JP2014164982A - 電池用電極、電池、電池用電極の製造方法および電池用電極の製造装置 - Google Patents

電池用電極、電池、電池用電極の製造方法および電池用電極の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な高速充放電特性を得ながらも、押圧に起因する座屈や倒壊を効果的に防止することのできる電池用電極およびその製造技術を提供する。
【解決手段】集電体としての機能を有する基材11と、基材11表面に所定の延設方向に沿って延びるライン状に活物質材料により形成された活物質ラインが複数配列されてなる活物質層12とを備える電池用電極10であって、活物質ラインは、延設方向に直交する断面における幅が第1の幅W1である第1ライン121と、延設方向に直交する断面における幅が第1の幅よりも大きい第2の幅W2であり、かつ基材11表面からの高さH2が第1ライン121の高さH1以上である第2ライン122とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばリチウムイオン二次電池のような化学電池に好適な電池用電極の構造およびそれを製造する技術に関するものである。
例えばリチウムイオン二次電池のような化学電池は、それぞれ集電体層および活物質層からなる正極電極と負極電極とが電解質層を介して対向した構造を有している。これらの電極の製造方法として、集電体として機能する導電体、例えば金属箔の表面に活物質材料を含む塗布液を塗布するものがある。従来、この種の製造方法では集電体の表面に塗布液を一様に塗布する、いわゆるベタ塗布が一般的に行われてきた。一方、本願出願人らは、活物質層の表面積を増大させて充放電特性を向上させるべく、表面に凹凸を有する立体構造の活物質層を形成する方法として、特許文献1に記載の技術を先に開示している。
特許文献1に記載の技術では、塗布方式としてノズルスキャン方式を採用し、集電体として機能する基材に対し多数の吐出口を配列したノズルを相対移動させながら、各吐出口から活物質材料を含む塗布液を連続的に吐出させることで塗布液を基材表面にライン状に塗布する。これにより、基材表面に沿ってライン状の活物質パターンが多数並んだ、いわゆるラインアンドスペース構造の活物質層を形成している。このような構造では、例えばベタ塗布による活物質層と比べて、使用活物質量が同じであってもその表面積(より厳密には、電解質層と接する表面の面積)を大きく取ることができるので、より充放電特性の良好な電極を構成することが可能である。
特開2011−258367号公報
上記のような構造を有する電極およびこれを用いた電池を工業的に製造するに当たって、上記特許文献1に記載の従来技術には改善の余地が残されている。すなわち、上記構造の電極を用いた電池が完成するまでの製造工程において、電極に対してその主面と直交する方向の押圧力が加わる工程がいくつか存在し得る。例えば、電極を大規模に生産する方法としては、長尺シート状に形成されロール状に巻回された基材を一定速度で引き出しながら塗布を行い、塗布後の基材を再びロール状に巻き取る、いわゆるロール・トゥ・ロール方式が考えられる。このとき、巻き重ねられた基材の間に挟まれた活物質層に押圧力が加わることになる。また例えば、活物質層の高密度化を図るために、塗布により形成された活物質層がプレス処理される場合がある。さらに例えば、正負の電極間に電解質層を挟み込んで電池として完成させる際にも、正負の電極が互いに押圧される。
電池としての充放電特性を高めるためには活物質パターンのアスペクト比(パターン幅に対するパターン高さの比)が大きいことが望まれ、上記従来技術ではこのような高アスペクト比のパターンを形成することが可能である一方、このように高アスペクト比のパターンは高さ方向の押圧による座屈や倒壊などが生じやすいという問題がある。しかしながら、上記従来技術ではこの点については考慮されていなかった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、良好な充放電特性を得ながらも、押圧に起因する座屈や倒壊を効果的に防止することのできる電池用電極およびその製造技術を提供することを目的とする。
この発明にかかる電池用電極の一の態様は、上記目的を達成するため、集電体としての機能を有する基材と、基材表面に所定の延設方向に沿って延びるライン状に活物質材料により形成された活物質ラインが複数配列されてなる活物質層とを備え、活物質ラインは、延設方向に直交する断面における幅が第1の幅である第1ラインと、延設方向に直交する断面における幅が第1の幅よりも大きい第2の幅であり、かつ基材表面からの高さが第1ラインの高さ以上である第2ラインとを含むことを特徴としている。
このように構成された発明では、基材表面に形成される活物質層は、幅の狭い第1ラインと、より幅の広い第2ラインとが混在した構造となっている。そして、基材表面からの第2ラインの高さは第1ラインの高さ以上となっている。
比較的幅の狭い第1ラインは、該ラインを構成する活物質の量に対して表面積を比較的大きくすることができるので、電池の充放電特性の向上に寄与する。一方、基材の表面と直交する方向、つまり活物質ラインの高さ方向からの押圧力に対しては、比較的幅の広い第2ラインに荷重を分散させることにより座屈や倒壊を防止し、耐久性を高めることが可能である。
このように、この発明の電池用電極は、高速充放電を担う第1ラインと、押圧力に対する耐力を担う第2ラインとを混在させた活物質層を有するため、良好な充放電特性を得ながらも、押圧に起因する座屈や倒壊を効果的に防止することができるものである。なお、第1ラインおよび第2ラインそれぞれのライン幅、またそれらをどのような配列とするかについては、必要とされる電気的特性や機械的強度に応じて適宜定めることが可能である。
この発明では、例えば、2つの第2ラインの間に少なくとも1つの第1ラインが配置されるように構成されてもよい。第2ラインは押圧力に対する電池用電極の耐久性を高める一方で、充放電特性に関しては第1ラインよりも不利である。したがって、複数の第2ラインを並べるよりも、2つの第2ラインの間に挟まれるように少なくとも1つの第1ラインを設ける方が、押圧力に対する耐久性と高速充放電特性とを両立させる上では有利となる。
また例えば、第2ラインでは、断面における幅に対する高さの比、すなわちアスペクト比が1より小さいことがより好ましい。高さに対して幅の方が大きい第2ラインとすることで、高さ方向からの押圧による第2ラインの座屈はほぼ生じなくなり、押圧力に対する耐久性をさらに高くすることができる。
一方、第1ラインでは、例えばアスペクト比が1以上であることが好ましい。幅の広い第2ラインを混在させたことで第1ラインが座屈するおそれは極めて低くなっており、第1ラインのアスペクト比は押圧を考慮せずに設定することが可能である。特に第1ラインのアスペクト比を1以上とすれば、電池として構成されたときに電解質層と接触する活物質層の表面積を効果的に増大させて、充放電特性をさらに向上させることができる。
また例えば、隣り合う2つの活物質ラインからなるライン対におけるライン間隔が、任意のライン対において同一である構成であってもよい。ライン間隔が一定でない電池用電極に押圧力が加わった場合、ライン間隔が大きい部分に応力が集中して活物質ラインの座屈や倒壊が生じやすくなる。ライン間隔を一定とすることにより、押圧力を分散させて、座屈や倒壊をより効果的に防止することができる。
また例えば、基材に配列された活物質ラインの列における最外側の活物質ラインが第2ラインとなるように、活物質ラインが配列されることが好ましい。最外側の活物質ラインには外部からの押圧力が加わりやすく、特に高さ方向とは異なる斜め方向からの外力を受けることがある。最外側の活物質ラインを押圧力に対する耐力の高い第2ラインとしておくことで、これより内側の第1ラインの座屈や倒壊を確実に防止することができる。
また、この発明にかかる電池の一の態様は、正極集電体および正極活物質層を有する正極電極と、負極集電体および負極活物質層を有する負極電極と、正極電極と負極電極との間に設けられた電解質層とを備え、正極電極および負極電極の少なくとも一方が、上記したいずれかの電池用電極と同一構造であることを特徴としている。本発明にかかる電池用電極を用いることで、当該電池用電極が具備する高速充放電特性を有する電池を製造することができ、この特性が電池を製造する過程における押圧により損なわれることが防止されている。すなわち、この発明にかかる電池は、優れた充放電特性を有する。また、当該電池用電極の押圧力に対する耐久性は電池として構成された後も発揮されるので、外力に対する耐性の高い電池となる。
また、この発明にかかる電池用電極の製造方法の一の態様は、上記目的を達成するため、集電体として機能する基材の表面に対し活物質材料を含む塗布液をライン状に塗布して、該活物質材料により、所定の延設方向に沿って延びるとともに該延設方向に直交する断面における幅が第1の幅である第1ラインを複数形成する工程と、基材の表面のうち第1ラインが形成されていない領域に対し塗布液をライン状に塗布して、活物質材料により、延設方向に沿って延びるとともに該延設方向に直交する断面における幅が第1の幅よりも大きい第2の幅であり、かつ基材表面からの高さが第1ラインの高さ以上である第2ラインを複数形成する工程とを備えることを特徴としている。このように構成された発明では、上記したように優れた充放電特性と押圧力に対する耐久性とを兼備する電池用電極を製造することが可能である。
この発明では、例えば、塗布液を連続的に吐出する吐出口を複数配列した塗布液吐出手段と基材とを、延設方向に沿って相対的に移動させて塗布液を基材表面に塗布し、しかも、複数の吐出口が、第1の幅に対応する開口幅を有する第1吐出口と、第2の幅に対応する開口幅を有する第2吐出口とを含み、第1吐出口および第2吐出口から同時に塗布液を吐出させることで、第1ラインと第2ラインとを同時に形成するように構成されてもよい。このようにすれば、上記のような特徴を有する電池用電極を短時間で効率よく製造することが可能である。
この場合、例えば、シート状の基材を延設方向に搬送しながら塗布液吐出手段から塗布液を基材表面に塗布し、しかも、塗布液が塗布された基材を巻回する工程をさらに備える構成であってもよい。前記したように、塗布により形成された活物質層が基材が巻回されるときに押圧されることがあるが、この発明では押圧力に対する耐力の高い活物質層を形成することができるので、押圧に起因する活物質ラインの座屈や倒壊が効果的に防止される。
また例えば、基材表面に形成された第1ラインおよび第2ラインを所定の押圧力で押圧する工程をさらに備えてもよい。第1ラインおよび第2ラインを押圧することで、活物質層の密度を高めて電極としてのエネルギー密度を向上させることができる。このとき、押圧により活物質ラインが座屈したり倒壊することで却って性能が低下する可能性があるが、本発明ではこの問題が解消される。
また、この発明にかかる電池用電極の製造装置の一の態様は、上記目的を達成するため、所定の配列方向に沿って列状に配列された複数の吐出口を有し、該吐出口のそれぞれから活物質材料を含む塗布液を吐出する塗布液吐出手段と、集電体として機能する基材の表面を前数の吐出口のそれぞれに対向させた状態で、基材と塗布液吐出手段とを配列方向と交わる方向に相対移動させる相対移動手段とを備え、複数の吐出口は、配列方向における開口幅が互いに等しい複数の第1吐出口と、配列方向における開口幅が互いに等しくかつ第1吐出口の開口幅よりも大きい複数の第2吐出口とを含み、基材の表面に、第1吐出口から吐出させた塗布液中の活物質材料により第1の幅を有する第1ラインと、第2吐出口から吐出させた塗布液中の活物質材料により第1の幅よりも大きい第2の幅を有し、かつ基材表面からの高さが第1ラインの高さ以上である第2ラインとを形成することを特徴としている。このように構成された発明では、上記したように優れた充放電特性と押圧力に対する耐久性とを兼備する電池用電極を製造することが可能である。
この発明において、例えば、塗布液が塗布されたシート状の基材を巻回する巻回手段がさらに設けられてもよい。この発明では押圧力に対する耐力の高い活物質層を形成することができるので、巻回時の押圧に起因する活物質ラインの座屈や倒壊が効果的に防止される。
この発明によれば、高速充放電を担う第1ラインと、押圧力に対する耐力を担う第2ラインとを混在させた活物質層を有する電池用電極を構成することで、良好な充放電特性を得ながらも、押圧に起因する座屈や倒壊を効果的に防止することができる。
この発明を用いて製造される電池の構成例を示す図である。 負極電極を製造するための電極製造装置の主要構成を模式的に示す図である。 塗布ノズルのより詳細な構造を示す図である。 この発明にかかる電池用電極を用いた電池の製造工程を示すフローチャートである。 パターンの断面形状と押圧力に対する耐性との関係を示す図である。 活物質層の断面形状の他の好ましい例を示す図である。
図1はこの発明を用いて製造される電池の構成例を示す図である。より詳しくは、図1(a)は正負極電極としてこの発明にかかる電池用電極の一実施形態を採用した電池モジュールの断面構造を示す模式図であり、図1(b)はその負極電極を示す斜視図である。以下では電池モジュール1の一例としてのリチウムイオン二次電池モジュールについて説明するが、材料を適宜変更することで、リチウムイオン二次電池以外の種々の化学電池についても同様の考え方を適用可能である。
この電池モジュール1は、負極集電体11の上に負極活物質層12と、電解質層13と、正極活物質層16および正極集電体17を含む正極電極15とを順番に積層した構造を有している。この明細書では、X、YおよびZ座標方向をそれぞれ図1(a)に示すように定義する。
図1(b)は負極集電体11表面に負極活物質層12を形成してなる負極電極10の構造を示している。図1(b)に示すように、負極活物質層12はY方向に沿って延びるライン状のパターン121,122がX方向に一定間隔を空けて多数並んだ、ラインアンドスペース構造となっている。より詳しくは、負極活物質層12は、集電体11表面からの高さH1、集電体11表面に接する底面部分のパターン延設方向(Y方向)に直交する幅方向(X方向)における幅W1を有する第1ライン121と、集電体11表面からの高さH2、集電体11表面に接する底面部分の幅W2を有する第2ライン122とがX方向に交互に配列された構造を有している。
ライン状パターン121,122はいずれも負極活物質材料を含む同一組成である。また、第1ライン121の高さH1と第2ライン122の高さH2とが同一である一方、第1ライン121の幅W1よりも、第2ライン122の幅W2の方が大きい。また、互いに隣り合うライン状パターン121,122のライン対における両者の間隔Dは、各ライン対の間において略同一の値とされる。
代表的には、第1ライン121の幅W1は50μmないし70μm、第2ライン122の幅W2は1mmないし3mm、第1ラインの高さH1および第2ラインの高さH2はいずれも70μmないし200μm、ライン間隔Dは30μmないし70μm程度である。また、第1ライン121の幅W1に対する高さH1の比、すなわちアスペクト比(H1/W1)は1以上であることが好ましい。つまり、高さH1が幅W1以上であることが望ましい。一方、第2ライン122のアスペクト比(H2/W2)は1未満、つまり、高さH2よりも幅W2の方が大きいことが望ましい。詳しくは後述するが、これらは高速充放電特性と電極に加わる押圧力への耐久性とを両立させるために好ましい条件である。
正極電極15も負極電極11と同様の構造を有している。具体的には、正極電極15は、正極集電体17の表面に、集電体表面からの高さが互いに同一で幅の異なる2種類のライン状パターン161,162からなる正極活物質層16が形成された構造を有している。ライン状パターン161については上記した負極活物質層12の第1ライン121の寸法条件が、またライン状パターン162については負極活物質層12の第2ライン122の寸法条件がそれぞれ適用されるが、必ずしも負極活物質層12と同一寸法である必要はない。
このような構造を有する正極電極15および負極電極10が、それぞれの活物質層を内側にして対向配置され、両者の間に電解質層13が形成されている。電解質層13としては、正極電極15と負極電極10との間隙空間に充填された固体電解質によるもの、セパレータと電解液とにより構成されるもののいずれであってもよい。こうして形成されたリチウムイオン二次電池モジュール1に適宜タブ電極が設けられたり、複数のモジュールが積層されてリチウムイオン二次電池Bが構成される。
ここで、リチウムイオン二次電池モジュール1の各層を構成する材料として、正極集電体17、負極集電体11としては例えばアルミニウム箔、銅箔をそれぞれ用いることができる。また、正極活物質層16を構成する活物質材料としては、正極活物質として公知の材料、例えばLiCoO(LCO)を主体とするもの、LiNiO2またはLiFePO4、LiMnPO4、LiMn24、またLiMeO2(Me=MxMyMz;Me、Mは遷移金属、x+y+z=1)で代表的に示される化合物、例えばLiNi1/3Mn1/3Co1/32、LiNi0.8Co0.15Al0.052などを用いることができる。
また、負極活物質層12を構成する活物質材料としては、例えばLiTi12(LTO)を主体としたもの、またはC、Si(その化合物を含む)もしくはSnなどを用いることができる。また、電解質層13を構成するセパレータとしては例えばポリプロピレン(PP)シートを、電解液としては例えば、支持塩としてのリチウム塩、例えば六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を含むエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物(EC/DEC)を用いることができる。また、電解質層13を固体電解質により構成する場合には、例えばポリエチレンオキサイドとポリスチレンとの共重合体を用いることができる。なお、各機能層の材質についてはこれらに限定されるものではない。
次に、上記のように構成された負極電極10の製造方法について説明する。なお、ここでは負極電極10を例として説明するが、正極電極15についても材料が変更されるもののその製造方法は基本的には同じである。負極電極10は、負極集電体として機能する銅箔、または樹脂製シートに集電体として機能する銅の薄層を形成したものを基材として、該基材に対し負極活物質材料を含む塗布液をライン状に塗布することにより製造される。以下、そのための製造装置および製造方法を説明する。
図2は負極電極を製造するための電極製造装置の主要構成を模式的に示す図である。この電極製造装置5は、ロール状に巻回された長尺シート状の基材100を送出する供給ローラ51と、送出される基材100に一定の張力を与えつつこれを巻き取る巻き取りローラ53と、供給ローラ51から巻き取りローラ53に至る基材100の搬送経路上で基材100の一方表面に当接するバックアップローラ52とを備えている。これらのローラは互いに平行な回転軸を有しており、制御部50により回転制御される。各ローラの回転により、基材100は所定の搬送方向Dtに一定速度で搬送される。
バックアップローラ52とは反対側の基材100の表面に近接して、塗布ノズル55が対向配置されている。塗布ノズル55は塗布液供給部56から塗布液の供給を受けるとともに、制御部50からの制御指令に応じて塗布液を吐出し、塗布ノズル55との対向位置を通過する基材100の表面に塗布液を塗布する。詳しくは後述するが、塗布ノズル55には多数の吐出口が設けられており、これらの吐出口から連続的に塗布液が吐出されることで、基材100の表面には搬送方向Dtに沿って互いに平行な多数のライン状パターンが塗布液により連続的に形成される。
基材100の搬送方向Dtにおいて塗布ノズル55よりも下流側に、基材100に塗布された塗布液を乾燥させる乾燥ユニット57が設けられている。乾燥ユニット57は、基材100の表面に向けて乾燥気体を吹き付けることにより、または温風の吹き付けもしくは赤外線を含む電磁波の照射などによる加熱により、塗布液に含まれる溶剤成分を揮発させる。これにより、塗布液が硬化して活物質によるライン状パターン121,122が形成される。
ライン状パターン121,122が形成された基材100は巻き取りローラ53により再びロール状に巻き取られる。このとき、基材100表面に形成されたライン状パターン121,122を外向きにして基材100は巻回される。
図3は塗布ノズルのより詳細な構造を示す図である。より具体的には、図3(a)は塗布ノズル55の部分拡大斜視図であり、図3(b)は塗布ノズル55の内部構造を示す側面図である。塗布ノズル55の下部には、基材100の搬送方向Dtと直交する幅方向Dwに沿って多数の吐出口が列状に配置されている。より具体的には、幅方向Dwにおける開口サイズが比較的小さい第1吐出口551と、幅方向Dwにおける開口サイズがこれより大きい第2吐出口552とが、幅方向Dwに沿って交互に配列されている。基材100の表面に直交する高さ方向における各吐出口の開口サイズはいずれも同一である。
各吐出口551,552は塗布ノズル55の内部に設けられた単一の貯留空間SPに連通しており、貯留空間SPには塗布液供給部56から塗布液が供給される。具体的には、制御部50からの制御指令に応じて塗布液供給部56から塗布液の圧送が開始されると、貯留空間SPに送り込まれた塗布液が各吐出口551,552から吐出され、基材100表面に着液する。各吐出口551,552から塗布液を連続的に吐出する一方で、基材100が搬送方向Dtに移動することで、塗布液の着液位置は基材100上において次第に変化してゆき、これにより、基材100表面には搬送方向Dtに沿った連続するライン状パターンが多数形成される。開口幅の小さい第1吐出口551から吐出された塗布液により、比較的幅の狭い第1ライン121が形成される。一方、より開口幅の大きい第2吐出口552から吐出された塗布液により、比較的幅の広い第2ライン122が形成される。各吐出口の開口高さが同じであるため、各ラインの高さも同じである。
活物質を含む塗布液としては、上記した活物質材料の他に、導電助剤としてのアセチレンブラックまたはケッチェンブラック、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などを混合したものを用いることができる。
そして、これらの材料の混合比の調整によって塗布液の粘度を比較的高いものとしておくことにより、吐出直後の断面形状が維持されたパターン形成を行うことができる。塗布後に速やかに塗布液を乾燥させることで、その効果はより顕著となる。図3(a)に示すように、各吐出口551,552の開口形状を矩形とすれば、略矩形の断面形状を有するライン状パターン121,122を形成することができる。なお、パターンの断面形状は概ね吐出口の開口形状に対応するものとなるが、吐出後に塗布液が広がったり乾燥時に収縮することがあるため、パターンの断面形状や寸法は吐出口の開口形状とは若干異なる場合もある。
このような塗布は、ノズルを塗布対象物に対して相対移動させながらノズルから塗布液を連続的に吐出するノズルスキャン方式によるものである。ノズルスキャン方式では、高粘度の塗布液に高い圧力を加えて連続的に押し出すことができるので、このように吐出口の開口形状によりパターンの断面形状を制御することが可能である。また、多数の吐出口を設けることで、多数のライン状パターンを同時に形成することができる。そのため、このように高アスペクト比のパターンを多数形成する用途には特に好適な塗布方式であるといえる。
図4はこの発明にかかる電池用電極を用いた電池の製造工程を示すフローチャートである。この工程では、最初に正負電極を製造する。すなわち、上記した電極製造装置5を用いて、集電体として機能する基材100の表面に活物質材料を含む塗布液をライン状に塗布する(塗布工程;ステップS101)。次いで、基材表面に形成された活物質層を所定の押圧力で加圧することにより、その密度を増大させる(プレス工程;ステップS102)。なお、プレス工程は省くことができる場合がある。このようにして、正極集電体と正極活物質材料とにより正極電極を、また負極集電体と負極活物質材料とにより負極電極をそれぞれ形成する。
こうして形成された正極電極および負極電極を、間に挟まれる電解質層とともに積層し(積層工程;ステップS103)、該積層体を必要なサイズに裁断することで(裁断工程;ステップS104)、リチウムイオン二次電池モジュール1が完成する。そして、これを必要に応じて折り曲げまたは巻回して整形し所定のパッケージに封入することで(封入工程;ステップS105)、リチウムイオン二次電池Bが完成する。
これらの工程では、基材表面に塗布により形成された活物質層がその高さ方向から押圧される局面がいくつか存在する。例えば、活物質によるライン状パターンが形成された長尺シート状の基材がロール状に巻回される際に、互いに重なり合う基材の間に挟まれたライン状パターンに押圧力が作用する。また、その後のプレス工程においても当然にライン状パターンが押圧を受ける。さらに積層工程および封入工程等においても、同様の押圧力がライン状パターンに加わることがある。
電解質層と接する表面積を増大させて充放電特性を向上させるべくアスペクト比を高めたライン状パターンでは、このような高さ方向に沿った押圧力に対する耐久性が、よりアスペクト比の低いパターンに比べると劣りがちである。
図5はパターンの断面形状と押圧力に対する耐性との関係を示す図である。図5(a)に比較例1として示すように、高アスペクト比の第1ライン121のみを多数並べた配列パターンでは、高さ方向(Z方向)からの押圧力Fに対する各パターンの座屈荷重が比較的小さいため、押圧力Fに屈して座屈するパターンP1や倒壊するパターンP2などが現れやすい。
一方、図5(b)に比較例2として示すように、低アスペクト比の第2ライン122のみを多数並べた配列パターンでは、各パターンの座屈荷重が高く、押圧力Fに起因するパターンの座屈や倒壊は生じにくい。その一方で、活物質の使用量に対する表面積を大きくすることができないので、高速充放電特性には劣る。より極端な例として、活物質層を一様で連続したいわゆるベタ膜とした場合、押圧力に対する耐性は最も高くなるが、活物質層を立体構造とすることにより得られる優れた充放電特性は得られない。
図5(c)に示す本実施形態の電極構造では、押圧力Fに対しては幅が広く頂部の面積が広い第2ライン122によって抗する一方、幅が狭く高アスペクト比の第1ライン121を第2ラインの間に分散配置することにより、押圧力Fによる座屈を生じることなく、表面積の大きさから得られる優れた充放電特性を維持することができる。このように、本実施形態の電極構造では、押圧力Fに対する耐久性の高い幅広の第2ライン122と、高速充放電特性に優れる高アスペクト比の第1ライン121とを混在させた活物質層を設けたことにより、押圧力Fに対する耐久性と優れた充放電特性とを両立させることが可能である。
種々のアスペクト比のパターンを検討した本願発明者らの知見によれば、押圧力に起因する座屈の問題は、断面のアスペクト比が1より小さいライン状パターンではほぼ生じない一方で、このようなパターンは高速充放電特性においては不利である。良好な充放電特性を得るためには、ライン状パターンの断面のアスペクト比を1以上とすることが望ましい。しかしながら、このように縦長の断面を有するパターンは座屈荷重が低いため、高さ方向からの押圧に対して弱いという問題を有している。これらの点から、高速充放電を担うパターンとしてアスペクト比が1以上である第1ライン121と、押圧に対する耐久性を担うパターンとしてアスペクト比が1未満である第2ライン122とを組み合わせた構造とすることが望ましい。
前記した通り、この実施形態では、第1ライン121の幅W1を50μmないし70μm、第2ライン122の幅W2を1mmないし3mm、第1ラインの高さH1および第2ラインの高さH2をいずれも70μmないし200μmとしている。特に第1ライン121のアスペクト比(H1/W1)は1以上となるようにすることが好ましい。
また、ライン間隔Dについては、ライン状パターン間の隙間は活物質が充填されないデッドスペースとなるため、電池容量の観点からは間隔が小さいことが好ましい。しかしながら、本願発明者らの知見では、ラインアンドスペース構造の活物質層であってもライン間隔Dが30μm以下であると、同構造に特徴的な充放電特性の向上が見られなくなることがわかっている。これらのことから、本実施形態ではライン間隔Dを30μmないし70μm程度としている。ライン状パターンの配列において局所的にライン間隔が広い箇所があるとその部分において押圧力に対する耐性が低下するので、パターン幅に関わりなく、隣接パターン間の間隔は電極のどの位置においても一定であることが望ましい。上記数値は充放電特性と押圧に対する強度とを両立させることが可能な寸法の一例である。
図6は活物質層の断面形状の他の好ましい例を示す図である。図6(a)に示す例の電極20では、幅広でアスペクト比の低い第2ライン222の間に、より幅が狭く高アスペクト比の第1ライン221が2本ずつ基材21上に配置されている。この例のように、第2ラインの間に2以上の第1ラインが配置されてもよく、第1ラインと第2ラインとが1本ずつ交互に配列される態様に限定されない。ただし、押圧力に対する耐久性が特定の箇所で弱くなることを防止するために、第1ラインと第2ラインとの配列が規則的であることが望ましい。また、多数の第1ラインが連続して並ぶような構造は好ましくない。例えばある特定の箇所に多くの第1ラインが集中した構造では、当該箇所において局所的に押圧力に対する耐久性が周囲より低くなり、押圧力による座屈が始まってしまうからである。
一方、幅の広い第2ラインを2以上並べるより、その間に少なくとも1つの第1ラインを設けることが好ましい。第2ラインを並べて形成した場合、その部分において押圧力に対する耐久性は高まるが、ある特定の箇所だけ他の箇所より強度が向上したとしても、電極もしくは電池全体として見た場合には必ずしも強度の向上にはつながらない。また活物質層の表面積を増大させるという作用の点からはむしろ不利となる。このことから、2つの第2ラインの間には少なくとも1つの第1ラインを配置することが、押圧力に対する耐久性と高速充放電特性とを両立させる上ではより効果的である。幅が狭く高アスペクト比の第1ラインを主として配置することで良好な充放電特性を確保しつつ、それらの間に第2ラインを分散配置することで強度を高めたパターン配置とするのが有効である。
また、図6(b)に示す例の電極30では、基材31上に配置された、幅が狭くアスペクト比の高い第1ライン321の高さH31が、より幅が広くアスペクト比の低い第2ライン322の高さH32よりも低く設定されている。このような構造では、高さ方向からの押圧力のほとんどが第2ライン322に加わり、第1ライン321に加わる押圧力については極めて小さくすることができる。したがって、第1ライン321については強度の問題を考慮する必要がなく、充放電特性の観点からその断面形状を設定することが可能になる。この場合ももちろん、第2ライン322の間に複数の第1ライン321を配置してもよい。これとは逆に第1ラインを第2ラインよりも高くした場合には、押圧力が座屈荷重の低い第1ラインに集中的に加わることになり、パターンの座屈や倒壊を招いてしまう。
なお、上記した各電極において、第1および第2ラインの断面形状は略矩形となっているが、これに限定されるものではない。図6(c)に示す例の電極40では、第1ライン421および第2ライン422の表面がそれぞれ上に凸の曲面となっている。このような形状は、例えば塗布液の粘度が比較的低い場合やその乾燥に長時間を要した場合などに塗布液の表面が表面張力で丸くなることによって生じ得る。このような場合においても、幅の狭い第1ライン421とこれより幅の広い第2ライン422とを混在させた配置とすることにより、活物質層の表面積の増大による優れた充放電特性と、座屈荷重の高いパターンを分散配置することによる押圧への耐久性とを兼備した電極を構成することが可能である。この場合におけるライン幅については、例えば基材41と接する部分におけるライン421,422の幅により定義することができる。
上記したいずれの態様においても、図6(d)に示すように、パターン延設方向に直交する方向(X方向)における電極10の両端部に最も近い位置に配置されるライン状パターンは、幅の狭い第1ライン121であるよりも、幅が広く押圧に強い第2ライン122であることが好ましい。電極の端部付近では、中央部分に比べて局所的な押圧力が加わりやすく、特に高さ方向とは異なる斜め方向からの押圧力がライン状パターンに加わることがある。これに起因するパターンの座屈や倒壊を防止するために、より押圧力に強い幅広の第2ライン122を電極10の最も外側に配置することが好ましい。この意味では、電極の端部については2以上の第2ラインを配置してより強度を高めるようにしてもよい。
以上説明したように、この実施形態では、負極集電体11が本発明の「基材」に相当するとともに負極活物質層12が本発明の「活物質層」に相当しており、これらが一体化された負極電極10が本発明の「電池用電極」に相当している。また、負極活物質材料による第1ライン121および第2ライン122がそれぞれ本発明の「活物質ライン」に相当している。
また、上記実施形態の電極形成装置5においては、塗布ノズル55が本発明の「塗布液吐出手段」として機能する一方、供給ローラ51および巻き取りローラ53が一体として本発明の「相対移動手段」として機能している。また、巻き取りローラ53は本発明の「巻回手段」としての機能も有している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態の電極10等においては、ライン幅が異なる2種類のライン状パターンを混在させることで、高速充放電特性と押圧力に対する耐性との両立が図られている。しかしながら、これに限定されるものではなく、第1ライン、第2ラインのいずれとも異なる第3の幅を有するライン状パターンがさらに含まれてもよい。このような態様においても、アスペクト比が高いパターンほど主として高速充放電特性に寄与し、アスペクト比が低いパターンほど主として押圧力への耐性に寄与することとなる。
また例えば、上記実施形態の電極製造装置5では、ロール状に巻回された長尺シートの基材100に活物質材料を含む塗布液を塗布して再び巻回する、いわゆるロール・トゥ・ロール方式の製造方法により電極を連続的に製造している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば独立した枚葉の基材に対して塗布液を塗布する枚葉式の製造装置および製造方法に対しても適用可能である。枚葉式の製造方法においても、電極の積層やパッケージへの封入の際に電極に押圧力が加わることがあるからである。
また、上記実施形態における活物質パターンの断面形状はその一例を示したものであって、これに限定されず、任意の断面形状を用いることが可能である。またノズル体に設ける吐出口の開口形状も、上記実施形態のような矩形に限定されず、種々のものを用いることが可能である。
また、上記実施形態の電池はリチウムイオン二次電池モジュールであるが、上記した各機能層の材料はその一例を示したものであり、これらに限定されるものでない。また、リチウムイオン電池に限らず、他の材料を用いた化学電池および該電池用電極に対しても、本発明の構造および製造技術を適用することが可能である。
本発明によれば、高速充放電特性と押圧に対する耐性とを両立させた電池用電極およびこれを備える電池を製造することが可能である。
1 リチウムイオン二次電池モジュール
5 電極形成装置
10 負極電極(電池用電極)
11 負極集電体(基材)
12 負極活物質層(活物質層)
51 供給ローラ(相対移動手段)
53 巻き取りローラ(相対移動手段、巻回手段)
55 塗布ノズル(塗布液吐出手段)
121 第1ライン(活物質ライン)
122 第2ライン(活物質ライン)
B リチウムイオン二次電池(電池)

Claims (13)

  1. 集電体としての機能を有する基材と、
    前記基材表面に所定の延設方向に沿って延びるライン状に活物質材料により形成された活物質ラインが複数配列されてなる活物質層と
    を備え、前記活物質ラインは、
    前記延設方向に直交する断面における幅が第1の幅である第1ラインと、
    前記延設方向に直交する断面における幅が前記第1の幅よりも大きい第2の幅であり、かつ前記基材表面からの高さが前記第1ラインの高さ以上である第2ラインと
    を含むことを特徴とする電池用電極。
  2. 2つの前記第2ラインの間に、少なくとも1つの前記第1ラインが配置される請求項1に記載の電池用電極。
  3. 前記第2ラインでは、前記断面における幅に対する高さの比が1より小さい請求項1または2に記載の電池用電極。
  4. 前記第1ラインでは、前記断面における幅に対する高さの比が1以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の電池用電極。
  5. 隣り合う2つの前記活物質ラインからなるライン対におけるライン間隔が、任意のライン対において同一である請求項1ないし4のいずれかに記載の電池用電極。
  6. 前記基材に配列された前記活物質ラインの列における最外側の前記活物質ラインが、前記第2ラインである請求項1ないし5のいずれかに記載の電池用電極。
  7. 正極集電体および正極活物質層を有する正極電極と、
    負極集電体および負極活物質層を有する負極電極と、
    前記正極電極と前記負極電極との間に設けられた電解質層と
    を備え、前記正極電極および前記負極電極の少なくとも一方が、請求項1ないし6のいずれかに記載の電池用電極と同一構造であることを特徴とする電池。
  8. 集電体として機能する基材の表面に対し活物質材料を含む塗布液をライン状に塗布して、該活物質材料により、所定の延設方向に沿って延びるとともに該延設方向に直交する断面における幅が第1の幅である第1ラインを複数形成する工程と、
    前記基材の表面のうち前記第1ラインが形成されていない領域に対し前記塗布液をライン状に塗布して、前記活物質材料により、前記延設方向に沿って延びるとともに該延設方向に直交する断面における幅が前記第1の幅よりも大きい第2の幅であり、かつ前記基材表面からの高さが前記第1ラインの高さ以上である第2ラインを複数形成する工程と
    を備えることを特徴とする電池用電極の製造方法。
  9. 前記塗布液を連続的に吐出する吐出口を複数配列した塗布液吐出手段と前記基材とを、前記延設方向に沿って相対的に移動させて前記塗布液を前記基材表面に塗布し、しかも、前記複数の吐出口が、前記第1の幅に対応する開口幅を有する第1吐出口と、前記第2の幅に対応する開口幅を有する第2吐出口とを含み、前記第1吐出口および前記第2吐出口から同時に前記塗布液を吐出させることで、前記第1ラインと前記第2ラインとを同時に形成する請求項8に記載の電池用電極の製造方法。
  10. シート状の前記基材を前記延設方向に搬送しながら前記塗布液吐出手段から前記塗布液を前記基材表面に塗布し、しかも、前記塗布液が塗布された前記基材を巻回する工程をさらに備える請求項9に記載の電池用電極の製造方法。
  11. 前記基材表面に形成された前記第1ラインおよび前記第2ラインを所定の押圧力で押圧する工程をさらに備える請求項8ないし10のいずれかに記載の電池用電極の製造方法。
  12. 所定の配列方向に沿って列状に配列された複数の吐出口を有し、該吐出口のそれぞれから活物質材料を含む塗布液を吐出する塗布液吐出手段と、
    集電体として機能する基材の表面を前記複数の吐出口のそれぞれに対向させた状態で、前記基材と前記塗布液吐出手段とを前記配列方向と交わる方向に相対移動させる相対移動手段と
    を備え、
    前記複数の吐出口は、前記配列方向における開口幅が互いに等しい複数の第1吐出口と、前記配列方向における開口幅が互いに等しくかつ前記第1吐出口の開口幅よりも大きい複数の第2吐出口とを含み、
    前記基材の表面に、前記第1吐出口から吐出させた前記塗布液中の前記活物質材料により第1の幅を有する第1ラインと、前記第2吐出口から吐出させた前記塗布液中の前記活物質材料により前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有し、かつ前記基材表面からの高さが前記第1ラインの高さ以上である第2ラインとを形成する
    ことを特徴とする電池用電極の製造装置。
  13. 前記塗布液が塗布されたシート状の前記基材を巻回する巻回手段を備える請求項12に記載の電池用電極の製造装置。
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