JP2014177675A - 希土類磁石用スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents
希土類磁石用スパッタリングターゲット及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014177675A JP2014177675A JP2013052642A JP2013052642A JP2014177675A JP 2014177675 A JP2014177675 A JP 2014177675A JP 2013052642 A JP2013052642 A JP 2013052642A JP 2013052642 A JP2013052642 A JP 2013052642A JP 2014177675 A JP2014177675 A JP 2014177675A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phase
- target
- powder
- earth magnet
- area ratio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Abstract
【解決手段】ネオジム、鉄、ボロン(もしくはフェロボロン)を必須成分とする希土類磁石形成用ターゲットにおいて、Nd2Fe14B相の面積率が61%以上、α−Fe相の面積率が8%以下、残部がNdxFe(1−x−y)By相(但し、11.9<x<90at%、0<y≦10at%とする。)及びB相から構成されることを特徴とする希土類磁石形成用ターゲット。
【選択図】図1
Description
また、純度に関しては特にガス成分である酸素が磁気特性に大きな影響を及ぼすと言われている(特許文献4、非特許文献4)。
1)Nd、Fe、B(もしくはフェロボロン)原料を目的組成になるように溶解して合金インゴットを作製し、この合金インゴットをガスアトマイズ法により微粉化を行い、その後、ホットプレス法やスパークプラズマ焼結(SPS)法により焼結体を作製する方法、
2)Nd、Fe、B(もしくはフェロボロン)の単体微粉末原料を、目的組成になるように混合した後、メカニカルアロイ法により合金化粉を作製し、この合金化粉をホットプレス法やスパークプラズマ焼結(SPS)法により、焼結体ターゲットを作製する方法。
一方、上記2)の方法では、工程が短いため製造コストを抑えることができるもののメカニカルアロイ後の合金化率によって、焼結後のターゲットの一部に単体原料が残留したり、所望の組成と異なる中間組成の化合物が生成したりすることがある。そして、このようなターゲットを用いてスパッタリング法により成膜したNdFeB膜は、所望の保磁力を得ることができないという問題があった。
1)ネオジム、鉄、ボロンを必須成分とする希土類磁石形成用ターゲットにおいて、Nd2Fe14B相の面積率が61%以上、α−Fe相の面積率が8%以下、残部がNdxFe(1−x−y)By相(但し、11.9<x<90at%、0<y≦10at%とする。以下同じ。)及びB相から構成されることを特徴とする希土類磁石形成用ターゲット、
2)前記NdxFe(1−x−y)By相で囲まれたNd2Fe14B相の平均面積が37300μm2以下であることを特徴とする上記1)記載の希土類磁石形成用ターゲット、
3)ネオジム、鉄、ボロン(もしくはフェロボロン)の各原料粉末を秤量した後、これを混合し、次いで、この混合粉末をメカニカルアロイ法にて、1〜8時間合金化処理した後、この合金化粉末を焼結し、得られた焼結体を機械加工して、ターゲットを作製することを特徴とする希土類磁石形成用ターゲットの製造方法、を提供する。
ここで、前記面積率は、電子線マイクロアナライザー(Electron Probe Micro Analyzer)によるNd、Fe、Bの組成マッピング図に基づき、各同一化合物の占有面積を分析対象全面積で割った数値から算出することができる。
なお、ターゲットの組織には、不可避的不純物が含まれるが、これについては、前記成分から除かれる。
まず、純度3N5(99.95%)以上、好ましくは4N(99.99%)、さらに好ましくは4N5(99.995%)以上のネオジム(Nd)粉末及び3N(99.9%)以上の鉄(Fe)と、2N(99%)以上のボロン(B)若しくはフェロボロンを必須原料として準備する。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約6時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末をアルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約5時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約4時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約3時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約2時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約1時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約0.7時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約0.5時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約0.3時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約0.2時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
原料として、純度3N5、平均粒径50μmのNd粉末、純度4N、平均粒径40μmのFe粉末、純度2N、平均粒径20μmのB粉末を準備した。これらの原料粉末を
アルゴンガスで充満されたグローブボックス中でNd15Fe75B10の組成となるように秤量、混合する。その後、この混合粉末をアルゴンガスで充満されたボックス内にて直径約13mmのステンレスボールミルを用いて約0.1時間、メカニカルアロイを行った。ここで、メカニカルアロイに用いた粉末量とボールとの重量比を1:40とした。
Claims (3)
- ネオジム、鉄、ボロンを必須成分とする希土類磁石形成用ターゲットにおいて、Nd2Fe14B相の面積率が61%以上、α−Fe相の面積率が8%以下、残部がNdxFe(1−x−y)By相(但し、11.9<x<90at%、0<y≦10at%とする。)及びB相から構成されることを特徴とする希土類磁石形成用ターゲット。
- NdxFe(1−x−y)By相で囲まれたNd2Fe14B相の平均面積が37300μm2以下であることを特徴とする上記1)記載の希土類磁石形成用ターゲット。
- ネオジム、鉄、ボロン(もしくはフェロボロン)の各原料粉末を秤量した後、これを混合し、次いで、この混合粉末をメカニカルアロイ法にて、1〜8時間合金化処理した後、この合金化粉末を焼結し、得られた焼結体を機械加工して、ターゲットを作製することを特徴とする希土類磁石形成用ターゲットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013052642A JP6030009B2 (ja) | 2013-03-15 | 2013-03-15 | 希土類磁石用スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013052642A JP6030009B2 (ja) | 2013-03-15 | 2013-03-15 | 希土類磁石用スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014177675A true JP2014177675A (ja) | 2014-09-25 |
JP6030009B2 JP6030009B2 (ja) | 2016-11-24 |
Family
ID=51697924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013052642A Active JP6030009B2 (ja) | 2013-03-15 | 2013-03-15 | 希土類磁石用スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6030009B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105624699A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-06-01 | 徐力 | 钕铁硼永磁体的表面处理方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06505366A (ja) * | 1991-03-08 | 1994-06-16 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | 新規カテゴリーの磁性材料、その製造方法および用途 |
JPH08302463A (ja) * | 1995-03-08 | 1996-11-19 | Hitachi Metals Ltd | 光磁気記録媒体用ターゲットおよびその製造方法 |
JP2012207274A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Hitachi Metals Ltd | 永久磁石薄膜用スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
-
2013
- 2013-03-15 JP JP2013052642A patent/JP6030009B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06505366A (ja) * | 1991-03-08 | 1994-06-16 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | 新規カテゴリーの磁性材料、その製造方法および用途 |
JPH08302463A (ja) * | 1995-03-08 | 1996-11-19 | Hitachi Metals Ltd | 光磁気記録媒体用ターゲットおよびその製造方法 |
JP2012207274A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Hitachi Metals Ltd | 永久磁石薄膜用スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105624699A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-06-01 | 徐力 | 钕铁硼永磁体的表面处理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6030009B2 (ja) | 2016-11-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6488976B2 (ja) | R−t−b系焼結磁石 | |
EP3015566B1 (en) | Magnetic material sputtering target and method for producing same | |
US20140083847A1 (en) | Fe-Pt-C Based Sputtering Target | |
JP2019169567A (ja) | R−t−b系永久磁石 | |
JP5769059B2 (ja) | 永久磁石薄膜用スパッタリングターゲット及びその製造方法 | |
JP6215329B2 (ja) | ネオジム、鉄、ボロンを主成分とする希土類粉末又はスパッタリングターゲットの製造方法、同希土類元素からなる粉末又はスパッタリングターゲット及びネオジム、鉄、ボロンを主成分とする希土類磁石用薄膜又はその製造方法 | |
JP5877517B2 (ja) | 希土類磁石用スパッタリングターゲット及びその製造方法 | |
JP5960251B2 (ja) | スパッタリングターゲット | |
TW201402850A (zh) | 分散有C粒子之Fe-Pt-Ag-C系濺鍍靶及其製造方法 | |
JP2019102707A (ja) | R−t−b系永久磁石 | |
JP5960287B2 (ja) | 焼結体スパッタリングターゲット | |
JP2014216463A (ja) | R−t−b系永久磁石 | |
JP6305881B2 (ja) | 磁気記録媒体用スパッタリングターゲット | |
JP2024020341A (ja) | 異方性希土類焼結磁石及びその製造方法 | |
JP5565497B1 (ja) | R−t−b系永久磁石 | |
JP6030009B2 (ja) | 希土類磁石用スパッタリングターゲット及びその製造方法 | |
WO2021162081A1 (ja) | スパッタリングターゲット材及びその製造方法 | |
JPWO2014171161A1 (ja) | スパッタリングターゲット | |
JP2013032573A (ja) | Fe−Co−Ta系スパッタリングターゲット材の製造方法およびFe−Co−Ta系スパッタリングターゲット材 | |
WO2021193334A1 (ja) | 異方性希土類焼結磁石及びその製造方法 | |
JP6156734B2 (ja) | Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材およびその製造方法 | |
CN113614864B (zh) | R-t-b系永久磁体及其制造方法 | |
US10170225B2 (en) | Permanent magnet and rotating machine including the same | |
JP2015190017A (ja) | 軟磁性薄膜形成用スパッタリングターゲット | |
JP2016201441A (ja) | R−t−b系薄膜永久磁石 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150622 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160126 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160607 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160624 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161019 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6030009 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |