JP2014233785A - 電動機械器具 - Google Patents

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和征 榊原
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Abstract

【課題】複数のバッテリパックが直列接続されて使用される各種の電動機械器具に対して容量の異なるバッテリパックが装着されても、その容量の差(容量アンバランス)を低減できるようにする。【解決手段】MCU40は、複数のバッテリパック11a,11bから負荷14への通電が停止されている間の一部期間又は全期間である特定放電制御期間は、複数のバッテリパック11a,11bのうち残容量の最も大きいバッテリパックのバッテリ電圧を電源回路44に入力させる。MCU40は、特定放電制御期間は、残容量の最も大きいバッテリパック以外の他のバッテリパックについては、そのバッテリ電圧が電源回路44に入力されないようにする。電源回路44は、何れか一方のバッテリパックのバッテリ電圧が入力されれば、そのバッテリ電圧から制御用電源電圧を生成可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、複数のバッテリパックを装着可能な電動機械器具に関する。
下記特許文献1に開示された電動工具は、当該電動工具の本体に2つのバッテリパックを装着可能に構成されている。この電動工具では、当該電動工具の本体に装着された2つのバッテリパックが直列接続されることによって、当該電動工具内のモータを適切に駆動するのに必要な電圧を得ている。
このように複数のバッテリパックを装着可能な電動工具では、複数のバッテリパックが装着されて操作スイッチが操作されると、直列接続された複数のバッテリ(以下「直列接続バッテリ」とも称する)の電圧(以下「直列電圧」とも称する)がモータに印加されてモータが駆動される。
モータの駆動中、直列接続バッテリの直列電圧は、モータだけでなく、モータを制御する制御回路にも入力される。制御回路は、モータを制御する主体となる制御ユニット(例えばマイコン)やその他の各種回路を含むものである。直列接続バッテリの直列電圧は、制御回路内の電源回路に入力され、この電源回路にて直列電圧から制御用電圧が生成される。この制御用電圧が、制御回路内の各部の動作用電源として用いられる。
モータの停止中は、直列接続バッテリの直列電圧はモータには印加されないが、電源回路への供給は継続される。即ち、モータ停止中も、電源回路は直列電圧から制御用電圧を生成し、これによりマイコン等のいくつかの回路が動作を継続する。
このように、電動工具に複数のバッテリパックが装着されている間は、モータの駆動中および停止中のいずれも、直列接続バッテリから電動工具内への通電が継続される。
特開2011−161602号公報
複数のバッテリパックを装着可能な電動工具においては、装着される複数のバッテリパックの容量(残容量)が必ずしも同じとは限らない。装着される各バッテリパックの容量が各々異なっていること、即ち各バッテリの容量アンバランスが存在することも当然に想定される。
容量アンバランスが存在すると、例えば一方のバッテリパックはまだ十分に残容量があるのに、他方のバッテリパックの容量がなくなってしまって工具を動作させることができなくなる、という状況が生じる可能性がある。また、容量アンバランスは、各バッテリパックの性能にも影響を与えるおそれがある。そのため、容量アンバランスはできる限り少ない(理想的には存在しない)のが好ましい。
しかし、複数のバッテリが直列接続されて使用される電動工具では、各バッテリパックから工具本体へ供給される電流値は同じ値である。つまり、各バッテリパックの容量の低下量は同じである。そのため、バッテリパック間に容量アンバランスが存在している場合、その容量アンバランスは解消されない。
そこで、本発明は、複数のバッテリパックが直列接続されて使用される各種の電動機械器具に対して容量の異なるバッテリパックが装着されても、その容量の差(容量アンバランス)を低減できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた、本発明の1局面における電動機械器具は、複数のバッテリパックを装着可能であって、直列接続部と、電源回路と、最大残容量検知部と、負荷制御部と、放電制御部と、を備える。
直列接続部は、装着された複数のバッテリパックを直列接続してその直列接続された複数のバッテリパック全体の電圧である直列電圧を負荷へ出力する。電源回路は、入力電圧から制御用電源電圧を生成する回路であって、直列電圧又は何れか1つのバッテリパックのバッテリ電圧の双方を入力電圧として制御用電源電圧を生成可能である。最大残容量検知部は、装着されている複数のバッテリパックのうち残容量の最も大きいバッテリパックを検知する。負荷制御部は、制御用電源電圧を電源として動作し、複数のバッテリパックから負荷への通電を制御する。放電制御部は、制御用電源電圧を電源として動作し、複数のバッテリパックから負荷への通電が停止されている間の一部期間又は全期間である特定放電制御期間に、最大残容量検知部により検知されたバッテリパックである最大残容量バッテリパックのバッテリ電圧を入力電圧として電源回路へ供給させると共に、最大残容量バッテリパック以外の他のバッテリパックのバッテリ電圧が電源回路に入力されるのを遮断する。
このように構成された電動機械器具では、負荷への通電が行われない特定放電制御期間中、電源回路は、残容量の最も大きい最大残容量バッテリパックのバッテリ電圧から制御用電源電圧を生成する。特定放電制御期間中は、電源回路には、最大残容量バッテリパック以外の他のバッテリパックからはバッテリ電圧が入力されない。つまり、特定放電制御期間中は、最大残容量バッテリパックの電力が電源回路で消費され、他のバッテリパックの電力は電源回路で消費されない。
そのため、特定放電制御期間中は、最大残容量バッテリパックの残容量が他のバッテリパックの残容量よりも相対的に速く低下していく。これにより、最大残容量バッテリパックの残容量と他のバッテリパックの残容量との差が低下していく。したがって、容量の異なるバッテリパックが装着されても、その容量の差(容量アンバランス)を低減することができる。その結果、電動機械器具の使用者にとって本来必要な電動機械器具の駆動時間が容量アンバランスに起因して低下することを抑制することができる。
放電制御部は、具体的には、次のように構成してもよい。すなわち、放電制御部は、特定放電制御期間中、最大残容量バッテリパックと電源回路との間で閉回路を形成することにより最大残容量バッテリパックのバッテリ電圧を入力電圧として電源回路へ供給させると共に、最大残容量バッテリパック以外の他のバッテリパックについては、その正極端子又は負極端子の少なくとも一方を電源回路から電気的に切り離すようにしてもよい。
このような構成により、特定放電制御期間中は、最大残容量バッテリパックのバッテリ電圧が電源回路に入力され、最大残容量バッテリパック以外の他のバッテリパックのバッテリ電圧が電源回路に入力されるのが遮断される。そのため、複数のバッテリパック間の容量アンバランスを低減することができ、電動機械器具の駆動時間が低下することを抑制することができる。
電動機械器具が、第1バッテリパック及び第2バッテリパックの2つのバッテリパックを装着可能であって各バッテリパックの正極及び負極とそれぞれ接続される複数の端子を備えている場合は、放電制御部は、次のように構成してもよい。即ち、放電制御部は、第1スイッチとスイッチ制御部とを備えるようにしてもよい。なお、上記複数の端子は、具体的には、第1バッテリパックが装着された場合にその正極と接続される第1正極端子、第1バッテリパックが装着された場合にその負極と接続される第1負極端子、第2バッテリパックが装着された場合にその正極と接続される第2正極端子、および第2バッテリパックが装着された場合にその負極と接続される第2負極端子である。
第1スイッチは、直列接続部の一部としても機能するスイッチである。第1スイッチは、第1負極端子を、第2正極端子、又は電源回路における入力電圧の基準電位となる基準電位部の何れか一方に接続可能なスイッチである。
スイッチ制御部は、第1スイッチを制御する。スイッチ制御部は、負荷への通電中は、第1スイッチにおいて第1負極端子を第2正極端子に接続させることにより各バッテリパックを直列接続させてその直列電圧を負荷へ出力させる。スイッチ制御部は、特定放電制御期間中、最大残容量検知部により第1バッテリパックが最大残容量バッテリパックであることが検知された場合は、第1スイッチにおいて第1負極端子を基準電位部に接続させる。
このように構成された電動機械器具によれば、第1スイッチ及びこれを制御するスイッチ制御部を設けるという簡素な構成にて、電源回路への入力電圧を直列電圧又は第1バッテリパックのバッテリ電圧の何れか一方に切り替えることができる。
更に、放電制御部は、第2スイッチ及び第1接続部を備えるようにしてもよい。第2スイッチは、第1正極端子と電源回路における入力電圧が入力される電圧入力部とを導通・遮断するためのスイッチである。第1接続部は、第1スイッチにおける第1負極端子側の端子から電源回路の電圧入力部への通電は許可可能であってその逆方向の通電は遮断可能に構成されたものである。このように第2スイッチ及び第1接続部を備えている場合、スイッチ制御部は、第1スイッチ及び第2スイッチを次のように制御してもよい。即ち、スイッチ制御部は、特定放電制御期間中、最大残容量検知部により第2バッテリパックが最大残容量バッテリパックであることが検知された場合は、第1スイッチにおいて第1負極端子を第2正極端子に接続させると共に第2スイッチをオフさせるようにしてもよい。
このような構成により、特定放電制御期間中、最大残容量検知部により第2バッテリパックが最大残容量バッテリパックであることが検知された場合は、第1正極端子と電源回路の電圧入力部との間が遮断され、第2正極端子が第1スイッチ及び第1接続部を介して電源回路の電圧入力部に接続される。そのため、簡素な構成ながら、電源回路への入力電圧を、直列電圧、第1バッテリパックのバッテリ電圧、又は第2バッテリパックのバッテリ電圧の何れかに切り替えることができる。
更に、電源回路の基準電位部と第1負極端子との間に、第2接続部を設けてもよい。第2接続部は、整流素子を有し、電源回路の基準電位部から第1負極端子への通電は許可可能であってその逆方向の通電は遮断可能に構成されたものである。このように第2接続部を設ける場合、スイッチ制御部を次のように構成してもよい。即ち、スイッチ制御部は、当該電動機械器具に何れか1つのみバッテリパックが装着されている場合は、第1スイッチにおいて第1負極端子を第2正極端子に接続させると共に、第2スイッチをオンさせることにより第1正極端子を電源回路の電圧入力部に接続させるようにしてもよい。
このような構成により、当該電動機械器具に第1バッテリパック及び第2バッテリパックのうち何れか一方のみ装着されている場合であっても、その装着されているバッテリパックのバッテリ電圧が電源回路に入力され、これにより電源回路が制御用電源電圧を生成することができる。つまり、1つでもバッテリパックが装着されれば、電源回路が制御用電源電圧を生成することができ、これによりその制御用電源電圧で動作する各部が動作可能となる。
何れか1つのバッテリパックの装着による電源回路の起動をよりスムーズに行わせるために、第1スイッチ及び第2スイッチは、電源回路で制御用電源電圧が生成されていない初期状態ではそれぞれ次のような状態になるようにしてもよい。即ち、第1のスイッチは、初期状態では、第1負極端子と第2正極端子とを接続した状態となるよう、第2のスイッチは、初期状態では、第1正極端子が電源回路の電圧入力部に接続された状態となるよう構成してもよい。
第1スイッチ及び第2スイッチをこのように構成することで、各スイッチの制御用の電力を抑えつつ、第1バッテリパック及び第2バッテリパックのどちらが装着されても、その装着されたバッテリパックから電源回路へ電力を供給できる。
実施形態の電動機械器具の斜視図である。 電動機械器具の電気的構成を表す回路図である。 電動機械器具で実行されるスイッチ切替処理のフローチャートである。 本発明を適用可能な電動機械器具の他の例を表す斜視図である。 本発明を適用可能な電動機械器具の他の例を表す斜視図である。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の形態を採り得る。例えば、下記の実施形態の構成の一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えたり、他の実施形態の構成に対して付加、置換等したり、課題を解決できる限りにおいて省略したりしてもよい。また、下記の複数の実施形態を適宜組み合わせて構成してもよい。
(1)電動機械器具1の全体構成
図1に示すように、電動機械器具1は、電動作業機として構成され、より具体的には、草や小径木を刈り払ういわゆる刈払機として構成されている。
電動機械器具1の器具本体10は、モータユニット2と、モータユニット2の一端に連結されたシャフトパイプ3とを備えている。
モータユニット2は、当該モータユニット2の内部に後述のモータ14及びこれを制御するための制御回路30(図2参照)を収納している。本実施形態のモータ14は、ブラシ付きDC(直流)モータである。
モータユニット2は、当該モータユニット2の他端に、第1バッテリパック11a及び第2バッテリパック11bの2つのバッテリパック11a,11bをそれぞれ離脱可能に装着する2つのバッテリ装着部21a,21bが設けられている。より具体的には、バッテリ装着部21a,21bは、当該バッテリ装着部21a,21b上でバッテリパック11a,11bをそれぞれ図中矢印に示す方向にスライドさせることによって、バッテリパック11a,11bをそれぞれ個別に着脱可能に構成されている。
シャフトパイプ3は、中空棒状に形成されている。シャフトパイプ3における、モータユニット2とは反対側の端部には、カッター4を離脱可能に装着するカッター装着部5が設けられている。カッター4は、全体として略円板状であって、周縁に複数の刃が設けられている。
シャフトパイプ3の軸方向における中間位置近傍には、ハンドル6が設けられている。このハンドル6には、電動機械器具1の使用者が右手で把持するための右手グリップ7と、使用者が左手で把持するための左手グリップ8とが設けられている。そして、右手グリップ7には、使用者がカッター4の回転を操作するためのトリガスイッチ9が設けられている。
シャフトパイプ3の内部には、図示しない駆動力伝達軸(以下、伝達軸と略称する)が収容されている。伝達軸の一端は、モータユニット2に収納された後述のモータ14のロータに連結されている。伝達軸の他端は、カッター装着部5に設けられた図示しない複数のギアを介してカッター4に連結されている。このため、モータ14の回転駆動力は、伝達軸と複数のギアとを介してカッター4に伝達される。
(2)電動機械器具1の電気的構成
電動機械器具1は、図2に示すような回路構成を備えている。
電動機械器具1は、2つのバッテリパック11a,11bと、制御回路30と、モータ14とを備える。制御回路30及びモータ14は、器具本体10に収容されている。
(2−1)バッテリパック11a,11bの説明
第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bはそれぞれ、互いに直列接続された複数のセル12を備えている。本実施形態における複数のセル12はそれぞれ、二次電池(例えばリチウムイオン二次電池セル)として構成されている。つまり、本実施形態におけるバッテリパック11a,11bは、繰り返し充電可能なバッテリパックとして構成されている。
なお、バッテリパック11a,11bの電圧、即ち直列接続された複数のセル12からなる組電池の電圧を、以下、バッテリ電圧と称することとし、直列電圧(2つのバッテリパック11a,11bのバッテリ電圧を加えた電圧)と区別する。
バッテリパック11a,11bはそれぞれ、複数のセル12の各々の電圧を監視するバッテリ管理ユニット(BMU)13と、複数のセル12の正極に接続された正極出力端子24aと、複数のセル12の負極に接続された負極出力端子24bと、BMU13に接続されたオートストップ端子26と、を備える。
BMU13は、図示しないCPUやメモリ等を搭載したマイクロコンピュータであり、メモリに記憶されている各種プログラム等に従って各種処理を実行する。例えば、BMU13は、各々のセル12の充電レベルを判定し、セル12の再充電が必要であると判断した時に、放電保護信号(オートストップ信号とも称される)をオートストップ端子26へ出力する処理を実行する。
(2−2)電動機械器具1の制御回路30の説明
制御回路30は、主制御ユニット(MCU)40と、2つのバッテリ装着部21a,21bと、2つのバッテリ電圧検出部42a,42bと、電源回路44と、スイッチ検出部45と、放電制御用FET46と、ドライブ回路47と、電流検出部48と、第1スイッチ51と、第2スイッチ52とを備える。
2つのバッテリ装着部21a,21bのうち、第1バッテリ装着部21aは、第1バッテリパック11aに接続される接続端子として、正極入力端子53aと、負極入力端子53bと、オートストップ端子55と、を備える。正極入力端子53aは、第1バッテリパック11aの正極出力端子24aと接続され、負極入力端子53bは、第1バッテリパック11aの負極出力端子24bと接続され、オートストップ端子55は、第1バッテリパック11aのオートストップ端子26と接続される。
第2バッテリ装着部21bは、第2バッテリパック11bに接続される接続端子として、正極入力端子54aと、負極入力端子54bと、オートストップ端子56と、を備える。正極入力端子54aは、第2バッテリパック11bの正極出力端子24aと接続され、負極入力端子54bは、第2バッテリパック11bの負極出力端子24bと接続され、オートストップ端子56は、第2バッテリパック11bのオートストップ端子26と接続される。
第2バッテリパック11bの負極出力端子24bに接続される負極入力端子54bは、制御回路30内のグランドライン(基準電位)に接続されている。
スイッチ検出部45は、トリガスイッチ9のオン・オフ状態を検出し、検出結果をMCU40へ出力する。使用者がトリガスイッチ9をわずかに引くと、トリガスイッチ9が電気的にオンし、バッテリパック11a,11bからモータ14への通電が可能な状態となる。
トリガスイッチ9は、図示は省略したものの、使用者によるトリガスイッチ9の引き操作量に応じたアナログの操作量信号を生成する操作量検出回路を備えている。この操作量検出回路で生成された操作量信号は、MCU40に出力される。
放電制御用FET46は、第1バッテリパック11aの正極側からモータ14を介して第2バッテリパック11bの負極側へ電流を流す通電経路のうち、モータ14の下流側に設けられている。放電制御用FET46は、直列接続された2つのバッテリパック11a,11bからモータ14へ通電される電流(モータ14の駆動電流)を制御する。
MCU40は、スイッチ検出部45から入力される検出信号によってトリガスイッチ9がオンされているか否かを判断できると共に、トリガスイッチ9の操作量検出回路から入力される操作量信号によってトリガスイッチ9の引き操作量を判断できる。
MCU40は、CPU40aやメモリ40bなどからなるマイクロコンピュータを有する集積回路であり、メモリ40bに記憶されている各種プログラム等に基づいて各種処理を実行する。MCU40が実行する処理としては、例えば、モータ14の駆動制御、過電流保護制御、バッテリパック11a,11bからの放電制御などがある。
モータ14の駆動制御の具体的な内容は次の通りである。MCU40は、トリガスイッチ9がオフされている間は、ドライブ回路47に停止指令を出力して放電制御用FET46をオフさせることで、モータ14への通電を停止する。一方、トリガスイッチ9がオンされると、MCU40は、ドライブ回路47に駆動指令を出力してモータ14を回転駆動させる。駆動指令は、具体的には、トリガスイッチ9の引き操作量に応じたデューティ比のPWM信号(パルス信号)である。放電制御用FET46は、駆動信号に応じてPWM駆動(オン・オフ駆動)される。
モータ14の過電流保護制御の具体的内容は次の通りである。MCU40は、電流検出部48から出力される電流信号Scに基づいてモータ14に流れる駆動電流を判定する。そして、MCU40は、モータ14の駆動電流が許容値を超えた場合には、ドライブ回路47に停止指令を出力して放電制御用FET46をオフさせ、モータ14への通電を停止させる。
バッテリパック11a,11bからの放電制御は、実質的には、第1スイッチ51及び第2スイッチ52の制御である。即ち、MCU40は、トリガスイッチ9がオフされてモータ14への通電を停止している間、第1スイッチ51及び第2スイッチ52を、各バッテリパック11a,11bの残容量に応じた状態に切り替える。
MCU40は、モータ14への通電中もこれら2つのスイッチ51,52を制御するのであるが、モータ14への通電中は、各バッテリパック11a,11bの残容量に関係なく各スイッチ51,52の状態は予め決められている。一方、モータ14の停止時には、MCU40は、各バッテリパック11a,11bのどちらが残容量が多いかによって、各スイッチ51,52の状態を変化させる。放電制御の具体的内容については後で詳しく説明する。
MCU40は、オートストップ端子55,56を介してバッテリパック11a,11bのBMU13との間で各種信号の送受信が可能である。各種信号の中には、既述の、BMU13からMCU40へ送信されるオートストップ信号も含まれている。MCU40は、モータ14のPWM駆動中、何れかのバッテリパック11a,11bからオートストップ信号がMCU40へ入力された場合は、放電制御用FET46を強制的にオフさせてモータ14を停止させる。つまり、バッテリパック11a,11bからの放電を停止させる。
なお、オートストップ端子55,56とMCU40とは、実際には、直接接続されてはおらず、両者の間に各種信号変換・処理機能を備えた回路が設けられているのだが、説明の簡略化のため、この回路については図示及び詳細説明を省略する。
第1スイッチ51は、第2バッテリパック11bと電源回路44の電圧入力端子44aとの接続状態を第2バッテリパック接続状態又は第2バッテリパック切離状態の何れか一方に選択的に切り替えるためのスイッチである。
第2バッテリパック接続状態とは、第2バッテリパック11bの正極と第1バッテリパック11aの負極とが接続された(換言すれば、第2バッテリパック11bの正極がダイオード57を介して電源回路44の電圧入力端子44aに接続された)状態である。第2バッテリパック切離状態とは、第2バッテリパック11bの正極が第1バッテリパック11aの負極及び電源回路44の電圧入力端子44aから切り離されると共に第1バッテリパック11aの負極がグランドライン(基準電位)に接続された状態である。
図2に図示した状態は、第2バッテリパック11bの正極と第1バッテリパック11aの負極とが接続された状態、すなわち第2バッテリパック接続状態である。第1スイッチ51は、MCU40からの第1スイッチ制御信号により制御され、第2バッテリパック11bと電源回路44の電圧入力端子44aとの接続状態を、上記各状態の何れかに切り替える。第1スイッチ51は、初期状態では、上記接続状態が第2バッテリパック接続状態となるように動作する。そのため、MCU40が動作しておらず第1スイッチ制御信号が入力されていない状態では、上記接続状態が第2バッテリパック接続状態となる。
第1スイッチ51を具体的にどのように実現するかについては種々考えられ、例えば有接点スイッチを用いて実現してもよいし、無接点の半導体スイッチを用いて実現してもよい。本実施形態では、一例として、有接点スイッチを用いて実現しているものとして説明する。すなわち、本実施形態の第1スイッチ51は、3路スイッチである。
3路スイッチにより構成された第1スイッチ51は、グランド接続接点51aと、バッテリ接続接点51bと、コモン端子51cとを備えている。グランド接続接点51aは、グランドラインに接続されている。バッテリ接続接点51bは、第2バッテリ装着部21bの正極入力端子54aに接続されている。コモン端子51cは、第1バッテリ装着部21aの負極入力端子53bに接続されていると共にダイオード57を介して電源回路44の電圧入力端子44aに接続されている。
第1スイッチ51は、MCU40から第1スイッチ制御信号が入力されていない初期状態では、コモン端子51cとバッテリ接続接点51bとが接続された状態(図2に示す状態)となる。
第2スイッチ52は、第1バッテリ装着部21aの正極入力端子53aと電源回路44の電圧入力端子44aとの間を導通・遮断するためのスイッチである。第2スイッチ52がオンされている場合、第1バッテリ装着部21aの正極入力端子53aと電源回路44の電圧入力端子44aとが導通状態となる。そのため、第1バッテリパック11aが装着されている場合は、第1バッテリパック11aの正極が、第2スイッチ52及びダイオード50を介して電源回路44の電圧入力端子44aに接続される。第2スイッチ52がオフされている場合は、第1バッテリ装着部21aの正極入力端子53aと電源回路44の電圧入力端子44aとが遮断される。
第2スイッチ52は、MCU40からの第2スイッチ制御信号により制御される。第2スイッチ52を具体的にどのように実現するかについては種々考えられ、例えば有接点スイッチを用いて実現してもよいし、無接点の半導体スイッチを用いて実現してもよい。本実施形態では、一例として、有接点スイッチを用いて実現しているものとして説明する。すなわち、本実施形態の第2スイッチ52は、常閉型スイッチである。
常閉型スイッチにて構成された第2スイッチ52は、初期状態ではオンとなる。そのため、MCU40が動作しておらず第2スイッチ制御信号が入力されていない状態では、第2スイッチ52はオンされた状態(図2に示した状態)となる。
電源回路44は、MCU40に対してその動作用の制御電源電圧(直流定電圧)を供給するためのレギュレータである。電源回路44は、直列電圧、又は第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bのうち少なくとも一方のバッテリ電圧を用いて、制御用電源電圧を生成する。電源回路44は、入力電圧の高電位側が印加される電圧入力端子44aと、入力電圧の基準電位となるグランド端子44bとを備えている。電圧入力端子44aは、ダイオード50のカソード及びダイオード57のカソードに接続されている。グランド端子44bは、グランドラインに接続されると共にダイオード58のアノードに接続されている。
電源回路44に入力されるのが第1バッテリパック11aのバッテリ電圧なのか、第2バッテリパック11bのバッテリ電圧なのか、両者の和である直列電圧なのか、については、第1スイッチ51及び第2スイッチ52の状態によって異なる。
本実施形態では、後述するように、バッテリパックが1つのみ装着されている場合、及び2つのバッテリパック11a,11bが装着されていてモータ14が駆動中である場合は、第1スイッチ51がバッテリ接続接点51b側に切り替わって(即ち第2バッテリパック接続状態となって)第2スイッチがオンした状態(以下、「直列電圧供給可能状態」と称する)となる。
直列電圧供給可能状態のときに、器具本体10に第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bの双方が装着されている場合、電源回路44には、直列接続されたバッテリパック11a,11bからダイオード50を通じて直列電圧が入力される。この場合、電源回路44は、その入力される直列電圧から制御用電源電圧を生成する。
直列電圧供給可能状態のときに、器具本体10に第1バッテリパック11aのみが装着されている場合、電源回路44には、第1バッテリパック11aからダイオード50およびダイオード58を通じてバッテリ電圧が入力される。この場合、電源回路44は、その入力される第1バッテリパック11aのバッテリ電圧から制御用電源電圧を生成する。
直列電圧供給可能状態のときに、器具本体10に第2バッテリパック11bのみが装着されている場合、電源回路44には、第2バッテリパック11bからダイオード57を通じてバッテリ電圧が入力される。この場合、電源回路44は、その入力される第2バッテリパック11bのバッテリ電圧から制御用電源電圧を生成する。
つまり、直列電圧供給可能状態では、電源回路44は、第1バッテリパック11aおよび第2バッテリパック11bのうち少なくとも一方が装着されていれば、MCU40に対して制御用電源電圧を供給することが可能となる。
一方、2つのバッテリパック11a,11bが共に装着されていてモータ14が停止中である場合、本実施形態では、第1スイッチ51及び第2スイッチ52の状態が、2つのバッテリパック11a,11bの残容量の大小関係によって異なる状態に設定される。
第1バッテリパック11aの残容量が第2バッテリパック11bの残容量よりも大きい場合は、第1スイッチ51がグランド接続接点51a側に切り替わって(即ち第2バッテリパック切離状態となって)第2スイッチがオンした状態(以下、「第1バッテリ電圧供給状態」と称する)となる。
この第1バッテリ電圧供給状態では、第2バッテリパック11bの正極が、第1バッテリパック11aの負極及び電源回路44の電圧入力端子44aから電気的に切り離される(遮断される)。そして、第1バッテリパック11aは、正極がダイオード50を介して電源回路44の電圧入力端子44aに接続され、負極が第1スイッチ51を介してグランドラインに接続(ひいては電源回路44のグランド端子44bに接続)される。
これにより、電源回路44には、第2バッテリパック11bのバッテリ電圧は入力されず、第1バッテリパック11aのバッテリ電圧が入力される。つまり、第2バッテリパック11bから電源回路44へのバッテリ電圧供給のための閉回路は形成されず、第1バッテリパック11aから電源回路44へのバッテリ電圧供給のための閉回路が形成される。そのため、電源回路44は、第1バッテリパック11aのバッテリ電圧から制御用電源電圧を生成する。
一方、第2バッテリパック11bの残容量が第1バッテリパック11aの残容量以上の場合は、第1スイッチ51がバッテリ接続接点51b側に切り替わって(即ち第2バッテリパック接続状態となって)第2スイッチがオフした状態(以下、「第2バッテリ電圧供給状態」と称する)となる。
この第2バッテリ電圧供給状態では、第1バッテリパック11aの正極が、電源回路44の電圧入力端子44aから電気的に切り離される(遮断される)。そして、第2バッテリパック11bの正極が、第1スイッチ51及びダイオード57を介して電源回路44の電圧入力端子44aに接続される。
これにより、電源回路44には、第1バッテリパック11aのバッテリ電圧は入力されず、第2バッテリパック11bのバッテリ電圧が入力される。つまり、第1バッテリパック11aから電源回路44へのバッテリ電圧供給のための閉回路は形成されず、第2バッテリパック11bから電源回路44へのバッテリ電圧供給のための閉回路が形成される。そのため、電源回路44は、第2バッテリパック11bのバッテリ電圧から制御用電源電圧を生成する。
2つのバッテリ電圧検出部42a,42bのうち、第1バッテリ電圧検出部42aは、第1バッテリパック11aのバッテリ電圧を検出する。第1バッテリ電圧検出部42aは、検出した第1バッテリパック11aのバッテリ電圧を示す電圧検出信号をMCU40へ出力する。
一方、第2バッテリ電圧検出部42bは、第2バッテリパック11bのバッテリ電圧を検出する。第2バッテリ電圧検出部42bは、検出した第2バッテリパック11bのバッテリ電圧を示す電圧検出信号をMCU40へ出力する。
(3)バッテリパック11a,11bからの放電制御
次に、器具本体10のMCU40により行われる、第1スイッチ51及び第2スイッチ52を用いた、バッテリパック11a,11bからの放電制御について、具体的に説明する。
第1スイッチ51は、初期状態ではコモン端子51cとバッテリ接続接点51bが接続された状態となり、第2スイッチ52は、初期状態ではオンした状態となる。つまり、上述の直列電圧供給可能状態となる。この直列電圧供給可能状態では、制御回路30には、2つのバッテリパック11a,11bによる直列電圧が入力される。そのため、モータ14は直列電圧により駆動し、電源回路44も直列電圧から制御用電源電圧を生成する。
直列電圧供給可能状態では、各バッテリパック11a,11bに流れる電流は同じ値である。そのため、バッテリパック間に残容量の差(容量アンバランス)が存在している場合、直列電圧供給可能状態で使用されている限り、その容量アンバランスは解消されない。
そこで、本実施形態では、モータ14の駆動中は直列電圧を供給して駆動させるものの、モータ14の停止中は、2つのバッテリパック11a,11bのうち残容量の大きい方から優先的に放電させることで、容量アンバランスを低減できるようにしている。この容量アンバランスの低減は、MCU40が図3のスイッチ切替処理を実行することにより実現される。
何れかのバッテリパックが装着されて電源回路44から制御用電源電圧が供給されることによりMCU40が動作を開始すると、CPU40aがメモリ40bから図3のスイッチ切替処理のプログラムを読み込んで実行する。
なお、図3に破線枠で示したように、各スイッチ51,52は初期状態では直列電圧供給可能状態となる。即ち、第1スイッチ51はコモン端子51cがバッテリ接続接点51bに接続された状態となり、第2スイッチ52はオンとなる。この初期状態で何れかのバッテリパックが装着されると、そのバッテリパックのバッテリ電圧により電源回路44が起動して制御用電源電圧が生成され、これによりMCU40が起動する。
MCU40のCPU40aは、起動後、図3のスイッチ切替処理を開始すると、S110で、バッテリパックの接続状態を検知する。具体的には、バッテリパックがいくつ装着されているかを検知する。この検知は、例えば、第1バッテリ電圧検出部42a及び第2バッテリ電圧検出部42bからの電圧検出信号に基づいて行うことができる。
S120では、S110の検知結果に基づいて、バッテリパックの装着数が1個又は2個の何れであるかを判定する。バッテリパックの装着数が1個の場合は、S190で、各スイッチ51,52を直列電圧供給可能状態に設定する。即ち、第1スイッチ51に対しては、コモン端子51cとバッテリ接続接点51bとを接続させ、第2スイッチ52はオンさせる。直列電圧供給可能状態への設定後は、S110に戻る。
バッテリパックの装着数が2個の場合は、S130で、モータ14の駆動状態を検知する。具体的には、モータ14が駆動しているか否か、換言すればモータ14にバッテリパックからの電流が流れているか否かを検知する。この検知は種々の方法で行うことができ、例えば、ドライブ回路47を介してPWM駆動を実行しているか否か、或いはスイッチ検出部45からの検出信号(即ちトリガスイッチ9がオンされているか否か)、或いはトリガスイッチ9が備えている図示しない操作量検出回路からの操作量信号、或いは電流検出部48にて電流が検出されているか否か、などに基づいて行うことができる。
S140では、S130の検知結果に基づいて、モータ14が停止中であるか否か判断する。モータ14が停止ではない場合(即ち駆動中の場合)は、S190に進み、各スイッチ51,52を直列電圧供給可能状態に設定する。
モータ14が停止中の場合は、S150で、各バッテリパック11a,11bの残容量を検知する。この検知は種々の方法で行うことができ、例えば、各バッテリ電圧検出部42a,42bからの電圧検出信号に基づいて行うことができる。
S160では、S150の検知結果に基づいて、2つのバッテリパック11a,11bの残容量を比較する。具体的には、第1バッテリパック11aの残容量が第2バッテリパック11bの残容量より大きいか否か判断する。
第1バッテリパック11aの残容量が第2バッテリパック11bの残容量より大きい場合は、S170で、各スイッチ51,52を第1バッテリ電圧供給状態に設定する。即ち、第1スイッチ51に対しては、コモン端子51cとグランド接続接点51aとを接続させ、第2スイッチ52はオンさせる。第1バッテリ電圧供給状態への設定後は、S110に戻る。
第1バッテリパック11aの残容量が第2バッテリパック11bの残容量以下の場合は、S180で、各スイッチ51,52を第2バッテリ電圧供給状態に設定する。即ち、第1スイッチ51に対しては、コモン端子51cとバッテリ接続接点51bとを接続させ、第2スイッチ52はオフさせる。第2バッテリ電圧供給状態への設定後は、S110に戻る。
(4)実施形態の効果等
以上説明したように、本実施形態の電動機械器具1では、制御回路30内に、バッテリパック11a,11bからの放電を制御するための第1スイッチ51及び第2スイッチ52が設けられている。これら各スイッチ51,52により、電源回路44に対して、各バッテリパック11a,11bの直列電圧を供給するか、第1バッテリパック11aのバッテリ電圧のみ供給するか、第2バッテリパック11bの電圧のみ供給するかを切り替えることができる。
そして、本実施形態では、2つのバッテリパック11a,11bのうち何れか1つだけ装着されている場合、及び2つのバッテリパック11a,11bが共に装着されていて且つモータ14が駆動中の場合は、各スイッチ51,52を直列電圧供給可能状態に設定する。つまり、装着されている全てのバッテリパックから電源回路44へ電力が供給されるようにする。
一方、2つのバッテリパック11a,11bが共に装着されていて且つモータ14が停止中の場合は、各バッテリパック11a,11bの残容量を比較する。そして、第1バッテリパック11aの方が残容量が大きい場合は、各スイッチ51,52を第1バッテリ電圧供給状態に設定する。つまり、電源回路44に第1バッテリパック11aのバッテリ電圧が供給されて第2バッテリパック11bのバッテリ電圧は供給されないようにする。
逆に、第2バッテリパック11bの方が残容量が大きい場合は、各スイッチ51,52を第2バッテリ電圧供給状態に設定する。つまり、電源回路44に第2バッテリパック11bのバッテリ電圧が供給されて第1バッテリパック11aのバッテリ電圧は供給されないようにする。
したがって、本実施形態の電動機械器具1によれば、モータ14の停止中は、残容量の大きいバッテリパックの方が他のバッテリパックよりも残容量が相対的に速く低下していく。これにより、残容量の大きいバッテリパックと他のバッテリパックとの残容量の差が縮まっていく。したがって、容量の異なるバッテリパックが装着されても、その容量の差(容量アンバランス)を低減することができる。その結果、電動機械器具1の使用者にとって本来必要な電動機械器具1の駆動時間が容量アンバランスに起因して低下することを抑制することができる。
しかも、主に第1スイッチ51及び第2スイッチ52を設けるという簡素な構成にて、容量アンバランスの低減が実現される。そのため、容量アンバランスの低減を、低コストで実現することが可能となる。
更に、電源回路44の電圧入力端子44aをダイオード57を介して第1スイッチ51のコモン端子51cに接続し、電源回路44のグランド端子44bをダイオード58を介して第1バッテリパックの負極に接続している。このような構成により、何れか1つのバッテリパックのみ装着された場合であっても、その装着された1つのバッテリパックのバッテリ電圧が電源回路44に供給され、電源回路44にて制御用電源電圧が生成される。そのため、バッテリパックが1つだけ装着されても、MCU40をはじめ、制御用電源電圧を電源として動作する各部が動作可能となる。
なお、本実施形態において、第1バッテリ装着部21aの負極入力端子53bから第1スイッチ51を経て第2バッテリ装着部21bの正極入力端子54aに至る回路は、本発明の直列接続部の一例に相当する。MCU40は、本発明の最大残容量検知部、負荷制御部、及び放電制御部(特にスイッチ制御部)の一例に相当する。第1スイッチ51のコモン端子51cからダイオード57を経て電源回路44の電圧入力端子44aに至る回路は、本発明の第1接続部の一例に相当する。電源回路44のグランド端子44bからダイオード58を経て第1バッテリ装着部21aの負極入力端子53bに至る回路は、本発明の第2接続部の一例に相当する。電源回路44において、電圧入力端子44aは本発明の電圧入力部の一例に相当し、グランド端子44bは本発明の基準電位部の一例に相当する。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、第1スイッチ51と第2スイッチ52を設けると共に、これら各スイッチ51,52と各ダイオード50,57,58との協働により、何れか1つのバッテリパックから電源回路44へのバッテリ電圧供給が可能となるようにしたが、このような回路構成はあくまでも一例である。装着されている2つのバッテリパック11a,11bの何れか一方から選択的にバッテリ電圧を電源回路44へ供給させるための具体的回路構成は、上記実施形態の回路構成に限らず、種々の回路構成を採ることができる。
(2)上記実施形態では、2つのバッテリパック11a,11bを装着してこれら2つのバッテリパック11a,11bによる直列電圧によりモータ14を駆動する構成の電動機械器具1を例示したが、本発明は、3つ以上のバッテリパックによる直列電圧で駆動する電動機械器具に対しても適用可能である。
(3)電源回路44には、第1スイッチ51と第2スイッチ52の切り替え時における入力瞬停対策用として、電圧入力端子44a側にコンデンサを設けてもよい。
(4)上記実施形態では、モータ停止中の全期間に渡って、第1バッテリ電圧供給状態又は第2バッテリ電圧供給状態の何れかに設定するようにして、直列電圧供給可能状態にはしないようにしたが、必ずしも、モータ停止中の全期間に渡ってこのような制御を行う必要はない。例えば、モータ停止中における所定期間のみ、第1バッテリ電圧供給状態又は第2バッテリ電圧供給状態の何れかに設定するようにしてもよい。また例えば、各バッテリパック11a,11bの残容量の差に一定の閾値を設定し、残容量の差が閾値以内であれば直列電圧供給可能状態とし、残容量の差が閾値を超えている場合に第1バッテリ電圧供給状態又は第2バッテリ電圧供給状態の何れかに設定するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、器具本体10のMCU40及び各バッテリパック11a,11bのBMU13がマイクロコンピュータにより構成されているものとして説明したが、MCU40やBMU13は、マイクロコンピュータに限らず、例えばASICやFPGA、その他の各種IC、ロジック回路等により構成してもよい。
(6)上記実施形態のモータ14はブラシ付きDCモータであったが、ブラシ付きDCモータ以外の他のモータ(例えばブラシレスモータ、各種ACモータなど)を備えた接続器具に対しても本発明を適用可能である。
(7)上記実施形態では、本発明を電動作業機(具体的には刈払機)に適用した例を示したが、本発明は、電動作業機に限らず、複数のバッテリパックを装着可能なあらゆる種類の複数バッテリ接続器具に適用可能である。例えば、図4に例示したような電動工具100に対しても適用可能である。図4に示した電動工具100は、被材へ穴をあけたりネジの締結作業を行ったりするために用いられる電動工具である。
図4の電動工具100は、本体103のバッテリ装着部104に2つのバッテリパック101,102が装着されて使用される。2つのバッテリパック101,102がバッテリ装着部104に装着されると、各バッテリパック101,102内の各バッテリが直列接続されて、本体103に収容されているモータの電力源となる。そして、本体103の内部には、上記実施形態の制御回路30に相当するような、MCUや電源回路等を有する制御回路が搭載されている。このように構成された電動工具100に対しても本発明を適用可能である。本発明を適用することで、モータの停止中、制御回路へのバッテリ電圧供給を、各バッテリパック101,102のうち残容量の大きい方のみから行わせることができ、これにより容量アンバランスを低減することが可能となる。
(8)また例えば、本発明は、図5に示したような各種アダプタ91,92に対しても適用可能である。各アダプタ91,92はいずれも、2つのバッテリパック81,82を直列接続して電動工具90へ電力供給するためのものである。図5の電動工具90は、送風機能を有するいわゆるブロワとして構成され、操作スイッチ90aの操作により動作する。
単体型アダプタ91は、その上面に、当該単体型アダプタ91を電動工具90の本体に着脱するための本体着脱用コネクタ部が設けられている。単体型アダプタ91は、その下面に、2つのバッテリパック81,82を着脱するためのバッテリ装着部が個別に設けられている。単体型アダプタ91内には、装着された2つのバッテリパック81,82を電気的に直列接続してその直列電圧を電動工具90の本体へ出力するための回路が内蔵されている。
また、単体型アダプタ91内には、各バッテリパック81,82から本体への放電を監視して放電電流が過電流状態になったら放電を強制停止させるための保護回路も内蔵されている。この保護回路は、マイクロコンピュータなどからなる制御部や、この制御部の電源を生成する電源回路などを備えている。このように構成された単体型アダプタ91に対しても本発明を適用可能である。本発明を適用することで、電動工具90の停止中、保護回路へのバッテリ電圧供給を、各バッテリパック81,82のうち残容量の大きい方のみから行わせることができ、これにより容量アンバランスを低減することが可能となる。
一方、ユニット分離形アダプタ92は、電動工具90の本体に着脱可能な本体側ユニット95と、2つのバッテリパック81,82が着脱可能なパック側ユニット97と、本体側ユニット95とパック側ユニット97を互いに接続している電気コード96とを備えている。
本体側ユニット95は、その上面に、当該本体側ユニット95を電動工具90の本体に着脱するための本体着脱用コネクタ部が設けられている。パック側ユニット97は、その下面に、2つのバッテリパック81,82を着脱するためのバッテリ装着部が個別に設けられている。パック側ユニット97内には、装着された2つのバッテリパック81,82を電気的に直列接続して本体側ユニット95側へ出力するための回路が内蔵されている。
また、パック側ユニット97内には、上述した単体型アダプタ91と同様の保護回路が内蔵されている。このように構成されたユニット分離形アダプタ92に対しても本発明を適用可能である。本発明を適用することで、電動工具90の停止中、保護回路へのバッテリ電圧供給を、各バッテリパック81,82のうち残容量の大きい方のみから行わせることができ、これにより容量アンバランスを低減することが可能となる。
1…電動機械器具、2…モータユニット、3…シャフトパイプ、4…カッター、5…カッター装着部、6…ハンドル、7…右手グリップ、8…左手グリップ、9…トリガスイッチ、10…器具本体、11a…第1バッテリパック、11b…第2バッテリパック、12…セル、14…モータ、21a…第1バッテリ装着部、21b…第2バッテリ装着部、24a…正極出力端子、24b…負極出力端子、26,55,56…オートストップ端子、30…制御回路、40a…CPU、40b…メモリ、42a…第1バッテリ電圧検出部、42b…第2バッテリ電圧検出部、44…電源回路、44a…電圧入力端子、44b…グランド端子、45…スイッチ検出部、46…放電制御用FET、47…ドライブ回路、48…電流検出部、50,57,58…ダイオード、51…第1スイッチ、51a…グランド接続接点、51b…バッテリ接続接点、51c…コモン端子、52…第2スイッチ、53a,54a…正極入力端子、53b,54b…負極入力端子、81,82,101,102…バッテリパック、90,100…電動工具、91…単体型アダプタ、92…ユニット分離形アダプタ、95…本体側ユニット、96…電気コード、97…パック側ユニット、103…本体、104…バッテリ装着部。

Claims (6)

  1. 複数のバッテリパックを装着可能な電動機械器具であって、
    装着された前記複数のバッテリパックを直列接続してその直列接続された前記複数のバッテリパック全体の電圧である直列電圧を負荷へ出力するための直列接続部と、
    入力電圧から制御用電源電圧を生成する電源回路であって、前記直列電圧又は何れか1つのバッテリパックのバッテリ電圧の双方を前記入力電圧として前記制御用電源電圧を生成可能な電源回路と、
    装着されている前記複数のバッテリパックのうち残容量の最も大きいバッテリパックを検知する最大残容量検知部と、
    前記制御用電源電圧を電源として動作し、前記複数のバッテリパックから前記負荷への通電を制御する負荷制御部と、
    前記制御用電源電圧を電源として動作し、前記複数のバッテリパックから前記負荷への通電が停止されている間の一部期間又は全期間である特定放電制御期間に、前記最大残容量検知部により検知されたバッテリパックである最大残容量バッテリパックのバッテリ電圧を前記入力電圧として前記電源回路へ供給させると共に、前記最大残容量バッテリパック以外の他のバッテリパックのバッテリ電圧が前記電源回路に入力されるのを遮断する放電制御部と、
    を備えることを特徴とする電動機械器具。
  2. 請求項1に記載の電動機械器具であって、
    前記放電制御部は、
    前記特定放電制御期間中、前記最大残容量バッテリパックと前記電源回路との間で閉回路を形成することにより前記最大残容量バッテリパックのバッテリ電圧を前記入力電圧として前記電源回路へ供給させると共に、前記最大残容量バッテリパック以外の他のバッテリパックについては、その正極端子又は負極端子の少なくとも一方を前記電源回路から電気的に切り離す
    ことを特徴とする電動機械器具。
  3. 請求項2に記載の電動機械器具であって、
    当該電動機械器具は、第1バッテリパック及び第2バッテリパックの2つのバッテリパックを装着可能であり、
    前記第1バッテリパックが装着された場合にその正極と接続される第1正極端子と、
    前記第1バッテリパックが装着された場合にその負極と接続される第1負極端子と、
    前記第2バッテリパックが装着された場合にその正極と接続される第2正極端子と、
    前記第2バッテリパックが装着された場合にその負極と接続される第2負極端子と、
    を備え、
    前記放電制御部は、
    前記直列接続部の一部としても機能するスイッチであって、前記第1負極端子を、前記第2正極端子、又は前記電源回路における前記入力電圧の基準電位となる基準電位部の何れか一方に接続可能な第1スイッチと、
    前記第1スイッチを制御するスイッチ制御部であって、前記負荷への通電中は、前記第1スイッチにおいて前記第1負極端子を前記第2正極端子に接続させることにより各バッテリパックを直列接続させてその直列電圧を前記負荷へ出力させ、前記特定放電制御期間中、前記最大残容量検知部により前記第1バッテリパックが前記最大残容量バッテリパックであることが検知された場合は、前記第1スイッチにおいて前記第1負極端子を前記基準電位部に接続させるスイッチ制御部と、
    を備えることを特徴とする電動機械器具。
  4. 請求項3に記載の電動機械器具であって、
    前記放電制御部は、
    前記第1正極端子と前記電源回路における前記入力電圧が入力される電圧入力部とを導通・遮断するための第2スイッチと、
    前記第1スイッチにおける前記第1負極端子側の端子から前記電源回路の前記電圧入力部への通電は許可可能であってその逆方向の通電は遮断可能に構成された第1接続部と、
    を備え、
    前記スイッチ制御部は、前記特定放電制御期間中、前記最大残容量検知部により前記第2バッテリパックが前記最大残容量バッテリパックであることが検知された場合は、前記第1スイッチにおいて前記第1負極端子を前記第2正極端子に接続させると共に前記第2スイッチをオフさせる
    ことを特徴とする電動機械器具。
  5. 請求項4に記載の電動機械器具であって、
    前記電源回路の前記基準電位部と前記第1負極端子との間には、前記基準電位部から前記第1負極端子への通電は許可可能であってその逆方向の通電は遮断可能に構成された、整流素子を有する第2接続部が設けられており、
    前記スイッチ制御部は、当該電動機械器具に何れか1つのみバッテリパックが装着されている場合は、前記第1スイッチにおいて前記第1負極端子を前記第2正極端子に接続させると共に、前記第2スイッチをオンさせることにより前記第1正極端子を前記電源回路の前記電圧入力部に接続させる
    ことを特徴とする電動機械器具。
  6. 請求項5に記載の電動機械器具であって、
    前記第1のスイッチは、前記電源回路にて前記制御用電源電圧が生成されていない初期状態では、前記第1負極端子と前記第2正極端子とを接続した状態となるよう構成され、
    前記第2のスイッチは、前記初期状態では、前記第1正極端子が前記電源回路の前記電圧入力部に接続された状態となるよう構成されている
    ことを特徴とする電動機械器具。
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JP2016189688A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 富士通株式会社 電源制御装置、電源制御プログラム及び電源制御方法
JP2018506941A (ja) * 2014-12-19 2018-03-08 アトラス・コプコ・インダストリアル・テクニーク・アクチボラグ 電動工具用の非常停止装置、パワーパック、電動工具、システムおよび方法
JP2023504206A (ja) * 2019-12-09 2023-02-01 ミルウォーキー エレクトリック ツール コーポレイション ガスエンジン代替装置のためのバッテリ構成

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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