JP2014155884A - 電気加熱型触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】高性能の電気加熱型触媒を提供すること。
【解決手段】本実施形態にかかる電気加熱型触媒10は、基材11と、基材11の側面に設けられた下地層12とを備えるものである。さらに、電気加熱型触媒10は、基材11を介して対向配置された一対の電極16を備えている。また、電気加熱型触媒10は、電極16を下地層12に固定する固定層13と、を備えている。一対の電極16のそれぞれにおいて、基材11の軸方向(Z方向)に沿って配置された下地層12が複数設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気加熱型触媒に関するものである。
特許文献1には、セラミック担体を用いた電気加熱型触媒が開示されている。特許文献1の電気加熱型触媒では、セラミック担体と電極との間に下地層が介在している。そして、固定層によって電極を下地層に固定している。電極は長手方向に櫛歯状に形成された平板状電極となっている。
特開2012−66188号公報
ところで、電極とセラミック担体の熱膨張率の差に起因して、セラミック担体にクラックが発生してしまうおそれがある。クラックが発生した場合、セラミック担体の発熱分布が偏在してしまい、性能の劣化する可能性がある。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、高性能の電気加熱型触媒を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電気加熱型触媒は、基材と、前記基材の側面に設けられた下地層と、前記基材を介して対向配置された一対の電極と、前記電極を前記下地層に固定する固定層と、を備え、前記一対の電極のそれぞれにおいて、前記基材の軸方向に沿って配置された前記下地層が複数設けられているものである。この構成により、均一に発熱させることができる。
上記の電気加熱型触媒において、前記下地層が、前記電極と前記基材との間に配置されていてもよい。これにより、簡便な構成で、均一に発熱させることができる。
上記の電気加熱型触媒において、前記一対の電極のそれぞれにおいて、複数の前記下地層の間に配置された拘束層をさらに備え、前記下地層の線膨張係数が、前記拘束層の線膨張係数と前記基材の線膨張係数との間になっていてもよい。これにより、基材にクラックが発生するのを抑制することができる。
上記の電気加熱型触媒において、前記一対の電極のそれぞれにおいて、複数の前記下地層の間に前記電極が配置され、前記固定層が前記電極を覆うように形成されていてもよい。これにより、固定層にクラックが発生するのを抑制することができる。
上記の電気加熱型触媒において、前記電極が前記下地層の高さよりも低い蛇腹状になっていてもよい。これにより、電極の破断を抑制することができる。
上記の電気加熱型触媒において、前記電極を覆うように設けられたマットをさらに備えていてもよい。
本発明によれば、高性能の電気加熱型触媒を提供することができる。
実施の形態1にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す断面図である。 図1のIII−III断面図である。 比較例にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す側面図である。 比較例にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す断面図である。 クラックが発生した状態の電気加熱型触媒を示す図である。 実施の形態2にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す側面図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 比較例にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態3にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す側面図である。 図10のXI−XI断面図である。 比較例にかかる電気加熱型触媒において、固定層にクラックが入る様子を模式的に示す断面図である。 比較例にかかる電気加熱型触媒において、固定層にクラックが入る様子を模式的に示す断面図である。 実施の形態4にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す側面図である。 比較例にかかる電気加熱型触媒の構成を模式的に示す断面図である。 比較例にかかる電気加熱型触媒において、電極にクラックが入る様子を示す図である。
以下、本発明に係る移動体の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。但し、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
実施の形態1.
以下に、図1〜図3を参照しつつ実施の形態1にかかる電気加熱型触媒について説明する。図1は、電気加熱型触媒の構成を模式的に示す側面図である。図2は、電気加熱型触媒の構成を模式的に示す断面図である。図3は、図1のIII−III断面を模式的に示す図であり、電極16の周辺を拡大して示している。なお。図2では、下地層12、及び基材11以外の構成については省略して図示している。
以下の説明において、XYZ直交座標系を用いて、説明を行う。電気加熱型触媒の軸方向(長手方向)をZ方向とし、Z方向と直交する平面内の2方向をX方向、及びY方向とする。したがって、電気加熱型触媒10の軸方向と直交する平面がXY平面となる。そして、一対の電極16が、X方向に離間して配置されているとする。すなわち、X方向を主として、基材11を加熱するための電流が流れる。
図1に示すように、電気加熱型触媒10は、基材11、下地層12、固定層13、連結部15、及び電極16を備えている。基材11は、柱状のセラミック担体である。基材11は、例えば、円柱状に形成されている。したがって、図2に示すXY断面図では、基材11は円形となっている。基材11としては、例えば、SiC等のセラミックを用いることができる。基材11は、加熱されて昇温されることによって、触媒機能を発揮する。すなわち、電気加熱型触媒10は、セラミック触媒となる。なお、電気加熱型触媒10は、例えば、特許文献1で示した構成と同様に、外管となるケース(不図示)などに収納されている。具体的には、電気加熱型触媒10は断熱層及び電気的絶縁層としてマットなどで覆われた状態でケースに収容される。
図1に示すように、基材11の側面には、下地層12、固定層13、連結部15、及び電極16が設けられている。なお、図1は、正負の電極16の一方側の構成を示している。すなわち、図1の構成が正負の電極16のそれぞれに対して設けられている。一対の電極16が、基材11を介して対向配置された構成となる。一対の電極16には、基材11を加熱するための電圧が印加される。なお、図1の構成が正側の電極16の構成であるとすると、図1と同様の構成が、負側の電極16として、基材11の反対側の側面に設けられる。したがって、一対の電極16が基材11を挟むように配置される。以下、図1が、正側の電極16を示すものとして説明する。
図2では、下地層12のうち、−X側の下地層12を下地層12aとし、+X側の下地層12を下地層12bとしている。ここで、下地層12aは、正側の電極16と導通され、下地層12bが負側の電極16と導通されるとして説明する。基材11は、下地層12aと下地層12bの間に配置される。したがって、一対の電極16に電圧を印加すると、下地層12を介して図2の矢印方向に電流が流れる。これにより、基材11が加熱されて、昇温する。それぞれの下地層12が、図3に示したように、電極16と基材11との間に介在する。
図3に示すように、下地層12の上には、固定層13、及び電極16が配置されている。下地層12が、電極16と基材11との間に配置されている。固定層13は、下地層12上に、電極16を覆うように形成されている。固定層13は、電極16を下地層12に固定する。固定層13が下地層12及び電極16に接合することによって、下地層12と電極16とが固定される。電極16は、固定層13を介して下地層12と電気的に接続される。すなわち、電極16は下地層12、及び固定層13を介して基材11と電気的に接続される。
図2、及び図3に示すように、下地層12は、基材11の側面と接触している。すなわち、基材11の側面が下地層12との界面となる。下地層12は、例えば、溶射によって形成されたポーラス膜である。下地層12は、基材11の側面に沿って形成されている。
以下、図1を参照して、正側の電極16に関する構成について詳細に説明する。正側の電極16には、複数の下地層12が設けられている。なお、図1は、3つの下地層12が設けられている構成を示しているが、下地層12の数は特に限定されるものではない。それぞれの下地層12は、Z方向に沿って形成されている。すなわち、それぞれの下地層12は、Z方向を長手方向としている。ここでは、3つの下地層がほぼ同じ長さとなっている。複数の下地層12はY方向に離間して配置されている。Z方向に延びた複数の下地層12がY方向に配列されている。このように、基材11の側面に設けられた下地層12を複数に分割した構成とする。それぞれの下地層12が軸方向(Z方向)に沿って配置される。一対の電極16のそれぞれにおいて、基材11の軸方向に沿って配置された下地層12が複数設けられている。
電極16はZ方向に沿って形成されている。電極16としては、例えば金属の平板を用いることができる。電極16は、それぞれの下地層12に対応して設けられている。すなわち、それぞれの電極16は、Z方向に延びた下地層12と平行に設けられている。Z方向に延びた複数の電極16が連結部15によって連結される。それぞれの電極16が連結部15を介して、導通する。電極16が連結部15によって連結されることで、平板の櫛状電極が形成される。なお、連結部15は、基材11の側面に沿ってY方向に延在している。このように、電極16、及び連結部15は、Z方向に延びた櫛歯を有する櫛状電極を構成する。下地層12は、電極16よりも幅広に形成されている。よって、図3に示すように、電極16が下地層12上からはみ出すことなく形成される。
複数の固定層13が下地層12上に点在している。複数の固定層13が、電極16を下地層12に固定する。ここでは、1つの下地層12に対して5つの固定層13が設けられている。固定層13は、下地層12と電極16とを局所的に固定する。
一対の電極16のそれぞれは、下地層12を介して基材11と電気的に接続されている。したがって、外部から一対の電極16に通電すると、下地層12を介して、基材11に電流が流れる。基材11に電流を流すことで、基材11が発熱して、温度が上昇する。基材11は加熱されると、活性化して、排気ガスを浄化する。基材11を強制的に加熱することで、排気ガスを効果的に除去することができる
電極16、及び連結部15は、例えば、ステンレス鋼などの金属によって形成される。下地層12は、例えば、NiCr系材料などによって形成されている。下地層12は、電極16と基材11との間の線膨張係数を有している。例えば、下地層12の熱膨張率は、電極16の熱膨張率よりも小さく、基材11の熱膨張率よりも大きくなっている。下地層12は、電極16と基材11との間に生じる熱膨張差を吸収する機能を有している。
固定層13は、例えば、溶射により下地層12上に形成される。固定層13は、例えば、電極16の熱膨張率と下地層12との間の熱膨張率を有する金属材料によって形成される。固定層13としては、例えばNiCr系材料やCoNiCr系材料を用いることができる。
例えば、基材11の線膨張係数は、4.6×10−6(1/℃)である。下地層12の線膨張係数は9.1×10−6(1/℃)である。固定層13の線膨張係数は、下地層12と同程度であり、9.1×10−6(1/℃)である。電極16の線膨張係数は、11.5×10−6(1/℃)である。このように、電極16の線膨張係数が最も大きくなっている。さらに、下地層12、固定層13の線膨張係数は、基材11と電極16の間となっている。
基材11と下地層12とは異なる材質で形成されているため、熱膨張率が異なる。従って、電気加熱型触媒10を昇温又は冷却すると、各材料の線膨張係数の差、及びヤング率の差に応じた応力が発生する。電気加熱型触媒10に対して冷熱サイクルを繰り返す冷熱試験を行うと、熱応力が大きくなり、図2に示すように、基材11にクラック31が発生する。クラック31は、基材11と下地層12の界面であって、下地層12の端部に発生する。基材11にクラックが発生すると、電流の流れる方向が制限される。すなわち、電流は、クラック31を横切るY方向に流れにくくなる。よって、図2の矢印のように電流が流れる。すなわち、基材11の断面において、電流は主にX方向、すなわち、下地層12aと下地層12bとが離間している方向に流れる。
(比較例)
下地層12を分割していない構成を有する比較例について図4、図5、及び図6を参照して説明する。図4は、比較例にかかる電気加熱型触媒50の構成を示す側面図である。図5は、比較例にかかる電気加熱型触媒の構成を示す断面図である。図6は、冷熱耐久後の電気加熱型触媒50を示す写真である。ここでは、正側の電極16に対して、1つの下地層12aが設けられている。すなわち、本実施の形態とは異なり、比較例では、下地層12aが1つのみ設けられている。同様に、比較例では、負側の電極16に対して、下地層12bが1つのみ設けられている。YZ平面において、下地層12は大きな矩形状になっている。
比較例にかかる電気加熱型触媒50において、温度が上昇すると、基材11、及び下地層12が膨張する。下地層12と基材11との線膨張係数の差によって、基材11には、図4の矢印方向に熱応力が加わる。基材11と下地層12の界面に、熱応力が集中する。したがって、図6の矢印箇所に示すように、下地層12と基材11の界面近傍には、クラックが発生する。クラック31は、図4に示すように、下地層12の端部に沿って発生する。
電流はクラック31を横切る方向に流れにくくなる。したがって、図5の矢印方向に電流が流れる。すなわち、基材11のXY断面において、電流は主にX方向を流れる。従って、基材11のXY断面において、基材11の中央部に発熱が集中する。比較例にかかる電気加熱型触媒50では、Y方向における基材11の端部で発熱しにくくなり、発熱分布に偏りが生じてしまう。さらに、クラック31が発生すると、熱が伝導しにくくなる。よって、Y方向における基材11の端部に熱が伝導しにくくなり、均一な加熱がさらに困難になる。
ここで、本実施の形態にかかる電気加熱型触媒10と比較例に係る電気加熱型触媒50とにおいて、下地層12の面積が同じであるとする。電気加熱型触媒10では、下地層12を分割しているため、Y方向における下地層12を設けた領域の全体幅L1が大きくなる。一方、電気加熱型触媒50では、Y方向における下地層12の幅L2が全体幅L1よりも小さくなる。下地膜12の幅L2が長くなるため、基材11において発熱する部分を広くすることができる。本実施の形態にかかる電気加熱型触媒10では、基材11を均一に発熱させることができる。すなわち、電流の流れる経路をY方向に幅広くすることができ、Y方向における端部近傍においても、基材11が発熱する。これにより、基材11がより均一に発熱する。
また、Y方向における下地層12を設けた領域の全体幅L1を広くする場合でも、本実施の形態にかかる電気加熱型触媒10では、下地層12の面積を広げる必要がない。換言すると、下地層12の間を分割している分だけ、全体幅L1を広くすることができる。
一般に下地層12の面積が大きくなるほど、熱膨張量が大きくなる。下地層12と基材11との接触面積が大きくなるほど、基材11が下地層12から受ける熱応力が大きくなる。均一加熱のために下地層12の面積を広くすると、下地層12と基材11の界面に発生する熱応力が増加してしまう。これに対して、本実施の形態にかかる電気加熱型触媒10のように、下地層12を分割することで、熱応力を抑制することができる。よって、本実施の形態にかかる電気加熱型触媒10では、クラック31の発生を抑制することができる。さらには、クラック31が発生した場合でも、クラック31のサイズを低減することができる。これにより、均一に加熱することができる。
本実施の形態のように、下地層12を径方向に分割する。複数の下地層12をY方向に離間させて配置する。すなわち、複数の下地層12を周方向に沿って配列する。下地層12を分断することで、1つの下地層12あたりの面積が小さくなる。これにより、局所的に発生する熱応力を抑制することができる。特に、径方向に分割するので、径方向にかかる応力が小さくなる。これにより、下地層12の軸方向に延びるクラック31の発生を抑制することができる。よって、簡便な構成で、均一に発熱させることができる。
実施の形態2.
本実施の形態に係る電気加熱型触媒10について、図7、及び図8を用いて説明する。図7は、電気加熱型触媒10の側面図である。図8は、図7のVIII−VIII断面を模式的に示す図であり、電極16の周辺の構成を模式的に示している。本実施の形態では、実施の形態1の構成に加えて、拘束層17が追加されている。なお、拘束層17以外の構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
拘束層17は、複数の下地層12の間に配置される。すなわち、隣接する下地層12の間の空間に、拘束層17が配置される。拘束層17は、Z方向を長手方向として延在している。Y方向において、拘束層17と下地層12とが交互に配置されている。さらに、両端の下地層12の外側にも、拘束層17が配置される。正側の電極16に対して、3つの下地層12が設けられているため、基材11の側面に、4つの拘束層17が形成されている。
図8に示すように、拘束層17は、下地層12の側面、及び上面を覆うように形成される。例えば、溶射によって拘束層17を形成することができる。拘束層17の線膨張係数は、基材11と同程度とすることができる。例えば。拘束層17としては、基材11と同じSiCを用いることができる。また、基材11として、MoSi等のセラミックを用いることも可能である。
以下、各材料の線膨張係数の一例について示す。基材11の線膨張係数は、4.6×10−6(1/℃)であり、拘束層17の線膨張係数は約4.6×10−6(1/℃)である。下地層12の線膨張係数は9.1×10−6(1/℃)である。固定層13の線膨張係数は、下地層12と同程度であり、9.1×10−6(1/℃)である。電極16の線膨張係数は、11.5×10−6(1/℃)である。このように、電極16の線膨張係数が最大となっている。さらに、下地層12、固定層13の線膨張係数は、基材11と電極16の間となっている。拘束層17の線膨張係数は、下地層12、及び固定層13よりも低くなっている。下地層12の線膨張係数が、拘束層17の線膨張係数と基材11の線膨張係数との間になっている。
このようにすることで、加熱時における下地層12の熱膨張を抑制することができる。発生する熱応力を低減することができ、基材11にクラックが発生するのを抑制することができる。さらに、実施の形態1と同様に、下地層12が分割されているため、実施の形態1と同様に熱応力を小さくすることができる。よって、基材11にクラックが発生するのを抑制することができる。この理由について、図9を参照して詳細に説明する。
図9は、拘束層17を設けていない比較例の構成を示すXY断面図である。拘束層17が設けられていないため、冷熱耐久試験によって、下地層12が熱膨張してしまう。したがって、基材11と下地層12の界面において、下地層12の端部周辺にクラック31が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態に係る電気加熱型触媒10では、下地層12の両側に配置された拘束層17が、下地層12の熱膨張を抑制する。よって、熱応力を低減することがで、クラック31の発生を抑制することができる。さらには、クラック31が発生した場合でも、クラック31のサイズを低減することができる。
実施の形態3.
本実施の形態に係る電気加熱型触媒10について、図10、及び図11を用いて説明する。図10は、電気加熱型触媒10の側面図であり、図11は、図10のXI−XI断面を模式的に示す図であり、電極16の周辺の構成を模式的に示している。本実施の形態では、電極16、及び固定層13の位置が実施の形態1と異なっている。なお、電気加熱型触媒10の基本的構成については実施の形態1、2と同様であるため、重複する内容については説明を省略する。
本実施の形態では、Z方向を長手方向とする電極16が隣接する下地層12の間に配置されている。例えば、隣接する2つの下地層12の間には、Z方向に延びた溝が形成され、この溝に電極16が配置されている。すなわち、隣接する下地層12の間の空間に電極16が配置される。電極16の下面は、基材11の上面と接触する。電極16の上には、電極16を下地層12及び基材11に固定するための固定層13が設けられている。固定層13は、隣接する下地層12の間の空間から下地層12の上面に渡って形成されている。したがって、固定層13は、下地層12の上面及び側面に接触している。また、固定層13は、電極16の上面に接触している。こうすることで、電極16が固定層13で覆われて、下地層12の間に固定される。
電極16を通電すると、基材11に電流が流れる。ここで、電極16からの電流は、図11の矢印に示すように下地層12及び固定層13を介して、基材11に供給される。すなわち、下地層12は、電流の経路をY方向に広げる役割を有している。電極16から供給された電流は、直接あるいは下地層12を介して基材11に流れることで、基材11が加熱される。
上記のように、下地層12が分断された領域に、電極16を配置する。そして、下地層12、及び電極16の上から固定層13を形成して、電極16を下地層12及び基材11に固定する。このような構成とすることで、固定層13の断面積が増える。固定層13の断面積が増えることで、電極16から受ける熱応力を広い面で受けることができる。よって、冷熱時において、固定層13にクラックが発生するのを抑制することができる。さらに、下地層12を複数に分断しているため、実施の形態1と同様に基材11にクラックが発生するのを防ぐことができる。よって、基材11を均一に発熱させることができる。
例えば、下地層12の間に設けない構成では、図12に示すように、固定層13の断面積が小さくなる。この場合、固定層13にクラック32が発生してしまうことがある。さらに、固定層13を溶射する工程で、固定層13の位置がY方向にずれた場合、図13に示すように、固定層13に薄肉部34が発生してしまう。すなわち、固定層13の溶射時の電極16の位置精度によって、固定層13の厚みが薄い薄肉部34が発生してしまう。すなわち、このような固定層13の薄肉部34では、クラック32が発生しやすい。これに対して、図11に示す構成では、電極16が下地層12に挟まれる構成となる。固定層13の溶射時において、電極16の位置精度を向上することができる。よって、固定層13の薄肉部の発生を防ぐことができ、固定層13にクラックが発生するのを防ぐことができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、実施の形態3の電極16を蛇腹状にしたものである。なお、基本的な構成については、実施の形態3と同様である。すなわち、隣接する下地層12の間に、蛇腹状の電極16が配置された構成を有している。したがって、実施の形態1〜3と重複する説明については、省略する。
本実施の形態にかかる電気加熱型触媒10の構成を、図14に示す。図14は、電気加熱型触媒10の電極16の周辺を拡大して示すXZ断面図である。図14は、図10のXIV−XIV断面図である。
図14に示すように、電極16は蛇腹状になっている。すなわち、Z方向における位置に応じて、電極16の高さが異なっている。電極16は、ほぼ一定の厚さの金属板によって形成されている。そして、一定の厚さの電極16に湾曲部16a、16bを設けて、蛇行させることで、蛇腹状の電極16が形成される。Z方向において、一定の厚さの電極16は、高さが高い湾曲部16aと低い湾曲部16bを複数回繰り返している。蛇腹状の電極16を用いることで、電極16の下面と基材11の上面は、一部で接触し、一部で非接触となっている。すなわち、電極16の湾曲部16bは、基材11と接触している。一方、電極16の湾曲部16aは、基材11と接触していない。
なお、固定層13と接合する部分では、電極16が平坦になっている。すなわち、Z方向において、電極16の両端が平坦となり、その間に湾曲部16a、16bが配置されて、蛇腹状となっている。そして、電極16の平坦部分で、電極16が固定層13と接合される。2つの固定層13の間において、電極16が蛇腹状になっている。電極16の高さは、下地層12よりも低くなっている。すなわち、電極16の高さが最も高い位置(湾曲部16a)であっても、電極16の高さは下地層12の上面よりも低くなっている。
さらに、下地層12、固定層13、及び電極16等を覆うように、マット18が配置される。マット18は、基材11の外周全面を覆うように、筒状に形成されている。マット18は、例えば、アルミナ繊維集合体などによって形成されている。マット18は、上記のように、電気的絶縁層、及び断熱層として機能する。そして、マット18に包まれた状態の電気加熱型触媒10がケース(不図示)の外管に収容されて、保持される。なお、実施の形態1〜3の電気加熱型触媒10においてもマット18で基材11を覆うようにしてもよい。
このようにすることで、電極16の剛性を低下することができ、電極16の破断を防ぐことができる。この理由について、図15を用いて説明する。図15は、電極16を蛇腹状としない比較例の構成を示すXZ断面図である。
図15に示す比較例において、電極16は、固定層13によって、基材11に固定された構成となる。さらに、電極16の上側は、マット18によって拘束されている。冷熱サイクルを繰り返すと、電極16と基材11との熱膨張係数の差によって、電極16に熱歪が発生する。このとき、電極16の湾曲部分は、マット18と接触する。図15の矢印で示すマット18からの面圧が電極16に加わると、電極16に破断部35が形成される。図16に、電極16が破断した様子を示す写真を示す。図16に示すように、電極16の湾曲部分が、破断部35となる。
これに対して、本実施の形態では、電極16を蛇腹状にしているため、電極16の剛性を低下することができる。電極16と基材11との熱膨張差に基づいて、電極16が破断するのを防ぐことができる。また、電極16の高さが下地層12以下であるので、電気加熱型触媒10の外側から押圧された場合でも、電極16が擦り切れることを抑制することができる。
その他の実施の形態.
なお、基材11は、円柱状に限られるものではない。例えば、柱状のセラミック担体を基材11として用いることも可能である。なお、柱状とは、XY断面の形状、大きさが完全に一様となっている形状に限られるものではない。すなわち、Z方向の位置の位置に応じて、XY断面の形状や大きさが変化していてもよい。例えば、厳密に円柱状になっておらず、一部で形状や大きさが変化していてもよい。
なお、上記の実施の形態1〜4は、適宜組み合わせることが可能である。例えば、一部の電極16は、実施の形態1、2に示したように、下地層12上に配置し、他の電極16は実施の形態3、4に示したように、下地層12の間に配置してもよい。なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 電気加熱型触媒
11 基材
12 下地層
13 固定層
15 連結部
16 電極
17 拘束層
18 マット
31 クラック
32 クラック
34 薄肉部
35 破断部

Claims (6)

  1. 基材と、
    前記基材の側面に設けられた下地層と、
    前記基材を介して対向配置された一対の電極と、
    前記電極を前記下地層に固定する固定層と、を備え、
    前記一対の電極のそれぞれにおいて、前記基材の軸方向に沿って配置された前記下地層が複数設けられている電気加熱型触媒。
  2. 前記下地層が、前記電極と前記基材との間に配置されている請求項1に記載の電気加熱型触媒。
  3. 前記一対の電極のそれぞれにおいて、複数の前記下地層の間に配置された拘束層をさらに備え、
    前記下地層の線膨張係数が、前記拘束層の線膨張係数と前記基材の線膨張係数との間になっている請求項1、又は2に記載の電気加熱型触媒。
  4. 前記一対の電極のそれぞれにおいて、複数の前記下地層の間に前記電極が配置され、前記固定層が前記電極を覆うように形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気加熱型触媒。
  5. 前記電極が前記下地層の高さよりも低い蛇腹状になっている請求項4に記載の電気加熱型触媒。
  6. 前記電極を覆うように設けられたマットをさらに備えた請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気加熱型触媒。
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