JP2014155039A - 移動通信端末 - Google Patents

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大將 梅田
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Abstract

【課題】マルチプレクサの通過損失を低減し、通信品質・通信速度・消費電力特性を向上する。
【解決手段】この発明の移動通信端末は、Kは2以上の整数として、相異なるK個の使用周波数帯域を用いて通信する。マルチプレクサ20は、使用周波数帯域のいずれかを含む帯域通過領域において通過損失が一様でないK個のフィルタ221,…,22Kを含む。観測部30は、使用周波数帯域それぞれの通信状態を観測する。制御部40は、通信状態に応じて帯域通過領域が使用周波数帯域を含む範囲で少なくとも1個のフィルタ22の周波数特性を制御する。
【選択図】図7

Description

この発明は、複数の周波数帯域を用いて通信を行う移動通信技術に関する。
移動通信技術の分野では、いわゆる第3世代の後継となる移動通信方式が標準化団体3GPPにより検討されている。具体的には、3GPPは、広帯域符号分割多重接続(Wideband Code Division Multiplexing Access: W-CDMA)方式、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access: HSDPA)方式、高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access: HSUPA)方式、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution: LTE)方式、LTEアドバンスト(LTE-Advanced)方式等の標準仕様を規定する。LTEアドバンスト方式の詳細な仕様は、非特許文献1に記載されている。
LTEアドバンスト方式では、更なる通信速度の向上を目的として、複数の周波数を同時に使用するキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation: CA)技術が検討されている。キャリアアグリゲーションでは、例えば、1つの周波数(周波数F1)で送信を行い、かつ2つの周波数(周波数F1,F2)で同時に受信を行う場合、周波数F1の送信電力が非常に大きい場合、もしくは周波数F1の送信電力が周波数F2の受信回路に漏洩する場合に、周波数F2の受信感度に劣化が生じることがある。これを防ぐ方法としてマルチプレクサ等による抑圧・漏洩回避(以下、アイソレーションとも言う)を行うことが一般的である。しかし、抑圧・漏洩回避を行うためには、マルチプレクサの各通過周波数帯域の通過損失(以下、ロスとも言う)が増加することが不可避となる。
図1にキャリアアグリゲーション技術を利用する移動通信端末のRFフロントエンドの構成を例示する。この移動通信端末は周波数帯域F1を使用する送受信部601と周波数帯域F2を使用する送受信部602を用いて通信を行う。周波数帯域F1と周波数帯域F2は相異なる周波数帯域であり、2つの周波数帯域の重複する部分はないものとする。以下では、周波数帯域F1の方が周波数帯域F2よりも低い周波数であるとして説明する。ダイプレクサ20は周波数帯域F1を帯域通過領域に含むフィルタ221と周波数帯域F2を帯域通過領域に含むフィルタ222とを含む。フィルタ221は低域通過フィルタ(Low Pass Filter: LPF)もしくは帯域通過フィルタ(Band Pass Filter: BPF)である。フィルタ222は高域通過フィルタ(High Pass Filter: HPF)もしくは帯域通過フィルタ(Band Pass Filter: BPF)である。ダイプレクサ20は3つの端子を備え、第1端子(port 1)にはアンテナ10が、第2端子(port 2)には送受信部601が、第3端子(port 3)には送受信部602が、それぞれ接続される。以下では、周波数帯域F1で送信を行い、同時に周波数帯域F1と周波数帯域F2で受信を行う場合を例に説明する。ここで、第1端子から第2端子へ流れる信号成分をS21、第1端子から第3端子へ流れる信号成分をS31、第2端子から第3端子へ流れる信号成分をS32と呼ぶ。
図2に、従来のダイプレクサの周波数特性を示す。このダイプレクサは、低域通過フィルタ(LPF)と高域通過フィルタ(HPF)で構成されている。図2は横軸が周波数を表し、縦軸が振幅を表している。図2中の破線はフィルタ221により生成される信号S21の周波数特性であり、実線はフィルタ222により生成される信号S31の周波数特性であり、一点鎖線はフィルタ221およびフィルタ222により生成される信号S32の周波数特性である。
図2に示す通り、フィルタの周波数特性は信号を通過させる帯域通過領域と信号の通過を阻止する帯域阻止領域から構成される。ここで、帯域通過領域において遮断周波数側の通過損失が大きくなる傾向があり、特に遮断周波数近傍でより顕著にその傾向が表れる。一方で帯域阻止領域では遮断周波数から減衰極にかけて通過損失が単調増加となる特性を示す。この特性は一般にスカート特性と呼ばれる。
図3に送信電力の大きさと必要なアイソレーションの関係を示す。必要なアイソレーションは移動通信端末の送信電力に応じて異なり、送信電力が大きいほど十分なアイソレーションが要求される。図3では最大出力(23dBm)では十分なアイソレーションが要求され、送信電力が小さければ(0dBm)アイソレーションが低くてもよいことを表している。
一般に移動通信端末の送信電力は上り信号の通信量により変動する。また移動通信端末の機能により電波受信強度に応じて送信電力の制御を行う場合もある。つまり、移動通信端末の送信電力は使用状態により常時変動している。
3GPP TS36.913 (V8.0.0)
従来のマルチプレクサは周波数特性が固定されており、抑圧・漏洩が最大となる移動通信端末の最大送信時を想定して設計されていた。そのため、抑圧・漏洩回避性能を十分に確保する必要があり、その結果、大きい通過損失が生じていた。
この発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、抑圧・漏洩回避性能を必要最低限に調整することでマルチプレクサの通過損失を低減し、通信品質・通信速度・消費電力特性を向上した移動通信技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明の移動通信端末は、相異なるK個の使用周波数帯域を用いて通信する。ただし、Kは2以上の整数である。移動通信端末は、使用周波数帯域のいずれかを含む帯域通過領域において通過損失が一様でないK個のフィルタを含むマルチプレクサと、使用周波数帯域それぞれの通信状態を観測する観測部と、通信状態に応じて帯域通過領域が使用周波数帯域を含む範囲で少なくとも1個のフィルタの周波数特性を制御する制御部と、を含む。
この発明の移動通信技術によれば、抑圧・漏洩回避性能を必要最低限に調整することでマルチプレクサの通過損失を低減し、通信品質・通信速度・消費電力特性を向上することができる。
発明の原理を説明する図。 発明の原理を説明する図。 発明の原理を説明する図。 発明の原理を説明する図。 発明の原理を説明する図。 発明の原理を説明する図。 第一実施形態の移動通信端末の機能構成を例示する図。 可変量テーブルの構成例を説明する図。 第一実施形態の処理フローを例示する図。 第二実施形態の移動通信端末の機能構成を例示する図。 第二実施形態の処理フローを例示する図。 第二実施形態の制御方法を説明する図。 第三実施形態の処理フローを例示する図。
以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面中において同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
[発明のポイント]
この発明では、近年提案されている可変フィルタ技術を応用し、周波数特性が可変なマルチプレクサを使用する。図2に示したフィルタの周波数特性を考慮すると、隣接する周波数帯域の間では通過損失とアイソレーションとに密接な関係があることがわかる。すなわち、ある周波数帯域の通過損失を低減することで、隣接する周波数帯域のアイソレーションの向上が可能となる。逆に、ある周波数帯域で良好な通過損失が必要な状況であるならば隣接する周波数帯域のアイソレーションを低下することで実現が可能である。この発明はこのような通過損失とアイソレーションとの関係を考慮して、移動通信端末の送信電力による通信品質・通信速度への影響が生じない範囲でアイソレーションを必要最低限に調整する。これにより、マルチプレクサの通過損失を低減し、通信品質・通信速度・消費電力特性を向上することができる。以下、この発明の原理についてより詳細に説明する。
図4に周波数特性を可変としたダイプレクサの周波数特性を示す。このダイプレクサは可変フィルタ技術を応用し、フィルタ22およびフィルタ22の周波数特性をそれぞれ可変としている。図4中の点線は信号S31の変更前の周波数特性を表しており、実線は信号S31の変更後の周波数特性を表している。例えば、周波数帯域F1の送信電力が小さい場合には、フィルタ222の遮断周波数や減衰極などの周波数特性を制御することで、周波数帯域F1のアイソレーション(アイソレーションF1)を最低限必要な範囲まで低下させ、これにより周波数帯域F2の通過損失(ロスF2)を向上することができる。このようにして、移動通信端末の送信電力が小さく良好なアイソレーションが不要な場合には、フィルタの周波数特性を制御することでアイソレーションを調整し、通過損失を改善することができる。
上記では2周波数同時使用を想定したダイプレクサを例として説明したが、この発明はダイプレクサのみでなく3周波数以上の同時使用を想定したマルチプレクサへ応用することができる。
図5にK(≧3)周波数の同時使用を想定したマルチプレクサを含む移動通信端末のRFフロントエンドの構成を例示する。この移動通信端末はK個の周波数帯域F1,F2,…,FKを使用して通信を行う。各周波数帯域の関係は、F1<F2<…<FKであり、各周波数帯域の重複する部分はないものとする。マルチプレクサ20は周波数帯域F1,F2,…,FKのいずれかを通過周波数領域に含むK個のフィルタ221,222,…,22Kを含む。このようなマルチプレクサは、最も低い周波数帯域F1を使用するフィルタ221は低域通過フィルタ(LPF)を、最も高い周波数帯域FKを使用するフィルタ22Kは高域通過フィルタ(HPF)を、その他のフィルタ222,…,22K-1は帯域通過フィルタ(BPF)を用いて構成すればよい。マルチプレクサ20はK+1個の端子を備え、第1端子(port 1)にはアンテナ10が接続され、第2〜K+1端子(port 2〜K+1)にはそれぞれ送受信部601,602,…,60Kが接続される。図1と同様に、第1端子から第K+1端子へ流れる信号成分をS(k+1)1、第2端子から第K+1端子へ流れる信号成分をS(K+1)2、第3端子から第K+1端子へ流れる信号成分をS(K+1)3と呼ぶ。
図6に周波数特性を可変としたマルチプレクサの周波数特性を示す。このマルチプレクサは可変フィルタ技術を応用し、フィルタ221,222,…,22Kの特性をそれぞれ可変としている。3周波数以上を同時使用する場合には、隣接する2周波数の組み合わせごとにフィルタの周波数特性を制御すればよい。例えば図6(A)のように最も低い周波数帯域F1と最も高い周波数帯域FKに注目した場合には、フィルタ221の減衰極は周波数帯域FKの外部にあり、フィルタ22Kの減衰極は周波数帯域F1の外部にあるため、漏洩電力による通過損失を考慮する必要がない。図6(B)のように最も低い周波数帯域F1と二番目に低い周波数帯域F2に注目した場合には、フィルタ222の減衰極が周波数帯域F1の内部にあるため、周波数帯域F1の送信電力が小さい場合であればフィルタ222の下側の遮断周波数を変更することで周波数帯域F1のアイソレーションを制御し、周波数帯域F2の通過損失を向上することができる。同様に、図6(C)のように最も高い周波数帯域FKと二番目に高い周波数帯域FK-1に注目した場合には、フィルタ22K-1の減衰極が周波数帯域FKの内部にあるため、周波数帯域FKの送信電力が小さい場合であればフィルタ22K-1の上側の遮断周波数を変更することで周波数帯域FKのアイソレーションを制御し、周波数帯域FK-1の通過損失を向上することができる。
[第一実施形態]
図7を参照して、第一実施形態の移動通信端末の構成例を説明する。移動通信端末は、キャリアアグリゲーションを行うことが可能な任意の通信装置である。具体的には、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップコンピュータ、携帯型ルータ等であるが、これらに限定されない。移動通信端末は、アンテナ10、マルチプレクサ20、観測部30、制御部40、記憶部50、K(≧2)個のデュプレクサ621,…,62K、K個の送信部641,…,64K、K個の受信部661,…,66Kを含む。マルチプレクサ20はK個のフィルタ221,…,22Kを含む。マルチプレクサ20はアンテナ10に結合される。K個のデュプレクサ621,…,62Kはマルチプレクサ20に含まれるフィルタ221,…,22Kにそれぞれ結合される。送信部64k(1≦k≦K)と受信部66kはデュプレクサ62kに結合される。この実施形態の移動通信端末はK個の周波数帯域F1,…,FKを用いて通信する。
アンテナ10は無線信号を送信および受信するために使用される。送受信される無線信号は、K個の周波数帯域F1,…,FKのいずれかもしくは複数の周波数帯域の信号である。図7ではすべての周波数帯域で送信及び受信に同じアンテナを使用するためアンテナは1本として描かれているが、使用する各周波数帯域に対応して複数のアンテナを含んでいても構わない。
送信部641,…,64Kは、それぞれに対応するデュプレクサ621,…,62Kに結合され、それぞれの周波数帯域F1,…,FKで上り信号である送信信号を生成する。上り信号はデータ信号および制御信号等を含む。
受信部661,…,66Kは、それぞれに対応するデュプレクサ621,…,62Kに結合され、それぞれの周波数帯域F1,…,FKで下り信号である受信信号を受信する。下り信号はデータ信号および制御信号等を含む。
デュプレクサ621,…,62Kはそれぞれマルチプレクサ20に結合される。デュプレクサ62kはそれぞれの周波数帯域Fkで上りの周波数帯域と下りの周波数帯域とを分離する。送信部64kの生成した送信信号はデュプレクサ62kからマルチプレクサ20へ出力される。マルチプレクサ20からデュプレクサ62kへ入力された受信信号は受信部66kへ出力される。
マルチプレクサ20はデュプレクサ621,…,62Kから入力される送信信号をアンテナ10へ出力する。また、アンテナ10から入力される受信信号をフィルタ221,…,22Kを用いて周波数帯域F1,…,FKに分離し、それぞれの周波数帯域F1,…,FKに対応するデュプレクサ621,…,62Kへ出力する。
マルチプレクサ20に含まれるフィルタ221,…,22Kは、周波数特性が可変となっている。可変とすべき周波数特性は遮断周波数や減衰極などである。フィルタの周波数特性を可変とする可変フィルタ技術は近年多く提案されている。この実施形態では、例えば「特開2012−100180号公報(参考文献1)」などに記載の可変フィルタ技術を適用することができる。
記憶部50には、送信電力に応じた最適なマルチプレクサ設定状態が規定された可変量テーブルが記憶されている。可変量テーブルは、周波数帯域ごとに送信電力の範囲に対応する周波数特性の可変量が定められている。可変量として、アイソレーションと通過損失を設定する。送信電力が大きい場合は、通過損失が大きくなったとしてもアイソレーションが十分になるように可変量の値を設定する。送信電力が小さい場合は、アイソレーションが低くなったとしても通過損失が小さくなるように可変量の値を設定する。図8に可変量テーブルの一例を示す。図8(A)に示す通り、周波数帯域F2に対応するフィルタ222の周波数特性は可変フィルタ技術の応用により異なる状態を取ることができる。図8(B)に示す通り、可変量テーブルは、送信電力の範囲に対応して複数の状態(State A, B, C,…)を定めており、各状態に対してアイソレーションと通過損失の可変量が設定される。例えば、送信電力が21dBm以上23dBm未満の範囲にはState Bが設定されており、State Bではアイソレーション(Isolation)の可変量は-15dBであり、通過損失(Loss)の可変量は1.5dBである。可変量テーブルはフィルタ221,…,22Kそれぞれについて個別に用意される。
観測部30は、周波数帯域F1,…,FKそれぞれの通信状態を観測する。通信状態は、周波数帯域F1,…,FKそれぞれの送信電力および受信品質である。送信電力は送信信号の電圧である。受信品質は基準信号受信パワー(Reference Signal Received Power: RSRP)もしくは基準信号受信品質(Reference Signal Received Quality: RSRQ)である。基準信号受信品質(RSRQ)は受信信号強度(Received Signal Strength Indication: RSSI)と基準信号受信パワー(RSRP)により算出することができる。基準信号受信パワー(RSRP)や基準信号受信品質(RSRQ)の詳細な定義は「3GPP TS36.214 (V8.0.0)(参考文献2)」などを参照されたい。
送信電力および受信品質は、これらの情報が観測可能な方法であればどのような方法で観測してもよい。例えば、送信電力は送信部641,…,64Kがデュプレクサ621,…,62Kへ出力する上り信号からそれぞれ観測すればよい。基準信号受信パワー(RSRP)および受信信号強度(RSSI)はデュプレクサ621,…,62Kが受信部661,…,66Kへ出力する受信信号からそれぞれ観測すればよい。
観測部30は、観測を行うたびに1回前に観測した受信品質を記憶しておく。観測部30が記憶領域を備えており、その記憶領域に1回前の受信品質を記憶しておいてもよいし、記憶部50に1回前の受信品質を記憶しておき必要に応じて適宜読み出すように構成してもよい。
制御部40は、観測部30の観測した送信電力を参照して、記憶部50に記憶されている可変量テーブルからその送信電力が当てはまる範囲に定められている周波数特性可変量を抽出し、必要に応じてフィルタ221,…,22Kの周波数特性を制御する。
図9にフィルタの周波数特性を制御する処理フローの一例を示す。観測部30は、周波数帯域F1,…,FKの送信電力をそれぞれ観測する(ステップS31)。制御部40は、周波数帯域Fkの送信電力に変化があった場合には、記憶部50に記憶されている可変量テーブルからその送信電力が当てはまる範囲に対応する周波数特性可変量を抽出し、その周波数特性可変量を満たすようにフィルタ22kの周波数特性を適応的に変化させる(ステップS41)。観測部30は、制御部40が周波数特性を変化させた後の受信品質を観測する(ステップS34)。観測された受信品質が、観測部30の記憶している1回前に観測した受信品質、すなわち周波数特性の変更前の受信品質よりも劣化していた場合には、フィルタ22kの周波数特性を変更前の状態、すなわち初期状態に戻す(ステップS42)。
このようにして、第一実施形態の移動通信端末は、送信電力に応じて予め定めた周波数特性可変量を満たすようにフィルタの周波数特性を制御する。これにより、マルチプレクサの通過損失を低減し、通信品質・通信速度・消費電力特性を向上することができる。
[第二実施形態]
第一実施形態の移動通信端末は、送信電力に応じて定まる周波数特性可変量を満たすようにフィルタの周波数特性を制御した。第二実施形態の移動通信端末では、受信品質の閾値を予め定めておき、観測された受信品質が閾値よりも劣化した場合にフィルタの周波数特性を所定の変化量ずつ調整する。具体的には、アイソレーションと通過損失を変化させる。受信品質が悪い場合は、アイソレーションが大きくなったとしても通過損失が小さくなるように制御する。受信品質が良好な場合は、通過損失が大きくなったとしても,アイソレーションが小さくなるように制御する。
図10を参照して、第二実施形態の移動通信端末の構成例を説明する。この実施形態の移動通信端末は、アンテナ10、マルチプレクサ20、観測部30、制御部40、K(≧2)個のデュプレクサ621,…,62K、K個の送信部641,…,64K、K個の受信部661,…,66Kを含む。マルチプレクサ20はK個のフィルタ221,…,22Kを含む。したがって、第一実施形態の移動通信端末との相違点は、可変量テーブルが記憶されていた記憶部50を含まないことである。
第二実施形態の観測部30は、周波数帯域F1,…,FKそれぞれの受信品質を観測する。受信品質は基準信号受信パワー(RSRP)もしくは基準信号受信品質(RSRQ)である。受信品質の観測方法は第一実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
制御部40は、観測部30の観測した受信品質が予め定めた閾値よりも下回った場合に、フィルタの周波数特性の制御を開始する。以下の説明では、基準信号受信パワー(RSRP)に対する閾値をRP0とし、基準信号受信品質(RSRQ)に対する閾値をRQ0とする。
図11にフィルタの周波数特性を制御する処理フローの一例を示す。観測部30は、周波数帯域F1,…,FKの受信品質をそれぞれ観測する(ステップS32)。観測した基準信号受信パワー(RSRP)が閾値RP0未満(RSRP<RP0)の場合、もしくは観測した基準信号受信品質(RSRQ)が閾値RQ0未満(RSRQ<RQ0)の場合には、周波数特性の制御処理を開始する。観測した基準信号受信パワー(RSRP)が閾値RP0以上(RSRP≧RP0)の場合、もしくは観測した基準信号受信品質(RSRQ)が閾値RQ0以上(RSRQ≧RQ0)の場合には、周波数特性の制御は行わず、一定間隔をおいて再度受信品質の観測を行う(ステップS33)。
周波数特性の制御を開始すると、まず、制御部40はカウンタ変数nを1に設定する(ステップS401)。次に、制御部40は、フィルタ22kの遮断周波数を所定の変化量Δfだけ周波数帯域Fkの外側へ移動させる(ステップS43)。すなわち周波数帯域Fkの上側の遮断周波数を制御する場合には周波数の高い方へΔfだけ移動させる。周波数帯域Fkの下側の遮断周波数を制御する場合には周波数の低い方へΔfだけ移動させる。その後、観測部30は、制御部40がn回目に周波数特性を変化させた後の受信品質(RSRPもしくはRSRQ)を観測する(ステップS34)。観測された受信品質が、観測部30の記憶している1回前に観測した受信品質、すなわち周波数特性の変更前の受信品質よりも劣化していた場合には、フィルタ22kの周波数特性を変更前の状態、すなわちn−1回目に周波数特性を変更した状態に戻す(ステップS44)。最初に周波数特性を変更した際に受信品質が劣化したのであれば、制御処理の開始前の状態に戻す。受信品質が周波数特性の変更前から維持された場合、すなわちn回目に周波数特性を変更した状態とn−1回目に周波数特性を変更した状態が同じ状態である場合には、そのまま処理を完了する。
受信品質が周波数特性の変更前と比較して改善した場合には、カウンタ変数nが予め定めた最大変更回数nmax未満であるか確認する(ステップS402)。カウンタ変数nが最大変更回数nmax未満であれば、nに1を加算して、ステップS43からの処理を繰り返す(ステップS403)。カウンタ変数nが最大変更回数nmax以上であれば、処理を完了する。
図12にフィルタの周波数特性の変更回数とマルチプレクサの状態の関係を示す。横軸は変更回数であり、縦軸は受信品質(RSRPもしくはRSRQ)である。観測された受信品質が閾値RP0もしくは閾値RQ0を下回っていた場合には、遮断周波数を所定の変化量Δfだけ移動させる。1回目の変更で受信品質が劣化した場合には、0回目の状態、すなわち制御処理の開始前の状態に戻して処理を完了する。1回目の変更で受信品質が維持された場合には、そのまま処理を完了する。1回目の変更で受信品質が改善した場合には、2回目の変更を行う。2回目の変更で受信品質が維持された場合もしくは劣化した場合には、1回目の変更をした状態に戻して処理を完了する。2回目の変更で受信品質が改善した場合には、3回目の変更を行う。これを繰り返し、nmax回目の変更で処理が改善した場合には、nmax回目の変更をした状態で処理を完了する。
このようにして、第二実施形態の移動通信端末は、受信品質が改善する限り最大変更回数まではフィルタの周波数特性を繰り返し変更する。最終的に最も受信品質が改善する値でフィルタの周波数特性を確定するため、より通信品質・通信速度・消費電力特性を向上することができる。
[第三実施形態]
第三実施形態の移動通信端末は、第一実施形態と第二実施形態の技術的特徴を兼ね備えた実施形態である。第二実施形態と同様に受信品質が劣化した場合に所定の変化量ずつフィルタの周波数特性を変化させ、また第一実施形態と同様に送信電力に応じて予め定めた周波数特性可変量を満たすようにフィルタの周波数特性を制御し、その中で最も受信品質が改善する値でフィルタの周波数特性を確定する。
第三実施形態の移動通信端末は、アンテナ10、マルチプレクサ20、観測部30、制御部40、記憶部50、K(≧2)個のデュプレクサ621,…,62K、K個の送信部641,…,64K、K個の受信部661,…,66Kを含む。マルチプレクサ20はK個のフィルタ221,…,22Kを含む。したがって、第三実施形態の移動通信端末は第一実施形態の移動通信端末と同様の構成である。
図13にフィルタの周波数特性を制御する処理フローの一例を示す。ステップS34aまでの処理は、第二実施形態におけるステップS34までの処理と同様である。ステップS34aにおいて観測された受信品質が周波数特性の変更前よりも劣化していた場合には、記憶部50に記憶されている可変量テーブルから現在の送信電力が該当する範囲に対応する周波数特性可変量を抽出し、その周波数特性可変量を満たすようにフィルタ22kの周波数特性を適応的に変化させる(ステップS41a)。その後、観測部30は、制御部40が周波数特性を変化させた後の受信品質(RSRPもしくはRSRQ)を観測する(ステップS34b)。観測された受信品質が、観測部30の記憶している1回前に観測した受信品質、すなわち周波数特性の変更前の受信品質よりも改善した場合には、そのまま処理を完了する。観測された受信品質が周波数特性の変更前の受信品質よりも劣化していた場合には、フィルタ22kの周波数特性を変更前の状態、すなわちn−1回目に周波数特性を変更した状態に戻す(ステップS44)。
ステップS34aにおいて観測された受信品質が周波数特性の変更前から維持された場合、もしくは受信品質が周波数特性の変更前から改善され、カウンタ変数nが最大変更回数nmax以上になった場合(ステップS402)、記憶部50に記憶されている可変量テーブルから現在の送信電力が該当する範囲に対応する周波数特性可変量を抽出し、その周波数特性可変量を満たすようにフィルタ22kの周波数特性を適応的に変化させる(ステップS41b)。その後、観測部30は、制御部40が周波数特性を変化させた後の受信品質(RSRPもしくはRSRQ)を観測する(ステップS34c)。観測された受信品質が、観測部30の記憶している1回前に観測した受信品質、すなわち周波数特性の変更前の受信品質よりも改善した場合には、そのまま処理を完了する。観測された受信品質が周波数特性の変更前の受信品質よりも劣化していた場合には、フィルタ22kの周波数特性をステップS41bで周波数特性を変更する前の状態、すなわちnmax回目に周波数特性を変更した状態に戻す(ステップS45)。
このようにして、第三実施形態の移動通信端末は、送信電力に応じて予め定めた周波数特性可変量を保有しており、第二実施形態と同様に周波数特性の制御を行った後に、周波数特性可変量を満たすようにフィルタの周波数特性を制御した結果と比較して、最も良い結果を得られた周波数特性に確定する。そのため、より通信品質・通信速度・消費電力特性を向上することができる。
この発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。上記実施例において説明した各種の処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。
10 アンテナ
20 マルチプレクサ
22 フィルタ
30 観測部
40 制御部
50 記憶部
60 送受信部
62 デュプレクサ
64 送信部
66 受信部

Claims (7)

  1. Kは2以上の整数であり、相異なるK個の使用周波数帯域を用いて通信する移動通信端末であって、
    前記使用周波数帯域のいずれかを含む帯域通過領域において通過損失が一様でないK個のフィルタを含むマルチプレクサと、
    前記使用周波数帯域それぞれの通信状態を観測する観測部と、
    前記通信状態に応じて前記帯域通過領域が前記使用周波数帯域を含む範囲で少なくとも1個の前記フィルタの周波数特性を制御する制御部と、
    を含む移動通信端末。
  2. 請求項1に記載の移動通信端末であって、
    前記使用周波数帯域ごとに送信電力の範囲に対応する周波数特性可変量を記憶する記憶部を含み、
    前記観測部は、前記使用周波数帯域それぞれの送信電力を観測し、
    前記制御部は、前記送信電力により前記周波数特性可変量を特定し、前記周波数特性可変量を満たすように前記フィルタの周波数特性を変更する
    ことを特徴とする移動通信端末。
  3. 請求項1に記載の移動通信端末であって、
    前記観測部は、前記使用周波数帯域それぞれの受信品質を観測し、
    前記制御部は、前記受信品質が予め定めた閾値より低下した場合に、前記フィルタの周波数特性を所定の変化量だけ変更し、変更後の受信品質が変更前の受信品質よりも向上した場合に、変更後の値に前記フィルタの周波数特性を設定する
    ことを特徴とする移動通信端末。
  4. 請求項3に記載の移動通信端末であって、
    前記使用周波数帯域ごとに送信電力の範囲に対応する周波数特性可変量を記憶する記憶部を含み、
    前記観測部は、前記使用周波数帯域それぞれの送信電力を観測し、
    前記制御部は、前記受信品質が予め定めた閾値より低下した場合に、前記フィルタの周波数特性を所定の変化量だけ変更し、変更後の受信品質が変更前の受信品質よりも劣化した場合もしくは前記フィルタの周波数特性を変更した回数が予め定めた最大変更回数を超過した場合には、前記送信電力により特定した前記周波数特性可変量を満たすように前記フィルタの周波数特性を変更し、変更後の受信品質が変更前の受信品質よりも向上した場合に、変更後の値に前記フィルタの周波数特性を設定する
    ことを特徴とする移動通信端末。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の移動通信端末であって、
    前記観測部は、前記使用周波数帯域それぞれの基準信号受信パワーを前記受信品質として観測する
    ことを特徴とする移動通信端末。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の移動通信端末であって、
    前記観測部は、前記使用周波数帯域それぞれの基準信号受信パワーおよび受信電波強度を観測して基準信号受信品質を前記受信品質として求める
    ことを特徴とする移動通信端末。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の移動通信端末であって、
    前記周波数特性は、遮断周波数である
    ことを特徴とする移動通信端末。
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