JP2014170656A - 非水系二次電池用正極活物質の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面に、非水電解液あるいは固体電解質との接触を十分に防止し且つ充放電特性が良好となる、均一で膜厚の薄い被膜を形成する。
【解決手段】原子層堆積法によってリチウム遷移金属複合酸化物粒子表面に被膜を形成する。その際、各サイクルにおいて、導入される前駆体又は共反応体の少なくとも一方が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全てを覆う被膜を形成するのに必要な量よりも少なくする。
【選択図】図4
【解決手段】原子層堆積法によってリチウム遷移金属複合酸化物粒子表面に被膜を形成する。その際、各サイクルにおいて、導入される前駆体又は共反応体の少なくとも一方が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全てを覆う被膜を形成するのに必要な量よりも少なくする。
【選択図】図4
Description
本発明は、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池用正極活物質の製造方法に関する。特に出力特性、サイクル特性に優れた正極活物質の製造方法に関する。
近年、VTR、携帯電話、ノートパソコン等の携帯機器の普及及び小型化がすすみ、その電源用にリチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池が用いられるようになってきている。更に、環境意識の高まりとともに、電気自動車等の動力用電源として非水電解液二次電池が注目されている。
リチウムイオン二次電池用の正極活物質としては主に層状構造のコバルト酸リチウム(LiCoO2)が実用化されている。こうした二次電池では、4V級の電池電圧と160mAh/g程度の放電容量が実現されている。
コバルト酸リチウムの原料であるコバルトは希少資源であり且つ地理的に偏在しているため、コストがかかる。また、原料供給について不安が生じる。
こうした事情に鑑み、コバルト酸リチウムのコバルトをニッケル、マンガン等の元素で置換したニッケルコバルトマンガン酸リチウム(Li(Ni,Co,Mn)O2)等の層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物、スピネル構造のマンガン酸リチウム(LiMn2O4)、オリビン構造のリン酸鉄リチウム(LiFePO4)等も開発されている。これらはそれぞれに長所及び短所があり、目的に応じて使い分けられている。
種々の非水電解液二次電池用正極活物質において、目的に応じて正極活物質粒子の表面を特定の化合物で被覆する技術が提案されている。
特許文献1では、リチウムコバルト複酸化物粉末の粒子表面に形成される被覆層の均一性を改善し、サイクル特性をより向上するために、流動層を形成したリチウムコバルト複酸化物粉末にアルミナゾル水溶液を噴霧添加し、乾燥して非晶質のアルミナ被覆層を形成する技術が提案されている。
特許文献2では、二次電池のレート特性を向上するために、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子表面を酸化アルミニウム等で被覆する技術が提案されている。具体的に開示されている被覆方法は、ベース正極活物質粒子とコーティング材料粒子を混合し、機械的に複合化する、というものである。
一方、原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法あるいは原子層エピタキシー法とよばれる薄膜形成技術があり、さらにこの技術を粉体に適用する提案も存在する。
非特許文献1にはコバルト酸リチウムをALD法によって酸化アルミニウムで被覆することでサイクル特性が向上することが記載されている。但し、膜厚が厚すぎる(1nm程度以上)と電子伝導性及び放電容量が低下することも記載されている。
非特許文献2にはリチウム過剰のニッケルコバルトマンガン酸リチウムを非特許文献1同様に酸化アルミニウムで被覆することでサイクル特性が向上することが記載されている。また、膜厚が厚すぎる(1nm程度以上)と放電容量が低下することも記載されている。
非特許文献1及び2に記載のALD法条件では、各サイクルにおいて一分子層を形成するのに必要な量以上のTMA(トリメチルアルミニウム)及び水蒸気が添加されている。その上で1サイクル当たり0.1nm程度の薄膜がリチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に形成されるものとされている。
Journal of The Electrochemical Society,157 (1) A75−A81(2010)
Journal of The Electrochemical Society,158 (12) A1298−A1302(2011)
特許文献1及び2の被覆方法は、形成される被膜が均一になりにくい、あるいは均一と呼べる程度の被膜を形成するには、被膜の膜厚を厚く(100nm程度以上)せざるを得ない。また、投入原料の被膜形成に寄与する割合(被膜形成効率)が良くない。このため、十分均一な被膜を形成することは、正極活物質全体のリチウムイオン伝導性あるいは電子伝導性を低下させることを意味する。また、こういった被膜は電気化学的には不活性であるため、被膜の割合が多いと正極活物質全体の充放電容量の低下を招く。
一方、非特許文献1及び2のようにALD法を用いると、膜厚が薄く(0.2〜0.8nm程度)且つ均一な被膜を形成することができる。しかし、各サイクルで完全な1分子層を粒子表面に形成すると、充放電特性が悪化傾向にある。
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面を均一に薄く被覆でき、且つ充放電特性が落ちないような被膜を形成する方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明者らは鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至った。本発明者らは、ALD法の各サイクルで完全な一分子層が形成されないようにすることで充放電特性の悪化傾向を抑制することを見出した。本発明の製造方法は、リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面に原子層堆積法によって被膜を形成する非水系二次電池用正極活物質の製造方法であって、前記原子堆積法の各サイクルにおいて導入される前駆体又は共反応体の少なくとも一方が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全てを覆う被膜を形成するのに必要な量よりも少ないことを特徴とする。
本発明の正極活物質は、本発明の製造方法によって得られることを特徴とする。
本発明の非水電解液二次電池は、正極、負極、セパレータ及び非水電解液を含み、前記正極には本発明の正極活物質が含まれることを特徴とする。
本発明の固体電解質二次電池は、正極、負極及び固定電解質を含み、前記正極には本発明の正極活物質が含まれることを特徴とする。
本発明の製造方法は上記の特徴を備えているので、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に、膜厚が薄く、非水電解液あるいは固体電解質との接触を十分防止でき、且つ充放電特性が良好な被膜を形成することができる。そのため、得られる正極活物質において被膜の占める割合が極めて少なく、正極活物質のリチウムイオン伝導性、電子伝導性及び充放電容量が損なわれることがない。その上で充放電時の非水電解液による劣化を防止できる、あるいは固体電解質との界面抵抗を低減することができる。そのため、本発明の製造方法によって得られる正極活物質を正極に用いた非水電解液二次電池は、サイクル特性及び出力特性に優れたものとなる。また、本発明の本発明の製造方法によって得られる正極活物質を用いた固体電解質二次電池は、その放電電流を大きくすることができる。
以下、本発明の正極活物質の製造方法について詳細に説明する。本発明の製造方法は所謂原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法あるいは原子層エピタキシー法と呼ばれるものである。以下、ALD法等の用語を用いて本発明を説明することもある。
[ALD法のサイクル]
ALD法のサイクルは、下記4つのステップからなる。
1)前駆体(又は共反応体)を反応容器内に導入し、反応容器内の試料に吸着させる。
2)試料に吸着しなかった前駆体(又は共反応体)を反応容器から排出する。
3)共反応体(又は前駆体)を反応容器内に導入し、試料表面に被膜を形成する。
4)被膜形成に関与しなかった共反応体(又は前駆体)を反応容器から排出する。
ALD法のサイクルは、下記4つのステップからなる。
1)前駆体(又は共反応体)を反応容器内に導入し、反応容器内の試料に吸着させる。
2)試料に吸着しなかった前駆体(又は共反応体)を反応容器から排出する。
3)共反応体(又は前駆体)を反応容器内に導入し、試料表面に被膜を形成する。
4)被膜形成に関与しなかった共反応体(又は前駆体)を反応容器から排出する。
[前駆体又は共反応体の導入量]
前駆体又は共反応体の少なくとも一方は、試料となるリチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全てを覆う被膜を形成するのに必要な量よりも少ない量だけ導入する。導入量の調整はどちらか一方のみでも良いし、両方でも良い。被膜形成はより少ない導入量に基づいてなされる。なお、本明細書においては、被膜形成に関わる金属含有原料を前駆体、金属非含有原料を共反応体とする。例えばTMA(トリメチルアルミニウム)と水蒸気の反応によって酸化アルミニウムの被膜が形成される場合、TMAを前駆体、水蒸気を共反応体とする。
前駆体又は共反応体の少なくとも一方は、試料となるリチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全てを覆う被膜を形成するのに必要な量よりも少ない量だけ導入する。導入量の調整はどちらか一方のみでも良いし、両方でも良い。被膜形成はより少ない導入量に基づいてなされる。なお、本明細書においては、被膜形成に関わる金属含有原料を前駆体、金属非含有原料を共反応体とする。例えばTMA(トリメチルアルミニウム)と水蒸気の反応によって酸化アルミニウムの被膜が形成される場合、TMAを前駆体、水蒸気を共反応体とする。
ALD法においては、前駆体及び共反応体(まとめて前駆体等と呼ぶ)は前駆体等の蒸気圧と反応容器内の圧力との圧力差を利用して導入される。1サイクルで試料表面全体を形成するのに必要な前駆体等の質量m0は、下記式(1)で表される。
m0=(aρmSpr)(M1/M) (1)
a:被膜を構成する物質1モルを形成するのに必要な
前駆体又は共反応体の物質量
ρ:被膜を構成する物質の密度
M:被膜を構成する物質のモル質量
M1:前駆体等のモル質量
m:反応容器内のリチウム遷移金属複合酸化物粒子の質量
Sp:リチウム遷移金属複合酸化物粒子の比表面積
r:リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全体を被膜を
構成する物質の単分子膜で覆った時の被膜の膜厚
m0=(aρmSpr)(M1/M) (1)
a:被膜を構成する物質1モルを形成するのに必要な
前駆体又は共反応体の物質量
ρ:被膜を構成する物質の密度
M:被膜を構成する物質のモル質量
M1:前駆体等のモル質量
m:反応容器内のリチウム遷移金属複合酸化物粒子の質量
Sp:リチウム遷移金属複合酸化物粒子の比表面積
r:リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全体を被膜を
構成する物質の単分子膜で覆った時の被膜の膜厚
一方、反応容器に導入される前駆体等の質量m1は、下記式(2)で近似できる。
m1={(PV)/(RT)}M1(1−exp[−kt]) (2)
P:前駆体等の飽和蒸気圧
R:気体定数
V:反応容器内の容積
T:反応容器内の温度
t:導入時間
k:比例定数
なお、比例定数kは物質固有の値を持つ。
m1={(PV)/(RT)}M1(1−exp[−kt]) (2)
P:前駆体等の飽和蒸気圧
R:気体定数
V:反応容器内の容積
T:反応容器内の温度
t:導入時間
k:比例定数
なお、比例定数kは物質固有の値を持つ。
m1<m0であれば良いので、式(1)及び(2)より、下記式(3)が満たされれば良い。
P(1−exp[−kt])<(aρmSpr/M)(RT/V) (3)
P(1−exp[−kt])<(aρmSpr/M)(RT/V) (3)
上記式(3)を満たすよう前駆体等の蒸気圧及び導入時間を決めれば良いが、m1/m0が、0.2以上0.8以下となるよう決めると完全に被覆しない状態となるので好ましい。
一方、前駆体又は共反応体の少なくとも一方について、飽和蒸気圧が反応容器内の安定圧力(後述)の10倍以上100倍以下とした上で導入時間を決めると前駆体又は共反応体の導入量を制御し易いので好ましい。
あるいは、式(3)の右辺をP0とした場合に、飽和蒸気圧Pとの比P/P0を2.5以上50以下とした上で導入時間を決めるのでも良い。
[安定圧力]
ALD法の各サイクルにおいて反応容器から気体を排出するステップが存在するが、排気によって到達する反応容器内の圧力がほぼ一定となるよう排気と同時に不活性ガスの導入を行っても良い。排気によって到達する圧力を以後安定圧力と称する。前駆体等の飽和蒸気圧が極めて高い時など安定圧力を高く設定すると適切な導入時間を設定し易い。安定圧力は反応容器のコンダクタンス及び排気系(真空ポンプ等)の能力が大凡分かれば不活性ガスのモル流量によって調整可能である。不活性ガスは窒素等反応容器、試料、前駆体等と反応しない物質であれば目的に応じて適宜選択すれば良い。
ALD法の各サイクルにおいて反応容器から気体を排出するステップが存在するが、排気によって到達する反応容器内の圧力がほぼ一定となるよう排気と同時に不活性ガスの導入を行っても良い。排気によって到達する圧力を以後安定圧力と称する。前駆体等の飽和蒸気圧が極めて高い時など安定圧力を高く設定すると適切な導入時間を設定し易い。安定圧力は反応容器のコンダクタンス及び排気系(真空ポンプ等)の能力が大凡分かれば不活性ガスのモル流量によって調整可能である。不活性ガスは窒素等反応容器、試料、前駆体等と反応しない物質であれば目的に応じて適宜選択すれば良い。
以下、実施例にてより具体的な例を説明する。
一般式Li1.12Ni0.33Co0.33Mn0.33W0.005O2で表され、比表面積(Sp)が1.47m2/gであるリチウム遷移金属複合酸化物粒子(m=)100gを容積(V)が約13Lの反応容器に入れ、密封する。密封後、真空ポンプを用いて反応容器内を10Pa以下まで減圧する。減圧後、窒素を6.82×10−5mol/secで導入し、反応容器内の圧力を70Pa程度で安定させる(安定圧力70Pa)。
反応容器内の圧力が安定したら反応容器内を200℃に調節する。一方共反応体として水蒸気を、前駆体としてTMAを用意し、これらを格納している容器をそれぞれ30℃に調節する。式(3)における水蒸気のk値は1.5×10−2sec−1、TMAのk値は1.2×10−2sec−1である。また、30℃における水蒸気の飽和蒸気圧は4.2kPa(化学便覧基礎編II(日本化学会編)より)、TMAの飽和蒸気圧は約2kPa(試薬メーカーの添付資料より)である。
TMAと水蒸気の反応は
2Al(CH3)3 + 3H2O → Al2O3 + 3CH4
であるので、ap=2、ac=3である。また、ρ=4g/cm3、r=0.1nmである。これらを式(3)に代入すると、P0の値はTMAの場合約350Pa、水蒸気の場合約520Paになる。そのため、TMAの導入時間が約16秒より短い、あるいは水蒸気の導入時間が約9秒より短ければ、各サイクルで粒子表面に完全な1分子層が形成されることが無い。
2Al(CH3)3 + 3H2O → Al2O3 + 3CH4
であるので、ap=2、ac=3である。また、ρ=4g/cm3、r=0.1nmである。これらを式(3)に代入すると、P0の値はTMAの場合約350Pa、水蒸気の場合約520Paになる。そのため、TMAの導入時間が約16秒より短い、あるいは水蒸気の導入時間が約9秒より短ければ、各サイクルで粒子表面に完全な1分子層が形成されることが無い。
反応容器並びに前駆体及び共反応体を格納している各容器の温度が安定したのを確認した後、1)水蒸気を反応容器に約2秒導入、2)反応容器内の気体を60秒排出、3)TMAを反応容器に約2秒導入、4)反応容器内の気体を60秒排出、の4ステップを1サイクルとして100サイクル実施する。ステップ1)、3)及びその前後1〜3秒程度は排気を中断する。また、全サイクルにおいて、窒素のモル流量はほぼ一定にする。水蒸気導入、TMA導入及び排気のオン・オフ、並びに反応容器内の圧力変化の一部を図1に示す。
100サイクル終了後、反応容器を常温まで放冷し、窒素の導入及び排気を停止し、反応容器から試料を取り出す。こうしてリチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に酸化アルミニウムの被膜が形成された正極活物質を得る。
[比較例1]
実施例1におけるリチウム遷移金属複合酸化物を比較用の正極活物質とする。
実施例1におけるリチウム遷移金属複合酸化物を比較用の正極活物質とする。
[比較例2]
(ゾル添加法)
実施例1におけるリチウム遷移金属複合酸化物100gを反応容器内の試料設置部に設置する。反応容器が外部に開放された状態で流動装置を作動させ、中心粒径30nm、7.2重量%のアルミナゾルを18mL/minで3分間滴下し、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に酸化アルミニウムの被膜が形成された正極活物質を得る。得られる正極活物質を500℃で熱処理し、目的の正極活物質を得る。
(ゾル添加法)
実施例1におけるリチウム遷移金属複合酸化物100gを反応容器内の試料設置部に設置する。反応容器が外部に開放された状態で流動装置を作動させ、中心粒径30nm、7.2重量%のアルミナゾルを18mL/minで3分間滴下し、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に酸化アルミニウムの被膜が形成された正極活物質を得る。得られる正極活物質を500℃で熱処理し、目的の正極活物質を得る。
一般式Li1.12Ni0.33Co0.33Mn0.33O2で表され、比表面積(Sp)が0.44m2/gであるリチウム遷移金属複合酸化物100gを試料として用いる以外実施例1と同様にし、目的の正極活物質を得る。
実施例2におけるSpを式(3)に代入すると、P0の値はTMAの場合約110Pa、水蒸気の場合約160Paになる。そのため、TMAの導入時間が約5秒より短い、あるいは水蒸気の導入時間が約3秒より短ければ、各サイクルで粒子表面に完全な1分子層が形成されることが無い。
[比較例3]
実施例2におけるリチウム遷移金属複合酸化物を比較用の正極活物質とする。
実施例2におけるリチウム遷移金属複合酸化物を比較用の正極活物質とする。
[比較例4]
(ゾル添加法)
一般式Li1.12Ni0.33Co0.33Mn0.33O2で表されるリチウム遷移金属複合酸化物100gを試料として用いる以外比較例2と同様にし、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に酸化アルミニウムの被膜が形成された正極活物質を得る。得られる正極活物質を400℃で熱処理し、目的の正極活物質を得る。
(ゾル添加法)
一般式Li1.12Ni0.33Co0.33Mn0.33O2で表されるリチウム遷移金属複合酸化物100gを試料として用いる以外比較例2と同様にし、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に酸化アルミニウムの被膜が形成された正極活物質を得る。得られる正極活物質を400℃で熱処理し、目的の正極活物質を得る。
[正極活物質の評価]
以下の要領で正極活物質の評価を行う。
(元素分析)
ICP−AESによって正極活物質の元素分析を行い、正極活物質に含まれる元素を求める。
以下の要領で正極活物質の評価を行う。
(元素分析)
ICP−AESによって正極活物質の元素分析を行い、正極活物質に含まれる元素を求める。
[二次電池の作製]
以下の要領で評価用二次電池を作製する。
以下の要領で評価用二次電池を作製する。
<非水電解液二次電池>
以下の手順で非水電解液二次電池を作製する。
以下の手順で非水電解液二次電池を作製する。
(正極の作製)
正極活物質の粉末85重量部、アセチレンブラック5重量部及びPVDF(ポリフッ化ビニリデン)5重量部をNMP(ノルマルメチル−2−ピロリドン)に分散、溶解させて正極スラリーを調整する。得られる正極スラリーをアルミニウム箔からなる集電体に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成形し、所定サイズに裁断して正極を得る。
正極活物質の粉末85重量部、アセチレンブラック5重量部及びPVDF(ポリフッ化ビニリデン)5重量部をNMP(ノルマルメチル−2−ピロリドン)に分散、溶解させて正極スラリーを調整する。得られる正極スラリーをアルミニウム箔からなる集電体に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成形し、所定サイズに裁断して正極を得る。
(負極の作製)
人造黒鉛97.5重量部、CMC(カルボキシメチルセルロース)1.5重量部及びSBR(スチレンブタジエンゴム)1.0重量部を純水に分散、溶解させて負極スラリーを調整する。得られる負極スラリーを銅箔からなる集電体に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成形し、所定サイズに裁断して負極を得る。
人造黒鉛97.5重量部、CMC(カルボキシメチルセルロース)1.5重量部及びSBR(スチレンブタジエンゴム)1.0重量部を純水に分散、溶解させて負極スラリーを調整する。得られる負極スラリーを銅箔からなる集電体に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成形し、所定サイズに裁断して負極を得る。
(非水電解液の作製)
EC(エチレンカーボネート)とDEC(ジエチルカーボネート)を体積比3:7で混合し、溶媒とする。得られる混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)をその濃度が1mol/Lとなるよう溶解させ、非水電解液を得る。
EC(エチレンカーボネート)とDEC(ジエチルカーボネート)を体積比3:7で混合し、溶媒とする。得られる混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)をその濃度が1mol/Lとなるよう溶解させ、非水電解液を得る。
(電池の組み立て)
正極及び負極の集電体にそれぞれリード電極を取り付け、120℃で真空乾燥を行う。乾燥後、多孔質ポリエチレンからなるセパレータを正極と負極の間に配し、袋状のラミネートパックにそれらを収納する。収納後60℃で真空乾燥し、各部材に吸着した水分を除去する。乾燥後、ラミネートパックに非水電解液を注入し、ラミネートパックを封止してラミネートタイプの非水電解液二次電池を得る。
正極及び負極の集電体にそれぞれリード電極を取り付け、120℃で真空乾燥を行う。乾燥後、多孔質ポリエチレンからなるセパレータを正極と負極の間に配し、袋状のラミネートパックにそれらを収納する。収納後60℃で真空乾燥し、各部材に吸着した水分を除去する。乾燥後、ラミネートパックに非水電解液を注入し、ラミネートパックを封止してラミネートタイプの非水電解液二次電池を得る。
<固体電解質二次電池>
以下の手順で固体電解質二次電池を作製する。
以下の手順で固体電解質二次電池を作製する。
(固体電解質の作製)
硫化リチウム(Li2S)及び五硫化りん(P2S5)を、アルゴン雰囲気下でLi2S:P2S5=70:30のモル比で秤量する。秤量後これらをメノウ乳鉢で混合し、さらに粉砕混合して硫化物ガラスを得る。得られる硫化物ガラスを固体電解質とする。固体電解質の一部は正極活物質と混合し、後述の正極合材とする。
硫化リチウム(Li2S)及び五硫化りん(P2S5)を、アルゴン雰囲気下でLi2S:P2S5=70:30のモル比で秤量する。秤量後これらをメノウ乳鉢で混合し、さらに粉砕混合して硫化物ガラスを得る。得られる硫化物ガラスを固体電解質とする。固体電解質の一部は正極活物質と混合し、後述の正極合材とする。
(正極合材の作製)
正極活物質60重量部、前記固体電解質36重量部及びVGCF(気相法炭素繊維)4重量部を混合し、正極合材を得る。
正極活物質60重量部、前記固体電解質36重量部及びVGCF(気相法炭素繊維)4重量部を混合し、正極合材を得る。
(負極の作製)
厚さ0.05mmのインジウム箔を直径11.00mmの円形にくり抜き、負極とする。
厚さ0.05mmのインジウム箔を直径11.00mmの円形にくり抜き、負極とする。
(電池の組み立て)
内径11.00mmの円筒状外型に外径11.00mmの円柱状下型を、外型下部から挿入する。下型の上端が外型の中間に位置するよう下型を固定する。この状態で外型の上部から下型の上端に固体電解質80mgを投入する。投入後、外径11.00mmの円柱状上型を外型の上部から挿入する。挿入後、上型の上方から90MPaの圧力を固体電解質にかけて成形し、固体電解質層とする。成形後上型を外型の上部から引き抜き、外型の上部から固体電解質層の上部に正極合材20mgを投入する。投入後、再度上型を挿入し、今度は360MPaの圧力を正極合材にかけて成形し、正極層とする。成形後上型を固定し、下型の固定を解除して外型の下部から引き抜き、下型の下部から固体電解質層の下部に負極を投入する。投入後、再度下型を挿入し、下型の下方から150MPaの圧力を負極にかけて成形し、負極層とする。成形後下型を固定し、上型に正極端子、下型に負極端子を取り付け、固体電解質二次電池を得る。
内径11.00mmの円筒状外型に外径11.00mmの円柱状下型を、外型下部から挿入する。下型の上端が外型の中間に位置するよう下型を固定する。この状態で外型の上部から下型の上端に固体電解質80mgを投入する。投入後、外径11.00mmの円柱状上型を外型の上部から挿入する。挿入後、上型の上方から90MPaの圧力を固体電解質にかけて成形し、固体電解質層とする。成形後上型を外型の上部から引き抜き、外型の上部から固体電解質層の上部に正極合材20mgを投入する。投入後、再度上型を挿入し、今度は360MPaの圧力を正極合材にかけて成形し、正極層とする。成形後上型を固定し、下型の固定を解除して外型の下部から引き抜き、下型の下部から固体電解質層の下部に負極を投入する。投入後、再度下型を挿入し、下型の下方から150MPaの圧力を負極にかけて成形し、負極層とする。成形後下型を固定し、上型に正極端子、下型に負極端子を取り付け、固体電解質二次電池を得る。
[電池特性の評価]
上記の評価用二次電池を用い以下の要領で電池特性の評価を行う。
上記の評価用二次電池を用い以下の要領で電池特性の評価を行う。
<非水電解液二次電池>
実施例1及び比較例1、2について、以下DC−IR、サイクル特性、抵抗変化率を測定する。
実施例1及び比較例1、2について、以下DC−IR、サイクル特性、抵抗変化率を測定する。
(DC−IR)
評価用二次電池に微弱電流を流してエージングを行い、正極及び負極に電解質を十分なじませる。エージング後、数C程度での定電流放電と、微弱電流での定電流定電圧充電とを繰り返す。10回目の充電における充電容量を電池の全充電容量とする。10回目の放電後、全充電容量の4割まで充電する。充電後、温度設定された恒温槽に電池を入れ、6時間静置する。静置後、電流0.02A、0.04A、0.06Aでそれぞれ10秒ずつ放電し、その時の電圧を測定する。放電電流と測定された電圧をプロットし、その近似直線の傾きの絶対値から電池内の直流抵抗(DC−IR)を求める。DC−IRが低いことは、出力特性が良いことを意味する。なお、温度tにおけるDC−IRをR(t)とする。
評価用二次電池に微弱電流を流してエージングを行い、正極及び負極に電解質を十分なじませる。エージング後、数C程度での定電流放電と、微弱電流での定電流定電圧充電とを繰り返す。10回目の充電における充電容量を電池の全充電容量とする。10回目の放電後、全充電容量の4割まで充電する。充電後、温度設定された恒温槽に電池を入れ、6時間静置する。静置後、電流0.02A、0.04A、0.06Aでそれぞれ10秒ずつ放電し、その時の電圧を測定する。放電電流と測定された電圧をプロットし、その近似直線の傾きの絶対値から電池内の直流抵抗(DC−IR)を求める。DC−IRが低いことは、出力特性が良いことを意味する。なお、温度tにおけるDC−IRをR(t)とする。
(サイクル特性)
評価用二次電池に微弱電流を流してエージングを行い、正極及び負極に電解質を十分なじませる。エージング後、60℃に設定された恒温槽に電池を入れ、6時間静置する。静置後、充電電圧4.2V、充電負荷1.0C(1C≡1時間で放電が終了する電流密度)での定電流定電圧充電と、放電電圧2.75V、放電負荷1.0Cでの定電流放電とを1サイクルとして充放電を繰り返す。200サイクル目の放電容量Qd(200)の1サイクル目の放電容量Qd(1)に対する比(Qd(200)/Qd(1))を容量維持率Psqとする。Psqが高いことはサイクル特性が良いことを意味する。
評価用二次電池に微弱電流を流してエージングを行い、正極及び負極に電解質を十分なじませる。エージング後、60℃に設定された恒温槽に電池を入れ、6時間静置する。静置後、充電電圧4.2V、充電負荷1.0C(1C≡1時間で放電が終了する電流密度)での定電流定電圧充電と、放電電圧2.75V、放電負荷1.0Cでの定電流放電とを1サイクルとして充放電を繰り返す。200サイクル目の放電容量Qd(200)の1サイクル目の放電容量Qd(1)に対する比(Qd(200)/Qd(1))を容量維持率Psqとする。Psqが高いことはサイクル特性が良いことを意味する。
(抵抗変化率)
サイクル特性評価前後の電池について、交流電源に接続し、交流インピーダンス法による抵抗測定を行う。交流電源の周波数は10kHzから0.1Hzまで対数的に変化させる。等価回路は図2のように仮定し、ナイキストプロット(Cole−Coleプロット)の最も左の半円の直径及び左から二番目の半円の直径の和を電極間の抵抗(正極/電解質界面のインピーダンス22における抵抗成分と、負極/電解質界面のインピーダンス23における抵抗成分との和)とする。半円の一端あるいは両端がインピーダンスの実軸に接していない場合は実軸に外挿する。また、二つの半円がはっきり分離できない場合は直径の重複(と見做される)部分を二重に計算しない。サイクル特性評価後の抵抗Imp(200)の評価前の抵抗Imp(1)に対する比(Imp(200)/Imp(1))を抵抗変化率Psrとする。Psrが低いこともまたサイクル特性が良いことを意味する。
サイクル特性評価前後の電池について、交流電源に接続し、交流インピーダンス法による抵抗測定を行う。交流電源の周波数は10kHzから0.1Hzまで対数的に変化させる。等価回路は図2のように仮定し、ナイキストプロット(Cole−Coleプロット)の最も左の半円の直径及び左から二番目の半円の直径の和を電極間の抵抗(正極/電解質界面のインピーダンス22における抵抗成分と、負極/電解質界面のインピーダンス23における抵抗成分との和)とする。半円の一端あるいは両端がインピーダンスの実軸に接していない場合は実軸に外挿する。また、二つの半円がはっきり分離できない場合は直径の重複(と見做される)部分を二重に計算しない。サイクル特性評価後の抵抗Imp(200)の評価前の抵抗Imp(1)に対する比(Imp(200)/Imp(1))を抵抗変化率Psrとする。Psrが低いこともまたサイクル特性が良いことを意味する。
<固体電解質二次電池>
実施例2及び比較例3、4について、以下の特性を測定する。
実施例2及び比較例3、4について、以下の特性を測定する。
(初期充放電特性)
電流密度0.185μA/cm2、充電電圧4.0Vで定電流定電圧充電を行う。充電後、電流密度0.185μA/cm2、放電電圧1.9Vで定電流放電を行い、放電容量Qdを測定する。
電流密度0.185μA/cm2、充電電圧4.0Vで定電流定電圧充電を行う。充電後、電流密度0.185μA/cm2、放電電圧1.9Vで定電流放電を行い、放電容量Qdを測定する。
実施例1及び比較例1、2について、正極活物質の製造条件及び特性を表1に、非水電解液二次電池の電池特性を表2、図3及び図4にそれぞれ示す(図3の実施例1及び比較例1、2並びに図4の実施例1についてはインピーダンス22及び23に由来する半円が重複している)。
表1、2及び図3、4より、以下のことが分かる。
比較例1と実施例1及び比較例2とを比較すると、酸化アルミニウムの被膜形成により、容量維持率の点でも抵抗変化率の点でもサイクル特性が改善する。しかし、実施例1と比較例2とを比較すると、抵抗変化率の点ではALDによって被膜形成した方が格段に改善する。DC−IRを比較すると、被膜形成によって初期の出力特性がやや低下する傾向にあるが、抵抗変化率を考慮するとALDによって被覆した実施例1は、被覆しない、あるいはゾル添加法によって被覆した比較例1、2に対して出力特性が改善されているといえる。
実施例2及び比較例3、4について、正極活物質の製造条件及び特性を表3に、固体電解質二次電池の電池特性を表4にそれぞれ示す。
表3及び表4より、以下のことが分かる。被膜を形成することで放電容量が増加する。これは正極活物質と固体電解質との界面抵抗が下がり、電池内部での電圧降下が抑えられるためと考えられる。一方、実施例2と比較例3、4とを比較すると、被覆量が同じならALDで被膜を形成した方がゾル添加法で被膜を形成するよりも放電容量が増加することが分かる。これは、ゾル添加法によって形成された被膜は不均一であり、その一部は単に正極活物質の電気化学的活性を下げ、最終的に放電容量の増加を一部相殺したためと考えられる。
本発明の製造方法によってリチウム遷移金属複合酸化物粒子の表面に均一で、且つ充放電特性が良好な被膜を効率よく形成することができる。こうして得られる正極活物質を正極に用いた非水電解液二次電池は出力特性、サイクル特性及び充放電容量のいずれも良好であるので、電気工具、電気自動車等の動力源として好適に利用可能である。また、本発明の製造方法によって得られる正極活物質を正極に用いた固体電解質二次電池は出力特性と放電容量が両立し、且つ非水電解液を用いないので、発電所の予備電源等、熱的、機械的に過酷な環境で大出力が求められる電気機器の動力源として好適に利用可能である。
2 等価回路
21 回路自体の抵抗
22 正極/電解質界面のインピーダンス
23 負極/電解質界面のインピーダンス
24 電解質のインピーダンス
21 回路自体の抵抗
22 正極/電解質界面のインピーダンス
23 負極/電解質界面のインピーダンス
24 電解質のインピーダンス
Claims (7)
- リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面に原子層堆積法によって被膜を形成する非水系二次電池用正極活物質の製造方法であって、
前記原子堆積法の各サイクルにおいて導入される前駆体又は共反応体の少なくとも一方が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全てを覆う被膜を形成するのに必要な量よりも少ない製造方法。 - 前記各サイクルにおいて供給される前駆体又は共反応体の少なくとも一方が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全てを覆う被膜を形成するのに必要な量の20%以上80%以下である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記前駆体又は共反応体の少なくとも一方の飽和蒸気圧が、反応容器内の安定圧力の10倍以上100倍以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記前駆体又は共反応体の飽和蒸気圧をPとした場合に、下記の式(1)を満たす、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の製造方法。
2.5≦P/P0≦50 (1)
P0=(aρmSpr/M)(RT/V)
R:気体定数
a:被膜を構成する物質1モルを形成するのに必要な
前駆体又は共反応体の物質量
ρ:被膜を構成する物質の密度
M:被膜を構成する物質のモル質量
m:反応容器内のリチウム遷移金属複合酸化物粒子の質量
Sp:リチウム遷移金属複合酸化物粒子の比表面積
r:リチウム遷移金属複合酸化物粒子表面全体を被膜を
構成する物質の単分子膜で覆った時の被膜の膜厚
T:反応容器内の温度
V:反応容器内の容積 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の製造方法によって得られる非水系二次電池用正極活物質。
- 正極、負極、セパレータ及び非水電解液を含み、前記正極には、請求項5に記載の正極活物質が含まれる、非水電解液二次電池。
- 正極、負極及び固体電解質を含み、前記正極には請求項6に記載の正極活物質が含まれる、固体電解質二次電池。
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