量で、水平に配置した平坦なケースの底部に沿って流れる傾向にあるケースでは、ケースの一側部がより激しい高温に晒されるため、遠心流導流器が底部の液体の流れを持ち上げ、高温で熱せられた側部を一掃する。既述の通りに遠心流導流器を使用することで、発電システムの運転状態時容量が大幅に増大する。
施条付き表面は増大された熱伝達範囲および遠心流促進部として働き、これにより熱伝達およびCHFが増大する。遠心流は、作動流体をチューブ壁へ強制的に流し、液体および生じた流れの半径方向への再飛散を遅らせることで、蒸気を中央領域へ運ぶ。これにより、相当に高い蒸気/ガス品質に達するまで、CHF状況での蒸気/ガスブランケットおよび膜乾燥が阻止される。渦流の強度は、重力に対する遠心加速の比率によって定量化することができる。膜厚を減じることで、ケース壁と作動流体の気液界面との間の有効温度差が増し、より大量の熱伝達の可能性を提供する。
施条したケースの運転中、作動流体の外層が施条によって、それぞれのケースの少なくとも一部において円周方向の遠心渦動作を生じさせるように偏向される。気液容積比率が十分に高くなると、円周方向へ均等に分配されずに、例えば水平チューブの底部に沿って流れるか、曲げ部の外に流れる可能性のある流体が、施条部に捕獲されて円周周囲を移動させられる。ガスの表面摩擦と施条された内面との効果の組み合わせにより、ガスと液体がケースを縦方向に流れる際に、液体がケースの溝付きの内壁面の円周にかけて均等に分配され易くなる。これは、全てまたはほぼ全ての液体が気化するまで継続する。こうした施条されたケースでは、平坦なケースで代用した場合には過熱による損傷を生じさせる熱伝達速度であっても、ケース壁の金属温度を安全な低温度に維持することができる。
既述し、また図7〜図10に示したように、施条したケースを使用することで、発電システムの運転状態時容量が大幅に増大する。さらに、既述の特徴を有する施条は、流体の流れの高い質量流量で、システム全体にかけての圧力降下が、平坦なケースでの場合と比較して減少することが分かっている。特に本発明の最も有効な使用に適合させた施条の特徴は、ケースの流れ範囲を減少させず、あるいはケース壁を好戦的に弱体化させることがない。
施条したケースにおけるCHCは、標準の平滑なケースと比べ1.3〜1.6倍に増大することができる。しかし、増大率は様々な流れ条件および形状に依存する。施条付きケースの使用によって、平坦なケースよりも内面範囲が50〜60%、外面範囲が50〜60%増加することで、熱伝達が向上する。これらの向上により、伝熱係数が標準のケースよりも2.5〜4倍増加する。
いくつかの態様では、外部ケース32、44を介した熱伝達のための表面範囲を増大させるために、垂直な外部ケース32および/または横向きの外部ケース44は、1つ以上の施条付き部分54を備えることができ、これを図7〜図10に示す。施条付き部分54は、外部ケース32、44の外面、内面、および外面と内面の両方、またはその一部に施条56を備えることができる。非限定的な例として、図示のケースは、複数のランド58と溝60を交互に備えた施条56を設けた外径8インチ(20.3cm)のものである。いくつかの態様では、ランド58は幅約0.05〜約1インチ(約1.27〜約2.54cm)、溝60は幅約0.125〜約1.5インチ(約0.317〜約3.81cm)であってよく、ランド58および溝60は約50〜70度の傾斜を設けることができ、いくつかの態様では、各ケースの縦方向を横切る軸に対して約60度またはこれ以外の傾斜角を設けている。いくつかの態様では、施条56により、各ケースのリニアフット当たりの表面範囲が50〜60%増大する。
フィン付き相ケースを利用したいくつかの態様では、作動流体はチャネル軸に対して垂直な方向に、1組の熱伝達チャネル上へと送られる。フィン51の形状は、とりわけ鋭角な矩形、丸みを帯びた矩形、または鋸歯型であってよい。等量の流れおよび圧力降下を得るために、フィン付き相ケースは施条付きケースよりも高いCHF上限を有する。しかし、施条付きケースおよびフィン付き相ケースのパフォーマンスは流れ条件に依存する。CHFを増大する方法は、目的の特定の流れ条件に応じて選択されるべきである。
いくつかの態様では、このデバイスはフィン付き面の利点を、相変化中に得られる高い熱伝達速度の利点と組み合わせる。この配置により、フィン51の一部(基部)がCHF温度よりも高い温度で動作し、その他の部分は安定した核沸騰の初期の温度近くで動作することが可能になる。2つの隣接したフィンの内部にあり、高温の壁と接触している液体は、壁の(作動流体の熱水力条件に関連した)高い熱流束のために沸騰することができる一方で、フィン51の外の強制流内の流体のバルク部分はサブクール状態にある。細長穴が蒸気で充満されると、この蒸気がサブクール状態のバルク液体中で急速に凝縮して、細長穴が空になり、これを低温液体で補充し易くなる。高温の壁は、「非被覆壁」相の最中における温度上昇がライデンフロスト温度値を超えない限り再湿潤される。この連続沸騰、および2つの隣接し合ったフィン51の間での凝縮により、本質的に、沸騰中における高温の壁から伝達され、凝縮中にフィン外のバルク液体へ伝達される潜熱の移送に基づいて、CHFが増大できる。フィンのサイズは3〜7mmの範囲であり、2つの隣接し合ったフィン間の隙間または空間距離は約2〜4mmであり、フィンの材料は銅またはモリブデンのいずれかであってよいが、しかし、高い熱伝導性を特徴とするあらゆる材料であってよい。いくつかの態様では、フィンのランドは、フィンどうしの間の空間よりも狭い。
フィン付き相ケースは、マグマのような極度に高い熱流束環境に選ばれる。従来の流れチャネルと比較して、フィン付き相ケースはCHFを2〜3倍増大し、また、比較的小型のスペーサ用具を設けている。この装置では最適条件において6MW/m、さらに10MW/mへ、さらに25MW/mへの熱伝達速度アプローチが可能である。
沸騰増強に関する多孔質のコーティング面の役割は、表面上の小型空洞の数を増やすことである。コーティング層はマイクロメートル範囲における均等な細孔サイズ、および高粒子表面範囲を有し、これにより高い表面対体積比を作り出している。各々の空隙/細孔は相互連結しており、高温面へ向かう流体の流れを援助する。CHF増大は、相変化界面へ向かう液体流に対する毛管式補助によって起こる。
コーティング層は液体蒸気の逆流抵抗を減少させ、局所的な乾燥状況の進行を妨害する。多孔質媒体の毛管ポンピングによって、必要な液体ドローが生じ、流体通液路が確立される。ケースの外面を増大するのは、熱伝達に利用できる表面範囲を増やすためである。伝達される熱の量が増えるほど、貯留層流体の温度変化が大きくなる。この温度変化が貯留層内により強い対流を生じさせるため、より質量の大きな岩から熱を抽出できるようになる。前述の表面範囲増大を使用することで、さらに熱交換表面範囲を追加する必要がなくなるので、掘削および完成のコストと危険が低減される。
いくつかの態様では、横向きの外部ケース44の少なくとも一部の外面は1つ以上の施条付き部分54を含んでいる。この構成では、ランド58ならびに溝60がパッシブ伝熱デバイス34の縦軸を横切って、地下流体物質の環状の流れと、施条部56を通過する熱対流とを作り出し、これにより地下領域と第1の経路46内の作動流体との間の熱伝達の効率が上がる。
いくつかの態様では、横向きの外部ケース44の少なくとも一部の内面は1つ以上の施条付き部分54を含んでいる。この構成では、ランド58ならびに溝60がパッシブ伝熱デバイス34の縦軸を横切って、第1の経路46内に作動物質の環状の流れを作り出すことで、地下流体物質と作動流体間の熱伝達効率を上げている。
いくつかの態様では、垂直な内部チューブストリング40も、その外面、内面、あるいは外内両面上に1つ以上の施条付き部分54を備えることができる。垂直な内部チューブストリング40上の施条56は第1の流路38および第2の流路42内に乱流を作り出して、所与の熱流束についての作動流体の核沸騰の質、質量速度、圧力を向上させ、また二相流を増大させることができる。
いくつかの態様では、横向きの内部チューブストリング48は、その外面、内面、外内両面上に1つ以上の施条付き部分54を備えることができる。横向きの内部チューブストリング48上の施条56は第1の流路46および第2の流路50内に乱流を作り出して、所与の熱流束についての作動流体の核沸騰の質、質量速度、圧力を向上させることができる。
図1、図14に示すように、出力装置70はタービン72を備え、タービンにはタービンシャフトは発電機に連結しており、高温作動流体または蒸気によって回転されて、或る量の電力を生産する。バイナリ式地熱設備、ならびに太陽熱設備や他のタイプの発電設備にて使用されるタービンは、潜在的に適するタービンの例である。タービンは、特定の作動流体と、システムの温度/圧力条件について最適化できることが好適である。タービンアセンブリ72は、1つ以上の、また、例えば蒸気タービンおよび/または膨張タービンのような産業上公知のあらゆるタイプのタービンを備えることができる。一実施形態では、タービン72は生産された作動流体からの圧力を膨張と共に利用する。
タービンアセンブリ72は発電機74に動作可能に結合させることができる。例えば、タービンアセンブリ72を出力シャフト(図示せず)を介して発電機74に結合できる。一実施形態では、発電機74は、タービンアセンブリ72が生成した機械的作用を別形式のエネルギーに変換するように構成できる。発電機74は、機械的作用を別のエネルギー形式に変換できる、産業上公知のあらゆる発電機であってよい。いくつかの態様では、発電機74は電気発電機であってよい。代替実施形態では、タービンアセンブリ72ならびに発電機74を、タービン交流発電機(図示せず)で代用することができる。
優勢を占める気相作動流体はタービン入口に導入されるとすぐに、少なくとも約120℃、約120〜約600℃の範囲、約600〜約1200℃の範囲、または1200℃以上の温度にすることができる。これに加えて、タービン入口44は少なくとも約3,000psi、およびいくつかの形態では約3,000〜約14,000psiの圧力を有することができる。
優勢を占める気相作動流体は、タービンアセンブリ72内に導入されると、タービンアセンブリ72内の1つ以上のタービンを回転させるべく働く。一実施形態では、タービンアセンブリ72内の1つ以上のタービンの回転の少なくとも一部を、優勢な気相作動流体の膨張によって行うことができる。タービンアセンブリ72内の1つ以上のタービンが回転することで、出力シャフト(図示せず)上にトルク形式の力が生成される。
いくつかの態様では、作動流体はタービンアセンブリ72内を通過しながら温度が変化する。一実施形態では、作動流体の温度差を、タービン入口およびタービン出口における作動流体の温度差を求めることで計測できる。これに加えて、タービン入口とタービン出口の間に圧力差を設けることもできる。一実施形態では、タービン入口とタービン出口の間の圧力差は約500〜約8,000psiの範囲であってよい。
いくつかの態様では、出力装置 70は、タービンシャフトからの機械的作用を利用して、可変ポンプ76に直接動力供給することができる。
いくつかの態様では、図13に示すように、出力装置70は、高温作動流体によって運転される蒸留装置74を備えることができる。この構成では、タービンシャフトは、非飲用水を含有した真空チャンバを減圧によって空にさせるための真空ポンプに連結している。システムからの熱も熱交換器を介して真空チャンバへ伝達することができ、この熱が非飲用水を沸騰させ、蒸留された水蒸気が排除され、捕獲される。残留している凝縮した非飲用水混合物は排除される。蒸留装置74は連続ループ形式で作業する。加熱され蒸留された水は、コンデンサ内で冷却された後に利用されるか、あるいは、高温状態で分配されて、熱エネルギーならびに飲用水を必要とする処理に使用される。遠心分離機を利用して固体を分離し、バイオマスまたはその他の用途に使用することもできる。システムは、全水分の排除を交互に併用して、混入している鉱物または他の生産物を利用できるようにすることができる。
いくつかの態様では、システムはコンデンサのような冷却システム78をさらに備えており、この冷却システムは、冷却流82(水、空気、その他当分野で公知の手段を備える)によって作動流体を冷却する熱交換器80を設けている。作動流体は出力装置70から出た後に所望の温度に冷却されることが好適である。いくつかの態様では、出力装置70から出た作動流体は十分な熱エネルギーを含有しているため、熱エネルギーを熱交換器80により伝達して、さらなる加熱工程に使用することができる。冷却システムは湿式(つまり水)冷却、または乾式(つまり空気)冷却、あるいはその他の当分野で公知の手段を使用できる。一実施形態では、作動流体の流量は、ループ全体を通して約5バレル/分、または少なくとも約50バレル/分であってよい。
冷却システム78では、予冷した作動流体の温度をさらに低下させて、冷却された作動流体を形成することができる。冷却システム78内で作動流体の温度を十分に低下させて、温度約5〜約80℃の冷却された作動流体を形成することができる。これにより得た冷却された作動流体は一次液相作動流体となることができる。冷却された作動流体は冷却システム78から放出され、ポンプ76へ送られる。
加熱目的または他の目的で熱を直接第2の流体へ伝達する手法は、従来の冷却工程と共に、あるいはその代替として使用される。熱交換器80の設置場所は、とりわけ工業加熱または他の直接加熱のような目的に使用するために熱を第2の作動流体へ伝達する目的から、タービン72の後、しかし冷却システム78の前、ならびに復熱器90の前であってよい。
いくつかの態様では、直接使用する熱の生産は、システム10からの単独出力であってよい。この実施形態では、生産流体が地上の熱交換器80へ移送され、これにより熱が第2の作動流体へ伝達されるか、または工業処理の予熱あるいは吸収冷却といった何らかの他の作業を実行するために伝達される。
システム10は、再注入前の作動流体を予熱する目的で、復熱デバイス90を利用することもできる。いくつかの態様では、図20、図21に示すように、熱交換器80は第1のパスおよび第2のパスを備えることができる。タービン出口を第1のパスと流体流れ連通関係において結合できる。いくつかの態様では、熱交換器80の第1のパスを冷却システム78と流体流れ連通関係において結合できる。冷却システムは、1次気相作動流体を少なくとも部分的に凝縮するべく動作できる、当分野で公知のあらゆるタイプのコンデンサであってよく、これについては以降でより詳細に説明する。一実施形態では、コンデンサは湿式冷却塔、空冷コンデンサ、直接水冷システム、または当分野で公知のあらゆる冷却システムを備えていてよい。一実施形態では、作動流体の温度を第1のパスにおいて少なくとも約50℃まで下げることができる。予冷した作動流体は熱交換器80の第1のパスから放出されることができる。
ポンプ76を出た加圧された作動流体は、熱交換器の第2のパスへ送られる。加圧された作動流体は、第2のパスを流れる間に、第1のパスを流れる膨張した作動流体との間接熱交換を介して温度上昇し、これにより予熱された作動流体を形成する。一実施形態では、加圧された作動流体の温度は少なくとも約50℃に上昇することができる。
いくつかの態様では、システムは、地下資源中に熱エネルギーを保存するべく、生産温度よりも高温の注入温度を有するように利用できる。この工程では、単相作動流体または他の作動流体の利用を適用できる。注入前の作動流体に熱エネルギーを追加するために、システム内のポンプ76の後に熱交換器94を位置決めして利用することができる。注入前の作動流体が地下貯留層の温度よりも高温である場合には、後の抽出に備え、熱を貯留層内に追加、保存、隔離することが可能である。
追加熱源は、生産された作動流体を出力装置に導入する前に温度のブースティング(上昇)を行うために使用できる。この熱源には、発電からの廃熱、工業処理、天然ガス、バイオマス、メタン、太陽熱、あるいはあらゆる他の高温熱源または中温熱源を含んでもよい。このブースティングは、システムの発電能力を大幅に高めることができる。
追加の熱源は、閉ループシステムに注入する前の作動流体の温度をブースティングするために使用できる。この熱源には、発電からの廃熱、工業処理、天然ガス、バイオマス、メタン、太陽熱、あるいはあらゆる他の高温熱源または中温熱源を含んでもよい。このブースティングは、システムの発電能力を大幅に高めることができる。注入前の作動流体に熱エネルギーを追加するために、システム内のポンプの後に熱交換器94を位置決めして利用できる。
追加熱源は、出力装置70で使用する高温の作動流体の流れを追加するために使用できる。例えば、熱交換器92を介して上記作動流体を気化させる第2のエネルギー源に冷却された作動流体の流れを利用して、これにより上記気化した作動流体の流れを出力装置70に提供し、閉ループ内で生産された地熱流体の流れと共に使用する。
いくつかの態様では、システム10はまた、双方向移送管30を介して作動流体の流れを規制する複数の速度設定を設けた1つ以上の可変ポンプ76を含む。いくつかの態様では、可変ポンプ76の速度を調整して、双方向移送管30を通る作動流体の流れを規制することで、1日のうちの様々なエネルギー使用期間に所望の熱エネルギーを提供する。例えば、消費者のエネルギー使用の需要が低い期間中は流量を少なくし、消費者のエネルギー使用の需要がピークの期間中には流量を最大化し、あるいは毎日のエネルギーサイクル中に流量の調整を行う。毎日のエネルギーサイクル内の異なる期間中に作動流体の流量を変更することで、井戸の電力出力を変更し、井戸の生産能力を最大化できる。
いくつかの態様では、図11〜図12、および図20〜図22に示すように、1つ以上の双方向パッシブ伝熱デバイス30を設けた1列の坑井20を、1つ以上のパッシブ伝熱デバイス34と共に使用している。このような状況では、1つの可変ポンプ76を使用して、双方向パッシブ伝熱デバイス30内の作動流体の流れを規制できる。いくつかの態様では、各々の双方向パッシブ伝熱デバイス30に、作動流体の流量を規制するための個別の可変ポンプ76を設けてよい。
いくつかの態様では、パッシブ伝熱デバイス34内の作動流体の流量をタービン72または脱塩処理74の消費需要に応じて調整するように、可変ポンプ76を適合することができる。例えば、タービン72または脱塩処理74のエネルギー需要がピークに達するとポンプ76の流量が増大し、これによりパッシブ伝熱デバイス34内の作動流体の循環速度が増す。同様に、出力装置70のエネルギー需要が低くなるとポンプ76の流量が低下し、これによりパッシブ伝熱デバイス34内の作動流体の流量が減少する。
ポンプ76は冷却された作動流体に加圧し、この加圧された作動流体を放出するべく動作できる。加圧ポンプ76は、冷却された作動流体と加圧された作動流体の間に圧力差を生じさせる。一実施形態では、加圧された作動流体と冷却された作動流体の間の圧力差は、約500〜10,000psiの範囲、約500〜1,約000psiの範囲、または500〜1000psiの範囲であってよい。
いくつかの態様では、システムはモジュール形式で提供されるため、システムの構成部品を現場以外で組み立て、設置準備が整った状態にて建設現場に供給することが可能である。
いくつかの実施形態では、パッシブ伝熱デバイス34は、この内部を循環する作動流体の方向をクロスオーババルブ94によって変更することにより、少なくとも2つの動作モードでの動作が可能である。第1の動作モードでは、作動流体と地下領域の間の最大温度差がパッシブ伝熱デバイス34の縦長さに沿って生じるように、第1の垂直な流体路38からの作動流体を第1の横向きの流体路46に供給することができる。この構成では、高温作動流体または蒸気が第2の横向きの流体路50を通り、第2の垂直な流体路42へ返されて、地表に戻る。あるいは、第2の動作モードでは、作動流体を第2の垂直な流体路42から第2の横向きの流体路50に供給することで、パッシブ伝熱デバイス34の終端部における移行部分52内に、作動流体と地下領域の間の最大温度差が生じるようにする。操作者は、地下領域の最高温部を目標とすることで、動作モードを、パッシブ伝熱デバイス34の効率を最大化するように選択できる。あるいは、操作者は、低下した消費需要に応答して、動作モードを、パッシブ伝熱デバイス34の熱伝達速度を最小化するように調整することができる。
クロスオーババルブ94は、井戸内の流量を制御するためにスロットルバルブを設けてもよい。クロスオーババルブ94は、井戸が活発に流れず圧力が蓄積している場合に圧力を解放する送出バルブを設けることもできる。
いくつかの態様では、システム10は1つのパッシブ熱抽出デバイス34に複数のチューブストリングを利用してもよい。これにより、システム内の液体とガスの各流れの断面範囲の最適比を維持しながら、流れを逆流させることができる。限定されてはいないが、任意の所与の時間における基準点として、垂直なケースの範囲のほぼ1/3をパッシブ伝熱デバイスへと流れる液体に利用し、垂直なケースの範囲のほぼ2/3を地表へと流れるガスに利用する。
いくつかの態様では、図11〜図12、および図22に示すように、システム10は、複数の坑井20を掘削することにより実施され、各々の坑井20は略垂直な坑井部分22と少なくとも1つ以上の斜めの坑井部分24とを設けており、各々の坑井20の内部には双方向移送管30が位置決めされている。図11に示すように、一実施形態によれば、垂直な掘削部分22(ならびに、これに対応する、1つ以上のパッシブ伝熱デバイス34を設けた双方向移送管30)どうしを所望の距離で離間させ、また、対応する斜めの坑井部分24(ならびに、それぞれ対応するパッシブ伝熱デバイス34)を、地下資源の移流、または生産に影響を与える他のパラメータに関連して最適に構成することができる。いくつかの態様では、横向きの坑井24内で隣接し合うパッシブ伝熱デバイス34間の距離は約50〜約800mであり、いくつかの態様では約50〜400m、別のいくつかの態様では約100〜約150メートルである。当業者は、最適な空間は、所望の地下領域とその資源物質に依存することを認識するだろう。いくつかの態様では、斜めの坑井部分24は全てほぼ同平面にあり、別のいくつかの態様では、斜めの坑井部分24は1つ以上の異なる平面にある。いくつかの態様では、斜めの坑井部分24を平面を画定するように位置決めすることができ、その際、この平面は地下領域内部の地下物質の移流と平行に位置決めされる。いくつかの態様では、斜めの掘削部分24を、その各々に内設されたパッシブ伝熱デバイス34が移流を横切るまたはこれと平行する形で位置決めすることができる。あるいは、図12に示すように、垂直な坑井部分22は中心軸a−aに近接して掘削することができ、大きく斜めの坑井部分24がこの中心軸a−aから外方へ延びている。この構成は、垂直井戸4を掘削できる狭い窓しかない状態で地下領域を十分に利用する際に、特に有益である。
いくつかの態様では、坑井20と双方向移送管30の間の空間に、ケースの一部または全体を形成している材料を提供し、これにより、双方向パッシブ伝熱デバイス30、特にパッシブ伝熱デバイス34とその周囲の地下物質15との間の伝導特性を向上させることができる。いくつかの態様では、その材料はセメント、黒鉛材料、または他の伝導性材料であってよい。いくつかの態様では、双方向パッシブ伝熱デバイス30は、伝導性材料(金属、鋼鉄、合金、または他の伝導性材料)から成る。
いくつかの態様では、所望の高温地下領域は高温地下水性貯留層を備えることができる。本発明において有用である高温地下水性貯留層は、自然発生のもの、人造のもの、または自然発生のもの、人造のものとの組み合わせであってよい。いくつかの態様では、所望の高温地下領域は熱エネルギーを発する地下核廃棄物貯蔵槽を備えていてよい。いくつかの他の態様では、所望の高温地下領域はマグマ性のまたは巨大な熱流束環境を備えることができる。マグマ性のまたは巨大な熱流束環境は、非限定的な参照として、約1,000〜約6,000℃であってよい。
いくつかの態様では、作動流体は、十分な熱サイホン効果を提供するあらゆる物質であってよい。この液体は、注入温度および注入圧力においては生産温度および生産圧力よりも高い濃度でなくてはならない。この液体はパッシブ伝熱デバイス34内で相変化させられることが理想的であり、約120〜約200℃またはその辺り、別のいくつかの態様では約200〜約600℃の上昇した温度および圧力にて、ほぼ液相からほぼ気相へ変化する。しかし、地殻または活発なマグマだまりの付近の温度は6,000℃近くに達することがあり、この温度は現段階での最新技術の動作範囲を大きく超えるが、前述のシステムによる熱抽出には技術上利用可能である。適した作動流体には、水、イソペンタン、イソブタンエタノール、メタノール、またはその他の炭化水素、二酸化炭素を含む。
界面活性剤や混合流体のような添加物を使用して、表面張力を下げることができる。流体の表面張力を下げることで、流動沸騰の接触角も低下する。その結果、より小径の気泡がより短い時間で高温の壁を離れるようになる。これによって沸騰伝熱が強力になり、CHFが増大すると予測される。
添加物の使用により、作動流体の特定の熱が上昇する、あるいは作動流体単位当たり運ばれる熱エネルギー量が増大する。その一例はアンモニアおよび水である。
いくつかの態様では、システム10は、大量の発電所規模のエネルギー生産を可能にする目標の地下物質15と相互作用するために、400,000〜800,000平方フィート(37,160〜74320平方メートル)を超える地下パッシブ伝熱表面範囲を設けた複数の井戸を備える。
再び図1を参照すると、システム10のサイクルは、作動流体が、パッシブ伝熱デバイス34内の第1の横向きの経路46に到達するまで、垂直な外部ケース36と垂直な内部チューブストリング40の間の第1の垂直な経路38内を重力によって下降することによって行われる。地下物質15と作動流体の間で、パッシブ伝熱デバイス34の横向きの外部ケース44を介して熱エネルギーが伝達される。作動流体は、地下貯留層からの十分な熱エネルギーを受けると、パッシブ伝熱デバイス34の長手方向の残りの長さを横断する高温蒸気によって気化され、最終的には、この気化した作動流体が移行部分52に達し、横向きの内部チューブストリング48内の第2の横向きの流路50に流入する。高温の作動流体蒸気は、パッシブ伝熱デバイス34ならびに垂直な移送区間32の垂直な内部チューブ40から圧力下にて流れ出て、発電に使用される出力電力システム70に到達し、次に、出力電力システムがタービン72である場合には発電に、また、出力電力システム70が脱塩装置である場合には淡水の生産に使用される。次に、水または空気を備えた冷却流82で作業流体を冷却するために、熱が熱交換器80を介してシステム10から除去される。冷却された作動流体は第1の垂直な経路38に戻り、工程が再び繰り返される。いくつかの態様では、前述のように可変ポンプ76を利用して作動流体の流量を変更することができる。いくつかの態様では、可変ポンプ76は地表と出力電力システム70の間に配置され、またいくつかの態様では、可変ポンプ76は、作動流体を地下領域内に戻す以前の、熱交換器80と地表の間に配置されている。
本発明は様々な修正および代替形式を受ける余地があるが、その詳細は図面中で例により示され、詳細に説明した通りである。しかし、本発明はここで説明した特定の実施形態に限定されるものではないことが理解される。それとは逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲で定義される通りの本発明の趣旨および範囲に入る全ての修正、同等物、代替品を網羅するものである。

Claims (20)

  1. 地下物質を含有している選択された地下領域から地上の位置までの地熱エネルギーを動力化するための閉ループシステムであって、
    前記地上の位置から前記選択された地下領域までの第1の略垂直な坑井部分と、その第1の略垂直な部分から前記選択された地下領域の少なくとも一部へと延びる少なくとも1つの第1の斜めの坑井部分とを有する第1の坑井、
    前記第1の略垂直な坑井部分に設けられた外部ケースを有する第1の略垂直な移送区間、
    前記坑井の第2の部分において前記略垂直な移送区間から離れて延びる第1のパッシブ伝熱デバイスであって、前記第1のパッシブ伝熱デバイスは外部ケースおよび内部チューブを有しており、前記外部ケースは、略垂直な移送の外部ケースに連結するとともに、封止された端部を有しており、前記外部ケースの少なくとも一部は施条付きの形状を有しており、前記内部チューブは前記外部ケース内に同心配置で構成されており、前記外部ケースと前記内部チューブの間の環状の空間には第1の流体路が形成されており、前記第1のパッシブ伝熱デバイスは前記内部チューブ内に第2の流体路を有しており、前記内部チューブは、前記外部ケースの前記封止された端部の近くに開放端部を有しており、前記第1の流体路と前記第2の流体路が流体連通している、第1のパッシブ伝熱デバイス、
    前記第1および第2の流体路内に配置された作動流体、および、
    前記選択された地下領域からの高温の作動流体を受容するための出力装置
    を備えるシステム。
  2. 前記第1の垂直な移送区間から延びている第2のパッシブ伝熱デバイスをさらに備えており、前記第2のパッシブ伝熱デバイスは、前記第1の略垂直な坑井部分から延びる第2の斜めの坑井部分内に配置されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 第2の略垂直な坑井部分と、前記第2の略垂直な部分から延びる第3の斜めの部分とを有する第2の坑井をさらに備えており、前記システムは、前記第2の略垂直な坑井部分内に配置された第2の略垂直な移送区間と、前記第3の斜めの部分内に配置された第3のパッシブ伝熱デバイスとをさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記第1および第2の略垂直な部分が、前記地下領域内の前記地下物質の移流の流れによって画定される第1の軸と平行な平面を画定するように、前記第2の坑井を前記第1の坑井に対して位置決めすることをさらに備える、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記第1、第2または第3の斜めの部分のうち少なくとも1つは、前記移流の流れによって画定される前記第1の軸と平行な第2の軸に沿って延びている、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記第1、第2または第3の斜めの部分のうち少なくとも1つは、前記移流の流れによって画定される前記第1の軸に交差する第3の軸に沿って延びている、請求項4に記載のシステム。
  7. 前記第1のパッシブ伝熱デバイスの前記外部ケースは外面および内面をさらに画定しており、前記施条付きの形状は、前記第1の熱外部の前記外面、前記内面、または両面に施条を有している、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記第1のパッシブ伝熱デバイスの前記内部チューブは外面および内面をさらに画定しており、前記内部チューブは、前記内部チューブの前記外面、前記内面、または両面に施条をさらに有している、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記第1の略垂直な移送区間および前記第1のパッシブ伝熱デバイスの内部で前記作動流体を循環させるために、前記地上の位置に配置されて、前記第1の略垂直な移送区間に動作可能に連結された可変ポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記出力装置は、前記第1の略垂直な移送区間および前記第1のパッシブ伝熱デバイスの内部を循環する前記作動流体によって回転されるタービンをさらに備える、請求項9に記載のシステム。
  11. 処理回路は、高温の作動流体によって動力を供給される脱塩システムをさらに備える、請求項9に記載のシステム。
  12. 冷却流によって前記作動流体を冷却するための熱交換器を有する冷却システムをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  13. 地下領域の地熱エネルギーを地上の位置で活用するための双方向流体移送管であって、
    外部ケースを有する略垂直な移送区間と、
    前記略垂直な移送区間から離れて延びている第1のパッシブ伝熱デバイスであって、前記第1のパッシブ伝熱デバイスは外部ケースおよび内部チューブを有しており、前記外部ケースは、略垂直な移送の外部ケースに連結するとともに、封止された端部を有しており、前記外部ケースの少なくとも一部は施条付きの形状を有しており、前記内部チューブは前記外部ケース内で同心配置にて成されており、前記外部ケースと前記内部チューブの間の環状の空間には第1の流体路が形成されており、前記第1のパッシブ伝熱デバイスは前記内部チューブ内に第2の流体路を有しており、前記内部チューブは、前記外部ケースの前記封止された端部の近くに開放端部を有しており、前記第1の流体路と前記第2の流体路が流体連通している、第1のパッシブ伝熱デバイスと、
    前記第1および第2の流体路内に配置された作動流体と
    を備える双方向流体移送管。
  14. 前記垂直な移送区間からの第2のパッシブ伝熱デバイスをさらに備える、双方向流体移送管。
  15. 前記第1のパッシブ伝熱デバイスの前記外部ケースは外面および内面をさらに画定しており、前記施条付きの形状は、前記第1の熱外部の前記外面、前記内面、または両面に施条を有している、請求項13に記載のシステム。
  16. 前記第1のパッシブ伝熱デバイスの前記内部チューブは外面および内面をさらに画定しており、前記内部チューブは、前記内部チューブの前記外面、前記内面、または両面に施条をさらに有している、請求項13に記載のシステム。
  17. 地下領域から地上の位置まで地熱エネルギーを抽出する方法であって、
    略垂直な坑井部分と、前記第1の略垂直な部分から選択された地下領域の少なくとも一部へと延びる少なくとも1つの第1の斜めの坑井部分とを有する第1の坑井を前記地上の位置から掘削する工程、
    前記第1の略垂直な坑井部分に設けられた外部ケースを有する第1の略垂直な移送区間を設ける工程、
    外部ケースおよび内部チューブを有する第1のパッシブ伝熱デバイスを前記第1の斜めの坑井の内部に位置決めする工程であって、前記外部ケースの少なくとも一部は施条付きの形状を有しており、前記内部チューブは前記外部ケース内で同心配置に構成されており、前記外部ケースと前記内部チューブの間の環状の空間には第1の流体路が形成されており、前記第1のパッシブ伝熱デバイスは前記内部チューブ内に第2の流体路を有しており、前記内部チューブは、前記外部ケースの前記封止された端部の近くに開放端部を有しており、前記第1の流体路と前記第2の流体路が流体連通している、工程、
    前記第1の略垂直な移送区間内に作動流体を供給する工程、及び
    前記地下領域内で加熱した後、前記第1の略垂直な移送区間を通じて前記作動流体を前記地上の位置へ戻す工程
    を備える方法。
  18. 前記作動流体は冷流体路から前記第1の流体路内にまず供給され、その後、前記第2の流体路を通じて熱流体管に戻される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記作動流体は冷流体路から前記第2の流体路内にまず供給され、その後、前記第1の流体路を通じて熱流体管に戻される、請求項17に記載の方法。
  20. 所要の消費に従って、前記移送管を通る前記作動流体の流量を調整する工程をさらに備える、請求項17に記載の方法。
JP2013543409A 2010-12-10 2011-12-12 パッシブ熱抽出および発電 Pending JP2014500420A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US42199610P 2010-12-10 2010-12-10
US61/421,996 2010-12-10
PCT/US2011/064425 WO2012079078A2 (en) 2010-12-10 2011-12-12 Passive heat extraction and power generation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014500420A true JP2014500420A (ja) 2014-01-09
JP2014500420A5 JP2014500420A5 (ja) 2015-02-05

Family

ID=46207789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013543409A Pending JP2014500420A (ja) 2010-12-10 2011-12-12 パッシブ熱抽出および発電

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9121393B2 (ja)
EP (1) EP2649311B1 (ja)
JP (1) JP2014500420A (ja)
CL (1) CL2013001663A1 (ja)
NZ (1) NZ612201A (ja)
WO (1) WO2012079078A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017525870A (ja) * 2014-06-13 2017-09-07 グリーンファイア・エナジー・インコーポレイテッドGreenfire Energy Inc 地熱ループエネルギー生産システム
JP2019513211A (ja) * 2016-02-25 2019-05-23 グリーンファイヤー エナジー インコーポレイテッド 閉ループシステムを用いる発電のための高温低透過性地層からの地中熱回収

Families Citing this family (46)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102269534B (zh) * 2011-07-25 2012-11-28 天津空中代码工程应用软件开发有限公司 一种旋流式热导管
US20140116643A1 (en) * 2012-10-31 2014-05-01 Heng Sheng Investment Holdings Limited, LLC Heat Exchanging and Accumulating Single Well for Ground Energy Collection
US20150007960A1 (en) * 2013-07-02 2015-01-08 Kegan Nobuyshi Kawano Column Buffer Thermal Energy Storage
FR3017697A1 (fr) * 2014-02-17 2015-08-21 Nextherm Capteur geothermique pour installation de pompe a chaleur et installation de pompe a chaleur equipee d'un tel capteur
DE202014003234U1 (de) * 2014-02-27 2014-05-21 Franz-Xaver Schuster Erdwärmesondenfuß, Erdwärmerohr und Erdwärmesonde
CN107072155B (zh) * 2014-04-09 2020-10-09 鲁茨可持续农业技术有限公司 热递送***和方法
US9803626B1 (en) * 2014-05-08 2017-10-31 Greenfire Energy Inc. Thermosiphoning supercritical CO2 in geothermal energy production
US20150330670A1 (en) * 2014-05-16 2015-11-19 Richard L. Wynn, Jr. System and method for utilizing oil and gas wells for geothermal power generation
JP6322107B2 (ja) * 2014-09-26 2018-05-09 鹿島建設株式会社 マグマ発電システム、及び、マグマ発電システムの製造方法
US20160102922A1 (en) * 2014-10-10 2016-04-14 Richard Curtis Bourne Packaged Helical Heat Exchanger
US11555658B2 (en) * 2014-11-19 2023-01-17 University of Alaska Anchorage Methods and systems to convert passive cooling to active cooling
US20160312646A1 (en) * 2015-04-21 2016-10-27 Derric Juano Electricity generation and water desalinization in constructed shafts utilizing geothermal heat
EP3353375B1 (en) 2015-09-24 2024-03-20 XGS Energy, Inc. Geothermal heat harvesters
JP6670122B2 (ja) 2016-02-19 2020-03-18 株式会社神戸製鋼所 地熱回収装置及び地熱回収装置の運転方法
ITUA20161325A1 (it) * 2016-03-03 2017-09-03 Ves Energy S R L Sistema di produzione non convenzionale di energia elettrica da sorgente geotermica a vapore prevalente ed impianto relativo
GB2549832A (en) * 2016-03-08 2017-11-01 Henderson William Geothermal power system
WO2018112611A1 (en) * 2016-12-23 2018-06-28 Grant Nevison Enhancing geothermal energy production in a well
US11656002B2 (en) 2016-12-23 2023-05-23 Element Coil Services Inc. Enhancing geothermal energy production in a well
US11220882B2 (en) 2016-12-23 2022-01-11 Element Coil Services Inc. Enhancing thermal conductivity of a wellbore
US20200072199A1 (en) * 2017-05-04 2020-03-05 Ves Energy S.R.L. System for the non conventional production of electrical power from a geothermal source and relevant party
GB2568029A (en) * 2017-10-23 2019-05-08 Univ Bristol Metal extraction method and system
GEP20196972B (en) * 2018-02-06 2019-05-27 Solomon Ioramashvili Geothermal energy device
JP7135094B2 (ja) 2018-02-08 2022-09-12 グリーンファイア・エナジー・インコーポレイテッド 生産性地熱井からの閉ループエネルギー生成
FI130172B (en) * 2018-02-12 2023-03-27 Fira Group Oy Geothermal heat exchanger, geothermal heating arrangement and method for storing heat energy in the ground
CA3044153C (en) 2018-07-04 2020-09-15 Eavor Technologies Inc. Method for forming high efficiency geothermal wellbores
US11224145B2 (en) * 2018-08-01 2022-01-11 Nautilus True, Llc Datacenter geothermal cooling system and method
CA3050274C (en) 2018-08-12 2022-07-05 Eavor Technologies Inc. Method for thermal profile control and energy recovery in geothermal wells
EP3614069A1 (de) * 2018-08-24 2020-02-26 ClimaSolutions GmbH Verfahren und Einrichtung zur Gewinnung von Nutzenenergie aus Erdwärme
US11421516B2 (en) 2019-04-30 2022-08-23 Sigl-G, Llc Geothermal power generation
CA3083575C (en) * 2019-06-27 2022-01-04 Eavor Technologies Inc. Operational protocol for harvesting a thermally productive formation
CA3138740C (en) * 2020-01-25 2023-01-03 Eavor Technologies Inc Method for on demand power production utilizing geologic thermal recovery
US11473813B2 (en) * 2020-05-13 2022-10-18 Saudi Arabian Oil Company Well completion converting a hydrocarbon production well into a geothermal well
US20220243707A1 (en) * 2021-01-30 2022-08-04 Andrew Fleming Geothermal Energy System
US11434880B1 (en) * 2021-05-17 2022-09-06 Mark H. Taylor Renewable geothermal energy harvesting systems and methods
US20230077091A1 (en) * 2021-08-18 2023-03-09 Babak Bob Arefi Geothermal processes and systems for enhancing electricity generation via increasing a pressure on a primary fluid
US20230059338A1 (en) * 2021-08-20 2023-02-23 National Oilwell Varco, L.P. Systems and methods for electricity generation
US20230304705A1 (en) * 2022-02-28 2023-09-28 EnhancedGEO Holdings, LLC Geothermal power from superhot geothermal fluid and magma reservoirs
TW202336345A (zh) * 2022-02-28 2023-09-16 美商英漢Geo控股責任有限公司 來自過熱地熱流體及岩漿庫之地熱電力
US11852383B2 (en) 2022-02-28 2023-12-26 EnhancedGEO Holdings, LLC Geothermal power from superhot geothermal fluid and magma reservoirs
US11905797B2 (en) 2022-05-01 2024-02-20 EnhancedGEO Holdings, LLC Wellbore for extracting heat from magma bodies
US11918967B1 (en) 2022-09-09 2024-03-05 EnhancedGEO Holdings, LLC System and method for magma-driven thermochemical processes
US11913679B1 (en) 2023-03-02 2024-02-27 EnhancedGEO Holdings, LLC Geothermal systems and methods with an underground magma chamber
US11897828B1 (en) 2023-03-03 2024-02-13 EnhancedGEO, Holdings, LLC Thermochemical reactions using geothermal energy
US11912573B1 (en) 2023-03-03 2024-02-27 EnhancedGEO Holdings, LLC Molten-salt mediated thermochemical reactions using geothermal energy
US11912572B1 (en) 2023-03-03 2024-02-27 EnhancedGEO Holdings, LLC Thermochemical reactions using geothermal energy
US11905814B1 (en) 2023-09-27 2024-02-20 EnhancedGEO Holdings, LLC Detecting entry into and drilling through a magma/rock transition zone

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5653170B2 (ja) * 1973-07-02 1981-12-17
JPS60144595A (ja) * 1984-01-06 1985-07-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱交換器の伝熱管構造
JP3079576U (ja) * 2001-02-14 2001-08-24 株式会社ティグ 熱交換器の伝熱管
JP2007198723A (ja) * 2006-01-13 2007-08-09 Soilmec Spa 地熱エネルギー開発プラントにおいて流体を循環させるために地盤を掘削するシステム
US20090126923A1 (en) * 2007-11-16 2009-05-21 Conocophillips Company Closed loop energy production from geothermal reservoirs

Family Cites Families (106)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3613773A (en) 1964-12-07 1971-10-19 Rca Corp Constant temperature output heat pipe
US3807493A (en) 1971-09-28 1974-04-30 Kooltronic Fan Co Heat exchanger using u-tube heat pipes
US3769674A (en) 1972-10-10 1973-11-06 Isothermics Method for producing heat pipes
US3933198A (en) 1973-03-16 1976-01-20 Hitachi, Ltd. Heat transfer device
JPS5723194B2 (ja) 1973-08-17 1982-05-17
US4051677A (en) 1973-07-02 1977-10-04 Huisen Allen T Van Multiple-completion geothermal energy production systems
US4054176A (en) * 1973-07-02 1977-10-18 Huisen Allen T Van Multiple-completion geothermal energy production systems
US4052854A (en) 1974-07-22 1977-10-11 North American Philips Corporation Heat transfer interface between a high temperature heat source and a heat sink
US4033406A (en) 1974-09-03 1977-07-05 Hughes Aircraft Company Heat exchanger utilizing heat pipes
US3911683A (en) 1974-12-12 1975-10-14 John H Wolf Efficient and nonpolluting method for recovering geothermal heat energy
US3986362A (en) 1975-06-13 1976-10-19 Petru Baciu Geothermal power plant with intermediate superheating and simultaneous generation of thermal and electrical energy
US4047093A (en) 1975-09-17 1977-09-06 Larry Levoy Direct thermal-electric conversion for geothermal energy recovery
US4051889A (en) 1976-03-26 1977-10-04 Stoddard Xerxes T Heating frasch sulphur mine water using waste heat
US4067237A (en) 1976-08-10 1978-01-10 Westinghouse Electric Corporation Novel heat pipe combination
US4052857A (en) 1976-10-06 1977-10-11 The Dow Chemical Company Geothermal energy from salt formations
US4094356A (en) 1977-01-06 1978-06-13 Whewell Frank Ash Geothermal heat recovery system
US4106554A (en) 1977-07-25 1978-08-15 Westinghouse Electric Corp. Heat pipe heat amplifier
JPS5452349A (en) 1977-09-30 1979-04-24 Ushio Nagase Natural steam power application system
US4255933A (en) 1978-06-19 1981-03-17 Wayne Bailey Geothermal power producing loop
US4226282A (en) 1978-08-30 1980-10-07 Foster Wheeler Energy Corporation Heat exchange apparatus utilizing thermal siphon pipes
US4353415A (en) 1979-07-30 1982-10-12 United Kingdom Atomic Energy Authority Heat pipes and thermal siphons
US4290266A (en) 1979-09-04 1981-09-22 Twite Terrance M Electrical power generating system
US4342197A (en) 1980-08-25 1982-08-03 Sperry Corporation Geothermal pump down-hole energy regeneration system
US4448238A (en) 1980-09-11 1984-05-15 Singleton Jr Lewis Heat exchange system and process for heating and cooling using geothermal energy
JPS5755304A (en) 1980-09-22 1982-04-02 Tokyo Shibaura Electric Co Flasher
US4375153A (en) 1981-03-26 1983-03-01 Wahl Iii Edward F Process and apparatus for control of two-phase flow to geothermal power plants
US4566532A (en) 1981-03-30 1986-01-28 Megatech Corporation Geothermal heat transfer
US4556101A (en) 1981-03-30 1985-12-03 Megatech Corporation Wavy tube heat pumping
US4968488A (en) 1982-01-29 1990-11-06 Spevack Jerome S Integrated system for pollution abatement and energy derivation from steam
HU193647B (en) 1983-02-14 1987-11-30 Melyepitesi Tervezo Vallalat Method and apparatus for utilizing geothermic energy
US4479351A (en) 1983-06-22 1984-10-30 Electric Power Research Institute, Inc. Venturi flash circulator for geothermal apparatus
GB8329740D0 (en) 1983-11-08 1983-12-14 Ti Group Services Ltd Heat pipe system
GB8401908D0 (en) 1984-01-25 1984-02-29 Solmecs Corp Nv Utilisation of thermal energy
US4664181A (en) 1984-03-05 1987-05-12 Thermo Electron Corporation Protection of heat pipes from freeze damage
GB2160306B (en) 1984-06-14 1987-12-09 Total Energy Conservation And Method of geothermal energy recovery
US4753072A (en) 1987-02-11 1988-06-28 Stirling Power Systems Corporation Stirling engine heating system
US4836275A (en) 1987-03-11 1989-06-06 Fujikura Ltd. Corrugated heat pipe
US4787450A (en) 1987-05-07 1988-11-29 Union Oil Company Of California Gas lift process for restoring flow in depleted geothermal reservoirs
US4745756A (en) 1987-10-06 1988-05-24 Robert Sederquist HDR closed loop steam generation
US4799537A (en) 1987-10-13 1989-01-24 Thermacore, Inc. Self regulating heat pipe
US4776169A (en) 1988-02-03 1988-10-11 Coles Jr Otis C Geothermal energy recovery apparatus
US4851183A (en) 1988-05-17 1989-07-25 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Underground nuclear power station using self-regulating heat-pipe controlled reactors
DE3930232A1 (de) 1989-09-11 1991-03-14 Werner Foppe Hot-weak-rock verfahren zur allgemeinen erdwaermenutzung in der 'zone of weakness' (in tiefen von 13 - 30 km)
ES2019734A6 (es) 1989-11-13 1991-07-01 Ayala Martinez Guillermo Sistema de extraccion de energia geometrica.
EP0457416A1 (de) * 1990-05-18 1991-11-21 Diego Horten Vorrichtung zur Nutzbarmachung von geothermischer Energie
US5165235A (en) 1990-12-12 1992-11-24 Nitschke George S System for using geopressured-geothermal reservoirs
US5183100A (en) 1991-02-14 1993-02-02 Harrell Jr James E System for efficiently exchanging heat or cooling ground water in a deep well
IL101002A (en) 1991-02-20 2001-01-28 Ormat Turbines 1965 Ltd A method and means of using a two-phase flow to generate power at a power station based on the Rankin cycle
US5095705A (en) 1991-04-12 1992-03-17 Oliver Daly Process for producing energy from water flowing down a borehole and recovery same
US5143150A (en) 1992-02-10 1992-09-01 Johnston James M Geothermal heat converter
US5272879A (en) 1992-02-27 1993-12-28 Wiggs B Ryland Multi-system power generator
US5664420A (en) 1992-05-05 1997-09-09 Biphase Energy Company Multistage two-phase turbine
US6212890B1 (en) 1992-10-02 2001-04-10 Ormat Industries Ltd. Geothermal power plant and condenser therefor
US5311741A (en) 1992-10-09 1994-05-17 Blaize Louis J Hybrid electric power generation
JPH06280678A (ja) 1993-03-29 1994-10-04 Aisin Seiki Co Ltd スターリングエンジン
NZ264077A (en) 1993-08-02 1996-05-28 Ormat Ind Ltd Geothermal power plant sealing system for containing leakage from high pressure end seal of back pressure turbine
US5440882A (en) 1993-11-03 1995-08-15 Exergy, Inc. Method and apparatus for converting heat from geothermal liquid and geothermal steam to electric power
TR199501702A2 (tr) 1994-12-29 1997-03-21 Ormat Ind Ltd Jeotermal akiskandan güc üretmek icin usul ve cihaz.
US5515679A (en) 1995-01-13 1996-05-14 Jerome S. Spevack Geothermal heat mining and utilization
BR9609023A (pt) 1995-06-07 1999-12-14 James H Schnell Sistema e processo para capturar calor geotérmico, dispositivo catalístico para colher produtos de uma reação endotérmica, dispositivo de termopar para geração de eletricidade proveniente de um poço e turbina combinada para uso em sistemas para a produção geotérmica de eletricidade.
US5771967A (en) 1996-09-12 1998-06-30 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Wick-interrupt temperature controlling heat pipe
US5937934A (en) 1996-11-15 1999-08-17 Geohil Ag Soil heat exchanger
SG64996A1 (en) 1997-07-08 1999-05-25 Dso National Laborataries A heat sink
US6009711A (en) 1997-08-14 2000-01-04 Ormat Industries Ltd. Apparatus and method for producing power using geothermal fluid
US6073448A (en) 1998-08-27 2000-06-13 Lozada; Vince M. Method and apparatus for steam generation from isothermal geothermal reservoirs
US6259165B1 (en) 1999-04-23 2001-07-10 Power Tube, Inc. Power generating device and method
EP1194723B1 (de) 1999-07-09 2002-12-04 Klett-Ingenieur-GmbH Vorrichtung zur nutzung von erdwärme und verfahren zu deren betreibung
US6668554B1 (en) 1999-09-10 2003-12-30 The Regents Of The University Of California Geothermal energy production with supercritical fluids
US6301894B1 (en) 2000-05-12 2001-10-16 Albert H. Halff Geothermal power generator
KR100823361B1 (ko) 2000-10-20 2008-04-17 히타 악티엔게젤샤프트 에너지 교환방법 및 에너지 교환장치
JP3981915B2 (ja) * 2001-04-03 2007-09-26 日産自動車株式会社 排気ガス浄化システム
US6675887B2 (en) 2002-03-26 2004-01-13 Thermal Corp. Multiple temperature sensitive devices using two heat pipes
US6694766B1 (en) 2002-08-21 2004-02-24 Enlink Geoenergy Services, Inc. Power generation systems with earth heat transfer
US7251938B1 (en) 2002-10-11 2007-08-07 The Board Of Regents For The University Of Oklahoma System and method for recovering geothermal energy and for converting recovered geothermal energy into useful power
TW575156U (en) 2003-05-08 2004-02-01 Jiun-Guang Luo Heat pipe
US6789610B1 (en) 2003-08-28 2004-09-14 Hewlett-Packard Development Company, L.P. High performance cooling device with vapor chamber
US6926072B2 (en) 2003-10-22 2005-08-09 Thermal Corp. Hybrid loop heat pipe
US7124583B2 (en) 2004-01-19 2006-10-24 Borealis Technical Limited Geothermal power generator
US7320221B2 (en) 2004-08-04 2008-01-22 Oramt Technologies Inc. Method and apparatus for using geothermal energy for the production of power
US7334406B2 (en) 2004-09-10 2008-02-26 Regents Of The University Of Minnesota Hybrid geothermal and fuel-cell system
US7331179B2 (en) 2004-09-30 2008-02-19 General Electric Company System and method for production of hydrogen
US7178337B2 (en) 2004-12-23 2007-02-20 Tassilo Pflanz Power plant system for utilizing the heat energy of geothermal reservoirs
ITMI20042482A1 (it) 2004-12-23 2005-03-23 Nuovo Pignone Spa Turbina a vapore
JP2006207919A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Panahome Corp 地中熱利用冷暖房装置および方法
US7147044B2 (en) 2005-01-27 2006-12-12 Hul-Chun Hsu Processing apparatus for continuously conveying heat pipes
US7347059B2 (en) 2005-03-09 2008-03-25 Kelix Heat Transfer Systems, Llc Coaxial-flow heat transfer system employing a coaxial-flow heat transfer structure having a helically-arranged fin structure disposed along an outer flow channel for constantly rotating an aqueous-based heat transfer fluid flowing therewithin so as to improve heat transfer with geological environments
US20090084518A1 (en) * 2006-01-27 2009-04-02 Mateve Oy Pipe and system for utilizing low-energy
US7448214B2 (en) 2006-03-24 2008-11-11 Erik Monostory Geothermal hydrogen production facility and method
DE102006018215A1 (de) 2006-04-25 2007-11-22 Werner Foppe Verfahren und Vorrichtung zur Nutzung von SC-GeoSteam in Kombination mit SC-Wärme- und Druckwasser-Kraftwerke
JP3927593B1 (ja) 2006-09-22 2007-06-13 博明 上山 二重管式地熱水循環装置
US7677317B2 (en) * 2006-12-18 2010-03-16 Conocophillips Company Liquid carbon dioxide cleaning of wellbores and near-wellbore areas using high precision stimulation
JP2009014260A (ja) * 2007-07-04 2009-01-22 Eco Power:Kk 地中熱採熱タンク
US7621129B2 (en) * 2007-11-08 2009-11-24 Mine-Rg, Inc. Power generation system
CA2612782A1 (en) 2007-11-29 2009-05-29 Benoit Reginster Heat exchange system
EP2270411A1 (en) * 2008-04-30 2011-01-05 Daikin Industries, Ltd. Heat exchanger and air conditioning system
EP2313708A4 (en) 2008-06-13 2014-04-09 Michael J Parrella SYSTEM AND METHOD FOR OBTAINING NATURAL WATER FROM A HOLE FOR PRODUCTION OF ELECTRICITY
US20100031655A1 (en) 2008-08-07 2010-02-11 Horizon Energy Associates, Llc Steam turbine closed loop geo-thermal cooling
WO2010021618A1 (en) 2008-08-20 2010-02-25 Conocophillips Company Closed loop energy production from geothermal reservoirs
KR20110076872A (ko) * 2008-11-28 2011-07-06 가부시키가이샤 신꼬오 간쿄우 솔루션 담수 생성 방법, 담수 생성 장치, 해수 담수화 방법 및 해수 담수화 장치
US8020382B1 (en) 2008-12-23 2011-09-20 Geothermic Solution LLC Closed loop, hot dry rock heat recovery process
ES2322686B1 (es) 2009-04-07 2010-06-08 Tecnica En Instalaciones De Fluidos, S.L. Sistema de aprovechamiento de la energia geotermica renovable.
US20110048005A1 (en) 2009-08-26 2011-03-03 Mchargue Timothy Reed Loop geothermal system
US20110061382A1 (en) 2009-09-17 2011-03-17 Stern Richard H System and Method for Extracting Geothermal Energy From a Potentially Seismically Active Stratum, With Reduced Accompanying Seismic Disturbances
US20110067399A1 (en) * 2009-09-22 2011-03-24 7238703 Canada Inc. Geothermal power system
US20110120666A1 (en) 2009-11-20 2011-05-26 James Furey Geo-thermal and solar energy conservation system utilizing expandable fluids and methods thereof
US20110232858A1 (en) 2010-03-25 2011-09-29 Hiroaki Hara Geothermal well using graphite as solid conductor

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5653170B2 (ja) * 1973-07-02 1981-12-17
JPS60144595A (ja) * 1984-01-06 1985-07-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱交換器の伝熱管構造
JP3079576U (ja) * 2001-02-14 2001-08-24 株式会社ティグ 熱交換器の伝熱管
JP2007198723A (ja) * 2006-01-13 2007-08-09 Soilmec Spa 地熱エネルギー開発プラントにおいて流体を循環させるために地盤を掘削するシステム
US20090126923A1 (en) * 2007-11-16 2009-05-21 Conocophillips Company Closed loop energy production from geothermal reservoirs

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017525870A (ja) * 2014-06-13 2017-09-07 グリーンファイア・エナジー・インコーポレイテッドGreenfire Energy Inc 地熱ループエネルギー生産システム
JP2020128694A (ja) * 2014-06-13 2020-08-27 グリーンファイア・エナジー・インコーポレイテッドGreenfire Energy Inc 地熱ループエネルギー生産システム
JP7175935B2 (ja) 2014-06-13 2022-11-21 グリーンファイア・エナジー・インコーポレイテッド 地熱ループエネルギー生産システム
JP2019513211A (ja) * 2016-02-25 2019-05-23 グリーンファイヤー エナジー インコーポレイテッド 閉ループシステムを用いる発電のための高温低透過性地層からの地中熱回収

Also Published As

Publication number Publication date
EP2649311A4 (en) 2017-04-05
WO2012079078A3 (en) 2012-10-04
US9121393B2 (en) 2015-09-01
CL2013001663A1 (es) 2014-05-09
EP2649311A2 (en) 2013-10-16
US20130333383A1 (en) 2013-12-19
EP2649311B1 (en) 2018-04-18
WO2012079078A2 (en) 2012-06-14
NZ612201A (en) 2014-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014500420A (ja) パッシブ熱抽出および発電
US11788516B2 (en) Systems and methods of generating electricity using heat from within the earth
US10598160B2 (en) Systems and methods of generating electricity using heat from within the earth
US9394771B2 (en) Single well, self-flowing, geothermal system for energy extraction
US8650875B2 (en) Direct exchange geothermal refrigerant power advanced generating system
JP2021107712A (ja) 地熱を発生させるプロセスおよび方法
US9423158B2 (en) System and method of maximizing heat transfer at the bottom of a well using heat conductive components and a predictive model
WO2013013582A1 (zh) 一种汲取高温地热进行发电的装置和方法
US8418465B2 (en) Geothermal heat transfer and intensification system and method
BE1025635B1 (nl) Efficient geothermische-warmte-energie-extractiesysteem
CN110986401B (zh) 采用多分支径向水平井的地热资源开发***及其方法
WO2010144073A1 (en) System and method of maximizing heat transfer at the bottom of a well using heat conductive components and a predictive model
US20240167461A1 (en) Apparatus and methods for producing electricity using geothermal energy
EP3762663B1 (en) Geothermal heat exchanger for recovering geothermal energy from dry rocks by means of a heat transfer medium with a closed circuit of the heat transfer medium
EP2189731A1 (en) Geothermal probe
SI23618A (sl) Gravitacijska toplotna cev za proizvodnjo geotermične toplote
WO2014079054A1 (zh) 一种基于热导管的高温地热发电的装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141211

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141211

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20141224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151104

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160510