JP2014208105A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造過程における管理性等の向上を図ることのできる遊技機、遊技盤、及び、遊技盤の製造方法を提供する。【解決手段】パチンコ機の遊技領域を構成する遊技盤は、板材500の表面にセルシート501を貼付した装飾板503を製造した後、当該装飾板503を所定形状に切削するルーター加工等を経て製造される。機種情報等を含む第1識別コード505が予め付された装飾板503に対し、当該機種情報等に加え新たに製造年月日や生産ラインの情報等を付加した情報を含んだ第2識別コード506が付される。【選択図】 図9

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、パチンコ機等の遊技機は、数多くの工程を経て製造されている。例えば、パチンコ機の遊技領域を構成する遊技盤は、まずベニヤ板等の板材の表面に装飾シートを貼付して、ベース(基材)となる装飾板を製造した後、当該装飾板を所定形状に切削するルーター加工等を経て製造される。そして、ルーター加工後の装飾板に対し多数の釘を植設するとともに、表示装置や入賞装置、装飾部材等といった各種部材を取付けることにより、遊技盤が完成する。
近年では、製造する遊技機の種別(機種)等を特定可能なバーコート等の識別コードを遊技盤の装飾シート等に対し予め印刷しておくことにより、製造工程を管理している(例えば、特許文献1参照)。例えば、各種部材の取付工程においては、所定の読取装置により遊技盤に付されたバーコードの内容を読み取り、当該遊技盤に対しその機種に応じた各種部材の取付作業を行う。
特許第3712792号公報
ところが、従来技術のように、装飾シートへ予め識別コードを付しておく方法では、当該識別コードの内容に、予め定められた機種情報等しか含ませることができず、製造年月日や生産ラインの情報等を含ませることができないなど、製造過程における識別コードの内容が固定的なものとなってしまうおそれがある。その結果、例えばその後の製造過程において何らかの不具合が発生した場合において追跡調査ができないなど、管理性や利便性が低下するおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、製造過程における管理性等の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
遊技機の種別を特定可能な情報を含んだ第1の情報群を含む第1識別コードの付された遊技盤において前記第1識別コードから前記第1の情報群を読み取る読取工程と、
前記読み取った第1の情報群に新たな情報を付加したものを第2の情報群として設定する情報設定工程と、
前記遊技盤に対し、前記第2の情報群を含む第2識別コードを付すコード付け工程とを経て形成されたことを特徴とする遊技機であることをその要旨としている。
本発明によれば、製造過程における管理性等の向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
パチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠及び遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 遊技盤の製造工程を示すフローチャートである。 (a)は、装飾板を構成する板材と、そこに貼付されるセルシートとを分けた状態で示す正面模式図であり、(b)は、装飾板を示す正面模式図であり、(c)は、第1識別コードが切除された状態の装飾板を示す正面模式図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。図4は内枠12及び遊技盤30等の構成を示す正面図である。図5はパチンコ機10の背面図であり、図6は内枠12及び裏パックユニット203等を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段が設けられている。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射手段としての遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した枠ランプ102が設けられている。また、該枠ランプ102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、枠ランプ102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4、図7を参照して説明する。遊技盤30は後述する装飾板503(図9参照)に対し各種役物等が取付けられて構成されている。
より詳しくは、遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット(始動口)33、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルーター加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。
周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
始動入賞ユニット33は、始動入球手段としての上入賞口33a(第1始動入球手段)及び下入賞口33b(第2始動入球手段)と、下入賞口33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。上入賞口33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、下入賞口33bは、開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、遊技球が入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、始動入賞ユニット33は、上入賞口33a、下入賞口33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する条件成立検出手段(入球検知手段)としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び後述する装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態(特別遊技状態)が付与される。
本実施形態では、大当たり種別として、「16R確変大当たり」、「16R通常大当たり」、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」がある。「16R確変大当たり」及び「16R通常大当たり」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが16回繰り返される。一方、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が0.4秒間開放状態とされる、又は可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが2回繰り返される。すなわち、「16R確変大当たり」及び「16R通常大当たり」の大当たり状態は、遊技球の大幅な増加が望めるのであるが、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」の大当たり状態は、大当たり状態中に獲得可能な遊技球の数が著しく少ない(遊技球の増加がほぼ望めない)ものとなる。なお、上記構成に代えて、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」の大当たり状態における1ラウンドの構成を、「16R確変大当たり」及び「16R通常大当たり」の大当たり状態における1ラウンドの構成と同じ構成としてもよい。つまり、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとしてもよい。
さらに、「16R確変大当たり」、「2R確変大当たり」又は「2R潜伏確変大当たり」が発生した場合には、大当たり状態の終了後に高確率状態(特定モードとしての高確率モード)が付与される。但し、「2R潜伏確変大当たり」が発生した場合には、高確率モードが付与されている状態を遊技者が認識しにくい状態、すなわち潜伏状態(潜伏確変モード)となる。一方、「16R通常大当たり」が発生した場合、大当たり状態の終了後に低確率状態(時間短縮モードや通常モード等の低確率モード)が付与される。
尚、本実施形態では、遊技球が上入賞口33aに入球した場合と、下入賞口33bに入賞した場合とで、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり種別の振分けが異なるようになっている。上入賞口33aへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「16R確変大当たり」、「16R通常大当たり」、「2R確変大当たり」又は「2R潜伏確変大当たり」のいずれかに振分けられ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」のどちらかに振分けられることとなる。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、7セグメント表示装置により構成され、可変入賞装置32の右方に設置されている。そして、始動入賞ユニット33の上入賞口33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様(例えば、文字)により、大当たりか否かが確定的に表示される。例えば、上入賞口33aに遊技球が入賞すると、対応する第1特別表示装置43Lにて、「−」→「7」→「3」→「2」→「1」→「−」→・・・という具合に高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)がなされ、所定時間が経過すると、いずれかの表示態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、大当たり抽選に当選した場合には、「7」、「3」、「2」、「1」のいずれかが変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。但し、遊技球が下入賞口33bへ入賞した場合には、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」は発生しないため、第2特別表示装置43Rにおいて「2」、「1」が決定表示されることはない。
具体的に、「16R確変大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「7」が停止表示され、「16R通常大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「3」が停止表示され、「2R確変大当たり」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「2」が停止表示され、「2R潜伏確変大当たり」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「1」が停止表示される。
また、第1特別表示装置43L又は第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、上入賞口33aに入賞した遊技球、及び下入賞口33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。また、その保留回数が第1保留ランプ46a、第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、基本的に、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が上入賞口33aへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化され、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が下入賞口33bへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化される。但し、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示、及び、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の両方が保留されている場合(第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が優先的に消化される。すなわち、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示が全て消化された状態でなければ、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、下入賞口33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が後回しにされ、先に下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われることとなる。以下、説明の便宜上、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示を「第1変動表示」とも称し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示を「第2変動表示」とも称する。
また、スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えており、当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて変動表示が行われる構成となっている。そして、開放抽選にて当選した場合には、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。さらに、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が上入賞口33a及び下入賞口33bのうちどちらの入球に対応するものであるかを示す変動特定ランプ40と、上記第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bと、保留ランプ44とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、始動入賞ユニット33が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
本実施形態における演出手段を構成する装飾図柄表示装置42は液晶表示装置により構成されており、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御手段としての主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の図柄(数字)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」が確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。なお、「2R確変大当たり」又は「2R潜伏確変大当たり」の場合、装飾図柄表示装置42にて停止表示される図柄の組合わせは、大当たりに対応するものではない。
また、図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。
尚、リーチ状態が発生しても、大当たり状態が発生しない場合には、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された図柄とは異なる図柄が中図柄表示領域において停止表示される。また、「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となる場合には、上記のように装飾図柄表示装置42においてゾロ目の数字が停止表示されるのではあるが、「2R確変大当たり」となる場合には、ゾロ目ではなく、予め定められた特定の数字の組合わせ(以下、チャンス図柄と称する)が停止表示される。例えば、上・中・下図柄表示領域において、「3」・「4」・「1」が停止表示される。「2R潜伏確変大当たり」となる場合には、予め定められた特定の数字の組合わせではなく、表面上、外れ時と同様に、ランダムな外れの組合わせで停止表示される。勿論、「2R潜伏確変大当たり」となる場合に、ランダムな外れの組合わせではなく、例えば上・中・下図柄表示領域において、「2」・「8」・「5」が停止表示される等、予め定められた特定の数字の組合わせが停止表示される構成としてもよい。
加えて、変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には青色に発光し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、始動入賞ユニット33(上入賞口33a)の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で始動入賞ユニット33(上入賞口33a)に入球するようになっている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、始動入賞ユニット33には、上入賞口33a及び下入賞口33bそれぞれに対応して第1始動入賞スイッチ224a(第1条件成立検出手段)、第2始動入賞スイッチ224b(第2条件成立検出手段)が設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞ユニット33(上入賞口33a又は下入賞口33b)への入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部中継端子板240が設けられている。
外部中継端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、遊技盤30の製造工程について、遊技盤30のベース(基材)となる装飾板の構成とともに説明する。図8は、遊技盤30の製造工程を説明するためのフローチャート図である。
ステップS101のシート貼付工程では、板材500に対し装飾シートとしてのセルシート501が貼付されることで、装飾板503が製造される〔図9(a),(b)参照〕。図9(a)は、装飾板503を構成する板材500と、そこに貼付されるセルシート501とを分けた状態で示す正面模式図であり、図9(b)は、装飾板503を示す正面模式図である。
より詳しくは、まず製造しようとしている遊技盤30(パチンコ機10)に対応するセルシート501を作業者が所定のシート貼付装置にセットする。続いて、所定の貯留場所からコンベア等で搬送されてきた未加工の板材500の表面に対し接着剤を塗布した上で、1枚のセルシート501が貼付される。板材500には、長方形状のベニヤ板が用いられている。
また、セルシート501は、例えば板材500との接着層となる定着層と、各種デザイン画等が印刷される印刷層と、当該印刷層の表面側を覆う透明な樹脂表面層とが積層された構造となっている。
さらに、セルシート501の左下コーナ部(第1のコーナー部)近傍には、予め第1識別コード505が付されている。本実施形態における第1識別コード505は、二次元コードであるQRコード(登録商標)により構成されている。この第1識別コード505には、第1の情報群として、例えば、メーカー情報、機種情報、内枠12の種別情報、遊技盤30の盤面データ情報、セルシート501の種別情報など、各種情報が記憶されている。なお、第1識別コード505が付された装飾板503(セルシート501)の左下コーナ部近傍部位515は、後述するルーター加工によって切除される部位である〔図9(c)参照〕。
続くステップS102の照合工程では、装飾板503上の第1識別コード505に記憶された上記各種情報のうちの基本情報が、現在製造しようとしている遊技盤30(パチンコ機10)に対応したものであるか否かを照合する。本実施形態においては、基本情報として、機種情報及びセルシート501の種別情報が照合される。
より詳しくは、先ずは所定の読取装置によって第1識別コード505の情報を読み取る。そして、所定の管理装置が、当該読み取った基準情報と、自身に予め登録された基準情報とが一致するか否かを判定する(ステップS103)。なお、当該登録された基準情報とは、後述する第2識別コード506に含まれる基準情報と同一のものである。
ここで、両情報が一致した場合には、正しいセルシート501が貼付されているものとして、ステップS104の刻印工程に移行する。
一方、両情報が一致しないと判定された場合には、誤ったセルシート501が貼付されたおそれがあるとして、管理装置は、所定の警告報知(ステップS108)を行うとともに、生産ラインを停止させる(ステップS109)。
ステップS104の刻印工程では、所定のレーザー刻印装置により、第2識別コード506を装飾板503の右上コーナ部(第2のコーナー部)近傍にレーザー刻印する。これにより、セルシート501の樹脂表面層に第2識別コード506が刻印されることとなる。ステップS103の刻印工程が本実施形態におけるコード付け工程に相当する。
第1識別コード505と同様、第2識別コード506も二次元コードであるQRコードにより構成されている。また、第2識別コード506が付された装飾板503(セルシート501)の右上コーナ部近傍部位は、後述するルーター工程によって切除されない部位である〔図9(c)参照〕。さらに、図4及び図7を比較して判るとおり、第2識別コード506が付された部位は、遊技領域外となる部位であり、遊技盤30を内枠12に取付けた際には第2識別コード506は内枠12により被覆され見えなくなる。
なお、第2識別コード506には、第2の情報群として、上記第1識別コード505に含まれる情報に加えて、管理装置によって管理される生産ライン情報や、製造年月日に係る情報など新たな情報を付加されている。
上記のようにして適正に製造された装飾板503は、次にステップS105のルーター加工工程に送られる。ルーター加工工程が本実施形態における削除工程に相当する。
かかるルーター加工工程においては、装飾板503(セルシート501)の第2識別コード506の情報が所定の読取装置により読み取られ、当該情報に係る機種に対応する加工が行われる。ルーター加工が施されると、装飾板503には、可変表示装置ユニット35等を取付けるための貫通孔(図示略)等が形成される。また、装飾板503は、左下コーナ部近傍部位515や左上コーナ部近傍部位516が切除されることで、所定の外周形状となる〔図9(c)参照〕。その結果、第1識別コード505も装飾板503から切除されることとなる。
これ以後、装飾板503は、釘を植設する釘打工程(ステップS106)、始動入賞ユニット33や可変表示装置ユニット35等の各種部品を取付ける部品取付工程(ステップS107)等を経て、遊技盤30が完成する。勿論、これらの工程においても、ルーター加工工程と同様、第2識別コード506の情報が所定の読取装置により読み取られ、現在製造されるパチンコ機10が如何なる機種であるのかを認識した上で、当該機種に応じた各種作業が実行される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、機種情報等を含む第1識別コード505の付された装飾板503に対し、機種情報等に加え新たな情報を含んだ第2識別コード506を付す構成となっている。これにより、予め定められた機種情報等のみならず、製造年月日や生産ラインの情報等、製造過程において新たに追加される各種情報を新たに識別コードの内容に含ませていくことができる。結果として、例えばその後の製造過程において何らかの不具合が発生した場合において追跡調査を行うことができるなど、製造過程等における管理性や利便性の向上を図ることができる。
また、装飾板503に対し第2識別コード506を付すにあたり、管理装置に予め登録された情報(これから付される第2識別コード506に含まれる情報、以下「第2コード情報」という。)と、事前にセルシート501に付された第1識別コード505の内容(以下「第1コード情報」という。)とを照合する。このため、仮にシート貼付工程におけるセルシート501のセットミス等に起因して、セルシート501の貼り間違いが発生した場合であっても、上記第1コード情報と第2コード情報の照合結果に基づき警告報知を行ったり、生産ラインを停止するなど処理が実行されるため、所望の機種に対応しないセルシート501が付された装飾板503が次工程に送られるといった不具合の発生を防止することができる。同様に、登録情報の入力ミス等が発生した場合であっても、第2識別コード506の刻印前に第1コード情報と第2コード情報の照合を行うため、誤った第2識別コード506が装飾板503に刻印されるといった事態を防止することができる。結果として、製造過程における管理性の向上を図ることができる。
従来、パチンコ機等の遊技機においては、多くの機種が存在する。また、互いに似通った機種でありながら、大当たりの発生確率などが相違するシリーズ機と称されるものも存在する。かかるパチンコ機等の遊技機にあっては、セルシートのデザインが類似していることもあり、上述したセルシートの貼り間違い等が発生しやすくなるおそれがある。仮に大当たり発生確率や大当たり時の賞球数が異なるシリーズ機間で、セルシートの貼り間違いが発生すると、遊技者や遊技場関係者にとって不足の不利益が及んでしまうことが懸念される。従って、かかるパチンコ機等の遊技機にあっては、本実施形態に係る構成がより奏功することとなる。
さらに、本実施形態では、第1識別コード505が切除されることにより、その後の工程において、第1識別コード505と第2識別コード506を混同して読み取ってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、第2識別コード506の刻印工程の前段階において、第1コード情報と第2コード情報を照合する照合工程を行う構成となっている。これに限らず、第2識別コード506の刻印工程の後段階において、両識別コード505,506の内容(第1コード情報と第2コード情報)を照合する照合工程を行う構成としてもよい。
また、照合工程(ステップS102)を省略した構成としてもよい。照合工程を省略した場合、誤った第2識別コード506が刻印されるといった事態を防止するため、以下のような構成を採用することもできる。
例えば、ステップS103の刻印工程の前段階において、第1識別コード505からその内容を読み取る読取工程と、当該読み取った内容に新たに製造年月日や生産ラインの情報等を付加したものを、第2識別コード506に含ませる情報として設定する情報設定工程と備えた構成としてもよい。
(b)上記実施形態では、識別コードとしてQRコードが採用されているが、これに限らず、他の二次元コードやカラーコード、バーコード、数字、記号、マークなどを識別コードとして採用してもよい。
(c)上記実施形態では、第2識別コード506をレーザー刻印する構成となっている。これに限らず、例えば第2識別コード506をセルシート501に直接印刷する構成やラベルシールとして貼付する構成など、他の構成を採用してもよい。
(d)上記実施形態では、第1識別コード505をセルシート501に付す構成に関して特に言及していないが、かかる構成として、例えばセルシート501の印刷層又は樹脂表面層への第1識別コード505の印刷、刻印、ラベルシールの貼付などの各種公知技術を採用することができる。
(e)上記実施形態では、セルシート501の左下コーナ部近傍に第1識別コード505が付され、右上コーナ部近傍に第2識別コード506が付される構成となっている。各識別コード505,506が付される箇所はこれに限定されるものではない。例えば、第1識別コード505に関して、ルーター加工により貫通孔が形成される部位に付されるようにしてもよい。また、第2識別コード506に関して、比較的目立たない位置であれば、遊技領域となる部位に付されるようにしてもよい。
また、セルシート501に限らず、例えば板材500の裏面や側面などに識別コード505,506を付す構成としてもよい。
(f)遊技盤30の製造工程は、上記実施形態の順序に限定されるものではない。従って、多少の順序の相違や、所定の工程の省略、別途の工程を設けることは、通常の遊技盤30の製造の範疇から逸脱するものでない限り、何ら支障はない。
例えば、上記実施形態では、第1識別コード505をセルシート501に付す工程や、第2識別コード506に係る情報を管理装置に登録する工程を、図8に示す製造工程とは別工程で行う構成となっているが、これらの工程を図8に示す製造工程の流れに組み込んだ構成としてもよい。
(g)上記実施形態とは異なるタイプの遊技盤やパチンコ機等に適用してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。
(h)上記実施形態では、シート貼付工程(ステップS101)から刻印工程(ステップS104)に至る一連の製造工程に係る生産ライン情報等を付加するため、当該刻印工程において新たな識別コード(第2識別コード506)を付す構成となっている。これに限らず、例えばルーター加工工程(ステップS105)、釘打工程(ステップS106)、部品取付工程(ステップS107)等が行われる際に、これらの工程に係る生産ライン情報等を付加した新たな識別コードが付される構成としてもよい。
勿論、遊技盤30の製造工程における複数箇所において、生産ライン情報等を付加した新たな識別コードの追加(付け替え)が順次、行われる構成としてもよい。
(i)上記実施形態では、第2識別コード506が付された後、第1識別コード505の付された部位がルーター加工により切除される構成となっている。これに限らず、第1識別コード505が切除されない位置に付されている構成としてもよい。
但し、その後の工程において、第1識別コード505と第2識別コード506を混同して読み取ってしまうといった不具合の発生を防止するため、以下のように第1識別コード505を削除する構成を採用することもできる。
例えば、第1識別コード505がセルシート501の表面や板材500の側面などに印刷された構成においては、第2識別コード506を新たに付すにあたり、当該第1識別コード505を消す構成としてもよい。また、第1識別コード505がラベルシールとして貼付された構成においては、第2識別コード506を新たに付すにあたり、当該第1識別コード505を剥がす構成としてもよい。
このように、第2識別コード506を新たに付す前段階に削除工程を行う構成とすれば、第2識別コード506を付す領域を確保しやすくなる。一方、第2識別コード506を付した後段階に削除工程を行う構成とすれば、両識別コード505,506の確認が行いやすくなり、誤った第2識別コード506の付された装飾板503が次工程に送られるといった不具合の発生を低減することができる。
以下、特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施形態から把握できる技術的思想について、その効果とともに記載する。
手段1.遊技機を構成する遊技盤(装飾板)の製造方法であって、
少なくとも前記遊技機の種別を特定可能な情報(機種情報)を含んだ第1の情報群を含む第1識別コードの付された前記遊技盤に対し、前記第1の情報群に新たな情報を付加した第2の情報群を含む第2識別コードを付すコード付け工程を備えたことを特徴とする遊技盤(装飾板)の製造方法。
上記手段1によれば、第1の情報群を含む第1識別コードの付された遊技盤に対し、前記第1の情報群に新たな情報を付加した第2の情報群を含む第2識別コードを付す構成となっている。これにより、予め定められた機種情報等のみならず、製造年月日や生産ラインの情報等、製造過程において新たに追加される各種情報を新たに識別コードの内容に含ませていくことができる。結果として、例えばその後の製造過程において何らかの不具合が発生した場合において追跡調査を行うことができるなど、製造過程等における管理性や利便性の向上を図ることができる。
手段2.前記コード付け工程の前段階において、
前記第1識別コードから前記第1の情報群を読み取る読取工程と、
当該読み取った第1の情報群に新たな情報を付加したものを前記第2の情報群として設定する情報設定工程と備えたことを特徴とする手段1に記載の遊技盤の製造方法。
第2識別コードに係る第2の情報群の基本情報部分(例えば機種情報)を予め所定の管理装置に登録しておくことも考えられるが、かかる場合、作業者による情報の入力ミス等に起因して、識別コードの付け間違い等が発生するおそれがある。
これに対し、上記手段2によれば、このような不具合の発生を防止し、ひいては所望の機種に対応しない識別コードが付された遊技盤が次工程に送られるといった不具合の発生を防止することができる。結果として、製造過程における管理性の向上を図ることができる。
手段3.前記コード付け工程の前段階又は後段階において、前記第1の情報群の内容と前記第2の情報群の内容とを照合する照合工程を備えたことを特徴とする手段1に記載の遊技盤の製造方法。
上記手段3によれば、仮に第2識別コードに係る第2の情報群の基本情報部分(例えば機種情報)を予め所定の管理装置に登録しておく構成において、当該情報の入力ミス等が発生した場合においても、両識別コードの内容の照合結果に基づき警告報知を行ったり、生産ラインを停止するなど所定の処理を実行することにより、所望の機種に対応しない識別コードが付された遊技盤が次工程に送られるといった不具合の発生を防止することができる。結果として、製造過程における管理性の向上を図ることができる。
なお、上記照合工程においては、少なくとも両識別コードに共通する機種情報等の基本情報のみを対比し、両識別コードの内容が一致するか否かを判断すれば足りる。
手段4.前記コード付け工程の前段階又は後段階において、
前記第1識別コードを削除する削除工程を備えたことを特徴とする手段1乃至3に記載の遊技盤の製造方法。
上記手段4によれば、第1識別コードが削除されることにより、その後の工程において、第1識別コードと第2識別コードを混同して読み取ってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
第1識別コードを削除する方法としては、例えば第1識別コードが付された部位をルーター加工等により切除する方法などが挙げられる。また、第1識別コードが印刷された構成においては当該第1識別コードを消すといった方法などが挙げられ、第1識別コードがラベルシールとして貼付された構成においては、当該第1識別コードを剥がすといった方法などが挙げられる。
コード付け工程の前段階に削除工程を行う構成では、第2識別コードを付す領域を確保しやすくなる。一方、コード付け工程の後段階に削除工程を行う構成では、両識別コードの確認が行いやすくなり、誤った識別コードの付された遊技盤が次工程に送られるといった不具合の発生を低減することができる。
手段5.前記第1識別コード及び第2識別コードのうち、少なくとも前記第2識別コードは、二次元コードであることを特徴とする手段1乃至4に記載の遊技盤の製造方法。
近年のパチンコ機等においては、遊技領域が拡大化する傾向にあり、製造過程にのみ必要な識別コードを付す遊技領域外の部位が減少している。このため、第1識別コードに加え、第2識別コードを付す領域を確保することが困難となるおそれがある。第1識別コードは製造の最終段階まで残す必要のないものであるため、後工程において切除される部位に付しておけばよいが、第2識別コードは後工程の管理に必須のものであるため、付す領域を確保することがより困難となるおそれがある。
この点、本手段のように、第2識別コードを二次元コードとすることで、比較的狭い領域においても十分な情報量を確保して付すことができる。
手段6.前記コード付け工程は、レーザー刻印により行われることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技盤の製造方法。
識別コードを装飾シートに直接印刷する構成やラベルシールとして貼付する構成では、製造過程で装飾板を積み重ねる等した場合に摩擦等により擦れて識別コードが読取不能となったり、ラベルシールが剥れるおそれがある。
この点、本手段のように、装飾シートに対しレーザー刻印により識別コードを付すことにより、このような不具合の発生を防止することができる。
手段7.手段1乃至6のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする遊技盤(装飾板)。
手段8.手段7に記載の遊技盤を備えたことを特徴とする遊技機。
このような遊技盤を備えた遊技機としては、例えばパチンコ機等の弾球遊技機が挙げられる。
10…パチンコ機、30…遊技盤、500…板材、501…セルシート、503…装飾板、505…第1識別コード、506…第2識別コード。
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、パチンコ機等の遊技機は、数多くの工程を経て製造されている。例えば、パチンコ機の遊技領域を構成する遊技盤は、まずベニヤ板等の板材の表面に装飾シートを貼付して、ベース(基材)となる装飾板を製造した後、当該装飾板を所定形状に切削するルーター加工等を経て製造される。そして、ルーター加工後の装飾板に対し多数の釘を植設するとともに、表示装置や入賞装置、装飾部材等といった各種部材を取付けることにより、遊技盤が完成する。
近年では、製造する遊技機の種別(機種)等を特定可能なバーコート等の識別コードを遊技盤の装飾シート等に対し予め印刷しておくことにより、製造工程を管理している(例えば、特許文献1参照)。例えば、各種部材の取付工程においては、所定の読取装置により遊技盤に付されたバーコードの内容を読み取り、当該遊技盤に対しその機種に応じた各種部材の取付作業を行う。
特許第3712792号公報
ところが、従来技術のように、装飾シートへ予め識別コードを付しておく方法では、当該識別コードの内容に、予め定められた機種情報等しか含ませることができず、製造年月日や生産ラインの情報等を含ませることができないなど、製造過程における識別コードの内容が固定的なものとなってしまうおそれがある。その結果、例えばその後の製造過程において何らかの不具合が発生した場合において追跡調査ができないなど、管理性や利便性が低下するおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、製造過程における管理性等の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
遊技機の種別を特定可能な情報を含んだ第1の情報群を含む第1識別コードが第1のコーナー部の近傍において付された四角形状をなす装飾シートを板材に貼付するシート貼付工程と、
前記板材に貼付された装飾シートの第1識別コードから前記第1の情報群を読み取る読取工程と、
前記読み取った第1の情報群に新たな情報を付加したものを第2の情報群として設定する情報設定工程と、
前記板材に貼付された装飾シートに対し、前記第2の情報群を含む第2識別コードを前記第1のコーナー部と対角にあたる第2のコーナー部の近傍において付すコード付け工程と、
前記板材のうち、前記第2識別コードが付された部位を含む所定範囲を残して、前記第1識別コードが付された部位を切除する切除工程とを経て形成された遊技盤を備えたことをその要旨としている。
本発明によれば、製造過程における管理性等の向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
パチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠及び遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 遊技盤の製造工程を示すフローチャートである。 (a)は、装飾板を構成する板材と、そこに貼付されるセルシートとを分けた状態で示す正面模式図であり、(b)は、装飾板を示す正面模式図であり、(c)は、第1識別コードが切除された状態の装飾板を示す正面模式図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。図4は内枠12及び遊技盤30等の構成を示す正面図である。図5はパチンコ機10の背面図であり、図6は内枠12及び裏パックユニット203等を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段が設けられている。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射手段としての遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した枠ランプ102が設けられている。また、該枠ランプ102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、枠ランプ102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4、図7を参照して説明する。遊技盤30は後述する装飾板503(図9参照)に対し各種役物等が取付けられて構成されている。
より詳しくは、遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット(始動口)33、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルーター加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。
周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
始動入賞ユニット33は、始動入球手段としての上入賞口33a(第1始動入球手段)及び下入賞口33b(第2始動入球手段)と、下入賞口33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。上入賞口33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、下入賞口33bは、開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、遊技球が入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、始動入賞ユニット33は、上入賞口33a、下入賞口33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する条件成立検出手段(入球検知手段)としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び後述する装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態(特別遊技状態)が付与される。
本実施形態では、大当たり種別として、「16R確変大当たり」、「16R通常大当たり」、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」がある。「16R確変大当たり」及び「16R通常大当たり」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが16回繰り返される。一方、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が0.4秒間開放状態とされる、又は可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが2回繰り返される。すなわち、「16R確変大当たり」及び「16R通常大当たり」の大当たり状態は、遊技球の大幅な増加が望めるのであるが、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」の大当たり状態は、大当たり状態中に獲得可能な遊技球の数が著しく少ない(遊技球の増加がほぼ望めない)ものとなる。なお、上記構成に代えて、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」の大当たり状態における1ラウンドの構成を、「16R確変大当たり」及び「16R通常大当たり」の大当たり状態における1ラウンドの構成と同じ構成としてもよい。つまり、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとしてもよい。
さらに、「16R確変大当たり」、「2R確変大当たり」又は「2R潜伏確変大当たり」が発生した場合には、大当たり状態の終了後に高確率状態(特定モードとしての高確率モード)が付与される。但し、「2R潜伏確変大当たり」が発生した場合には、高確率モードが付与されている状態を遊技者が認識しにくい状態、すなわち潜伏状態(潜伏確変モード)となる。一方、「16R通常大当たり」が発生した場合、大当たり状態の終了後に低確率状態(時間短縮モードや通常モード等の低確率モード)が付与される。
尚、本実施形態では、遊技球が上入賞口33aに入球した場合と、下入賞口33bに入賞した場合とで、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり種別の振分けが異なるようになっている。上入賞口33aへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「16R確変大当たり」、「16R通常大当たり」、「2R確変大当たり」又は「2R潜伏確変大当たり」のいずれかに振分けられ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」のどちらかに振分けられることとなる。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、7セグメント表示装置により構成され、可変入賞装置32の右方に設置されている。そして、始動入賞ユニット33の上入賞口33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様(例えば、文字)により、大当たりか否かが確定的に表示される。例えば、上入賞口33aに遊技球が入賞すると、対応する第1特別表示装置43Lにて、「−」→「7」→「3」→「2」→「1」→「−」→・・・という具合に高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)がなされ、所定時間が経過すると、いずれかの表示態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、大当たり抽選に当選した場合には、「7」、「3」、「2」、「1」のいずれかが変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。但し、遊技球が下入賞口33bへ入賞した場合には、「2R確変大当たり」及び「2R潜伏確変大当たり」は発生しないため、第2特別表示装置43Rにおいて「2」、「1」が決定表示されることはない。
具体的に、「16R確変大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「7」が停止表示され、「16R通常大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「3」が停止表示され、「2R確変大当たり」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「2」が停止表示され、「2R潜伏確変大当たり」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「1」が停止表示される。
また、第1特別表示装置43L又は第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、上入賞口33aに入賞した遊技球、及び下入賞口33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。また、その保留回数が第1保留ランプ46a、第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、基本的に、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が上入賞口33aへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化され、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が下入賞口33bへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化される。但し、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示、及び、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の両方が保留されている場合(第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が優先的に消化される。すなわち、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示が全て消化された状態でなければ、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、下入賞口33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が後回しにされ、先に下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われることとなる。以下、説明の便宜上、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示を「第1変動表示」とも称し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示を「第2変動表示」とも称する。
また、スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えており、当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて変動表示が行われる構成となっている。そして、開放抽選にて当選した場合には、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。さらに、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が上入賞口33a及び下入賞口33bのうちどちらの入球に対応するものであるかを示す変動特定ランプ40と、上記第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bと、保留ランプ44とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、始動入賞ユニット33が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
本実施形態における演出手段を構成する装飾図柄表示装置42は液晶表示装置により構成されており、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御手段としての主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の図柄(数字)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」が確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。なお、「2R確変大当たり」又は「2R潜伏確変大当たり」の場合、装飾図柄表示装置42にて停止表示される図柄の組合わせは、大当たりに対応するものではない。
また、図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。
尚、リーチ状態が発生しても、大当たり状態が発生しない場合には、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された図柄とは異なる図柄が中図柄表示領域において停止表示される。また、「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となる場合には、上記のように装飾図柄表示装置42においてゾロ目の数字が停止表示されるのではあるが、「2R確変大当たり」となる場合には、ゾロ目ではなく、予め定められた特定の数字の組合わせ(以下、チャンス図柄と称する)が停止表示される。例えば、上・中・下図柄表示領域において、「3」・「4」・「1」が停止表示される。「2R潜伏確変大当たり」となる場合には、予め定められた特定の数字の組合わせではなく、表面上、外れ時と同様に、ランダムな外れの組合わせで停止表示される。勿論、「2R潜伏確変大当たり」となる場合に、ランダムな外れの組合わせではなく、例えば上・中・下図柄表示領域において、「2」・「8」・「5」が停止表示される等、予め定められた特定の数字の組合わせが停止表示される構成としてもよい。
加えて、変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には青色に発光し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、始動入賞ユニット33(上入賞口33a)の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で始動入賞ユニット33(上入賞口33a)に入球するようになっている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、始動入賞ユニット33には、上入賞口33a及び下入賞口33bそれぞれに対応して第1始動入賞スイッチ224a(第1条件成立検出手段)、第2始動入賞スイッチ224b(第2条件成立検出手段)が設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞ユニット33(上入賞口33a又は下入賞口33b)への入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部中継端子板240が設けられている。
外部中継端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、遊技盤30の製造工程について、遊技盤30のベース(基材)となる装飾板の構成とともに説明する。図8は、遊技盤30の製造工程を説明するためのフローチャート図である。
ステップS101のシート貼付工程では、板材500に対し装飾シートとしてのセルシート501が貼付されることで、装飾板503が製造される〔図9(a),(b)参照〕。図9(a)は、装飾板503を構成する板材500と、そこに貼付されるセルシート501とを分けた状態で示す正面模式図であり、図9(b)は、装飾板503を示す正面模式図である。
より詳しくは、まず製造しようとしている遊技盤30(パチンコ機10)に対応するセルシート501を作業者が所定のシート貼付装置にセットする。続いて、所定の貯留場所からコンベア等で搬送されてきた未加工の板材500の表面に対し接着剤を塗布した上で、1枚のセルシート501が貼付される。板材500には、長方形状のベニヤ板が用いられている。
また、セルシート501は、例えば板材500との接着層となる定着層と、各種デザイン画等が印刷される印刷層と、当該印刷層の表面側を覆う透明な樹脂表面層とが積層された構造となっている。
さらに、セルシート501の左下コーナ部(第1のコーナー部)近傍には、予め第1識別コード505が付されている。本実施形態における第1識別コード505は、二次元コードであるQRコード(登録商標)により構成されている。この第1識別コード505には、第1の情報群として、例えば、メーカー情報、機種情報、内枠12の種別情報、遊技盤30の盤面データ情報、セルシート501の種別情報など、各種情報が記憶されている。なお、第1識別コード505が付された装飾板503(セルシート501)の左下コーナ部近傍部位515は、後述するルーター加工によって切除される部位である〔図9(c)参照〕。
続くステップS102の照合工程では、装飾板503上の第1識別コード505に記憶された上記各種情報のうちの基本情報が、現在製造しようとしている遊技盤30(パチンコ機10)に対応したものであるか否かを照合する。本実施形態においては、基本情報として、機種情報及びセルシート501の種別情報が照合される。
より詳しくは、先ずは所定の読取装置によって第1識別コード505の情報を読み取る。そして、所定の管理装置が、当該読み取った基準情報と、自身に予め登録された基準情報とが一致するか否かを判定する(ステップS103)。なお、当該登録された基準情報とは、後述する第2識別コード506に含まれる基準情報と同一のものである。
ここで、両情報が一致した場合には、正しいセルシート501が貼付されているものとして、ステップS104の刻印工程に移行する。
一方、両情報が一致しないと判定された場合には、誤ったセルシート501が貼付されたおそれがあるとして、管理装置は、所定の警告報知(ステップS108)を行うとともに、生産ラインを停止させる(ステップS109)。
ステップS104の刻印工程では、所定のレーザー刻印装置により、第2識別コード506を装飾板503の右上コーナ部(第2のコーナー部)近傍にレーザー刻印する。これにより、セルシート501の樹脂表面層に第2識別コード506が刻印されることとなる。ステップS103の刻印工程が本実施形態におけるコード付け工程に相当する。
第1識別コード505と同様、第2識別コード506も二次元コードであるQRコードにより構成されている。また、第2識別コード506が付された装飾板503(セルシート501)の右上コーナ部近傍部位は、後述するルーター工程によって切除されない部位である〔図9(c)参照〕。さらに、図4及び図7を比較して判るとおり、第2識別コード506が付された部位は、遊技領域外となる部位であり、遊技盤30を内枠12に取付けた際には第2識別コード506は内枠12により被覆され見えなくなる。
なお、第2識別コード506には、第2の情報群として、上記第1識別コード505に含まれる情報に加えて、管理装置によって管理される生産ライン情報や、製造年月日に係る情報など新たな情報を付加されている。
上記のようにして適正に製造された装飾板503は、次にステップS105のルーター加工工程に送られる。ルーター加工工程が本実施形態における削除工程に相当する。
かかるルーター加工工程においては、装飾板503(セルシート501)の第2識別コード506の情報が所定の読取装置により読み取られ、当該情報に係る機種に対応する加工が行われる。ルーター加工が施されると、装飾板503には、可変表示装置ユニット35等を取付けるための貫通孔(図示略)等が形成される。また、装飾板503は、左下コーナ部近傍部位515や左上コーナ部近傍部位516が切除されることで、所定の外周形状となる〔図9(c)参照〕。その結果、第1識別コード505も装飾板503から切除されることとなる。
これ以後、装飾板503は、釘を植設する釘打工程(ステップS106)、始動入賞ユニット33や可変表示装置ユニット35等の各種部品を取付ける部品取付工程(ステップS107)等を経て、遊技盤30が完成する。勿論、これらの工程においても、ルーター加工工程と同様、第2識別コード506の情報が所定の読取装置により読み取られ、現在製造されるパチンコ機10が如何なる機種であるのかを認識した上で、当該機種に応じた各種作業が実行される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、機種情報等を含む第1識別コード505の付された装飾板503に対し、機種情報等に加え新たな情報を含んだ第2識別コード506を付す構成となっている。これにより、予め定められた機種情報等のみならず、製造年月日や生産ラインの情報等、製造過程において新たに追加される各種情報を新たに識別コードの内容に含ませていくことができる。結果として、例えばその後の製造過程において何らかの不具合が発生した場合において追跡調査を行うことができるなど、製造過程等における管理性や利便性の向上を図ることができる。
また、装飾板503に対し第2識別コード506を付すにあたり、管理装置に予め登録された情報(これから付される第2識別コード506に含まれる情報、以下「第2コード情報」という。)と、事前にセルシート501に付された第1識別コード505の内容(以下「第1コード情報」という。)とを照合する。このため、仮にシート貼付工程におけるセルシート501のセットミス等に起因して、セルシート501の貼り間違いが発生した場合であっても、上記第1コード情報と第2コード情報の照合結果に基づき警告報知を行ったり、生産ラインを停止するなど処理が実行されるため、所望の機種に対応しないセルシート501が付された装飾板503が次工程に送られるといった不具合の発生を防止することができる。同様に、登録情報の入力ミス等が発生した場合であっても、第2識別コード506の刻印前に第1コード情報と第2コード情報の照合を行うため、誤った第2識別コード506が装飾板503に刻印されるといった事態を防止することができる。結果として、製造過程における管理性の向上を図ることができる。
従来、パチンコ機等の遊技機においては、多くの機種が存在する。また、互いに似通った機種でありながら、大当たりの発生確率などが相違するシリーズ機と称されるものも存在する。かかるパチンコ機等の遊技機にあっては、セルシートのデザインが類似していることもあり、上述したセルシートの貼り間違い等が発生しやすくなるおそれがある。仮に大当たり発生確率や大当たり時の賞球数が異なるシリーズ機間で、セルシートの貼り間違いが発生すると、遊技者や遊技場関係者にとって不足の不利益が及んでしまうことが懸念される。従って、かかるパチンコ機等の遊技機にあっては、本実施形態に係る構成がより奏功することとなる。
さらに、本実施形態では、第1識別コード505が切除されることにより、その後の工程において、第1識別コード505と第2識別コード506を混同して読み取ってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、第2識別コード506の刻印工程の前段階において、第1コード情報と第2コード情報を照合する照合工程を行う構成となっている。これに限らず、第2識別コード506の刻印工程の後段階において、両識別コード505,506の内容(第1コード情報と第2コード情報)を照合する照合工程を行う構成としてもよい。
また、照合工程(ステップS102)を省略した構成としてもよい。照合工程を省略した場合、誤った第2識別コード506が刻印されるといった事態を防止するため、以下のような構成を採用することもできる。
例えば、ステップS103の刻印工程の前段階において、第1識別コード505からその内容を読み取る読取工程と、当該読み取った内容に新たに製造年月日や生産ラインの情報等を付加したものを、第2識別コード506に含ませる情報として設定する情報設定工程と備えた構成としてもよい。
(b)上記実施形態では、識別コードとしてQRコードが採用されているが、これに限らず、他の二次元コードやカラーコード、バーコード、数字、記号、マークなどを識別コードとして採用してもよい。
(c)上記実施形態では、第2識別コード506をレーザー刻印する構成となっている。これに限らず、例えば第2識別コード506をセルシート501に直接印刷する構成やラベルシールとして貼付する構成など、他の構成を採用してもよい。
(d)上記実施形態では、第1識別コード505をセルシート501に付す構成に関して特に言及していないが、かかる構成として、例えばセルシート501の印刷層又は樹脂表面層への第1識別コード505の印刷、刻印、ラベルシールの貼付などの各種公知技術を採用することができる。
(e)上記実施形態では、セルシート501の左下コーナ部近傍に第1識別コード505が付され、右上コーナ部近傍に第2識別コード506が付される構成となっている。各識別コード505,506が付される箇所はこれに限定されるものではない。例えば、第1識別コード505に関して、ルーター加工により貫通孔が形成される部位に付されるようにしてもよい。また、第2識別コード506に関して、比較的目立たない位置であれば、遊技領域となる部位に付されるようにしてもよい。
また、セルシート501に限らず、例えば板材500の裏面や側面などに識別コード505,506を付す構成としてもよい。
(f)遊技盤30の製造工程は、上記実施形態の順序に限定されるものではない。従って、多少の順序の相違や、所定の工程の省略、別途の工程を設けることは、通常の遊技盤30の製造の範疇から逸脱するものでない限り、何ら支障はない。
例えば、上記実施形態では、第1識別コード505をセルシート501に付す工程や、第2識別コード506に係る情報を管理装置に登録する工程を、図8に示す製造工程とは別工程で行う構成となっているが、これらの工程を図8に示す製造工程の流れに組み込んだ構成としてもよい。
(g)上記実施形態とは異なるタイプの遊技盤やパチンコ機等に適用してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。
(h)上記実施形態では、シート貼付工程(ステップS101)から刻印工程(ステップS104)に至る一連の製造工程に係る生産ライン情報等を付加するため、当該刻印工程において新たな識別コード(第2識別コード506)を付す構成となっている。これに限らず、例えばルーター加工工程(ステップS105)、釘打工程(ステップS106)、部品取付工程(ステップS107)等が行われる際に、これらの工程に係る生産ライン情報等を付加した新たな識別コードが付される構成としてもよい。
勿論、遊技盤30の製造工程における複数箇所において、生産ライン情報等を付加した新たな識別コードの追加(付け替え)が順次、行われる構成としてもよい。
(i)上記実施形態では、第2識別コード506が付された後、第1識別コード505の付された部位がルーター加工により切除される構成となっている。これに限らず、第1識別コード505が切除されない位置に付されている構成としてもよい。
但し、その後の工程において、第1識別コード505と第2識別コード506を混同して読み取ってしまうといった不具合の発生を防止するため、以下のように第1識別コード505を削除する構成を採用することもできる。
例えば、第1識別コード505がセルシート501の表面や板材500の側面などに印刷された構成においては、第2識別コード506を新たに付すにあたり、当該第1識別コード505を消す構成としてもよい。また、第1識別コード505がラベルシールとして貼付された構成においては、第2識別コード506を新たに付すにあたり、当該第1識別コード505を剥がす構成としてもよい。
このように、第2識別コード506を新たに付す前段階に削除工程を行う構成とすれば、第2識別コード506を付す領域を確保しやすくなる。一方、第2識別コード506を付した後段階に削除工程を行う構成とすれば、両識別コード505,506の確認が行いやすくなり、誤った第2識別コード506の付された装飾板503が次工程に送られるといった不具合の発生を低減することができる。
以下、特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施形態から把握できる技術的思想について、その効果とともに記載する。
手段1.遊技機を構成する遊技盤(装飾板)の製造方法であって、
少なくとも前記遊技機の種別を特定可能な情報(機種情報)を含んだ第1の情報群を含む第1識別コードの付された前記遊技盤に対し、前記第1の情報群に新たな情報を付加した第2の情報群を含む第2識別コードを付すコード付け工程を備えたことを特徴とする遊技盤(装飾板)の製造方法。
上記手段1によれば、第1の情報群を含む第1識別コードの付された遊技盤に対し、前記第1の情報群に新たな情報を付加した第2の情報群を含む第2識別コードを付す構成となっている。これにより、予め定められた機種情報等のみならず、製造年月日や生産ラインの情報等、製造過程において新たに追加される各種情報を新たに識別コードの内容に含ませていくことができる。結果として、例えばその後の製造過程において何らかの不具合が発生した場合において追跡調査を行うことができるなど、製造過程等における管理性や利便性の向上を図ることができる。
手段2.前記コード付け工程の前段階において、
前記第1識別コードから前記第1の情報群を読み取る読取工程と、
当該読み取った第1の情報群に新たな情報を付加したものを前記第2の情報群として設定する情報設定工程と備えたことを特徴とする手段1に記載の遊技盤の製造方法。
第2識別コードに係る第2の情報群の基本情報部分(例えば機種情報)を予め所定の管理装置に登録しておくことも考えられるが、かかる場合、作業者による情報の入力ミス等に起因して、識別コードの付け間違い等が発生するおそれがある。
これに対し、上記手段2によれば、このような不具合の発生を防止し、ひいては所望の機種に対応しない識別コードが付された遊技盤が次工程に送られるといった不具合の発生を防止することができる。結果として、製造過程における管理性の向上を図ることができる。
手段3.前記コード付け工程の前段階又は後段階において、前記第1の情報群の内容と前記第2の情報群の内容とを照合する照合工程を備えたことを特徴とする手段1に記載の遊技盤の製造方法。
上記手段3によれば、仮に第2識別コードに係る第2の情報群の基本情報部分(例えば機種情報)を予め所定の管理装置に登録しておく構成において、当該情報の入力ミス等が発生した場合においても、両識別コードの内容の照合結果に基づき警告報知を行ったり、生産ラインを停止するなど所定の処理を実行することにより、所望の機種に対応しない識別コードが付された遊技盤が次工程に送られるといった不具合の発生を防止することができる。結果として、製造過程における管理性の向上を図ることができる。
なお、上記照合工程においては、少なくとも両識別コードに共通する機種情報等の基本情報のみを対比し、両識別コードの内容が一致するか否かを判断すれば足りる。
手段4.前記コード付け工程の前段階又は後段階において、
前記第1識別コードを削除する削除工程を備えたことを特徴とする手段1乃至3に記載の遊技盤の製造方法。
上記手段4によれば、第1識別コードが削除されることにより、その後の工程において、第1識別コードと第2識別コードを混同して読み取ってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
第1識別コードを削除する方法としては、例えば第1識別コードが付された部位をルーター加工等により切除する方法などが挙げられる。また、第1識別コードが印刷された構成においては当該第1識別コードを消すといった方法などが挙げられ、第1識別コードがラベルシールとして貼付された構成においては、当該第1識別コードを剥がすといった方法などが挙げられる。
コード付け工程の前段階に削除工程を行う構成では、第2識別コードを付す領域を確保しやすくなる。一方、コード付け工程の後段階に削除工程を行う構成では、両識別コードの確認が行いやすくなり、誤った識別コードの付された遊技盤が次工程に送られるといった不具合の発生を低減することができる。
手段5.前記第1識別コード及び第2識別コードのうち、少なくとも前記第2識別コードは、二次元コードであることを特徴とする手段1乃至4に記載の遊技盤の製造方法。
近年のパチンコ機等においては、遊技領域が拡大化する傾向にあり、製造過程にのみ必要な識別コードを付す遊技領域外の部位が減少している。このため、第1識別コードに加え、第2識別コードを付す領域を確保することが困難となるおそれがある。第1識別コードは製造の最終段階まで残す必要のないものであるため、後工程において切除される部位に付しておけばよいが、第2識別コードは後工程の管理に必須のものであるため、付す領域を確保することがより困難となるおそれがある。
この点、本手段のように、第2識別コードを二次元コードとすることで、比較的狭い領域においても十分な情報量を確保して付すことができる。
手段6.前記コード付け工程は、レーザー刻印により行われることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技盤の製造方法。
識別コードを装飾シートに直接印刷する構成やラベルシールとして貼付する構成では、製造過程で装飾板を積み重ねる等した場合に摩擦等により擦れて識別コードが読取不能となったり、ラベルシールが剥れるおそれがある。
この点、本手段のように、装飾シートに対しレーザー刻印により識別コードを付すことにより、このような不具合の発生を防止することができる。
手段7.手段1乃至6のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする遊技盤(装飾板)。
手段8.手段7に記載の遊技盤を備えたことを特徴とする遊技機。
このような遊技盤を備えた遊技機としては、例えばパチンコ機等の弾球遊技機が挙げられる。
10…パチンコ機、30…遊技盤、500…板材、501…セルシート、503…装飾板、505…第1識別コード、506…第2識別コード。

Claims (1)

  1. 遊技機の種別を特定可能な情報を含んだ第1の情報群を含む第1識別コードの付された遊技盤において前記第1識別コードから前記第1の情報群を読み取る読取工程と、
    前記読み取った第1の情報群に新たな情報を付加したものを第2の情報群として設定する情報設定工程と、
    前記遊技盤に対し、前記第2の情報群を含む第2識別コードを付すコード付け工程とを経て形成されたことを特徴とする遊技機。
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