JP2014168936A - 射出成形方法および金型ならびに二色成形品 - Google Patents

射出成形方法および金型ならびに二色成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】二色成形品を射出成形する際、1次成形品がキャビティ側金型から不用意に離脱してしまうのを未然に防止する。
【解決手段】1次コア側金型52および2次コア側金型54の間を通るY軸回りに回転可能に配置された回転部材56に、1対のキャビティ側金型58A、58Bが固定された金型50を用いて、二色成形品10を射出成形する。その際、各キャビティ側金型58A、58Bに配置された油圧シリンダ70により、1次成形品12を成形する前に金型開閉方向と直交する方向から1次空間部C1にプランジャ72を突出させて、1次成形品12にプランジャ72を係合させる。これにより、1次コア側金型52とキャビティ側金型58Aとを型開きしたとき、1次成形品12をキャビティ側金型58Aに保持された状態で1次コア側金型52から離脱させ、その後、回転部材56が回転する際にもキャビティ側金型58Aに1次成形品12が保持された状態とする。
【選択図】図1

Description

本願発明は、1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品を射出成形する方法および金型ならびに二色成形品に関するものである。
従来より、射出成形の一方法として、1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品を射出成形する方法が知られている。
「特許文献1」には、このような射出成形を行うための金型として、互いに離れた位置に配置された1次コア側金型および2次コア側金型と、これら1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材と、この回転部材に対して1次コア側金型および2次コア側金型と型締可能な状態で固定された1対のキャビティ側金型と、を備えた構成が記載されている。
この「特許文献1」に記載された金型を用いての二色成形品の射出成形は、次のようにして行われるようになっている。
すなわち、1次コア側金型および2次コア側金型と1対のキャビティ側金型とを型締めした状態で、1次コア側金型と第1のキャビティ側金型との間に形成される1次空間部に第1の樹脂材料を射出することにより1次成形品の成形を行い、その後、1次コア側金型および2次コア側金型を型開きして、回転部材を180°回転させた後、再び1次コア側金型および2次コア側金型を型締めして、2次コア側金型と第1のキャビティ側金型との間に形成される2次空間部における1次成形品以外の部分に第2の樹脂材料を射出することにより2次成形品の成形を行うようになっている。
特開2006−142805号公報
上記「特許文献1」に記載されているように、1次コア側金型および2次コア側金型に対して1対のキャビティ側金型を回転させるように構成された金型を用いて二色成形品の射出成形を行うようにすれば、2次成形品の部分にアンダーカットが存在するような場合であっても、スライドコアを2次コア側金型側に配置することにより、二色成形品の成形を支障なく行うことが可能となる。
しかしながら、このような金型を用いて二色成形品の射出成形を行うようにした場合には、次のような問題がある。
すなわち、1次成形品は1次空間部に射出された樹脂材料の収縮作用によって1次コア側金型に貼り付こうとするため、1次コア側金型および2次コア側金型を型開きしたときに1次成形品がキャビティ側金型に保持された状態を維持することが困難となる、という問題がある。
また、1次成形品がキャビティ側金型に保持された状態を維持することができたとしても、その保持力は小さいので、回転部材が回転したときに1次成形品の位置がずれたり、金型構造によっては回転部材と共に回転する1次成形品が遠心力によってキャビティ側金型から離脱してしまう、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、二色成形品を射出成形する際、1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材に1対のキャビティ側金型が固定された金型を用いるようにした場合においても、1次成形品がキャビティ側金型から不用意に離脱してしまうのを未然に防止することができる射出成形方法および金型ならびに二色成形品を提供することを目的とするものである。
本願発明は、所定の出没機構を用いることにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る射出成形方法は、
1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品を射出成形する方法であって、
互いに離れた位置に配置された1次コア側金型および2次コア側金型と、これら1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材と、この回転部材に対して上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と型締可能な状態で固定された1対のキャビティ側金型と、を備えた金型を用い、
まず、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型締めして、上記1次コア側金型と該1次コア側金型に当接した第1の上記キャビティ側金型との間に形成される1次空間部に第1の樹脂材料を射出して上記1次成形品を成形し、
次に、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型開きして、上記回転部材を上記軸線回りに180°回転させ、
次に、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型締めして、上記2次コア側金型と該2次コア側金型に当接した上記第1のキャビティ側金型との間に形成される2次空間部における上記1次成形品以外の部分に第2の樹脂材料を射出して上記2次成形品を成形し、これにより上記二色成形品を完成させ、
次に、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型開きして、上記二色成形品を取り出すようにし、
その際、上記各キャビティ側金型に、金型開閉方向と交差する方向から上記1次空間部に少なくとも1つの突起部を突出させ得るように構成された出没機構を予め配置しておき、
上記1次成形品を成形する前に上記1次空間部に上記突起部を突出させ、その後、上記回転部材を回転させてから上記二色成形品を取り出すまでの間に上記2次空間部から上記突起部を退去させる、ことを特徴とするものである。
また、本願発明に係る金型は、
1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品を射出成形するための金型であって、
互いに離れた位置に配置された1次コア側金型および2次コア側金型と、
これら1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材と、
この回転部材に対して上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と型締可能な状態で固定された1対のキャビティ側金型と、
これら各キャビティ側金型に、金型開閉方向と交差する方向から上記1次コア側金型と該1次コア側金型に当接した第1の上記キャビティ側金型との間に形成される1次空間部に突起部を突出させ得るように構成された出没機構と、を備えてなることを特徴とするものである。
さらに、本願発明に係る二色成形品は、
1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品であって、
上記1次成形品の外周面に少なくとも1つの凹部が形成されている、ことを特徴とするものである。
本願発明において、二色成形品の用途は特に限定されるものではなく、また、その1次および2次成形品の具体的な構成についても特に限定されるものではない。
上記「2次成形品」は、1次成形品の周囲に配置されていれば、その全周にわたって配置されていることは必ずしも必要ではない。
上記「金型開閉方向」とは、1次コア側金型および2次コア側金型と1対のキャビティ側金型とが型締めおよび型開きの際に相対移動する方向を意味するものである。
上記「突起部」が突出する方向は、金型開閉方向と交差する方向であれば、その交差角度の具体的な値は特に限定されるものではない。
上記「突起部」の1次空間部への突出量の具体的な値は特に限定されるものではない。
上記「出没機構」の具体的な構成は特に限定されるものではなく、例えば、油圧シリンダやエアシリンダ等が採用可能であり、またバネやアンギュラーピン等を用いた機構も採用可能である。
上記構成に示すように、本願発明においては、1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材に1対のキャビティ側金型が固定された金型を用いて二色成形品を射出成形するようになっているが、その際、各キャビティ側金型に配置された出没機構により、1次成形品を成形する前に1次空間部に突起部を突出させ、その後、回転部材を回転させてから二色成形品を取り出すまでの間に2次空間部から突起部を退去させるようになっているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、1次成形品は1次空間部に射出された樹脂材料の収縮作用によって1次コア側金型に貼り付こうとするが、この1次成形品には金型開閉方向と交差する方向から突起部が係合しているため、1次コア側金型とキャビティ側金型とを型開きしたとき1次成形品はキャビティ側金型に保持されたまま1次コア側金型から離脱することとなる。またその後、回転部材が回転する際に1次成形品に遠心力が作用するようなことがあっても、1次成形品はキャビティ側金型に保持されたままの状態を維持することとなる。
このように本願発明によれば、二色成形品を射出成形する際、1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材に1対のキャビティ側金型が固定された金型を用いるようにした場合においても、1次成形品がキャビティ側金型から不用意に離脱してしまうのを未然に防止することができる。そしてこれにより二色成形品の成形を支障なく行うことができる。
上記構成において、出没機構として、突起部を金型開閉方向と直交する方向に往復動させるように構成された油圧シリンダを用いるようにすれば、突起部の出没動作が容易に行われるようにすることができ、かつ、1次成形品に対する突起部の係合が確実に行われるようにすることができる。
上記構成において、射出成形の対象となる二色成形品が車両用灯具の透光カバーであって、その1次成形品が透明の樹脂部材で構成されるとともにその2次成形品が不透明の樹脂部材で構成されている場合には、1次成形品は比較的大きくて重いものとなるため、回転部材が回転する際に作用する遠心力も大きくなってキャビティ側金型から離脱しやすくなる。したがって本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
本願発明の一実施形態に係る射出成形方法に用いる金型を示す側断面図 上記射出成形方法により成形される二色成形品を示す側断面図 上記射出成形方法の工程図(その1) 上記射出成形方法の工程図(その2) 上記射出成形方法の工程図(その3) 上記射出成形方法の工程図(その4) 上記実施形態の変形例を示す、図6(g)と同様の図
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る射出成形方法に用いる金型50を示す側断面図である。また、図2は、本実施形態に係る射出成形方法により射出成形される二色成形品10を示す側断面図である。
まず、二色成形品10の構成について説明する。
図2に示すように、この二色成形品10は、ヘッドランプ等の車両用灯具の透光カバーであって、前面部10Aとこの前面部10Aの外周縁から後方へ向けて延びる周面部10Bとを備えている。その際、周面部10Bには、その後端位置から外周側へ向けて延びるフランジ部10Baおよびその後面から後方へ突出する環状突起部10Bbが形成されている。
この二色成形品10は、1次成形品12の周囲に2次成形品14が配置された構成となっている。その際、1次成形品12は透明の樹脂部材で構成されており、2次成形品14は不透明(具体的には黒色)の樹脂部材で構成されている。
これら1次および2次成形品12、14は、周面部10Bにおいて1次成形品12を外周側に位置させた状態で部分的に重ね合わされた構成となっている。その際、1次成形品12の後端面12cは、周面部10Bにおける前後方向の中間部分に位置している。そして、この1次成形品12の外周面(すなわち周面部10Bにおいて1次成形品12が位置する部分の外表面)12aには、複数の凹部12bが形成されている(これについては後述する)。
次に、金型50の構成について説明する。
図1に示すように、この金型50は、いわゆる対向方式の二色成形用金型として構成されている。
すなわち、この金型50は、水平方向に延びるX軸上において互いに向き合った状態で配置された1次コア側金型52および2次コア側金型54と、これら1次コア側金型52および2次コア側金型54の間においてX軸と直交して鉛直方向に延びるY軸回りに回転可能に配置された回転部材56と、Y軸に関して互いに背中合わせの状態で回転部材56に固定された同一形状の1対のキャビティ側金型58A、58Bと、1次コア側金型52を支持する可動盤62および2次コア側金型54を支持する固定盤64とを備えている。
その際、回転部材56は固定盤64に対してX軸方向に移動し得るようになっており、また、可動盤62は回転部材56に対してX軸方向に移動し得るようになっている。なお、図1においては、これらの相対移動の方向を矢印で示している。
この金型50においては、型締めにより当接した1次コア側金型52と第1のキャビティ側金型58Aとの間に形成される1次空間部C1に、可動盤62に支持された加熱シリンダ66から供給される透明の樹脂材料を射出するとともに、型締めにより当接した2次コア側金型54と第2のキャビティ側金型58Bとの間に形成される2次空間部C2に、固定盤64に支持された加熱シリンダ68から供給される黒色の樹脂材料を射出するようになっている。
この金型50には、その各キャビティ側金型58A、58Bの複数箇所に油圧シリンダ70が配置されている。その際、これら複数の油圧シリンダ70は、そのプランジャ72を各キャビティ側金型58A、58Bの内周面に向けるようにして、その周方向に所定間隔をおいて配置されている。そしてこれにより、これら各油圧シリンダ70は、そのプランジャ72をX軸と直交する方向から1次空間部C1に突出させ得る構成となっている。
次に、本実施形態に係る射出成形方法について説明する。
図3〜6は、この射出成形方法を示す工程図である。
まず、図3(a)に示すように、1次コア側金型52および2次コア側金型54と1対のキャビティ側金型58A、58Bとを型締めする。その際、1次コア側金型52側のキャビティ側金型58Aに配置された各油圧シリンダ70のプランジャ72を1次空間部C1に突出させる。一方、2次コア側金型54側のキャビティ側金型58Bに配置された各油圧シリンダ70のプランジャ72は2次空間部C2から退去させた状態にしておく。そしてこの状態で、図3(b)に示すように、加熱シリンダ66から供給される透明の樹脂材料を1次空間部C1に射出して1次成形品12を成形する。
この1次成形品12には、金型開閉方向と直交する方向から複数のプランジャ72が係合した状態となっているが、図2に示すように、これら複数のプランジャ72が係合した部分の跡として、1次成形品12の外周面12aに複数の凹部12bが形成されることとなる。
次に、図4(c)に示すように、1次コア側金型52および2次コア側金型54と1対のキャビティ側金型58A、58Bとを型開きする。このとき、1次成形品12は、1次空間部C1に射出された樹脂材料の収縮作用によって1次コア側金型52に貼り付こうとするが、この1次成形品12には金型開閉方向と直交する方向からプランジャ72が係合しているため、1次コア側金型52とキャビティ側金型58Aとを型開きしたとき、1次成形品12はキャビティ側金型58Aに保持されたまま1次コア側金型52から離脱する。そしてこの状態で、図4(d)に示すように、回転部材56をY軸回りに180°回転させる。このとき、回転部材56に保持された1次成形品12には遠心力が作用するが、この1次成形品12にはプランジャ72が係合しているため、キャビティ側金型58Aに保持されたままの状態が維持される。
次に、図5(e)に示すように、1次コア側金型52および2次コア側金型54と1対のキャビティ側金型58A、58Bとを型締めする。そしてこの状態で、図5(f)に示すように、加熱シリンダ68から供給される黒色の樹脂材料を、2次空間部C2における1次成形品12以外の部分に射出して2次成形品14を成形する。そしてこれにより、1次成形品12と2次成形品14とが一体化されてなる二色成形品10を完成させる。
次に、図6(g)に示すように、2次コア側金型54側のキャビティ側金型58Aに配置された各油圧シリンダ70のプランジャ72を2次空間部C2から退去させた後、1次コア側金型52および2次コア側金型54と1対のキャビティ側金型58A、58Bとを型開きする。このとき、1次成形品12にはプランジャ72が係合していないので、型開きの際、二色成形品10は2次コア側金型54に貼り付いた状態となる。そしてこの状態で、図6(h)に示すように、二色成形品10を取り出す。この取出しは、図示しない押し出しピンによって2次コア側金型54に貼り付いた二色成形品10を押し出して、図示しない取出し機で掴むことによって行う。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においては、1次コア側金型52および2次コア側金型54の間を通る軸線としてのY軸回りに回転可能に配置された回転部材56に1対のキャビティ側金型58A、58Bが固定された金型50を用いて二色成形品10を射出成形するようになっているが、その際、各キャビティ側金型58A、58Bに配置された出没機構としての油圧シリンダ70により、1次成形品12を成形する前に、1次空間部C1に突起部としてのプランジャ72を金型開閉方向と直交する方向から突出させ、その後、回転部材56を回転させてから二色成形品10を取り出すまでの間に2次空間部C2からプランジャ72を退去させるようになっているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、1次成形品12は1次空間部C1に射出された樹脂材料の収縮作用によって1次コア側金型52に貼り付こうとするが、この1次成形品12には金型開閉方向と直交する方向からプランジャ72が係合しているため、1次コア側金型52とキャビティ側金型58Aとを型開きしたとき1次成形品12はキャビティ側金型58Aに保持されたまま1次コア側金型52から離脱することとなる。またその後、回転部材56が回転する際、1次成形品12には遠心力が作用するが、1次成形品12はキャビティ側金型58Aに保持されたままの状態を維持することとなる。
このように本実施形態によれば、二色成形品10を射出成形する際、1次コア側金型52および2次コア側金型54の間を通るY軸回りに回転可能に配置された回転部材56に1対のキャビティ側金型58A、58Bが固定された金型50を用いるようにした場合においても、1次成形品12がキャビティ側金型58A、58Bから不用意に離脱してしまうのを未然に防止することができる。そしてこれにより二色成形品10の成形を支障なく行うことができる。
特に、本実施形態に係る金型50は、対向方式の二色成形用金型として構成されており、その回転部材56が回転する際、1次成形品12にはキャビティ側金型58Aから離脱する方向の遠心力が作用するので、本実施形態の構成を採用することが極めて効果的である。
また本実施形態においては、出没機構として、プランジャ72を金型開閉方向と直交する方向に往復動させるように構成された油圧シリンダ70を用いるようになっているので、プランジャ72の出没動作が容易に行われるようにすることができ、かつ、1次成形品12に対するプランジャ72の係合が確実に行われるようにすることができる。
さらに本実施形態においては、射出成形の対象となる二色成形品10が車両用灯具の透光カバーであって、その1次成形品12が透明の樹脂部材で構成されるとともにその2次成形品が不透明の樹脂部材で構成されているので、1次成形品12は比較的大きくて重いものとなる。このため、回転部材56が回転する際に1次成形品12に作用する遠心力も大きくなり、1次成形品12がキャビティ側金型58Aから離脱しやすくなる。したがって本実施形態の構成を採用することが特に効果的である。
ところで、各プランジャ72の1次空間部C1への突出量は、これを大きい値にした方が1次成形品12に対する各プランジャ72の係合が確実に行われる反面、その係合の跡として1次成形品12に形成される各凹部12bが深くなってハードコート等の塗料が溜まりやすくなる。そこで、上記突出量の値は、0.1〜1mm程度に設定することが好ましく、0.3〜0.7mm程度に設定することがより好ましい。
上記実施形態においては、図6(g)に示すように、2次コア側金型54とキャビティ側金型58Aとを型開きする前にプランジャ72を退去させるようになっているが、2次コア側金型54とキャビティ側金型58Aとを型開きした後にプランジャ72を退去させるようにすることも可能である。このようにした場合には、1次成形品12の部分にプランジャ72が係合したままの二色成形品10はキャビティ側金型58Aに保持された状態となるが、その後プランジャ72を退去させるようにすれば、キャビティ側金型58Aによる二色成形品10の保持力が小さくなるので、二色成形品10の取出しを容易に行うことが可能である。
上記実施形態においては、各キャビティ側金型58A、58Bの複数箇所に油圧シリンダ70が配置されているものとして説明したが、1箇所にのみ油圧シリンダ70が配置された構成とした場合であっても、1次成形品12の形状によってはキャビティ側金型58Aからの離脱防止を図ることが可能である。
上記実施形態においては、各油圧シリンダ70のプランジャ72が、X軸と直交する方向から1次空間部C1に突出する構成となっているが、キャビティ側金型58Aからの1次成形品12の離脱防止を図ることが可能な範囲内であれば、X軸と直交する方向に対して傾斜した方向から1次空間部C1に突出する構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、各油圧シリンダ70のプランジャ72が、1次成形品12の後端面12cの位置よりも前方側において1次空間部C1に突出する構成となっているが、該プランジャ72により1次成形品12の後端面12cの形状の一部を形成するような態様で1次空間部C1に突出する構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、射出成形の対象となる二色成形品10が車両用灯具の透光カバーであるものとして説明したが、それ以外の例えばサンルーフやリアウインドウ等の樹脂成形品を対象とした場合においても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
図7は、本変形例に係る射出成形方法の概要を示す、図6(g)と同様の図である。
同図に示すように、本変形例においても、射出成形の対象となる二色成形品10の構成は上記実施形態の場合と同様であり、また、その金型150の構成についても、1次コア側金型152および2次コア側金型154ならびに1対のキャビティ側金型158A、158Bの構成自体は上記実施形態の場合と同様であるが、その配置が上記実施形態の場合と異なっている。
すなわち、この金型150は、いわゆるロータリ方式の二色成形用金型であって、1次コア側金型152および2次コア側金型154が互いに離れた位置において上向きに配置されるとともに、これら1次コア側金型152および2次コア側金型154の間において鉛直方向に延びるY軸回りに回転可能に配置された回転部材156に、同一形状の1対のキャビティ側金型158A、158Bが下向きで配置された構成となっている。そして、1対のキャビティ側金型158A、158Bが回転部材156と共に上下方向に移動することにより、1次コア側金型152および2次コア側金型154と1対のキャビティ側金型158A、158Bとの型締めおよび型開きが行われるようになっている。
そして、1次コア側金型152側のキャビティ側金型158Bに配置された各油圧シリンダ170のプランジャ172を1次空間部に突出させた状態で1次成形品12を成形し、また、2次コア側金型154とキャビティ側金型158Aとを型開きする前に、キャビティ側金型158Aに配置された各油圧シリンダ170のプランジャ172を2次空間部から退去させるようになっている。
本変形例の構成を採用した場合においても、1次成形品12に対して金型開閉方向と直交する方向からプランジャ172が係合しているため、1次コア側金型152とキャビティ側金型158Bとを型開きしたとき1次成形品12はキャビティ側金型158Bに保持されたまま1次コア側金型152から離脱し、また、回転部材156が回転したときの遠心力や衝撃力によって位置ずれを生じることなく1次成形品12はキャビティ側金型158Bに保持されたままの状態を維持することとなる。
このように本変形例においても上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施形態およびその変形例において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
また、本願発明は、上記実施形態およびその変形例に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
10 二色成形品
10A 前面部
10B 周面部
10Ba フランジ部
10Bb 環状突起部
12 1次成形品
12a 外周面
12b 凹部
12c 後端面
14 2次成形品
50、150 金型
52、152 1次コア側金型
54、154 2次コア側金型
56、156 回転部材
58A、58B、158A、158B キャビティ側金型
62 可動盤
64 固定盤
66、68 加熱シリンダ
70、170 油圧シリンダ(出没機構)
72、172 プランジャ(突起部)
C1 1次空間部
C2 2次空間部

Claims (5)

  1. 1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品を射出成形する方法であって、
    互いに離れた位置に配置された1次コア側金型および2次コア側金型と、これら1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材と、この回転部材に対して上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と型締可能な状態で固定された1対のキャビティ側金型と、を備えた金型を用い、
    まず、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型締めして、上記1次コア側金型と該1次コア側金型に当接した第1の上記キャビティ側金型との間に形成される1次空間部に第1の樹脂材料を射出して上記1次成形品を成形し、
    次に、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型開きして、上記回転部材を上記軸線回りに180°回転させ、
    次に、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型締めして、上記2次コア側金型と該2次コア側金型に当接した上記第1のキャビティ側金型との間に形成される2次空間部における上記1次成形品以外の部分に第2の樹脂材料を射出して上記2次成形品を成形し、これにより上記二色成形品を完成させ、
    次に、上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と上記1対のキャビティ側金型とを型開きして、上記二色成形品を取り出すようにし、
    その際、上記各キャビティ側金型に、金型開閉方向と交差する方向から上記1次空間部に少なくとも1つの突起部を突出させ得るように構成された出没機構を予め配置しておき、
    上記1次成形品を成形する前に上記1次空間部に上記突起部を突出させ、その後、上記回転部材を回転させてから上記二色成形品を取り出すまでの間に上記2次空間部から上記突起部を退去させる、ことを特徴とする射出成形方法。
  2. 上記出没機構として、上記突起部を金型開閉方向と直交する方向に往復動させるように構成された油圧シリンダを用いる、ことを特徴とする請求項1記載の射出成形方法。
  3. 上記二色成形品が車両用灯具の透光カバーであって、上記1次成形品が透明の樹脂部材で構成されるとともに上記2次成形品が不透明の樹脂部材で構成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の射出成形方法。
  4. 1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品を射出成形するための金型であって、
    互いに離れた位置に配置された1次コア側金型および2次コア側金型と、
    これら1次コア側金型および2次コア側金型の間を通る軸線回りに回転可能に配置された回転部材と、
    この回転部材に対して上記1次コア側金型および上記2次コア側金型と型締可能な状態で固定された1対のキャビティ側金型と、
    これら各キャビティ側金型に、金型開閉方向と交差する方向から上記1次コア側金型と該1次コア側金型に当接した第1の上記キャビティ側金型との間に形成される1次空間部に突起部を突出させ得るように構成された出没機構と、を備えてなることを特徴とする金型。
  5. 1次成形品の周囲に2次成形品が配置されてなる二色成形品であって、
    上記1次成形品の外周面に少なくとも1つの凹部が形成されている、ことを特徴とする二色成形品。
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