JP2014169229A - 抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物 - Google Patents

抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014169229A
JP2014169229A JP2013040272A JP2013040272A JP2014169229A JP 2014169229 A JP2014169229 A JP 2014169229A JP 2013040272 A JP2013040272 A JP 2013040272A JP 2013040272 A JP2013040272 A JP 2013040272A JP 2014169229 A JP2014169229 A JP 2014169229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibacterial
group
antifungal
antifungal agent
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013040272A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Tsubokawa
紀夫 坪川
Takeshi Fukuda
健 福田
Junya Wakabayashi
淳也 若林
Masayuki Ikeno
正行 池野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAFUTAC CO Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Niigata University NUC
Original Assignee
NAFUTAC CO Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Niigata University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAFUTAC CO Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd, Niigata University NUC filed Critical NAFUTAC CO Ltd
Priority to JP2013040272A priority Critical patent/JP2014169229A/ja
Publication of JP2014169229A publication Critical patent/JP2014169229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【解決手段】2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをモノマーとする重合体を無機粒子にグラフト結合したことを特徴とする抗菌防かび剤。
【効果】本発明に係る抗菌防かび剤は、優れた抗菌防かび特性を有する重合体が無機粒子に強固に結合されているので、該重合体が溶出し難く、また気化し難い特徴がある。そのため、本抗菌防かび剤は分散性に優れ、抗菌防かび特性の持続耐久性や耐熱性、耐候性に優れ、高温の溶融樹脂に添加しても抗菌防かび性の劣化がなく、樹脂マトリックス中に均一に分散できるので、抗菌防かび特性を有する樹脂成形品を容易に得ることができる。特に、シリコーン組成物とした時、抗菌防かび性シリコーンシーリング材として顕著な効果が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物に関する。
詳細には、本発明は、抗菌防かび性、耐熱性に優れるとともに、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂や天然ゴム、合成ゴム等の各種エラストマー、塗料樹脂や有機溶媒などへの分散性に優れ、樹脂組成物とした場合は抗菌防かび成分が溶出、気化し難く、抗菌防かび特性の持続耐久性に優れる抗菌防かび剤及びその製造方法並びに当該抗菌防かび剤を配合した抗菌防かび性樹脂組成物に関する。
また特に、シリコーン組成物とした場合、付加硬化型シリコーン組成物では電気・電子部品、輸送機用部品などの精密成形品、シーリング材等に、縮合硬化型シリコーン組成物では水回りのシーリング材等に用いられ、抗菌性及び防かび性に優れ、かつ耐熱、電気絶縁性、耐紫外線性等の耐候性に優れた抗菌防かび性シリコーン組成物に関する。
鮮魚や食肉などが直接に触れる部材に抗菌剤を混入或いは表面に塗工するなどして、上記部材の表面における細菌の増殖を抑制することが広く行われている。
このような抗菌剤として、例えば、特許文献1(特開平5−156103号公報)には、ビニルベンジルホスホニウム塩をモノマー成分として有する抗菌性ポリマーをシリカなどの無機質担体に担持させて使用することが記載されている。また、特許文献2(特開2009−126807号公報)には、第4級アンモニウム超強酸塩と、シリカ粉末などの無機微粉末を混合して得られる抗菌防かび剤が記載されている。
しかし、無機粒子に抗菌成分を担持又は混合させただけの抗菌剤では、抗菌成分が溶出して、抗菌性能が経時的に低下してくる。更に、溶出した抗菌成分が食品を汚染して、食用に適さなくなるということがある。また、抗菌剤の樹脂マトリックス中での分散性が悪く、抗菌剤入りの樹脂成形品は強度等が不足するなどの問題があった。
トリブチルホスホニウムクロライドなどの4級ホスホニウム塩の基を有する重合体をシリカ粒子に結合させてなる抗菌剤が、特許文献3(特開2009−51895号公報)に記載されている。しかし、この抗菌剤は、防かび性において十分でなかった。
特許文献4(特開2011−132149号公報)に記載の抗菌防かび剤は、超強酸アニオンであるテトラフルオロホウ素酸若しくはトリフルオロメタンスルホン酸とカチオン性基であるホスホニウム基とを有する重合体が無機粒子にグラフト結合されてなるものである。
しかし、この抗菌剤は防かび性においてその特性が不十分であり、また、製造工程が複雑で長く、収率が悪かった。
非特許文献1には、抗菌防かび性に優れるポリマーの記載がある。しかし、本ポリマーは樹脂への分散性が悪く、その効果を発現させるためには大量に添加させなければならなかった。その結果、コストの増加、ガラス転移点の低下など問題の発生があった。
一方、これら抗菌防かび剤を熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂や天然ゴム、合成ゴム等の各種エラストマー、塗料等の合成樹脂に練り込み、抗菌防かび性を付与した製品が上市されている。しかし、抗菌防かび特性の耐熱性が不足しているために、成形中に劣化してしまう。また抗菌防かび特性が不十分であったり、持続耐久性が劣るなどの欠点があった。
また、合成樹脂としてウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなど、エラストマーとしてEPDMやシリコーンゴム、天然ゴムなど、塗料としてアクリル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、フェノール樹脂塗料、アクリルシリコーン変性樹脂塗料などに抗菌防かび剤を添加して抗菌防かび特性を付与した製品がある。
特に、シリコーンゴムは耐熱性、電気絶縁特性、耐環境性(耐紫外線性、耐オゾン性など)から、付加硬化型シリコーン組成物は電気・電子部品、輸送機用部品などの精密成形品、シーリング材等に、湿気により架橋する縮合硬化型シリコーンゴム組成物は、取り扱いが容易であり、その硬化物が耐候性、電気特性等に優れるため、建材用のシーリング材、電気・電子分野での接着剤等の様々な分野で利用されている。特に、脱オキシムタイプの縮合硬化型シリコーンゴム組成物は、各種の被着体に良好な接者性を有し、しかも耐候性にも優れるため、水回り用のシーリング材として用いられている。
一方、近年、住宅の建設技術が向上するとともに気密性も向上し、かび等の微生物にとって住宅内の水回りは格好の生息域となっている。特に、かびは、縮合硬化型シリコーンゴム組成物の硬化シリコーンゴム内部にまで菌糸を挿入するので、そのふき取りはもとより薬剤による除去も困難であり、外観を損ねることが多い。
その解決策として、抗かび性の薬剤をシーリング材中に混練することが行われている。特に、シリコーンゴム系シーリング材では、抗かび性及び安全性の面から、防かび剤として、2,3,5,6−テトラクロル−4−メチルスルホニルピリジン(特許文献5:特開昭51−106158号公報)、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール(特許文献6:特開昭54−127960号公報)、メチルベンズイミダゾール−2−イルカルバメートのようなN−置換ベンズイミダゾリルカルバメート誘導体(特許文献7:特開昭56−38348号公報)等が提案されている。しかし、これらの防かび剤を含んだシーリング材は、加熱又は紫外線により黄変するという問題があり、このため防かび剤の添加量は黄変が生じない程度の少量に制限され、確実に防かび性を発揮することができないという問題があった。
また、近年、病原性大腸菌O−157による中毒の問題や、抗菌性を付与した床材、衛生陶器等の抗菌仕様商品の開発販売に伴い、使用するシーリング材にも抗菌仕様が要求されてきている。しかし、上記従来の防かび性を主目的としたシーリング材では、抗菌性は考慮されていない。そこで、本発明者らは、特開平7−76654号公報(特許文献8)において、N−置換ベンズイミダゾ−ル等の有機系防かび剤と銀系、錫系、銅系等の無機系抗菌剤とを組み合わせて、抗菌性及び防かび性の両性能を付与したシーリング材を提案した。このシーリング材は、防かび性及び抗菌性はある程度満足するものの、耐変色性の点で未だ不十分なものであった。
また、本発明者らは、特開平8−217977号公報、特開平9−25410号公報、特開平10−46033号公報、及び特開平10−330618号公報(特許文献9〜12)において、建材用等に用いられる脱オキシムタイプRTVシリコーンゴム組成物の変色防止には、デブコナゾール等のトリアゾール化合物系防かび剤が有効であり、また、硬化剤として用いられる加水分解性シランは不飽和基を有しないものであることが有効であることを提案した。更に、抗菌性・防かび性及び耐変色性について鋭意検討を行った結果、本発明者らは、特開平11−199777号公報(特許文献13)において、デブコナゾール等のトリアゾール化合物が変色しにくく、この化合物とともに、無機系物質(ゼオライト、アパタイト及びシリカから選ばれるもの)に銀及び/又は銀イオンを担持させるか、或いは含有させた無機系抗菌剤を組み合わせると抗菌性能の持続性が良好であり、シーリング材として有用なオルガノポリシロキサン組成物が得られることを提案した。しかしながら、この組成物では、変色を抑制するために、トリアゾール化合物の添加量の範囲を制限する必要があったため、未だ十分な防かび性の持続性が得られなかった。また、防かび性・抗菌性を有する組成物とするために、防かび性を有する(有機系)化合物と抗菌性を有する(無機系)化合物を併用する場合には、抗菌性・防かび性と耐変色性とを両立させることが困難であった。
一方、特開平10−176163号公報(特許文献14)には、層状珪酸塩の層間にトリアゾール系防かび性有機物質を担持させた防かび剤及びシーリング基材を含有する防かび性シーリング組成物が記載されている。しかしながら、トリアゾール系化合物は、耐変色性に優れるものの、水への溶解度が大きいため、前記組成物は防かび性の持続性が十分なものではなかった。
その他、特開平5−155725号公報、特開平5−39421号公報、特開平6−40821号公報、特開平6−256755号公報、特開2000−256556号公報、特開2001−98154号公報(特許文献15〜20)等に、防かび性乃至抗菌性を有する組成物等について記載がある。
特開平5−156103号公報 特開2009−126807号公報 特開2009−51895号公報 特開2011−132149号公報 特開昭51−106158号公報 特開昭54−127960号公報 特開昭56−38348号公報 特開平7−76654号公報 特開平8−217977号公報 特開平9−25410号公報 特開平10−46033号公報 特開平10−330618号公報 特開平11−199777号公報 特開平10−176163号公報 特開平5−155725号公報 特開平5−39421号公報 特開平6−40821号公報 特開平6−256755号公報 特開2000−256556号公報 特開2001−98154号公報
I Erol, et al., J.polym. Res., 16,19−28 (2009).
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、抗菌防かび性、耐熱性に優れるとともに、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂や天然ゴム、合成ゴム等の各種エラストマー、塗料樹脂や有機溶媒などへの分散性に優れ、樹脂組成物に配合した場合は抗菌防かび成分が溶出、気化し難く、抗菌防かび特性の持続耐久性に優れる抗菌防かび剤及び当該抗菌防かび剤の製造方法並びにこの抗菌防かび剤を含有する抗菌かび性樹脂組成物を提供することを目的とする。
また、特にシリコーン組成物とした場合、付加硬化型シリコーン組成物では電気・電子部品、輸送機用部品などの精密成形品、シーリング材等に、縮合硬化型シリコーン組成物では水回りのシーリング材等に用いられ、抗菌性及び防かび性に優れ、かつ耐熱、電気絶縁性、耐紫外線性等の耐候性に優れた抗菌防かび性シリコーン組成物を提供することができる。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、重合開始官能基としてトリクロロアセチル基を無機粒子に導入し、この重合開始能を持つ官能基導入無機粒子と重合反応触媒としてMo(CO)6を組み合わせ、2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをモノマーとする重合体を無機粒子にグラフト結合させることにより、抗菌防かび性、耐熱性に優れるとともに、樹脂や各種エラストマー、塗料樹脂や有機溶媒などへの分散性に優れ、樹脂組成物に配合した場合は抗菌防かび成分が溶出、気化し難く、抗菌防かび特性の持続耐久性に優れる抗菌防かび剤及び当該抗菌防かび剤の製造方法を見出した。更に、当該抗菌防かび剤を配合した樹脂組成物を検討し、特に、そのシリコーン組成物が優れた抗菌防かび特性を発現することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は下記の抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物を提供する。
(1)2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをモノマーとする重合体を無機粒子にグラフト結合したことを特徴とする抗菌防かび剤。
(2)上記重合体が、ビニル系モノマーとの共重合体である(1)記載の抗菌防かび剤。
(3)ビニル系モノマーが、スチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドから選択されるビニル系モノマーである(2)記載の抗菌防かび剤。
(4)無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フェライト、マグネシア、シリカチタニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、硫酸バリウム、珪藻土、ベントナイト、パーライトから選択される無機粒子である(1)、(2)又は(3)記載の抗菌防かび剤。
(5)無機粒子が、シリカである(4)記載の抗菌防かび剤。
(6)ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタアクリレート)共重合体をシリカにグラフト結合した(1)記載の抗菌防かび剤。
(7)トリクロロアセチル基導入無機粒子の表面にMo(CO)6の存在下に2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをグラフト重合することを特徴とする無機粒子にポリ2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをグラフト結合してなる抗菌防かび剤の製造方法。
(8)トリクロロアセチル基導入無機粒子の表面にMo(CO)6の存在下に2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドとビニルモノマーをグラフト重合することを特徴とする無機粒子にポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−ビニルモノマー)をグラフト結合してなる抗菌防かび剤の製造方法。
(9)ビニルモノマーが、スチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドから選択されるモノマーである(8)記載の抗菌防かび剤の製造方法。
(10)無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フェライト、マグネシア、シリカチタニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、硫酸バリウム、珪藻土、ベントナイト、パーライトから選択される無機粒子である(7)、(8)又は(9)記載の抗菌防かび剤の製造方法。
(11)無機粒子としてシリカを選択すると共に、ビニルモノマーとしてグリシジル(メタ)アクリレートを選択して、シリカにポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタアクリレート)共重合体をグラフト結合した抗菌防かび剤を得る(8)記載の抗菌防かび剤の製造方法。
(12)合成樹脂100質量部に対して、(1)〜(6)のいずれかに記載の抗菌防かび剤を0.01〜10質量部含有することを特徴とする抗菌防かび性樹脂組成物。
(13)前記樹脂組成物が、付加硬化型又は縮合硬化型シリコーン組成物から選択され、付加硬化型又は縮合硬化型シリコーン組成物中のシラン及びシロキサン成分の合計100質量部に対して、(1)〜(6)のいずれかに記載の抗菌防かび剤を0.01〜10質量部含有する(12)記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
(14)付加硬化型シリコーン組成物が、
(i)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、
(ii)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(iii)白金族金属系触媒
を含有する(13)記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
(15)(A)下記一般式(1):
Figure 2014169229
(式中、R1は独立に1価炭化水素基であり、R2は独立に水素原子、1価炭化水素基及びアルコキシ基置換1価炭化水素基から成る群から選ばれる基であり、Yは独立に酸素原子及び炭素原子数1〜8の2価炭化水素基から成る群から選ばれる基であり、aは1〜3の整数であり、nはオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が20〜1,000,000mm2/sとなる数である。)
で表わされるオルガノポリシロキサン、
下記一般式(2):
Figure 2014169229
(式中、R1、R2、Y、a及びnは、前記一般式(1)に関して定義のとおりであり、mは1〜10の整数である。)
で表わされるオルガノポリシロキサン、及び
下記一般式(3):
Figure 2014169229
(式中、R1、R2、Y、a及びnは、前記一般式(1)に関して定義のとおりであり、lは2〜10の整数である。)
で表わされるオルガノポリシロキサン
からなる群から選ばれるオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に平均2個以上有するシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物: 0.1〜30質量部、並びに
(C)(1)〜(6)のいずれかに記載の抗菌防かび剤: 0.01〜10質量部
を含む、抗菌防かび性樹脂組成物。
(16)抗菌防かび剤が、(6)記載のポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタアクリレート)共重合体をシリカにグラフト結合した抗菌防かび剤である(12)〜(15)のいずれかに記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
(17)抗菌防かび剤が、(9)記載の抗菌防かび剤の製造方法で合成された抗菌防かび剤である(12)〜(15)のいずれかに記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
(18)抗菌防かび剤が、(11)記載の抗菌防かび剤の製造方法で合成された抗菌防かび剤である(12)〜(15)のいずれかに記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
(19)更に、(D)表面が疎水化処理された煙霧質シリカ: 2〜100質量部
を含む、(12)〜(18)のいずれかに記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
(20)更に、(E)アミノシランカップリング剤: 0.1〜10質量部
を含む、(12)〜(19)のいずれかに記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
なお、本発明において合成樹脂とは、熱可塑性、熱硬化性樹脂に加え、エラストマーを含むものを意味し、樹脂組成物とは、通常の樹脂組成物に加えてゴム組成物を含むものを意味する。
本発明に係る抗菌防かび剤は、優れた抗菌防かび特性を有する重合体が無機粒子に強固に結合されているので、該重合体が溶出し難く、また気化し難い特徴がある。そのため、本抗菌防かび剤は分散性に優れ、抗菌防かび特性の持続耐久性や耐熱性、耐候性に優れ、高温の溶融樹脂に添加しても抗菌防かび性の劣化がなく、樹脂マトリックス中に均一に分散できるので、抗菌防かび特性を有する樹脂成形品を容易に得ることができる。特に、シリコーン組成物とした時、抗菌防かび性シリコーンシーリング材として顕著な効果が得られる。
また、本発明に係る抗菌防かび剤は、溶媒等への分散性に優れているので、抗菌防かび性塗料などの用途に展開することができる。
本発明の抗菌防かび剤は、トリクロロアセチル基導入無機粒子とMo(CO)6を組み合わせ、2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドモノマー単独あるいはこれとビニルモノマーとの共重合による重合体を無機粒子表面にグラフト重合することで、ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド)、あるいはポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−ビニルモノマー)をグラフト結合されてなる抗菌防かび剤である。
本発明に用いられる無機粒子は、無機材料からなる粒子である。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フェライト、マグネシア、シリカチタニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、硫酸バリウム、珪藻土、ベントナイト、パーライトなどが挙げられる。これらのうち、シリカが好ましい。
無機粒子の大きさは、特に制限されないが、樹脂等への配合、塗料への分散を考慮すると、平均粒径が、好ましくは1nm〜2,000μm、より好ましくは3nm〜1,000μmである。無機粒子の形状は、不定形でもよいし、球状、板状、棒状などでもよいが、分散性等を考慮すると球状が好ましい。また芯に空洞を有する粒子でもよいし、多孔質の粒子でもよい。なお、平均粒径の測定は、レーザ回折・散乱法により質量平均値D50として測定した値である。
後述する重合開始能を持つトリクロロアセチル基を無機粒子に導入するために、無機粒子表面を処理して水酸基等の量を増やすことができる。また、水酸基以外の官能基、例えばカルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、ウレイド基、スルフィド基、メルカプト基、ケチミノ基、イソシアネート基などを無機粒子に結合させることもできる。無機粒子に在る水酸基の量を増やしたり、水酸基以外の官能基を結合させたりするために、例えば、プラズマ放電処理、シランカップリング剤処理などの方法が採られる。
本発明に係る抗菌防かび剤の製造方法では、まず、無機粒子と重合開始能を持つトリクロロアセチル基含有化合物を反応させることにより、重合開始能を無機粒子に結合させる。
本発明に用いられる重合開始能を持つトリクロロアセチル基含有化合物としては、トリクロロアセチルイソシアネートに代表される化合物がある。しかし、トリクロロアセチル基を含有していれば、本化合物にはこだわらない。
トリクロロアセチル基含有化合物と無機粒子との反応は、通常、不活性雰囲気下で行う。例えば、反応器内を窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスで置き替えて反応させる。不活性ガスは、水分が除去されたものが好ましい。反応温度は、40〜90℃が好ましく、更に65℃が好ましい。
2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドモノマー単独、もしくは重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物と共重合するために、トリクロロアセチル基導入無機粒子とMo(CO)6を組み合わせた系で反応させ、無機粒子表面に結合させて抗菌防かび剤を製造する。触媒としてMo(CO)6は必須成分である。
2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドと共重合するビニルモノマーは、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基などの重合可能なエチレン性不飽和基を含有するモノマーが用いられる。
2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドと共重合する好ましい共重合ビニルモノマーとして、スチレン、グリシジルメタアクリレート、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドから選択されるモノマーが挙げられる。
この場合、2−メチル−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドにビニルモノマーを共重合させるに際しては、ビニルモノマーの共重合割合は、0〜90モル%が好ましく、特に0〜50モル%とすることが好ましい。ビニル系モノマーを共重合させる場合の割合は0.05モル%以上であることが好ましく、特に0.1モル%以上であることが好ましい。
トリクロロアセチル基導入無機粒子を用いると、本無機粒子が重合開始剤として働き、上記のモノマーの重合反応が無機粒子表面から開始される。
該重合反応には、Mo(CO)6が触媒として用いられる。触媒としてのMo(CO)6の量はシリカ等の無機粒子1.0gに対して0.05〜0.5g、より好ましい反応条件ではシリカ等の無機粒子1.0gに対してMo(CO)6の量は0.1gである。反応温度は、40〜90℃、好ましくは65℃である。
重合時に使用する溶媒はモノマーや触媒等を溶解可能なものであれば特に限定されない。例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、2−ブテンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロへキサン、シクロヘキセンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ジメチルホルムアルデヒド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
溶媒の添加量は、シリカ等の無機粒子1.0gに対して50〜500mlが好ましい。溶媒量が少なすぎると撹拌混合及びモノマーの分散が悪く、反応効率が落ちる場合がある。一方、溶媒量が多いとその後の処理が煩雑で収率が落ちる場合がある。また、溶媒中における無機粒子の分散性を向上させるために、界面活性剤、分散剤などを用いることができる。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤などが挙げられる。また分散剤としては、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、セルロース類などの水溶性高分子が挙げられる。更に、重合反応を制御するために、連鎖移動剤、重合停止剤などを用いることができる。
本発明の抗菌防かび剤に含有される抗菌防かび性重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量は、1,000以上が好ましく、2,000以上がより好ましく、更に5,000以上が好ましい。数平均分子量が小さいと、抗菌防かび特性が低下傾向になり、また抗菌防かび性重合体が溶出しやすくなり、持続耐久性も劣る。なお、分子量は、無機粒子を溶解可能な物質(例えば、強酸や強アルカリ)で抗菌防かび剤を処理し、抗菌防かび性重合体を単離し、該重合体をGPCで分析することによって求めることができる。
本発明の抗菌防かび剤は、無機粒子に結合された抗菌防かび性重合体の量が、無機粒子に対して10〜200質量%であることが好ましい。本抗菌防かび剤は従来の抗菌防かび剤と異なり、抗菌防かび性重合体の構造によっては無機粒子に結合した重合体の量が50質量%以下でも優れた効果を示す。そのため、これを配合することで、優れた抗菌防かび特性を示す抗菌防かび性付加硬化型シリコーン組成物が得られる。
本発明の抗菌防かび剤は、遊離の抗菌防かび性重合体の量が無機粒子に対して0〜5質量%であることが好ましく、0〜3質量%であることがより好ましく、更には0〜1質量%であることが好ましい。遊離の重合体が多くなると、抗菌成分の溶出が増え、気化物の増加、ガラス転移点の低下、付加硬化型シリコーン組成物での硬化阻害などの問題が発生するおそれがある。
抗菌防かび剤中の無機粒子及び抗菌防かび性重合体の質量比は、次のような方法で求めることができる。先ず、無機粒子を溶解可能な物質(例えば、強酸や強アルカリ)で抗菌防かび剤を処理し、抗菌防かび性重合体だけを取り出し、この処理前後の質量変化から、無機粒子と抗菌防かび性重合体の質量比を求めることができる。また、抗菌防かび性重合体を溶解可能な溶媒で抗菌防かび剤を抽出し、抽出される抗菌防かび性重合体が無くなるまで、抽出を繰り返す。この処理前後の質量変化から、遊離の抗菌防かび性重合体と抗菌防かび性重合体が結合された無機粒子との質量比を求めることができる。更に、上記の測定結果から無機粒子に結合された抗菌防かび性重合体と無機粒子との質量比を求めることができる。
本発明の抗菌防かび剤は、大腸菌O−157、サルモネラ菌、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌;エンテロコッカス)、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌;スタフィロコッカス)、レジオネラ菌等の細菌類や;クモノスカビ、ケカビ等の真菌類、いわゆるかびに対して、増殖阻害や殺菌効果等が得られる。
これら抗菌防かび剤を熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂や天然ゴム、合成ゴム等の各種エラストマー、塗料等の合成樹脂に練り込み、抗菌防かび性を付与することができる。
ここで、合成樹脂としては、例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが、エラストマーとしては、EPDMやシリコーンゴム、天然ゴムなどが、塗料としてアクリル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、フェノール樹脂塗料、アクリルシリコーン変性樹脂塗料などが例示され、これら樹脂へ分散性に優れる本発明の抗菌防かび剤を添加することで、抗菌防かび特性、抗菌防かび持続耐久性、耐熱性などに優れる樹脂組成物が得られる。
特に、シリコーンゴムは耐熱性、電気絶縁特性、耐環境性(耐紫外線性、耐オゾン性など)に優れ、このうち、付加硬化型シリコーン組成物は電気・電子部品、輸送機用部品などの精密成形品、シーリング材等に、湿気により架橋する縮合硬化型シリコーンゴム組成物は、取り扱いが容易であり、その硬化物が耐候性、電気特性等に優れるため、建材用のシーリング材、電気・電子分野での接着剤等の様々な分野で利用されている。特に、脱オキシムタイプの縮合硬化型シリコーンゴム組成物は、各種の被着体に良好な接着性を有し、しかも耐候性にも優れるため、水回り用のシーリング材として用いられている。
本発明の樹脂組成物としては、特にシリコーン組成物が好ましい。以下、本発明のシリコーン組成物について詳細に説明する。
<縮合硬化型シリコーン組成物>
[(A)成分]
本発明組成物の(A)成分は、下記一般式(1):
Figure 2014169229
(式中、R1は独立に1価炭化水素基であり、R2は独立に水素原子、1価炭化水素基及びアルコキシ基置換1価炭化水素基から成る群から選ばれる基であり、Yは独立に酸素原子及び炭素原子数1〜8の2価炭化水素基から成る群から選ばれる基であり、aは1〜3の整数であり、nはこのオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が20〜1,000,000mm2/sとなる数である。)
で表わされるオルガノポリシロキサン、
下記一般式(2):
Figure 2014169229
(式中、R1、R2、Y、a及びnは、前記一般式(1)に関して定義のとおりであり、mは1〜10の整数である。)
で表わされるオルガノポリシロキサン、及び
下記一般式(3):
Figure 2014169229
(式中、R1、R2、R3、Y、a及びnは、前記一般式(1)に関して定義のとおりであり、lは2〜10の整数である。)
で表わされるオルガノポリシロキサン
からなる群から選ばれるオルガノポリシロキサンである。
上記一般式(1)〜(3)中、R1は、独立に、1価炭化水素基、好ましくは非置換又は置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;及びこれらの基の水素原子が部分的にハロゲン原子等で置換された3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等の基が挙げられる。これらの中で、メチル基、フェニル基、ビニル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
また、R2は、独立に、水素原子、1価炭化水素基及びアルコキシ基置換1価炭化水素基から成る群から選ばれる基である。前記1価炭化水素基として、好ましくは非置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基であり、上記R1について例示したものの中で、ハロゲン原子等で置換されていないものが挙げられる。また、アルコキシ基置換1価炭化水素基として、好ましくは炭素原子数1〜8のアルコキシ基で置換された、炭素原子数1〜8の1価炭化水素基であり、例えば、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、エトキシメチル基、2−エトキシエチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基等を挙げることができる。これらの中で、上記R2としては、水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。
上記Yは、独立に、酸素原子及び炭素原子数1〜8の2価炭化水素基から成る群から選ばれる基であり、前記2価炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等を挙げることができる。これらの中で、酸素原子、エチレン基が好ましい。
次に、aは1〜3の整数であり、R2が水素原子の場合には1であることが好ましく、R2が1価炭化水素基及び/又はアルコキシ置換1価炭化水素基の場合には2又は3であることが好ましい。nは上記各一般式で表わされるオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が、20〜1,000,000mm2/sの範囲となる数であり、好ましくは25〜500,000mm2/s、より好ましくは1,000〜100,000mm2/sとなる、通常、10以上の数である。なお、この粘度はオストワルド粘度計により測定される。
上記一般式(2)で表わされるポリマー両末端及び少なくとも側鎖に1つ以上の式:OR2(R2は前記のとおり)で表わされる基を有するオルガノポリシロキサンにおいて、mは1〜10、好ましくは1〜8の整数である。
また、上記一般式(3)で表わされるポリマーの側鎖だけに2つ以上の式:OR2(R2は前記のとおり)で表わされる基を有するオルガノポリシロキサンにおいて、lは2〜10、好ましくは2〜8の整数である。
上記一般式(1)で表わされるオルガノポリシロキサンの具体例としては、例えば、分子鎖両末端シラノール基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端メチルジメトキシシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリエトキシシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端メチルジメトキシシリルエチレン基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメトキシシリルエチレン基封鎖ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
上記一般式(2)で表わされるオルガノポリシロキサンとして、好ましくは、例えば、下記一般式(4):
Figure 2014169229
下記一般式(5):
Figure 2014169229
(上記各式中、R2、a、n及びmは前記のとおりである。)
で表わされるオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
上記一般式(3)で表わされるオルガノポリシロキサンとして、好ましくは、例えば、下記一般式(6):
Figure 2014169229
下記一般式(7):
Figure 2014169229
(上記各式中、R2、a、n及びlは前記のとおりである。)
で表わされるオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
上記一般式(1)〜(3)で表わされるオルガノポリシロキサンとして例示したものは、1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
[(B)成分]
本発明組成物の(B)成分である、ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に平均2個以上有するシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物は、硬化剤として作用するものである。
前記のシラン化合物としては、下記一般式(8):
1 4-b−Si−Xb ・・・(8)
(式中、R1は上記一般式(1)に関して定義のとおりであり、Xは加水分解可能性基であり、bは2、3又は4の整数である。)
上記X(加水分解性基)としては、例えば、アルコキシ基、アルケノキシ基、ケトオキシム基、アセトキシ基、アミノ基、アミノキシ基等が挙げられる。中でも、好ましくは、アルコキシ基、アルケノキシ基、ケトオキシム基、アセトキシ基である。
このようなシラン化合物又はその部分加水分解縮合物の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン等のアルコキシ−もしくはアルケノキシシラン;メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシシラン;メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、プロピルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリス(メチルエチルケトオキシム)、3−クロロプロピルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(ジエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルプロピルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルプロピルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(シクロへキサノキシム)シラン等のケトオキシムシラン;及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。また、前記シラン化合物にその部分加水分解物を組み合わせて使用しても差し支えない。
この(B)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部の範囲で、好ましくは1〜15質量部の範囲である。(B)成分の使用量が少なすぎると目的とする十分なゴム弾性を有する架橋・硬化物が得られず、逆に多すぎると機械特性に劣るものとなる。
[(C)成分]
本発明組成物の(C)成分である2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをモノマーとする重合体を無機粒子にグラフト結合した抗菌防かび剤は、本発明を特徴づける重要な構成要素であり、本発明組成物に耐熱性及び耐紫外線性、耐変色性、抗菌性・防かび性、並びに前記効果の持続性を付与するために配合されるものである。
本(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部、特に好ましくは0.1〜5質量部の範囲とするのがよい。前記配合量が少なすぎると抗菌・防かび効果が不十分であり、逆に多すぎても前記効果の更なる向上はなく、コストアップになるだけで熱や紫外線に対する耐変色性が損なわれる危険性がある。
[その他の配合成分]
本発明組成物には、上記成分以外に一般に知られている充填剤、添加剤、縮合硬化触媒等を配合しても差し支えない。充填剤としては、粉砕シリカ、煙霧質シリカ、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、湿式シリカ等が挙げられる。
これらの中でも、特に(D)表面がジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン等の有機珪素化合物で疎水化処理された煙霧質シリカを配合することが好ましい。この(D)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して2〜100質量部、特に5〜50質量部である。
その他、添加剤としては、チクソ性向上剤としてのポリエーテル;接着助剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシランカップリング剤、γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシランカップリング剤等が挙げられる。
これらの中でも、(E)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシランカップリング剤が好ましく、この(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部、特に0.2〜5質量部である。
縮合硬化触媒としては、ジブチル錫ジオクテート等の有機錫化合物、テトラブトキシチタネート等のアルコキシチタン、チタンキレート化合物、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。この縮合硬化触媒の使用量は、触媒としての有効量でよく、特に制限されないが、(A)成分100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、特に0.1〜5質量部程度を配合することが好ましい。
また、耐変色性を損なわない程度であれば、他の防かび剤や銀、銅、亜鉛等の抗菌性を示す金属イオンを、活性炭、アパタイト、ゼオライト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタン等に担持させた無機系抗菌剤を併用しても構わない。
<付加硬化型シリコーン組成物>
本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、下記シリコーン組成物に本発明の抗菌防かび剤を配合した抗菌防かび特性に優れる付加硬化型シリコーン組成物で、
(i)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、
(ii)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(iii)白金族金属系触媒
を必須成分として含有する。
ここで、(i)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個以上含有するオルガノポリシロキサンが用いられ、これは付加硬化型シリコーン組成物のベースポリマーとして使用されている公知のオルガノポリシロキサンであり、GPC(ゲルパーミエションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算質量平均分子量が、通常3,000〜300,000程度で、常温(25℃)で100〜1,000,000mm2/s、特に200〜100,000mm2/s程度の粘度を有するものが好ましく、下記平均組成式(9)で示されるものが用いられる。
平均組成式:
3 bSiO(4-b)/2 ・・・(9)
(式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜10、好ましくは1〜8の1価炭化水素基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子より選ばれ、bは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)
上記R3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子、シアノ基等で置換された、例えば、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等;また、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
オルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有することから、ビニル基、アリル基等のアルケニル基を必ず含有する。中でも合成のしやすさ、耐熱性からビニル基が好ましい。その他の有機基としてはメチル基及びフェニル基が好ましい。特に(A)の付加硬化型シリコーン組成物の硬化特性や耐候性、耐熱性、合成のし易さ等からR3の50モル%以上はメチル基であることが好ましい。例えば分子鎖両末端ジメチルビニル基停止ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニル基停止ポリジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体が好ましい。
(ii)成分の架橋剤は、(iii)成分の白金族系金属触媒の触媒作用により、上記(i)成分のオルガノポリシロキサンと付加反応して架橋結合を形成し、3次元網状構造のゴム弾性体を与える架橋剤である。
(ii)成分はケイ素原子に結合した水素原子を1分子中2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンで、下記一般式(10)で表わされる。
平均組成式:
4 cdSiO(4-c-d)/2 ・・・(10)
(式中、R4は独立に炭素原子数1〜6の1価炭化水素基、水素原子、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子より選ばれ、c及びdは、好ましくは0.7≦c≦2.1、0.001≦d≦1.0、かつ0.8≦c+d≦3.0、より好ましくは1.0≦c≦2.0、0.01≦d≦1.0、かつ1.5≦c+d≦2.5を満足する正数である。)
(ii)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、珪素原子に結合した水素原子(SiH基)を少なくとも2個(通常、2〜200個)、好ましくは3個以上(通常、3〜100個)含有する。(ii)成分は、(i)成分と反応し、架橋剤として作用する。
(ii)成分の分子構造は特に制限されず、例えば、線状、環状、分岐状、三次元網状(樹脂状)等の、いずれの分子構造でも(ii)成分として使用することができる。(ii)成分が線状構造を有する場合、SiH基は、分子鎖末端及び分子鎖末端でない部分のどちらか一方でのみ珪素原子に結合していても、その両方で珪素原子に結合していてもよい。また、1分子中の珪素原子の数(又は重合度)が、通常、2〜200個、好ましくは3〜100個程度であり、室温(25℃)において液状であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましく使用できる。
上記平均組成式(9)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの具体例としては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO3/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
(ii)成分の添加量は、オルガノポリシロキサン付加硬化組成物中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、(ii)成分中のSiH基の量が0.1〜5.0モル、好ましくは0.5〜3.0モル、より好ましくは0.8〜2.0モルとなる量である。
(ii)成分の添加量が、(i)成分のオルガノポリシロキサン含有アルケニル基1モル当たり、SiH基の量が0.1モルより少なくなる量であると、本発明の組成物から得られる硬化物の架橋密度が低くなりすぎ、機械強度が不足する。また、耐熱性が悪影響を受ける。一方、(ii)成分の添加量が5.0モル(SiH基量)より多くなると、硬化物中に脱水素反応による発泡が生じる。また、金型からの離型性の低下や更に残存SiH基による物性の経時変化の発現や硬化物の耐熱性の低下など悪影響を受ける。
(iii)成分の白金族金属系触媒は、(i)成分の主剤と(ii)成分の架橋剤との付加硬化反応(ヒドロシリル化)を促進させるための触媒として使用される。(iii)成分としては、公知の白金族金属系触媒を用いることができるが、白金もしくは白金化合物を用いることが好ましい。
(iii)成分の具体例としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体が挙げられる。
(iii)成分の添加量は、触媒としての有効量であり、希望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、(i)の主剤100質量%に対して、白金族金属に換算して質量基準で好ましくは0.1〜1,000ppm、より好ましくは1〜200ppmの範囲である。
本抗菌防かび剤の配合量は、付加硬化型シリコーン組成物100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部、更に0.1〜2質量部とすることが好ましい。
前記配合量が少なすぎると抗菌・防かび効果が不十分であり、逆に多すぎても前記効果の更なる向上はなく、上記した硬化阻害やコストアップ等メリットがない。
前記のように、シリコーンゴムは耐熱・耐寒性、電気絶縁特性、耐環境特性(耐紫外線性、耐オゾン性など)、化学的安定性から、付加硬化型シリコーン組成物は電気・電子部品、輸送機用部品、食品用などの精密成形品、シーリング材等に、湿気により架橋する縮合硬化型シリコーンゴム組成物は、取り扱いが容易であり、その硬化物が耐候性、電気特性等に優れるため、建材用のシーリング材、電気・電子分野での接着剤等の様々な分野で利用されている。特に、脱オキシムタイプの縮合硬化型シリコーンゴム組成物は、各種の被着体に良好な接者性を有し、しかも耐候性にも優れるため、水回り用のシーリング材として用いられている。
抗菌防かび剤を添加した縮合硬化型シリコーン組成物は、各種グレードが上市されているが、満足するレベルのものがない。本発明の抗菌防かび剤を縮合硬化型シリコーン組成物に添加した水回りシーリング材は優れた特性を示した。
本発明の抗菌・防かび性シリコーン組成物によれば、抗菌性及び防かび性に優れ、防かび効果の持続性かつ耐熱・耐紫外線性等の耐候性(耐変色性)に優れた抗菌・防かび性シリコーンゴムが得られる。このシリコーンゴムは、特に水回りに用いるシーリング材、建材用シーリング材等に最適であり、例えば、建築物の外壁や目地、浴室や浴槽周辺の目地、プール、トイレ、洗面所、窓、道路、桟橋、水槽、サイロ等の用途に有効である。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものではない。
物性等は以下の方法により測定した。
(グラフトシリカの構造確認)
熱分解GC−MSで実施した。
(グラフト率)
熱重量分析(TG)により分析した。
グラフト率=(グラフトポリマー質量/無機粒子質量)×100(%)
(溶出性試験)
シリコーンゴム硬化物を純水に入れ、2〜24時間煮沸した。煮沸後の水を、IPC発光分光分析装置を用いて溶出物の有無を分析した。
(抗菌性試験)
JIS Z2801に基づき、フィルム密着法で行った。フィルム成形体に大腸菌、黄色ブドウ球菌を接種し、温度35℃、相対湿度90%以上の環境で24時間培養した。培養後、フィルム成形体から菌を洗い出し、洗い出した液1mlを寒天平板培養法に従って40〜48時間培養して、生菌数を測定した。
(防かび性試験)
JIS Z2911:2010(プラスチック製品)のかび抵抗性試験に準拠した。
用いたかびは、Aspergillus niger、Penicillium pinophilum、Paecilomyces variotii、Trichoderma virens、Chaetomium globosumである。評価は、試験片に胞子懸濁液を接種し、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後に観察した。
[実施例1]
「ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド)グラフトシリカの調製」
アミノ基導入シリカナノ粒子(RA200;日本アエロジル(株)製、平均粒径12nm)4.0g、脱水トルエン150mlを丸底フラスコに入れ、フラスコ内を窒素で置換した。シリカナノ粒子を撹拌しながら、トリクロロアセチルイソシアネート1.0gを滴下した。滴下終了後、撹拌させながら、窒素雰囲気下、80℃で8時間縮合反応させた。室温に冷却後、ろ過した。ウェットケーキ状の生成物を溶媒THF(テトラヒドロフラン)による洗浄及びろ過を3回繰り返した。得られたケーキを25℃で減圧乾燥させた。トリクロロアセチル基が導入されたシリカナノ粒子を得た。
トリクロロアセチル基導入シリカナノ粒子0.3gと重合触媒Mo(CO)60.03g及び1,4−ジオキサン20mlを四口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。本系に2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドモノマー0.3gを滴下してシリカナノ粒子を撹拌しながら、窒素雰囲気下、65℃で24時間還流してラジカルグラフト重合させた。
THFによる洗浄及びろ過を3回繰り返して、2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをモノマーとする重合体をシリカナノ粒子にグラフト結合した抗菌防かび剤(1)が得られた。
なお、シリカナノ粒子にラジカル重合されたことの確認は、13C−NMR、熱分解GC−MS、赤外吸光分析によって行った。
抗菌防かび剤(1)のグラフト率は熱重量分析により求めた。表1にグラフト率及び抗菌活性を示す。
[実施例2〜4]
「ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタクリレート)共重合体グラフトシリカの調製」
実施例1と同じ方法でトリクロロアセチル基導入シリカナノ粒子を合成した。
ついで、トリクロロアセチル基導入シリカナノ粒子0.3g質量部と重合触媒Mo(CO)60.03g及び1,4−ジオキサン20mlを四口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。本系に2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドモノマー及びグリシジルメタクリレートモノマーを表1に示す割合で混合、滴下してシリカナノ粒子を撹拌しながら、窒素雰囲気下、65℃で24時間還流してラジカルグラフト重合させた。
THFによる洗浄及びろ過を3回繰り返して、ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタアクリレート)がシリカナノ粒子にグラフト結合した抗菌防かび剤(2)〜(4)が得られた。
なお、シリカナノ粒子にラジカル重合されたことの確認は、13C−NMR、熱分解GC−MS、赤外吸光分析によって行った。
実施例1と同様に、抗菌防かび剤(2)〜(4)のグラフト率、抗菌活性を表1に示す。
[実施例5,6]
「ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−スチレン)共重合体グラフトシリカの調製」
実施例1と同じ方法でトリクロロアセチル基導入シリカナノ粒子を合成した。
ついで、トリクロロアセチル基導入シリカナノ粒子0.3gと重合触媒Mo(CO)60.03g及び1,4−ジオキサン20mlを四口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。本系に2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドモノマー及びスチレンモノマーを表1に示す割合で混合、滴下してシリカナノ粒子を撹拌しながら、窒素雰囲気下、65℃で24時間還流してラジカルグラフト重合させた。
THFによる洗浄及びろ過を3回繰り返して、ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−スチレン)がシリカナノ粒子にグラフト結合した抗菌防かび剤(5)、(6)が得られた。
なお、シリカナノ粒子にラジカル重合されたことの確認は、13C−NMR、熱分解GC−MS、赤外吸光分析によって行った。
実施例1と同様に、抗菌防かび剤(5)、(6)のグラフト率、抗菌活性を表1に示す。
[比較例1]
比較例1として、アミノ基導入シリカナノ粒子(RA200;日本アエロジル(株)製、平均粒径12nm)の抗菌活性を表1に示す。
Figure 2014169229

*1 未処理のアミノ基導入シリカナノ粒子(RA200;日本アエロジル(株)製、平均粒径12nm)の抗菌活性を評価
*2 トリクロロアセチル基導入シリカ
*3 2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド
*4 グリシジルメタアクリレート
*5 スチレン
抗菌防かび剤(1)〜(6)は、Escherichia coli に対して優れた抗菌活性を示した。
[比較例2]
「ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド)ポリマーの合成」
2−アミノチアゾール50g、重合触媒炭酸カリウム49.5及び溶媒ジクロロメタン20mlを四口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。そこに、メタクリロイルクロリド54.0gを0℃に冷却したフラスコ内にゆっくりと滴下後、24時間、室温で攪拌した。
溶媒ジクロロメタンによる洗浄、及びろ過を3回繰り返した後、溶媒をエバポレーションで除去した。次に、フラスコ内の温度を50℃に加熱し、メタノールを加えた後、10℃で冷却し、再結晶させることで精製した。
[実施例7〜9、比較例3]
本発明の抗菌防かび剤の抗菌防かび特性を確認するために、付加硬化型シリコーン組成物に添加した。
下記一般式(11)
Figure 2014169229
(但し、L=450)
で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン75質量部に、(H2C=CH)(CH32SiO1/2単位7.5モル%と(CH33SiO1/2単位42.5%とSiO4/2単位50モル%とからなるレジン構造のビニルメチルシロキサン(VMQ)25質量部、下記式(12)
Figure 2014169229
(但し、M=10、N=8)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを5.3質量部(即ち、上記ビニル基含有で示されるジメチルポリシロキサン及びVMQ中のビニル基に対するSiH基のモル比が1.5となる量に相当する)、及び塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液(白金濃度1質量%)を0.1質量部加え、良く撹拌して得たシリコーン組成物100質量部に、実施例1で得た抗菌防かび剤(1)を0.3質量部、0.5質量部、実施例2で得た抗菌防かび剤(2)1.0質量部をプラネタリーミキサー中で添加混合して配合し、液状シリコーン組成物1〜3を調製した。また、比較のために抗菌防かび剤未添加のもの(組成物4)も用意した。これらシリコーン組成物1〜4を120℃×4時間の条件で硬化させて抗菌防かび用試験体を作製した。
得られた硬化物の抗菌防かび特性をJIS Z2801の抗菌性試験に準じて行った。
結果を表2に示す。
Figure 2014169229
本発明の抗菌防かび剤は、Escherichia coli、Staphylococcus aureusの菌種に対し、優れた抗菌活性を示すことが分かる。
[実施例10]
実施例7と同様にして得たシリコーン組成物100質量部に、実施例2で得た抗菌防かび剤(2)0.5質量部をプラネタリーミキサー中で添加混合して配合し、液状シリコーン組成物5を調製した。このシリコーン組成物5を120℃×4時間の条件で硬化させて抗菌防かび用試験体を作製した。
実施例8のシリコーン組成物2及び実施例9のシリコーン組成物3並びに比較例3のシリコーン組成物4を含めて得られた硬化物の抗菌防かび特性をJIS Z2801の抗菌性試験に準じて行った。
評価結果を表3に示す。
Figure 2014169229
( )はかび発生面積を示す。
本発明の抗菌防かび剤は、Aspergillus niger、Penicillium pinophilum、Paecilomyces variotii、Trichoderma virens、Chaetomium globosum Escherichia coli、Staphylococcus aureusのかび菌種に対し、優れた防かび活性を示すことが分かる。
[実施例11]
実施例1で製造した抗菌防かび剤(1)と比較例2で合成した抗菌防かびポリマーを用いて、溶出性試験を比較検討した。
実施例7のシリコーン組成物1及び実施例7と同様に、シリコーン組成物5.0gに抗菌防かびポリマーを添加して硬化物を作製した。
この試験体を用いて溶出性試験を実施した。その結果を表4に示す。
Figure 2014169229
シリカ固定抗菌防かび剤(1)は100℃での溶出量がなく、抗菌防かび耐久性に優れることが示唆される。
[実施例12]
抗菌防かび性シリコーン組成物で最も用途の多い縮合硬化型シリコーン組成物の実施例を下記に例示する。
25℃における粘度が20,000mm2/sの両末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン90質量部に、表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧質シリカ10質量部を加え、混合機で混合した後、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン6質量部、ジブチル錫ジオクテート0.1質量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5質量部、実施例1で製造した抗菌防かび剤(1)0.5質量部を加え、減圧下で完全に混合し、サンプル1を得た。
[実施例13]
25℃における粘度が20,000mm2/sの両末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン90質量部とともに、25℃における粘度が100mm2/sの両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン10質量部を併用すること、及び、抗菌防かび剤(1)に代えて、実施例2で製造した抗菌防かび剤(2)1.0質量部を用いること以外は、実施例11と同様にしてサンプル2を得た。
[実施例14]
25℃における粘度が20,000mm2/sの両末端がメチルジメトキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン90質量部に、25℃における粘度が100mm2/sの両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン10質量部、表面をジメチルジクロルシランで処理した煙霧質シリカ10質量部を加え、混合機で混合した後、メチルトリメトキシシラン4質量部、テトラブトキシチタネート0.5質量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.2質量部、抗菌防かび剤(2)1.0質量部を加え減圧下で完全に混合し、サンプル3を得た。
[評価手法]
上記各実施例におけるサンプル1〜3について各々試験用試料を作製し、下記の方法で変色試験及び防かび性試験・抗菌性試験を行った。その結果を表5に示した。
(変色試験)
得られたサンプルを2mm厚のシートに成形し、23±2℃、50±5%RHの雰囲気で一週間放置して硬化させ、その硬化シートを用いて下記の変色試験を行った。
1:熱変色試験
硬化シートについて、ミノルタカメラ社製色差計:CR−300を用いて、初期の色差を測定した後、90℃の乾燥機中に200間放置した。熱処理後のサンプルの色差を測定し、初期の色差と比較して黄変度合い値(△b)を算出した(なお、△bの値が大きいほど変色が激しいことを意味する)。
2:紫外線変色試験
硬化シートについて、上記と同様にして、初期の色差を測定した後、医療用殺菌灯を用い殺菌灯から試料までの距離が10cmになるよう調整し、24時間紫外線を照射して劣化させた。照射後のサンプルについて、上記と同様にして黄変度合い値(△b)を算出した。
(防かび性能試験)
上記各試験に用いたものと同じ硬化シートを試験サンプルとして用い、JIS Z2911:2000A法に準じて防かび性を測定した。防かび性の測定結果は、目視により下記の基準に従って表示した。
0:肉眼及び顕微鏡下でかびの発育は認められない。
1:肉眼ではかびの発育が認められないが、顕微鏡下で確認できる。
2:菌糸の発育が肉眼で認められるが、発育部分の面積は試料の全面積の25%未満である。
3:菌糸の発育が肉眼で認められ、かつ、発育部分の面積は試料の全面積の25%以上である。
(抗菌性能試験)
上記と同じ試験サンプルを使用し、JIS L1902(繊維製品の抗菌性試験)に準じて測定し、測定結果(対象:黄色ブドウ球菌、大腸菌)を下記に従って表示した。
−:効果有り
+:効果なし
(持続性試験)
(1)上記硬化シートを、水道水に200時間浸漬させた後、上記防かび性試験、抗菌性試験を実施した。
(2)上記硬化シートを、70℃の温水に24時間浸漬させた後、上記防かび性試験、抗菌性試験を実施した。
(3)上記硬化シートを、サンシャインウエザーメーターを用いて耐候加速試験を200時間を行った後、上記防かび性試験、抗菌性試験を実施した。
上記(1)〜(3)の結果を、防かび性試験については上記0〜3の基準で、また、抗菌性試験(黄色ブドウ球菌、大腸菌)については上記−又は+で、表5に示した。
Figure 2014169229

(注)
・オルガノポリシロキサンA:両末端シラノール基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度:20,000mm2/s、25℃)
・オルガノポリシロキサンB:両末端メチルジメトキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度:20,000mm2/s、25℃)
・オルガノポリシロキサンC:両末端メチルジメトキシシリルエチレン基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度:20,000mm2/s、25℃)
・オルガノポリシロキサンF:両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度:100mm2/s、25℃)

Claims (20)

  1. 2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをモノマーとする重合体を無機粒子にグラフト結合したことを特徴とする抗菌防かび剤。
  2. 上記重合体が、ビニル系モノマーとの共重合体である請求項1記載の抗菌防かび剤。
  3. ビニル系モノマーが、スチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドから選択されるビニル系モノマーである請求項2記載の抗菌防かび剤。
  4. 無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フェライト、マグネシア、シリカチタニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、硫酸バリウム、珪藻土、ベントナイト、パーライトから選択される無機粒子である請求項1、2又は3記載の抗菌防かび剤。
  5. 無機粒子が、シリカである請求項4記載の抗菌防かび剤。
  6. ポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタアクリレート)共重合体をシリカにグラフト結合した請求項1記載の抗菌防かび剤。
  7. トリクロロアセチル基導入無機粒子の表面にMo(CO)6の存在下に2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをグラフト重合することを特徴とする無機粒子にポリ2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドをグラフト結合してなる抗菌防かび剤の製造方法。
  8. トリクロロアセチル基導入無機粒子の表面にMo(CO)6の存在下に2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミドとビニルモノマーをグラフト重合することを特徴とする無機粒子にポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−ビニルモノマー)をグラフト結合してなる抗菌防かび剤の製造方法。
  9. ビニルモノマーが、スチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドから選択されるモノマーである請求項8記載の抗菌防かび剤の製造方法。
  10. 無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フェライト、マグネシア、シリカチタニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、硫酸バリウム、珪藻土、ベントナイト、パーライトから選択される無機粒子である請求項7、8又は9記載の抗菌防かび剤の製造方法。
  11. 無機粒子としてシリカを選択すると共に、ビニルモノマーとしてグリシジル(メタ)アクリレートを選択して、シリカにポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタアクリレート)共重合体をグラフト結合した抗菌防かび剤を得る請求項8記載の抗菌防かび剤の製造方法。
  12. 合成樹脂100質量部に対して、請求項1〜6のいずれか1項記載の抗菌防かび剤を0.01〜10質量部含有することを特徴とする抗菌防かび性樹脂組成物。
  13. 前記樹脂組成物が、付加硬化型又は縮合硬化型シリコーン組成物から選択され、付加硬化型又は縮合硬化型シリコーン組成物中のシラン及びシロキサン成分の合計100質量部に対して、請求項1〜6のいずれか1項記載の抗菌防かび剤を0.01〜10質量部含有する請求項12記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
  14. 付加硬化型シリコーン組成物が、
    (i)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、
    (ii)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (iii)白金族金属系触媒
    を含有する請求項13記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
  15. (A)下記一般式(1):
    Figure 2014169229
    (式中、R1は独立に1価炭化水素基であり、R2は独立に水素原子、1価炭化水素基及びアルコキシ基置換1価炭化水素基から成る群から選ばれる基であり、Yは独立に酸素原子及び炭素原子数1〜8の2価炭化水素基から成る群から選ばれる基であり、aは1〜3の整数であり、nはオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が20〜1,000,000mm2/sとなる数である。)
    で表わされるオルガノポリシロキサン、
    下記一般式(2):
    Figure 2014169229
    (式中、R1、R2、Y、a及びnは、前記一般式(1)に関して定義のとおりであり、mは1〜10の整数である。)
    で表わされるオルガノポリシロキサン、及び
    下記一般式(3):
    Figure 2014169229
    (式中、R1、R2、Y、a及びnは、前記一般式(1)に関して定義のとおりであり、lは2〜10の整数である。)
    で表わされるオルガノポリシロキサン
    からなる群から選ばれるオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に平均2個以上有するシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物: 0.1〜30質量部、並びに
    (C)請求項1〜6のいずれか1項記載の抗菌防かび剤: 0.01〜10質量部
    を含む、抗菌防かび性樹脂組成物。
  16. 抗菌防かび剤が、請求項6記載のポリ(2−メチル−N−1,3−チアゾール−2−アクリルアミド−co−グリシジルメタアクリレート)共重合体をシリカにグラフト結合した抗菌防かび剤である請求項12〜15のいずれか1項記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
  17. 抗菌防かび剤が、請求項9記載の抗菌防かび剤の製造方法で合成された抗菌防かび剤である請求項12〜15のいずれか1項記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
  18. 抗菌防かび剤が、請求項11記載の抗菌防かび剤の製造方法で合成された抗菌防かび剤である請求項12〜15のいずれか1項記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
  19. 更に、(D)表面が疎水化処理された煙霧質シリカ: 2〜100質量部
    を含む、請求項12〜18のいずれか1項記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
  20. 更に、(E)アミノシランカップリング剤: 0.1〜10質量部
    を含む、請求項12〜19のいずれか1項記載の抗菌防かび性樹脂組成物。
JP2013040272A 2013-03-01 2013-03-01 抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物 Pending JP2014169229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013040272A JP2014169229A (ja) 2013-03-01 2013-03-01 抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013040272A JP2014169229A (ja) 2013-03-01 2013-03-01 抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014169229A true JP2014169229A (ja) 2014-09-18

Family

ID=51691921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013040272A Pending JP2014169229A (ja) 2013-03-01 2013-03-01 抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014169229A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115197347A (zh) * 2021-04-13 2022-10-18 中国石油化工股份有限公司 抑菌型聚乙烯铬系催化剂的制备方法
CN117447942A (zh) * 2023-12-22 2024-01-26 汕头市炜星工艺实业有限公司 一种改性聚乙烯醇防霉胶黏剂及其制备方法和在纸制品加工中的应用

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0925410A (ja) * 1995-07-10 1997-01-28 Shin Etsu Chem Co Ltd 防カビ性の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2002038011A (ja) * 2000-07-24 2002-02-06 Shin Etsu Chem Co Ltd 抗菌性シリコーンゴム組成物
JP2009051895A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Niigata Univ 抗菌性発泡樹脂
JP2011132149A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Niigata Univ 抗菌防カビ剤およびその製造方法
JP2011132148A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Niigata Univ 抗菌剤およびその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0925410A (ja) * 1995-07-10 1997-01-28 Shin Etsu Chem Co Ltd 防カビ性の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2002038011A (ja) * 2000-07-24 2002-02-06 Shin Etsu Chem Co Ltd 抗菌性シリコーンゴム組成物
JP2009051895A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Niigata Univ 抗菌性発泡樹脂
JP2011132149A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Niigata Univ 抗菌防カビ剤およびその製造方法
JP2011132148A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Niigata Univ 抗菌剤およびその製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"Copolymerization of 2−methyl−N−1,3−thiazole−2−ylac", JOURNAL OF POLYMER RESEARCH, vol. 16(1), JPN7016002301, 2009, pages 19 - 28, ISSN: 0003375287 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115197347A (zh) * 2021-04-13 2022-10-18 中国石油化工股份有限公司 抑菌型聚乙烯铬系催化剂的制备方法
CN115197347B (zh) * 2021-04-13 2023-08-11 中国石油化工股份有限公司 抑菌型聚乙烯铬系催化剂的制备方法
CN117447942A (zh) * 2023-12-22 2024-01-26 汕头市炜星工艺实业有限公司 一种改性聚乙烯醇防霉胶黏剂及其制备方法和在纸制品加工中的应用
CN117447942B (zh) * 2023-12-22 2024-03-26 汕头市炜星工艺实业有限公司 一种改性聚乙烯醇防霉胶黏剂及其制备方法和在纸制品加工中的应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6811650B2 (en) Adhesive for silicone rubber
Seeni Meera et al. Physicochemical studies on polyurethane/siloxane cross-linked films for hydrophobic surfaces by the sol–gel process
JP2819417B2 (ja) 抗菌性シリコーンゴム粒状物の製造方法
EP1854847B1 (de) Selbsthaftende additionsvernetzende Siliconzusammensetzungen
JPWO2013051600A1 (ja) 硬化性樹脂組成物、硬化性樹脂組成物タブレット、成形体、半導体のパッケージ、半導体部品及び発光ダイオード
TW200535193A (en) Room temp solidified organic polysiloxane composition
JP2007536418A (ja) アルコキシシリル官能性粒子を含有する湿分架橋性の組成物
JP2005015805A (ja) プライマー組成物、その製法、基材上へのシリコーンゴムの付着の改善法複合成形品および複合材料、およびその使用
DE10126563A1 (de) Selbsthaftende durch Erwärmen vernetzbare 1-Komponenten Siliconzusammensetzungen
US10655014B2 (en) Siloxane resin compositions
CN113913024B (zh) 一种加成型液体硅橡胶、硫化胶及其制备方法
JP2014169229A (ja) 抗菌防かび剤及びその製造方法並びに抗菌防かび性樹脂組成物
JP3069362B2 (ja) 加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物
WO2020139404A1 (en) Cyclodextrin modified silicone composition
JP2017502133A (ja) 架橋性シリコーン組成物
US10696846B2 (en) Siloxane resin compositions
EP2998287A1 (en) Aluminium chelate compound, and room-temperature-curable resin composition including same
JP5830000B2 (ja) 接着性シリコーン組成物シート及びそのシート状硬化物
EP1035159B1 (en) Antibacterial, mildew resistant organopolysiloxane compositions
JP4761067B2 (ja) エアーバッグ用コーティング布
CN111936556B (zh) 可交联的有机硅氧烷组合物
JP5797844B2 (ja) アミノ官能性オルガノシリコン化合物の銅錯体及びその使用
JP4884601B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JPH0912891A (ja) オルガノポリシロキサン組成物、表面処理剤及びシリコーンゴム部品
JP3178827B2 (ja) 加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160128

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160809

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170411