JP2014193254A - 繊維製品の洗濯方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、下着、スポーツシャツ、カッターシャツ、ジャケット、オーバーコート、パジャマ、浴衣などの衣類、帽子などの繊維製着用具、シーツ、布団、枕カバーなどの寝具などの繊維製品に付着した加齢臭を効果的に除去することができる方法を提供すること。
【解決手段】繊維製品を洗濯する方法であって、繊維製品をヒスチジンまたはその誘導体を含有する漬け置き液中で漬け置き洗いすることを特徴とする繊維製品の洗濯方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品の洗濯方法に関する。さらに詳しくは、加齢臭が付着した繊維製品から効果的に当該加齢臭を除去することができる加齢臭が付着した繊維製品の洗濯方法に関する。
トランス−2−ノネナールに代表されるノネナールは、加齢臭の原因物質として報告されている。ノネナールは、加齢による生体の抗酸化作用の低下に伴い、パルミトレイン酸などの不飽和脂肪酸が過度に酸化されることによって生成する脂質アルデヒドである。高齢化社会においては、衣類、寝具などの繊維製品に付着したノネナールを効果的に除去することができる洗濯方法の開発が望まれる。
ところで、加齢臭を抑制することができる体臭発生抑制用組成物として、水およびヒスチジンなどのアミノ酸を含有する体臭除去用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記体臭除去用組成物は、皮膚化粧料、消臭剤などとして使用されるものであり、加齢臭が付着した衣類、加齢臭が付着した寝具などの加齢臭が付着した繊維製品から加齢臭を効果的に除去する方法が提案されていない。
特開2010−13418号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、衣類、寝具などの繊維製品に付着した加齢臭を当該繊維製品から効果的に除去することができる方法を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) 加齢臭が付着した繊維製品を洗濯する方法であって、当該繊維製品をヒスチジンまたはその誘導体を含有する漬け置き液中で漬け置き洗いすることを特徴とする繊維製品の洗濯方法、および
(2) ヒスチジンまたはその誘導体が式(I):
Figure 2014193254
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、R2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
で表わされるヒスチジンまたはその誘導体である前記(1)に記載の繊維製品の洗濯方法
に関する。
本発明の繊維製品の洗濯方法によれば、衣類、寝具などの繊維製品に付着した加齢臭を当該繊維製品から効果的に除去することができるという優れた効果が奏される。
実験例1で得られた反応生成物の分子構造をフーリエ変換質量分析装置(FT−MS)で調べた結果を示す図である。 実験例1で得られた反応生成物の分子構造を核磁気共鳴装置(NMR)で調べた結果を示す図である。
本発明の繊維製品の洗濯方法は、前記したように、繊維製品をヒスチジンまたはその誘導体を含有する漬け置き液中で漬け置き洗いすることを特徴とする。
本発明の繊維製品の洗濯方法に使用することができる繊維製品としては、例えば、下着、スポーツシャツ、ワイシャツ、ジャケット、スーツ(背広)、スラックス(ズボン)、オーバーコート、ジャンバー、パジャマ(寝間着)、浴衣などの衣類、帽子などの繊維製の衣類、タオル、ハンカチ、ネッカチーフ、バンダナなどの繊維製の着用具、シーツ、布団、枕カバー、毛布、タオルケットなどの繊維製の寝具などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
また、繊維製品を構成する繊維の種類についても特に限定がない。繊維製品を構成する繊維としては、例えば、ナイロンなどのポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維などの合成繊維;アセテート繊維、トリアセテート繊維などの半合成繊維;レーヨン、キュプラ、ポリノジックなどの再生繊維;木綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明において好適に使用することができるヒスチジンまたはその誘導体としては、例えば、式(I):
Figure 2014193254
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、R2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
で表わされるヒスチジンまたはその誘導体が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、イソへキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
1のなかでは、加齢臭を効果的に除去する観点から、水素原子または炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基がさらに好ましい。また、R2のなかでは、加齢臭を効果的に除去する観点から、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
ヒスチジンまたはその誘導体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。また、ヒスチジンまたはその誘導体は、それぞれ、D体およびL体のいずれであってもよい。
ヒスチジンまたはその誘導体は、通常、使用の際に溶液として用いることができる。ヒスチジンまたはその誘導体の溶液に用いられる溶媒は、加齢臭が付着した繊維製品から加齢臭を効率よく除去する観点から、水、親水性有機溶媒、または水と親水性有機溶媒との混合溶媒が好ましい。
親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールなどの1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトンなどのケトン;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、アセト酢酸メチルなどのエステル;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの親水性有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
水と親水性有機溶媒との混合溶媒において、当該混合溶媒における親水性有機溶媒の含有率は、加齢臭が付着した繊維製品の種類、ヒスチジンまたはその誘導体の種類および使用量、必要により用いられる界面活性剤や添加剤の種類および使用量などによって異なるので一概には決定することができないことから、これらに応じて適宜調整することが好ましい。
漬け置き洗いをする際の漬け置き液におけるヒスチジンまたはその誘導体の濃度は、使用される繊維製品の種類などによって異なるので一概には決定することができないが、ノネナールを繊維製品から効率よく除去する観点から、好ましくは0.1g/L以上、より好ましくは0.3g/L以上、さらに好ましくは0.5g/L以上であり、漬け置き液の高粘度化を抑制する観点から、好ましくは100g/L以下、より好ましくは90g/L以下、さらに好ましくは80g/L以下である。なお、漬け置き液として高濃度を有するものを用意し、漬け置き洗いする際に所定濃度となるように、水などで希釈してもよい。
漬け置き液には、必要により、界面活性剤を適量で配合することができる。界面活性剤を漬け置き液に配合した場合、油汚れなどの汚れを除去する効果を漬け置き液に付与することができる。
界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、これらの界面活性剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アンモニウムドデシルサルフェート、ナトリウムドデシルサルフェートなどのアルキルサルフェート塩;アンモニウムドデシルスルホネート、ナトリウムドデシルスルホネートなどのアルキルスルホネート塩;アンモニウムドデシルベンゼンスルホネート、ナトリウムドデシルナフタレンスルホネートなどのアルキルアリールスルホネート塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;ジアルキルスルホコハク酸塩;アリールスルホン酸−ホルマリン縮合物;アンモニウムラウリレート、ナトリウムステアリレートなどの脂肪酸塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの縮合体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、エチレンオキサイドと脂肪族アミンとの縮合体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライドなどのアルキルアンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ脂肪酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
また、漬け置き液には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、必要により、例えば、pH調整剤、保湿剤、粘度調整剤、防腐剤、抗菌剤、着色料、紫外線吸収剤、キレート化剤、安定化剤などの添加剤が適量で含まれていてもよい。
本発明の繊維製品の洗濯方法では、繊維製品を漬け置き液中で漬け置き洗いするだけで繊維製品の加齢臭を除去することができる。
繊維製品を漬け置き液中で漬け置き洗いする際の漬け置き液の液温は、特に限定されないが、通常、0〜95℃の温度であることが好ましく、室温程度の温度であることがより好ましい。
繊維製品を漬け置き液中で漬け置き洗いする時間は、当該漬け置き液に含まれるヒスチジンまたはその誘導体の濃度、繊維製品の種類、当該漬け置き液の液温、加齢臭の強さなどによって異なるので一概には決定することができないが、通常、3〜24時間程度である。
なお、繊維製品を漬け置き液中で漬け置き洗いをする際には、当該漬け置き液を必要により撹拌してもよい。
以上のようにして繊維製品を漬け置き液中で漬け置き洗いをした後には、必要により水洗などによって付着している漬け置き液を除去した後に、乾燥させてもよい。
本発明の繊維製品の洗濯方法によれば、衣類、寝具などの繊維製品に付着した加齢臭を当該繊維製品から効果的に除去することができるので、加齢臭が付着している種々の繊維製品に好適に使用することができる。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実験例1
加齢臭の原因物質として報告されているノネナール0.028mLをメタノール3mLに加えた後、ヒスチジン誘導体としてtert−ブトキシカルボニル−L−ヒスチリジンメチルエステル46mgを加えた。37℃で6日間反応させることにより白色油状の生成物を得た。この生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒は、酢酸エチルとメタノールの20対1の混合液)にかけることにより、主反応生成物を単離精製した。
次に、前記で得られた反応生成物の分子構造をフーリエ変換質量分析装置(FT−MS)および核磁気共鳴装置(NMR)で調べた。反応生成物の分子構造をフーリエ変換質量分析装置(FT−MS)で調べた結果を図1に示す。また、反応生成物の分子構造を核磁気共鳴装置(NMR)で調べた結果〔1H−NMR(DMSO-d6,400MHz)〕を図2に示す。
図1および図2に示された結果から、ノネナールのアルデヒド基がtert−ブトキシカルボニルL−ヒスチリジンメチルエステルのイミダゾール基と特異的に化学結合していることがわかる。このことから、tert−ブトキシカルボニルL−ヒスチリジンメチルエステルは、ノネナールと化学的に結合することにより、新たな化合物を形成することから、加齢臭を除去するための成分として有用であることがわかる。
実施例1
L-ヒスチジンを配合した洗濯漬け置き剤(L-ヒスチジン12.5g/L)を製作した。イソオクタンに溶解したノネナール100μlを木綿布(10×10cm)に付着させた後、30分間放置した。漬け置き剤100mlにこのノネナールを付着させた布を漬け置き剤100mlに入れ、室温で5時間、漬け置きした後、水道水でもみ洗いした。その後、十分に水を絞り切った布をイソオクタン10.8mlに浸し、24時間放置し、布中のノネナールをイソオクタンで抽出した。抽出液中のノネナールをガスクロマトグラフィー法により分析した。
製造例1(試験布の作製)
ノネナール50mLをイソオクタン50mLに溶解させ、ノネナールの濃度が50%であるノネナール溶液100mLを調製した。前記で得られたノネナール溶液のうち100μLを木綿布(大きさ:10cm×10cm)に付着させた後、30分間放置することにより、試験布を作製した。
参考例1
製造例1で得られた試験布を20℃のイソオクタン10.8mLに浸漬し、24時間放置することにより、試験布中のノネナールをイソオクタンで抽出することにより、抽出液を得た。前記で得られた抽出液に含まれているノネナールの濃度(ブランクのノネナールの濃度)をガスクロマトグラフィーで調べたところ、当該ブランクのノネナールの濃度は0.47w/v%であった。
実施例1
L−ヒスチジンを水に溶解させることにより、L−ヒスチジンの濃度が12.5g/Lの漬け置き液を調製した。
製造例1で得られた試験布を前記で得られた20℃の漬け置き液に5時間浸漬した後、水道水でもみ洗いをした。
次に、試験布を絞ることにより、試験布に付着している水分を十分に除去した後、この試験布を20℃のイソオクタン10.8mLに浸漬し、24時間放置することにより、試験布中のノネナールをイソオクタンで抽出することにより、抽出液を得た。その結果、前記で得られた抽出液に含まれているノネナールの濃度をガスクロマトグラフィーで調べたところ、当該ノネナールの濃度は0.0175w/v%であった。
また、ノネナールの除去率を式:
[ノネナールの除去率(%)]
=100
−{〔[漬け置き洗い後の抽出液に含まれているノネナールの濃度(w/v%)]
÷[ブランクのノネナールの濃度(0.47w/v%)]〕
×100}
に基づいて求めたところ、96.3%であることから、ノネナールが効果的に除去されていることが確認された。
実施例2
L−ヒスチジンを水に溶解させることにより、L−ヒスチジンの濃度が12.5g/Lとなるように調整し、得られた溶液にノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)を濃度が0.01w/v%となるように添加することにより、漬け置き液を調製した。
実施例1で用いた漬け置き液の代わりに、前記で得られた漬け置き液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして抽出液を調製した。その結果、前記で得られた抽出液に含まれているノネナールの濃度をガスクロマトグラフィーで調べたところ、当該ノネナールの濃度は、実施例1と同様に0.0175w/v%であり、ノネナールの除去率は96.3%であることから、ノネナールが効果的に除去されていることが確認された。
実施例1および実施例2の結果から、漬け置き液に含まれているL−ヒスチジンは、界面活性剤によって悪影響を受けないことがわかる。
比較例1
製造例1で得られた試験布を20℃の水に5時間浸漬した後、水道水でもみ洗いをした。
次に、試験布を絞ることにより、試験布に付着している水分を十分に除去した後、この試験布を20℃のイソオクタン10.8mLに浸漬し、24時間放置することにより、試験布中のノネナールをイソオクタンで抽出することにより、抽出液を得た。その結果、前記で得られた抽出液に含まれているノネナールの濃度をガスクロマトグラフィーで調べたところ、当該ノネナールの濃度は0.26w/v%であった。
また、ノネナールの除去率を実施例1と同様にして求めたところ、44.6%であることから、水による漬け置き洗いでは、ノネナールが十分に除去されないことが確認された。
製造例2および製造例3(試験用綿製ワイシャツまたは試験用ウール製背広の作製)
ノネナール50mLをイソオクタン50mLに溶解させ、ノネナールの濃度が50%であるノネナール溶液100mLを調製した。前記で得られたノネナール溶液のうち5mLを綿製ワイシャツまたはウール製背広にそれぞれ付着させた後、30分間放置することにより、試験用綿製ワイシャツ(製造例2)および試験用ウール製背広(製造例3)を作製した。
参考例2および参考例3
製造例2で得られた試験用綿製ワイシャツおよび製造例3で得られた試験用ウール製背広をそれぞれ水60Lに18時間浸漬した後、水道水でもみ洗いをした。その後、それぞれ別々に20℃のイソオクタン3Lに浸漬した。24時間放置した後、試験布中のノネナールをイソオクタンで抽出することにより、抽出液を得た。前記で得られた抽出液に含まれているノネナールの濃度(ブランクのノネナールの濃度)をガスクロマトグラフィーで調べたところ、当該ブランクのノネナールの濃度は、試験用綿製ワイシャツ(参考例2)では0.0063w/v%であり、試験用ウール製背広(参考例3)では、0.0017w/v%であった。
実施例3および実施例4
L−ヒスチジンを水に溶解させることにより、L−ヒスチジンの濃度が1g/Lの漬け置き液を調製した。
製造例2で得られた試験用綿製ワイシャツ(実施例3)および製造例3で得られた試験用ウール製背広(実施例4)をそれぞれ前記で得られた20℃の漬け置き液60Lに18時間浸漬した後、水道水でもみ洗いをした。
次に、試験用綿製ワイシャツおよび試験用ウール製背広をそれぞれ絞ることにより、付着している水分を十分に除去した後、試験用綿製ワイシャツおよび試験用ウール製背広を20℃のイソオクタン3Lに浸漬し、24時間放置することにより、試験用綿製ワイシャツおよび試験用ウール製背広のノネナールをイソオクタンで抽出することにより、抽出液を得た。前記で得られた抽出液に含まれているノネナールの濃度をガスクロマトグラフィーで調べたところ、試験用綿製ワイシャツにおけるノネナールの濃度は0.015w/v%であり、試験用ウール製背広におけるノネナールの濃度は0.0005w/v%であった。
ノネナールの除去率を式:
[ノネナールの除去率(%)]
=〔[水で漬け置きした後の抽出液に含まれているノネナールの濃度(w/v%)]−[漬け置き剤で漬け置き洗いした後の抽出液に含まれているノネナールの濃度(w/v%)]〕
÷[水で漬け置きした後の抽出液に含まれているノネナールの濃度(w/v%)]
×100}
に基づいて求めたところ、ワイシャツで76%、背広で71%であることから、ノネナールが効果的に除去されていることが確認された。
比較例2および比較例3
製造例2で得られた試験用綿製ワイシャツ(比較例2)および製造例3で得られた試験用ウール製背広(比較例3)を20℃の水に5時間浸漬した後、水道水でもみ洗いをした。
次に、試験用綿製ワイシャツおよび試験用ウール製背広をそれぞれ絞ることにより、試験用綿製ワイシャツおよび試験用ウール製背広に付着している水分を十分に除去した後、試験用綿製ワイシャツおよび試験用ウール製背広を20℃のイソオクタン3Lに浸漬し、24時間放置することにより、試験布中のノネナールをイソオクタンで抽出することにより、抽出液を得た。その結果、前記で得られた抽出液に含まれているノネナールの濃度をガスクロマトグラフィーで調べたところ、試験用綿製ワイシャツにおけるノネナールの濃度は0.0063w/v%であり、試験用ウール製背広におけるノネナールの濃度は0.0017w/v%であった。
また、ノネナールの除去率を実施例1と同様にして求めたところ、水による漬け置き洗いでは、ノネナールが十分に除去されないことが確認された。
以上の結果から、各実施例の繊維製品の洗濯方法によれば、衣類、寝具などの繊維製品に付着した加齢臭を当該繊維製品から効果的に除去することができるという優れた効果が奏されることがわかる。

Claims (2)

  1. 繊維製品を洗濯する方法であって、繊維製品をヒスチジンまたはその誘導体を含有する漬け置き液中で漬け置き洗いすることを特徴とする繊維製品の洗濯方法。
  2. ヒスチジンまたはその誘導体が式(I):
    Figure 2014193254
    (式中、R1は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、R2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
    で表わされるヒスチジンまたはその誘導体である請求項1に記載の繊維製品の洗濯方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017193503A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 株式会社ナリス化粧品 消臭化粧料

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