JP2014214271A - 2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物 - Google Patents

2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】特化則に該当しない物質により構成され、高伸張性・高強度化を達成し、しかも高温多湿下での発泡抑制性にも優れたウレタン防水材を提供する。
【解決手段】本発明の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物は、ジフェニルメタンジイソシアナートとポリオールとの反応によって得られるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と、ポリオールを反応成分として含む硬化剤とからなり、硬化剤が、ポリオールとして芳香族ポリエステルポリオールを含み、反応促進剤として一般式(1)
Figure 2014214271

(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示す。)で表されるイミダゾール化合物またはその有機酸の塩を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物に関する。
現在、汎用的に用いられているウレタン塗膜防水材は、トリレンジイソシアナート(以下「TDI」ともいう。)とポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを主剤とし、一方の硬化剤の反応成分として芳香族ポリアミンである3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(以下「MOCA」ともいう。)と2級ポリオールであるポリオキシプロピレンポリオールとを用いた、2液型ウレタン防水材である。
また、主剤中のイソシアナート基は、硬化剤中のポリオールよりも水分・湿分との反応性の方が高いために、夏季の高温多湿時の施工では、炭酸ガスを発生して発泡、膨れ、強度・硬度の低下等の問題を起こす危険性がある。この発泡現象を抑制するために、水分・湿分よりもポリオールとの反応を選択的に促進する効果のある、有機酸鉛を触媒として使用するのが通例である。
しかし、上記のTDIを用いた主剤(以下「TDI系主剤」ともいう。)によるウレタン防水材は近年になって環境面での課題が露呈されつつある。まず、主剤については、特定化学物質であるTDIが未反応の状態で(以下「遊離TDI」ともいう。)1.0質量%超残存しているために、特定化学物質等障害予防規則(以下「特化則」ともいう。)に該当する物質として扱われるため、施工時には作業主任者の選任および保護具の着用等の制約を受けることになる。
一方の硬化剤も、やはり特定化学物質であるMOCAを1.0質量%超含有するため、主剤と同様に特化則対象物質として扱われ、さらにMOCAはIARC(国際がん研究機関)の発がん性評価でグループ1(人に対して発がん性を示す)に分類されており、環境面からは使用を避けたい原料である。また触媒として使用される有機酸鉛は世界的に使用が規制されつつある材料であり、化学物質排出把握管理促進法の特定第1種指定化学物質ともなっており、環境面よりできるだけ使用を避けたい材料である。
一方、TDIよりは低揮発性であり、特定化学物質には該当しないジフェニルメタンジイソシアナート(以下「MDI」ともいう。)をイソシアナート成分として用いた主剤と、硬化剤中の反応成分としてMOCA等の特定化学物質を使用しない、環境面に配慮した防水材についても研究はなされている。特許文献1では、MDIを用いた主剤(以下「MDI系主剤」ともいう。)に対し、硬化剤中に1,4−ブタンジオール(以下「1,4−BD」ともいう。)や3−メチル−1,5−ペンタンジオール(以下「MPD」ともいう。)といった分子量200未満の短鎖ポリオールと分子量200以上の長鎖ポリオールを併用する方法が開示されている。また、特許文献2では、NCO含有率が10〜20質量%のMDI系主剤において、硬化剤中に分子量500〜2000の脂肪族ポリエステルポリオールを用いる方法が開示されている。
以上のように、MDI系主剤においては、従来硬化剤の反応成分として用いられてきた芳香族ポリアミンを用いずに、ポリオール類を用いるのが一般的な技術となっている。これは、MDI系主剤に適した穏やかな反応性を有する芳香族ポリアミンが見当たらないためであり、そのため比較的反応性が穏やかで可使時間を確保することのできるポリオール類を反応成分とする方法をとっている。しかし、上記の方法にはいまだ解決できない実用上の課題が残されているため、MDI系主剤による防水材は本格的に使用されるには至っていない。
特開2011−80018号公報 特開2007−284520号公報
MDI系主剤を用いた防水材は、環境面においては従来のTDI系主剤を用いた防水材よりも優れているが、まだ以下のような実用上の問題がある。まず、MDIはTDIよりも水分・湿分との反応性が高いため、MDI系主剤を用いた防水材は、夏季の高温多湿下の施工において炭酸ガスの発生が激しくなり発泡気味となる傾向が強くなるため、塗布した防水層に膨れが発生したり物性が低下する等の問題が発生してしまう。もう一つの問題は、MDI系主剤を用いた防水材において硬化剤中に用いるポリオール類は、芳香族ポリアミンよりも低凝集性である傾向があり、低強度化・低硬度化してしまうことである。ウレタン防水材はJIS−A6021により、伸び率は450%以上、引張強度は2.3N/mm以上、引裂強度は14N/mm以上等と規定されているが、ポリオールを反応成分とする場合はこの規格をクリアーすることが難しくなる。
尚、MDI系防水材の強度を上げるには、主剤中のMDI含有量を増加させNCO含有率を高くすることが有効であるが、NCO含有率を高くすることにより高温多湿化の施工において、さらに発泡性が激しくなるため、発泡抑制と高強度化・高硬度化を両立することは難しい課題となっている。さらには、MDI系主剤の防水材においては、従来発泡抑制と高伸張性・高強度化の効果があると思われた有機酸鉛触媒が効果的ではなく、いまだ効果的な触媒が見あたらないことがさらに実用化を難しくしている。
本発明は、MDI系主剤と硬化剤中の反応成分としてポリオールを用いる防水材の課題である、夏季施工時の発泡抑制性および塗膜の高伸張性・高強度化を達成すべく、ポリオールおよび触媒について徹底的な研究を行うことにより、環境面にも優れた2液型ウレタン防水材を完成するに至った。
本発明は、ジフェニルメタンジイソシアナートとポリオールとの反応によって得られるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と、ポリオールを反応成分として含む硬化剤とからなり、反応促進剤としてウレタン化触媒を含む、2液型MDI系ウレタン防水材組成物である。
本発明は、次の態様を含む。
[1]ジフェニルメタンジイソシアナートとポリオールとの反応によって得られるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と、ポリオールを反応成分として含む硬化剤とからなる2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物であって、硬化剤が、ポリオールとして芳香族ポリエステルポリオールを含み、反応促進剤として一般式(1)
Figure 2014214271
(式中、R1、R2は同一または異なって、R1は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示す。)で表されるイミダゾール化合物またはその有機酸の塩を含む、2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
[2]反応促進剤が一般式(1)で表されるイミダゾール化合物である、[1]に記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
[3]硬化剤中に含まれるポリオール中の50当量%以上が芳香族ポリエステルポリオールである、[1]または[2]に記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
[4]主剤のイソシアナート基含有率が3質量%以上10質量%未満である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
[5]硬化剤中に含まれるポリオールの分子量が200以上である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
本発明は、MDI系主剤と、硬化剤中の反応成分として芳香族ポリエステルポリオールを用い、触媒として一般式(1)
Figure 2014214271
(式中、R1、R2は同一または異なって、R1は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示す。)で表されるイミダゾール化合物またはその有機酸の塩を用いることで、高伸張性・高強度化を達成し、しかも高温多湿下での発泡抑制性にも優れた、特化則に該当しない物質により構成された環境対応2液型ウレタン防水材を提供するものである。
最初に、MDI系主剤の反応成分として用いるポリオールについて徹底的な検討を行った。その結果、先行技術で開示された1,4−BDやMPDといった、分子量200未満の短鎖ポリオールを使用する方法あるいは脂肪族ポリエステルポリオールを使用する方法よりも、芳香族ポリエステルポリオールを用いることにより、大幅に高伸張性・高強度化された防水材ができることを見出した。
芳香族ポリエステルポリオールの中でも、結晶性のないMPDや2−メチル−1,8−オクタンジオール(以下「MOD」ともいう。)等側鎖を有するジオールとフタル酸や無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸との反応によって得られる低結晶性の芳香族ポリエステルポリオールが好ましい。具体的には、株式会社クラレ製のクラレポリオールP−520(分子量500)、P−1020(分子量1000)、P−2020(分子量2000)、P−530(分子量500)、P−1030(分子量1000)、P−2030(分子量2000)が挙げられる。また、株式会社クラレ製のP−1011(分子量1000)、P−2011(分子量2000)、P−1012(分子量1000)、P−2012(分子量2000)のような、ジオール類と脂肪族または脂環族ジカルボン酸と芳香族ジカルボン酸との混合物との反応によって得られる芳香族含有ポリエステルポリオールも使用することはできる。
尚、芳香族ポリエステルポリオールの分子量は、300〜2000の範囲であるものが好ましく、分子量が300以下となると伸び率を確保することが難しくなり、2000以上となると高粘度となり取り扱いが難しくなる。さらには、伸び率と強度のバランス面から分子量が300以上1200以下であることがより好ましい。また、末端がイソシアナート基との反応性の高い1級水酸基を持った芳香族ポリエステルポリオールの方が、発泡抑制効果が高くなるため好ましい。さらに、ポリオールの官能基数は2.0近辺であることが好ましく、官能基数が3.0の芳香族ポリエステルポリオールを多く使用すると伸び率の低下が激しくなる。
次に、MDI系主剤と芳香族ポリエステルポリオールを反応成分として用いた防水材においての、最適な触媒について検討を行った。従来ウレタン防水材に用いられてきたオクチル酸鉛のような有機酸鉛化合物やジブチルチンジラウレート(以下「DBTDL」ともいう。)のような有機錫化合物は効果的でないことが分かった。有機酸鉛化合物を触媒とした場合には高強度化・高硬度化が達成し難く、有機錫化合物を触媒とした場合には発泡性が非常に激しくなる。
種々検討の結果、芳香族ポリエステルポリオールに対し、触媒として一般式(1)
Figure 2014214271
(式中、R1、R2は同一または異なって、R1は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数6〜13のアラルキル基を示す。)で表されるイミダゾール化合物またはその有機酸の塩を用いることで、従来の触媒を用いるよりも高強度化・高硬度化が達成でき、しかも発泡抑制性にも優れる防水材になることを見出した。尚、一般的な3級アミン触媒についても検討したが、非常に発泡性が激しくなり実用性に乏しいことを確認した。
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル等が挙げられる。炭素数1〜6のアルケニル基としては、アリル等が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル、アルキルフェニル、ナフチル等が挙げられる。炭素数6〜13のアラルキル基としては、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、ジフェニルメチル等が挙げられる。
さらに、イミダゾール化合物のカルボン酸塩よりは、イミダゾール化合物そのものを触媒とした方が、少量の添加量でより高強度化・高硬度化が達成できるため、触媒としてはさらに好ましい。一般式(1)で表されるイミダゾール触媒としては、具体的には1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−アリルイミダゾール等が挙げられ、中でも1,2−ジメチルイミダゾールと1−イソブチル−2−メチルイミダゾールが触媒として効果的であり好ましく、常温で液状であり扱いやすい1−イソブチル−2−メチルイミダゾールがより好ましい。また、一般式(1)で表されるイミダゾール化合物のカルボン酸塩としては、1,2−ジメチルイミダゾールとオクチル酸との塩、1,2−ジメチルイミダゾールとオレイン酸との塩等が挙げられる。尚、一般式(1)で表されるイミダゾール化合物およびそのカルボン酸塩については、その他の一般的な金属触媒ならびに3級アミン触媒と併用することもできる。また、触媒は硬化剤中に配合されるのが一般的であるが、施工現場で第3成分として添加することもできる。
尚、ポリオールとしては芳香族ポリエステルポリオールを主成分とすることが好ましいが、その他のポリオールを併用することもできる。併用できるポリオールとしては分子量が200〜10000の範囲の、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンプロピレン共重合ポリオール、ポリオキシブチレンポリオール等の常温で液状のポリオキシアルキレンポリオール類、上記ポリオキシアルキレンポリオールの反応溶媒中でスチレンやアクリロニトリル等のモノマーを重合して得られるポリマーポリオール類、ポリテトラメチレンポリオールおよびその変性品等の常温で液状のポリエーテルポリオール類、ポリカプロラクトンポリオールや常温で液状の脂肪族・脂環族ポリエステルポリオール類、常温で液状のポリカーボネートポリオール類等が挙げられる。上記の分子量が200〜10000の中高分子量ポリオールは強度低下をもたらすため、ポリオール中の50当量%未満となるよう用いることが好ましく、30当量%以下となるように用いることがさらに好ましい。
また、1,4−BD、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の常温で液状の低分子アルキルポリオール類、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のエーテル類等分子量が200未満の低分子ポリオールを併用することもできるが、強度低下をもたらすためポリオール中に50当量%未満となるよう配合することが好ましく、実質的に配合しないことがさらに好ましい。
すなわち、硬化剤中に含まれるポリオールの50当量%以上が芳香族ポリエステルポリオールであることが好ましく、より好ましくは芳香族ポリエステルポリオールが70当量%以上である。硬化剤中に含まれるポリオールの分子量は200以上であることが好ましい。
硬化剤の反応成分として芳香族ポリアミンを併用することができる。芳香族ポリアミンとしては、アルベマール社製のエタキュア100(ジエチルトルエンジアミン)、エタキュア300(ジメチルチオトルエンジアミン)、エタキュア420(4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン))や、イハラケミカル工業株式会社製のキュアハードMED(4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−メチルアニリン))、日本化薬株式会社製のカヤハードAA(4,4′−メチレンビス(2−エチルアニリン))等が挙げられるが、使用量が多くなると可使時間が短縮されるため、反応成分中の30当量%以下であることが好ましい。上記の中ではエタキュア420が比較的可使時間短縮への影響が少なく、発泡抑制および高強度化の効果があるため好ましい。
また、発泡抑制のために脱水剤を配合することもできる。脱水剤としては、結晶性アルミノ珪酸塩、酸化アルミニウム(水硬性アルミナ)、無水石膏・半水石膏等が使用できるが、中でも結晶性アルミノ珪塩の一種である合成ゼオライト系吸水剤が発泡抑制効果に優れるため好ましい。具体的には東ソー株式会社製ゼオラムA−4が挙げられる。一方、硬化剤製造時に減圧あるいは加熱による脱水を行い硬化剤中の水分量を低減する方法も発泡抑制には効果的であり好ましい。
尚、硬化剤中には一般的にウレタン樹脂に使用される可塑剤や湿潤剤、消泡剤、耐候性付与剤といった添加剤類を配合することができる。また、硬化剤中には各種充填材を配合でき、表面処理炭酸カルシウム等を配合してチクソ性を付与し立面用とすることもできる。
主剤に用いるMDIとしては、一般的にピュアーMDIと称される、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシナナートおよび2,2′−ジフェニルメタンジイソシアナートを含有する異性体含有MDI、ピュアーMDIをホスホレン系またはアルキルホスフェート系等の触媒で一部変性し結晶性を低下させた液状MDI等を用いることができる。また、MDIの部分重合物であるポリメリックMDIも使用することができるが、可使時間を短くし伸び率を低下させる傾向が激しいため、少量であることが好ましい。
上記イソシアナート類をそのまま使用するのではなく、ポリオール類とのプレポリマーにして、可使時間や伸び率を調整することが好ましい。ポリオールとしては、硬化剤で記述したポリオール類を使用することができるが、プレポリマーの低粘性および塗膜の高伸張性のためには、主にポリオキシアルキレンポリオール類を用いることが好ましく、分子量が300〜10000のポリオキシプロピレンポリオールあるいはポリオキシエチレンプロピレン共重合ポリオールを用いることがより好ましい。また、1,4−BD、MPD、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の低分子ポリオールを併用することもできる。上記のポリオールを用いて、NCO基/OH基(当量比)を2.0〜6.0の範囲にしてイソシアナート基含有率(以下「NCO含有率」ともいう。)を3.0質量%以上10質量%未満の主剤とすることが好ましい。NCO含有率が3.0質量%未満では強度を確保することが難しく、10質量%以上になると高温多湿下での発泡を防止することが難しくなる。
また、MDIのプレポリマーにおいて、ピュアーMDIの結晶性を低下させたり反応性や物性を調整する目的で、異性体含有MDIや液状MDIを併用することもできる。
原材料
以下の製造例、実施例および比較例で用いた原材料は、次のとおりである。
〔イソシアナート〕
ミリオネートMT: 一般名「ピュアーMDI」、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート、NCO含有率33.6質量%、日本ポリウレタン工業株式会社製
ミリオネートMTL: 一般名「液状MDI」、ピュアーMDIをカルボジイミド変性したもの、NCO含有率28.7質量%、日本ポリウレタン工業株式会社製
〔ポリオール〕
ニューポールBP−5P: ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量500、OH価:209mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
サンニックスGH−5000: ポリオキシプロピレントリオール、平均分子量5000、OH価:33.3mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
サンニックスPP−2000: ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量2000、OH価56.7mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
クラレポリオールP−530: 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとイソフタル酸との反応によって得られる芳香族系ポリエステルジオール、平均分子量500、OH価:222.6mgKOH/g、株式会社クラレ製
クラレポリオールP−520: 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとテレフタル酸との反応によって得られる芳香族系ポリエステルジオール、平均分子量500、OH価:223.0mgKOH/g、株式会社クラレ製
MPD: 3−メチル−1,5−ペンタンジオール、分子量118の脂肪族短鎖ジオール、株式会社クラレ製
クラレポリオールP−510: 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との反応により得られる脂肪族系ポリエステルジオール、平均分子量500、OH価228.2mgKOH/g、株式会社クラレ製
〔ジアミン〕
エタキュア420: 4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)、芳香族二級ジアミン、アルベマール社製
DETDA: エタキュア100、3,5−ジエチル−2,4−トルエンジアミンと3,5−ジエチル−2,6−トルエンジアミン混合物(2,4−異性体/2,6−異性体の質量比80/20)、アルベマール社製
〔溶剤〕
MC−1000ソルベント: 脂環族炭化水素系溶剤、三協化学株式会社製
〔可塑剤〕
DINP: サンソサイザーDINP、ジイソノニルフタレート、新日本理化株式会社製
〔触媒〕
1−イソブチル−2−メチルイミダゾール: NC−IM、エアープロダクツジャパン株式会社製
2−エチルヘキサン酸鉛(Pb20%): ニッカオクチックス鉛20%TS、2−エチルヘキサン酸鉛とノルマルパラフィン、イソパラフィン混合物との混合物、Pbとして20%含有、日本化学産業株式会社製
ジオクチル錫ジラウレート: KS−1200A−1、共同薬品株式会社製
1,2−ジメチルイミダゾールと2−エチルヘキサン酸の塩: 1,2−ジメチルイミダゾールと2−エチルヘキサン酸から合成
1,2−ジメチルイミダゾール: 和光純薬工業株式会社製
TOYOCAT TE: N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、東ソー株式会社製
〔添加剤〕
添加剤類: 楠本化成株式会社製
〔充填剤〕
炭酸カルシウム: NS#100、日東粉化工業株式会社製
〔脱水剤〕
ゼオラム A−4 #100: 粉末状アルミノ珪酸塩、東ソー株式会社製
アルミナ: 水硬性アルミナ、住友化学工業株式会社製
無水石膏: III 型無水硫酸カルシウム
〔主剤の調製〕
製造例1
サンニックスPP−2000の527質量部、サンニックスGH−5000の673質量部、ニューポールBP−5Pの107質量部(当量比PP−2000/GH−5000/BP−5P=4/3/3)およびMC−1000ソルベントの160質量部(主剤の8質量%)にミリオネートMTの533質量部(当量比NCO/OH=3.2)を90℃〜100℃で4時間反応させ、NCO含有率が約6質量%のイソシアナート基末端MDI系プレポリマーを得た。
製造例2
サンニックスPP−2000の521質量部、サンニックスGH−5000の665質量部、ニューポールBP−5Pの106質量部(当量比PP−2000/GH−5000/BP−5P=4/3/3)およびMC−1000ソルベントの160質量部(主剤の8質量%)にミリオネートMTの395質量部(当量比NCO/OH=2.4)を90℃〜100℃で4時間反応させ、80℃まで冷却後ミリオネートMTLの154質量部(当量比NCO/OH=0.8)を加え、NCO含有率が約6質量%のイソシアナート基末端MDI系プレポリマーを得た。
製造例3
サンニックスPP−2000の484質量部、サンニックスGH−5000の625質量部、ニューポールBP−5Pの100質量部(当量比PP−2000/GH−5000/BP−5P=4/3/3)およびMC−1000ソルベントの160質量部(主剤の8質量%)にミリオネートMTの717質量部(当量比NCO/OH=2.7)を90℃〜100℃で4時間反応させ、80℃まで冷却後ミリオネートMTLの215質量部(当量比NCO/OH=1.2)を加え、NCO含有率が約7質量%のイソシアナート基末端MDI系プレポリマーを得た。
〔硬化剤の調製〕
表1〜4の配合に従って、金属容器に液物を仕込み、攪拌機(ディゾルバー羽根)で低速混合し均一にした後、炭酸カルシウムを配合し1500rpmで15分間混合して硬化剤を得た。
実施例1
クラレポリオールP−530の13.3質量部、サンニックスGH−5000の4.95質量部、サンニックスPP−2000の2.91質量部(当量比P−530/GH5000/PP−2000=90/5/5)、NC−IMの0.04質量部、DINPの15.16質量部に添加剤類0.5質量部および炭酸カルシウムNS#100の63.12質量部を加え、攪拌機(ディゾルバー羽根 1500rpm)で10分間混合して硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率5.92%のイソシアナート基末端MDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は43分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
比較例1
実施例1の硬化剤中のクラレポリオールP−530を脂肪族短鎖ポリオールMPDの3.12質量部に変え(当量比MPD/GH5000/PP2000=90/5/5)、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表1の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物可使時間は82分であり、23℃・16時間では完全に硬化せず、30℃湿度50%で明らかな発泡が見られた。また硬化塗膜の初期物性は引張り強さ・引裂き強さが低く、防水材としての性能は不十分であった。
比較例2
比較例1の触媒を2−エチルヘキサン酸鉛の1.50質量部に変え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表1の量に変えた以外は、比較例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物可使時間は57分であり、23℃・16時間では完全に硬化せず、30℃湿度50%で明らかな発泡が見られた。また硬化塗膜の初期物性は引張り強さ・引裂き強さが低く、防水材としての性能は不十分であった。
比較例3
実施例1の硬化剤中のクラレポリオールP−530を脂肪族ポリエステルポリオールのクラレポリオールP−510の13.00質量部に変え(当量比MPD/GH5000/PP2000=90/5/5)、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表1の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物可使時間は59分であり、23℃・16時間では完全に硬化しなかった。また硬化塗膜の初期物性は引張り強さ・引裂き強さが低く、防水材としての性能は不十分であった。
比較例4
比較例3の触媒を1,2−ジメチルイミダゾールと2−エチルヘキサン酸の塩の0.16質量部に変え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表1の量に変えた以外は、比較例3と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物可使時間は74分であり、23℃・16時間では完全に硬化しなかった。また硬化塗膜の初期物性は引張り強さ・引裂き強さが低く、防水材としての性能は不十分であった。
比較例5
実施例1の触媒を2−エチルヘキサン酸鉛の1.00質量部に変え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表1の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物可使時間は52分であり、23℃・16時間では完全に硬化せず、30℃湿度50%で明らかな発泡が見られた。また硬化塗膜の初期物性は引張り強さ・引裂き強さが低く、防水材としての性能は不十分であった。
比較例6,7
実施例1の触媒をジオクチル錫ジラウレートの0.0015質量部或いはN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TOYOCAT TE)の0.07質量部に変え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表1の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物可使時間は各々43分、52分であり、30℃湿度50%で明らかな発泡が見られた。また硬化塗膜の初期物性は引張り強さ・引裂き強さが低く、防水材としての性能は不十分であった。
実施例2、3、4
実施例1の触媒を1,2−ジメチルイミダゾールと2−エチルヘキサン酸の塩の0.16質量部、1,2−ジメチルイミダゾールの0.04質量部或いは1−メチルイミダゾールの0.04質量部に変え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表2の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は各々33分、37分、52分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例5、6
実施例1の硬化剤中のポリオール当量比P−530/GH5000/PP−2000=90/5/5を80/10/10或いは100/0/0に変え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表2の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は各々34分、53分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例7、8
実施例1の硬化剤中の活性水素化合物としてポリオール以外に芳香族ジアミンであるエタキュア420を使用し、活性水素化合物当量比P−530/GH5000/PP−2000/エタキュア420を90/0/5/5或いは85/5/5/5とし、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表2の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は各々45分、39分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例9
実施例1の硬化剤中の活性水素化合物としてポリオール以外に芳香族ジアミンであるDETDAを使用し、活性水素当量比P−530/GH5000/PP−2000/DETDAを89/5/5/1とし、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表2の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は37分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例10
実施例1の硬化剤に脱水剤のゼオラムA−4の1.00質量部を加え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表3の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は29分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡は全く認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例11
実施例10の触媒NC−IMの使用量を0.03質量部とし、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表3の量に変えた以外は、実施例10と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は43分であり、23℃・16時間後では完全には硬化していないが、靴で歩行できる状態であった。30℃湿度50%での発泡は全く認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例12
実施例6の硬化剤に脱水剤のゼオラムA−4の1.00質量部を加え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表3の量に変えた以外は、実施例6と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は30分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡は全く認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例13
実施例12の触媒NC−IMの使用量を0.03質量部とし、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表3の量に変えた以外は、実施例12と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は44分であり、23℃・16時間後では完全には硬化していないが、靴で歩行できる状態であった。30℃湿度50%での発泡は全く認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例14
実施例7の硬化剤に脱水剤のゼオラムA−4の1.00質量部を加え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表3の量に変えた以外は、実施例7と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は31分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡は全く認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例15
実施例1の硬化剤に脱水剤のアルミナの1.00質量部を加え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表3の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は38分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例16
実施例1の硬化剤に脱水剤の無水石膏の3.00質量部を加え、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表3の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は29分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡は全く認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例17
実施例1の主剤に変えて製造例2の方法で合成したNCO含有率5.86%のイソシアナート基末端MDI系プレポリマー主剤を使用し、触媒NC−IMの使用量を0.02質量部とし、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表4の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は31分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例18
実施例1の主剤に変えて製造例3の方法で合成したNCO含有率7.13%のイソシアナート基末端MDI系プレポリマー主剤を使用し、触媒NC−IMの使用量を0.01質量部とし、DINPと炭酸カルシウムの使用量を表4の量に変えた以外は、実施例1と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は39分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例19
実施例10の硬化剤中のポリオール、DINPおよび炭酸カルシウムの使用量を表4の量に変え、NCO/活性水素比を1.10とした以外は、実施例10と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は25分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡は全く認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
実施例20
実施例6のクラレポリオールP−530をクラレポリオールP−520に変えた以外は、実施例6と同様にしてMDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は43分、23℃の硬化性は良好であり、30℃湿度50%での発泡はほとんど認められなかった。また硬化塗膜の初期物性および80℃4週間後の耐熱物性は防水材としての十分な性能を示した。
なお、各評価項目の測定方法は次のとおりである。
[NCO含有率(質量%)]
200mLの三角フラスコに主剤約1gを精秤し、これに0.5Nジ−n−ブチルアミン(トルエン溶液)10mL、トルエン10mLおよび適量のブロムフェノールブルーを加えた後メタノール約100mLを加え溶解する。この混合液を0.25N塩酸溶液で滴定する。NCO含有率(質量%)は以下の式によって求められる。
NCO含有率(質量%)=(ブランク滴定値−0.5N塩酸溶液滴定値)×4.202×0.25N塩酸溶液のファクター×0.25÷サンプル質量
[可使時間(分)]
23℃、湿度50%の空気循環型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合開始から、BH型粘度計で2rpmにおける粘度が60,000mPa・sになるまでの時間を測定した。
[硬化性]
23℃、湿度50%の空気循環式型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合した防水材を2kg/m塗布し、16時間後に硬化したかどうかをチェックした。
評価○:完全に硬化しており靴で歩行できる。
評価△:完全には硬化していないが、靴で歩行できる。
評価×:硬化不十分で靴での歩行はできない。
[発泡性]
30℃、湿度50%の空気循環式型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合した防水材を2kg/m塗布し、16時間後に表面の発泡状態を目視によりチェックした。
評価◎:発泡が認められない。
評価○:ほとんど発泡が認められない。
評価×:明らかに発泡している。
[引張強さ(N/mm)]
JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS規格では引張強さは2.3N/mm以上)。
[引裂き強さ(N/mm)]
JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS規格では引裂き強さは14N/mm以上)。
[破断時の伸び率(%)]
JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS規格では破断時の伸び率は450%以上)。
[耐熱性試験後の引張強さ比(%)]
80℃の乾燥機に4週間入れて加熱処理した試験片について、JIS A 6021に基づいて引張強さの測定を行い、処理前に対する引張強さ比を求めた。
Figure 2014214271
Figure 2014214271
Figure 2014214271
Figure 2014214271
本発明の2液型MDI系防水材組成物は、環境対応型防水材として、建築物の屋上やマンション等の集合住宅のベランダ等の防水に好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. ジフェニルメタンジイソシアナートとポリオールとの反応によって得られるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と、ポリオールを反応成分として含む硬化剤とからなる2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物であって、硬化剤が、ポリオールとして芳香族ポリエステルポリオールを含み、反応促進剤として一般式(1)
    Figure 2014214271
    (式中、R1、R2は同一または異なって、R1は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜13のアラルキル基を示す。)で表されるイミダゾール化合物またはその有機酸の塩を含む、2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
  2. 反応促進剤が一般式(1)で表されるイミダゾール化合物である、請求項1に記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
  3. 硬化剤中に含まれるポリオール中の50当量%以上が芳香族ポリエステルポリオールである、請求項1または2に記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
  4. 主剤のイソシアナート基含有率が3質量%以上10質量%未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
  5. 硬化剤中に含まれるポリオールの分子量が200以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の2液型ジフェニルメタンジイソシアナート系ウレタン防水材組成物。
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