JP2014235291A - 鏡筒付き光学素子およびその製造方法 - Google Patents

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俊宏 菊池
Toshihiro Kikuchi
俊宏 菊池
康之 近藤
Yasuyuki Kondo
康之 近藤
政崇 山谷
Masataka Yamatani
政崇 山谷
貞夫 川田
Sadao Kawada
貞夫 川田
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Abstract

【課題】本発明は、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】金属製の鏡筒2と、鏡筒2の内周面3に気密接合される光学素子4とを有する鏡筒付き光学素子1であって、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化層5が、鏡筒2の表面に形成されており、光学素子4に当接する表面の領域が鏡筒接合面3aであって、鏡筒接合面3aに形成される金属酸化層5の厚さが、鏡筒接合面3aを除いた鏡筒2の表面に形成される金属酸化層5の厚さより厚いことを特徴とする鏡筒付き光学素子1。
【選択図】図1

Description

本発明は、鏡筒と光学素子が一体成形される鏡筒付き光学素子およびその製造方法に係わり、特に発光素子を気密に封止する光モジュールに用いられる鏡筒付き光学素子およびその製造方法に関する。
従来、光通信などの分野において、光を出射する発光素子を収容し、発光素子の出射光を、平行光にする、あるいは光ファイバーなどに集光させる鏡筒付き光学素子を備える光モジュールが知られている。その際、発光素子の出射部の酸化を防止するために、発光素子は、窒素などの不活性ガスが充填された光モジュール内に気密に封止されている。
図8は、特許文献1に開示される鏡筒付き光学素子の断面斜視図である。図9は、特許文献1に開示される鏡筒付き光学素子の封着作業の説明図である。従来例の鏡筒付き光学素子(接合体)101は、図8に示すように、鏡筒(金属製ホルダ)102と光学素子(光学ガラス)103が封着用ガラス106を介して接合される。
図8に図示する鏡筒付き光学素子101は、図9に示すように、鏡筒102に予備酸化処理を行ったのち、鏡筒102内に、ガラスリング106a、光学素子103を同軸的に嵌め込む。そして、図示していないマイクロ波を輻射して加熱することで、ガラスリング106aを溶融して、鏡筒102に光学素子103を封着している。
図10は、特許文献2に開示される光モジュールの断面図である。従来例の光モジュール(光学機器)210は、図10に示すように、発光素子(レーザ装置)212と、鏡筒202内に光学素子(光学レンズ)203を圧接支持する鏡筒付き光学素子201とを有して構成されている。
従来例の鏡筒付き光学素子201は、図10に図示するように、光学素子203の外周側面が当接する部分、すなわち鏡筒202に設けられる貫通孔の内周部分にニッケルなどを主成分とする表皮膜204を設け、光学素子203が、表皮膜204を介して鏡筒202に圧接支持されている。
特開平4−264510号公報 特開2003−023201号公報
鏡筒付き光学素子において、鏡筒は、ステンレス鋼などに研削加工などを施して製造される。この鏡筒の貫通孔内にガラス素材などを挿入して、加熱プレス成形するなどによって、鏡筒付き光学素子が製造される。
ステンレス鋼は、錆び難くするために、主成分である鉄に、クロムなどを含有させた合金である。この含有クロムが、空気中の酸素と結合して、ステンレス鋼の表面にクロム酸化物を主成分とする不動態皮膜を形成する。
そのため、ステンレス鋼からなる鏡筒と、ガラス素材とを加熱プレス成形する際、鏡筒の表面に形成されるクロム酸化物を主成分とする不動態皮膜が、鏡筒とガラス素材の気密接合を妨げることがある。
従来例の鏡筒付き光学素子101(図8に図示)においては、図9に示すように、濡れ性向上のために、鏡筒102は、大気中で400℃×1時間の酸化処理を施される。そのため、鏡筒102の表面全面が酸化される。
光通信などに用いられる光モジュールにおいては、例えば図10に示すように、光を出射する発光素子212を、鏡筒付き光学素子201の鏡筒202と光モジュール210の基板211とで収容し、鏡筒202と基板211を例えば抵抗溶接により接合する。
その際、鏡筒の表面の一部と、光モジュールの基板とを当接させて、両者の間に電圧を印加して抵抗溶接が施される。ところが、従来例の鏡筒付き光学素子101においては、図8に示す鏡筒102の表面全面が酸化されている。そのため、酸化処理により形成された金属酸化層を介して電圧を印加し、鏡筒102の表面の一部と光モジュールの基板とが抵抗溶接される。
そのため、抵抗溶接するためには金属酸化層を破壊する必要があり、金属酸化層の膜質ばらつきや、膜厚ばらつきなどに起因して、抵抗溶接が不安定になることがある。なお、酸化処理により形成される金属酸化層の膜厚は、自然酸化により形成される金属酸化層の膜厚に比べて、厚いと共に、厚いためにばらつきも大きい。
そのため、従来例の鏡筒付き光学素子101を用いると、光モジュールの気密封止が劣化するという課題が生じる。
従来例の鏡筒付き光学素子201においては、図10に示すように、鏡筒202の表面にニッケルなどを主成分とする表皮膜204を設けて、鏡筒202と光学素子203との気密性を高めている。ところが、図10に示すように、鏡筒202の外周面にニッケルなどを主成分とする表皮膜204が設けられていると、ステンレス鋼からなる鏡筒202とニッケルからなる表皮膜204との異種金属の積層層が、湿気のある空気に晒されることがある。
ステンレス鋼とニッケルとの異種金属の積層層においては、ステンレス鋼の主成分である鉄とニッケルとの電子親和力の差により、ステンレス鋼とニッケルの間に起電力が生じる。そして、ステンレス鋼とニッケルとの異種金属の積層層が、湿気のある空気に晒されると、ステンレス鋼の主成分である鉄のイオン化が促進され、ステンレス鋼に腐蝕が生じることがある。そして、ステンレス鋼の腐蝕により、鉄錆びが生じること、鉄錆びによる表皮膜204の剥がれや、鉄錆びや表皮膜204の剥がれによる鏡筒202と光学素子203との接着力劣化などが生じることがある。
そのため、従来例の鏡筒付き光学素子201を用いると、光モジュールの気密封止が劣化するという課題が生じる。
本発明の目的は、このような課題を顧みてなされたものであり、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することである。
本発明の鏡筒付き光学素子は、金属製の鏡筒と、前記鏡筒の内周面に気密接合される光学素子と、を有する鏡筒付き光学素子であって、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化層が、前記鏡筒の表面に形成されており、前記光学素子に当接する前記表面の領域が鏡筒接合面であって、前記鏡筒接合面に形成される前記金属酸化層の厚さが、前記鏡筒接合面を除いた前記鏡筒の前記表面に形成される前記金属酸化層の厚さより厚いことを特徴とする。
このような態様であれば、光学素子に当接する鏡筒接合面に形成される金属酸化層の厚さが厚く設けられると共に、鏡筒接合面を除いた鏡筒の全表面に形成される金属酸化層の厚さが薄く設けられる。
光学素子に当接して厚い金属酸化層が設けられているので、加熱プレス成形の際に、鏡筒と光学素子との間の拡散現象により接合層(接着ガラス)が厚く形成される。よって、鏡筒と光学素子を良好に気密接合することができる。
光モジュールの基板などに当接させて抵抗溶接がなされる鏡筒表面の金属酸化層の厚さが薄く設けられる。よって、抵抗溶接により、光モジュールの基板と鏡筒を安定的に気密封止することができる。
よって、本発明によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子を提供することができる。
前記内周面に形成される前記金属酸化層の厚さが、前記内周面を除いた前記鏡筒の前記表面に形成される前記金属酸化層の厚さより厚いことが好ましい。このような態様であれば、鏡筒と光学素子との良好な気密接合と、光モジュールの良好な気密封止とを両立して実現できる。
前記鏡筒が、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属からなることが好ましい。このような態様であれば、鏡筒の鏡筒接合面、あるいは鏡筒の内周面を酸化すると、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化層が形成される。そして、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化層は、クロム元素を含有する金属酸化層より、鏡筒と光学素子との良好な気密接合を実現する。
前記鏡筒が、ステンレス鋼からなることが好ましい。このような態様であれば、鏡筒の鏡筒接合面、あるいは鏡筒の内周面を酸化すると、鉄酸化物からなる金属酸化層が形成される。鉄酸化物からなる金属酸化層は、クロム元素を含有する金属酸化層より、鏡筒と光学素子との良好な気密接合を実現する。
前記鏡筒接合面あるいは前記内周面に、第1の金属酸化層、第2の金属酸化層の順に形成されており、前記第1の金属酸化層がクロム酸化物からなると共に、前記第2の金属酸化層が鉄酸化物からなることが好ましい。このような態様であれば、鏡筒と光学素子を良好に気密接合することが可能である。
前記光学素子が、酸化シリコンを主成分とする鉛フリーガラスからなることが好ましい。このような態様であれば、環境汚染への影響および有害性の小さい光学素子が可能である。
本発明の製造方法は、金属製の鏡筒と、前記鏡筒の内周面に気密接合される光学素子と、を有する鏡筒付き光学素子の製造方法であって、前記光学素子に当接する前記内周面の領域が鏡筒接合面であって、前記鏡筒が鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属からなり、前記鏡筒と前記光学素子とを加熱プレス成形する前に、前記内周面のうち少なくとも前記鏡筒接合面を酸化処理する工程を含むことを特徴とする。
このような態様であれば、光学素子に当接する鏡筒接合面に、光学素子と良好な気密接合が可能な金属酸化層が形成される。よって、鏡筒と光学素子との良好な気密接合が可能である。また、鏡筒内周面のうち少なくとも鏡筒接合面のみを酸化処理するので、鏡筒付き光学素子の鏡筒と光モジュールを抵抗溶接する際に、良好な気密封止が得られる。
よって、本発明によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子の製造方法を提供することができる。
また、前記酸化処理は、前記内周面の全表面を酸化処理する工程を含むとしても良い。
このような態様であれば、光学素子に当接する鏡筒の内周面の全表面に、光学素子と良好な気密接合が可能な金属酸化層が形成される。よって、鏡筒と光学素子との良好な気密接合が可能である。また、鏡筒の内周面のみを酸化処理するので、鏡筒付き光学素子の鏡筒と光モジュールを抵抗溶接する際に、良好な気密封止が得られる。
よって、本発明によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子の製造方法を提供することができる。
前記酸化処理が、前記鏡筒接合面にレーザ照射することによりなされることが好ましい。このような態様であれば、光学素子に当接する鏡筒接合面のみを選択的に酸化処理することが可能である。
本発明によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することができる。
第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の断面図である。 第1の実施形態に係わる光モジュールの断面図である。 第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の製造方法の説明図である。 第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の部分拡大断面図である。 熱処理有無での鏡筒のオージェ電子分光分析の比較図である。 第2の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の断面図である。 第2の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の製造方法の説明図である。 特許文献1に開示される鏡筒付き光学素子の断面斜視図である。 特許文献1に開示される鏡筒付き光学素子の封着作業の説明図である。 特許文献2に開示される光モジュールの断面図である。
以下、本発明の実施形態の鏡筒付き光学素子とその製造方法について図面を用いて詳細に説明する。なお、各図面の寸法は適宜変更して示している。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の断面図である。図2は、第1の実施形態に係わる光モジュールの断面図である。図3は、第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の製造方法の説明図である。図4は、第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の部分拡大断面図である。
本実施形態の鏡筒付き光学素子1は、図1に示すように、鏡筒2と、光学素子であるレンズ4と、を有して構成されている。鏡筒2は、平面視円形であり、貫通孔2aを有して筒状に形成されており、鏡筒2の内周面3から内方に突出する突部6を有している。突部6は、上方(Z1方向)から突部斜面6a、突部側面6b、突部裏面6cの順に連設される面を有している。突部斜面6aは、内周面3に連設すると共に傾斜して内方に延出しており、突部側面6bは内周面3に略平行に下方(Z2方向)側に延出している。そして、突部裏面6cは、その面を下方(Z2方向)に向けて、突部側面6bから外方に延出して、内周面3に連設している。なお、本実施形態においては、鏡筒2は、平面視円形であるとしたが、これに限定されるものではない。鏡筒2は、平面視楕円、平面視矩形、あるいは平面視多角形であることも可能である。
突部斜面6aには、図1に示すように、レンズ4と当接する領域があり、この領域が鏡筒接合面3aである。この鏡筒接合面3aには、レンズ4と当接するように金属酸化層5が設けられている。本実施形態においては、この金属酸化層5は、鉄酸化物を有して構成されている。
本実施形態においては、レンズ4は、酸化シリコン(SiO)を主成分とする無鉛ガラスからなり、例えば無鉛ガラス((株)オハラ製L−BAL35)から形成されている。また、鏡筒2は、ステンレス鋼などの金属からなり、例えばフェライト系のステンレス鋼から形成されている。
本実施形態においては、光学素子をレンズとしたが、これに限定されるものではない。光学素子は、光学窓、フィルタ、プリズム、回折格子、あるいは分光器なども可能である。
本実施形態に係わる光モジュール10は、図2に示すように、鏡筒付き光学素子1を基板11の上に固定して構成される。そして、突出する突部6の下側に、突部6と鏡筒2とで形成される貫通孔2a内に発光素子である半導体レーザチップ12が配置されている。
半導体レーザチップ12は、基板11の上面11aに絶縁性の接合剤13により固定される。そして、半導体レーザチップ12に導通される導通性端子14、14が、絶縁性の接合剤15により基板11に固定される。鏡筒付き光学素子1の鏡筒2の下部には折り曲げフランジがあり、その底面3dと基板11の上面11aとを当接させ、両者を抵抗溶接により接合する。このとき、基板11と鏡筒付き光学素子1とで囲まれる空間には、窒素などの不活性ガスが充填されて、半導体レーザチップ12が気密に封止される。この不活性ガスは、半導体レーザチップ12の酸化を防止するためのものである。
鏡筒付き光学素子1の製造方法について説明する。最初に、鏡筒2の製造方法について説明する。図1に図示する本実施形態における鏡筒2は、例えばステンレス鋼を研削加工して製作される。次に、図1に図示する鏡筒接合面3aに、空気中において上方(Z1)からレーザ光を照射して、鏡筒接合面3aの領域を酸化する。
本実施形態においては、レーザ光の照射は、3D制御FAYbレーザーマーカ(パナソニックデバイスSUNX(株)製LP−Z250)を用いて、出力25W、スキャンスピード200mm/secなどの条件で行う。
本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1においては、図1に示すように、鏡筒2の鏡筒接合面3aの領域のみを酸化する。すなわち、基板11の上面11aに当接されて抵抗溶接される底面3dは酸化されない。よって、本実施形態に係わる光モジュール10においては、鏡筒2と基板11は安定的に気密封止される。
よって、本実施形態によれば、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することができる。
特許文献1に開示される、従来例の鏡筒付き光学素子101においては、図8に示す鏡筒102の全表面が酸化されている。そのため、鏡筒の表面の一部と、光モジュールの基板とを当接させて、抵抗溶接する際に、酸化処理によって形成された金属酸化層を介して抵抗溶接が施される。そのため、高電圧を印加して金属酸化層を破壊する必要がある。その結果、特許文献1に開示される従来技術においては、抵抗溶接機の電極寿命が短くなること、溶接工程が煩雑であること、および溶接工程の処理時間が長くなるという課題がある。
本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子は、鏡筒とガラス素材を加熱プレス成形して製作される。次に、鏡筒付き光学素子1の加熱プレス成形について、図3を用いて説明する。まず、図3(a)に示す工程で、成形装置20を準備する。成形装置20において、符号21は下型、符号22は上型である。下型21内には入子23が、上型22内には入子24が設けられている。そして、下型21、上型22、入子23、24は、摺動自在に設けられている。入子23の上面と入子24の下面とは、凹非球面の光学転写面23a、24aである。そして、下型21および上型22の外側に、加熱部25が設けられている。
次に、図3(b)に示す工程で、鏡筒2およびガラス素材4aが、成形装置20内に供給される。その際、上型22と下型21との間に所定の間隔を離間させて、鏡筒2は、下型21の上面凹部21a内に位置決めされて嵌合される。またガラス素材4aが、鏡筒2の内周面から突出する突部6の上に設置されて位置決めされる。
次に、図3(c)に示す工程で、上型22が下降され、鏡筒2が,上型22および下型21に上下から挟まれて固定される。そして、鏡筒2の外側に設置される加熱部25によって鏡筒2が加熱され、ガラス素材4aが軟化点以上の温度に加熱される。
次に、図3(d)に示す工程で、入子23および入子24が挟圧方向に駆動され、ガラス素材4aが各光学転写面23a、24aによって加圧され、非球面の光学面4b、4cを有するレンズ4に加圧成形される。その後、加熱部25の通電が停止され、鏡筒2およびレンズ4は、冷却される。
次に、図3(e)に示す工程で、上型22、入子23、24がそれぞれ上下に駆動され、鏡筒付き光学素子1が離型される。
鏡筒付き光学素子1の製造方法において、入子23の上面と入子24の下面とは、凹非球面の光学転写面23a、24aであるとしたが、これに限定されるものではない。入子23の上面と入子24の下面とが、凹球面の光学転写面であることも可能である。
図4は、第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の部分拡大断面図を示す。ステンレス鋼では、クロム(Cr)は鉄(Fe)よりイオン化傾向が大きいため、クロムが鉄より優先的に空気中の酸素と結合して、クロム酸化物からなる不動態皮膜が形成されることが知られている。そして、この不動態皮膜は、緻密かつ化学的に安定である。
そのため、ステンレス鋼からなる鏡筒2においては、図4に示すように、ステンレス鋼2bの表面に積層されて、クロム酸化物からなる不動態皮膜、すなわち第1の金属酸化層5aが形成されている。
本実施形態においては、鏡筒2の鏡筒接合面3aは、空気中でレーザ光を照射される。その結果、鏡筒接合面3aの領域には、図4に示すように、第1の金属酸化層5aに積層される鉄酸化物からなる第2の金属酸化層5bが形成される。
図5は、熱処理有無での鏡筒のオージェ電子分光分析(Auger Electron Spectroscopy)の比較図である。図5(a)は、研削加工した後の鏡筒の深さ方向元素分析結果である。図5(b)は、研削加工した後に熱処理(空気中:480℃×20分)を施した鏡筒の深さ方向元素分析結果である。図5においては、縦軸が元素濃度を原子%で表わし、横軸が表面からの深さ(nm)を表わしている。なお、Fe(金属)およびCr(金属)は、金属結合した元素を表わし、Fe(酸化)およびCr(酸化)は、酸素と結合した酸化物を表わす。
図5(a)および図5(b)共に、Fe(金属)とCr(金属)が表面から深くなるに従い増加し、両者共にほぼ同じ値でほぼ一定に推移している。そして、図5(a)および図5(b)共に、深部から表面になるに従い、O(酸素)およびCr(酸化)が増加し、Cr(酸化)はピークを経て減少するがO(酸素)は表面近くまで増加する。そして、Cr(酸化)が減少すると、Fe(酸化)が増加し始め、Fe(酸化)はピークを経て減少する。
図5(a)および図5(b)は、ステンレス鋼の表面に、クロム(Cr)酸化物からなる第1の金属酸化層、鉄(Fe)酸化物からなる第2の金属酸化層の順に積層していることを示している。そして、図5(a)に図示する研削加工した後の鏡筒においては、第1の金属酸化層の厚さが5nm程度であり、第2の金属酸化層の厚さが2nm程度である。図5(b)に図示する研削加工した後に熱処理(空気中:480℃×20分)を施した鏡筒においては、第1の金属酸化層の厚さが12nm程度であり、第2の金属酸化層の厚さが12nm程度である。なお、各金属酸化層の厚さは、半値幅により見積っており、ただし、深さが0nm以上である部分の半値幅により見積っている。
研削加工した後に熱処理を施すことで、ステンレス鋼からなる鏡筒には、研削加工した後の鏡筒に比べて、第1の金属酸化層および第2の金属酸化層共に厚くなることが分かる。また、研削加工した後の鏡筒においても、クロム酸化物からなる不動態皮膜、すなわち第1の金属酸化層に積層して、鉄酸化物からなる第2の金属酸化層が薄く(2nm程度)積層されていることが分かる。
図5(b)に図示する鏡筒は、空気中で480℃×20分の熱処理を施すことで酸化される。本実施形態の鏡筒2おいては、図1に示すように、空気中において鏡筒接合面3aにレーザ光を照射することで、鏡筒接合面3aの領域を酸化している。両者は、酸化する手法は異なるが、ステンレス鋼中の元素と酸素との化学反応ということでは同様であり、同様な効果があると考えられる。
ガラス素材と金属酸化物を接触させて加熱プレス成形を施すと、ガラス素材と金属酸化物との間に相互に拡散する現象が起こり、ガラス素材と金属酸化物とが混合した新たなガラスである接合層(以下、接着ガラスと呼ぶ)が形成されると考えられる。その際、供給源の金属原子が多いと共に、金属酸化物から金属原子が離脱し易いことにより、より多くの離脱した金属原子がガラス素材に拡散し、接着ガラスの形成を促進すると考えられる。そして、接着ガラスが厚く形成されるに従い、ガラス素材から成形されたレンズと金属酸化物との接着力は増すものと考えられる。
本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1は、レーザ光を照射して鏡筒接合面3aを酸化するので、研削加工のみを施した鏡筒からなる鏡筒付き光学素子に比べて、図5(a)および図5(b)に示すように、鉄酸化物からなる第2の金属酸化層5b(図4に図示)が厚く形成されている。
鉄のイオン化傾向は、クロムのイオン化傾向より小さいので、金属酸化物中で鉄はクロムより弱く酸素と結合している。そのため、鉄は、クロムよりも金属酸化物から脱離し易い。このように、本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1は、研削加工のみを施した鏡筒からなる鏡筒付き光学素子に比べて、レンズ素材に当接して、離脱し易い鉄を主成分とする鉄酸化物からなる第2の金属酸化層5b(図4に図示)を厚く有している。そのため、本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1においては、接着ガラスが厚く形成されるので、鏡筒とレンズを良好に気密接合することを可能にしている。
よって、本実施形態によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好である鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することができる。
以上より、本実施形態によれば、図4に示すように、レンズ4に当接する鏡筒接合面3aに積層される鉄酸化物からなる第2の金属酸化層5bが、鏡筒接合面3aを除いた鏡筒2の全表面に積層される第2の金属酸化層の厚さより厚く設けられる。そのため、図2に示すように、鏡筒2とレンズ4の良好な気密接合、および鏡筒2と基板11との良好な抵抗溶接を両立することができる。
よって、本実施形態によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することができる。
本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1において、鏡筒とレンズの気密接合が良好であることは、リークディテクタでも確認している。本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1は、図1および図3に示すように、レーザ光を照射して鏡筒接合面3aを酸化した鏡筒2とガラス素材を加熱プレス成形されるが、そのリークレートは、1.8×10−10Pa・m/secであることを確認している。一方、研削加工のみを施した鏡筒とガラス素材を加熱プレス成形した鏡筒付き光学素子のリークレートは、1.5×10−6Pa・m/secである。このように、本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1は、図1に示すように、レンズ4と当接する鏡筒接合面3aの領域を酸化することにより、鏡筒2とレンズ4を良好に気密接合することを可能にしている。なお、リークレートは、ヘリオットモデル304((株)アルバック製)を用いて、ヘリウムガスの真空吹き付け法により測定している。
本実施形態においては、鏡筒をフェライト系のステンレス鋼としたが、これに限定されるものではない。鉄およびクロムを含有する他のステンレス鋼も可能である。また、コバルト、ニッケル、および銅のイオン化傾向は、クロムのイオン化傾向より小さい。そのため、鏡筒は、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属からなることも可能である。
コバルト、ニッケル、および銅のイオン化傾向は、鉄のイオン化傾向より小さい。よって、コバルト、ニッケル、あるいは銅からなる鏡筒を用いる鏡筒付き光学素子は、ステンレス鋼からなる鏡筒を用いる鏡筒付き光学素子より、鏡筒と光学素子との気密接合が更に良好である。
コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属からなる鏡筒の鏡筒接合面を酸化することで、鏡筒接合面に積層される第2の金属酸化層が、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化物からなることも可能である。
<変形例>
第1の実施形態においては、鏡筒接合面3a(図1に図示)の領域を酸化することにより、鉄酸化物からなる第2の金属酸化層などを形成している。本変形例は、スパッタ法などの成膜技術により、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化物を、鏡筒接合面のみに成膜するものである。このように、スパッタ法などの成膜技術により、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化物を、鏡筒接合面のみに成膜した鏡筒付き光学素子においても、鏡筒とレンズを良好に気密接合することが可能である。
本変形例では、鏡筒の鏡筒接合面3a(図1に図示)の領域のみに、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化物を形成する。すなわち、図2に示すように、基板11の上面11aに当接されて抵抗溶接される鏡筒2の底面3dには、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化物が形成されない。よって、本変形例に係わる光モジュール10においては、鏡筒2と基板11との良好な抵抗溶接が可能である。
よって、本変形例によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することができる
<第2の実施形態>
図6は、第2の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の断面図である。第2の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子31においては、図6に示すように、金属酸化層5が、鏡筒2の内周面3の全表面に積層されている。そして、金属酸化層5は、クロム(Cr)酸化物からなる第1の金属酸化層、鉄(Fe)酸化物からなる第2の金属酸化層の順に積層されている。
本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子31と、第1の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子1との異なる点は、鏡筒付き光学素子1において図1に図示する鏡筒接合面3aの領域のみに第2の金属酸化層が形成されているのに対して、鏡筒付き光学素子31においては鏡筒の内周面の全表面に第2の金属酸化層が形成されていることである。その他の点に関しては、両鏡筒付き光学素子1、31は、ほぼ同様に構成されている。なお、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成要素に関しては、同じ符号を用いている。
図7は、第2の実施形態に係わる鏡筒付き光学素子の製造方法の説明図である。本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子31の製造方法について、図7を用いて説明する。本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子31も、第1の実施形態と同様に、鏡筒とガラス素材を加熱プレス成形して製作される。
まず、図7(a)に示す工程で、成形装置20を準備する。次に、図7(b)に示す工程で、上型22と下型21との間に所定の間隔を離間させて、鏡筒2は、下型21の上面凹部21a内に位置決めされて嵌合される。そしてガラス素材4aが、鏡筒2の内周面から突出する突部6の上に設置されて位置決めされる。その際、本実施形態においては、鏡筒2は研削加工を施されているが、酸化処理は施されていない。
次に、図7(c)に示す工程で、上型22を下降させ、鏡筒2を、上型22および下型21により上下から挟み固定する。
次に、図7(d)に示す工程で、鏡筒2の外側に設置される加熱部25に通電を行い、鏡筒2の加熱を始めると共に、下型21と入子23の隙間21bから空気を流入させる。空気は、鏡筒2の貫通孔2a内を満たし、空気の圧力によりガラス素材4aは浮上する。空気は、浮上するガラス素材4aと鏡筒2の内周面3との隙間を流れて、上型22と入子24の隙間22aから流出する。よって、内周面3は一様に空気に晒される。
その際、鏡筒2は、およそ480℃に加熱され20分間程度保持されて、鏡筒2の内周面3が一様に酸化される。なお、本実施形態においては、ガラス素材4aは、無鉛ガラス((株)オハラ製L−BAL35)からなり、その軟化点は619℃であるので、480℃ではガラス素材4aの形状は保持される。
次に、図7(e)に示す工程で、加熱部25が更に昇温され、ガラス素材4aが軟化点以上の温度に加熱される。そして、入子23および入子24が挟圧方向に駆動され、ガラス素材4aが各光学転写面23a、24aによって加圧され、非球面の光学面4b、4cを有するレンズ4に加圧成形される。その後、加熱部25の通電が停止され、鏡筒2およびレンズ4は、冷却される。
次に、図7(f)に示すように、上型22、入子23、24がそれぞれ上下に駆動され、鏡筒付き光学素子31が離型される。
本実施形態によれば、図6に示す鏡筒2は、鉄およびクロムを含有するステンレス鋼からなり、図7(d)に示す工程で、鏡筒2の内周面3が一様に酸化される。その結果、図6に示すように、本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子31の内周面3の全表面にクロム(Cr)酸化物からなる第1の金属酸化層、鉄(Fe)酸化物からなる第2の金属酸化層の順に積層される。
そのため、図7(e)に示す工程で、鏡筒2とガラス素材4aとが加熱プレス成形される際に、鉄(Fe)酸化物からなる第2の金属酸化層とガラス素材4aとが当接する。そのため、本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子31においては、第1の実施形態と同様に、接着ガラスが厚く形成されるので、鏡筒2とレンズ4を良好に気密接合することが可能である。
本実施形態に係わる鏡筒付き光学素子31においては、図6および図7(d)に示すように、鏡筒2の内周面3のみを酸化する。すなわち、光モジュールの基板の上面に当接されて抵抗溶接される底面3dは酸化されない。よって、本実施形態に係わる光モジュールにおいては、鏡筒と基板は安定的に気密接合される。
以上より、本実施形態によれば、図6に示す鏡筒2の内周面3に積層される鉄酸化物からなる第2の金属酸化層が、内周面3を除いた鏡筒2の全表面に積層される第2の金属酸化層の厚さより大きく設けられる。そのため、鏡筒とレンズの良好な気密接合、および鏡筒と光モジュールの基板との良好な抵抗溶接を両立する。
よって、本実施形態によれば、鏡筒と光学素子との気密接合が良好であると共に、光モジュールの気密封止に優れる鏡筒付き光学素子およびその製造方法を提供することができる。
本実施形態によれば、鏡筒は、鉄およびクロムを含有するステンレス鋼からなるとしたが、これに限定されるものではない。本実施形態の鏡筒が、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属から形成されることも可能である。
本実施形態によれば、金属酸化層5は、クロム(Cr)酸化物からなる第1の金属酸化層と、鉄(Fe)酸化物からなる第2の金属酸化層からなるとしたが、これに限定されるものではない。金属酸化層5は、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化物からなることも可能である。
本実施形態においては、図7(d)に示す工程で、鏡筒2内にガラス素材4aを設置した状態で、酸化処理がなされるが、これに限定されるものではない。図7(d)に示す工程において、鏡筒2内にガラス素材4aを設置しない状態で、鏡筒2のみを酸化処理し、そののちにガラス素材4aを鏡筒2内に設置し、図7(e)に示す工程で、鏡筒2とガラス素材4aとを加熱プレス成形することも可能である。
1、31 鏡筒付き光学素子
2 鏡筒
2a 貫通孔
3 内周面
3a 鏡筒接合面
3b 外周側面
3c 外周上面
3d 外周底面
4 レンズ
4a レンズ素材
5 金属酸化物層
5a 第1の金属酸化物層
5b 第2の金属酸化物層
6 突部
6a 突部斜面
6b 突部側面
10 光モジュール
11 基板
11a 上面
12 発光素子
13、15 接合剤
14 導通性端子
20 成形装置
21 下型
21a 上面凹部
22 上型
23、24 入子
23a、24a 光学転写面
25 加熱部

Claims (9)

  1. 金属製の鏡筒と、前記鏡筒の内周面に気密接合される光学素子と、を有する鏡筒付き光学素子であって、
    鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属酸化層が、前記鏡筒の表面に形成されており、前記光学素子に当接する前記表面の領域が鏡筒接合面であって、前記鏡筒接合面に形成される前記金属酸化層の厚さが、前記鏡筒接合面を除いた前記鏡筒の前記表面に形成される前記金属酸化層の厚さより厚いことを特徴とする鏡筒付き光学素子。
  2. 前記内周面に形成される前記金属酸化層の厚さが、前記内周面を除いた前記鏡筒の前記表面に形成される前記金属酸化層の厚さより厚いことを特徴とする請求項1に記載の鏡筒付き光学素子。
  3. 前記鏡筒が、鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鏡筒付き光学素子。
  4. 前記鏡筒が、ステンレス鋼からなることを特徴とする請求項3に記載の鏡筒付き光学素子。
  5. 前記鏡筒接合面あるいは前記内周面に、第1の金属酸化層、第2の金属酸化層の順に形成されており、前記第1の金属酸化層がクロム酸化物からなると共に、前記第2の金属酸化層が鉄酸化物からなることを特徴とする請求項4に記載の鏡筒付き光学素子。
  6. 前記光学素子が、酸化シリコンを主成分とする鉛フリーガラスからなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の鏡筒付き光学素子。
  7. 金属製の鏡筒と、前記鏡筒の内周面に気密接合される光学素子と、を有する鏡筒付き光学素子の製造方法であって、
    前記光学素子に当接する前記内周面の領域が鏡筒接合面であって、前記鏡筒が鉄、コバルト、ニッケル、および銅のうち少なくとも1つの元素を含有する金属からなり、前記鏡筒と前記光学素子とを加熱プレス成形する前に、前記内周面のうち少なくとも前記鏡筒接合面を酸化処理する工程を含むことを特徴とする鏡筒付き光学素子の製造方法。
  8. 前記酸化処理は前記内周面の全表面を酸化処理する工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の鏡筒付き光学素子の製造方法。
  9. 前記酸化処理が、前記鏡筒接合面にレーザ照射することによりなされることを特徴とする請求項7に記載の鏡筒付き光学素子の製造方法。
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