JP2014159531A - エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014159531A JP2014159531A JP2013031330A JP2013031330A JP2014159531A JP 2014159531 A JP2014159531 A JP 2014159531A JP 2013031330 A JP2013031330 A JP 2013031330A JP 2013031330 A JP2013031330 A JP 2013031330A JP 2014159531 A JP2014159531 A JP 2014159531A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- component
- resin composition
- phenol
- equivalent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
Description
成分(A):下記式(1)で表され、エポキシ当量が100〜3000g/当量であるエポキシ樹脂
成分(B):フェノール系硬化剤
成分(A’):下記式(3)で表されるフェノール化合物とエピハロヒドリンとを反応させて得られ、エポキシ当量が100〜3000g/当量であるエポキシ樹脂
成分(B):フェノール系硬化剤
成分(C):硬化促進剤
含む、[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
本発明のエポキシ樹脂組成物には以下の「第1の態様にかかるエポキシ樹脂組成物」及び「第2の態様にかかるエポキシ樹脂組成物」が包含される。本発明の第1の態様に係るエポキシ樹脂組成物は下記成分(A)及び成分(B)を含む。
成分(A):成分(A):下記式(1)で表され、エポキシ当量が100〜3000g/当量であるエポキシ樹脂
成分(B):フェノール系硬化剤
成分(B):フェノール系硬化剤
本発明に用いる成分(A)のエポキシ樹脂は、前記式(1)で表される(以下、成分(A)のエポキシ樹脂を単に「成分(A)」と称することがある。)。成分(A)のエポキシ樹脂を用いることにより、本発明のエポキシ樹脂組成物は耐熱性、硬化性に特に優れるという効果を奏する。本発明のエポキシ樹脂組成物がこれらの効果を有する理由は定かではないが、優れた耐熱性は、1分子当たりのエポキシ基濃度が高いことと、パラキシリレン基による架橋点間距離のバランスにより、適切な架橋密度となり、熱に対して架橋部が動きにくくなっているためと推定される。また、優れた硬化性は1分子当たりのエポキシ基数が多いため、架橋密度が増加して硬化速度が早くなることによるものと推定される。
前記式(1)中、R1〜R6は水素原子又は前記式(2)で表される基(エポキシ基)である。即ち、前記式(1)で表されるエポキシ樹脂の化学構造においてはR1〜R6として水素原子を含むものが存在してもよいが、前記式(1)は、エポキシ樹脂であることから、式(1)中のR1〜R6として少なくともエポキシ基を含むものであり、少なくともエポキシ当量が100〜3000g/当量であるという条件を満たすことが必要である。
(エポキシ当量)
成分(A)及び成分(A’)はそれぞれ、その化学構造に基づいた耐熱性、硬化性を得る観点から、エポキシ当量が100g/当量以上であり、1000g/当量以下である。
耐熱性をより良好なものとする観点から、500g/当量以下が好ましく、より好ましくは200g/当量以下である。なお、本発明において、「エポキシ当量」とは、「1当量のエポキシ基を含むエポキシ樹脂の重量」と定義され、JIS K7236に準じて測定することができる。
成分(A)及び成分(A’)の軟化点は150℃以下であることが好ましい。一方、好ましくは30℃以上であることが好ましく、より好ましくは40℃以上である。軟化点が上記上限値以下であると、エポキシ樹脂の取り扱い性が良好となるために好ましい。一方、軟化点が上記下限値以上であると、常温(20℃)で溶融し、取り扱い性、作業性が良好となるために好ましい。なお、本発明において、成分(A)及び成分(A’)の軟化点は、JIS K7234 環球法により測定することができる。
成分(A)のエポキシ樹脂の製造方法については特に制限はないが、例えば、以下に説明する一段法による製造方法、二段法による製造方法、アリル化反応を経由する製造方法等が挙げられる。これらの方法について以下に詳述する。
成分(A)のエポキシ樹脂は、前記式(3)で表されるフェノール化合物とエピハロヒドリンとを反応させる、一段法により得ることができる。また、この一段法により得られるエポキシ樹脂は成分(A’)のエポキシ樹脂である。
シクロデカンジオール等の環状脂肪族ジオール類;ポリエチレンエーテルグリコール、ポリオキシトリメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコール等のポリアルキレンエーテルグリコール類等が例示される。
リス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第三級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;エチルトリフェニルホスホニウムアイオダイド等のホスホニウム塩;トリフェニルホスフィン等のホスフィン類等の触媒を用いてもよい。
成分(A)は、少なくとも前記式(3)で表されるフェノール化合物及び/又は該フェノール化合物を前述の一段法による製造方法により得られたエポキシ樹脂(例えば、本発明の他の態様にかかるエポキシ樹脂)を原料として用いる二段法により得ることもできる。なお、二段法とは、エポキシ樹脂と多価ヒドロキシ化合物とを反応させる方法を意味する。
子・電気部品の絶縁特性を悪化させるおそれがあるため、エポキシ樹脂中のリチウム、ナトリウム及びカリウムの原子含有量の合計が通常、60ppm以下、好ましくは50ppm以下である。
成分(A)の製造方法の1つとして、前記式(3)で表されるフェノール化合物に対してアリル化反応によりアリル基を導入してアリル化合物とし、更に該アリル基に対して酸化反応させることにより成分(A)のエポキシ樹脂を得る方法が挙げられる。このような製造方法の例としては、前記式(3)で表されるフェノール化合物を原料として用いること以外は、特開2012−213716号公報、特開2011−225711号公報、特開2012−092247号公報、特開2012−111858号公報等の方法により製造することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は前記成分(B)のフェノール系硬化剤を含む(以下、成分(B)のフェノール系硬化剤を単に「成分(B)」と称することがある。)。成分(B)を含むことにより、本発明のエポキシ樹脂組成物は、優れた硬化性、耐熱性を得ることができる。
好な特性を得ることができる。
の数を示す。)
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成分(C)を含むことが好ましい。成分(C)を含むことにより、硬化時間の短縮、硬化温度の低温化が可能となり、所望の硬化物を得やすくすることができる。
成分(C):硬化促進剤
以上20重量部以下の範囲で用いることが好ましい。より好ましくは0.5重量部以上、更に好ましくは1重量部以上であり、一方、より好ましくは15重量部以下、更に好ましくは10重量部以下である。成分(C)の含有量が上記下限値以上であると、硬化促進効果を得るために好ましく、一方、上記上限値以下であると、所望の硬化物性が得られやすいために好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物においては前記成分(B)以外の他の硬化剤を用いることができる(以下、単に「他の硬化剤」と称することがある。)。本発明のエポキシ樹脂組成物に使用することのできるその他の硬化剤は特に制限はなく、一般的にエポキシ樹脂の硬化剤として知られているものはすべて使用できる。例えば、脂肪族アミン、ポリエーテルアミン、脂環式アミン、芳香族アミン等のアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミド系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。これらの他の硬化剤は1種のみで用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は前記成分(A)、成分(A’)及び成分(B)以外に、更に下記他のエポキシ樹脂を含むことが好ましい。他のエポキシ樹脂を含むことにより、本発明のエポキシ樹脂組成物の耐熱性、耐応力性、耐吸湿性、難燃性等を更に向上させることができる。
ポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂が特に好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には無機充填剤を配合することができる。無機充填剤としては例えば、溶融シリカ、結晶性シリカ、ガラス粉、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、チッ化ホウ素等が挙げられる。これらの中でも半導体封止の用途に用いる場合には、破砕型及び/又は球状の、溶融及び/又は結晶性シリカ粉末充填材が好ましい。無機充填剤を使用することにより、エポキシ樹脂組成物を半導体封止材として用いたときに、半導体封止材の熱膨張係数を内部のシリコンチップやリードフレームに近づけることができ、また、半導体封止材全体の吸湿量を減らすことができるため、耐ハンダクラック性を向上させることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物に無機充填剤を用いる場合、エポキシ樹脂組成物全体の60〜95重量%配合することが好ましい。
。平均粒子径が上記下限値以上であると溶融粘度が高くなり過ぎず、流動性が低下しにくいために好ましく、また、平均粒子径が上記上限値以下であると成形時に金型の狭い隙間に充填剤が目詰まりしにくく、材料の充填性が向上しやすくなるために好ましい。
本発明のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物には離型剤を配合することができる。離型剤としては例えば、カルナバワックス等の天然ワックス;ポリエチレンワックス等の合成ワックス;ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸類及びその金属塩類;パラフィン等の炭化水素系離型剤を適宜配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、カップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤は無機充填材と併用することが好ましく、カップリング剤を配合することにより、マトリックスであるエポキシ樹脂と無機充填材との接着性を向上させることができる。カップリング剤としてはシランカップリング剤、チタネートカップリング剤等が挙げられる。
ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン、更に、エポキシ系、アミノ系、ビニル系の高分子タイプのシラン等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、前記した以外の成分(本発明において、「その他の成分」と称することがある。)を配合することができる。それら各種添加剤としては例えば、難燃剤、可塑剤、反応性希釈剤、顔料等があげられ、必要に応じて適宜に配合することができる。ただし、本発明のエポキシ樹脂組成物は上記で挙げた成分以外のものを配合することを何ら妨げるものではない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は加熱して硬化させることにより、硬化物を得ることができる。硬化反応の条件は特に限定されないが、通常、硬化剤の種類によって硬化温度を以下の通り選択することが好ましい。具体的な温度としては通常、成分(B)のフェノール系硬化剤では130〜200℃である。またこれらの硬化剤に促進剤を添加することで、その硬化温度を下げることも可能である。反応時間は1〜20時間が好ましく、より好ましくは2〜18時間、さらに好ましくは3〜15時間である。反応時間が短いと硬化が不十分で所望の物性が得られないことがある。反応時間が長すぎると加熱による劣化、加熱する為のエネルギーのロス等の問題がある。
本発明の硬化物は、耐熱性の硬化物特性に優れたものである。これらの測定方法については後掲の実施例において説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化性、耐熱性等に優れるため、これらの物性が求められる用途であれば、いかなる用途にも有効に用いることができる。このため、自動車用電着塗料、船舶・橋梁用重防食塗料、飲料用缶の内面塗装用塗料等の塗料分野;積層板、半導体封止材、絶縁粉体塗料、コイル含浸用等の電気電子分野;橋梁の耐震補強、コンクリート補強、建築物の床材、水道施設のライニング、排水・透水舗装、車両・航空機用接着剤の土木・建築・接着剤分野等の用途にいずれにも好適に用いることができる。これらの中でも特に半導体封止材の用途に有用である。
〔製造例1−1〕
温度計、攪拌装置、ディーンスターク共沸蒸留トラップを備えた内容量10Lの四口フラスコにα,α’−ジメトキシ−p−キシレン250g(1.5モル)、レゾルシン(1,3−ジヒドロキシベンゼン)660g(6モル)およびパラトルエンスルホン酸8.3gを仕込み、130〜150℃に保ちながら攪拌を行った。反応中生成するメタノールは順次トラップより系外へ除去した。3時間でメタノールの発生がなくなり縮合が完了した。次いで50〜60℃に冷却しメチルイソブチルケトン3000gを仕込み、溶解させ、さらに水1000gを仕込み、50〜60℃で30分間攪拌した後、攪拌を止め静置、分離させ水層を排出し、水洗を終了した。次いで、メチルイソブチルケトン、未反応レゾルシンを減圧留去して、前記式(3)の構造に該当するフェノール化合物(式(3)中のR10〜R12は水素原子)380gを得た。得られたフェノール化合物について、以下に説明する方法にて式(3)中のn’の値、水酸基当量、軟化点を測定した。これらの測定結果を表−1に示す。
原料として用いたレゾルシンの量を1650g(15モル)とした以外は製造例1と同様に実施し、前記式(3)の構造に該当するフェノール化合物(式(3)中のR10〜R12は水素原子)385gを得た。また、製造例1−1と同様、式(3)中のn’の値、水酸基当量、軟化点を測定した。これらの測定結果を表−1に示す。
レゾルシン(1,2−ジヒドロキシベンゼン)660g(6モル)の代わりにカテコール1650g(15モル)を用いた以外は製造例1と同様に実施し、前記式(3)の構造に該当するフェノール化合物(式(3)中のR10〜R12は水素原子)376gを得た。また、製造例1−1と同様、式(3)中のn’の値、水酸基当量、軟化点を測定した。これらの測定結果を表−1に示す。
温度計、攪拌装置、ディーンスターク共沸蒸留トラップを備えた内容量10Lの四口フラスコにα,α’−ジメトキシ−p−キシレン250g(1.5モル)、ハイドロキノン(1,4−ジヒドロキシベンゼン)1650g(15モル)およびパラトルエンスルホン酸8.3gを仕込み、130〜150℃に保ちながら攪拌を行った。反応中生成するメタノールは順次トラップより系外へ除去した。5時間でメタノールの発生がなくなり縮合が完了した。次いで反応液に水3000gに投入し、パラトルエンスルホン酸及び未反応のハイドロキノンを水に溶解させて除去し、反応生成物をろ過し、更に水500gで洗浄、乾燥して、前記式(3)の構造に該当するフェノール化合物(式(3)中のR10〜R12は水素原子)380gを得た。得られたフェノール化合物について、以下に説明する方法にて水酸基当量、軟化点を測定した。これらの測定結果を表−1に示す。
〔製造例2−1〕
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量3Lの四口フラスコに製造例1−1で得られたフェノール化合物166g、エピクロルヒドリン1332g、イソプロピルアルコール518g、水150gを仕込み、80℃に昇温して均一に溶解させた後、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液230gを90分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で30分保持し反応を完了させ、水洗により副生塩及び過剰の水酸化ナトリウムを除去した。ついで、生成物から減圧下で過剰のエピクロルヒドリンとイソプロピルアルコールを留去して、粗製エポキシ樹脂を得た。この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチルケトン367gに溶解させ、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液12gを加え、65℃の温度で1時間再び反応させた。その後、反応液にリン酸二水素ナトリウム水溶液を加えて、過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去して、目的のエポキシ樹脂180gを得た。得られたエポキシ樹脂について、以下に説明する方法にて式(1)中のnの値、エポキシ当量、軟化点を測定した。これらの測定結果を表−2に示す。
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量3Lの四口フラスコに製造例1−2で得られたフェノール化合物187g、エピクロルヒドリン1118g、イソプロピルアルコール435g、水131gを仕込み、80℃に昇温して均一に溶解させた後、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液193gを90分かけて滴下した。以後の操作は製造例2−1と同様に実施し、目的のエポキシ樹脂210gを得た。得られたエポキシ樹脂について、製造例2−1と同様、式(1)中のnの値、エポキシ当量、及び軟化点を測定した。これらの測定結果を表−2に示す。
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量3Lの四口フラスコに製造例1−3で得られたフェノール化合物165g、エピクロルヒドリン1343g、イソプロピルアルコール523g、水151gを仕込み、80℃に昇温して均一に溶解させた後、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液193gを90分かけて滴下した。以後の操作は製造例2−1と同様に実施し、目的のエポキシ樹脂(2)を190g得た。得られたエポキシ樹脂について、製造例2−1と同様、式(1)中のnの値、エポキシ当量及び軟化点を測定した。これらの測定結果を表−2に示す。
温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量3Lの四口フラスコに製造例1−4で得られたフェノール化合物180g、エピクロルヒドリン1190g、イソプロピルアルコール463g、水137gを仕込み、80℃に昇温して均一に溶解させた後、48.5重量%
の水酸化ナトリウム水溶液205gを90分かけて滴下した。以後の操作は製造例2−1と同様に実施し、目的のエポキシ樹脂(2)を250g得た。製造例2−1と同様、式(1)中のnの値、エポキシ当量及び軟化点を測定した。これらの測定結果を表−2に示す。
製造例1−1〜1−4の各フェノール樹脂又は製造例2−1〜2−4の各エポキシ樹脂について、以下の物性・特性の測定を行った。
東ソー(株)製「HLC−8320GPC EcoSEC(登録商標)」を使用し、以下の条件で測定した。得られた面積%の比からn数を算出した。
カラム:東ソー(株)製「TSKGEL SuperHM−H+H5000+H4000+H3000+H2000」
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
検出:UV(波長254nm)
温度:40℃
試料濃度:0.1重量%
インジェクション量:10μl
JIS K7234(環球法)に従い、測定した。
(水酸基当量[g/eq])=(1000×W)/(f×(B−A))
W:試料重量[g]
f:1mol/L−水酸化カリウムのファクター=1.002
B:ブランク測定に要した1mol/L−水酸化カリウム量[ml]
A:試料測定に要した1mol/L−水酸化カリウム量[ml]
JIS K7236に従い、測定した。
<エポキシ樹脂組成物の製造>
表−3及び表−4に示すように原料を配合した。次いで、各配合物にミキシングロールを用いて50〜120℃の温度で5分間溶融混練した。得られた各溶融混合物は薄板状に取り出し冷却した後、粉砕して各エポキシ樹脂組成物を得た。これらのエポキシ樹脂組成物を用い、低圧トランスファー成形機で金型温度175℃、成形時間100〜180秒で成形して、各試験片を得、180℃で8時間ポストキュアさせ、硬化物を得た。得られた硬化物について、以下の方法でガラス転移温度を試験した結果を表−3及び表−4に示した。また、後述する方法でゲルタイムを試験した結果を表−3及び表−4に示した。
・その他のエポキシ樹脂
a−1:クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製 商品名 EOCN1020−55(エポキシ当量:199g/当量))
a−2:トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂 (三菱化学社製 商品名 jER(登録商標) 1032H60(エポキシ当量:168g/当量))
a−3:テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学社製 商品名 jER(登録商標) YX4000(エポキシ当量:186g/当量))
a−4:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 商品名 jER(登録商標) YL6810(エポキシ当量:172g/当量))
a−5:ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製 商品名 NC3000(エポキシ当量:270g/当量))
a−6:ビフェニル型エポキシ樹脂 (三菱化学社製 商品名 jER(登録商標)YL6121H(エポキシ当量:175g/当量))
a−7:ジヒドロアントラセン型エポキシ樹脂(三菱化学社製 商品名 jER(登録商標)YX8800 (エポキシ当量:178g/当量))
a−8:ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC社製 商品名 HP−7200(エポキシ当量:275g/当量))
b−1:フェノ−ルノボラック樹脂(群栄化学工業社製 商品名 レヂトップ PSM
4261(水酸基当量:103g/当量、軟化点:85℃))
b−2:トリスフェノールメタン型樹脂(明和化成社製 商品名 MEH7500(水酸基当量:97g/当量、軟化点:110℃))
b−3:フェノ−ルアラルキル樹脂(明和化成社製 商品名 MEHC7800S(水酸基当量:174g/当量、軟化点:75℃))
b−4:ビフェニルアラルキル樹脂(明和化成社製 商品名 MEH7851S(水酸基当量:205g/当量、軟化点:75℃))
b−5:フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジメトキサイド重縮合物 (エア
ウォーター社製 商品名 HE510−05(水酸基当量:156g/当量)、軟化点73℃))
b−6:フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジメトキシビフェニル重縮合物
(エアウォーター社製 商品名 HE610C−07(水酸基当量:185g/当量)、軟化点74℃))
b−7:ナフトールアラルキル樹脂(明和化成社製 商品名 MEH−7700(水酸基当量:140g/当量、軟化点:96℃))
c−1:トリフェニルホスフィン(東京化成工業株式会社製 商品名 トリフェニルホスフィン)
d−1:溶融シリカ粉末(電気化学工業社製 商品名 球状シリカ(平均粒子径:25μm))
e−1:カルナバワックス(セラリカ野田社製 商品名 精製カルナバワックスNo.1)
f−1:エポキシシラン(信越化学工業社製 商品名 KBM−403)
各エポキシ樹脂組成物について、以下の物性・特性測定を行った。
エポキシ樹脂のエポキシ当量とフェノール系硬化剤の水酸基当量が等しくなるようにエポキシ樹脂とフェノール系硬化剤を計量して、樹脂全体の重量に対して等量のメチルエチルケトンを加えて溶解した。更にトリフェニルホスフィンをエポキシ樹脂100重量部に対して1重量部加えて溶解してサンプルを調整した。175℃に加熱した鉄板の上にサンプルを0.5cc加えて、竹楊枝で攪拌しながら固化するまでの時間を測定した。ゲルタイムが短いほど硬化性に優れるものと評価され、70s以下であるものを合格とした。
硬化物を厚さ約1.6mm直径約7mmの円柱状試験片とし、熱機械分析装置(TMA:セイコーインスツルメント社製 EXSTAR6000)を用いて、圧縮モードで熱機
械分析を行った(測定架重:30mN、昇温速度:5℃/分で2回、測定温度範囲:30℃から250℃)。2回目の測定における、ガラス転移温度を測定した。ガラス転移温度が高いほど耐熱性に優れるものと評価され、150℃以上であるものを合格とした。
表−3及び表−4からわかるように本発明のエポキシ樹脂を用いた実施例1〜17はいずれも比較例1〜3に対し、硬化性、耐熱性に優れたものであることがわかる。
Claims (9)
- 下記成分(C)を含み、かつ該成分(C)の含有量がエポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
成分(C):硬化促進剤 - 前記成分(B)が、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリスフェノールメタン型樹脂、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジメトキサイド重縮合物、フェノール・ベンズアルデヒド・キシリレンジハライド重縮合物、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジメトキサイドビフェニル重縮合物、フェノール・ベンズアルデヒド・4,4’−ジハライドビフェニル重縮合物から選ばれる少なくとも1種である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 更に成分(A)又は(A’)以外のエポキシ樹脂を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 全エポキシ樹脂成分に対し、前記成分(A)又は(A’)を合計40重量%以上含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 更に無機充填材を含み、かつエポキシ樹脂組成物中の無機充填材の含有量が65〜95重量%である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物からなる半導体封止材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013031330A JP2014159531A (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013031330A JP2014159531A (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014159531A true JP2014159531A (ja) | 2014-09-04 |
Family
ID=51611459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013031330A Pending JP2014159531A (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014159531A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015060306A1 (ja) * | 2013-10-23 | 2017-03-09 | 日本化薬株式会社 | エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、およびその硬化物 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02132118A (ja) * | 1988-07-07 | 1990-05-21 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 半導体封止用樹脂組成物 |
JPH03258829A (ja) * | 1990-03-07 | 1991-11-19 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 高耐熱性エポキシ樹脂組成物 |
JP2006111672A (ja) * | 2004-10-13 | 2006-04-27 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体封止用樹脂組成物および半導体装置 |
WO2006051731A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Kaneka Corporation | エポキシ樹脂組成物 |
WO2007063894A1 (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | フェノール樹脂、その製造法、エポキシ樹脂及びその用途 |
JP2008297530A (ja) * | 2007-06-04 | 2008-12-11 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
-
2013
- 2013-02-20 JP JP2013031330A patent/JP2014159531A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02132118A (ja) * | 1988-07-07 | 1990-05-21 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 半導体封止用樹脂組成物 |
JPH03258829A (ja) * | 1990-03-07 | 1991-11-19 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 高耐熱性エポキシ樹脂組成物 |
JP2006111672A (ja) * | 2004-10-13 | 2006-04-27 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体封止用樹脂組成物および半導体装置 |
WO2006051731A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Kaneka Corporation | エポキシ樹脂組成物 |
WO2007063894A1 (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | フェノール樹脂、その製造法、エポキシ樹脂及びその用途 |
JP2008297530A (ja) * | 2007-06-04 | 2008-12-11 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015060306A1 (ja) * | 2013-10-23 | 2017-03-09 | 日本化薬株式会社 | エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、およびその硬化物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6607009B2 (ja) | テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 | |
US10913818B2 (en) | Epoxy resin, epoxy resin composition, cured product and electrical or electronic component | |
JP2015000952A (ja) | エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 | |
JP2014034629A (ja) | エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 | |
JP6379500B2 (ja) | エポキシ化合物、エポキシ化合物含有組成物、硬化物及び半導体封止材 | |
JP2017048387A (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP2014159531A (ja) | エポキシ樹脂組成物、硬化物及び半導体封止材 | |
JP6972943B2 (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP5716512B2 (ja) | エポキシ樹脂及びその製造方法 | |
JP6740619B2 (ja) | エポキシ樹脂とその製造法、及び該樹脂に基づくエポキシ樹脂組成物 | |
TW201927848A (zh) | 環氧樹脂組成物、硬化物及電氣電子零件 | |
JP2016125007A (ja) | エポキシ樹脂組成物、硬化物、電気部品及び電子部品 | |
JP2017048388A (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP2017149801A (ja) | エポキシ樹脂、該樹脂に基づく硬化性エポキシ樹脂組成物、硬化物、及び電気・電子部品 | |
CN115244101B (zh) | 环氧树脂组合物、固化物及电气电子部件 | |
JP6439612B2 (ja) | エポキシ樹脂、組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP2017155127A (ja) | 硬化性エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び電気・電子部品 | |
JP6520582B2 (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP2004339277A (ja) | フェノール樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、及びエポキシ樹脂組成物 | |
JP2021147614A (ja) | エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP2024030723A (ja) | 樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP2023141768A (ja) | エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び電気・電子材料 | |
JP5716511B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2018095608A (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 | |
JP2021147613A (ja) | エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電気・電子部品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150825 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160712 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160902 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161206 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170419 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170613 |