JP2014167154A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成膜装置は、成膜容器と、基板を搬送する搬送機構と、複数のプラズマ生成電極板と、インジェクタと、を有する。プラズマ生成電極板は、基板の搬送経路に沿って設けられる電極板である。この電極板それぞれの主表面は前記基板の面に対向するように設けられ、基板の搬送経路を横断する方向に電流が流れて磁界を形成することでプラズマを生成する。インジェクタは、プラズマ生成電極板と搬送経路との間において、プラズマから生成されるラジカルが基板に供給されるように隙間をあけて搬送経路に沿って設けられている。このインジェクタのそれぞれは、成膜用ガスを基板に向けて供給する。プラズマ生成電極板それぞれの電流が流れて磁界を形成する横断部分は、搬送方向に沿った位置に関して、インジェクタ間の隙間と同じ位置に設けられている。
【選択図】 図1
Description
上記成膜装置は、複数のロール部材を含む、被成膜体としての基材を搬送する搬送機構と、ロール部材に対して対向配置され、原子層堆積を行うための前駆体ガスを基材に対して局所的に出力可能なガス源としての複数のヘッド部と、を備えている。そして、各ヘッド部は、複数種類の前駆体ガスを個別に出力可能に構成されている。
上記成膜装置及び成膜方法は、異なるガスを基板に交互に供給することで、供給したガスと、既に供給されたガスのうち基板に形成された成膜成分の層とが反応することで、原子層単位の薄膜が形成されるが、この反応は温度に依存するので、反応を高めるために基板の温度を高める必要がある。このため、フレキシブルで樹脂系フィルムを基板として用いる場合、基板の種類は制限され易く、また、基板の温度も制限を受け易い。
しかし、プラズマALDの成膜装置であって、搬送する基板に対して成膜する成膜装置では、プラズマから生成される反応活性が高いラジカル(ラジカル原子やラジカル分子)を用いるので、可能な限り反応する他の成膜用ガスと気相中で混合されることは好ましくない。
また、搬送する基板に対して成膜するプラズマALD成膜装置であって、成膜を効率よく行うことができ、しかも、簡単な構成でALDを実現できる装置構成は現在知られていない。
一方、静止した基板を成膜容器内で成膜するプラズマALD成膜装置として、平行平板電極を用いた構成が知られている。この構成を搬送中の基板に適用したとき、反応性ガスをラジカル化するために平行平板電極間の空間全体に亘ってプラズマを効率く生成することは難しく、ラジカルを効率よく基板上に供給することは難しかった。
成膜容器と、
前記成膜容器内で成膜用の基板を搬送する搬送機構と、
前記成膜容器内の前記基板の搬送経路に沿って設けられる複数の板状の電極板であって、前記電極板それぞれの主表面は前記基板の面に対向するように設けられ、前記電極板それぞれにおいて前記基板の搬送経路を横断する方向に電流が流れて磁界を形成することで前記成膜空間内の反応性ガスを用いてプラズマを生成するプラズマ生成電極板と、
前記プラズマ生成電極板と前記搬送経路との間において、前記プラズマから生成されるラジカルが前記基板に供給されるように隙間をあけて前記搬送経路に沿って設けられた複数のインジェクタであって、成膜用ガスの噴射口を有し、前記成膜用ガスを前記基板に向けて供給するインジェクタと、を有する。
前記プラズマ生成電極板それぞれの前記電流が流れて磁界を形成する横断部分は、前記搬送方向に沿った位置に関して、前記インジェクタ間の前記隙間と同じ位置に設けられている。
成膜時、フィルムをロールから引き出してフィルムの成膜のために前記フィルムを搬送した後、搬送中成膜されたフィルムを巻き回して成膜処理ロールにする第1ステップと、
前記フィルムの膜厚を厚くするために、前記成膜処理ロールから前記フィルムを再度引き出して搬送し、搬送中成膜されたフィルムを巻き取って新たな成膜処理ロールにする第2ステップと、を含み、前記第2ステップを繰り返すことにより、形成された膜の膜厚を目標の厚さにする。
図1は、本実施形態の成膜装置の概略構成図である。成膜装置10は、成膜容器12と、搬送機構14と、プラズマ生成ユニット16と、インジェクタユニット18と、ガス供給ユニット20と、排気ユニット22と、を有する。成膜装置10は、プラズマ生成電極板を流れる電流によって生成される磁界により、プラズマを生成する方式である。この方式は、モノポールアンテナ等のアンテナ素子等の共振により発生する高電圧によりプラズマを生成する方式や平行平板電極間に電圧をかけてプラズマを生成する容量結合プラズマ方式(CCP)とは異なる方式である。
本実施形態では、成膜用基板として、極めて薄いガラス板や樹脂フィルムであって、ロール状に巻くことのできるフレキシブルな基板を対象として説明する。しかし、本発明で用いる成膜用基板は、フレキシブルな基板に限定されない。例えば、板状の硬い1枚の基板を成膜用基板とすることもできる。
プラズマ生成電極板16aのプラズマ生成空間に面する側には、膜状の誘電体16gが設けられている。誘電体16gには、例えば石英が用いられる。誘電体16gを設けるのは、プラズマによるプラズマ生成電極板16aの腐食を防ぎ、かつ効率よくプラズマへ電気エネルギを伝播させるためである。
プラズマ生成電極板16aの配置については、後述する。
空間仕切り壁17の下方であって、フィルムFの搬送経路の上方、すなわち、プラズマ生成電極板16aと搬送経路の間には、インジェクタユニット18が設けられている。インジェクタユニット18は、フィルムFの搬送経路に沿って複数のインジェクタ18aを含む。インジェクタ18aそれぞれは、プラズマ生成空間中のプラズマから生成されるラジカル原子あるいはラジカル分子がフィルムFに供給されるように、隙間をあけてフィルムFの搬送経路に沿って列を成して設けられている。インジェクタ18aそれぞれは、フィルムFの搬送方向に直交する方向に延在する成膜用ガスの噴射口を有し、この成膜用ガスをフィルムFに向けて供給する。成膜用ガスをフィルムFに向けて供給することにより、フィルムF上に成膜用ガスの少なくとも一部である成膜成分の層を形成させる。成膜成分は、フィルムFに化学吸着する。すなわち、成膜用ガスは、フィルムFに成膜成分が化学吸着するようなガスが選択されている。
このように、成膜用ガスをフィルムFに向けて供給しないダミーインジェクタ18bは、フィルムFの搬送方向の最下流側に位置する最下流インジェクタに対してさらに搬送方向の下流側に隙間をあけて設けられている。より具体的には、ダミーインジェクタ18bは、最下流に位置する最下流インジェクタとともに、空間仕切り壁17に設けられたスリット状の貫通孔17aのうち搬送方向の最下流側に位置する最下流貫通孔を挟むように設けられることが好ましい。このとき、回転ローラ14a,14bが逆方向に回転してフィルムFの搬送と成膜を繰り返し行う場合、ダミーインジェクタ18bは、図1に示すように、一列に並んだインジェクタ18bの両側に設けられることが好ましい。
さらに、インジェクタ18aのそれぞれには、後述する成膜用ガス源20bと接続されたガス供給管と不活性ガス源20dと接続されたガス供給管が接続されている。
反応性ガス源20aが供給する反応性ガスとして、例えば、O2,O3,H2O,N2O,N2,NH3等が用いられる。成膜用ガス源20bが供給する成膜用ガスとして、例えばTMA(トリメチルアルミニウム)、TEMAZ(テトラエチルメチルアミノジルコニウム)、TEMAHf(テトラエチルメチルアミノハフニウム)、アミノシラン等を含む有機金属化合物ガスが用いられる。パージガス源20cが供給するパージガスとして、窒素ガス、アルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスが用いられる。不活性ガス源22dが供給する不活性ガスとして、窒素ガス、アルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスが用いられる。不活性ガスとは、反応性ガスと成膜用ガスに対して反応しないガスをいう。
図2(a)は、インジェクタ18aの概略斜視図である。図2(a)は、フィルムFに対向する基板対向面30を上方に向くように図示している。図2(b)は、インジェクタ18aの基板対向面30を説明する図である。
基板対向面30に設けられた開口32は、図2(b)に示すように、成膜用ガス供給口50と、第1ガス排気口52,52と、不活性ガス供給口54,54と、第2ガス排気口56,56と、を含む。
成膜用ガス供給口50は、成膜用ガスを出力する開口である。第1ガス排気口52,52は、成膜用ガス供給口50に対してフィルムFの搬送方向の両側に設けられ、フィルムF上の余分なガスを吸引する開口である。不活性ガス供給口54,54は、第1ガス排気口52,52のそれぞれに対してフィルムFの搬送方向のうち成膜用ガス供給口50から遠ざかる側に設けられ、成膜成分に対して不活性なガスを供給する。
ガス供給ポート34には、図2(a)に示すように、不活性ガス供給管42と接続されている。不活性ガス供給管42は、マスフローコントローラ22fを介して不活性ガス源20dと接続されている。マスフローコントローラ22fは、不活性ガスの成膜空間内への供給量を制御する。
ガス供給ポート36には、図2(a)に示すように、成膜用ガス供給管44と接続されている。成膜用ガス供給管44は、マスフローコントローラ22eを介して成膜用ガス源20bと接続されている。マスフローコントローラ22eは、成膜用ガスの成膜空間内への供給量を制御する。
ガス排気ポート38,40のそれぞれには、図2(a)に示すように、排気管46,48と接続されている。排気管46,48は、排気装置22bと接続されている。
本実施形態では、ガス供給ポート34,36とガス排気ポート38,40は、インジェクタ18aの基板対向面30に設けられているが、これに限られない。ガス供給ポート34,36とガス排気ポート38,40は、インジェクタ18aの他の面に設けられてもよい。
図3(a)、(b)は、プラズマ生成電極板16aの配置を説明する図である。
プラズマ生成電極板16aは、直線状の板材を用いて構成されている。
プラズマ生成電極板16aそれぞれの電流が搬送経路を横断する方向に流れて磁界を形成する横断部分は、フィルムFの搬送方向に沿った位置に関して、インジェクタ18a間の隙間18cと同じ位置に設けられている。このように、プラズマ生成電極板16aを配置することにより、プラズマ生成電極板16aそれぞれの下方のプラズマ生成空間においてプラズマPが生成され、このプラズマPあるいはプラズマPから生成されるラジカル分子あるいはラジカル原子が隙間18cに移動するので、フィルムFにラジカル分子あるいはラジカル原子を効率よく供給することができる。しかも、プラズマ生成電極16aの幅(搬送方向に沿った長さ)は、隙間18cの搬送方向に沿った長さに略対応した幅であればよいので、従来のような平行平板電極を用いるプラズマ生成の場合に比べて、幅の狭い電極板を用いることができるので、コンパクトな装置となる他、電力の消費を抑制することができる。この結果、単位電力当たりのプラズマ、さらにはプラズマから生成されるラジカル原子あるいはラジカル分子の量を増加させて、効率よくラジカルを基板上に供給することができ、フィルムFに良質な膜を形成することができる。
プラズマ生成電極板16aの給電端は互いに同位相の交流の給電を受けるように、配線長が調整されている。プラズマ生成電極板16aの給電端は互いに同位相の交流の給電を受けることにより、同位相の磁界を生成でき、効率よくプラズマPを形成することができる。
このような成膜装置10では、インジェクタ18aが複数隙間を開けて設けられており、搬送されるフィルムFは、各インジェクタ18aを通過する毎に、インジェクタ18aから成膜用ガスの供給を受けて、フィルムF上に成膜用ガスの成膜成分が原子層単位で化学吸着する。
一方、フィルムFの搬送時、プラズマ生成空間に反応性ガスが供給され、電流が流れるプラズマ生成電極板16aによる磁界により反応生成ガスを用いたプラズマが生成される。このプラズマあるいはプラズマから生成されるラジカル原子あるいはラジカル分子が空間仕切り壁17の貫通孔及びインジェクタ18a間の隙間18cを通過することにより、フィルムF上に到達する。この時、プラズマの一部分はイオンが中性化して、ラジカル原子あるいはラジカル分子の状態となっている。したがって、インジェクタ18aによる成膜用ガスの供給によってフィルムF上に吸着した原子層単位の成膜成分と上記ラジカル分子あるいはラジカル原子とが反応して薄膜を形成する。インジェクタ18aとインジェクタ18a間の隙間18cは複数交互に設けられているので、フィルムFの搬送中、徐々にフィルムFに形成される薄膜は厚くなる。
このようにして、成膜装置10は、フィルムFに薄膜を形成することができる。
図4は、変形例1におけるプラズマ生成電極板16aの形状と、プラズマ生成電極板16aとインジェムタ18aとの配置を説明する図である。
変形例1におけるプラズマ生成電極板16aは、U字形状を成した電極板で構成される。
プラズマ生成電極板16aでは、U字形状の対向する2つの直線部分が搬送経路を横切る方向に延びる横断部分となっている。そして、プラズマ生成電極16aの上記横断部分は、フィルムFの搬送方向の位置に関してインジェクタ18aの1つを挟むように配置されている。このように、プラズマ生成電極板16aはU字形状を成すので、1つのプラズマ生成電極16aにおける2つの横断部分では、給電端16hから接地端16iに至る電流経路の向きは互いに逆向きである。このため、上述したように、接地端16iの側では電子密度が高く、給電端16hの側では電子密度が低くなることに由来する薄膜の厚さのフィルムFの幅方向における不均一性の問題を解消することができ、形成される薄膜の厚さをフィルムFの幅方向において均一にすることができる。
また、プラズマ電極板16aは、高周波電源16dと接続された給電端16hと接地された接地端16iは、搬送経路を挟んで同じ側に位置するように配置されている。隣接するプラズマ生成電極板16aも同様にU字形状を成し、給電端16hと接地された接地端16iは、搬送経路を挟んで同じ側に位置するように配置されている。そして、給電端16hと接地端16iとを有するプラズマ生成電極板16aでは、上記横断部分の給電端16hから接地端16iに向かう電流経路の向きは、横断部分のうち搬送方向に隣接する横断部分同士で、互いに逆向きである。給電端16hと接地端16iの配置を、隣接するプラズマ生成電極16a間で互いに逆向きに配置することにより、図3(a)に示す本実施形態と同様に、接地端16iの側では電子密度が高く、給電端16hの側では電子密度が低くなることに由来する薄膜の厚さのフィルムFの幅方向における不均一性の問題を解消することができ、形成される薄膜の厚さをフィルムFの幅方向において均一にすることができる。
図5は、変形例2におけるプラズマ生成電極板16aの形状と、プラズマ生成電極板16aとインジェクタ18aとの配置を説明する図である。
変形例2におけるプラズマ生成電極板16aは、変形例1と同様に、U字形状を成した電極板で構成される。プラズマ生成電極板16aは、U字形状の対向する2つの直線部分が搬送経路を横切る方向に延びる横断部分となっている。そして、プラズマ生成電極16aの上記横断部分は、フィルムFの搬送方向の位置に関してインジェクタ18aの1つを挟むように配置されている。プラズマ電極板16aは、高周波電源16dと接続された給電端16hと接地された接地端16iは、搬送経路を挟んで同じ側に位置するように配置されている。しかし、隣接するプラズマ生成電極16aの向き、具体的にはU字形状の向く向きは互いに反対側になっている。図5では、U字形状のプラズマ生成電極16aの向きは、下側、上側、下側となっている。
これに対して、上記横断部分の給電端16hから接地端16iに向かう電流経路の向きは、横断部分のうち搬送方向に隣接する横断部分同士で、互いに逆向きとなるように、給電端16hと接地端16iが定められている。図3(a)に示す本実施形態と同様に、形成される薄膜の厚さをフィルムFの幅方向において均一にすることができる。また、プラズマ生成電極板16aはU字形状を成すので、1つのプラズマ生成電極16aにおける2つの横断部分では、給電端16hから接地端16iに至る電流経路の向きは互いに逆向きである。このため、上述したように、接地端16iの側では電子密度が高く、給電端16hの側では電子密度が低くなることに由来する薄膜の厚さのフィルムFの幅方向における不均一性の問題を解消することができ、形成される薄膜の厚さをフィルムFの幅方向において均一にすることができる。
また、図4に示すように、プラズマ生成電極板16aは、2つの横断部分が搬送経路を横切る方向に延び、かつ、搬送方向の位置に関してインジェクタ18aの1つを挟むように配置されたU字状の板材を用いて構成される。このため、フィルムF上に形成される薄膜の厚さをフィルムFの幅方向において均一にすることができる。また、給電端16hと接地端16iは、搬送経路を挟んで同じ側に位置するので、給電線及び接地線を配線し易い。
12 成膜容器
14 搬送機構
14a,14b 回転ローラ
16 プラズマ生成ユニット
16a プラズマ生成電極板
16c マッチングボックス
16d 高周波電源
16e 絶縁体
16f 絶縁体板
16g 誘電体
16h 給電端
16i 接地端
17 空間仕切り壁
18 インジェクタユニット
18a インジェクタ
18b ダミーインジェクタ
18c 隙間
20 ガス供給ユニット
20a 反応性ガス源
20b 成膜用ガス源
20c パージガス源
20d 不活性ガス源
22 排気ユニット
22a,22b 排気装置
24 加熱ヒータ
30 基板対向面
32 開口
34,36 ガス供給ポート
38,40 ガス排気ポート
42 不活性ガス供給管
44 成膜用ガス供給管
46,48 排気管
50 成膜用ガス供給口
50a,54a 部材
52 第1ガス排気口
54 不活性ガス供給口
56 第2ガス排気口
Claims (8)
- 成膜用ガスと反応性ガスを用いて原子層単位で薄膜を形成する成膜装置であって、
成膜容器と、
前記成膜容器内で成膜用の基板を搬送する搬送機構と、
前記成膜容器内の前記基板の搬送経路に沿って設けられる複数の板状の電極板であって、前記電極板それぞれの主表面は前記基板の面に対向するように設けられ、前記電極板それぞれにおいて前記基板の搬送経路を横断する方向に電流が流れて磁界を形成することで前記成膜空間内の反応性ガスを用いてプラズマを生成するプラズマ生成電極板と、
前記プラズマ生成電極板と前記搬送経路との間において、前記プラズマから生成されるラジカルが前記基板に供給されるように隙間をあけて前記搬送経路に沿って設けられた複数のインジェクタであって、成膜用ガスの噴射口を有し、前記成膜用ガスを前記基板に向けて供給するインジェクタと、を有し、
前記プラズマ生成電極板それぞれの前記電流が流れて磁界を形成する横断部分は、前記搬送方向に沿った位置に関して、前記インジェクタ間の前記隙間と同じ位置に設けられている、ことを特徴とする成膜装置。 - 前記プラズマ生成電極板は、給電を受ける給電端と接地されている接地端とを有し、前記基板の搬送経路を横断する方向に電流が流れて磁界を形成する横断部分の前記給電端から前記接地端に向かう電流経路の向きは、前記横断部分のうち前記搬送方向に隣接する横断部分同士で、互いに逆向きである、請求項1に記載の成膜装置。
- 前記プラズマ生成電極板の、前記搬送経路を挟んだ両側のうち少なくともいずれか一方の側に位置する端部は、前記給電端と前記接地端とが前記搬送方向に沿って交互に設けられている、請求項2に記載の成膜装置。
- 前記プラズマ生成電極板は、直線状の板材を用いて構成され、前記給電端と前記接地端は、前記搬送経路を挟んで異なる側に位置し、
前記搬送経路を挟んだ両側において前記給電端と前記接地端とは前記搬送方向に沿って交互に設けられている、請求項2または3に記載の成膜装置。 - 前記プラズマ生成電極板は、2つの横断部分が前記搬送経路を横切る方向に延び、かつ、前記搬送方向の位置に関して前記インジェクタの1つを挟むように配置されたU字状の板材を用いて構成され、前記給電端と前記接地端は、前記搬送経路を挟んで同じ側に位置する、請求項2または3に記載の成膜装置。
- 前記プラズマ生成電極板の前記給電端は互いに同位相の交流の給電を受ける、請求項2〜5のいずれか1項に記載の成膜装置。
- 前記搬送機構は、一対の回転ローラを含み、
前記基板は、長尺上のフレキシブルなフィルムであって、
前記フィルムは、前記回転ローラの一方に巻き回された状態から前記回転ローラの他方に巻き取られる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の成膜装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の成膜装置を用いて行う成膜方法であって、
前記基板は、ロールに巻かれたフィルムであり、
成膜時、フィルムをロールから引き出してフィルムの成膜のために前記フィルムを搬送した後、搬送中成膜されたフィルムを巻き回して成膜処理ロールにする第1ステップと、
前記フィルムの膜厚を厚くするために、前記成膜処理ロールから前記フィルムを再度引き出して搬送し、搬送中成膜されたフィルムを巻き取って新たな成膜処理ロールにする第2ステップと、を含み、
前記第2ステップを繰り返すことにより、形成された膜の膜厚を目標の厚さにする、ことを特徴とする成膜方法。
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