JP2014208906A - 耐食性、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性に優れた積層鋼板 - Google Patents

耐食性、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性に優れた積層鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼板の表面に、Znめっき層と、Zn−Ni合金めっき層と、樹脂皮膜とをこの順で有する積層鋼板であって、長時間の塩水噴霧試験下での耐食性を向上させ、更には加工性、耐疵付き性および耐摩耗性にも優れた積層鋼板を提供する。【解決手段】鋼板の表面に、Znめっき層と、Zn−Ni合金めっき層と、樹脂皮膜とをこの順で有する積層鋼板であって、前記Znめっき層は、付着量が11〜19g/m2、前記Zn−Ni合金めっき層は、付着量が1〜5g/m2で、且つNi含有量が9〜20質量%であり、前記樹脂皮膜は、厚みが0.2〜1.0μmである。【選択図】なし

Description

本発明は、鋼板の表面に、Znめっき層と、Zn−Ni合金めっき層と、樹脂皮膜とをこの順で有する積層鋼板に関する。
鋼板の表面にZnめっき層を有するZnめっき鋼板は、耐食性に優れているため、例えば自動車や家電製品などの素材として広く用いられている。特に、屋内で使用される家電製品では、最終形状に加工したZnめっき鋼板が外板として用いられるため、最終的に鋼板表面に塗装を施して用いられる自動車用途に比べ、裸材での高い耐食性が求められる。更に家電製品に用いられる素材は、意匠性の観点から、厳しい加工条件にて複雑な形状に加工されることが多いため、過酷な加工条件下でも、Znめっき層の割れや鋼板表面からのZnめっき層の剥離を防止できるよう、加工性に優れることが要求される。更に、厳しい条件での加工や使用を行なっても疵が付き難く、耐疵付き性に優れていることも要求される。更には、例えば複写機に用いられる部品などでは、使用時における紙と繰り返し接触する部分の耐久性を高めるため、摺動が加わっても摩耗し難く、耐摩耗性に優れていることも要求される。
これらのうち、耐食性向上技術としては、Znめっき鋼板の上にクロメート処理皮膜などの化成処理皮膜を施したり、Znめっき鋼板または上記化成処理皮膜の上に樹脂皮膜などを施す方法が知られている。しかし近年では、地球環境保全の観点からクロメート処理の省略が望まれている。クロメート処理を省略した場合には、耐食性を高めるために、例えば、樹脂皮膜の厚みを厚くする必要がある。
ところで、特許文献1には、電子機器用筐体の素材として好適に用いられる鋼板として、Zn系下層めっき層と、Zn−Ni系上層めっき層と、有機樹脂を含む化成処理皮膜がこの順序で積層された表面処理鋼板が開示されている。上記特許文献1では、エピタキシー特性が異なる2種類のめっき層(Zn系下層めっき層と、Zn−Ni系上層めっき層)を積層させることにより、接合部の電磁波シールド性を高めている。上記めっき層のうち、Zn−Ni系上層めっき層は、主に電磁波シールド性向上の観点から採用されたものである。詳細には、Zn−Ni系上層めっき層は、Zn主体のZn系下層めっきに比べて硬度が高いため、めっき金属板を連続式めっき装置で製造する際にめっき表面の凹凸が金属製通電ロールなどと接触してもその凹凸が潰れることなく残存し、伝達インピーダンスを十分に低く保つことができることが記載されている。
上記特許文献1は、更に耐食性の向上も図るものである。この点については、Zn系下層めっき層およびZn−Ni系上層めっき層のめっき付着量を、いずれも0.5〜50g/m2の範囲に制御することで確保している。詳細には上記特許文献1には、耐食性、特に下地金属が鉄の場合の赤錆発生の防止の観点からは、下層および上層の各めっき層のめっき付着量をできるだけ多くすることが有効であるが、コストの増加などを考慮し、その上限を50g/m2以下に定めたことが記載されている。
特開2009−275277号公報
上記特許文献1では、耐食性を評価するため、耐食性の促進試験法として知られている塩水噴霧試験(試験時間20時間)を行なって腐食面積率および赤錆の発生の有無を測定している。しかし、塩水噴霧試験時間を更に長くしたとき(例えば、120時間)の耐食性は全く評価していない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、鋼板の表面に、Znめっき層と、Zn−Ni合金めっき層と、樹脂皮膜とをこの順で有する積層鋼板の耐食性を長時間に亘って発揮させると共に、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性にも優れた積層鋼板を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る、耐食性、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性に優れた積層鋼板は、鋼板の表面に、Znめっき層と、Zn−Ni合金めっき層と、樹脂皮膜とをこの順で有する鋼板であって、前記Znめっき層は、付着量が11〜19g/m2、前記Zn−Ni合金めっき層は、付着量が1〜5g/m2で、且つNi含有量が9〜20質量%であり、前記樹脂皮膜は、厚みが0.2〜1.0μmである点に要旨を有している。
本発明鋼板は、家電製品、自動車用など種々の用途に用いることができるが、例えば、特に、裸材での高い耐食性が要求される他、めっき割れやめっき剥離が生じるほどの厳しい密着曲げ加工にも耐え得る加工性が要求される家電製品の素材として好適に用いることができる。
本発明によれば、Znめっき層(下層)と、Zn−Ni合金めっき層(上層)と、樹脂皮膜とが順次積層された積層鋼板において、特に上層のZn−Ni合金めっき層の付着量の上限を厳密に制御することによって長時間に亘って良好な耐食性を確保できる。更には、Znめっき層の付着量、Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量、および樹脂皮膜の厚みも厳密に制御しているため、耐食性のほか、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性にも優れた積層鋼板を提供できる。
本発明者らは、特許文献1に記載の積層鋼板;即ち、鋼板の表面に、Znめっき層(下層)と、Zn−Ni合金めっき層(上層)と、樹脂皮膜とをこの順で有する積層鋼板を対象とし、特許文献1で評価されている塩水噴霧試験の試験時間(20時間)よりも試験時間が長く(後記する実施例では、試験時間を24時間、72時間、120時間の三水準で実施)、過酷な試験を行ったとしても、良好な耐食性を有しており、且つ、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性にも優れた積層鋼板を提供するため、検討を重ねてきた。特に本発明者らは、上述した下層および上層のめっき付着量、並びに樹脂皮膜の厚みが、塩水噴霧試験の試験時間毎の耐食性に対して、どのような影響を及ぼすかを中心に検討を行った。とりわけ、上層のめっき付着量について、特許文献1では耐食性の観点から0.5〜50g/m2に制御しており、実施例では、主に5g/m2またはそれ以上の範囲で実験を行っているが、本発明者らは、5g/m2未満の範囲での実験も詳細に行った。
その結果、後記する実施例に示すように、Zn−Ni合金めっき層の付着量が1〜8g/m2と増加するにつれて、塩水噴霧試験の24時間後の耐食性は変化しないが、72時間後、120時間後の耐食性は低下する傾向が見られた。特に、塩水噴霧試験の120時間後も良好な耐食性を発揮させるためには、Zn−Ni合金めっき層の上限を5g/m2以下と、特許文献1に比べて格段に低く設定しないと、所望とする特性が得られないことを知見した。
上記の知見は、Znめっき層や樹脂皮膜を有するめっき鋼板の分野では、従来の認識を覆す、極めて意外、且つ予想外のものであった。というのも、めっき鋼板の耐食性は、一般的に、めっき種やめっき構造に関係なく、めっき付着量が多くなるほど、また樹脂皮膜の厚さが厚くなるほど、向上すると考えられているからである。
この点は、後記する実施例で下層のZnめっき層の付着量を8〜22g/m2の範囲で変化させた実験でも実証しており、下層のZnめっき層の付着量が多くなるほど耐食性は向上した(後記表1のNo.2〜12を参照)。詳細には、塩水噴霧試験の24時間後の耐食性は、上記範囲で付着量を変化させても変わらなかったが、72時間後、120時間後の耐食性はいずれも、付着量が増加するにつれて耐食性は向上した(72時間後の耐食性についてNo.2とNo.3を参照、120時間後の耐食性についてNo.2〜6を参照)。同様の傾向は、樹脂皮膜の厚みを0.1〜1.3μmの範囲で変化させた実験でも実証しており(後記表1のNo.25〜34を参照)、いずれの試験時間においても、上記厚みが厚くなるほど耐食性は向上した(特にNo.25〜29を参照)。
実際のところ、上記特許文献1にも、めっき層を構成するZnめっき層(下層)と、Zn−Ni合金めっき層(上層)における各めっき付着量が多くなるほど、耐食性は向上することが記載されており、実施例でも、このことを裏付ける実験結果が示されている。具体的には、特許文献1の表1において、下層めっきの付着量および上層めっきの組成および金属元素の種類が同じであるものとして、No.12(上層めっきの付着量0.5g/m2)、No.6(上層めっきの付着量5g/m2)、No.14(上層めっきの付着量10g/m2)の耐食性を比較すると、いずれも塩水噴霧試験20時間後の評点は2と評価され、同レベルの耐食性を維持していることが示されている。上記特許文献1の実施例では、本発明のように72時間後、更には120時間後の長時間に亘る耐食性は全く評価していないため、上層のZn−Ni合金めっき層の付着量が約5g/m2近傍の範囲で、長時間試験後の耐食性が低下するという本発明者らによる上記知見を予測することは、到底できない。
これに対し、本発明では、特許文献1と同じ構成からなる積層鋼板において、後記する実施例の表1のNo.13〜18に示すように、Zn−Ni合金めっき層(上層)の付着量のみを0〜8g/m2の範囲で約1g/m2ごとに増加させ、塩水噴霧試験(但し、試験時間は24時間、72時間、120時間)を行なうと、長時間試験後の耐食性が低下することが確認された。
詳細には、Zn−Ni合金めっき層のめっき付着量を、0g/m2(No.13)、1g/m2(No.14)、2g/m2(No.15)、4g/m2(No.16)、5g/m2(No.17)、8g/m2(No.18)と多くした場合、試験時間24時間後の耐食性は変化せず、良好な耐食性が発揮された(評点4;本実施例では、評点が高いほど耐食性に優れることを示している)。ところが試験時間が72時間と長くなると、Zn−Ni合金めっき層のめっき付着量が5g/m2以上に増加するにつれて耐食性は低下する傾向が見られた(No.17で評点3、No.18で評点2に低下)。更に試験時間が120時間と非常に長くなると、めっき付着量が4g/m2の段階で耐食性は低下する傾向が見られ(No.17を参照)、No.18のようにめっき付着量が、本発明で規定する上限(5g/m2)を超えて8g/m2になると評点は1に低下し、本発明の耐食性の合格基準(評点2以上)を達成できなくなった。
このように本発明者らの実験結果によれば、上記積層鋼板において、Zn−Ni合金めっき層のめっき付着量が5g/m2という非常に少量レベル(Znめっき層の上に、均一な層を形成しないか、或いは非常に薄い膜となる程度のレベル)をほんの僅かに超えるだけで、特に長時間に亘って所望とする耐食性レベルを維持できないことが判明した。
後記する実施例の耐食性の評価基準によれば、評点1とは白錆発生面積率が30%以上のものを意味する。すなわち、Zn−Ni合金めっき層のめっき付着量が5g/m2を超えると、塩水噴霧試験の120時間後には試験片のほぼ1/3に亘って白錆が発生したことになるが、このような極めて著しい耐食性の低下が長時間試験において見られることは、そもそも本発明のように長時間の耐食性試験を実験しておらず、且つ、Zn−Ni合金めっき層のめっき付着量が約5g/m2近傍での詳細な長時間耐食性試験を行っていない上記特許文献1からは到底、予測できない課題である。
このように本発明で対象とする上記積層鋼板において、上層のZn−Ni合金めっき層による耐食性向上効果は実質的に見られず、むしろ、そのめっき付着量が多くなるほど耐食性が劣化する原因は、詳細には不明であるが、上記積層鋼板を構成するめっき層の構成(柔らかいZnめっき層の上に、硬度の硬いZn−Ni合金めっき層が形成された2層構成)に、主に起因すると考えられる。
即ち、上層のZn−Ni合金めっき層の付着量を多くすると、該Zn−Ni合金めっき層は、下層のZnめっき層を全面に亘って被覆することになる。このような積層鋼板において、本発明のように長時間の塩水噴霧試験を行なうと、まずZn−Ni合金めっき層が腐食する。この腐食がZnめっき層表面にまで到達すると、Zn−Ni合金めっき層とZnめっき層との界面で腐食が更に進行する。この界面における腐食が更に進行すると、界面に発生したZnめっきの腐食生成物によって、硬いZn−Ni合金めっき層が持ち上げられ、その結果、Zn−Ni合金めっき層の割れや、Zn−Ni合金めっき層の剥離が部分的に発生する。Zn−Ni合金めっき層に割れや剥離が発生すると、この部分を起点として腐食が更に進行し、耐食性が劣化する。
更に、こうした腐食は、非常にゆっくり進行するものであり、塩水噴霧試験の試験時間を、特許文献1のように20時間でなく、120時間と非常に長くすることによって初めて差が生じると推察される。特許文献1のように試験時間が20時間程度と短い場合は、Zn−Ni合金めっき層の腐食が進行している段階であるか、Znめっき層とZn−Ni合金めっき層との界面において腐食が進行している段階に留まっており、上述したZn−Ni合金めっき層の割れや剥離が発生するまでには至っていないと考えられる。
本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、本発明の最大の特徴は、鋼板の表面に、Znめっき層と、Zn−Ni合金めっき層と、樹脂皮膜とをこの順で有する上記積層鋼板において、塩水噴霧試験120時間という長時間での腐食試験下での耐食性を向上させるために、Zn−Ni合金めっき層の付着量の上限を、5g/m2以下に定めたところにある。
以下、本発明の積層鋼板について詳細に説明する。
(Znめっき層(下層))
上記Znめっき層の付着量は、11〜19g/m2とする。Znめっき層の付着量が11g/m2を下回ると、上記Znめっきによる耐食性向上作用が発揮されず、耐食性が劣化する。従って、Znめっき層の付着量は11g/m2以上、好ましくは12g/m2以上、より好ましくは13g/m2以上とする。しかし、Znめっき層の付着量が過剰になり、19g/m2を超えると、荷重を受けたときにZnめっき層の変形量が大きくなり、この部分が疵として目立つため、耐疵付き性および耐摩耗性が劣化する。即ち、Znめっき層の付着量を増やした場合に、摺動によりZnめっき層にまで到達するような荷重が加わると、上層のZn−Ni合金めっき層よりも軟らかい下層のZnめっき層が変形し、摺動前後において外観が大きく変化する。この外観の変化が、表面疵となり、意匠性が低下する原因となる。そこで本発明では、Znめっき層の付着量は19g/m2以下、好ましくは18g/m2以下、より好ましくは17g/m2以下とする。
上記Znめっき層は、Znおよび不可避不純物で構成されている。不可避不純物としては、例えば、Pb、Sn、Ni、Mo、Feなどが挙げられる。不可避不純物の量は、本発明の作用を損なわないように、例えば、合計量は1.0%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5%以下、特に好ましくは0.1%以下である。
(Zn−Ni合金めっき層(上層))
上記Zn−Ni合金めっき層の付着量は、1〜5g/m2とする。このように本発明における上記Zn−Ni合金めっき層の付着量は非常に少なく、この範囲では、下層のZnめっき層の上に均一な層を形成することはできず、島状になるか、層を形成しても非常に薄くなる。Zn−Ni合金めっき層の付着量が過剰になり、5g/m2を超えると、所望とする耐食性が得られない。また、Zn−Ni合金めっき層の付着量が5g/m2を超えると、屋内で使用される家電製品の素材に求められるような厳しい条件で加工を施すと加工性が劣化する。従って本発明では、Zn−Ni合金めっき層の付着量は5g/m2以下、好ましくは4g/m2以下とする。しかし、Zn−Ni合金めっき層の付着量が1g/m2を下回るとZn−Ni合金めっき層が薄くなり過ぎ、硬いZn−Ni合金めっき層形成による耐疵付き性および耐摩耗性向上作用が発揮されない。従って本発明では、Zn−Ni合金めっき層の付着量は1g/m2以上、好ましくは2g/m2以上とする。
(Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量)
上記Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量は、9〜20質量%とする。Ni量が9質量%を下回ると耐疵付き性および耐摩耗性が劣化する。従ってNi量は9質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは11質量%以上とする。しかしNi量が過剰になり、20質量%を超えると加工したときに加工部にめっき剥離を生じ、加工性が劣化する。従ってNi量は20質量%以下、好ましくは16質量%以下、より好ましくは13質量%以下とする。
上記Zn−Ni合金めっき層の残部成分は、Znおよび不可避不純物である。不可避不純物としては、例えば、Pb、Sn、Mo、Feなどが挙げられる。不可避不純物の量は、本発明の作用を損なわないように、例えば、合計量は1.0%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.3%以下である。
(樹脂皮膜)
上記樹脂皮膜の厚みは、0.2〜1.0μmとする。樹脂皮膜の厚みが0.2μmを下回ると、Zn−Ni合金めっき層の表面を樹脂皮膜で被覆できない部分が生じ、樹脂皮膜形成による耐食性向上作用が有効に発揮されない。従って樹脂皮膜の厚みは0.2μm以上、好ましくは0.3μm以上とする。しかし樹脂皮膜の厚みが過剰になり、厚みが1.0μmを超えると、亜鉛めっきが損傷したり、変形するほどの厳しい摺動や摩耗を受ける場合には、形成された疵が目立ちやすくなり、耐疵付き性および耐摩耗性が劣化する。即ち、樹脂皮膜はZnめっき層やZn−Ni合金めっき層よりも軟らかいため、上記のような激しい摺動条件下では、樹脂皮膜の強度に関らず、樹脂皮膜が摺動により剥離したり、凝集して黒化し、表面に付着する。黒化した樹脂皮膜が付着した部分はいうまでもなく外観不良となる。また、樹脂皮膜が剥離した摺動部も、樹脂皮膜の厚さによって鋼板の色調や光沢が変化するため、非摺動部との外観が異なるようになり、外観不良となる。また、樹脂皮膜を厚くし過ぎると、より多くの樹脂皮膜が剥離することで外観変化が大きくなるため耐疵付き性および耐摩耗性が劣化する。従って樹脂皮膜の厚みは1.0μm以下、好ましくは0.7μm以下とする。
上記樹脂皮膜を構成する樹脂の種類は特に限定されず、有機、無機を問わず、公知のものを用いることができる。例えば、ポリエチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、およびこれらの混合物、共重合体、変性樹脂等を適宜選択して使用すればよい。
上記樹脂皮膜にはさらに、耐食性向上を目的としてシリカゲル、コロイダルシリカ等を添加したり、加工性向上を目的として各種ワックス成分を微量添加したり、あるいは密着性向上を目的としてシランカップリング剤を添加してもよい。
上記樹脂皮膜の表面には、無機系の防錆皮膜を形成してもよい。無機系の防錆皮膜の具体例としては、リチウムシリケートや珪酸ソーダ、リン酸化合物などが挙げられるが、本発明では、クロムを含有しない皮膜(クロメートフリー皮膜)とする。
(製造方法)
本発明に係る積層鋼板の製造方法は特に限定されず、鋼板の表面に、Znめっき層、Zn−Ni合金めっき層、樹脂皮膜が上記要件を満足するように形成すればよい。
まず、母材となる下地鋼板(めっき原板)を準備する。下地鋼板としては、Znめっき鋼板に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば、普通鋼板、Alキルド鋼板、高張力鋼板などの種々の鋼板を用いることができる。鋼板(めっき原板)は、Znめっきを行なう前に、脱脂や酸洗などの前処理を行なうことが好ましい。
次に、電気Znめっき法により、下地鋼板の上にZnめっき層およびZn−Ni合金めっき層をこの順で形成する。めっき条件は、Znめっき層およびZn−Ni合金めっき層の付着量が上記範囲となるように調整すればよい。めっき浴の温度は、例えば、50〜70℃程度、電流密度は、例えば、30〜50A/dm2程度とすればよい。
電気Znめっき液としては、例えば、硫酸亜鉛と硫酸を含有する電気Znめっき液や、硫酸亜鉛と硫酸ナトリウムと硫酸を含有する電気Znめっき液や、硫酸亜鉛と硫酸ナトリウムと硫酸アンモニウムを含有する電気Znめっき液などを用いることができる。
電気Zn−Ni合金めっき液としては、例えば、硫酸亜鉛と硫酸ニッケルと硫酸を含有する電気Zn−Ni合金めっき液や、硫酸亜鉛と硫酸ニッケルと硫酸ナトリウムと硫酸を含有する電気Zn−Ni合金めっき液や、硫酸亜鉛と硫酸ニッケルと硫酸ナトリウムと硫酸アンモニウムを含有する電気Zn−Ni合金めっき液などを用いることができる。
上記電気Zn−Ni合金めっき液におけるNiの添加量は、Zn−Ni合金めっき層中のNi量が本発明で規定する範囲を満足する限り、特に限定されない。Niは、例えば、金属粉末や金属箔などの金属状態でめっき液に添加しても良いし、硫酸塩、塩化物塩、リン酸塩、炭酸塩、酸化物塩などの金属塩の形態でめっき液に添加しても良い。金属塩の形態でめっき液に添加する場合、元素の価数は特に限定されず、通常とり得る値を採用できる。
上記のようにしてZnめっき層とZn−Ni合金めっき層をこの順で形成した後、常法に基づき、樹脂皮膜を形成する。
樹脂皮膜を形成する際に用いる処理液には、必要に応じて、ワックスや架橋剤などを添加してもよい。更に、処理液には、本発明の作用を損なわない範囲で、通常含まれる成分(例えば、皮張り防止剤、レベリング剤、消泡剤、浸透剤、乳化剤、造膜補助剤、着色顔料、潤滑剤、界面活性剤、導電性を付与するための導電性添加剤、増粘剤、分散剤、乾燥剤、安定剤、防黴剤、防腐剤、凍結防止剤など)を含有してもよい。
上記処理液は、公知の方法(例えば、ロールコート法、スプレーコート法、カーテンフローコーター法、ナイフコーター法、バーコート法、浸漬コート法、刷毛塗り法など)で金属板の片面または両面に塗布すればよく、塗布後、加熱、乾燥すると、所望とする積層鋼板が得られる。
本発明に係る積層鋼板には、更に、常法に従って無機系の防錆皮膜を形成してもよい。
また、本発明に係る積層鋼板には、必要に応じて黒色化処理を施してもよい。
このようにして得られる本発明に係る積層鋼板は、特に耐食性に優れており、更に加工性、耐疵付き性および耐摩耗性の全ての特性にも優れている。そのため、本発明鋼板は、例えば家電製品や自動車などの分野に好適に用いられる。特に、屋内で使用される家電製品やOA機器等のシャーシやケース部品、鋼製家具などの用途に、より好適に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
厚み0.8mmの冷延軟鋼鋼板(JIS G3141に規定されるSPCC−SD)をアルカリ脱脂してから水洗し、10質量%硫酸で5秒間酸洗したものを原板として準備した。上記原板に次の手順でめっき処理および樹脂皮膜の形成を行い、試験片を作製した。
(めっき処理)
原板を(a)Znめっき浴、(b)Zn−Ni合金めっき浴へ浸漬させ、電気めっき法でZnめっき層、Zn−Ni合金めっき層を形成した。Znめっき浴およびZn−Ni合金めっき浴の成分組成、めっき条件は以下の通りである。
(めっき浴の成分組成)
(a)Znめっき浴
硫酸亜鉛七水和物:300g/L
硫酸ナトリウム :80g/L
硫酸 :30g/L
(b)Zn−Ni合金めっき浴
硫酸亜鉛七水和物 :15〜300g/L
硫酸ナトリウム :80g/L
硫酸 :30g/L
硫酸ニッケル六水和物:200〜300g/L
(めっき条件)
浴温 :60℃
電流密度:40A/dm2
Znめっき層、Zn−Ni合金めっき層の付着量は、通電量で制御した。Znめっき層を構成しているZnの純度は、約99.9%であった。また、Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量は、Zn−Ni合金めっき浴中のZnとNiの含有比率を変化させて制御した。Znめっき層の付着量、Zn−Ni合金めっき層の付着量、Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量を下記表1に示す。
(樹脂皮膜の形成)
エチレン−アクリル酸共重合体からなる水系樹脂エマルジョンを含む有機樹脂に、コロイダルシリカと球形ポリエチレンワックスを配合した表面処理剤を作製し、めっき処理鋼板の表面に塗布した。
コロイダルシリカとしては、日産化学工業社製のスノーテックスXS(商品名)を用い、固形分(表面処理剤(即ち、上塗り樹脂皮膜形成用組成物)の固形分100質量%としたときの値。以下同じ。)は30質量%とした。
球形ポリエチレンワックスとしては、三井化学社製のケミパールW700(商品名)を用い、固形分は5質量%とした。
上記表面処理剤は、各めっき処理鋼板の表面に、バーコート法で、乾燥後の厚みが下記表1に示した値となるように塗布し、220℃で12秒間乾燥して試験片を作製した。
得られた試験片について、耐食性、加工性、耐疵付き性、耐摩耗性を以下の手順で評価した。各評価項目について、試験片の評点を下記表1に示す。
(耐食性)
試験片の耐食性は、塩水噴霧試験を行い、白錆の発生面積率に基づいて評価した。具体的には、平板状の上記試験片を準備し、試験片の端部(エッジ部)と裏面をシールし、JIS Z2371に規定される塩水噴霧試験を行った。試験温度は35℃±2℃、試験時間は24時間、72時間、および120時間とし、それぞれの時間経過後における白錆発生面積率を測定し、以下の基準で評価して評点を決定した。本発明では、評点2〜4を合格とする。
(耐食性の評価基準)
評点4:白錆発生面積率が5%未満
評点3:白錆発生面積率が5%以上10%未満
評点2:白錆発生面積率が10%以上30%未満
評点1:白錆発生面積率が30%以上
(加工性)
試験片の加工性は、密着曲げ加工後の曲げ加工部におけるめっき皮膜のセロハンテープへの付着率に基づいて評価した。具体的には、上記試験片を50mm×50mmの形状に切り出し、試験片中央部に密着曲げ加工を施した。密着曲げ加工後の曲げ加工部に、ニチバン株式会社製のセロハンテープを貼り付けた後、セロハンテープを引き剥がした。めっき皮膜のセロハンテープへの付着率を下記式に基づいて算出し、以下の基準で評価して評点を決定した。本発明では、評点2〜4を合格とする。
めっき皮膜のセロハンテープへの付着率(%)=(めっき皮膜付着面積/セロハンテープ貼付面積)×100
(加工性の評価基準)
評点4:セロハンテープへの付着なし
評点3:セロハンテープへの付着率が1%未満
評点2:セロハンテープへの付着率が1%以上5%未満
評点1:セロハンテープへの付着率が5%以上
(耐疵付き性)
試験片の耐疵付き性は、試験片の表面に上記冷延軟鋼鋼板(厚みは0.8mm)のバリ部を当てた状態で10回摺動させ、摺動後における試験片表面を観察し、以下の基準で評価して評点を決定した。本発明では、評点2〜4を合格とする。
(耐疵付き性の評価基準)
評点4:疵なし
評点3:わずかな疵が存在
評点2:疵がかすかに目立つ
評点1:疵が著しく目立つ
(耐摩耗性)
試験片の耐摩耗性は、試験片と紙との摩擦試験を行い、試験後における試験片表面を観察し、以下の基準で評価して評点を決定した。摩擦試験には、テーバー式アブレーションテスター(安田精機製作所社製)を用い、摩耗輪にコピー用紙(トッパンフォームズ社製、マルチカットペーパーAE(商品名))をまきつけ、荷重(自重)を250gとし、摩耗輪の回転速度を60rpm、摩耗輪の回転数を100回として試験を行った。本発明では、評点2〜4を合格とする。
(耐摩耗性の評価基準)
評点4:疵なし
評点3:わずかな疵が存在
評点2:疵がかすかに目立つ
評点1:疵が著しく目立つ
下記表1に基づいて次のように考察できる。
No.3〜11、14〜17、20〜23、26〜33は、いずれも本発明で規定している要件を満足する例であり、耐食性、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性の全てに優れた積層鋼板が得られた。即ち、本発明によれば、24時間の塩水噴霧試験のみならず、試験時間を72時間、更には120時間と長時間行っても白錆発生面積率は30%未満に抑えることができており、耐食性に非常に優れている。また、密着曲げ加工を行っても、めっき皮膜のセロハンテープへの付着率は5%未満に抑えられており、加工性に優れている。また、バリ部を当てた状態で10回摺動させるという非常に厳しい条件でも疵が付かないか、悪くても疵がかすかに目立つ程度であり、耐疵付き性に優れている。また、厳しい条件で摩擦試験を行っても疵が付かないか、悪くても疵がかすかに目立つ程度であり、耐摩耗性に優れている。
一方、No.1、2、12、13、18、19、24、25、34〜37は、本発明で規定するいずれかの要件を満足しない例である。
これらのうちNo.1は、Znめっき層を形成していないため、鋼板表面の一部が露出し、耐食性が悪かった。No.2と35は、Znめっき層の付着量が少な過ぎるため、24時間後、72時間後の耐食性は良好であったが、120時間後の耐食性を改善できなかった。No.36もZnめっき層の付着量が少な過ぎる例であるが、樹脂皮膜が過剰に形成されていたため、いずれの試験時間においても耐食性は合格基準に達していた。しかし樹脂皮膜が厚過ぎたため、疵が目立ちやすくなり、耐疵付き性および耐摩耗性が劣化した。No.12と37は、Znめっき層の付着量が過剰であったため、荷重を受けたときにZnめっき層が変形し、この部分が疵として目立ち、耐疵付き性および耐摩耗性が劣化した。
No.13は、Zn−Ni合金めっき層を形成していないため、耐疵付き性および耐摩耗性が悪かった。No.18は、Zn−Ni合金めっき層の付着量が過剰であったため、24時間後、72時間後の耐食性は良好であったが、120時間後の耐食性が劣化した。No.19は、Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量が少な過ぎたため、耐疵付き性および耐摩耗性を改善できなかった。No.24は、Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量が多過ぎたため、加工部にめっき剥離が生じ、加工性が悪かった。
No.25は、樹脂皮膜が薄過ぎたため、Zn−Ni合金めっき層の一部が露出し、腐食しやすくなり、いずれの試験時間においても耐食性を改善できなかった。No.34は、樹脂皮膜が厚過ぎたため、疵が目立ちやすくなり、耐疵付き性および耐摩耗性が劣化した。
更に、下層のZnめっき層および上層のZn−Ni合金めっき層のめっき付着量と、その上の樹脂皮膜の厚みを変化させた時の各種特性への影響について考察すると、以下のとおりである。
No.2〜12は、Znめっき層の付着量を変えた以外は同じ条件で製造した例である。これらを比較すると、Znめっき層の付着量を増やすほど、特に72時間および120時間後の耐食性は向上するが、耐疵付き性および耐摩耗性は劣化する傾向が読み取れる。
No.14〜18は、Zn−Ni合金めっき層の付着量を変えた以外は同じ条件で製造した例である。これらを比較すると、Zn−Ni合金めっき層の付着量を増やすほど、耐疵付き性および耐摩耗性は向上する傾向が読み取れる。一方、耐食性については、24時間後の耐食性は変わらず高い耐食性を維持できるが、72時間後、120時間後と試験時間が長くなるにつれ、耐食性は低下するようになり、めっき付着量が8g/m2になると、120時間後の耐食性は合格基準を下回った。
No.19〜24は、Zn−Ni合金めっき層に含まれるNi量を変えた以外は同じ条件で製造した例である。これらを比較すると、Ni含有量を増やすほど、耐疵付き性および耐摩耗性は向上するが、加工性は劣化する傾向が読み取れる。
No.25〜34は、樹脂皮膜の厚みを変えた以外は同じ条件で製造した例である。これらを比較すると、樹脂皮膜の厚みを増やすと、いずれの試験時間においても耐食性は向上するが、耐疵付き性および耐摩耗性は劣化する傾向が読み取れる。
以上の通り、Znめっき層の付着量を増やすか、樹脂皮膜の厚みを増やすほど、試験時間にかかわらず耐食性は向上するが、Zn−Ni合金めっき層については、付着量を増やすと長時間での耐食性は却って劣化する傾向が明らかとなった。

Claims (2)

  1. 鋼板の表面に、Znめっき層と、Zn−Ni合金めっき層と、樹脂皮膜とをこの順で有する積層鋼板であって、
    前記Znめっき層は、付着量が11〜19g/m2
    前記Zn−Ni合金めっき層は、付着量が1〜5g/m2で、且つNi含有量が9〜20質量%であり、
    前記樹脂皮膜は、厚みが0.2〜1.0μmであることを特徴とする耐食性、加工性、耐疵付き性および耐摩耗性に優れた積層鋼板。
  2. 家電製品に用いられるものである請求項1に記載の積層鋼板。
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