JP2014233532A - 被検体情報取得装置およびその制御方法、ならびに被検体保持装置 - Google Patents

被検体情報取得装置およびその制御方法、ならびに被検体保持装置 Download PDF

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貴弘 吹田
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Abstract

【課題】保持部材の移動による***の胸壁側への移動を抑制する。
【解決手段】一組の保持部材を含み、保持部材の間に挿入された被検者の一部である被検体を挟んで保持する保持手段と、被検体のうち、少なくとも、被検者寄りの一部の領域を包み込むシート状部材と、シート状部材を保持手段に固定する固定手段と、光源と、光源から被検体に光が照射されることにより発生する音響波を受信する探触子と、探触子が受信した音響波を用いて被検体内部の特性情報を算出する信号処理手段を有する被検体情報取得装置を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体情報取得装置およびその制御方法、ならびに被検体保持装置に関する。
圧迫板を用いて***を保持して何らかの測定を行い、得られた検出信号から画像データを取得する医用撮像装置が検討されている。
特許文献1には、図10に概略を示すように、2枚の圧縮プレートにより***1000を圧迫する***圧迫機構を備えたX線***撮像装置が開示されている。固定された第一の圧縮プレート1001と、第一の圧縮プレートに対して駆動可能な第二の圧縮プレート1002が設けられている。
特許文献2には、圧迫板の面上から超音波探触子を移動させることにより画像を取得する医用撮像装置が開示されている。特許文献2において、圧迫板は撮影台に対して平行に設置されており、圧迫板移動機構により圧迫板を下方に移動させる。そして、圧迫板と撮影台によって被検体となる***を挟みこむことにより、***の厚さを均一にした状態で超音波撮像が行われる。
また、レーザーなどの光源から生体に光を照射し、入射した光に基づいて得られる生体内の情報を画像化する光音響計測装置の研究が医療分野で積極的に進められている。この光音響計測技術の一つとして、Photoacoustic Tomography(PAT:光音響トモグラフィ)が提案されている。光音響トモグラフィは、光源から発生したパルス光を生体に照射し、生体内で伝播・拡散したパルス光のエネルギーを吸収した生体組織から発生した音響波を検出し、その検出信号に基づき生体情報を画像化する技術である。
非特許文献1には、乳がんの検査用に開発された光音響計測装置が開示されている。装置は、ガラスプレートと音響波探触子で被検体(***)を圧迫し、ガラスプレート越しに、Nd:YAGレーザーを光源とする照明光を***に照射する。そして、被検体で発生する音響波を音響波探触子で検出して、その検出信号を処理することで、被検体内部の組織(特に乳がん)における血管新生の画像データを取得する。
光音響計測装置においても、特許文献1および特許文献2に記載の***圧迫機構を設ける場合がある。この目的は、***を、圧迫および保持によって薄くすることで、深部の画像データを取得することである。
特許第2691073号公報 特開2009−82399号公報
Srirang Manohar, et al., "The Twente photoacoustic mammoscope: system overview and performance", Physics in Medicine and Biology 50 (2005) 2543-2557.
特許文献1に記載されている***圧迫装置を用いて***を圧迫する際、駆動可能な第二の圧縮プレート1002の移動により、***の一部が胸壁側の撮像領域外へ移動して、撮像領域を狭めてしまうという課題があった。これは、図10の破線領域Aに示すように、第二の圧縮プレート1002の***と接触する面の、被検者の胸壁側の端部が、傾斜を有する***表面に接触するためである。
また、特許文献2に記載されている医用撮像装置を用いて***を圧迫する際、***が圧迫板端部において変形したり、***の一部が胸壁側に移動したりすることがあった。その結果、撮像領域を狭めてしまうという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、保持部材の移動による***の胸壁側への移動を抑制することである。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
一組の保持部材を含み、前記保持部材の間に挿入された被検者の一部である被検体を挟んで保持する保持手段と、
前記被検体のうち、少なくとも、前記被検者寄りの一部の領域を包み込むシート状部材と、
前記シート状部材を前記保持手段に固定する固定手段と、
光源と、
前記光源から前記被検体に光が照射されることにより発生する音響波を受信する探触子と、
前記探触子が受信した音響波を用いて前記被検体内部の特性情報を算出する信号処理手段と、
を有する被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
一組の保持部材を含み、前記保持部材の間に挿入された被検者の一部である被検体を挟んで保持する保持手段と、
前記被検体のうち、少なくとも、前記被検者寄りの一部の領域を包み込むシート状部材と、
前記シート状部材を前記保持手段に固定する固定手段と、
を有する被検体保持装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
一組の保持部材を含む保持手段と、シート状部材と、固定手段と、光源と、探触子と、信号処理手段と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
前記保持部材の間に、前記被検者の一部である被検体を挿入するステップと、
前記シート状部材により、少なくとも、前記被検体のうち前記被検者寄りの一部の領域を包み込むステップと、
前記固定手段により、前記シート状部材を前記保持手段に固定して位置決めするステップと、
前記保持手段の前記一組の保持部材が、前記シート状部材により包み込まれた前記被検体を挟んで保持するステップと、
前記探触子により、前記光源から前記被検体に光が照射されることにより発生する音響波を受信するステップと、
前記信号処理手段により、前記探触子が受信した音響波を用いて前記被検体内部の特性情報を算出するステップと、
を有する被検体情報取得装置の制御方法である。
本発明によれば、保持部材の移動による***の胸壁側への移動を抑制できる。
光音響計測装置の構成を示す図。 光音響計測装置に被検体を保持した状態を示す図。 光音響計測装置に被検体を保持した状態を示す別の図。 固定手段の構成の例を示す図。 固定手段の構成の例を示す別の図。 固定手段の構成の例を示す別の図。 固定手段の構成の例を示す別の図。 固定手段の構成の例を示す別の図。 実施例にかかる光音響計測装置の構成を示す図。 従来技術にかかる医用撮像装置の構成を示す図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明の被検体情報取得装置には、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体情報として特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。
この場合、取得される特性情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布や酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。
ただし、本発明の適用範囲は光音響計測に限られない。本発明は、***をはじめとする被検体を、保持部材を用いた圧迫保持により固定する被検体保持装置に適用可能である。本発明はまた、かかる被検体保持装置の保持機構によって***を固定し測定する装置全般に適用できる。例えば、超音波を被検体に送信し、被検体内部から反射したエコー波に基づいて特性情報を取得する超音波計測装置が考えられる。
以下の説明では、かかる被検体情報取得装置の代表的な例として、光音響トモグラフィにより被検体の特性情報を取得する光音響計測装置について記載する。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響トモグラフィにおける光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。
(装置の構成)
図1は光音響計測装置を模式化したY−Z平面図である。ここで、保持板間に***を挿入する方向をY方向とする。また、保持板が***を保持(圧迫)する方向をZ方向とする。また、紙面に対して前後方向をX方向とする。装置は、第一保持板1、第二保持板2、固定手段3、光源4、探触子5、信号処理部6、画像表示部7、動力発生源8を有する。
固定手段3は、第二保持板2の端部に配置されるシート状部材を固定する。光源4は、
被検体へ光を照射する。探触子5は、被検体内から発生する音響波を受信し、信号として検出する。信号処理部6は、検出された信号に各種の処理(例えば増幅、AD変換や特性情報の算出)を施す。画像表示部7は、処理された信号に基づく画像データを表示する。動力発生源8は、第一保持板1を図1中の保持方向に移動させるための動力を生み出す。第一保持板1および第二保持板2は、本発明の一組の保持部材に相当し、合わせて本発明の保持手段を構成する。信号処理部6は、本発明の信号処理手段に相当する。
図2は、被検体9を第一保持板1と第二保持板2で圧迫および保持した場合のY−Z平面図である。図2中、被検体9とシート状部材10以外の構成要素は図1と同じであり、説明を省略する。
被検体9は、シート状部材10により一部を覆われている、シート状部材10は、被検体9が第二保持板2に密着するように配置されている。また、シート状部材10は、第二保持板2の端部に配置された固定手段3により、第二保持板2に固定されている。
図3は、被検体を第一保持板1と第二保持板2で圧迫、および保持した場合のZ−X平面図である。図3では、第一保持板1、第二保持板2、固定手段3、被検体9およびシート状部材10のみを示している。
(光音響計測方法)
図2を用いて、各構成要素の具体的な機能および動作と、本発明の光音響計測方法について説明する。
まず、光源4から、***9に向けて、第一保持板1越しにパルス光を照射する。計測対象の面積が照射領域より広い場合、走査機構(不図示)を用いて、光源からの光照射端を第一保持板1に沿って移動させながら、光を照射するのが好ましい。
光源4としてはレーザーが好ましい。ただし、レーザーの代わりに発光ダイオードなども使用できる。レーザーの種類は、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなどから適宜選択できる。また、被検体が生体の場合、吸収特性を考慮すると、光源4から照射されるパルス光としては近赤外線(例えば、波長が650nmから1100nm程度)が好ましい。
第一保持板1の材料としては、光源4から照射される光に対して、高透過性と低減衰特性を有するものが好ましい。例えば、ガラス、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、アクリルなどが挙げられる。また、板の厚みは、保持によるプレートの変形が抑えられる強度を保てれば、どのような厚さでも良い。典型的には、厚さ10mm程度の板が好ましい。板のサイズは、被検体を保持できればどのようなサイズでも問題ない。典型的には、被検体と同程度のサイズの板が好ましい。
光源4から照射された光は、***9内を伝播して吸収される。例えば上述の近赤外線を照射すると、生体内の血液および血管において特異的に吸収され、熱膨張により音響波が発生する。生体内にがんが存在する場合は、がんの新生血管において他血管と同様に光が特異的に吸収され、音響波が発生する。
***9内で発生した音響波は、第二保持板2を介して、探触子5により信号として検出される。光源4を上述のように走査機構により走査した場合、探触子5も、光源4と同期させながら、走査機構により走査することが好ましい。
第二保持板2の材料としては、***9内で発生した音響波を通過させる必要があるため、***9と第二保持板2の界面での音響波の反射を抑える材料が好ましい。具体的には、***9との音響インピーダンスの差が小さい材料、例えば、ポリメチルペンテンなどの樹脂材料が挙げられる。板の厚みについては、第二保持板2を通過するときの音響波の減衰
を防止する観点からは、可及的に薄くすることが望ましい。ただし、保持によるプレートの変形を抑える観点からは、ある程度の板厚が必要である。典型的には10mm程度の厚さが好ましい。サイズは、被検体を保持できればどのようなサイズでも問題ない。典型的には、被検体と同程度のサイズの板が好ましい。
信号処理部6は、探触子5より得られたアナログ信号をデジタル信号(検出信号)に変換するADC(A/D変換器)である。なお、探触子5とADCの間には信号を増幅するための増幅器を設けることが好ましい。例えば、増幅器を探触子5に内蔵させても良い。信号処理部6は更に、検出信号を元に画像再構成を行い、被検体内部の特性情報を算出する。なお、再構成処理は、信号処理部とは別の装置が行なっても構わない。例えば、既知の再構成手法を実行するプログラムを記憶装置に格納しておき、情報処理回路が検出信号を用いて再構成を行なっても良い。
画像表示部7は、信号処理部6で生成された再構成画像を表示する。画像表示部7としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、FEDなどを利用できる。画像表示部は、光音響計測装置の一部であっても良いし、装置と別に提供されても構わない。
動力発生源8は、モーターで構成されるのが好ましい。例えば、DCモーター、ACモーター、ステッピングモーターなどを使用できる。
シート状部材10は、図2のY方向において、被検体9の少なくとも一部を覆う配置が好ましい。特に被検体9として***を用いた場合、圧迫時の胸壁側への被検体の移動を低減するという観点から、被検体9のY方向における上部の領域にシート状部材10を配置する。すなわちシート状部材10は、***のうち、少なくとも被検者寄りの一部の領域を包み込む。
光音響計測の際には、図2のように、被検体9をシート状部材10で覆い、第二保持板2に密着させる。この操作は、被検体9が第二保持板2の上で一応安定していることから、仮固定と呼べる。この操作はまた、被検体9の第二保持板2における場所を決定することから、位置決めとも呼べる。
その後、動力発生源8で発生した動力を元に第一保持板1を移動させ、被検体9を圧迫、および保持する。この操作は、被検体9を実際の光音響計測と同じ状態に固定することから、本固定と呼べる。
このように、仮固定(位置決め)により被検体9の移動を制限した上で圧迫保持動作を行い本固定することで、被検体の被検者寄りの一部の領域(胸壁側の領域)の移動を低減できる。
(固定手段とシート状部材)
続いて、図4〜図8を用いて固定手段3の機能について説明する。固定手段3は、第二保持板2の端部に配置されている。固定手段3の機能は、シート状部材10の端部を固定することである。固定手段3は例えば、凹部、凸部(突出する部分)、接着部材、あるいは導電性部材で構成できる。
図4は、固定手段3を凹部で構成した例を模式化した斜視図である。凹部は、第二保持板2のY−Z平面に現れる端面上(Y−Z端面上)に形成されている。凹部のX−Z断面は、図4(a)のような三角形、図4(b)のような矩形、図4(c)のような円形などで構成できる。X−Z断面はまた、図4(d)に示すように、2つ以上の凹部から構成されても良い。
図4において、固定手段3でシート状部材10を固定する際は、クリップ(不図示)を
用いて、シート状部材10の端部を固定手段3に留める。あるいは、シート状部材10の端部にフック(不図示)を配置し、固定手段3に係止する。
具体的な固定手順としては、被検体9をシート状部材10で覆った後で、シート状部材10を第二保持板2の両端に配置された固定手段3に固定する方法を採用できる。あるいは、第二保持板2の片側の端部に配置された固定手段3にシート状部材10を固定し、被検体9をシート状部材10で覆い、その後、シート状部材10の未固定の側を、反対側の固定手段3に固定する方法でもよい。これらの固定手順は、以下に示す各種の固定手段にも適用できる。
図5は、固定手段3を凹部で構成した例を模式化した斜視図である。図4と図5では、凹部の形成位置や凹部の形状が異なる。図5(a)において、凹部は、第二保持板2のX−Z端面上に形成されている。また図5(b)において、固定手段3は、第二保持板2の、X−Z端面とY−Z端面にまたがって形成された凹部(または切り欠き部とも呼べる)からなる。また図5(c)において、固定手段3は、第二保持板2のX−Z端面上の2つ以上の凹部から構成される。
図5において、固定手段3でシート状部材10を固定する際は、クリップ(不図示)を用いて、シート状部材10の端部を固定手段3に留めればよい。あるいは、シート状部材10の端部にフック(不図示)を配置し、固定手段3に係止する方法でもよい。
図6は、固定手段3を凸部で構成した例を模式化した斜視図である。図6において、凸部は、第二保持板2のY−Z端面から突出する部分として形成されているが、X−Z端面上に形成されても良い。凸部の形状には、鍵形状物(図6(a)〜図6(c))、円柱(図6(d))、先の尖った三角柱(図6(e))などを利用できる。
固定手段3として鍵形状物を用いる場合には、シート状部材10の端部にフックや紐、輪ゴム(不図示)を配置することで、固定手段3に係止できる。固定手段3は、図6(b)のように2つ以上の鍵形状物から構成されても良い。また、図6(c)のように第二保持板2の端部のY方向全領域にわたって配置された鍵形状物であっても良い。
固定手段3として円柱を用いる場合には、シート状部材10の端部に紐や輪ゴムなど(不図示)を配置することで、固定手段3に係止できる、また、シート状部材10の端部に固定手段3に係止するための穴を配置してもよい。
さらに、固定手段3として、先の尖った三角柱を用いる場合には、固定手段3をシート状部材10に接触させ、貫通させることで係止できる。
図7は、固定手段3を接着部材で構成した例を模式化した斜視図である。図7において、接着部材は、第二保持板2のY−Z端面上に形成しているが、X−Z端面上に形成しても良い。接着部材としては、テープなどの粘着性部材、ボタン、面ファスナー等を利用できる。
固定手段3としてテープを用いる場合には、両面テープを用いるのが好ましい。両面テープであれば、シート状部材10の端部と固定手段3を、直接貼り付けて接着できる(図7(a))。
固定手段3としてボタンを用いる場合には、ボタンの基部を第二保持板2上に配置し、シート状部材10の端部に前記ボタンの基部と嵌合する嵌合部(不図示)を配置する(図7(b))。前記ボタンの基部と嵌合部を嵌合させることで、シート状部材10を固定手段3に固定できる。
図8は、固定手段3を導電性部材で構成した例を模式化した斜視図である。図8において、導電性部材は、第二保持板2のY−Z端面上に形成しているが、X−Z端面上に形成
しても良い。導電性部材は、その体積抵抗率が10−3Ωm以下である材料からなる部材を用いることが好ましく、体積抵抗率が10−5Ωm以下である材料、即ち導電体からなる部材を用いることがより好ましい。例えば、AlやCuなどを使用できる。また、導電性部材の厚みは、少なくとも数十μm程度あれば良い。固定手段3として導電性部材を用いる場合には、磁石を用いてシート状部材10を固定手段3に固定できる。
磁石やフックを用いてシート状部材10を圧迫板に固定する場合、圧迫動作時に自動的にシート状部材10をロックできる。また、***の形状によっては、圧迫動作時のみシート状部材10を保持板に固定し、撮像時は固定を解除することも可能である。こうすることで、被検者の負担を低減できる。
また、図4〜図8に示した以外にも、固定手段を用いず、シート状部材10を第二保持板2に巻きつける固定方法もある。
シート状部材10の材料としては、光透過性が高く、超音波を伝搬しやすいものが望ましい。例えば、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリオール等の樹脂を使用できる。特に、ポリメチルペンテンおよびポリオールは人体の音響特性に対して適した値を有しているため、シート状部材10の材料として適している。具体的には、シート状部材10の音響特性が、被検体の音響特性と略等しい値を有することが好ましい。
シート状部材10は***を保持する強度を有することが望ましく、音響減衰の影響が小さい厚さであることが望ましい。また、伸縮性が求められるため、曲げ弾性率および曲げ強度が低いことが望ましい。低剛性のポリメチルペンテンの場合、曲げ弾性率は660MPa、曲げ強度は27MPaと低く、シート状部材10の材料として適している。
<実施例>
以下、図9を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を詳しく説明する。
本実施例では、本発明にかかる被検体保持装置を適用した光音響計測装置を製作して、***の計測を実施した。すなわち、図9における被検体9とは、被検者の一部である***を指す。図9(a)は、被検体を光音響計測装置で圧迫、および保持した場合の一例を模式化したY−Z平面図であり、第一保持板1が移動して、最初に被検体の表面に触れようとしている状態を示す。また、図9(b)は、被検体が圧迫および保持された後の状態を示す。
第一保持板1として、横250mm、縦100mm、厚さ10mmのアクリルプレートを用意した。第二保持板2として、横250mm、縦100mm、厚さ10mmのポリメチルペンテンからなる樹脂プレートを用意した。第一保持板1と第二保持板2は共に、X−Y平面に沿うように配置した。第一保持板1と第二保持板2は、互いに対向するように配置した。ポリメチルペンテン(第二保持板2)の縦方向の端面(Y−Z端面)には、アモルファス金属化合物から成る磁性材料を用いてコーティングを行った。
探触子5としては、圧電素子が2次元的に配置されたものを用意して、第二保持板2の被検体9と接触しない側の面に配置した。光源4としては、固体レーザーの一種であるチタンサファイアレーザーを用意して、第一保持板1の被検体9と接触しない面に配置した。また、チタンサファイアレーザーの波長は750nmに設定した。
被検体9の表面には、保持状態における被検体の移動量を確認するため、マーカー30を貼り付けた。本実施例に於いては、直径5mmの黒色円形シールを用いた。また、第一保持板1と第二保持板2間の保持荷重を計測する目的で、フォースゲージ31を配置し、
第一保持板1に接続した。
またシート状部材10としては、横300mm、縦30mm、厚さ5mmのポリメチルペンテンシートを用いた。
まず、図9(a)の状態で第一保持板1と第二保持板2の間の保持距離を測定したところ、70mmという結果になった。また、このときの荷重は0[N]であった。
続いて、上述の光音響計測装置を用いて、被検体9の圧迫、および保持を行い、計測を実施した。このときの第一保持板1と第二保持板2の間の保持距離は40mm、荷重は30Nであった。マーカー30の位置を目視したところ、圧迫後にマーカー30の位置は胸壁側から15mmの位置にあることが確認された。
そして、シート状部材10を用いて被検体を保持した状態を図9(b)に示す。シート状部材10は端部にフックを配置することにより、固定手段3に係止した。このときの第一保持板1と第二保持板2の間の保持距離は43mm、荷重は35Nであった。この結果より、保持部材を用いて被検体を固定した場合においても、保持部材を用いない場合に比較して、被検体への負荷はほとんど変わらないことが明らかとなった。この状態において、マーカー30の位置を目視したところ、圧迫後にマーカー30の位置は胸壁側から30mmの位置にあることを確認した。このことから、シート状部材10により、圧迫時における被検体(***)の胸壁側への移動を低減できることが確認された。
続いて、光源4から第一保持板1越しにパルス光を照射して、被検体9内で音響波を発生させた。そしてその音響波を、第二保持板2を介して探触子5により検出した。このとき、光源4および探触子5は、走査機構(不図示)を用いて、同期して走査させることにより、第二保持板2、および第一保持板1の全面において、光の照射と音響波の検出を実施した。
さらに、検出信号を信号処理部6で処理、画像再構成を行うことにより、画像表示部7にて被検体9内部の画像データを表示することができた。
以上に述べたように、本発明によれば、圧迫時および撮像時における***の胸壁側への移動を低減することが可能となる。
本発明は、被検体保持装置や、被検体情報取得装置(例えば光音響計測装置)として捉えることができる。本発明はさらに、被検体情報取得装置の各構成要素を制御して被検体内部の特性情報を取得するための制御方法として捉えることもできる。
本発明は特に、乳がんのスクリーニング診断のように、被検者数が多く、被検者により被検領域が異なる場合における検査結果の精度向上手段として有用である。
1:第一保持板,2:第二保持板,3:固定手段,4:照射部,5:探触子,6:信号処理部,10:シート状部材

Claims (12)

  1. 一組の保持部材を含み、前記保持部材の間に挿入された被検者の一部である被検体を挟んで保持する保持手段と、
    前記被検体のうち、少なくとも、前記被検者寄りの一部の領域を包み込むシート状部材と、
    前記シート状部材を前記保持手段に固定する固定手段と、
    光源と、
    前記光源から前記被検体に光が照射されることにより発生する音響波を受信する探触子と、
    前記探触子が受信した音響波を用いて前記被検体内部の特性情報を算出する信号処理手段と、
    を有する被検体情報取得装置。
  2. 前記シート状部材は、前記光を透過する材料からなる
    請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記シート状部材は、前記被検体と略等しい音響特性を有する材料からなる
    請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記シート状部材は、ポリメチルペンテンからなる
    請求項2または3に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記一組の保持部材は、第一保持板と、前記シート状部材が固定される第二保持板からなる
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記固定手段は、前記第二保持板の端面に形成された凹部、または、前記第二保持板の端面から突出する部分である
    請求項5に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記シート状部材は、前記固定手段に、クリップ、フックまたは紐で係止される
    請求項6に記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記固定手段は、粘着性部材、ボタンまたは面ファスナーからなる接着部材である
    請求項5に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記固定手段は、前記第二保持板の端面に形成された導電性部材である
    請求項5に記載の被検体情報取得装置。
  10. 前記シート状部材は、前記固定手段に、磁石で係止される
    請求項9に記載の被検体情報取得装置。
  11. 一組の保持部材を含み、前記保持部材の間に挿入された被検者の一部である被検体を挟んで保持する保持手段と、
    前記被検体のうち、少なくとも、前記被検者寄りの一部の領域を包み込むシート状部材と、
    前記シート状部材を前記保持手段に固定する固定手段と、
    を有する被検体保持装置。
  12. 一組の保持部材を含む保持手段と、シート状部材と、固定手段と、光源と、探触子と、信号処理手段と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記保持部材の間に、前記被検者の一部である被検体を挿入するステップと、
    前記シート状部材により、少なくとも、前記被検体のうち前記被検者寄りの一部の領域を包み込むステップと、
    前記固定手段により、前記シート状部材を前記保持手段に固定して位置決めするステップと、
    前記保持手段の前記一組の保持部材が、前記シート状部材により包み込まれた前記被検体を挟んで保持するステップと、
    前記探触子により、前記光源から前記被検体に光が照射されることにより発生する音響波を受信するステップと、
    前記信号処理手段により、前記探触子が受信した音響波を用いて前記被検体内部の特性情報を算出するステップと、
    を有する被検体情報取得装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023189619A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 富士フイルム株式会社 医用撮像装置用圧迫板、含ポリメチルペンテン樹脂材料及び医用撮像装置

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