JP2014230722A - 遊技機 - Google Patents

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真寛 太田
Masahiro Ota
真寛 太田
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Abstract

【課題】封印シールによって封印された制御基板ボックスが不正に開放されたことによって封印シールが破断された場合に、破断部を著しく変形させてダメージを強く残すことにより、封印シールの修復を困難化する。
【解決手段】制御基板を収容する開閉自在な2つのケース片30、40と、収容空間Sに収容される切断部材50と、ケース片に接着されたシール80と、2つのケース片が開放されることを規制する包囲部材70と、を備え、包囲部材が各ケース片から離脱されるに伴って切断部材が外側に移動する際に、第2破断片53、55が第2開口部O2、O2’に沿って移動することにより、第2開口部を覆っていたシール部分を該シールの他の部分から切断して分離するようにした。
【選択図】図9

Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の各種遊技機に搭載された正規ROMを、不正ROMに交換するために制御基板ボックスが開放された形跡を確実に残して不正行為を発見可能とし、効果的に予防することができるようにした制御基板ボックスを備えた遊技機に関する。
パチンコ遊技機、スロットマシン等の各種遊技機に搭載された正規ROMを不正ROMに取り換えることにより、遊技内容を遊技者に都合よく進行させて出球を獲得する不正行為が所謂ゴト師によって行われ、その手法は巧妙化している。
ROMの不正な取り換えは、工場から出荷された遊技機が遊技場に設置される以前の段階、或いは設置後に行われる可能性が高い。
このような不正行為に対する対策として特許文献1には、制御基板上のROMを包囲するケース体とカバー体とを分離不能な結合手段によって結合することにより、結合手段を破壊した場合にはその痕跡が必ず残るようにした技術が提案されている。
しかし、不正行為者の手口が年々巧妙化することにより、結合手段を破壊してROMを交換した後で、形跡が残らないように新たな結合手段を組み付ける可能性がある。
特許文献2にも不正防止のための装置構成が開示されているが、特許文献1の場合と同様の欠点を有している。
このような不具合に対処すべく、封印シールを用いて制御基板ボックスを封印することが行われているが、カッタを用いて封印シールを切断してから制御基板ボックスを開放し、ROMを交換して制御基板ボックスを閉止してから封印シールの切断面を修復すると、目視によって切断箇所の有無を判別できなくなるケースが多々あった。そのような不具合に対処するため、RFIDを組み込んだ封印シールが用いられるようになっている。
即ち、特許文献3には、識別情報を記憶したRFID(非接触型記憶媒体)を組み込んだ封印シールを、制御基板ボックスを構成するケース本体とケース蓋とに跨って接着することにより、制御基板ボックスが不正に開放された場合にRFIDが破断、断線して識別情報の読取りが不可能となるようにした技術が開示されている。これによれば、読み取り装置を用いてRFIDに記憶された識別情報を読取ることができない場合に、不正に制御基板ボックスが開放されたことを知ることができる。
図19及び図20は従来の制御基板ボックスの構成を示す斜視図、及び分解斜視図である。内部に制御基板220を収容した制御基板ボックス200は、ケース本体201とケース蓋202とを接合させた構成を備えている。制御基板ボックス200の一端部に位置するケース本体とケース蓋との突き合わせ部203、204には封印シール210が両者に跨って接着されている。また、突き合わせ部203、204とは反対側の端部にはカシメピンによる締結部230が設けられており、封印シール210と締結部230による不正行為の防止対策が採られている。
封印シール210は一面に接着層を有した紙等の破断し易い材質から成る接着シート211と、接着シートに固定されたRFID(例えば、ICタグ)212と、を備えている。RFID212は、電力生成回路、変復調回路、記憶回路、制御回路を含むチップ213と、チップから反対方向に延びる二本の導体パターン214と、各導体パターン214の先端に接続されたアンテナ部215と、を有している。図示しない読み取り装置からRFID212に向けて読み取り用の電磁波を照射すると、チップ内の電力生成回路が電磁誘導作用により起電力を生成し、この起電力により作動する制御回路によって記憶回路内に記憶された識別情報を読み出してアンテナから読み取り装置へ送信することにより識別情報を読取ることができる。
RFID212を構成する導体パターン214は接着シート211の対角線方向へ延びており、導体パターン214が突き合わせ部203、203と交差するように封印シールを接着しておくことにより、制御基板ボックスが不正に開放された場合に導体パターンの一部が断線して記憶情報の読み出しを不可能とすることができる。
しかし、本出願人による実験によれば、制御基板ボックスを開放する際に封印シール210が破れることによってRFID212を構成する導体パターンが一箇所だけ破断したとしても、制御基板ボックスを再閉止する際に封印シールの状態を修復して破断部間の導通を回復させることが可能であった。
特に、ケース本体とケース蓋との突き合わせ部を塞ぐように封印シールを貼った場合、直線的に延びる突き合わせ部に沿ってカッタによって封印シールを切断する過程で導体パターンを一箇所切断した程度の破断状態では、後の修復作業によって導体パターンを再導通させることが比較的容易となることが判った。
特許文献4には、2つのケース片に跨って接着された封印シールをキャップによって覆うと共に、キャップを不正に取り外した時にはキャップにより保持された切断部材に設けた第1、及び第2破断片が封印シールの複数箇所を夫々同時に破断するようにした構成が開示されている。そして、複数箇所を破断することにより、封印シールを復旧することがより困難になる、と記載されている。
しかし、何れの破断片による破断方法も、封印シールの所要部位を一本の切断線によって単純に2つに分断するに過ぎず、切断された封印シール部分を復旧不能な程度に変形させたり、潰す等の強いダメージをもたらす訳ではない。従って、切断された各部分を接続し直すことにより、外観上不正行為の形跡を残さないように修復することは不可能ではない。封印シールとしてRFIDを搭載した場合においても同様に切断部位を復旧することは不可能ではなかった。
また、正規に封印された制御基板ボックスから封印シールを剥離し、不正ROMを搭載した他の制御基板ボックスにこの封印シールを貼り付けて再利用する不正行為も行われることがある。しかし、従来の不正防止のための構造では、正規の制御基板ボックスから剥離する際に切断された封印シールを修復して再利用することが不可能ではなかった。
特開2006−130352公報 特開2007−160004公報 特開2000−334154公報 特許第4987020号
以上のように、ROMを搭載した制御基板を収容する制御基板ボックス(基板保護ケース)が不正に開放された形跡が残るようにするために、封印シールによって制御基板ボックスを封印する方法を採用した場合には、制御基板ボックスの開放によって封印シールを一旦破断させたとしても制御基板ボックスの再閉止時に封印シールを修復して不正行為の形跡をなくすることが可能であった。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る遊技機は、制御基板と、前記制御基板を収容する開閉自在な2つのケース片を有した基板ケースと、前記基板ケース外面に設けられた第1接着面、及び該第1接着面と交差する第2接着面と、前記第1接着面、及び前記第2接着面の内側に設けられた収容空間と、前記第1接着面に設けられ、前記収容空間と連通する第1開口部と、前記第2接着面に設けられ、前記収容空間と連通する第2開口部と、前記収容空間に収容される切断部材と、前記第1接着面、及び前記第2接着面上に接着されるシールと、前記シールを包囲した状態で前記基板ケースに装着可能であり、前記2つのケース片が開放されることを規制する包囲部材と、を有した制御基板ボックスを備えた遊技機であって、前記シールは、前記第1開口部の少なくとも一部を覆い、且つ前記第1接着面に接着される第1シール接着部と、前記第2開口部の少なくとも一部を覆い、且つ前記第2接着面に接着される第2シール接着部と、を有し、前記切断部材は、前記第2開口部内に突出する第2破断片を備えており、前記包囲部材が前記基板ケースから離脱されるに伴って前記包囲部材と係合する前記切断部材が外側に移動する際に、前記第2破断片が前記第2開口部に沿って外側に移動することにより、前記第2開口部を覆っていた前記第2シール接着部を該第2シール接着部の他の部分から切断して分離するように構成されていることを特徴とする。
制御基板ボックスを不正に開放するためには、包囲部材を離脱させる必要があり、直ちに不正行為を実施することが困難となる。
シールは、一方のケース片にのみ接着しても良いし、両ケース片に跨って接着させてもよい。少なくとも一方のケース片の端縁(シール接着部)にシールを接着した場合に、シールを包囲するように包囲部材をシール接着部に装着する。更に、予めシール接着部に独立した部品としての切断部材を組付け可能に構成した。更に、包囲部材をシール接着部に装着した際に、包囲部材と切断部材が一体化(分離可能)するように構成したため、包囲部材を取り外そうとすると、切断部材も同時に離脱し、その離脱過程でシールを破断することとなる。このため、目視によってシールの破損の有無を知ることができる。
シールは、一方のケース片にのみ接着しても良いし、両ケース片に跨って接着させてもよい。
切断部材に設けた第2破断片は、突出片に設けた第2開口部内に位置し、包囲部材の離脱時には第2開口部を覆っているシール部分を破断させることができる。破断方法は、第2開口部を覆っていた第2シール接着部を、該第2シール接着部の他の部分から切断して分離する(切除する、えぐり取る)方法である。
シール接着部が単一の突出片から構成されている場合であっても、切断部材、包囲部材から成るシールの封印・破断構造を実現できる。
請求項2の発明は、前記第2破断片は、前記シールにより覆われていない前記第2開口部から突出することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記第2破断片は、前記第2シール接着部を少なくとも2つの切断線に沿って切断することにより、該切断線間に位置する第2シール接着部の被切除部を第2シール接着部の他の部分から切除することを特徴とする。
第2開口部を覆っていたシール部分は単に二分される訳ではなく、第2開口部の両側の第2接着面に接着されていたシールの他の部分から分離して切除される。つまり、シール部分は、第2破断片によって3つの部分に分離された状態となる。
以上のように本発明によれば、制御基板ボックス(基板保護ケース)を不正に開放するためにシールを覆う包囲部材を取り外した場合に、少なくとも何れか一方のケース片に接着されたシールが包囲部材と共に離脱する切断部材によって確実に破断されるように構成した。即ち、制御基板ボックスに接着されたシールを包囲部材によって包囲するように構成する一方で、包囲部材の離脱時に、シールの外観を著しく破損せねばならないように構成したので、目視によってシールの破損の有無を知ることができる。
外枠に対して遊技盤ユニットと内枠を開閉自在に軸支した状態を示す斜視図である。 遊技盤ユニットの背面図である。 遊技盤ユニットの背面側分解斜視図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る遊技機に装備される制御基板ボックス(基板保護ケース)の外観構成を示す斜視図であり、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。 本発明の封印構造を備えた制御基板ボックスの分解斜視図である。 (a)(b)及び(c)は制御基板ボックスの他の分解斜視図、突き合わせ部(封印シール接着部)の構成を示す要部底面図、及び突き合わせ部の側面図である。 切断部材を各突出片により挟んだ状態にある各ケース片に対して封印シールとキャップを組み付ける手順を説明する斜視図である。 (a)及び(b)は切断部材の一面側斜視図、及び他面側斜視図であり、(c)は切断刃部の変形例を示す拡大図であり、 (a)及び(b)は突き合わせ部に対して切断部材、封印シール、キャップを組み付けた状態を示す一面側の要部断面図、及び他面側の要部断面図である。 (a)及び(b)は2つのケース片に対して切断部材、封印シール、キャップを組み付ける手順を示す要部分解斜視図である。 (a)(b)及び(c)は各ケース片の突出片を省略した状態における切断部材とキャップとの組み付け手順を示す説明図である。 (a)乃至(c)は突き合わせ部に対して切断部材、封印シール、キャップを組み付ける手順を上ケース片の突出片を中心として示す説明図(内側面図)であり、(d)はキャップと共に切断部材を離脱させて手順を示す説明図である。 (a)(b)及び(c)は図8に示した形状のシール切除部を有した切断部材によって封印シールを切除する手順を示す斜視図である。 (a)乃至(d)は本発明の他の実施形態に係る切断部材の構成を示す説明図である。 (a)乃至(d)は本発明の他の実施形態に係る切断部材の構成を示す説明図である。 (a)(b)(c)は本発明の他の実施形態に係る切断部材により封印シールを切断する手順を示す図である。 本発明のパチンコ遊技機に装備される制御基板ボックスの封印構造の他の構成例を示す説明図であり、(a)は分解斜視図、(b)は下ケース片の突出片の側面図、(c)及び(d)は両ケース片を組み付けた状態を示す要部底面図、及び側面図である。 本発明のパチンコ遊技機に装備される制御基板ボックスの封印構造の他の構成例を示す説明図であり、(a)は分解斜視図、(b)及び(c)は両ケース片を組み付けた状態を示す要部底面図、及び側面図である。 従来の制御基板ボックスの構成を示す斜視図である。 従来の制御基板ボックスの構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は外枠に対して遊技盤ユニットと内枠を開閉自在に軸支した状態を示す斜視図であり、図2は遊技盤ユニットの背面図であり、図3は遊技盤ユニットの背面側分解斜視図である。
図1に示すように、遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠2と、外枠2により一方の縦辺を回動可能に支持された内枠5、及び遊技盤ユニット10と、を備えている。
内枠5は、遊技盤11の前方(遊技者側)において遊技領域を視認可能に覆うガラス板(図示しない)を支持している。また、内枠5には、回動操作されることにより遊技領域に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル6等が設けられている。
遊技盤ユニット10は、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤11と、遊技盤の背面(後面)に組み付けられて前後方向に貫通する開口部を有したベース枠体(液晶ベース枠)15と、ベース枠体の背面側(後面側)に開口部を塞ぐように配置された画像表示ユニット(画像表示装置、及び画像表示カバー)20と、を備えている。画像表示ユニット20の背面(後面)には、図示しないランプ中継基板が組み付けられ、ランプ中継基板を含む画像表示ユニット20の背面は背面カバー22によって覆われている。背面カバー22よりも下側の画像表示ユニットの背面下部には主制御基板を収容した制御基板ボックス25が取り付けられる。
<第1の実施形態>
図4(a)は本発明の一実施形態に係る遊技機に装備される制御基板ボックス(基板保護ケース)の外観構成を示す斜視図であり、(b)はその正面図、(c)はその側面図であり、図5は本発明の封印構造を備えた制御基板ボックスの分解斜視図であり、図6(a)(b)及び(c)は制御基板ボックスの他の分解斜視図、突き合わせ部(封印シール接着部)の構成を示す要部底面図、及び突き合わせ部の側面図であり、図7は切断部材を各突出片により挟んだ状態にある各ケース片に対して封印シールとキャップを組み付ける手順を説明する斜視図であり、図8(a)及び(b)は切断部材の一面側斜視図、及び他面側斜視図であり、(c)は切断刃部の変形例を示す拡大図であり、図9(a)及び(b)は突き合わせ部に対して切断部材、封印シール、キャップを組み付けた状態を示す一面側の要部断面図、及び他面側の要部断面図であり、図10(a)及び(b)は2つのケース片に対して切断部材、封印シール、キャップを組み付ける手順を示す要部分解斜視図であり、図11(a)(b)及び(c)は各ケース片の突出片を省略した状態における切断部材とキャップとの組み付け手順を示す説明図であり、図12(a)乃至(d)は突き合わせ部に対して切断部材、封印シール、キャップを組み付ける手順、及び離脱させる手順を示す要部構成図であり、図13(a)(b)及び(c)は図8に示した形状のシール切除部を有した切断部材によって封印シールを切除する手順を示す斜視図である。
制御基板ボックス(基板保護ケース)25は、ROMを始めとした電子部品を搭載した図示しない制御基板(プリント基板)を内部に収容した状態でパチンコ遊技機等の遊技機の背面に台座95(図5)を介して組み付けられる。
制御基板ボックス25は、ROMを搭載した制御基板(プリント基板)を間に挟んだ状態で内部に収容する透明な樹脂製の2つのケース片(下ケース片(基板ケース)30、上ケース片(基板ケース)40)と、両ケース片30、40の端縁間に挟まれて保持される封印シール切断部材(以下、切断部材、という)50と、後述する封印シール(シール)80を接着した制御基板ボックスの突き合わせ部Aに対して着脱自在に装着されるキャップ(包囲部材)70と、を備えている。
なお、後述するように切断部材50の取付け位置は、両ケース片の端縁間に限らず、何れか一方のケース片の外側面であっても良い。
本例では、下ケース片(基板ケース)30は制御基板を間に挟んで上ケース片(基板ケース)40に対してカシメ部材により固定される。
制御基板ボックス25の端縁に沿った適所には、カシメ部材(カシメピン140)を用いたカシメ締結部110、120が配置され、各カシメ締結部に設けた締結穴内にカシメ部材を打ち込むことにより両ケース片30、40は閉止状態でロックされる。締結穴に打ち込まれたカシメ部材を除去することによって両ケース片30、40は開閉、着脱可能な状態となる。
なお、台座95は、遊技機本体の背面側に設けた遊技機側保持部に対して制御基板ボックス25を取り付けるための連結手段であり、下ケース片30に設けたフック部31を台座95に設けた軸部96に係合させることにより、制御基板ボックス25は軸部96を中心として上下方向へ回動する。即ち、制御基板ボックス25の下ケース片30がこの台座95により保持されるため、制御基板ボックス25は遊技機側の軸部96を中心として上下方向へ回動する。
制御基板を収容した制御基板ボックス25は、下ケース片30を台座95を介してパチンコ遊技機等の遊技盤の背面に添設させた状態で組み付けられるため、遊技盤の背面側から上ケース片40を通して内部の制御基板面に搭載された電子部品を視認することができる。また、台座95の上部に位置する軸部96を中心として制御基板ボックス25を上方に回動させることにより、透明な下ケース片30の底面から制御基板ボックス内部を確認することができる。
上記の如き構成を備えた制御基板ボックス25を封印する手段として、封印シール80が使用される。封印シール80としては紙などの切断し易い材料から成る単なるシート状の接着シール(シール)であってもよいが、本例では、接着シールの面上にQRコード(登録商標)や、ホログラム等の識別用記録手段を搭載した封印シールを一例として説明する。この識別用記録手段は、当該封印シールが認証資格を有した組織等によって発行された真正品であることを証明する手段(管理シール)である。
即ち、制御基板ボックス25が図4のように閉止状態にある時に、下ケース片30と上ケース片50との端縁間(突き合わせ部A=封印シール接着部)に跨るように封印シール80を接着することにより、封印シール80を破損せずには両ケース片を開放できないように構成されている。即ち、図5、図6等に示すように下ケース片30と上ケース片40の長手方向一端縁には夫々突出片32、42が設けられており、両突出片32、42は、突き合わせ部Aを構成している。即ち、両突出片32、42は、下ケース片30と上ケース片40の長手方向一端縁の略同一位置に設けられることにより、両ケース片を閉止した時に両突出片32、42が整合状態となって突き合わせ部(封印シール接着部)Aを形成する。
本例では、両突出片の先端縁を含めた外周縁が整合状態(無段差状)となっているが、整合状態であることは必須ではない。両突出片の外周縁、特に先端縁が非整合状態(段差状)になっていてもよい。このように段差状の両突出片に跨って封印シールを貼ることも可能であるからである。
なお、本例では、両ケース片30、40は、図4中の(ロ)で示した逆方向(制御基板面と平行な面方向)にスライドすることにより開閉される。
本例では、封印シール接着部(シール接着部、突き合わせ部)Aを両突出片32、42から構成し、切断部材50は両突出片の間に挟まれた状態で支持されているが、後述するように何れか一方の突出片の外側面に切断部材50を支持(仮係止)する構成としてもよいし、封印シール接着部Aを一方の突出片のみから構成し、この一つの突出片の一面によって切断部材を支持してもよい。
つまり、切断部材50は、封印シール接着部において少なくとも何れか一方のケース片(突出片)によって保持される構成であればよい。切断部材をケース片に支持する構造は、各部材に設けた凸部と凹部との弾性的な嵌合関係とすれば足りる。
略板状の切断部材50は、本例では閉止状態にある2つのケース片30、40の突出片32、42(端縁間)によって挟まれて配置される。
封印シール接着部Aの先端面(両突出片32、42の各先端面)は第1接着面A1を構成し、第1接着面A1と直交(交差)する突出片42の外面は第2接着面A2を構成し、突出片32の外面は第3接着面A3を構成する。
第1接着面A1と第2接着面A2と第3接着面A3の内側には、切断部材50を収容する収容空間Sが設けられている。
また、各突出片32、42の各先端面に夫々設けられた第1接着面A1間には、収容空間Sと連通する第1開口部O1が形成され、第2接着面A2には収容空間Sと連通する2つの第2開口部O2(ガイドスリット44)、第2開口部O2’(ガイドスリット45)が形成されている(図5、図6、図10、図12等)。更に、第3接着面A3には収容空間Sと連通する一つの第3開口部O3(ガイドスリット46)が形成されている(図5、図6等)。第2開口部O2、O2’、及び第3開口部O3は、第2接着面A2、及び第3接着面A3の先端縁から内側(左側)へ向かって所定長延びるガイドスリットである。
図5等に示すように、封印シール(シール)80は、第1開口部O1の全部または一部を覆って第1接着面A1に接着される第1シール接着部80Aと、2つの第2開口部O2、O2’の一部を覆って第2接着面A2に接着される第2シール接着部80Bと、第3開口部O3の全部または一部を覆って第3接着面A3に接着される第3シール接着部80Cと、を有する。
第2シール接着部80B、及び第3シール接着部80Cが、夫々第2開口部O2、O2’、及び第3開口部O3を覆っていない残りのガイドスリット部分内には、収容空間S内に位置する切断部材から突出した第2破断片53、55、第3破断片57が夫々入り込んでいる。本例では、各破断片の先端は各開口部から外部へ突出して封印シールの端縁と接触可能な位置関係にある。
なお、各破断片の先端部を各開口部から外側に突出させる一方で、各破断片の先端部をも覆うように封印シールを接着してもよい。この場合には、各破断片の先端部と接する封印シール部分は各開口部から突出した先端部と接着した状態となる。
また、図16において後述するように破断片を開口部から外側へ突出させずに、破断片と封印シールの接着剤層とを接着させる構成も可能であるため、破断片の先端部を開口部から外側へ突出させることは必須ではない。
図9乃至図12に示すように、キャップ(包囲部材)70は、突き合わせ部(封印シール接着部)Aの外面に封印シール80を接着した状態で封印シールの少なくとも一部を包囲(隠蔽)するように突き合わせ部の外面に対して着脱自在に装着される。
キャップ70は、封印シール80を含む両突出片(突き合わせ部)の外面を包囲するキャップ本体71と、突き合わせ部Aに装着された時に突出片32、42間に挟まれた状態にある切断部材50(被係止部59)と弾性的に係合する係止部72を備え、キャップを突き合わせ部Aから離脱させる際に切断部材を一体的に離脱させることにより、各破断片が封印シールを破断しつつ離脱させる(図10、図12、図13)。
なお、図4等に図示した実施形態では、キャップ70は、封印シールを含む突出片32、42全体を包囲している例を示したが、キャップは封印シールの少なくとも一部を包囲するように突き合わせ部(封印シール接着部=キャップ装着部)Aの少なくとも一部に装着される構成であればよい。このことは、以下の全ての実施形態についても同様に当てはまる。
切断部材50は、キャップ70を突き合わせ部Aから離脱させる方向(イ)の先端縁に設けた刃部としての第1破断片51と、離脱させる方向(イ)と交差(直交)する方向へ突出する2つの第2破断片53、55、及び第3破断片57(図8(a)(b)参照)と、を備えている。
各切断部材の一面に2個の第2破断片53、55を設け、他面に一個の第3破断片57を設けているが、第2破断片は切断部材の一面側に一個のみ設けてもよい。また、裏面側の第3破断片57を設けない構成も可能である。また本例では、第2破断片53、55、及び第3破断片57は突出片42の面と略直交する方向へ延びているが、当該面と傾斜した方向へ延びていてもよい。
各第2破断片53、55の側方には被係止部としての切欠き52が設けられており、この切欠き52には、突出片32、或いは42に設けた2つの突起が係合して切断部材を仮固定する。
キャップと切断部材との組み付け状態は、図10、図11(図11では各突出片、封印シールの図示を省略)に示されており、各破断片53、55、57の先端部を受け容れて切断部材がキャップ内にスムーズ、かつ位置ずれなく装着できるようにするための、凹所75がキャップ内部に形成されている。
実際にキャップを破断部材に組み付ける際には、図10に示すように各突出片32、42と、封印シール80が両部材間に介在している。
図10(a)では一方の突出片32側に予め切断部材50をセットしてから、他方の突出片42との間で切断部材を挟むように、上ケース片40を下ケース片30に取り付ける。
図10(b)では、各突出片32、42の外面に跨って封印シール80を接着してから、キャップ70をこれらの外面に被せて装着を完了する。
この状態では、各環状部135a、第2の環状部135b、環状部135cが連通しているため、カシメピン140を差し込んで固着する。
これにより、制御基板ボックスの組付けが完了する。
収納空所S内に切断部材50がセットされた状態において、第2破断片53、55、及び第3破断片57は、夫々第2シール接着部80B、及び第3シール接着部80Cによって覆われていない第2開口部O2、O2’、及び第3開口部O3のスリット部分から外部に突出する。
本発明の特徴的な構成は、切断部材の離脱に伴って2つの第2破断片53、55が離脱方向へ移動する際に第2シール接着部80Bと接する部位に、第2シール接着部を所要幅に渡って、第2シール接着部の他の部位から切断、分離(切除)するシール切除部53a、55aを設けた点にある(図8(a)、図9(a)、図10(a))。
また、他の特徴的な構成は、他面側の第3破断片57が離脱方向へ移動する際に第3シール接着部80Cと接する部位に、第3シール接着部を所要幅に渡って第3シール接着部の他の部位から切断、分離(切除)するシール切除部57aを設けた点にある(図8(b)、図9(b))。
本発明では、切断部材50を各ケース片とは別部材とすることにより、その第1破断片51、第2破断片53、55、第3破断片57等の切断手段の形状を独自に、且つ任意に成形、加工することが可能となり、封印シールの任意の部分を任意の範囲で著しく破断させる構成が可能となる。特に、多重に折り畳まれた状態で押し潰された被切除部は、封印シール裏面の接着剤の作用により固着しており、伸展させて修復することが困難となっている。
図12(a)乃至(c)は突き合わせ部Aに対して切断部材、封印シール、キャップを組み付ける手順を上ケース片の突出片を中心として示す説明図(内側面図)であり、(d)はキャップと共に切断部材を離脱させて手順を示す説明図である。
切断部材50は、本実施形態では上ケース片40の突出片42の内側面に対して仮係止されるように構成されている。突出片42の内側面(切断部材支持部)には図示しない突起状の係止部(仮係止部)が一対突設されており、これらの係止部が装着される切断部材50に設けた図示しない2つの凹所(仮係止部)に弾性的に係合してこれを押さえるように構成されている。
また、切断部材の表面側には2つの第2破断片53、55が突設されており、切断部材を突出片42の内側面に装着する際にこの第2破断片53、55の通過を許容する2つの第2開口部O2、O2’が突出片42に形成されている。従って、切断部材50を図12(a)に示すように矢印方向へ移動させて突出片42の内側面に着座させる際には、切断部材の表面を突出片42の内側面に沿ってスライドさせつつ装着することができる。この際、各第2破断片53、55が各第2開口部O2、O2’内に嵌合しつつ移動するため、装着に際しての障害となることがない。
なお、本実施形態では上ケース片側の突出片42に切断部材支持部を設けた構成例を示したが、下ケース側の突出片32の内側面に切断部支持部を設けることも可能である。
更に、切断部材50は、長手方向(装着方向と直交する方向)両端縁に弾性変形可能な爪状の被係止部59を備えている。被係止部59は、切断部材50を両突出片32、42によりサンドイッチ状に挟んだ時に(図6(b)(c)、図12を参照)、両突出片間の隙間から外側に露出した状態にある。このため、キャップを突き合わせ部に装着した際にキャップと切断部材との係合が可能となる。切断部材の先端縁も両突出片の隙間から露出した状態にあるため、キャップと共に切断部材が突き合わせ部から離脱する際にスムーズな離脱と、封印シールの破断が可能となる。
なお、切断部材上における被係止部59の位置、形状、キャップとの位置関係は、図示の構成に限定される訳ではなく、キャップに対して切断部材を係止できればどのような構成であってもよい。
このようにして突出片42に対して切断部材50を装着した後で、上ケース片40に対して下ケース片30を装着し、両突出片32、42の外面に跨って封印シール80を接着する。
次に、図12(b)は下ケース片30を省略した状態における突き合わせ部に対する封印シールの接着状態を示しており、(c)はキャップ70を装着した状態を示し、(d)は付き合わせ部からキャップと切断部材を離脱させた状態を示している。
キャップ(包囲部材)70は、キャップ本体71の内側に切断部材50の被係止部59と係合可能な突起状の係止部72を有し、図12(c)のようにキャップを突き合わせ部Aに装着した時に各係止部72が各被係止部59の先端部と弾性的に係合して一時的に一体化する。
この状態において、図12(d)に示すようにキャップ70を突き合わせ部から離脱させると、キャップと一体化された切断部材50も一体的に離脱するため、切断部材は両突出片32、42に設けた隙間(開口部O1、O2、O2’、O3)を経由して抜き取られる。この際に、切断部材の第1破断片51と第2破断片53、55、第3破断片57が封印シールの所要部位を破断させる。即ち、第1破断片51は、両突出片32、42間の隙間(第1開口部O1)から外部(外側)へ離脱自在に構成されている一方で、第2破断片53、55は突出片42に設けた2つの第2開口部O2、O2’内に沿って外部(外側)へ移動して各第2開口部から離脱可能に構成されている。他の第3破断片57は、突出片32に設けた第3開口部O3内に沿って外側へ移動して第3開口部から外部へ離脱可能に構成されている。このため、第1破断片51と第2破断片53、55、第3破断片57の移動経路に位置する封印シールの各部位を破断することができる(図13)。
切断部材50が収容空所S内に位置している時に各第2破断片53、55、第3破断片57は、封印シールにより覆われていない第2開口部O2、O2’第3開口部O3の一部から突出(露出)しているため、切断部材50が外側(離脱方向)へ移動する際に、対応する位置にある封印シール部分を局部的に切断、破断、破壊することができる。
以下、破断片によるシールの切断(破断)手順を図13に基づいて第2破断片53について説明する。なお、他の第2破断片55、第3破断片57についても切断手順、切断の原理は同じである。
図13に示すように、第2破断片53は、第2開口部O2に沿って移動する過程で、第2開口部を覆っている第2接着部80Bを単に切断(二分)するのではなく、第2開口部O2を覆っている第2接着部80B(の少なくとも一部)を両側に位置する他のシール部分から略帯状に切除(切断、分離)する。更に、第2破断片53が外側(離脱方向)へ移動する過程において切除した略帯状のシール部分(被切除部)を押し潰して修復不能な状態とする。切断部材50が両突出片32、42から完全に離脱した後においては、切除された帯状のシール部分は各突出片に残されたシール部分から完全に離脱するか、一部が接続された状態となるが、破断、押し潰しによる変形のダメージが大きくなって修復不能状態に陥るように構成されている。
第2破断片53に設けたシール切除部53aは、図示しないキャップ70と共に切断部材50が離脱方向(イ)へ移動する際に、第2シール接着部80Bを、ほぼ並行に同方向へ伸びる少なくとも2つの切断線L1、L2に沿って切断することにより、該切断線間のシール部分(被切除部)80B−1を他のシール部分80B−2、3から切断、分離(切除)する。
この例に係るシール切除部53aは、図8、図9に示すように、先端が尖った2つの切断刃部53b、53cと、切断刃部間に位置する平坦面状の押圧部53dと、を備えている。
切断刃部53b、53cは、離脱方向(イ)への移動時に封印シールの第2シール接着部80Bをその端縁(周縁)からシール内部に向けて直線的に移動しながら切断する手段であり、各切断刃部53b、53cは夫々切断線L1、L2を形成する。なお、各切断線は必ずしも直線状とはならない。
また、押圧部53dは、切断線L1、L2間に形成される被切除部80B−1を押圧しながら潰してゆく押し潰し手段である。
なお、発明者による実験によれば、2つの切断刃部53b、53cのみを設け、押圧部53dを設けないシール切除部の構成(V字状、或いはU字状の構成)であっても、切断線間の被切除部80B−1を十分に形成することができた。
図13(a)に示した切断前の状態では、シール切除部53aは、各切断刃部53b、53cを封印シールの第2シール接着部80Bの端縁と接触(或いは近接)させた状態にあり、切断は開始されていない。
次に(b)に示した切断中の状態に示すようにキャップ70と共に切断部材50が離脱方向(イ)へ移動を開始すると、各切断刃部53b、53cが第2シール接着部80Bを端縁から内部に向けて線状に切断を開始する。各切断線L1、L2の間に形成される被切除部80B−1はシール切除部53aが離脱方向(イ)へ移動するのに伴って、押圧部53dによって押し潰されて多重に折り重なった状態となり、強いダメージを受けながら変形してゆく。この際、他のシール部分80B−2、3は第2接着面A2上に残った状態にある。
(c)に示した切断終了直前の状態では、シール切除部53aは第2開口部O2の終端部に達しており、この時、第2接着シール部80Bは3つの部位80B−1、80B−2、80B−3に分断されている。
更に、図13(c)の状態よりも更に切断部材が離脱方向へ移動して両突出片から完全に離脱すると、被切除部80B−1は各破断片の先端部に付着して封印シールから完全に分離されるか、或いは被切除部の一部を封印シール側に残して大半が分離される。この状態では、被切除部は原形を留めておらず押し潰された状態にある。
切断線L1、L2に沿って他の部位80B−2、80B−3から分離された被切除部80B−1は、各切断刃部53b、53cと押圧部53dとの協働により多重に折り曲げられて押し潰された状態となり、強いダメージを受ける。特に、被切除部裏面の接着剤層が押し潰された部分同志の吸着力を高める。このため、潰れた状態にある被切除部80B−1を引き延ばしても、これを破損させずに完全に伸展させることは難しく、外観上、不正行為が行われたことを明確に判別できる程度にシワや破損部を残すことが出来る。また、強いダメージを受けた被切除部80B−1を引き延ばし、他のシール部分80B−2、3との切断線をつなぎ合わせて外観上の違和感がないように復旧することも不可能となる。
なお、各シール切除部53a、55a、57aによって切除されるシール部分(被切除部)は、各開口部O2、O2’、O3を覆っている部分であるため、各突出片の面と接着されておらず切除し易い状態にある。このため、シール切除部が各開口部内を移動する際に、各開口部の2つ対向する端縁(内壁)に沿って容易に切断することができる。
なお、切断線L1、L2は各開口部の対向する2つの端縁に沿った直線状になるとは限らず、図示したように不規則形状の切断線(切り口)となることが多いため、被切除部を復旧することは更に困難となる。
切断、切除を容易にするために、被切除部80B−1と他の部位80B−2、80B−3との境界線に沿ってミシン目等を形成して被切除部を切除し易く構成してもよい。
上記のように、破断片53によるシールの切断手順、切断原理は、他の第2破断片55、第3破断片57についても同様であるため、重複した説明は省略する。
なお、シール切除部を構成する2つの切断刃部の形状は、同一である必要はない。
また、図8(c)に示すように、各切断刃部53b、53cは先端側から基端側に向けてテーパー状に幅が狭くなるように構成してもよい。このように切断刃部を構成することにより、封印シール端縁を刃先で捕らえて切断し易くなる。
<第2の実施形態>
次に、図14(a)乃至(d)は本発明の他の実施形態に係る切断部材の構成を示す説明図であり、この切断部材50は、各第2破断片53、55、第3破断片57の各シール切除部53a、55a、57aをW字状の刃先としている。
この実施形態においては、シール切除部53aは、3つの切断刃部53b、53c、53eにより封印シールに3つの切断線を形成しながら、切断線間のシール部分を押し潰すことができるため、更にダメージを大きくして復旧を困難にすることができる。
<第3の実施形態>
次に、図15(a)乃至(d)は本発明の他の実施形態に係る切断部材の構成を示す説明図であり、この切断部材50は、薄板状の各第2破断片53、55、第3破断片57の各シール切除部53a、55a、57aを八字状(非平行)の刃先としている。
この実施形態においては、シール切除部53aは、2つの薄板状の切断刃部53b、53cにより封印シールに2つの切断線を形成しながら、押圧部53dにより切断線間のシール部分を押し潰すことができるため、ダメージを大きくして復旧を困難にすることができる。
このように切断刃部は封印シールの端面に対して直交しない傾斜した角度で対向するように構成しても良い。
また、2つの切断刃部の方向を、図示した例とは逆向きのテーパー状にしてもよい。
また、第1の実施形態における各破断片の切断刃部は山形(三角形状)としたが、第3の実施形態の切断刃部のように板状の刃により構成してもよい。
<第4の実施形態>
次に、図16(a)(b)(c)は本発明の他の実施形態に係る切断部材により封印シールを切断する手順を示す図である。
この切断部材50の各第2破断片53、55、第3破断片57の各シール切除部53a、55a、57aには刃部が形成されていない平坦面となっている。本例では、各シール切除部53a、55a、57aと封印シール端縁との間を接着剤58により接着している。
このように各シール切除部53a、55a、57aと封印シール端縁との間を接着剤58により接着した状態で、キャップ70と共に切断部材50を離脱方向(イ)へ移動させると、各開口部O2、O2’、O3上に位置する帯状の封印シール部分は各シール切除部によって他の封印シール部分から切断、分離されて被切除部となり、且つ修復不能な程度に押し潰される。
なお、この例では、各破断片53、55、57の先端部を封印シールの表面よりも外側に突出させて接着剤58により接着したが、各破断片の先端を封印シールの接着面の内側に位置させて、接着面と接着することにより一体化してもよい。つまり、封印シールが本来有している接着面を利用して各破断片の先端部とを接着させてもよい。
或いは、各シール切除部を各開口部から外側に突出させた状態で、各シール切除部を覆うようにシールを被せて接着してもよい。この状態で切断部材50を離脱方向に移動させた場合にも、シール切除部は開口部を覆う封印シール部分を破断しながら押し潰すことができるからである。
<封印シールと切断部材との関係>
次に、封印シール80について説明する。
図7、図10、図13等に示すように、本実施形態に係る封印シール80は一面に接着剤層を有した紙等の破断し易い材質から成る接着シート81と、接着シートの一面の角隅部に固定されたQRコード(登録商標)82と、接着シートの対向する2つの端縁に跨って帯状に配置されたホログラム83と、を備えている。また、封印シール間の識別をするための通し番号等が記載されている。
ランダムな数字を二次元コード化したQRコード(登録商標)82と、偽造防止のためにホログラフィー技術を用いてレーザービームでプリントした立体画像であるホログラム83は、その封印シール80が特定の認証資格を有した組織によって正規に発行された真正品であることを証明する手段であり、夫々専用の読取り装置によって読取ることにより真正品であるか否かを判別できる。従って、偽造された封印シールの利用や、他の遊技機の制御基板ボックスから剥離した封印シールを流用して不正使用することを阻止することができる。
しかし、仮にある遊技機の正規の制御基板ボックスから剥離した正規の封印シール80を、不正なROMを搭載した制御基板を収容した他の制御基板ボックスに転用して封印する所謂なり澄まし行為が可能となれば、不正の発覚が困難化、或いは遅くなり、遊技場に多大な損害をもたらすことになる。
このような不正行為を防止するためには、不正行為者が封印シールを制御基板ボックスから剥離する際に、封印シールを切断するだけなく、再生不能な程度にひどくダメージを受けるように破壊することが必要である。本実施形態では、特に、2本の切断線L1、L2がQRコード(登録商標)やホログラムといった真正品であることの識別手段の内部、或いは周辺に沿って形成されるように構成し、且つ切断線間のシール部分を押し潰すことにより、再生、再利用をより困難にしている。
本実施形態では、封印シール80を両突出片32、42の外面に接着した時に、QRコード(登録商標)82の部分が第2開口部O2上に位置し、細長いホログラム83の部分が第1開口部O1と、第3開口部O3上に跨って位置するように構成される。
このため、両ケース片の突出片32、42に対して切断部材50、封印シール80、キャップ70をセットした状態において、キャップと共に切断部材50を離脱方向へ移動させると、一つの第2破断片53がQRコード(登録商標)82を含めた封印シール部分を局部的に破断、切除(除去)する一方で、第1破断片51、及び第3破断片57がホログラム83を破断、切除する。
なお、第2破断片53の側方に配置された他の第2破断片55は、封印シールの他の部位を破断、切除する。
このように封印シールが真正品であることを証明するためのQRコード(登録商標)82やホログラム83を破断、切除することにより、修復しての再利用が極めて困難になる。一旦、破断されたQRコード(登録商標)やホログラムは、原形に修復させることが極めて難しく、無理に修復したものは読取り手段により異常があることを検知できるからである。
なお、封印シールとしては、接着シートの一面にRFID(例えば、ICタグ等の非接触型の電波による識別手段)を固定したものを用いても良いし、単なる接着シートのみからなるものを使用しても良い。
本実施形態においては、制御基板ボックスの突き合わせ部Aの外面に両ケース片の突出片32、42に跨るように封印シール80を接着した状態において、突き合わせ部の外面にキャップ70を被せるように装着しているが、この際に両突出片32、42間に保持された切断部材50とキャップ70とが係合して一体化している。従って、制御基板ボックスを開放する前の段階、即ちキャップ70を突き合わせ部から離脱させる過程で切断部材50が封印シール80を破断する動作が実施される。
切断部材50はその先端(離脱方向先端)に第1破断片51を有しているため、切断部材50が両突出片32、42の突き合わせ位置(第1開口部O1)から外部に突出したときに、接着シート81と共に各部位(ホログラム83、その他の部位)が破断して、QRコード(登録商標)82とホログラム83による識別機能が喪失されるように構成されている。QRコード(登録商標)82とホログラム83による識別機能が喪失されると、読み取り装置によってこれらの真正、IDを確認することができなくなるため、制御基板ボックスが不正に開放されたことを知ることができる。
なお、第1破断片51によってQRコード(登録商標)82を破断するようにしてもよい。
QRコード(登録商標)82は複写することによって再生することが可能であるため、封印シール上にQRコード(登録商標)の他にホログラム83を併設することにより、制御基板ボックスの不正開放が行われた形跡をより確実に残すようにしている。
特に、制御基板ボックスを開放してROMを交換する等の不正行為が遊技場の営業中に行われる場合には、キャップを離脱させて制御基板ボックスを開放してからROMを交換し、その後制御基板ボックスを閉止して封印シールを補修するのに要する時間は僅かしかないため、完全な修復は極めて困難である。
更に、切断部材50は、キャップ70を突き合わせ部Aから離脱させる方向と交差する方向(上ケース片側)へ突出する2つの第2破断片53、55を備え、切断部材50を突出片42に装着した際に各第2破断片53、55は上ケース片40の突出片42に設けた第2開口部O2、O2’から突出片42の表面上に突出した状態となる。この状態で突出片42の表面に封印シールを接着すると、第2破断片53、55が封印シール80と常時接触するか、或いはキャップの離脱時に接触可能な状態となる。このため、キャップ70を突き合わせ部から離脱させることにより切断部材が離脱方向へ移動する際に、各破断片が第2開口部O2、O2’に沿って移動することにより封印シールを破断することができる。この第2破断片53、55によって破断される封印シール部位(第2シール接着部80B)は、突出片42の表面(第2接着面A2)に相当する部位であるため、遊技機の背面側から直視することができ、不正行為が行われた形跡をこの破断部から容易に視認し、発見することができる。
本実施形態では、封印シール80が両突出片32、42に跨って接着される場合を想定して、切断部材50に、ホログラム等を復旧不能に切断するための第1破断片51と、外観上の破断の形跡を確実に残すための第2破断片53、55を夫々設けたが、これは一例に過ぎず、第2破断片53、55のみを設けても良い。特に、封印シール80を両突出片32、42に跨って接着せず、一方の突出片、例えば上ケース側の突出片42の外面のみに接着した場合には、切断部材50には第2破断片53、55を設ければ足りる。つまり、本発明によれば、封印シールを両突出片に跨って接着する場合と、一方の突出片のみに接着する場合の双方に対応することが可能となる。
なお、第2破断片53、55のうちの一方、例えば第2破断片53のみを設けても良いことは勿論である。
第2破断片57は、第1破断片51と共に、ホログラム83を破断する手段としての役割を有しているが、必須ではない。
また、両ケース片30、40を透明材料にて構成する一方で、切断部材50は赤色等の目立つ色に着色することにより、切断部材の存在をケース片の外側から目視により確認することが可能となる。このため、生産ラインにおいて切断部品の装着し忘れが起きた場合にも直ぐに気づくことができ、装着し忘れたままでの出荷が発生することを防止できる。
<改変阻止部材>
次に、上記の如くキャップと切断部材を係合させる構成を採用した場合、不正行為者は、キャップ70の係止部72に相当する部位をカッタ等により破損、除去してキャップと切断部材の被係止部59との係合を解除しようとする可能性がある。この場合、キャップのみを取り外すことが可能となり、その後封印シールをカッタにより復旧可能な程度に切断して制御基板ボックスを開放し、ROM交換などの不正行為を実施することができる。
このような不正行為に対処するため、本発明においては、キャップ70を突き合わせ部に装着した際に両係止部72に相当するキャップの外側位置に、改変阻止用の改変阻止部材130、135を突出している。これら改変阻止部材130、135は、何れか一方のケース片(本例では上ケース片40)から突出する。本実施形態では、一方の改変阻止部材130はリブ(突起)であり、他方の改変阻止部材135はカシメピン140による両ケース片の封止部である。なお、他方の改変阻止部材135をリブとしてもよい。
本構成によれば、不正行為者がキャップの係止部72を除去するためにキャップを破損しようとしても、各係止部72の外側部位にはケース片から改変阻止部材130、135が突出しているため、改変阻止部材を除去、破損した形跡を残すことなく、係止部72を除去して切断部材50との係合を解除することは不可能となる。従って、遊技機の管理者は、改変阻止部材を除去、破損した形跡をチェックすることにより、不正行為の有無を容易に知ることができる。また、このような改変阻止部材を除去、破損するためには、少なくない時間を要するため、不正行為者は不正行為を断念せざるを得ない結果となる。
改変阻止部材135は、下ケース片30に設けた第1の環状部135aと、上ケース片40に設けた第2の環状部135bと、キャップに設けた環状部135cと、各環状部に圧入されて固定されるカシメピン(カシメ部材)140と、から構成されている。各環状部135a、135bは、両ケース片を整合状態で閉止した時にその穴部同士が連通状態となり、キャップ側の環状部135cと共にこの両穴部内にカシメピン140を圧入することにより、カシメピンを除去しない限り制御基板ボックスの開放が困難となる。
なお、本発明では改変阻止部材135を設けた制御基板ボックス端縁とは反対側の端縁に他のカシメ締結部120(本例では二箇所120a、120b)を設けており、両カシメ締結部による封止によって制御基板ボックスの封止が完全となる。
なお、担当行政官庁により遊技場(ホール)内の遊技機の検査が行われる場合には、既設の制御基板ボックスを開放して制御基板上の電子部品等の検査を受ける必要がある。この場合には、制御基板ボックスの長手方向両端縁に設けた2箇所のカシメ締結部110、120を破断させて締結を解除すると共に、キャップ70を取り外して封印シール80による封印を解除する必要がある。検査終了後には、突き合わせ部Aとは反対側に2箇所設けた他のカシメ締結部120(120a、120b)のうち破壊されていない方のカシメ締結部を利用して封止する一方で、突き合わせ部Aに切断部材を再セットしてから封印シールを接着し、キャップを装着することにより、制御基板ボックスの再利用が可能となる。このように本発明の制御基板ボックスは、検査のために一度封印を解除して開放されたとしてもあと一度だけ再利用が可能となるため、ゴミの廃棄量を低減し、環境問題に対応することが可能となる。
<第5の実施形態>
次に、図17は本発明のパチンコ遊技機に装備される制御基板ボックスの封印構造の他の構成例を示す説明図であり、(a)は分解斜視図、(b)は下ケース片の突出片の側面図、(c)及び(d)は両ケース片を組み付けた状態を示す要部底面図、及び側面図である。
この実施形態に係る突き合わせ部(封印シール接着部)Aは、2つのケース片の周縁部に夫々設けた突出片32、42から構成されており、切断部材50は何れか一方の突出片、本例では下側の突出片32の外側面A3により着脱自在に支持される。更に、キャップ70は封印シールを含む両突出片の外面を包囲するキャップ本体71を備え、キャップ本体により封印シールと両突出片と切断部材を包囲したときに係止部72により切断部材に設けた被係止部59と係合するように構成されている。
更に、切断部材50は、キャップ70を突き合わせ部Aから離脱させる方向と交差する方向(両突出片の面と交差する方向)へ突出する第2破断片53を備えている。
更に、両ケース片の突出片32、42には、キャップと共に切断部材が離脱方向(イ)へ移動する際に第2破断片53が少なくとも一方の突出片32、42の外面に接着された封印シール80を破断することを許容するガイドスリット(第3開口部O3)46、ガイドスリット(第2開口部O2)44が夫々形成されている。
第2破断片53は上記実施形態と同様に、各ガイドスリットを覆う封印シール部分を2つの切断線に沿って切断、分離、押圧するシール切除部53aを備えている。
封印シールは他方の突出片42のみに接着しても良いし、両突出片に跨って接着してもよい。両突出片に跨って接着する場合には、突出片32の外側面に仮係止されている切断部材の外面に封印シールを接着することとなる。
また、切断部材50の表面側には第2破断片53が突設されており、切断部材を突出片32の外側面に矢印(イ’)方向から装着する際にこの第2破断片53の通過を許容するガイドスリット(第3開口部O3)46、ガイドスリット(第2開口部O2)44が両突出片32、42に形成されている。図17(a)(d)に示すように、両突出片が重なった状態において両ガイドスリット46、44は連通している。従って、切断部材50を突出片32の外側面に添設させる際には、切断部材の一面を突出片32の外側面に沿ってスライドさせつつ装着することができる。この際、第2破断片53が2つのガイドスリット46、44内に嵌合しつつ移動するため、装着に際しての障害となることがない(装着時のガイドとすることができる)。
このように切断部材50は、二枚の突出片32、42のうちの何れか一方の外側面に対して取り付けることができる。
キャップ70は、切断部材50を含む二枚の突出片に装着される際に切断部材の被係止部59と係合、係止してロックされた状態となり、キャップを離脱させる際には切断部材も一体となって離脱し、その際に第1破断片51、或いは/及び、第2破断片53が封印シールを破断させる。
<第6の実施形態>
次に、図18は本発明のパチンコ遊技機に装備される制御基板ボックスの封印構造の他の構成例を示す説明図であり、(a)は分解斜視図、(b)及び(c)は両ケース片を組み付けた状態を示す要部底面図、及び側面図である。
この実施形態に係る封印シール接着部Aは、一方のケース片、本例では上側のケース片の周縁部に設けた突出片42のみから構成されており、切断部材50は突出片42の内面(面A2の裏面)に設けた切断部材支持部(突起と凹所)により着脱自在に支持される。
更に、キャップ70は封印シールを含む突出片42の外面を包囲するキャップ本体71を備え、キャップ本体により封印シールと突出片42と切断部材を包囲したときに係止部72により切断部材に設けた被係止部59と係合するように構成されている。
更に、切断部材50は、キャップ70を封印シール接着部Aから離脱させる方向と交差する方向(突出片の面と交差する方向)へ突出する第2破断片53を備えている。
第2破断片53は上記実施形態と同様に、各ガイドスリットを覆う封印シール部分を2つの切断線に沿って切断、分離、押圧するシール切除部53aを備えている。
更に、突出片42には、キャップと共に切断部材が離脱方向(イ)へ移動する際に第2破断片53が少なくとも突出片42の外面に接着された封印シール80を破断することを許容する第2開口部O2が形成されている。
封印シールは突出片42の外側面のみに接着しても良いし、突出片42の内側面に跨って接着してもよい。突出片42の内外両面に跨って接着する場合には、突出片42内側面に仮係止されている切断部材の外面に封印シールを接着することとなる。
また、切断部材の一面には第2破断片53が突設されており、切断部材を突出片42の内側面に矢印(イ’)方向から装着する際にこの第2破断片53の通過を許容する第2開口部O2が突出片42に形成されている。従って、切断部材50を突出片42の内側面に装着させる際には、切断部材の一面を突出片42の内側面に沿ってスライドさせつつ装着することができる。この際、第2破断片53が第2開口部O2内に嵌合しつつ移動するため、装着に際しての障害となることがない。
このように切断部材は、単一の突出片に対して取り付けても良い。
キャップ70は、切断部材を含む突出片42に装着される際に切断部材の被係止部59と係合、係止してロックされた状態となり、キャップを離脱させる際には切断部材も一体となって離脱し、その際に第1破断片51、或いは/及び、第2破断片53が封印シールを破断させる。
<ケース片の開閉方向等>
次に、上記各実施形態では両ケース片30、40の開閉方向に限定はなく、どのような方向であってもよい。即ち、何れか一方のケース片に対して他方のケース片を制御基板面と並行な方向(図4(a)の矢印ロで示す方向)へスライドさせる構成としたり、或いは両ケース片を制御基板の面と直交する方向へ開放する構成とすることにより、両ケース片が開閉可能に構成されている制御基板ボックスにも本発明の封印構造を適用することができる。
更に、一方のケース片に対して他方のケース片は回動軸を中心として開閉自在に軸支されている制御基板ボックスにも適用することができる。具体的には、下ケース片30の一端部に設けたヒンジ部により、上ケース片40の一端部に設けた軸部を開閉自在(図4(a)の矢印ニ方向)に軸支した構成の制御基板ボックスに適用することができる。
また、封印シールを貼る位置は、上記各実施形態では制御基板の短辺に沿った位置としたが、長辺に沿った位置であってもよい。
<本発明の構成、作用、効果のまとめ>
第1の本発明は、制御基板と、制御基板を内部に収容する開閉自在な2つのケース片30、40を有した基板ケースと、基板ケース外面に設けられた第1接着面A1、及び該第1接着面と交差する第2接着面A2と、第1接着面、及び第2接着面の内側に設けられた収容空間Sと、第1接着面に設けられ、収容空間と連通する第1開口部O1と、第2接着面に設けられ、収容空間と連通する第2開口部O2(O2’)と、収容空間に収容される切断部材50と、第1接着面、及び第2接着面上に接着されたシール80と、シールを包囲した状態で基板ケースに装着可能であり、2つのケース片が開放されることを規制する包囲部材70と、を備え、シールは、第1開口部の全部または一部(少なくとも一部)を覆い、且つ第1接着面に接着される第1シール接着部80Aと、第2開口部の少なくとも一部を覆い、且つ第2接着面に接着される第2シール接着部80Bと、を有し、切断部材50は、基板ケースに装着された包囲部材70と係合する係止部59と、シールにより覆われていない第2開口部から突出する第2破断片53(55)と、を備えており、包囲部材が基板ケースから離脱されるに伴って包囲部材と係合する切断部材が外側に移動する際に、第2破断片が第2開口部に沿って外側に移動することにより、第2開口部を覆っていた第2シール接着部を該第2シール接着部の他の部分から切断して分離するように構成されている。
これによれば、制御基板ボックスに接着された封印シール80をキャップ(包囲部材)70によって包囲すると共に、キャップを離脱させる際に封印シールが破断するように構成し、しかも別部材としての切断部材の形状を工夫することにより封印シールを復旧不能な程度に破断させることが可能となる。従って、例えばQRコード(登録商標)、ホログラム、RFIDを組み込んだ封印シール80を用いた場合であっても、封印シールに含まれるQRコード(登録商標)、ホログラム、RFIDを復旧不能な程度に破断、断線させることができ、封印シールを修復することが困難となる。
特に、切断部材に設けた第2破断片53、55は、単純にシールを二分するのではなく、開口部O2(O2’)上に位置するシール部分(とその周辺)を部分的に、隣接する他のシール部分から切除しつつ押し潰すように作用する。このように切除部を著しく変形させてダメージを強く残すことができるため、切除されたシール部分は再生、修復不能となり、隣接する他のシール部分の切断部分を修復する余地がなくなる。
即ち、第2破断片による破断方法は、単に二分するのではなく、第2開口部を覆っていた第2シール接着部(被切除部)を、該第2シール接着部の他の部分から切断して分離する方法であるため、損傷の度合いが高くなり、修復がより困難となる。特に、多重に折り畳まれた状態で押し潰された被切除部は、裏面の接着剤の作用により伸展させて修復することが困難となっている。
即ち、キャップ離脱時に、封印シールの外観を著しく破損せねばならないように構成したので、目視によって封印シールの破損の有無を知ることができるばかりでなく、封印シールから切除されて押し潰された被切除部にQRコード(登録商標)、ホログラム、RFIDが含まれる場合には読取り装置による読取りが不可能となり、封印シールが破損されていることを的確に知ることができる。
更に、制御基板ボックスから不正に剥離した際に切断された封印シールを修復して他の制御基板ボックスに対して不正に再貼付して利用しようとしても、原形に復旧させることが不可能な程度に徹底的に封印シールを破壊させることができる。
また、仮に、キャップによって封印シールを隠蔽しない場合には、遊技機の背面に配置された制御基板ボックスに対して不正行為をしようとする者は露出状態にある封印シールをカッタによって再生可能なように切断して制御基板ボックスを開封、開放することが可能となる。これに対して本発明においては、キャップを離脱させた時点で破断力を高めた切断部材によって封印シールが破断することとなるので、不正行為者の都合のよい再生可能な程度に封印シールの破断状態を留めることができなくなる。
なお、封印シールは、一方のケース片にのみ接着しても良いし、両ケース片に跨って接着させてもよい。
一般に、両ケース片間はかしめによる改変阻止部材により開放できないようにしているが、改変阻止部材を破壊して封印シールを剥がして別の制御基板ボックスのケース片に貼ることによる再利用が可能となる虞もある。これに対して本発明では、封印シールを容易に剥がすことができず、無理に剥がそうとすれば、複数箇所が切断、破断してしまうように構成した。
第2の本発明は、第2破断片は、前記シールにより覆われていない前記第2開口部から突出することを特徴とする。
第2破断片の先端をシールにより覆われていない第2開口部から突出させておくことにより、シールをその外周縁から内部に向けて切断することが可能となり、切断し易くなる。このことは、他の第2破断片、第3破断片についても同様である。
第3の本発明は、第2破断片は、第2シール接着部を少なくとも2つの切断線に沿って切断することにより、該切断線間に位置する第2シール接着部の被切除部を他の第2シール接着部部分から切除することを特徴とする。
2つの切断線に沿って開口部O2(O2’)を覆うように配置されたシール部分(とその周辺)を切断することにより、2つの切断線間のシール部分(被切除部)が他のシール部分から分離される。更に、この被切除部は第2破断片により押し潰される。
第4の本発明は、第2破断片は、第2シール接着部に少なくとも2本の切断線を形成する切断刃部を備えていることを特徴とする。
第2破断片に切断刃部を設けることにより、より確実に切断線を形成して被切除部を形成することが可能となる。
第5の本発明は、第2破断片は、2つの切断線間に形成される被切除部を押し潰す押圧部を備えていることを特徴とする。
切断刃部の他に、押圧部を設けることにより、被切除部をより確実に、修復不能な程度に潰すことが可能となる。
第6の本発明は、切断刃部は、シールの端縁と直交するか、或いは直交以外の角度で交差することを特徴とする。
切断刃部は、シール端縁と交差することにより、切断が容易となる。
第7の本発明は、基板ケースは、第2接着面の反対側面に第3接着面を備え、第3接着面には収容空間と連通する第3開口部を備え、シールは、第3開口部の一部を覆い、且つ第3接着面に接着される第3シール接着部、を有し、切断部材は、第3シール接着部により覆われていない第3開口部内に位置する(第3開口部内から突出する)第3破断片を備えており、第3破断片が第3開口部に沿って外側に移動することにより第3開口部を覆っていた第3シール接着部を該第3シール接着部の他の部分から切断して分離するように構成されていることを特徴とする。
切断部材の第2破断片とは反対側に第3破断片を設けることにより、シールの他面側も破断、切除することが可能となり、シールの修復を更に困難化することができる。
第8の本発明は、収容空間に前記切断部材を収容した状態で、前記基板ケース外面に前記シールを接着し、且つ前記第2破断片、又は/及び、前記第3破断片と、前記シールとを接着したことを特徴とする。
各破断片とシールとを接着することによっても、各破断片によって開口部を覆うシール部分を切除することが可能となる。破断片を開口部から外側へ突出させた状態でシールと接着してもよいし、破断片の先端を開口部内に位置させた状態でシールと接着してもよい。
この場合には、各破断片の先端部は、対応する開口部から外側に突出している必要はない。破断片の適所とシールの接着面とを接着させれば、被切除部を効果的に他のシール部分から分離しつつ、切除、押し潰しできるからである。
第9の本発明は、シールが識別情報記録媒体を搭載している場合には、第2破断片、又は/及び、第3破断片により、該記録媒体の主要部位を破断するように構成したことを特徴とする。
本発明で使用する接着シールはどのようなものであっても良いが、切除が行われた場合には一目で不正行為が行われたことが分かることとなる。QRコード(登録商標)、ホログラム、RFID等の識別情報記録媒体がシールに搭載されている場合には、各破断部がこれらの主要部位を破断することにより、識別機能を喪失させることができ、シールの再利用による不正行為を防止することが可能となる。
本発明では、シールを不完全に破って再利用されることがないように、部分的に徹底的に破壊するようにした。また、被切除部は、破断片が開口部を通過した後は、残りのシール部分から分離され残らないケースが大半である。
特に、QRコード(登録商標)については写真機、携帯電話機等によって読み取って再利用される可能性があるので、徹底的な破壊が必要となる。
本発明実施形態に係る制御基板ボックス25は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に装備される制御基板を収容する手段として利用可能である。
1…遊技機1、2…外枠、5…内枠、6…操作ハンドル、10…遊技盤ユニット10と、11…遊技盤、15…ベース枠体(液晶ベース枠)、20…画像表示ユニット(画像表示装置、及び画像表示カバー)、22…背面カバー、25…制御基板ボックス、30…下ケース片(基板ケース)、32…突出片、40…上ケース片(基板ケース)、42…突出片、44…ガイドスリット、45…ガイドスリット、46…ガイドスリット、50…封印シール切断部材、51…第1破断片、53、55…第2破断片、53a、55a…シール切除部、53b、53c…切断刃部、53d…押圧部、57…第3破断片、57a…シール切除部、59…被係止部、70…キャップ(包囲部材)、71…キャップ本体、72…係止部、80…封印シール(シール)、A…封印シール接着部、A1…第1接着面、A2…第2接着面、A3…第3接着面、S…収容空間、O1…第1開口部、O2、O2’…第2開口部、O3…第3開口部、80A…第1シール接着部、80B…第2シール接着部、80B−1…被切除部、80B−2…、80B−3…他のシール部位、80C…第3シール接着部、82…QRコード(登録商標)、83…ホログラム、L1、L2…切断線、95…台座、96…軸部、130、135…改変阻止部材、140…カシメピン

Claims (3)

  1. 制御基板と、
    前記制御基板を収容する開閉自在な2つのケース片を有した基板ケースと、
    前記基板ケース外面に設けられた第1接着面、及び該第1接着面と交差する第2接着面と、
    前記第1接着面、及び前記第2接着面の内側に設けられた収容空間と、
    前記第1接着面に設けられ、前記収容空間と連通する第1開口部と、
    前記第2接着面に設けられ、前記収容空間と連通する第2開口部と、
    前記収容空間に収容される切断部材と、
    前記第1接着面、及び前記第2接着面上に接着されるシールと、
    前記シールを包囲した状態で前記基板ケースに装着可能であり、前記2つのケース片が開放されることを規制する包囲部材と、
    を有した制御基板ボックスを備えた遊技機であって、
    前記シールは、
    前記第1開口部の少なくとも一部を覆い、且つ前記第1接着面に接着される第1シール接着部と、
    前記第2開口部の少なくとも一部を覆い、且つ前記第2接着面に接着される第2シール接着部と、を有し、
    前記切断部材は、前記第2開口部内に突出する第2破断片を備えており、
    前記包囲部材が前記基板ケースから離脱されるに伴って前記包囲部材と係合する前記切断部材が外側に移動する際に、前記第2破断片が前記第2開口部に沿って外側に移動することにより、前記第2開口部を覆っていた前記第2シール接着部を該第2シール接着部の他の部分から切断して分離するように構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2破断片は、前記シールにより覆われていない前記第2開口部から突出することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第2破断片は、前記第2シール接着部を少なくとも2つの切断線に沿って切断することにより、該切断線間に位置する第2シール接着部の被切除部を第2シール接着部の他の部分から切除することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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