JP2014190804A - 湿度センサ - Google Patents

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賢蔵 中村
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Abstract

【課題】 小型かつ低コストで表面実装が可能であると共に高精度に湿度検出が可能な湿度センサを提供すること。
【解決手段】 互いに近接配置された外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとを備えた湿度センサ1であって、外気温度検出部及び温度補償部が、サーミスタ部材2と、該サーミスタ部材の両端部に対向配置されて該両端部に接触する一対の端子電極部材3と、一対の端子電極部材を両端に配してサーミスタ部材を内部に収納する絶縁性管4A,4Bとをそれぞれ備え、サーミスタ部材が、サーミスタ材料で形成されたサーミスタ素体5と、該サーミスタ素体の両端部に形成された電極となる一対の端子部6とを有したチップ状であり、温度補償部の絶縁性管4Bが、サーミスタ部材を内部に不活性ガスと共に封止し、外気温度検出部の絶縁性管4Aが、実装面以外の面の少なくとも一つに貫通孔4aを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型かつ低コストで表面実装が可能であると共に高精度に湿度検出が可能な湿度センサに関する。
従来、サーミスタ素子を用いた湿度センサとして、例えば特許文献1には、独立した二つの凹部を中心軸に対称に形成すると共に、一方の凹部に上面に対して貫通した開口部を設けてなる均熱ケースと、特性の揃った自己加熱型の二つの感温素子とを備え、二つの感温素子のうち一方を、開口部を有する一方の凹部に対して基板を介して封止して感湿素子とし、他方の感温素子を他方の凹部に対して基板を介して封止して温度補償素子とする絶対湿度センサが記載されている。
この絶対湿度センサでは、二つの感温素子が自己発熱型サーミスタからなり、これらの自己発熱型サーミスタは、2つのリード線が基板を貫通して立設され、凹部中の空中に支持されている。
このような湿度センサは、熱拡散の違いが湿度によって異なる現象を利用して、サーミスタの発熱量が外気に通じた方と完全に封止された方とで異なることから、両者のサーミスタにおける抵抗値も変化することで、その差異に基づいて湿度を算出するものである。
また、特許文献2には、温度センサであるが、ガラス管内にチップ型サーミスタ素子が挿入され、ガラス管の両端にそれぞれ封止電極が封着されたアキシャルリードガラス封止型サーミスタが記載されている。
特開平9−325126号公報 特開平11−283811号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、従来の湿度センサでは、リード線によってサーミスタ素子を基板上に立設させて空中に支持しているために、大きな凹部内の空間が必要になり、特殊な構造が必要になって部品コストが増大すると共に全体が大型化してしまう不都合があった。また、リード線に外部配線を接続する必要があり、回路基板上へ直接、表面実装を行うことができないという不都合がある。
また、特許文献2に記載のサーミスタでは、サーミスタ素子とガラス管との間に空間があるため、外気の影響を比較的受け難いが、封止電極とガラス管内面との接触面積が大きく、この接触部分から熱が伝わって、少なからず外気等の影響を受けてしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、小型かつ低コストで表面実装が可能であると共に高精度に湿度検出が可能な湿度センサを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る湿度センサは、互いに近接配置された外気温度検出部と温度補償部とを備えた湿度センサであって、前記外気温度検出部及び前記温度補償部が、サーミスタ部材と、該サーミスタ部材の両端部に対向配置されて該両端部に接触する一対の端子電極部材と、前記一対の端子電極部材を両端に配して前記サーミスタ部材を内部に収納する絶縁性管とをそれぞれ備え、前記サーミスタ部材が、サーミスタ材料で形成されたサーミスタ素体と、該サーミスタ素体の両端部に形成された電極となる一対の端子部とを有したチップ状であり、前記温度補償部の前記絶縁性管が、前記サーミスタ部材を内部に不活性ガスと共に又は真空中で封止し、前記外気温度検出部の前記絶縁性管が、実装面以外の面の少なくとも一つに貫通孔を有していることを特徴とする。
この湿度センサでは、両端部に端子部を有するチップ状のサーミスタ部材が、両端部に端子電極部材を有する絶縁性管内に収納されているので、全体がコンパクトになると共に、基板上への表面実装が容易となる。また、小型化により応答性も向上すると共に、シンプルな構造の部材により低コストで作製可能である。
なお、この湿度センサでは、温度補償部の絶縁性管が、サーミスタ部材を内部に不活性ガスと共に又は真空中で封止し、外気温度検出部の絶縁性管が、実装面以外の面の少なくとも一つに貫通孔を有しているので、外気温度検出部のサーミスタ部材が貫通孔を介して水分を含む外気に触れて検出回路に生じるジュール熱が湿度により変化するのに対し、温度補償部のサーミスタ部材は外気の湿度の影響を受けない。このため同じ電流で検出を行うと、外気に触れない方は、周辺の湿度に関係なく検出回路に接続したときのジュール熱による発熱量が一定になるが、外気に触れる方のジュール熱は少なくなり、温度が低く検出される。すなわち、外気温度検出部のサーミスタ部材と温度補償部のサーミスタ部材との検出温度(抵抗値又は電圧値)の比較を行うことにより、外気の湿度を推定し、検出することが可能になる。
第2の発明に係る湿度センサは、第1の発明において、前記端子電極部材が、前記絶縁性管との間に隙間を介して内側に突出して前記端子部に当接する凸状電極部を中心軸上に有していることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、端子電極部材が、絶縁性管との間に隙間を介して内側に突出して端子部に当接する凸状電極部を中心軸上に有しているので、凸状電極部と絶縁性管との間にも環状の空間が形成されて該空間によって絶縁性管との間の断熱性が向上し、絶縁性管からの熱伝導性を低減することができる。これにより、絶縁性管が受ける外気等の影響を低減することができる。なお、外気温度検出部と温度補償部とを上記のような同じ電極構造にすることで、湿度以外での熱伝導を同じにして素子周辺の湿度のみの影響を受けることができる。
第3の発明に係る湿度センサは、第1又は第2の発明において、前記外気温度検出部と前記温度補償部とが、間に配した絶縁板又は絶縁シートを介して互いに接着され、全体としてチップ状とされていることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、外気温度検出部と温度補償部とが、間に配した絶縁板又は絶縁シートを介して互いに接着され、全体としてチップ状とされているので、外気温度検出部と温度補償部とがチップ状に一体化された状態で回路基板等に直接、実装することができ、さらに容易に表面実装が可能になる。
第4の発明に係る湿度センサは、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記端子電極部材が、前記凸状電極部の基端側に設けられ前記絶縁性管の内径より外径が大きいフランジ部を有し、前記フランジ部が、前記絶縁性管の端面に接合されて外部に露出していることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、フランジ部が、絶縁性管の端面に接合されて外部に露出しているので、フランジ部が実装対象物である基板等に半田等によって直接接合されて実装可能であり、表面実装が容易になると共に基板等からフランジ部を介して効率的に熱を受けることができる。
第5の発明に係る湿度センサは、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記凸状電極部が、前記端子部が嵌め込み可能な凹部を先端に有していることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、凸状電極部が、端子部が嵌め込み可能な凹部を先端に有しているので、一対の凸状電極部の凹部内にサーミスタ素体の両端部が嵌まってサーミスタ素体が位置決めされる。これにより、絶縁性管内の中心軸上にサーミスタ素体を高精度に設置することができる。
第6の発明に係る湿度センサは、第1から第5の発明のいずれかにおいて、前記凸状電極部が、前記端子部に向けて突出した柱部と、前記柱部の先端に設けられて前記端子部に当接する支持板部とを有し、前記柱部が、前記端子部よりも外径が小さいことを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、柱部が、前記端子部よりも外径が小さいので、柱部と絶縁性管との間に広く環状の空間を得ることができると共に、柱部による支柱構造によって外からの熱の流入に対してジュール熱の放出がより小さくなって、端子部における外気との影響を抑制することができる。
第7の発明に係る湿度センサは、第1から第6の発明のいずれかにおいて、前記サーミスタ素体の露出面にガラス膜がコーティングされていることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、サーミスタ素体の露出面にガラス膜がコーティングされているので、サーミスタ素体が封止時の高熱や不活性ガスの影響を受けず、良好な封止状態が得られる。
第8の発明に係る湿度センサは、第7の発明において、前記絶縁性管が、セラミックスで形成され、前記端子電極部材と前記絶縁性管とがロウ付けされていることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、絶縁性管が、セラミックスで形成され、端子電極部材と絶縁性管とがロウ付けされているので、ガラスコーティングされたサーミスタ素体がロウ付け時の高熱の影響を受け難いと共に、高強度の絶縁性管と高接合強度の封止状態とによって高い信頼性を得ることができる。
第9の発明に係る湿度センサは、第1から第8の発明のいずれかにおいて、前記サーミスタ素体が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有したセラミックス焼結体であることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、サーミスタ素体が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有したセラミックス焼結体であるので、異方性もなく、また不純物層がないので、セラミックス焼結体内で電気特性のバラツキが小さく、複数の湿度センサを用いる際に高精度な測定が可能になる。また、安定した結晶構造のため、耐環境に対する信頼性も高い。なお、セラミックス焼結体としては、立方晶スピネル相からなる単相の結晶構造が最も望ましい。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る湿度センサによれば、両端部に端子部を有するチップ状のサーミスタ部材が、両端部に端子電極部材を有する絶縁性管内に収納されているので、全体がコンパクトになると共に、基板上への表面実装が容易となる。
したがって、小型で高精度な湿度測定ができると共に、SMDタイプの湿度センサとして容易に表面実装ができ、ガラスエポキシ基板等への実装自動化も可能になり、高い量産性を有することができる。特に、本発明の湿度センサは、複写機やエアコンなど、湿度計測を必要とする機器の湿度計測用のセンサとして好適である。
本発明に係る湿度センサの第1実施形態において、湿度センサを示す斜視図である。 第1実施形態において、外気温度検出部を示す分解斜視図である。 外気温度検出部及び温度補償部における電流と電圧との関係と、湿度と電圧との関係とを示すグラフによる説明図である。 本発明に係る湿度センサの第2実施形態において、湿度センサを示す斜視図である。 本発明に係る湿度センサの第3実施形態において、サーミスタ部材と端子電極部材とを示す斜視図である。 本発明に係る湿度センサの第4実施形態において、サーミスタ部材と端子電極部材とを示す斜視図である。 本発明に係る湿度センサの第5実施形態において、サーミスタ部材と端子電極部材とを示す斜視図である。 外からの熱の流入とジュール熱の放出との関係を第1実施形態と第5実施形態との場合で示す説明図である。
以下、本発明に係る湿度センサの第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態の湿度センサ1は、図1及び図2に示すように、互いに近接配置された外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとを備えた湿度センサであって、外気温度検出部10A及び温度補償部10Bが、サーミスタ部材2と、該サーミスタ部材2の両端部に対向配置されて該両端部に接触する一対の端子電極部材3と、一対の端子電極部材3を両端に配してサーミスタ部材2を内部に収納する絶縁性管4A,4Bとをそれぞれ備えている。
上記外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとは、回路基板等の基板S上に近接状態に表面実装される。
上記サーミスタ部材2は、サーミスタ材料で形成されたサーミスタ素体5と、該サーミスタ素体5の両端部に形成された電極となる一対の端子部6とを有したチップ状とされている。すなわち、サーミスタ部材2は、チップサーミスタである。
上記サーミスタ素体5としては、NTC型、PTC型、CTR型等のサーミスタ材料があるが、本実施形態では、例えばNTC型サーミスタを採用している。このサーミスタ材料は、Mn−Co−Cu系材料、Mn−Co−Fe系材料等のサーミスタ材料で形成されている。
特に、本実施形態では、サーミスタ素体5として、Mn,CoおよびFeの金属酸化物を含有するセラミックス焼結体、すなわちMn−Co−Fe系材料で形成されたものを採用している。さらに、このセラミックス焼結体は、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有していることが好ましい。特に、セラミックス焼結体としては、立方晶スピネル相からなる単相の結晶構造が最も望ましい。
上記温度補償部10Bの絶縁性管4Bは、サーミスタ部材2を内部に不活性ガスで封止し、外気温度検出部10Aの絶縁性管4Aは、実装面以外の面の少なくとも一つに貫通孔4aを有している。本実施形態では、貫通孔4aが絶縁性管4Aの上面に形成されている。なお、側面に貫通孔4aを形成しても構わない。
また、サーミスタ素体5の露出面には、ガラス膜7がコーティングされている。
上記絶縁性管4A,4Bは、アルミナ(Al)等のセラミックスで角筒形状に形成され、端子電極部材3と絶縁性管4A,4Bとがロウ付けされている。
上記不活性ガスは、例えばHe、Ar、Ne、Xe、SF、CO、C、C、CF、H及びこれらの混合ガス等である。
上記端子電極部材3は、高温加熱によるロウ付けで絶縁性管4A,4Bの両端に封着されており、サーミスタ部材2の中心軸が絶縁性管4A,4Bの中心軸に一致するように収納される。
この端子電極部材3は、例えば、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)を備える合金であるコバール(登録商標)、又は、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)を備える42合金等で構成されている。また、この端子電極部材3は、内側に突出して絶縁性管4A,4B内に嵌め込まれる突出部3aを有しており、突出部3aがサーミスタ部材2の端子部6に当接している。
また、この端子電極部材3は、絶縁性管4A,4Bとの間に隙間を介して内側に突出して端子部6に当接する凸状電極部3aを中心軸上に有していると共に、凸状電極部3aの基端側に設けられ絶縁性管4A,4Bの内径より外径が大きいフランジ部3bを有している。すなわち、上記凸状電極部3aは、絶縁性管4A,4Bの内径よりも小径に形成されている。
また、上記フランジ部3bは、絶縁性管4A,4Bの端面に接合されて外部に露出している。すなわち、本実施形態の湿度センサ1を実装対象物である回路基板等に実装する際、絶縁性管4A,4Bの端部から外部に露出している一対のフランジ部3bを半田等の導電性接着剤で回路基板の配線等に接合することで、表面実装することができる。
このように本実施形態の湿度センサ1では、両端部に端子部6を有するチップ状のサーミスタ部材2が、両端部に端子電極部材3を有する絶縁性管4A,4B内に収納されているので、全体がコンパクトになると共に、基板S上への表面実装が容易となる。また、小型化により応答性も向上すると共に、シンプルな構造の部材により低コストで作製可能である。
なお、この湿度センサ1では、温度補償部10Bの絶縁性管4Bが、サーミスタ部材2を内部に不活性ガスと共に封止し、外気温度検出部10Aの絶縁性管4Aが、実装面以外の面の少なくとも一つに貫通4a孔を有しているので、外気温度検出部10Aのサーミスタ部材2が貫通孔4aを介して水分を含む外気に触れて検出回路に生じるジュール熱が湿度により変化するのに対し、温度補償部10Bのサーミスタ部材2は外気の湿度の影響を受けない。このため同じ電流で検出を行うと、外気に触れない方は、周辺の湿度に関係なく検出回路に接続したときのジュール熱による発熱量が一定になるが、外気に触れる方のジュール熱は少なくなり、温度が低く検出される。
すなわち、外気温度検出部10Aのサーミスタ部材2と温度補償部10Bのサーミスタ部材2との検出温度(抵抗値又は電圧値)の比較を行うことにより、外気の湿度を推定し、検出することが可能になる。例えば、図3に示すように、乾燥空気(不活性ガス)中における温度補償部10Bのサーミスタ部材2は、外気の湿度の影響を受けないのに対し、外気に暴露されて湿度の影響を受ける外気温度検出部10Aのサーミスタ部材2では、温度補償部10Bのサーミスタ部材2と同じ電流となるように制御すると、より大きな電力が必要となる。
したがって、外気温度検出部10Aのサーミスタ部材2と温度補償部10Bのサーミスタ部材2とに互いに同じ一定の電流Iを印加して、そのときの発熱状態からセンサ周辺の温度と湿度とを推定することが可能である。すなわち、密封されている温度補償部10Bのサーミスタ部材2側を湿度ゼロの基準として、外気に暴露された外気温度検出部10Aのサーミスタ部材2から湿度を、図3に示すように、予め求めておいた電流Iを一定にした時の電圧と湿度との関係から推定することができる。
また、端子電極部材3が、絶縁性管4A,4Bとの間に隙間を介して内側に突出して端子部6に当接する凸状電極部3aを中心軸上に有しているので、凸状電極部3aと絶縁性管4A,4Bとの間にも環状の空間が形成されて該空間によって絶縁性管4A,4Bとの間の断熱性が向上し、絶縁性管4A,4Bからの熱伝導性を低減することができる。これにより、絶縁性管4A,4Bが受ける外気等の影響を低減することができる。なお、外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとを上記のような同じ電極構造にすることで、湿度以外での熱伝導を同じにして素子周辺の湿度のみの影響を受けることができる。
また、サーミスタ素体5の露出面にガラス膜7がコーティングされているので、サーミスタ素体5が封止時の高熱や不活性ガスの影響を受けず、良好な封止状態が得られる。
さらに、絶縁性管4A,4Bが、セラミックスで形成され、端子電極部材3と絶縁性管4A,4Bとがロウ付けされているので、ガラスコーティングされたサーミスタ素体5がロウ付け時の高熱の影響を受け難いと共に、高強度の絶縁性管4A,4Bと高接合強度の封止状態とによって高い信頼性を得ることができる。
また、サーミスタ素体5が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有したセラミックス焼結体であるので、異方性もなく、また不純物層がないので、セラミックス焼結体内で電気特性のバラツキが小さく、外気温度検出部10Aのサーミスタ部材2と温度補償部10Bのサーミスタ部材2とで高精度な測定が可能になる。また、安定した結晶構造のため、耐環境に対する信頼性も高い。
次に、本発明に係る湿度センサの第2実施形態について、図4を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとが別体に形成されて基板S上に僅かな隙間を介して近接状態に表面実装されているのに対し、第2実施形態の湿度センサ21では、図4に示すように、外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとが、間に配した絶縁板22を介して互いに接着され、全体としてチップ状とされている点である。
すなわち、第2実施形態では、アルミナのセラミックス板等である絶縁板22の両面に接着剤によって外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとを接着し、一体化している。
このように第2実施形態の湿度センサ21では、外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとが、間に配した絶縁板22を介して互いに接着され、全体としてチップ状とされているので、外気温度検出部10Aと温度補償部10Bとがチップ状に一体化された状態で回路基板等の基板Sに直接、実装することができ、さらに容易に表面実装が可能になる。
次に、第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、凸状電極部3aの先端面が平面であるのに対し、第3実施形態の湿度センサでは、図5に示すように、凸状電極部23aが、端子部6が嵌め込み可能な凹部23bを先端に有している点である。
すなわち、第3実施形態では、端子部6の形状に対応した断面矩形状で軸方向から見た形状が略正方形状の凹部23bが凸状電極部23aの先端に形成されており、この凹部23bに端子部6が嵌め込まれた状態でサーミスタ素体5が絶縁性管4A,4B内に組み込まれている。
したがって、第3実施形態の湿度センサでは、凸状電極部23aが、端子部6が嵌め込み可能な凹部23bを先端に有しているので、一対の凸状電極部23aの凹部23b内にサーミスタ素体5の両端部が嵌まってサーミスタ素体5が位置決めされる。これにより、絶縁性管4A,4B内の中心軸上にサーミスタ素体5を高精度に設置することができる。
また、第4実施形態と第3実施形態との異なる点は、第4実施形態では、断面矩形状の凹部23bが凸状電極部23aの先端に形成されているのに対し、第4実施形態の湿度センサでは、図6に示すように、断面円弧状の凹部33bが凸状電極部33aの先端に形成されている点である。すなわち、第4実施形態では、凸状電極部33aの先端面が凹曲面状になっており、端子部6を凹部33bの曲面で挟むようにして嵌めることで位置決めを行う。このように第4実施形態の湿度センサでも、第3実施形態と同様に、サーミスタ素体5を位置決めして絶縁性管4A,4B内に支持することができる。
さらに、第5実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、凸状電極部3aが直方体形状であるのに対し、第5実施形態の湿度センサでは、図7に示すように、フランジ部3bから端子部6に向けて突出した柱部43cと、柱部43cの先端に設けられて端子部6に当接する支持板部43bとを有し、柱部43cが、端子部6よりも外径が小さい点である。
すなわち、第5実施形態では、略正方形状の支持板部43bの中央に柱部43cが設けられ、凸状電極部43aが断面T字状とされている。上記支持板部43bは、端子部6の端面と略同じ形状の平面を有し、上記柱部43cは、軸方向に直交する断面積が端子部6の端面よりも小さい面積に設定されている。
したがって、第5実施形態の湿度センサでは、柱部43cが、端子部6よりも外径が小さいので、柱部43cと絶縁性管4A,4Bとの間に広く環状の空間を得ることができると共に、柱部43cによる支柱構造によって外からの熱の流入に対してジュール熱の放出がより小さくなって、端子部における外気との影響を抑制することができる。
温度を測定する際、図8の(a)に示すように、外からの熱の流入(図中の矢印A)とサーミスタ素体5で発生したジュール熱の放出(図中の矢印B1)とで平衡状態となる。このとき、第1実施形態では、端子部6よりも外径の大きい凸状電極部3aでサーミスタ素体5を支持しているが、ジュール熱の放出(図中の矢印B1)が比較的大きくなり、端子部6における外気との影響が大きくなってしまう。これに対して、第5実施形態では、図8の(b)に示すように、細い柱部43cによってジュール熱の放出(図中の矢印B2)を比較的小さくすることができ、端子部6における外気との影響を抑制することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、絶縁性管がセラミックスで形成され、端子電極部材とロウ付けされているが、端子電極部材と溶接により接合されていても構わない。また、絶縁性管が樹脂で形成されており、この樹脂製の絶縁性管と端子電極部材とが接着剤で接着されているものでも構わない。
また、上記各実施形態では、温度補償部のサーミスタ部材を絶縁性管内に不活性ガスと共に封止しているが、絶縁性管内に真空中でサーミスタ部材を封止しても構わない。また、温度補償部のサーミスタ部材を絶縁性管内に乾燥空気と共に封止しても構わない。
さらに、上記第2実施形態では、絶縁板を介して外気温度検出部と温度補償部とを接着しているが、両面に接着剤がついた絶縁シートを介して外気温度検出部と温度補償部とを接着しても構わない。
1,21…湿度センサ、2…サーミスタ部材、3,23,33,43…端子電極部材、23a,33a,43a…凸状電極部、3b…フランジ部、4A,4B…絶縁性管、4a…貫通孔、5…サーミスタ素体、6…端子部、7…ガラス膜、10A…外気温度検出部、10B…温度補償部、22…絶縁板、23b,33b…凹部、43b…支持板部、43c…柱部、S…基板

Claims (9)

  1. 互いに近接配置された外気温度検出部と温度補償部とを備えた湿度センサであって、
    前記外気温度検出部及び前記温度補償部が、サーミスタ部材と、該サーミスタ部材の両端部に対向配置されて該両端部に接触する一対の端子電極部材と、前記一対の端子電極部材を両端に配して前記サーミスタ部材を内部に収納する絶縁性管とをそれぞれ備え、
    前記サーミスタ部材が、サーミスタ材料で形成されたサーミスタ素体と、該サーミスタ素体の両端部に形成された電極となる一対の端子部とを有したチップ状であり、
    前記温度補償部の前記絶縁性管が、前記サーミスタ部材を内部に不活性ガスと共に又は真空中で封止し、
    前記外気温度検出部の前記絶縁性管が、実装面以外の面の少なくとも一つに貫通孔を有していることを特徴とする湿度センサ。
  2. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記端子電極部材が、前記絶縁性管との間に隙間を介して内側に突出して前記端子部に当接する凸状電極部を中心軸上に有していることを特徴とする湿度センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の湿度センサにおいて、
    前記外気温度検出部と前記温度補償部とが、間に配した絶縁板又は絶縁シートを介して互いに接着され、全体としてチップ状とされていることを特徴とする湿度センサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の湿度センサにおいて、
    前記端子電極部材が、前記凸状電極部の基端側に設けられ前記絶縁性管の内径より外径が大きいフランジ部を有し、
    前記フランジ部が、前記絶縁性管の端面に接合されて外部に露出していることを特徴とする湿度センサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の湿度センサにおいて、
    前記凸状電極部が、前記端子部が嵌め込み可能な凹部を先端に有していることを特徴とする湿度センサ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の湿度センサにおいて、
    前記凸状電極部が、前記端子部に向けて突出した柱部と、
    前記柱部の先端に設けられて前記端子部に当接する支持板部とを有し、
    前記柱部が、前記端子部よりも外径が小さいことを特徴とする湿度センサ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の湿度センサにおいて、
    前記サーミスタ素体の露出面にガラス膜がコーティングされていることを特徴とする湿度センサ。
  8. 請求項7に記載の湿度センサにおいて、
    前記絶縁性管が、セラミックスで形成され、
    前記端子電極部材と前記絶縁性管とがロウ付けされていることを特徴とする湿度センサ。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の湿度センサにおいて、
    前記サーミスタ素体が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有したセラミックス焼結体であることを特徴とする湿度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107505062A (zh) * 2017-08-21 2017-12-22 绵阳鑫阳知识产权运营有限公司 抗干扰性的温度传感器
CN111964984A (zh) * 2020-09-16 2020-11-20 深圳国技环保技术有限公司 带u形缓冲管的烟尘烟气采样检测设备

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