JP2014163561A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】屋内に居ながらにして屋外の放射線量を簡易に計測することができる。
【解決手段】室外機3の室外空調ユニット3aの上部に設けられた電装品箱25内に、半導体検出器26を収納する。そして、制御部27の制御の下に、半導体検出器26からの信号に基づいて放射線量を計測し、計測値をリモコン28の表示画面28aに表示する。こうして、使用者は、屋内に居ながらにして屋外の放射線量を簡易に計測することが可能になる。したがって、屋内から外の空気の放射線量を把握して、室内の排気や外出計画に役立てることができる。
【選択図】図2
【解決手段】室外機3の室外空調ユニット3aの上部に設けられた電装品箱25内に、半導体検出器26を収納する。そして、制御部27の制御の下に、半導体検出器26からの信号に基づいて放射線量を計測し、計測値をリモコン28の表示画面28aに表示する。こうして、使用者は、屋内に居ながらにして屋外の放射線量を簡易に計測することが可能になる。したがって、屋内から外の空気の放射線量を把握して、室内の排気や外出計画に役立てることができる。
【選択図】図2
Description
この発明は、空気調和機に関する。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故発生以来、大気中の放射線量が多くの人々の関心を呼んでいる。
大気中の放射線量を手軽に計測できる装置として、片手で使用可能な棒状の家庭用放射線測定器や携帯情報端末がある。しかしながら、何れも、装置の保持者の身の回りの空間の放射線量を測定するものであり、大気中の放射線量を計測する場合には装置を手にして戸外に出なければならず、戸外に出ることに不安がある場合には測定が躊躇されるという問題がある。
ところで、屋内部分と屋外部分とが連通されている装置を利用すれば、屋内に居ながらにして屋外の放射線量を簡易に計測することが可能になる。このように、屋内部分と屋外部分とを連通している装置として、特開2010‐255990号広報(特許文献1)に開示された空気調和機がある。
この空気調和機においては、連結体の両側部に設けられたコンセント相互を電気的に接続した電気配線具を備える。そして、家屋の壁に設けられる貫通孔に、室内機からの冷媒管を挿通して室外機に接続すると共に、上記貫通孔に上記電気配線具を挿通して上記コンセントを上記壁から室内側と室外側に露出させて、各コンセントに上記室内機と上記室外機とからの電気配線を接続している。
しかしながら、上記従来の空気調和機では、屋内と屋外とが上記室内機,上記冷媒管,上記電気配線具および上記室外機を介して連通されてはいるものの、屋外の放射線量を計測する機能を有してはいない。したがって、屋内に居ながらにして屋外の放射線量を簡易に計測することができないという問題がある。
また、近年には、中国大陸から飛来してくるPM2.5(微小粒子状物質)と呼ばれる、燃焼による煤塵や、黄砂のような飛散土壌や、海塩粒子や、工場や建設現場で生じる粉塵等から成る「直径が2.5μm以下の超微粒子」が問題になってきている。
そこで、この発明の課題は、屋内に居ながらにして屋外の放射線および上記PM2.5を含む有害物質の量を簡易に計測することが可能な空気調和機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の空気調和機は、
室外ファンを有する室外機と、
上記室外機に接続された室内機と、
上記室外機に取り付けられるとともに、有害物質量を測定するための有害物質量測定器と、
上記有害物質量測定器によって測定された有害物質量に関する情報を、ユーザに報知する報知手段と
を備えたことを特徴としている。
室外ファンを有する室外機と、
上記室外機に接続された室内機と、
上記室外機に取り付けられるとともに、有害物質量を測定するための有害物質量測定器と、
上記有害物質量測定器によって測定された有害物質量に関する情報を、ユーザに報知する報知手段と
を備えたことを特徴としている。
ここで、上記「有害物質」とは、少なくとも放射線および上記PM2.5を含む概念である。
上記構成によれば、上記室外機に取り付けられた有害物質量測定器で測定された有害物質量に関する情報を、上記報知手段によってユーザに報知するようにしている。したがって、ユーザは、屋内に居ながらにして屋外の有害物質量を簡易に計測することができる。その結果、屋内から外の空気の有害物質量を把握して、室内の排気や外出計画に役立てることが可能になる。
また、一実施の形態の空気調和機では、
室内の換気を行う換気手段と、
上記有害物質量測定器で測定された有害物質量が、予め設定された有害物質量を超えた場合には、上記換気手段による上記室内の換気を停止させる換気停止手段と
を備えている。
室内の換気を行う換気手段と、
上記有害物質量測定器で測定された有害物質量が、予め設定された有害物質量を超えた場合には、上記換気手段による上記室内の換気を停止させる換気停止手段と
を備えている。
この実施の形態によれば、上記有害物質量測定器による有害物質量の計測値が予め設定された有害物質量を超えた場合は、室内の換気を停止するようにしている。したがって、上記室外機あるいは部屋の隙間等から有害物質量の高い空気が室内に供給されるのを防止することができる。
また、一実施の形態の空気調和機では、
室内の給気換気を行う換気手段と、
上記室外機から取り込まれた空気を上記室内機に送るための給気配管と、
上記給気配管に介設されて、上記空気中の塵埃を除去するフィルタと、
上記有害物質量測定器で測定された有害物質量が、予め設定された有害物質量を超えた場合であって、且つ換気が行われている場合には、上記換気手段に、排気換気から上記給気換気への切換を実行させる給気換気実行手段と
を備えている。
室内の給気換気を行う換気手段と、
上記室外機から取り込まれた空気を上記室内機に送るための給気配管と、
上記給気配管に介設されて、上記空気中の塵埃を除去するフィルタと、
上記有害物質量測定器で測定された有害物質量が、予め設定された有害物質量を超えた場合であって、且つ換気が行われている場合には、上記換気手段に、排気換気から上記給気換気への切換を実行させる給気換気実行手段と
を備えている。
この実施の形態によれば、上記有害物質量測定器による有害物質量の計測値が予め設定された有害物質量を超えた場合は、室内の給気換気を行うようにしている。したがって、室内に給気を行う上記給気配管に介設された上記フィルタによって、室外から取り込まれた空気中に含まれたホットパーティクル(放射線で汚染された塵埃)等の有害物質を除去することができる。したがって、空気中に含まれている上記有害物質が室内に取り込まれることがなく、有害物質量の計測値が上記設定有害物質量を超えた場合でも、室内を換気することができる。
また、一実施の形態の空気調和機では、
上記有害物質量測定器を用いて有害物質量を測定する場合に、上記室外ファンを回転制御する室外ファン制御手段を備えている。
上記有害物質量測定器を用いて有害物質量を測定する場合に、上記室外ファンを回転制御する室外ファン制御手段を備えている。
この実施の形態によれば、上記有害物質量測定器によって有害物質量を測定する場合には、室外ファンを回転するようにしている。したがって、上記室外機周りの空気に対流を生じさせて、より新鮮な空気の有害物質量を計測することができる。
以上より明らかなように、この発明の空気調和機は、室外機に取り付けられた有害物質量測定器で測定された有害物質量に関する情報を、報知手段によってユーザに報知するので、ユーザは、屋内に居ながらにして屋外の有害物質量を簡易に計測することができる。したがって、屋内から外の空気の有害物質量を把握して、室内の排気や外出計画に役立てることが可能になる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。尚、本実施の形態においては、上記「有害物質」の一例として、「放射線」を挙げて説明する。図1は、本実施の形態の空気調和機における外観図である。
本空気調和機1は、部屋の壁等に設置される室内機2と屋外に配置される室外機3とで構成されている。また、室外機3は、室外熱交換器や室外ファン等を収納する室外空調ユニット3aと加湿給排気ユニット3bとで構成されている。また、室内機2には、室内熱交換器が収納されている。
そして、上記室外機3と室内機2との間には、給排気管4が配設されており、給排気管4に沿って冷媒配管5,6が配設されている。給排気管4は、給気換気時には室外機3から室内機2へ送られる空気が通る一方、排気換気時には室内機2から室外機3へ送られる空気が通る。
図2は、上記空気調和機1における冷媒回路図である。尚、図2に示す冷媒回路図には空気の流れも併せて記載している。
図2において、上記室内機2には、上記室内熱交換器7と、室内ファンとしてのクロスフローファン8と、室内ファンモータ9とが、設けられている。また、室外機3の室外空調ユニット3aには、圧縮機10と、四路切換弁11と、室外熱交換器12と、電動弁13と、上記室外ファンとしてのプロペラファン14と、室外ファンモータ15とが、設けられている。そして、電動弁13は冷媒配管6に接続されており、この冷媒配管6を介して室内熱交換器7の一端に接続されている。また、四路切換弁11は冷媒配管5に接続されており、この冷媒配管5を介して室内熱交換器7の他端に接続されている。
また、上記室外機3の加湿給排気ユニット3bの背面には、給排気口16が設けられている。この給排気口16からは、室内機2に送られる空気が取り込まれる一方、室内機2で取り込まれて送られてきた空気が排出される。また、加湿給排気ユニット3b内には、吸加湿ロータ17,ヒータ18,フィルタ19,ラジアルファン20,切換ダンパ21および吸着用ファン22等が配置されている。
上記吸加湿ロータ17は、吸着剤を含むと共に、水平面内で回転可能になっている。そして、通過する空気の水分を吸着する一方、ヒータ18によって加熱されて含有する水分を離脱させる。ラジアルファン20は、給排気口16から空気を取り込んで室内機2に送る一方、室内機2から空気を取り込んで給排気口16から排出する。
上記切換ダンパ21は、空気流路切換機能を有し、ラジアルファン20から吹き出された空気を、給排気管4を介して実線矢印A1で示すように室内機2に送る給気状態と、破線矢印A2で示すように給排気管4を介して室内機2から送られてきた空気を、ラジアルファン20から給排気口16側に吹き出す排気状態と、室外機3と室内機2との間の空気の流れを遮断する遮断状態とに切り換える。
上記フィルタ19は、上記給排気口16と吸加湿ロータ17の間の給気配管に介設されて、室外からの空気中の塵埃を除去する。吸着用ファン22は、加湿給排気ユニット3bの前面に設けられた吸着用空気吸込口23から取り込まれた空気を、吸加湿ロータ17を介して開口部24から排出する。その際に、吸着用空気吸込口23から取り込まれた空気の水分が、吸加湿ロータ17を通る際に吸加湿ロータ17に吸着され、開口部24からは乾燥空気が排出される。
上記室外機3の室外空調ユニット3aの上部には、電装品箱25が設けられている。この電装品箱25内には、各部を制御する回路部品が搭載されたプリント基板に加えて、半導体(PINフォトダイオード)を利用した上記有害物質量測定器である半導体検出器26が収納されている。半導体検出器26は、PINフォトダイオードを放射線が通過する際にフォトダイオード内の原子が電離作用で陽子イオンと電子とに分離され、その際に回路に流れる微小電流を放射線量として検出するものである。
ここで、上記半導体検出器26は、ガイガーミュラー計数管やシンチレーション検出器と比べて精度は低いものの安価であり、空間放射線量の概略値を使用者にお知らせするという本願の使用目的には十分耐え得るものである。尚、使用目的に応じて、上記放射線量測定器としてガイガーミュラー計数管あるいはシンチレーション検出器を用いても一向に差し支えない。
制御部27は、上記室内機2および室外機3に設けられた各種センサー(図示せず)や、半導体検出器26からの信号を受けて種々の処理を行い、処理結果に応じて各部の動作を制御する。さらに、半導体検出器26からの信号に基づいて計測した放射線量をリモコン28に表示する。
上記構成を有する空気調和機1は、以下のように動作する。
[循環運転]
この循環運転は、通常の冷暖房運転であり、上記制御部27によって、室内機2のクロスフローファン8と、室外機3の圧縮機10およびプロペラファン14とが駆動される。さらに、室外機3の四路切換弁11が切換制御されて、圧縮機10から吐出された冷媒の循環方向が設定される。その結果、室内熱交換器7が凝縮器として機能する場合には、クロスフローファン8によって矢印A3で示すように室内から取り込まれて室内熱交換器7を通る空気は、室内熱交換器7によって加熱される。一方、室内熱交換器7が蒸発器として機能する場合には、冷却される。
この循環運転は、通常の冷暖房運転であり、上記制御部27によって、室内機2のクロスフローファン8と、室外機3の圧縮機10およびプロペラファン14とが駆動される。さらに、室外機3の四路切換弁11が切換制御されて、圧縮機10から吐出された冷媒の循環方向が設定される。その結果、室内熱交換器7が凝縮器として機能する場合には、クロスフローファン8によって矢印A3で示すように室内から取り込まれて室内熱交換器7を通る空気は、室内熱交換器7によって加熱される。一方、室内熱交換器7が蒸発器として機能する場合には、冷却される。
[給気換気運転]
この給気換気運転は、室外の空気を室内に供給することにより換気を行う運転であり、上記制御部27によって、加湿給排気ユニット3bのラジアルファン20が駆動される。さらに、切換ダンパ21が切換制御されて、空気流路が上記給気状態に切り換えられる。その結果、室外機3から取り込まれた室外の空気が給排気管4を通って室内機2に送られ(矢印A1)、そのまま室内に供給される。
この給気換気運転は、室外の空気を室内に供給することにより換気を行う運転であり、上記制御部27によって、加湿給排気ユニット3bのラジアルファン20が駆動される。さらに、切換ダンパ21が切換制御されて、空気流路が上記給気状態に切り換えられる。その結果、室外機3から取り込まれた室外の空気が給排気管4を通って室内機2に送られ(矢印A1)、そのまま室内に供給される。
尚、その場合、上記制御部27によって、加湿給排気ユニット3b内の吸加湿ロータ17,ヒータ18および吸着用ファン22を駆動すれば、吸着用空気吸込口23から取り込まれた空気の水分が吸加湿ロータ17に吸着され、吸加湿ロータ17に吸着された水分が吸加湿ロータ17の回転に伴って給排気口16からの空気に取り込まれて、室内機2に送出される「加湿運転」が行われる。
[排気換気運転]
この排気換気運転は、室内の空気を室外に排気することにより換気を行う運転であり、上記制御部27によって、ラジアルファン20が駆動される。さらに、切換ダンパ21が切換制御されて、空気流路が上記排気状態に切り換えられる。その結果、室内機2から取り込まれた室内の空気が給排気管4を通って室外機3に送られ(矢印A2)、そのまま室外に排気される。
この排気換気運転は、室内の空気を室外に排気することにより換気を行う運転であり、上記制御部27によって、ラジアルファン20が駆動される。さらに、切換ダンパ21が切換制御されて、空気流路が上記排気状態に切り換えられる。その結果、室内機2から取り込まれた室内の空気が給排気管4を通って室外機3に送られ(矢印A2)、そのまま室外に排気される。
すなわち、本実施の形態においては、上記ラジアルファン20および切換ダンパ21によって、上記換気手段を構成するのである。また、制御部27によって、上記換気停止手段および上記給気換気実行手段を構成するのである。
[放射線計測運転]
この放射線計測運転は、上記循環運転中,上記給気換気運転中,上記排気換気運転中あるいは運転停止中に、室外の放射線量を計測して計測結果を使用者に報知する。あるいは、計測結果に応じて、室内の換気を停止したり、室内の給気換気を行ったりする。
この放射線計測運転は、上記循環運転中,上記給気換気運転中,上記排気換気運転中あるいは運転停止中に、室外の放射線量を計測して計測結果を使用者に報知する。あるいは、計測結果に応じて、室内の換気を停止したり、室内の給気換気を行ったりする。
上記制御部27は、例えば赤外線等により上記室内機2と双方向通信を行うリモコン28からの放射線計測の要求があると、半導体検出器26からの信号に基づいて放射線量を計測する。そして、計測値を、赤外線通信等によってリモコン28に送信し、表示画面28aに表示する。その際に、制御部27は、室外機3のプロペラファン14を駆動して、室外機3周りの空気を対流させて、より新鮮な空気の放射線量を計測するようにする。
すなわち、本実施の形態においては、上記制御部27によって、上記室外ファン制御手段を構成するのである。
ここで、上記半導体検出器26は、計測対象とする放射線を、セシウム137のγ線としている。その理由は、放射性物質セシウム137は、その半減期が30年と長く、地表に沈着するためである。また、γ線は、物を透過する能力が高く、外部被爆と内部被爆との両方による人体内への影響があるためである。
さらに、上記制御部27は、上記放射線量の計測値を監視し、上記計測値が予め設定された設定値を超えると、室内機2内に設けられたスピーカ29から、合成音声や警報によって使用者に警告を行う。それと同時に、室内機2の前面パネル等に設置された警告ランプ30を点滅させる。
すなわち、本実施の形態においては、上記リモコン28の表示画面28a,スピーカ29および警告ランプ30によって、上記報知手段を構成するのである。
さらに、上記制御部27は、上記「給気換気運転」あるいは「排気換気運転」を行っている場合に、上記計測値が予め設定された第1設定値を超えると、上記換気運転を停止する。「給気換気運転」および「排気換気運転」のような換気を行っている場合には、室外機3あるいは部屋の隙間等から外気が室内に供給される。そこで、上記換気運転を停止することによって、外部から室内への放射線量の高い空気の進入を防止するのである。
すなわち、本実施の形態においては、上記制御部27によって、上記換気停止手段を構成するのである。
または、上記計測値が予め設定された上記第1設定値とは異なる第2設定値を超え、且つ換気が行われている場合には、「排気換気運転」を「給気換気運転」に切り換えるようにしてもよい。その場合、給排気口16から室内機2に送る空気を取り込むための上記給気配管の給排気口16と吸加湿ロータ17との間には、フィルタ19が介設されている。したがって、「給気換気運転」の際に、給排気口16から取り込まれた空気中に含まれた塵埃は、フィルタ19によって除去される。
空気中に存在する放射線としては、自然に存在する気体(ラドン)と、塵埃に吸着された放射線とが存在する。ここで、放射線によって汚染された塵埃はホットパーティクルと呼ばれ、内部被曝の原因となる。そして、「給気換気運転」を行う場合に問題となるのは、給排気口16から取り込まれた空気中に含まれているホットパーティクルである。
本実施の形態によれば、給排気口16から取り込まれた空気中に含まれているホットパーティクルは、フィルタ19によって除去される。したがって、空気中に含まれているホットパーティクルは室内に取り込まれることがなく、「給気換気運転」を行っても問題はない。これに対して、「排気換気運転」の場合には、上記ホットパーティクルを含む空気が積極的に室内に供給されることはない。しかしながら、室内の排気に伴って窓や玄関扉の隙間等から取り込まれる空気中に含まれるパーティクルを防ぐことはできない。
そこで、上記計測値が予め設定された上記第2設定値を越えた後に、換気を行う場合には、「給気換気運転」を行うのである。
尚、本実施の形態においては、上記リモコン28から放射線計測の要求があると上記放射線計測運転を実行するようにしている。しかしながら、この発明は、これに限定されるものではなく、電源がオンされると、自動的に上記放射線計測運転を実行するようにしても一向に構わない。
以上のごとく、本実施の形態においては、上記室外機3の室外空調ユニット3aの上部に設けられた電装品箱25内に、半導体検出器26を収納している。そして、リモコン28から放射線計測の要求があると、制御部27の制御の下に半導体検出器26からの信号に基づいて放射線量を計測する。そして、計測値をリモコン28の表示画面28a等の報知手段に表示するようにしている。
したがって、使用者は、屋内に居ながらにして屋外の放射線量を簡易に計測することが可能になる。その結果、屋内から外の空気の放射線量を把握して、室内の排気や外出計画に役立てることができる。
さらに、本実施の形態においては、上記室外機3の加湿給排気ユニット3b内には、フィルタ19,ラジアルファン20および切換ダンパ21が配置されている。そして、制御部27の制御の下に、上記放射線量の計測値が予め設定された第1設定値を超えると、ラジアルファン20が停止されて、あるいは、切換ダンパ21が上記遮断状態に切換制御されて、上記給気換気運転および上記排気換気運転を停止するようにしている。
したがって、上記室外機3あるいは部屋の隙間等から放射線量の高い空気が室内に供給されることを防止することができる。
あるいは、上記制御部27の制御の下に、上記放射線量の計測値が上記第2設定値を超え、且つ換気が行われている場合には、「排気換気運転」を「給気換気運転」に切り換えるようにしてもよい。その場合、給排気口16から取り込まれた空気中に含まれた上記ホットパーティクルは、フィルタ19によって除去される。
したがって、空気中に含まれているホットパーティクルが室内に取り込まれることがなく、上記放射線量の計測値が上記第2設定値を超えた場合でも、室内を換気することができる。
さらに、本実施の形態においては、放射線量を計測する場合には、制御部27の制御の下に、室外機3のプロペラファン14を駆動するようにしている。
したがって、上記室外機3周りの空気に対流を生じさせて、より新鮮な空気の放射線量を計測することができる。
尚、上記実施の形態では、上記半導体検出器26を電装品箱25内に収納しているが、電装品箱25内に限定されるものではなく、室外機3であれば何れの箇所に設置しても構わない。但し、本実施の形態で用いる半導体検出器26は、PINフォトダイオード等の半導体素子であること、電装品箱25には冷却のためにプロペラファン14によって取り込まれた外気が常時供給されることから、電装品箱25内に収納することが望ましい。
また、上記実施の形態では、上記放射線量の計測値をリモコン28の表示画面28aに表示するようにしているが、これに限定されるものではなく、室内機2に接続された専用の表示ボード(図示せず)に表示しても差し支えない。あるいは、スマートフォン(商品名)等の携帯情報機器に表示するようにしても構わない。
また、上記実施の形態では、上記制御部27は、放射線量の計測値が上記第1設定値を超えると換気運転を停止させる。あるいは、上記計測値が上記第2設定値を超えると「給気換気運転」に切り換えるようにしている。しかしながら、この発明は、これに限定されるものではなく、上記第2設定値を上記第1設定値よりも低く設定し、制御部27は、換気運転を行っている場合に上記計測値が上記第2設定値を超えると「給気換気運転」に切り換え、その後、上記第1設定値を超えると上記換気運転を停止するようにしても構わない。
また、上記実施の形態では、上記室内の換気を行う換気手段を、室外機3に設けているが、室内機2側に設けても構わない。
また、上記実施の形態では、上記フィルタ19を、給排気口16から室内機2に送る空気を取り込むための上記給気配管における給排気口16と吸加湿ロータ17との間に介設するようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、給排気口16から室内機2までの上記給気配管および給排気管4における何れの箇所に開設しても構わない。但し、上記ホットパーティクルを室内に取り込まないようにするためには、室外機3内に取り込まれないようにすることが肝心であり、そのためには、給排気口16の近傍に介設することが望ましい。
また、上記実施の形態においては、上記有害物質の一例として「放射線」を挙げて説明したが、上記「PM2.5」の場合にも適用することが可能である。
1…空気調和機、
2…室内機、
3…室外機、
3a…室外空調ユニット、
3b…加湿給排気ユニット、
4…給排気管、
5,6…冷媒配管、
7…室内熱交換器、
8…クロスフローファン、
10…圧縮機、
12…室外熱交換器、
14…プロペラファン、
19…フィルタ、
20…ラジアルファン、
21…切換ダンパ、
25…電装品箱、
26…半導体検出器、
27…制御部、
28…リモコン、
29…スピーカ、
30…警告ランプ。
2…室内機、
3…室外機、
3a…室外空調ユニット、
3b…加湿給排気ユニット、
4…給排気管、
5,6…冷媒配管、
7…室内熱交換器、
8…クロスフローファン、
10…圧縮機、
12…室外熱交換器、
14…プロペラファン、
19…フィルタ、
20…ラジアルファン、
21…切換ダンパ、
25…電装品箱、
26…半導体検出器、
27…制御部、
28…リモコン、
29…スピーカ、
30…警告ランプ。
Claims (4)
- 室外ファン(14)を有する室外機(3)と、
上記室外機(3)に接続された室内機(2)と、
上記室外機(3)に取り付けられると共に、有害物質量を測定するための有害物質量測定器(26)と、
上記有害物質量測定器(26)によって測定された有害物質量に関する情報を、ユーザに報知する報知手段(28,29,30)と
を備えたことを特徴とする空気調和機。 - 請求項1に記載の空気調和機において、
室内の換気を行う換気手段(20,21)と、
上記有害物質量測定器(26)で測定された有害物質量が、予め設定された有害物質量を超えた場合には、上記換気手段(20,21)による上記室内の換気を停止させる換気停止手段(27)と
を備えたことを特徴とする空気調和機。 - 請求項1に記載の空気調和機において、
室内の給気換気を行う換気手段(20,21)と、
上記室外機(3)から取り込まれた空気を上記室内機(2)に送るための給気配管(4)と、
上記給気配管(4)に介設されて、上記空気中の塵埃を除去するフィルタ(19)と、
上記有害物質量測定器(26)で測定された有害物質量が、予め設定された有害物質量を超えた場合であって、且つ換気が行われている場合には、上記換気手段(20,21)に、排気換気から上記給気換気への切換を実行させる給気換気実行手段(27)と
を備えたことを特徴とする空気調和機。 - 請求項1から請求項3までの何れか一つに記載の空気調和機において、
上記有害物質量測定器(26)を用いて有害物質量を測定する場合に、上記室外ファン(14)を回転制御する室外ファン制御手段(27)
を備えたことを特徴とする空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013033514A JP2014163561A (ja) | 2013-02-22 | 2013-02-22 | 空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013033514A JP2014163561A (ja) | 2013-02-22 | 2013-02-22 | 空気調和機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104776504A (zh) * | 2015-04-19 | 2015-07-15 | 北京德能恒信科技有限公司 | 一种三分体式机房节能空调*** |
JP2020169763A (ja) * | 2019-04-03 | 2020-10-15 | 進和テック株式会社 | 空調システム |
JP7397027B2 (ja) | 2021-08-06 | 2023-12-12 | ダイキン工業株式会社 | 空調室内機 |
-
2013
- 2013-02-22 JP JP2013033514A patent/JP2014163561A/ja active Pending
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CN104776504A (zh) * | 2015-04-19 | 2015-07-15 | 北京德能恒信科技有限公司 | 一种三分体式机房节能空调*** |
JP2020169763A (ja) * | 2019-04-03 | 2020-10-15 | 進和テック株式会社 | 空調システム |
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