JP2014161463A - 穿刺具 - Google Patents

穿刺具 Download PDF

Info

Publication number
JP2014161463A
JP2014161463A JP2013034114A JP2013034114A JP2014161463A JP 2014161463 A JP2014161463 A JP 2014161463A JP 2013034114 A JP2013034114 A JP 2013034114A JP 2013034114 A JP2013034114 A JP 2013034114A JP 2014161463 A JP2014161463 A JP 2014161463A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer cylinder
puncture device
cover
notch
spacer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013034114A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Honma
康之 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2013034114A priority Critical patent/JP2014161463A/ja
Publication of JP2014161463A publication Critical patent/JP2014161463A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Prostheses (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】内部にインプラントを挿入した状態の外筒を生体内で基端方向に引き戻す際に、外筒の移動に伴ってインプラントが引き戻されることを防止することができる穿刺具を提供する。
【解決手段】穿刺具10は、スペーサ42(インプラント)が挿通可能な中空管状の外筒12(挿入部)と、外筒12の少なくとも先端部23を覆うとともに外筒12に対して回転可能なカバー16とを備える。外筒12の先端部23には第1切欠部24が設けられる。カバー16の先端部31には第2切欠部26が設けられる。カバー16を外筒12に対して回転させることにより、第1切欠部24と第2切欠部26とが連通可能となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、生体内にインプラントを挿入し留置するために使用される穿刺具に関する。
腰部脊柱管狭窄症は、椎間板や靭帯等の後退性変性により脊柱管が狭窄する疾患であり、腰痛、下肢痛、間欠性跛行等の症状を引き起こす。腰部脊柱管狭窄症の治療は、脊柱管を狭くしている部分の脊椎を部分的に切除する手術(椎弓切除術)や、脊椎を固定する手術(脊椎固定術)が主流である。一方、椎弓切除術や脊椎固定術と比較して相対的に低侵襲の術式として、近年、棘突起間に金属製のスペーサを留置し、脊髄神経や神経根の圧迫を解除する方法が開発された。しかし、当該方法は、スペーサを留置するために、背中の筋肉及び靭帯を切開する必要があるため患者への侵襲度が依然として高く、入院も長期的になる。
このような課題に対して、より低侵襲に棘突起間にスペーサ(インプラント)を挿入し、留置する別の方法が提案されている。当該別の方法として、例えば下記特許文献1には、生体に穿刺可能な穿刺具と、拡張可能なインプラントとしてのバルーンとを用い、穿刺具の外筒を介してバルーンを折りたたんだ状態で経皮的に棘突起間に挿入し、留置した後、バルーン内に骨セメント等の充填材を充填してバルーンを拡張させ、棘突起間に留置するという方法が開示されている。充填材は、バルーンへの充填後に硬化するため、バルーンは拡張状態を半永久的に保持することができる。
米国特許出願公開第2009/0118833号明細書
ところで、上述した従来技術では、スペーサとしてのバルーンを穿刺具の外筒を介して棘突起間に配置する手技の中で、バルーンを外筒の先端から突出させて生体内に露出させるために、バルーンの先端と、穿刺具の外筒の先端の位置を合せた後、前記外筒を引き抜く(基端方向に移動させる)操作を行う必要がある。この操作の際、穿刺具の外筒の内面と、バルーンの外面との摩擦抵抗により、外筒の基端方向への移動に伴ってバルーンも基端方向に引き戻されてしまう可能性がある。バルーンが基端方向に引き戻されると、バルーンが棘突起間から外れてしまうため、バルーンを棘突起間の目標位置に正確に留置することができなくなる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、内部にインプラントを挿入した状態の外筒を生体内で基端方向に引き戻す際に、外筒の移動に伴ってインプラントが引き戻されることを防止することができる穿刺具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、体内にインプラントを挿入し留置するために使用される穿刺具であって、内部に前記インプラントが挿通可能であるとともに、前記インプラントが突出可能な第1先端開口を有する中空管状の挿入部と、前記挿入部の少なくとも先端部を覆うとともに、前記インプラントが突出可能な第2先端開口を有し、前記挿入部に対して回転可能なカバーと、を備え、前記挿入部の前記先端部には、前記第1先端開口に連なる第1切欠部が設けられ、前記カバーの先端部には、前記第2先端開口に連なる第2切欠部が設けられ、前記カバーを前記挿入部に対して回転させることにより、前記第1切欠部と前記第2切欠部とが連通可能となっていることを特徴とする。
上記の構成によれば、挿入部を生体に穿刺し且つ挿入部の先端部内にインプラントを配置した状態で、カバーを回転させることにより第1切欠部と第2切欠部の周方向の位相を合致させると、挿入部の先端部内に配置されたインプラントの一部が、第1切欠部と第2切欠部を介して露出し、露出したインプラントの一部が体内組織に接触する。これにより、露出したインプラントの一部と体内組織との間に摩擦抵抗が生じるため、インプラントを体内に露出させるために挿入部を基端方向に移動させる操作をしても、挿入部の移動に伴ってインプラントが基端方向に引き戻されることがない。従って、インプラントを生体内の目標位置に正確に配置し、留置することができる。
上記の穿刺具において、前記挿入部は円弧形状に形成されており、前記第1切欠部は、前記挿入部の前記先端部のうち、前記円弧形状の外側部分に設けられるとよい。
上記の構成によれば、円弧形状に湾曲した挿入部の内部で、インプラントは挿入部の湾曲形状の外側に向かって押し付けられた状態となる。このため、第1切欠部と第2切欠部とが連通した際、湾曲形状の外側部分に位置する第1切欠部と第2切欠部を介して露出するインプラントの一部と体内組織との摩擦抵抗を確実に発生させることができる。
上記の穿刺具において、前記カバーは、前記挿入部よりも柔軟に構成されるとよい。
上記の構成によれば、挿入部に対してカバーを回転させる際にカバーが変形し易いため、カバーの回転操作を容易に実施することができる。
上記の穿刺具において、前記第1切欠部は、前記挿入部の延在方向に沿って延在し、前記第2切欠部は、前記カバーの延在方向に沿って延在してもよい。
上記の構成によれば、第1切欠部と第2切欠部とが連通状態となった際、インプラントの長手方向の広い範囲でインプラントの一部を体内に露出させることができるため、インプラントと体内組織との間の摩擦抵抗を大きくできる。よって、外筒の基端方向への移動に伴ってインプラントが引き戻されることを一層好適に防止することができる。
上記の穿刺具において、前記第2切欠部の、前記カバーの周方向の開口幅は、前記第1切欠部の、前記挿入部の周方向の開口幅よりも大きくてもよい。
上記の構成によれば、カバーの回転操作を精密に行わなくても、第1切欠部と第2切欠部とを容易に連通状態とすることができる。
上記の穿刺具において、前記穿刺具の基端側には、前記第1切欠部と前記第2切欠部との相対位置関係を示す位置確認手段が設けられてもよい。
上記の構成によれば、位置確認手段を見ながらカバーの回転操作をすることで、第1切欠部と第2切欠部とを容易に連通状態とすることができる。
本発明の穿刺具によれば、内部にインプラントを挿入した状態の外筒を生体内で基端方向に引き戻す際に、外筒の移動に伴ってインプラントが引き戻されることを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る穿刺具の縦断面図(一部側面図)である。 図1に示した穿刺具の先端部の斜視図である。 図3Aは、図2におけるIIIA−IIIA線に沿った横断面図であり、図3Bは、第1切欠部と第2切欠部とを連通させるように外筒に対してカバーを回転させた状態の穿刺具の横断面図である。 図1に示した穿刺具の基端側に設けられた位置確認手段を示す斜視図である。 図5Aは、穿刺具の使用方法を説明する第1の図であり、図5Bは、穿刺具の使用方法を説明する第2の図である。 図6Aは、図5BにおけるVIA−VIA線に沿った横断面図であり、図6Bは、第1切欠部と第2切欠部とを連通させた状態の穿刺具の横断面図である。 図7Aは、穿刺具の使用方法を説明する第3の図であり、図7Bは、穿刺具の使用方法を説明する第4の図である。 穿刺具の使用方法を説明する第5の図である。
以下、本発明に係る穿刺具について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る穿刺具10の縦断面図(一部側面図)である。穿刺具10は、インプラントとして構成されたスペーサ42(図7B等参照)を骨間に挿入し留置すべく使用されるものである。スペーサ42が挿入される部位は、例えば、棘突起間、肩関節、椎間板である。骨間に挿入されるスペーサ42は、初期状態で収縮し、充填材が注入されることにより拡張するものである。
図1に示すように、穿刺具10は、中空状の円弧形状の外筒12(挿入部)と、外筒12の基端に固定されたハブ14と、外筒12の外側に配置されたカバー16と、外筒12に挿通可能であり外筒12と同じ曲率の円弧形状に形成された内針18と、内針18の基端に固定されたハンドル20とを備える。図1では、内針18を外筒12の中空部21に最も奥まで挿入した状態を示している。
外筒12は、先端開口20a(以下、「第1先端開口20a」と呼ぶ)と基端開口20bとを有し、内針18及びスペーサ42を挿通可能な中空部21を有する中空管状の部材である。外筒12の第1先端開口20aからは、スペーサ42が突出可能である(図7A参照)。図1及び図2に示すように、外筒12の先端部23には、第1先端開口20aに連なる第1切欠部24が設けられる。
第1切欠部24は、外筒12の先端部23のうち、円弧形状の径方向外側部分に設けられる。換言すれば、第1切欠部24は、外筒12の先端部23のうち、外筒12の円弧形状の曲率半径が最も大きい部分に設けられる。また、本実施形態において、第1切欠部24は、外筒12の延在方向(軸線方向)に沿って延在する。第1切欠部24の、外筒12の延在方向に沿った延在長さは、例えば、1.0〜60mm程度であり、好ましくは、10〜50mm程度である。
図1に示すように、外筒12の基端に固定されたハブ14は、外筒12よりも大きい外径を有し、フランジ状に設けられている。
カバー16は、外筒12の少なくとも先端部23を覆うとともに、外筒12に対して回転可能であり、両端が開口する中空形状に形成されている。カバー16の先端開口25a(以下、「第2先端開口25a」と呼ぶ)は、スペーサ42が突出可能である。本実施形態において、カバー16は、外筒12の外側で外筒12に沿って延在する中空形状のカバー本体28と、カバー本体28の基端に設けられたハブ30とを有する。
カバー本体28は、外筒12よりも柔軟な材料で構成されている。具体的には、カバー本体28は、可撓性を有し、これにより、変形(弾性変形)を伴って外筒12の軸線を中心に回転することが可能である。
図2に示すように、カバー16の先端部31には、第2先端開口25aに連なる第2切欠部26が設けられる。また、本実施形態において、第2切欠部26は、カバー16の延在方向(軸線)に沿って延在する。第2切欠部26の、カバー16の延在方向に沿った延在長さは、第1切欠部24の延在長さと同程度とすることができる。
ここで、図3Aは、図2におけるIIIA−IIIA線に沿った横断面図である。図1〜図3Aに示すように、穿刺具10の初期状態において、第2切欠部26は、第1切欠部24から周方向にずれた位置(図示例では、180°ずれた位置)にあり、第1切欠部24と第2切欠部26とは非連通状態となっている。すなわち、穿刺具10の初期状態では、外筒12に設けられた第1切欠部24は、カバー16の先端部31(カバー本体28の先端部31)によって覆われることで閉塞されている。
一方、カバー16は、外筒12に対して回転可能となっていることから、図3Bに示すように、外筒12に対してカバー16を回転させて第1切欠部24と第2切欠部26との周方向の位相を合せると、第1切欠部24と第2切欠部26とが連通状態となる。すなわち、第1切欠部24と第2切欠部26の周方向の位相が合致することで、第1切欠部24が開放される。
第1切欠部24の開口幅H1と、第2切欠部26の開口幅H2は、同じでもよいが、図3Bに示すように、第2切欠部26の開口幅H2は、第1切欠部24の開口幅H1よりも大きいとよい。このように構成すると、外筒12に対するカバー16の周方向位置を精密に合わせなくても、第1切欠部24を容易に全開状態にすることができる。
この場合、第1切欠部24の開口幅H1は、例えば、1.0〜5.0mm程度、好ましくは、2.0〜4.0mm程度とすることができる。また、第2切欠部26の開口幅H2は、例えば、1.0〜6.0mm程度、好ましくは、2.0〜5.0mm程度とすることができる。
図1に示すように、カバー本体28の基端に設けられたハブ30は、カバー本体28の外径よりも大きい外径を有する。穿刺具10の使用者は、ハブ30を手指で把持して回転させることにより、外筒12に対してカバー16を容易に回転させることができる。なお、ハブ30の外周部に滑り止め用の凹凸形状(ローレット、リブ等)を設けると、カバー16の回転操作をより容易に行うことができる。
穿刺具10の基端側には、第1切欠部24と第2切欠部26との相対位置関係を示す位置確認手段(インジケータ)が設けられるとよい。図4は、位置確認手段32の一例を示しており、該位置確認手段32は、外筒12の基端に固定されたハブ14の外周部に設けられた第1標識34と、カバー本体28の基端に固定されたハブ30の外周部に設けられた第2標識36とからなる。
図4において、第1標識34は線状マークであり、第2標識36は三角形マークであるが、第1標識34と第2標識36の形状を入れ替えてもよく、あるいは、互いに同一形状のマークでもよいし、線状、三角形以外の形状のマークであってもよい。カバー本体28の基端にハブ30が設けられない場合には、カバー本体28の基端の外周部に、第2標識36が設けられてもよい。
第2標識36が第1標識34に対して周方向にずれた位置にあるとき、図3Aに示すように、第1切欠部24は外筒12の先端部23の壁に覆われ、第1切欠部24と第2切欠部26とは非連通状態である。一方、図4のように、第1標識34と第2標識36との周方向の位相を合致させると、図3Bに示すように、第1切欠部24と第2切欠部26との周方向の位相が合致し、第1切欠部24と第2切欠部26とが連通状態となる。
図1に示すように、内針18は、外筒12の中空部21に挿入され、先端に鋭利な針先19を有する円弧状に湾曲した棒状部材である。内針18を外筒12に対して最大まで挿入したとき(ハンドル20とハブ14とが接触する位置まで内針18を外筒12に挿入したとき)に、内針18の先端が外筒12の先端から所定長だけ突出するように、内針18の長さが設定されている。内針18は、中実構造、中空構造のいずれでもよい。
内針18の基端に設けられたハンドル20は、穿刺具10の使用者が握るためのグリップとして機能する部位である。図1では、ハンドル20は、内針18の円弧形状の径方向外方に延在するように設けられている。
上述した外筒12及び内針18の構成材料としては、生体への穿刺に際して破損したり変形したりしない程度の適度の強度を有する硬質材料であれば特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅系合金等の金属、あるいは、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の硬質樹脂が挙げられる。
ハブ14、30及びハンドル20の構成材料としては、特に限定されないが、外筒12及び内針18の材料として上記に例示した硬質材料を採用し得る。外筒12又は内針18の先端側の少なくとも一部にはX線透視下で認識可能なようにX線不透過性マーカーが設置されていてもよい。
カバー16の構成材料としては、変形(弾性変形)を伴って外筒12の軸線周りにカバー16を回転させることができる適度の柔軟性を有し、且つカバー16の基端側(ハブ30)の回転をカバー16の先端部31(第2切欠部26が設けられた部分)に略位相差なく伝達できる程度の適度の剛性を有するものが好ましい。そのような構成材料としては、例えば、樹脂材料、特に、軟質樹脂材料が好適である。この場合、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ベルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂又はこれらの混合物、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルナイロン樹脂、前記オレフィン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体との混合物等が挙げられる。
本実施形態に係る穿刺具10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。
ここでは、主として図5A〜図8を参照し、上述した穿刺具10を用いて、生体内の隣接する棘突起間に経皮的にスペーサ42を挿入し留置する手技について説明する。図5A、図5B、図7A〜図8において、参照符号Bは椎体であり、参照符号B1は、椎体Bの後部に形成された棘突起である。
先ず、X線透視装置、MRI、超音波診断装置等により病変部を確定した後、患者Pを腹臥位にする。次に、図5Aに示すように、X線透視下で、外筒12に内針18が挿入された状態の穿刺具10を患者Pに刺入する(刺入ステップ)。この場合、穿刺具10の使用者(術者)は、ハンドル20を握って、穿刺具10を刺入するように力を加えると、穿刺具10は円弧軌道を描くように生体に刺入されていく。
前記刺入ステップにおいて、より具体的には、穿刺具10の外筒12及び内針18で、隣接する棘突起間の棘間靭帯を脊椎の軸方向に対して交差する方向に貫通させる。この場合、穿刺具10の先端部が所定長だけ棘突起間を越えた位置まで刺入されるようにする。穿刺具10を所望の長さ刺入したら、次に、外筒12の位置を保持したまま、すなわち外筒12を患者Pに刺したまま、外筒12から内針18を抜去する(内針抜去ステップ)。これにより、外筒12及びカバー16が生体に刺さった状態で留置される。
次に、図5Bに示すように、外筒12の中空部21に、先端にスペーサ42を備えたインプラント組立体40を挿入する(挿入ステップ)。インプラント組立体40は、拡張可能なインプラントとしてのスペーサ42と、スペーサ42の基端側に接続された可撓性を有するチューブ44とを備える。図示したスペーサ42は、バルーンの形態で構成されており、収縮時には管状体であり、拡張時に一対の膨出部42aがくびれ部42bを介して連結された構造である(図7B参照)。スペーサ42の拡張時の形状は、ダンベル型、車輪型(H型)等であると、棘間靭帯に挿通されたくびれ部42bの両側に配置された一対の膨出部42aが棘突起B1を挟み込む形となるため、好ましい。
スペーサ42の材質は、充填材が注入されて拡張でき、且つスペーサ42の周囲組織である棘突起B1、棘間靭帯等の組織及び椎体Bの移動に伴う外圧に耐えられる素材であれば特に限定されることはなく、例えば、塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ナイロン、PET等が挙げられる。
スペーサ42に接続されたチューブ44は、充填材をスペーサ42に送り出すものであり、その基端側には、シリンジ、ポンプ等の充填材供給源が接続される。スペーサ42とチューブ44とは、分離可能に接続されている。スペーサ42とチューブ44との接続構造は、例えば、螺合構造であり、スペーサ42とチューブ44とに所定以上のトルクが作用した際には螺合が外れることで、スペーサ42とチューブ44とが分離するようになっている。
スペーサ42とチューブ44との接続構造は、上述した螺合構造の他、物理的な係合(嵌合、引っ掛かり等)により離脱可能に連結した構成や、部材を何らかの物理的作用(熱的作用、化学的作用等)により分断することにより離脱可能に連結した構成を採用し得る。
前記挿入ステップでは、図5Bに示すように、スペーサ42が外筒12の先端部内に位置し、且つ、スペーサ42の軸方向の中央が、隣接する棘突起間の棘間靭帯の中央に位置するように、インプラント組立体40を挿入する。これにより、インプラント組立体40が外筒12内の所定の位置まで挿入される。
ここで、図6Aは、図5BにおけるVIA−VIA線に沿った横断面図である。図6Aに示すように、スペーサ42は、周方向に折り畳まれることで収縮状態となっている。また、外筒12は円弧形状に湾曲していることから、スペーサ42は、外筒12の円弧形状の径方向外側(図6Aで下側)に押し付けられた状態で外筒12内に配置されることになる。図6Aの状態で、外筒12に設けられた第1切欠部24は、カバー16の先端部31を構成する壁によって塞がれている。このため、スペーサ42は、体内に露出していない。すなわち、スペーサ42が体内組織Tと接触していない。
ここで、スペーサ42を体内に露出させるために、仮に、第1切欠部24がカバー16の先端部31の壁によって塞がれた状態で外筒12を基端方向に後退移動させた場合には、チューブ44の基端側を保持してスペーサ42の位置を保持しようとしても、スペーサ42の外周部と外筒12の内周部との間の摩擦抵抗によって、スペーサ42が引き戻される可能性がある。スペーサ42が引き戻されると、スペーサ42が図5Bに示す位置からずれてしまい、棘突起間の目標位置に正確にスペーサ42を留置することができない。
そこで、本実施形態に係る穿刺具10の使用においては、図5B及び図6Bに示すように外筒12の先端部23内の所定位置にスペーサ42を配置した後、外筒12に対してカバー16を軸線周りに回転させることにより、図6Bに示すように、外筒12に設けられた第1切欠部24と、カバー16に設けられた第2切欠部26との周方向の位相を合致させる(カバー回転ステップ)。すなわち、第1切欠部24と第2切欠部26とを連通状態とする。
この場合、穿刺具10の使用者は、患者Pの体外に露出したハブ30を把持して回転操作することにより、カバー16を容易に回転させることができる。また、穿刺具10の使用者は、図4に示した位置確認手段32を見ながら、第1標識34と第2標識36との周方向の位相を合せるようにカバー16を回転させることにより、第1切欠部24と第2切欠部26とを容易且つ迅速に連通状態とすることができる。
このように第1切欠部24と第2切欠部26とが連通状態になると、外筒12の円弧形状の外側に押し付けられた状態となっているスペーサ42の一部が、第1切欠部24及び第2切欠部26を介して外側に変位する。これにより、図6Bに示すように、スペーサ42の一部が、第1切欠部24及び第2切欠部26を介して体内組織Tに接触する。
次に、図7Aに示すように、スペーサ42の全長が体内に露出するように、外筒12のみを基端方向に後退させる(後退ステップ)。この場合、スペーサ42の一部は、第1切欠部24及び第2切欠部26を介して体内組織Tに接触していることから、スペーサ42と体内組織Tとの間にはある程度の摩擦抵抗が生じている。このため、外筒12を基端方向に後退移動させる際に、外筒12の移動に伴ってスペーサ42が引き戻されることを防止することができる。
次に、図7Bに示すように、図示しない充填材供給源を操作して、チューブ44を介してスペーサ42に充填材を注入することで、スペーサ42を拡張させる(拡張ステップ)。充填材は、注入時には流動体で、注入後に硬化する材料(例えば、骨セメント、アクリル樹脂、二液混合架橋ポリマー等)、又は注入時に流動体で、注入後も流動体を維持する材料のいずれも適用することができる。拡張したスペーサ42は、一対の膨出部42aがくびれ部42bを介して連結された形状を呈し、くびれ部42bは、棘突起間の棘間靭帯を貫通し、その両側の一対の膨出部42aの間に棘間靭帯が位置する。これにより、拡張したくびれ部42bにより棘突起間の間隔が拡張され、スペーサ42は棘突起間の棘間靭帯からの抜けが防止された状態となる。
スペーサ42を拡張させたら、次に、図8に示すように、スペーサ42とチューブ44とを離脱させる(離脱ステップ)。スペーサ42とチューブ44との接続構造が螺合構造である場合、チューブ44をその軸線周りに回転させると、隣接する棘突起間の棘間靭帯に挿入されたスペーサ42は回転せず、チューブ44のみが回転することにより、スペーサ42とチューブ44との螺合が外れる。これにより、スペーサ42とチューブ44とを離脱させることができる。
なお、充填材が、注入時には流動体で、注入後に硬化する材料である場合、スペーサ42とチューブ44との分離は、充填材が硬化した後にするのがよい。また、充填材が、注入後も流動体を維持する材料の場合、スペーサ42の入口部に逆流防止構造(逆止弁)を設けるとよい。
スペーサ42とチューブ44とを離脱させたら、チューブ44を外筒12から抜去するとともに、外筒12を患者から完全に抜去する。これにより、スペーサ42が棘突起間に留置された状態となる。
以上説明したように、本実施形態に係る穿刺具10によれば、外筒12を生体に穿刺し且つ外筒12の先端部23内にスペーサ42(インプラント)を配置した状態で、カバー16を回転させることにより第1切欠部24と第2切欠部26の周方向の位相を合致させると、外筒12の先端部23内に配置されたスペーサ42の一部が、第1切欠部24と第2切欠部26を介して露出し、露出したスペーサ42の一部が体内組織Tに接触する(図6B参照)。これにより、露出したスペーサ42の一部と体内組織Tとの間に摩擦抵抗が生じるため、スペーサ42を体内に露出させるために外筒12を基端方向に移動させる操作をしても、外筒12の移動に伴ってスペーサ42が基端方向に引き戻されることがない。従って、スペーサ42を生体内の所望の位置に正確に配置し、留置することができる。
特に、本実施形態の場合、外筒12は円弧形状に形成されており、第1切欠部24は、外筒12の先端部23のうち、円弧形状の外側部分に設けられる。この構成によれば、円弧形状に湾曲した外筒12の内部で、スペーサ42は外筒12の湾曲形状の外側に向かって押し付けられた状態となる。このため、第1切欠部24と第2切欠部26とが連通した際、湾曲形状の外側部分に位置する第1切欠部24と第2切欠部26を介して露出するスペーサ42の一部と体内組織Tとの摩擦抵抗を確実に発生させることができる。
本実施形態の場合、カバー16は外筒12よりも柔軟に構成されるため、外筒12に対してカバー16を回転させる際にカバー16が変形し易いため、カバー16の回転操作を容易に実施することができる。
本実施形態の場合、図2に示したように、第1切欠部24は、外筒12の延在方向に沿って延在し、第2切欠部26は、カバー16の延在方向に沿って延在する。この構成によれば、第1切欠部24と第2切欠部26とが連通状態となった際、スペーサ42の長手方向の広い範囲でスペーサ42の一部を体内に露出させることができるため、スペーサ42と体内組織Tとの間の摩擦抵抗を大きくできる。よって、外筒12の基端方向への移動に伴ってスペーサ42が引き戻されることを一層好適に防止することができる。
本実施形態の場合、図3Bに示したように、第2切欠部26の、カバー16の周方向の開口幅H2は、第1切欠部24の、外筒12の周方向の開口幅H1よりも大きい。この構成によれば、カバー16の回転操作を精密に行わなくても、第1切欠部24と第2切欠部26とを容易に連通状態とすることができる。
本実施形態の場合、穿刺具10の基端側には、第1切欠部24と第2切欠部26との相対位置関係を示す位置確認手段32が設けられるため、位置確認手段32を見ながらカバー16の回転操作をすることで、第1切欠部24と第2切欠部26とを容易に連通状態とすることができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…穿刺具 12…外筒(挿入部)
16…カバー 18…内針
20a…第1先端開口 23…外筒の先端部
24…第1切欠部 25a…第2先端開口
26…第2切欠部 31…カバーの先端部
32…位置確認手段 34…第1標識
36…第2標識 42…スペーサ(インプラント)

Claims (6)

  1. 体内にインプラントを挿入し留置するために使用される穿刺具であって、
    内部に前記インプラントが挿通可能であるとともに、前記インプラントが突出可能な第1先端開口を有する中空管状の挿入部と、
    前記挿入部の少なくとも先端部を覆うとともに、前記インプラントが突出可能な第2先端開口を有し、前記挿入部に対して回転可能なカバーと、を備え、
    前記挿入部の前記先端部には、前記第1先端開口に連なる第1切欠部が設けられ、
    前記カバーの先端部には、前記第2先端開口に連なる第2切欠部が設けられ、
    前記カバーを前記挿入部に対して回転させることにより、前記第1切欠部と前記第2切欠部とが連通可能となっている、
    ことを特徴とする穿刺具。
  2. 請求項1記載の穿刺具において、
    前記挿入部は円弧形状に形成されており、
    前記第1切欠部は、前記挿入部の前記先端部のうち、前記円弧形状の外側部分に設けられる、
    ことを特徴とする穿刺具。
  3. 請求項2記載の穿刺具において、
    前記カバーは、前記挿入部よりも柔軟に構成される、
    ことを特徴とする穿刺具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の穿刺具において、
    前記第1切欠部は、前記挿入部の延在方向に沿って延在し、
    前記第2切欠部は、前記カバーの延在方向に沿って延在する、
    ことを特徴とする穿刺具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の穿刺具において、
    前記第2切欠部の、前記カバーの周方向の開口幅は、前記第1切欠部の、前記挿入部の周方向の開口幅よりも大きい、
    ことを特徴とする穿刺具。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の穿刺具において、
    前記穿刺具の基端側には、前記第1切欠部と前記第2切欠部との相対位置関係を示す位置確認手段が設けられる、
    ことを特徴とする穿刺具。
JP2013034114A 2013-02-25 2013-02-25 穿刺具 Pending JP2014161463A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013034114A JP2014161463A (ja) 2013-02-25 2013-02-25 穿刺具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013034114A JP2014161463A (ja) 2013-02-25 2013-02-25 穿刺具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014161463A true JP2014161463A (ja) 2014-09-08

Family

ID=51612691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013034114A Pending JP2014161463A (ja) 2013-02-25 2013-02-25 穿刺具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014161463A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11857219B2 (en) Systems for augmenting of a vertebral body by providing for relative movement of a deformable conduit
JP6772220B2 (ja) 皮下送達用具
US10588646B2 (en) Devices and methods for fracture reduction
EP3081252B1 (en) Vertebral balloon dilation system
US10966763B2 (en) Inflatable medical devices
EP1787592B1 (en) Device and system for delivering a curable material into bone
US10085783B2 (en) Devices and methods for treating bone tissue
EP3081178A1 (en) Bone filler implanting system
JP2010527705A (ja) 折れ曲がり式の空洞形成デバイス
JP2019534130A (ja) セメント送達チャネルを有する関節接合型骨刀
WO2010111246A1 (en) Devices and methods for vertebrostenting
JP2021053462A (ja) 骨拡張デバイス及び方法
WO2014041647A1 (ja) 穿刺補助具及び穿刺具組立体
WO2014045870A1 (ja) 穿刺具組立体
JP5989488B2 (ja) スペーサ及び拡張デバイス
US10368931B2 (en) Spacer, implant assembly including the same, manufacturing method of spacer, and surgical method for spacer indwelling
JP2014161463A (ja) 穿刺具
WO2014050465A1 (ja) 拡張デバイス
WO2014162382A1 (ja) インプラント組立体
WO2014162456A1 (ja) スペーサ、それを備えたインプラント組立体及びスペーサ留置術
WO2014132366A1 (ja) スペーサ
WO2014045331A1 (ja) 穿刺具及び穿刺具組立体
WO2013038349A1 (en) Low invasive percutaneous interspinous spacer
WO2013141150A1 (ja) 棘突起間インプラント
JP2013188433A (ja) インプラント留置装置及びインプラント拡張システム