JP2014216242A - 組蓄電素子 - Google Patents

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Okitoshi Kimura
興利 木村
小名木 伸晃
Nobuaki Onaki
伸晃 小名木
栄子 日比野
Eiko Hibino
栄子 日比野
亀崎 久光
Hisamitsu Kamezaki
久光 亀崎
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】厚みが薄く、かつ高エネルギー密度を実現できる組蓄電素子の提供。【解決手段】熱融着性材料からなる第1の外層と第2の外層との間に、アルミニウムからなる内層を有する多層構造シートにおける前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部とを熱融着させてなる筒状の外装容器と、前記筒状の外装容器中に収納される蓄電要素と、を有する蓄電素子を少なくとも2つ組み合わせてなり、前記少なくとも2つの蓄電素子における、前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部との熱融着部が、互いに重ならないように積層されている組蓄電素子である。【選択図】図10

Description

本発明は、少なくとも2つの蓄電素子を組み合わせてなる組蓄電素子に関する。
電子機器の小型化、薄型化、軽量化や、商用電源電力供給のピークカット、非常用電源、分散電源など、社会の電力を支える蓄電素子にも高性能化が要求されてきている。
このような要望の中、鉛蓄電池やニッカド電池、電気二重層キャパシタに関わる高エネルギー密度蓄電素子としてリチウム二次電池や空気電池、高出力蓄電素子としてリチウムイオンキャパシタの開発などが急速に進められている。
また近年、ペーパー蓄電素子、薄型扁平蓄電素子又はプレート状蓄電素子と称される厚みに比較して面積の大きい薄型の蓄電素子が開発されている。また、外装材として熱融着性フィルムを用いたラミネート型の蓄電素子についても提案されており、例えば、より薄く、より軽く、よりエネルギー密度の高い蓄電素子を提供することを目的として種々の提案がなされている(特許文献1及び2参照)。
これらの提案の蓄電素子は、図1に示すように、蓄電素子の蓄電要素1の外周部に大きな封止部2を有している。図1中31は正極端子、32は負極端子である。前記封止部2は蓄電素子内部に空気、水分が進入しないように外装材を閉じている部分である。このように前記特許文献1及び2に記載の蓄電素子では、前記封止部2の面積及び体積が蓄電素子全体に対して大きな割合を占めているので、蓄電素子のエネルギー密度を充分に上げることが困難であるという課題がある。
更に、前記特許文献1では、負極端子32が外装材と兼用されており、金属外装となるため、蓄電素子が重くなってしまうという課題がある。
前記課題を解決するため、本発明者らは、先に、図3に示すように、内部層として少なくとも1層のアルミニウム層を有し、最外層に相当する一方の側の面(A面という)と、他方の側の面(B面という)とを熱融着性プラスチックで形成されてなる多層構造のプラスチックシートを折り曲げ、A面とB面の端部を熱融着させて筒状に加工された筒状外装シートで構成された外装容器中に、蓄電要素が収納されている蓄電素子を提案している(特許文献3参照)。この提案によれば、封止部の面積を小さくすることができ、かつエネルギー密度が高い蓄電素子が得られる。図3中7は熱融着部、8は筒状の外装容器、9、10は開口部をそれぞれ表す。
しかしながら、少なくとも2つの蓄電素子を組み合わせてなる組蓄電素子について、前記特許文献3に記載の技術を適用すると、図7に示すように、各々の蓄電素子301、301における第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7が重なって、合計厚みが増えてしまい、エネルギー密度が低下してしまうという問題がある。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、厚みが薄く、かつ高エネルギー密度を実現できる組蓄電素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の組蓄電素子は、熱融着性材料からなる第1の外層と第2の外層との間に、アルミニウムからなる内層を有する多層構造シートにおける前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部を熱融着させてなる筒状の外装容器と、
前記筒状の外装容器中に収納される蓄電要素と、
を有する蓄電素子を少なくとも2つ組み合わせてなり、
前記少なくとも2つの蓄電素子における、前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部との熱融着部が、互いに重ならないように積層されている。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、厚みが薄く、かつ高エネルギー密度を実現できる組蓄電素子を提供することができる。
図1は、従来の蓄電素子の外装容器の封止部の一例を示す概略図である。 図2は、本発明で使用する多層構造シートの一例を示す斜視図である。 図3は、図2の多層構造シートを曲げて形成した筒状の外装容器の一例を示す斜視図である。 図4は、図3の筒状の外装容器内に挿入される蓄電要素の一例を示す図である。 図5は、筒状の外装容器内に蓄電要素を挿入して作製した蓄電素子の一例を示す図である。 図6は、従来の蓄電素子の筒状の外装容器の断面の一例を示す概略図である。 図7は、従来の蓄電素子を組み合わせた組蓄電素子の一例を示す概略図である。 図8は、本発明の蓄電素子を組み合わせた組蓄電素子の一例を示す概略図である。 図9は、蓄電素子の一例を示す概略図である。 図10は、蓄電素子を2つ組み合わせた組蓄電素子の一例を示す概略図である。 図11は、蓄電素子を2つ組み合わせた組蓄電素子の他の一例を示す概略図である。 図12は、蓄電素子を4つ組み合わせた組蓄電素子の一例を示す概略図である。 図13は、蓄電素子を4つ組み合わせた組蓄電素子の他の一例を示す概略図である。 図14は、筒状の外装容器の断面形状の一例を示す模式図である。 図15は、筒状の外装容器の断面形状の他の一例を示す模式図である。 図16は、筒状の外装容器の断面形状の他の一例を示す模式図である。 図17は、実施例1の蓄電素子の蓄電要素の一例を示す概略図である。
(組蓄電素子)
本発明の組蓄電素子は、第1の外層と第2の外層との間に内層を有する多層構造シートにおける前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部を熱融着させてなる筒状の外装容器と、前記筒状の外装容器中に収納される蓄電要素と、を有する蓄電素子を少なくとも2つ組み合わせてなる。
本発明においては、前記少なくとも2つの蓄電素子における、前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部との熱融着部が、互いに重ならないように積層されている。
ここで、前記「少なくとも2つの蓄電素子における、前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部との熱融着部が、互いに重ならないように積層されていること」とは、前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部との前記熱融着部が互いの蓄電素子の厚みを補完する関係で積層されていることを意味する。換言すると、前記少なくとも2つの蓄電素子を積層した組蓄電素子の場所による厚みの差が概ね少ない状態(厚みのバラツキが少なく状態)となっており、かつ組蓄電素子の厚みが最小となるように前記熱融着部が形成されていることを意味する。
<外装容器>
前記外装容器は、第1の外層と第2の外層との間に、内層を有する多層構造シートにおける前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部を熱融着させてなる筒状の外装容器である。
<<多層構造シート>>
前記多層構造シートは、熱融着性材料からなる第1の外層と第2の外層との間に、アルミニウムからなる内層を有してなる。即ち、前記多層構造シートは、前記内層の両面に前記第1の外層と前記第2の外層とを積層してなる。
−内層−
前記内層は、少なくとも1層からなり、前記内層の材質としては、アルミニウムからなる。
前記内層には、後述するように、その両面に第1の外層と第2の外層とが積層されている。なお、前記内層には、前記第1の外層及び前記第2の外層以外の他の層が積層されていてもよいが、前記第1の外層と前記第2の外層とが熱融着される端部は他の層で被覆されておらず露出していることが好ましい。
前記内層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm〜30μmが好ましい。前記平均厚みが、5μm未満であると、ピンホールが発生しやすく、水分の透過の原因となることがあり、30μmを超えると、蓄電素子が重く、厚くなり、エネルギー密度を下げることになる。
−第1の外層、第2の外層−
前記第1の外層及び前記第2の外層は、前記内層の両面に形成され、熱融着性材料からなる。
前記第1の外層及び前記第2の外層の熱融着性材料としては、同一材質であってもよく、異なる材質であってもよいが同一材質であることが好ましい。
前記熱融着性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ガス透過性、耐衝撃強さが大きく、耐水性、耐湿性、耐薬品性、印刷性等に優れたプラスチックが好適に用いられる。
前記プラスチックとしては、熱融着性(ヒートシール性)を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はこれらの変性体、などが挙げられる。
なお、前記第1の外層及び前記第2の外層の熱融着性(ヒートシール性)が低い場合には、前記第1の外層及び前記第2の外層の表面に、熱融着性(ヒートシール性)の高い材料をコーティング又はラミネートしたものを用いることができる。
前記第1の外層及び前記第2の外層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、それぞれ10μm〜100μmが好ましい。
前記多層構造シートの全厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25μm〜500μmが好ましく、75μm〜200μmがより好ましい。
前記多層構造シートの全厚みが、25μm未満であると、強度的に不充分となることがあり、500μmを超えると、蓄電素子のエネルギー密度が低下することがある。
<蓄電素子>
前記蓄電素子は、前記外装容器中に蓄電要素を収納してなり、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記蓄電要素は、正極、電解質、及び負極を含むことが好ましい。
本発明においては、前記蓄電素子として、薄型蓄電素子又はプレート型蓄電素子と称されるものを対象とする。したがって、前記蓄電要素としては、巻回型よりも、正極と負極とを1層ずつ交互に積層した積層型が好ましい。前記積層型は出力特性の面からも有利である。
前記正極は、アニオン蓄積により蓄電するアニオン蓄積型材料から形成されることが好ましい。
前記負極は、カチオン蓄積により蓄電するカチオン蓄積型材料から形成されることが好ましい。
前記アニオン蓄積型材料は、アニオン蓄積に伴って正極が膨潤する。
前記カチオン蓄積型材料は、カチオン蓄積に伴って負極が膨潤する。
このような正極及び負極を金属製の外装缶等のハードケースに入れた場合には、アニオン蓄積又はカチオン蓄積(膨潤)、アニオン放出又はカチオン放出(収縮)に伴う機械的ストレスによって電極が損傷を受け易いという問題がある。このことは、アニオン蓄積型の正極と、カチオン蓄積型の負極とを組み合わせた場合に顕著である。
これに対して、本発明のように、ソフトケース(例えば、プラスチックシートからなる筒状の外装容器)を用いると、機械的ストレスを外装容器が変形することで吸収できるので、電極の損傷を防止できる。
<<正極>>
前記正極としては、例えば、正極集電体上に正極活物質を有する正極層を備えた正極、などが挙げられる。
前記正極の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状、シート状、などが挙げられる。
−正極層−
前記正極層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正極活物質を少なくとも含み、更に必要に応じてバインダ等のその他の成分を含んでなる。
−−正極活物質−−
前記正極活物質としては、カチオン蓄積型と、アニオン蓄積型とがあり、これらの中でも、アニオン蓄積型が好ましい。
前記カチオン蓄積型としては、例えば、TiS、MoS、Co、V、MnO、CoO等の遷移金属酸化物、遷移金属カルコゲン化合物、又はこれらとLiとの複合体(Li複合酸化物;LiMnO、LiMn、LiCoO等)、LiFePO等のリン酸と遷移金属からなる物質、活性炭、などが挙げられる。
前記アニオン蓄積型としては、例えば、炭素質材料、導電性ポリマー、などが挙げられる。
前記炭素質材料としては、例えば、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛(グラファイト)、様々な熱分解条件での有機物の熱分解物、などが挙げられる。これらの中でも、人造黒鉛、天然黒鉛が特に好ましい。
前記炭素質材料としては、結晶性が高い炭素質材料であることが好ましい。この結晶性はX線回折、ラマン分析などで評価することができ、例えば、CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θ=22.3°における回折ピーク強度I2θ=22.3と、2θ=26.4°における回折ピーク強度I2θ=26.4の強度比I2θ=22.3/I2θ=26.4が0.4以下であることが好ましい。
前記炭素質材料の窒素吸着によるBET比表面積は、1m/g以上100m/g以下が好ましく、レーザー回折・散乱法により求めた平均粒径(メジアン径)は、0.1μm以上100μm以下が好ましい。
前記導電性ポリマーは、成形性、及び加工性の点から好適に用いられ、例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリジフェニルベンジジン等のレドックス活性材料、などが挙げられる。これらの導電性ポリマーには、導電性もさることながらイオンの拡散性においても高いイオン導電性が要求される。
これらの中でも、重量あたりの電気容量が比較的大きく、しかも汎用非水電解液中で、比較的安定に充放電を行うことのできる点から、ポリピロール、ポリアニリン、又はこれらの共重合体が好ましく、ポリアニリンが特に好ましい。
−−バインダ−−
前記バインダとしては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定な材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<正極集電体>>
前記正極集電体の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記正極集電体の材質としては、導電性材料で形成されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、金、白金、銅、ニッケル、アルミニウム、モリブデン、チタン等の金属シート、金属箔、金属網、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金属メッキ繊維、金属蒸着線、金属含有合成繊維等からなる網や不織布、などが挙げられる。これらの中でも、電気伝導度、化学的、電気化学安定性、経済性、加工性等を考えるとアルミニウム、ステンレス鋼を用いることが好ましい。
前記正極集電体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記正極集電体の大きさとしては、蓄電素子に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−正極の作製方法−
前記正極は、前記正極活物質に、必要に応じて前記バインダ、溶媒等を加えてスラリー状とした正極材料を、前記正極集電体上に塗布し、乾燥することで製造することができる。前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水系溶媒、有機系溶媒、などが挙げられる。前記水系溶媒としては、例えば、水、アルコール、などが挙げられる。前記有機系溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、トルエン、などが挙げられる。
<<負極>>
前記負極としては、例えば、負極集電体上に負極活物質を有する負極層を備えた負極、などが挙げられる。
前記負極の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状、シート状、などが挙げられる。
−負極層−
前記負極層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、負極活物質を少なくとも含み、更に必要に応じてバインダ等のその他の成分を含んでなる。
−−負極活物質−−
前記負極活物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はそれらを吸蔵、放出可能な金属酸化物、アルカリ金属、アルカリ土類金属と合金化可能な金属と該金属を含む合金、複合合金化合物、反応性電極ではなくイオンの物理吸着による非反応性電極(例えば、炭素質材料)、などが挙げられる。
これらの中でも、エネルギー密度の点から、リチウム及びリチウムイオンの少なくともいずれかを吸蔵乃至放出可能な物質が好ましく、サイクル特性の面から、炭素質材料が好ましい。
前記炭素質材料としては、例えば、グラファイト、ピッチコークス、合成ポリマー又は天然ポリマーの焼成体、などが挙げられる。これらの中でも、フェノール、ポリイミド等の合成ポリマー、天然ポリマーを400℃〜800℃の還元雰囲気で焼成することにより得られる絶縁性乃至半導体炭素体;石炭、ピッチ、合成ポリマー又は天然ポリマーを800℃〜1,300℃での還元雰囲気下で焼成することにより得られる導電性炭素体;コークス、ピッチ、合成ポリマー又は天然ポリマーを2,000℃以上の温度での還元雰囲気下で焼成することにより得られるもの、天然グラファイト等のグラファイト系炭素体、などが挙げられる。
−−バインダ−−
前記バインダとしては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定な材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<負極集電体>>
前記負極集電体の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記負極集電体の材質としては、導電性材料で形成されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、金、白金、銅、ニッケル、アルミニウム、モリブデン、チタン等の金属シート、金属箔、金属網、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金属メッキ繊維、金属蒸着線、金属含有合成繊維等からなる網や不織布、などが挙げられる。これらの中でも、電気伝導度、化学的、電気化学安定性、経済性、加工性の点から、銅、アルミニウム、ステンレス鋼が好ましい。
前記負極集電体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記負極集電体の大きさとしては、蓄電素子に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−負極の作製方法−
前記負極は、前記負極活物質に、必要に応じて前記バインダ、溶媒等を加えてスラリー状とした負極材料を、前記負極集電体上に塗布し、乾燥することで製造することができる。前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水系溶媒、有機系溶媒、などが挙げられる。前記水系溶媒としては、例えば、水、アルコール、などが挙げられる。前記有機系溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、トルエン、などが挙げられる。
<<電解質>>
前記電解質は、非水溶媒、及び電解質塩を含有する非水電解質である。
−非水溶媒−
前記非水溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非プロトン性有機溶媒が好適である。
前記非プロトン性有機溶媒としては、鎖状カーボネート、環状カーボネート等のカーボネート系有機溶媒が用いられ、低粘度な溶媒が好ましい。これらの中でも、電解質塩の溶解力が高い点から、鎖状カーボネート、環状カーボネートが好ましい。
前記鎖状カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、メチルプロピオネート(MP)、などが挙げられる。
前記環状カーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、などが挙げられる。
なお、前記非水溶媒としては、必要に応じて、環状エステル、鎖状エステル等のエステル系有機溶媒、環状エーテル、鎖状エーテル等のエーテル系有機溶媒、などを用いることができる。
前記環状エステルとしては、例えば、γ−ブチロラクトン(γBL)、2−メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、などが挙げられる。
前記鎖状エステルとしては、例えば、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル(酢酸メチル(MA)、酢酸エチル等)、ギ酸アルキルエステル(ギ酸メチル(MF)、ギ酸エチル等)、などが挙げられる。
前記環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アルキル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソラン、などが挙げられる。
前記鎖状エーテルとしては、例えば、1,2−ジメトシキエタン(DME)、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、などが挙げられる。
<<電解質塩>>
前記電解質塩としては、非水溶媒に溶解し、高いイオン伝導度を示すものであれば特に制限はなく、下記のカチオンと、下記のアニオンとを組み合わせたものなどが使用可能である。
前記カチオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、スピロ系4級アンモニウムイオン、などが挙げられる。
前記アニオンとしては、例えば、Cl、Br、I、ClO 、BF 、PF 、SbF 、CFSO 、(CFSO、(CSO、などが挙げられる。
前記ハロゲン原子を含む電解質塩の中でも、蓄電素子容量を向上させる点から、リチウム塩が特に好ましい。
前記リチウム塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、塩化リチウム(LiCl)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CSO)、リチウムビスファーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(CFSO)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭素電極中へのアニオンの吸蔵量の大きさの観点から、LiPFが特に好ましい。
前記電解質塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記非水溶媒中に、0.1mol/L〜10mol/Lが好ましく、1mol/L〜6mol/Lがより好ましい。
前記電解質としては、固体電解質を用いることもできる。前記固体電解質としては、無機系及び有機系のいずれも用いることができる。
前記無機系としては、例えば、AgCl、AgBr、AgI、LiI等の金属ハロゲン化物、RbAg、RbAgCNイオン伝導体、などが挙げられる。
前記有機系としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニリデンフルオライド、ポリアクリロニトリル等をポリマーマトリックスとして電解質塩を溶解した複合体、又はこれらの架橋体、低分子ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、クラウンエーテル等のイオン解離基をポリマー主鎖にグラフト化した高分子固体電解質、又は高分子重合体に前記電解液を含有した構造を有するゲル状高分子固体電解質、などが挙げられる。これらの中でも、イオン伝導度及び可とう性の点から、ゲル状高分子固体電解質が好ましい。
前記ゲル状高分子固体電解質は、通常の電解液に重合性化合物を加え、熱又は光により重合を行って電解液を固体化したものであり、具体的には、国際公開第1991/014294号パンフレットに記載のものが用いられる。
前記重合性化合物としてのアクリレート(例えば、メトキシジエチルグリコールメタアクリレート、メトキシジエチレングリコールジアクリレート)系化合物を、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、メチルベンゾイルホルメート、ベンゾインイソプロピルエーテル等の重合開始剤を用いて重合させて、電解液を固体化したものである。
前記ゲル状高分子固体電解質に用いる電解質塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、非水溶媒に溶解し、高いイオン伝導度を示すものが用いられる。前記アニオンと、前記カチオンとの組み合わせが使用できる。
このとき使用する有機非水系極性溶媒は、非プロトン性有機溶媒であり、低粘度で高誘電性な溶媒が好ましい。前記有機非水系極性溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、などが挙げられる。
前記電解質濃度は、特に制限はなく、使用する正極、負極、電解質、及び溶媒の種類などによって異なるので一概に規定することはできないが、0.1モル/リットル〜10モル/リットルが好ましい。
<<セパレータ>>
前記セパレータとしては、電解質溶液のイオン移動に対して低抵抗であり、かつ溶液保持性に優れたものが用いられる。
前記セパレータとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス繊維、フィルタ、ポリエステル、テフロン(登録商標)、ポリフロン、ポリプロピレン等の高分子繊維からなる不織布フィルタ、ガラス繊維と前記高分子繊維を混用した不織布フィルタ、などが挙げられる。
<<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正極端子、負極端子、などが挙げられる。
ここで、図面を参照して本発明の組蓄電素子について詳細に説明する。
外装容器を構成する多層構造シート201の一例として、図2に示すアルミニウムからなる内層5を有し、前記内層5の両面に熱融着性材料からなる第1の外層4、及び第2の外層6を有する。即ち、図2の多層構造シート201は、第1の外層4と、内層5と、第2の外層6との3層構造のシートである。
前記第1の外層4及び前記第2の外層6の熱融着性材料は、同一材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
図2に示す多層構造のシート201は、図3に示すように、辺A及びBを互いに平行させて対向するように曲げて、前記多層構造シートの第1の外層4の端部と第2の外層5の端部とを熱融着して、熱融着部7を有する筒状の外装容器8を形成することができる。
図3に示すように、筒状の外装容器8の前後の開口部9、10より図4に示すような蓄電要素1を挿入後、両開口部9、10を熱融着することにより、図5に示すような蓄電素子301を作製することができる。
前記多層構造シート201を構成する各層の接着は、接着剤等を使用しても行い得るが、操作の容易性又は経済性を考慮すると熱融着(ヒートシール)が好ましい。
図3に示す筒状の外装容器8は、2つの開口部9及び10を有しているが、どちらか1方の開口部を有する筒状の外装容器であってもよい。
図3に示す筒状の外装容器8の熱融着部7をヒートシールにより形成する際に、前記両開口部9及び10のうちの一方も同時にヒートシールすることにより、前記一方の開口部がシールされた筒状の外装容器を容易に製造することができる。
図3の筒状の外装容器8中に蓄電要素1を挿入した蓄電素子301の概略断面図を図6に示す。この図6では、第1の外層4の端部と第2の外層6の端部とを熱融着してなる熱融着部7が他の部分より厚い構造となっている。
図6の蓄電素子301を2つ組み合わせた組蓄電素子を図7に示す。この図7では、2つの蓄電素子301と301を組み合わせた際に、第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7が2つの蓄電素子で重なるので、更に厚くなる。
ここで、本発明の組蓄電素子の一例について図8に示す。この図8の組蓄電素子は、2つの蓄電素子311と311を組み合わせる際に、第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7が、2つの蓄電素子311と311とで重ならないように積層した。これにより、組蓄電素子の厚みを薄くすることができ、体積エネルギー密度も向上させることが可能となる。また、組蓄電素子を押さえて(圧力をかけて)使用する場合があるが、組蓄電素子の場所による厚みの差が少ないので、より均一な圧力をかけることが可能である。
本発明で用いられる蓄電素子の好ましい実施形態について図9に示す。図9中「+」は正極端子、「−」は負極端子をそれぞれ示す。
図9の蓄電素子101では、第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7は、蓄電素子の中心線に対して右半分に設けられている。
図9の蓄電素子102では、第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7は、蓄電素子の中心線に対して右半分に設けられている。
2つの蓄電素子101又は102を組み合わせた組蓄電素子において、直列接続が要求される場合には、蓄電素子101のみ、又は蓄電素子102のみで組蓄電素子を構成する。一方、並列接続が要求される場合には、蓄電素子101と蓄電素子102とを組み合わせて組蓄電素子を構成する。この態様を図示すると図10と図11になる。
図10に示す組蓄電素子では、同じ構成の2つの蓄電素子101と101を、端子部分のプラスとマイナスが2つの蓄電素子で異なる側に配置される。この一方の端子を接続することにより直列接続の組蓄電素子が容易に作製できる。
図11に示す組蓄電素子では、異なる2つの蓄電素子101と102を、端子部分のプラスとマイナスが右側と左側に配置される。この両方の端子を接続することにより並列接続の組蓄電素子が容易に作製できる。
また、3つ以上の蓄電素子を組み合わせた組蓄電素子は、前記図10又は前記図11の態様の組蓄電素子を複数個組み合わせることで様々な組蓄電素子を製造することができる。
図12は、図10で示す組蓄電素子を2つ積層した例を示し、2つの組蓄電素子は直列接続である。図12中103は接続部を表す。
図13は、図11で示す組蓄電素子を2つ積層した例を示し、2つの組蓄電素子は並列接続である。図13中104は接続部を表す。
なお、蓄電素子を奇数個組み合わせた組蓄電素子の場合には、前記図10又は前記図11の組蓄電素子で構成した後、残りの1つの蓄電素子を並列もしくは直列の所望の形態に接続することで製造することができる。この際、残りの1つの蓄電素子は組蓄電素子の最外部に配置されることが好ましく、第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部が最外部になるように配置されることがより好ましい。
前記正極端子及び前記負極端子の接続方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、などが挙げられる。また、蓄電素子の端子そのものに加えて、更に別の端子を用意して接続することもできる。
前記多層構造シートから形成される筒状の外装容器は、その断面形状が図3に示すような断面形状が楕円形状の筒状の外装容器以外にも、例えば、図14〜図16に示すような断面形状の筒状の外装容器、などが挙げられる。
これらの中でも、図15に示すように、筒状の外装容器の両側面に折り返し構造を形成する断面形状の構成のものは、より厚みのある蓄電素子を挿入するのに適した構造である。
更に、図16に示すように、筒状の外装容器の両側面に複数の折り返し構造を両側面に有するじゃばら構造のものは、外装容器にシワがよりにくく、厚みのある蓄電要素をより効率よく挿入することができる。
前記じゃばら構造の折り返し数は、複数回が好ましく、5回〜9回がより好ましく、5回〜7回が更に好ましく、封止強度を高くとりやすい点から5回が特に好ましい。
<用途>
本発明の組蓄電素子は、厚みが薄く、かつ高エネルギー密度を実現できるので、各種用途に好適に用いられる。前記組蓄電素子の用途としては、例えば、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラ、などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
<蓄電素子の作製>
−正極の作製−
アニリンを含む3mol/LのHBF水溶液中で、正極集電体として厚み20μmのブラスト処理を施した直径0.9mmの貫通孔を有するステンレスシート4cm×7.5cm(重合部)を用い、3mA/cmで両面に重合させて、ポリアニリンを形成した。
得られたポリアニリンからなるステンレス電極を流水で洗浄した後、0.2N硫酸中−0.4V vs SCEまで電位をかけて充分に脱ドーピング操作を行った。
これを、20質量%ヒドラジン水溶液を用いて還元し、洗浄し、乾燥して、ポリアニリンからなる正極を得た。得られたポリアニリンからなる正極の厚みは660μmであった。
また、ステンレスシートの片面のみ、上記同様の手法でアニリンを重合したポリアニリンからなる正極を2枚作製した。
次に、作製した3枚のポリアニリンからなる正極の端子部を除き、正極層全体をポリプロピレンポアフィルターを筒状にして全体を覆うようにして固定した。
次に、プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとの7/3(体積比)混合液にLiN(CFSOを1.95mol/L、及びLiBFを0.05mol/L溶解させた非水電解液84.9質量%、エトキシジエチレングリコールアクリレート14.77質量%、トリメチロールプロパントリアクリレート0.23質量%、及びベンゾインイソプロピルエーテル0.1質量%の割合で混合した溶液を前記作製したポリアニリンからなる正極に充分しみ込ませた後、高圧水銀灯の光を照射した。なお、照射により非水電解液は固体化し、圧力をかけてもポリアニリンからなる正極から電解液がしみ出るようなことはなかった。以上により、3枚の正極を作製した。
−負極の作製−
コークスを2,500℃で焼成した炭素47.4質量部、ポリビニリデンフルオライド5.2質量部、及びn−メチルピロリドン47.4質量部からなる溶液を、ブラスト処理を施したステンレス鋼(SUS304)からなる負極集電体上に塗布し、80℃で乾燥し、厚み20μmの負極層(縦4cm×横7.5cm)を負極集電体の両面に形成した。
次に、プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとの7/3(体積比)混合液にLiN(CFSOを1.95mol/L、及びLiBFを0.05mol/L溶解させた非水電解液84.9質量%、エトキシジエチレングリコールアクリレート14.77質量%、トリメチロールプロパントリアクリレート0.23質量%、及びベンゾインイソプロピルエーテル0.1質量%の割合で混合した溶液を負極層に浸透させた後、高圧水銀灯の光を照射して電解液を完全に固体化した。この負極を2枚作製した。
次に、作製した前記正極と前記負極とを、図17に示すような層構成となるように積層し、1B、5B、9B及び3B、7Bをそれぞれ溶接により導通させ、更に、外部導出端子としてニッケルを正極及び負極のそれぞれに溶接した。以上により、蓄電要素(積層体)を作製した。
なお、図17中、1Aは正極、2Aがセパレータ、3Aは負極、4Aはセパレータ、5Aは正極、6Aはセパレータ、7Aは負極、8Aはセパレータ、9Aは正極をそれぞれ表す。1Bは正極端子、3Bは負極端子、5Bは正極端子、7Bは負極端子、9Bは正極端子を表す。
−筒状の外装容器の作製−
厚み25μmのアルミニウムからなる内層の両面に、厚み100μmのヒートシール性を有する変性ポリエチレンからなる外層を有する多層構造シートを、第1の外層の端部と第2の外層の端部とを熱融着させて、図9の101に示すような筒状の外装容器を作製した。
−蓄電素子の作製−
次に、作製した筒状の外装容器中に、前記蓄電要素(積層体)を挿入し、減圧下で開口部をヒートシールすることにより、蓄電素子1を作製した。
<評価>
作製した蓄電素子1について、北斗電工株式会社製、HJ−SD8システムにより充放電試験を行ったところ、初期容量44mAh(20mA放電)、41mAh(60mA放電)であり、自己放電は8.3%/月、容量が2/3になるまでのサイクルは300回であった。
また、端子部を除く蓄電素子1の縦横の寸法は4.4cm×9.0cm、厚みは第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部で3,350μmであった。
(製造例2)
<蓄電素子の作製>
製造例1において、図3及び図6に示すような第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7が、長手方向中心線位置となるように作製した筒状の外装容器を用いた以外は、製造例1と同様にして、蓄電素子2を作製した。
作製した蓄電素子2の厚みは、第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部で3,350μmであった。
(製造例3)
<蓄電素子の作製>
製造例1において、筒状の外装容器中に蓄電要素の表裏を逆にして挿入し蓄電素子を作製した以外は、製造例1と同様にして、蓄電素子3を作製した。
作製した蓄電素子3は、製造例1で作製した蓄電素子1と、プラス及びマイナスの端子の位置が左右逆になっている。
作製した蓄電素子3の厚みは、第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部で3,350μmであった。
(実施例1)
−組蓄電素子の作製−
製造例1で作製した蓄電素子1を2つ用意した。
2つの蓄電素子を、図10に示すように、端子を同一方向として外装容器の第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7を内側に向けて積層した後、一方の端子を抵抗溶接して、組蓄電素子を作製した。得られた組蓄電素子の起電力は直列接続であるため元の蓄電素子の倍となった。
作製した実施例1の組蓄電素子の厚みは、6,650μmであった。
(比較例1)
−組蓄電素子の作製−
製造例2で作製した蓄電素子2を2つ用意した。
2つの蓄電素子を、図7に示すように、端子を同一方向として外装容器の第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部を内側に向けて積層した後、一方の端子を抵抗溶接して、組蓄電素子を作製した。得られた組蓄電素子の起電力は直列接続であるため元の蓄電素子の倍となった。
作製した比較例1の組蓄電素子の厚みは、6,950μmであった。
(実施例2)
−組蓄電素子の作製−
製造例1で作製した蓄電素子1と、製造例3で作製した蓄電素子3とを1つずつ、合計2つ用意した。
2つの蓄電素子を、図11に示すように、端子を同一方向として外装容器の第1の外層の端部と第2の外層の端部との熱融着部7を内側に向けて積層した後、双方の端子を抵抗溶接して組蓄電素子を作製した。得られた組蓄電素子の起電力は並列接続であるため元の蓄電素子と同等であった。
作製した実施例2の組蓄電素子の厚みは、6,650μmであった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 熱融着性材料からなる第1の外層と第2の外層との間に、アルミニウムからなる内層を有する多層構造シートにおける前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部とを熱融着させてなる筒状の外装容器と、
前記筒状の外装容器中に収納される蓄電要素と、を有する蓄電素子を少なくとも2つ組み合わせてなり、
前記少なくとも2つの蓄電素子における、前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部との熱融着部が、互いに重ならないように積層されていることを特徴とする組蓄電素子である。
<2> 蓄電要素が、正極、電解質、及び負極を含む前記<1>に記載の組蓄電素子である。
<3> 正極が、アニオン蓄積により蓄電される前記<2>に記載の組蓄電素子である。
<4> 負極が、カチオン蓄積により蓄電される前記<2>から<3>のいずれかに記載の組蓄電素子である。
<5> 正極が、炭素質材料及び導電性ポリマーの少なくともいずれかを含む前記<2>から<4>のいずれかに記載の組蓄電素子である。
<6> 筒状の外装容器の両側面がじゃばら構造である前記<1>から<5>のいずれかに記載の組蓄電素子である。
<7> じゃばら構造のくり返し数が5回〜9回である前記<6>に記載の組蓄電素子である。
1 蓄電要素
2 封止部
4 第1の外層
5 内層
6 第2の外層
7 熱融着部
8 筒状の外装容器
31 正極端子
32 負極端子
101 蓄電素子
102 蓄電素子
201 多層構造シート
301 蓄電素子
特開平4−106866号公報 特開平3−15150号公報 特許第3512551号公報

Claims (7)

  1. 熱融着性材料からなる第1の外層と第2の外層との間に、アルミニウムからなる内層を有する多層構造シートにおける前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部とを熱融着させてなる筒状の外装容器と、
    前記筒状の外装容器中に収納される蓄電要素と、を有する蓄電素子を少なくとも2つ組み合わせてなり、
    前記少なくとも2つの蓄電素子における、前記第1の外層の端部と前記第2の外層の端部との熱融着部が、互いに重ならないように積層されていることを特徴とする組蓄電素子。
  2. 蓄電要素が、正極、電解質、及び負極を含む請求項1に記載の組蓄電素子。
  3. 正極が、アニオン蓄積により蓄電される請求項2に記載の組蓄電素子。
  4. 負極が、カチオン蓄積により蓄電される請求項2から3のいずれかに記載の組蓄電素子。
  5. 正極が、炭素質材料及び導電性ポリマーの少なくともいずれかを含む請求項2から4のいずれかに記載の組蓄電素子。
  6. 筒状の外装容器の両側面がじゃばら構造である請求項1から5のいずれかに記載の組蓄電素子。
  7. じゃばら構造のくり返し数が5回〜9回である請求項6に記載の組蓄電素子。
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