JP2014176297A - 塩基対応標識方法、塩基配列情報取得方法及び塩基対応標識化一本鎖核酸 - Google Patents

塩基対応標識方法、塩基配列情報取得方法及び塩基対応標識化一本鎖核酸 Download PDF

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Abstract

【課題】核酸が有する塩基配列情報を維持したまま、高い標識化率で核酸中の塩基を間接標識可能な技術の提供。
【解決手段】一本鎖核酸中の塩基を、該核酸が有する塩基配列情報を維持したまま間接標識する方法であって、ヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に、該ヌクレオチドを構成する塩基の種類に応じて特異的かつ高精度標識がなされたオリゴヌクレオチドLを挿入する手順を含む、塩基対応標識方法を提供する。この塩基対応標識方法によれば、挿入したオリゴヌクレオチドLによって一本鎖核酸中の各塩基を高精度で識別することができるため、例えば電子顕微鏡下でオリゴヌクレオチドLの標識を識別することにより、一本鎖核酸について高精度な塩基配列情報を取得することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、塩基対応標識方法、塩基配列情報取得方法及び塩基対応標識化一本鎖核酸に関する。より詳しくは、電子顕微鏡下での識別に適合した間接標識を核酸中の塩基に行うための塩基対応標識方法等に関する。
DNA及びRNAなどのオリゴヌクレオチドあるいはポリヌクレオチド(核酸)の塩基配列情報を簡易かつ迅速に取得するための技術が求められている。特に、多数の患者及び/又は健常人から収集した遺伝情報の解析により疾患や体質の原因となる遺伝子を突き止めてその遺伝子産物(タンパク質)を標的とした創薬を行うゲノム創薬や、一人ひとりの遺伝情報に応じて最適な医療を提供しようとするオーダーメード医療などの実現及び進展のため、同技術の一層の低コスト化と高速化が必要とされている。
核酸の塩基配列情報取得技術として、電子顕微鏡の分解能と解像度の高さを利用して、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラシル(U)の各塩基を識別する技術が開発されてきている。この技術は、各塩基を異なる重原子あるいは重原子クラスターで直接標識し、電子顕微鏡下において標識された重原子等に基づいて塩基の識別を行うものである。
特許文献1には、電子顕微鏡下における塩基の識別を可能とする塩基修飾方法が開示されている。この塩基修飾方法によれば、核酸の塩基配列情報を維持したままで、化学的手段によって核酸中の塩基を塩基種ごとに直接標識することが可能である。
本発明に関連して、特許文献2及び特許文献3には、高速で配列情報を読み取り可能な技術が開示されている。この技術は、現在開発が進められている「Optipore」と称される次世代の塩基配列決定技術(シーケンシグ技術)であり、具体的には以下のような手順を含んでいる。
まず、環状DNA変換(Circular DNA Conversion(CDC))法(特許文献4参照)を用いて、配列読み取り対象の一本鎖核酸(以下ではDNAであるものとして説明し、ターゲットssDNAと称する)中のヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に所定塩基数のオリゴヌクレオチドを挿入付加する。このオリゴマーは、A,G,C,Tの各塩基に特異的に設計されており、差し込み箇所のヌクレオチドが有する塩基配列情報を保持してターゲットssDNAに挿入される。
次に、オリゴヌクレオチドに相補的な塩基配列を有し、塩基弁別用の蛍光試薬を標識した一本鎖DNA(ビーコン)を、オリゴヌクレオチドが挿入付加されたターゲットssDNAに結合(ハイブリダイズ)させ、二本鎖DNAを形成させる。
そして、形成させた二本鎖DNAをソリッドステート・ナノポアに通過させる。二本鎖DNAがナノポアを通過する際、ターゲットssDNAからビーコンが遊離され、ビーコン上で消光されていた蛍光試薬が発光する。この蛍光を顕微鏡−CCDカメラで検出することにより、ターゲットssDNAの塩基配列が読み取られる。
国際公開第2009/020249号 国際公開第2006/020775号 特表2008−509671号公報 国際公開第2010/053820号
上述の電子顕微鏡を用いた核酸の塩基配列情報の取得技術をシーケンシング技術として応用するためには、配列読み取り精度の向上のため、対象とする核酸中の塩基を十分に高い率で標識して全ての塩基を識別可能とする塩基標識方法が必須となる。
そこで、本発明は、核酸が有する塩基配列情報を維持したまま、高い標識化率で核酸中の塩基を間接的に標識する技術を提供することを主な目的とする。
上記課題解決のため、本発明は、一本鎖核酸中の塩基を、該核酸が有する塩基配列情報を維持したまま標識する方法であって、ヌクレオチド塩基を直接標識する代わりに、ヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に該ヌクレオチドを構成する塩基の種類に応じて特異的かつ高率に標識がなされたオリゴヌクレオチドを挿入する手順を含む、塩基対応標識方法を提供する。
この塩基対応標識方法によれば、挿入したオリゴヌクレオチドによって一本鎖核酸中の各塩基を確実に標識することができるため、例えば電子顕微鏡下でオリゴヌクレオチドの標識を識別することにより、一本鎖核酸の塩基配列情報を高精度に取得することができる。
この塩基対応標識方法において、前記オリゴヌクレオチドは、環状DNA変換(Circular DNA Conversion)法によって挿入することができる。
この塩基対応標識方法において、前記オリゴヌクレオチドは、平均粒径が1〜1000ナノメートルの金属クラスター及び/又は平均粒径が0.5〜1000ナノメートルの無機蛍光体粒子により標識されたオリゴヌクレオチドを用いることができる。前記金属クラスターは、平均粒径が異なる4種を用いることが好ましい。また、前記無機蛍光体粒子は、平均粒径及び/又は発光波長が異なる4種を用いることが好ましい。
また、この塩基対応標識方法において、前記オリゴヌクレオチドには、前記無機蛍光体粒子及び/又は前記無機蛍光体粒子の標識後に分離精製されたオリゴヌクレオチドを用いることが好ましい。
また、本発明は、読み取りたい塩基を含むヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に、前記塩基の種類に応じて特異的な標識がなされたオリゴヌクレオチドが挿入された一本鎖核酸を提供する。
この一本鎖核酸において、前記標識は、平均粒径が1〜1000ナノメートルの金属クラスター及び/又は平均粒径が0.5〜1000ナノメートルの無機蛍光体粒子とすることができる。
本発明により、核酸が有する塩基配列情報を維持したまま、高い標識化率で核酸中の塩基を標識し、識別可能とする技術が提供される。
変換用二本鎖の構成を説明する図である。 ウンデカゴールドとナノゴールドで標識された標識オリゴマーを説明する図である。 5´末端にアダプター配列を付加され、固相表面に固相化されたターゲットssDNAを説明する図である。 ターゲットssDNAと変換用二本鎖とのハイブリダイゼーション反応を説明する図である。 ターゲットssDNAと変換用二本鎖との複合体の環状化反応を説明する図である。 ターゲットssDNAの3´末端からのヌクレオチドの切り取り反応を説明する図である。 変換用二本鎖の解離反応を説明する図である。 変換ssDNAの構成を説明する図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
本発明に係る塩基対応標識方法では、一本鎖核酸中のヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に、ヌクレオチドを構成する塩基の種類に応じて特異的かつ高精度の標識が予めなされたオリゴヌクレオチド(以下、「標識オリゴマー」と称する)を挿入することにより、核酸が有する塩基配列情報を維持したまま塩基の標識を行う。
標識オリゴマーの挿入は、環状DNA変換(Circular DNA Conversion)法を用いて行うことができる。CDC法は、一本鎖核酸中のヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に、ヌクレオチドが有する塩基の種類毎に異なる種類のオリゴヌクレオチドを挿入可能な方法であり、いくつかのバリエーションがある。以下では、その一例の手順に従って一本鎖核酸中の塩基を標識オリゴマー挿入により塩基対応的に間接標識し、一本鎖核酸の塩基配列情報を取得する方法を説明する。
ただし、本発明に係る塩基対応標識方法においては、目的とする標識オリゴマーの挿入が達せされる限り、CDC法以外の挿入方法を採用することも可能であり、以下に例示する手順(特許文献4参照)と異なるCDC法のバリエーションを採用することも当然に可能である。
1.変換用二本鎖のライブラリーの構築
[変換用二本鎖の構造]
配列読み取り対象とする一本鎖核酸(ターゲットssDNA)中への標識オリゴマーの挿入に機能する「変換用二本鎖」を複数種作成し、ライブラリーとして構築する。変換用二本鎖は、二本鎖のうちの一方に標識オリゴマーを含んでいる。図1に、変換用二本鎖の構成を示す。変換用二本鎖は、二本鎖部分と、第一のオーバーハング及び第二のオーバーハングと、を有している。
二本鎖部分の一方は、標識オリゴマーLにより構成される。標識オリゴマーLは、塩基配列XxとII型制限酵素の認識部位となる塩基配列Rを有する。標識オリゴマーには、ターゲットssDNA中の識別すべき塩基(x)(図4中、x、x、x、x、x、xに対応)の種類に応じて特異的な標識がされている。第二のオーバーハング中に示した符号x´は、この標識塩基(x)に相補的な塩基を示している。
塩基配列Xxは、5´末端に既知の塩基配列(5´−S−S−S−S−S−3´)を含む。この塩基配列(以下、「アダプター配列」と称する)は、後述する手順において、ターゲットssDNAの5´末端に付加される配列と共通である。
二本鎖のもう一方は、塩基配列Xx及び塩基配列Rにそれぞれ相補的な塩基配列X´xと塩基配列R´とを有してなり、さらに塩基配列R´の5´端側に第一のオーバーハングを、塩基配列X´xの3´端側に第二のオーバーハングを有する。
第一のオーバーハングは、塩基配列R´のヌクレオチドの5´端に隣接する位置に、少なくとも1つのランダムな塩基(n)を有するヌクレオチドを含む(図ではnは1つ)。塩基(n)は、A、G,T,Cのいずれかである。さらに、第一のオーバーハングは、ターゲットssDNAの5´端側に付加されるアダプター配列(5´−S−S−S−S−S−3´)に相補的な塩基配列(5´−S´−S´−S´−S´−S´−3´)を有する。
第二のオーバーハングは、塩基配列X´xのヌクレオチドの3´端に隣接する位置に、ターゲットssDNA中の識別すべき塩基(x)に相補的な塩基(x´)を有するヌクレオチドを含む。塩基(x´)は、A、G,T,Cのいずれかである。さらに、第二のオーバーハングは、少なくとも3つのランダムな塩基(n)を有するヌクレオチドを含む(図ではnは5つ)。
第一のオーバーハング及び第二のオーバーハングの塩基長は、3〜12merとされる。標識オリゴマーLの塩基配列Xxの塩基長(アダプター配列を含む)は、使用するII型制限酵素の種類に応じて4〜25merの範囲で適宜設定される。塩基配列Xxのうちアダプター配列以外の塩基配列及びその長さは、後述する標識が可能な限りにおいて特に限定されない。標識オリゴマーLの制限酵素認識部位の塩基配列Rの塩基配列及びその長さは、使用するII型制限酵素の種類に応じて適宜設計され得るものである。塩基配列Xxの長さは、環状化したターゲットssDNAと変換用二本鎖との複合体をII型制限酵素で処理する手順(詳しくは後述)において、酵素の切断部位が、ターゲットssDNAの3´末端から少なくとも1つのヌクレオチドを切り取り可能な位置にくるような長さに設計される。
ライブラリーのサイズは、ランダムな塩基nを有するヌクレオチドの個数に依存する。ライブラリーに含まれる変換用二本鎖は、例えば図に示したnが6個の例では、4(A,G,T,Cの4種)の7乗(塩基nの個数6と塩基x´の個数1の合計)で16,384通りとなる。
[標識オリゴマーの標識]
標識オリゴマーLの標識は、第二のオーバーハングに位置する塩基x´の種類(すなわち、これに相補的なターゲットssDNA中の標識すべき塩基xの種類)に応じて特異的なものとされる。
標識オリゴマーLの標識は、上述した塩基長のオリゴヌクレオチドに、平均粒径が1〜1000ナノメートルの金属クラスター及び/又は平均粒径が0.5〜1000ナノメートルの無機蛍光体粒子を化学的に結合させることにより行うことができる。標識オリゴマーLには、金属クラスター及び無機蛍光体粒子の一方又は両方を標識することができる。
金属クラスターによる標識は、好ましくは平均粒径が異なる4種の金属クラスターを、A,G,T,Cを標識する各標識オリゴマーに割り当てることによって行う。標識の一例を以下に示す。この標識によれば、電子顕微鏡下で標識オリゴマーに標識された金属クラスターの粒径を読み取ることにより、その標識オリゴマーに対応する塩基の種類を識別することが可能である。
標識塩基A用の標識オリゴマーL:粒径5nmの金属クラスター
標識塩基G用の標識オリゴマーL:粒径10nmの金属クラスター
標識塩基T用の標識オリゴマーL:粒径15nmの金属クラスター
標識塩基C用の標識オリゴマーL:粒径20nmの金属クラスター
あるいは、金属クラスターによる標識は、平均粒径が異なる2種の金属クラスターを異なる組み合わせでA,G,T,C用の各標識オリゴマーに標識することによって行うこともできる。例えば、金属クラスターとして、ウンデカゴールド(金11原子)とナノゴールド(金50原子)の2種類の金コロイドを用いる場合、例えば以下のように標識を行う(図2も参照)。この場合も、電子顕微鏡下で標識オリゴマーに標識された金コロイドの粒径を読み取ることにより、その標識オリゴマーに対応する塩基の種類を識別することが可能である。
標識塩基A用の標識オリゴマーL:ウンデカゴールド + ウンデカゴールド
標識塩基G用の標識オリゴマーL:ウンデカゴールド + ナノゴールド
標識塩基T用の標識オリゴマーL:ナノゴールド + ウンデカゴールド
標識塩基C用の標識オリゴマーL:ナノゴールド + ナノゴールド
また、無機蛍光体粒子による標識は、異なる発光波長の無機蛍光体粒子を用いて行うこともできる。無機蛍光体粒子としては、赤色域、緑色域又は青色域に発光波長を有する希土類元素賦活の金属酸化物、金属硫化物あるいは金属硫酸化物、ハロリン酸化合物等からなる粒子が挙げられ、具体的には以下の蛍光体からなる粒子を用いることができる。なお、無機蛍光体粒子として、「Qdot」の登録商標で市販されている、半導体物質(セレンまたはテルルと混合したカドミウム)の原子を半導体シェル(硫化亜鉛)でコーティングしたものを用いることもできる。
赤色:
22S:Eu3+
Gd22S:Eu3+
YVO4:Eu3+
22S:Eu,Sm
SrTiO3:Pr
BaSi2Al28:Eu2+
BaMg2Al1627:Eu2+
0.65Gd0.35BO3:Eu3+
La22S:Eu3+,Sm
緑色:
Ba2SiO4:Eu2+
Zn(Ga,Al)24:Mn
3(Al,Ga)512:Tb
2SiO5:Tb
ZnS:Cu,
Zn2SiO4:Mn
青色:
BaAl2Si28:Eu2+
BaMgAl1423:Eu2+
2SiO5:Ce
ZnGa24
ZnS:Ag,Cl
標識は例えば以下のように行う。この標識によれば、電子顕微鏡下で標識オリゴマーに標識された無機蛍光体粒子のカソードルミネッセンス発光波長を読み取ることにより、その標識オリゴマーが標識する塩基の種類を識別することが可能である。また、粒径の異なる蛍光体粒子を用いれば、上述の金属クラスターの場合と同様に、粒径も塩基の種類を識別するための情報として利用できる。
標識塩基A用の標識オリゴマーL:発光中心波長400nm(紫)の蛍光体粒子
標識塩基G用の標識オリゴマーL:発光中心波長500nm(緑)の蛍光体粒子
標識塩基T用の標識オリゴマーL:発光中心波長600nm(橙)の蛍光体粒子
標識塩基C用の標識オリゴマーL:発光中心波長700nm(赤)の蛍光体粒子
標識オリゴマーLへの金属クラスター又は無機蛍光体粒子の結合手順は、まず、金属クラスター又は無機蛍光体粒子を一級あるいは二級アミノ基を有するアミノ化合物(例えば、モノアミノウンデカゴールド)とする。そして、標識オリゴマーL中の塩基を適宜な塩基遊離手段を作用させて遊離させ、ヘミアセタール型のリボース残基を生成させた後に、塩基遊離部位の水酸基に対するアミノ化合物による還元的アミノ化反応によって塩基が結合していた位置にアミノ化合物を導入する(特許文献1参照)。アミノ化合物の導入後、標識オリゴマーLは、各種高純度分離精製技術により99.9%以上に高純度化することが好ましい。
2.アダプター配列の付加と固相化
ターゲットssDNAの5´末端にアダプター配列を付加し、固相表面に固相化する(図3参照)。ここでは、ターゲットssDNAの塩基配列を3´端側から決定していく例を説明するが、5´端側から決定したい場合にはアダプター配列はターゲットssDNAの3´末端に付加される。
ターゲットssDNAには、ゲノムDNA又は人工の二本鎖DNAから調製したものを用いることができ、またcDNAを用いることもできる。ゲノムDNA又は人工の二本鎖DNAは、DNase処理、超音波処理、撹拌処理などによってフラグメント化(分断)した後、95℃程度に加熱して一本鎖に変性させる。
また、本発明に係る塩基対応標識方法及び塩基配列情報取得方法において、対象とする一本鎖核酸には、DNAのみならず、mRNA,tRNA,rRNA,siRNA,miRNA,shRNAも含まれるものとする。
ターゲットssDNAの固相表面への固相化は、例えばターゲットssDNAをビオチン化し、アビジン−ビオチン結合を利用してスライドガラス表面に結合させる方法を採用できる。固相は、マイクロビーズ、メンブレン又はフィルターなどであってもよい。
3.CDC法によるターゲットssDNA中の核酸の標識
[ハイブリダイゼーション]
固相化したターゲットssDNAと変換用二本鎖ライブラリーとを接触させ、ハイブリダイゼーション反応を行う(図4参照)。反応は、ターゲットssDNAと変換用二本鎖とが結合し、二本鎖を形成し得る条件下で行われる。図中、3´−x−x−x−x−x−x−5´として示す塩基配列はターゲットssDNA中の識別すべき塩基であり、以下に説明する手順により塩基xが1番目に標識され、それを繰り返すことによって続けて塩基x、x、x・・・x(kは任意の整数)が順に標識される。
[環状化]
ハイブリダイゼーション反応により形成されたターゲットssDNAと変換用二本鎖との複合体をDNAリガーゼにより処理し、複合体を環状化する(図5参照)。
[制限酵素処理]
環状化したターゲットssDNAと変換用二本鎖との複合体をII型制限酵素で処理する(図6参照)。制限酵素には、変換用二本鎖中の認識部位(塩基配列R)に結合し、ターゲットssDNAの識別すべきヌクレオチド配列部位(図6ではx−x−x−x−x−x)の3´末端から少なくとも1つのヌクレオチドを切り取り可能な位置に切断部位を有する酵素が用いられる。図では、ターゲットssDNAの3´末端に存在する1番目の標識塩基xのみが切り取られる例を示した。
[解離]
制限酵素処理後、切断された変換用二本鎖の二本鎖形成部分を解離させ、変換用二本鎖のうちターゲットssDNAに連結されていない方の鎖を洗浄によって取り除く(図7参照)。これにより、ターゲットssDNAの3´末端に存在した1番目の標識塩基xが標識オリゴマーを介して5´端側に転位された「変換ssDNA」が得られる。この変換ssDNAでは、塩基xの種類に応じて特異的な標識がなされた標識オリゴマーLの挿入付加によって塩基xが間接的に標識されて識別可能になっている。
以上に説明したハイブリダイゼーション、環状化、制限酵素処理及び解離の一連の手順を繰り返すことにより、続けて塩基x、x、x・・・x(kは任意の整数)に順に標識オリゴマーを挿入付加していく。これにより、5´末端に、標識オリゴマーとこの標識オリゴマーによって標識された塩基xとを一つの繰り返し単位とする繰り返し配列を有する変換ssDNAが生成される。
図8に生成される変換ssDNAの一例を模式的に示す。図中、L,L,L,Lは、A,G,T,Cの各塩基に特異的な標識が金コロイドによってなされた標識オリゴマーを示す。図には、3´−5´方向に「標識オリゴマーLと塩基A」、「標識オリゴマーLと塩基G」、「標識オリゴマーLと塩基T」、「標識オリゴマーLと塩基C」の繰り返し単位が示されている。繰り返し配列中のA,G,T,Cの各塩基の配列順序は、ターゲットssDNAと同じであり、変換ssDNAはターゲットssDNAの塩基配列情報を維持している。
ターゲットssDNAの塩基配列の読み取り精度は、ターゲットssDNA中の塩基の標識化率に依存し、ターゲットssDNA中の塩基の標識化率は標識オリゴマーLの標識化率に等しい。このため、標識オリゴマーLには、無機蛍光体粒子及び/又は無機蛍光体粒子の標識後に高純度分離精製技術を用いて標識化率を99.9%以上としたものを用いることが好ましい。
4.塩基配列情報の取得
上記のように、変換ssDNAは、ターゲットssDNAの塩基配列情報を維持したまま、各塩基の塩基情報が塩基特異的かつ高精度に標識オリゴマーLに転写されたものである。従って、変換ssDNA中の各繰り返し単位内の標識オリゴマーの標識を識別することにより、同一単位内の塩基の種類を判定し、ターゲットssDNAの塩基配列を決定できる。
塩基配列の判定は、電子顕微鏡の高分解能力と高解像能力によって、標識オリゴマーLに標識された金コロイドの粒径、あるいは標識オリゴマーLに標識された無機蛍光体粒子の粒径及び/又は発光波長を直接読み取ることにより行うことができる。
以上のように、本発明に係る塩基対応標識方法によれば、ターゲットssDNAの各ヌクレオチドに塩基の種類に応じて特異的に標識された標識オリゴマーLを挿入付加でき、電子顕微鏡下でその標識を識別することでターゲットssDNAの塩基配列情報得ることが可能である。
本発明に係る塩基対応標識方法では、ターゲットssDNAの各ヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に標識オリゴマーLを確実に挿入して該ヌクレオチドを構成する塩基を間接的に標識することができかつ標識オリゴマーLを事前に高純度化できるため、ターゲットssDNA中の塩基を化学的に直接標識する標識化率に限界のある従来方法(特許文献1)に比して、高い標識化率で塩基の標識を行うことができる。具体的には、従来の直接法では化学反応収率的に標識化率は95%を超えられないが、本発明に係る間接法では標識オリゴマーLを予め分離精製できるので標識化率は99.9%以上にできる。
また、金属クラスター又は無機蛍光体粒子によりターゲットssDNA中の塩基を直接標識する従来方法では、ターゲットssDNAの塩基間距離に対する金属ラスター及び無機蛍光体粒子の粒径の大きさに起因した立体障害により、標識化率が低下する場合があった。これに対して、本発明に係る塩基対応標識方法においては、金属クラスター又は無機蛍光体粒子により予め高率に標識した標識オリゴマーLをターゲットssDNAのヌクレオチド間に確実に挿入するため、上記のような立体障害は生じない。
さらに、本発明に係る塩基対応標識方法では、ターゲットssDNAの各ヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に挿入された標識オリゴマーL自体に直接塩基識別のための標識を行っているため、挿入されたオリゴヌクレオチドにさらに塩基弁別用の蛍光試薬を標識したビーコンをハイブリダイズさせる従来方法(特許文献4)に比して、ハイブリダイズに伴う反応誤謬がないため、より高い標識化率で塩基の標識を行うことができる。さらに、従来方法では、オリゴヌクレオチドの塩基配列中に、該オリゴヌクレオチドと4種(A,G,T,C)のビーコンのうちの1種とを特異的にハイブリダイズさせるためのバリエーション配列を設ける必要がった。これに対して、本発明に係る塩基対応標識方法においては、ハイブリダイゼーションが不要なので標識オリゴマーLの二本鎖部分の塩基配列は1種類に限定が可能である。
本発明に係る塩基対応標識方法によれば、核酸が有する塩基配列情報を維持したまま、高い標識化率で核酸中の塩基を間接標識できる。従って、本発明は、電子顕微鏡下において標識を通じて塩基を識別し、核酸の塩基配列情報を取得するシーケンシング技術に利用することが可能であり、同技術の簡易化及び迅速化に寄与し得る。

Claims (10)

  1. 一本鎖核酸中の塩基を、該核酸が有する塩基配列情報を維持したまま標識する方法であって、ヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に、該ヌクレオチドを構成する塩基の種類に応じて特異的な標識がなされたオリゴヌクレオチドを挿入する手順を含む、塩基対応標識方法。
  2. 前記オリゴヌクレオチドを、環状DNA変換(Circular DNA Conversion)法によって挿入する請求項1記載の塩基対応標識方法。
  3. 平均粒径が1〜1000ナノメートルの金属クラスター及び/又は平均粒径が0.5〜1000ナノメートルの無機蛍光体粒子により標識された前記オリゴヌクレオチドを用いる請求項1又は2記載の塩基対応標識方法。
  4. 平均粒径が異なる4種の前記金属クラスターを用いる請求項3記載の塩基対応標識方法。
  5. 前記金属クラスターが、金コロイドである請求項4記載の塩基対応標識方法。
  6. 平均粒径及び/又は発光波長が異なる4種の前記無機蛍光体粒子を用いる請求項3記載の塩基対応標識方法。
  7. 前記オリゴヌクレオチドとして、前記無機蛍光体粒子及び/又は前記無機蛍光体粒子の標識後に分離精製されたオリゴヌクレオチドを用いる請求項1〜6のいずれか一項に記載の塩基対応標識方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の塩基対応標識方法により標識された前記一本鎖核酸について、電子顕微鏡下で前記オリゴヌクレオチドの標識を識別することにより、前記塩基配列情報を取得する方法。
  9. ヌクレオチドの3´端側あるいは5´端側に、該ヌクレオチドを構成する塩基の種類に応じて特異的な標識がなされたオリゴヌクレオチドが挿入された一本鎖核酸。
  10. 前記標識は、平均粒径が1〜1000ナノメートルの金属クラスター及び/又は平均粒径が0.5〜1000ナノメートルの無機蛍光体粒子である請求項9記載の一本鎖核酸。
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