JP2014216497A - 光回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力パワーの変動をモニタリングする際に長期的な信頼性を向上することができる光回路装置を提供する。
【解決手段】ファイバレーザ装置1は、励起光を供給する励起光源20A,20Bと、増幅用光ファイバ12を備えた光共振器10とを備えている。増幅用光ファイバ12には、励起光を受けて1000nm帯のレーザ発振光を生ずる第1の希土類元素(Yb)と、1500nm帯の監視光を生ずる第2の希土類元素(Er)とが添加される。ファイバレーザ装置1は、光共振器10の内部又は光共振器10とレーザ出射部32との間に設けられる光ファイバ30により形成される光放射部40を備える。光放射部40は、レーザ発振光は実質的に外部に放射されないが監視光は外部に放射されるような曲率半径を有する。ファイバレーザ装置1は、光放射部40から放射される光の強度を検出する光検出器50をさらに備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光回路装置に係り、特にファイバレーザとして利用可能な光回路装置に関するものである。
近年、ファイバレーザの高出力化が進んでおり、1つの光共振器からシングルモードでキロワット級の出力を有するファイバレーザや、複数の光源を結合させてマルチモードで10キロワット以上の出力を有するファイバレーザが開発されている。これまで使用されてきた固体レーザやCO2レーザなどのレーザ装置をこのような高出力ファイバレーザに置き換えることで、ファイバレーザを金属加工分野に利用することも多くなってきている。
このようなファイバレーザを用いた加工では安定した加工品質が求められるが、ファイバレーザの出力パワーが変化してしまうとその加工品質にも影響が生じる。ファイバレーザの出力パワーが変動する要因としては、装置の駆動環境(主に温度)、ファイバレーザに搭載されている複数の励起光源のうち1つ以上の励起光源の故障、被加工物から反射して光共振器に戻る光による影響などが挙げられる。したがって、従来のファイバレーザにおいては、安定した加工品質を得るために、ファイバレーザの出力パワーの変動をモニタリングし、出力パワーが変動した場合に出力パワーが所定の値になるように装置の補正制御を行っている。
ここで、光ファイバ中を伝搬する光のパワーをモニタリングする方法として、光ファイバの一部を湾曲させてその湾曲部から漏れる光の強度を検出することで光ファイバ中を伝搬する光のパワーをモニタリングする方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。ここで、光ファイバの曲げ損失は同一の曲率半径では波長の短い光ほど少ないという特性がある。したがって、ファイバレーザから出力される例えば1000nm帯のレーザ発振光を光ファイバの湾曲部で漏れさせるためには、湾曲部の曲率半径を十分に小さくする必要がある。
しかしながら、湾曲部にはその曲率半径に応じて残留応力が発生するため、湾曲部の曲率半径が小さい場合には、光ファイバが湾曲部で破断してしまうおそれが生じる。したがって、曲率半径が小さくなるほど光ファイバの長期的な信頼性を保証することができなくなるという問題がある。また、湾曲部ではファイバレーザから出力されるレーザ発振光だけではなく、被加工物から反射してファイバレーザに戻る光も放射されるため、湾曲部から漏れる光を測定するだけではファイバレーザから出力されるレーザ発振光の出力パワーを正確にモニタリングすることができない。
特開2001−159580号公報 特開平5−224044号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、出力パワーの変動をモニタリングする際に長期的な信頼性を向上することができる光回路装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、出力パワーの変動をモニタリングする際に長期的な信頼性を向上することができる光回路装置が提供される。この光回路装置は、励起光を供給する励起光源と、上記励起光源から供給された励起光を受けて第1の波長帯のレーザ発振光を生ずる第1の希土類元素と、上記励起光の供給に起因して上記第1の波長帯よりも長波長である第2の波長帯の監視光を生ずる第2の希土類元素とが添加された増幅用光ファイバを備え、上記レーザ発振光を発振させる光共振器と、上記レーザ発振光を出射するレーザ出射部と、上記光共振器の内部又は上記光共振器と上記レーザ出射部との間に設けられる光ファイバにより形成される光放射部とを備える。上記光放射部は、上記第1の波長帯の光は実質的に外部に放射されないが上記第2の波長帯の光は外部に放射されるような曲率半径を有する。上記光回路装置は、上記光放射部から放射される光の強度を検出する光検出器をさらに備える。
上記光放射部は、上記レーザ出射部と上記増幅用光ファイバとの間に配置されていてもよい。
上記光回路装置は、上記光検出器により検出された上記光の強度に基づいて上記励起光源からの励起光のパワーを制御する制御部をさらに備えていてもよい。この場合において、上記制御部は、上記光検出器により検出された上記光の強度を予め設定された基準値と比較し、その比較結果に基づいて上記励起光源からの励起光のパワーを制御してもよい。
上記光放射部は、上記曲率半径を有する単一の部分により構成されていてもよく、あるいは上記曲率半径を有する複数の部分により構成されていてもよい。
上記光回路装置は、上記光放射部と上記レーザ出射部との間に設けられる光ファイバにより形成される付加的光放射部を備えていてもよい。この付加的光放射部は、上記第1の波長帯の光は実質的に外部に放射されないが上記第2の波長帯の光は外部に放射されるような曲率半径を有している。
上記光回路装置は、上記光放射部における上記監視光の光量を増やすために、上記監視光をレーザ発振させる監視光共振器をさらに備えていてもよい。
また、上記励起光の供給に起因した、上記第1の希土類元素から上記第2の希土類元素へのエネルギー遷移による上記第2の希土類元素の自然放出または誘導放出により生ずる光を上記監視光として用いることができる。あるいは、上記第1の希土類元素の吸収帯と上記第2の希土類元素の吸収帯とが互いに部分的に重複している場合に、上記励起光の供給に起因した、上記第2の希土類元素の自然放出または誘導放出により生ずる光を上記監視光として用いることができる。
上記第1の希土類元素としてYb、上記第2の希土類元素としてErを用いることができる。この場合には、上記励起光の波長を970nm〜980nmとすることが好ましい。また、上記第1の希土類元素としてTm、上記第2の希土類元素としてHoを用いることができ、あるいは、上記第1の希土類元素としてYb、上記第2の希土類元素としてPrを用いることができる。
また、上記第2の希土類元素の濃度は上記第1の希土類元素の濃度よりも低いことが好ましい。
本発明によれば、2種類の希土類元素が添加された増幅用光ファイバを用いることにより、レーザ発振光に加えてこれよりも長波長の監視光を生じさせることができる。そして、光放射部が、レーザ発振光の波長帯の光は実質的に外部に放射されないが監視光の波長帯の光は外部に放射されるような曲率半径を有しているので、光放射部から監視光のみを放射させることができる。この監視光の強度は光回路装置の出力パワーと相関があるので、この放射させた監視光の強度を光検出器により検出することで、レーザ発振光の強度を検出することなく光回路装置の出力パワーの変動をモニタリングすることができる。
この場合において、監視光の波長帯はレーザ発振光の波長帯よりも長波長であるため、レーザ発振光を放射させる場合に比べて光放射部の曲率半径を大きくすることができる。したがって、光ファイバの破断のリスクを低減することができ、光回路装置の長期的な信頼性を高めることができる。また、レーザ出射部から出射されたレーザ発振光の一部は被処理物で反射して光回路装置内に戻ってくることがあるが、戻ってきたレーザ発振光は光放射部から外部に実質的に放射されることがないので、戻ってきたレーザ発振光による影響を受けずに光検出器による正確かつ安定的な検出を実現することができる。
本発明の第1の実施形態における光回路装置の構成を示す模式図である。 図1の光回路装置における増幅用光ファイバのエネルギー遷移図である。 光ファイバの曲げ直径と一巻きあたりの曲げ損失との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態における光回路装置の構成を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態における光回路装置の構成を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態における光回路装置の構成を示す模式図である。 YbとErとが添加された光ファイバの損失波長特性を示す図である。
以下、本発明に係る光回路装置の実施形態について図1から図7を参照して詳細に説明する。なお、図1から図7において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態における光回路装置としてのファイバレーザ装置1の構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態におけるファイバレーザ装置1は、光共振器10と、光共振器10の一方から光共振器10に励起光を導入する複数の励起光源20Aと、励起光源20Aからの励起光を合波するコンバイナ22Aと、光共振器10の他方から光共振器10に励起光を導入する複数の励起光源20Bと、励起光源20Bからの励起光を合波するコンバイナ22Bとを備えている。
光共振器10は、増幅用光ファイバ12と、増幅用光ファイバ12の両側に接続された高反射ファイバブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating(FBG))14及び低反射FBG16とから構成されている。コンバイナ22Bには共振器10の外部に延びるシングルクラッドの光ファイバ(デリバリファイバ)30が接続されており、この光ファイバ30の端部には増幅用光ファイバ12からのレーザ発振光を例えば被処理物に向けて出射するレーザ出射部32が設けられている。
増幅用光ファイバ12のコアには少なくとも2種類の希土類元素が添加されており、本実施形態では、Yb(イッテルビウム)とEr(エルビウム)が添加された増幅用光ファイバ12が用いられる。この場合において、Erの濃度はYbの濃度よりも低いことが好ましい。例えば、YbとErの比率が30:1となるように添加する。なお、増幅用光ファイバ12は、内部クラッドと、内部クラッドの屈折率よりも低い外部クラッドとを備えたダブルクラッド構造を有することが好ましい。
励起光源20A,20Bとしては、例えば、波長915nmの高出力マルチモード半導体レーザ(LD)を用いることができる。励起光源20Aからの励起光は、コンバイナ22Aにより合波され、高反射FBG14側から増幅用光ファイバ12に導入される。同様に、励起光源20Bからの励起光は、コンバイナ22Bにより合波され、低反射FBG16側から増幅用光ファイバ12に導入される。
本実施形態では、高反射FBG14側と低反射FBG16側の双方に励起光源20A,20Bとコンバイナ22A,22Bが設けられており、双方向励起型のファイバレーザ装置となっているが、高反射FBG14側と低反射FBG16側のいずれか一方にのみ励起光源とコンバイナを設置することとしてもよい。
本実施形態における高反射FBG14及び低反射FBG16は、レーザ発振光の波長に対応させて1000nm〜1100nmの波長の光を反射するように構成されている。高反射FBG14の反射率は90%〜100%であることが好ましく、低反射FBG16の反射率は30%以下であることが好ましい。なお、本実施形態では、光共振器10内でレーザ発振させるための反射手段としてFBGを用いた例を説明するがミラーを反射手段として用いることもできる。
このような構成において、励起光源20A,20Bから例えば915nmの波長の励起光を増幅用光ファイバ12に導入すると、増幅用光ファイバ12のYbが励起され、1000nm帯の波長の放出光を発する。このYb放出光は、所定の共振条件を満たすように配置された高反射FBG14及び低反射FBG16により1000nm帯の波長でレーザ発振する。光共振器10内で生じたレーザ発振光は、その一部が低反射FBG16で反射して増幅用光ファイバ12に戻るが、そのほとんどが低反射FBG16を透過してレーザ出射部32から出射される。
ところで、本実施形態における増幅用光ファイバ12のコアには2種類の希土類元素Yb,Erが添加されている。図2は、この増幅用光ファイバ12のエネルギー遷移図である。図2に示すように、Yb3+25/2のエネルギー準位からEr3+415/2のエネルギー準位へエネルギー遷移が生じることが知られている(例えば、W.L.Barnes et al. "Er3+-Yb3+ and Er3+ Doped Fiber Lasers," Journal of Lightwave Technology, Vol. 7, No. 10, October 1989, pp. 1461-1465)。このため、励起光源20A,20Bからの励起光によりYb3+のエネルギー準位を高くすると、一部のエネルギーがEr3+に遷移し、Er3+のエネルギー準位が411/2に励起される。励起されたEr3+は非放射過程で413/2に緩和し、1500nm帯の増幅された自然放出光(ASE)を発して基底状態415/2に遷移する。ここでは、このようにして放出されるErからの増幅された自然放出光又は自然放出光により発生した誘導放出光を監視光と呼ぶこととする。
このように、本実施形態においては、増幅用光ファイバ12に添加された希土類元素のうち、Ybはレーザ発振光の利得媒体として光を増幅する役割を有し、Erはレーザ発振光の波長帯よりも長波長である監視光を放出する役割を有する。このため、励起光源20A,20Bから励起光を増幅用光ファイバ12に供給することにより、Ybからは1000nm帯(第1の波長帯)のレーザ発振光が生じ、Erからは1500nm帯(第2の波長帯)の監視光が生じる。ここで、高反射FBG14及び低反射FBG16は、1500nm帯の光を反射するようには構成されていないため、監視光は高反射FBG14及び低反射FBG16を透過する。
図1に示すように、レーザ出射部32とコンバイナ22Bとの間の光ファイバ30には、所定の曲率半径を有するループ部40からなる光放射部が形成されている。このループ部40の近傍には、ループ部40における光ファイバの曲げにより外部に放射される光の強度を検出する光検出器50が設けられている。この光検出器50としては例えばフォトディテクタを用いることができる。また、ファイバレーザ装置1は、光検出器50により検出された光の強度に基づいて励起光源20A,20Bからの励起光のパワーを制御する制御部60を備えている。
ここで、レーザ発振光は、監視光よりも波長が短く、監視光に比べるとMFD(Mode Field Diameter)が小さくエバネッセント光成分が少ない。このため、レーザ発振光は、光ファイバの曲げによる放射に対して強く、レーザ発振光を光ファイバの曲げによって外部に放射させるためには、光ファイバの曲率半径を小さくする必要がある。しかしながら、光ファイバの曲率半径を小さくすればするほど、光ファイバが破断するおそれが増し、光ファイバの長期的な信頼性が保証できなくなる。本実施形態では、以下に述べるようにレーザ発振光よりも長波長の監視光を利用することにより、このような問題を解決している。
図3は、コア径が10μm、比屈折率差Δが0.35%の光ファイバの曲げ直径と一巻あたりの曲げ損失との関係を示すグラフである。図3の実線は波長が1080nmの光(レーザ発振光)の曲げ損失を示しており、破線は波長が1550nmの光(監視光)の曲げ損失を示している。図3のグラフからわかるように、同一の曲率半径では波長の長い光ほど曲げ損失が大きい。この特性を用いれば、ループ部40を適切に曲げることによって、ループ部40から短波長の光(レーザ発振光)を実質的に外部に放射させずに長波長の光(監視光)を外部に放射させることが可能である。このときレーザ発振光はループ部40のコアの内部を伝搬する。ここで、本明細書において、光が光放射部から実質的に外部に放射しないとは、光放射部から外部に放射される光の強度が1mW以下であることを意味する。
本実施形態においては、2種類の希土類元素Yb,Erが添加された増幅用光ファイバ12を用いることにより、レーザ発振光に加えてこれよりも長波長の監視光を生じさせている。そして、これらレーザ発振光と監視光のうち、波長の長い監視光をループ部40の曲げにより外部に放射させている。この監視光の強度はファイバレーザ装置1の出力パワーと相関があるので、このループ部40から放射された監視光の強度を検出することによりファイバレーザ装置1の出力パワーの変動をモニタリングすることができる。
換言すれば、監視光の曲げ損失に対してレーザ発振光の曲げ損失が十分に小さいような曲率半径を有するようにループ部40を構成する。これにより、ループ部40からは、レーザ発振光が実質的に外部に放射されず、監視光が外部に放射されることとなる。この場合において、ループ部40から実質的に外部に放射されない範囲内でわずかにレーザ発振光が放射されるとしても、そのレーザ発振光のパワーが監視光のパワーの5%以下であることが好ましい。
例えば、図3において、光ファイバの曲げ直径が75mmであった場合、波長1080nmの光(レーザ発振光)に対する曲げ損失は1巻あたり1.4×10-6dBであり、波長が1550nmの光(監視光)に対する曲げ損失は1巻あたり7.5×10-1dBである。後述するようにYbとErの濃度を調整してレーザ発振光のパワーが1kW、監視光のパワーが10-4倍の100mWになったとしても、ループ部40の曲げにより放射されるレーザ発振光の1巻あたりパワーは0.32mW、監視光の1巻あたりパワーは15.9mWとなる。このように、レーザ発振光の1巻あたりパワーは監視光の1巻あたりのパワーの約2%と低いので、レーザ発振光を実質的に外部に放射させずに十分な光量の監視光をループ部40から放射させることができる。
光検出器50は、ループ部40から放射された監視光の強度を検出し、制御部60は、光検出器50により検出された監視光の強度に基づいて励起光源20A,20Bからの励起光のパワーを制御する。例えば、制御部60は、検出された監視光の強度を予め設定された基準値と比較し、検出された監視光の強度と基準値との差が一定以上になった場合に、ファイバレーザ装置1の出力パワーの変動が生じていると判断することができる。そして、制御部60は、励起光源20A,20Bへの駆動電流を調整することで出力パワーを補正して出力パワーを安定させることができる。
このように、本実施形態では、レーザ発振光の波長帯の光は実質的に外部に放射されないが監視光の波長帯の光は外部に放射されるような曲率半径をループ部40に持たせることにより、ループ部40から監視光のみを放射させることができる。この放射させた監視光の強度を光検出器50により検出することで、レーザ発振光の強度を検出することなくファイバレーザ装置1の出力パワーの変動をモニタリングすることができる。この場合において、監視光の波長帯はレーザ発振光の波長帯よりも長波長であるため、レーザ発振光を放射させる場合に比べてループ部40の曲率半径を大きくすることができる。したがって、光ファイバの破断のリスクを低減することができ、ファイバレーザ装置1の長期的な信頼性を高めることができる。また、レーザ発振光が被加工物で反射してファイバレーザ装置1に戻ってくる場合に、その戻り光が被加工物の材質や加工状況によって変動するような場合であっても、この戻り光はループ部(光放射部)40から外部に実質的に放射されることがないので、戻り光による影響を受けずに光検出器50による正確かつ安定的な検出を実現することができる。
ここで、増幅用光ファイバ12のコアにはErをYbよりも十分に低い濃度で添加することが好ましい。監視光を放出する役割を有するErの濃度が高いと、そのエネルギー遷移も増加することになり、レーザ発振光の生成に寄与するエネルギーが低下し、レーザ発振の効率が低下してしまう。一方で、監視光を検出できる程度にはErを添加する必要がある。これらの希土類元素の量は、必要なレーザ発振光のパワー(効率)、希土類元素間のエネルギー遷移確率、監視光の波長でのループ部40における曲げ損失、光検出器50で必要な光量などから最適な値に調整される。
図1は、光放射部を単一のループ部40により構成している例を示しているが、光放射部を上述した曲率半径を有する複数の部分により構成してもよい。光放射部をそのような複数の部分により構成することで、光放射部から放射される監視光の光量を増やすことができ、光検出器50における監視光の検出の精度を向上させることができる。また、図1に示す例では、光放射部をループ部により構成した例を示しているが、レーザ発振光は実質的に外部に放射されないが監視光は外部に放射されるような曲率半径を有する部分を光放射部が含んでいれば、必ずしもループ状にする必要はない。さらに、光放射部自体を複数設けることとしてもよい。
図4は、本発明の第2の実施形態における光回路装置としてのファイバレーザ装置101の構成を示す模式図である。図4に示すように、本実施形態のファイバレーザ装置101は、ループ部40とレーザ出射部32との間の光ファイバ30には、所定の曲率半径を有するループ部170からなる付加的光放射部が形成されている。この付加的光放射部のループ部170は、光放射部のループ部40と同様に、レーザ発振光の波長帯の光は実質的に外部に放射されないが監視光の波長帯の光は外部に放射されるような曲率半径を有している。
レーザ出射部から出射された監視光の一部は被処理物で反射してファイバレーザ装置101内に戻ってくることがあるが、本実施形態では、ループ部(付加的光放射部)170を設けているため、戻ってきた監視光がループ部170で外部に放射され、ループ部40に至るまでにその一部が減衰する。したがって、ループ部40から放射される光から、被処理物で反射して戻ってきた監視光の成分を減らすことができるので、光検出器50による検出の精度を高めることができる。
なお、図示はしないが、ループ部(付加的光放射部)170の近傍に、ループ部170から放射される光の強度を検出する光検出器を設けてもよい。このような光検出器を設けることにより、被処理物で反射して戻ってきた監視光の強度を検出することができ、ひいては被処理物で反射してファイバレーザ装置101に戻るレーザ発振光をモニタリングすることができる。
図5は、本発明の第3の実施形態における光回路装置としてのファイバレーザ装置201の構成を示す模式図である。図5に示すように、本実施形態におけるファイバレーザ装置201は、監視光をレーザ発振させる監視光共振器210を備えている。この監視光共振器210は、増幅用光ファイバ12の両側に接続された高反射FBG214と低反射FBG216とを含んでいる。高反射FBG214及び低反射FBG216は、監視光の波長に対応させて1500nm〜1600nmの波長の光を反射するように構成されている。高反射FBG214の反射率は90%〜100%であることが好ましく、低反射FBG216の反射率は30%以下であることが好ましい。なお、本実施形態では、監視光共振器210内で監視光をレーザ発振させるための反射手段としてFBGを用いた例を説明するがミラーを反射手段として用いることもできる。
このように、本実施形態においては、増幅用光ファイバ12において生じた監視光を監視光共振器210によりレーザ発振させることができるので、ループ部(光放射部)40から放射される監視光の光量を増やすことができ、光検出器50における監視光の検出の精度を向上させることができる。
なお、高反射FBG214及び低反射FBG216の位置は、図示のものに限られるわけではなく、増幅用光ファイバ12の両側であればどこであってもよい。
図6は、本発明の第4の実施形態における光回路装置としてのファイバレーザ装置301の構成を示す模式図である。図1に示す第1の実施形態では、コンバイナ22Bから光共振器10の外部に延びる光ファイバ30にループ部(光放射部)40を形成していたが、光放射部を形成する位置は共振器10の内部又は共振器10とレーザ出射部32との間であればどこであってもよい。図6に示す第4の実施形態は、共振器10の内部にループ部(光放射部)40を形成した例を示している。
上述した実施形態では、増幅用光ファイバ12に添加する2種類の希土類元素として、励起光源から供給された励起光を受けてレーザ発振光を生ずるYb(第1の希土類元素)と、Ybからのエネルギー遷移によりレーザ発振光に比べ長波長の監視光を生ずるEr(第2の希土類元素)とを用いているが、これら第1の希土類元素と第2の希土類元素の組み合わせはこれに限られるものではない。同様の特性を有する希土類元素の組み合わせとしては、第1の希土類元素としてTm(ツリウム)、第2の希土類元素としてHo(ホルミウム)の組み合わせ、あるいは、第1の希土類元素としてYb(イッテルビウム)、第2の希土類元素としてPr(プラセオジム)の組み合わせなどが考えられる。
また、上述した実施形態では、励起光の供給により生ずるYbからErへのエネルギー遷移を利用してErから監視光を放出させたが、これ以外の方法によりErから監視光を生じさせることもできる。図7には、YbとErとが添加された光ファイバの損失波長特性とErが添加された光ファイバの損失波長特性が示されているが、図7に示すように、実質的に970nm〜980nmの波長において両者の吸収帯が重複している。したがって、970nm〜980nmの波長の励起光を用いた場合には、YbとErの双方が自然放出と、自然放出に伴う誘導放出を生じ、Ybからは1000nm帯の光、Erからは1500nm帯の光をそれぞれ放出させることができ、Erの自然放出光と自然放出に伴う誘導放出光を監視光として用いることができる。このように、2種類の希土類元素の自然放出と自然放出に伴う誘導放出を利用してレーザ発振光と監視光を生成することもできる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。例えば、上述した各実施形態においては、光回路装置の一例としてファイバレーザ装置を説明したが、本発明はファイバレーザに限られるものではなく、例えば、本発明を光ファイバ増幅器に適用することも可能である。また、上述した実施形態を適宜組み合わせることが可能であることは言うまでもない。
1 ファイバレーザ装置
10 光共振器
12 増幅用光ファイバ
14 高反射FBG
16 低反射FBG
20A,20B 励起光源
22A,22B コンバイナ
30 光ファイバ
32 レーザ出射部
40 ループ部(光放射部)
101 ファイバレーザ装置
170 ループ部(付加光放射部)
201 ファイバレーザ装置
210 監視光共振器
214 高反射FBG
216 低反射FBG
301 ファイバレーザ装置
330 光ファイバ

Claims (13)

  1. 励起光を供給する励起光源と、
    前記励起光源から供給された励起光を受けて第1の波長帯のレーザ発振光を生ずる第1の希土類元素と、前記励起光の供給に起因して前記第1の波長帯よりも長波長である第2の波長帯の監視光を生ずる第2の希土類元素とが添加された増幅用光ファイバを備え、前記レーザ発振光を発振させる光共振器と、
    前記レーザ発振光を出射するレーザ出射部と、
    前記光共振器の内部又は前記光共振器と前記レーザ出射部との間に設けられる光ファイバにより形成される光放射部であって、前記第1の波長帯の光は実質的に外部に放射されないが前記第2の波長帯の光は外部に放射されるような曲率半径を有する光放射部と、
    前記光放射部から放射される光の強度を検出する光検出器と、
    を備えたことを特徴とする光回路装置。
  2. 前記光放射部は、前記レーザ出射部と前記増幅用光ファイバとの間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光回路装置。
  3. 前記光検出器により検出された前記光の強度に基づいて前記励起光源からの励起光のパワーを制御する制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光回路装置。
  4. 前記制御部は、前記光検出器により検出された前記光の強度を予め設定された基準値と比較し、その比較結果に基づいて前記励起光源からの励起光のパワーを制御することを特徴とする請求項3に記載の光回路装置。
  5. 前記光放射部は、前記曲率半径を有する複数の部分からなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光回路装置。
  6. 前記光放射部と前記レーザ出射部との間に設けられる光ファイバにより形成される付加的光放射部であって、前記第1の波長帯の光は実質的に外部に放射されないが前記第2の波長帯の光は外部に放射されるような曲率半径を有する付加的光放射部をさらに備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光回路装置。
  7. 前記監視光をレーザ発振させる監視光共振器をさらに備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光回路装置。
  8. 前記監視光は、前記励起光の供給に起因した、前記第1の希土類元素から前記第2の希土類元素へのエネルギー遷移による前記第2の希土類元素の自然放出又は誘導放出により生ずることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光回路装置。
  9. 前記第1の希土類元素の吸収帯と前記第2の希土類元素の吸収帯とは互いに部分的に重複しており、前記監視光は、前記励起光の供給に起因した、前記第2の希土類元素の自然放出又は誘導放出により生ずることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の光回路装置。
  10. 前記第1の希土類元素がYbであり、前記第2の希土類元素がErであることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の光回路装置。
  11. 前記励起光の波長が970nm〜980nmであることを特徴とする請求項10に記載の光回路装置。
  12. 前記第2の希土類元素の濃度は前記第1の希土類元素の濃度よりも低いことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の光回路装置。
  13. 前記第1の希土類元素がTmであり、前記第2の希土類元素がHoであることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の光回路装置。
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