JP2014167370A - 排気ガス処理装置及び真空熱処理装置 - Google Patents

排気ガス処理装置及び真空熱処理装置 Download PDF

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Yasuhiro Morimoto
泰弘 森本
Shu Matsubara
周 松原
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Abstract

【課題】低コストで排気ガスから粘着性物質を効果的に分離することができる排気ガス処理装置及び真空熱処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の排気ガス処理装置6は、炭化水素系ガスを導入してワークに浸炭処理を施す真空浸炭炉2とこの真空浸炭炉2から排気ガスを吸引して排気する真空排気装置4とを接続する排気管3に設置され、排気ガスの入口10a及び出口10bが形成されたケーシング10と、前記ケーシング10内において排気ガスの主方向Xの流れを遮るように配置された遮蔽部材11〜13を備えている。遮蔽部材11〜13には、排気ガスが入口10a側から出口10b側に向かって遮蔽部材11〜13を通過することで排気ガスから粘着性物質を分離するために、遮蔽部材11〜13の一部を主方向Xに貫通する通過用開口部11a〜11cが形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気ガス処理装置及び真空熱処理装置に関する。
自動車部品、建設機械部品などの製造に用いられる鋼材には、所定の表面硬さを確保するために、浸炭処理が施されている。かかる浸炭処理を行なうものとしては、浸炭ガス雰囲気中において、減圧条件下でワークに浸炭処理を施す真空浸炭炉が知られている。このような真空浸炭炉には、炉内のガスを排気するための真空ポンプ等を備えた真空排気装置が接続されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
前記真空浸炭炉では、浸炭ガスの種類や供給量によって、排気ガスからタール等の粘着性物質が発生することがある。この粘着性物質は、真空排気装置が動作不良を引き起こす要因となるため、種々の対策が施されている。例えば、特許文献1では、真空排気装置の排気側に設けた油回転ポンプから真空排気装置の吸気側に油を供給し、粘着性物質が混入した油を排気流と共に回収するようになっている。また、特許文献2では、ポンプにより循環させている油に排気ガスを接触させることで粘着性物質を分離し、粘着性物質と共に油を回収する排気ガス処理装置が設けられている。
特開2007−177312号公報 特開2009−41870号公報
しかしながら、特許文献1及び2では、排気ガスから粘着性物質を分離・回収するために、いずれもポンプを使用して油を循環させる必要があるため、イニシャルコストやランニングコストが増加するという問題があった。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、低コストで排気ガスから粘着性物質を効果的に分離することができる排気ガス処理装置及び真空熱処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の排気ガス処理装置は、炭化水素系ガスを導入又は発生させる真空熱処理炉とこの真空熱処理炉から排気ガスを吸引して排気する真空排気装置とを接続する排気流路に設置され、排気ガスの入口及び出口が形成されたケーシングと、前記ケーシング内において排気ガスの主方向の流れを遮るように配置された遮蔽部材とを備え、前記遮蔽部材には、排気ガスが前記入口側から前記出口側に向かって前記遮蔽部材を通過することで排気ガスから粘着性物質を分離するために、前記遮蔽部材の一部を前記主方向に貫通する通過用開口部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ケーシング内に排気ガスの主方向の流れを遮るように遮蔽部材が配置され、この遮蔽部材の一部に排気ガスを通過させる通過用開口部が形成されているため、ケーシング内における排気ガスの流路断面積を通過用開口部によって小さくすることができる。これにより、真空熱処理炉から排気された排気ガスが、遮蔽部材の通過用開口部を通過することで、排気ガスからタール等の粘着性物質を分離することができる。したがって、従来のように油を循環させるポンプが不要になるため、低コストで排気ガスから粘着性物質を効果的に分離することができる。すなわち、本願発明者は、鋭意研究の結果、真空熱処理炉から排気された排気ガスの流路断面積を小さくすることで、その排気ガスから粘着性物質が効率的に分離されることを見い出し、かかる知見に基づいて本願発明を完成させたものである。
前記排気ガス処理装置は、前記ケーシング内における前記主方向に直交する流路断面の断面積に対する前記通過用開口部の開口率が3〜15%に設定されていることが好ましい。この場合、真空熱処理炉の操業に支障をきたさない範囲で、排気ガスから粘着性物質を効果的に分離することができる。
前記ケーシングは、前記主方向が鉛直下方向となるように設置されており、前記遮蔽部材は、前記主方向に直交して配置された上面を有する板状部材からなり、前記主方向に沿って所定間隔毎に複数配置されていることが好ましい。
この場合、排気ガスが遮蔽部材の通過用開口部を通過したときに分離した粘着性物質を遮蔽部材の上面に付着させることができる。
前記ケーシングは、前記主方向が鉛直下方向となるように設置されており、前記遮蔽部材は、排気ガスから分離した粘着性物質が面方向に沿って自重で落下するように主方向に対して傾斜して配置された上面を有する板状部材からなり、前記主方向に沿って所定間隔毎に複数配置されていることが好ましい。
この場合、排気ガスから分離した粘着性物質を、遮蔽部材の上面に沿って自重で落下させることにより、容易に収集することができる。
前記遮蔽部材には、前記通過用開口部とは別に粘着性物質を自重で落下させる落下用開口部が前記主方向に貫通して形成されていることが好ましい。
この場合、排気ガスは通過用開口部を通過し、粘着性物質は落下用開口部から自重で落下するため、遮蔽部材における排気ガスの流路と粘着性物質の流路とを分けることができる。これにより、排気ガスの流路が粘着性物質によって閉塞するのを防止することができる。
前記排気ガス処理装置は、前記遮蔽部材を加熱する加熱手段を備えていることが好ましい。この場合、加熱手段により遮蔽部材に付着している粘着性物質を加熱することができるので、粘着性物質を粘度の低い状態、すなわち遮蔽部材に対して自重で落下し易い状態に保つことができる。これにより、粘着性物質を効率的に収集することができる。
前記排気ガス処理装置は、前記ケーシングに対して着脱自在に取り付けられ、前記自重で落下する粘着性物質を貯留する回収容器を備えていることが好ましい。この場合、ケーシング内において排気ガスから分離した粘着性物質を、回収容器にまとめて貯留することにより、容易に回収することができる。また、粘着性物質を回収した後は、回収容器を清掃若しくは交換するするだけでよいため、メンテナンス作業が容易となる。
本発明の真空熱処理装置は、炭化水素系ガスを導入又は発生させる真空熱処理炉と、前記真空熱処理炉から排気流路を介して排気ガスを吸引して排気する真空排気装置と、請求項1〜7のいずれか一項に記載の排気ガス処理装置とを備えていることを特徴とする。本発明によれば、上述した排気ガス処理装置と同様の作用効果を奏する。
前記真空熱処理装置は、前記真空排気装置の不使用時に、前記ケーシング内を不活性ガスにより復圧可能な復圧手段をさらに備えていることが好ましい。この場合、真空排気装置の不使用時に、ケーシング内を不活性ガスにより復圧することにより、ケーシング内の粘着性物質が重合してその粘度が高くなるのを防止することができる。
前記真空熱処理炉は、真空浸炭炉であることが好ましい。この場合、真空浸炭炉から排気された排気ガスからタール等の粘着性物質を分離することができる。
本発明の排気ガス処理装置及び真空熱処理装置によれば、低コストで排気ガスから粘着性物質を効果的に分離することができる。
本発明の第1の実施形態に係る真空熱処理装置の概略構成図である。 上記真空熱処理装置の排気ガス処理装置を示す断面図である。 上記排気ガス処理装置の遮蔽部材を示す平面図である。 (a)は上記遮蔽部材の通過用開口部の開口率とタールの付着量との関係を示すグラフであり、(b)は上記遮蔽部材の通過用開口部の開口率と真空排気装置の汚れ状況との関係を示す表である。 上記遮蔽部材の通過用開口部の開口率を変更した場合における真空浸炭炉内の圧力とガス流量との関係を示す表である。 上記遮蔽部材の変形例を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る真空熱処理装置の排気ガス処理装置を示す断面図である。 図7の排気ガス処理装置の遮蔽部材を示す平面図である。 タールの粘度と経過時間との関係を示す表である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る真空熱処理装置の概略構成図である。図1に示すように、真空熱処理装置1は、炭化水素系ガスを導入してワークに浸炭処理を施す真空浸炭炉(真空熱処理炉)2と、この真空浸炭炉2から排気管(排気流路)3を介して排気ガスを吸引して排気する真空排気装置4と、排気流路3に設置された排気ガス処理装置6とを備えている。前記排気管3は、真空浸炭炉2と真空排気装置4とを接続している。
なお、真空熱処理炉としては、真空浸炭炉以外に、真空浸炭の炭化水素系ガスにアンモニア等を加える真空浸炭窒化炉、処理物からバインダー等の有機物(炭化水素系ガス)が発生する真空焼入炉又は真空焼結炉等が挙げられる。
また、炭化水素系ガスとしては、例えば、炭化水素ガス(アセチレンガス(C)、エチレンガス(C)又はプロパンガス(C)等)や、天然ガス(メタン(CH)やエタン(C)等を主成分とするガス)等が挙げられる。
真空浸炭炉2は、炉内でワークを所定温度(例えば900〜1050℃)で加熱する加熱手段(図示省略)を備えている。真空浸炭炉2内は、炭化水素系ガスを供給することで浸炭ガス雰囲気とされ、この浸炭ガス雰囲気中において真空排気装置4により所定の真空度に減圧されるようになっている。
真空排気装置4は、図示しないが、例えば真空ポンプであるロータリポンプと、真空排気能力を向上するためのメカニカルブースタポンプとによって構成されている。
図2は、排気ガス処理装置6を示す断面図である。図2に示すように、排気ガス処理装置6は、ケーシング10と、このケーシング10内に配置された複数の遮蔽部材11〜13とを備えている。
ケーシング10は、円筒状に形成されており、本実施形態では上下方向の高さが830mm、外径が200mmにそれぞれ設定されている。また、ケーシング10は、排気管3の真空浸炭炉2側の端部から真空排気装置4側へ所定距離(例えば1m)離れた位置に設置されている。ケーシング10の側壁の上部及び下部には、それぞれ排気ガスの入口10a及び出口10bが形成されている。なお、入口10aからケーシング10内に導入される排気ガスの温度は約30℃である。
複数の遮蔽部材11〜13は、ケーシング10内において排気ガスの主方向Xの流れを遮るように配置されている。ここで、「主方向」とは、ケーシング10内の排気ガスが入口10aから出口10bに向かって主に流れる方向であって、ケーシング10の軸線と平行になる方向である。本実施形態におけるケーシング10は、排気ガスの主方向Xが図2の鉛直下方向となるように設置されている。これら複数の遮蔽部材11〜13は、ケーシング10内の入口10aと出口10bとの間において、主方向Xに沿って所定間隔毎に配置されており、上から順に第1遮蔽部材11、第2遮蔽部材12及び第3遮蔽部材13からなる。
図3は、第1〜第3遮蔽部材11〜13を示す平面図である。図3に示すように、第1〜第3遮蔽部材11〜13は、略円形の板状部材からなり、その外径はケーシング10の内径と略同一寸法に設定されている。第1〜第3遮蔽部材11〜13の上面は、主方向Xに直交して配置されている。
第1〜第3遮蔽部材11〜13には、排気ガスがケーシング10の入口10a側から出口10b側に向かって遮蔽部材11〜13を通過することで排気ガスからタール(粘着性物質)9(図2参照)を分離するために、その外周の一箇所を切り欠いて主方向Xに貫通する通過用開口部11a〜13aが形成されている。
通過用開口部11a〜13aの開口率は、後述するように所定範囲内に設定されている。ここで、「開口率」とは、ケーシング10内における主方向Xに直交する流路断面に通過用開口部11a〜13aを投影したときの投影面積が、当該流路断面の断面積において占める比率である。
図2に示すように、第1〜第3遮蔽部材11〜13は、各通過用開口部11a〜13aが図の左右方向に互い違いとなるように配置されている。これにより、入口10aからケーシング10内に導入された排気ガスは、第1遮蔽部材11の通過用開口部11a、第2遮蔽部材12の通過用開口部12a及び第3遮蔽部材13の通過用開口部13aをこの順に通過した後、出口10bから排気される。その際、通過用開口部11a〜13aにおいてそれぞれ排気ガスの流路断面積が小さくなることにより、排気ガスからタール9が分離され、第1〜第3遮蔽部材11〜13の各上面にタール9が付着する。これにより、第1〜第3遮蔽部材11〜13の各上面からタール9を回収することができる。その際、真空排気装置4のメカニカルブースタポンプの運転に支障をきたさないようにすることもできる。
図4(a)は、真空熱処理装置1を20チャージ操業した後における、遮蔽部材11〜13の通過用開口部11a〜13aの開口率と、遮蔽部材11〜13でのタール9の付着量との関係を示すグラフである。図4(b)は、前記遮蔽部材11〜13の通過用開口部11a〜13aの開口率と、真空排気装置4のメカニカルブースタポンプの汚れ状況との関係を示す表である。
図4(a)に示すように、通過用開口部11a〜13aの開口率が小さくなるほど、遮蔽部材11〜13でのタール9の付着量が増加していることが分かる。そして、これに伴って、図4(b)に示すように、通過用開口部11a〜13aの開口率が15%以下になると、メカニカルブースタポンプがタール9によって汚れるのを抑制できているのが分かる。したがって、通過用開口部11a〜13aの開口率は、メンテナンス性の観点から15%以下に設定されていることが望ましい。
図5は、通過用開口部11a〜13aの開口率を変更した場合における真空浸炭炉2内の圧力とガス流量との関係を示す表である。
一般に、真空浸炭炉2は、炉内でスーティング(炉内で発生したススがワークに付着する現象)が発生するのを防止するため、ガス流量が所定値(バッチ式浸炭炉の場合は概ね100L/min)のときに炉内の圧力が1.0kPa以下となるように操業される。しかし、上述のようにタール9の付着率を向上させるために通過用開口部11a〜13aの開口率を小さくし過ぎると、排気抵抗が大きくなり、1.0kPa以下での真空排気が困難であることが確認された。そこで、図5に示すように、通過用開口部11a〜13aの開口率が3%以上の場合は、ガス流量が100L/minのときに炉内の圧力が1.0kPa以下となることから、通過用開口部11a〜13aの開口率は、真空浸炭炉2の操業に支障をきたさないように、3%以上に設定されていることが望ましい。したがって、通過用開口部11a〜13aの開口率は、3〜15%に設定されていることが望ましい。
真空熱処理装置1は、真空排気装置4の不使用時に、ケーシング10内を窒素ガス(不活性ガス)により復圧する復圧手段17を備えている。この復圧手段17は、ケーシング10内に窒素ガスを供給する供給路21と、この供給路21を開閉するバルブ22とを備えている。供給路21は、ケーシング10の上端部に形成された供給口10cに接続されている。バルブ22は、真空排気装置4を使用しているときは供給路21を閉鎖しており、真空排気装置4を使用していないときに供給路21を開放するようになっている。これにより、真空排気装置4の不使用時に、ケーシング10内に窒素ガスが供給されることで、ケーシング10内が復圧される。
図6(a)〜(c)は、第1〜第3遮蔽部材11〜13の変形例を示す平面図である。図6(a)の第1〜第3遮蔽部材11〜13は、真円状の板状部材からなり、その外周には、板厚方向(主方向X)に貫通する円孔からなる通過用開口部11a〜13aが複数(6個)形成されている。
図6(b)の第1〜第3遮蔽部材11〜13は、金網等の格子状の部材からなり、真円状に形成された外枠11e〜13eと、複数の縦枠11c〜13c及び横枠11d〜13dとによって囲まれた複数の空間が通過用開口部11a〜13aとされている。
図6(c)の第1〜第3遮蔽部材11〜13は、真円状の板状部材であるパンチングメタルからなり、板厚方向(主方向X)に貫通して形成された複数の円孔が通過用開口部11a〜13aとされている。
以上のように構成された本実施形態の真空熱処理装置1によれば、ケーシング10内に排気ガスの主方向Xの流れを遮るように遮蔽部材11〜13が配置され、この遮蔽部材11〜13の一部に排気ガスを通過させる通過用開口部11a〜13aが形成されているため、ケーシング10内における排気ガスの流路断面積を通過用開口部11a〜13aによって小さくすることができる。これにより、真空浸炭炉2から排気された排気ガスが、ケーシング10において複数の遮蔽部材11〜13の通過用開口部11a〜13aを通過することで、排気ガスから粘着性物質(タール9)を分離することができる。したがって、従来のように油を循環させるポンプが不要になるため、低コストで排気ガスから粘着性物質を効果的に分離することができる。
また、遮蔽部材11〜13の通過用開口部11a〜13aの開口率が3〜15%に設定されているため、上述のように、真空浸炭炉2の操業に支障をきたさない範囲で、排気ガスから粘着性物質を効果的に分離することができる。
また、真空排気装置4の不使用時には、復圧手段17によりケーシング10内に窒素ガスが供給されることでケーシング10内が復圧されるため、ケーシング10内のタールが重合してその粘度が高くなるのを防止することができる。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る真空熱処理装置の排気ガス処理装置を示す断面図である。また、図8は、その排気ガス処理装置の遮蔽部材を示す平面図である。
本実施形態の排気ガス処理装置6は、図1の排気ガス処理装置6の変形例を示すものである。図7に示すように、第1〜第3遮蔽部材11〜13は、その上面に付着したタール9が面方向に沿って自重で落下するように、当該上面が水平方向に対して傾斜した状態で配置されている。これに伴い、図8に示すように、第1〜第3遮蔽部材11〜13は、略楕円状に形成されており、各通過用開口部11a〜13aが図7の紙面に対して垂直方向に互い違いとなるように配置されている。
図8に示すように、本実施形態の第1〜第3遮蔽部材11〜13には、通過用開口部11a〜13aとは別に、タール9を自重で落下させる落下用開口部11b〜13bが主方向Xに貫通して形成されている。図7に示すように、各落下用開口部11b〜13bは、第1〜第3遮蔽部材11〜13を上述のように傾斜して配置した状態で、その傾斜下端部(図の左端部)となるように配置される。これにより、タール9は、第1〜第3遮蔽部材11〜13の上面に沿って傾斜下端部まで自重で落下すると、各落下用開口部11b〜13bをそれぞれ通過することにより、ケーシング10の側壁に沿ってさらに自重で落下する。
図7に示すように、第1〜第3遮蔽部材11〜13の傾斜上端部には、それぞれヒータ(加熱手段)14が取り付けられている。各ヒータ14は、第1〜第3遮蔽部材11〜13を加熱することで、その上面に付着したタール9を加熱するようになっている。
図9は、タール9の粘度と、排気ガスからタール9を分離した時点からの経過時間との関係を示す表である。図9に示すように、前記経過時間が約30分前後になると、タール9の粘度が徐々に高くなっていくのが分かる。このため、本実施形態では、ヒータ14により所定時間毎(例えば10分毎)にタール9を加熱することで、タール9の粘度を低い状態、すなわち自重で落下し易い状態に保つようになっている。
図7において、ケーシング10の下端部には、第3遮蔽部材13の落下用開口部13bを通過して自重で落下するタール9を一時的に貯留する回収容器15が着脱自在に取り付けられている。第3遮蔽部材13と回収容器15との間には、ケーシング10の側壁に沿って自重で落下するタール9を、回収容器15内へ案内する漏斗状のシュート16が設けられている。これにより、回収容器15を定期的にケーシング10から取り出すことにより、タール9を回収することができる。
なお、本実施形態のその他の構成については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上、本実施形態の真空熱処理装置1においても、真空浸炭炉2から排気された排気ガスが、ケーシング10において複数の遮蔽部材11〜13の通過用開口部11a〜13aを通過することで、排気ガスから粘着性物質(タール9)を分離することができる。
また、第1〜第3遮蔽部材11〜13は、排気ガスから分離した粘着性物質が第1〜第3遮蔽部材11〜13の上面に沿って自重で落下するように、当該上面が水平方向に対して傾斜しているため、排気ガスから分離した粘着性物質を容易に収集することができる。また、粘着性物質が自重で落下することにより第1〜第3遮蔽部材11〜13の清掃作業の頻度が少なく、長期間のメンテナンスフリー性を有する排気ガス処理装置6を提供することができる。
また、第1〜第3遮蔽部材11〜13には、通過用開口部11a〜13aとは別に粘着性物質を自重で落下させる落下用開口部11b〜13bが形成されているので、第1〜第3遮蔽部材11〜13における排気ガスの流路と粘着性物質の流路とを分けることができる。これにより、排気ガスの流路である通過用開口部11a〜13aが粘着性物質によって閉塞するのを防止することができる。
また、ヒータ14により第1〜第3遮蔽部材11〜13に付着している粘着性物質を加熱することができるので、粘着性物質を粘度の低い状態、すなわち遮蔽部材に対して自重で落下し易い状態に保つことができる。これにより、粘着性物質を効率的に収集することができる。
また、ケーシング10には、自重で落下する粘着性物質を一時的に貯留する回収容器15が着脱自在に取り付けられているので、排気ガスから分離した粘着性物質を、回収容器15にまとめて貯留することにより、容易に回収することができる。また、粘着性物質を回収した後は、回収容器15を清掃する若しくは交換するだけでよいため、メンテナンス作業が容易となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態における遮蔽部材11〜13の個数は、必要に応じて任意に設定することができる。また、遮蔽部材11〜13、通過用開口部11a〜13a及び落下用開口部11b〜13bは、ケーシング10の形状に応じて任意の形状に形成することができる。
さらに、第1の実施形態では、排気ガス処理装置6を縦長の状態で配置しているが、その縦長の状態から90度回転させて横長の状態で配置してもよい。この場合、遮蔽部材11〜13の粘着性物質が付着する面は鉛直方向に配置されるため、遮蔽部材11〜13の上面に沿って粘着性物質を自重で落下させることができる。
1 真空熱処理装置
2 真空浸炭炉(真空熱処理炉)
3 排気管(排気流路)
4 真空排気装置
6 排気ガス処理装置
10 ケーシング
10a 入口
10b 出口
11 第1遮蔽部材
11a 通過用開口部
11b 落下用開口部
12 第2遮蔽部材
12a 通過用開口部
12b 落下用開口部
13 第3遮蔽部材
13a 通過用開口部
13b 落下用開口部
14 ヒータ(加熱手段)
15 回収容器
17 復圧手段
X 主方向

Claims (10)

  1. 炭化水素系ガスを導入又は発生させる真空熱処理炉とこの真空熱処理炉から排気ガスを吸引して排気する真空排気装置とを接続する排気流路に設置され、排気ガスの入口及び出口が形成されたケーシングと、
    前記ケーシング内において排気ガスの主方向の流れを遮るように配置された遮蔽部材とを備え、
    前記遮蔽部材には、排気ガスが前記入口側から前記出口側に向かって前記遮蔽部材を通過することで排気ガスから粘着性物質を分離するために、前記遮蔽部材の一部を前記主方向に貫通する通過用開口部が形成されていることを特徴とする排気ガス処理装置。
  2. 前記ケーシング内における前記主方向に直交する流路断面の断面積に対する前記通過用開口部の開口率が3〜15%に設定されている請求項1に記載の排気ガス処理装置。
  3. 前記ケーシングは、前記主方向が鉛直下方向となるように設置されており、
    前記遮蔽部材は、前記主方向に直交して配置された上面を有する板状部材からなり、前記主方向に沿って所定間隔毎に複数配置されている請求項1又は2に記載の排気ガス処理装置。
  4. 前記ケーシングは、前記主方向が鉛直下方向となるように設置されており、
    前記遮蔽部材は、排気ガスから分離した粘着性物質が面方向に沿って自重で落下するように主方向に対して傾斜して配置された上面を有する板状部材からなり、前記主方向に沿って所定間隔毎に複数配置されている請求項1又は2に記載の排気ガス処理装置。
  5. 前記遮蔽部材には、前記通過用開口部とは別に粘着性物質を自重で落下させる落下用開口部が前記主方向に貫通して形成されている請求項4に記載の排気ガス処理装置。
  6. 前記遮蔽部材を加熱する加熱手段を備えている請求項4又は5に記載の排気ガス処理装置。
  7. 前記ケーシングに対して着脱自在に取り付けられ、前記自重で落下する粘着性物質を貯留する回収容器を備えている請求項4〜6のいずれか一項に記載の排気ガス処理装置。
  8. 炭化水素系ガスを導入又は発生させる真空熱処理炉と、前記真空熱処理炉から排気流路を介して排気ガスを吸引して排気する真空排気装置と、請求項1〜7のいずれか一項に記載の排気ガス処理装置とを備えていることを特徴とする真空熱処理装置。
  9. 前記真空排気装置の不使用時に、前記ケーシング内を不活性ガスにより復圧可能な復圧手段をさらに備えている請求項8に記載の真空熱処理装置。
  10. 前記真空熱処理炉が、真空浸炭炉である請求項8又は9に記載の真空熱処理装置。
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