JP2014169952A - 電流センサ、及び電力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、高性能な電流センサを提供する。
【解決手段】本発明の実施の形態の電流センサは、負荷に電流を供給する交流電源と、負荷に流れる電流に伴って変化する磁界に基づき抵抗値が変化する磁気抵抗素子と、磁気抵抗素子に電流を供給する電流源と、磁気抵抗素子の両端子の電位差の最大値及び最小値を検出して出力する検出出力回路と、を有し、最大値及び最小値に基づき、負荷に流れる電流を検知することを特徴とすることにより上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電流センサ、及び電力センサに関する。
近年、スピン(電子が持つ磁気的な性質)という物理量を利用して、新しい物性や機能、デバイス等を実現しようとするスピントロニクスの研究が、大きな潮流になっている。磁気抵抗素子の1つである巨大磁気抵抗効果を有するGMR(Giant Magneto Resistive)素子や、トンネル磁気抵抗効果を有するTMR(Tunneling Magneto Resistive)素子等の次世代磁気メモリヘッド、磁気ヘッド、磁気センサ分野等への応用が検討されている。
TMR素子とは、強磁性金属/薄い絶縁膜トンネル障壁/強磁性金属、から成る素子である。絶縁膜の厚さが2nm程度と非常に薄いため両側の強磁性金属間にトンネル電流を流すことができる。強磁性金属の磁化方向に依存するトンネル抵抗の変化を、磁気センサ等の検知素子として利用できる。
磁気センサの応用としては、例えば、磁界変化を測定することで電流を非接触で検知できる電流センサ等が広く用いられている。
特許文献1では、GMR素子と、GMR素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁石と、被測定電流が流れるプリント基板とを積層し、微小電流や大電流を精度良く検出する電流センサを開示している。
特許文献2では、被測定磁界、或いは被測定電流の大きさや方向の情報を含む微分信号を検波することで、バイアス磁界用の永久磁石の使用に伴う動作点及び感度のばらつきを低減させた磁気センサ装置及び電流センサ装置を開示している。
電流センサの性能を表す指標として、例えば、測定対象に流れる電流を正確に検知できること、電流センサに搭載される磁気抵抗素子が近接部を流れる電流に対して鋭敏に磁化反転すること、等が挙げられる。
特許文献1における電流センサは、被測定磁界の他に、バイアス磁界印加手段により一定のバイアス磁界を、磁気抵抗手段に印加している。被測定磁界及びバイアス磁界により、被測定電流を検知しているため、バイアス磁界の影響を容易に受け易く、検知精度が十分ではない。更に、磁気抵抗素子を、GMR素子に限定している。
更に、電流センサは、小型且つ簡単な構成であることが望まれる。
特許文献2における電流センサは、微分信号を生成、或いは検波するための回路を必要とするため、電流センサの構成が複雑になっている。
即ち、磁気抵抗素子の特性を生かしつつ、簡単な構成を有し、且つ性能が高い電流センサは、未だ開発されていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、高性能な電流センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の実施の形態の電流センサは、負荷に電流を供給する交流電源と、負荷に流れる電流に伴って変化する磁界に基づき抵抗値が変化する磁気抵抗素子と、磁気抵抗素子に電流を供給する電流源と、磁気抵抗素子の両端子の電位差の最大値及び最小値を検出して出力する検出出力回路と、を有し、最大値及び最小値に基づき、負荷に流れる電流を検知することを特徴とする。
本発明の実施の形態によれば、簡単な構成で、高性能な電流センサを提供することができる。
実施形態に係る電流センサの概略構成の一例を示す図である。 実施形態に係る電流センサの概略構成の一例を示す図である。 実施形態に係る電流センサの概略構成の一例を示す図である。 実施形態に係るTMR素子の、磁界に対する抵抗値変化の一例を示すグラフである。 実施形態に係るTMR素子の断面概略図である。 実施形態に係る電流センサの動作の一例を示すフローチャートである。 測定データの一例である。 測定データの一例である。 実施形態に係る電流センサを適用した半導体装置の一例を示す図である。 実施形態に係る電流センサを適用した半導体装置の一例を示す図である。
(電流センサの構成)
図1は、本実施形態に係る電流センサ10の概略構成の一例である。
図1に示す様に、電流センサ10は、交流電源11と、負荷12(測定対象)と、検出出力回路13と、磁気抵抗素子14と、磁気抵抗素子14用の電流源15とを有する。
検出出力回路13と磁気抵抗素子14とは並列に接続されている。また、電流源15と磁気抵抗素子14とは直列に接続されている。また、負荷12の一方の端子は、交流電源11と電気的に接続され、負荷12の他方の端子は、例えばGND等に電気的に接続されている。
電流センサ10は、測定対象である負荷12に流れる電流を検知することで、電流センサ10として機能する。
交流電源11は、負荷12に、交流電流を供給する。
負荷12には、電流センサ10により検知される電流が流れる。
磁気抵抗素子14は、磁気抵抗素子14に生じる磁界変化に基づき抵抗値が変化する素子である。本実施形態に係る電流センサ10の場合、外部から磁界が印加されていないため、磁気抵抗素子14に磁界変化を生じさせる要因は、磁気抵抗素子14の近接部に流れる電流(負荷に流れる電流でもある)である。該電流に伴って、磁気抵抗素子14に生じる磁界は変化する。
なお、この磁気抵抗素子14の磁界は、磁気抵抗素子14の磁化のメジャーループにて動作する以外にマイナーループ(微弱な交流磁界に対して形成される微小な磁化ループ)に沿って変化する。
なお、磁気抵抗素子14の抵抗値は、磁気抵抗素子14の近接部に流れる電流の他にも、素子の膜厚、素子の面積、素子を構成する材料等にも依存する。
なお、磁気抵抗素子14としては、TMR素子、GMR素子、AMR(An-Isotropic Magneto Resistive)素子等が挙げられるが、これらの素子に限定されない。用途に合わせて適宜、素子を選択すれば良い。
検出出力回路13は、磁気抵抗素子14の一方の端子(例えば、後述するキャップ層)の電圧と、他方の端子(例えば、後述するシード層)の電圧との間の電位差を検出する。
該電位差は、磁気抵抗素子14の近接部に流れる電流に伴って、変化する。即ち、磁気抵抗素子14に生じる磁界変化に基づき、磁気抵抗素子14の抵抗値が変化し、磁気抵抗素子14の両端子の電位差が変化する。
更に、検出出力回路13は、検出した磁気抵抗素子14の両端子の電位差の最大値(瞬時値)、及び最小値(瞬時値)を取り込み、取り込んだ最大値及び最小値に基づく出力信号を、外部に設けられている出力信号処理部16等へ出力する。該出力信号は、電流センサが検知する電流である。
電流源15は、磁気抵抗素子14に、所定の大きさの定電流を供給する。
なお、電流源15は、磁気抵抗素子14に磁界変化が生じる場合も、生じない場合も、磁気抵抗素子14用の電流源15は、磁気抵抗素子14に対して、一定電流を供給する。
本実施の形態に係る電流センサ10によれば、磁気抵抗素子の両端子に発生する電位差の最大値及び最小値に基づき、測定対象である負荷12に流れる電流を、正確に検知することができる。即ち、ピーク値(最大値及び最小値)のみを検知の対象とするため、複雑な回路等を搭載することなく、非常に簡単な構成で、高性能な電流センサを実現することができる。更に、磁気抵抗素子14の近接部に流れる電流と、測定対象に流れる電流が等しいため、該電流を流すことで生じる磁気抵抗素子14の磁界変化を利用することができる。従って、例えば、外部磁界を印可するための構成等を省くことができ、簡単な構成で電流センサを実現できる。
なお、図1に示す電流センサ10において、交流電源11から負荷12へ流れる電流の電流経路(磁気抵抗素子14の近接部に流れる電流の電流経路)は、磁気抵抗素子14を囲む様な形状(平面ループ状形状)であるが、電流経路の形状は、特に限定されない。
例えば、図2に示す電流センサ20の様に、電流分岐点及び電流合流点(例えば、分岐点A、合流点B)を有する形状であっても良い。図2に示す様に、電流IAが、分流されて、分岐点Aを通過し、電流IA1及び電流IA2となり、合流点Bを通過し、再び合流して電流IAとなる様な、電流が流れるような電流経路の形状であっても良い。
電流経路の形状を、電流分岐点及び電流合流点を有する形状とすることで、磁気抵抗素子14で検知する電流を低く抑えることができる。即ち、実際負荷12には、大きな電流(電流IA)が流れていても、磁気抵抗素子14には、電流IA1分を電流IAから差し引いた小さな電流(電流IA2)が流れているため、電流センサ20は、電流IA2に基づき電流IAを検知することができる。
このように、電流センサ20によれば、磁気抵抗素子14に流れる電流が大きすぎることによって、生じてしまう磁気抵抗素子14の磁気飽和現象を低減できる。従って、電流センサの検知できる電流の検知範囲を広げることができる。即ち、小電流から大電流まで、広い範囲の電流を負荷に流しても、比較的容易に電流を検知できる。
なお、電流経路の形状は、特に限定されない。この他にも、例えば、電流経路の形状は、直線形状でも良いし、半ループ形状でも良い。いずれの場合においても、電流経路が磁気抵抗素子14に近接し、十分な感度(磁気抵抗素子14が磁界変化及び抵抗値の変化を生じ得る程度の電流が流れる)が得られるような形状で、電流経路を形成することが好ましい。また、検出出力回路13が、所望の信号出力を出力し得る様な形状で、電流経路を形成することも可能である。
なお、図1及び図2に示す電流センサにおいては、磁気抵抗素子14を1個有する構成としているが、磁気抵抗素子14の個数は、特に限定されない。
例えば、図2に示す分岐させた電流IA1、電流IA2に対して、各々磁気抵抗素子を設けても良い。
また、例えば、図3に示す電流センサ30の様に、磁気抵抗素子を4個有する構成としても良い。磁気抵抗素子を4個設けた場合、これらの全ての磁気抵抗素子を利用しても良いし、一部の磁気抵抗素子を利用しても良い。
電流センサ30は、磁気抵抗素子14A、14B、14C、14Dを有する。磁気抵抗素子14A、14Bが直列に接続され、磁気抵抗素子14C、14Dが直列に接続され、且つ、直列接続された磁気抵抗素子14A、14Bと、直列接続された磁気抵抗素子14C、14Dとが並列に接続されている。
検出出力回路13は、端子X(磁気抵抗素子14Cと磁気抵抗素子14Dとの間の端子)の電圧と端子Y(磁気抵抗素子14Aと磁気抵抗素子14Bとの間の端子)の電圧との間の電位差を検出する。なお、端子Xと端子Yとの間の電位差は、磁気抵抗素子14A、14B、14C、14Dの抵抗値の変化に付随して変化する。なお、これらの磁気抵抗素子の抵抗値の変化の増減する方向は、適宜設定することができる。
磁気抵抗素子の個数が多い程、電流を検知するために必要となる磁気抵抗素子の抵抗値変化をより厳密に検出することができる。従って、電流センサとしての性能をより高めることができる。
(磁気抵抗素子)
次に、図4及び図5を用いて本実施の形態に係る電流センサに用いられる磁気抵抗素子14の一例として、TMR素子について説明する。なお、磁気抵抗素子14は、TMR素子に限定されない。磁気抵抗素子14の近接部を流れる電流(測定対象に流れる電流)の変化に対して、鋭敏な磁界変化を示す磁気抵抗素子であれば、特に好ましい。
図4は、磁気抵抗素子として、TMR素子100を用いた場合の、TMR素子の磁界に対する抵抗値変化の一例を示すグラフである。また、図5は、TMR素子100の断面概略図である。横軸は、磁界(相対値)、縦軸は、抵抗値(相対値)を示す。
図4に示す様に、領域C1において、TMR素子の抵抗値は、磁界に対して直線的な増加特性を有する。ある磁界(例えば領域C1と領域C2との境界)までは、TMR素子の抵抗値は、磁界に対して直線的な増加特性を有する(磁界の増加に対して磁化のマイナーループの傾きは一定の値を維持する)。しかし、ある磁界を過ぎると磁気飽和が始まり、TMR素子の抵抗値は、一定の値で飽和する。(磁界の増加に対して磁化のマイナーループの傾きは小さくなる)。領域C2において、TMR素子の抵抗値は、磁界に対して飽和特性を有する。即ち、領域C1から領域C2への移行に伴い、TMR素子の抵抗値は、直線的な増加特性から飽和特性へと徐々にシフトする。
次に、TMR素子の具体的な構成について説明する。
図5に示す様に、TMR素子100は、キャップ層101、フリー層102、トンネル障壁層103、磁化固定層104、シード層105、基板106を含む。
TMR素子100ではトンネル障壁層103を挟む2つの磁性層(フリー層102及び磁化固定層104)の磁界の方向が、TMR素子100の抵抗値を決定する。
磁化固定層104の磁界の方向は、固定されている。フリー層102の磁界の方向は、変化する。従って、磁化固定層104の磁界の方向に対するフリー層102の磁界の方向の変化の度合いにより、TMR素子100の抵抗値は定まる。
例えば、磁化固定層104の磁界の方向とフリー層102の磁界の方向が平行であれば、TMR素子100の抵抗値は小さくなる。また例えば、反平行であれば、TMR素子100の抵抗値は大きくなる。
なお、近接部を流れる電流に対してフリー層102の磁界の方向が反転し易い程(鋭敏に磁化反転する程)、TMR素子100としての性能は高いため、高感度な電流センサとして用いることが可能である。フリー層102の磁界の方向の反転(磁化反転)し易さは、磁化固定層104及びフリー層102の膜厚等によっても変更可能である。
なお、TMR素子100の抵抗値は、電流の他にも、トンネル障壁層103の膜厚により制御することもできる。トンネル障壁層103の膜厚を薄くする程、抵抗値は小さくなる。
また、TMR素子100の抵抗値は、フリー層102及び磁化固定層104等の素子面積により制御可能である。素子面積が大きい程、抵抗値は小さくなる。
また、磁気抵抗素子14の抵抗値は、磁気抵抗素子14を構成する材料によっても、制御できることが知られている。材料により変化する電子移動度の違い等が抵抗値を変化させる原因になる。
このように、TMR素子100の抵抗値は、素子の膜厚、素子の面積、素子を構成する材料等により比較的制御し易く、本実施形態に係る電流センサに適用し易い。
基板106としては、Si基板や、SiO2基板等を用いることができる。
シード層105は、基板106と磁化固定層104との間の緩衝層となる。シード層105は、超高真空スパッタ装置やイオンビームスパッタ装置、EB蒸着装置等を用いて、膜厚0.5nm〜10nm程度で形成される。シード層105は、積層構造としても良い。例えば、Ta層とFeNiとの積層構造にすることで、シード層105としての特性を向上させることが可能である。
磁化固定層104としては、FeMn層、PtMn層、IrMn層、NiMn層、PdPt層、Mn層、CrPtMn層、CoMn層等、またはそれらの合金層等を用いることができる。また、保持力の大きい材料や、硬質磁性材料(例えば、AlNiCo、PtCo、等)を用いても良い。磁化固定層104の膜厚は、3nm〜400nm程度が好ましいが、10nm〜100nm程度であれば、より好ましい。
なお、磁化固定層104上に、ピンド層として、シンセティックフェリ磁性媒体(Synthetic Ferrimagnetic Media)等を形成しても良い。
トンネル障壁層103としては、AlO層、MgO層等を用いることができる。トンネル障壁層103の膜厚は、0.5nm〜6nm程度が好ましいが、1nm〜4nm程度であれば、より好ましい。例えばMgO層を用いた場合、膜厚が比較的厚くても、優れた磁気抵抗変化率特性を得ることができる。更に、MgO層にアニール処理を施すことで、MgO層の結晶性を高め、磁気抵抗変化率特性を向上させることもできる。
フリー層102としては、パーマロイ(NiFe)層、スーパーマロイ層、CoFe層、CoNiFe層、CoZrNb層、CoFeB層、CoFeSiB層、FeAlSi層等を用いることができる。また、軟磁気特性を有する材料、硬質磁気特性を有する材料等を用いることができる。
なお、TMR素子100において、微弱磁界の検知は主にフリー層102の特性に依存する。フリー層102の特性を向上させることで、電流センサの場合は、電流の検知感度を高めることができる。
キャップ層101は、フリー層102を保護するために形成される。キャップ層101としては、Ta層、Au層等を用いることができる。
上述の様に、本実施の形態に係る電流センサに、スピントロニクス素子の特性を生かしたTMR素子100を適用することで、簡単な構成で、且つ高性能な電流センサを提供し易い。
(電流センサの動作)
次に、本実施の形態に係る電流センサ10の電流検知時の動作について説明する。
図6は、電流センサ10の電流検知時の動作の一例を示すフローチャートである。
負荷12に、交流電源11から電流が供給されると(S201)、負荷12に流れる電流の変化に伴って、磁気抵抗素子14の磁界に変化が生じる(S202)。
磁気抵抗素子14の磁界変化に基づき、磁気抵抗素子14の抵抗値が変化する。磁気抵抗素子14の抵抗値が変化することにより、磁気抵抗素子14の両端子の電位差が変化する(S203)。
磁気抵抗素子14の電位差の変化に基づき、電流センサ10は、測定対象(負荷12)に流れる電流を検知する。具体的には、検出出力回路13が、電位差の最大値(瞬時値)、及び最小値(瞬時値)を取り込み(S204)、最大値及び最小値に基づく出力信号を出力する(S205)。
検出出力回路13が、出力信号を出力した後は、再びS201へ戻る。S201からS205までのフローを、繰り返し、測定対象に流れる電流を検知する。
なお、電流センサ10の外部或いは内部に、検知制御部やプログラム等を設けて、適宜操作することも可能である。
なお、最大値及び最小値の取り込みは、各周期単位の瞬時値測定が可能である。例えば、1周期分の最大値及び最小値を取り込むことも可能であるし、必要に応じて、周期数を任意に選択することができる。状況に合わせて最適な周期数を選択することにより、電流センサとしての即時性を高め、且つ性能を維持することができる。
次に、図7に、本実施の形態に係る電流センサ10により、測定対象(負荷12)に流れる電流を検知した際の、測定データの一例を示す。
図7に示す様に、時間の経過に伴って変化する負荷12に流れる電流を、電流センサ10により、正確に検知できていることがわかる。
なお、図7に示す測定データと、交流電源11の電圧との積から、電力を算出することも可能である。従って、電流センサ10に電力算出手段を設けることで、電流センサを利用した電力センサを構成することも可能である。
また、図8(A)に示すように、図7に示す測定データを、検波し、検波した後、各周期で積分することもできる。また、図8(B)に示すように、図7に示す測定データを、検波し、検波した後、各周期で積分し、各周期で積分した後、更に整流することもできる。
図8に示す様に、この場合も、時間の経過に伴って変化する負荷12に流れる電流を、電流センサ10により、正確に検知できていることがわかる。
上述のように、負荷に流れる電流を積分する、或いは整流することで、ノイズ成分等を除去し易くなり、電流センサとしての性能を、より高めることができる。
本発明に係る電流センサ10によれば、磁気抵抗素子の特性を生かし、磁気抵抗素子の近接部に電流を流し、該電流を検知するという簡単な構成により、電流センサを実現できるため、実用性に富む。また、電位差の最大値及び最小値のみに着目し、該最大値及び最小値を、電流検知の対象として利用することで、簡単な構成であるにも関わらず、測定対象に流れる電流を正確に検知することができる。
(適用例1)
図9は、本実施形態の電流センサを、半導体LSI工程の中に取り込み作製した半導体装置の一例を示す断面模式図である。
TMR素子100は、一方の端子(キャップ層側)が、配線メタル層B及び配線メタル層Cを介して、検出出力回路13と電気的に接続されている。また、他方の端子(シード層側)が、配線メタルAを介して、MOSLSI領域と電気的に接続されている。
電気配線wrは、TMR素子100の薄膜の積層方向(図中上下方向)に沿ってループ状に形成されている。
該構成によれば、TMR素子100に発生する磁界方向は、TMR素子100の膜面(図中左右方向)に平行となるため、TMR素子100の反磁界の影響を考慮できる。従って、電流センサとしての検知性能を向上させることができる。
また、TMR素子100に対して、垂直な方向に多層配線を形成することができるため、比較的低面積でのMOSLSIの作製が可能であり、電流センサの小型化と高感度化の両立を図ることができる。
(適用例2)
図10は、本実施形態の電流センサを、半導体LSI工程の中に取り込み作製した半導体装置の一例を示す上面模式図である。
TMR素子で作製した検知素子の近接部に一対のループ状の電気配線wr1、wr2を形成し、且つ電気配線wr1、wr2を、TMR素子100の薄膜の積層方向に沿ってループ状に形成する。このようなヘルムホルツ構成(電気配線wr1と電気配線wr2とが向かい合い、且つ平行に形成されている構成)によれば、図9の場合と同様に、TMR素子100の反磁界の影響を考慮できることに加えて、発生する磁界の強度の均一性を向上させることができるため、電流センサとしての性能をより高めることができる。更に、電気配線の位置を比較的自由に選定し易くなるため、より正確な電流検知が可能になる。
なお、本実施形態に係る電流センサは、例えば、磁界センサ、地磁気センサ、電流モニター(上下限値チェック等)、これらを搭載したシステム、LSI等への適用が可能である。また、MRAM等の各素子への適用も可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の実施形態の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
10 電流センサ
11 交流電源
12 負荷
13 検出出力回路
14 磁気抵抗素子
15 電流源
特開2002−82136号公報 特開2000−55998号公報

Claims (6)

  1. 負荷に電流を供給する交流電源と、
    前記負荷に流れる電流に伴って変化する磁界に基づき抵抗値が変化する磁気抵抗素子と、
    前記磁気抵抗素子に電流を供給する電流源と、
    前記磁気抵抗素子の両端子の電位差の最大値及び最小値を検出して出力する検出出力回路と、を有し、
    前記最大値及び前記最小値に基づき、前記負荷に流れる電流を検知する
    ことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記磁気抵抗素子は、TMR素子、AMR素子、又はGMR素子である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記交流電源により前記負荷に流れる電流は、前記磁気抵抗素子を囲む様に流れる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の電流センサ。
  4. 前記電流は、分流されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項3のいずれか一項に記載の電流センサ。
  5. 前記電流は、整流されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項4のいずれか一項に記載の電流センサ。
  6. 前記交流電源の電圧及び請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の電流センサで検出した前記負荷に流れる電流に基づき、電力を算出する
    ことを特徴とする電力センサ。
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