JP2014224506A - 流体タービン - Google Patents

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Tomoyuki Ishizuka
智之 石塚
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Abstract

【課題】 従来のオイルタービンは、ノズルの噴孔から高圧噴射されたオイルが、タービンインペラの各羽根の半径方向外側へ飛散して、ハウジングのシュラウド壁部内にオイルが溜まるため、オイルタービンの回転を阻害しているという課題があった。
【解決手段】 ターボチャージャに組み込まれるオイルタービン6は、タービンインペラ7のハブ外周面からチップ10に至るまで突出するように設けられる羽根8が、タービンインペラ7の半径方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ、タービンインペラ7の回転方向後退側(回転軸側)に傾けて構成されている。これにより、タービンインペラ7の羽根8に衝突したオイルの噴流が、タービンインペラ7の半径方向外側へ飛散することはない。したがって、タービンインペラ7の半径方向外側へ飛散したオイルが、タービンインペラ7の羽根8の回転を阻害することがなくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば過給機等の駆動対象のシャフトの途中に設置された流体タービンに関するもので、特にオイル等の流体の噴流で回転駆動されるオイルタービンを備えたターボチャージャに係わる。
[従来の技術]
従来より、タービンインペラとコンプレッサインペラとを同軸的に連結するロータシャフトの途中にオイルタービン(流体タービン)を設け、このオイルタービンの側面にノズルを設け、オイルタービンをノズルの噴孔から高圧噴射されるオイル噴流で駆動することにより、ロータシャフトの回転が補助駆動(アシスト)されるように構成された過給システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このオイルタービンは、図14ないし図16に示したように、ターボチャージャのロータシャフトの外周に一体回転可能に設置されたタービンインペラ101、およびこのタービンインペラ101の羽根106へ向けてオイルの噴流を噴射する噴孔103を有し、タービンインペラ101に回転力を与えるノズル102とを備えている。
タービンインペラ101は、ロータシャフトが貫通する貫通孔104を有する円筒状のハブ105と、このハブ105の外周面上において円周方向に等間隔(等ピッチ)で列設された複数の羽根106とを備えている。
タービンインペラ101の各羽根106は、入射されるオイルに向かって開口するU字状またはカップ状を呈するように形成されて、これらのタービンインペラ101の各羽根106にオイルが当たることにより、ロータシャフトが補助駆動される。
[従来の技術の問題点]
ところで、オイルタービンでは、タービンインペラ101の各羽根106に噴射されたオイルがそのU字状またはカップ状の表面に沿ってリターンし、入射の向きとほぼ逆向きに排出されるようにするのが好ましい。
ところが、従来(特許文献1に記載)のオイルタービンは、ノズル102の噴孔103から高圧噴射されたオイルが、タービンインペラ101の各羽根106の回転に伴う遠心力の作用で、タービンインペラ101の各羽根106の半径方向外側へ向かう流れが発生し、タービンインペラ101の各羽根106の半径方向外側へ飛散する(図16の斜線矢印参照)。このため、オイルの排出性が悪化し、ハウジングのシュラウド壁部(図示せず)内にオイルが溜まり易くなる。これにより、オイルタービンの駆動効率が低下し、オイルタービンの回転を阻害しているという問題がある。
一方、ペルトン水車のような形状のオイルタービン(流体タービン)をオイル噴流で駆動する過給システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この従来(特許文献2に記載)のオイルタービンは、オイル噴流がタービンインペラの両側面に排出されるため、そのための場所が必要になり、ロータシャフトを回転軸方向に延長し、ハウジングを大きくする必要がある。
また、オイル噴流を噴射するノズルを構成するためのオイル噴射ケースは、タービンインペラの直径よりも大きくしなければならず、このようなオイル噴射ケースを搭載するためにも、ハウジングが大型化するという問題がある。
ここで、流水の運動エネルギーが水車羽根に作用するターゴインパルス水車が知られている。このターゴインパルス水車の水車羽根は、噴流(水流)が半径方向に飛散しないように湾曲した形状となっている。
ノズルより高速度で噴射される噴流は、水車羽根に入射すると向きを反らされ、反対側の面より排出される。このとき、ランナに加わる衝撃がランナの回転させる力となり、回転軸を介して運動エネルギーを取り出すことができるので、高効率を実現している。
しかるに、水等の流体の排出性能に優れているが、水車羽根の形状が複雑なため、ターボチャージャのオイルタービンとして採用しようとすると、ターボチャージャ内に搭載することが可能な大きさで水車羽根を製作することが非常に困難である。
特公昭59−051649号公報 特開平08−121182号公報
本発明の目的は、インペラの半径方向外側へ流体が飛散するのを抑制することで、流体がインペラの羽根の回転を阻害するのを防止することのできる流体タービンを提供することにある。
請求項1に記載の発明(流体タービン)によれば、インペラのハブ外周からチップまで延びるように構成される羽根が、インペラの半径方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾けて構成されている。
これによって、ノズルの噴孔から噴射される流体の噴流が衝突する、インペラの羽根の面(例えば受け羽根面)が、インペラの半径方向から所定の傾斜角度(θ)だけ傾いているので、インペラの羽根に衝突した、流体の噴流が、インペラの半径方向外側へ飛散することなく、インペラの羽根の面(例えば受け羽根面)に沿って下流側(羽根の後縁側)へ流れる。これにより、流体の排出性が向上し、インペラの駆動効率が向上する。
したがって、インペラの半径方向外側へ飛散した流体が、インペラの羽根の回転を阻害することがなくなる。
請求項5に記載の発明(流体タービン)によれば、インペラの羽根へ向けて流体の噴流を噴射するノズルの噴孔の軸線が、インペラの回転軸方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾けて構成されている。例えばノズルの噴孔の軸線が、インペラの羽根に垂直な方向に対して斜め下向き(または斜め上向き)に傾けて構成されている。
これによって、ノズルの噴孔から噴射される流体の噴流が、インペラの羽根に垂直な方向に対して斜め下向き(または斜め上向き)に衝突するので、インペラの羽根に衝突した、流体の噴流が、インペラの半径方向外側へ飛散することなく、インペラの羽根の面に沿って下流側(羽根の後縁側)へ流れる。これにより、流体の排出性が向上し、インペラの駆動効率が向上する。
したがって、インペラの半径方向外側へ飛散した流体が、インペラの羽根の回転を阻害することがなくなる。
なお、インペラの羽根は、従来の過給機と同様に、インペラの半径方向から傾けなくても良い。
請求項10に記載の発明によれば、回転軸方向の羽根の断面形状は、切削加工または研削加工でインペラの羽根を製作できるように、インペラの羽根を回転軸方向に対して垂直な断面で見ると、ノズルの噴孔から噴射される流体の噴流を受ける受け羽根面と、この受け羽根面に対して反対側の羽根面との断面が直線で構成されている。
これによって、エンドミルやカッタ等の切削工具を用いてインペラの羽根を切削加工または研削加工で製作することが可能となり、しかもインペラの直径を大型化することなく、インペラのハブ外周に羽根を形成することができるので、流体タービン全体の小型化が可能になる。したがって、インペラを収容するハウジングを大型化しなくても、駆動対象(例えば過給機等)のシャフトに流体タービンを構成することができる。
タービンインペラの羽根角を示した説明図である(実施例1)。 オイルタービンを備えたターボチャージャを示した断面図である(実施例1)。 (a)はオイルタービンを示した断面図で、(b)はノズルとシュラウドを一体化したスリーブ部材を示した断面図である(実施例1)。 ノズルとシュラウドを一体化したスリーブ部材を示した断面図である(実施例1)。 (a)、(b)はタービンインペラの羽根に対するオイル噴流を示した平面図、側面図である(実施例1)。 タービンインペラの羽根に対するオイル噴流を示した説明図である(実施例1)。 (a)、(b)はタービンインペラの羽根に対するオイル噴流を示した平面図、斜視図である(実施例1)。 タービンインペラの切削工程を示した説明図である(実施例1)。 (a)、(b)はタービンインペラの切削工程を示した説明図である(実施例1)。 ノズル噴射角を示した説明図である(実施例2)。 (a)、(b)はタービンインペラの羽根に対するオイル噴流を示した平面図、側面図である(実施例2)。 (a)、(b)はタービンインペラの羽根に対するオイル噴流を示した斜視図、側面図である(実施例2)。 (a)、(b)はタービンインペラの羽根に対するオイル噴流を示した説明図である(実施例2)。 タービンインペラの羽根に対するオイル噴流を示した説明図である(従来の技術)。 (a)、(b)はタービンインペラに対するオイル噴流を示した平面図、側面図である(従来の技術)。 タービンインペラの羽根とオイル噴流との角度を示した説明図である(従来の技術)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1の構成]
図1ないし図9は、本発明の流体タービンを適用したオイルタービンを備えたターボチャージャ(実施例1)を示したものである。
本実施例の内燃機関(エンジン)には、吸気コンプレッサ1のコンプレッサインペラ2で圧縮された吸気をエンジンの気筒内に強制的に送り込むターボチャージャ(駆動対象)が搭載されている。
エンジンの各気筒毎の燃焼室には、吸気ポートおよび排気ポートがそれぞれ連通している。また、エンジンの各気筒の吸気ポートには、インテークマニホールドを介して、吸気が流れる吸気管が接続されている。また、エンジンの各気筒の排気ポートには、エキゾーストマニホールドを介して、排気が流れる排気管が接続されている。
インテークマニホールドに接続される吸気管には、エアクリーナ、ターボチャージャの吸気コンプレッサ1およびスロットルバルブ等が設置されている。
エキゾーストマニホールドに接続される排気管には、ターボチャージャの排気タービン3、排気浄化装置(触媒等)およびマフラー等が設置されている。
ターボチャージャは、吸気コンプレッサ1、排気タービン3、およびドライバーの加速要求時に、吸気コンプレッサ1のコンプレッサインペラ(駆動対象、羽根車)2と排気タービン3のタービンインペラ(羽根車)4とを連結するロータシャフト5の回転を、図示しないオイルポンプ(油圧発生源)から供給される作動油(オイル)により補助駆動するオイルタービン(流体タービン)6を備えている。
オイルタービン6は、ロータシャフト5の回転軸周りに回転可能とし、タービンインペラ(羽根車)7の外周に複数のタービンブレード(タービン翼:以下羽根)8が設置されている。
複数の羽根8は、タービンインペラ7のハブ9の外周面からチップ(外周端)10まで延びる(突出する)ように設けられている。
ターボチャージャは、タービンインペラ4が排気のエネルギーにより回転駆動され、コンプレッサインペラ2が回転し、このコンプレッサインペラ2が吸気を圧縮して、エンジンの気筒内に送り込む過給機(内燃機関の過給機)である。このターボチャージャは、ロータシャフト5の径大部のラジアル荷重を支持するラジアル軸受11、12と、ロータシャフト5の径小部のスラスト荷重を支持するスラスト軸受13とを備えている。
ターボチャージャは、ラジアル軸受11、12を支持するラジアル軸受部を有するセンターハウジング(以下ハウジング14)と、スラスト軸受13を支持するスラスト軸受部を有し、タービンインペラ7を回転可能に収容するオイルタービンハウジング(以下ハウジング15)と、このハウジング15の嵌合部16の内周に圧入固定される円筒状(または角筒状)のスリーブ部材17とを備えている。
スリーブ部材17には、円環状(または角環状)のノズル21、円筒状(または角筒状)のシュラウド22、円環状(または角環状)の外周凹溝23、円筒状(または角筒状)の径大部24および円筒状(または角筒状)の径小部25を有している。
ノズル21には、タービンインペラ7の羽根8へ向けてオイルの噴流を噴射する複数の噴孔26が貫通形成されている。また、外周凹溝23内には、オイルポンプによって圧送されるオイルの圧力(油圧)が供給される。
吸気コンプレッサ1は、ロータシャフト5の回転軸周りに回転可能なコンプレッサインペラ2、およびこのコンプレッサインペラ2の周囲を取り囲むように設置されたハウジング31を備えている。
コンプレッサインペラ2は、タービンインペラ4と同一軸線上に配置されている。このコンプレッサインペラ2は、ロータシャフト5を介して、タービンインペラ4と一体回転可能に連結されている。
コンプレッサインペラ2は、ハウジング31のシュラウド壁面との間に、子午面形状の吸気流路を形成するハブ32を有している。
ハブ32は、ロータシャフト5の周囲を円周方向に取り囲むように形成されている。このハブ32は、ロータシャフト5の回転軸方向の一端側に形成される外周ねじに螺合する座付きナット33によりロータシャフト5の外周に締結されている。
ハブ32の表面上には、前縁側端から後縁側端まで吸気流路の軸線(曲線)に沿うように延長された複数のコンプレッサブレード(コンプレッサ翼:以下羽根)34が設置されている。
複数の羽根34は、ハブ32の円周方向に所定の間隔(例えば等間隔)をおいて設置されている。
ハウジング31は、金属材料または樹脂材料によって形成されている。このハウジング31には、コンプレッサインペラ2の周囲を取り囲むようにシュラウド壁が設けられている。ハウジング31の中央部には、コンプレッサインペラ2を回転可能に収容するホイール収容空間が形成されている。このホイール収容空間の上流側には、コンプレッサインペラ2の回転軸方向の一端側から吸気が流入する吸気導入流路が設けられている。この吸気導入流路の上流端には、吸気入口ポート(吸気入口部)が設けられている。
また、ホイール収容空間の下流側には、コンプレッサインペラ2およびホイール収容空間を渦巻き状に囲むようにスクロール流路が設けられている。このスクロール流路の下流側には、ハウジング31の外部へ吸気を排出させる吸気排出流路が設けられている。この吸気排出流路の下流端には、吸気出口ポート(吸気出口部)が設けられている。
排気タービン3は、ロータシャフト5の回転軸周りに回転可能なタービンインペラ4、およびこのタービンインペラ4の周囲を取り囲むように設置されたハウジング35を備えている。
タービンインペラ4は、ハウジング35のシュラウド壁面との間に、子午面形状の排気流路を形成するハブ(図示せず)を有している。
ハブは、ロータシャフト5の周囲を円周方向に取り囲むように形成されている。このハブは、ロータシャフト5の回転軸方向の他端側に形成される外周ねじに螺合する座付きナット37によりロータシャフト5の外周に締結されている。
ハブの表面上には、前縁側端から後縁側端まで排気流路の軸線(曲線)に沿うように延長された複数のタービンブレード(タービン翼:以下羽根)38が設置されている。
複数の羽根38は、ハブの円周方向に所定の間隔(例えば等間隔)をおいて設置されている。
ハウジング35は、金属材料によって形成されている。このハウジング35には、タービンインペラ4の周囲を取り囲むようにシュラウド壁が設けられている。ハウジング35の中央部には、タービンインペラ4を回転可能に収容するホイール収容空間が形成されている。このホイール収容空間の上流側には、タービンインペラ4およびホイール収容空間を渦巻き状に囲むようにスクロール流路が設けられている。このスクロール流路の上流側には、ハウジング35の外部から排気が流入する排気導入流路が設けられている。この排気導入流路の上流端には、排気入口ポート(排気入口部)が設けられている。
また、ホイール収容空間の下流側には、タービンインペラ4の回転軸方向の他端側へ排気を排出させる排気排出流路が設けられている。この排気排出流路の下流端には、排気出口ポート(排気出口部)が設けられている。
ここで、エンジンより排出された排気は、ハウジング35の排気入口ポートから排気導入流路を通ってホイール収容空間の排気流路に流入してタービンインペラ4の羽根38を回転させる。そして、排気流路を通過した排気は、排気排出流路を通ってハウジング35の排気出口ポートから外部へ排出される。
一方、例えばエアクリーナを通過した吸気、あるいはEGR制御弁を通過したEGRガスは、ハウジング31の吸気入口ポートから吸気導入流路を通ってホイール収容空間の吸気流路内に流入する。そして、吸気流路を通過する際に、コンプレッサインペラ2の羽根34の回転によって圧縮されて圧力が上昇した吸気は、吸気排出流路を通ってハウジング31の吸気出口ポートからエンジンの気筒内に送り込まれる。
ハウジング14は、金属材料によって形成されている。このハウジング14は、ロータシャフト5の径大部の回転軸方向に延びる軸受孔41、42を有している。軸受孔41、42内には、ラジアル軸受11、12がそれぞれ収容されている。
ハウジング14には、オイルポンプからラジアル軸受11、12へ潤滑油を供給する潤滑油供給部が設けられている。
オイルポンプは、エンジンのクランクシャフト(または電動モータ)によって回転駆動されて、エンジンの各部を潤滑するエンジンオイル(潤滑油)が貯留された貯留槽であるオイルパン(またはオイルタンクでも構わない)内のオイルを吸入し、オイルパンから吸入したオイルを加圧してオイルタービン6側へ圧送する油圧発生手段である。
また、ドライバーの加速要求、自動車等の車両の走行状態やエンジンの運転状況に対応して、エンジン等の駆動手段とオイルポンプとの駆動連結を断続する構成(例えばポンプクラッチ)が設けられている。
なお、オイルとしてラジアル軸受11、12とスラスト軸受13を潤滑する潤滑油を採用しても良い。また、オイルとしてエンジンの摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイル)を採用しても良い。また、オイルとして自動変速機で使用される作動油(自動変速機油、ATF)を採用しても良い。
潤滑油供給部は、オイルポンプの吐出側に接続されるオイル供給流路から潤滑油が供給されるオイル注入口43、このオイル注入口43に連通する油路44、この油路44から分岐してラジアル軸受11、12にそれぞれ潤滑油を供給する油路45、46、およびオイルパンへ向けて潤滑油を排出するオイル排出口47を有している。
なお、オイル注入口43は、ハウジング14における重力方向の一方側(天側)の端面で開口している。また、オイル排出口47は、ハウジング14における重力方向の他方側(地側)の端面で開口している。
また、オイル注入口43に流入した潤滑油は、オイル注入口43と連通する油路(図示せず)を経てスラスト軸受13に供給される。
ロータシャフト5は、コンプレッサインペラ2およびタービンインペラ4、7と一体回転可能に連結した回転軸である。このロータシャフト5は、ラジアル軸受11、12を介して、ハウジング14に回転可能に支持される径大部、およびこの径大部よりも外径が小さい径小部を有している。ロータシャフト5の中間部、つまり径大部と径小部との間には、円環状の段差53が設けられている。
スラスト軸受13は、コンプレッサインペラ2、タービンインペラ7およびスラストカラー51、52と共に、ロータシャフト5の段差53と座付きナット33との間に挟み込まれて座付きナット33により共締めされている。
また、コンプレッサインペラ2のハブ32とスラスト軸受13との間には、スラストカバー54およびバッフルプレート55が設置されている。スラストカバー54およびバッフルプレート55は、シールリング等のシール部材と一緒に、スラスト軸受13を潤滑した潤滑油がコンプレッサ側へ流入するのを阻止すると共に、潤滑油をオイル排出口47へ導く。
次に、本実施例のオイルタービン6の詳細を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。
オイルタービン6は、ターボチャージャのロータシャフト5と一体回転可能に連結したハブ9を有するタービンインペラ7と、このタービンインペラ7の各羽根8を回転可能に収容するハウジング15と、このハウジング15の嵌合部16に支持されるスリーブ部材17とを備えている。
タービンインペラ7は、金属材料によって形成されている。このタービンインペラ7は、鋳造成形または鍛造加工により一体形成される鋳造品または鍛造品である。また、タービンインペラ7は、鋳造品または鍛造品に対して所定の切削加工等を施して複数の羽根8がハブ9の外周面上に形成される。
タービンインペラ7の内部には、ロータシャフト5の小径部がその軸線方向(回転軸方向)に貫通する嵌合孔60が形成されている。また、タービンインペラ7は、スリーブ部材17のシュラウド22の内面との間に、所定の形状のオイル噴射流路(オイル噴出流路、液体噴射流路)61を形成する円環状のハブ9を有している。このハブ9は、ロータシャフト5の周囲を円周方向に取り囲む円筒状のスリーブ62の一部に設けられている。オイル噴射流路61は、オイル排出口47に連通している。
なお、本実施例のタービンインペラ7の羽根8の詳細は、後述する。
ハウジング15は、金属材料によって形成されている。このハウジング15には、円筒状のスリーブ部材17の周囲を部分的に円周方向に取り囲むと共に、スリーブ部材17の外周を嵌合保持する円筒状の嵌合部16が設けられている。この嵌合部16内には、ロータシャフト5の軸線方向(回転軸方向)またはタービンインペラ7の回転軸方向に延びる嵌合孔が形成されている。
ハウジング15には、オイルパンに貯留されたオイルを汲み上げるオイルポンプからスリーブ部材17へオイルを供給するオイル供給部(液体供給部)が設けられている。このオイル供給部は、オイルポンプの吐出側に接続されるオイル供給流路からオイルが供給されるオイル注入口63、このオイル注入口63とスリーブ部材17とを連通する油路64を有している。
スリーブ部材17は、金属材料によって形成されている。このスリーブ部材17は、ノズル21、シュラウド22、外周凹溝23、径大部24および径小部25を有し、ノズル21、シュラウド22、径大部24および径小部25を一体部品化(一体化)することで設けられている。
シュラウド22および径大部24は、スリーブ部材17の中で最大外径部を構成し、ハウジング15の嵌合部16の内周(嵌合孔の孔壁面)に圧入固定(嵌合固定)される圧入部として使用される。なお、シュラウド22の外径は、ノズル21の外径および径大部24の外径と略一致している。
スリーブ部材17内には、ロータシャフト5の軸線方向(回転軸方向)またはタービンインペラ7の回転軸方向に延びる軸方向孔65が形成されている。この軸方向孔65内には、ロータシャフト5およびタービンインペラ7が回転可能に収容されている。
ノズル21と径大部24との間に形成される円環状空間、つまり径小部25の外周に形成される円環状空間は、油路64から流入したオイルが円環状に流通可能な外周凹溝23となっている。この外周凹溝23は、ノズル21の上流側に設けられた円環状の周方向油路で、円環状に流れるオイルをノズル21に設けられる複数の噴孔26へ分配供給する分配部である。また、外周凹溝23は、油路64と複数の噴孔26とを連通する中継路である。
ノズル21は、複数の羽根8へ向けてオイルを噴射(噴出)してタービンインペラ7に回転力を与える。このノズル21には、複数の羽根8へ向けてオイルを噴射(噴出)する複数の噴孔26が設けられている。
複数の噴孔26は、ノズル21の円周方向に所定の間隔で、しかも同一円周上に設けられている。これらの噴孔26は、複数の羽根8の各チップ10よりも半径方向内側で開口した噴孔入口、複数の羽根8の各チップ10よりも半径方向内側で開口した噴孔出口、および噴孔入口と噴孔出口とを連通する噴孔流路を有している。
なお、複数の噴孔26の噴孔流路の軸線は、ロータシャフト5の回転軸方向に沿っている。
シュラウド22は、複数の羽根8の全周囲を覆うと共に、複数の羽根8の回転軸方向全体を覆う円筒部である。このシュラウド22は、タービンインペラ7のハブ外周との間にオイル噴射流路61を形成する。また、シュラウド22は、複数の羽根8の各チップ10との間に、所定の周方向隙間(円筒状のチップクリアランス)を形成する内周面を有している。
シュラウド22の下流端は、複数の羽根8の各後縁(下流端縁)と同一平面上に配置されている。シュラウド22の下流端よりも下流側には、オイルが流通可能なオイル排出流路(以下チャンバ)66が形成されている。このチャンバ66は、オイル噴射流路61とオイル排出口47とを連通している。
次に、本実施例のタービンインペラ7の羽根8の詳細を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。
タービンインペラ7は、ハブ9の外周面からチップ10まで延びる(突出する)ように複数の羽根8が設置されている。
複数の羽根8は、ハブ9の円周方向外側に所定の間隔(例えば等間隔)をおいて設置されている。これらの羽根8は、上流端縁(前縁側端)と下流端縁(後縁側端)とを直線で結ぶ翼弦長が全て同一となっている。
また、前縁から後縁までの間にくの字状に屈曲する屈曲部が設けられている。屈曲部は、タービンインペラ7の回転方向に対して、凸または凹となる曲がり部である。
複数の羽根8の各上流端縁(前縁側端)は、端部に向かう程、徐々に曲率半径が小さくなるように滑らかな連続曲面で形成されている。また、複数の羽根8の各下流端縁(後縁側端)は、端部に向かう程、徐々に曲率半径が小さくなるように滑らかな連続曲面で形成されている。なお、前縁側端または後縁側端を単純な円弧状面(または半球面)としても良い。
複数の羽根8は、タービンインペラ7の半径方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾いている。また、複数の羽根8は、タービンインペラ7の回転方向後退側に傾いている。また、複数の羽根8は、ノズル21の噴孔26から噴射されるオイルの噴流を受けるオイル噴流受け羽根面(流体噴流受け羽根面:以下受け羽根面)71、およびこの受け羽根面71に対して反対側の羽根面72をそれぞれ有している。
受け羽根面71は、タービンインペラ7の回転方向後退側に凹となるような凹曲面とされ、また、反対側の羽根面72は、タービンインペラ7の回転方向前進側に凸となるような凸曲面とされている。
複数の羽根8の各受け羽根面71の断面形状は、切削工具による切削加工等で製作できるように直線で構成されている。また、複数の羽根8の各羽根面72の断面形状は、同じく切削工具による切削加工等で製作できるように直線で構成されている。
複数の羽根8は、オイルの噴流の上流側端である前縁側端、およびオイルの噴流の下流側端である後縁側端よりも中間部の方が肉厚が厚くなっている。また、複数の羽根8は、各受け羽根面71の曲率半径よりも各反対側の羽根面72の曲率半径の方が小さくなっている。
なお、羽根8のピッチは、ハブ9の外周方向に等間隔で設けられている場合、「(羽根8の枚数)/360°」であるため、羽根8の枚数が15枚のときは24°となる。
また、複数の羽根8の取付角(以下羽根取付角:θ)は、図1および図7に示したように、タービンインペラ7の半径方向に対する羽根8の傾斜角度のことであって、複数の羽根8の各受け羽根面71に対してノズル21の噴孔26から噴射されるオイルの噴流が衝突する時に、オイルの噴流と複数の羽根8の各受け羽根面71との角度が垂直(90°)になるように設定されている。
また、羽根取付角(θ)は、オイル噴流がタービンインペラ7のハブ外周面で羽根8に衝突する時に、オイル噴流と羽根8との角度が垂直になるようにθを定めるのが最適である。なお、羽根取付角(θ)は、例えば10°〜20°の範囲が良く、特に15°が望ましい。
[実施例1の製造方法]
次に、本実施例のターボチャージャのロータシャフト5の回転をアシスト(補助駆動)するオイルタービン6の製造方法を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。ここで、図8および図9は、オイルタービン6のタービンインペラ7の切削工程を説明する図である。
先ず、オイルタービン6のタービンインペラ7を構成する金属素材(溶湯)を鋳造型のキャビティの中に入れて中間成形体(以下中間製品)を作成し、冷却して固まった中間製品を鋳型のキャビティの中から取り出す鋳造成形を実施する(鋳造工程)。
そして、中間製品の外周部に切削加工を施すことにより、ハブ9の外周面上においてハブ9の円周方向に等間隔で複数の羽根8が形成されたタービンインペラ7を製造する。
ここで、タービンインペラ7の羽根8をタービンインペラ7の回転軸方向に垂直な任意の断面で見ると、タービンインペラ7の羽根8の両羽根面(受け羽根面71、反対側の羽根面72)が直線で構成されている。これにより、図8および図9に示したように、カッタ等の切削工具91、92による切削加工で複数(羽根8に対応した数)の羽根溝93を形成することで、タービンインペラ7の羽根8の製造が可能となる。
具体的には、切削工具91をタービンインペラ7の下流端面(または上流端面)の外周部に当て、タービンインペラ7の下流側端面から上流側端面へ連続的にカッタ等の切削工具91を移動させることで、羽根8の受け羽根面71を形成する(切削工程1)。
同様に、切削工具92をタービンインペラ7の下流端面(または上流端面)の外周部に当て、タービンインペラ7の下流側端面から上流側端面へ連続的にカッタ等の切削工具91を移動させることで、切削工程1で切削した羽根8よりも回転方向後退側に隣設する羽根8の反対側の羽根面72を形成する(切削工程2)。
そして、切削工程1と切削工程2を実施して、隣設する羽根8間に残された部分を切削工具91(または92)で取り除くことで、隣設する羽根8間に例えばV字状断面の羽根溝93を形成する(切削工程3)。
以上の切削工程1〜3をタービンインペラ7の全周で実施することで、タービンインペラ7の外周に複数の羽根8が設けられる。
なお、切削工具91、92は、タービンインペラ7の中間製品に対する切り込み角度が異なるだけで同一の切削工具が使用される。また、切削工具として、ボールエンドミルやエンドミルカッタ等の回転工具を使用しても良い。また、切削工具の切り刃形状は任意である。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のオイルタービン6を備えたターボチャージャの作用を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。
ドライバーにより加速要求が成された場合、ポンプクラッチがオンに切り替えられることにより、オイルポンプが作動する。これにより、オイルポンプからオイル注入口63へ所定の圧力に調圧されたオイルが供給される。
オイル注入口63に供給されたオイルは、油路64からスリーブ部材17の外周凹溝23に流入し、外周凹溝23内を円環状に流れる。そして、外周凹溝23内を円環状に流れるオイルは、ノズル21に設けられる複数の噴孔26の各噴孔入口へ分配される。
そして、各噴孔入口へ分配されたオイルは、ノズル21に設けられる複数の噴孔26の各噴孔流路を通って、複数の噴孔26の各噴孔出口からタービンインペラ7の羽根8へ向かって高圧噴射される。これにより、複数の羽根8は、ノズル21の複数の噴孔26からオイルの高圧噴流を受けるため、タービンインペラ7に回転力が与えられる。このタービンインペラ7の回転は、ロータシャフト5を介して、吸気コンプレッサ1のコンプレッサインペラ2に伝わる。
したがって、オイルポンプからのオイルの高圧噴流によって、ターボチャージャが補助駆動(アシスト)される。このため、ドライバーによって加速要求が成されてから実過給圧の応答性が改善され、エンジン出力の向上および加速性能が良好となる。
[実施例1の効果]
ここで、従来(特許文献1に記載)のオイルタービンは、図16に示したように、ノズル102の噴孔103から高圧噴射されたオイル噴流がタービンインペラ101の羽根106に衝突する。このとき、オイル噴流とタービンインペラ101の各羽根106との角度がタービンインペラ101の外周方向に向いているので、タービンインペラ101の回転に伴う遠心力の作用によってタービンインペラ101の各羽根106の半径方向外側へ向かう流れが発生し、タービンインペラの101の各羽根106の半径方向外側へ飛散する。
これによって、オイルの排出性が悪化し、タービンインペラ101の周囲を円周方向に取り囲むハウジングのシュラウド壁部内にオイルが溜まり易くなる。このため、オイルタービンの駆動効率が低下するので、オイルタービンの回転が阻害されるという問題があった。
そこで、本実施例のターボチャージャに組み込まれるオイルタービン6においては、図1、図5ないし図7に示したように、タービンインペラ7の半径方向外側へオイルが飛散するのを抑制することで、ノズル21に設けられる複数の噴孔26の各噴孔出口から高圧噴射されるオイルがタービンインペラ7の羽根8の回転を阻害するのを防止するという目的で、タービンインペラ7のハブ外周面からチップ10に至るまで突出するように設けられる羽根8が、タービンインペラ7の半径方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ、タービンインペラ7の回転方向後退側(回転軸側)に傾けて構成されている。
これによって、ノズル21に設けられる複数の噴孔26の各噴孔出口から高圧噴射されるオイルの噴流が衝突する、タービンインペラ7に設けられる複数の羽根8の各受け羽根面71が、タービンインペラ7の半径方向から所定の傾斜角度(θ)だけ、タービンインペラ7の回転方向後退側(回転軸側)に傾いているので、タービンインペラ7の羽根8に衝突した、オイルの噴流が、タービンインペラ7の半径方向外側へ飛散することはない。 これにより、タービンインペラ7に設けられる複数の羽根8の各受け羽根面71に沿って下流側(羽根8の後縁側端側)へ流れる。この結果、オイルの排出性が向上し、ハウジング15の嵌合部16の内周に圧入固定されるスリーブ部材17のシュラウド22と羽根8のチップ10との間にオイルが溜まることはなく、タービンインペラ7の駆動効率が向上する。
したがって、タービンインペラ7の半径方向外側へ飛散したオイルが、タービンインペラ7の羽根8の回転を阻害することがなくなる。
また、タービンインペラ7の回転軸方向の羽根8の断面形状は、切削等による羽根溝加工によってタービンインペラ7の羽根8を製作できるように、タービンインペラ7の羽根8をタービンインペラ7の回転軸方向に対して垂直な断面で見ると、ノズル21に設けられる複数の噴孔26の各噴孔出口から高圧噴射されるオイルの噴流を受ける受け羽根面71と、この受け羽根面71に対して反対側の羽根面72との断面が直線で構成されている。
これによって、カッタ等の切削工具91、92を用いて、タービンインペラ7に設けられる複数の羽根8を切削加工および研削加工で製作することが可能となり、しかもタービンインペラ7の直径を大型化することなく、タービンインペラ7のハブ外周に羽根を形成することができるので、オイルタービン6全体の小型化が可能になる。
したがって、タービンインペラ7を回転可能に収容するハウジング15やスリーブ部材17を大型化しなくても、ターボチャージャのロータシャフト5にオイルタービン6を構成することができる。
[実施例2の構成]
図10ないし図13は、本発明の流体タービンを適用したオイルタービン6を備えたターボチャージャ(実施例2)を示したものである。ここで、実施例1と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。また、図13においては、羽根8は、4枚のみ示し、他の羽根8の記載は省略している。
本実施例のターボチャージャに組み込まれるオイルタービン6においては、実施例1と同様に、ターボチャージャのロータシャフト5と一体回転可能に連結したタービンインペラ7と、このタービンインペラ7の羽根8へ向けてオイルの噴流を噴射するノズル21とを備えている。
タービンインペラ7のハブ外周面上には、タービンインペラ7のハブ外周からチップ10までタービンインペラ7の半径方向外側に延びる(突出する)複数の羽根8が設けられている。
ノズル21は、噴孔26の軸線が、タービンインペラ7の回転軸方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ、タービンインペラ7の回転軸側に傾けて構成されている。つまり、複数の噴孔26の各噴孔出口から高圧噴射されるオイルの噴流を斜め下方向に向けてタービンインペラ7の羽根8に衝突させて、タービンインペラ7に回転力を与える。
これによって、オイル噴流とタービン羽根との角度が垂直になるので、オイル噴流が狙い通りに複数の羽根8の各受け羽根面71に沿って上流側端(前縁側端)から下流側端(後縁側端)へ流れる。
ノズル21の噴射角(以下ノズル噴射角:θ)は、図10に示したように、タービンインペラ7の回転軸方向に対して内側に傾けた傾斜角度のことであって、複数の羽根8の各受け羽根面71に対してノズル21に設けられる複数の噴孔26の各噴孔出口から高圧噴射されるオイルの噴流が衝突する時に、オイルの噴流と羽根8の受け羽根面71との角度が垂直になるように設定されている。
また、ノズル噴射角(θ)は、オイル噴流がタービンインペラ7のハブ外周面で羽根8に衝突する時に、オイル噴流と羽根8との角度が垂直になるようにθを定めるのが最適である。
図13(a)に示したように、θ=φとすると、オイル噴流と羽根8との角度が最大で90度になる。
図13(a)の回転位置からタービンインペラ7の回転が進み、図13(b)の回転位置にタービンインペラ7が到達すると、オイル噴流が隣の羽根8に衝突し、オイル噴流と羽根8とが角度(α)を持つ。
羽根取付ピッチ角をφとすると、ノズル噴射角(θ)は、θ=φとなるようにθを定めるのが最適である。
したがって、オイル噴流と羽根8との角度を最大90°にできる。
以上のように、本実施例のターボチャージャに組み込まれるオイルタービン6においては、タービンインペラ7の羽根8へ向けてオイルの噴流を噴射するノズル21の噴孔26の軸線が、タービンインペラ7の回転軸方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾けて構成されている。すなわち、ノズル21の噴孔22の軸線が、タービンインペラ7の羽根8に垂直な方向に対して斜め下向きに傾けて構成されている。
これによって、ノズル21の噴孔22から噴射されるオイルの噴流が、タービンインペラ7の羽根8に垂直な方向に対して斜め下向きに衝突するので、実施例1と同様な効果を達成することが可能となる。
[変形例]
本実施例では、本発明のタービンを、内燃機関(エンジン)の気筒から排出される排気のエネルギーを利用して、圧縮した吸気をエンジンの気筒内に送り込むターボチャージャ(ターボ過給機)のロータシャフトの回転をアシストするオイル(油圧)タービンに適用しているが、本発明のタービンを、遠心圧縮機のみで過給機を構成した吸気コンプレッサ1のロータシャフトを回転駆動するオイル(油圧)タービンに適用しても良い。
本実施例では、駆動対象のシャフトとして、ターボチャージャ(過給機)のタービンシャフト(ロータシャフト5)を採用しているが、駆動対象のシャフトとして、発電機、送風機、ポンプ、圧縮機またはプロペラ等の駆動対象のシャフトを採用しても良い。
この場合、本発明の流体タービンのタービンインペラが、発電機、送風機、ポンプ、圧縮機またはプロペラ等の駆動対象のシャフトと一体回転可能に連結したハブを有するタービンインペラとなる。なお、駆動対象のシャフトの外周にタービンインペラのハブが圧入嵌合により組み付けられていても良い。また、駆動対象のシャフトとタービンインペラのハブとが2面幅等の相対回転を防止する構造を備えた状態で、駆動対象のシャフトの外周にタービンインペラのハブが嵌合するように組み付けられていても良い。
また、ロータシャフト5が、コンプレッサインペラ2およびタービンインペラ7と一体回転可能に連結した吸気コンプレッサ側シャフトと、タービンインペラ4と一体回転可能に連結した排気タービン側シャフトとに2分割されていても良い。この場合、吸気コンプレッサ側シャフトと排気タービン側シャフトとの間に、吸気コンプレッサ側シャフトと排気タービン側シャフトとを断続するクラッチ手段を設ける。
タービンインペラ7に一体的に設けられる羽根8の枚数は、1枚でも2枚以上でも構わない。また、複数の羽根8がタービンインペラ7の外周に等間隔(または対称位置)に設けられていなくても構わない。なお、羽根8の枚数が1枚の場合には、羽根8の回転軌跡の全周囲を覆うようにシュラウド22が設けられる。
実施例1では、複数の羽根8の全部が、タービンインペラ7の半径方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾いているが、複数の羽根8のうちの少なくとも1枚または一部が、タービンインペラ7の半径方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾いていても良い。
ノズル21に形成される噴孔26の個数は、1個でも2個以上でも構わない。また、複数の噴孔26がノズル21に等間隔(または対称位置)に設けられていなくても構わない。
実施例2では、ノズル21に設けられる複数の噴孔26の全ての軸線が、タービンインペラ7の回転軸方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾いているが、複数の噴孔26のうちの少なくとも1個または一部が、タービンインペラ7の回転軸方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾いていても良い。
また、液体として、液体潤滑油または液体燃料を作動油として利用したオイルだけでなく、水、エンジン冷却水やアルコール等を利用しても良い。
また、オイルタービン6のノズル21に対するオイル供給手段として、エンジン駆動式のオイルポンプの代わりに、電動モータにより回転駆動されるモータ駆動式のオイルポンプを適用しても良い。この場合、オイルポンプとオイル供給部とを連通する流路に電磁式の流路開閉弁を設けて、オイルポンプからオイル供給部へオイルを供給するモードと、オイルポンプからオイル供給部へのオイルの供給を遮断するモードとを、ドライバーの加速要求、自動車等の車両の走行状態やエンジンの運転状況に対応して切り替えるようにしても良い。
5 ターボチャージャ(過給機)のロータシャフト
6 オイルタービン
7 タービンインペラ
8 羽根
9 ハブ
10 チップ
21 ノズル
26 噴孔
71 受け羽根面
72 反対側の羽根面

Claims (13)

  1. (a)駆動対象のシャフト(5)と一体回転可能に連結した環状のハブ(9)、およびこのハブ外周からチップ(10)まで延びるように構成される羽根(8)を有するインペラ(7)と、
    (b)このインペラ(7)の羽根(8)へ向けて流体の噴流を噴射する噴孔(26)を有し、前記インペラ(7)に回転力を与えるノズル(21)と
    を備え、
    前記羽根(8)は、前記インペラ(7)の半径方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾いていることを特徴とする流体タービン(6)。
  2. 請求項1に記載の流体タービン(6)において、
    前記羽根(8)は、前記インペラ(7)の回転方向後退側に傾いていることを特徴とする流体タービン(6)。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流体タービン(6)において、
    前記ノズル(21)は、前記噴孔(26)の軸線が、前記シャフト(5)の回転軸方向に沿っていることを特徴とする流体タービン(6)。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の流体タービン(6)において、 前記羽根(8)は、前記ノズル(21)の噴孔(26)から噴射される流体の噴流を受ける受け羽根面(71)を有し、
    前記羽根(8)の取付角(θ)は、前記羽根(8)の受け羽根面(71)に対して前記ノズル(21)の噴孔(26)から噴射される流体の噴流が衝突する時に、前記流体の噴流と前記羽根(8)の受け羽根面(71)との角度が垂直になるように設定されていることを特徴とする流体タービン(6)。
  5. (a)駆動対象のシャフト(5)と一体回転可能に連結した環状のハブ(9)、およびこのハブ外周からチップ(10)まで延びるように構成される羽根(8)を有するインペラ(7)と、
    (b)このインペラ(7)の羽根(8)へ向けて流体の噴流を噴射する噴孔(26)を有し、前記インペラ(7)に回転力を与えるノズル(21)と
    を備え、
    前記ノズル(21)は、前記噴孔(26)の軸線が、前記インペラ(7)の回転軸方向に対して所定の傾斜角度(θ)だけ傾いていることを特徴とする流体タービン(6)。
  6. 請求項5に記載の流体タービン(6)において、
    前記ノズル(21)は、前記噴孔(26)の軸線が、前記インペラ(7)の回転軸側に傾いていることを特徴とする流体タービン(6)。
  7. 請求項5または請求項6に記載の流体タービン(6)において、
    前記複数の羽根(8)は、前記インペラ(7)のハブ外周から前記羽根(8)のチップ(10)まで前記インペラ(7)の半径方向外側に延びるように構成されていることを特徴とする流体タービン(6)。
  8. 請求項5ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の流体タービン(6)において、 前記羽根(8)は、前記ノズル(21)の噴孔(26)から噴射される流体の噴流を受ける受け羽根面(71)を有し、
    前記ノズル(21)の噴射角(θ)は、前記羽根(8)の受け羽根面(71)に対して前記ノズル(21)の噴孔(26)から噴射される流体の噴流が衝突する時に、前記流体の噴流と前記羽根(8)の受け羽根面(71)との角度が垂直になるように設定されていることを特徴とする流体タービン(6)。
  9. 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の流体タービン(6)において、 前記羽根(8)は、前記インペラ(7)の円周方向に所定の間隔で設置された複数の羽根(8)により構成されていることを特徴とする流体タービン(6)。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の流体タービン(6)において、 前記複数の羽根(8)は、前記ノズル(21)の噴孔(26)から噴射される流体の噴流を受ける受け羽根面(71)、およびこの受け羽根面(71)に対して反対側の羽根面(72)をそれぞれ有し、
    前記複数の羽根(8)の各受け羽根面(71)および各反対側の羽根面(72)は、その断面が直線で構成されていることを特徴とする流体タービン(6)。
  11. 請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の流体タービン(6)において、
    前記噴孔(26)は、前記ノズル(21)の円周方向に所定の間隔で設置された複数の噴孔(26)により構成されていることを特徴とする流体タービン(6)。
  12. 請求項11に記載の流体タービン(6)において、
    前記複数の噴孔(26)は、前記ノズル(21)の円周方向において同一の円周上に設置されて、前記羽根(8)のチップ(10)よりも半径方向内側で開口した噴孔(26)出口をそれぞれ有していることを特徴とする流体タービン(6)。
  13. 請求項1ないし請求項12のうちのいずれか1つに記載の流体タービン(6)において、
    前記駆動対象のシャフト(5)とは、ターボチャージャのタービンシャフト(5)のことであることを特徴とする流体タービン(6)。
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