JP2014158676A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の変動表示部で変動表示を行なうときに、遊技の興趣低下を防止することができる遊技機を提供することである。
【解決手段】2つの変動表示部を用いて変動表示が行なわれ、大当り遊技状態に制御可能な遊技機において、合計保留記憶数が4以上であるときに変動時間が短縮される。
【選択図】図15

Description

本発明は、パチンコ遊技機およびコイン遊技機等の遊技機に関し、特に、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに予め定められた第1始動条件および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって通常状態よりも有利な特定遊技状態に移行させる遊技機に関する。
遊技機として一般的に知られているものとして、たとえば、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域(始動入賞口、可変入賞球装置)と、始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示部(変動表示装置)を含む演出装置とを備えるパチンコ遊技機がある。そして、このような遊技機においては、変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって通常状態よりも有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるものがある。
このような遊技機においては、たとえば、始動入賞口へ入賞したが変動表示装置において変動表示が行なわれていない始動記憶の数が、所定数以上の場合に、所定数未満の場合よりも短い変動時間を設定するものがあった(たとえば、特許文献1参照)。
さらに、第1の変動表示装置と第2の変動表示装置とを備えた遊技機として一般的に知られているものとして、第1の変動表示装置における変動表示と第2の変動表示装置における変動表示とが同時に実行可能なものがあった(特許文献2および特許文献3)。
特開平10−108952号公報 特開2001−62080号公報 特開2001−62081号公報
しかし、特許文献1に記載の制御内容を特許文献2および特許文献3に記載された遊技機に適用した場合、第1の変動表示装置および第2の変動表示装置のいずれか一方の始動記憶の数が所定数以上となっており、他方の始動記憶の数が所定数未満であるときに、一方の変動表示装置において短い変動時間に基づき変動表示が行なわれるにも関わらず、他方の変動表示装置においては通常の変動時間に基づき変動表示が行なわれてしまうため、遊技者に違和感を抱かせてしまい遊技の興趣を低下させる虞があった。
本発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、複数の変動表示部で変動表示を行なうときに、遊技の興趣低下を防止することができる遊技機を提供することである。
(1) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球、パチンコ玉)が進入したときに予め定められた第1始動条件(図14のS131でYES)および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件(図14のS131と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップでYES)のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域(第1始動入賞口14、可変入賞球装置15、第2始動入賞口16、入賞球装置17、入賞装置に形成された入賞口)と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示装置8k、第1変動表示部)と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示装置9k、第1変動表示部)とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって通常状態(低ベース状態)よりも有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させる遊技機(第1実施形態におけるパチンコ遊技機1)であって、
前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定、および前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定に用いる数値データを所定の数値範囲内で更新する数値データ更新手段と、
前記第1始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を導出表示する前(たとえば、第1変動表示部において変動表示開始前)に、前記数値データ更新手段によって更新された数値データを用いて前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26)を決定し、前記第2始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する前(たとえば、第2変動表示部において変動表示開始前)に、前記数値データ更新手段によって更新された数値データを用いて前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)を決定する事前決定手段(図15のS24〜S30、図15のS24〜S30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ等)と、
前記第1始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第1保留数(第1保留記憶数)を記憶する第1保留記憶手段(図14のS132、第1保留記憶バッファ)と、
前記第2始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第2保留数(第2保留記憶数)を記憶する第2保留記憶手段(図14のS132と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップ、第2保留記憶バッファ)と、
前記第1保留記憶手段に記憶されている前記第1保留数と前記第2保留記憶手段に記憶されている前記第2保留数との合計数(合計保留記憶数)が所定数以上であるか否かを判定する合計数判定手段(図15のS21b、図15のS21bと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始する前に、当該変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動時間を決定する変動時間決定手段(図16のS63、S63a、S65、図16のS63、S63a、S65と同様の第2変動パターン設定処理におけるステップ)とを備え、
前記変動時間決定手段は、前記合計数判定手段により前記所定数(たとえば、4)以上であると判定されたとき(S66aによりYESと判断されたとき等)に、前記所定数以上でないと判定されたときより短い変動時間を決定する(S66e、S68、上位バイトが短縮変動時に対応する変動パターンコマンドが設定される)。
このような構成によれば、合計数が所定数以上であるときに、所定数以上でないときより短い変動時間が決定される。このため、いずれか一方の変動表示部において短い変動時間の変動表示が連続して行なわれているにも関わらず他方の変動表示部において通常の変動時間の変動表示が行なわれるような遊技を提供することにより遊技者に違和感を抱かせてしまうことを未然に防止できる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機を裏面から見た背面図である。 遊技制御基板(主基板)の構成例を示すブロック図である。 主基板における詳細な回路構成を示すブロック図である。 (a)は、遊技制御用マイクロコンピュータが遊技制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図であり、(b)は、演出制御用マイクロコンピュータが演出制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図である。 大当りの種類の決定に用いる大当り種類決定用テーブルを説明するための図である。 特別図柄表示結果、飾り図柄表示結果、および結果コマンドを表形式で示す図である。 大当り後遊技状態特定用テーブルを説明するための図である。 上位バイト特定用テーブルを説明するための図である。 変動パターン決定用テーブルについて説明する。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理のプログラムを示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1当り終了処理を示すフローチャートである。 第1当り終了処理および第2当り終了処理における特別遊技処理を示すフローチャートである。 普通図柄プロセス処理のプログラムを示すフローチャートである。 記憶処理のプログラムを示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出態様としての背景画像の種類を説明するための図である。 第1演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 第1変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動開始処理における第1飾り変動演出決定処理を示すフローチャートである。 (a)は、15R大当り時飾り変動種別決定用テーブルを説明するための図であり、(b)は、リーチはずれ時飾り変動種別決定用テーブルを説明するための図である。 大当り後時短回数特定用テーブルを説明するための図である。 第1図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。 第1当り遊技中処理を示すフローチャートである。 エンディング決定用テーブルを説明するための図である。 真報知演出の一例を示す表示画面図である。 偽報知演出の一例を示す表示画面図である。 第2実施形態における大当り後遊技状態特定用テーブルを説明するための図である。 第2実施形態における上位バイト特定用テーブルを説明するための図である。 第2実施の形態における演出態様としての背景画像の種類を説明するための図である。 第2実施の形態における第1変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 第2実施の形態における第1飾り変動演出決定処理を示すフローチャートである。 大当り後ベース特定用テーブルを説明するための図である。 第2実施の形態における第1図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。 第2実施の形態における第1当り遊技中処理を示すフローチャートである。 第2実施の形態における真報知演出の一例を示す表示画面図である。 第2実施の形態における偽報知演出の一例を示す表示画面図である。 背景画像の種類の変形例を説明するための図である。 報知演出の変形例を説明するための図である。 リーチ状態を構成する識別情報画像をレベルゲージ表示することによりベース状態を報知する報知演出の一例を示す表示画面図である。 リーチ状態を構成する識別情報画像として、当該識別情報とベース状態に関連する情報とを表示することによりベース状態を報知する報知演出の一例を示す表示画面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに予め定められた第1始動条件および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって通常状態よりも有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であればどのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には遊技媒体としての遊技球(打球)を貯留する打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7中には、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9とが所定間隔を隔てて配置されている。第1特別図柄表示器8は、遊技球が第1始動領域としての第1始動入賞口14へ入賞したことを条件として各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「7」の全8種類の数字図柄)の変動表示(可変表示ともいう)を開始し表示結果を導出表示する表示部である。第2特別図柄表示器9は、遊技球が第2始動領域としての第2始動入賞口16へ入賞したことを条件として各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「7」の全8種類の数字図柄)の変動表示を開始し表示結果を導出表示する表示部である。第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれは、7セグメント表示器により構成されている。第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれにおける変動表示は、図柄を点滅させながら前述した更新表示をすることをいう。
また、第1特別図柄表示器8を左右から挟むように、第1特別図柄保留記憶表示器10が設けられている。同様に、第2特別図柄表示器9を左右から挟むように、第2特別図柄保留記憶表示器11が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11各々は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。
第1特別図柄保留記憶表示器10は、第1始動入賞口14に始動入賞があるごとに、点灯状態のLEDの数を1増やす。第1特別図柄保留記憶表示器10は、第1特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、第1特別図柄保留記憶表示器10は、第1特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、第1始動入賞口14への入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。第2特別図柄保留記憶表示器11についても同様に、第2始動入賞口16に始動入賞があるごとに、点灯状態のLEDの数を1増やし、第2特別図柄表示器9で変動表示が開始されるごとに、点灯状態のLEDの数を1減らす。なお、この例では、第2始動入賞口16への入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄が数字図柄である場合を例として示したが、これに限らず、特別図柄は、そのような数字図柄以外の文字、図形、模様等のその他の識別情報が示された図柄であってもよい。また、特別図柄の変動表示は、所定方向に図柄をスクロールさせることにより更新表示するものでもよく、図柄を切替えることにより更新表示するものでもよく、仮想軸を中心に図柄を回転させながら更新表示するものでもよい。また、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は、7セグメント表示器に限らず、液晶表示装置、CRT、プラズマ表示、エレクトロルミネセンス、または、ドットマトリックス表示を利用したもの等、画像を表示する画像表示式のものであってもよい。また、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。また、表示結果を導出表示することは、遊技者に対して、「変動表示」を行なっていることと、変動表示が終了し「表示結果が導出表示」されていることとを区別して認識させることができる態様であればよい。
第1特別図柄表示器8の下には、第1特別図柄表示器8に対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字から構成された飾り図柄)の変動表示(可変表示ともいう)を行なって表示結果を導出表示する第1飾り変動表示装置8kが設けられている。第2特別図柄表示器9の下には、第2特別図柄表示器9に対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字から構成された飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2飾り変動表示装置9kが設けられている。第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kのそれぞれは、液晶表示装置(LCD)により構成され、スクロール表示等の所定の変動表示態様で飾り図柄を変動表示することが可能である。第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kのそれぞれは、左・中・右の3つの変動表示領域で飾り図柄が変動表示される。これら左・中・右の3つの変動表示領域で変動表示される飾り図柄は、左図柄、中図柄、右図柄と呼ばれる。
第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示装置8kは変動表示結果が後述する対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて第1変動表示部と呼ぶ場合がある。また、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示装置9kは変動表示結果が後述する対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて第2変動表示部と呼ぶ場合がある。
なお、この実施の形態では、飾り図柄が数字から構成される例について説明するが、これに限らず、飾り図柄は、文字、図形、模様等のその他の識別情報が示された図柄、人間,動物,あるいは物等を表わすキャラクタから構成されたキャラクタ図柄、およびこれらを組合せて構成された図柄等であってもよい。また、飾り図柄の変動表示態様には、所定方向に図柄をスクロールさせることにより更新表示するもの、図柄を切替えることにより更新表示するもの、仮想軸を中心に図柄を回転させながら更新表示する等各種の変動表示態様が含まれる。また、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kは、液晶表示装置に限らず、CRT、プラズマ表示を利用したもの等のように、その他の表示方式で変動表示をするものであってもよい。
第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は、後述する遊技制御基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ53(図3参照)によって制御される。第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kは、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ800(図3参照)によって制御される。第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kは、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9による特別図柄の変動表示期間中に、飾り図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は表示部が小型であるので、変動表示の態様および変動表示の表示結果が第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kと比べて見づらいため、遊技者は主として第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの方に注目する。
第1飾り変動表示装置8kの下方には、第1始動入賞口14を形成する可変入賞球装置15が設けられている。第1始動入賞口14へ遊技球が入賞したときに、後述する第1特別図柄プロセス処理において数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)を抽出する。このように抽出された数値データは、第1保留記憶手段としての第1保留記憶バッファ(たとえば、主基板31に搭載されるRAM55(図3参照))に抽出順番を特定可能に記憶される。前述した第1特別図柄保留記憶表示器10のLEDの点灯数により、第1保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数、すなわち第1保留記憶数が遊技者に報知される。このように記憶される数値データは、第1保留記憶データとも呼ばれる。この第1特別図柄保留記憶表示器10は、4個のLEDから構成されており、有効始動入賞(この実施の形態では、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに遊技球が第1始動入賞口14に入賞)がある毎にLEDの点灯数を1ずつ増加させ、第1特別図柄表示器8の変動表示が開始される毎にLEDの点灯数を1ずつ減少させる。
第1始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ62によって検出される。また、可変入賞球装置15には、開閉動作をすることが可能な態様で左右一対の可動片が設けられている。可変入賞球装置15の可動片は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド71によって駆動されて所定期間開状態とされる。可変入賞球装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、可変入賞球装置15の可動片が閉状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞しにくくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ62によって検出される。
第2飾り変動表示装置9kの下方には、第2始動入賞口16を形成する入賞球装置17が設けられている。第2始動入賞口16へ遊技球が入賞したときに、後述する第2特別図柄プロセス処理において数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)を抽出する。このように抽出された数値データは、第2保留記憶手段としての第2保留記憶バッファ(たとえば、主基板31に搭載されるRAM55(図3参照)に設けられる記憶領域)に抽出順番を特定可能に記憶される。前述した第2特別図柄保留記憶表示器11のLEDの点灯数により、この第2保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数、すなわち第2保留記憶数が遊技者に報知される。このように記憶される数値データは、第2保留記憶データとも呼ばれる。この第2特別図柄保留記憶表示器11は、4個のLEDから構成されており、有効始動入賞(この実施の形態では、第2保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに遊技球が第2始動入賞口16に入賞)がある毎にLEDの点灯数を1ずつ増加させ、第2特別図柄表示器9の変動表示が開始される毎にLEDの点灯数を1ずつ減少させる。第2始動入賞口16に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ67によって検出される。また、入賞球装置17には、可変入賞球装置15のような可動片が設けられていない。このため、可変入賞球装置15と比べて入賞球装置17は、遊技球の入賞し易さが変化しない。なお、入賞球装置17においては、可変入賞球装置15のような可動片が設けられてもよい。
なお、第1保留記憶バッファに記憶される数値データ(乱数)は、第1変動表示部の変動表示を実行するための第1始動条件が成立したことを示すデータである。第1始動条件とは、第1始動入賞口14への遊技球の入賞を検出する第1始動口スイッチ62により有効な始動入賞が検出されることにより成立する条件をいう。第2保留記憶バッファに記憶される数値データは、第2変動表示部の変動表示を実行するための始動条件が成立したことを示すデータである。第2始動条件とは、第2始動入賞口16への遊技球の入賞を検出する第2始動口スイッチ67により有効な始動入賞が検出されることにより成立する条件をいう。
また、この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのそれぞれには、抽出された数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)のうち未だ変動表示が開始されていない数値データが、予め定められた上限数として4個まで記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶可能となる数値データの上限数は上記のものに限らず、たとえば、上限数を20(任意の整数)としてもよい。また、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファ各々に記憶された数値データの合計数が、予め定められた上限数に達するまで記憶可能な構成としてもよい。
また、本実施の形態においては、第1保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数と、第2保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数との合計数(以下、合計保留記憶数という)が、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kにおいて報知される。たとえば、合計保留記憶数に対応する画像を、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kに表示させることにより、合計保留記憶数が報知される。合計保留記憶数を報知する態様としては、所定画像(たとえば、赤丸画像、図37等参照)を合計保留記憶数に対応する個数分表示するものでもよく、また、合計保留記憶数の数値を表示するものであってもよく、合計保留記憶数を認識できる態様で報知されるものであればよい。そして、第1始動入賞口14または第2始動入賞口16において有効始動入賞がある毎に合計保留記憶数を増加させる表示が行なわれ、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9の変動表示が開始される毎に合計保留記憶数を1ずつ減少させる表示が行なわれる。
第1始動入賞口14の下方には、第1変動表示部において予め定められた特定表示結果としての大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド72によって開状態とされる第1特別可変入賞球装置20が設けられている。第1特別可変入賞球装置20は、内部に第1大入賞口21を備えている。ソレノイド72は、第1特別可変入賞球装置20の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。第1特別可変入賞球装置20の第1大入賞口21には、入賞した入賞球を検出するための第1カウントスイッチ63が設けられている。
入賞球装置17の下方には、第2変動表示部において予め定められた特定表示結果としての大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド75によって開状態とされる第2特別可変入賞球装置22が設けられている。第2特別可変入賞球装置22は、内部に第2大入賞口23を備えている。ソレノイド75は、第2特別可変入賞球装置22の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。第2特別可変入賞球装置22の第2大入賞口23には、入賞した入賞球を検出するための第2カウントスイッチ68が設けられている。
なお、この実施の形態では、第1変動表示部に大当り図柄が導出表示されたことに基づいて開閉する第1特別可変入賞球装置20と、第2変動表示部に大当り図柄が導出表示されたことに基づいて開閉する第2特別可変入賞球装置22とを備えている例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置としては、1つだけ備えるように構成してもよい。すなわち、第1変動表示部に大当り図柄が導出表示されたことに基づいて開閉制御される特別可変入賞球装置と、第2変動表示部に大当り図柄が導出表示されたことに基づいて開閉制御される特別可変入賞球装置とを同一(共通)の特別可変入賞球装置を用いて構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8の第1始動条件成立に関わる可変入賞球装置15と、第2特別図柄表示器9の第2始動条件成立に関わる入賞球装置17とをそれぞれ備えている例について説明したが、これに限らず、第1および第2始動条件成立に関わる入賞装置を1つとし、この入賞装置が第1変動表示部および第2変動表示部という2つの変動表示部の第1および第2始動条件の成立に関わるようにしてもよい。その場合には、入賞装置に遊技球が入賞したときにいずれの変動表示部(第1変動表示部と第2変動表示部とのいずれか)にて変動表示を実行するかをランダムに選択決定する構成としてもよく、また、2つの変動表示部について予め定められた所定の順序(たとえば、第1変動表示部と第2変動表示部とを交互に変動表示対象とする)で変動表示を実行するように構成してもよい。なお、このように構成した場合、始動領域は、入賞装置に形成された入賞口をいう。
第1飾り変動表示装置8kの左下方には、「○」および「×」と付された一対のLEDからなる普通図柄表示器12が設けられている。この普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示可能なものである。
ゲート28を遊技球が通過しゲートスイッチ61で検出されると普通図柄当り判定用の乱数が抽出されて主基板31に搭載されるRAM55に設けられた記憶領域である普通図柄保留記憶バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の普通図柄保留記憶バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用の乱数の記憶数の上限は、4個となっている。そして、普通図柄保留記憶バッファに記憶される普通図柄当り判定用の乱数の記憶数が上限に達していなければ、つまり、普通図柄保留記憶バッファに記憶される普通図柄当り判定用の乱数の記憶数が4個に達していなければ、普通図柄当り判定用の乱数が抽出される。そして、普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。普通図柄表示器12において表示状態が変化する変動表示を開始できる状態でなければ、普通図柄当り判定用の乱数を普通図柄保留記憶バッファに格納することで普通図柄当り判定用乱数の記憶数が1増加する。
また、普通図柄表示器12のさらに下方には、普通図柄当り判定用の乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器18が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器18は、ゲート28を遊技球が通過し、ゲートスイッチ61で遊技球が検出される毎に点灯するLEDを1つ増やす。そして、普通図柄表示器12にて普通図柄(たとえば、「○」および「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
この実施の形態では、普通図柄表示器12にて、「○」と「×」の付された左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行なわれ、変動表示は非時短状態では標準変動時間(たとえば、29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に「○」の付された上側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート28を遊技球が通過し、ゲートスイッチ61で遊技球が検出されたときに抽出された数値データ(普通図柄当り判定用乱数)の値が所定の普通図柄当り判定値と合致したか否かによって決定される。普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当りである場合には、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が第1始動入賞口14に入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられている。遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった遊技球が取り込まれるアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の各種発光手段は、後述するランプドライバ基板35によって点灯制御(ランプ制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
パチンコ遊技機1の側方には、遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカード(遊技カード)を受付け、遊技者に遊技媒体としての遊技球を貸出す(貸与または球貸しともいう)ための記録媒体処理装置であるカードユニット50が付設される。
このパチンコ遊技機1では、カードユニット50に受付けられた遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカードの記録情報により特定される遊技者所有の残額(残高ともいう)の使用に基づいて貸出遊技媒体である貸し球が払出されることにより遊技球が遊技者に貸出(貸与)される。そして、パチンコ遊技機1においては、上皿としての打球供給皿3に貯留された遊技媒体である遊技球を、打球操作ハンドル5を操作することに応じて弾発発射して、遊技盤6に形成された遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる。そして、遊技により入賞が生じれば、払出条件が成立し、その払出条件が成立したことに基づいて、景品として、景品遊技媒体である賞球が払出される。
次に、パチンコ遊技機1における具体的な遊技について説明する。パチンコ遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示省略)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。
遊技球が第1始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ62で検出されると、第1変動表示部の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、第1変動表示部の変動表示を開始する。第1変動表示部の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶バッファに記憶される数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増加させ、第1特別図柄保留記憶表示器10のLEDの点灯数および合計保留記憶数を増加させる。
また、遊技球が第2始動入賞口16に入り第2始動口スイッチ67で検出されると、第2変動表示部の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、第2変動表示部の変動表示を開始する。第2変動表示部の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶バッファに記憶される数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増加させ、第2特別図柄保留記憶表示器11のLEDの点灯数および合計保留記憶数を増加させる。
第1変動表示部の変動表示については、変動表示が行なわれるごとに設定される変動時間が経過したときに停止し、表示結果が導出表示される。第1変動表示部で導出表示された表示結果が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、特定遊技状態としての第1大当り遊技状態に移行する。第1大当り遊技状態においては、第1特別可変入賞球装置20が、所定の開放終了条件が成立するまで開放する。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、第1特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、第1大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値に達するまで繰返される。このように第1特別可変入賞球装置20の開放が繰返し継続される制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、第1特別可変入賞球装置20が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。継続権が発生する開放回数の上限値は、大当りの種類により異なり、たとえば15ラウンドまたは2ラウンドのような所定回数に設定されている。
第2変動表示部の変動表示については、変動表示が行なわれるごとに設定される変動時間が経過したときに停止し、表示結果が導出表示される。第2変動表示部で導出表示された表示結果が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、特定遊技状態としての第2大当り遊技状態に移行する。第2大当り遊技状態においては、第2特別可変入賞球装置22が、所定の開放終了条件が成立するまで開放する。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、第2特別可変入賞球装置22の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、第2大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値に達するまで繰返される。このように第2特別可変入賞球装置22の開放が繰返し継続される制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、第2特別可変入賞球装置22が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。継続権が発生する開放回数の上限値は、大当りの種類により異なり、たとえば15ラウンドまたは2ラウンドのような所定回数に設定されている。本実施の形態における特定表示結果としての大当り図柄とは、後述するように、15R通常大当り図柄1、15R通常大当り図柄2、15R確変大当り図柄1、15R確変大当り図柄2、2R確変大当り図柄1、2R確変大当り図柄2をいう。また、特定表示結果のうち第1特定表示結果としての大当り図柄とは、15R通常大当り図柄1、15R通常大当り図柄2、15R確変大当り図柄1、15R確変大当り図柄2をいう。また、特定表示結果のうち第2特定表示結果としての大当り図柄とは、2R確変大当り図柄1、2R確変大当り図柄2をいう。
この実施の形態の場合は、特定遊技状態として、第1特定表示結果としての大当り図柄となったときに移行される第15ラウンドを最終ラウンドとして第15ラウンドとなるまで無条件で継続権が成立する第1特定遊技状態としての15ラウンド大当り(以下、15R大当りという)と、第2ラウンドを最終ラウンドとして第2ラウンドとなるまで無条件で継続権が成立する第2特定遊技状態としての2ラウンド大当り(以下、2R大当りという)とが設けられている。これにより、15R大当りの場合は、第1特別可変入賞球装置20または第2特別可変入賞球装置22が必ず15回開放される制御が行なわれ、2R大当りの場合は、第1特別可変入賞球装置20または第2特別可変入賞球装置22が必ず2回開放される制御が行なわれることとなる。ただし、15R大当りのときの開放終了条件は、開放してから30秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。また、2R大当りのときの開放終了条件は、開放してから1秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8に大当り図柄が導出表示されるとともに、第1飾り変動表示装置8kに大当り図柄が導出表示されたことにより発生する遊技者にとって有利な大当り遊技状態(以下、第1大当り、または、第1大当り遊技状態という)と、第2特別図柄表示器9に大当り図柄が導出表示されるとともに、第2飾り変動表示装置9kに大当り図柄が導出表示されたことにより発生する遊技者にとって有利な大当り遊技状態(以下、第2大当り、または、第2大当り遊技状態という)とを同一(たとえば、大当りラウンド数、入賞払出数、等が同一)の価値が付与される大当り遊技状態としている。しかし、これに限らず、一方の大当り遊技状態を他方の大当り遊技状態と比べてさらに有利となるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示装置8kと、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示装置9kとの2系統の表示部により識別情報の変動表示を行なう構成となっている。しかし、これに限らず、3以上の複数系統の表示部を備え、3以上の複数(任意の自然数)の表示部で識別情報の変動表示を行なう構成としてもよい。
第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうちの予め定められた確変大当り図柄(15R確変大当り図柄、2R確変大当り図柄)である場合には、大当り遊技状態終了後に大当りになる確率が、大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態、高確率状態、または高確状態と呼ぶ場合もある)という遊技者にとって有利な状態になる。また、確変状態以外の非確変状態は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。
また、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうちの特別表示結果として予め定められた大当り図柄(15R確変大当り図柄1、15R確変大当り図柄2、2R確変大当り図柄1(後述する低確低ベース時での大当りを除く)、2R確変大当り図柄2(後述する低確低ベース時での大当りを除く)、15R通常大当り図柄1、15R通常大当り図柄2)である場合には、大当り遊技状態が終了してから第1変動表示部および第2変動表示部において所定回数変動表示が行なわれるまでの間、変動時間短縮状態である時短状態に制御される。時短状態とは、通常遊技状態(後述する低ベース状態)に比べて、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、第1飾り変動表示装置8k、第2飾り変動表示装置9k、および、普通図柄表示器12のそれぞれの変動時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。
さらに、時短状態中には、普通図柄表示器12における停止図柄が当り図柄になる確率を高める普通図柄確変制御、普通図柄表示器12における変動時間を短縮する普通図柄時短制御、可変入賞球装置15の開放時間を長くする開放延長制御、および開放回数を増加する回数増加制御が行なわれる。時短状態中では、図柄の変動時間が短縮されるので、保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に大当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
また、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動時間が短縮され、普通図柄表示器12における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
また停止時の第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9における特別図柄が予め定められた小当り図柄である場合には、2R確変大当りの大当り遊技状態の場合と同様の態様で第1特別可変入賞球装置20または第2特別可変入賞球装置22が2回開放される当り状態(以下、小当り遊技状態という)となる小当りとなる。具体的に、小当り遊技状態では、第1特別可変入賞球装置20または第2特別可変入賞球装置22が2回開放されることが予め定められた一連の動作として設定されており、このような一連の動作が1回だけ行なわれることにより、第1特別可変入賞球装置20または第2特別可変入賞球装置22が2回開放された後、閉鎖される。より具体的に説明すると、小当り遊技状態では、第1特別可変入賞球装置20または第2特別可変入賞球装置22が、2R確変大当りの第1ラウンドと同一時間開状態とされた後、2R確変大当りの第1,2ラウンド間のインターバル時間と同一時間(1秒間)閉状態とされ、さらに、2R確変大当りの第2ラウンドと同一時間(1秒間)開状態とされた後、閉状態とされる。このような小当りの場合は、2R確変大当りの場合と異なり、小当り遊技状態終了後の大当り確率およびベースの状態は、小当り遊技状態前の遊技状態と同様となり、変化しない。
以上に示した各種大当りと小当りとは、まとめて当りと呼ぶ場合がある。また、以上に示した各種大当りの大当り遊技状態と、小当り遊技状態とは、まとめて当り遊技状態と呼ぶ場合がある。2R確変大当りおよび小当りのそれぞれは、当り遊技状態が、可変入賞球装置15の開放動作を1秒間という短期間の開放を2回という少ない回数行なうものであり、遊技者にとっては当りとなったことを認識しにくい。
この実施の形態においては、前述した15R大当りとして、大当り遊技状態終了後に確変状態および時短状態となる15R確変大当り1および15R確変大当り2と、大当り遊技状態終了後に確変状態とならず時短状態となる15R通常大当り1および15R通常大当り2とが設けられている。すなわち、15R確変大当り1および15R確変大当り2は、大当り遊技状態終了後に高確率状態かつ高ベース状態である高確高ベース状態となる大当りである。また、15R通常大当り1および15R通常大当り2は、大当り遊技状態終了後に低確率状態かつ高ベース状態である低確高ベース状態となる大当りである。
また、前述した2R大当りとしては、後述するように低確低ベース時で大当りした場合を除き、大当り遊技状態終了後に確変状態および時短状態となる2R確変大当り1および2R確変大当り2が設けられている。すなわち、低確低ベース時で大当りした場合を除き、2R確変大当り1および2R確変大当り2は、大当り遊技状態終了後に高確率状態かつ高ベース状態である高確高ベース状態となる大当りである。
なお、低確低ベース時に2R確変大当り1または2R確変大当り2となったときには、大当り遊技状態終了後に時短状態とならず確変状態となる。すなわち、後述する低確低ベース時で大当りした場合、2R確変大当り1および2R確変大当り2は、大当り遊技状態終了後に高確率状態かつ低ベース状態である高確低ベース状態となる大当りである。以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
前述したように、大当り遊技状態終了後に制御される時短状態は、第1変動表示部および第2変動表示部において所定回数変動表示が行なわれたときに終了する。よって、大当りとなり時短状態に制御され高ベース状態となった後、第1変動表示部および第2変動表示部において所定回数変動表示が行なわれたときに、低ベース状態に制御される。たとえば、15R通常大当り1および15R通常大当り2は、大当り遊技状態終了後に低確高ベース状態となり、第1変動表示部および第2変動表示部において所定回数変動表示が行なわれたときに低確率状態、かつ、低ベース状態となる低確低ベース状態となる。また、15R確変大当り1および15R確変大当り2は、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態となり、第1変動表示部および第2変動表示部において所定回数変動表示が行なわれたときに高確率状態、かつ、低ベース状態となる高確低ベース状態となる。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。これら確変フラグおよび時短フラグのセット状態により、現在制御されている遊技状態が特定され、現在の遊技状態である現遊技状態が特定される。
15R通常大当り1、15R通常大当り2、15R確変大当り1、15R確変大当り2、2R確変大当り1、および2R確変大当り2のそれぞれについては、特別図柄の大当り図柄が予め定められている。15R通常大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、15R通常大当り図柄と呼ばれる。15R確変大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、15R確変大当り図柄と呼ばれる。2R確変大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、2R確変大当り図柄と呼ばれる。
第1飾り変動表示装置8kにおいて表示される飾り図柄は、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある。同様に、第2飾り変動表示装置9kにおいて表示される飾り図柄は、第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。また、第1特別図柄表示器8の表示結果が大当り図柄となる場合には、第1飾り変動表示装置8kの表示結果も大当りが発生する大当り図柄となるように制御されることにより、両表示結果の整合性が保たれるように制御される関係等が含まれる。第2特別図柄表示器9の表示結果が大当り図柄となる場合には、第2飾り変動表示装置9kの表示結果も大当りの発生する大当り図柄となるように制御されることにより、両表示結果の整合性が保たれるように制御される関係等が含まれる。
第1特別図柄表示器8により15R確変大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示装置8kにより後述する15R確変大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。第1特別図柄表示器8により15R通常大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示装置8kにより後述する15R通常大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。第1特別図柄表示器8により2R確変大当り図柄または小当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示装置8kにより後述する飾り小当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。第1特別図柄表示器8と第1飾り変動表示装置8kとは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kにおいて、図柄が停止することで当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、第1飾り変動表示装置8k,第2飾り変動表示装置9kにおける左、中、右の変動表示領域のうち左、中の変動表示領域には同一の図柄が停止表示されている状態で右の変動表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および有効ライン上の変動表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、第1飾り変動表示装置8k,第2飾り変動表示装置9kにおける左、中、右の変動表示領域の全てに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、第1飾り変動表示装置8kおよび/または第2飾り変動表示装置9kの飾り図柄の背面側に表示される背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、はずれ時より大当り時に選択されやすいリーチがある。当該リーチが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、第1変動表示部と第2変動表示部とのそれぞれについては、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。図2は、パチンコ遊技機1を裏面から見た背面図である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kを制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、ランプドライバ基板(図示省略)、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板36等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板36)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置970、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9k、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図3は、パチンコ遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって遊技の信号を制御するCPU56、および演出制御基板80等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、1チップマイクロコンピュータである。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ53では、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ53またはCPU56が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ53またはCPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータまたはCPUについても同様である。
また、主基板31には、スイッチ回路32、ソレノイド回路33、LED駆動回路77、および、情報出力回路34が搭載されている。スイッチ回路32は、ゲートスイッチ61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、クリアスイッチ65、第2始動口スイッチ67、および、第2カウントスイッチ68等の各種検出手段からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える。
ソレノイド回路33は、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド71、第1特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド72、第1大入賞口21内の経路切替え部材を駆動するソレノイド73、および、第2特別可変入賞球装置22を開閉するソレノイド75等を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令にしたがって駆動する。LED駆動回路77は、遊技制御用マイクロコンピュータ53からの制御信号に応じて、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、第1特別図柄保留記憶表示器10、第2特別図柄保留記憶表示器11、普通図柄表示器12、および、普通図柄保留記憶表示器18のそれぞれに駆動信号を出力する。情報出力回路34は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータにしたがって、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する。
主基板31には、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれにおいて、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、駆動信号を第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれに出力し表示制御を行なう。これにより、主基板31と第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9との間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した特別図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板31からの指令信号に基づき制御基板等により第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の表示制御を行なう場合と比較して、大当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
また、主基板31は、第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11のそれぞれにおいて、対応する保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、保留記憶バッファの保留記憶数に応じた駆動信号を第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11のそれぞれに出力し制御を行なう。
また、主基板31は、普通図柄表示器12において、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、駆動信号を普通図柄表示器12に出力し表示制御を行なう。これにより、主基板31と普通図柄表示器12の間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した普通図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板31からの指令信号に基づき制御基板等により普通図柄表示器12の表示制御を行なう場合と比較して、普通図柄の当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
また、主基板31には、普通図柄保留記憶表示器18において、対応する普通図柄保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、普通図柄保留記憶バッファの保留記憶数に応じた駆動信号を普通図柄保留記憶表示器18に出力し制御を行なう。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電源電力の供給が停止したときである電源断時でも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、時短カウンタ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップデータとして、RAM55に保存される。制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを、遊技の進行状態を示すデータと定義する。この実施の形態では、RAM55の全部の記憶領域が、電源バックアップされているものとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ53のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ53および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ53および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ53および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ53および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうち一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ53の入力ポートには、払出制御基板36を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板36にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ53が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板36に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50からの球貸要求信号に応じて貸球の払出しを行なうとともに、遊技盤6に設けられた各入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払出しを行なう装置である球払出装置44を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、打球操作ハンドル5を操作することにより打球発射装置45を駆動制御して遊技球を遊技領域7に向けて発射制御する発射制御基板37に発射制御信号を送信する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、演出制御基板80に表示制御コマンド、発光制御コマンド、および、音制御コマンドとしての機能を含む演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、各種の演出制御を行なう演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ800が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用のCPU、RAM、ROM、I/Oポート部(図示省略)を含む。この演出制御用マイクロコンピュータ800は、主基板31から送信される演出制御コマンドに応じて、第1飾り変動表示装置8k,第2飾り変動表示装置9kの表示制御、各種発光手段の制御、および、スピーカ27を用いた遊技音発生制御等の各種演出の制御を行なう。演出制御用マイクロコンピュータ800が制御する発光手段には、装飾ランプ25、遊技効果ランプ40、賞球ランプ51、および、球切れランプ52が含まれる。
演出制御コマンドには、第1飾り変動表示装置8kの表示を指定する第1演出制御コマンドと、第2飾り変動表示装置9kの表示を指定する第2演出制御コマンドと、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kにおいて報知される合計保留記憶数を指定する合計保留記憶コマンドとが含まれ、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信したコマンドに応じた飾り変動表示装置(第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9k)を表示制御する。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用のプログラム等を記憶するROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうCPU86と、I/Oポート87とを含む。この演出制御用マイクロコンピュータ800は、演出制御コマンドに応じて、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの変動表示等の各種表示の演出に関する制御と、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。
演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ800の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なう。CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、VDPに、表示制御用のコマンドに応じた画像表示をするための制御データを送信する。そして、そのように送信された制御データに従った画像表示をするために、VDPがキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kに表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
VDPは、CPU86とは独立した二次元のアドレス空間を持つVRAMにマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kに表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kに出力される。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することにより、スピーカ27から効果音等の音声を出力させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、ランプドライバ基板35に各種発光手段の駆動信号を出力することにより、前述のような発光手段の制御を行なう。これにより、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kでの演出表示に対応して(同期して)、音の制御および発光制御が行なわれる。
図4は、主基板31における詳細な回路構成を示すブロック図である。主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、前述したROM54、RAM55、CPU56、I/Oポート57の他に、クロック回路501、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ502、乱数回路503、および、CPUに割込要求信号を送出するCTC504を内蔵する。
クロック回路501は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を2の7乗(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、乱数回路503に出力する。リセットコントローラ502は、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および乱数回路503に所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ53をシステムリセットする。
また、図4に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、所定の範囲において乱数を発生させる乱数回路503を搭載する。乱数回路503は、16ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、16ビット乱数回路ともいう)である。乱数回路503は、16ビットで発生できる範囲(すなわち、0から65535までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。
主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線CD0〜CD7と、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線とが設けられている。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、CD0〜CD7から演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応して行なうべき表示制御、音制御およびランプ制御をするために、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうとともに、スピーカ27の駆動信号および各種ランプの駆動信号を出力する。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ800により、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示制御に合わせて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータにおいて、演出制御コマンドに基づいて第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示制御の演出に合わせた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。
乱数回路503は、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。この乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新させていき、始動入賞が発生したことに基づいて読出される数値データを乱数値とする乱数発生機能を有する。
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、始動入賞口14への始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データを乱数値R1として読出し、その数値データに基づいて、表示結果を大当り図柄にするか否かおよび表示結果を小当り図柄にするか否か、すなわち、大当りとするか否かおよび小当りとするか否かの当り判定を行なう。そして、当り判定により、大当りまたは小当りとすると判定したときに遊技状態を遊技者にとって有利な当り遊技状態に移行させる。
乱数回路503は、ユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能により、乱数回路503は、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有しており、たとえば、RAM55の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ53のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ53の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。これにより、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。また、初期値を設定するときに、IDナンバを用いた所定の演算を行なうことにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53のIDナンバを見ただけでは乱数の初期値を認識しにくくすることができる。そのため、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によって、当り状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことをより確実に防止することができ、セキュリティ性を向上させることができる。なお、本実施形態においては、ハードウェア回路である乱数回路503により発生される乱数値であるR1を用いて当り判定を行なう例について説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ53が実行するソフトウェアにより更新される数値を用いて当り判定を行なうものであってもよい。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるためにソフトウェアを用いて数値データを更新する数値更新手段としてのランダムカウンタについて説明する。図5(a)は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が遊技制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図であり、図5(b)は、演出制御用マイクロコンピュータ800が演出制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図である。まず、図5(a)には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR2〜R4が示されている。
大当りとするか否かおよび小当りとするか否かの判定(当り判定)は、ハードウェア回路である乱数回路503により発生される乱数値であるR1を用いて行なわれるが、当り判定以外の各種制御に用いられる乱数値は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が実行するソフトウェアにより更新される数値を用いて生成される。
第1始動口スイッチ62により有効な始動入賞(第1保留記憶数が上限数に達していない状態での始動入賞)が検出されると、それに応じて、R1および後述するR2のそれぞれが抽出されて第1保留記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、R1については、第1特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶されたR1の抽出値が予め定められた大当り判定値および小当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、大当り判定値と一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り図柄として大当りを発生させることが決定され、前述した大当り遊技状態の制御が行なわれる。また、小当り判定値と一致した場合には、変動表示の表示結果を小当り図柄として小当りを発生させることが決定され、前述した小当り遊技状態の制御が行なわれる。大当り判定値および小当り判定値のいずれとも一致しない場合には、変動表示の表示結果を当りとしないことが決定される。
第2始動口スイッチ67により有効な始動入賞(第2保留記憶数が上限数に達していない状態での始動入賞)が検出されると、それに応じて、R1および後述するR2のそれぞれが抽出されて第2保留記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、R1については、第2特別図柄表示器9において特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶されたR1の抽出値が予め定められた大当り判定値および小当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、大当り判定値と一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り図柄として大当りを発生させることが決定され、前述した大当り遊技状態の制御が行なわれる。また、小当り判定値と一致した場合には、変動表示の表示結果を小当り図柄として小当りを発生させることが決定され、前述した小当り遊技状態の制御が行なわれる。大当り判定値および小当り判定値のいずれとも一致しない場合には、変動表示の表示結果を当りとしないことが決定される。
確変状態以外の低確率状態においては、大当り判定値として0〜179の値が設定される。確変状態である高確率状態においては、大当り判定値として0〜1799の値が設定されることにより、低確率状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。また、いずれの確率状態においても、小当り判定値としてたとえば1800〜1871の値が設定される。
R2は、R1を用いた当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、15R通常大当り1、15R通常大当り2、15R確変大当り1、15R確変大当り2、2R確変大当り1、および2R確変大当り2のうちのどの種類の大当りにするかの決定を行なうために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R2は、「0」からその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR2は、2msecごとに1ずつ加算更新されることとなる。
図6に示すように、R2の値から、大当りの種類が決定される。図6は、当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、大当りの種類の決定に用いる大当り種類決定用テーブルを説明するための図である。
大当り種類決定用テーブルは、R2からの値が、「0〜19」であるときに15R通常大当り1に決定し、「20〜29」であるときに15R通常大当り2に決定し、「30〜49」であるときに15R確変大当り1に決定し、「50〜69」であるときに15R確変大当り2に決定し、「70〜89」であるときに2R確変大当り1に決定し、「90〜99」であるときに2R確変大当り2に決定するように、振分けが設定されている。
本実施の形態においては、15R通常大当り1、15R通常大当り2、15R確変大当り1、15R確変大当り2、2R確変大当り1、および、2R確変大当り2のそれぞれについて、大当り種類と特別図柄との関係が1対1の関係で予め定められている。このため、R2の抽出値により、大当り種類と特別図柄の大当り図柄とが同時に選択決定される。
図5(a)に戻り、R3は、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに選択決定するために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとおよび割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。ここで、R3のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングでR3から抽出されたカウンタの値に基づいて、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの変動時間が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動時間が選択決定されることとなる。このようなR3のカウント値と複数種類の変動パターンとの関係を定めたデータは、ROM54に格納されている変動パターンテーブル(図10参照)に設定されている。
R4は、普通図柄表示器12の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R4は、「0」等の初期値からカウントアップしてその上限である「250」までカウントアップし、再度「0」等の初期値からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとに1ずつ加算更新される。ゲートスイッチ61により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR4の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。本実施形態における普通図柄の当り判定値は、低ベース状態であるときに0〜49が、高ベース状態であるときに0〜249が、各々セットされる。
図5(b)は、演出制御用マイクロコンピュータ800が演出制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。図5(b)には、ランダムカウンタの一例として、演出内容決定用のランダムカウンタRS1、および飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRS2−1〜RS2−3が示されている。
RS1は、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kで行なわれる各種演出の内容をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させる演出内容決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RS1は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。RS1は、所定タイミングでカウンタの値が抽出され、抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウンタの値と演出内容との関係に基づいて、演出内容が選択決定される。
RS2−1〜RS2−3は、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kについて、飾り図柄の停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄停止図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RS2−1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS2−2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS2−3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS2−1〜RS2−3のそれぞれについては、RS2−1が33msecごと、RS2−2がRS2−1の桁上げごと、RS2−3がRS2−2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
飾り図柄は、予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示される。予め定められたはずれ図柄決定用データテーブルにおいて、複数種類の飾り図柄のそれぞれには飾り図柄停止図柄決定用の数値データが対応付けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、当り判定(R1による判定)で当りとしないとする判定がされたことによりはずれとすることが決定された場合であってかつリーチ状態としないこと、すなわち、非リーチはずれとすることが判定された場合には、所定のタイミングでRS2−1〜RS2−3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。はずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、非リーチはずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、はずれとする場合であってかつリーチ状態とする場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RS2−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RS2−2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53による当り判定で15R大当りとすることが決定された場合には、所定のタイミングでRS2−1から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、大当り種類に応じた飾り図柄の3つ揃いとなる大当り図柄の組合せとしてランダムに決定される。RS2−1の値と大当り図柄との関係については、大当り図柄決定用データテーブルに記憶されている。
15R通常大当りとすることが決定された場合には、通常大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RS2−1から抽出された乱数に対応する「0」および偶数の図柄のうちいずれかの図柄が大当り図柄として選択され、その図柄の3つ揃いが左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。15R確変大当りとすることが決定された場合には、確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RS2−1から抽出された乱数に対応する奇数の図柄のうちいずれかの図柄が大当り図柄として選択され、その図柄の3つ揃いが左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53による当り判定で2R確変大当りまたは小当りとすることが決定された場合には、予め2R確変大当り図柄または小当り図柄として予め設定されている図柄の組合せ(たとえば、「123」)が左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。
次に、前述した大当り、小当り、およびはずれ各々について、特別図柄表示結果、飾り図柄表示結果、および演出制御用マイクロコンピュータ800に送信さえる結果コマンドを説明する。図7は、大当り、小当り、およびはずれ各々に対応する特別図柄表示結果、飾り図柄表示結果、第1結果コマンド、および第2結果コマンドを表形式で示す図である。なお、第1結果コマンドとは、第1変動表示部についての当り判定による結果を特定するコマンドをいう。また、第2結果コマンドとは、第2変動表示部についての当り判定による結果を特定するコマンドをいう。
15R通常大当り1については、特別図柄の表示結果を「2」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果の組合せを「0」、「2」、「4」、「6」、「8」のうちのいずれかの3つ揃いとすることが決定される。また、第1変動表示部についての当り判定により15R通常大当り1とすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8100H」が、第2変動表示部についての当り判定により15R通常大当り1とすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8200H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
15R通常大当り2については、特別図柄の表示結果を「4」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果の組合せを「0」、「2」、「4」、「6」、「8」のうちのいずれかの3つ揃いとすることが決定される。また、第1変動表示部についての当り判定により15R通常大当り2とすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8101H」が、第2変動表示部についての当り判定により15R通常大当り2とすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8201H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
15R確変大当り1については、特別図柄の表示結果を「1」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果の組合せを「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のうちのいずれかの3つ揃いとすることが決定される。また、第1変動表示部についての当り判定により15R確変大当り1とすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8102H」が、第2変動表示部についての当り判定により15R確変大当り1とすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8202H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
15R確変大当り2については、特別図柄の表示結果を「7」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果の組合せを「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のうちのいずれかの3つ揃いとすることが決定される。また、第1変動表示部についての当り判定により15R確変大当り2とすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8103H」が、第2変動表示部についての当り判定により15R確変大当り2とすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8203H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
2R確変大当り1については、特別図柄の表示結果を「3」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果の組合せを「123」とすることが決定される。また、第1変動表示部についての当り判定により2R確変大当り1とすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8104H」が、第2変動表示部についての当り判定により2R確変大当り1とすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8204H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
2R確変大当り2については、特別図柄の表示結果を「5」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果の組合せを「123」とすることが決定される。また、第1変動表示部についての当り判定により2R確変大当り2とすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8105H」が、第2変動表示部についての当り判定により2R確変大当り2とすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8205H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
2R小当りについては、特別図柄の表示結果を「6」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果の組合せを「123」とすることが決定される。また、第1変動表示部についての当り判定により2R小当りとすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8106H」が、第2変動表示部についての当り判定により2R小当りとすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8206H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
はずれについては、特別図柄の表示結果を「0」とすることが決定され、「123」以外でかつ3つ揃い以外の飾り図柄の組合せから飾り図柄の表示結果が決定される。また、第1変動表示部についての当り判定によりはずれとすると判定されたときには、第1結果コマンドとして「8107H」が、第2変動表示部についての当り判定によりはずれとすると判定されたときには、第2結果コマンドとして「8207H」が、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信される。
次に、現在の遊技状態および当り判定による大当りの種類から大当り遊技状態終了後に制御される遊技状態を特定するときに参照される大当り後遊技状態特定用テーブルについて説明する。図8は、大当り後遊技状態特定用テーブルを説明するための図である。大当り後遊技状態特定用テーブルは、ROM54に記憶されている。
前述したように15R通常大当り1または15R通常大当り2となり当該大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、低確高ベース状態に制御される。また、前述したように15R確変大当り1または15R確変大当り2となり当該大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、高確高ベース状態に制御される。また、遊技状態が低確低ベース状態である場合に、2R確変大当り1または2R確変大当り2となり当該大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、高確低ベース状態に制御される。遊技状態が低確低ベース状態以外の遊技状態である場合に、2R確変大当り1または2R確変大当り2となり当該大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、大当り遊技終了後の遊技状態として高確高ベース状態に制御される。
本実施の形態における大当り遊技終了後の遊技状態として高ベース状態に制御される期間を示す時短回数は、現在の遊技状態および当り判定による大当りの種類に加え、当該大当りが第1変動表示部側において発生するものであるか第2変動表示部側において発生するものであるかに基づき、特定される。本実施の形態においては、同じ種類の大当りであっても、そのときの遊技状態およびいずれの変動表示部において当該大当りが発生するのかに応じて異なる時短回数が特定される。
図8では、大当り後遊技状態特定用テーブルとして、(a)に第1変動表示部側において大当りが発生するとき、すなわち後述する第1大当りフラグがセットされているときにルックアップする第1結果用テーブルを示し、(b)に第2変動表示部側において大当りが発生するとき、すなわち後述する第2大当りフラグがセットされているときにルックアップする第2結果用テーブルを示している。
たとえば、第1変動表示部において15R通常大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「10」が、低確高ベース状態である場合に「30」が、高確低ベース状態である場合に「40」が、高確高ベース状態である場合に「50」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2変動表示部において15R通常大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「50」が、低確高ベース状態である場合に「40」が、高確低ベース状態である場合に「30」が、高確高ベース状態である場合に「10」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1変動表示部において15R通常大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「20」が、低確高ベース状態である場合に「40」が、高確低ベース状態である場合に「50」が、高確高ベース状態である場合に「60」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2変動表示部において15R通常大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「60」が、低確高ベース状態である場合に「50」が、高確低ベース状態である場合に「40」が、高確高ベース状態である場合に「20」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1変動表示部において15R確変大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「30」が、低確高ベース状態である場合に「50」が、高確低ベース状態である場合に「60」が、高確高ベース状態である場合に「70」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2変動表示部において15R確変大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「70」が、低確高ベース状態である場合に「60」が、高確低ベース状態である場合に「50」が、高確高ベース状態である場合に「30」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1変動表示部において15R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「40」が、低確高ベース状態である場合に「60」が、高確低ベース状態である場合に「70」が、高確高ベース状態である場合に「80」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2変動表示部において15R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「80」が、低確高ベース状態である場合に「70」が、高確低ベース状態である場合に「60」が、高確高ベース状態である場合に「40」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1変動表示部において2R確変大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「70」が、高確低ベース状態である場合に「80」が、高確高ベース状態である場合に「90」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2変動表示部において2R確変大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「80」が、高確低ベース状態である場合に「90」が、高確高ベース状態である場合に「80」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1変動表示部において2R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「80」が、高確低ベース状態である場合に「90」が、高確高ベース状態である場合に「100」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2変動表示部において2R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「90」が、高確低ベース状態である場合に「100」が、高確高ベース状態である場合に「90」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
以上のように、同じ種類の大当りであっても、大当り前の遊技状態および大当りが第1変動表示部側において発生するものであるか第2変動表示部側において発生するものであるかに応じて異なる時短回数が特定されるように設定されている。大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルは、大当り前の遊技状態が低確状態であるときより高確状態であるときの方が、より多い回数が時短回数として特定されるように構成されている。一方、大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第2結果用テーブルは、大当り前の遊技状態が高確状態であるときより低確状態であるときの方が、より多い回数が時短回数として特定されるように構成されている。
さらに、大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルは、大当り前の遊技状態が低ベース状態であるときより高ベース状態であるときの方が、より多い回数が時短回数として特定されるように構成されている。一方、大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第2結果用テーブルは、大当り前の遊技状態が高ベース状態であるときより低ベース状態であるときの方が、より多い回数が時短回数として特定されるように構成されている。これにより、遊技者に対して、現在の遊技状態に応じて第1始動入賞口14への入賞を狙うか、第2始動入賞口16への入賞を狙うかといったような、遊技の進行パターンを考えさせることができる。よって、マンネリ化させることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
また、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御される点において15R通常大当りよりも遊技者にとって有利な15R確変大当りの方が、より多い回数が高い割合で時短回数として特定されるように設定されている。たとえば、第1結果用テーブルにおいて、15R通常大当り2となったときと、15R確変大当り1となったときとを比較した場合、現遊技状態がいずれの状態であっても、15R確変大当り1となったときの方が、より多い回数が時短回数として特定される。すなわち、15R通常大当り2となったときよりも15R確変大当り1となったときの方が、4/4(100パーセント)の割合で多い回数が時短回数として特定されるように設定されている。その他の15R通常大当りと15R確変大当りとを比較した場合も同様である。このため、図8の大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルおよび第2結果用テーブルは、各々、15R通常大当りよりも15R確変大当りの方が、より多い回数が高い割合で時短回数として特定されるように設定されているといえる。
さらに、大当り遊技状態に制御された後、継続権が発生する開放回数の上限値が15R大当りよりも遊技者にとっての有利な程度の低い2R確変大当りの方が、より多い回数が高い割合で時短回数として特定されるように設定されている。たとえば、第1結果用テーブルにおいて、15R確変大当り2となったときと、2R確変大当り1となったときとを比較した場合、現遊技状態が低確低ベース状態のときを除き、現遊技状態が低確高ベース状態、高確低ベース状態、または高確高ベース状態のときに、2R確変大当り1となったときの方が、より多い回数が時短回数として特定される。すなわち、15R確変大当り2となったときよりも2R確変大当り1となったときの方が、3/4(75パーセント)の割合で多い回数が時短回数として特定されるように設定されている。その他の15R大当りと2R確変大当りとを比較した場合も同様である。このため、図8の大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルおよび第2結果用テーブルは、各々、15R大当りよりも2R確変大当りの方が、より多い回数が高い割合で時短回数として特定されるように設定されているといえる。
なお、前述したように、2R確変大当り1または2R確変大当り2となったときであっても、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合には、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に移行されない。すなわち、低確低ベース状態であるときに2R確変大当り図柄となった場合は、高確低ベース状態に制御される。一方、低確低ベース状態であるときに小当り図柄となった場合は、遊技状態が変化しないため、低確低ベース状態に制御されたままとなる。このため、低確低ベース状態であるときに飾り図柄の組合せとして「123」が導出表示された場合、2R確変大当りであったのか小当りであったのか遊技者は認識できないため、以後、高確状態であるかもしれないといった期待感を持ちながら遊技を行なうことができ、興趣を向上させることができる。
なお、低確高ベース状態であるときに、飾り図柄の組合せとして「123」が導出表示された場合についても同様である。すなわち、当り遊技状態が終了した後の遊技状態が高ベース状態に制御されたままとなるため、2R確変大当りであったのか小当りであったのか遊技者は認識できない。このため、低確高ベース状態であるときに、飾り図柄の組合せとして「123」が導出表示された場合には、以後、高確状態であるかもしれないといった期待感を持ちながら遊技を行なうことができ、興趣を向上させることができる。
図9は、変動パターンコマンドの上位バイトを特定するために用いる上位バイト特定用テーブルを説明するための図である。本実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、現在制御されている遊技状態に対応する上位バイトを特定し、別途特定され下位バイトと組合せたコマンドを変動パターンコマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した変動パターンコマンドの上位バイトから、現在制御されている遊技状態を特定し、該特定した遊技状態に対応する演出内容を実行する処理を行なう。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した変動パターンコマンドの上位バイトから、当該変動パターンコマンドが、第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための第1変動パターンコマンドであるか、第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための第2変動パターンコマンドであるかを特定し、該特定した飾り変動表示装置の表示制御を行なう。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドであるか第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドであるかに応じて、異なる上位バイトを特定する。具体的には、第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドを特定するとき、すなわち後述する第1変動パターン設定処理においては、図9に示す第1変動パターンコマンドの上位バイトが特定される。一方、第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドを特定するとき、すなわち後述する第2変動パターン設定処理においては、図9に示す第2変動パターンコマンドの上位バイトが特定される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した変動パターンコマンドの上位バイトから、第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドであるか第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドであるかを特定することができる。
また、本実施の形態においては、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計保留記憶数が4以上であるときは、合計保留記憶数が4未満のときと比較して変動時間を短縮させる制御が行なわれる。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、前述した合計保留記憶数が4以上であるか否かに応じて、異なる上位バイトを特定する。具体的には、合計保留記憶数が4未満であるときには、図9に示す通常変動時に対応する上位バイトが特定される。一方、合計保留記憶数が4以上であるときには、図9に示す短縮変動時に対応する上位バイトが特定される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した変動パターンコマンドの上位バイトから、変動時間を短縮させる制御を行なう状態であるか否かを特定することができる。
図9を参照し、まず、通常変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。通常変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「70」が、低確高ベース状態であるときに「71」が、高確低ベース状態であるときに「72」が、高確高ベース状態であるときに「73」が、各々特定される。
次に、短縮変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。短縮変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「74」が、低確高ベース状態であるときに「75」が、高確低ベース状態であるときに「76」が、高確高ベース状態であるときに「77」が、各々特定される。
図9を参照し、次に、通常変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。通常変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「90」が、低確高ベース状態であるときに「91」が、高確低ベース状態であるときに「92」が、高確高ベース状態であるときに「93」が、各々特定される。
次に、短縮変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。短縮変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「94」が、低確高ベース状態であるときに「95」が、高確低ベース状態であるときに「96」が、高確高ベース状態であるときに「97」が、各々特定される。
次に、図10を用いて、ROM54に記憶されている変動パターン決定用テーブルについて説明する。本実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、当り判定により大当りまたは小当りにすると判定されたときにセットされる当りフラグの状態およびランダムR3の値に基づいて1の変動パターンを決定するとともに、当該変動パターンに対応する下位バイトを特定し、図9で説明した上位バイトと組合せたコマンドを変動パターンコマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した変動パターンコマンドの下位バイトから、遊技制御用マイクロコンピュータ53により決定された変動パターンを特定するとともに、上位バイトから変動時間を短縮させる状態であるか否かに応じた飾り変動パターンを決定する処理を行なう。
図10(a)は、当りフラグとして15R大当りフラグがセットされているときにルックアップされる15R大当り時テーブルを示す図である。15R大当り時テーブルは、ランダムR3の値が、「0〜9」の範囲内のときに変動時間が「20秒」のノーマルリーチ当り1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「10〜19」の範囲内のときに変動時間が「25秒」のノーマルリーチ当り2変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「20〜39」の範囲内のときに変動時間が「35秒」のスーパーリーチ当り1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「40〜99」の範囲内のときに変動時間が「45秒」のスーパーリーチ当り2変動パターンが実行する変動パターンとして決定されるように、振分が設定されている。このように15R大当り時テーブルは、ノーマルリーチ当り1変動パターンが決定される割合よりも、ノーマルリーチ当り2変動パターン,スーパーリーチ当り1変動パターン,スーパーリーチ当り2変動パターンの順で、実行される変動パターンとして決定される割合が高くなるように振分が設定されている。
図10(b)は、当りフラグとして2R大当りフラグまたは小当りフラグがセットされているときにルックアップされる2R当り時テーブルを示す図である。2R当り時テーブルは、ランダムR3の値が、「0〜99」の全範囲内で、変動時間が「15秒」の2R当り変動パターンが実行する変動パターンとして決定される。2R当り変動パターンが実行されたときには、変動表示中においてリーチ状態を発生させる制御が行なわれない。なお、本実施の形態においては、当りフラグとして2R大当りフラグまたは小当りフラグがセットされているときに、2R当り変動パターンが実行する変動パターンとして決定される例について説明するが、これに限らず、複数種類の変動パターンからランダムR3の値に基づき一の変動パターンが決定されるように構成してもよい。
図10(c)は、はずれフラグがセットされているときにルックアップされるはずれ時テーブルを示す図である。はずれ時テーブルは、ランダムR3の値が、「0〜79」の範囲内のときに変動時間が「15秒」のノーマルはずれ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「80〜87」の範囲内のときに変動時間が「20秒」のノーマルリーチはずれ1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「88〜92」の範囲内のときに変動時間が「25秒」のノーマルリーチはずれ2変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「93〜96」の範囲内のときに変動時間が「35秒」のスーパーリーチはずれ1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「97〜99」の範囲内のときに変動時間が「45秒」のスーパーリーチはずれ2変動パターンが実行する変動パターンとして決定されるように、振分が設定されている。このようにはずれ時テーブルは、ノーマルはずれ変動パターンが決定される割合が最も高く、ノーマルリーチはずれ1変動パターン,ノーマルリーチはずれ2変動パターン,スーパーリーチはずれ1変動パターン,スーパーリーチはずれ2変動パターンの順で、実行される変動パターンとして決定される割合が低くなるように振分が設定されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、はずれ時テーブルが用いられ、変動パターンとして、ノーマルはずれ変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「00」が、ノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「01」が、ノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「02」が、スーパーリーチはずれ1変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「03」が、スーパーリーチはずれ2変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「04」が、各々特定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、15R大当り時テーブルが用いられ、変動パターンとして、ノーマルリーチ当り1変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「10」が、ノーマルリーチ当り2変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「11」が、スーパーリーチ当り1変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「12」が、スーパーリーチ当り2変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「13」が、各々特定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2R当り時テーブルが用いられ、変動パターンとして、2R当り変動パターンが決定されたときに変動パターンコマンドの下位バイトとして「14」が特定される。
なお、高ベース状態(時短状態)に制御されているとき、および合計保留記憶数が4以上あるときに変動時間を短縮させる状態である短縮変動時には、第1特別図柄表示器8等における変動表示の変動時間を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御が行なわれる。この場合、変動時間として括弧内に示す時間が設定されるように構成することにより、早期に表示結果を導出表示させる制御が行なわれる。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図11および図12は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ53へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ53が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。なお、S2では、遊技制御用マイクロコンピュータ53の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードとなるように設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(S4)。S4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ53は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(S5)。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、S5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することにより遊技制御用マイクロコンピュータ53は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、所定期間(たとえば、0.1秒)の遅延時間の後に(S80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S6)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、クリア信号のチェック処理に移行し、クリアスイッチオンフラグがセットされているか否か確認する(S7)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。たとえば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(たとえば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
クリアスイッチオンフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S8)。電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ53は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行なわれたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態とを電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、確変フラグ、時短フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。確変フラグおよび時短フラグ等は、たとえば、リセット状態に設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S13)、その内容にしたがってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(S14)。初期化コマンドとして、第1飾り変動表示装置8kに表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板36への初期化コマンド等を使用することができる。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S15)。具体的には、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ53のIDナンバを用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。この場合、CPU56は、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、乱数回路503にR1の値を更新させるための設定を行なう。さらに、前述したユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能のそれぞれの設定が、S15により行なわれる。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、所定時間(たとえば2msec)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ53に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S16)。すなわち、初期値としてたとえば2msecに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msecごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、表示用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S17)、表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。なお、表示用乱数とは、特別図柄および飾り図柄の変動表示の制御のために用いる乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。具体的に、表示用乱数更新処理では、前述のR3の値が更新される。なお、本実施形態において、2msecごとの割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、S18の表示用乱数更新処理が繰返し行なわれることとなる。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、遊技制御処理について説明する。図13は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、図11のS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。このタイマ割込処理は、たとえば2msecごとに1回実行される。
タイマ割込処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(S101)。次いで、スイッチ回路32を介して、ゲートスイッチ61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63第2始動口スイッチ67、および第2カウントスイッチ68等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S102)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を1加算する。各スイッチタイマは、各タイマの値が所定値以上となったとき、すなわち、各スイッチが所定時間継続してオン状態となったときに、各スイッチが正常にオン状態となったと判断するために用いられる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、S15の乱数回路設定処理において所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がされているかを確認し、乱数回路503に入力する初期値を更新する処理を行なう(初期値更新処理:S103)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1特別図柄プロセス処理を行なう(S104a)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8、第1特別可変入賞球装置20等を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御に用いる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(乱数更新処理:S104b)。具体的に、S104bにおける乱数更新処理では、前述のR2〜R4の値が更新される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、乱数回路503においてカウント値の順列を変更させるカウント値順列変更処理を行なう(S105)。この実施の形態では、乱数回路設定処理でカウント値順列変更フラグがセットされているか否かによって、カウント値順列変更処理を実行するか否かが決定されている。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、カウント値順列変更フラグがセットされていることに基づいて、カウント値順列変更処理を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第2特別図柄プロセス処理を行なう(S106)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器9および第2特別可変入賞球装置22等を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、第2特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、普通図柄プロセス処理を行なう(S107)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関するコマンドを含む各種演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S108)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動時間と第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄の変動時間とが同じであること、および第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動時間と第2飾り変動表示装置9kにおける飾り図柄の変動時間とが同じであることを意味する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される当り情報、始動情報、確率変動中情報、および時短中情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S109)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68等の賞球の払出しに関わる各種スイッチの検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S110)。具体的には、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68等のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板36に賞球個数を示す賞球個数信号等の払出指令信号を出力する。払出制御基板36に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)は、賞球個数を示す賞球個数信号の受信に応じて球払出装置970を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S111)。また、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S112)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に各種ソレノイドについての駆動指令を行なうソレノイド出力処理(S113)を実行する。可変入賞球装置15、第1特別可変入賞球装置20、第2特別可変入賞球装置22を開状態または閉状態とするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド71,72,75を駆動する。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S114)。特別図柄表示制御処理では、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S115)。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示器12の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
次に、状態表示灯表示処理が行なわれる(S116)。状態表示灯表示処理では、状態表示灯を制御するための状態表示灯表示処理が行なわれる。本実施の形態における状態表示灯表示処理においては、遊技状態が確変状態または時短状態であるときに、状態表示灯タイマの更新、状態表示灯の点滅設定、および、状態表示灯の点滅速度等を設定する処理が行なわれる。その後、割込許可状態に設定する(S117)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(たとえば2msecごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことに基づいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。また、S102〜S116の処理(S109およびS112を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、タイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、タイマ割込処理を実行するごとに、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタをカウントアップする。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、S113においてソレノイド出力処理を完了すると、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタの値を1加算する。この割込回数カウンタは、たとえば、乱数回路503から乱数値を読出す条件が成立したか否かを判断するために用いられる。
また、たとえば、タイマ割込処理では、遊技制御処理のうちスイッチ処理(S102)、演出制御コマンド制御処理(S108)、および、割込回数カウント処理(前述したタイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理)のみを実行するようにし、遊技制御処理のうちの他の処理をメイン処理において実行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、メイン処理におけるS17からS19までのループ処理において、遊技制御処理のうち、S103からS107、および、S110からS116(S112を除く)の処理を実行する(前述の割込回数カウント処理は含まない)。
また、CPU56は、タイマ割込処理において、前述のように割込回数をカウントした後に、タイマ割込回数が所定回数(たとえば、3回)に達したことを検出すると、乱数回路503から乱数値を読出す条件が成立したと判断し、乱数値の読出し条件が成立した旨を示す乱数読出フラグをセットする。CPU56は、メイン処理において、第1特別図柄プロセス処理(S104a)および第2特別図柄プロセス処理(S106)における後述の始動口スイッチ通過処理の実行の際に、乱数読出フラグがセットされているか否かを判断し、乱数読出フラグがセットされていると判断すると、乱数回路503に出力制御信号を出力し、更新されているR1の値を読出す。そして、CPU56は、メイン処理において、第1特別図柄プロセス処理(S104a)および第2特別図柄プロセス処理(S106)における後述の特別図柄通常処理の実行の際に、読出した乱数値に基づいて当り判定が行なわれる。
次に、第1特別図柄プロセス処理(S104a)および第2特別図柄プロセス処理(S106)の処理内容を説明する。第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理の処理内容は、第1特別図柄プロセス処理が第1変動表示部を対象として処理を行ない、第2特別図柄プロセス処理が第2変動表示部を対象として処理を行なう点で異なるが、処理の対象となる変動表示部を制御するための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1特別図柄プロセス処理をこれらの特別図柄プロセス処理の代表例として説明し、第2特別図柄プロセス処理の処理内容についての重複した説明は繰返さない。なお、以下に説明する第1特別図柄プロセス処理の処理内容は、第1特別図柄プロセス処理での第1変動表示部という処理対象を第2変動表示部という処理対象に置換え、かつ、第1特別図柄プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2特別図柄プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2特別図柄プロセス処理の処理内容となる。
図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が実行する第1特別図柄プロセス処理のプログラムを示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ62がオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S131)、第1始動口スイッチ通過処理(S132)を行なった後に、内部状態に応じて、S140〜S147のうちのいずれかの処理を行なう。
S132の第1始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ62がオンしたとき(具体的には、第1始動口スイッチ62に対応して設けられているスイッチタイマの値が所定値以上になったと判定されたとき)に、RAM55の第1保留記憶バッファに記憶されている第1保留記憶数が上限値に達しているかどうか確認し、最大値に達していなければ、前述した乱数読出フラグがセットされているか否かの判定を行ない、セットされていれば、第1保留記憶数を示す第1保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、乱数回路503からR1の数値データ、特別図柄決定用のランダムカウンタからR2の数値データをそれぞれ抽出し、それらを第1保留記憶バッファの抽出順番に対応する(第1保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。ここで乱数回路503からのR1の数値データの抽出は、乱数回路503に出力制御信号を入力し、乱数回路503で更新された乱数値として記憶されているR1の数値データを読出すことにより行なわれる。このように第1始動口スイッチ62がオンし、かつ、第1保留記憶バッファに記憶されている第1保留記憶数が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立し、変動表示を実行するための実行条件、すなわち、変動表示の始動条件が成立することとなる。
特別図柄通常処理(S140):第1特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示を実行開始できる状態(たとえば、第1特別図柄表示器8において図柄の変動がなされておらず、第1特別図柄表示器8における前回の図柄変動が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)になるのを待つ。特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、変動表示の開始条件が成立し、特別図柄についての第1保留記憶カウンタのカウント値を確認することにより第1保留記憶数を確認する。そして、第1保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄表示器8の変動表示の結果として当り判定を行なう。当り判定により大当りとする場合には、大当り種類を決定し対応する大当りフラグをセットする。当り判定により小当りとする場合には、小当りフラグをセットする。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS141に移行するように更新する。
第1変動パターン設定処理(S141):当り判定の判定結果に基づいて、変動パターンテーブルを選択するともに、変動パターン決定用のランダムカウンタR3の値を抽出し、R3の値に応じて変動パターンテーブルに設定された複数種類の変動パターンの中から、実行する変動パターンを選択決定する。これにより、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示装置8kでの変動表示の変動時間を特定するための変動パターンを選択決定する。
また、第1特別図柄表示器8での変動表示について、選択決定された変動パターンに基づいて変動時間を第1特別図柄プロセスタイマにセットした後、第1特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図13のS114において出力される。また、飾り図柄の変動時間を特定するための情報を含む変動パターンを指令するコマンドである変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた変動パターンコマンドは、図13のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS142に移行するように更新する。
第1特別図柄変動処理(S142):第1変動パターン設定処理で選択決定された変動パターンでの変動時間が経過(S141でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、第1特別図柄プロセスフラグをS143に移行するように更新する。
第1特別図柄停止処理(S143):第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示装置8kのそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図13のS114において出力される。そして、飾り図柄を停止させるための第1図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた第1図柄停止コマンドは、図13のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、大当りフラグがセットされている場合と、小当りフラグがセットされている場合とには、第1特別図柄プロセスフラグをS144に移行するように更新する。そうでない場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
第1大入賞口開放前処理(S144):大当りまたは小当りとなったときに、第1特別図柄プロセスタイマに第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定する等、大当り遊技状態または小当り遊技状態の制御に関するデータを設定し、第1特別図柄プロセスフラグをS145に移行するように更新する。より具体的には、S144では、大当り遊技状態における開放回数(ラウンド回数)の設定、大入賞口の開放時間の上限値の設定、各開放状態(ラウンド)間のインターバル期間の設定等の大当り遊技状態の制御に必要となるデータの設定、小当り遊技状態における開放回数の設定、大入賞口の開放時間の設定、および、各開放状態間のインターバル期間の設定等の小当り遊技状態の制御に必要となるデータの設定を行なう。
第1大入賞口開放中処理(S145):大当り遊技状態および小当り遊技状態中の各開放状態の開始条件の成立(当り開始時から所定時間経過(1回目の開放)時、前の開放終了時からインターバル時間経過(1回目以降の開放)時)を確認して大入賞口を開放する各開放状態の開始時処理を行なうとともに、各開放状態の開始を指定(特定)するためのラウンド開始コマンド等の各開放状態についての表示を行なうための演出制御コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。そして、各開放状態中は、大入賞口への入賞個数の管理等の第1開放状態中処理を行なう。その後、各ラウンドの開放終了条件の成立を確認し、開放終了条件が成立したら、各開放状態の終了を指定(特定)するためのラウンド終了コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行ない、第1特別図柄プロセスフラグをS146に移行するように更新する。
第1大入賞口開放後処理(S146):まだ開放状態の残り回数があるか否かの判定を行ない、残り回数がある場合には第1特別図柄プロセスフラグをS145に移行するように更新し次の開放状態に移行させる。一方、開放状態の残り回数がない場合は、エンディング表示の実行時間を管理するための当り終了タイマをセットし、第1特別図柄プロセスフラグをS147に移行するように更新する。
第1当り終了処理(S147):当り遊技状態の終了時の表示を指定(特定)するためのエンディング表示コマンドを送信するための処理を行なう。そして、当り終了タイマ(減算更新されるタイマ)によりエンディング表示の実行時間が経過したときに、第1特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第2特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている第2始動入賞口16に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ67がオンしていたら、すなわち遊技球が第2始動入賞口16に入賞する始動入賞が発生していたら(S131と同様のステップ)、第2始動口スイッチ通過処理(S132と同様の処理)を行なった後に、内部状態に応じて、S140〜S147と同様の処理(第2特別図柄通常処理、第2変動パターン設定処理、第2特別図柄変動処理、第2特別図柄停止処理、第2大入賞口解放前処理、第2大入賞口開放中処理、第2大入賞口開放後処理、第2当り終了処理)のうちのいずれかの処理を行なう。
図15は、特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(S140)を示すフローチャートである。遊技制御マイクロコンピュータ53は、第1特別図柄通常処理において、以下のような処理を行なう。
まず、第2当り実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S20)。第2当り実行中フラグは、第2特別図柄表示器9に当り図柄が導出表示されて第2当り遊技状態(特定遊技状態)が開始するときに第2特別図柄プロセス処理(S106)における第2特別図柄変動処理(図17参照)でセットされ、第2当り遊技状態(特定遊技状態)が終了するときに第2当り終了処理(図20参照)でリセットされる。第2当り実行中フラグがセットされているときには、リターンする。
一方、第2当り実行中フラグがセットされていないときには、第1保留記憶カウンタの値を確認して第1保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(S21)。第1保留記憶数が0であればそのまま特別図柄通常処理を終了する。一方、第1保留記憶数が0でなければ、第1保留記憶カウンタの値と第2保留記憶カウンタの値とを合計することにより、合計保留記憶数を算出する演算を行なう(S21a)。
次に、S21aで算出された合計保留記憶数が、所定数(たとえば、「4」)よりも大きいか否かを判断する(S21b)。合計保留記憶数が、所定数よりも大きくないと判断されたときは、後述するS22に進む。一方、合計保留記憶数が、所定数よりも大きいと判断されたときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S21c)。時短フラグがセットされていないと判断したときは、合計保留記憶数が多くなったときに特別図柄の変動時間を短縮する制御を行なうために用いられるフラグである短縮変動フラグをセットし(S21d)、後述するS22に進む。一方、時短フラグがセットされていると判断したときは、そのままS22に進む。このように短縮変動フラグがセットされたときには、後述する第1変動パターン設定処理(第2特別図柄通常処理の場合は第2変動パターン設定処理)において変動時間が短縮された変動パターンが選択される。これにより、時短状態ではない低確低ベース状態および高確低ベース状態のそれぞれにおいて、合計保留記憶数が所定数よりも多くなったときには、特別図柄の変動時間が短縮されることにより、保留記憶数が早期に消化できるようにすることができる。
S22では、RAM55の第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する第1保留記憶バッファに格納されている各乱数(数値データ)を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。そして、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S23)。すなわち、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数が抽出された順番は、常に各保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、変動表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数が抽出された順番を特定することができる。
そして、第2当りフラグがセットされているか否かを確認する(S24a)。第2当りフラグは、第2特別図柄通常処理(図15参照)での当り判定により、第2当りとすることが決定されたときにセットされ、当り遊技状態が終了するときに第2当り終了処理(図20参照)でリセットされる。なお、S24aと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいては、第1当りフラグがセットされているか否かが確認される。
第2当りフラグがセットされていると判断されたときには、第1変動表示部での変動表示の結果を強制的にはずれにするために、S24b〜S27の当り判定を行なわないようにしてS29に進む。これにより、第2当りフラグがセットされているときには、当り判定が行なわれなくなるので、後述する第1大当りフラグおよび第1小当りフラグがセットされないことにより、変動表示において常にはずれの表示結果が選択されることとなる。これにより、第2変動表示部において第2当りとなることが決定されているときには、第1変動表示部において、強制的にはずれ図柄を表示結果として停止表示させることができる。
一方、第2当りフラグがセットされていないと判断されたときには、乱数バッファ領域から当り判定用乱数(R1の抽出データ)を読出し(S24b)、当り判定処理を実行する(S25)。当り判定処理においては、次のような処理を行なう。まず、確変フラグがセットされているか否かを判別する。確変フラグがセットされているとき(確変状態となるときに、後述する図20の特別遊技処理においてセットされる)には、当り判定に用いる大当り判定値に高確率状態時の大当り判定値をセットし、確変フラグがセットされていないときには、当り判定に用いる大当り判定値に低確率状態時の大当り判定値を設定する。そして、S24で読出した当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、当り判定用乱数と大当り判定値とが一致するときに大当りとする決定を行ない、これらが一致しないときには、当り判定に用いる当り判定値に小当り判定値を設定する。また、当り判定用乱数と大当り判定値とが一致しないときに、S24で読出した当り判定用乱数と小当り判定値とを比較し、当り判定用乱数と小当り判定値とが一致するときに小当りとする決定を行ない、これが一致しないときにはずれとする決定を行なう。
当り判定処理の結果、大当りとすることに決定した場合には(S26においてYES)、図6で示した大当り種類決定テーブルをルックアップし大当りの種類が決定される(S30)。なお、S30において大当りの種類が決定されることにより、当該決定された大当り種類と現在の遊技状態と大当りが第1変動表示部側において発生するものであるか第2変動表示部側において発生するものであるかとに基づき、時短回数が特定されることになる。すなわち、S30においては、さらに時短回数が決定されることになる。また、決定された大当りの種類に対応する第1大当りフラグがセットされる(S31)。たとえば、15R通常大当り1が決定されたときには15R通常大当り1フラグが、15R通常大当り2が決定されたときには15R通常大当り2フラグが、15R確変大当り1が決定されたときには15R確変大当り1フラグが、15R確変大当り2が決定されたときには15R確変大当り2フラグが、2R確変大当り1が決定されたときには2R確変大当り1フラグが、2R確変大当り2が決定されたときには2R確変大当り2フラグが、各々セットされる。なお、S31と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいては、第2大当りフラグがセットされる。
一方、当り判定処理の結果、大当りにしないと決定された場合には(S26においてNO)、小当りにすると決定されたか否かを判別する処理が行なわれる(S27)。小当りとすることに決定した場合には(S27においてYES)、第1小当りフラグをセットする(S28)。なお、第1大当りフラグおよび第1小当りフラグを総称して第1当りフラグという場合がある。一方、小当りとしないことに決定された場合(S27においてNO)、およびS24aで第2当りフラグがセットされていると判断された場合には、第1はずれフラグがセットされる(S29)。なお、S28と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいては、第2小当りフラグがセットされる。また、S29と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいては、第2はずれフラグがセットされる。
S32では、送信する第1結果コマンドを選択する処理を行なう(S32)。具体的には、図7で説明したように、S31において第1大当りフラグがセットされたときには、該セットされた第1大当りフラグの種類に対応する第1結果コマンドを選択し、S28において第1小当りフラグがセットされたときには、小当りに対応する第1結果コマンドを選択し、第1はずれフラグがセットされたときにははずれに対応する第1結果コマンドが選択される。なお、S32と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいては、送信する第2結果コマンドを選択する処理を行なう。具体的には、図7で説明したように、S31と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいて第2大当りフラグがセットされたときには、該セットされた第2大当りフラグの種類に対応する第2結果コマンドを選択し、S28と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいて第2小当りフラグがセットされたときには、小当りに対応する第2結果コマンドを選択し、第2はずれフラグがセットされたときにははずれに対応する第2結果コマンドが選択される。
S33においては、S32において選択された第1結果コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信する処理が行なわれる。そして、S34において、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(S141)に対応した値に更新し、リターンする。なお、S33と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいては、S32と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいて選択された第2結果コマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信する処理が行なわれる。
図16は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(S141)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1変動パターン設定処理において、以下のような処理を行なう。
まず、S31でセットされる第1大当りフラグとして15R大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、第1変動表示部における変動表示について15R大当りとする決定がされているか否かを判断する(S61)。
S61において、15R大当りとする決定がされていると判断されたときは、図10(a)で説明した15R大当り時テーブルをルックアップし(S62)、R3から値を読出し該読み出した抽出値に応じて15R大当り時テーブルの振分けにしたがって変動パターンを決定する処理が行なわれる(S63)。
一方、S61において、15R大当りフラグがセットされていないと判断されたときは、S61aにおいてS29においてセットされる第1はずれフラグがセットされているか否かを判断することにより、変動表示についてはずれとする決定がされているか否かを判断する(S61a)。
S61aにおいて、はずれとする決定がされていないと判断されたときは、2R確変大当りまたは小当りとなるため、図10(b)で説明した2R当り時テーブルをルックアップし(S62a)、変動パターンとして2R当り変動パターンを決定する処理が行なわれる(S63a)。
一方、S61aにおいて、はずれフラグがセットされていると判断されたときは、図10(c)で説明したはずれ時テーブルをルックアップし(S64)、R3から値を読出し該読み出した抽出値に応じてはずれ時テーブルの振分けにしたがって変動パターンを決定する処理が行なわれる(S65)。
S66aにおいては、短縮変動フラグがセットされているか否かが判断される。S66aにおいて短縮変動フラグがセットされていると判断されたときには、S66dにおいて短縮変動フラグをリセットし後述するS66eへ移行する。一方、S66aにおいて短縮変動フラグがセットされていないと判断されたときには、S66bにおいて時短フラグがセットされているか否かが判断される。S66bにおいて時短フラグがセットされていると判断されたときには、S66eへ移行し、変動時間を短縮させる場合に遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に送信される第1変動パターンコマンドの上位バイトを特定する処理が行なわれる。具体的には、図9で説明した上位バイト特定用テーブルをルックアップし、現在の遊技状態に対応する第1変動パターンコマンドの上位バイトであって短縮変動時の上位バイトを特定する処理が行なわれる。
一方、S66bにおいて時短フラグがセットされていないと判断されたときには、S66cへ移行し、変動時間を短縮させない通常時の遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に送信される第1変動パターンコマンドの上位バイトを特定する処理が行なわれる。具体的には、図9で説明した上位バイト特定用テーブルをルックアップし、現在の遊技状態に対応する第1変動パターンコマンドの上位バイトであって通常変動時の上位バイトを特定する処理が行なわれる。
S67においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に送信される第1変動パターンコマンドの下位バイトを特定する処理が行なわれる。具体的には、S63、S63aあるいはS65において決定された変動パターンに対応する第1変動パターンコマンドの下位バイトを特定する処理が行なわれる。
S68においては、S66cまたはS66eにおいて特定した上位バイトとS67において特定した下位バイトとに基づき、2バイトの第1変動パターンコマンドを特定し、セットする処理が行なわれる。S68において第1変動パターンコマンドをセットするとは、具体的には、RAM55のバッファに第1変動パターンコマンドのデータをセットする処理をいう。セットされた第1変動パターンコマンドは、演出制御コマンドとして、図13のS108において遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。なお、S68により設定された第1変動パターンコマンドは、現在の遊技状態、および決定された変動パターンの種類を特定するマルチコマンドである。
そして、第1特別図柄表示器8において、特別図柄の変動表示を開始させるための処理を行なう(S69)。具体的には、第1特別図柄表示器8で特別図柄の変動表示を開始させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図13のS114で出力される。選択決定された変動パターンの種類(短縮変動時であるか否かを含む)に基づいて、第1特別図柄表示器8において変動時間を第1特別図柄プロセスタイマにセットした後、第1特別図柄プロセスタイマをスタートさせる(S70)。第1特別図柄プロセスタイマは、第1特別図柄表示器8における変動時間を管理するために用いられるタイマである。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理(S142)に対応した値に更新し(S71)、リターンする。
図17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(S144)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、以下のような処理を行なう。
まず、第2当りフラグがセットされているか否かを確認する(S80)。第2当りフラグがセットされていない場合には、第1特別図柄変動再開フラグがセットされているか否かを確認する(S81)。第1特別図柄変動再開フラグは、第2当り遊技状態が実行されているときに中断された第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示を、第2当り遊技状態が終了したときに再開させるために第2特別図柄プロセス処理によりセットされるフラグである。第1特別図柄変動再開フラグがセットされているときには、後述するS82に進む。
一方、第1特別図柄変動再開フラグがセットされていないときには、第1特別図柄プロセスタイマを1減算し(S84)、第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしたら(S85)、第1当りフラグがセットされているか否かを確認する(S86)。第1当りフラグがセットされていれば、第1当り実行中フラグをセットし(S87)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S145)に対応した値に更新し(S88)、リターンする。一方、第1当りフラグがセットされていなければ、そのままS88に進み、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S145)に対応した値に更新し(S88)、リターンする。
また、前記のS85で第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、第1特別図柄プロセスフラグの値を更新せずにリターンする。すなわち、再び第1特別図柄プロセス処理が実行されると第1特別図柄変動処理が再び行なわれる。また、S87で第1当り実行中フラグがセットされることにより、第2特別図柄プロセス処理(S106)で第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示を中断させる処理が実行される。
一方、S80で第2当りフラグがセットされていれば、第1中断フラグがセットされているか否か確認する(S89)。第1中断フラグがセットされていなければ、第2当り実行中フラグがセットされているか否かを確認し(S90)、第2当り実行中フラグがセットされていなければ、前述のS81に進む。一方、第2当り実行中フラグがセットされていれば、第1中断フラグをセットする(S91)。そして、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示を中断するための設定をする処理を行なう(S92)。具体的には、第1特別図柄表示器8で変動表示が行なわれている特別図柄の変動表示を中断させてはずれ図柄を停止表示させるための駆動信号がセットされ、その駆動信号が図13のS114で出力される。これにより、第1特別図柄表示器8において、特別図柄の変動表示が中断されてはずれ図柄が停止表示させられる。次に、第1中断コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をして(S93)、リターンする。第1中断コマンドは、第1飾り変動表示装置8kでの第1飾り変動表示を中断させる旨を指示するコマンドである。また、S93でセットされた第1中断コマンドは、図13のS108で演出制御基板80に送信される。すなわち、S80で第2当り実行中フラグがセットされていると判定すると、S84の処理を実行しないため、第1特別図柄プロセスタイマを減算しないとともに、第1中断フラグをセットし、第1中断コマンドを演出制御基板80に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ800は、第1中断コマンドを受信すると、第1飾り変動表示装置8kにおける第1飾り変動表示を中断させる制御を実行する。
このように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8で特別図柄の変動表示を実行しているときに(第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないとき)に第2当り実行中フラグがセットされると、変動時間を計測する第1特別図柄プロセスタイマの減算を中断するとともに、演出制御基板80に第1飾り変動表示の中断を指示するコマンドを送信することにより、第2特別図柄表示器9に当り表示結果が導出表示されたことに基づく当り遊技状態が発生してから、その当り遊技状態が終了するまでは第1特別図柄表示器8における第1特別変動表示および第1飾り変動表示装置8kにおける第1飾り変動表示を中断させる処理を行なっている。
また、前述のS81により第1特別図柄変動再開フラグがセットされていると判断されたときは、中断されていた第1特別図柄の変動表示を再開するための設定をする処理を行なう(S82)。具体的には、第1特別図柄表示器8で変動表示が中断されている特別図柄の変動表示を再開させるための駆動信号がセットされ、その駆動信号が図13のS114で出力される。そして、第1特別図柄変動再開フラグをリセットし(S83)、S84に進む。これにより、中断されていた第1特別図柄プロセスタイマによる変動時間の計測が再開される。
図18は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(S143)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、次のような処理を行なう。
まず、特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行なう(S150)。具体的には、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示を停止させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図13のS114で出力される。これにより、特別図柄が前述のように決定された停止図柄で停止表示される。さらに、第1図柄停止コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S151)。第1図柄停止コマンドは、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄の変動表示を停止させる旨を指定(特定)するコマンドである。S151でセットされた第1図柄停止コマンドは、図13のS108において演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、第1図柄停止コマンドを受信すると、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄の変動表示を停止して表示結果を導出表示させる制御を実行する。
次に、時短状態に制御されているか否かを判断するために、時短フラグがセット状態であるか否かを判断する(S152)。時短フラグがセットされている状態ではないとき、すなわち、低ベース状態であるときには、後述するS156に進む。一方、時短フラグがセットされている状態であるとき、すなわち、高ベース状態であるときには、時短カウンタから「1」を減算する(S153)。ここで、時短カウンタとは、時短状態の継続期間を管理するために用いられる計数手段である。時短カウンタは、図20を用いて後述する特別遊技処理においてセットされ、第1変動表示部および第2変動表示部での特別図柄および飾り図柄の変動表示が1回行なわれるごとにS153により1ずつ減算更新される。
次に、時短カウンタの値が「0」になっているか否かを判断する(S154)。時短カウンタの値が「0」になっていないときには、後述するS156に進む。一方、時短カウンタの値が「0」になっているときには、時短状態の終了条件が成立したので、時短状態を終了させるために、時短フラグをリセットし(S155)、S156に進む。
S156では、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する。S156で第1大当りフラグがセットされているときには、すなわち、第1特別図柄通常処理(S140)におけるS25,S26で大当りと判定されてS30で決定された大当り種類の大当りが開始されることを示す当り開始コマンドである第1大当り開始コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をし(S157)、後述するS159aに進む。具体的に、S157では、S31でセットされた第1大当りフラグに対応する大当りの種類を特定する第1大当り開始コマンドを送信するための設定をする。
S157でセットされた第1大当り開始コマンドは、図13のS108により演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、第1大当り開始コマンドを受信すると、第1飾り変動表示装置8kで受信した第1大当り開始コマンドに応じた表示制御を行なう。
また、S156で第1大当りフラグがセットされていないときには、第1小当りフラグがセットされているか否かを判断する(S158)。第1小当りフラグがセットされているときには、小当りが開始されることを示す当り開始コマンドである第1小当り開始コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をし(S159)、S159aに進む。一方、第1小当りフラグがセットされていないときには、変動表示結果がはずれとなるときであるので、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S159b)、リターンする。また、S159aでは、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(S144)に対応した値に更新し、リターンする。
図19は、第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放前処理(S144)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、次のような処理を行なう。
まず、第1大当りフラグとして2R確変大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りとする決定がされているか否かを判断する(S160)。2R確変大当りとする決定がされていると判断されたときは、後述するS164に進む。一方、2R確変大当りとしない決定がされていると判断されたとき(15R通常大当り1、15R通常大当り2、15R確変大当り1、15R確変大当り2、または、小当りとする決定がされているとき)は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、小当りとする決定がされているか否かを判断する(S161)。
小当りとする決定がされていないとき、すなわち、15R通常大当り1、15R通常大当り2、15R確変大当り1、15R確変大当り2のうちいずれかにする決定がされているときには、15ラウンドで繰返し継続制御が行なわれるとき、すなわち、第1特別可変入賞球装置20が15回開放するときであるので、第1特別可変入賞球装置20の開放回数のデータを15回に設定し(S162)、各ラウンドにおける第1大入賞口の開放時間の上限値データを30秒に設定し(S163)、後述するS166に進む。これにより、第1大入賞口開放中処理において実行される開放回数が15回となり、各ラウンドにおける開放時間の最大時間が30秒間となる。一方、小当りとする決定がされていると判断されたときは、S164に進む。
S164では、第1大入賞口の開放回数のデータを2回に設定し、各ラウンドにおける第1大入賞口の開放時間の上限値データを1秒に設定し(S165)、S166に進む。これにより、2R確変大当り、および、小当りのそれぞれについては、第1大入賞口開放中処理において実行される第1大入賞口の開放回数が2回となり、各ラウンドにおける開放時間が1秒間となる。
S166では、前述した開放回数および開放時間の上限値の他に、大当りまたは小当りによる当り遊技状態の制御に必要となるデータを設定する。一例として、大当り遊技状態における各開放状態(ラウンド)間のインターバル期間は、S166により設定される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放中処理(S145)に対応した値に更新し(S167)、リターンする。
図20は、第1特別図柄プロセス処理における第1当り終了処理(S147)を示すフローチャートである。第1当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、次のような処理を行なう。
まず、第1大入賞口開放後処理(S146)においてセットされた第1当り終了タイマを減算更新する(S171)。そして、第1当り終了タイマがタイムアウト(値が「0」となったこと)したか否かを判断する(S172)。第1当り終了タイマがタイムアウトしていないと判断されたときは、リターンする。これにより、第1当り終了タイマは、第1当り終了処理が実行されるごとに減算更新されることによりエンディング表示の実行時間の計時を行なう。一方、第1当り終了タイマがタイムアウトしたときには、確率・ベース状態を管理する処理である特別遊技処理を行なう(S173)。特別遊技処理の処理内容については、図21を用いて後述する。
そして、第1当り実行中フラグをリセットし(S174)、S175に進む。これにより第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理により第2特別図柄表示器9での特別図柄の変動を開始させる処理と、第2特別図柄変動処理により第2特別図柄の変動時間を計測する第2特別図柄プロセスタイマの減算処理とが実行可能な状態になる。S175では、第1大当りフラグおよび第1小当りフラグ等の第1当りフラグをリセットする。そして、第2特別図柄プロセス処理(S106)における第2特別図柄変動処理でセットされ得る第2中断フラグがセットされているか否かを判断する(S176)。第2中断フラグがセットされていないときには、そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S180)、リターンする。
一方、第2中断フラグがセットされているときには、第2再開コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S177)。ここで、第2再開コマンドとは、第2飾り変動表示装置9kで中断している飾り図柄の変動表示の再開を指示するコマンドである。第2再開コマンドを送信するのは、第1特別図柄表示器8側で発生した第1当り遊技状態によって中断された第2飾り変動表示装置9k側での変動表示を再開させるためである。S177でセットされた第2再開コマンドは、図13のS108により演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、第2再開コマンドを受信すると、第2飾り変動表示装置9kにおける飾り図柄の変動表示を再開する制御を行なう。
そして、第2中断フラグをリセットする(S178)。次に、図17の第1特別図柄変動処理と同様の処理を行なう第2特別図柄変動処理において、第1特別図柄表示器8側で発生した第1当り遊技状態によって中断されていた第2特別図柄の変動表示を再開するためのフラグとして、第2特別図柄変動再開フラグをセットする(S179)。これにより、第2特別図柄変動処理において、S81〜S83に対応する処理が行なわれることにより、第1特別図柄表示器8側で発生した第1当り遊技状態によって中断されていた第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示が再開される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S180)、リターンする。
図21は、第1当り終了処理および第2当り終了処理における特別遊技処理(S173)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、特別遊技処理において、以下のような処理を行なう。
まず、今回の当りが小当りであったか否かを判断するために、第1小当りフラグまたは第2小当りフラグがセットされているか否かを判断する(S181)。第1小当りフラグまたは第2小当りフラグがセットされていると判断されたときは、遊技状態が変化しないため、そのまま特別遊技処理を終了する。
一方、第1小当りフラグまたは第2小当りフラグがセットされていないと判断されたときは、図8で説明した大当り後遊技状態特定用テーブルをルックアップし、確変フラグおよび時短フラグのセット状態から特定される大当り前の遊技状態と大当り判定時の決定結果である大当りフラグとから特定される遊技状態(時短回数を含む)に更新する処理を行ない(S182)、特別遊技処理を終了する。S182では、大当り後遊技状態特定用テーブルとして、第1大当りフラグがセットされている場合に図8(a)で説明した第1結果用テーブルがルックアップされ、第2大当りフラグがセットされている場合に図8(b)で説明した第2結果用テーブルがルックアップされる。また、S182では、確変フラグについて、低確率状態が特定されたときにリセット状態にし、高確率状態が特定されたときにセット状態にする。S182では、時短フラグについて、低ベース状態が特定されたときにリセット状態にし、高ベース状態が特定されたときにセット状態にする。S182では、時短カウンタについて、特定された値に更新する。これにより、大当り遊技状態の終了後に、大当り前の遊技状態と当り判定時の決定結果である大当りフラグとから特定される遊技状態に制御される。
次に、メイン処理における普通図柄プロセス処理(S107)を説明する。図22は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が実行する普通図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、普通図柄プロセス処理を行なう際に、遊技盤6に設けられているゲート28を遊技球が通過したことを検出するためのゲートスイッチ61がオンしていたら、すなわち遊技球がゲート28を通過していたら(S450)、ゲートスイッチ通過処理(S451)を行なった後に、内部状態に応じて、S452〜S455のうちのいずれかの処理を行なう。
ゲートスイッチ通過処理においては、ゲートスイッチ61を通過した遊技球のうち未だに普通図柄表示器12における普通図柄の変動表示に用いられていないものを保留記憶する普通保留記憶カウンタの値がその上限である「4」以上になっているか否か判断する。そして、「4」未満の場合に、普通保留記憶カウンタを「1」加算更新し、普通図柄表示器12における停止図柄を当り図柄にするか否かを判定するための普通図柄判定用のランダムカウンタからカウント値を抽出し、加算した普通保留記憶カウンタに対応する普通保留記憶バッファの乱数記憶エリアに記憶する処理が行なわれる。
S452においては、普通図柄通常処理が行なわれる。普通図柄通常処理において、普通図柄判定用のランダムカウンタから抽出したカウント値に基づき、当り判定処理が行なわれる。当り判定処理により、当りと判定されたときには当りフラグがオン状態にセットされる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を、S453の普通図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。当り判定処理においては、低ベース状態であるときより、高ベース状態であるときの方が、当りと判定する割合が高くなるように処理が行なわれる。当りと判定する割合が高くなるように処理としては、たとえば、当りと判定する当り判定値の数を、低ベース状態であるときより、高ベース状態であるときに、多く設定することにより行なわれるように構成してもよい。これにより、前述した普通図柄確変制御を行なうことができる。
また、S452においては、当り判定処理が行なわれることにより、普通保留記憶数の値を1減らし(普通保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする処理が行なわれる。すなわち、RAM55の普通保留記憶バッファにおいて普通保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数を、普通保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
S453においては、普通図柄変動処理が行なわれる。普通図柄変動処理において、予め定められた変動時間が経過すると、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。変動時間は、低ベース状態であるときより、高ベース状態であるときの方が、短くなるよう設定する処理が行なわれる。これにより、前述した普通図柄時短制御を行なうことができる。
S454においては、普通図柄停止処理が行なわれる。普通図柄停止処理において、普通図柄表示器12において普通図柄が停止されるように制御する処理が行なわれる。そして、当りフラグがオン状態にセットされているときには、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、当りフラグがオン状態にセットされていないときには、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
S455においては、普通電動役物作動処理が行なわれる。普通電動役物作動処理においては、可変入賞球装置15を開成させるとともに、可変入賞球装置15の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。閉成条件が成立しているときには、普通可変入賞球装置58の閉成状態に制御するとともに、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。閉成条件は、低ベース状態であるときより、高ベース状態であるときの方が、開放回数が多くかつ1開放当りの開放時間が長くなるよう設定されている。これにより、前述した開放延長制御および回数増加制御を行なうことができる。
次に、メイン処理における記憶処理(S111)を説明する。図23は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が実行する記憶処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。
記憶処理では、まず、S460において普通保留記憶カウンタのカウント値が変化したか否かを判別する。S460において普通保留記憶カウンタのカウント値が変化していないと判断したときは、S462へ移行する。一方、S460において普通保留記憶カウンタのカウント値が変化していると判断したときは、S461において普通保留記憶カウンタのカウント値に対応するデータを駆動信号として普通図柄保留記憶表示器18に送信する処理が行なわれる。これにより、普通図柄保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知することができる。
S462においては、第1保留記憶カウンタのカウント値が変化したか否かを判別する。S462において第1保留記憶カウンタのカウント値が変化していないと判断したときは、S465へ移行し第2保留記憶カウンタのカウント値が変化したか否かを判別する。S465において第2保留記憶カウンタのカウント値が変化していないと判断されたときは、そのまま記憶処理を終了する。
S462において第1保留記憶カウンタのカウント値が変化していると判断されたとき、およびS465において第2保留記憶カウンタのカウント値が変化していると判断されたときは、S463において変化した保留記憶カウンタのカウント値に対応するデータを駆動信号として対応する特別図柄保留記憶表示器に送信する処理が行なわれる。具体的には、第1保留記憶カウンタのカウント値が変化している場合には、当該第1保留記憶カウンタのカウント値に対応するデータを駆動信号として第1特別図柄保留記憶表示器10に送信する処理が行なわれる。これにより、第1特別図柄保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知することができる。また、第2保留記憶カウンタのカウント値が変化している場合には、当該第2保留記憶カウンタのカウント値に対応するデータを駆動信号として第2特別図柄保留記憶表示器11に送信する処理が行なわれる。これにより、第2特別図柄保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知することができる。
S464においては、合計保留記憶数を算出する演算を行ない、合計保留記憶数に対応する合計保留記憶コマンドを送信するための設定をし、記憶処理を終了する。S464でセットされた合計保留記憶コマンドは、図13のS108により演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、合計保留記憶コマンドを受信すると、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kで受信した合計保留記憶コマンドに応じた合計保留記憶数を報知するための表示制御を行なう。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ800の動作を説明する。図24は、演出制御用マイクロコンピュータ800が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S201)。初期化処理が終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S202)。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」をセットする。S202において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S203)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33msecごとに発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33msecごとに起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理においては、まず、タイマ割込フラグをクリアし、電源断信号が出力されたか否かを監視する電源断処理を実行する(S204)。次に、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S205)。次いで、第1演出制御プロセス処理を行なう(S206)。第1演出制御プロセス処理の内容については、図27を用いて後述する。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して第1飾り変動表示装置8kの表示制御を含む演出制御を実行する。次に、第2演出制御プロセス処理を行なう(S207)。第2演出制御プロセス処理の内容については、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して第2飾り変動表示装置9kの表示制御を含む演出制御を実行する。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S208)。乱数更新処理においては、たとえば、演出内容決定用のランダムカウンタRS1、および飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRS2−1〜RS2−3等の各種ランダムカウンタが更新される。その後、S202のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。主基板31からの演出制御用のINT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800の割込端子に入力されている。たとえば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した演出制御コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。
次に、図24のS205によるコマンド解析処理を説明する。図25は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
コマンド解析処理においては、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かを判断し(S211)、受信コマンドがないときには、リターンする。一方、受信コマンドがあるときには、受信コマンドを読出す(S212)。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、読出した受信コマンドが前述の結果コマンドであるか否かを判断する(S213)。結果コマンドであるときには、結果コマンドが示す変動表示部(第1変動表示部についての第1結果コマンドか、第2変動表示部についての第2結果コマンドか)および決定結果(15R通常大当り1、15R通常大当り2、15R確変大当り1、15R確変大当り2、2R確変大当り1、2R確変大当り2、小当り、およびはずれ)を特定可能な受信フラグである決定結果受信フラグ(15R通常大当り1フラグ、15R通常大当り2フラグ、15R確変大当り1フラグ、15R確変大当り2フラグ、2R確変大当り1フラグ、2R確変大当り2フラグ、小当りフラグ、およびはずれフラグ)をセットする(S216)。そして、S211に戻る。
S213で結果コマンドではないと判断したときは、読出した受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判断する(S217)。変動パターンコマンドであるときには、変動パターンコマンドの上位バイトが示す変動表示部(第1変動表示部についてのコマンドか、第2変動表示部についてのコマンドか)、および変動パターンコマンドの下位バイトが示す変動パターンを特定可能な受信フラグである変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S219)。
次に、変動パターンコマンドの上位バイトが示す遊技状態が、受信前の遊技状態と比較し、変化しているか否かを判断する(S220)。なお、S220では、具体的には、変動パターンコマンドの上位バイトが示す遊技状態を特定し、該特定した遊技状態と受信前の遊技状態を示す遊技状態フラグから特定される遊技状態とを比較することにより、変化しているか否かを判断する。変化していないと判断されたときは、そのままS211に戻る。一方、変化していると判断されたときは、現在セットされている遊技状態フラグの値を、変動パターンコマンドの上位バイトが示す遊技状態に対応する遊技状態フラグに更新し(S221)、S211に戻る。具体的には、低確低ベース状態に対応して低確低ベースフラグが、低確高ベース状態に対応して低確高ベースフラグが、高確低ベース状態に対応して高確低ベースフラグが、高確高ベース状態に対応して高確高ベースフラグが、遊技状態フラグとしてセットされる。なお、通常変動時である場合には、短縮変動フラグがリセットされ、短縮変動時である場合には短縮変動フラグがセットされる。短縮変動フラグがセットされているときには、後述する飾り変動パターンの変動時間として短縮変動時間がセットされる。
本実施の形態においては、遊技状態フラグに基づく演出の種類が特定される。具体的には、遊技状態フラグに基づき、飾り図柄の背景として表示させる背景画像の種類や、前述した発光手段による点灯パターン・点灯色等の種類や、スピーカ27による音演出の種類等が特定される。図26は、演出態様としての背景画像の種類を説明するための図である。図26(a)は、遊技状態フラグとして、低確低ベース状態または高確低ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像である。背景画像として、「タコ」をイメージしたキャラクタAが第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域に表示される。図26(b)は、遊技状態フラグとして、低確高ベース状態または高確高ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像である。背景画像として、「イカ」をイメージしたキャラクタBが第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域に表示される。
図25に戻り、前述のS217において受信コマンドが変動パターンコマンドではないと判断されたときには、読出した受信コマンドが合計保留記憶コマンドであるか否かを判断する(S222)。合計保留記憶コマンドであるときには、合計保留記憶コマンドに基づいて、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kにおいて報知されている合計保留記憶数を更新する処理を行ない(S223)、S211に戻る。一方、S222において読出した受信コマンドが合計保留記憶コマンドでないと判断されたときには、その他の受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信コマンドに対応したコマンド受信フラグをセットし(S224)、S211に戻る。
次に、図24のS206による第1演出制御プロセス処理および図24のS207による第2演出制御プロセス処理について説明する。第1演出制御プロセス処理および第2演出制御プロセス処理の処理内容は、第1演出制御プロセス処理が第1飾り変動表示装置8kを対象として処理を行ない、第2演出制御プロセス処理が第2飾り変動表示装置9kを対象として処理を行なう点で異なるが、処理の対象となる表示部を制御するための処理内容は同様である。このため、以下に説明する第1演出制御プロセス処理の処理内容は、第1演出制御プロセス処理での第1飾り変動表示装置8kおよびそれに関連する装置という処理対象を第2飾り変動表示装置9kおよびそれに関連する装置という処理対象に置換え、かつ、第1演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2演出制御プロセス処理の処理内容となる。
図27は、第1演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。第1演出制御プロセス処理では、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてS400〜S406のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(S400):第1変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、第1変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、第1演出制御プロセスフラグの値をS401に応じた値に更新する。
第1図柄変動開始処理(S401):飾り図柄の変動表示について、はずれ図柄の組合せ、小当り図柄の組合せ、および、大当り図柄の組合せ等の変動表示における飾り図柄の表示結果を決定する。そして、第1変動パターンコマンドに応じて、画像表示可能な変動パターンとして複数予め定められている飾り変動パターンから、実際に第1飾り変動表示装置8kでの変動表示に使用する第1飾り変動パターンを決定する。また、決定した第1飾り変動パターンに応じて変動時間を設定し、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄(左,中,右図柄)の変動を開始させる。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS402に応じた値に更新する。第1図柄変動開始処理の内容については、図29を用いて後述する。
第1図柄変動中処理(S402):第1飾り変動表示装置8kでの飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。そして、設定された変動時間が終了したときに、飾り図柄の左,中,右図柄を仮停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS403に応じた値に更新する。
第1図柄停止待ち処理(S403):第1変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指定する第1図柄停止コマンドを受信していたら、第1飾り変動表示装置8kでの飾り図柄の変動を停止(前述の揺れ変動状態を停止)し、変動表示結果としての停止図柄を表示する制御を行なう。その後、第1飾り変動表示装置8kでの飾り図柄の停止図柄が当り表示結果(大当り、小当りを含む)となるときは、第1演出制御プロセスフラグの値をS404に応じた値に更新し、第1飾り変動表示装置8kでの飾り図柄の停止図柄がはずれ表示結果となるときは、第1演出制御プロセスフラグの値をS400に応じた値に更新する。
第1当り表示処理(S404):15R通常大当り1、15R通常大当り2、15R確変大当り1、または、15R確変大当り2となったときには、第1飾り変動表示装置8kでの飾り図柄の変動時間の終了後、大当り開始時における表示を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS405に応じた値に更新する。一方、2R確変大当り1、2R確変大当り2、または小当りとなったときには、装飾された特別な当り表示を行なわず、第1演出制御プロセスフラグの値をS405に応じた値に更新する。
第1当り遊技中処理(S405):特定遊技状態としての大当り遊技状態中における演出、および小当り遊技状態中における演出を含む当り遊技状態中の処理を行なう。たとえば、第1特定遊技状態としての15R大当り遊技状態においては、大当り遊技状態における各開放状態中の各種演出、および、各開放状態間のインターバル期間中の各種演出等の15R大当り遊技状態中における装飾された演出をするための表示が実行される。一方、第2特定遊技状態としての2R大当り遊技状態および小当り遊技状態のそれぞれにおいては、15R大当り遊技状態のような装飾された特別な演出が行なわれない。そして、第1当り遊技中処理が終了すると、第1演出制御プロセスフラグの値をS406に応じた値に更新する。第1当り表示処理が終了するときには、エンディング表示を行なうために、エンディング表示の実行時間を管理するための終了表示タイマにエンディング表示の実行時間に対応する終了表示時間をセットし、第1終了表示タイマをスタートさせる。
第1当り遊技終了処理(S406):大当り遊技状態および小当り遊技状態を含む当り遊技状態を終了させるときの演出としてのエンディング表示を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS400に応じた値に更新する。エンディング表示の表示時間は、第1当り遊技中処理において時間がセットされる第1終了表示タイマを用いて管理する。たとえば、15R大当りの種類に応じたエンディング表示が行なわれる。また、2R確変大当りと小当りとは、基本的に、装飾された特別な演出およびエンディング表示を行なわない。これにより、遊技者は、第1特別可変入賞球装置20が2回開放される当り遊技状態が行なわれたこと、および2R確変大当りと小当りとのどちらであるかを認識し難くなる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ800は、第2演出制御プロセス処理において、第2演出制御プロセスフラグの値に応じてS400〜S406と同様の処理(第2変動パターンコマンド受信待ち処理、第2図柄変動開始処理、第2図柄変動中処理、第2図柄停止待ち処理、第2当り表示処理、第2当り遊技中処理、第2当り遊技終了処理)のうちのいずれかの処理を行なう。
次に、図27のS400による第1変動パターンコマンド受信待ち処理について説明する。図28は、図27の第1変動パターンコマンド受信待ち処理(S400)を示すフローチャートである。第1変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、図25のS219において第1変動パターンコマンドを受信したことに伴い第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされたか否かを判断する(S225)。第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされていないときは、そのまま第1変動パターンコマンド受信待ち処理を終了する。
一方、S225において第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断されたときには、S226において現在セットされている遊技状態フラグに対応する種類の演出を行なうための演出態様表示データを設定する処理が行なわれる。より具体的に、遊技状態フラグが低ベース状態を示す場合には、図26(a)に示すキャラクタAを背景画像として表示するための演出態様表示データを設定し、遊技状態フラグが高ベース状態を示す場合には、図26(b)に支援すキャラクタBを背景画像として表示するための演出態様表示データを設定する処理が行なわれる。これにより、以降実行される飾り図柄の変動表示において、遊技状態フラグに対応する種類の背景画像が表示される。また、本実施の形態においては、遊技状態フラグに対応する種類の画像(背景画像)を第1飾り変動表示装置8kに表示する制御を行なうとともに、遊技状態フラグに対応する種類の点灯パターン・点灯色で前述した発光手段を発光させる制御や、遊技状態フラグに対応する種類の音色をスピーカ27から発生させる制御が行なわれる。
S226aにおいては、現遊技状態が高ベース状態であるか否かを判別する。S226aにより高ベース状態であると判別されたときは、S226bにおいて表示用時短回数カウンタの値が0であるか否かを判別する処理が行なわれる。表示用時短回数カウンタとは、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に残り時短回数を表示するために更新される値をいう。表示用時短回数カウンタは、当り遊技状態終了後に時短状態に制御されるときにセットされ、その後飾り図柄の変動表示が行なわれ停止表示する毎に1ずつ減算される。本実施の形態においては、残り時短回数を第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に表示する例について説明するが、これに限らず、第1飾り変動表示装置8kの表示領域に表示してもよく、また、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kと別個に表示装置を設け当該表示装置において残り時短回数を表示するように構成してもよい。
S226bにおいて表示用時短回数カウンタの値が0でないと判別されたときには、そのまま、S227へ移行する。一方、S226bにおいて表示用時短回数カウンタの値が0であると判別されたときは、現在制御されている遊技状態が高ベース状態であるにも関わらず、前回の変動表示終了時に表示用時短回数カウンタの値が0になりキャラクタBからキャラクタAに切り替えられた後の状態である。このため、S226cにおいては、真の時短回数を報知するために時短回数を加算することを示唆する加算演出をセットし、さらに表示用時短回数カウンタの値として10をセットする処理を行ない、S227へ移行する。これにより、第1飾り変動表示装置8kにおいて加算演出を行なうことができるとともに、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に残り時短回数として「10」を表示することができる。なお、第2変動パターンコマンド受信待ち処理のS226cにおいて加算演出がセットされたときには、第2飾り変動表示装置9kにおいて加算演出が行なわれる。
加算演出としては、変動表示開始時に現在制御されている遊技状態と異なる遊技状態に対応するキャラクタ(たとえば、前回変動表示終了時に表示されていたキャラクタA)を表示し、変動表示開始から所定のタイミングで現在制御されている遊技状態に対応するキャラクタ(たとえば、キャラクタB)に切り替える演出を行なうとともに、真の時短回数を報知する演出を行なうものであってもよい。また、加算演出としては、前述した演出に限らず、変動表示開始時から現在制御されている遊技状態に対応するキャラクタ(たとえば、キャラクタB)を表示するとともに、所定のタイミングで真の時短回数を報知する演出を行なうものであってもよい。
一方、S226aにより高ベース状態でないと判別されたときは、S226dにおいて表示用時短回数カウンタの値が0であるか否かを判別する処理が行なわれる。S226dにおいて表示用時短回数カウンタの値が0であると判別されたときには、そのまま、S227へ移行する。一方、S226dにおいて表示用時短回数カウンタの値が0でないと判別されたときには、現在制御されている遊技状態が低ベース状態であるにも関わらず、未だ表示用時短回数カウンタの値が0になっておらずかつキャラクタBが表示されている状態である。このため、S226eにおいては、真の時短回数を報知するために時短回数を減算することを示唆する減算演出をセットし、さらに表示用時短回数カウンタの値として0をセットする処理を行ない、S227へ移行する。これにより、第1飾り変動表示装置8kにおいて減算演出を行なうことができるとともに、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域の残り時短回数表示を終了させることができる。なお、第2変動パターンコマンド受信待ち処理のS226eにおいて加算演出がセットされたときには、第2飾り変動表示装置9kにおいて減算演出が行なわれる。
減算演出としては、変動表示開始時に現在制御されている遊技状態と異なる遊技状態に対応するキャラクタ(たとえば、前回変動表示終了時に表示されていたキャラクタB)を表示し、変動表示開始から所定のタイミングで現在制御されている遊技状態に対応するキャラクタ(たとえば、キャラクタA)に切り替える演出を行なうとともに、真の時短回数を報知する演出を行なうものであってもよい。また、減算演出としては、前述した演出に限らず、変動表示開始時から現在制御されている遊技状態に対応するキャラクタ(たとえば、キャラクタA)を表示するとともに、所定のタイミングで真の時短回数を報知する演出を行なうものであってもよい。
S226a〜S226eの処理により、後述する偽報知演出が行なわれたときであっても、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で決定された真の時短回数を最終的に報知する演出を行なうことができる。S227においては、第1演出制御プロセスフラグを第1図柄変動開始処理(S401)に対応した値に更新し、リターンする。
なお、第2演出制御プロセス処理における第2変動パターンコマンド受信待ち処理では、図25のS219において第2変動パターンコマンドを受信したことに伴い第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされたか否かを判断し、セットされている場合に図28のS226からS226eで説明した処理と同様の処理が行なわれ、第2演出制御プロセスフラグを第2図柄変動開始処理に対応した値に更新する処理が行なわれる。
次に、図27のS401による第1図柄変動開始処理について説明する。図29は、図27の第1図柄変動開始処理(S401)を示すフローチャートである。第1図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、飾り図柄の変動表示における演出内容(飾り変動パターン、飾り図柄の表示結果)を決定し、該決定した演出内容に対応するデータを設定する第1飾り変動演出決定処理を行なう(S231)。第1飾り変動演出決定処理の処理内容については、図30を用いて後述する。第1飾り変動演出決定処理で設定された飾り変動パターンに対応する変動時間が、第1飾り変動表示装置8kでの変動時間を計時するための変動時間タイマにセットされ、変動時間タイマによる変動時間の計時がスタートされる(S236)。そして、第1飾り変動演出決定処理で設定された飾り変動パターンで、第1飾り変動表示装置8kにおいて表示結果を導出表示するための飾り図柄の変動表示を開始する(S237)。そして第1演出制御プロセスフラグを第1図柄変動中処理(S402)に対応した値に更新し(S238)、リターンする。
なお、第2演出制御プロセス処理における第2図柄変動開始処理では、第2飾り変動演出決定処理を行ない、該第2飾り変動演出決定処理において決定された第2飾り変動パターンで第2飾り変動表示装置9kにおいて飾り図柄の変動表示を開始するとともに、変動時間タイマの計時を開始し、第2演出制御プロセスフラグを第2図柄変動中処理に対応した値に更新する処理が行なわれる。
図30は、第1図柄変動開始処理における第1飾り変動演出決定処理(S231)を示すフローチャートである。
まず、S241においては、第1当りフラグとして大当りに対応する決定結果受信フラグがセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、S241においては、第1変動表示部において大当りとなるか否かを判別する処理が行なわれる。S241において大当りとすると判別されたときには、S250において当該大当りが2R確変大当りであるか否かを判別する処理が行なわれる。
S250において2R確変大当りでないと判断されたときには、S251において当該大当りが15R確変大当りであるか否かを判別する処理が行なわれる。S251において15R確変大当りでないと判断されたときには、S252において飾り図柄の変動表示結果として図7で示した15R通常大当り図柄の組合せからランダムに決定してRAM85に記憶する処理が行なわれる。具体的には、まず、RS2−1の値を抽出する。そして、RS2−1の値と大当り図柄との関係が予め定められた15R通常大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RS2−1の抽出値から、対応する15R通常大当り図柄の組合せを選択し、その15R通常大当り図柄の組合せを飾り図柄の変動表示結果として決定する。
一方、S251において15R確変大当りであると判断されたときには、S253において飾り図柄の変動表示結果として図7で示した15R確変大当り図柄の組合せからランダムに決定してRAM85に記憶する処理が行なわれる。具体的には、まず、RS2−1の値を抽出する。そして、RS2−1の値と大当り図柄との関係が予め定められた15R確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RS2−1の抽出値から、対応する15R確変大当り図柄の組合せを選択し、その15R確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の変動表示結果として決定する。
S255においては、15R大当り時の飾り変動種別を決定するための15R大当り時飾り変動種別決定用テーブルをルックアップし、飾り変動種別をランダムに決定する処理が行なわれる。飾り変動種別とは、飾り図柄の変動表示中に実行する演出の種類をいう。ここで、15R大当り時飾り変動種別決定用テーブルを説明する。図31(a)は、15R大当り時飾り変動種別決定用テーブルを説明するための図である。
15R大当り時飾り変動種別決定用テーブルは、RS1からの値が、「0〜83」であるときに真報知飾り変動に決定し、「84〜86」であるときに偽報知飾り変動Aに決定し、「87〜89」であるときに偽報知飾り変動Bに決定し、「90〜99」であるときに報知なしの飾り変動に決定されるように、振分けが設定されている。
真報知飾り変動に決定されたときには、飾り図柄の変動表示中(たとえば、リーチ発生時)に後述するS256で特定される時短回数を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動に決定されたときには、飾り図柄の変動表示中にS256で特定される時短回数と異なる偽の時短回数を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動Aに決定されたときには、飾り図柄の変動表示中にS256で特定される時短回数に所定数(たとえば、10)加算した回数を報知する演出が行なわれる。なお、加算後の回数が時短回数としてあらかじめ設定されている100を超えるときは時短回数として所定回数(たとえば、90回)を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動Bに決定されたときには、飾り図柄の変動表示中にS256で特定される時短回数から所定数(たとえば、10)減算した回数を報知する演出が行なわれる。なお、減算後の回数がマイナスの値となるときは時短回数として所定回数(たとえば、10回)を報知する演出が行なわれる。なお、本実施の形態においては、報知演出を行なうタイミングとして、リーチ発生時を例にして説明するが、これに限らず、飾り図柄の変動表示が開始されたとき、飾り図柄の変動表示が終了したとき等であってもよい。
図30に戻り、S250において2R確変大当りであると判断されたときには、S254において飾り図柄の変動表示結果として図7で示した2R確変大当り図柄の組合せをRAM85に記憶する処理が行なわれ、S256へ移行される。
S256においては、遊技状態フラグから特定される現在の遊技状態と、決定結果受信フラグから特定される今回の大当りの種類とから大当り後の時短回数を特定する処理が行なわれる。図32は、大当り遊技状態終了後の時短回数を特定するための大当り後時短回数特定用テーブルを説明するための図である。大当り後時短回数特定用テーブルは、ROM84に記憶されている。図32に示す大当り後時短回数特定用テーブルは、大当り前の遊技状態と大当りの種類とに基づき、図8で示した大当り後遊技状態特定用テーブルから特定される時短回数と同じ時短回数を特定可能に構成されている。図32では、大当り後時短回数特定用テーブルとして、(a)に第1飾り変動表示装置8kにおいて大当りが発生するとき、すなわち第1飾り変動演出決定処理のS256においてルックアップするサブ側第1特定用テーブルを示し、(b)に第2飾り変動表示装置9kにおいて大当りが発生するとき、すなわち第2図柄変動開始処理の第2飾り変動演出決定処理のS256と同様のステップにおいてルックアップするサブ側第2特定用テーブルを示している。
たとえば、第1飾り変動表示装置8kにおいて15R通常大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「10」が、低確高ベース状態である場合に「30」が、高確低ベース状態である場合に「40」が、高確高ベース状態である場合に「50」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2飾り変動表示装置9kにおいて15R通常大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「50」が、低確高ベース状態である場合に「40」が、高確低ベース状態である場合に「30」が、高確高ベース状態である場合に「10」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1飾り変動表示装置8kにおいて15R通常大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「20」が、低確高ベース状態である場合に「40」が、高確低ベース状態である場合に「50」が、高確高ベース状態である場合に「60」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2飾り変動表示装置9kにおいて15R通常大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「60」が、低確高ベース状態である場合に「50」が、高確低ベース状態である場合に「40」が、高確高ベース状態である場合に「20」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1飾り変動表示装置8kにおいて15R確変大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「30」が、低確高ベース状態である場合に「50」が、高確低ベース状態である場合に「60」が、高確高ベース状態である場合に「70」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2飾り変動表示装置9kにおいて15R確変大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「70」が、低確高ベース状態である場合に「60」が、高確低ベース状態である場合に「50」が、高確高ベース状態である場合に「30」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1飾り変動表示装置8kにおいて15R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「40」が、低確高ベース状態である場合に「60」が、高確低ベース状態である場合に「70」が、高確高ベース状態である場合に「80」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2飾り変動表示装置9kにおいて15R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「80」が、低確高ベース状態である場合に「70」が、高確低ベース状態である場合に「60」が、高確高ベース状態である場合に「40」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1飾り変動表示装置8kにおいて2R確変大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「70」が、高確低ベース状態である場合に「80」が、高確高ベース状態である場合に「90」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2飾り変動表示装置9kにおいて2R確変大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「80」が、高確低ベース状態である場合に「90」が、高確高ベース状態である場合に「80」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
また、第1飾り変動表示装置8kにおいて2R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「80」が、高確低ベース状態である場合に「90」が、高確高ベース状態である場合に「100」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。一方、第2飾り変動表示装置9kにおいて2R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態である場合に「90」が、高確低ベース状態である場合に「100」が、高確高ベース状態である場合に「90」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。
図30に戻り、S257においては、短縮変動フラグ、変動パターンコマンド受信フラグおよびS255において決定された飾り変動種別に対応した第1飾り変動パターンの表示データを設定する処理を行ない、飾り変動演出決定処理を終了する。S257においては、たとえば、変動パターンコマンド受信フラグが図10(a)で示した変動時間35秒のスーパーリーチ当り1であり、S255において真報知飾り変動が決定されたときには、変動時間35秒であって真報知を行なう真報知飾りスーパーリーチ当り1の変動パターンを第1飾り変動パターンとして設定する処理を行なう。一方、たとえば、変動パターンコマンド受信フラグが図10(b)で示した変動時間15秒の2R当りが決定されたときには、第1飾り変動パターンとして変動時間15秒の飾り変動パターンを設定する処理が行なわれる。これにより、2R当り飾り変動パターンにより変動表示が行なわれているときには、真報知演出や偽報知演出等が行なわれない。なお、前述したように短縮変動フラグがセットされている場合には、変動パターンコマンド受信フラグおよび決定された飾り変動種別に対応する変動パターンであって短縮変動時間の変動パターンを第1飾り変動パターンとして設定する処理が行なわれる。
このように、本実施の形態においては、図30のS256およびS256と同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップにより、変動パターンコマンドの上位バイトと結果コマンドとに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で決定された上限回数を特定する特定手段が構成されている。また、図30のS255およびS255と同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップにより真報知飾り変動が決定されたときには、S257により、特定手段が特定した上限回数に応じた演出制御を行なうための手段が構成されている。また、図30のS255およびS255と同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップにより偽報知飾り変動が決定されたときには、S257により、特定手段が特定した上限回数と異なる上限回数に応じた演出制御を行なうための手段が構成されている。
一方、S241において大当りとしないと判定されたときには、S242において第1当りフラグとして小当りに対応する決定結果受信フラグがセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、S241においては、第1変動表示部において小当りとなるか否かを判別する処理が行なわれる。S242において小当りとすると判断されたときには、S243において変動表示結果として小当り図柄の組合せをRAM85に記憶する処理を行ない、S249へ移行する。
一方、S242において小当りとしないと判断されたときには、S244においてリーチはずれに対応する変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、S244においては、第1変動表示部においてリーチはずれとなるか否かを判別する処理が行なわれる。
S244においてリーチはずれとすると判断されたときには、S245において変動表示結果としてリーチはずれ図柄をランダムに決定してRAM85に記憶する処理が行なわれる。具体的には、まず、飾り図柄決定用のランダムカウンタRS2−1〜3の値を抽出する。そして、RS2−1の値とリーチ図柄との関係が予め定められたリーチ図柄決定用データテーブルを用いて、RS2−1の抽出値から対応するリーチ図柄を選択し、そのリーチ図柄の組合せを左,右図柄の停止図柄の組合せ(リーチ図柄)として決定する。そして、RS2−2と中図柄との関係が予め定められた中図柄決定用データテーブルを用いて、RS2−2の抽出値から対応する中図柄を選択する。ただし、RS2−2の抽出値に対応する中図柄がリーチ図柄と一致するときには、リーチ図柄と一致しないように中図柄を変更する補正を行なう。
S246においては、リーチはずれ時の飾り変動種別を決定するためのリーチはずれ時飾り変動種別決定用テーブルをルックアップし、飾り変動種別をランダムに決定する処理が行なわれる。飾り変動種別とは、飾り図柄の変動表示中に実行する演出の種類をいう。ここで、リーチはずれ時飾り変動種別決定用テーブルを説明する。図31(b)は、リーチはずれ時飾り変動種別決定用テーブルを説明するための図である。
リーチはずれ時飾り変動種別決定用テーブルは、RS1からの値が、「0〜9」であるときに真報知飾り変動に決定し、「10〜49」であるときに偽報知飾り変動Aに決定し、「50〜91」であるときに偽報知飾り変動Bに決定し、「92〜99」であるときに報知なしの飾り変動に決定されるように、振分けが設定されている。
真報知飾り変動に決定されたときには、飾り図柄の変動表示中にはずれになり高ベースに移行されないことを報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動に決定されたときには、飾り図柄の変動表示中に予め定められた時短回数を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動Aに決定されたときには、偽の時短回数として30回を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動Bに決定されたときには、偽の時短回数として50回を報知する演出が行なわれる。
図30に戻り、S247においては、短縮変動フラグ、変動パターンコマンド受信フラグおよびS246において決定された飾り変動種別に対応した第1飾り変動パターンの表示データを設定する処理を行ない、第1飾り変動演出決定処理を終了する。S247においては、たとえば、変動パターンコマンド受信フラグが図10(a)で示した変動時間35秒のスーパーリーチはずれ1であり、S246において偽報知飾り変動Aが決定されたときには、変動時間35秒であって偽報知Aを行なう偽報知A飾りスーパーリーチはずれ1の変動パターンを第1飾り変動パターンとして設定する処理を行なう。
一方、S244においてリーチはずれとしないと判断されたときには、S248において変動表示結果としてリーチはずれ図柄以外のはずれ図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する処理が行なわれる。具体的には、まず、飾り図柄決定用のランダムカウンタRS2−1〜3の値を抽出する。そして、RS2−1の値と左図柄との関係が予め定められた左図柄決定用データテーブル、前述の中図柄決定用データテーブル、および、RS2−3の値と右図柄との関係が予め定められた右図柄決定用データテーブルを用いて、RS2−1〜3のそれぞれの抽出値から、対応する飾り図柄を選択し、その飾り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。ただし、RS2−1〜3のそれぞれの抽出値に対応する飾り図柄の組合せが大当り図柄の組合せ、小当り図柄の組合せ、および、リーチはずれ図柄の組合せと一致するときには、一致しないように、予め定められた位置の図柄(たとえば、中図柄または右図柄)を変更する補正を行なう。S249においては、短縮変動フラグおよび変動パターンコマンド受信フラグに対応した第1飾り変動パターンの表示データを設定する処理を行ない、第1飾り変動演出決定処理を終了する。なお、第2演出制御プロセス処理における第2飾り変動演出決定処理では、図30のS241〜S257と同様の処理が行なわれ、第2飾り変動パターンの表示データが設定される。
図33は、図27の第1図柄変動中処理(S402)を示すフローチャートである。第1図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、第1変動中断フラグがセットされているか否かを確認し(S271)、第1変動中断フラグがセットされていなければ第1中断コマンドを受信したか否かを確認する(S275)。ここで、変動中断フラグとは、前述した特別図柄の変動表示の中断に合わせて飾り図柄の変動表示を中断する状態であることを示すフラグである。また、中断コマンドには、第1飾り変動表示装置8kでの変動表示の中断を指示する第1中断コマンドと、第2飾り変動表示装置9kでの変動表示の中断を指示する第2中断コマンドとがある。
そして、S275で第1中断コマンドを受信していれば第1変動中断フラグをセットし(S276)、第1飾り変動表示装置8kにおいて、第1飾り図柄の変動表示の進行を中断(停止)させた表示を行なうとともに、第1飾り図柄の変動時間の計測が中断(停止)して変動表示の進行が中断しているが変動表示中である旨を示す変動中メッセージを表示する変動中断表示を行ない(S277)、リターンする。この変動中断表示においては、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄がはずれ図柄の組合せで仮停止されることにより、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄の変動表示が中断する。このような変動中断表示は、変動中断表示が行なわれている方の変動表示部での変動時間を計測するタイマの更新が中断されている旨を意味する表示でもある。
また、S271で第1変動中断フラグがセットされていれば、第1再開コマンドを受信したか否かを確認する(S272)。S272で第1再開コマンドを受信していれば、第1変動中断フラグをリセットするとともに(S273)、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄の変動表示を再開する旨を示す変動再開表示を行ない(S274)、S278に進む。S272で第1再開コマンドを受信していなければ、リターンする。また、前述のS275で第1中断コマンドを受信していないときは、S278に進む。
S278では、前述の第1変動時間タイマと、第1図柄変動中処理における表示制御を管理するために用いられる第1プロセスタイマとを更新する。そして、第1プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し(S279)、タイムアウトしていれば演出制御実行データの切替えを行なう(S280)。この実施の形態では、飾り図柄の変動態様を示すプロセスデータが飾り変動パターン毎に設けられている(記憶されている)。プロセスデータは、プロセスタイマと演出制御実行データの組合せが複数集まったデータで構成される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、第1飾り変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択するとともに該プロセスデータを参照してプロセスタイマに設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行なう。これにより、図28のS226または第2変動パターンコマンド受信待ち処理における同様のステップにおいて設定された演出態様表示データに基づく演出態様で、変動表示を開始させた後、所定時間後に表示結果を導出表示する変動表示を行なうことができる。また、所定のタイミングで前述した真報知演出・偽報知演出等を行なうことができる。たとえば、図30の第1飾り変動演出決定処理により、真報知演出を行なう飾り変動パターンが設定されている場合、第1飾り変動表示装置8kにおける左,右の変動表示領域において同一の図柄が停止したタイミングで、真報知演出が行なわれる。また、図30の第1飾り変動演出決定処理により、偽報知演出を行なう飾り変動パターンが設定されている場合、第1飾り変動表示装置8kにおける左,右の変動表示領域において同一の図柄が停止したタイミングで、偽報知演出が行なわれる。
そして、第1変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S281)。第1変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、リターンする。一方、第1変動時間タイマがタイムアウトしていれば、第1監視タイマをスタートさせ(S282)、第1演出制御プロセスフラグを第1図柄停止待ち処理(S215)に対応した値に更新し(S283)、リターンする。
以上の処理によって、第2飾り変動表示装置9kに大当り図柄の組合せが導出表示されて当り遊技状態となったときには、第1中断コマンドを受信したことに基づいて第1変動中断フラグをセットするとともに、第1飾り変動表示装置8kにおいて、変動中断表示を行なう。そして、第1再開コマンドを受信するまでS278〜S283の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄の変動表示を中断する制御がなされる。
このように上述した実施の形態では、一方の変動表示部に大当り図柄が導出表示されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53から中断コマンドが演出制御基板80に送信され、中断コマンドを受信したことに基づいて他方の表示部での変動表示を中断させる制御が行なわれる。また、このような変動表示を中断させる制御が行なわれている状態で、前述した当り遊技状態が終了するときには、遊技制御用マイクロコンピュータ53から再開コマンドが演出制御基板80に送信され、再開コマンドを受信したことに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800により、中断されていた変動表示を再開させる制御が行なわれる。
なお、第2演出制御プロセス処理における第2図柄変動中処理では、図33のS271からS283と同様の処理を行なって、第2飾り変動演出決定処理により決定された飾り変動パターンによる変動表示(真報知演出・偽報知演出等を含む)を第2飾り変動表示装置9kにおいて行ない、変動時間が経過したときに第2演出制御プロセスフラグを第2図柄停止待ち処理に対応した値に更新する処理が行なわれる。
図34は、図27の第1図柄停止待ち処理(S403)を示すフローチャートである。第1図柄停止待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、前述の第1図柄停止コマンドが受信されたか否かをコマンド受信フラグに基づいて判断する(S301)。第1図柄停止コマンドが受信されたと判断したときは、飾り図柄の変動表示の表示結果となる停止図柄を導出表示させ(S302)、後述するS305に進む。一方、S301により第1図柄停止コマンドが受信されていないと判断したときは、第1監視タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S303)。ここで、第1監視タイマは、第1飾り変動表示装置8kにおける飾り図柄の変動表示の終了タイミングを監視するためのタイマであり、第1監視タイマがタイムアップするまでに第1図柄停止コマンドが受信されたときには、そのときに飾り図柄の変動表示を停止させて表示結果を導出表示させ、第1監視タイマがタイムアップしたときまでに第1図柄停止コマンドが受信されないときには、第1監視タイマがタイムアップしたときに、これらの表示を停止させて表示結果を導出表示させる。
第1監視タイマがタイムアウトしていないときには、リターンする。一方、第1監視タイマがタイムアウトしているときには、飾り図柄の変動表示の表示結果となる停止図柄を導出表示させ(S302)、後述するS305に進む。
S305では、S216においてセットされる決定結果受信フラグに基づいて、今回の変動表示の表示結果が大当りまたは小当りとなるか否かを判断する。S305により大当りまたは小当りとなると判断したときは、第1演出制御プロセスフラグの値をS404に応じた値に更新する(S306)。一方、S305により大当りまたは小当りとしないと判断したときは、遊技状態フラグに基づき、現遊技状態が高ベース状態であるか否かを判別する(S307)。S307により高ベース状態であると判別されたときは、表示用時短回数カウンタの値を1減算するとともに、減算後の時短回数に表示を更新する(S308)。そして、減算後の表示用時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる(S309)。S309により表示用時短回数カウンタの値が「0」であると判別されたときには、キャラクタBをキャラクタAに切り替える表示を行ないS309bに移行される。一方、S307において高ベース状態でないと判別されたとき、またはS309において表示用時短回数カウンタの値が「0」でないと判別されたときは、S309bへ移行される。S309bにおいては、演出制御プロセスフラグの値をS400に応じた値に更新する(S312)。そして、第1図柄停止待ち処理を終了する。なお、キャラクタは、表示用時短回数カウンタの値と現遊技状態とに応じて切り替え表示を行なっているが、これに限らず、単に現遊技状態に応じて切り替える表示を行なってもよい。
なお、第2演出制御プロセス処理における第2図柄停止待ち処理では、図34のS301からS309bと同様の処理を行なって、第2飾り変動演出決定処理により変動表示結果として決定された確定図柄を表示する処理等が行なわれる。
図35は、第1演出制御プロセス処理における第1当り遊技中処理(S405)を示すフローチャートである。
S310においては、セットされている決定結果受信フラグに基づき、今回の当りが15R大当りであるか否かを判別する処理が行なわれる。S310において15R大当りでないと判断されたとき、つまり、2R確変大当りや小当りと判断されたときには、S311において今回の当り遊技状態が終了したか否かを判別する処理が行なわれる。S311において今回の当り遊技状態が終了していないと判断されたときには、そのまま第1当り遊技中処理を終了する。これにより、2R大当り遊技状態中および小当り遊技状態中において、装飾された特別な演出が行なわれないように制御される。一方、S311において今回の当り遊技状態が終了していると判断されたときには、後述するS319に移行される。
一方、S310において15R大当りであると判断されたときには、S312において今回の大当りの種別、および高確高ベース状態に繰返し制御された回数を示すループ回数カウンタの値に対応した演出を実行する処理を行なう。ループ回数カウンタの値に対応した演出としては、ループ回数カウンタの値を遊技者に報知する演出であればよい。たとえば、ループ回数カウンタの値が「1」であるときには、「高確高ベース2連荘!!」といったメッセージを第1飾り変動表示装置8kの画面の下方位置に表示し、ループ回数カウンタの値が「2」であるときには、「高確高ベース3連荘!!」といったメッセージを第1飾り変動表示装置8kの画面の下方位置に表示するようにしてもよい。
S313においては、当該演出を終了するタイミングであるか否かを判別する処理が行なわれる。S313において演出を終了するタイミングでないと判断されたときには、そのまま第1当り遊技中処理を終了する。
S313において演出を終了するタイミングであると判断されたときには、S314において今回の大当りが確変大当りであったか否かを判別する処理が行なわれる。S314において今回の大当りが確変大当りでないと判断されたときには、S318においてループ回数カウンタをリセットする処理を行ない後述するS319へ移行する。
一方、S314において今回の大当りが確変大当りであると判断されたときには、S315において今回の大当りが15R確変大当りであったか否かを判別する処理が行なわれる。S315において15R確変大当りであったと判断されたときには、S316において遊技状態フラグに基づき大当り前の遊技状態が高確高ベース状態であったか否かを判別する処理が行なわれる。
S316において大当り前の遊技状態が高確高ベース状態であったと判断されたときには、S317においてループ回数カウンタを1加算する処理を行ない後述するS319へ移行する。一方、S315において15R確変大当りでないと判断されたとき、または、S316において大当り前の遊技状態が高確高ベース状態でないと判断されたときには、S319へ移行される。
S319において飾り図柄の変動表示中(たとえば、リーチ発生時)に真報知演出が実行されたか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、飾り変動種別として真報知飾り変動パターンによる変動表示が行なわれたか否かを判断する。S319において真報知演出が実行済みであると判断されたときには、S320において再度真報知させるための真報知エンディングをセットする処理を行ないS322aへ移行される。
一方、S319において真報知演出が実行済みでないと判断されたときには、S321において図36に示すエンディング決定用テーブルをルックアップし、エンディングの種別を決定する処理が行なわれる。ここで、エンディング決定用テーブルを説明する。図36は、エンディング決定用テーブルを説明するための図である。
エンディング決定用テーブルは、RS1からの値が、「0〜54」であるときに真報知エンディングに決定し、「55〜74」であるときに偽報知エンディングAに決定し、「75〜89」であるときに偽報知エンディングBに決定し、「90〜99」であるときに報知なしのノーマルエンディングに決定されるように、振分けが設定されている。
真報知エンディングに決定されたときには、前述したS256で特定された時短回数を報知するエンディング演出が行なわれる。偽報知エンディングに決定されたときには、第1飾り変動演出決定処理または第2飾り変動演出決定処理におけるS256で特定される時短回数と異なる偽の時短回数を報知するエンディング演出が行なわれる。偽報知エンディングAに決定されたときには、第1飾り変動演出決定処理または第2飾り変動演出決定処理におけるS256で特定された時短回数に所定数(たとえば、10)加算した回数を報知するエンディング演出が行なわれる。なお、加算後の回数が時短回数として予め設定されている100を超えるときは時短回数として所定回数(たとえば、90回)を報知するエンディング演出が行なわれる。
偽報知エンディングBに決定されたときには、第1飾り変動演出決定処理または第2飾り変動演出決定処理におけるS256で特定される時短回数から所定数(たとえば、10)減算した回数を報知するエンディング演出が行なわれる。なお、減算後の回数がマイナスの値となるときは時短回数として所定回数(たとえば、10回)を報知するエンディング演出が行なわれる。
なお、15R大当り以外の場合のエンディング演出は、15R大当り時のエンディング演出と比較し、短い時間にわたり行なわれる。
図35に戻り、S322においては、S321において決定された種別のエンディングをセットする処理を行なう。S322aにおいては、S320またはS322においてセットされたエンディングにより報知される時短回数を表示用時短回数カウンタの値にセットする処理を行ない、S323へ移行される。なお、報知なしのノーマルエンディングがセットされた場合には、リーチ状態中に報知した時短回数を表示用時短回数カウンタの値にセットする処理を行なう。また、リーチ状態中に時短回数が報知されていない場合には、図30のS256で特定された時短回数を表示用時短回数カウンタの値にセットする処理を行なう。なお、リーチ状態中に時短回数が報知されていない場合には、図30のS256で特定された時短回数と異なる時短回数からランダムに決定した時短回数を表示用時短回数カウンタの値にセットする処理を行なうように構成してもよい。
S323においては、第1演出制御プロセスフラグの値をS406の当り遊技終了処理に応じた値に更新し(S323)、第1当り遊技中処理を終了する。S320またはS322でセットされたエンディングは、図27の第1当り遊技終了処理(S406)において実行される。なお、第2演出制御プロセス処理における第2当り遊技中処理でも、図35のS310からS323と同様の処理が行なわれる。また、第2当り遊技中処理でセットされたエンディングは、第2演出制御プロセス処理における第2当り遊技終了処理において実行される。
次に、報知演出の一例を説明する。図37および図38は、報知演出の一例を示す表示画面図である。図37および図38では、低確低ベース状態のときに第2飾り変動表示装置9k側において15R確変大当り2となり時短回数40回の高確高ベース状態に移行される場合について説明する。また、図37では、リーチ発生時および大当り遊技終了時に真報知演出が行なわれた場合について説明し、図38では、リーチ発生時および大当り遊技終了時に偽報知演出が行なわれた場合について説明する。
なお、図37および図38では、第1飾り変動表示装置8kにおける左変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄8aと、中変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄8bと、右変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄8cと示し、第2飾り変動表示装置9kにおける左変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄9aと、中変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄9bと、右変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄9cと示す。また、図37および図38では、合計保留記憶数を報知する合計数報知領域として、第1飾り変動表示装置8kの右方表示領域に第1合計数報知領域8hと、第2飾り変動表示装置9kの左方表示領域に第2合計数報知領域9hとを示す。本実施の形態における第1合計数報知領域8hおよび第2合計数報知領域9hは、各々、所定画像として赤丸画像を4個まで表示可能に構成されている。合計保留記憶数が4以下の場合は、第1合計数報知領域8hの赤丸画像のみが合計保留記憶数分表示される。また、合計保留記憶数が5以上の場合は、第1合計数報知領域8hに4個の赤丸画像が表示されるとともに、第2合計数報知領域9hに残りの合計記憶数分の赤丸画像が表示される。図37および図38では、赤丸画像が表示されている状態を実線で、赤丸画像が表示されていない状態を点線で示している。これらの合計保留記憶数を報知するための画像は、図25のS223の処理により制御される。
図37は、リーチ発生時および大当り遊技終了時に真報知演出が行なわれたときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示状態を示す説明図である。
図37(a)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示の表示結果が停止表示され、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示が実行されている表示画面を説明するための図である。第1飾り変動表示装置8kにおいては、飾り図柄8a〜8cの表示結果として「591」が停止表示されている。遊技状態が低確低ベース状態であるため、背景画像としてキャラクタAが第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域に表示されている。
ここでは、図37(a)に示す第2飾り変動表示装置9kにおいて実行されている変動表示の開始前の第2特別図柄通常処理において、第2当りフラグとして15R確変大当り2フラグがセットされた(図13のS106、S31と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)場合について説明する。よって、第1飾り変動表示装置8kで次に開始される変動表示についての第1特別図柄通常処理においては、第2当りフラグがセットされているため、強制的にはずれにする非特定遊技状態制御が行なわれる(S24aにおいてYES)。
また、図37(a)では、第1合計数報知領域8hにおいて4個の赤丸画像が表示され、第2合計数報知領域9hにおいて2個の赤丸画像が表示されている。これにより、合計保留記憶数が6個であることを報知することができる。
図37(b)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて強制的にはずれにする変動表示が開始され、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示においてリーチが発生した表示画面を説明するための図である。第2飾り変動表示装置9kでは、飾り図柄9a、9cの表示結果として同一の「7」が停止表示され、リーチ状態が発生している。
また、図37(b)では、第1飾り変動表示装置8kにおいて新たな変動表示が開始されたことに基づき、第2合計数報知領域9hにおいて2個表示されていた赤丸画像のうち、1個の赤丸画像が消去表示されている。これにより、合計保留記憶数が5個になったことを報知することができる。
図37(c)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示の表示結果が停止表示され、第2飾り変動表示装置9kにおいてリーチ状態が発生した後、所定のタイミングで真報知演出が行なわれた表示画面を説明するための図である。第1飾り変動表示装置8kにおいては、飾り図柄8a〜8cの表示結果として「486」が停止表示されている。
第2飾り変動表示装置9kにおける真報知演出としては、キャラクタAから「40」といった吹き出し画像が表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、時短回数40回の高確高ベース状態に移行されることを示唆することができる。
なお、前述したように、第1飾り変動表示装置8kで次に開始される変動表示についての第1特別図柄通常処理においては、未だ第2当りフラグがセットされているため、非特定遊技状態制御が再度行なわれる(S24aにおいてYES)。
図37(d)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて強制的にはずれにする変動表示が行なわれている間に、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示の表示結果として大当り図柄の組合せが停止表示されている表示画面を説明するための図である。
第2飾り変動表示装置9kでは、15R確変大当り図柄の組合せが導出表示されるとともに、大当りとなった旨を報知するための「大当り」といったメッセージが表示される。以後、大当り遊技状態に移行され、大当り遊技が行なわれる。
第1飾り変動表示装置8kでは、「変動中」といったメッセージ表示100を行なうとともにはずれ図柄の組合せを仮停止表示させる変動中断表示が行なわれている。これは、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示が実行されている間に、すなわち、図17に示す第1特別図柄変動処理におけるS85で第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないときに、第2特別図柄プロセス処理(S106)における第2特別図柄変動処理(または第2特別図柄停止処理)で15R確変大当り図柄の組合せである「777」が導出表示されたことに基づいて第2当り実行中フラグがセットされる(図17のS87参照)とともに第2特別図柄停止処理で第2大当り開始コマンドを演出制御基板80に送信するための処理(図18のS157参照)が行なわれたことによる。
第2当り実行中フラグがセットされると、第1特別図柄変動処理(S142)が実行されたときにS90で第2当り実行中フラグがセットされていると判定され、S91で第1中断フラグがセットされるとともに、S93で第1中断コマンドを演出制御基板80に送信するための処理が行なわれる。演出制御用マイクロコンピュータ800は、図33の第1図柄変動中処理におけるS275で第1中断コマンドを受信したときにS276で第1変動中断フラグをセットするとともに、S277で変動中断表示を行なう。変動表示を中断する第1飾り変動表示装置8kにはずれ図柄を停止表示させる。これにより、変動表示を中断する方の変動表示部ではずれ図柄を停止表示することにより遊技者に不信感を与えることなく飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
図37(e)は、大当り遊技状態中の第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。図37(f)は、大当り遊技状態が終了したときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。
図37(d)の第1飾り変動表示装置8kで示した「変動中」といったメッセージ表示100は、図37(e)および(f)に示すように、大当り遊技状態が終了するまで表示される。このため、大当り遊技状態が終了するまで遊技者に不信感を与えることなく飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
図37(f)に示す第2飾り変動表示装置9kの表示画面は、大当り遊技状態が終了し、真報知エンディング表示が行なわれた状態を示している。大当り遊技状態が終了した旨を報知するための「終了」といったメッセージが表示されるとともに、その下方に「“時短40回突入”」といったメッセージが表示される。なお、前述した表示用時短回数カウンタは、40にセットされている。また、大当り遊技状態が終了したときには、主基板31から演出制御基板80に第1再開コマンドが送信される(図20のS177参照)。
図37(g)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて中断されていた変動表示が再開され、第2飾り変動表示装置9kにおいて新たな変動表示が開始されている表示画面を説明するための図である。図37(g)に示すように、高ベース状態に移行されたことに応じて第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域にキャラクタBを表示し、表示用時短回数カウンタに応じて第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に残り時短回数を報知するための「あと40回」といったメッセージが表示される。
一方、図37(g)に示すように、第1飾り変動表示装置8kにおいて再開された変動表示が低ベース状態における変動表示であるため、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域には、大当り前と同様に、キャラクタAが表示されている。新たな変動表示(次の変動表示)が開始されるときに、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域に表示されているキャラクタAをキャラクタBに切り替えて表示される。このように、大当りが発生したことに伴い変動表示を一旦中断した後再開した飾り変動表示装置において、当該大当り前と同様の背景画像による演出を行なうように構成したため、当該変動表示が低ベース状態中に開始されたものか高ベース状態中に開始されたものかを容易に特定することができる。なお、このように構成したものに限らず、大当りが発生したことに伴い変動表示を一旦中断した後再開した飾り変動表示装置においても、大当り後のベース状態に対応する背景画像による演出を行なうように構成してもよい。
以後、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて飾り図柄の表示結果が導出表示される毎に表示用時短回数カウンタが1減算されることにより残り時短回数から1減算表示する。そして、表示用時短回数カウンタが「1」になり残り時短回数として「1」が表示されている状態で飾り図柄の表示結果が導出表示されたときに、表示用時短回数カウンタが「0」になるため(図34のS308参照)、キャラクタBがキャラクタAに切り替えて表示される(図34のS309a参照)。
また、図37(g)に示す第1飾り変動表示装置8kの表示画面のように、演出制御用マイクロコンピュータ800は、主基板31からの第1再開コマンドを受信したことに基づいて、図33のS274で変動再開表示として「変動再開」といったメッセージ表示103を行なうとともに、図33のS278以降の処理が実行されて変動表示を再開させる制御が実行される。
このように、一方の変動表示部における特別図柄および飾り図柄の変動表示中に他方の変動表示部に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となった場合には、一方の変動表示部における変動表示を中断する旨を示すメッセージ表示を行なうとともにはずれ図柄を仮停止表示させ、その後、その大当り遊技状態が終了したときに一方の変動表示部における特別図柄および飾り図柄の変動表示を再開させる旨を示す変動再開表示103を行なうため、遊技者に不信感を与えることなく特別図柄および飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
また、図37(g)では、合計保留記憶数について、大当り遊技状態中に上限の8個に達し、第2飾り変動表示装置9kにおいて新たな変動表示が開始された場合について説明する。よって、図37(g)では、第1合計数報知領域8hにおいて赤丸画像が4個表示され、第2合計数報知領域9hにおいて赤丸画像が3個表示されている。これにより、合計保留記憶数が7個であることを報知することができる。
図37(h)は、大当り遊技状態が終了してから40回目の変動表示が第2飾り変動表示装置9kにおいて既に行なわれているときに41回目の変動表示が第1飾り変動表示装置8kにおいて開始された場合の、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。
前述したように、図37(h)の第2飾り変動表示装置9kに示す変動表示は、大当り遊技状態が終了してから40回目の変動表示である。よって、表示用時短回数カウンタの値は、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて前回の変動表示が終了したときに「1」になっている(第1図柄停止待ち処理または第2図柄停止待ち処理のS308参照)。このため、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域においては、残り時短回数として「1」が表示され、左下表示領域においては、キャラクタBが表示されている。また、第2飾り変動表示装置9kにおいては、飾り図柄9aとして「7」が停止表示している。
第1飾り変動表示装置8kにおいて開始されている飾り図柄の変動表示は、図37(h)で示す変動表示が大当り遊技状態が終了してから41回目の飾り図柄の変動表示であるため、高ベース状態への制御が終了した後の、低ベース状態での変動表示となる。このため、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域においては、キャラクタBがキャラクタAに切り替えて表示されている。これにより、低ベース状態に移行されたことが報知される。なお、キャラクタBをキャラクタAに切り替えて表示するタイミングで、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に表示されている残り時短回数のメッセージ表示を消去するようにしてもよい。
図38は、リーチ発生時および大当り遊技終了時に偽報知演出が行なわれたときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示状態を示す説明図である。なお、図38についても、図37と同様に、低確低ベース状態のときに15R確変大当り2となり時短回数40回の高確高ベース状態に移行されているため、図38(h)で後述するように最終的には時短回数40回に移行されていたことが報知される。なお、図38(a),(b),(d),(e)は、図37(a),(b),(d),(e)と同様のため、説明を繰返さない。
図38(c)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示の表示結果が停止表示され、第2飾り変動表示装置9kにおいてリーチ状態が発生した後、所定のタイミングで真報知演出が行なわれた表示画面を説明するための図である。第1飾り変動表示装置8kにおいては、飾り図柄8a〜8cの表示結果として「486」が停止表示されている。
第2飾り変動表示装置9kにおける真報知演出としては、キャラクタAから「50」といった吹き出し画像が表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、偽報知として時短回数50回の高確高ベース状態に移行されることを示唆することができる。
なお、前述したように、第1飾り変動表示装置8kで次に開始される変動表示についての第1特別図柄通常処理においては、未だ第2当りフラグがセットされているため、非特定遊技状態制御が再度行なわれる(S24aにおいてYES)。
図38(f)は、大当り遊技状態が終了したときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。
図38(f)に示す第2飾り変動表示装置9kの表示画面は、大当り遊技状態が終了し、偽報知エンディング表示が行なわれた状態を示している。大当り遊技状態が終了した旨を報知するための「終了」といったメッセージが表示されるとともに、その下方に偽報知として「“時短30回突入”」といったメッセージが表示される。なお、前述した表示用時短回数カウンタは、30にセットされている。また、大当り遊技状態が終了したときには、主基板31から演出制御基板80に第1再開コマンドが送信される(図20のS177参照)。
図38(g)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて中断されていた変動表示が再開され、第2飾り変動表示装置9kにおいて新たな変動表示が開始されている表示画面を説明するための図である。図38(g)に示すように、高ベース状態に移行されたことに応じて第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域にキャラクタBを表示し、表示用時短回数カウンタに応じて第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に残り時短回数を報知するための「あと30回」といったメッセージが表示される。なお、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域には、大当たり前と同様に、キャラクタAが表示されている。以後、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて飾り図柄の表示結果が導出表示される毎に表示用時短回数カウンタが1減算されることにより残り時短回数から1減算表示し、表示用時短回数カウンタが「1」になり残り時短回数として「1」が表示されている状態で飾り図柄の表示結果が導出表示されたときにキャラクタBがキャラクタAに切り替えて表示される(図34のS309a参照)。
なお、前述したように図38(d)の大当りにより時短回数40回の高確高ベース状態に移行されている。このため、大当り遊技状態が終了してから30回変動表示が行なわれたとしても、実際には時短回数として「10」回分残っている。よって、大当り遊技状態が終了してから31回目の飾り図柄の変動表示が開始するときに、時短回数を「10」加算して実際の残り時短回数を報知する加算演出が行なわれる。
図38(h)は、大当り遊技状態が終了してから30回目の変動表示が第2飾り変動表示装置9kにおいて行なわれているときに31回目の変動表示が第1飾り変動表示装置8kにおいて開始された場合の、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。
前述したように、図38(h)の第2飾り変動表示装置9kに示す変動表示は、大当り遊技状態が終了してから30回目の変動表示である。よって、表示用時短回数カウンタの値は、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて前回の変動表示が終了したときに「1」になっている(第1図柄停止待ち処理または第2図柄停止待ち処理のS308参照)。このため、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域においては、残り時短回数として「1」が表示され、左下表示領域においては、キャラクタBが表示されている。また、第2飾り変動表示装置9kにおいては、飾り図柄8aとして「7」が停止表示している。
第1飾り変動表示装置8kにおいては、大当り遊技状態が終了してから31回目の飾り図柄の変動表示が開始され加算演出が行なわれたときの状態を示している。加算演出として、キャラクタAから「10回延長!」といった吹き出し画像が表示される。以降、キャラクタAが再度キャラクタBに切り替えて表示され、「あと10回」といったメッセージが表示される。なお、加算演出が実行されるタイミングで、第2飾り変動表示装置9kに表示されている残り時短回数を「10」に更新表示するようにしてもよい。これにより、図38(c)および(f)等の第2飾り変動表示装置9kにおいて偽の時短回数が報知されたが、図38(h)の第1飾り変動表示装置8kにおける加算演出で最終的に時短回数40回に移行されていたことが報知される。
なお、ここで減算演出が行なわれた場合について説明する。たとえば、図38(f)の第2飾り変動表示装置9kにおいて、偽報知として「“時短50回突入”」といったメッセージが表示された場合、前述した表示用時短回数カウンタは、50にセットされる。よって、図38(g)では、高ベース状態に移行されたことに応じて第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域にキャラクタBを表示し、表示用時短回数カウンタに応じて第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に残り時短回数を報知するための「あと50回」といったメッセージが表示される。以後、飾り図柄の表示結果が導出表示される毎に表示用時短回数カウンタが1減算されることにより残り時短回数から1減算表示される。しかし、前述したように図38(d)の大当りにより時短回数40回の高確高ベース状態に移行されているため、残り時短回数として「10」が表示されている状態で低ベース状態に移行されている。このため、大当り遊技状態が終了してから41回目の飾り図柄の変動表示が開始するときに、時短回数を「10」減算して高ベース状態から低ベース状態に移行したことを報知する減算演出が行なわれる。減算演出として、キャラクタBから「10回減算!」といった吹き出し画像が表示される。以降、キャラクタBがキャラクタAに切り替えて表示され、「あと10回」といったメッセージも消去され、低ベース状態に移行されたことが報知される。
次に、前述した第1実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態における時短回数は、図8で説明した大当り後遊技状態特定用テーブルのうち、第1変動表示部において大当りとなるか第2変動表示部において大当りとなるかに応じたテーブルを参照して、大当り前の遊技状態と、図15のS30における大当り判定時の決定結果とに基づき決定される。よって、遊技者に対して、大当り判定時の決定結果がどのような決定結果になるかに応じて時短回数に対し異なる期待感を抱かせることができる。さらに、遊技者に対して、いずれの変動表示部において大当りとなるかと現在制御されている遊技状態がどの遊技状態であるかとに応じて時短回数に対し異なる期待感を抱かせることができる。このため、現在制御されている遊技状態による制御内容自体により遊技者にとって有利の程度に差を設けることができるだけでなく、現在制御されている遊技状態に応じて大当り遊技状態終了後の時短回数に対し異なる期待感を抱かせることができるため、遊技状態に付加価値を付与することができるとともに、遊技の興趣を向上させることができる。また、いずれの変動表示部において大当りとなるかに応じて時短回数に対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者に関心を抱かせるとともに遊技の興趣を向上させることができる。さらに、遊技者に対して、現在の遊技状態に応じて第1始動入賞口14への入賞を狙うか、第2始動入賞口16への入賞を狙うかといったような、遊技の進行パターンを考えさせることができるため、マンネリ化させることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態では、たとえば、第2特別図柄プロセス処理のステップのうち図15のS31、S28と同様のステップにより第2当りフラグがセットされてから、第2特別図柄プロセス処理のステップのうち図20のS175と同様のステップにより第2当りフラグがリセットされるまでの特定期間には、図15のS24aにおいて第2当りフラグがセットされていると判断されて、S24b〜S27の処理を行なわないようにS29に移行する制御が行なわれる。また、図15のS31、S28により第1当りフラグがセットされてから、図20のS175により第1当りフラグがリセットされるまでの特定期間には、第2特別図柄プロセス処理のステップのうち図15のS24aと同様のステップにより第1当りフラグがセットされていると判断されて、S24b〜S27と同様の処理を行なわないようにS29と同様の処理に移行する制御が行なわれる。このように、一方の変動表示部についての当り判定で当りにすることが決定されたときに他方の変動表示部において強制的にはずれにすることにより、複数の変動表示部で同時に当り遊技状態が発生することを防ぐことができる。また、一方の変動表示部に大当り図柄または小当り図柄が導出表示されるまで他方の変動表示部で変動表示が行なわれるため、一方の変動表示部に大当り図柄または小当り図柄が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図9、図15のS21d、図16のS66a、S66eで説明したように、合計保留記憶数が4以上であるときに、変動パターンの上位バイトとして、短縮変動時の上位バイトが特定され、合計保留記憶数が4以上でないときより変動時間が短縮される。このため、いずれか一方の変動表示部において連続して変動時間が短縮されているにも関わらず、他方の変動表示部において通常の変動時間の変動表示が行なわれるような遊技を提供することにより遊技者に違和感を抱かせてしまうことを未然に防止できる。
(4) 前述した実施の形態においては、図8で説明したように、2R大当り遊技状態に移行された場合であっても、15R大当り遊技状態に移行された場合と比較して、より多い回数が時短回数として決定される割合が高いため、遊技者にとって有利な程度が低い分を補うことができる。
また、前述した実施の形態においては、現遊技状態が低確低ベース状態である場合を除き、2R確変大当りとなった場合、高確高ベース状態に制御される。このため、既に高確状態に制御されている場合であっても、2R確変大当りとなることにより、高ベース状態への制御の開始あるいは時短回数の上乗せが行なわれるため、遊技者にとって有利な程度が低い分をより一層効果的に補うことができる。
(5) 前述した実施の形態においては、図30のS255において真報知飾り変動が飾り変動種別として決定された場合、図37(c)で説明したように、リーチ状態となった変動表示の表示結果が大当り図柄の組合せになり高ベース状態に移行されたときの時短回数を、当該リーチ状態であるときに報知することができる。このため、いずれの変動表示部において大当りとなるかと現在制御されている遊技状態がどの遊技状態であるかとに基づき時短回数が決定されるパチンコ遊技機であっても、遊技者は、時短回数を容易に認識することができる。
なお、図30のS255において偽報知飾り変動が飾り変動種別として決定され図38(c)で説明したように、偽の時短回数が報知される場合もあるため、リーチ状態時における時短回数を報知する報知演出パターンを豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、リーチ状態時に時短回数について真報知されなかった場合であっても、図35のS320またはS322において真報知エンディングがセットされた場合、図37(f)で説明したように、大当り遊技状態が終了した後に時短回数を報知することができる。このため、いずれの変動表示部において大当りとなるかと現在制御されている遊技状態がどの遊技状態であるかとに基づき時短回数が決定されるパチンコ遊技機であっても、遊技者は、時短回数を容易に認識することができる。
なお、図35のS322において偽報知エンディングがセットされ図38(f)で説明したように、偽の時短回数が報知される場合もあるため、大当り遊技状態が終了した後における時短回数を報知する報知演出パターンを豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、偽の時短回数が報知された場合であっても、図28のS226cによる加算演出またはS226eによる減算演出がセットされて、図38(h)で説明したような正確な時短回数を報知するための演出が行なわれる。たとえば、高ベース状態に制御されているときには、加算演出が行なわれるかもしれないといった期待感と、減算演出が行なわれるかもしれないといった不安感とを抱かせながら遊技を進行させることができるため、マンネリ化を防止でき遊技の興趣を向上させることができる。
前述した実施の形態に示した遊技機は、次のような構成を有する。前記演出制御手段は、前記特定遊技状態終了後(図37(f)等参照)に、前記特定手段により特定された前記上限回数を報知する終了後報知手段(図35のS319〜S322、図36)をさらに含む。このような構成によれば、上限回数を特定遊技状態終了後に報知することができる。このため、いずれの変動表示部において大当りとなるかと現在制御されている遊技状態がどの遊技状態であるかとに基づき上限回数が決定される遊技機であっても、遊技者は、上限回数を容易に認識することができる。
(7) 前述した実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に図8で説明した大当り後遊技状態特定用テーブルが記憶されている。さらに、大当り後遊技状態特定用テーブルとしては、第1変動表示部側において大当りが発生するときにルックアップする第1結果用テーブルと、第2変動表示部側において大当りが発生するときにルックアップする第2結果用テーブルとを含む。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800のROM84に図32で説明した大当り後時短回数特定用テーブルが記憶されている。さらに、大当り後時短回数特定用テーブルとしては、第1飾り変動表示装置8kにおいて大当りが発生するときにルックアップするサブ側第1特定用テーブルと、第2飾り変動表示装置9kにおいて大当りが発生するときにルックアップするサブ側第2特定用テーブルとを含む。
図32(a)のサブ側第1特定用テーブルは、大当り前の遊技状態と大当りの種類とに基づき、図8(a)の第1結果用テーブルから特定される時短回数と同じ時短回数を特定可能に構成されている。また、図32(b)のサブ側第2特定用テーブルは、大当り前の遊技状態と大当りの種類とに基づき、図8(b)の第2結果用テーブルから特定される時短回数と同じ時短回数を特定可能に構成されている。
第1変動表示部側において大当りが発生するとき、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、図8(a)の第1結果用テーブルをルックアップすることにより、図21のS182で時短回数を特定し時短カウンタをセットする処理を行なう。一方、演出制御用マイクロコンピュータ800は、図32(a)のサブ側第1特定用テーブルをルックアップすることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定された時短回数と同じ時短回数を図30のS256で特定する処理を行なう。
同様に、第2変動表示部側において大当りが発生するとき、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、図8(b)の第2結果用テーブルをルックアップすることにより、図21のS182で時短回数を特定し時短カウンタをセットする処理を行なう。一方、演出制御用マイクロコンピュータ800は、図32(b)のサブ側第2特定用テーブルをルックアップすることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定された時短回数と同じ時短回数を図30のS256と同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップで特定する処理を行なう。
これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に対して時短回数を示すコマンドを送信することなく、演出制御コマンドとして変動パターンコマンド、第1結果コマンド、第2結果コマンドを送信するだけで、演出制御用マイクロコンピュータ800側においても遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定された時短回数と同じ時短回数を特定することができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53および演出制御用マイクロコンピュータ800の双方で複雑な演算等を行なうことなく、演出制御用マイクロコンピュータ800側においても遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定された時短回数と同じ時短回数を特定することができるため、遊技制御用マイクロコンピュータ53および演出制御用マイクロコンピュータ800各々における時短回数を特定するための処理負担を極力低減させることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、図8で説明したように、15R確変大当り図柄となる場合には、15R通常大当り図柄となる場合と比較して、より多い回数が時短回数として決定される割合が高いため、遊技者にとって有利な程度をさらに高めることができる。
前述した実施の形態に示した遊技機は、次のような構成を有する。前記事前決定手段は、前記高確率状態に移行させないと決定したときより前記高確率状態に移行させると決定したときの方が、前記上限回数として多い回数を高い割合(たとえば、第1結果用テーブルについて、15R通常大当り2となったときよりも15R確変大当り1となったときの方が、4/4(100パーセント)の割合で多い回数が時短回数として特定されるように設定されている)で決定する(図8参照、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御される点において15R通常大当りよりも遊技者にとって有利な15R確変大当りの方が、より多い回数が高い割合で時短回数として特定されるように設定されている)。このような構成によれば、高確率状態に移行された場合には、高確率状態に移行されない場合と比較して、より多い回数が上限回数として決定される割合が高いため、遊技者にとって有利な程度をさらに高めることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、第1飾り変動表示装置8kについて、図25のS221で更新された遊技状態フラグに対応した演出態様表示データが図28のS226で設定され、背景画像として図26や図37等のキャラクタを表示する演出が行なわれる。また、第2飾り変動表示装置9kについても同様に、図25のS221で更新された遊技状態フラグに対応した演出態様表示データが図28のS226と同様の第2変動パターンコマンド受信待ち処理におけるステップで設定され、背景画像として図26や図37等のキャラクタを表示する演出が行なわれる。これにより、背景画像の種類から現在低ベース状態であるか高ベース状態であるかを容易に認識することができる。
なお、図28等で説明した加算演出または減算演出が行なわれる場合には、図25のS221で更新された遊技状態フラグに対応した背景画像による演出が行なわれず、表示用時短回数カウンタの値に基づく背景画像による演出が行なわれる場合もある。しかし、この場合であっても、変動表示開始時または変動表示開始から所定のタイミングで、図25のS221で更新された遊技状態フラグに対応した背景画像による演出に切り替える演出が行なわれる。
(10) 図9、図10、図16のS66a〜S68等で説明したように、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、現在制御されている遊技状態に対応する上位バイトと決定された変動パターンに対応する下位バイトと組合せたコマンドを変動パターンコマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する。また、図25のS217〜S221、図28のS226、図30のS249、S247、S257等で説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した変動パターンコマンドの上位バイトから、現在制御されている遊技状態および第1変動パターンコマンドであるか第2変動パターンコマンドであるかを特定するとともに、受信した変動パターンコマンドの下位バイトから、遊技制御用マイクロコンピュータ53により決定された変動パターンを特定するとともに、上位バイトから変動時間を短縮させる状態であるか否かに応じた飾り変動パターンを決定する処理を行なう。これにより、変動パターンを特定するための変動パターンコマンドに、現遊技状態を特定する情報を含めることができ、現遊技状態を特定するためのコマンドを別コマンドとして送信する必要がないため、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信するコマンドの種類を極力低減することができる。
(11) 前述した実施の形態では、たとえば、第2飾り変動表示部9kに当り図柄が導出表示され、第1飾り変動表示部8kで飾り図柄の変動表示が実行されているときには、図17の第1特別図柄変動処理のS90でYとなって第1中断フラグをセットして第1特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせないことを示した。また、前述の実施の形態では、たとえば、第1飾り変動表示部8kに大当り図柄が導出表示され、第2飾り変動表示部9kに第2飾り図柄の変動表示が実行されているときには、第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄変動処理におけるS87で第1当り実行中フラグがセットされた時点で、第2特別図柄変動処理で第1特別図柄変動処理のS90、S91に相当するステップによって、第1当り実行中フラグがセットされていると判断されて第2中断フラグをセットして第2特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせないことを示した。このように、一方の変動表示部で当り図柄が導出表示されたときに他方の変動表示部における変動表示時間の計測を中断することにより、複数の変動表示部で同時に当り遊技状態が発生することを防ぐことができる。また、一方の変動表示部に当り図柄が導出表示されるまで他方の変動表示部で変動表示が行なわれるため、一方の変動表示部に当り図柄が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(12) 前述した実施の形態においては、図35のS312、S314〜S318等で説明したように、高確高ベース状態に繰返し制御された回数を示すループ回数カウンタの値を特定し、大当り遊技状態中の演出としてループ回数カウンタの値に対応した演出が行なわれる。これにより、大当り遊技状態中の演出に応じて、遊技者の抱く優越感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(13) 前述した実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、図9、図10、および図16で説明したように、変動表示を開始する毎に、現在制御されている遊技状態に対応する上位バイトを含む変動パターンコマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800側では、図25および図28で説明したように、受信した変動パターンコマンドに基づき特定される遊技状態に対応する遊技状態フラグをセットし、当該遊技状態フラグに対応する演出態様表示データを設定し、以降実行される飾り図柄の変動表示において、遊技状態フラグに対応する種類の背景画像を表示することができる。これにより、たとえば、不測の停電等の電力供給停止が生じた場合であっても、電源断時にRAM54に保存された確変フラグ、時短フラグ、時短カウンタ等に基づき電源断前に制御されていた遊技状態に対応する種類の背景画像を第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kに表示することができ、当該遊技状態を遊技者に報知することができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第1実施形態においては、ベースの状態が、通常状態または高ベース状態のいずれかに制御可能な遊技機であって、同じ種類の大当りとなった場合であっても、現在制御されている遊技状態がいずれの遊技状態であるかといずれの変動表示部で大当りとなるかとに基づき高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を決定する例について説明した。第2実施形態においては、ベース状態として、通常状態(低ベース状態)、第1高進入状態としての高ベース状態に加え、通常状態よりもベースが高く遊技者にとって有利であるが、高ベース状態よりもベースが低く遊技者にとって有利な程度の低い第2高進入状態としての中ベース状態のいずれかに制御可能な遊技機であって、同じ種類の大当りとなった場合であっても、現在制御されている遊技状態がいずれの遊技状態であるかといずれの変動表示部で大当りとなるかとに基づき中ベース状態または高ベース状態のいずれのベース状態に制御するかを決定する例について説明する。
なお、本実施の形態において、第1実施形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施形態と異なる部分について説明する。
前述したように第2実施の形態においては、同じ種類の大当りとなった場合であっても、現在制御されている遊技状態がいずれの遊技状態であるかといずれの変動表示部で大当りとなるかとに基づき、大当り遊技状態が終了した後に移行されるベース状態が決定される。図39は、第2実施形態における大当り後遊技状態特定用テーブルを説明するための図である。大当り後遊技状態特定用テーブルは、ROM54に記憶されている。
まず、確率状態について説明する。15R通常大当り1または15R通常大当り2となり当該大当り遊技状態が終了した後の確率状態は、低確状態に制御される。また、15R確変大当り1、15R確変大当り2、2R確変大当り1、および2R確変大当り2のいずれかになり当該大当り遊技状態が終了した後の確率状態は、高確状態に制御される。
次に、ベース状態について説明する。第2実施の形態におけるベース状態は、大当り前の遊技状態と大当りの種類に加え、当該大当りが第1変動表示部側において発生するものであるか第2変動表示部側において発生するものであるかに基づき特定される。第2実施の形態においては、同じ種類の大当りであっても、そのときの遊技状態およびいずれの変動表示部において当該大当りが発生するのかに応じたベース状態が特定される。
図39では、大当り後遊技状態特定用テーブルとして、(a)に第1変動表示部側において大当りが発生するとき、すなわち第1大当りフラグがセットされているときにルックアップする第1結果用テーブルを示し、(b)に第2変動表示部側において大当りが発生するとき、すなわち第2大当りフラグがセットされているときにルックアップする第2結果用テーブルを示している。
たとえば、第1変動表示部において15R通常大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態、低確中ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に中ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R通常大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態である場合に中ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において15R通常大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態、低確中ベース状態、低確高ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、高確低ベース状態または高確中ベース状態である場合に中ベース状態が、高確高ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R通常大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、低確中ベース状態または低確高ベース状態である場合に中ベース状態が、低確低ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において15R確変大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、低確高ベース状態または高確低ベース状態である場合に中ベース状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R確変大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に低ベース状態が、低確高ベース状態または高確低ベース状態である場合に中ベース状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において15R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に低ベース状態が、低確中ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態のいずれかである場合に中ベース状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、高確高ベース状態である場合に低ベース状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態のいずれかである場合に中ベース状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において2R確変大当り1または2R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に低ベース状態が、低確中ベース状態である場合に中ベース状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において2R確変大当り1または2R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に低ベース状態が、低確中ベース状態である場合に中ベース状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
以上のように、同じ種類の大当りであっても、大当り前の遊技状態および大当りが第1変動表示部側において発生するものであるか第2変動表示部側において発生するものであるかに応じてベース状態が特定されるように設定されている。大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルは、大当り前の遊技状態が低確状態であるときより高確状態であるときの方が、より遊技者にとって有利の程度が高いベース状態が高い割合で特定されるように構成されている。一方、大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第2結果用テーブルは、大当り前の遊技状態が高確状態であるときより低確状態であるときの方が、より遊技者にとって有利の程度が高いベース状態が高い割合で特定されるように構成されている。
さらに、大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルは、15R大当り前の遊技状態が低ベース状態であるときより中ベース状態であるときの方が、また中ベース状態であるときより高ベース状態であるときの方が、より遊技者にとって有利の程度が高いベース状態が高い割合で特定されるように構成されている。一方、大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第2結果用テーブルは、15R大当り前の遊技状態が高ベース状態であるときより中ベース状態であるときの方が、また中ベース状態であるときより低ベース状態であるときの方が、より遊技者にとって有利の程度が高いベース状態が高い割合で特定されるように構成されている。これにより、遊技者に対して、現在の遊技状態に応じて第1始動入賞口14への入賞を狙うか、第2始動入賞口16への入賞を狙うかといったような、遊技の進行パターンを考えさせることができる。よって、マンネリ化させることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、同じ種類の大当りであっても、大当り前の遊技状態および大当りが第1変動表示部側において発生したものであるか第2変動表示部側において発生したものであるかに応じて予め定められたベース状態が特定されるように設定されている。また、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御される点において15R通常大当りよりも遊技者にとって有利な15R確変大当りの方が、より遊技者にとって有利なベース状態が高い割合で特定されるように設定されている。
たとえば、第1結果用テーブルにおいて、15R通常大当り2となったときと、15R確変大当り1となったときとを比較する。まず、15R通常大当り2となったときには、3/6(50パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、1/6(約16パーセント)の割合で高ベース状態が特定される。一方、15R確変大当り1となったときには、2/6(約33パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で高ベース状態が特定される。すなわち、15R通常大当り2となったときと15R確変大当り1となったときとを比較した場合、低ベース状態が特定される割合は15R確変大当り1となったときより15R通常大当り2となったときの方が高く、高ベース状態が特定される割合は15R通常大当り2となったときより15R確変大当り1となったときの方が高くなるように大当り遊技状態終了後の遊技状態が特定されるように設定されている。その他の大当りを比較した場合も同様である。このため、図39の大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルおよび第2結果用テーブルは、各々、15R通常大当りよりも15R確変大当りの方が、より遊技者にとって有利なベース状態が高い割合で特定されるように設定されているといえる。
さらに、大当り遊技状態に制御された後、継続権が発生する開放回数の上限値が15R大当りよりも遊技者にとっての有利な程度の低い2R確変大当りの方が、より遊技者にとって有利なベース状態が高い割合で特定されるように設定されている。
たとえば、第1結果用テーブルにおいて、15R確変大当り2となったときと、2R確変大当り1となったときとを比較する。まず、15R確変大当り2となったときには、1/6(約16パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、3/6(50パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で高ベース状態が特定される。一方、2R確変大当り1となったときには、1/6(約16パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、1/6(約16パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、4/6(約66パーセント)の割合で高ベース状態が特定される。すなわち、15R確変大当り2となったときと2R確変大当り1となったときとを比較した場合、中ベース状態が特定される割合は2R確変大当り1となったときより15R確変大当り2となったときの方が高く、高ベース状態が特定される割合は15R確変大当り2となったときより2R確変大当り1となったときの方が高くなるように大当り遊技状態終了後の遊技状態が特定されるように設定されている。その他の大当りを比較した場合も同様である。このため、図39の大当り後遊技状態特定用テーブルとして説明した第1結果用テーブルおよび第2結果用テーブルは、各々、15R大当りよりも2R確変大当りの方が、より遊技者にとって有利なベース状態が高い割合で特定されるように設定されているといえる。
なお、低確状態であるときに飾り図柄の組合せとして「123」が導出表示された場合、当り遊技状態が終了した後の遊技状態が当該当り遊技状態前のベース状態に制御されたままとなるため、2R確変大当りであったのか小当りであったのか遊技者は認識できない。このため、低確状態であるときに飾り図柄の組合せとして「123」が導出表示された場合には、以後、高確状態であるかもしれないといった期待感を持ちながら遊技を行なうことができ、興趣を向上させることができる。
このように、第2実施の形態においては、現遊技状態と大当りの種類と大当りが第1変動表示部側において発生するものであるか第2変動表示部側において発生するものであるかとに基づき、大当り遊技状態が終了した後のベース状態が決定される。よって、第2実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1実施の形態で説明した図15のS30およびS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにおいて大当りの種類を決定することにより、当該決定した大当り種類と現在の遊技状態と大当りが第1変動表示部側において発生するものであるか第2変動表示部側において発生するものであるかとに基づき、大当り遊技状態が終了した後のベース状態を決定し特定する処理を行なう。
現在制御されているベース状態は、中ベース状態においてセットされるフラグである中時短フラグがセットされているか、または高ベース状態においてセットされるフラグである高時短フラグがセットされているかに基づいて判断される。
第2実施の形態においては、中ベース状態および高ベース状態を総称して、時短状態という場合がある。第2実施の形態における時短状態は、時短状態であるときに予め定められた回数(たとえば、100回)分第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示が行なわれたときに終了し、低ベース状態である通常状態に移行される。なお、本実施の形態においては、時短状態の終了条件が、予め定められた回数分第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示が行なわれることにより成立する例について説明するが、これに限らず、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kの表示結果が15R大当りとなることにより成立するものであってもよく、また第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kの表示結果が大当りとなることにより成立するものであってもよい。
このため、第2実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1実施の形態で説明した図18のS152およびS152と同様の第2特別図柄停止処理におけるステップにおいて、時短状態に制御されているか否かを判断するために、中時短フラグまたは高時短フラグがセット状態であるか否かを判断する処理を行ない、中時短フラグまたは高時短フラグがセット状態である場合にS153において時短カウンタから「1」を減算する処理を行なう。第2実施の形態における中時短フラグ、高時短フラグ、および時短カウンタは、図21のS182においてセットされる。具体的には、図21のS181において図39で説明した大当り後遊技状態特定用テーブルのうち大当りが発生した側の変動表示部に対応する結果用テーブルをルックアップし、確変状態に制御されるときに確変フラグがセットされ、中ベース状態に制御されるときに中時短フラグがセットされ、高ベース状態に制御されるときに高時短フラグがセットされ、中ベース状態または高ベース状態に制御されるときに時短カウンタ(たとえば、「100」)がセットされる。これにより、大当り遊技状態の終了後に、大当り前の遊技状態と大当り判定時の決定結果である大当りフラグとから特定される遊技状態に制御される。
なお、時短回数として予め定められた回数(たとえば、100回)がセットされる例について説明するが、これに限らず、現在制御されている遊技状態と決定結果との組合せ毎に予め定められた回数が時短回数としてセットされるように構成してもよい。
次に、第2実施の形態における上位バイト特定用テーブルについて説明する。図40は、第2実施形態における変動パターンコマンドの上位バイトを特定するために用いる上位バイト特定用テーブルを説明するための図である。
図40を参照し、まず、通常変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。通常変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「70」が、低確中ベース状態であるときに「71」が、低確高ベース状態であるときに「72」が、高確低ベース状態であるときに「73」が、高確中ベース状態であるときに「74」が、高確高ベース状態であるときに「75」が、各々特定される。
次に、短縮変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。短縮変動時に第1飾り変動表示装置8kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「76」が、低確中ベース状態であるときに「77」が、低確高ベース状態であるときに「78」が、高確低ベース状態であるときに「79」が、高確中ベース状態であるときに「7A」が、高確高ベース状態であるときに「7B」が、各々特定される。
図40を参照し、次に、通常変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。通常変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「90」が、低確中ベース状態であるときに「91」が、低確高ベース状態であるときに「92」が、高確低ベース状態であるときに「93」が、高確中ベース状態であるときに「94」が、高確高ベース状態であるときに「95」が、各々特定される。
次に、短縮変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトについて説明する。短縮変動時に第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なうための変動パターンコマンドの上位バイトとしては、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに「96」が、低確中ベース状態であるときに「97」が、低確高ベース状態であるときに「98」が、高確低ベース状態であるときに「99」が、高確中ベース状態であるときに「9A」が、高確高ベース状態であるときに「9B」が、各々特定される。
第2実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1実施の形態で説明した図16のS66cまたはS66eおよびS66cまたはS66eと同様の第2変動パターン設定処理におけるステップにおいて、図40で説明した上位バイト特定用テーブルをルックアップし、現在の遊技状態に対応する変動パターンコマンドの上位バイトを特定する処理を行なう。
次に、第2実施の形態における普通図柄プロセス処理について、図22を参照して説明する。第2実施の形態におけるS452の普通図柄通常処理では、当り判定処理が行なわれる。この当り判定処理においては、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で、当りと判定する割合が高くなるように処理が行なわれる。当りと判定する割合が高くなるように処理としては、たとえば、当りと判定する当り判定値の数を、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で、多くなるように設定することにより行なわれるように構成してもよい。これにより、前述した普通図柄確変制御を行ない、普通図柄の当り確率を、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で高くすることができる。
また、第2実施の形態におけるS453の普通図柄変動処理では、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で、短くなるよう設定された変動時間に従って普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。これにより、前述した普通図柄時短制御を行ない、普通図柄の変動時間を、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で、短くすることができる。
また、第2実施の形態におけるS455の普通電動役物作動処理では、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で、開放回数が多くかつ1開放当りの開放時間が長くなるよう、普通可変入賞球装置58を制御する。これにより、前述した開放延長制御および回数増加制御を行ない、普通図柄が当りとなったときの、可変入賞球装置15の開放回数を低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で多くし、かつ1開放当りの開放時間を低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で長くすることができる。
次に、第2実施の形態におけるコマンド解析処理について、図25を参照して説明する。第2実施の形態におけるコマンド解析処理では、S221において、低確低ベース状態に対応して低確低ベースフラグが、低確中ベース状態に対応して低確中ベースフラグが、低確高ベース状態に対応して低確高ベースフラグが、高確低ベース状態に対応して高確低ベースフラグが、高確中ベース状態に対応して高確中ベースフラグが、高確高ベース状態に対応して高確高ベースフラグが、遊技状態フラグとしてセットされる。そして、遊技状態フラグに基づき、飾り図柄の背景として表示させる背景画像の種類や、前述した発光手段による点灯パターン・点灯色等の種類や、スピーカ27による音演出の種類等が特定される。
図41は、第2実施の形態における演出態様としての背景画像の種類を説明するための図である。なお、図41(a)および(c)は、図26(a)および(b)と同様である。すなわち、図41(a)は、低確低ベース状態または高確低ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像であり、図41(c)は、低確高ベース状態または高確高ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像である。
図41(b)は、遊技状態フラグとして、低確中ベース状態または高確中ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像である。背景画像として、「貝殻」をイメージしたキャラクタCが第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域に表示される。
次に、第2実施の形態における第1変動パターンコマンド受信待ち処理について説明する。図42は、第2実施の形態における図27の第1変動パターンコマンド受信待ち処理(S400)を示すフローチャートである。第2実施の形態における図27の第1変動パターンコマンド受信待ち処理では、S226の処理を行なった後に、S226hへ移行する。
第2実施の形態においては、図46を用いて後述するように、エンディング演出においてベース状態を報知する演出が行なわれる場合があり、当該報知されたベース状態を特定するための大当り後ベースフラグがセットされる。S226hにおいては、大当り遊技状態のエンディング演出において報知されたベース状態を特定するための大当り後ベースフラグに基づき、エンディング演出で報知されたベース状態が遊技状態フラグから特定されるベース状態と同じであるか否か、すなわち大当り後ベースフラグが正しいベース状態を示すものであるか否かを判別する。
S226hにより正しいと判別されたときは、S227へ移行される。一方、S226hにおいて大当り後ベースフラグが正しくないと判別されたときは、S226kにおいて、エンディング演出で報知されたベース状態から、遊技状態フラグから特定される正しいベース状態に切り替えるベース切替演出をセットされるとともに、大当り後ベースフラグを正しいベース状態を示す正常値にセットする処理が行なわれ、S227へ移行される。なお、S226kにおいては、通常状態から中ベース状態または高ベース状態に切り替えるベース切替演出がセットされたときに、表示用時短回数カウンタ(たとえば、100)をセットする処理も行なわれる。これにより、第1飾り変動表示装置8kにおいてベース切替演出を行なうことができる。なお、第2変動パターンコマンド受信待ち処理のS226kにおいてベース切替演出がセットされたときには、第2飾り変動表示装置9kにおいてベース切替演出が行なわれる。
ベース切替演出としては、変動表示開始時に大当り後ベースフラグから特定される遊技状態に対応するキャラクタを表示し、変動表示開始から所定のタイミングで現在制御されている遊技状態に対応するキャラクタに切り替える演出を行なうものであってもよい。また、ベース切替演出としては、前述した演出に限らず、変動表示開始時から現在制御されている遊技状態に対応するキャラクタを表示するとともに、大当り後ベースフラグから特定される遊技状態が偽であったことを報知する演出を行なうものであってもよい。これにより、偽報知演出が行なわれた場合であっても、遊技状態フラグから特定される正しいベース状態の背景画像に切り替える演出を行なうことができる。なお、S225、S226、およびS227の処理は、図28で説明した同一のステップ番号を付した処理と同様のため、説明を繰返さない。
なお、ベース切替演出が行なわれる場合には、図25のS221で更新された遊技状態フラグに対応した背景画像による演出が行なわれない場合もある。しかし、この場合であっても、変動表示開始時または変動表示開始から所定のタイミングで、図25のS221で更新された遊技状態フラグに対応した背景画像による演出に切り替える演出が行なわれる。これにより、背景画像の種類から現在低ベース状態であるか中ベース状態であるか高ベース状態であるかを容易に認識することができる。
次に、図29に示した第1図柄変動開始処理において実行される第2実施の形態における第1飾り変動演出決定処理について説明する。図43は、第2実施の形態における第1飾り変動演出決定処理を示すフローチャートである。第2実施の形態における第1飾り変動演出決定処理では、S255aにおいては、図31(a)に示した15R大当り時飾り変動種別決定用テーブルをルックアップし、飾り変動種別をランダムに決定する処理が行なわれる。S255aにおいて飾り変動種別として真報知飾り変動に決定されたときには、飾り図柄の変動表示中に後述するS256aで特定されるベース状態を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動に決定されたときには、飾り図柄の変動表示中にS256aで特定されるベース状態と異なる偽のベース状態を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動Aに決定されたときには、飾り図柄の変動表示中にS256aで特定されるベース状態の次のベース状態を報知する演出が行なわれる。次のベース状態とは、S256aで低ベース状態が特定されたときには中ベース状態を、S256aで中ベース状態が特定されたときには高ベース状態を、S256aで高ベース状態が特定されたときには低ベース状態をいう。また、偽報知飾り変動Bに決定されたときには、飾り図柄の変動表示中にS256aで特定されるベース状態の前のベース状態を報知する演出が行なわれる。前のベース状態とは、S256aで高ベース状態が特定されたときには中ベース状態を、S256aで中ベース状態が特定されたときには低ベース状態を、S256aで低ベース状態が特定されたときには高ベース状態をいう。
S256aにおいては、遊技状態フラグから特定される現在の遊技状態と、決定結果受信フラグから特定される今回の大当りの種類とから大当り後のベース状態を特定する処理が行なわれる。図44は、大当り遊技状態終了後のベース状態を特定するための大当り後ベース特定用テーブルを説明するための図である。大当り後ベース特定用テーブルは、ROM84に記憶されている。図44に示す大当り後ベース特定用テーブルは、大当り前の遊技状態と大当りの種類とに基づき、図39で示した大当り後遊技状態特定用テーブルから特定されるベース状態と同じベース状態を特定可能に構成されている。図44では、大当り後ベース特定用テーブルとして、(a)に第1飾り変動表示装置8kにおいて大当りが発生するとき、すなわち第1飾り変動演出決定処理のS256aにおいてルックアップするサブ側第1特定用テーブルを示し、(b)に第2飾り変動表示装置9kにおいて大当りが発生するとき、すなわち第2図柄変動開始処理の第2飾り変動演出決定処理のS256aと同様のステップにおいてルックアップするサブ側第2特定用テーブルを示している。
たとえば、第1変動表示部において15R通常大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態、低確中ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に中ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R通常大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態である場合に中ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において15R通常大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態、低確中ベース状態、低確高ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、高確低ベース状態または高確中ベース状態である場合に中ベース状態が、高確高ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R通常大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、低確中ベース状態または低確高ベース状態である場合に中ベース状態が、低確低ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において15R確変大当り1となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、低確高ベース状態または高確低ベース状態である場合に中ベース状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R確変大当り1となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に低ベース状態が、低確高ベース状態または高確低ベース状態である場合に中ベース状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において15R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に低ベース状態が、低確中ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態のいずれかである場合に中ベース状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において15R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、高確高ベース状態である場合に低ベース状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態のいずれかである場合に中ベース状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
また、第1変動表示部において2R確変大当り1または2R確変大当り2となるときには、(a)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に低ベース状態が、低確中ベース状態である場合に中ベース状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。一方、第2変動表示部において2R確変大当り1または2R確変大当り2となるときには、(b)を参照し、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に低ベース状態が、低確中ベース状態である場合に中ベース状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に高ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。
図43に戻り、S257aにおいては、短縮変動フラグ、変動パターンコマンド受信フラグおよびS256aにおいて決定された飾り変動種別に対応した第1飾り変動パターンの表示データを設定する処理を行ない、第1飾り変動演出決定処理を終了する。
このように、第2実施の形態においては、図43のS256aおよびS256aと同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップにより、変動パターンコマンドの上位バイトと結果コマンドとに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で決定されたベース状態が低ベース状態であるか中ベース状態であるか高ベース状態であるかを特定する特定手段が構成されている。また、図43のS255aおよびS255aと同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップにより真報知飾り変動が決定されたときには、S257aにより、特定手段が特定したベース状態に応じた演出制御を行なうための手段が構成されている。また、図43のS255aおよびS255aと同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップにより偽報知飾り変動が決定されたときには、S257aにより、特定手段が特定したベース状態と異なるベース状態に応じた演出制御を行なうための手段が構成されている。
また、第2実施の形態における第1飾り変動演出決定処理では、S246aにおいては、図31(b)に示したリーチはずれ時飾り変動種別決定用テーブルをルックアップし、飾り変動種別をランダムに決定する処理が行なわれる。S246aにおいて飾り変動種別として真報知飾り変動に決定されたときには、ベース状態が変化しないことを報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動に決定されたときには、飾り図柄の変動表示中に予め定められたベース状態を報知する演出が行なわれる。偽報知飾り変動Aに決定されたときには、飾り図柄の変動表示中に中ベース状態を報知する演出が行なわれる。また、偽報知飾り変動Bに決定されたときには、飾り図柄の変動表示中に高ベース状態を報知する演出が行なわれる。
S247aにおいては、短縮変動フラグ、変動パターンコマンド受信フラグおよびS246aにおいて決定された飾り変動種別に対応した第1飾り変動パターンの表示データを設定する処理を行ない、第1飾り変動演出決定処理を終了する。
なお、図43におけるその他の処理は、図30で説明した同一のステップ番号を付した処理と同様のため、説明を繰返さない。
次に、第2実施の形態における第1図柄停止待ち処理について説明する。図45は、図27の第1図柄停止待ち処理(S403)を示すフローチャートである。第2実施の形態における第1図柄停止待ち処理では、S305において今回の変動表示の表示結果が大当りまたは小当りとならないと判断したときは、S307aにおいて遊技状態フラグに基づき、現遊技状態が中ベース状態または高ベース状態であるか否かを判別する。そして、中ベース状態または高ベース状態であるときは、S308へ移行し、図34で説明したS308と同様の処理が行なわれる。なお、図45のその他の処理についても、図34で説明した同一のステップ番号を付した処理と同様のため、説明を繰返さない。
次に、第2実施の形態における第1当り遊技中処理について説明する。図46は、演出制御プロセス処理における第1当り遊技中処理(S405)を示すフローチャートである。第2実施の形態における第1当り遊技中処理では、S319において飾り図柄の変動表示中(たとえば、リーチ発生時)に真報知演出が実行済みであると判断されたときに、S320aにおいて再度真報知させるための真報知エンディングをセットする処理を行ないS322bへ移行される。
一方、S319において真報知演出が実行済みでないと判断されたときには、S321aにおいて図36に示すエンディング決定用テーブルをルックアップし、エンディングの種別を決定する処理が行なわれる。第2実施の形態において真報知エンディングに決定されたときには、第1飾り変動演出決定処理または第2飾り変動演出決定処理におけるS256aで特定されたベース状態を報知するエンディング演出が行なわれる。
偽報知エンディングに決定されたときには、S256aで特定されるベース状態と異なる偽のベース状態を報知するエンディング演出が行なわれる。偽報知エンディングAに決定されたときには、第1飾り変動演出決定処理または第2飾り変動演出決定処理におけるS256aで特定されるベース状態の次のベース状態を報知するエンディング演出が行なわれる。
また、偽報知エンディングBに決定されたときには、第1飾り変動演出決定処理または第2飾り変動演出決定処理におけるS256aで特定されるベース状態の前のベース状態を報知するエンディング演出が行なわれる。
S322においては、S321aにおいて決定された種別のエンディングをセットする処理を行なう。S322bにおいては、S320aまたはS322においてセットされたエンディングにより報知されるベース状態を特定するための大当り後ベースフラグをセットする処理を行なうとともに、当該報知されるベース状態が中ベース状態または高ベース状態である場合に表示用時短回数カウンタ(たとえば、100)をセットする処理を行ない、S323へ移行される。なお、報知なしのノーマルエンディングがセットされた場合には、リーチ状態中に報知したベース状態を特定するための大当り後ベースフラグをセットする処理を行なう。また、リーチ状態中にベース状態が報知されていない場合には、図43のS256aで特定されたベース状態を特定するための大当り後ベースフラグをセットする処理を行なう。なお、リーチ状態中に時短回数が報知されていない場合には、図43のS256aで特定されたベース状態と異なるベース状態からランダムに決定したベース状態を特定するための大当り後ベースフラグをセットする処理を行なう。なお、図46におけるその他の処理は、図35で説明した同一のステップ番号を付した処理と同様のため、説明を繰返さない。
次に、第2実施形態における報知演出の一例を説明する。図47および図48は、第2実施形態における報知演出の一例を示す表示画面図である。図47および図48では、高確中ベース状態に制御され残り時短回数が「34」回であるときに第2飾り変動表示装置9k側において15R確変大当り2となり高確高ベース状態に移行される場合について説明する。また、図47では、リーチ発生時および大当り遊技終了時に真報知演出が行なわれた場合について説明し、図48では、リーチ発生時および大当り遊技終了時に偽報知演出が行なわれた場合について説明する。
なお、図47および図48では、第1飾り変動表示装置8kにおける左変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄8aと、中変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄8bと、右変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄8cと示し、第2飾り変動表示装置9kにおける左変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄9aと、中変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄9bと、右変動表示領域において表示される飾り図柄を飾り図柄9cと示す。
また、第1実施の形態においては、合計保留記憶数に対応する画像が第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kに表示されることにより、合計保留記憶数が報知される例について説明した。しかし、これに限らず、合計保留記憶数に対応する画像が一つの装置により表示されることにより合計保留記憶数が報知されるものであってもよい。このため、第2実施の形態においては、合計保留記憶数に対応する画像を、第2飾り変動表示装置9kに表示させることにより、合計保留記憶数が報知される例について説明する。合計保留記憶数を報知する態様としては、所定画像(たとえば、赤丸画像、図47等参照)を合計保留記憶数に対応する個数分表示するものでもよく、また、合計保留記憶数の数値を表示するものであってもよく、合計保留記憶数を認識できる態様で報知されるものであればよい。図47および図48では、第2飾り変動表示装置9kの上方に、合計保留記憶数を報知する合計数報知領域9hを示す。本実施の形態における合計数報知領域9hは、各々、所定画像として赤丸画像を8個まで表示可能に構成されている。図47および図48では、赤丸画像が表示されている状態を実線で、赤丸画像が表示されていない状態を点線で示している。これらの合計保留記憶数を報知するための画像は、第1実施の形態における図25のS223の処理により制御される。
図47は、リーチ発生時および大当り遊技終了時に真報知演出が行なわれたときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示状態を示す説明図である。
図47(a)では、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示の表示結果が停止表示され、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示が実行されている表示画面を説明するための図である。第1飾り変動表示装置8kにおいては、飾り図柄8a〜8cの表示結果として「591」が停止表示されている。遊技状態が高確中ベース状態であるため、背景画像としてキャラクタCが第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域に表示されている。
また、図47(a)では、合計数報知領域9hにおいて6個の赤丸画像が表示されている。これにより、合計保留記憶数が6個であることを報知することができる。
図47(b)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて強制的にはずれにする変動表示が開始され、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示においてリーチが発生した表示画面を説明するための図である。第2飾り変動表示装置9kでは、飾り図柄9a、9cの表示結果として同一の「7」が停止表示され、リーチ状態が発生している。
また、図47(b)では、第1飾り変動表示装置8kにおいて新たな変動表示が開始されたことに基づき、合計数報知領域9hにおいて6個表示されていた赤丸画像のうち、1個の赤丸画像が消去表示されている。これにより、合計保留記憶数が5個になったことを報知することができる。
図47(c)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示の表示結果が停止表示され、第2飾り変動表示装置9kにおいてリーチ状態が発生した後、所定のタイミングで真報知演出が行なわれた表示画面を説明するための図である。第1飾り変動表示装置8kにおいては、飾り図柄8a〜8cの表示結果として「486」が停止表示されている。
第2飾り変動表示装置9kにおける真報知演出としては、キャラクタCがキャラクタBを予想しているような吹き出し画像が表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、キャラクタBに対応する高ベース状態に移行されることを示唆することができる。
また、図47(c)では、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示の表示結果が停止表示されたことに基づき、残り時短回数として「あと33回」といった表示に更新されている。これにより、残り時短回数が33回になったことを報知することができる。、
図47(d)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて強制的にはずれにする変動表示が行なわれている間に、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示の表示結果として大当り図柄の組合せが停止表示されている表示画面を説明するための図である。
第2飾り変動表示装置9kでは、15R確変大当り図柄の組合せが導出表示されるとともに、大当りとなった旨を報知するための「大当り」といったメッセージが表示される。以後、大当り遊技状態に移行され、大当り遊技が行なわれる。
第1飾り変動表示装置8kでは、「変動中」といったメッセージ表示100を行なうとともにはずれ図柄の組合せを仮停止表示させる変動中断表示が行なわれている。
図47(e)は、大当り遊技状態中の第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。図47(f)は、大当り遊技状態が終了したときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。
図47(d)の第1飾り変動表示装置8kで示した「変動中」といったメッセージ表示100は、図47(e)および(f)に示すように、大当り遊技状態が終了するまで表示される。このため、大当り遊技状態が終了するまで遊技者に不信感を与えることなく飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
図47(f)に示す第2飾り変動表示装置9kの表示画面は、大当り遊技が終了し、真報知エンディング表示が行なわれた状態を示している。大当り遊技状態が終了した旨を報知するための「終了」といったメッセージが表示されるとともに、その下方に「“高確高ベース突入”」といったメッセージが表示される。なお、前述した大当り後ベースフラグは、高ベース状態に対応する値がセットされている。また、表示用時短回数カウンタは、100がセットされている。
図47(g)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて中断されていた変動表示が再開され、第2飾り変動表示装置9kにおいて新たな変動表示が開始されている表示画面を説明するための図である。図47(g)に示すように、高ベース状態に移行されたことに応じて第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域にキャラクタBを表示し、表示用時短回数カウンタに応じて第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に残り時短回数を報知するための「あと100回」といったメッセージが表示される。
一方、図47(g)に示すように、第1飾り変動表示装置8kにおいて再開された変動表示が中ベース状態における変動表示であるため、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域には、大当り前と同様に、キャラクタCが表示されている。なお、新たな変動表示(次の変動表示)が開始されるときに、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域に表示されているキャラクタCをキャラクタBに切り替えて表示される。このように、大当りが発生したことに伴い変動表示を一旦中断した後再開した飾り変動表示装置において、当該大当り前と同様の背景画像による演出を行なうように構成したため、当該変動表示が低ベース状態中に開始されたものか中ベース状態中に開始されたものか高ベース状態中に開始されたものかを容易に特定することができる。なお、このように構成したものに限らず、大当りが発生したことに伴い変動表示を一旦中断した後再開した飾り変動表示装置においても、大当り後のベース状態に対応する背景画像による演出を行なうように構成してもよい。
以後、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて飾り図柄の表示結果が導出表示される毎に表示用時短回数カウンタが1減算されることにより残り時短回数から1減算表示する。そして、表示用時短回数カウンタが「1」になり残り時短回数として「1」が表示されている状態で飾り図柄の表示結果が導出表示されたときに、表示用時短回数カウンタが「0」になるため(図45のS308参照)、キャラクタBがキャラクタAに切り替えて表示される(図45のS309a参照)。
また、図47(g)では、合計保留記憶数について、大当り遊技状態中に上限の8個に達し、第2飾り変動表示装置9kにおいて新たな変動表示が開始された場合について説明する。よって、図47(g)では、合計数報知領域9hにおいて赤丸画像が7個表示されている。これにより、合計保留記憶数が7個であることを報知することができる。
図47(h)は、大当り遊技状態が終了してから100回目の変動表示が第2飾り変動表示装置9kにおいて既に行なわれているときに101回目の変動表示が第1飾り変動表示装置8kにおいて開始された場合の、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。
前述したように、図47(h)の第2飾り変動表示装置9kに示す変動表示は、大当り遊技状態が終了してから100回目の変動表示である。よって、表示用時短回数カウンタの値は、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて前回の変動表示が終了したときに「1」になっている(第1図柄停止待ち処理または第2図柄停止待ち処理のS308参照)。このため、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域においては、残り時短回数として「1」が表示され、左下表示領域においては、キャラクタBが表示されている。また、第2飾り変動表示装置9kにおいては、飾り図柄9aとして「7」が停止表示している。
第1飾り変動表示装置8kにおいて開始されている飾り図柄の変動表示は、図47(h)で示す変動表示が大当り遊技状態が終了してから101回目の飾り図柄の変動表示であるため、高ベース状態への制御が終了した後の、低ベース状態での変動表示となる。このため、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域においては、キャラクタBがキャラクタAに切り替えて表示されている。これにより、低ベース状態に移行されたことが報知される。なお、キャラクタBをキャラクタAに切り替えて表示するタイミングで、第2飾り変動表示装置9kの右下表示領域に表示されている残り時短回数のメッセージ表示を消去するようにしてもよい。
図48は、リーチ発生時および大当り遊技終了時に偽報知演出が行なわれたときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示状態を示す説明図である。なお、図48についても、図47と同様に、高確中ベース状態に制御され残り時短回数が「34」回であるときに第2飾り変動表示装置9k側において15R確変大当り2となり高確高ベース状態に移行されているため、図48(h)で後述するように最終的には高確高ベース状態に移行されていたことが報知される。なお、図48(a),(b),(d),(e)は、図47(a),(b),(d),(e)と同様のため、説明を繰返さない。
図48(c)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示の表示結果が停止表示され、第2飾り変動表示装置9kにおいてリーチ状態が発生した後、所定のタイミングで偽報知演出が行なわれた表示画面を説明するための図である。第1飾り変動表示装置8kにおいては、飾り図柄8a〜8cの表示結果として「486」が停止表示されている。
第2飾り変動表示装置9kにおける偽報知演出としては、キャラクタCがキャラクタAを予想しているような吹き出し画像が表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、偽報知として低ベース状態に移行されることを示唆することができる。
図48(f)は、大当り遊技状態が終了したときの第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示画面を説明するための図である。
図48(f)に示す第2飾り変動表示装置9kの表示画面は、大当り遊技が終了し、偽報知エンディング表示が行なわれた状態を示している。大当り遊技状態が終了した旨を報知するための「終了」といったメッセージが表示されるとともに、その下方に偽報知として「“高確低ベース突入”」といったメッセージが表示される。なお、前述した大当り後ベースフラグは、低ベース状態に対応する値がセットされている。
図48(g)は、第1飾り変動表示装置8kにおいて中断されていた変動表示が再開され、第2飾り変動表示装置9kにおいて新たな変動表示が開始されている表示画面を説明するための図である。
図42のS226hで説明したように、遊技状態フラグから高ベース状態であることが特定されるため、大当り後ベースフラグが正しくないと判断されて、S226kで説明した処理が行なわれる。ここでは、ベース切替演出として、低ベース状態に対応するキャラクタAが、高ベース状態に対応するキャラクタBに切り替わる演出が行なわれる。図48(g)に示すように、ベース切替演出として、キャラクタAがキャラクタBを予想しているような吹き出し画像が表示されている。これにより、高ベース状態に移行されていたことを報知することができる。なお、前述した大当り後ベースフラグは、正しい高ベース状態に対応する値に更新され、表示用時短回数カウンタとして100がセットされる。以降、図48(h)に示すように、第2飾り変動表示装置9kにおいては、キャラクタAが高ベース状態に対応するキャラクタBに切り替えて表示されるとともに、「あと100回」といったメッセージが表示される。なお、第1飾り変動表示装置8kの左下表示領域に表示されているキャラクタCは、新たな変動表示(次の変動表示)が開始されるときに、キャラクタBに切り替えて表示される。
次に、前述した第2実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態におけるベース状態は、図39で説明した大当り後遊技状態特定用テーブルのうち、第1変動表示部において大当りとなるか第2変動表示部において大当りとなるかに応じたテーブルを参照して、大当り前の遊技状態と、第1実施の形態で説明した図15のS30における大当り判定時の決定結果とに基づき決定される。よって、遊技者に対して、大当り判定時の決定結果がどのような決定結果になるかに応じてどのベース状態になるかに対し異なる期待感を抱かせることができる。さらに、遊技者に対して、いずれの変動表示部において大当りとなるかと現在制御されている遊技状態がどの遊技状態であるかとに応じてどのベース状態になるかに対し異なる期待感を抱かせることができる。このため、現在制御されている遊技状態による制御内容自体により遊技者にとって有利の程度に差を設けることができるだけでなく、現在制御されている遊技状態に応じて大当り遊技状態終了後にどのベース状態になるかに対し異なる期待感を抱かせることができるため、遊技状態に付加価値を付与することができるとともに、遊技の興趣を向上させることができる。また、いずれの変動表示部において大当りとなるかに応じてどのベース状態になるかに対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者に関心を抱かせるとともに遊技の興趣を向上させることができる。さらに、遊技者に対して、現在の遊技状態に応じて第1始動入賞口14への入賞を狙うか、第2始動入賞口16への入賞を狙うかといったような、遊技の進行パターンを考えさせることができるため、マンネリ化させることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した第2実施の形態に示した遊技機は、次のような構成を有する。前記事前決定手段は、
前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定として、表示結果として導出表示されることにより前記特定遊技状態として第1特定遊技状態(15R大当り遊技状態)に移行させる第1特定表示結果(15R大当り図柄の組合せ)とするか否か、および表示結果として導出表示されることにより前記第1特定遊技状態よりも遊技者にとって有利の程度が低い第2特定遊技状態(2R確変大当り遊技状態)に移行させる第2特定表示結果(2R確変大当り図柄の組合せ)とするか否かを決定し(図15のS25、S26、S27、S30)、
前記第1特定遊技状態終了後の前記高進入状態として前記第1高進入状態に制御すると決定する割合よりも、高い割合で前記第2特定遊技状態終了後の前記高進入状態として前記第1高進入状態に制御すると決定する(たとえば、図39(a)の第1結果用テーブルについて、15R確変大当り2となったときと、2R確変大当り1となったときとを比較する。まず、15R確変大当り2となったときには、1/6(約16パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、3/6(50パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で高ベース状態が特定される。一方、2R確変大当り1となったときには、1/6(約16パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、1/6(約16パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、4/6(約66パーセント)の割合で高ベース状態が特定される。)。
このような構成により、2R大当り遊技状態に移行された場合であっても、15R大当り遊技状態に移行された場合と比較して、遊技者にとって有利な程度が高いベース状態に決定される割合が高いため、遊技者にとって有利な程度が低い分を補うことができる。
(3) 前述した第2実施の形態に示した遊技機は、次のような構成を有する。前記第1変動表示部および前記第2変動表示部は、各々、変動表示を行なって前記識別情報を導出表示する変動表示領域を複数(「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域)有し、
前記演出制御手段は、
前記第1変動表示部または前記第2変動表示部が有する前記複数の変動表示領域のうち少なくともいずれかの変動表示領域(中の変動表示領域)において前記識別情報が未だ導出表示されていない段階であって既に導出表示されている識別情報が前記特定表示結果の組合せとなる条件を満たしているリーチ状態であるとき(左,右の変動表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態、図47(c)等参照)に、前記事前決定手段により決定された高進入状態の内容を報知するリーチ時報知手段(図43のS255a、S257a、図31、図33)をさらに含む。
このような構成により、図43のS255aにおいて真報知飾り変動が飾り変動種別として決定された場合、図47(c)で説明したように、リーチ状態となった変動表示の表示結果が大当り図柄の組合せになり高ベース状態に移行されることを、当該リーチ状態であるときに報知することができる。このため、いずれの変動表示部において大当りとなるかと現在制御されている遊技状態がどの遊技状態であるかとに基づきベース状態が決定されるパチンコ遊技機であっても、遊技者は、制御されているベース状態を容易に認識することができる。
なお、図43のS255aにおいて偽報知飾り変動が飾り変動種別として決定され図48(c)で説明したように、偽のベース状態が報知される場合もあるため、リーチ状態時におけるベース状態を報知する報知演出パターンを豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前述した第2実施の形態に示した遊技機は、次のような構成を有する。前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態終了後(図47(f)等参照)に、前記事前決定手段により決定された高進入状態の内容を報知する終了後報知手段(図46のS319〜S322、図47)をさらに含む。
このような構成により、リーチ状態時にベース状態について真報知されなかった場合であっても、図46のS320aまたはS322において真報知エンディングがセットされた場合、図47(f)で説明したように、大当り遊技状態が終了した後にベース状態を報知することができる。このため、いずれの変動表示部において大当りとなるかと現在制御されている遊技状態がどの遊技状態であるかとに基づきベース状態が決定されるパチンコ遊技機であっても、遊技者は、制御されているベース状態を容易に認識することができる。
なお、図46のS322において偽報知エンディングがセットされ図48(f)で説明したように、偽のベース状態が報知される場合もあるため、大当り遊技状態が終了した後におけるベース状態を報知する報知演出パターンを豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、偽のベース状態が報知された場合であっても、図42のS226kによりベース切替演出がセットされて、図48(g)で説明したような正確なベース状態を報知するための演出が行なわれる。たとえば、大当り遊技状態が終了したときに低ベース状態や中ベース状態が報知されたときであっても、変動表示開始時にベース切替演出が行なわれて高ベース状態に切り替えられるかもしれないといった期待感を抱かせることができる。また、大当り遊技状態が終了したときに中ベース状態や高ベース状態が報知されたときであっても、ベース切替演出が行なわれて低ベース状態に切り替えられるかもしれないといった不安感を抱かせることができる。これにより、マンネリ化を防止でき遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 前述した第2実施の形態に示した遊技機は、次のような構成を有する。前記遊技制御手段は、
前記事前決定手段により、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定されたとき(第1大当りフラグがセットされているとき)に用い、決定された表示結果と前記現遊技状態とに基づいて高進入状態の内容を特定(たとえば、第1変動表示部において15R通常大当り1となるときで、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態、低確中ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、高確中ベース状態または高確高ベース状態である場合に中ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。)するためのデータを記憶した第3特定用データ記憶手段(図39(a)の第1結果用テーブル)と、
前記事前決定手段により、前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定されたとき(第2大当りフラグがセットされているとき)に用い、決定された表示結果と前記現遊技状態とに基づいて高進入状態の内容を特定(たとえば、第2変動表示部において15R通常大当り1となるときで、大当り前の遊技状態が、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確中ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に低ベース状態が、低確低ベース状態または低確中ベース状態である場合に中ベース状態が、当該大当り遊技状態終了後に移行されるベース状態として特定される。)するためのデータを記憶した第4特定用データ記憶手段(図39(b)の第2結果用テーブル)とをさらに含み、
前記事前決定手段は、
前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したときに、前記変動表示部に導出表示する表示結果と前記現遊技状態とに基づいて、前記第3特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される高進入状態の内容を決定し(第1特別図柄通常処理のS30)、
前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したときに、前記変動表示部に導出表示する表示結果と前記現遊技状態とに基づいて、前記第2特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される高進入状態の内容を決定し(S30と同様の第1特別図柄通常処理におけるステップ)、
前記演出態様コマンドと前記第1結果コマンドとに基づいて、前記事前決定手段が決定した高進入状態の内容と同一の内容を特定するためのデータを記憶した演出側第3特定用データ記憶手段(図44(a)のサブ側第1特定用テーブル)と、
前記演出態様コマンドと前記第2結果コマンドとに基づいて、前記事前決定手段が決定した高進入状態の内容と同一の内容を特定するためのデータを記憶した演出側第4特定用データ記憶手段(図44(b)のサブ側第2特定用テーブル)とをさらに含み、
前記特定手段は、
前記演出態様コマンドと前記第1結果コマンドとに基づいて、前記演出側第3特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される高進入状態の内容を特定し(図43のS256a)、
前記演出態様コマンドと前記第2結果コマンドとに基づいて、前記演出側第4特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される高進入状態の内容を特定する(図43のS256aと同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップ)。
このような構成により、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に図39で説明した大当り後遊技状態特定用テーブルが記憶されている。さらに、大当り後遊技状態特定用テーブルとしては、第1変動表示部側において大当りが発生するときにルックアップする第1結果用テーブルと、第2変動表示部側において大当りが発生するときにルックアップする第2結果用テーブルとを含む。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800のROM84に図44で説明した大当り後時短回数特定用テーブルが記憶されている。さらに、大当り後時短回数特定用テーブルとしては、第1飾り変動表示装置8kにおいて大当りが発生するときにルックアップするサブ側第1特定用テーブルと、第2飾り変動表示装置9kにおいて大当りが発生するときにルックアップするサブ側第2特定用テーブルとを含む。
図44(a)のサブ側第1特定用テーブルは、大当り前の遊技状態と大当りの種類とに基づき、図39(a)の第1結果用テーブルから特定される時短回数と同じ時短回数を特定可能に構成されている。また、図44(b)のサブ側第2特定用テーブルは、大当り前の遊技状態と大当りの種類とに基づき、図39(b)の第2結果用テーブルから特定される時短回数と同じ時短回数を特定可能に構成されている。
第1変動表示部側において大当りが発生するとき、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、図39(a)の第1結果用テーブルをルックアップすることにより、図21のS182でベース状態を特定し中時短フラグまたは高時短フラグの状態を更新する処理を行なう。一方、演出制御用マイクロコンピュータ800は、図44(a)のサブ側第1特定用テーブルをルックアップすることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定されたベース状態と同じベース状態を図43のS256aで特定する処理を行なう。
同様に、第2変動表示部側において大当りが発生するとき、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、図39(b)の第2結果用テーブルをルックアップすることにより、図21のS182でベース状態を特定し中時短フラグまたは高時短フラグの状態を更新する処理を行なう。一方、演出制御用マイクロコンピュータ800は、図44(b)のサブ側第2特定用テーブルをルックアップすることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定されたベース状態と同じベース状態を図43のS256aと同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップで特定する処理を行なう。
これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に対してベース状態を示すコマンドを送信することなく、演出制御コマンドとして変動パターンコマンド、第1結果コマンド、第2結果コマンドを送信するだけで、演出制御用マイクロコンピュータ800側においても遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定されたベース状態と同じベース状態を特定することができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53および演出制御用マイクロコンピュータ800の双方で複雑な演算等を行なうことなく、演出制御用マイクロコンピュータ800側においても遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定されたベース状態と同じベース状態を特定することができるため、遊技制御用マイクロコンピュータ53および演出制御用マイクロコンピュータ800各々におけるベース状態を特定するための処理負担を極力低減させることができる。
(6) 前述した第2実施の形態に示した遊技機は、次のような構成を有する。前記事前決定手段は、前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態(高確率状態、高確状態)に遊技状態を移行させるか否かをさらに決定し(図15のS30)、
前記結果コマンドは、前記事前決定手段による前記高確率状態に移行させるか否かの決定結果をさらに特定し(図7参照)、
前記事前決定手段は、前記高確率状態に移行させないと決定したときより前記高確率状態に移行させると決定したときの方が、高い割合で前記高進入状態として前記第1高進入状態に制御すると決定する(たとえば、第1結果用テーブルにおいて、15R通常大当り2となったときには、3/6(50パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、1/6(約16パーセント)の割合で高ベース状態が特定される。一方、15R確変大当り1となったときには、2/6(約33パーセント)の割合で低ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で中ベース状態が特定され、2/6(約33パーセント)の割合で高ベース状態が特定される)。
このような構成により、図39で説明したように、15R確変大当り図柄となる場合には、15R通常大当り図柄となる場合と比較して、高い割合で高ベース状態が特定されるため、遊技者にとって有利な程度をさらに高めることができる。
以上に示した第2実施形態については、前述した第1実施形態と共通する技術思想による構成について、前述した第1実施形態の場合と同様の技術的効果を得ることができる。
次に前述した実施の形態の変形例を挙げる。
(1) 前述した実施の形態においては、図28および図42のS226において遊技状態フラグに対応して設定される演出態様表示データから特定される背景画像(演出態様)として、図26、図41等で説明したように、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域に遊技状態に対応する種類のキャラクタを表示する例について説明した。しかし、演出態様表示データから特定される演出の種類としては、図26、図41等で示した背景画像に限らず、遊技状態フラグに対応する演出態様であればどのような演出態様であってもよい。たとえば、演出態様としては、図49に示す背景画像であってもよい。
図49は、背景画像の種類の変形例を説明するための図である。図49(a)〜(c)は、背景画像として第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの左下表示領域に遊技状態の名称を表示した場合の例である。図49(a)は、遊技状態フラグとして低ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像であり、「低ベース」といったメッセージが表示されている。図49(b)は、遊技状態フラグとして中ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像であり、「中ベース」といったメッセージが表示されている。図49(c)は、遊技状態フラグとして高ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像であり、「高ベース」といったメッセージが表示されている。
図49(d)〜(f)は、遊技状態に対応する背景画像を第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示領域全面に表示した場合の例である。図49(d)は、遊技状態フラグとして低ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像であり、「山」をイメージした画像が表示されている。図49(e)は、遊技状態フラグとして中ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像であり、「海中」をイメージした画像が表示されている。図49(f)は、遊技状態フラグとして高ベース状態に対応する遊技状態フラグがセットされているときの背景画像であり、「宇宙」をイメージした画像が表示されている。
(2) 前述した実施の形態における図43における第1飾り変動演出決定処理および第2飾り変動演出決定処理により、飾り変動種別として報知飾り変動が決定されたときには、図47で示したように飾り図柄の変動表示中にベース状態に対応するキャラクタを表示することにより報知演出を行なう例について説明した。しかし、報知演出としては、ベース状態に対応するキャラクタを表示するものに限らず、ベース状態を特定できるための情報を報知するものであればどのようなものであってもよい。たとえば、報知演出としては、図50〜図52に示すものであってもよい。
図50は、報知演出の変形例を説明するための図である。図50では、リーチ状態を構成する識別情報画像の表示態様によりベース状態を報知する例について説明する。
図50(a)および(b)は、リーチ状態を構成する識別情報画像をレベルゲージ表示することによりベース状態を報知している。具体的には、リーチ状態となっている「7」の図柄画像の表示色を空白部分と斜線部分とに2分することによりレベルゲージ表示し、レベルゲージ表示された境界ラインの高低によりベース状態を報知している。図50(a)は、低ベース状態を報知するためのレベルゲージ表示を示している。図50(b)は、高ベース状態を報知するためのレベルゲージ表示を示している。図50(b)に示した境界ラインは、(a)で示した境界ラインよりも高くなっている。なお、図示していないが、図50(a)で示した境界ラインよりも高く、図50(b)で示した境界ラインよりも低いレベルゲージ表示により中ベース状態が報知される。
図51は、リーチ状態を構成する識別情報画像をレベルゲージ表示することによりベース状態を報知する報知演出の一例を示す表示画面図である。図51(a)〜(d)では、15R確変大当りとなり中ベース状態に移行される場合について説明する。図51(a)〜(d)は、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて飾り図柄の変動表示が開始し、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止し、大当り図柄の組合せとなるまでの状態を示している。
図51(a)では、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて、左・中・右図柄の変動表示が一斉に開始した状態を示している。(b)では、左図柄および右図柄として、「7」が停止表示され、リーチ状態が発生した状態を示している。図51(c)では、リーチ状態が発生した後、所定のタイミングで報知演出が行なわれた状態を示している。報知演出として、中ベース状態に対応するレベルゲージ表示された「7」の図柄画像が表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、中ベース状態に移行されることを示唆することができる。(d)では、中図柄が停止表示され変動表示結果として「7」の3つ揃いとなり、15R確変大当り図柄の組合せとなった状態を示している。
図51(e)〜(h)では、15R確変大当りとなり高ベース状態に移行される場合について説明する。図51(e)、(f)、(g)は、図51(a)、(b)、(d)と同様のため、説明を繰返さない。
図51(g)では、リーチ状態が発生した後、所定のタイミングで報知演出が行なわれた状態を示している。報知演出として、高ベース状態に対応するレベルゲージ表示された「7」の図柄画像が表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、高ベース状態に移行されることを示唆することができる。
なお、図50および図51では、リーチ状態を構成する識別情報画像の表示態様により、ベース状態を報知する例について説明したが、これに限らず、時短回数を報知するように構成してもよい。たとえば、高ベース状態に対応するレベルゲージ表示がされたときに時短回数として「100」を、中ベース状態に対応するレベルゲージ表示がされたときに時短回数として「50」を、低ベース状態に対応するレベルゲージ表示がされたときに時短回数として「0」を報知するように、レベルゲージ表示された境界ラインの高低により時短回数を報知するようにしてもよい。
図50に戻り、図50(c)および(d)は、リーチ状態を構成する識別情報画像として、当該識別情報とベース状態に関連する情報とを表示することによりベース状態を報知している。具体的には、「7」の図柄画像と、ベース状態に関連する情報としてベース状態の名称の一文字(高ベース状態であれば「高」、中ベース状態であれば「中」、低ベース状態であれば「低」)とを、リーチ状態を構成する識別情報画像として表示することにより、ベース状態を報知している。図50(c)は、低ベース状態を報知している。図50(d)は、高ベース状態を報知している。
図52は、リーチ状態を構成する識別情報画像として、当該識別情報とベース状態に関連する情報とを表示することによりベース状態を報知する報知演出の一例を示す表示画面図である。図52(a)〜(d)では、15R確変大当りとなり中ベース状態に移行される場合について説明する。図52(a)〜(d)は、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて飾り図柄の変動表示が開始し、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止し、大当り図柄の組合せとなるまでの状態を示している。
図52(a)では、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kにおいて、左・中・右図柄の変動表示が一斉に開始した状態を示している。(b)では、左図柄および右図柄として、「7」が停止表示され、リーチ状態が発生した状態を示している。図52(c)では、リーチ状態が発生した後、所定のタイミングで報知演出が行なわれた状態を示している。報知演出として、「7」の画像と中ベース状態の名称の一文字である「中」とが図柄画像として表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、中ベース状態に移行されることを示唆することができる。(d)では、中図柄が停止表示され変動表示結果として「7」の3つ揃いとなり、15R確変大当り図柄の組合せとなった状態を示している。
図52(e)〜(h)では、15R確変大当りとなり高ベース状態に移行される場合について説明する。図52(e)、(f)、(h)は、図52(a)、(b)、(d)と同様のため、説明を繰返さない。
図52(g)では、リーチ状態が発生した後、所定のタイミングで報知演出が行なわれた状態を示している。報知演出として、「7」の画像と高ベース状態の名称の一文字である「高」とが図柄画像として表示されている。これにより、「7」の大当りとなることにより、高ベース状態に移行されることを示唆することができる。
なお、図50および図52では、リーチ状態を構成する識別情報画像として、当該識別情報とベース状態に関連する情報とを表示することにより、ベース状態を報知する例について説明したが、これに限らず、時短回数を報知するように構成してもよい。たとえば、「7」の画像と時短回数とを図柄画像として表示することにより、時短回数を報知するようにしてもよい。
(3) 前述した第1実施形態においては、図7で示すように2R確変大当り図柄の組合せおよび小当り図柄の組合せとして「123」が予め定められており、2R確変大当りとなる場合に図30のS256で特定された時短回数とは無関係にS254で2R確変大当り図柄の組合せを記憶し、小当りとなる場合にS243で小当り図柄の組合せを記憶する例について説明した。しかし、これに限らず、2R確変大当り図柄の組合せおよび小当り図柄の組合せとして複数種類定め、2R確変大当りとなる場合に図30のS256で特定された時短回数に基づきS254で2R確変大当り図柄の組合せをランダムに決定して記憶し、小当りとなる場合にS243で小当り図柄の組合せをランダムに決定して記憶するように構成してもよい。この場合、2R確変大当り図柄の組合せおよび小当り図柄の組合せを、たとえば、15R確変大当り図柄の組合せから中図柄が2図柄ずつずれた組合せ(ここでは717、737、757、797とする)とし、飾り図柄の変動表示中であってリーチ状態が成立した後、「1,3,5,9」の中図柄については図50および図52で説明したように図柄と時短回数とを組合せた画像を中図柄画像として変動表示させるようにしてもよい。これにより、「7」の図柄によりリーチ状態が発生したときに、2R確変大当り、小当り、あるいは大当りになるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。また、変動表示中に、中図柄として「1,3,5,9」が表示される毎に、当該図柄と組合せて表示される時短回数に応じて異なる期待感を遊技者に抱かせることができる。
(4) 前述した第2実施形態においては、図7で示すように2R確変大当り図柄の組合せおよび小当り図柄の組合せとして「123」が予め定められており、2R確変大当りとなる場合に図43のS256aで特定されたベース状態とは無関係にS254で2R確変大当り図柄の組合せを記憶し、小当りとなる場合にS243で小当り図柄の組合せを記憶する例について説明した。しかし、これに限らず、2R確変大当り図柄の組合せおよび小当り図柄の組合せとして複数種類定め、2R確変大当りとなる場合に図43のS256aで特定されたベース状態に予め対応付けられた2R確変大当り図柄の組合せをS254で決定して記憶し、小当りとなる場合にS243で小当り図柄の組合せをランダムに決定して記憶するように構成してもよい。この場合、2R確変大当り図柄の組合せおよび小当り図柄の組合せを、たとえば、15R確変大当り図柄の組合せから中図柄が2図柄ずつずれた組合せ(ここでは低ベース状態に対応付けられた717、中ベース状態に対応付けられた737、高ベース状態に対応付けられた757とする)としてもよい。これにより、「7」の図柄によりリーチ状態が発生したときに、2R確変大当り、小当り、あるいは大当りになるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。また、変動表示中に、中図柄として「1」が表示されるより「3」が、「3」が表示されるより「5」が、「5」が表示されるより「7」が、といったように、中図柄に応じて異なる期待感を遊技者に抱かせることができる。
(5) 前述した実施の形態における図8、図32、図39、図44で示した大当り後遊技状態特定用テーブル、大当り後時短回数特定用テーブル、および大当り後ベース特定用テーブルは、大当り前の遊技状態が低確状態であるときより高確状態であるときの方が、より遊技者にとって有利となる時短回数またはベース状態が特定されるように構成され、かつ、大当り前の遊技状態が低ベース状態であるときより中ベース状態であるときあるいは中ベース状態であるときより高ベース状態であるときの方が、より遊技者にとって有利となる時短回数またはベース状態が特定されるように構成されている例について説明した。しかし、このような法則にしたがって回数またはベース状態が特定される大当り後遊技状態特定用テーブル、大当り後時短回数特定用テーブル、および大当り後ベース特定用テーブルに限らず、所定の遊技状態であるときに所定の決定結果となったときに、前記法則からはずれて、遊技者にとって有利となる時短回数またはベース状態が特定されるように構成されているものであってもよい。所定の遊技状態としてはたとえば、遊技者にとって有利な程度が低い低確状態、低ベース状態、および低確低ベース状態等であってもよい。また、所定の決定結果としては、たとえば、高確率状態に制御されない通常大当り図柄とする決定結果等、遊技者にとって有利な程度が低い決定結果であってもよい。これにより、法則に沿って時短回数またはベース状態が決定される場合もあれば、法則からはずれて時短回数またはベース状態が決定される場合もあるといった意外性のある遊技を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。大当り後遊技状態特定用テーブル、大当り後時短回数特定用テーブル、および大当り後ベース特定用テーブルは、大当り前の遊技状態と決定結果とに基づき、一の時短回数またはベース状態が特定されるように構成されたものであれば、どのようなものであってもよい。
(6) 前述した実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ53は、図8、図39で示した大当り後遊技状態特定用テーブルをルックアップし時短回数またはベース状態を特定し、演出制御用マイクロコンピュータ800は、図32で示した大当り後時短回数特定用テーブルまたは図44で示した大当り後ベース特定用テーブルをルックアップし遊技制御用マイクロコンピュータ53側で特定された時短回数またはベース状態と同一の時短回数またはベース状態を特定する例について説明した。しかし、このように特定用テーブルをルックアップするものに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ53および演出制御用マイクロコンピュータ800各々が、時短回数またはベース状態を特定するための特定用演算処理を行なうことにより、双方で同一の時短回数またはベース状態を特定するように構成してもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、いずれの変動表示部で大当りとなるかと大当り前の遊技状態と決定結果とに基づき大当り遊技状態が終了した後の時短回数を決定する例と、いずれの変動表示部で大当りとなるかと大当り前の遊技状態と決定結果とに基づき大当り遊技状態が終了した後のベース状態を決定する例とを、各々別実施の形態として説明した。しかし、これに限らず、いずれの変動表示部で大当りとなるかと大当り前の遊技状態と決定結果とに基づき、大当り遊技状態が終了した後の時短回数およびベース状態を決定するように構成してもよい。たとえば、第2実施の形態において、中ベース状態または高ベース状態に制御される時短回数を一律に「100」である場合について説明したが、一律に「100」として設定される時短回数に換えて、第1実施形態で説明した処理を準用することにより決定された時短回数を採用するように構成すればよい。すなわち、事前決定手段は、さらに、いずれの変動表示部で大当りとなるかと大当り前の遊技状態と決定結果とに基づいて、高進入状態で実行可能な変動表示の上限回数と、高進入状態として遊技者にとって有利な第1高進入状態に制御するか、第1高進入状態よりも有利な程度の低い第2高進入状態に制御するかとを決定するように構成してもよい。これにより、いずれの変動表示部で大当りとなるかと大当り前の遊技状態と決定結果とに基づき、大当り遊技状態が終了した後の時短回数およびベース状態を決定することができる。なお、第2実施形態で説明した処理により低ベース状態に制御される場合については、時短回数を決定する処理を行なう必要はない。
(8) 前述した第1実施の形態においては、15R大当りとなると、大当りの種類に関わらず、大当り遊技状態に移行された後、高ベース状態に移行される例について説明した。また、第2実施の形態においては、15R大当りとなると、大当りの種類に関わらず、大当り遊技状態に移行された後、中ベース状態または高ベース状態に移行可能である例について説明した。すなわち、特定表示結果と特別表示結果とが同一である例について説明した。しかし、これに限らず、大当りの種類として、大当り遊技状態に移行されるがその後高ベース状態等に移行されない大当りの種類と、大当り遊技状態に移行された後、高ベース状態等に移行可能な大当りの種類とを含むように構成してもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番で遊技者にとって有利になるように、普通図柄確変制御、普通図柄時短制御、開放延長制御、および回数増加制御を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態の順番に遊技者にとって有利になれば、どのように前述した制御をどのように組合せてもよく、たとえば、各ベース状態に応じて、普通図柄確変制御、普通図柄時短制御、開放延長制御、および回数増加制御のうちから1つの制御を行なうものであってもよく、これらの制御を選択的に組合せたもの(いずれか2つの組合せ、いずれか3つの組合せ、または、すべての組合せ)であってもよい。
また、前述した実施の形態では、高ベース状態として、特別図柄の変動時間短縮状態を伴う例を示したが、これに限らず、高ベース状態としては、特別図柄の変動時間短縮状態を伴わない高ベース状態(たとえば、普通図柄確変制御、普通図柄時短制御、開放延長制御、および回数増加制御のみを行なう状態)であってもよい。
(10) 前述した実施の形態では、第1変動表示部について第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示装置8kで構成され、第2変動表示部について第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示装置9kで構成される例を説明した。しかし、これに限らず、第1変動表示部は、特別図柄を表示する第1特別図柄表示器8のみで構成し、第2変動表示部は、特別図柄を表示する第2特別図柄表示器9のみで構成してもよい。その場合には、第1飾り変動表示装置8kと同様の画像が表示可能な表示装置により第1特別図柄表示器8を構成し、第2飾り変動表示装置9kと同様の画像が表示可能な表示装置により第2特別図柄表示器9を構成し、当該第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9で表示する特別図柄として、前述した飾り図柄と同様の図柄を表示するとともに、前述した背景画像等の飾り図柄以外の各種画像を同様に表示するように制御する。
(11) 前述した実施の形態においては、制御信号に基づいて第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kを含む演出装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御用マイクロコンピュータ800を設けた。しかし、これに限らず、次のような構成を採用してもよい。表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(12) 第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kを含む演出装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段としては、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御基板に設けられる)と、たとえば音制御およびランプ制御のような表示制御以外の演出制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御基板に設けられる)とを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへ表示制御コマンドを与えるようにしてもよい。演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへの表示制御コマンドの与え方としては、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドにより指定(特定)された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する(加工して出力する)ようにしてもよく、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドのうち、表示制御を対象とするコマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータへ出力する(加工せずに出力する)ようにしてもよい。演出制御コマンドにより指定された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する構成を採用したときには、演出制御手段側で演出に関する制御内容を決定することができ、その決定にしたがった処理を、ランプ、音、および、表示で統一させることができる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ側から演出制御コマンドを受ける演出制御用マイクロコンピュータで演出制御手段側での演出に関する決定を行ない、さらに、その決定結果を、遊技制御用マイクロコンピュータ側で決定されて演出制御コマンドにより示された演出に関する制御内容の決定結果に合わせて、制御内容をまとめて示す表示制御用コマンドにより表示制御用マイクロコンピュータへ出力することができるので、演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへ制御内容に関する各種決定事項を出力するための処理回数を増やさずに済むようになる。
また、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kの表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータを設けた表示制御基板と、たとえば音制御およびランプ制御を行なう音・ランプ用マイクロコンピュータを設けた音・ランプ制御基板とを設け、主基板31に設けた遊技制御用マイクロコンピュータ53からの演出制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータが受信し、その受信したコマンドに基づいて、表示制御用マイクロコンピュータが、表示制御を行なうとともに、音・ランプ制御用マイクロコンピュータに音制御およびランプ制御を指令するための音・ランプ制御コマンドを送信し、音・ランプ制御用マイクロコンピュータが、その音・ランプ制御コマンドを受信して音制御およびランプ制御を行なうようにしてもよい。なお、この場合の音・ランプ制御用マイクロコンピュータは、音制御を行なう音制御用マイクロコンピュータ(音制御基板に設ける)と、ランプ制御を行なうランプ制御用マイクロコンピュータ(ランプ制御基板に設ける)とに分けて設け、音制御用マイクロコンピュータには音制御を指令するための音制御コマンドを送信し、ランプ制御を指令するためのランプ制御コマンドを送信するようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(14) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(15) 前述した実施の形態においては、飾り図柄の変動表示を停止させるためのコマンドとして、第1図柄停止コマンドおよび第2図柄停止コマンドを用いる例を示した。しかし、これに限らず、第1図柄停止コマンドおよび第2図柄停止コマンドを用いずに、飾り図柄の変動表示を開始してからの経過時間を演出制御用マイクロコンピュータ800において監視し、変動表示を開始してから、変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過したときに、飾り図柄の変動表示を停止させる制御を行なうようにしてもよい。
(16) 前述した実施形態においては、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9で導出表示される大当り図柄(大当り表示結果)の種類により大当りの種類を示す例を説明した。しかし、これに限らず、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9で導出表示される図柄としては、大当りの種類が特定されない大当り図柄を用いるようにしてもよい。その場合には、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9で変動表示される特別図柄は、大当りの種類が特定されない大当り図柄と、はずれ図柄とで構成される。また、その場合には、大当り図柄に基づいて15R大当りと2R大当りとのどちらであるかのみを区別できるように、15R大当りの大当り図柄と2R大当りの大当り図柄とが別の図柄となるようにしてもよい。
同様に、前述した実施形態においては、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kで導出表示される飾り図柄の組合せにより大当り種類を示す例を説明した。しかし、これに限らず、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kで導出表示される飾り図柄の組合せとしては、大当りの種類が特定されないようにしてもよい。その場合には、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示装置9kで変動表示される飾り図柄の組合せは、大当りの種類が特定されない大当り図柄の組合せと、はずれ図柄の組合せとで構成される。また、その場合には、大当り図柄の組合せに基づいて15R大当りの組合せと2R大当りの組合せとのどちらであるかのみを区別できるように、15R大当りの大当り図柄の組合せと2R大当りの大当り図柄の組合せとが別の図柄となるようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態における図35および図46のS319またはS319と同様の第2当り遊技中処理におけるステップにおいて、リーチ発生時に真報知演出が実行されたと判別されたときに、S320またはS320と同様の第2当り遊技中処理におけるステップにおいて真報知エンディングがセットされ再度真報知演出が行なわれる。一方、S319またはS319と同様の第2当り遊技中処理におけるステップにおいてリーチ発生時に真報知演出が実行されていないと判別されたときには、真報知、偽報知、あるいは報知なしの種別から決定されたエンディングがセットされ対応する報知演出が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、図35および図46のS319またはS319と同様の第2当り遊技中処理におけるステップにおいて、リーチ発生時に真報知演出が実行されていないと判別されたときに、真報知エンディングが強制的にセットされて真報知演出が実行されるように構成してもよい。これにより、遊技者は、大当り遊技状態が終了して新たな変動表示が開始するまでに、正確な時短回数またはベース状態を認識することができる。
(18) 前述した実施の形態における第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kは、演出装置に含まれる構成とし、演出制御用マイクロコンピュータ800は、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kを制御し、飾り図柄の変動表示を行なうとともに、遊技状態フラグに基づき特定される種類の演出を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kと、演出装置とを別個に設け、演出制御用マイクロコンピュータ800は、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kを制御し飾り図柄の変動表示を行なうとともに、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kと別に設けられている賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の発光手段、スピーカ27等を遊技状態フラグに基づき特定される種類の演出態様で制御を行なうように構成してもよい。
(19) 前述した実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信される変動パターンコマンドの上位バイトに基づき、図25のS221で遊技状態フラグが更新され、図28または図42のS226およびS226と同様の第2変動パターンコマンド受信待ち処理におけるステップで遊技状態フラグに対応する演出態様表示データが設定され、図26、図37、図41、図47、図49等の背景画像を表示する演出を行なうことにより、背景画像の種類から現在制御されているベース状態を容易に認識することができる例について説明した。しかし、このように背景画像の種類から現在制御されているベース状態を常に報知するものに限らず、たとえば、図25のS221で更新される遊技状態フラグに関わらず、所定の種類の背景画像(たとえば、遊技状態フラグに関わらず図26(a)等)を表示する演出を行なうことにより、背景画像の種類から現在制御されているベース状態を認識できないように構成してもよい。
具体的に、演出制御用マイクロコンピュータ800は、図25のS221で更新される遊技状態フラグに関わらず所定の種類の背景画像を表示する演出を行なう無報知演出モード(かもね演出モード)と、図25のS221で更新される遊技状態フラグに対応した種類の背景画像を表示する演出を行なう報知演出モード(通常演出モード)とに制御可能に構成してもよい。すなわち、前記演出態様制御手段は、前記演出態様コマンドに関わらず、所定の演出態様で前記演出装置を制御可能に構成してもよい。
また、前記演出態様制御手段は、所定条件が成立しているときに、前記演出態様コマンドに関わらず、所定の演出態様で前記演出装置を制御するように構成してもよい。具体的に、演出制御用マイクロコンピュータ800は、所定条件が成立しているときに次回15R大当りとなるまでの間、無報知演出モード(かもね演出モード)に制御し、所定条件が成立していないときに次回15R大当りとなるまでの間、報知演出モード(通常演出モード)に制御するように構成してもよい。所定条件としては、たとえば、所定のランダムカウンタから読み出した値が所定値であったときに成立するものであってもよい。読み出すタイミングは、大当り遊技状態が開始するとき、大当り遊技状態が終了するとき等、どのようなタイミングであってもよい。
さらに、前記演出態様制御手段が前記所定の演出態様で前記演出装置を制御するときは、前記演出実行手段は、前記特定遊技状態終了後に前記上限回数に応じた演出制御を行なうように構成してもよい。この場合、前述した所定条件としては、たとえば、図35のS321または図46のS321a等においてエンディングの種別として真報知エンディングが決定されることにより成立するものであってもよい。これにより、大当り遊技状態が終了した後、エンディングにおいて真報知演出が行なわれて、図30のS256等で特定された時短回数または図43のS256a等で特定されたベース状態が報知されるため、その後、無報知演出モード(かもね演出モード)に制御された場合であっても遊技者は時短回数やベース状態を容易に認識することができる。
(20) 前述した実施の形態においては、飾り図柄の変動表示中(たとえば、リーチ発生時)において図30や図43で決定された飾り変動種別にしたがって時短回数やベース状態を報知し、大当り遊技状態終了後のエンディング中において図35や図46で決定されたエンディングの種別にしたがって時短回数やベース状態を報知する例について説明した。しかし、飾り図柄の変動表示中に報知する時短回数やベース状態と、エンディング中に報知する時短回数やベース状態とに所定の関係が発生するように決定してもよい。所定の関係とは、たとえば、エンディング中に報知する時短回数として、飾り図柄の変動表示中に報知した時短回数よりも、多い回数を決定するような関係をいう。また、所定の関係とは、たとえば、エンディング中に報知するベース状態として、飾り図柄の変動表示中に報知したベース状態よりも、遊技者にとって有利な程度が高いベース状態を決定するような関係をいう。所定の関係が発生するように時短回数やベース状態を決定することにより、段階的に遊技者に報知を行なうことができる。これにより、一旦、飾り図柄の変動表示中に報知された時短回数やベース状態から、エンディング中における報知が行なわれることにより、有利な程度が高い時短回数やベース状態に成り上がるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
まず、時短回数を段階的に報知する処理としては、たとえば、図30のS255および第2飾り演出決定処理における同様のステップにおいて説明した飾り変動種別を決定する処理、図35のS319〜S322および第2飾り演出決定処理における同様のステップにおいて説明したエンディングの種別を決定する処理を行なわずに、図30のS256および第2飾り演出決定処理における同様のステップにおいて特定された時短回数に基づき、エンディング中に報知する時短回数を決定し、該決定された時短回数よりも少ない回数を飾り図柄の変動表示中に報知する時短回数として決定する処理を行なうように構成すればよい。そして、飾り図柄の変動表示中に報知する回数として決定された時短回数を変動表示中に報知し、エンディング中に報知する回数として決定された時短回数をエンディング中に報知するように構成すればよい。なお、時短回数を段階的に報知するタイミングとしては、飾り図柄の変動表示中とエンディング中とに限らず、飾り図柄の変動表示中に段階的に時短回数を報知するものであってもよく、またエンディング中に段階的に時短回数を報知するものであってもよい。
このようにする場合、次のような構成を有する。演出実行手段は、特定手段が特定した上限回数に基づき、第1のタイミングで報知する回数である第1タイミング報知回数と、該第1のタイミングより後の第2のタイミングで報知する回数である第2タイミング報知回数とを少なくとも決定する報知回数決定手段と、報知回数決定手段により決定された第1タイミング報知回数を第1のタイミングで報知する第1タイミング報知手段と、報知回数決定手段により決定された第2タイミング報知回数を第2のタイミングで報知する第2タイミング報知手段とを含み、報知回数決定手段は、第1タイミング報知回数よりも第2タイミング報知回数の方が多い回数となるように、第1タイミング報知回数および第2タイミング報知回数を決定することを特徴とする。さらに、報知回数決定手段は、特定手段が特定した上限回数を、第2タイミング報知回数として決定することを特徴とする。
また、ベース状態を段階的に報知する処理としては、たとえば、図43のS255aおよび第2飾り演出決定処理における同様のステップにおいて説明した飾り変動種別を決定する処理、図46のS319〜S322および第2飾り演出決定処理における同様のステップにおいて説明したエンディングの種別を決定する処理を行なわずに、図43のS256aおよび第2飾り演出決定処理における同様のステップにおいて特定されたベース状態に基づき、エンディング中に報知するベース状態を決定し、該決定されたベース状態よりも有利な程度が低いベース状態を飾り図柄の変動表示中に報知するベース状態として決定する処理を行なうように構成すればよい。そして、飾り図柄の変動表示中に報知すると決定されたベース状態を変動表示中に報知し、エンディング中に報知すると決定されたベース状態をエンディング中に報知するように構成すればよい。なお、ベース状態を段階的に報知するタイミングとしては、飾り図柄の変動表示中とエンディング中とに限らず、飾り図柄の変動表示中に段階的にベース状態を報知するものであってもよく、またエンディング中に段階的にベース状態を報知するものであってもよい。
このようにする場合、次のような構成を有する。演出実行手段は、特定手段が特定したベース状態に基づき、第1のタイミングで報知するベース状態である第1タイミング報知状態と、該第1のタイミングより後の第2のタイミングで報知するベース状態である第2タイミング報知状態とを少なくとも決定する報知状態決定手段と、報知状態決定手段により決定された第1タイミング報知状態を第1のタイミングで報知する第1タイミング報知手段と、報知状態決定手段により決定された第2タイミング報知状態を第2のタイミングで報知する第2タイミング報知手段とを含み、報知状態決定手段は、第1タイミング報知状態よりも第2タイミング報知状態の方が遊技者にとって有利な程度が高いベース状態となるように、第1タイミング報知状態および第2タイミング報知状態を決定することを特徴とする。さらに、報知状態決定手段は、特定手段が特定したベース状態を、第2タイミング報知状態として決定することを特徴とする。
(21) 前述した実施の形態においては、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り変動表示装置8kと、第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り変動表示装置9kとを備える遊技機について説明した。しかし、これに限らず、第1飾り変動表示装置8kおよび第2飾り変動表示装置9kに替えて、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示および第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示に対応して予め定められた共通飾り図柄(たとえば、「A」〜「J」までのアルファベット)の変動表示を行なう共通飾り変動表示装置を備えた遊技機であってもよい。共通飾り変動表示装置は、変動表示を行なって共通飾り図柄を停止表示する変動表示領域を複数有するものであってもよい。
共通飾り変動表示装置において変動表示される共通飾り図柄は、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の表示結果、および第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示の表示結果と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある。所定の関係には、たとえば、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9のいずれかにおいて特別図柄の変動表示が開始されたときに共通飾り図柄の変動表示が開始される関係、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のいずれにおいも特別図柄の変動表示が行なわれていないときに共通飾り図柄の変動表示が行なわれない関係、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9のいずれかにおいて大当り図柄が停止表示されたときに共通飾り図柄として予め定められた図柄を停止表示する関係等が含まれる。
所定の関係のうち、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9のいずれかにおいて大当り図柄が停止表示されたときに共通飾り図柄として予め定められた図柄(たとえば、「A」、各変動表示領域の図柄が同一の共通図柄となる組合せ)を停止表示させる当り時共通飾り図柄停止処理について一例を説明する。なお、ここでは、共通飾り変動表示装置は、演出制御用マイクロコンピュータ800により表示制御される場合について説明する。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、当り時共通飾り図柄停止処理として、たとえば、図7で説明した大当りまたは小当りを特定するための第1結果コマンドまたは第2結果コマンドと、変動パターンコマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ800が受信した場合に、変動パターンコマンドから特定される変動時間が経過したときに、第1結果コマンドまたは第2結果コマンドから特定される当りの種類に対応して予め定められている図柄を、共通飾り変動表示装置に停止表示させるように共通飾り図柄の表示制御処理を行なうように構成すればよい。
また、このように共通飾り変動表示装置を備えた遊技機の場合には、演出制御用マイクロコンピュータ800は、さらに、前述した実施の形態において説明した合計保留記憶数に対応する画像を、共通飾り変動表示装置に表示させることにより、合計保留記憶数を報知する合計数表示制御を行なうように構成してもよい。
このような構成によれば、遊技者は、共通飾り変動表示装置において停止表示した共通図柄を確認することにより、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9に当り図柄が導出表示されたか否かを容易に認識することができる。また、遊技者は、共通飾り変動表示装置を確認することにより、合計保留記憶数を容易に認識することができる。
(22) (21)で説明したように共通飾り変動表示装置を備えた遊技機の場合には、演出制御用マイクロコンピュータ800は、さらに、前述した実施の形態において説明した第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示されていた飾り図柄および第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示されていた飾り図柄を、共通飾り変動表示装置において変動表示させるように制御してもよい。すなわち、共通飾り変動表示装置の同一の表示領域において、共通飾り図柄と、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示されていた飾り図柄と、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示されていた飾り図柄とを、各々、変動表示させて表示結果を導出表示するように構成してもよい。
この場合、たとえば、共通飾り変動表示装置の表示領域のうち、左下表示領域において第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示されていた飾り図柄を変動表示させ、右下表示領域において第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示されていた飾り図柄を変動表示させ、表示領域の中央において共通飾り図柄を変動表示させるように構成してもよい。
(23) (21)で説明したように共通飾り変動表示装置を備えた遊技機の場合には、演出制御用マイクロコンピュータ800は、さらに、前述した実施の形態において説明した第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示されていた飾り図柄および第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示されていた飾り図柄を、共通飾り変動表示装置とは別の表示装置(たとえば、7セグメント表示器、LED等)において変動表示させるように制御してもよい。すなわち、共通飾り変動表示装置と別個に設けられた表示装置において、第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示されていた飾り図柄と、第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示されていた飾り図柄とを、各々、変動表示させて表示結果を導出表示するように構成してもよい。
(24) (21)で説明したように共通飾り変動表示装置を備えた遊技機の場合には、さらに、前述した実施の形態において説明した第1飾り変動表示装置8kにおいて変動表示されていた飾り図柄および第2飾り変動表示装置9kにおいて変動表示されていた飾り図柄を変動表示させないように構成してもよい。すなわち、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示および第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示に対応して、飾り図柄を変動表示させることなく、共通飾り変動表示装置において共通飾り図柄のみを変動表示させるように構成してもよい。
(25) 前述した実施の形態においては、図15のS24aおよび第2特別図柄通常処理における同様のステップで説明したように、2R大当りフラグまたは小当りフラグがセットされているときにも、S29へ移行させる例について説明した。しかし、これに限らず、S24aにおいては15R大当りフラグがセットされているか否かを判断し、15R大当りフラグがセットされているときにのみS29へ移行させるように構成してもよい。
(26) 前述した実施の形態においては、第1特別図柄変動処理および第2特別図柄変動処理で説明したように、一方の変動表示部において2R大当りまたは小当りの当り遊技状態が行なわれているときに、他方の変動表示部において特別図柄プロセスタイマを減算させないように制御する例について説明した。しかし、これに限らず、一方の変動表示部において15R大当りの当り遊技状態が行なわれているときに、他方の変動表示部において特別図柄プロセスタイマを減算させないように制御するように構成してもよい。具体的には、第1特別図柄変動処理におけるS86および第2特別図柄変動処理における同様のステップにおいてYESと判断されたときであっても、当該当りフラグが15R大当りフラグ出ない場合はS87および第2特別図柄変動処理における同様のステップにおいて当り実行中フラグがセットされないように構成すればよい。
(27) 前述した実施の形態においては、時短状態に制御されてから、第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示が行なわれた回数と、第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示が行なわれた回数との合計回数が、時短回数に達したとき(図18のS154および第2特別図柄停止処理における同様のステップにおいてYESと判断されたとき)に、時短フラグをリセットし(S155および第2特別図柄停止処理における同様のステップ)、低ベース状態に移行する例について説明した。しかし、これに限らず、時短状態に制御されてから、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器8のうち予め定められた一方の特別図柄表示器において特別図柄の変動表示が時短回数分行なわれたときに、低ベース状態に移行するように構成してもよい。この場合、たとえば、第2特別図柄停止処理または第2特別図柄停止処理のいずれか一方の特別図柄停止処理において、図18で示すS152からS155の処理を行なうように構成してもよい。
(28) 前述した実施の形態においては、図37(d)〜(f)等で説明したように、第1飾り変動表示装置8kまたは第2飾り変動表示部9kにおける変動時間の計測を中断したときに、「変動中」といったメッセージ表示100を表示し変動表示が継続している旨が表示される。このため、遊技者に対して、変動表示が中止されてしまったのではないかというような不信感を与えることなく、変動表示部における識別情報の変動表示を中断させることができる。
(29) 前述した実施の形態においては、図37(d)〜(f)等で説明したように、一方の飾り変動表示装置にて当り図柄が導出表示されたことに基づく当り遊技状態が開始され、他方の飾り変動表示装置における変動時間の計測を中断しているときには、他方の飾り変動表示装置においてはずれ図柄が停止表示される。このため、遊技者に、不信感を与えることなく、他方の飾り変動表示装置における変動表示を中断させることができる。さらに、他方の飾り変動表示装置ではずれ図柄が停止表示されるので、一方の飾り変動表示装置の方に遊技者を注目させることができる。
(30) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球、パチンコ玉)が進入したときに予め定められた第1始動条件(図14のS131でYES)および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件(図14のS131と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップでYES)のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域(第1始動入賞口14、可変入賞球装置15、第2始動入賞口16、入賞球装置17、入賞装置に形成された入賞口)と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示装置8k、第1変動表示部)と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示装置9k、第1変動表示部)とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって通常状態(低ベース状態)よりも有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させ、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が前記特定表示結果のうち特別表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)とする決定がなされたことを条件として前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記始動領域に遊技媒体が進入しやすい高進入状態(高ベース状態、時短状態)に移行させる遊技機(第1実施形態におけるパチンコ遊技機1)であって、
前記第1始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を導出表示する前(たとえば、第1変動表示部において変動表示開始前)に、前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26)、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30)と、前記第2始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する前(たとえば、第2変動表示部において変動表示開始前)に、前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)、前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)と、前記高進入状態で実行可能な前記変動表示の上限回数とを決定(図15のS30およびS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、大当り種類が決定されることにより時短回数が決定される)する事前決定手段(図15のS24〜S30、図15のS24〜S30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ等)と、
前記高進入状態に移行してからの前記識別情報の変動表示の回数(第1変動表示部において変動表示が行なわれた回数と第2変動表示部において変動表示が行なわれた回数との合計回数、第1変動表示部または第2変動表示部のいずれかにおいて変動表示が行なわれた回数)が前記上限回数に達したら遊技状態を前記通常状態(低ベース状態)に移行させる終了手段(図18のS152〜S155、図18のS152〜S155と同様の第2特別図柄停止処理におけるステップ)と、
前記事前決定手段により前記特定表示結果を導出表示すると決定されてから、該決定に基づく特定遊技状態が終了するまでの特定期間であるか否かを判定する特定期間判定手段(図15のS24a、S24aと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)とを備え、
前記事前決定手段は、現在の遊技状態である現遊技状態(現在制御されている遊技状態)と、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第1特別図柄通常処理によりセットされたか)または前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第2特別図柄通常処理によりセットされたか)とに基づき、前記上限回数を決定し(図15のS30、図21のS182)、
前記事前決定手段は、前記特定期間判定手段により前記特定期間であると判定されたときに、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果にしないことを決定する(図15のS24a、S24aと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、図15のS24aにおいて第2当りフラグがセットされていると判断された場合にS24b〜S27の処理を行なわないようにS29に移行させる、S24aと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにより第1当りフラグがセットされていると判断された場合に第2特別図柄通常処理におけるS24b〜S27と同様のステップを行なわないようにS29に移行させる)。
このような構成によれば、事前決定手段により第1変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかまたは第2変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかと現遊技状態とに基づいて上限回数が決定される。すなわち、同じ特別表示結果が表示結果として導出表示された場合であっても、第1変動表示部に導出表示されたのか第2変動表示部に導出表示されたのか現遊技状態がどの遊技状態であるかに基づいて上限回数が決定される。このため、現遊技状態がどの遊技状態であるかに応じて上限回数に対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、現遊技状態に付加価値を付与することができる。また、いずれの変動表示部において特別表示結果となるかに応じて上限回数に対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者に関心を抱かせるとともに遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定期間には識別情報の変動表示の表示結果を特定表示結果にしないことにより、第1変動表示部および第2変動表示部において特定遊技状態が発生することを確実に防ぐことができる。また、一方の変動表示部に特定表示結果が導出表示されるまで他方の変動表示部にて識別情報の変動表示が行なわれるため、一方の変動表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(31) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球、パチンコ玉)が進入したときに予め定められた第1始動条件(図14のS131でYES)および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件(図14のS131と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップでYES)のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域(第1始動入賞口14、可変入賞球装置15、第2始動入賞口16、入賞球装置17、入賞装置に形成された入賞口)と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示装置8k、第1変動表示部)と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示装置9k、第1変動表示部)とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって通常状態(低ベース状態)よりも有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させ、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が前記特定表示結果のうち特別表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)とする決定がなされたことを条件として前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記始動領域に遊技媒体が進入しやすい高進入状態(高ベース状態、時短状態)に移行させる遊技機(第1実施形態におけるパチンコ遊技機1)であって、
前記第1始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を導出表示する前(たとえば、第1変動表示部において変動表示開始前)に、前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26)、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30)と、前記第2始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する前(たとえば、第2変動表示部において変動表示開始前)に、前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)、前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)と、前記高進入状態で実行可能な前記変動表示の上限回数とを決定(図15のS30およびS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、大当り種類が決定されることにより時短回数が決定される)する事前決定手段(図15のS24〜S30、図15のS24〜S30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ等)と、
前記高進入状態に移行してからの前記識別情報の変動表示の回数(第1変動表示部において変動表示が行なわれた回数と第2変動表示部において変動表示が行なわれた回数との合計回数、第1変動表示部または第2変動表示部のいずれかにおいて変動表示が行なわれた回数)が前記上限回数に達したら遊技状態を前記通常状態(低ベース状態)に移行させる終了手段(図18のS152〜S155、図18のS152〜S155と同様の第2特別図柄停止処理におけるステップ)と、
前記第1始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第1保留数(第1保留記憶数)を記憶する第1保留記憶手段(図14のS132、第1保留記憶バッファ)と、
前記第2始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第2保留数(第2保留記憶数)を記憶する第2保留記憶手段(図14のS132と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップ、第2保留記憶バッファ)と、
前記第1保留記憶手段に記憶されている前記第1保留数と前記第2保留記憶手段に記憶されている前記第2保留数との合計数(合計保留記憶数)が所定数以上であるか否かを判定する合計数判定手段(図15のS21b、図15のS21bと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始する前に、当該変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動時間を決定する変動時間決定手段(図16のS63、S63a、S65、図16のS63、S63a、S65と同様の第2変動パターン設定処理におけるステップ)とを備え、
前記事前決定手段は、現在の遊技状態である現遊技状態(現在制御されている遊技状態)と、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第1特別図柄通常処理によりセットされたか)または前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第2特別図柄通常処理によりセットされたか)とに基づき、前記上限回数を決定し(図15のS30、図21のS182)、
前記変動時間決定手段は、前記合計数判定手段により前記所定数(たとえば、4)以上であると判定されたとき(S66aによりYESと判断されたとき等)に、前記所定数以上でないと判定されたときより短い変動時間を決定する(S66e、S68、上位バイトが短縮変動時に対応する変動パターンコマンドが設定される)。
このような構成によれば、事前決定手段により第1変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかまたは第2変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかと現遊技状態とに基づいて上限回数が決定される。すなわち、同じ特別表示結果が表示結果として導出表示された場合であっても、第1変動表示部に導出表示されたのか第2変動表示部に導出表示されたのか現遊技状態がどの遊技状態であるかに基づいて上限回数が決定される。このため、現遊技状態がどの遊技状態であるかに応じて上限回数に対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、現遊技状態に付加価値を付与することができる。また、いずれの変動表示部において特別表示結果となるかに応じて上限回数に対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者に関心を抱かせるとともに遊技の興趣を向上させることができる。
また、合計数が所定数以上であるときに、所定数以上でないときより短い変動時間が決定される。このため、いずれか一方の変動表示部において短い変動時間の変動表示が連続して行なわれているにも関わらず他方の変動表示部において通常の変動時間の変動表示が行なわれるような遊技を提供することにより遊技者に違和感を抱かせてしまうことを未然に防止できる。
(32) 前記事前決定手段は、
前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定として、表示結果として導出表示されることにより前記特定遊技状態として第1特定遊技状態(15R大当り遊技状態)に移行させる第1特定表示結果(15R大当り図柄の組合せ)とするか否か、および表示結果として導出表示されることにより前記第1特定遊技状態よりも遊技者にとって有利の程度が低い第2特定遊技状態(2R確変大当り遊技状態)に移行させる第2特定表示結果(2R確変大当り図柄の組合せ)とするか否かを決定し(図15のS25、S26、S27、S30)、
前記第1特定表示結果を導出表示すると決定したときより、前記第2特定表示結果を導出表示すると決定したときの方が、前記上限回数として多い回数を高い割合(たとえば、第1結果用テーブルでは、15R確変大当り2となったときよりも2R確変大当り1となったときの方が、3/4(75パーセント)の割合で多い回数が時短回数として特定されるように設定されている)で決定する(図8参照、継続権が発生する開放回数の上限値が15R大当りよりも遊技者にとっての有利な程度の低い2R確変大当りの方が、より多い回数が高い割合で時短回数として特定されるように設定されている)。
このような構成によれば、第2特定遊技状態に移行された場合であっても、第1特定遊技状態に移行された場合と比較して、より多い回数が上限回数として決定される割合が高いため、遊技者にとって有利な程度が低い分を補うことができる。
(33) 前記第1変動表示部および前記第2変動表示部は、各々、変動表示を行なって前記識別情報を導出表示する変動表示領域を複数(「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域)有し、
前記第1変動表示部または前記第2変動表示部が有する前記複数の変動表示領域のうち少なくともいずれかの変動表示領域(中の変動表示領域)において前記識別情報が未だ導出表示されていない段階であって、既に導出表示されている識別情報が前記特定表示結果の組合せとなる条件を満たしているリーチ状態であるとき(左,右の変動表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態、図37(c)、図38(c)等参照)に、前記事前決定手段により決定された前記上限回数を報知するリーチ時報知手段(図30のS255、S257、図31、図33参照)をさらに備える。
このような構成によれば、リーチ状態となった変動表示の表示結果が特定表示結果になり高進入状態に移行されたときの上限回数を、当該リーチ状態であるときに報知することができる。このため、第1変動表示部に導出表示されたのか第2変動表示部に導出表示されたのか現遊技状態がどの遊技状態であるかに基づき上限回数が決定される遊技機であっても、遊技者は、上限回数を容易に認識することができる。
(34) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球、パチンコ玉)が進入したときに予め定められた第1始動条件(図14のS131でYES)および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件(図14のS131と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップでYES)のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域(第1始動入賞口14、可変入賞球装置15、第2始動入賞口16、入賞球装置17、入賞装置に形成された入賞口)と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示装置8k、第1変動表示部)と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示装置9k、第1変動表示部)とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって通常状態(低ベース状態)よりも有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させ、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が前記特定表示結果のうち特別表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)とする決定がなされたことを条件として前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記始動領域に遊技媒体が進入しやすい高進入状態(中ベース状態、高ベース状態、時短状態)に移行させる遊技機(第2実施形態におけるパチンコ遊技機1)であって、
前記第1始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を導出表示する前(たとえば、第1変動表示部において変動表示開始前)に、前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26)、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30)と、前記第2始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する前(たとえば、第2変動表示部において変動表示開始前)に、前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)、前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)と、前記高進入状態として遊技者にとって有利な第1高進入状態(高ベース状態)に制御するか該第1高進入状態よりも有利な程度の低い第2高進入状態(中ベース状態)に制御するかとを決定する(図15のS30およびS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、決定した大当り種類と現在の遊技状態とに基づき大当り遊技状態が終了した後のベース状態が決定される)事前決定手段(図15のS24〜S30、図15のS24〜S30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ等)と、
前記事前決定手段により前記特定表示結果を導出表示すると決定されてから、該決定に基づく特定遊技状態が終了するまでの特定期間であるか否かを判定する特定期間判定手段(図15のS24a、S24aと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)とを備え、
前記事前決定手段は、現在の遊技状態である現遊技状態(現在制御されている遊技状態)と、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第1特別図柄通常処理によりセットされたか)または前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第2特別図柄通常処理によりセットされたか)とに基づき、前記高進入状態として前記第1高進入状態に制御するか前記第2高進入状態に制御するかを決定し(図15のS30、図21のS182)、
前記事前決定手段は、前記特定期間判定手段により前記特定期間であると判定されたときに、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果にしないことを決定する(図15のS24a、S24aと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、図15のS24aにおいて第2当りフラグがセットされていると判断された場合にS24b〜S27の処理を行なわないようにS29に移行させる、S24aと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップにより第1当りフラグがセットされていると判断された場合に第2特別図柄通常処理におけるS24b〜S27と同様のステップを行なわないようにS29に移行させる)。
このような構成によれば、事前決定手段により第1変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかまたは第2変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかと現遊技状態とに基づいて、第1高進入状態に制御するか第2高進入状態に制御するかが決定される。すなわち、同じ特別表示結果が表示結果として導出表示された場合であっても、第1変動表示部に導出表示されたのか第2変動表示部に導出表示されたのか現遊技状態がどの遊技状態であるかに基づいて、第1高進入状態に制御するか第2高進入状態に制御するかが決定される。このため、現遊技状態がどの遊技状態であるかに応じてどの高進入状態になるのかに対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、現遊技状態に付加価値を付与することができる。また、いずれの変動表示部において特別表示結果となるかに応じてどの高進入状態になるのかに対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者に関心を抱かせるとともに遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定期間には識別情報の変動表示の表示結果を特定表示結果にしないことにより、第1変動表示部および第2変動表示部において特定遊技状態が発生することを確実に防ぐことができる。また、一方の変動表示部に特定表示結果が導出表示されるまで他方の変動表示部にて識別情報の変動表示が行なわれるため、一方の変動表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(35) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球、パチンコ玉)が進入したときに予め定められた第1始動条件(図14のS131でYES)および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件(図14のS131と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップでYES)のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域(第1始動入賞口14、可変入賞球装置15、第2始動入賞口16、入賞球装置17、入賞装置に形成された入賞口)と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示装置8k、第1変動表示部)と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示装置9k、第1変動表示部)とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって通常状態(低ベース状態)よりも有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させ、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が前記特定表示結果のうち特別表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)とする決定がなされたことを条件として前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記始動領域に遊技媒体が進入しやすい高進入状態(中ベース状態、高ベース状態、時短状態)に移行させる遊技機(第2実施形態におけるパチンコ遊技機1)であって、
前記第1始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を導出表示する前(たとえば、第1変動表示部において変動表示開始前)に、前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26)、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30)と、前記第2始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する前(たとえば、第2変動表示部において変動表示開始前)に、前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)、前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示するか否か(図15のS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)と、前記高進入状態として遊技者にとって有利な第1高進入状態(高ベース状態)に制御するか該第1高進入状態よりも有利な程度の低い第2高進入状態(中ベース状態)に制御するかとを決定する(図15のS30およびS30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、決定した大当り種類と現在の遊技状態とに基づき大当り遊技状態が終了した後のベース状態が決定される)事前決定手段(図15のS24〜S30、図15のS24〜S30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ等)と、
前記第1始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第1保留数(第1保留記憶数)を記憶する第1保留記憶手段(図14のS132、第1保留記憶バッファ)と、
前記第2始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第2保留数(第2保留記憶数)を記憶する第2保留記憶手段(図14のS132と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップ、第2保留記憶バッファ)と、
前記第1保留記憶手段に記憶されている前記第1保留数と前記第2保留記憶手段に記憶されている前記第2保留数との合計数(合計保留記憶数)が所定数以上であるか否かを判定する合計数判定手段(図15のS21b、図15のS21bと同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始する前に、当該変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動時間を決定する変動時間決定手段(図16のS63、S63a、S65、図16のS63、S63a、S65と同様の第2変動パターン設定処理におけるステップ)とを備え、
前記事前決定手段は、現在の遊技状態である現遊技状態(現在制御されている遊技状態)と、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第1特別図柄通常処理によりセットされたか)または前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したか(大当りフラグが第2特別図柄通常処理によりセットされたか)とに基づき、前記高進入状態として前記第1高進入状態に制御するか前記第2高進入状態に制御するかを決定し(図15のS30、図21のS182)、
前記変動時間決定手段は、前記合計数判定手段により前記所定数(たとえば、4)以上であると判定されたとき(S66aによりYESと判断されたとき等)に、前記所定数以上でないと判定されたときより短い変動時間を決定する(S66e、S68、上位バイトが短縮変動時に対応する変動パターンコマンドが設定される)。
このような構成によれば、事前決定手段により第1変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかまたは第2変動表示部に特別表示結果を導出表示すると決定したかと現遊技状態とに基づいて、第1高進入状態に制御するか第2高進入状態に制御するかが決定される。すなわち、同じ特別表示結果が表示結果として導出表示された場合であっても、第1変動表示部に導出表示されたのか第2変動表示部に導出表示されたのか現遊技状態がどの遊技状態であるかに基づいて、第1高進入状態に制御するか第2高進入状態に制御するかが決定される。このため、現遊技状態がどの遊技状態であるかに応じてどの高進入状態になるのかに対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、現遊技状態に付加価値を付与することができる。また、いずれの変動表示部において特別表示結果となるかに応じてどの高進入状態になるのかに対し異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者に関心を抱かせるとともに遊技の興趣を向上させることができる。
また、合計数が所定数以上であるときに、所定数以上でないときより短い変動時間が決定される。このため、いずれか一方の変動表示部において短い変動時間の変動表示が連続して行なわれているにも関わらず他方の変動表示部において通常の変動時間の変動表示が行なわれるような遊技を提供することにより遊技者に違和感を抱かせてしまうことを未然に防止できる。
(36) 前記第1変動表示部および前記第2変動表示部における変動表示に対応して各々が識別可能な複数種類の装飾用識別情報(変形例における共通飾り図柄、たとえば、「A」〜「J」までのアルファベット)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する装飾用変動表示部(変形例の(21)で説明する共通飾り変動表示装置)と、
前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に前記特定表示結果が導出表示されたときに、前記装飾用変動表示部において予め定められた装飾用特定表示結果(たとえば、「A」)を導出表示する制御を行なう装飾用結果導出表示制御手段(変形例の(21)で説明する当り時共通飾り図柄停止処理)と、
前記第1始動条件は成立しているが前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第1保留数(第1保留記憶数)と前記第2始動条件は成立しているが前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第2保留数(第2保留記憶数)との合計数(合計保留記憶数)を、前記装飾用変動表示部に表示する合計数表示手段(変形例の(21)で説明する合計数表示制御)とをさらに備える。
このような構成によれば、遊技者は、装飾用変動表示部を確認することにより、第1変動表示部または第2変動表示部に特定表示結果が導出表示されたか否かを容易に認識することができる。また、遊技者は、装飾用変動表示部を確認することにより、合計数を容易に認識することができる。
(37) 遊技の進行と遊技状態の移行とを制御するとともに、前記第1変動表示部および前記第2変動表示部を含む演出装置(第1飾り変動表示装置8k、第2飾り変動表示装置9k、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の発光手段、スピーカ27)を制御するための制御信号(演出制御コマンド)を送信する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
該遊技制御手段から送信される前記制御信号に基づいて前記演出装置の制御を行なう演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ800)とをさらに備え、
前記遊技制御手段は、
前記第1変動表示部において前記識別情報の前記変動表示を開始するときに、前記制御信号として前記現遊技状態を示す演出態様コマンド(第1変動パターンコマンドの上位バイト、図9、図10参照)と、前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かおよび前記特別表示結果を導出表示するか否かを示す第1結果コマンド(第1結果コマンド、図7参照)とを送信する第1コマンド送信手段(図15のS32、S33、図16のS66c、S66e、S68、図13のS108)と、
前記第2変動表示部において前記識別情報の前記変動表示を開始するときに、前記制御信号として前記現遊技状態を示す演出態様コマンド(第2変動パターンコマンドの上位バイト、図9、図10参照)と、前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かおよび前記特別表示結果を導出表示するか否かを示す第2結果コマンド(第2結果コマンド、図7参照)とを送信する第2コマンド送信手段(図15のS32、S33と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、図16のS66c、S66e、S68と同様の第2変動パターン設定処理におけるステップ、図13のS108)とを含み、
前記演出制御手段は、
前記演出態様コマンドに応じた演出態様(図26等参照)で、前記演出装置を制御する演出態様制御手段(図25のS221、図28のS226、図33)と、
前記第1結果コマンドに応じた表示結果を前記第1変動表示部に導出表示する第1結果導出表示制御手段(図25のS216、図30のS252、S253、S254、S245、S243、S248、図34のS302)と、
前記第2結果コマンドに応じた表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する第2結果導出表示制御手段(図25のS216、図30のS252、S253、S254、S245、S243、S248と同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップ、図34のS302と同様の第2図柄停止待ち処理におけるステップ)と、
前記第1結果コマンドまたは前記第2結果コマンドと前記演出態様コマンドとに基づいて、前記事前決定手段が決定した前記上限回数を特定する特定手段(図30のS256)と、
該特定手段が特定した前記上限回数に応じた演出制御を行なう演出実行手段(図30のS257、図28のS226a〜S226e、図34のS307〜S309a、図35のS322a等参照)とを含む。
このような構成によれば、遊技制御手段から演出制御手段に対して上限回数を示すコマンドを送信することなく、演出態様コマンド、第1結果コマンド、第2結果コマンドを送信するだけで、演出制御手段側においても遊技制御手段側で決定された上限回数を特定することができる。
(38) 前記演出態様制御手段は、前記演出態様コマンドに関わらず、所定の演出態様で前記演出装置を制御可能であり(変形例の「かもね演出モード」に制御可能)、
前記演出実行手段は、
前記演出態様制御手段が前記所定の演出態様で前記演出装置を制御するときは、前記特定遊技状態終了後(図37(f)等参照)に前記上限回数に応じた演出制御を行なう(図35のS319〜S322、図36参照)。
このような構成によれば、上限回数を特定遊技状態終了後に報知することができる。このため、所定の演出態様で演出装置が制御される遊技機であっても、遊技者は、第1変動表示部に導出表示されたのか第2変動表示部に導出表示されたのか現遊技状態がどの遊技状態であるかに基づき決定された上限回数を容易に認識することができる。
(39) 前記遊技制御手段は、
前記事前決定手段により、前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定されたとき(第1大当りフラグがセットされているとき)に用い、決定された表示結果と前記現遊技状態とに基づいて複数種類の回数から一の回数を特定(たとえば、第1変動表示部において15R通常大当り1となるときで、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「10」が、低確高ベース状態である場合に「30」が、高確低ベース状態である場合に「40」が、高確高ベース状態である場合に「50」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。)するためのデータを記憶した第1特定用データ記憶手段(図8(a)の第1結果用テーブル)と、
前記事前決定手段により、前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定されたとき(第2大当りフラグがセットされているとき)に用い、決定された表示結果と前記現遊技状態とに基づいて複数種類の回数から一の回数を特定(たとえば、第2変動表示部において15R通常大当り1となるときで、大当り前の遊技状態が、低確低ベース状態である場合に「50」が、低確高ベース状態である場合に「40」が、高確低ベース状態である場合に「30」が、高確高ベース状態である場合に「10」が、当該大当り遊技状態終了後に移行される高ベース状態で実行可能な変動表示の上限回数を示す時短回数として特定される。)するためのデータを記憶した第2特定用データ記憶手段(図8(b)の第2結果用テーブル)とをさらに含み、
前記事前決定手段は、
前記第1変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したときに、前記変動表示部に導出表示する表示結果と前記現遊技状態とに基づいて、前記第1特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される一の回数を、前記上限回数として決定し(第1特別図柄通常処理のS30)、
前記第2変動表示部に前記特別表示結果を導出表示すると決定したときに、前記変動表示部に導出表示する表示結果と前記現遊技状態とに基づいて、前記第2特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される一の回数を、前記上限回数として決定し(S30と同様の第1特別図柄通常処理におけるステップ)、
前記演出制御手段は、
前記演出態様コマンドと前記第1結果コマンドとに基づいて、前記事前決定手段が決定した前記上限回数と同一の回数を特定するためのデータを記憶した演出側第1特定用データ記憶手段(図32(a)のサブ側第1特定用テーブル)と、
前記演出態様コマンドと前記第2結果コマンドとに基づいて、前記事前決定手段が決定した前記上限回数と同一の回数を特定するためのデータを記憶した演出側第2特定用データ記憶手段(図32(b)のサブ側第2特定用テーブル)とをさらに含み、
前記特定手段は、
前記演出態様コマンドと前記第1結果コマンドとに基づいて、前記演出側第1特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される一の回数を前記上限回数として特定し(図30のS256)、
前記演出態様コマンドと前記第2結果コマンドとに基づいて、前記演出側第2特定用データ記憶手段に記憶されたデータから特定される一の回数を前記上限回数として特定する(図30のS256と同様の第2飾り変動演出決定処理におけるステップ)。
このような構成によれば、遊技制御手段に第1特定用データ記憶手段および第2特定用データ記憶手段を含ませ、演出制御手段に演出側第1特定用データ記憶手段および演出側第2特定用データ記憶手段を含ませることにより、複雑な演算等を行なうことなく、特定手段は事前決定手段が決定した上限回数と同一の回数を特定することができる。このため、遊技制御手段および演出制御手段各々における上限回数を特定するための処理負担を極力低減させることができる。
(40) 前記事前決定手段は、前記特定遊技状態終了後に前記通常状態(低確状態)よりも前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態(高確率状態、高確状態)に遊技状態を移行させるか否かをさらに決定し(図15のS30、S30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)、
前記第1結果コマンドおよび前記第2結果コマンドは、前記事前決定手段による前記高確率状態に移行させるか否かの決定結果をさらに示す(図7参照)。
このような構成によれば、高確率状態に遊技状態を移行させることができるため、高進入状態との組合せにより複数種類の遊技状態に移行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(41) 遊技の進行と遊技状態の移行とを制御するとともに、前記第1変動表示部および前記第2変動表示部を含む演出装置(第1飾り変動表示装置8k、第2飾り変動表示装置9k、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の発光手段、スピーカ27)を制御するための制御信号(演出制御コマンド)を送信する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
該遊技制御手段から送信される前記制御信号に基づいて前記演出装置の制御を行なう演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ800)とをさらに備え、
前記遊技制御手段は、
前記第1変動表示部において前記識別情報の前記変動表示を開始するときに、前記制御信号として前記現遊技状態を示す演出態様コマンド(第1変動パターンコマンドの上位バイト、図9、図10参照)と、前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かおよび前記特別表示結果を導出表示するか否かを示す第1結果コマンド(第1結果コマンド、図7参照)とを送信する第1コマンド送信手段(図15のS32、S33、図16のS66c、S66e、S68、図13のS108)と、
前記第2変動表示部において前記識別情報の前記変動表示を開始するときに、前記制御信号として前記現遊技状態を示す演出態様コマンド(第2変動パターンコマンドの上位バイト、図9、図10参照)と、前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かおよび前記特別表示結果を導出表示するか否かを示す第2結果コマンド(第2結果コマンド、図7参照)とを送信する第2コマンド送信手段(図15のS32、S33と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ、図16のS66c、S66e、S68と同様の第2変動パターン設定処理におけるステップ、図13のS108)とを含み、
前記演出制御手段は、
前記演出態様コマンドに応じた演出態様(図41等参照)で、前記演出装置を制御する演出態様制御手段(図25のS221、図42のS226、図33)と、
前記第1結果コマンドに応じた表示結果を前記第1変動表示部に導出表示する第1結果導出表示制御手段(図25のS216、図43、図45)と、
前記第2結果コマンドに応じた表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する第2結果導出表示制御手段(図25のS216、第2飾り変動演出決定処理、第2図柄停止待ち処理)と、
前記第1結果コマンドまたは前記第2結果コマンドと前記演出態様コマンドとに基づいて、前記高進入状態として前記第1高進入状態に制御するか前記第2高進入状態に制御するかを特定する特定手段(図43のS256a)と、
該特定手段が特定した前記第1高進入状態または前記第2高進入状態に応じた演出制御を行なう演出実行手段(図43のS257a、図42のS226h、S226k、図45のS307a〜S309a、図46のS322b等参照)とを含む。
このような構成によれば、遊技制御手段から演出制御手段に対して第1高進入状態に制御するか第2高進入状態に制御するかを示すコマンドを送信することなく、演出態様コマンド、第1結果コマンド、第2結果コマンドを送信するだけで、演出制御手段側においても遊技制御手段側で決定された第1高進入状態または第2高進入状態を特定することができる。
(42) 前記演出態様制御手段は、前記演出態様コマンドから特定される前記高進入状態の内容(低ベース状態、中ベース状態、高ベース状態等)に応じた演出態様(図26、図41等参照)で、前記演出装置を制御する。
このような構成によれば、演出態様から高進入状態の内容を認識することができるため、遊技者は有利な状態であるか不利な状態であるかを容易に認識することができる。
(43) 前記演出態様コマンドは、前記事前決定手段による決定結果に基づく前記変動表示の変動パターンをさらに特定するマルチコマンド(第1変動パターンコマンド、第2変動パターンコマンド)であり、
前記演出制御手段は、前記マルチコマンドから特定される変動パターンに基づいて、前記第1変動表示部および前記第2変動表示部において前記識別情報の変動表示を行なう変動表示制御手段(図25のS217、S219、図30のS247、S249、S257、図33等参照、第2飾り変動演出決定処理、第2図柄変動中処理)をさらに含む。
このような構成によれば、変動パターンを特定するためのコマンドを、演出態様コマンドと別コマンドとして送信する必要がないため、遊技制御手段から演出制御手段へ送信するコマンドの種類を低減することができる。
(44) 前記識別情報の変動表示が開始されてからの変動時間を計測する変動時間計測手段(図17のS84、S84と同様の第2特別図柄変動処理におけるステップ)と、
前記識別情報の変動表示が開始されてから前記変動時間計測手段により前記変動時間が計測されたとき(図17のS85においてYES、S85と同様の第2特別図柄変動処理におけるステップにおいてYES)に、表示結果を導出表示する表示結果導出表示手段(図18、第2特別図柄停止処理)とをさらに備え、
前記変動時間計測手段は、
前記第1変動表示部に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第2変動表示部において前記識別情報の変動表示が行なわれているとき、前記第1変動表示部において前記特定表示結果が導出表示された第1の時点で、前記第2変動表示部における変動時間の計測を中断する計測中断手段(第2当り実行中フラグがセットされているときには第1特別図柄変動処理のS90でYESとなって第1中断フラグをセットして第1特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせない部分、または、たとえば、第1飾り変動表示装置8kに大当り図柄が導出表示され、第2飾り変動表示部9kで飾り図柄の変動表示が行なわれているときには、第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄変動処理におけるS87で第1当り実行中フラグがセットされた時点で、S80と同様の第2特別図柄変動処理におけるステップでYESとなって第2中断フラグをセットして第2特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせない部分)と、
前記第1変動表示部において前記特定表示結果が導出表示されたことに基づく前記特定遊技状態が終了した第2の時点(S172においてYES、S172と同様の第2当り終了処理におけるステップでYES)で、前記計測中断手段により中断された変動時間の計測を再開する計測再開手段(第1当り終了処理におけるS174〜S179、S174〜S179と同様の第2当り終了処理におけるステップ、第1特別図柄通常処理におけるS81〜S83、S81〜S83と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)とを含む。
このような構成によれば、第1変動表示部で特定表示結果が導出表示されたときに第2変動表示部における変動時間の計測を中断することにより、第1変動表示部および第2変動表示部の双方において特定遊技状態が発生することを防ぐことができる。また、第1変動表示部に特定表示結果が導出表示されるまで第2変動表示部にて識別情報の変動表示が行なわれるため、第1変動表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(45) 前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態終了後に、前記高進入状態に移行されるとともに前記通常状態(低確状態)よりも前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態(高確率状態、高確状態)に移行された高確高進入状態(高確高ベース状態)に移行されるか否かを判定する判定手段(図35のS314、S315)と、
該判定手段により、前記特定遊技状態終了後に前記高確高進入状態に移行されると判定(図35のS315でYES)されてから、前記特定遊技状態終了後に前記高確高進入状態以外の遊技状態に移行されると判定される(図35のS314でNO)までに、前記特定遊技状態に移行されると判定された回数を特定する回数特定手段(図35のS317)とをさらに含み、
前記演出態様制御手段は、前記回数特定手段により特定された回数(たとえば、ループ回数カウンタの値)に応じた演出態様(たとえば、「高確高ベース2連荘!!」といったメッセージ)で前記演出装置を制御する(図35のS312)。
このような構成によれば、回数特定手段により特定された回数に応じた演出態様で演出装置が制御されるため、演出態様に応じて遊技者の抱く優越感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(46) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
9 変動表示装置、1 パチンコ遊技機、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、800 演出制御用マイクロコンピュータ、 7 遊技領域、15 可変入賞球装置、31 主基板、80 演出制御基板。
本発明は、パチンコ遊技機およびコイン遊技機等の遊技機に関し、特に、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに予め定められた第1始動条件が成立する第1始動領域と、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに予め定められた第2始動条件が成立する第2始動領域と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて第1識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて第2識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって通常状態よりも有利な特定遊技状態に移行させる遊技機に関する。
本発明の目的は、遊技の興趣低下を防止することができる遊技機を提供することである。
(1) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球、パチンコ玉)が進入したときに予め定められた第1始動条件(図14のS131でYES)が成立する第1始動領域(第1始動入賞口14、可変入賞球装置15、入賞球装置17、入賞装置に形成された入賞口)と、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに予め定められた第2始動条件(図14のS131と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップでYES)が成立する第2始動領域(第2始動入賞口16)と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて第1識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示装置8k、第1変動表示部)と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて第2識別情報(「0」〜「7」の特別図柄、「0」〜「9」の飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示装置9k、第1変動表示部)とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄、大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって通常状態(低ベース状態)よりも有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させる遊技機(第1実施形態におけるパチンコ遊技機1)であって、
前記第1始動条件の成立後前記第1識別情報の変動表示の表示結果を導出表示する前(たとえば、第1変動表示部において変動表示開始前)に、前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26)を決定し、前記第2始動条件の成立後前記第2識別情報の変動表示の表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する前(たとえば、第2変動表示部において変動表示開始前)に、前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否か(図15のS25、S26と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ)を決定する事前決定手段(図15のS24〜S30、図15のS24〜S30と同様の第2特別図柄通常処理におけるステップ等)と、
前記第1始動条件は成立しているが、前記第1識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第1保留(第1保留記憶数)を記憶する第1保留記憶手段(図14のS132、第1保留記憶バッファ)と、
前記第2始動条件は成立しているが、前記第2識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第2保留(第2保留記憶数)を記憶する第2保留記憶手段(図14のS132と同様の第2特別図柄プロセス処理におけるステップ、第2保留記憶バッファ)と
第1識別情報および前記第2識別情報のうちのいずれかの変動表示を開始する前に、当該変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動時間を決定する変動時間決定手段(図16のS63、S63a、S65、図16のS63、S63a、S65と同様の第2変動パターン設定処理におけるステップ)と
前記第1識別情報の変動表示に対応して、第1特別識別情報の変動表示を制御する第1変動表示制御手段と、
前記第2識別情報の変動表示に対応して、第2特別識別情報の変動表示を制御する第2変動表示制御手段と、
前記第1識別情報の変動表示および前記第2識別情報の変動表示に対応して、第3特別識別情報の変動表示を制御する第3変動表示制御手段とを備え、
前記変動時間決定手段は、前記第1保留記憶手段に記憶されている前記第1保留と前記第2保留記憶手段に記憶されている前記第2保留との合計数が所定数(たとえば、4)より多いとき(S66aによりYESと判断されたとき等)には、当該合計数が当該所定数以下であるときより短い変動時間を決定する(S66e、S68、上位バイトが短縮変動時に対応する変動パターンコマンドが設定される)。
このような構成によれば、遊技者に違和感を抱かせてしまうことを未然に防止できる。
(2) 遊技の進行を制御し、コマンドを送信する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段が送信した前記コマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段とを備える。
(3) 前記特定遊技状態とは異なる、複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態に制御する遊技状態制御手段を備える。

Claims (1)

  1. 遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに予め定められた第1始動条件および当該第1始動条件とは異なる第2始動条件のうちいずれかの始動条件が成立する始動領域と、前記第1始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1変動表示部と、前記第2始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2変動表示部とを備え、前記第1変動表示部または前記第2変動表示部に導出表示される表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって通常状態よりも有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であって、
    前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定、および前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定に用いる数値データを所定の数値範囲内で更新する数値データ更新手段と、
    前記第1始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を導出表示する前に、前記数値データ更新手段によって更新された数値データを用いて前記第1変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かを決定し、前記第2始動条件の成立後前記識別情報の変動表示の表示結果を前記第2変動表示部に導出表示する前に、前記数値データ更新手段によって更新された数値データを用いて前記第2変動表示部に前記特定表示結果を導出表示するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記第1始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第1保留数を記憶する第1保留記憶手段と、
    前記第2始動条件は成立しているが、前記識別情報の変動表示が開始されずに保留されている第2保留数を記憶する第2保留記憶手段と、
    前記第1保留記憶手段に記憶されている前記第1保留数と前記第2保留記憶手段に記憶されている前記第2保留数との合計数が所定数以上であるか否かを判定する合計数判定手段と、
    前記識別情報の変動表示を開始する前に、当該変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動時間を決定する変動時間決定手段とを備え、
    前記変動時間決定手段は、前記合計数判定手段により前記所定数以上であると判定されたときに、前記所定数以上でないと判定されたときより短い変動時間を決定することを特徴とする、遊技機。
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