JP2014189605A - ポリアリレート樹脂フィルムおよびそれを用いたコンデンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族ジカルボン酸残基と下記一般式(i)を含む群から選ばれる1種以上の二価フェノール残基とからなり、ガラス転移温度が200℃以上であるポリアリレート樹脂より得られるポリアリレート樹脂フィルム。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)芳香族ジカルボン酸残基と下記一般式(i)〜(iv)から選ばれるいずれか1種以上の二価フェノール残基とからなり、ガラス転移温度が200℃以上であるポリアリレート樹脂より得られるポリアリレート樹脂フィルム。
(2)厚さ0.5〜1500μmであることを特徴とする(1)のポリアリレート樹脂フィルム。
(3)引張破断伸びが5%以上であることを特徴とする(1)または(2)のポリアリレート樹脂フィルム。
(4)フィルムの片面または両面に対し金属蒸着層を形成してなる(1)〜(3)のポリアリレート樹脂フィルム。
(5)芳香族ジカルボン酸残基と下記一般式(i)〜(iv)から選ばれるいずれか1種以上の二価フェノール残基とからなるポリアリレート樹脂を、沸点が115℃未満の有機溶媒に溶解した後、流涎、乾燥を行うことで形成することを特徴とする(1)〜(4)のポリアリレート樹脂フィルムの製造方法。
(6)沸点が115℃未満の有機溶媒を用い、用いるポリアリレート樹脂の(ガラス転移温度−80℃)を超えない温度の範囲で乾燥を行うことを特徴とする(5)のポリアリレート樹脂フィルムの製造方法。
(7)(1)〜(5)のポリアリレート樹脂フィルムを用いたコンデンサ。
ポリアリレート樹脂フィルムを得ることができる。
例えば、ガラス転移温度が240℃であるポリアリレート樹脂および沸点が40℃の塩化メチレンを用いてフィルムを製膜する場合、まず溶液キャストしたフィルムを40℃未満の温度で予備的乾燥押した後、40℃、60℃、80℃と段階的に昇温する条件で乾燥する方法が挙げられる。
乾燥温度を用いる有機溶媒の沸点以下の温度を開始温度とすることで、溶液キャストしたフィルムから徐々に有機溶媒が揮発し、フィルム表面の平滑性を損ねることなく乾燥を行うことができる。一方で、有機溶媒の沸点を超える温度を開始温度とすると、急激に有機溶媒の揮発が始まり凸凹が生じ平滑性が損なわれることがある。また、段階的に温度を上げることで、乾燥温度の急激な変化にともなうポリアリレート樹脂フィルムの乾燥にともなう内部応力の緩和を行うことができる。さらに、沸点を超える温度であって、かつ用いるポリアリレート樹脂の(ガラス転移温度−100℃)を超えない温度を乾燥の上限温度とすることで、有機溶媒の乾燥に対し、必要最低限の熱量で効率のよい乾燥を行うことができる。一方でポリアリレート樹脂の(ガラス転移温度−100℃)の範囲を超えて乾燥を行うことは、有機溶媒の残存量を少なくできるものの、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張破断伸びが低下する傾向がある。
以下のような方法にしたがって、樹脂特性の測定、フィルムの性能評価を行った。
ウベローデ型粘度管を使用し、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=60/40の混合液を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃において測定した相対粘度(ηrel)を元に下記式により算出し、dl/g単位で表した。
インヘレント粘度(ηinh)=Ln(ηrel)/c
ηrel:相対粘度、c:濃度(g/dl)
示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー社製、商品名「DSC7」)を用いて、昇温速度20℃/分で40℃から340℃まで昇温し、得られた昇温曲線中のガラス転移温度に由来する不連続変化の開始温度をガラス転移温度とした。
得られたポリアリレート樹脂フィルムに対し、200℃×0.5hの熱処理を行い、熱処理前後の質量差から下記式により加熱減量を算出した。なお、加熱減量とは、実質的に得られたポリアリレート樹脂フィルム中に残存する有機溶媒含有量を指す。
加熱減量(質量%)=(加熱前質量−加熱後質量)/加熱前質量×100
JIS K7127に準拠して、引張強さと引張破断伸びを測定した。引張り試験機を用いて、速度200mm/minで引張り、試料が切断(破断)したときの強度(引張り荷重値を試験片の断面積で除した値)、および伸び率を求める。引張り伸び率は次の式によって算出する。
伸び率(%)=(L−Lo)/Lo
Lo:試験前の試料長さ、L:破断時の試料長さ
JIS C2151に準拠して測定した。100℃の雰囲気にて、直流耐電圧試験機を用い、上部電極として直径25mm、下部電極として直径25mmの円柱を使用し、1kV/秒の昇圧速度で昇圧し、絶縁破壊した時の電圧(単位:kV)とフィルム厚み(単位:mm)から、絶縁破壊電圧(単位:kV/mm)を算出した。
JIS C2151に準拠して23℃、1kHzにおける誘電率と誘電正接を測定した。
攪拌装置を備えた反応容器中に水1.2Lを入れ、水酸化ナトリウム0.79mol、二価フェノールである9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(以下BPFと称す)0.194mol、分子量調整剤としてp−tert−ブチルフェノール(以下PTBPと称す)0.0116molを溶解させ、0.0013molの重合触媒(トリブチルベンジルアンモニウムクロライド)を添加し、激しく撹拌した。別の容器にテレフタル酸クロライド(以下TPCと称す)0.100molとイソフタル酸クロライド(以下IPCと称す)0.100molを秤り取り、0.7Lの塩化メチレンに溶解させた。
この塩化メチレン溶液を、先に調製したアルカリ水溶液を撹拌したところへ混合し、重合を開始させた。重合反応温度は20℃前後になるように調製した。重合は攪拌化で2時間行い、その後、攪拌を停止して反応液を静置して水相と有機相を分離し、水相のみを反応容器から抜き取って、残った有機相に酢酸2gを添加した。そして、水1.5Lを加えて30分間攪拌し、再度静置分離して水相を抜き出した。この水洗操作を水洗後の水相の電気伝導度が 50μS/cm以下になるまで繰り返した。得られた有機相をホモミキサーを装着した50℃の温水槽中に徐々に投入しながら塩化メチレンを蒸発させることで、粉末状のポリマーを析出させ、これを取り出して脱水・乾燥を行い、ポリアリレート樹脂を得た。
得られたポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は320℃であった。
次いでポリアリレート樹脂を濃度10質量%となるよう塩化メチレンに溶解し、この溶液をポリエチレンテレフタレート(PET)製の基材上にアプリケータを使用して厚み100μmの塗膜を形成し、約23℃の環境下で塗膜が基材から自然剥離するまで1h、静置乾燥した後、剥離した塗膜のみを真空乾燥機に入れて40℃×0.5h、60℃×0.5h、80℃×0.5hと段階的に昇温して乾燥させ、厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
二価フェノールを9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下BCFと称す)とした以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は285℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
二価フェノールを9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン(以下BXFと称す)とした以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.47dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は305℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
二価フェノールをN−フェニル−3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フタルイミジン(以下PPPBPと称す)とし、水酸化ナトリウムの添加量を0.79molとした以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は300℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
二価フェノールを1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(以下BPZと称す)とし、水酸化ナトリウムの添加量を0.71molとした以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は210℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
二価フェノールを1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下BPTMCと称す)とした以外は実施例4と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は255℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
二価フェノールを1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(以下BPAPと称す)とし、水酸化ナトリウムの添加量を0.48molとした以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は240℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
BPAPとPTBPの配合を表1に記載のものとした以外は実施例7と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂はDSC測定では結晶融解ピークは見られなかった。またこれらのポリアリレート樹脂のインヘレント粘度およびガラス転移温度を表1に示す。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
TPCとIPCの配合を表1に記載のものとした以外は実施例7と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂はDSC測定では結晶融解ピークは見られなかった。またこれらのポリアリレート樹脂のインヘレント粘度およびガラス転移温度を表1に示す。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表1に示す。
二価フェノールを2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPAと称す)とした以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は190℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表2に示す。
二価フェノールを2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(以下BCAと称す)とした以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のインヘレント粘度は0.49dl/gであり、DSC測定を行ったところ、結晶融解ピークは見られず、ガラス転移温度は185℃であった。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表2に示す。
表3に示す二種類の二価フェノールとその配合量、水酸化ナトリウムの配合量とし、それ以外は実施例1と同様にしてポリアリレート樹脂を得た。これらのポリアリレート樹脂はDSC測定では結晶融解ピークは見られなかった。またこれらのポリアリレート樹脂のインヘレント粘度およびガラス転移温度を表3に示す。得られたポリアリレート樹脂から実施例1と同様の操作で厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表3に示す。
実施例7で得たポリアリレート樹脂を溶解した濃度5質量%の塩化メチレン溶液から20μmの塗膜を形成し、以降は実施例7と同様の操作で厚みが1μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表4に示す。
実施例7で得たポリアリレート樹脂を溶解した濃度20質量%の塩化メチレン溶液から500μmの塗膜を形成し、以降は実施例7と同様の操作で厚みが約100μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.2質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表4に示す。
実施例7で得たポリアリレート樹脂を溶解した濃度10質量%の塩化メチレン溶液から100μmの塗膜を形成し、約23℃の環境下で塗膜が基材から自然剥離するまで静置乾燥した後、剥離した塗膜のみを真空乾燥機に入れて40℃×0.5h、60℃×0.5h、80℃×0.5h、100℃×0.5h、150℃×0.5h、200℃×0.5hと段階的に昇温して乾燥させ、厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.1質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表4に示す。
実施例7で得たポリアリレート樹脂を濃度10質量%となるようテトラヒドロフラン(以下THFと称す)に溶解し、この溶液から100μmの塗膜を形成し、約23℃の環境下で塗膜が基材から自然剥離するまで静置乾燥した後、剥離した塗膜のみを真空乾燥機に入れて40℃×0.5h、60℃×0.5h、80℃×0.5hと段階的に昇温して乾燥させ、厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムを2つに切り分け、一方を200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は1.0質量%であった。他方を、さらに100℃×0.5hで乾燥し、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.3質量%であった。
その後、100℃×0.5hまで乾燥処理を行ったポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表4に示す。
実施例7で得たポリアリレート樹脂を濃度10質量%となるようトルエンに溶解し、この溶液から100μmの塗膜を形成し、約23℃の環境下で塗膜が基材から自然剥離するまで静置乾燥した後、剥離した塗膜のみを真空乾燥機に入れて40℃×0.5h、60℃×0.5h、80℃×0.5h、100℃×0.5hと段階的に昇温して乾燥させ、厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.8質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表4に示す。
実施例7で得たポリアリレート樹脂を濃度10質量%となるようトルエンに溶解し、この溶液から100μmの塗膜を形成し、約23℃の環境下で塗膜が基材から自然剥離するまで静置乾燥した後、剥離した塗膜のみを真空乾燥機に入れて40℃×0.5h、60℃×0.5h、80℃×0.5h、100℃×0.5h、120℃×0.5hと段階的に昇温して乾燥させ、厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムにつき、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.8質量%であった。その後、得られたポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表4に示す。
実施例7で得たポリアリレート樹脂を濃度10質量%となるようN−メチルピロリドン(以下NMPと称す)に溶解し、この溶液から100μmの塗膜を形成し、約23℃の環境下で塗膜が基材から自然剥離するまで静置乾燥した後、剥離した塗膜のみを真空乾燥機に入れて40℃×0.5h、60℃×0.5h、80℃×0.5h、100×0.5h、120℃×0.5hと段階的に昇温して乾燥させ、厚み約10μmであるポリアリレート樹脂フィルムを得た。得られたポリアリレート樹脂フィルムを2つに切り分け、一方を200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は2.0質量%であった。他方を、さらに140℃×0.5h、160℃×0.5hで乾燥し、200℃×0.5h条件で処理し加熱減量を求めた。加熱減量は0.8質量%であった。160℃×0.5hまで乾燥処理を行ったポリアリレート樹脂フィルムの引張特性、絶縁破壊電圧、誘電率および誘電正接を測定した。その結果を表4に示す。
Claims (7)
- 芳香族ジカルボン酸残基と下記一般式(i)〜(iv)から選ばれるいずれか1種以上の二価フェノール残基とからなり、ガラス転移温度が200℃以上であるポリアリレート樹脂より得られるポリアリレート樹脂フィルム。
- 厚さ0.5〜1500μmであることを特徴とする請求項1記載のポリアリレート樹脂フィルム。
- 引張破断伸びが8%以上であることを特徴とする請求項1または2記載のポリアリレート樹脂フィルム。
- フィルムの片面または両面に対し金属蒸着層を形成してなる請求項1〜3いずれか記載のポリアリレート樹脂フィルム。
- 芳香族ジカルボン酸残基と下記一般式(i)〜(iv)から選ばれるいずれか1種以上の二価フェノール残基とからなるポリアリレート樹脂を、有機溶媒に溶解した後、流涎、乾燥を行うことで形成することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリアリレート樹脂フィルムの製造方法。
- 沸点が115℃未満の有機溶媒を用い、用いるポリアリレート樹脂の(ガラス転移温度−80℃)を超えない温度の範囲で乾燥を行うことを特徴とする請求項5記載のポリアリレート樹脂フィルムの製造方法。
- 請求項1〜5いずれか記載のポリアリレート樹脂フィルムを用いたコンデンサ。
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