JP2014185167A - 蒸留中にアルキル臭化物から不純物を除去する方法 - Google Patents

蒸留中にアルキル臭化物から不純物を除去する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】n−プロピル臭化物を含む組成物から不純物を除去して超純粋なn−プロピル臭化物を得る方法を提供する。
【解決手段】そのような方法は、蒸留中にそのような組成物を少なくとも1種の非揮発性エポキシドと組み合わせて、n−プロピル臭化物を精製することを含む。
【選択図】図1

Description

臭化n−プロピル(また1−ブロモプロパン、臭化プロピル、又はNPBとも称される)は市販製品である。それは、脱脂剤として特に有用であり、電気及び機械部品のコールドクリーニングを含む種々の用途のために用いられる。
臭化n−プロピルの生成方法は既知である。このような方法の1つは、プロピレンのフリーラジカル臭化水素酸化(hydrobromination)を含む。この方法の変形は、プロピレン、気体状臭化水素、及び分子酸素含有気体を、脂肪族臭化物(好ましくは、生成されている生成物に対応する臭化n−プロピル)を含む液相反応媒質に連続的に送り込んで、HBrのプロピレンへの逆マルコフニコフ付加を引き起こすことを含む。主な生成物は臭化n−プロピルであり、少量の臭化イソプロピル(2−ブロモプロペンとも呼ばれる)も同時に形成される。国際公開第2006/113307号には、プロピレンの酸素により開始される臭化水素酸化により、臭化n−プロピルの粗反応混合物を形成するプロセスが記載されている。これら及び他の方法は、典型的には、大部分の用途で望ましくない、臭化イソプロピル、及び1,2−ジブロモプロパンのような不純物を含む臭化n−プロピルを生成する。
従来の蒸留手順を用いて、不純物を除去し、それにより、プロピレンの臭化水素酸化により形成される臭化プロピル生成物を精製することができる。しかしながら、このような蒸留は、典型的には、高度に純粋な臭化n−プロピルを回収しなければならない場合、精密に制御された条件下で稼働する高価な蒸留設備を必要とする。
したがって、改善された臭化n−プロピル及び他のアルキル臭化物の精製方法が必要とされる。
本発明は、アルキル臭化物を含む組成物から不純物を除去する方法を提供することにより上記必要を満たし、そのような方法は、組成物の蒸留中に、組成物を少なくとも1種の非揮発性エポキシドと組み合わせることを含む。また、アルキル臭化物が1−ブロモプロパン(臭化n−プロピル)であり、アルキル臭化物がプロピレンから得られた1−ブロモプロパン(臭化n−プロピル)である、及び/又はアルキル臭化物がプロピレンの臭化水素酸化により得られた1−ブロモプロパンである、そのような方法も提供する。更に、少なくとも1種の非揮発性エポキシドがC10〜C16の範囲の鎖長を有する1種以上のアルキルエポキシドを含み、少なくとも1種の非揮発性エポキシドは1,2−エポキシデカン若しくは1,2−エポキシヘキサデカンを含み、少なくとも1種の非揮発性エポキシドが芳香環を含有する非揮発性エポキシドを含む、及び/又は少なくとも1種の非揮発性エポキシドがビス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン若しくはその全てのエポキシ樹脂を含むビスフェノールAから得られたエポキシドを含む、そのような方法を提供する。本発明は、臭化n−プロピルを含む組成物から不純物を除去する方法を提供し、その方法は、組成物の蒸留中に、組成物を少なくとも1種の非揮発性エポキシドと組み合わせることを含む。本発明は、プロピレンの臭化水素酸化から得られた1−ブロモプロパン(臭化n−プロピル)を含む組成物から不純物を除去する方法を提供し、その方法は、組成物の蒸留中に、組成物を少なくとも1種の非揮発性エポキシドと組み合わせることを含む。
また、これらの発明により、約99.8%を超える純度を有する1−ブロモプロパンを含む、連続的に精製される留出組成物、及び組成物の蒸留中に、1−ブロモプロパンを含
む組成物を、少なくとも1種の非揮発性エポキシドと組み合わせることにより得られた、このような連続的に生成される留出物を提供する。また、約120ppm(wt/wt)未満の2−ブロモプロパン含量を有する1−ブロモプロパンを含む、連続的に生成される留出物組成物、及び組成物の蒸留中に、1−ブロモプロパンを含む組成物を、少なくとも1種の非揮発性エポキシドと組み合わせることにより得られた、このような連続的に生成される留出物組成物を提供する。
本発明の方法は、任意の現在既知の方法、又はアルケンからこのようなアルキル臭化物組成物を得るために開発し得る方法により得られる、任意のアルキル臭化物からの不純物の除去に適用可能である。説明のために、以下の記述は、プロピレンの臭化水素酸化により得られる臭化プロピル組成物から不純物を除去することに関する。プロピレンの臭化水素酸化により、臭化プロピルを含む組成物を得るプロセスは、当該技術分野において既知である。そのようにして得られる組成物は、臭化プロピル、並びに臭化イソプロピル、1,2−ジブロモプロパン、アセトン、ブロモアセトン、n−プロピルアルコール、及びn−プロピルエーテル等のような不純物を含有する。
本発明の明細書及び特許請求の範囲で使用するとき、用語「非揮発性エポキシド」は、周囲条件で実質的に蒸発しない任意のエポキシドを意味し、例としては、ビス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、及び図2に示す構造を有するもののような特定のDow芳香族エポキシ樹脂が挙げられ、式中、nは約0〜約0.5であり得、例えばnは0.15であり得る。nは、架橋及び重合を最低限に抑えるため、できるだけゼロに近いことが望ましい。他の非限定的な例としては、以下の構造を有する1,2−エポキシアルカンが挙げられ、
Figure 2014185167
式中、pは10〜17の範囲の値であり、例えば、pは10、12.5、15.7等であり得る。
本発明は、図を参照することにより、よりよく理解される。
本発明に従って実施される方法の流れ図を表す。 本発明の方法で用いるのに好適な、代表的な非揮発性エポキシドの化学構造を示す。
NPB及び臭化イソプロピル(IPB)を含む粗混合物からNPBを分離するための代表的なプロセスは、まず粗混合物の少なくとも一部を、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物の水溶液又は水性懸濁液を含む洗浄液で1回以上洗浄することを含み得る。従来の手段により相を分離した後、有機相の少なくとも一部を、所望により、水で洗浄して、有機相及び水相を形成してもよい。任意の水による洗浄を実施しようとしまいと、相を分離し、そのように分離された有機相の少なくとも一部に対して蒸留を1回以上実行して、高度に純粋な臭化プロピル生成物を形成し得る。
蒸留条件は、望ましくは、カラム中の臭化イソプロピル形成(異性化による)を抑制するように確立される。望ましくは、臭化イソプロピル濃度は、本発明に従って非揮発性エポキシドを添加しない場合でさえ、蒸留条件のために約75重量ppm〜約300重量p
pmである。しかしながら、本発明の方法に従って精製されるアルキル臭化物組成物は、約10重量ppm未満、例えば約50重量ppm未満の臭化イソプロピル濃度を有し得る。
本発明によると、少なくとも1種の非揮発性エポキシドは、組成物の蒸留中に、アルキル臭化物を含む組成物と組み合わせられる。好適な量の非揮発性エポキシドを、組成物と組み合わせることができる。例えば、それにより本発明が制限されるわけではないが、蒸留カラムに入る前の乾燥粗貯蔵タンク内では、いったん組み合わせられた組成物中の非揮発性エポキシドは100〜300ppmが好適であり得、蒸留カラムへ送り込むとき、又は蒸留カラム内では、いったん組み合わせられた組成物中の非揮発性エポキシドは150〜300ppnが好適であり得る。
本発明の方法は、本発明による連続蒸留プロセスを示す、図1を参照することにより、よりよく理解することができる。例えば、送り(feed)1−ブロモプロパンは、容器10から導管12を介して蒸留カラム14にポンプで注入し得る。容器10内の送り1−ブロモプロパンは、当業者によく知られているような任意の好適な原料由来であってもよく、例えば導管8を介して容器10に送り込み得る。精製された粗生成物は、カラム14内で蒸留中、導管16を介して蒸留カラム14から出てもよく、蒸留カラム18にポンプで注入してもよい。頭上の流れ(overhead stream)は、導管20を介して蒸留カラム14を
出て、冷却器22内で冷却されてもよく、その後少なくとも一部が、導管24を介して還流として蒸留カラム14にポンプで戻されてもよく、少なくとも一部が導管26を介して不純物として蒸留プロセスから除去されてもよい。蒸留カラム18にポンプで注入された精製された粗生成物を、カラム18内で更に蒸留してもよい。精製された生成物である1−ブロモプロパンは、導管28を介してカラム18を出てもよく、底部は導管30を介してカラム18を出て、容器10に再循環されてもよい。本発明によると、当業者に既知である手段を介して、1種以上の非揮発性エポキシドを導管12内、例えば部位Aの送り1−ブロモプロパンに、及び/又は導管24内、例えば部位Bの還流に添加して、それにより導管28内の精製した生成物である1−ブロモプロパンの純度を向上させ得る。更に、送り1−ブロモプロパンと組み合わせるために容器10に再循環された、導管30の底部の残留非揮発性エポキシドはまた、生成物1−ブロモプロパンの純度を向上させるのを補助する。カラム14及び18で実施される蒸留は、当業者によく知られているような、適切な条件下で実施し得る。
本発明の方法は、アルコールから生成されたアルキル臭化物の蒸留に適用し得る。非揮発性エポキシドは、エーテル結合の形成を最低限に抑えるため、アルコールの除去を過ぎた時点で添加してもよい。したがって、アルコールが洗浄、又は初期蒸留後の追加蒸留により除去される場合、二次蒸留工程で特に有用である。
本発明は、脱臭化水素酸化から、及び/又は系中のブロモアセトンのような反応性有機物の反応から生成されるHBrが、非揮発性エポキシドにより捕捉されるという点で特に有利である。これは、系中の微量の臭素を最小化し、それにより生成される脱臭化水素酸化触媒(FeBr3)の量を最小化するという追加の効果を有する。例えば、1モルのHBrは、1モルのエポキシ官能基と反応して、ブロモヒドリンを生成し得る。ブロモヒドリンは、次に、微量のハロゲンにより酸化されて、αブロモケトンを形成し得る。元素鉄の酸化は最低限に抑えられ、これは蒸留カラムの腐食を低減し、それにより交換部品を発注している間の工場の休止時間を最低限に抑えるという、潜在的効果を有する。
以下の実施例は、本発明の原理を例示する。本発明は、実施例であろうと、本出願の残りの部分であろうと、本明細書を例示する任意の1つの特定の実施形態に制限されるもの
ではないと理解される。
実施例−分析方法
1.8μmのフィルム厚さを有する30m×0.32mmのDB−624カラムを用いて、水素炎イオン化検出器を備えるAgilent Technologies Model 6890N Series GC及びスプリット注入器を備え、カラム頭部圧力9.4psig及びHe流速33mL/分のHeキャリアガスを用いて、ガスクロマトグラフィー(GC)分析を実施した。GC熱条件は以下の通りであった。注入器150℃、検出器250℃、オーブン:初期40℃、8分間保持、5℃/分の速度で70℃に上昇、次いで15℃/分で最終温度250℃に上昇、次いで最終温度で5分間保持。不純物、特に<25重量ppmの濃度に低下した2−ブロモプロパンを定量化するために、希釈することなくサンプルを分析した(1μL)。
4種の非揮発性エポキシド添加物(1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、図2に示す構造を有するDow芳香族エポキシ樹脂、及びビス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン)を、表面安定化、及び溶液の酸性度および臭化プロピル蒸留カラムの腐食を最小化する能力について試験した。Dow芳香族エポキシ樹脂は、エピクロロヒドリンとビスフェノールAとの反応により得られる(非触媒含有)樹脂を含む。これらの濃度を、全体で14種のサンプルの、FeBr3(590〜1026重量ppm)を含有している臭化プロピル溶液で4000〜6000ppmに急上昇(spike)させた。
試験は熱安定性試験として3日間50℃で実施した。ベースラインは、臭化イソプロピル物質溶液について、154ppmのHBr及び124ppmのFeに増加した酸性度を示した。初期値は、試験の開始時5ppmのHBr、及び<0.1ppmのFeであった。1,2−エポキシデカンは、溶液中12ppmのHBr、及び7ppmのFeを有していた。著しく低い溶液酸性度(1〜3ppm)及び非常に低い溶液の鉄含量(0.6〜2ppm)が芳香族エポキシで見られ、これはフェノキシ鉄錯体の形成による可能性がある。
臭化プロピル(137.09g、1.12モル)を、FeBr3(0.12g、0.4ミリモル、865重量ppm)、及びDowから商品名DER383で販売されているエポキシ樹脂(1.46g、1.05重量%)とともに、4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで密閉し、50℃で3日間保管した。GCによる分析は、以下の初期臭化n−プロピル組成を示した。1−ブロモプロパン(99.92%)、2−ブロモプロパン(34ppm)。抽出し、ブロモチモールブルー指示薬を用いてメタノール中の0.005NのKOHで滴定することにより、初期溶液(1重量ppm、HBrとして)の酸性度を測定した。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCによる組成は1−ブロモプロパン(99.93%)、2−ブロモプロパン(93ppm)であり、HBr濃度は2重量ppmであった。
臭化プロピル(127.15g、1.03モル)を、FeBr3(0.10g、0.3ミリモル、782重量ppm)、及びビス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン(0.52g、1.7ミリモル、4070ppm)とともに、4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで密閉し、50℃で3日間保管した。初期臭化n−プロピルのGCによる分析は、1−ブロモプロパン(99.92%)、2−ブロモプロパン(34ppm)であった。初期臭化プロピルの酸性度は、上記実施例2に記載のように測定したところ、1重量ppm(HBr)であった。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCによる組成は1−ブロモプロパン(99.94%)、2−ブロモプロパン(112ppm)であり、HBr濃度は1重量ppmであった。
523.50gの2−ブロモプロパン及び581.42gの1−ブロモプロパンを含む混合物(I)を予混合した。混合物(I)のサンプル(137.51g)を、FeBr3(0.12g、0.4ミリモル、866重量ppm)、及びDER383(0.94g、6783ppm)とともに、4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで密閉し、50℃で3日間保管した。臭化プロピル異性体の初期混合物のGC分析は、1−ブロモプロパン(53.13%)、2−ブロモプロパン(46.72%)を示した。初期混合物(I)の酸性度は、上記実施例2に記載のように測定したところ、4重量ppm(HBr)であった。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCによる組成は1−ブロモプロパン(53.17%)、2−ブロモプロパン(46.68%)であり、HBr濃度は3重量ppmであった。
混合物(I)のサンプル(136.50g)を、FeBr3(0.09g、0.3ミリモル、655重量ppm)、及びビス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン(0.82g、2.6ミリモル、5968ppm)とともに、4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで密閉し、50℃で3日間保管した。臭化プロピル異性体の初期混合物のGC分析は、1−ブロモプロパン(53.13%)、2−ブロモプロパン(46.72%)を示した。初期混合物(I)の酸性度は、上記実施例2に記載のように測定したところ、4重量ppm(HBr)であった。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCによる組成は1−ブロモプロパン(53.21%)、2−ブロモプロパン(46.65%)であり、HBr濃度は2重量ppmであった。
比較例:FeBr3の非存在下における1−ブロモプロパンの保管安定性
臭化プロピル(132.82g、1.08モル)を4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで密閉し、50℃で3日間保管した。GCによる分析は、以下の初期組成を示した。1−ブロモプロパン(99.92%)、2−ブロモプロパン(34ppm)。抽出し、ブロモチモールブルー指示薬を用いてメタノール中の0.005NのKOHで滴定することにより、初期溶液(1重量ppm、HBrとして)の酸性度を測定した。初期サンプル中の鉄は、典型的には、30mLの有機溶液を、等体積の5NのHClで抽出して、原子吸光分光分析法により水性抽出物を分析することにより測定したとき、2.3ppmであった。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCにより、組成は1−ブロモプロパン(99.92%)、2−ブロモプロパン(67ppm)であり、そのHBr濃度は2重量ppmであった。
比較例:FeBr3の非存在下における2−ブロモプロパンに富む混合物の保管安定性
混合物(I)のサンプル(135.32g)を、4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで密閉し、50℃で3日間保管した。GCによる分析は、以下の初期組成を示した。1−ブロモプロパン(53.13%)、2−ブロモプロパン(46.72%)。初期溶液の酸性度は、上記実施例6に記載のように測定したとき、4重量ppmであった。初期サンプル中の鉄は、上記実施例6に記載のように測定したとき、<1ppmであった。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCによる組成は1−ブロモプロパン(53.23%)、2−ブロモプロパン(46.61%)であり、そのHBr濃度は5重量ppmであった。
比較例:1−ブロモプロパンの保管安定性に対するFeBr3の効果
臭化プロピル(135.34g、1.10モル)を、FeBr3(0.08g、0.3ミリモル、591重量ppm)とともに4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで
密閉し、50℃で3日間保管した。GCによる分析は、以下の初期臭化n−プロピルの純度を示した。1−ブロモプロパン(99.92%)、2−ブロモプロパン(34ppm)。初期臭化プロピルの酸性度は、上記実施例6に記載のように測定したとき、(1重量ppm、HBrとして)であった。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCによる組成は1−ブロモプロパン(99.94%)、2−ブロモプロパン(83ppm)であり、そのHBr濃度は14重量ppmであった。
比較例:2−ブロモプロパンに富む混合物の保管安定性に対するFeBr3の効果
混合物(I)のサンプル(107.11g)を、FeBr3(0.11g、0.4ミリモル、1026重量ppm)とともに4オンスのガラス容器に入れ、テフロンのふたで密閉し、50℃で3日間保管した。GCによる混合物(I)の分析は、以下の初期組成を示した。1−ブロモプロパン(53.13%)、2−ブロモプロパン(46.72%)。初期混合物(I)の酸性度は、上記実施例6に記載のように測定したとき、4重量ppm(HBr)であった。50℃で3日間保管した際、サンプルを再試験したところ、GCによる組成は1−ブロモプロパン(53.31%)、2−ブロモプロパン(46.50%)であり、そのHBr濃度は154重量ppmであった。
本明細書又は特許請求の範囲のいずれかに化学名又は式によって言及された反応体及び成分は、単数形で言及されていようと複数形で言及されていようと、化学名又は化学的種類により言及される別の物質(例えば、別の反応体、溶媒等)と組み合わせられる又は接触する前に存在するものとして特定されることを理解されたい。どのような化学変化、変換、及び/又は反応が、得られる組み合わせ又は溶液若しくは反応媒質中で起こるかは、それがあったとしても、そのような変化、変換、及び/又は反応は、特定の反応体及び/又は成分を本開示に従って要求される条件下で結びつけた当然の結果であるので、たいした問題ではない。したがって、反応物及び成分は、所望の化学反応の実施に関連して、又は所望の反応を実施するのに用いられるべき組み合わせの形成において、結びつけられるべき構成成分として特定される。したがって、以後の特許請求の範囲で現在時制(「含む」、「である」等)により物質、成分、及び/又は構成成分について言及する可能性があるとしても、本開示に従って1種以上の他の物質、成分、及び/又は構成成分と最初に接触、組み合わせ、ブレンド、又は混合された直前の時点で存在したような、物質、成分、又は構成成分が参照される。反応が実施されたときインサイチュで生じる変換は、それがあったとしても、特許請求の範囲が包含することを意図するものである。したがって、物質、成分、又は構成成分が、本開示並びに常識的な及び当業者の適用に従って実施される場合、接触、組み合わせ、ブレンド、又は混合操作過程中の化学反応又は変換を通して元の同一性が失われている可能性があるという事実は、本開示及び特許請求の範囲の真の意味及び本質を正確に理解し、認識するために全く重要ではない。当業者によく知られているように、用語「組み合わせられた」、「組み合わせる」等は、本明細書で使用するとき、「組み合わせられた」成分、又は「組み合わせる」成分が互いに1つの容器内に入れられることを意味する。同様に、成分の「組み合わせ」は、1つの容器内に一緒に入れられている成分を意味する。
本発明は、1つ以上の好ましい実施形態を考慮して説明してきたが、以下の特許請求の範囲に記載するような、本発明の範囲を逸脱することなく、他の改変を行い得ることを理解されたい。

Claims (7)

  1. n−プロピル臭化物を含む組成物から臭化イソプロピル、1,2−ジブロモプロパン、アセトン、ブロモアセトン、n−プロピルアルコール、又はn−プロピルエーテルを含む不純物を除去する方法であって、組成物の蒸留中に、組成物を少なくとも1種の非揮発性エポキシドと組み合わせることを含んで成り、99.8%を超える純度を有するn−プロピル臭化物を含む留出物を生成することを特徴とする方法。
  2. 前記n−プロピル臭化物が、プロピレンから得られたものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記n−プロピル臭化物が、プロピレンの臭化水素酸化から得られたものである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1種の非揮発性エポキシドが、C10〜C16の範囲の鎖長を有する1種以上のアルキルエポキシドを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1種の非揮発性エポキシドが、1,2−エポキシデカン又は1,2−エポキシヘキサデカンを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1種の非揮発性エポキシドが、芳香環を含有する非揮発性エポキシドを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記少なくとも1種の非揮発性エポキシドが、ビス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン、又はその全てのエポキシ樹脂を含む、ビスフェノールAから得られたエポキシドを含む、請求項6に記載の方法。
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