JP2014218158A - 車両用制動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が誤ってなされた場合であっても、この誤ってなされた加速操作に従う車両の動作を適切に抑制する。【解決手段】車両用制動力制御装置7は、車両Vの進行方向に存する障害物との相対距離情報Dobを取得すると共に、取得した相対距離情報Dobに基づいて障害物に対する車両Vの接近度を判定する接近度判定部231と、車両Vの運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持制御を行う制御部237と、を備える。制御部237は、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部231により判定された障害物に対する車両Vの接近度に基づいて、保持圧の減速度を設定すると共に、当該設定された減速度により保持圧を減圧させる制御を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持機能を有する車両用制動力制御装置に関する。
例えばハイブリッド車両では、油圧回路を媒介して制動力を発生させる既存のブレーキシステムに加えて、電気回路を媒介して制動力を発生させる、バイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムが採用されている。かかるバイ・ワイヤ式のブレーキシステムでは、運転者によるブレーキペダルの操作量を電気信号に変換して、モータシリンダ装置におけるスレーブシリンダのピストンを駆動する電動モータに与える。すると、電動モータによるピストンの駆動によって倍力されたブレーキ液圧がスレーブシリンダに発生する。こうしてスレーブシリンダに発生したブレーキ液圧が、ホイールシリンダ(ディスクキャリパ)を作動させて制動力を発生させる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に係るバイ・ワイヤ式のブレーキシステムには、モータシリンダ装置で発生したブレーキ液圧に基づいて車両挙動の安定化を支援するビークル・スタビリティ・アシスト装置(以下、“VSA装置”と称する。ただし、VSAは登録商標)が備えられている。このVSA装置によれば、制動操作時の車輪ロックを防ぐALB(アンチロック・ブレーキ)機能や、加速時等の車輪空転を防ぐTCS(トラクション・コントロール・システム)機能や、旋回時の横すべりを抑制する機能などを実現することができる。
一方、最近の車両には、運転者によるブレーキ操作の負担を軽減するなどの目的で、運転者による制動付与操作が解除されても制動力を保持し続ける制動力保持機能を有するものがある。
例えば特許文献2には、停車した際や停車中にシフトレバーが操作された際、シフトポジションが前進用ポジションのときには、進行方向が上り勾配のときにだけ制動力保持制御を許可し、それ以外のときには制動力保持制御を禁止する自動車の技術が開示されている。特許文献2に係る自動車の技術では、シフトポジションが後進用ポジションのときには、進行方向が下り勾配のときにだけ制動力保持制御を許可し、それ以外のときには制動力保持制御を禁止する。また、シフトポジションがニュートラルポジションのときには、勾配に拘わらずに制動力保持制御の実行を禁止する。
特許文献2に係る制動力保持機能を有する車両によれば、坂道発進の際に車両のずり下がりを抑制しつつ、シフトポジションがニュートラルポジションのときには運転者の自由な制動操作による降坂を可能として運転者に違和感を与えないようにすることができる。
特開2008−221995号公報 特開2012−162146号公報
しかしながら、特許文献1に係るバイ・ワイヤ式のブレーキシステムを、特許文献2に係る制動力保持機能を有する車両に組み合わせる適用を試みた際に、次の課題を生じることが懸念される。すなわち、仮に、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が誤ってなされた場合、この誤ってなされた加速操作に従う車両の動作を適切に抑制することが難しいといった懸念が生じる。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、例えば、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が誤ってなされた場合であっても、この誤ってなされた加速操作に従う車両の動作を適切に抑制することができる車両用制動力制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、(1)に係る発明は、車両の進行方向に存する障害物との相対距離情報を取得すると共に、該取得した相対距離情報に基づいて当該障害物に対する当該車両の接近度を判定する接近度判定部と、前記車両の運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、前記接近度判定部により判定された前記障害物に対する当該車両の接近度に基づいて、前記保持圧の制御を行う、ことを最も主要な特徴とする。
(1)に係る発明では、制御部は、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部により判定された障害物に対する自車両の接近度に基づいて、保持圧の制御を行う。ここで、運転者による加速操作とは、例えば、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作や、制動力保持制御の(ブレーキペダルの踏み込み操作による)解除操作や、制動力保持制御の保持状態を解除するために運転者により行われる操作などを包括的に含む概念である。
例えば、制動力保持制御が解除された直後では、自車両には、減圧された保持圧が依然として作用し続ける(弱い制動力を保持し続ける)ため、自車両は、この保持圧による制動力を引きずりながら、緩やかに発進することになる。
したがって、(1)に係る発明によれば、例えば、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が誤ってなされた場合であっても、この誤ってなされた加速操作に従う車両の動作を適切に抑制することができる。
また、(2)に係る発明は、車両の進行方向に存する障害物との相対距離情報を取得すると共に、該取得した相対距離情報に基づいて当該障害物に対する当該車両の接近度を判定する接近度判定部と、前記車両の運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、前記接近度判定部により判定された前記障害物に対する当該車両の接近度に基づいて、前記保持圧の減速度を設定すると共に、当該設定された減速度により前記保持圧を減圧させる制御を行い、前記保持圧の減速度を設定するにあたり、前記接近度判定部により前記接近度が高い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度を、前記接近度判定部により前記接近度が低い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度と比べて遅く設定する、ことを特徴とする。
(2)に係る発明では、制御部は、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部により判定された障害物に対する当該車両の接近度に基づいて、保持圧の減速度を設定すると共に、当該設定された減速度により保持圧を減圧させる制御を行い、保持圧の減速度を設定するにあたり、接近度判定部により接近度が高い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度を、接近度判定部により接近度が低い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度と比べて遅く設定する、構成を採用することとした。
(2)に係る発明では、設定された減速度により保持圧を減圧させる制御を行うのに加えて、保持圧の減速度を設定するにあたり、接近度判定部により接近度が高い旨の判定が下された(自車両が障害物に接触する蓋然性が高い)場合の保持圧の減速度を、接近度判定部により接近度が低い旨の判定が下された(自車両が障害物に接触する蓋然性が低い)場合の保持圧の減速度と比べて遅く設定する。
要するに、自車両が障害物に接触する蓋然性が高い場合に、自車両が障害物に接触する蓋然性が低い場合と比べて、制動用の保持圧をゆっくりと減圧し、運転者の加速操作により制動力保持制御が解除された直後では、自車両には、ゆっくりと減圧された保持圧が依然として作用し続ける(弱い制動力を保持し続ける)ため、自車両は、この保持圧による制動力を引きずりながら、より緩やかに発進することになる。
したがって、(2)に係る発明によれば、(1)に係る発明の作用効果に加えて、自車両が障害物に接触する蓋然性の高低を考慮した適切な自車両の動作抑制制御を実現することができる。
また、(3)に係る発明は、(2)に係る発明に記載の車両用制動力制御装置であって、前記制御部は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された場合、前記保持圧を、前記減圧をはじめる前の前記制動用の保持圧に達するまで増圧させる制御を行う、ことを特徴とする。
(3)に係る発明では、設定された減速度で保持圧を減圧中に、自車両が障害物に接触する蓋然性が非常に高い事態に陥った場合、保持圧を、減圧をはじめる前の制動用の保持圧に達するまで増圧させるため、自車両には、制動用の保持圧が作用することで、自車両V、速やかにその動きを停止させることになる。
したがって、(3)に係る発明によれば、(2)に係る発明の作用効果に加えて、自車両が障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合に、自車両の動作抑制制御を速やかに実現することができる。
また、(4)に係る発明は、(2)に係る発明に記載の車両用制動力制御装置であって、前記制御部は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された場合、電動パーキングブレーキを作動させる制御を行う、ことを特徴とする。
(4)に係る発明では、設定された減速度で保持圧を減圧中に、自車両が障害物に接触する蓋然性が非常に高い事態に陥った場合、電動パーキングブレーキを作動させる制御を行うため、自車両には、電動パーキングブレーキに係る強制的な制動力が作用することで、自車両は、迅速かつ適確にその動きを停止させることになる。
したがって、(4)に係る発明によれば、(2)に係る発明の作用効果に加えて、自車両が障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合に、自車両の動作抑制制御を、迅速かつ適確に実現することができる。
また、(5)に係る発明は、(2)に係る発明に記載の車両用制動力制御装置であって、前記制御部は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された場合、シフトバイワイヤ式変速機のシフトレンジを駐車レンジにする制御を行う、ことを特徴とする。
(5)に係る発明では、設定された減速度で保持圧を減圧中に、自車両が障害物に接触する蓋然性が非常に高い事態に陥った場合、シフトバイワイヤ式変速機のシフトレンジを駐車レンジにする制御を行うため、自車両には、駐車レンジに係る強制的かつ強力な制動力が作用することで、自車両は、極めて迅速かつ適確にその動きを停止させることになる。
したがって、(5)に係る発明によれば、(2)に係る発明の作用効果に加えて、自車両が障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合に、自車両の動作抑制制御を、極めて迅速かつ適確に実現することができる。
本発明に係る車両用制動力制御装置によれば、例えば、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が誤ってなされた場合であっても、この誤ってなされた加速操作に従う車両の動作を適切に抑制することができる。
本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の一部を構成する車両用制動力発生装置を車両に搭載した例を表す図である。 車両用制動力発生装置の概要を表す構成図である。 本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の周辺構成を表すブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の接近度判定に係る処理手順を表すフローチャート図である。 本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の制動力保持制御に係る処理手順を表すフローチャート図である。 本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の動作説明に供するタイムチャート図である。 本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の動作説明に供するタイムチャート図である。 本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の動作説明に供するタイムチャート図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に示す図において、共通の機能を有する部材間、又は、相互に対応する機能を有する部材間には、原則として共通の参照符号を付するものとする。また、説明の便宜のため、部材のサイズ及び形状は、変形又は誇張して模式的に表す場合がある。
〔本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の一部を構成する車両用制動力発生装置10の車両Vへの搭載例〕
はじめに、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の一部を構成する車両用制動力発生装置10の車両Vへの搭載例について、図1を参照して説明する。図1は、車両用制動力発生装置10を車両Vに搭載した例を表す図である。
なお、車両Vの前後左右の方向を図1中の矢印で表している。
車両用制動力発生装置10は、油圧回路を媒介して制動力を発生させる既存のブレーキシステムに加えて、電気回路を媒介して制動力を発生させる、バイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムを備えている。
車両用制動力発生装置10は、図1に示すように、運転者の制動操作(制動付与操作及び制動解除操作を含む)がブレーキペダル12(図2参照)を介して入力される車両用液圧発生装置14と、少なくとも制動操作に応じた電気信号に基づいてブレーキ液圧を発生するモータシリンダ装置16と、モータシリンダ装置16で発生したブレーキ液圧に基づいて車両の挙動の安定化を支援するビークル・スタビリティ・アシスト装置(VSA装置)18と、を備えて構成されている。
液圧発生装置14は、図1に示す例では、右ハンドル車に適用されるものであり、ダッシュボード2の車幅方向の右側にボルト等を介して固定されている。ただし、液圧発生装置14は、左ハンドル車に適用されるものであってもよい。
モータシリンダ装置16は、図1に示す例では、液圧発生装置14とは逆側の車幅方向の左側に配設され、左側のサイドフレーム等の車体1に取付ブラケット(不図示)を介して取り付けられている。
VSA装置18は、図1に示す例では、車体1における車幅方向の右側前端部に、取付ブラケット(不図示)を介して取り付けられている。VSA装置18は、制動操作時の車輪ロックを防ぐALB(アンチロック・ブレーキ)機能、加速時等の車輪空転を防ぐTCS(トラクション・コントロール・システム)機能、旋回時の横すべりを抑制する機能等を備えて構成されている。
なお、VSA装置18としては、ALB機能のみを有する構成を採用してもよい。
液圧発生装置14、モータシリンダ装置16、VSA装置18は、ブレーキ液を通流させる配管チューブ22a〜22fを介して相互に連通接続されている。
車両用制動力発生装置10は、前輪駆動車、後輪駆動車、四輪駆動車のいずれにも適用可能である。また、バイ・ワイヤ式のブレーキシステムとしての液圧発生装置14及びモータシリンダ装置16は、不図示の電線を介して、後記するECU(Electronic Control Unit)200(図3参照)と電気的に接続されている。
〔車両用制動力発生装置10の概要〕
図2は、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の一部を構成する車両用制動力発生装置10の概要を表す構成図である。
車両用制動力発生装置10は、ブレーキペダル12により運転者が入力した踏力をブレーキ液圧に変換するマスタシリンダ34、マスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧に応じて、又は、そのブレーキ液圧とは無関係にブレーキ液圧を発生させるモータシリンダ装置16、前記VSA装置18、ディスクブレーキ機構30a〜30dなどを備える。モータシリンダ装置16は、電動モータ72の回転駆動力を受けてブレーキ液圧を発生させる第1及び第2のスレーブピストン88a,88bを備える。
なお、符号Pm,Pp,Phは、マスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサである。また、符号136は、VSA装置18に備えられるブレーキ液加圧用のポンプである。符号Mは、ポンプ136を駆動する電動モータである。
図2におけるその他の要素については、本発明とは直接関係がないので、その説明を省略する。
〔車両用制動力発生装置10の基本動作〕
次に、車両用制動力発生装置10の基本動作について説明する。
車両用制動力発生装置10では、モータシリンダ装置16やバイ・ワイヤの制御を行うECU200(図3参照)の正常作動時において、運転者がブレーキペダル12を踏むと、いわゆるバイ・ワイヤ式のブレーキシステムがアクティブになる。
具体的には、正常作動時の車両用制動力制御装置7では、運転者がブレーキペダル12を踏むと、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが、マスタシリンダ34と各車輪を制動するディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL)との連通を遮断した状態で、モータシリンダ装置16が発生するブレーキ液圧を用いてディスクブレーキ機構30a〜30dを作動させる。
このため、車両用制動力発生装置10では、例えば、電気自動車(燃料電池車を含む)やハイブリッド自動車等のように、内燃機関での負圧発生が少ないか、内燃機関による負圧が存在しない車両、又は、内燃機関自体がない車両に好適に適用することができる。
ちなみに、正常作動時は、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが遮断される一方、第3遮断弁62が開弁される。このとき、ブレーキ液は、マスタシリンダ34からストロークシミュレータ64に流れ込むようになる。このため、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが遮断されていても、マスタシリンダ34からストロークシミュレータ64へのブレーキ液の流れが生じるため、ブレーキペダル12にストロークが生じるようになる。
一方、車両用制動力発生装置10では、モータシリンダ装置16やECU200が不作動である異常時において、運転者がブレーキペダル12を踏むと、既存の油圧式のブレーキシステムがアクティブになる。具体的には、異常時の車両用制動力発生装置10では、運転者がブレーキペダル12を踏むと、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bをそれぞれ開弁状態とし、かつ、第3遮断弁62を閉弁状態として、マスタシリンダ34で発生するブレーキ液圧をディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL)に伝達して、前記ディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL)を作動させる。
〔本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7が有するECU200の周辺構成〕
次に、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7が有するECU200の周辺構成について、図3を参照して説明する。図3はっV本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の周辺構成を表すブロック図である。
ECU200には、図3に示すように、入力系統として、シフトレンジセンサ201、車輪速センサ203、ブレーキペダルセンサ205、アクセルペダルセンサ207、操舵角センサ209、レーダ装置211、撮像カメラ213、前記のブレーキ液圧センサPm,Pp,Ph、制動力保持フラグ設定スイッチ215、EPB設定スイッチ217、及び、不図示のイグニッションキースイッチ(以下“IGキースイッチ”と省略する。)が接続されている。
シフトレンジセンサ201は、不図示のバイ・ワイヤ式変速機のシフトレンジ(例えば、DレンジやRレンジなど)を検出する機能を有する。シフトレンジセンサ201で検出されたシフトレンジ信号は、ECU200へと送られる。
車輪速センサ203は、各車輪の回転速度(車輪速)を検出する機能を有する。車輪速センサ203で検出されたシフトレンジ信号は、ECU200へと送られる。
ブレーキペダルセンサ205は、運転者によるブレーキペダル12の操作量(ストローク量)を検出する機能を有する。ブレーキペダルセンサ205で検出されたブレーキペダル12の操作量(ストローク量)に係る信号は、ECU200へと送られる。
アクセルペダルセンサ207は、運転者によるアクセルペダル(不図示)の踏み込み操作量を検出する機能を有する。アクセルペダルセンサ207で検出されたアクセルペダルの踏み込み操作量に係る信号は、ECU200へと送られる。
操舵角センサ209は、運転者により操作される不図示の操向ハンドルの操舵角を検出する機能を有する。操舵角センサ209で検出された操舵角に係る信号は、ECU200へと送られる。
レーダ装置211は、例えば、自車両の進行方向に存する障害物(例えば先行車など)にレーダ波を照射する送信アンテナ(不図示)、及び、障害物で反射されたレーダ波を受信する受信アンテナ(不図示)を含んで構成される。レーダ装置211は、自車両の前部及び後部のそれぞれに設けられる。レーダ装置31は、送信したレーダ波が障害物に当たって戻ってくる反射波を受信し、送信したレーダ波の反射波を受信するまでの経過時間、反射波の角度、および、周波数変化を用いて、障害物までの相対距離や障害物の方位を含む障害物の分布に係る情報を取得するように動作する。レーダ装置31による自車両の進行方向における障害物の分布に係る情報は、ECU200へと送られる。
撮像カメラ33は、自車両の進行方向に係る画像を撮像する機能を有する。撮像カメラ33としては、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラやCCD(Charge Coupled Device)カメラなどを適宜用いことができる。撮像カメラ33は、自車両の前部及び後部のそれぞれに設けられる。撮像カメラ33による自車両の進行方向に係る撮像画像情報は、ECU200へと送られる。
ブレーキ液圧センサPm,Pp,Phは、配管チューブ22a〜22fを含む各部の液圧を検出する機能を有する。ブレーキ液圧センサPm,Pp,Phでそれぞれ検出されたブレーキ液圧に係る信号は、ECU200へと送られる。
車室内のインストルメントパネル(不図示)などに設けられる制動力保持フラグ設定スイッチ215は、車両Vの運転者による制動付与操作が解除されても車両Vの制動力を保持し続ける制動力保持フラグをオン又はオフ設定する際に操作されるスイッチである。例えば、IGキースイッチのオン時に、制動力保持フラグ設定スイッチ215がオン設定されている場合、ECU200は、車両Vの運転者による制動付与操作が解除されても車両Vの制動力を保持させる制動力制御を行う。一方、IGキースイッチのオン時に、制動力保持フラグ設定スイッチ215がオフ設定されている場合、ECU200は、前記の制動力制御を行わない。
なお、制動力保持フラグ設定スイッチ215は、デフォルトでオンになっている設定として、運転者の操作を省略する構成を採用してもよい。
IGキースイッチは、車両Vの各部に、車載バッテリ(不図示)から電源を供給する際に操作されるスイッチである。IGキースイッチがオン操作されると、ECU200に電源が供給されて、ECU200が起動されるようになっている。
本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7は、IGキースイッチのオン時に、制動力保持フラグ設定スイッチ215がオン設定されている場合には、車両Vの運転者が電動パーキングブレーキのオン操作やシフトレバーを駐車レンジに投入する操作をわざわざ行わなくとも、また、仮に運転者が車両Vから離れている場合でも、モータシリンダ装置16を用いた電動式サーボブレーキシステムや、VSA装置18を用いた車両挙動安定化支援システムなどの働きによって、車両Vの制動力を保持し続けるように動作する。
車室内のインストルメントパネルなどに設けられるEPB設定スイッチ217は、EPBの作動をオン又はオフ設定する際に操作されるスイッチである。例えば、IGキースイッチのオン時に、EPB設定スイッチ217がオン設定されている場合、ECU200は、車速に応じた回転速度で後記のEPBモータ253を作動させる制御を行う。一方、IGキースイッチのオン時に、EPB設定スイッチ217がオフ設定されている場合、ECU200は、EPBモータ253の作動を停止させる制御を行う。
ECU200には、図3に示すように、出力系統として、発進通報を行う際に用いられるスピーカ251、前記の電動モータ72、第1〜第3遮断弁60a,60b,62、ポンプ136、及び、ディスクブレーキ機構30a〜30dのそれぞれに設けられ、ディスクキャリパ(不図示)を作動させるパーキング機構(不図示)を駆動するEPBモータ253が接続されている。
ECU200は、接近度判定部231、近接フラグ設定部233、制動力保持フラグ設定部235、及び、制御部237を備えて構成されている。
ECU200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えたマイクロコンピュータにより構成される。このマイクロコンピュータは、ROMに記憶されているプログラムやデータを読み出して実行し、ECU200が有する、接近度判定機能、近接フラグ設定機能、制動力保持フラグ設定機能、及び、運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持制御機能を含む各種機能に係る実行制御を行うように動作する。
接近度判定部231は、自車両Vの進行方向に存する障害物の分布情報を、レーダ装置211や撮像カメラから取得すると共に、該取得した障害物の分布情報に基づいて、障害物に対する自車両Vの接近度を判定する機能を有する。
ここで、障害物に対する自車両Vの接近度とは、自車両Vが障害物に接触する蓋然性の高低を表す指標である。接近度判定部231による接近度判定は、後記するように、例えば、自車両V及び障害物間の相対距離Dobに基づいて行えばよい。
近接フラグ設定部233は、自車両V及び障害物間の相対距離Dobが、予め定められる相対距離閾値Dth未満であるか否か、つまり、障害物に対する自車両Vの接近度が高いか低いかに係る設定内容を記憶する機能を有する。要するに、近接フラグFapに係る設定は、自車両及び障害物間の相対距離Dobが、予め定められる相対距離閾値Dth(適宜変更可)未満であるか否かに基づいて行われる。
制動力保持フラグ設定部235は、車両Vの運転者による制動付与操作が解除されても車両Vの制動力を保持させるか否かに係る設定内容を記憶する機能を有する。要するに、制動力保持フラグFbkのオン又はオフに係る設定は、制動力保持フラグ設定スイッチ215のオン/オフ操作や、車両Vが停止しているか否かや、運転者による加速操作がなされたか否かなどに基づいて行われる。
制御部237は、車両Vの運転者による制動付与操作などに応じて、モータシリンダ装置16を動作させることで車両Vに制動力を付与する一方、車両Vの運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持制御を行う機能を有する。
なお、保持圧とは、例えば、車両Vを停止状態に維持するために車両Vに作用する圧力を意味する。例えば、ブレーキ液に生じる圧力を受けたキャリパ(不図示)の作用によりパッド(不図示)がブレーキディスク(不図示)を挟み込むことで制動力を生じさせるブレーキ装置では、パッドによるブレーキディスクの挟持圧力が保持圧に相当する。また、制動用の保持圧とは、車両Vを停止状態に維持可能な大きさの保持圧を意味する。
制御部237が有する機能について詳しく述べると、制御部237は、車両Vの停止状態において運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部231により判定された障害物に対する車両Vの接近度に基づいて、保持圧の減速度を設定すると共に、当該設定された減速度により保持圧を減圧させる制御を行う機能を有する。
具体的には、制御部237は、運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部231により判定された障害物に対する車両Vの接近度に基づいて、保持圧の減速度を設定するにあたり、接近度判定部231により接近度が高い旨の判定が下された際の保持圧の減速度を、接近度判定部321により接近度が低い旨の判定が下された際の保持圧の減速度と比べて遅く設定するように機能する。
保持圧の減速度をこのように設定するのは、次の理由による。仮に、保持圧を制動液圧(車両Vを停止状態に維持可能な大きさの、制動用の保持圧である。詳しくは後記する。)から減圧している途中で、接近度が非常に高くなる異常事態に陥ったとする。かかる異常事態に対処するには、自車両Vの動きを止めるため、制動液圧付近まで保持圧を速やかに増圧するのがよい。この点、接近度が高い場合の保持圧の減速度を、接近度が低い場合の保持圧の減速度と比べて遅く設定すると、接近度の高い場合の方が、接近度の低い場合と比べて保持圧の減圧が進んでいないため、異常事態に陥った際の保持圧が制動液圧に近い点で、制動液圧付近まで保持圧を速やかに増圧するのに有利だからである。
ここで、制動液圧とは、モータシリンダ装置16を用いた電動式サーボブレーキシステムによる制御下、又は、VSA装置18を用いた車両挙動安定化支援システムによる制御下において、車両Vを停止状態に維持可能な大きさの、制動用の保持圧を意味する。制動液圧は、予め固定的に又は可変的に設定される。
また、制御部237は、保持圧を設定された減速度で減圧中に、接近度判定部231により接近度が非常に高い旨の判定が下された場合の保持圧を、減圧をはじめる前の制動用の保持圧(制動液圧)に達するまで増圧させる制御を行う。
さらに、制御部237は、設定された減速度で保持圧を減圧中に、接近度判定部231により接近度が非常に高い旨の判定が下された場合、シフトバイワイヤ式変速機のシフトレンジを駐車レンジに投入する制御を行うか、又は、電動パーキングブレーキ(EPB)を作動させる制御を行う構成を採用してもよい。
〔本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の動作〕
次に、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の動作について、図4A,図4Bを参照して説明する。図4Aは、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の接近度判定に係る処理手順を表すフローチャート図である。図4Bは、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の制動力保持制御に係る処理手順を表すフローチャート図である。
ただし、前提として、IGキースイッチがオンされており、かつ、制動力保持フラグ設定スイッチ215がオン設定されているものとする。また、EPB設定スイッチ217は、オフ設定されているものとする。
図4Aに示す車両用制動力制御装置7の接近度判定に係る処理手順では、自車両Vの進行方向に障害物が存するか否かを判定し、この判定の結果、自車両Vの進行方向に障害物が存する旨の判定が下された場合、自車両V及び障害物間の相対距離Dobを求め、求められた相対距離Dobが、予め定められる相対距離閾値Dth未満であるか否かを判定し、この判定の結果、相対距離Dobが相対距離閾値Dth未満である旨の判定が下された場合、要するに、自車両Vの進行方向に障害物が接近しており、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い場合、近接フラグFapに対し自車両Vの進行方向に障害物が接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い)旨を表す“1”を設定する。
なお、例えば、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合、近接フラグFapに対し自車両Vの進行方向に障害物が極めて接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い)旨を表す“2”を設定することで、接近度を3段階に設定する構成を採用してもよい。この場合、接近度を判定するための閾値は、2個だけ適宜設定すればよい。
詳しく説明すると、ステップS11において、ECU200の接近度判定部231は、レーダ装置211、撮像カメラ33、シフトレンジセンサ201、及び、操舵角センサ209を含むセンサ類から、自車両Vの進行方向に存する障害物の分布情報や自車両Vの走行情報を含む各種情報を取得する。
ステップS12において、ECU200の接近度判定部231は、自車両Vの進行方向に存する障害物の分布情報に基づいて、自車両Vの進行方向に障害物があるか否かを判定する。ステップS12の判定の結果、自車両Vの進行方向に障害物がない旨の判定が下された場合(ステップS12のNo)、ECU200の接近度判定部231は、処理の流れをステップS11へと戻し、ステップS11以下の処理を順次行わせる。一方、ステップS11の判定の結果、自車両Vの進行方向に障害物がある旨の判定が下された場合(ステップS12のYes)、ECU200は、処理の流れを次のステップS13へと進ませる。
ステップS13において、ECU200の接近度判定部231は、自車両V及び障害物間の相対距離Dobを演算により求める。この相対距離Dobの演算は、特に限定されないが、例えば、レーダ装置31が送信したレーダ波の反射波を受信するまでの経過時間に基づいて行えばよい。
ステップS14において、ECU200の接近度判定部231は、ステップS13で求められた自車両V及び障害物間の相対距離Dobが、予め定められる相対距離閾値Dth未満であるか否かを判定する。ステップS14の判定の結果、相対距離Dobが相対距離閾値Dth以上である旨の判定が下された場合(ステップS14のNo)、ECU200の接近度判定部231は、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が低いとみなして、処理の流れをステップS11へと戻し、ステップS11以下の処理を順次行わせる。
一方、ステップS14の判定の結果、相対距離Dobが相対距離閾値Dth未満である旨の判定が下された場合(ステップS14のYes)、ECU200の接近度判定部231は、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高いとみなして、処理の流れを次のステップS15へと進ませる。
ステップS15において、ECU200の接近度判定部231は、近接フラグFapに対し自車両Vが障害物に接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い)旨を表す“1”を設定する。この設定後、ECU200は、処理の流れをステップS11へと戻し、ステップS11以下の処理を順次行わせる。
次に、図4Bに示す車両用制動力制御装置7の制動力保持制御に係る処理手順について説明する。制動力保持制御に係る処理手順では、自車両Vが停車しているか否かを判定し、この判定の結果、自車両Vが停車している旨の判定が下された場合、制動力保持フラグFbkに対し自車両Vの制動力を保持すべき旨を表す“1”を設定する。
次いで、運転者による発進意図ありか否かを判定し、この判定の結果、運転者による発進意図がある旨の判定が下された場合、近接フラグFapに対して、自車両Vが障害物に接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い)旨を表す“1”が設定されているか否かを判定する。
この判定の結果、自車両Vが障害物に接近していない(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が低い)旨の判定が下された場合、制動力保持制御を解除させる一方、自車両Vが障害物に接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い)旨の判定が下された場合、原則として、制動力保持制御を維持させる。
ここで、“原則として、制動力保持制御を維持させる”と記載したのは、自車両Vが障害物に接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い)旨の判定が下されたケースでは、運転者による加速操作が行われた場合に、いったん近接フラグFapをオフ設定する構成を採用しても構わないからである。これについて、詳しくは後記する。
詳しく説明すると、ステップS21において、ECU200は、シフトレンジセンサ201、車輪速センサ203、ブレーキペダルセンサ205、及び、アクセルペダルセンサ207を含むセンサ類から、自車両Vの走行情報を含む各種情報を取得する。
ステップS22において、ECU200は、自車両Vの走行情報に基づいて、自車両Vが停車しているか否かを判定する。ステップS22の判定の結果、自車両Vが停車していない旨の判定が下された場合(ステップS22のNo)、ECU200は、処理の流れをステップS21へと戻し、ステップS21以下の処理を順次行わせる。一方、ステップS21の判定の結果、自車両Vが停車している旨の判定が下された場合(ステップS22のYes)、ECU200は、処理の流れを次のステップS23へと進ませる。
ステップS23において、ECU200の制動力保持フラグ設定部235は、制動力保持フラグFbkに対し自車両Vの制動力を保持すべき旨を表す“1”を設定する。
ステップS24において、ECU200は、運転者による発進意図の有無を判定する。運転者による発進意図の有無は、特に限定されないが、例えば、シフト位置がDレンジに投入されていること、ブレーキペダルによる制動付与操作が解除されていること、及び、アクセルペダルによる加速操作が行われていること、などを参照することで判定すればよい。
ステップS24の判定の結果、運転者による発進意図がない旨の判定が下された場合(ステップS24のNo)、ECU200は、処理の流れをステップS21へと戻し、ステップS21以下の処理を順次行わせる。一方、ステップS24の判定の結果、運転者による発進意図がある旨の判定が下された場合(ステップS24のYes)、ECU200は、処理の流れを次のステップS25へと進ませる。
ステップS25において、ECU200は、近接フラグFapの設定値を参照することで、近接フラグFapに対し自車両Vが障害物に接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が低い高い)旨を表す“1”が設定されているか否かを判定する。
ステップS25の判定の結果、自車両Vが障害物に接近していない(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が低い)旨の判定が下された場合(ステップS25のNo)、ECU200は、処理の流れを次のステップS26へと進ませる。一方、ステップS25の判定の結果、自車両Vが障害物に接近している(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い)旨の判定が下された場合(ステップS25のYes)、ECU200は、処理の流れをステップS27へと進ませる。
ステップS26において、ECU200の制御部237は、制動力保持フラグ設定部235に設定されている制動力保持フラグFbkの値を、自車両Vの制動力を保持すべきでない旨を表す“0”に書き換えることで、制動力保持制御を解除させるように動作する。
一方、ステップS27において、ECU200の制御部237は、制動力保持フラグ設定部235に設定されている制動力保持フラグFbkの値を、自車両Vの制動力を保持すべき旨を表す“1”に維持させることで、制動力保持制御を維持させるように動作する。
〔本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の時系列に従う動作〕
次に、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の時系列に従う動作について、図5A〜図5Cを参照して説明する。図5A〜図5Cは、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置の動作説明に供するタイムチャート図である。
前提として、自車両Vは自動変速機を搭載した四輪自動車であり、シフト位置は、特に断らない限り、原則としてDレンジに投入されているものとする。
また、以下に説明する事例では、近接フラグFapの設定値によって、3段階の接近度が表現されている。すなわち、近接フラグFapには、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が低い場合、その旨を表す“0”(オフ(0))が、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い場合、その旨を表す“1”(オン(1))が、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合、その旨を表す“2”(オン(2))が、それぞれ設定されているものとする。
図5Aに示すタイムチャート図では、自車両Vが、例えば、平坦路を定速走行した後、徐々に減速しつつ一時停止し、その後、自車両Vの進行方向に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い接近度1の障害物が現れたため、停止状態を維持した後、徐々に加速する走行シーンにおいて、車輪速センサ203の出力特性、ブレーキペダルセンサ205の出力特性、アクセルペダルセンサ207の出力特性、制動力を制御するための制御部237の指令状態(停止・保持・減圧・増圧のうちいずれか)を表す制動力制御モードの推移、制動力保持フラグFbkに係るオン(1)/オフ(0)設定の推移、モータシリンダ装置16におけるブレーキ液圧出力特性(以下、“ESBブレーキ液圧出力特性”と省略する。)、及び、近接フラグFapに係るオフ(0)/オン(1)/オン(2)設定の推移を時系列的に表している。
図5Aに示す時刻t10〜t11において、自車両Vは定速走行している(図5A(a)参照)。このとき、運転者による制動付与操作は行われていない(図5A(b)参照)。
なお、図5Aに示す時刻t10〜t11において、運転者による加速操作は行われていない(図5A(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5A(d)参照)。制動力保持フラグはオフ(0)設定されている(図5A(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5A(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は現れていない(図5A(g)参照)。
図5Aに示す時刻t11〜t12において、運転者による制動付与操作が緩やかにされる(図5A(b)参照)と、車両Vは緩やかに減速してゆく(図5A(a)参照)。
なお、図5Aに示す時刻t11〜t12において、運転者による加速操作は行われていない(図5A(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5A(d)参照)。制動力保持フラグはオフ設定されている(図5A(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5A(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は現れていない(図5A(g)参照)。
図5Aに示す時刻t12〜t13において、運転者による制動付与操作が維持される(図5A(b)参照)と、図5Aに示す時刻t11〜t12に引き続き、車両Vは緩やかに減速してゆく(図5A(a)参照)。
なお、図5Aに示す時刻t12〜t13において、運転者による加速操作は行われていない(図5A(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5A(d)参照)。制動力保持フラグはオフ設定されている(図5A(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5A(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は現れていない(図5A(g)参照)。
図5Aに示す時刻t13〜t15において、自車両Vは停止状態にある(図5A(a)参照)。このとき、運転者による制動付与操作が時刻t14まで維持されて、その後、“0”状態(運転者による制動付与操作が解除された状態)を維持している(図5A(b)参照)。
図5Aに示す時刻t13において、近接フラグFapは、オフ(0)設定からオン(1)設定に変更されて、その後、時刻t15に至るまで、オン(1)設定状態を維持している(図5A(g)参照)。つまり、時刻t13〜t15において、自車両Vの進行方向に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い接近度1の障害物が現れている。
同時刻t13において、制動力制御モードは、停止状態から保持状態に遷移し、その後、時刻t15に至るまで、保持状態を維持している(図5A(d)参照)。同時刻t13において、制動力保持フラグFbkは、オフ設定からオン設定に変更されて、その後、時刻t15に至るまで、オン(1)設定状態を維持している(図5A(e)参照)。
なお、時刻t13において、制動力保持フラグFbkがオフ設定からオン設定に変更されたのは、近接フラグFapが、オフ(0)設定からオン(1)設定に書き換えられたためである。
制動力制御モードが、停止状態から保持状態に遷移したタイミングである時刻t13を起点にして、保持圧(ESBブレーキ液圧)は、予め定められる制動液圧に至るまで急増する。ここで、保持圧(ESBブレーキ液圧)の急増は、ECU200において、例えば、目標液圧として制動液圧を設定し、目標液圧が制動液圧に追従するように、ESBブレーキ液圧を制御することで遂行すればよい。
保持圧(ESBブレーキ液圧)は、その後、制動力制御モードが保持状態から減圧状態に遷移するタイミング(図5A(d)参照)である時刻t15に至る直前まで、制動液圧を維持し続ける(図5A(f)参照)。
図5Aに示す時刻t13〜t15において、運転者による加速操作は行われていない(図5A(c)参照)。
図5Aに示す時刻t15において、制動力制御モードが保持状態(図5A(d)参照)であり、かつ、自車両Vの進行方向に接近度1の障害物が現れている状態(図5A(g)参照)のとき、運転者による加速操作が行われると(図5A(c)参照)、ECU200の制御部237は、制動力制御モードを、保持圧(制動液圧)による保持状態から減圧状態(保持圧(制動液圧)を減圧した状態)へと段階的に遷移させる(図5A(d)参照)と共に、制動力保持フラグFbkを、オン設定からオフ設定に変更させる(図5A(e)参照)制御を行う。
図5A(d)に示すように、制動力制御モードは、保持状態から減圧状態へと段階的に遷移(時刻t15〜t16参照)させられた後、さらに減圧状態から停止状態へと段階的に遷移(時刻t16〜t17参照)させられている。保持圧(制動液圧)をゼロ液圧まで減圧するにあたり、保持状態と停止状態との間の過渡期間に減圧状態を介在させた方が、保持圧(ESBブレーキ液圧)の減圧を緩やかに進ませる(図5A(f)参照)ため、自車両Vの急発進により運転者に与える違和感を排除することができるからである。
制動力保持フラグFbkは、制動力制御モードが、保持状態から減圧状態に遷移した時刻t15のタイミングをトリガとして、オン設定からオフ設定に変更される(図5A(e)参照)。制動力制御モードが、保持状態から減圧状態に遷移するタイミング(時刻t15)では、車両Vが停止状態から発進する蓋然性が高いと考えられるからである。要するに、ECU200の制御部237は、車両Vが停止状態から発進するタイミングを適切に予測して、制動力保持フラグFbkをオン設定からオフ設定に変更させる制御を行う。
その結果、図5Aに示す時刻t15〜t16において、保持圧(ESBブレーキ液圧)は、制動液圧からゼロ液圧に至るまで線形に漸減してゆく(図5A(f)参照)。また、時刻t15〜t17において、自車両Vは、その進行方向に障害物が現れていない(図5A(g)参照)ため、運転者による加速操作(図5A(c)参照)にしたがって、発進時から緩やかに加速してゆく(図5A(a)参照)。
次に、図5Bに示すタイムチャート図では、自車両Vが、例えば、平坦路を定速走行した後、徐々に減速しつつ一時停止し、その後、自車両Vの進行方向に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い接近度2の障害物が現れたため、停止状態を維持し続ける走行シーンにおいて、車輪速センサ203の出力特性、ブレーキペダルセンサ205の出力特性、アクセルペダルセンサ207の出力特性、制動力制御モードの推移、制動力保持フラグFbkに係るオン/オフ設定の推移、モータシリンダ装置16におけるESBブレーキ液圧出力特性、及び、近接フラグFapに係るオフ(0)/オン(1)/オン(2)設定の推移を時系列的に表している。
図5Bに示す時刻t20〜t21において、自車両Vは定速走行している(図5A(a)参照)。このとき、運転者による制動付与操作は行われていない(図5B(b)参照)。
なお、図5Bに示す時刻t20〜t21において、運転者による加速操作は行われていない(図5B(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5B(d)参照)。制動力保持フラグはオフ(0)設定されている(図5B(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5B(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は未だ現れていない(図5B(g)参照)。
図5Bに示す時刻t21〜t22において、運転者による制動付与操作が緩やかにされる(図5B(b)参照)と、車両Vは緩やかに減速してゆく(図5B(a)参照)。
なお、図5Bに示す時刻t21〜t22において、運転者による加速操作は行われていない(図5B(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5B(d)参照)。制動力保持フラグはオフ設定されている(図5B(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5B(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は未だ現れていない(図5B(g)参照)。
図5Bに示す時刻t22〜t23において、運転者による制動付与操作が維持される(図5B(b)参照)と、図5Bに示す時刻t21〜t22に引き続き、車両Vは緩やかに減速してゆく(図5B(a)参照)。
なお、図5Bに示す時刻t22〜t23において、運転者による加速操作は行われていない(図5B(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5B(d)参照)。制動力保持フラグはオフ設定されている(図5B(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5B(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は未だ現れていない(図5B(g)参照)。
図5Bに示す時刻t23において、自車両Vは、停止状態になっている(図5B(a)参照)。このとき、運転者による制動付与操作が時刻t24まで維持されて、その後、“0”状態(運転者による制動付与操作が解除された状態)を維持している(図5B(b)参照)。
また、図5Bに示す時刻t23において、制動力制御モードは、停止状態から保持状態に遷移し、その後、時刻t25以降まで、保持状態を維持している(図5B(d)参照)。同時刻t23において、制動力保持フラグFbkは、オフ設定からオン設定に変更されて、その後、時刻t25以降まで、オン設定状態を維持している(図5B(e)参照)。
なお、時刻t23において、制動力保持フラグFbkがオフ設定からオン設定に変更されるのは、車両Vの停止(図5B(a)参照)、かつ、運転者による制動付与操作あり(図5B(b)参照)を設定変更条件とする制御部237の動作に基づく。
また、保持圧(ESBブレーキ液圧)は、時刻t23を起点にして前記制動液圧に至るまで急増し、その後、時刻t25以降まで、制動液圧を維持し続ける(図5B(f)参照)。
図5Bに示す時刻t23〜t25において、運転者による加速操作は行われていない(図5B(c)参照)。時刻t24の時点では、自車両Vの進行方向に障害物は未だ現れていない(図5B(g)参照)。
図5Bに示す時刻t25において、運転者による加速操作が行われると(図5B(c)参照)、制動力保持フラグFbkは、オン設定からオフ設定に書き換えられるのが原則である。しかし、同時刻t25に至る前に、自車両Vの進行方向に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い接近度2の障害物が現れている(図5B(g)参照)。そのため、制動力保持フラグFbkは、時刻t25以降まで、オン設定状態を維持し続けている(図5B(e)参照)。
同様に、制動力制御モードも、時刻t25以降まで、保持状態を維持し続けている(図5B(d)参照)。また、保持圧(ESBブレーキ液圧)も、時刻t25以降まで、制動液圧を維持し続けている(図5B(f)参照)。
その結果、図5Bに示す時刻t25以降において、自車両Vは、運転者による加速操作が行われているにもかかわらず(図5B(c)参照)、停止状態を維持し続けている(図5B(a)参照)。
次に、図5Cに示すタイムチャート図では、自車両Vが、例えば、平坦路を定速走行した後、徐々に減速しつつ一時停止し、その後、自車両Vの進行方向に、接近度1の障害物が現れたが、運転者の加速操作にしたがって緩やかに前進をしはじめたところ、接近度2の障害物が現れたため、保持圧を増圧することなどで制動力を確保して、停止状態を維持し続けた後、再び走行をはじめる走行シーンにおいて、車輪速センサ203の出力特性、ブレーキペダルセンサ205の出力特性、アクセルペダルセンサ207の出力特性、制動力制御モードの推移、制動力保持フラグFbkに係るオン/オフ設定の推移、モータシリンダ装置16におけるESBブレーキ液圧出力特性、及び、近接フラグFapに係るオフ(0)/オン(1)/オン(2)設定の推移を時系列的に表している。
図5Cに示す時刻t30〜t31において、自車両Vは定速走行している(図5C(a)参照)。このとき、運転者による制動付与操作は行われていない(図5C(b)参照)。
なお、図5Cに示す時刻t30〜t31において、運転者による加速操作は行われていない(図5C(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5C(d)参照)。制動力保持フラグはオフ(0)設定されている(図5C(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5C(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は未だ現れていない(図5C(g)参照)。
図5Cに示す時刻t31〜t32において、運転者による制動付与操作が緩やかにされる(図5C(b)参照)と、車両Vは緩やかに減速してゆく(図5C(a)参照)。
なお、図5Cに示す時刻t31〜t32において、運転者による加速操作は行われていない(図5C(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5C(d)参照)。制動力保持フラグはオフ設定されている(図5C(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5C(f)参照)。自車両Vの進行方向に障害物は未だ現れていない(図5C(g)参照)。
図5Cに示す時刻t32〜t33において、運転者による制動付与操作が維持される(図5C(b)参照)と、図5Cに示す時刻t31〜t32に引き続き、車両Vは緩やかに減速してゆく(図5C(a)参照)。
なお、図5Cに示す時刻t32〜t33において、運転者による加速操作は行われていない(図5C(c)参照)。制動力制御モードは停止状態である(図5C(d)参照)。制動力保持フラグはオフ設定されている(図5C(e)参照)。保持圧(ESBブレーキ液圧)はゼロである(図5C(f)参照)。自車両Vの進行方向に未だ障害物は現れていない(図5C(g)参照)。
図5Cに示す時刻t33〜t35において、自車両Vは停止状態にある(図5C(a)参照)。このとき、運転者による制動付与操作が時刻t34まで維持されて、その後、“0”状態(運転者による制動付与操作が解除された状態)を維持している(図5C(b)参照)。
また、図5Cに示す時刻t33において、近接フラグFapは、オフ(0)設定からオン(1)設定に変更されて、その後、時刻t35に至るまで、オン(1)設定状態を維持している(図5C(e)参照)。つまり、時刻t33〜t35において、自車両Vの進行方向に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い接近度1の障害物が現れている。
同時刻t33において、制動力制御モードは、停止状態から保持状態に遷移し、その後、時刻t35に至るまで、保持状態を維持している(図5C(d)参照)。同時刻t33において、制動力保持フラグFbkは、オフ設定からオン設定に変更されて、その後、時刻t35に至るまで、オン(1)設定状態を維持している(図5C(e)参照)。
なお、時刻t33において、制動力保持フラグFbkがオフ設定からオン設定に変更されたのは、近接フラグFapが、オフ(0)設定からオン(1)設定に書き換えられたためである。
保持圧(ESBブレーキ液圧)は、時刻t33を起点にして前記の制動液圧に至るまで急増し、その後、制動力制御モードが保持状態から減圧状態に遷移するタイミング(図5C(d)参照)である時刻t35に至る直前まで、制動液圧を維持し続ける(図5C(f)参照)。
図5Cに示す時刻t33〜t35において、運転者による加速操作は行われていない(図5C(c)参照)。
図5Cに示す時刻t35において、制動力制御モードが保持状態(図5C(d)参照)であり、かつ、自車両Vの進行方向に接近度1の障害物が現れている状態(図5C(g)参照)のとき、運転者による加速操作が行われると(図5C(c)参照)、ECU200の制御部237は、制動力制御モードを、制動用の保持圧(制動液圧)による保持状態から減圧状態へと段階的に遷移させる(図5C(d)参照)と共に、制動力保持フラグFbkを、オン設定からオフ設定に変更させる(図5C(e)参照)制御を行う。
図5Cに示す時刻t35〜t36において、保持圧(ESBブレーキ液圧)は、制動液圧から緩やかな軌跡を描いて線形に漸減してゆく(図5C(f)参照)。同時刻t35〜t36において、自車両Vは、その進行方向に障害物が現れていない(図5C(g)参照)ため、運転者による加速操作(図5C(c)参照)にしたがって、発進時から緩やかに加速してゆく(図5C(a)参照)。
図5Cに示す時刻t36において、近接フラグFapは、オフ(0)設定からオン(2)設定に変更されて、その後、時刻t40に至るまで、オン(2)設定状態を維持している(図5C(g)参照)。つまり、時刻t36において、自車両Vの進行方向に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い接近度2の障害物が現れている。この接近度2の障害物は、時刻t36〜t40において、自車両Vの進行方向に継続して現れている。
同時刻t36において、制動力制御モードは、減圧状態から(保持状態を飛ばして)増圧状態に遷移し、その後、時刻t37に至るまで、増圧状態を維持している(図5C(d)参照)。同時刻t36において、制動力保持フラグFbkは、オフ設定からオン設定に変更されて、その後、時刻t39に至るまで、オン(1)設定状態を維持している(図5C(e)参照)。
なお、時刻t36において、制動力保持フラグFbkがオフ設定からオン設定に変更されたのは、近接フラグFapが、オフ(0)設定からオン(2)設定に書き換えられたためである。
制動力制御モードが、減圧状態から増圧状態に遷移したタイミングである時刻t36を起点にして、保持圧(ESBブレーキ液圧)は、前記制動用の保持圧(制動液圧)に至るまで急増し、その後、制動力制御モードが増圧状態から保持状態に遷移するタイミング(図5C(d)参照)である時刻t37から、制動力制御モードが保持状態から減圧状態に遷移するタイミング(図5C(d)参照)である時刻t39に至るまで、制動用の保持圧(制動液圧)を維持し続けている(図5C(f)参照)。
図5Cに示す時刻t36において、直前まで行われていた運転者による加速操作は、接近度2の障害物の出現を受けてオフされている(図5C(c)参照)。これに伴って、時刻t36〜t37において、一旦低速発進した自車両Vは、停止状態に戻り、その後、時刻t40に至るまで、停止状態を維持する(図5C(a)参照)。
図5Cに示す時刻t38において、制動力制御モードが保持状態(図5C(d)参照)であり、かつ、自車両Vの進行方向に接近度2の障害物が現れている状態(図5C(g)参照)のとき、ECU200の制御部237は、シフトバイワイヤ式自動変速機のシフトレンジを駐車レンジにする制御を行う。これにより、シフトバイワイヤ式自動変速機のシフトレンジが駐車レンジに投入される(図5C(h)参照)。
シフトバイワイヤ式自動変速機のシフトレンジが駐車レンジに投入されると、自車両Vは強制的に停止状態になる。すると、保持圧(ESBブレーキ液圧)の維持は不要になる。そこで、時刻t39において、ECU200の制御部237は、制動力制御モードを、保持状態から減圧状態へと段階的に遷移させる(図5C(d)参照)と共に、制動力保持フラグFbkを、オン設定からオフ設定に変更させる(図5C(e)参照)制御を行う。
その結果、図5Cに示す時刻t39〜t40において、保持圧(ESBブレーキ液圧)は、制動液圧からゼロ液圧に至るまで線形に漸減してゆく(図5A(f)参照)。
図5Cに示す時刻t40において、自車両Vの進行方向に立ち塞がっていた接近度2の障害物が消失した状態(図5C(g)参照)のとき、運転者による加速操作が行われると(図5C(c)参照)、ECU200の制御部237は、制動力制御モードを、減圧状態から停止状態へと遷移させる(図5C(d)参照)と共に、シフトバイワイヤ式自動変速機のシフトレンジを駐車レンジからDレンジに変更する制御を行う。これにより、シフトバイワイヤ式自動変速機のシフトレンジが、駐車レンジからDレンジに変更される(図5C(h)参照)。
図5Cに示す時刻t40以降において、自車両Vは、その進行方向に立ち塞がっていた接近度2の障害物が消失した(図5C(g)参照)ため、運転者による加速操作(図5C(c)参照)にしたがって発進し、緩やかに加速してゆく(図5C(a)参照)。
〔本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の作用効果〕
次に、本発明の実施形態に係る車両用制動力制御装置7の作用効果について説明する。
第1の観点(請求項1)に基づく車両用制動力制御装置7では、制御部237は、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部231により判定された障害物に対する自車両Vの接近度に基づいて、保持圧の制御を行う、構成を採用している。
第1の観点(請求項1)に基づく車両用制動力制御装置7では、制御部237は、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部231により判定された障害物に対する自車両Vの接近度に基づいて、保持圧の制御を行う。ここで、運転者による加速操作とは、例えば、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作や、制動力保持制御の(ブレーキペダルの踏み込み操作による)解除操作や、制動力保持制御の保持状態を解除するために運転者により行われる操作などを包括的に含む概念である。
例えば、制動力保持制御が解除された直後では、自車両Vには、減圧された保持圧が依然として作用し続ける(弱い制動力を保持し続ける)ため、自車両Vは、この保持圧による制動力を引きずりながら、緩やかに発進することになる。
したがって、第1の観点(請求項1)に基づく車両用制動力制御装置7によれば、例えば、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が誤ってなされた場合であっても、この誤ってなされた加速操作に従う車両の動作を適切に抑制することができる。
また、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7では、制御部237は、制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、接近度判定部231により判定された障害物に対する当該車両の接近度に基づいて、保持圧の減速度を設定すると共に、当該設定された減速度により保持圧を減圧させる制御を行い、保持圧の減速度を設定するにあたり、接近度判定部231により接近度が高い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度を、接近度判定部231により接近度が低い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度と比べて遅く設定する、構成を採用することとした。
第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7では、設定された減速度により保持圧を減圧させる制御を行うのに加えて、保持圧の減速度を設定するにあたり、接近度判定部231により接近度が高い旨の判定が下された(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い)場合の保持圧の減速度を、接近度判定部231により接近度が低い旨の判定が下された(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が低い)場合の保持圧の減速度と比べて遅く設定する。
要するに、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が高い場合に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が低い場合と比べて、制動用の保持圧をゆっくりと減圧し、運転者の加速操作により制動力保持制御が解除された直後では、自車両Vには、ゆっくりと減圧された保持圧が依然として作用し続ける(弱い制動力を保持し続ける)ため、自車両Vは、この保持圧による制動力を引きずりながら、より緩やかに発進することになる。
したがって、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7によれば、第1の観点(請求項1)に基づく車両用制動力制御装置7の作用効果に加えて、自車両Vが障害物に接触する蓋然性の高低を考慮した適切な自車両Vの動作抑制制御を実現することができる。
また、第3の観点(請求項3)に基づく車両用制動力制御装置7は、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7であって、制御部237は、前記設定された減速度で保持圧を減圧中に、接近度判定部231により接近度が非常に高い旨の判定が下された(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い)場合、保持圧を、減圧をはじめる前の制動用の保持圧に達するまで増圧させる制御を行う、構成を採用している。
第3の観点(請求項3)に基づく車両用制動力制御装置7では、設定された減速度で保持圧を減圧中に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い事態に陥った場合、保持圧を、減圧をはじめる前の制動用の保持圧に達するまで増圧させるため、自車両Vには、制動用の保持圧が作用することで、自車両Vは、速やかにその動きを停止させることになる。
したがって、第3の観点(請求項3)に基づく車両用制動力制御装置7によれば、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7の作用効果に加えて、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合に、自車両Vの動作抑制制御を速やかに実現することができる。
また、第4の観点(請求項4)に基づく車両用制動力制御装置7は、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7であって、制御部237は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い)場合、電動パーキングブレーキを作動させる制御を行う、構成を採用している。
第4の観点(請求項4)に基づく車両用制動力制御装置7では、設定された減速度で保持圧を減圧中に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い事態に陥った場合、電動パーキングブレーキを作動させる制御を行うため、自車両Vには、電動パーキングブレーキに係る強制的な制動力が作用することで、自車両Vは、迅速かつ適確にその動きを停止させることになる。
したがって、第4の観点(請求項4)に基づく車両用制動力制御装置7によれば、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7の作用効果に加えて、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合に、自車両Vの動作抑制制御を、迅速かつ適確に実現することができる。
また、第5の観点(請求項5)に基づく車両用制動力制御装置7は、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7であって、制御部237は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された(自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い)場合、シフトバイワイヤ式変速機のシフトレンジを駐車レンジにする制御を行う、構成を採用している。
第5の観点(請求項5)に基づく車両用制動力制御装置7では、設定された減速度で保持圧を減圧中に、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い事態に陥った場合、シフトバイワイヤ式変速機のシフトレンジを駐車レンジにする制御を行うため、自車両Vには、駐車レンジに係る強制的かつ強力な制動力が作用することで、自車両Vは、極めて迅速かつ適確にその動きを停止させることになる。
したがって、第5の観点(請求項5)に基づく車両用制動力制御装置7によれば、第2の観点(請求項2)に基づく車両用制動力制御装置7の作用効果に加えて、自車両Vが障害物に接触する蓋然性が非常に高い場合に、自車両Vの動作抑制制御を、極めて迅速かつ適確に実現することができる。
〔その他の実施形態〕
以上説明した複数の実施形態は、本発明の具現化の例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
例えば、本発明の実施形態に係る説明において、平坦路を走行する自車両Vに本発明を適用する例をあげて説明したが、本発明はこの例に限定されない。勾配路を走行する自車両Vに本発明を適用してもよい。また、アイドリングストップの後にエンジンを再始動する際、自車両Vを発進させ得るクリープ力が発生するまでの期間に制動力保持制御を実行する構成の車両用制動力制御装置に、本発明を適用してもよい。
また、本発明の実施形態に係る説明において、障害物に対する自車両Vの接近度判定を、自車両V及び障害物間の相対距離Dobに基づいて行う構成を例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。本発明は、例えば、障害物の分布情報に基づいて、後記の衝突余裕時間(TTC:Time To Collision)を算出し、算出したTTCに基づいて、障害物に対する自車両Vの接近度判定を行う構成を採用してもよい。
ここで、TTCとは、自車両Vが障害物に接触するまでの実際の時間に対応する指標である。TTCは、自車両Vの前後方向加速度が0であるとみなした上で、つまり、前後方向加速度が0とみなせる微小時間ごとに、自車両V及び障害物間の相対距離を相対速度で除算することで算出することができる。
また、本発明の実施形態に係る説明において、ECU200の制御部237は、制動力制御モードが、減圧状態から増圧状態に遷移したタイミングである時刻t36を起点にして、保持圧(ESBブレーキ液圧)を、制動用の保持圧(制動液圧)に至るまで急増させ、その後、制動力制御モードが増圧状態から保持状態に遷移するタイミングである時刻t37から、制動力制御モードが保持状態から減圧状態に遷移するタイミングである時刻t39に至るまで、制動用の保持圧(制動液圧)を維持させる例をあげて説明したが、本発明はこの例に限定されない。
保持圧を、制動用の保持圧(制動液圧)に至るまで急増させ、又は、制動用の保持圧(制動液圧)を維持させる際に、モータシリンダ装置16を用いた電動式サーボブレーキシステムにより制御されるESBブレーキ液圧に代えて、VSA装置18を用いた車両挙動安定化支援システムにより制御されるVSAブレーキ液圧を適用してもよい。
なお、VSAブレーキ液圧出力特性を急増させるには、次の手順を採用すればよい。まず、図2に示すように、サクションバルブ142,142が励磁されて開弁した状態で、電動モータMを用いてポンプ136,136を駆動する。すると、モータシリンダ装置16の側からサクションバルブ142,142を介して吸入されポンプ136,136により加圧されたブレーキ液が、レギュレータバルブ116,116、第1インバルブ120,120、及び、第2インバルブ124,124にそれぞれ供給される。
したがって、レギュレータバルブ116,116を励磁してその開度を調整することで第1共通液圧路112のブレーキ液圧を制動液圧に調圧すると共に、制動液圧に調圧したブレーキ液を、開弁した第1インバルブ120,120、及び、第2インバルブ124,124をそれぞれ介してホイールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに供給することにより、運転者がブレーキペダル12を踏んでいない状態でも、四輪の制動力を制動液圧に応じた制動力に制御することができる。
最後に、本発明の実施形態に係る説明において、障害物に対する自車両Vの接近度を、2段階及び3段階に設定する例をあげて説明したが、本発明はこの例に限定されない。障害物に対する自車両Vの接近度を、n段階(ただし、n=4)以上に設定する構成を採用してもよい。この場合、接近度を判定するための閾値は、(n−1)個だけ適宜設定すればよい。
7 車両用制動力制御装置
231 接近度判定部
237 制御部

Claims (5)

  1. 車両の進行方向に存する障害物との相対距離情報を取得すると共に、該取得した相対距離情報に基づいて当該障害物に対する当該車両の接近度を判定する接近度判定部と、
    前記車両の運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、前記接近度判定部により判定された前記障害物に対する当該車両の接近度に基づいて、前記保持圧の制御を行う、
    ことを特徴とする車両用制動力制御装置。
  2. 車両の進行方向に存する障害物との相対距離情報を取得すると共に、該取得した相対距離情報に基づいて当該障害物に対する当該車両の接近度を判定する接近度判定部と、
    前記車両の運転者による制動付与操作が解除されても制動用の保持圧による制動力を保持し続ける制動力保持制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記制動力保持制御の実行中に運転者による加速操作が行われた際、前記接近度判定部により判定された前記障害物に対する当該車両の接近度に基づいて、前記保持圧の減速度を設定すると共に、当該設定された減速度により前記保持圧を減圧させる制御を行い、
    前記保持圧の減速度を設定するにあたり、前記接近度判定部により前記接近度が高い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度を、前記接近度判定部により前記接近度が低い旨の判定が下された場合の保持圧の減速度と比べて遅く設定する、
    ことを特徴とする車両用制動力制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両用制動力制御装置であって、
    前記制御部は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された場合、前記保持圧を、前記減圧をはじめる前の前記制動用の保持圧に達するまで増圧させる制御を行う、
    ことを特徴とする車両用制動力制御装置。
  4. 請求項2に記載の車両用制動力制御装置であって、
    前記制御部は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された場合、電動パーキングブレーキを作動させる制御を行う、
    ことを特徴とする車両用制動力制御装置。
  5. 請求項2に記載の車両用制動力制御装置であって、
    前記制御部は、前記設定された減速度で前記保持圧を減圧中に、前記接近度判定部により前記接近度が非常に高い旨の判定が下された場合、シフトバイワイヤ式変速機のシフトレンジを駐車レンジにする制御を行う、
    ことを特徴とする車両用制動力制御装置。
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